JP5412488B2 - アリーリデンピラゾロン色素 - Google Patents
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一般式(2)で表されるアリーリデンピラゾロン色素について詳細に説明する。
好ましい組み合わせは、Yがフッ素原子または塩素原子であり、R7がメチル基またはエチル基であり、R8がエチル基、n−プロピル基またはアリル基であり、R9がエチル基、n−プロピル基またはアリル基である組み合わせである。
さらに好ましい組み合わせは、Yが塩素原子であり、R7がメチル基またはエチル基であり、R8がエチル基、n−プロピル基またはアリル基であり、R9がエチル基、n−プロピル基またはアリル基である組み合わせである。
最も好ましい組み合わせは、Yが塩素原子であり、R7がエチル基であり、R8がエチル基またはアリル基であり、R9がエチル基またはアリル基である組み合わせである。
具体的には、一般式(3)で表されるピラゾロン誘導体と、一般式(4)で表されるアミノベンズアルデヒド誘導体を、例えば下記反応スキーム1に従って、メタノール等の溶媒中で加熱して脱水縮合反応させることにより容易に合成することができる。詳細は、実施例で示す。
一般式(3)で表されるピラゾロン誘導体は、例えばJ.Heterocycl.Chem.1996,33(2),479頁に記載の方法により容易に合成することができる。
一般式(4)で表されるアミノベンズアルデヒド誘導体は、例えば第4版実験化学講座,20巻,284−288頁、第4版実験化学講座,21巻,113−118頁に記載の方法により容易に合成することができる。
本発明のアリーリデンピラゾロン色素は3原色のうち、イエロー色として使用されることが好ましい。本発明のアリーリデン色素の最大吸収波長の好ましい範囲としては好ましくは400〜480nmであり、より好ましくは420〜460nmである。
本発明で使用する感熱転写記録用インクシートを用いて感熱転写記録を行う際には、サーマルヘッド等の加熱手段と受像シートを組み合わせて用いる。すなわち、画像記録信号に従ってサーマルヘッドから熱エネルギーがインクシートに加えられ、該熱エネルギーが加えられた部分の色素が受像シートに移行し固定されることによって画像記録がなされる。受像シートの構成や使用材料については、例えば特開平7−137466号公報の段落番号0056〜0074に記載されたものを好ましく用いることができる。
以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順などは、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
<例示化合物(1)の合成>
例示化合物(1)は、下記スキームに従い合成した。
エタノール50mLを氷冷下、内温10℃以下で撹拌し、原料(B)19.6gを添加し、次に原料(A)10.8gを滴下した。氷冷下、1時間攪拌後、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(SM−28)58gを10℃以下で滴下した。2時間攪拌後、6N塩酸54mLを20℃以下で滴下し、30分間攪拌した。析出した結晶を吸引濾過で濾別し、水洗後、乾燥し、白色結晶(中間体(A))を14.2g得た。(収率:70%)
3−クロロアニリン63.8g、炭酸カリウム173g、1−メチル−2−ピロリドン100mLを窒素気流下、65℃で攪拌し、ヨードエタン120mLを滴下した。4時間加熱還流後、室温まで冷却し、酢酸エチル300mLを加え、5%食塩水600mLで洗浄分液、さらに10%食塩水で洗浄分液した。酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥して溶媒を減圧下濃縮し、(中間体(B))92gを得た。
DMF46.4mLにトルエン140mLを加え、氷―メタノールにより冷却して撹拌した。オキシ塩化リン41.3mLを10℃以下で滴下し、その後15〜20℃で30分撹拌させた。(中間体(B))55.1gを15〜20℃で滴下し、100℃に加温して2時間反応させた。60℃まで冷却させたところでアセトニトリル50mLを加え、さらに氷―メタノールにより冷却させた。水400mLを20℃以下で滴下させ、その後、25%水酸化ナトリウム水溶液320gを同じく20℃以下で滴下させた。水400mLと酢酸エチル750mLを加えて抽出し、有機層を食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。ロータリーエバポレーターで濃縮し、(中間体(C))61.4g(収率96.7%)を得た。
得られた中間体(C)は精製することなく次工程に用いた。
中間体(A)14.2g、中間体(B)19.6g、酢酸アンモニム5.4g及びイソプピルアルコール90mLの混合物を1時間加熱還流下に攪拌させた。50℃まで冷却後ゴミ取り濾過を行い、さらに室温まで冷却させ1時間撹拌させた。析出した結晶を減圧濾取し、少量のイソプピルアルコールでかけ洗いし、例示化合物(1)21.2g(収率94.6%)を得た。
例示化合物(2)、(3)および(5)は、上記合成例に準じた方法で合成することができた。得られた例示化合物(2)、(3)、(5)および上記で合成した例示化合物(1)の酢酸エチル溶液中(濃度1×10−6mol/L、光路長10mm)における極大吸収波長、融点および1H NMRスペクトル(300MHz)の化学シフト値を下記表2に示す。
また、残りの例示化合物(4)および(6)〜(12)(ここで、例示化合物(11)、(12)は参考例である)も、上記合成例に準じた方法で合成した。
<感熱転写記録用インクシートの作成>
支持体として裏面に熱硬化アクリル樹脂(厚み1μm)により耐熱滑性処理が施された厚み6.0μmのポリエステルフィルム(ルミラー、商品名、(株)東レ製)を使用し、フィルムの表面側に書きの色素供与層用塗料組成物をワイヤーバーコーティングにより乾燥時の厚みが1μmとなるように塗布形成し、インクシート1を作成した。
例示化合物(1) 5.0質量部
ポリビニルブチラール樹脂 5.0質量部
(エスレックBH−6、商品名、積水化学工業(株)製)
メチルエチルケトン/トルエン(1/1) 90質量部
上記のようにして得られたインクシート1と、富士フイルム(株)製ASK2000用受像シートとを、色素供与層と受像層とが接するようにして重ね合わせ、色素供与材料の背面側からサーマルヘッドを使用し、サーマルヘッドの出力0.25W/ドット、パルス巾0.15〜15ミリ秒、ドット密度6ドット/mmの条件で印字を行い、受像材料の受像層にマゼンタ色の色素を像状に染着させたところ、転写むらのない鮮明な画像記録が得られた。インクシート1をインクシート2〜7にそれぞれ変更したこと以外は同様にして画像記録を行った。
はじめに、得られた記録済の各熱転写受像材料を3日間、Xeライト(17000ルクス)で照射し、色像の光安定性(光堅牢性)を調べた。ステータスA反射濃度1.0を示す部分の照射後のステータスA反射濃度を測定し、照射前の反射濃度1.0に対する残存率(百分率)でその安定度をA(95%以上)、B(80%以上95%未満)、C(80%未満)の3段階で評価した。
次に、得られた各画像のベタ濃度(100%網点濃度)におけるステータスA反射濃度を測定し、反射濃度が2.2以上をA(非常に良い)、1.8以上2.2未満をB(良い)、1.8未満をC(一応許容できる)の3段階で評価した。
インクシート保存性については、上記のようにして得られたインクシートをロール状に巻きとり、温度60℃、湿度70%RHの条件下で24時間経時し、この強制経時の前後でそれぞれプリントを行い、その反射濃度の変化について、ほとんど変化しないをA(非常によい)、やや変化するをB(許容できる)、大きく変化するをC(許容できない)を目視にて3段階で評価した。
これらの結果を下記表3にまとめた。
また、これらの色素の酢酸エチル溶液中におけるモル吸光係数(L・mol−1cm−1)は、化合物例(1)が52800、化合物例(2)が61900、化合物例(5)が53700、比較色素1が55100、比較色素2が52900であった。
特に本発明のこれらの色素を用いたインクシートから受像層に転写された画像は、比較色素1を用いた場合と比較して、高い転写濃度を有し、また、比較色素2を用いた場合と比較して、高い光堅牢性を有することがわかった。
一方、インクシート保存性の評価の際、温度60℃、湿度70%RHの条件下で24時間経時の試料のうち、比較色素(1)、比較色素(3)および比較色素(4)を用いたものは、いずれも明確に色素の結晶の析出が確認されたのに対し、本発明の色素を用いたものは色素の結晶の析出は認められなかった。
これらの結果より、本発明のアリーリデンピラゾロン色素は、モル吸光係数が高く、比較色素と比較して、光堅牢性が高く、転写濃度が高く、かつインクシート保存性が高く、インクシートに求められる諸性能を同時に満たすことができることがわかった。
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