JP5849881B2 - 車体前部構造 - Google Patents

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本発明は、車体前部構造に関する。
エプロンアッパメンバの車幅方向内側にサスペンションタワーが設けられ、そのサスペンションタワーの車幅方向外側におけるエプロンアッパメンバ内にバルクヘッドが設けられた構造は、従来に提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この構造では、衝突の際、バルクヘッドによりエプロンアッパメンバの車幅方向への変形が防止されることで、エプロンアッパメンバが、サスペンションタワーよりも車体後方側に設けられたビードにより、車幅方向内側へ座屈変形されるようになっている。そして、これにより、車室の変形が防止されるようになっている。
特開平5−105118号公報
ところで、フロントサイドメンバよりも車幅方向外側がバリアに衝突(微小ラップ衝突)したときには、車室の変形を抑制するため、そのバリアの横を車両がすり抜けられるようにすることが望ましい。つまり、微小ラップ衝突時には、車両に対してバリアから離れる横方向(車幅方向内側)へ衝突荷重の一部を早期に伝達することが望まれる。
特許文献1に記載されている構造では、エプロンアッパメンバが車幅方向内側へ座屈変形することで衝突荷重の一部を車幅方向内側へ伝達するようになっているため、微小ラップ衝突時に、その衝突荷重の一部を車幅方向内側へ早期に伝達することは難しい。このように、微小ラップ衝突時にエプロンアッパメンバに入力された衝突荷重の一部を車幅方向内側へ早期に伝達させる構造には、未だ改善の余地がある。
そこで、本発明は、微小ラップ衝突時にエプロンアッパメンバに入力された衝突荷重の一部を車幅方向内側へ早期に伝達できる車体前部構造を得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の車体前部構造は、左右一対のフロントサイドメンバの車幅方向外側にそれぞれ車体前後方向に沿って配置された中空状のエプロンアッパメンバと、前記エプロンアッパメンバの車幅方向内側に設けられたサスペンションタワーと、前記エプロンアッパメンバ内において、前記サスペンションタワーの車幅方向外側に車幅方向内側端部が配置されるとともに、前記サスペンションタワーよりも車体前方側に車体前方側端部が配置され、前記エプロンアッパメンバに入力された衝突荷重の一部を前記サスペンションタワーへ伝達する伝達部材と、を備えたことを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、エプロンアッパメンバ内の伝達部材は、車幅方向内側端部がサスペンションタワーの車幅方向外側に配置され、車体前方側端部がサスペンションタワーよりも車体前方側に配置されている。したがって、フロントサイドメンバよりも車幅方向外側で前面衝突(微小ラップ衝突)したとき、エプロンアッパメンバに入力された衝突荷重の一部は、伝達部材を介してサスペンションタワーへ衝突初期から伝達される。つまり、本発明によれば、微小ラップ衝突時にエプロンアッパメンバに入力された衝突荷重の一部が車幅方向内側へ早期に伝達される。
また、請求項2に記載の車体前部構造は、請求項1に記載の車体前部構造であって、前記伝達部材は、少なくとも車体前部側部分が平面視で車体後方内側に向かって傾斜した傾斜部とされ、少なくとも該傾斜部が前記エプロンアッパメンバの車幅方向内側壁部と車幅方向外側壁部とを連結していることを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、伝達部材の少なくとも車体前部側部分が平面視で車体後方内側に向かって傾斜する傾斜部とされ、少なくともその傾斜部がエプロンアッパメンバの車幅方向内側壁部と車幅方向外側壁部とを連結している。したがって、エプロンアッパメンバに入力された衝突荷重の一部は、その傾斜部により、サスペンションタワーへ効率よく伝達される。
また、請求項3に記載の車体前部構造は、請求項2に記載の車体前部構造であって、前記傾斜部の車幅方向内側端部が、前記サスペンションタワーよりも車体前方側に配置されていることを特徴としている。
請求項3に記載の発明によれば、傾斜部の車幅方向内側端部が、サスペンションタワーよりも車体前方側に配置されている。したがって、エプロンアッパメンバに入力された衝突荷重の一部は、衝突初期からサスペンションタワーへ効率よく伝達される。
また、請求項4に記載の車体前部構造は、請求項2又は請求項3に記載の車体前部構造であって、平面視で前記傾斜部の車体後方内側に向かう仮想延長線上に前記サスペンションタワーの中心部が配置されていることを特徴としている。
請求項4に記載の発明によれば、平面視で傾斜部の車体後方内側に向かう仮想延長線上にサスペンションタワーの中心部が配置されている。したがって、エプロンアッパメンバに入力された衝突荷重の一部は、衝突初期からサスペンションタワーへ更に効率よく伝達される。
以上、説明したように、請求項1に係る発明によれば、微小ラップ衝突時にエプロンアッパメンバに入力された衝突荷重の一部を車幅方向内側へ早期に伝達することができる。
請求項2に係る発明によれば、エプロンアッパメンバからサスペンションタワーへ衝突荷重の一部を効率よく伝達することができる。
請求項3に係る発明によれば、エプロンアッパメンバからサスペンションタワーへ衝突荷重の一部を衝突初期から効率よく伝達することができる。
請求項4に係る発明によれば、エプロンアッパメンバからサスペンションタワーへ衝突荷重の一部を衝突初期から更に効率よく伝達することができる。
第1実施形態に係る車体前部構造の要部を示す斜視図である。 第1実施形態に係る車幅方向左側のバルクヘッドの斜視図である。 第1実施形態に係る車体前部構造の微小ラップ衝突前の状態を示す平面図である。 第1実施形態に係る車体前部構造の微小ラップ衝突後の状態を示す平面図である。 第2実施形態に係る車幅方向左側のバルクヘッドの斜視図である。 第2実施形態に係る車体前部構造の微小ラップ衝突前の状態を示す平面図である。 第2実施形態に係る車体前部構造の微小ラップ衝突後の状態を示す平面図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を基に詳細に説明する。なお、説明の便宜上、各図において適宜示す矢印UPを車体上方向、矢印FRを車体前方向、矢印INを車幅方向内側、矢印LEを車幅方向左側とする。また、以下の説明で、特記することなく前後、上下、左右の方向を記載した場合は、車体前後方向の前後、車体上下方向の上下、車体左右方向(車幅方向)の左右を示すものとする。更に、各図は車体の左側を示しているが、車体の右側も左右対称で同一であるため、車体の右側についての説明は適宜省略する。
<第1実施形態の構成>
まず、第1実施形態について説明する。図1、図3に示されるように、車両11の車体前部における車幅方向外側には、矩形閉断面形状とされて車体前後方向に延在するフロントサイドメンバ12が左右一対で配置されている。各フロントサイドメンバ12の車体後部側には、それぞれ車体後方下側へ向けて傾斜された傾斜部(キック部)12Aが形成されており、ダッシュパネル14が、その傾斜部12Aによって支持されている。
ダッシュパネル14の前面には、車幅方向に延在するカウル16が設けられており、カウル16の車幅方向両端部は、それぞれ左右一対のフロントピラー18に接合されている。そして、各フロントピラー18の下端部には、車体前後方向に延在する左右一対のロッカ19の車体前方側端部が、それぞれ接合されている。
各フロントサイドメンバ12の車体前方側端部間には、車幅方向に延在するフロントバンパリインフォースメント20が架設されている。そして、フロントバンパリインフォースメント20の車体後方側におけるフロントサイドメンバ12間には、ラジエータ24を支持するラジエータサポート22が架設されている。
また、各フロントサイドメンバ12の車幅方向外側には、それぞれ矩形閉断面形状(中空状)とされて車体前後方向に延在するエプロンアッパメンバ26が左右一対で配置されている。各エプロンアッパメンバ26は、各フロントピラー18の車体前方側端部から車体前方側へ向けて延在されており、その長さは、図3に示される平面視で、傾斜部12Aを含む車体前部側のフロントサイドメンバ12の例えば略1/2とされている。
また、各エプロンアッパメンバ26の車幅方向内側で、かつ各フロントサイドメンバ12の車幅方向外側には、左右一対のサスペンション(図示省略)をそれぞれ収容するサスペンションタワー(サスペンションマウント部)28が設けられている。すなわち、各サスペンションタワー28は、それぞれエプロンアッパメンバ26とフロントサイドメンバ12との間を連結するように、それらと一体に形成されている。そして、エプロンアッパメンバ26内において、サスペンションタワー28の車幅方向外側には、伝達部材としてのバルクヘッド30が配置されている。
図2、図3に示されるように、このバルクヘッド30は、板金のプレス加工により、車幅方向外側が開口した平面視略「W」字状に形成されている。すなわち、このバルクヘッド30は、車体前方側に配置される前板32と、車体後方側に配置される後板34と、前板32の車幅方向内側端部32Dと後板34の車幅方向内側端部34Dとを連結する中板36と、で主に構成されている。
バルクヘッド30の車体前部側部分である前板32は、平面視で車体後方内側に向かって傾斜した傾斜部とされている。前板32の車幅方向外側端部には、フランジ部32Aが車体前方側へ向かって一体に形成されており、そのフランジ部32Aがエプロンアッパメンバ26の車幅方向外側における側壁(壁部)26Aの内面にスポット溶接によって接合されるようになっている。
また、前板32の車体上方側端部及び車体下方側端部には、それぞれフランジ部32B、32Cが車体前方側へ向かって一体に形成されている。これら各フランジ部32B、32Cが、それぞれエプロンアッパメンバ26の上壁26Bの内面及び下壁26C(図1参照)の内面にスポット溶接によって接合されるようになっている。
更に、バルクヘッド30の車体前方側端部であるフランジ部32Aは、サスペンションタワー28の車体前方側端部(エプロンアッパメンバ26との車体前方側における連設部位)28Aよりも車体前方側に配置されている。詳細には、前板32の車幅方向内側端部32Dが、平面視で、サスペンションタワー28の車体前方側端部28Aよりも車体前方側に配置されている。
そして、図3に示されるように、平面視で、前板32に沿って車体後方内側に延びる仮想延長線K上に、サスペンションタワー28の中心部(サスペンションタワー28に収容されたサスペンションの軸心部)29が配置されるようになっている。
バルクヘッド30の車体後部側部分である後板34は、平面視で車幅方向にほぼ沿って配置されている。そして、後板34の車幅方向外側端部には、フランジ部34Aが車体後方側へ向かって一体に形成されており、そのフランジ部34Aがエプロンアッパメンバ26の側壁26Aの内面にスポット溶接によって接合されるようになっている。
また、後板34の車体上方側端部及び車体下方側端部には、それぞれフランジ部34B、34Cが車体後方側へ向かって一体に形成されている。これら各フランジ部34B、34Cが、それぞれエプロンアッパメンバ26の上壁26Bの内面及び下壁26C(図1参照)の内面にスポット溶接によって接合されるようになっている。
なお、この後板34も、平面視で車体後方内側に向かって傾斜した傾斜部とされてもよい。また、この場合、車幅方向に対する後板34の傾斜角度が、車幅方向に対する前板32の傾斜角度と同じ角度となるようにしてもよいし、違う角度、例えば車幅方向に対する前板32の傾斜角度よりも小さい角度となるようにしてもよい。このバルクヘッド30では、少なくとも前板32が、平面視で車体後方内側に向かって傾斜した傾斜部とされていればよい。
バルクヘッド30の車幅方向内側端部である中板36は、その車体前後方向中央部36Aが、車幅方向外側へ矩形状に突出するように屈曲形成されている。そして、中板36の車体前後方向両端部36B、36Cが、それぞれエプロンアッパメンバ26の車幅方向内側における側壁(壁部)26Dの内面にスポット溶接によって接合されるようになっている。
これにより、前板32と後板34とが、それぞれエプロンアッパメンバ26の側壁26Aの内面と側壁26Dの内面とを連結するようになっている。そして、この中板36が、サスペンションタワー28の車幅方向外側に配置されるようになっている。なお、中板36の中央部36Aの屈曲深さを深くし、その中央部36Aをエプロンアッパメンバ26の車幅方向外側における側壁26Aの内面にスポット溶接によって接合するようにしてもよい。
<第1実施形態の作用>
以上のような構成の車体前部構造10において、次にその作用について説明する。すなわち、図3、図4に示される微小ラップ衝突時に入力される衝突荷重の荷重伝達経路について説明する。
なお、以下において、微小ラップ衝突時に入力される衝突荷重のうち、エプロンアッパメンバ26に入力される衝突荷重を衝突荷重Fとする。そして、その衝突荷重Fのうち、バルクヘッド30を介してサスペンションタワー28へ伝達される衝突荷重を衝突荷重Fsとする。
図3、図4に示されるように、フロントサイドメンバ12よりも車幅方向外側、例えばフロントバンパリインフォースメント20の左端部がバリアGに衝突する微小ラップ衝突が発生すると、そのフロントバンパリインフォースメント20の左端部が車体後方側へ向けて変形する。そして、車両11の前進に伴い、左側のエプロンアッパメンバ26がバリアGに衝突する。
ここで、そのエプロンアッパメンバ26内で、かつサスペンションタワー28の車幅方向外側には、バルクヘッド30が設けられている。このバルクヘッド30は、平面視で車体後方内側へ向けて傾斜された傾斜部としての前板32を備えており、そのフランジ部32Aは、サスペンションタワー28の車体前方側端部28Aよりも車体前方側に配置されている。
詳細には、前板32の車幅方向内側端部32Dが、サスペンションタワー28の車体前方側端部28Aよりも車体前方側に配置されている。そして、平面視で、その前板32に沿った仮想延長線K上にサスペンションタワー28の中心部29が配置されている(図3参照)。
したがって、エプロンアッパメンバ26へ入力された衝突荷重Fのうちの一部である衝突荷重Fsは、そのバルクヘッド30の前板32を介してサスペンションタワー28へ衝突初期から効率よく伝達される。つまり、微小ラップ衝突時にエプロンアッパメンバ26に入力された衝突荷重Fの一部である衝突荷重Fsの車幅方向内側(この場合は右方向)への分力Fscが、サスペンションタワー28(更にはフロントサイドメンバ12)へ衝突初期から効率よく伝達される。
よって、車両11(サスペンションタワー28)に対して車幅方向内側(この場合は右方向)へ押圧する横力(衝突荷重Fsの分力Fsc)を衝突初期から(早期に)付与することができる。
<第2実施形態の構成>
次に、第2実施形態について説明する。なお、上記第1実施形態と同等の部位には、同じ符号を付して詳細な説明は省略する。図5〜図7に示されるように、この第2実施形態では、伝達部材としてのバルクヘッド40の形状が、第1実施形態のバルクヘッド30とは異なっている。
すなわち、このバルクヘッド40は、板金のプレス加工により、車幅方向外側が開口した平面視略「V」字状に形成されている。詳細には、このバルクヘッド40は、車体前方側に配置される前板42と、車体後方側に配置される後板44と、前板42の車幅方向内側端部42Dと後板44の車幅方向内側端部44Dとを連結する中板46と、で主に構成されている。
バルクヘッド40の車体前部側部分である前板42は、平面視で車体後方内側に向かって傾斜した傾斜部とされている。前板42の車幅方向外側端部には、フランジ部42Aが車体前方側へ向かって一体に形成されており、そのフランジ部42Aがエプロンアッパメンバ26の車幅方向外側における側壁26Aの内面にスポット溶接によって接合されるようになっている。
また、前板42のフランジ部42Aを含む車体上方側端部及び車体下方側端部には、それぞれフランジ部42B、42Cが車体前方側へ向かって一体に形成されている。これら各フランジ部42B、42Cが、それぞれエプロンアッパメンバ26の上壁26Bの内面及び下壁26C(図1参照)の内面にスポット溶接によって接合されるようになっている。
更に、バルクヘッド40の車体前方側端部であるフランジ部42Aは、サスペンションタワー28の車体前方側端部(エプロンアッパメンバ26との車体前方側における連設部位)28Aよりも車体前方側に配置されている。詳細には、前板42の車幅方向内側端部42Dが、平面視で、サスペンションタワー28の車体前方側端部28Aよりも車体前方側に配置されている。
そして、図6に示されるように、平面視で、前板42に沿って車体後方内側に延びる仮想延長線K上に、サスペンションタワー28の中心部(サスペンションタワー28に収容されたサスペンションの軸心部)29が配置されるようになっている。
バルクヘッド40の車体後部側部分である後板44は、平面視で車幅方向にほぼ沿って配置されている。そして、後板44の車幅方向外側端部には、フランジ部44A(図6参照)が車体後方側へ向かって一体に形成されており、そのフランジ部44Aがエプロンアッパメンバ26の側壁26Aの内面にスポット溶接によって接合されるようになっている。
また、後板44のフランジ部44Aを含む車体上方側端部及び車体下方側端部には、それぞれフランジ部44B、44Cが車体後方側へ向かって一体に形成されている。これら各フランジ部44B、44Cが、それぞれエプロンアッパメンバ26の上壁26Bの内面及び下壁26C(図1参照)の内面にスポット溶接によって接合されるようになっている。
なお、この後板44も、平面視で車体後方内側に向かって傾斜した傾斜部とされてもよい。また、この場合、車幅方向に対する後板44の傾斜角度が、車幅方向に対する前板42の傾斜角度と同じ角度となるようにしてもよいし、違う角度、例えば車幅方向に対する前板42の傾斜角度よりも小さい角度となるようにしてもよい。このバルクヘッド40では、少なくとも前板42が、平面視で車体後方内側に向かって傾斜した傾斜部とされていればよい。
バルクヘッド40の車幅方向内側端部である中板46は、サスペンションタワー28の車幅方向外側に配置されるようになっており、エプロンアッパメンバ26の車幅方向内側における側壁26Dの内面にスポット溶接によって接合されるようになっている。つまり、これにより、前板42と後板44とが、それぞれエプロンアッパメンバ26の側壁26Aの内面と側壁26Dの内面とを連結するようになっている。
<第2実施形態の作用>
以上のような構成の車体前部構造10において、次にその作用について説明する。すなわち、図6、図7に示される微小ラップ衝突時に入力される衝突荷重の荷重伝達経路について説明する。
なお、上記第1実施形態と同様に、微小ラップ衝突時に入力される衝突荷重のうち、エプロンアッパメンバ26に入力される衝突荷重を衝突荷重Fとする。そして、その衝突荷重Fのうち、バルクヘッド40を介してサスペンションタワー28へ伝達される衝突荷重を衝突荷重Fsとする。
図6、図7に示されるように、フロントサイドメンバ12よりも車幅方向外側、例えばフロントバンパリインフォースメント20の左端部がバリアGに衝突する微小ラップ衝突が発生すると、そのフロントバンパリインフォースメント20の左端部が車体後方側へ向けて変形する。そして、車両11の前進に伴い、左側のエプロンアッパメンバ26がバリアGに衝突する。
ここで、そのエプロンアッパメンバ26内で、かつサスペンションタワー28の車幅方向外側には、バルクヘッド40が設けられている。このバルクヘッド40は、平面視で車体後方内側へ向けて傾斜された傾斜部としての前板42を備えており、そのフランジ部42Aは、サスペンションタワー28の車体前方側端部28Aよりも車体前方側に配置されている。
詳細には、前板42の車幅方向内側端部42Dが、サスペンションタワー28の車体前方側端部28Aよりも車体前方側に配置されている。そして、平面視で、その前板42に沿った仮想延長線K上にサスペンションタワー28の中心部29が配置されている(図6参照)。
したがって、エプロンアッパメンバ26へ入力された衝突荷重Fのうちの一部である衝突荷重Fsは、そのバルクヘッド40の前板42を介してサスペンションタワー28へ衝突初期から効率よく伝達される。つまり、微小ラップ衝突時にエプロンアッパメンバ26に入力された衝突荷重Fの一部である衝突荷重Fsの車幅方向内側(この場合は右方向)への分力Fscが、サスペンションタワー28(更にはフロントサイドメンバ12)へ衝突初期から効率よく伝達される。
よって、車両11(サスペンションタワー28)に対して車幅方向内側(この場合は右方向)へ押圧する横力(衝突荷重Fsの分力Fsc)を衝突初期から(早期に)付与することができる。
<補足>
以上、本実施形態に係る車体前部構造10について、図面を基に説明したが、本実施形態に係る車体前部構造10は、図示のものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、適宜設計変更可能なものである。例えば伝達部材としてのバルクヘッド30、40の形状は、図示のものに限定されるものではなく、他の形状とされていてもよい。但し、傾斜部(前板32、42)は備えられている方が望ましい。
また、エプロンアッパメンバ26内において、少なくともサスペンションタワー28の車幅方向外側に中板36、46が配置され、かつバルクヘッド30、40の前板32、42におけるフランジ部32A、42Aがサスペンションタワー28よりも車体前方側に配置されていれば、所望とする作用効果が得られる。
したがって、前板32、42の車幅方向内側端部32D、42Dがサスペンションタワー28の車体前方側に配置されていなくてもよいが、配置されている方がより効果的となる。同様に、前板32、42に沿った仮想延長線K上にサスペンションタワー28の中心部29が配置されていなくてもよいが、配置されている方がより一層効果的となる。
更に、第1実施形態に係るバルクヘッド30及び第2実施形態に係るバルクヘッド40は、それぞれ板金でプレス加工されているが、これに限定されるものではない。各バルクヘッド30、40は、例えば樹脂材で成形されたり、鋼管で構成されたりしてもよく、鋳造品であってもよい。また、各バルクヘッド30、40は、エプロンアッパメンバ26内にスポット溶接によって接合されるものに限定されるものではない。
10 車体前部構造
12 フロントサイドメンバ
26 エプロンアッパメンバ
28 サスペンションタワー
29 中心部
30 バルクヘッド(伝達部材)
32 前板(傾斜部)
40 バルクヘッド(伝達部材)
42 前板(傾斜部)
K 仮想延長線

Claims (4)

  1. 左右一対のフロントサイドメンバの車幅方向外側にそれぞれ車体前後方向に沿って配置された中空状のエプロンアッパメンバと、
    前記エプロンアッパメンバの車幅方向内側に設けられたサスペンションタワーと、
    前記エプロンアッパメンバ内において、前記サスペンションタワーの車幅方向外側に車幅方向内側端部が配置されるとともに、前記サスペンションタワーよりも車体前方側に車体前方側端部が配置され、前記エプロンアッパメンバに入力された衝突荷重の一部を前記サスペンションタワーへ伝達する伝達部材と、
    を備えたことを特徴とする車体前部構造。
  2. 前記伝達部材は、少なくとも車体前部側部分が平面視で車体後方内側に向かって傾斜した傾斜部とされ、少なくとも該傾斜部が前記エプロンアッパメンバの車幅方向内側壁部と車幅方向外側壁部とを連結していることを特徴とする請求項1に記載の車体前部構造。
  3. 前記傾斜部の車幅方向内側端部が、前記サスペンションタワーよりも車体前方側に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の車体前部構造。
  4. 平面視で前記傾斜部の車体後方内側に向かう仮想延長線上に前記サスペンションタワーの中心部が配置されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の車体前部構造。
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