JP5775554B2 - 車両のカウルトップ構造 - Google Patents

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Description

本発明は、フロントウインドガラスとフードとの間に配設される車両のカウルトップ構造に関する。
この種のカウルトップ構造に関し、例えば、特許文献1には、図8(b)に示されるように、上側カウルトップ1と下側カウルトップ2とからなる上下2分割構成とし、車体外方(フード3)から入力される荷重に対して、下側カウルトップ2を切欠部4に沿って屈曲変形させることで(図8(b)の二点鎖線参照)、歩行者への衝撃を緩和する技術的思想が開示されている。
なお、図8(a)は、特許文献1に開示されたカウルトップ構造を示す車両前部の斜視図、図8(b)は、図8(a)のVIII−VIII線に沿った拡大断面図である。特許文献1に開示されたカウルトップ構造では、下側カウルトップ2の下端部2aがダッシュアッパパネル5の支持部6によって支持されている。
特許第4650202号公報
ところで、特許文献1に開示されたカウルトップ構造では、下側カウルトップ2への荷重入力方向(矢印FA参照)にダッシュアッパパネル5の支持部6が設けられているため、この支持部6によって歩行者側に対し高い反力(矢印FB参照)が発生するおそれがある。
この反力の発生を回避するために、例えば、下側カウルトップ2の板厚を従来と比較して薄くして、下側カウルトップ2を変形し易くすることが考えられる。しかしながら、このような下側カウルトップ2の板厚を薄くすることで、フード3とフードシール7とのシール性が低下し、エンジンルーム8の密封性が低減するという他の不具合がある。
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、カウルトップの変形を促進することにより、車体外方から入力される荷重を低減させ歩行者保護性能を向上させることが可能な車両のカウルトップ構造を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、樹脂製からなるカウルトップが、フードとフロントウインドガラスとの間に設けられる外面部と、前記フードの下方に位置するダッシュボードアッパに支持される脚部と、を有し、前記脚部は、フードシール支持部と、前記フードシール支持部に連続し、車両後方に向けて窪んで形成される車両後方底壁を有する窪み部と、を備え、前記窪み部と前記ダッシュボードアッパとの合わせ部は、前記車両後方底壁よりも車両前方に位置し、前記カウルトップは、車幅方向に沿った一端部に応力が集中する応力集中形状を有し、前記一端部の近傍部位には、薄肉部が設けられることを特徴とする。
本発明によれば、窪み部の車両後方底壁が、車両後方に向けて突出するように形成され、この突出方向と直交又は略直交する荷重が入力されたとき、容易に破断して割れ易くなっている。このため、車体外方から入力される荷重を低減させ歩行者保護性能を向上させることができる。
また、本発明によれば、窪み部とダッシュボードアッパとの合わせ部が、窪み部の車両後方底壁よりも車両前方に離間した位置に配置されている。このため、例えば、車体外方から脚部に対して荷重が入力されたとき、車両前方の合わせ部と車両後方の車両後方底壁との離間距離だけ位置をずらす(偏位させる)ことですれ違いを発生させ、カウルトップの破断変形を促進することができる。
換言すると、脚部を支持するダッシュボードアッパとの合わせ部は、窪み部の車両後方底壁への荷重入力方向に位置しておらず、荷重入力方向に対して車両前方へ所定距離だけずらして配置されている。これにより、合わせ部における反力の発生を抑制することができると共に、車両後方底壁での破断を促進して荷重を好適に吸収することができる。
さらに、本発明によれば、脚部に窪み部を設けることで、ダッシュボードアッパを車両後方に後退して配置することができる。これにより、エンジンを車室側に近接して配置することが可能となり、車体の小型化を達成することができる。
さらにまた、本発明によれば、脚部の窪み部に形状剛性を持たせることができるため、歩行者との衝突時に入力される衝撃荷重よりも小さいフード支持力を増大させることができる。
さらにまた、本発明によれば、応力集中形状とすることで、カウルトップの一端部に応力が集中し、この応力集中部位が割れのトリガ(引き金)となってカウルトップを割り、続いて、応力集中部位の近傍部位に設けられた薄肉部によってカウルトップの割れをさらに伸展させて、一端部から車幅方向の中央に向けてカウルトップを安定的且つ確実に割ることができる。
さらにまた、本発明は、前記カウルトップが、車方向に沿った一側に配置される前記窪み部と、車幅方向に沿った他側に配置されワイパモータを収納するワイパモータ収納部とを有し、前記ワイパモータ収納部の前記脚部には、ワイパモータ側の割りポイントが形成され、前記ワイパモータ側の割りポイントと、前記窪み部の前記車両後方底壁に形成される割りポイントとは、車幅方向に沿って連続して形成されることを特徴とする。
本発明によれば、ワイパモータ側の割りポイントと、窪み部の車両後方底壁に形成される窪み部側の割りポイントとを連続させることで、車幅方向に沿って略直線状の割りラインが形成される。これにより、本発明では、ワイパモータの収納空間を確保しながら、割りラインに沿ってカウルトップを安定的に割ることができる。
さらにまた、本発明は、前記外面部と前記脚部とが、それぞれ別体で構成され、車両後方側の前記フードシール支持部の背面には、車両後方に向かって突出する突出部が設けられ、前記外面部の下部には、嵌合孔を有する座面が設けられ、前記突出部を前記嵌合孔に挿入し前記突出部の頭部を溶融することで、前記外面部と前記脚部とが溶着されることを特徴とする。
本発明によれば、外面部と脚部とをそれぞれ別体で構成した場合であっても、突出部を嵌合孔に挿入して突出部の頭部を溶融することで、容易に溶着することができる。また、このようにすることで、溶着することが可能な面(接合面、接合部位)の確保が容易となる。さらに、溶着部位がフードシール支持部の背面側に設けられているため、フードを開いてエンジンルームを開口させたときに溶着部位を外部から視認することが困難となり、商品デザイン性(見栄え)を向上させることができる。
さらにまた、本発明は、樹脂製からなるカウルトップが、フードとフロントウインドガラスとの間に設けられる外面部と、前記フードの下方に位置するダッシュボードアッパに支持される脚部と、を有し、前記脚部は、フードシール支持部と、前記フードシール支持部に連続し、車両後方に向けて窪んで形成される車両後方底壁を有する窪み部と、を備え、前記窪み部と前記ダッシュボードアッパとの合わせ部は、前記車両後方底壁よりも車両前方に位置し、前記窪み部の前記車両後方底壁には、荷重が付与されたときに破断起点となる割りポイントが形成され、前記割りポイントは、少なくとも3点以上設定され、前記カウルトップは、車幅方向に沿った一側に配置される前記窪み部と、車幅方向に沿った他側に配置されワイパモータを収納するワイパモータ収納部とを有し、前記ワイパモータ収納部の前記脚部には、ワイパモータ側の割りポイントが形成され、前記ワイパモータ側の割りポイントと、前記窪み部の前記車両後方底壁に形成される割りポイントとは、車幅方向に沿って連続して形成されることを特徴とする。
さらにまた、本発明は、樹脂製からなるカウルトップが、フードとフロントウインドガラスとの間に設けられる外面部と、前記フードの下方に位置するダッシュボードアッパに支持される脚部と、を有し、前記脚部は、フードシール支持部と、前記フードシール支持部に連続し、車両後方に向けて窪んで形成される車両後方底壁を有する窪み部と、を備え、前記窪み部と前記ダッシュボードアッパとの合わせ部は、前記車両後方底壁よりも車両前方に位置し、前記外面部と前記脚部とは、それぞれ別体で構成され、車両後方側の前記フードシール支持部の背面には、車両後方に向かって突出する突出部が設けられ、前記外面部の下部には、嵌合孔を有する座面が設けられ、前記突出部を前記嵌合孔に挿入し前記突出部の頭部を溶融することで、前記外面部と前記脚部とが溶着されることを特徴とする。
本発明では、カウルトップの変形を促進することにより、車体外方から入力される荷重を低減させ歩行者保護性能を向上させることが可能な車両のカウルトップ構造を得ることができる。
本発明の実施形態に係るカウルトップ構造が適用された車両前部の斜視図である。 図1のII−II線に沿った拡大断面図である。 図1のIII−III線に沿った拡大断面図である。 ワイパモータ側の割りポイントと、窪み部側の割りポイントとが連続する割りラインを示す車両前部の斜視図である。 (a)は、図1の矢印Z方向から見た部分拡大矢視図、(b)は、(a)のV−V線に沿った端面図である。 (a)は、嵌合孔に挿入された突出部の頭部を溶着する状態を示す拡大断面図、(b)は、座面に形成された嵌合孔に対して突出部が挿入される状態を示す説明図である。 車体外方から付与された衝撃荷重により、窪み部の車両後方底壁に設けられた割りポイントから破断して衝撃荷重を吸収する状態を示す断面模式図である。 (a)は、特許文献1に開示されたカウルトップ構造を示す車両前部の斜視図、(b)は、(a)のVIII−VIII線に沿った拡大断面図である。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係るカウルトップ構造が適用された車両前部の斜視図、図2は、図1のII−II線に沿った拡大断面図、図3は、図1のIII−III線に沿った拡大断面図である。なお、各図中に矢印で示される、「前後」及び「上下」は、車両の前後方向及び上下方向を示し、「左右」は、運転席から見た左右方向(車幅方向)をそれぞれ示している。
図1及び図2に示されるように、車両10の車両前部は、図示しないフロントボディ内のエンジンルーム12の上部を覆うフード(ボンネット)14と、フロントウインドガラス16とフード14との間に配置されるカウルトップ18と、エンジンルーム12と車室20とを仕切る鋼板製のダッシュボード22と、フロントウインドガラス16の下端部を支持する鋼板製のウインドシールドロア24とを備えて構成されている。
図2に示されるように、ダッシュボード22は、上側に位置するダッシュボードアッパ22aと、下側に位置するダッシュボードロア22bとによって構成されている。なお、フード14は、図示しないフロントボディに対して開閉自在に装着されている。また、フード14は、エンジンルーム12に臨むフード14の内面に装着されるボンネットレインフォースメント26を有する。
カウルトップ18は、車両10の車両前部に配置され、車幅方向に沿って延在する樹脂製部材からなる。
図2に示されるように、カウルトップ18は、カウルトップアッパ(外面部)28とカウルトップロア(脚部)30とを備える。カウルトップアッパ28とカウルトップロア30とは、それぞれ別体で構成されている。カウルトップアッパ28は、フード14とフロントウインドガラス16との間に設けられ、その一部が外部に露出するように配設されている。カウルトップロア30は、フード14の下方に位置するダッシュボードアッパ22aに支持されている。
なお、ダッシュボードアッパ22aの車両後方端部21と、ダッシュボードロア22bの上方端部23と、ウインドシールドロア24の下端部25は、三者がそれぞれ重畳して一体的に接合されている。
カウルトップアッパ28は、車両後方に位置するガラス支持部32を有し、ガラス支持部32とウインドシールドロア24の車両前方端部27との間でフロントウインドガラス16の下端部を挟持した状態で支持している。ガラス支持部32とフロントウインドガラス16との間、及び、フロントウインドガラス16のウインドシールドロア24の車両前方端部27との間には、それぞれ、ガラスシール材34が介装されている。カウルトップアッパ28の車両前方端部29とカウルトップロア30の上端部31とは、ゴム製のフードシール36によって一体的に結合されている。フードシール36は、ボンネットレインフォースメント26に当接してシールすることにより、エンジンルーム12の密封性を高める機能を有する。
図1に示されるように、カウルトップロア30は、車幅方向に沿って延在し、フードシール36を支持するフードシール支持部38と、フードシール支持部38に連続し、車幅方向に沿って略直線状に延在する窪み部40とを有する。図2に示す断面において、この窪み部40は、フードシール支持部38から車両後方且つ下方に向けて立ち下がるように傾斜する傾斜側壁42と、傾斜側壁42に連続し車両後方に向けて窪んで形成されることでエンジンルーム12側に凹部44を形成する車両後方底壁46と、車両後方底壁46に連続し車両前方に向かって延在する車両前方下壁48とから構成される。
窪み部40の車両前方下壁48とダッシュボードアッパ22aの上方端部33との接続部位には、合わせ部50が設けられる。前記接続部位は、例えば、ボルトやクリップ等で着脱自在に接合される。この合わせ部50の中心点は、車両前後方向において、車両後方底壁46の中心線を基点として離間距離Tだけ車両前方に位置する。換言すると、窪み部40の車両後方底壁46に設けられた後記する3つの割りポイント52は、車両前後方向において、合わせ部50の中心から離間距離Tだけ車両後方に位置するように設定されている。
窪み部40の車両後方底壁46には、荷重が付与されたときに破断起点となる複数の割りポイント(窪み部側の割りポイント)52が略上下方向に沿って所定間隔離間して形成されている。この複数の割りポイント52は、図2の断面において、略上下方向に延在する車両後方底壁46の上端部に形成される第1屈曲点と、車両後方底壁46の下端部に形成される第2屈曲点と、車両後方底壁46の中間部で第1屈曲点と第2屈曲点との間に形成される第3屈曲点で構成されている。なお、本実施形態では、3つの割りポイント52を例示しているが、少なくも3点以上設定されることが好ましい。
図4は、ワイパモータ側の割りポイントと、窪み部側の割りポイントとが連続する割りラインを示す車両前部の斜視図である。
図4に示されるように、カウルトップ18は、車方向に沿った一側に略水平方向に沿って直線状に配置される窪み部40と、車幅方向に沿った他側に略水平方向に沿って直線状に配置されワイパモータ54を収納するワイパモータ収納部56とを有する。
図3に示されるように、ワイパモータ収納部56におけるカウルトップロア30には、ワイパモータ側の割りポイント58が形成されている。この場合、図4の太破線で示されるように、ワイパモータ側の割りポイント58(図4中の向かって左側)と、窪み部40の車両後方底壁46に形成される窪み部側の割りポイント52(図4中の向かって右側)とが車幅方向に沿って連続し、略直線状の割りラインが形成される。図4中では、窪み部側の3つの割りポイント52のうちのひとつの割りポイント52を割りラインとして示している。なお、窪み部側の割りポイント52の車幅方向に沿った幅寸法は、ワイパモータ側の割りポイント58の車幅方向に沿った幅寸法よりも大きく設定されている。
図5(a)は、図1の矢印Z方向から見た部分拡大矢視図、図5(b)は、図5(a)のV−V線に沿った端面図である。
図1及び図5(a)に示されるように、カウルトップ18は、ワイパモータ収納部56側で車幅方向に沿った一端部60に応力が集中する応力集中形状に形成されている。カウルトップ18の一端部60の近傍部位には、図5(b)に示されるように、他の部位と比較して薄肉に形成された薄肉部62が設けられている。図5(a)に示されるように、カウルトップ18の一端部60は、車両前方側に向かって突出する角部等に起因して応力が集中する応力集中部63を有する。
図6(a)は、嵌合孔に挿入された突出部の頭部を溶着する状態を示す拡大断面図、図6(b)は、座面に形成された嵌合孔に対して突出部が挿入される状態を示す説明図である。
図6(b)に示されるように、車両後方側のフードシール支持部38の背面には、車両後方に向かって突出する突出部64が設けられている。カウルトップアッパ28の下部には、略矩形状の突起片からなり、円形状の嵌合孔66を有する座面68が設けられている。図6(a)に示されるように、突出部64を嵌合孔66に嵌挿した状態において、突出部64の頭部64aを、例えば、図示しない加熱手段で溶融することで、カウルトップアッパ28とカウルトップロア30とが一体的に溶着される。突出部64及び座面68は、カウルトップ18の車幅方向に沿って複数設けられている。
なお、突出部64の外周面には、軸方向に沿って延在し、且つ、周方向に沿って所定角度離間する複数の補強リブ70が設けられている。この補強リブ70を設けることで、突出部64の剛性・強度を増大させることができる。
本実施形態に係るカウルトップ構造が適用された車両前部は、基本的に以上のように構成されるものであり、次にその作用効果について説明する。
図7は、車体外方から付与された衝撃荷重により、窪み部の車両後方底壁に設けられた割りポイントから破断して衝撃荷重を吸収する状態を示す断面模式図である。
例えば、車両10が前方の図示しない対象物に接触すると、対象物が倒れてフード14上に落下しフード14に対して衝撃荷重Fが付与される。衝撃荷重Fがフード14に対して付与されると、フード14(ボンネットレインフォースメント26)からフードシール36、フードシール支持部38、カウルトップロア30の窪み部40を構成する傾斜側壁42、車両後方底壁46、及び、合わせ部50に伝達される。その際、車両後方底壁46に伝達される衝撃荷重Fにより、車両後方底壁46に設けられた割りポイント52から破断(変形)を開始して割れが促進される(図7参照)。なお、図7では、車両後方底壁46の最下端に位置する割りポイント52から破断した場合を例示しているが、衝撃荷重Fの入力方向によっていずれかの割りポイント52が破断の起点となるように設けられていればよい。
本実施形態では、図2に示されるように、窪み部40とダッシュボードアッパ22aとの合わせ部50が、窪み部40の車両後方底壁46よりも車両前方に離間距離Tだけ離間した位置に配置されている。このため、例えば、車体外方からカウルトップロア30の窪み部40に対して衝撃荷重Fが入力されたとき、車両前方の合わせ部50と車両後方の車両後方底壁46との離間距離Tだけ位置をずらす(偏位させる)ことですれ違いを発生させ、カウルトップ18の破断変形を促進することができる。
換言すると、カウルトップロア30を支持するダッシュボードアッパ22aとの合わせ部50は、窪み部40の車両後方底壁46への荷重入力方向に位置しておらず、荷重入力方向に対して車両前方へ所定距離だけずらして配置されることにより、合わせ部50における反力の発生を抑制することができると共に、車両後方底壁46での破断を促進して荷重を好適に吸収することができる。
また、本実施形態では、窪み部40の車両後方底壁46が、車両後方に向けて突出するように形成され、この突出方向と直交又は略直交する荷重が入力されたとき、容易に破断して割れ易くなっている。このため、車体外方から入力される荷重を低減させ歩行者保護性能を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、カウルトップロア30に窪み部40を設けることで、ダッシュボードアッパ22aを車両後方に後退して配置することができる。これにより、図示しないエンジンを車室20側に近接して配置することが可能となり、車体の小型化を達成することができる。
さらにまた、本実施形態では、カウルトップロア30の窪み部40に形状剛性を持たせることができるため、歩行者との衝突時に入力される衝撃荷重Fよりも小さいフード支持力を増大させることができる。
さらにまた、本実施形態では、破断起点となる割りポイント52を、少なくとも3点設定することで、衝撃荷重Fの入力方向に影響されることがなく、車両後方底壁46の割りポイント52からカウルトップ18を安定的に割る(破断する)ことができる。
さらにまた、本実施形態では、応力集中形状とすることで、図5(a)に示されるカウルトップ18の一端部60の応力集中部63に応力が集中し、この応力集中部63が割れのトリガ(引き金)となってカウルトップ18を割り、続いて、応力集中部63の近傍部位に設けられた薄肉部62によってカウルトップ18の割れをさらに伸展させて、一端部60から車幅方向の中央に向けてカウルトップ18を安定的且つ確実に割ることができる。
さらにまた、本実施形態では、ワイパモータ側の割りポイント58と、窪み部40の車両後方底壁46に形成される窪み部側の割りポイント52とを連続させることで、車幅方向に沿って略直線状の割りラインが形成される。これにより、本実施形態では、ワイパモータ54の収納空間を確保しながら、割りラインに沿ってカウルトップ18を安定的に割ることができる。
さらにまた、本実施形態では、カウルトップアッパ28とカウルトップロア30とをそれぞれ別体で構成した場合であっても、突出部64を嵌合孔66に挿入して突出部64の頭部64aを溶融することで、容易に溶着することができる。また、このようにすることで、溶着することが可能な面(接合面、接合部位)の確保が容易となる。さらに、溶着部位がフードシール支持部38の背面側に設けられているため、フード14を開いてエンジンルーム12を開口させたときに溶着部位を外部から視認することが困難となり、商品デザイン性(見栄え)を向上させることができる。
10 車両
14 フード
16 フロントウインドガラス
18 カウルトップ
22a ダッシュボードアッパ
28 カウルトップアッパ(外面部)
30 カウルトップロア(脚部)
38 フードシール支持部
40 窪み部
46 車両後方底壁
50 合わせ部
52 窪み部側の割りポイント
54 ワイパモータ
56 ワイパモータ収納部
58 ワイパモータ側の割りポイント
60 一端部
62 薄肉部
63 応力集中部
64 突出部
66 嵌合孔
68 座面

Claims (5)

  1. 樹脂製からなるカウルトップは、
    フードとフロントウインドガラスとの間に設けられる外面部と、
    前記フードの下方に位置するダッシュボードアッパに支持される脚部と、
    を有し、
    前記脚部は、
    フードシール支持部と、
    前記フードシール支持部に連続し、車両後方に向けて窪んで形成される車両後方底壁を有する窪み部と、
    を備え、
    前記窪み部と前記ダッシュボードアッパとの合わせ部は、前記車両後方底壁よりも車両前方に位置し、
    前記カウルトップは、車幅方向に沿った一端部に応力が集中する応力集中形状を有し、
    前記一端部の近傍部位には、薄肉部が設けられることを特徴とする車両のカウルトップ構造。
  2. 請求項記載の車両のカウルトップ構造において、
    前記カウルトップは、車方向に沿った一側に配置される前記窪み部と、車幅方向に沿った他側に配置されワイパモータを収納するワイパモータ収納部とを有し、
    前記ワイパモータ収納部の前記脚部には、ワイパモータ側の割りポイントが形成され、
    前記ワイパモータ側の割りポイントと、前記窪み部の前記車両後方底壁に形成される割りポイントとは、車幅方向に沿って連続して形成されることを特徴とする車両のカウルトップ構造。
  3. 請求項1又は請求項2記載の車両のカウルトップ構造において、
    前記外面部と前記脚部とは、それぞれ別体で構成され、
    車両後方側の前記フードシール支持部の背面には、車両後方に向かって突出する突出部が設けられ、
    前記外面部の下部には、嵌合孔を有する座面が設けられ、
    前記突出部を前記嵌合孔に挿入し前記突出部の頭部を溶融することで、前記外面部と前記脚部とが溶着されることを特徴とする車両のカウルトップ構造。
  4. 樹脂製からなるカウルトップは、
    フードとフロントウインドガラスとの間に設けられる外面部と、
    前記フードの下方に位置するダッシュボードアッパに支持される脚部と、
    を有し、
    前記脚部は、
    フードシール支持部と、
    前記フードシール支持部に連続し、車両後方に向けて窪んで形成される車両後方底壁を有する窪み部と、
    を備え、
    前記窪み部と前記ダッシュボードアッパとの合わせ部は、前記車両後方底壁よりも車両前方に位置し、
    前記窪み部の前記車両後方底壁には、荷重が付与されたときに破断起点となる割りポイントが形成され、
    前記割りポイントは、少なくとも3点以上設定され、
    前記カウルトップは、車幅方向に沿った一側に配置される前記窪み部と、車幅方向に沿った他側に配置されワイパモータを収納するワイパモータ収納部とを有し、
    前記ワイパモータ収納部の前記脚部には、ワイパモータ側の割りポイントが形成され、
    前記ワイパモータ側の割りポイントと、前記窪み部の前記車両後方底壁に形成される割りポイントとは、車幅方向に沿って連続して形成されることを特徴とする車両のカウルトップ構造。
  5. 樹脂製からなるカウルトップは、
    フードとフロントウインドガラスとの間に設けられる外面部と、
    前記フードの下方に位置するダッシュボードアッパに支持される脚部と、
    を有し、
    前記脚部は、
    フードシール支持部と、
    前記フードシール支持部に連続し、車両後方に向けて窪んで形成される車両後方底壁を有する窪み部と、
    を備え、
    前記窪み部と前記ダッシュボードアッパとの合わせ部は、前記車両後方底壁よりも車両前方に位置し、
    前記外面部と前記脚部とは、それぞれ別体で構成され、
    車両後方側の前記フードシール支持部の背面には、車両後方に向かって突出する突出部が設けられ、
    前記外面部の下部には、嵌合孔を有する座面が設けられ、
    前記突出部を前記嵌合孔に挿入し前記突出部の頭部を溶融することで、前記外面部と前記脚部とが溶着されることを特徴とする車両のカウルトップ構造。
JP2013216271A 2013-10-17 2013-10-17 車両のカウルトップ構造 Active JP5775554B2 (ja)

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