JP5385037B2 - 圧電振動片、圧電振動子、発振器、電子機器及び電波時計並びに圧電振動片の製造方法 - Google Patents

圧電振動片、圧電振動子、発振器、電子機器及び電波時計並びに圧電振動片の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、水晶やタンタル酸リチウム等の圧電材料からなる圧電振動片、該圧電振動片を有する圧電振動子、該圧電振動子を有する発振器、電子機器及び電波時計並びに圧電振動片の製造方法に関するものである。
近年、携帯電話や携帯情報端末機器には、時刻源や制御信号のタイミング源、リファレンス信号源等として水晶等を利用した圧電振動子が用いられている。この種の圧電振動子は、様々なものが提供されているが、その1つとして、音叉型の圧電振動片を有するものが知られている。この圧電振動片は、平行に配された一対の振動腕部を、互いに接近又は離間する方向に所定の共振周波数で振動させる振動片である。
ところで、近年、携帯電話機等に代表されるように、圧電振動子を内蔵する各種の電子機器の小型化が進んでいる。そのため、圧電振動子を構成する圧電振動片に関しても、より一層の小型化が求められている。そこで、圧電振動片に関しては、振動腕部の長さ或いは基部の長さを短くして、全長をより短くすることが期待されている。
しかしながら、基部の長さを短くすることで圧電振動片の全長を短くした場合には、マウント性能が低下するうえ、振動腕部の振動が不安定になり易く、基部を通じて振動漏れ(振動エネルギーの漏洩)が発生し易かった。そのため、CI値(Crystal Impedance)が上昇してしまう恐れがあった。特に、振動漏れの影響があるので、基部の長さを短くすることは現実的に有効的な方法とは考えられていないものであった。
そこで、圧電振動片の全長を短くして小型化を図るためには、基部側ではなく、振動腕部の長さを短くすることが有効である。ところが、振動腕部の長さが短くなると、R1値(直列共振抵抗値)が高くなり、振動特性が悪化する傾向があった。特に、このR1値は、実効抵抗値Reと比例関係にあるため、数値が高くなってしまうと、圧電振動片を低電力で作動させることが困難になってしまう。
そこで、R1値を低減させるために、振動腕部の両主面(表裏面)に、振動腕部の長手方向に沿ってそれぞれ溝部を形成することが知られている(特許文献1参照)。
この圧電振動片は、溝部によって一対の振動腕部がそれぞれ断面H型になるように形成されており、そのことにより、励振電極が極力対向するようになっている。そのため、溝部が形成されていない場合と比較して、より効率良く電界が作用し易く、振動損失を低くすることができる。従って、振動特性を改善することができ、R1値を低く抑えることが可能とされている。
このように、R1値の上昇を抑えながら圧電振動片の小型化を図るには、振動腕部に溝部を形成したうえで、該振動腕部の長さを短くすることが有効な手段とされている。
特開2004−120556号公報
しかしながら、振動腕部の主面上に溝部が形成されているので、振動腕部の主面の面積がどうしても小さくなってしまう。そのため、電極パターンが微細になり易く、パターニングする際に途中で断線する恐れが高かった。この点について、詳細に説明する。
図24に示すように、この圧電振動片200は、一対の振動腕部201a、201bに形成された一対の励振電極203と、基部202に形成されたマウント電極204と、マウント電極204と一対の励振電極203とを接続する引き出し電極205と、を備えている。
このうち、一対の励振電極203は、マウント電極204を介して所定の電圧が印加されたときに、一対の振動腕部201a、201bを互いに接近又は離間する方向に振動させる電極であって、主に一方の励振電極203が、一方の振動腕部201aの溝部206上と他方の振動腕部201bの両側面上とに形成され、他方の励振電極203が、他方の振動腕部201bの溝部206上と一方の振動腕部201aの両側面上とに形成されている。
また、一方の振動腕部201aの側面上に形成された励振電極203は、又部207付近で基部202の主面側に引き回された後、他方の振動腕部201bの溝部206上にパターニングされるようになっている。
上述した各電極は、マスクを通した露光によってそれぞれパターニングされるものである。そのため、パターニングを高精度に行うためには、高い露光位置精度が求められるものであった。
ところが、実際には、マスクの位置精度や露光を行う際のレンズ収差等により、どうしても露光位置精度に誤差が生じてしまう。よって、各電極パターンが、所望する状態からずれてしまう場合があった。特に、図24に示す矢印A方向にずれてしまった場合には、図25に示すように、振動腕部201aの側面から基部202の主面側に引き回される励振電極203の引き回し部分210が又部207にかかってしまう。この又部207は、表面に凹凸が生じ易い箇所であるので、通常電極を形成することが困難な面とされている。そのため、励振電極203がこの又部207で断線してしまい、一方の振動腕部201aの側面上に形成された励振電極203が他方の振動腕部201bの溝部206上に繋がらなくなる場合があった。
このように、励振電極203が途中で断線してしまった場合には、振動腕部201a、201bを振動させることができず、不良品となってしまう。従って、露光を行う際には、又部207で断線しないように、露光位置を慎重且つ高精度に合わせ込む必要があった。そのため、効率の良い製造を行うことが難しかった。
本発明は、このような事情に考慮してなされたもので、その主目的は、露光位置精度を厳しく追い込むことをせずに、断線の可能性が低く、安定した作動の信頼性が確保された圧電振動片を提供することである。
また、別の目的は、上記圧電振動片を製造する圧電振動片の製造方法、上記圧電振動片を有する圧電振動子、該圧電振動子を有する発振器、電子機器及び電波時計を提供することである。
本発明は、前記課題を解決するために以下の手段を提供する。
本発明に係る圧電振動片は、平行配置され、基端部に拡幅部が形成されている一対の振動腕部と、該一対の振動腕部の基端部を一体的に固定する基部と、一対の振動腕部の主面上に一定幅で縦長に形成された溝部と、を有する圧電板と、前記圧電板の外表面上に形成され、電圧が印加されたときに前記一対の振動腕部を振動させる励振電極と、を備え、前記励振電極は、前記溝部内と該溝部を囲む前記振動腕部の主面上とに形成された主面電極部と、前記振動腕部の側面上に形成された側面電極部と、一方の前記振動腕部の主面上に形成され、前記拡幅部よりも前記振動腕部の先端部側の領域において前記側面電極部に接続されるように形成されると共に、前記基部の主面上を経由して他方の前記振動腕部の前記主面電極部に接続された接続電極部と、を有し、前記主面電極部は、前記振動腕部の拡幅部における横幅が、前記振動腕部の先端部における横幅よりも幅狭に形成されていることを特徴とする。
本発明に係る圧電振動片の製造方法は、圧電材料からなるウエハを利用して、圧電振動片を一度に複数製造する方法であって、前記ウエハをフォトリソ技術によってエッチングして、平行配置され、基端部に拡幅部が形成されている一対の振動腕部と、該一対の振動腕部の基端部を一体的に固定する基部と、を有する圧電板の外形形状を複数形成する外形形成工程と、前記一対の振動腕部の主面上に一定幅で縦長に形成された溝部を形成する溝部形成工程と、マスクを通した露光を行うことで、複数の前記圧電板の外表面上に電極膜をパターニングして、電圧が印加されたときに前記一対の振動腕部を振動させる励振電極を形成する電極形成工程と、複数の前記圧電板を前記ウエハから切り離して小片化する切断工程と、を備え、前記電極形成工程の際、前記溝部内と該溝部を囲む前記振動腕部の主面上とに形成された主面電極部と、前記振動腕部の側面上に形成された側面電極部と、一方の前記振動腕部の主面上に形成され、前記拡幅部よりも前記振動腕部の先端部側の領域において前記側面電極部に接続されるように形成されると共に、前記基部の主面上を経由して他方の前記振動腕部の前記主面電極部に接続された接続電極部と、を有するように前記励振電極を形成すると共に、前記主面電極部を形成する際、前記振動腕部の拡幅部における横幅が、前記振動腕部の先端部における横幅よりも幅狭になるように形成することを特徴とする。
この発明に係る圧電振動片及び圧電振動片の製造方法においては、まず、水晶等の圧電材料からなるウエハをフォトリソ技術によってエッチングして、ウエハに複数の圧電板の外形形状を形成する外形形成工程を行う。この際、一対の振動腕部と、一対の振動腕部の基端部を一体的に固定する基部と、で圧電板が構成されるように外形形状を形成する。
次いで、一対の振動腕部の主面上に溝部を形成する。この際、振動腕部の基端部から先端部に向かって一定幅で縦長に溝部を形成する。これにより、断面H型となった振動腕部を得ることができる。
次いで、マスクを通した露光を行うことで、複数の圧電板の外表面上に電極膜をパターニングして励振電極を形成する電極形成工程を行う。その後、複数の圧電板をウエハから切り離して小片化する切断工程を行う。これにより、1枚のウエハから、音叉型の圧電振動片を一度に複数製造することができる。
ところで、電極形成工程を行う際、露光により、主面電極部、側面電極部及び接続電極部を有するように励振電極を形成する。具体的には、溝部内と、該溝部を囲む振動腕部の主面上とに主面電極部を形成する。また、振動腕部の側面上に側面電極部を形成する。そして、側面電極部に接続されるように振動腕部の主面上に形成されると共に、基部の主面上を経由してもう一方の振動腕部側に引き回された後、該振動腕部側の主面電極部に接続されるように接続電極部を形成する。
これにより、接続電極部を介して、一方の振動腕部側の主面電極部と、他方の振動腕部側の側面電極部とを接続することができると共に、一方の振動腕部側の側面電極部と、他方の振動腕部側の主面電極部とをそれぞれ接続することができる。
その結果、電圧が印加されたときに一対の振動腕部を振動させる励振電極を形成することができる。
特に、主面電極部を形成する際、平面視した際に振動腕部の基端部側の横幅(振動腕部の短手方向に沿った長さ)が、他の部分の横幅よりも幅狭となるように形成する。つまり、振動腕部の長手方向に沿って一様の横幅ではなく、振動腕部の基端部側、即ち、又部付近の横幅が細くなるように主面電極部を形成する。これにより、又部寄りの振動腕部の主面上に、主面電極部が形成されていない空き領域を確保することができる。
そして、接続電極部を形成する際、振動腕部の主面上において、先ほど確保された空き領域を利用して溝部の開口端側に接近するように幅広に形成する。つまり、空き領域を利用して、又部付近の横幅が太くなるように接続電極部を形成する。
従って、露光時に、仮に接続電極部の形成位置が振動腕部の短手方向に沿って又部側に若干ずれてしまったとしても、又部寄りの振動腕部の主面上に接続電極部を確実に形成することができる。つまり、露光位置精度を従来のように厳しく追い込まなくとも、又部寄りの振動腕部の主面上に接続電極部を形成することができる。そのため、接続電極部と側面電極部との接続を確実なものにすることができる。従って、断線の可能性を低減することができると共に、振動片としての安定した作動の信頼性を確保することができる。また、露光位置精度を厳しく追い込まなくても、断線の可能性を低減できるので、効率の良い製造を行うことができるうえ、低コスト化に繋げることができる。
本発明に係る圧電振動片は、上記本発明の圧電振動片において、前記接続電極部が、前記振動腕部の基端部から先端部に向かって100μm〜200μmの範囲内で幅広となるように形成されていることを特徴とする。
本発明に係る圧電振動片の製造方法は、上記本発明の圧電振動片の製造方法において、前記電極形成工程の際、前記接続電極部が、前記振動腕部の基端部から先端部に向かって100μm〜200μmの範囲内で幅広となるように形成することを特徴とする。
この発明に係る圧電振動片及び圧電振動片の製造方法においては、振動腕部の基端部、即ち、又部から振動腕部の先端部に向かって少なくとも100μmの範囲に亘って、振動腕部の主面上に接続電極部が形成されている。そのため、露光時に、仮に接続電極部の形成位置が振動腕部の短手方向に沿って又部寄りに若干ずれてしまったとしても、十分な長さに亘って、接続電極部と側面電極部とを接続させることができ、断線の可能性をより低減することができる。
また、接続電極部の長さが200μm以下であるので、幅狭となっている主面電極部の長さをできるだけ短くすることができる。特に、主面電極部の横幅が大きいほど、R1値の低減化に貢献できるので、幅狭となっている長さをできるだけ短くすることで、R1値を低く抑えやすく、振動特性の向上化に繋げることができる。
本発明に係る圧電振動片は、上記本発明の圧電振動片において、前記接続電極部が、前記幅広の部分が少なくとも10μm以上の横幅となるように形成されていることを特徴とする。
本発明に係る圧電振動片の製造方法は、上記本発明の圧電振動片の製造方法において、前記電極形成工程の際、前記接続電極部の幅広の部分が、少なくとも10μm以上の横幅となるように形成することをされていることを特徴とする。
この発明に係る圧電振動片及び圧電振動片の製造方法においては、接続電極部の幅広の部分が少なくとも10μm以上確保されている。通常、マスクを利用した露光により電極形成を行う場合、露光位置精度は±4〜5μm程度とされている。従って、仮に露光時に振動腕部の短手方向に沿って又部寄りに接続電極部の形成位置が5μmずれたとしても、又部寄りの振動腕部の主面上に接続電極部を確実に形成することができる。従って、断線の可能性をより低減することができる。
本発明に係る圧電振動子は、上記本発明の圧電振動片を有することを特徴とする圧電振動子。
この発明に係る圧電振動子においては、断線の可能性が低く、安定した作動の信頼性が確保された圧電振動片を備えているので、信頼性の向上した高品質な圧電振動子とすることができる。
本発明に係る圧電振動子は、上記本発明の圧電振動子において、前記圧電振動片を上面にマウントするベース基板と、マウントされた前記圧電振動片をキャビティ内に収容した状態で前記ベース基板に接合されたリッド基板と、前記ベース基板の下面に形成され、マウントされた前記圧電振動片の前記励振電極に対してそれぞれ電気的に接続された一対の外部電極と、を備えていることを特徴とする。
この発明に係る圧電振動子においては、互いに接合されたベース基板とリッド基板との間に形成されたキャビティ内に圧電振動片が収容されている。この際、圧電振動片は、一対の外部電極に電気的に接続された状態で、ベース基板の上面にマウントされている。これにより、一対の外部電極に電圧を印加することで、励振電極に電圧を印加できるので、一対の振動腕部を振動させることができる。
特に、圧電振動片をキャビティ内に密閉した表面実装型のパッケージタイプの圧電振動子とすることができるので、塵埃等の影響を受けることなく圧電振動片を振動させることができ、圧電振動片をさらに高精度に振動させることができる。加えて、表面実装型であるので、実装を容易に行うことができると共に、実装後の安定性に優れている。
本発明に係る圧電振動子は、上記本発明の圧電振動子において、前記圧電振動片を内部に収納するケースと、環状に形成されて前記ケース内に圧入固定されるステムと、該ステムを貫通した状態で配置され、ステムを間に挟んで一端側が前記励振電極にそれぞれ電気的に接続されるインナーリードとされ、他端側が外部にそれぞれ電気的に接続されるアウターリードとされた2本のリード端子と、該リード端子と前記ステムとを固定させる充填材とを有し、前記ケース内を密閉させる気密端子と、を備えていることを特徴とする。
この発明に係る圧電振動子においては、気密端子によって密閉されたケース内に圧電振動片が収納されている。この際、圧電振動片は、励振電極が2本のリード端子のインナーリードにそれぞれ電気的に接続された状態で、該リード端子によってマウントされている。これにより、2本のリード端子のアウターリードに電圧を印加することで、励振電極に電圧を印加できるので、一対の振動腕部を振動させることができる。
特に、圧電振動片をケース内に密閉したシリンダーパッケージタイプの圧電振動子とすることができるので、塵埃等の影響を受けることなく圧電振動片を振動させることができ、圧電振動片をさらに高精度に振動させることができる。
本発明に係る発振器は、上記本発明の圧電振動子が、発振子として集積回路に電気的に接続されていることを特徴とする。
本発明に係る電子機器は、上記本発明の圧電振動子が、計時部に電気的に接続されていることを特徴とする。
本発明に係る電波時計は、上記本発明の圧電振動子が、フィルタ部に電気的に接続されていることを特徴とする。
この発明に係る発振器、電子機器及び電波時計においては、上述した圧電振動子を備えているので、同様に信頼性の向上化及び高品質化を図ることができる。
本発明に係る圧電振動片及び圧電振動片の製造方法によれば、露光位置精度を厳しく追い込むことをせずに、断線の可能性が低く、安定した作動の信頼性が確保された圧電振動片を得ることができる。
また、本発明に係る圧電振動子、発振器、電子機器および電波時計によれば、上述した圧電振動片を備えているので、同様に信頼性の向上化及び高品質化を図ることができる。
本発明に係る圧電振動片の一実施形態を示す上面図である。 図1に示す圧電振動片の拡大図であって、振動腕部の基端部を中心に拡大した図である。 図2に示すA−A線に沿った圧電振動片の断面図である。 図2に示すB−B線に沿った圧電振動片の断面図である。 図1に示す圧電振動片の又部付近を拡大した斜視図(一部断面図)である。おい地にB−B線に沿った圧電振動片の断面図である。 図1に示す圧電振動片を製造する際のフローチャートである。 図1に示す圧電振動片を製造する際の一工程を示す図であって、ウエハの両面にエッチング保護膜を形成した状態を示す図である。 図7に示す状態から、エッチング保護膜を圧電振動片の圧電板の外形形状にパターニングした状態を示す図である。 図8に示す断面矢視C−C図である。 図9に示す状態から、エッチング保護膜をマスクとしてウエハをエッチング加工した状態を示す図である。 図10に示す状態から、エッチング保護膜をさらにパターニングした状態を示す図である。 図11に示す状態から、再度パターニングされたエッチング保護膜をマスクとしてウエハをエッチング加工した状態を示す図である。 図12に示す状態から、電極膜を形成した状態を示す図である。 図13に示す状態から、電極膜上にフォトレジスト膜を形成し、該フォトレジスト膜をパターニングした状態を示す図である。 図14に示す状態から、パターニングしたフォトレジスト膜をマスクとして、電極膜をエッチング加工した状態を示す図である。 本発明に係る圧電振動子の一実施形態を示す外観斜視図である。 図16に示す圧電振動子の内部構造図であって、リッド基板を取り外した状態で圧電振動片を上方から見た図である。 図17に示すD−D線に沿った圧電振動子の断面図である。 図16に示す圧電振動子の分解斜視図である。 本発明に係る圧電振動子の変形例を示す図であって、シリンダーパッケージタイプの圧電振動子の上面図である。 本発明に係る発振器の一実施形態を示す構成図である。 本発明に係る電子機器の一実施形態を示す構成図である。 本発明に係る電波時計の一実施形態を示す構成図である。 従来の圧電振動片の一例を示す上面図である。 図24に示す圧電振動片を製造する際に、励振電極の一部が又部で断線した状態を示す図である。
(圧電振動片)
以下、本発明に係る圧電振動片の一実施形態を、図1から図15を参照して説明する。
本実施形態の圧電振動片1は、例えば、表面実装型のガラスパッケージタイプの圧電振動子や、シリンダーパッケージタイプの圧電振動子等に組み込まれるものであって、図1及び図2に示すように、水晶、タンタル酸リチウムやニオブ酸リチウム等の圧電材料から形成された音叉型の圧電板2を備えている。
なお、図1は、圧電振動片1の表面側の平面図である。図2は、図1に示す振動腕部3、4の基端部を中心に拡大した図である。
圧電板2は、平行に配置された一対の振動腕部3、4と、該一対の振動腕部3、4の基端部側を一体的に固定する基部5と、を備えている。また、これら一対の振動腕部3、4の主面(表裏面)上には、振動腕部3、4の基端部から先端部に向かって、一定幅で縦長の溝部6が形成されている。この溝部6は、振動腕部3、4の基端部側から中間部を越える範囲に亘って形成されている。これにより、一対の振動腕部3、4は、それぞれ図3及び図4に示すように断面H型となっている。
なお、図3は、図2に示すA−A線に沿った断面図である。図4は、図2に示すB−B線に沿った断面図である。
このように形成された圧電板2の外表面上には、図1及び図2に示すように、一対の励振電極10、11及び一対のマウント電極12、13が形成されている。このうち、一対の励振電極10、11は、電圧が印加されときに一対の振動腕部3、4を互いに接近又は離間する方向に所定の共振周波数で振動させる電極であり、主に一対の振動腕部3、4の外表面にそれぞれ電気的に切り離された状態でパターニングされて形成されている。
具体的には、図3に示すように、一方の励振電極10が、主に一方の振動腕部3の溝部6内と他方の振動腕部4の側面上とに形成され、他方の励振電極11が、主に一方の振動腕部3の側面上と他方の振動腕部4の溝部6内とに形成されている。
ここで、この励振電極10、11についてより詳細に説明する。
本実施形態の励振電極10、11は、図1から図5に示すように、それぞれ主面電極部20と、側面電極部21と、接続電極部22と、で構成されている。なお、図5は、図1に示す圧電振動片1の又部15付近を拡大した斜視図(一部断面)である。
主面電極部20は、溝部6内と、該溝部6を囲む振動腕部3、4の主面上とに形成された電極である。この際、主面電極部20は、図2から図5に示すように、平面視した際に、振動腕部3、4の基端部側の横幅(振動腕部3、4の短手方向に沿った長さ)W1が他の部分の横幅W2よりも幅狭となるように形成されている。つまり、振動腕部3、4の長手方向に沿って一様の横幅ではなく、振動腕部3、4の基端部側の横幅W1が細くなるように形成されている。これにより、又部15寄りの振動腕部3の主面上に、主面電極部20が形成されていない空き領域Sが確保された状態となっている。
なお、本実施形態では、又部15寄りの溝部6の側壁6a上に電極が形成されない程度に、該主面電極部20が幅狭に形成されている。但し、この場合に限定されるものではなく、又部15寄りの溝部6の側壁上に電極が形成される程度に幅狭に形成されていても構わない。
側面電極部21は、振動腕部3、4の側面上に形成された電極である。この際、振動腕部3、4の内方(又部15側)の側面に形成された側面電極部21と、振動腕部3、4の外方に向いた側面に形成された側面電極21とは、図1に示すように、溝部6よりも先端部側に形成された接続電極部22を介して導通するようになっている。
接続電極部22は、図2から図5に示すように、側面電極部21に接続されるように振動腕部3、4の主面上に形成されると共に、表面側で、基部5の主面上を経由して他方の振動腕部4側に引き回された後、該振動腕部4側の主面電極部20に接続されるように形成された電極である。
この接続電極部22によって、表面側で、一方の振動腕部3側の主面電極部20と他方の振動腕部4側の側面電極部21とが接続されていると共に、裏面側で、一方の振動腕部3側の側面電極部21と他方の振動腕部4側の主面電極部20とが接続されている。
なお、図1、図2及び図5は、圧電振動片1の表面側を図示しているが、裏面側の電極パターンは表面側の電極パターンに対して左右対称とされている。
ところで、接続電極部22は、図2、図3及び図5に示すように、振動腕部3の主面上において、先ほど主面電極部20の電極パターンによって確保された空き領域Sを利用して溝部6の開口端側に接近するように幅広に形成された幅広部22aを有している。
本実施形態では、振動腕部3の基端部、即ち、又部15から先端部に向かって100μm〜200μmの範囲H内で幅広となるように幅広部22aが形成されている。また、この幅広部22aは、10μmの横幅W3となるように形成されている。
また、一対のマウント電極12、13は、図2に示すように、基部5の主面及び側面を含む外表面上に形成されており、引き出し電極16を介して一対の励振電極10、11にそれぞれ電気的に接続されている。よって、一対の励振電極10、11は、このマウント電極12、13を介して電圧が印加されるようになっている。
なお、上述した励振電極10、11、マウント電極12、13及び引き出し電極16は、例えば、クロム(Cr)と金(Au)との積層膜であり、水晶と密着性の良いクロム膜を下地として成膜した後に、表面に金の薄膜を施したものである。但し、この場合に限られず、例えば、クロムとニクロム(NiCr)の積層膜の表面にさらに金の薄膜を積層しても構わないし、クロム、ニッケル、アルミニウム(Al)やチタン(Ti)等の単層膜でも構わない。
また、一対の振動腕部3、4の先端部には、図1に示すように、自身の振動状態を所定の周波数の範囲内で振動するように調整(周波数調整)を行うための重り金属膜17(粗調膜17a及び微調膜17bからなる)が形成されている。この重り金属膜17を利用して周波数調整を行うことで、一対の振動腕部3、4の周波数をデバイスの公称周波数の範囲内に収めることができるようになっている。
このように構成された圧電振動片1を作動させる場合には、一対の励振電極10、11間に所定の駆動電圧を印加して電流を流すことで、一対の振動腕部3、4を接近・離間させる方向に所定の周波数で振動させることができる。そして、この振動を、時刻源、制御信号のタイミング源やリファレンス信号源等として利用することができる。
次に、上述した圧電振動片1を、圧電材料からなるウエハを利用して一度に複数製造する方法について、図6に示すフローチャートを参照しながら以下に説明する。
まずポリッシングが終了し、所定の厚みに高精度に仕上げられたウエハSを準備する(S1)。次いで、このウエハSをフォトリソ技術によってエッチングして、該ウエハSに複数の圧電板2の外形形状を形成する外形形成工程を行う(S2)。この工程について、具体的に説明する。
まず、図7に示すように、ウエハSの両面にエッチング保護膜30をそれぞれ成膜する(S2a)。このエッチング保護膜30としては、例えば、クロム(Cr)を数μm成膜する。次いで、エッチング保護膜30上に図示しないフォトレジスト膜を、フォトリソグラフィ技術によってパターニングする。この際、一対の振動腕部3、4と、基部5とで構成される圧電板2の周囲を囲むようにパターニングする。そして、このフォトレジスト膜をマスクとしてエッチング加工を行い、マスクされていないエッチング保護膜30を選択的に除去する。そして、エッチング加工後にフォトレジスト膜を除去する。
これにより、図8及び図9に示すように、エッチング保護膜30を圧電板2の外形形状、即ち、一対の振動腕部3、4及び基部5の外形形状に沿ってパターニングすることができる(S2b)。この際、複数の圧電板2の数だけパターニングを行う。なお、図9から図12は、図8に示すC−C線に沿った断面を示す図である。
次いで、パターニングされたエッチング保護膜30をマスクとして、ウエハSの両面をそれぞれエッチング加工する(S2c)。これにより、図10に示すように、エッチング保護膜30でマスクされていない領域を選択的に除去して、圧電板2の外形形状を形作ることができる。この時点で、外形形成工程が終了する。
続いて、一対の振動腕部3、4の主面上に溝部6を形成する溝部形成工程を行う(S3)。具体的には、上述した外形形成時と同様に、エッチング保護膜30上にフォトレジスト膜を成膜する。そして、フォトリソグラフィ技術によって、溝部6の領域を空けるようにフォトレジスト膜をパターニングする。そして、パターニングされたフォトレジスト膜をマスクとしてエッチング加工を行い、エッチング保護膜30を選択的に除去する。その後、フォトレジスト膜を除去することで、図11に示すように、既にパターニングされたエッチング保護膜30を、溝部6の領域を空けた状態でさらにパターニングすることができる。
次いで、この再度パターニングされたエッチング保護膜30をマスクとして、ウエハSをエッチング加工した後、マスクとしていたエッチング保護膜30を除去する。これにより、図12に示すように、一対の振動腕部3、4の両主面上に溝部6をそれぞれ形成することができる。
なお、複数の圧電板2は、後に行う切断工程を行うまで、図示しない連結部を介してウエハSに連結された状態となっている。
次いで、図示しないマスクを通した露光を行うことで、複数の圧電板2の外表面上に電極膜をパターニングして、励振電極10、11、引き出し電極16、マウント電極12、13をそれぞれ形成する電極形成工程を行う(S4)。この工程について、詳細に説明する。
まず、図13に示すように、溝部6が形成された圧電板2の外表面に電極膜31を、蒸着やスパッタリング等により成膜する(S4a)。なお、図13から図15は、一方の振動腕部3のみを示している。
次いで、図14に示すように、スプレーコート等によりフォトレジスト膜32を成膜した後、図示しないマスクを通して露光を行い、フォトレジスト膜32をパターニングする。この際、電極膜31を残しておきたい部分が、フォトレジスト膜32によって被膜されるようにパターニングする。そして、残ったフォトレジスト膜32をマスクとして電極膜31をエッチング加工して、パターニングする(S4b)。その後、マスクとしていたフォトレジスト膜32を除去することで、図15に示すように電極を形成することができる。これにより、電極形成工程が終了する。
次いで、電極形成工程が終了した後、一対の振動腕部3、4の先端に周波数調整用の粗調膜17a及び微調膜17bからなる重り金属膜17(例えば、銀や金等)を形成する(S5)。そして、ウエハに形成された全ての振動腕部3、4に対して、共振周波数を粗く調整する粗調工程を行う(S6)。これは、重り金属膜17の粗調膜17aにレーザ光を照射して一部を蒸発させ、重量を変化させることで行う。なお、共振周波数をより高精度に調整する微調に関しては、圧電振動子の製造時に行う。
そして、最後にウエハSと圧電板2とを連結していた連結部を切断して、複数の圧電板2をウエハSから切り離して小片化する切断工程を行う(S7)。これにより、1枚のウエハSから、音叉型の圧電振動片1を一度に複数製造することができる。この時点で、圧電振動片1の製造工程が終了し、図1に示す圧電振動片1を得ることができる。
ところで、上述した電極形成工程の際、露光によって各電極をパターニングするので、露光位置精度が重要とされている。特に、主面電極部20、側面電極部21及び接続電極部22を有する励振電極10、11に関しては、微細なパターニングを要するため、露光位置精度が重要である。
しかしながら、本実施形態では、又部15付近の横幅W1が細くなるように主面電極部20を形成して、又部15寄りの振動腕部3の主面上に空き領域Sを確保すると共に、この空き領域Sを利用して又部15付近の横幅W3が広い幅広部22aを有するように接続電極部22を形成する。
従って、露光時に、仮に接続電極部22の形成位置が振動腕部3の短手方向に沿って又部15側に若干ずれてしまったとしても、又部15寄りの振動腕部3の主面上に接続電極部22を確実に形成することができる。つまり、露光位置精度を従来にように厳しく追い込んで高精度に位置合わせしなくても、又部15寄りの振動腕部3の周面上に接続電極部22を形成することができる。そのため、接続電極部22と側面電極部21との接続を確実なものにすることができる。従って、断線の可能性を低減することができると共に、振動片としての安定した作動の信頼性を確保することができる。
また、露光位置精度を厳しく追い込まなくても、断線の可能性を低減できるので、効率の良い製造を行うことができるうえ、低コスト化に繋げることができる。
しかも、本実施形態では、又部15から振動腕部3の先端部に向かって少なくとも100μmの範囲に亘って、振動腕部3の主面上に接続電極部22の幅広部22aが形成されている。そのため、仮に接続電極部22の形成位置が振動腕部3、4の短手方向に沿って又部15寄りに若干ずれてしまったとしても、十分な長さに亘って接続電極部22と側面電極部21とを接続させることができ、断線の可能性をより低減することができる。
また、接続電極部22の幅広部22a長さは200μm以下であるので、幅狭となっている主面電極部20の長さをできるだけ短くすることができる。特に、主面電極部20の横幅が大きいほど、R1値の低減化に貢献できるので、幅狭となっている長さをできるだけ短くすることでR1値を低く抑えやすく、振動特性の向上化に繋げることができる。
更に、本実施形態では、接続電極部22の幅広部22aの横幅W3が10μm確保されている。通常、マスクを利用した露光により電極形成を行う場合、露光位置精度は±4〜5μm程度とされている。従って、仮に露光時に振動腕部3、4の短手方向に沿って又部15寄りに接続電極部22の形成位置が5μmずれたとしても、又部15寄りの振動腕部3の主面上に接続電極部22を確実に形成することができる。従って、断線の可能性をより低減することができる。
(ガラスパッケージタイプの圧電振動子)
次に、本発明に係る圧電振動子の一実施形態を、図16から図19を参照して説明する。なお、本実施形態では、圧電振動子の一例として、表面実装型のガラスパッケージタイプの圧電振動子を例に挙げて説明する。
本実施形態の圧電振動子40は、図16から図19に示すように、ベース基板41とリッド基板42とで2層に積層された箱状に形成されており、内部のキャビティC内に上述した音叉型の圧電振動片1が収納された圧電振動子40である。
なお、図16は、圧電振動子40の外観斜視図である。図17は、図16に示す圧電振動子40の内部構造図であって、リッド基板42を取り外した状態の上面図である。図18は、図17に示すD−D線に沿った圧電振動子40の断面図である。図19は、圧電振動子40の分解斜視図である。なお、図19では、圧電振動片1から各電極の図示を省略している。
圧電振動片1は、金等のバンプBを利用して、ベース基板41の上面にバンプ接合によってマウントされている。より具体的には、ベース基板41の上面にパターニングされた後述する引き回し電極48、49上に形成された2つのバンプB上に、一対のマウント電極12、13がそれぞれ接触した状態でバンプ接合されている。これにより、圧電振動片1は、ベース基板41の上面から浮いた状態で支持されると共に、マウント電極12、13と引き回し電極48、49とがそれぞれ電気的に接続された状態となっている。
リッド基板42は、ガラス材料、例えばソーダ石灰ガラスからなる透明の絶縁基板であり、図16、図18及び図19に示すように、板状に形成されている。そして、ベース基板41が接合される接合面側には、圧電振動片1が収まる矩形状の凹部42aが形成されている。この凹部42aは、両基板41、42が重ね合わされたときに、圧電振動片1を収容するキャビティCとなるキャビティ用の凹部42aである。そして、リッド基板42は、この凹部42aをベース基板41側に対向させた状態で該ベース基板41に対して陽極接合されている。
ベース基板41は、リッド基板42と同様にガラス材料、例えばソーダ石灰ガラスからなる透明な絶縁基板であり、図16から図19に示すように、リッド基板42に対して重ね合わせ可能な大きさで板状に形成されている。
このベース基板41には、該ベース基板41を貫通する一対のスルーホール43、44が形成されている。この際、一対のスルーホール43、44は、キャビティC内に収まるように形成されている。より詳しく説明すると、マウントされた圧電振動片1の基部5側に一方のスルーホール43が位置し、振動腕部3、4の先端部側に他方のスルーホール44が位置するように形成されている。
また、本実施形態では、ベース基板41を真っ直ぐに貫通したスルーホール43、44を例に挙げて説明するが、この場合に限られず、例えばベース基板41の下面に向かって漸次径が縮径するテーパー状に形成しても構わない。いずれにしても、ベース基板41を貫通していれば良い。
そして、これら一対のスルーホール43、44には、該スルーホール43、44を埋めるように形成された一対の貫通電極45、46が形成されている。この貫通電極45、46は、スルーホール43、44を完全に塞いでキャビティC内の気密を維持していると共に、後述する外部電極50、51と引き回し電極48、49とを導通させる役割を担っている。
ベース基板41の上面側(リッド基板42が接合される接合面側)には、導電性材料(例えば、アルミニウム)により、陽極接合用の接合膜47と、一対の引き回し電極48、49とがパターニングされている。このうち接合膜47は、リッド基板42に形成された凹部42aの周囲を囲むようにベース基板41の周縁に沿って形成されている。
また、一対の引き回し電極48、49は、一対の貫通電極45、46のうち、一方の貫通電極45と圧電振動片1の一方のマウント電極12とを電気的に接続すると共に、他方の貫通電極46と圧電振動片1の他方のマウント電極13とを電気的に接続するようにパターニングされている。
より詳しく説明すると、図17から図19に示すように、一方の引き回し電極48は、圧電振動片1の基部5の真下に位置するように一方の貫通電極45の真上に形成されている。また、他方の引き回し電極49は、一方の引き回し電極48に隣接した位置から、振動腕部4に沿って該振動腕部4の先端部側に引き回しされた後、他方の貫通電極46の真上に位置するように形成されている。
そして、これら一対の引き回し電極48、49上にバンプBが形成されており、該バンプBを利用して圧電振動片1がマウントされている。これにより、圧電振動片1の一方のマウント電極12が、一方の引き回し電極48を介して一方の貫通電極45に導通し、他方のマウント電極13が、他方の引き回し電極49を介して他方の貫通電極46に導通するようになっている。
また、ベース基板41の下面には、図16、図18及び図19に示すように、一対の貫通電極45、46に対してそれぞれ電気的に接続される外部電極50、51が形成されている。これにより、一対の外部電極50、51は、一対の貫通電極45、46及び一対の引き回し電極48、49を介して圧電振動片1の一対の励振電極10、11に電気的に接続されている。
このように構成された圧電振動子40を作動させる場合には、一対の外部電極50、51間に、所定の駆動電圧を印加する。これにより、圧電振動片1の励振電極10、11に電流を流すことができ、一対の振動腕部3、4を接近・離間させる方向に所定の周波数で振動させることができる。そして、この振動を利用して、時刻源、制御信号のタイミング源やリファレンス信号源等として利用することができる。
本実施形態の圧電振動子40によれば、断線の可能性が低く、安定した作動の信頼性が確保された圧電振動片1を備えているので、信頼性が向上した高品質な圧電振動子とすることができる。
また、この圧電振動子40は、圧電振動片1をキャビティC内に密閉した表面実装型のガラスパッケージタイプであるので、塵埃等の影響を受けることなく圧電振動片1を振動させることができ、高品質化を図ることができる。加えて、表面実装型であるので、実装を容易に行うことができると共に、実装後の安定性に優れている。
(シリンダーパッケージタイプの圧電振動子)
次に、本発明に係る圧電振動子の実施形態を、図20を参照して説明する。なお、本実施形態では、圧電振動子の一例として、シリンダーパッケージタイプの圧電振動子を例に挙げて説明する。
本実施形態の圧電振動子60は、圧電振動片1と、該圧電振動片1を内部に収納するケース61と、圧電振動片1をケース61内に密閉させる気密端子62と、を備えている。なお、図20は、圧電振動子60の上面図である。
圧電振動片1は、ケース61内に収納された状態で気密端子62を構成するリード端子63のインナーリード63aにマウントされている。
ケース61は、有底円筒状に形成されており、気密端子62の後述するステム64の外周に対して圧入されて、嵌合固定されている。なお、このケース61の圧入は、真空中で行われており、ケース61内の圧電振動片1を囲む空間が真空に保たれた状態となっている。
気密端子62は、ケース61内を密閉するものであって、ケース61内に圧入固定されるステム64と、該ステム64を貫通した状態で配置され、ステム64を間に挟んで一端側が圧電振動片1の一対のマウント電極12、13に電気的に接続されるインナーリード63aとされ、他端側が外部に電気的に接続されるアウターリード63bとされた2本のリード端子63と、該リード端子63とステム64とを固定させる充填材65とを有している。
ステム64は、金属材料(例えば、低炭素鋼(Fe)、鉄ニッケル合金(Fe−Ni)、鉄ニッケルコバルト合金(Fe−Ni−Co))によって環状に形成されたものである。また、充填材65の材料としては、例えば、ホウ珪酸ガラスである。なお、このステム64の外周には、リード端子63と同じ材料のメッキ(金属膜)が被膜されている。
リード端子63は、例えば、ステム64と同じ材料である導電性材料から形成されたものであって、ケース61内に突出している部分がインナーリード63aとなり、ケース61外に突出している部分がアウターリード63bとなっている。そして、圧電振動片1は、インナーリード63aの先端に載置された状態で、金等の導電性のバンプBによって機械的にマウントされている。即ち、バンプBを介してインナーリード63aとマウント電極12、13と、が機械的に接合されていると同時に、電気的に接続されている。その結果、圧電振動片1は、2本のリード端子63にマウントされた状態となっている。
なお、ステム64及びリード端子63のメッキの材質としては、耐熱ハンダメッキや、錫銅合金や金錫合金等が用いられる。また、ステム64の外周のメッキを介在させて、ケース61を真空中で冷間圧接させることにより、ケース61の内部を真空状態で気密封止できるようになっている。
このように構成された圧電振動子60であっても、断線の可能性が低く、安定した作動の信頼性が確保された圧電振動片1を備えているので、同様に信頼性が向上した高品質な圧電振動子とすることができる。
また、この圧電振動子60は、圧電振動片1をケース61内に密閉したシリンダーパッケージタイプであるので、塵埃等の影響を受けることなく圧電振動片1を振動させることができ、高品質化を図ることができる。
(発振器)
次に、本発明に係る発振器の一実施形態について、図21を参照しながら説明する。
本実施形態の発振器100は、図21に示すように、上述した圧電振動子40を、集積回路101に電気的に接続された発振子として構成したものである。なお、圧電振動子60を内蔵しても構わない。
この発振器100は、コンデンサ等の電子部品102が実装された基板103を備えている。基板103には、発振器用の上記集積回路101が実装されており、この集積回路101の近傍に、圧電振動子40の圧電振動片1が実装されている。
これら電子部品102、集積回路101及び圧電振動子40は、図示しない配線パターンによってそれぞれ電気的に接続されている。なお、各構成部品は、図示しない樹脂によりモールドされている。
このように構成された発振器100において、圧電振動子40に電圧を印加すると、該圧電振動子40内の圧電振動片1が振動する。この振動は、圧電振動片1が有する圧電特性により電気信号に変換されて、集積回路101に電気信号として入力される。入力された電気信号は、集積回路101によって各種処理がなされ、周波数信号として出力される。これにより、圧電振動子40が発振子として機能する。
また、集積回路101の構成を、例えば、RTC(リアルタイムクロック)モジュール等を要求に応じて選択的に設定することで、時計用単機能発振器等の他、当該機器や外部機器の動作日や時刻を制御したり、時刻やカレンダー等を提供したりする機能を付加することができる。
本実施形態の発振器100によれば、上述した圧電振動子40を備えているので、発振器100自体の信頼性の向上化及び高品質化を図ることができる。また、これに加え、長期にわたって安定した高精度な周波数信号を得ることができる。
(電子機器)
次に、本発明に係る電子機器の一実施形態について、図22を参照して説明する。なお電子機器として、上述した圧電振動子40を有する携帯情報機器110を例にして説明する。なお、圧電振動子60を内蔵しても構わない。
始めに本実施形態の携帯情報機器110は、例えば、携帯電話に代表されるものであり、従来技術における腕時計を発展、改良したものである。外観は腕時計に類似し、文字盤に相当する部分に液晶ディスプレイを配し、この画面上に現在の時刻等を表示させることができるものである。また、通信機として利用する場合には、手首から外し、バンドの内側部分に内蔵されたスピーカ及びマイクロフォンによって、従来技術の携帯電話と同様の通信を行うことが可能である。しかしながら、従来の携帯電話と比較して、格段に小型化及び軽量化されている。
次に、本実施形態の携帯情報機器110の構成について説明する。
この携帯情報機器110は、図22に示すように、圧電振動子40と、電力を供給するための電源部111とを備えている。電源部111は、例えば、リチウム二次電池からなっている。この電源部111には、各種制御を行う制御部112と、時刻等のカウントを行う計時部113と、外部との通信を行う通信部114と、各種情報を表示する表示部115と、それぞれの機能部の電圧を検出する電圧検出部116とが並列に接続されている。そして、電源部111によって、各機能部に電力が供給されるようになっている。
制御部112は、各機能部を制御して音声データの送信及び受信、現在時刻の計測や表示等、システム64全体の動作制御を行う。また、制御部112は、予めプログラムが書き込まれたROMと、該ROMに書き込まれたプログラムを読み出して実行するCPUと、該CPUのワークエリアとして使用されるRAM等とを備えている。
計時部113は、発振回路、レジスタ回路、カウンタ回路及びインターフェース回路等を内蔵する集積回路と、圧電振動子40とを備えている。圧電振動子40に電圧を印加すると圧電振動片1が振動し、該振動が水晶の有する圧電特性により電気信号に変換されて、発振回路に電気信号として入力される。発振回路の出力は二値化され、レジスタ回路とカウンタ回路とにより計数される。そして、インターフェース回路を介して、制御部112と信号の送受信が行われ、表示部115に、現在時刻や現在日付或いはカレンダー情報等が表示される。
通信部114は、従来の携帯電話と同様の機能を有し、無線部117、音声処理部118、切替部119、増幅部120、音声入出力部121、電話番号入力部122、着信音発生部123及び呼制御メモリ部124を備えている。
無線部117は、音声データ等の各種データを、アンテナ125を介して基地局と送受信のやりとりを行う。音声処理部118は、無線部117又は増幅部120から入力された音声信号を符号化及び複号化する。増幅部120は、音声処理部118又は音声入出力部121から入力された信号を、所定のレベルまで増幅する。音声入出力部121は、スピーカやマイクロフォン等からなり、着信音や受話音声を拡声したり、音声を集音したりする。
また、着信音発生部123は、基地局からの呼び出しに応じて着信音を生成する。切替部119は、着信時に限って、音声処理部118に接続されている増幅部120を着信音発生部123に切り替えることによって、着信音発生部123において生成された着信音が増幅部120を介して音声入出力部121に出力される。
なお、呼制御メモリ部124は、通信の発着呼制御に係るプログラムを格納する。また、電話番号入力部122は、例えば、0から9の番号キー及びその他のキーを備えており、これら番号キー等を押下することにより、通話先の電話番号等が入力される。
電圧検出部116は、電源部111によって制御部112等の各機能部に対して加えられている電圧が、所定の値を下回った場合に、その電圧降下を検出して制御部112に通知する。このときの所定の電圧値は、通信部114を安定して動作させるために必要な最低限の電圧として予め設定されている値であり、例えば、3V程度となる。電圧検出部116から電圧降下の通知を受けた制御部112は、無線部117、音声処理部118、切替部119及び着信音発生部123の動作を禁止する。特に、消費電力の大きな無線部117の動作停止は、必須となる。更に、表示部115に、通信部114が電池残量の不足により使用不能になった旨が表示される。
即ち、電圧検出部116と制御部112とによって、通信部114の動作を禁止し、その旨を表示部115に表示することができる。この表示は、文字メッセージであっても良いが、より直感的な表示として、表示部115の表示面の上部に表示された電話アイコンに、×(バツ)印を付けるようにしても良い。
なお、通信部114の機能に係る部分の電源を、選択的に遮断することができる電源遮断部126を備えることで、通信部114の機能をより確実に停止することができる。
本実施形態の携帯情報機器110によれば、上述した圧電振動子40を備えているので、携帯情報機器自体の信頼性の向上化及び高品質化を図ることができる。また、これに加え、長期にわたって安定した高精度な時計情報を表示することができる。
(電波時計)
次に、本発明に係る電波時計130の一実施形態について、図23を参照して説明する。本実施形態の電波時計130は、図23に示すように、フィルタ部131に電気的に接続された圧電振動子40を備えたものであり、時計情報を含む標準の電波を受信して、正確な時刻に自動修正して表示する機能を備えた時計である。なお、圧電振動子60を内蔵しても構わない。
日本国内には、福島県(40kHz)と佐賀県(60kHz)とに、標準の電波を送信する送信所(送信局)があり、それぞれ標準電波を送信している。40kHz若しくは60kHzのような長波は、地表を伝播する性質と、電離層と地表とを反射しながら伝播する性質とを併せもつため、伝播範囲が広く、上述した2つの送信所で日本国内を全て網羅している。
以下、電波時計130の機能的構成について詳細に説明する。
アンテナ132は、40kHz若しくは60kHzの長波の標準電波を受信する。長波の標準電波は、タイムコードと呼ばれる時刻情報を、40kHz若しくは60kHzの搬送波にAM変調をかけたものである。受信された長波の標準電波は、アンプ133によって増幅され、複数の圧電振動子40を有するフィルタ部131によって濾波、同調される。
本実施形態における圧電振動子40は、上記搬送周波数と同一の40kHz及び60kHzの共振周波数を有する水晶振動子部138、139をそれぞれ備えている。
更に、濾波された所定周波数の信号は、検波、整流回路134により検波復調される。続いて、波形整形回路135を介してタイムコードが取り出され、CPU136でカウントされる。CPU136では、現在の年、積算日、曜日、時刻等の情報を読み取る。読み取られた情報は、RTC137に反映され、正確な時刻情報が表示される。
搬送波は、40kHz若しくは60kHzであるから、水晶振動子部138、139は、上述した音叉型の構造を持つ振動子が好適である。
なお、上述の説明は、日本国内の例で示したが、長波の標準電波の周波数は、海外では異なっている。例えば、ドイツでは77.5KHzの標準電波が用いられている。従って、海外でも対応可能な電波時計130を携帯機器に組み込む場合には、さらに日本の場合とは異なる周波数の圧電振動子40を必要とする。
本実施形態の電波時計130によれば、上述した圧電振動子40を備えているので、電波時計自体の信頼性の向上化及び高品質化を図ることができる。また、これに加え、長期にわたって安定して高精度に時刻をカウントすることができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、幅広部22aの長さを、又部15から振動腕部3、4の先端部に向かって100〜200μmとしたが、この範囲内に限定されるものではない。また、幅広部22aの横幅に関しても、10μmとしたが、10μm以上であっても構わない。これら幅広部22aの長さや横幅は、振動腕部3、4や溝部6の寸法に応じて最適な大きさとなるように設計して構わない。但し、幅広部22aの横幅に関しては、一般的な露光位置精度を考慮すると、少なくとも10μm以上あることが好ましい。
C…キャビティ
S…空き領域
S2…外形形成工程
S3…溝部形成工程
S4…電極形成工程
S7…切断工程
1…圧電振動片
2…圧電板
3、4…振動腕部
5…基部
6…溝部
10、11…励振電極
15…又部
20…主面電極部
21…側面電極部
22…接続電極部
40、60…圧電振動子
41…ベース基板
42…リッド基板
50、51…外部電極
61…ケース
62…気密端子
63…リード端子
63a…インナーリード
63b…アウターリード
64…ステム
65…充填材
100…発振器
101…集積回路
110…携帯情報機器(電子機器)
113…計時部
130…電波時計
131…フィルタ部

Claims (12)

  1. 平行配置され、基端部に拡幅部が形成されている一対の振動腕部と、該一対の振動腕部の基端部を一体的に固定する基部と、一対の振動腕部の主面上に一定幅で縦長に形成された溝部と、を有する圧電板と、
    前記圧電板の外表面上に形成され、電圧が印加されたときに前記一対の振動腕部を振動させる励振電極と、を備え、
    前記励振電極は、
    前記溝部内と該溝部を囲む前記振動腕部の主面上とに形成された主面電極部と、
    前記振動腕部の側面上に形成された側面電極部と、
    一方の前記振動腕部の主面上に形成され、前記拡幅部よりも前記振動腕部の先端部側の領域において前記側面電極部に接続されるように形成されると共に、前記基部の主面上を経由して他方の前記振動腕部の前記主面電極部に接続された接続電極部と、を有し、
    前記主面電極部は、前記振動腕部の拡幅部における横幅が、前記振動腕部の先端部における横幅よりも幅狭に形成されていることを特徴とする圧電振動片。
  2. 請求項1に記載の圧電振動片において、
    前記接続電極部は、前記振動腕部の基端部から先端部に向かって100μm〜200μmの範囲内で幅広となるように形成されていることを特徴とする圧電振動片。
  3. 請求項1又は2に記載の圧電振動片において、
    前記拡幅部における前記接続電極部の横幅は、少なくとも10μm以上であることを特徴とする圧電振動片。
  4. 圧電材料からなるウエハを利用して、圧電振動片を一度に複数製造する方法であって、
    前記ウエハをフォトリソ技術によってエッチングして、平行配置され、基端部に拡幅部が形成されている一対の振動腕部と、該一対の振動腕部の基端部を一体的に固定する基部と、を有する圧電板の外形形状を複数形成する外形形成工程と、
    前記一対の振動腕部の主面上に一定幅で縦長に形成された溝部を形成する溝部形成工程と、
    マスクを通した露光を行うことで、複数の前記圧電板の外表面上に電極膜をパターニングして、電圧が印加されたときに前記一対の振動腕部を振動させる励振電極を形成する電極形成工程と、
    複数の前記圧電板を前記ウエハから切り離して小片化する切断工程と、を備え、
    前記電極形成工程の際、
    前記溝部内と該溝部を囲む前記振動腕部の主面上とに形成された主面電極部と、
    前記振動腕部の側面上に形成された側面電極部と、
    一方の前記振動腕部の主面上に形成され、前記拡幅部よりも前記振動腕部の先端部側の領域において前記側面電極部に接続されるように形成されると共に、前記基部の主面上を経由して他方の前記振動腕部の前記主面電極部に接続された接続電極部と、を有するように前記励振電極を形成すると共に、
    前記主面電極部を形成する際、前記振動腕部の拡幅部における横幅が、前記振動腕部の先端部における横幅よりも幅狭になるように形成することを特徴とする圧電振動片の製造方法。
  5. 請求項4に記載の圧電振動片の製造方法において、
    前記電極形成工程の際、前記接続電極部が、前記振動腕部の基端部から先端部に向かって100μm〜200μmの範囲内で幅広となるように形成することを特徴とする圧電振動片の製造方法。
  6. 請求項4又は5に記載の圧電振動片の製造方法において、
    前記電極形成工程の際、前記拡幅部における前記接続電極部の横幅が、少なくとも10μm以上の横幅となるように形成することを特徴とする圧電振動片の製造方法。
  7. 請求項1から3のいずれか1項に記載の圧電振動片を有することを特徴とする圧電振動子。
  8. 請求項7に記載の圧電振動子において、
    前記圧電振動片を上面にマウントするベース基板と、
    マウントされた前記圧電振動片をキャビティ内に収容した状態で前記ベース基板に接合されたリッド基板と、
    前記ベース基板の下面に形成され、マウントされた前記圧電振動片の前記励振電極に対してそれぞれ電気的に接続された一対の外部電極と、を備えていることを特徴とする圧電振動子。
  9. 請求項7に記載の圧電振動子において、
    前記圧電振動片を内部に収納するケースと、
    環状に形成されて前記ケース内に圧入固定されるステムと、該ステムを貫通した状態で配置され、ステムを間に挟んで一端側が前記励振電極にそれぞれ電気的に接続されるインナーリードとされ、他端側が外部にそれぞれ電気的に接続されるアウターリードとされた2本のリード端子と、該リード端子と前記ステムとを固定させる充填材とを有し、前記ケース内を密閉させる気密端子と、を備えていることを特徴とする圧電振動子。
  10. 請求項7から9のいずれか1項に記載の圧電振動子が、発振子として集積回路に電気的に接続されていることを特徴とする発振器。
  11. 請求項7から9のいずれか1項に記載の圧電振動子が、計時部に電気的に接続されていることを特徴とする電子機器。
  12. 請求項7から9のいずれか1項に記載の圧電振動子が、フィルタ部に電気的に接続されていることを特徴とする電波時計。
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