JP2013197857A - 圧電振動片、圧電振動子、発振器、電子機器及び電波時計 - Google Patents

圧電振動片、圧電振動子、発振器、電子機器及び電波時計 Download PDF

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Abstract

【課題】製造工数、及びコストの増加を抑えた上で、接合部材の拡散を抑制できる圧電振動片、圧電振動子、発振器、電子機器及び電波時計を提供する。
【解決手段】一対の振動腕部8,9、及び一対の振動腕部8,9の長さ方向に沿う基端部を一体的に固定する基部10を有する圧電板11と、振動腕部8,9に形成されて振動腕部8,9を振動させる励振電極12,13と、基部10に形成されて接合部材を介して圧電板11を外部に実装するマウント電極15,16と、励振電極12,13とマウント電極15,16とを接続する引き出し電極19,20と、を備えた圧電振動片2であって、引き出し電極19,20は、励振電極12,13とマウント電極15,16との間で複数回折り返されて形成されていることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

この発明は、圧電振動片、圧電振動子、発振器、電子機器及び電波時計に関するものである。
近年、携帯電話や携帯情報端末機器には、時刻源や制御信号のタイミング源、リファレンス信号源等として、水晶等を利用した圧電振動子が用いられている。この種の圧電振動子は、様々なものが提供されているが、その1つとして、いわゆる音叉型の圧電振動片を有する圧電振動子が知られている。
圧電振動子は、例えば上述した音叉型の圧電振動片と、プラグと、プラグとともに圧電振動片を気密封止するケースと、を備えている。プラグは、圧電振動片が実装される一対のインナーリードと、インナーリードを保持するプラグ本体と、を備えている。また、図15(a)に示すように、圧電振動片200は、幅方向に並んで配置された一対の振動腕部211と、一対の振動腕部211の長さ方向の基端部を一体的に固定する基部212と、振動腕部211上に形成され、所定の駆動電圧が印加されたときに振動腕部211を振動させる一対の励振電極213と、基部212上に形成され一対の励振電極213にそれぞれ電気的に接続されたマウント電極214と、これら励振電極213とマウント電極214とを接続する引き出し電極215と、を備えている。
なお、一対の励振電極213、マウント電極214及び引き出し電極215は、クロム等からなる下地金属層210a(図16参照)と、金等からなる仕上金属層210bと、が積層されることで形成された電極層210である。
そして、例えば特許文献1には、上述した圧電振動片200をマウントする際、インナーリードとマウント電極214とを半田等の接合部材E’を介して接合する構成が記載されている。
特開平09−326668号公報
ところで、通常、圧電振動片200と接合部材E’とを強固に固定するためには、マウント電極214(仕上金属層210b)に対して拡散性が高い材料を接合部材E’に選定する。そのため、図15(b)に示すように、時間とともに接合部材E’が電極層210上を拡散していく。この現象は、熱風マウント等、接合部材E’に熱を与えた場合に顕著になる。
そして、拡散した接合部材E’が振動腕部211に近づくほど振動状態(圧電振動片200の変形量)への影響が大きくなり、周波数がシフトしてしまう。一方で、マウント電極214に対して拡散性が低い材料を接合部材E’に用いた場合は、圧電振動片200と接合部材E’との間に十分な固定強度が得られず、圧電振動片200が接合部材E’から脱落してしまう等の虞がある。
そこで、例えば、図16(a)に示すように、圧電振動片200の電極層210のうち、マウント電極214以外の部分(引き出し電極215や励振電極213)の仕上金属層210bを除去して、下地金属層210aを露出させる構成も考えられる。この構成によれば、図16(b)に示すように、マウント電極214以外の部分での接合部材E’の拡散性を低下させることができるので、圧電振動片200と接合部材E’とを強固に固定した上で、マウント電極214以外の部分への接合部材E’の拡散を防止できるとされている。
しかしながら、上述した構成では、仕上金属層210b及び下地金属層210aを一括してパターニングした後、仕上金属層210bのみをパターニングして下地金属層210aを露出させる必要がある。そのため、製造工数が増加して、製造コストが増加するという問題がある。
そこで本発明は、製造工数、及びコストの増加を抑えた上で、接合部材の拡散を抑制できる圧電振動片、圧電振動子、発振器、電子機器及び電波時計の提供を目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の圧電振動片は、一対の振動腕部、及び前記一対の振動腕部の長さ方向に沿う基端部を一体的に固定する基部を有する圧電板と、前記振動腕部に形成されて前記振動腕部を振動させる励振電極と、前記基部に形成されて接合部材を介して前記圧電板を外部に実装するマウント電極と、前記励振電極と前記マウント電極とを接続する引き出し電極と、を備えた圧電振動片であって、前記引き出し電極は、前記励振電極と前記マウント電極との間で複数回折り返されて形成されていることを特徴としている。
この構成によれば、励振電極とマウント電極との間で引き出し電極を折り返して形成することで、励振電極とマウント電極との間で引き出し電極を直線的に形成する場合に比べて、引き出し電極の距離を延ばすことができる。これにより、接合部材にマウント電極上で拡散性の高い材料を用いた場合であっても、接合部材が振動腕部側まで拡散するのを抑制できる。
この場合、従来のようにマウント電極以外の部分の電極層を除去する等、電極層を複数回パターニングする必要もないので、製造工数、及びコストの増加を抑制した上で、接合部材の拡散を抑制できる。その結果、振動数の変動を抑制した上で、圧電振動片を強固に固定できるので、振動特性に優れ、かつ信頼性の高い圧電振動片を提供できる。
また、前記引き出し電極は、前記圧電板の面方向に沿って蛇行して形成されていることを特徴としている。
この構成によれば、引き出し電極のパターニングを他の電極層とのパターニングと同時に、かつ簡単に行うことができる。
また、前記圧電板のうち、前記長さ方向に沿う前記引き出し電極の形成領域には、前記圧電板の厚さ方向に沿って開口する切欠き部が形成され、前記引き出し電極は、前記切欠き部の内面で前記厚さ方向に沿って折り返されていることを特徴としている。
この構成によれば、基部において切り欠き部を形成することで、切欠き部によって形成された幅狭部により、振動腕部によって励起された振動が基部側に伝わってしまうルートを狭くできるので、振動を振動腕部側に閉じ込めて、基部側に漏れてしまうことを抑制し易い。これにより、振動漏れを効果的に抑制でき、CI値が上昇するのを抑え、出力信号の品質が低下するのを抑えることができる。
しかも、引き出し電極が切欠き部の内面に形成されることで、励振電極とマウント電極との間で引き出し電極を直線的に形成する場合に比べて、引き出し電極の距離を延ばすことができるので、接合部材が振動腕部側まで拡散するのを抑制できる。
また、前記マウント電極は金からなり、前記接合部材は半田からなることを特徴としている。
この構成によれば、接合部材がマウント電極上で良好に拡散することになるため、圧電振動片と接合部材とを強固に固定できる。
また、本発明に係る圧電振動子は、上記本発明の圧電振動片を備えた圧電振動子であって、前記圧電振動片の前記マウント電極が前記接合部材を介してパッケージに実装されていることを特徴としている。
この構成によれば、製造工数、及びコストの増加を抑制した上で、接合部材の拡散を抑制し、圧電振動片を強固に固定できるので、振動特性に優れ、かつ信頼性の高い圧電振動子を提供できる。
また、本発明に係る発振器は、上記本発明の圧電振動子が、発振子として集積回路に電気的に接続されていることを特徴としている。
また、本発明に係る電子機器は、上記本発明の圧電振動子が、計時部に電気的に接続されていることを特徴としている。
また、本発明に係る電波時計は、上記本発明の圧電振動子が、フィルタ部に電気的に接続されていることを特徴としている。
本発明に係る発振器、電子機器及び電波時計においては、上記本発明の圧電振動子を備えているので、特性及び信頼性に優れた製品を提供することができる。
本発明の圧電振動片、及び圧電振動子によれば、製造工数、及びコストの増加を抑制した上で、接合部材の拡散を抑制できる。その結果、振動数の変動を抑制した上で、圧電振動片を強固に固定できるので、振動特性に優れ、かつ信頼性の高い圧電振動片、及び圧電振動子を提供できる。
本発明に係る発振器、電子機器及び電波時計においては、上記本発明の圧電振動子を備えているので、特性及び信頼性に優れた製品を提供できる。
本発明の実施形態における圧電振動子の外観斜視図である。 圧電振動片を一方の主面側から見た平面図(上面図)である。 圧電振動片を他方の主面側から見た平面図(底面図)である。 圧電振動片の側面図である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 基部の拡大平面図である。 圧電振動子の製造方法を示すフローチャートである。 圧電振動子の製造方法を示すフローチャートである。 圧電振動子の製造方法を示す工程図であって、図2のB−B線に相当する断面図である。 本発明の一実施形態を示す図であって、発振器の構成図である。 本発明の一実施形態を示す図であって、電子機器の構成図である。 本発明の一実施形態を示す図であって、電波時計の構成図である。 圧電振動片の他の構成を示す図であって、基部の拡大平面図である。 圧電振動片の他の構成を示す図であって、(a)は基部の拡大平面図、(b)は基部の側面図である。 従来の圧電振動片を示す平面図である。 従来の圧電振動片を示す平面図である。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(圧電振動子)
図1は、本実施形態に係る圧電振動子の斜視図である。
図1に示すように、圧電振動子1は、シリンダパッケージタイプの圧電振動子であって、音叉型の圧電振動片2と、圧電振動片2がマウントされたプラグ(パッケージ)4と、プラグ4とともに圧電振動片2を気密封止するケース(パッケージ)3と、を備えている。
(圧電振動片)
図2は圧電振動片を一方の主面側から見た平面図(上面図)であり、図3は他方の主面側から見た平面図(底面図)である。また、図4は圧電振動片の側面図である。
図2〜4に示すように、圧電振動片2は、水晶、タンタル酸リチウムやニオブ酸リチウム等の圧電材料から形成された音叉型の振動片であり、所定の電圧が印加されたときに振動するものである。
圧電振動片2は、幅方向に並んで互いに平行に配置された一対の振動腕部8,9、及びこれら一対の振動腕部8,9の基端部を一体的に固定する基部10を有する圧電板11と、圧電板11上に形成された電極層18と、を有している。なお、以下の説明では、圧電板11の面方向のうち、振動腕部8,9の延在方向を単に長さ方向といい、長さ方向に沿う振動腕部8,9側を単に先端側、基部10側を単に基端側といい、さらに振動腕部8,9の配列方向を単に幅方向といい、圧電板11の厚さ方向を単に厚さ方向という。
図5は図1のA−A線に沿う断面図である。
図5に示すように、電極層18は、所定の電圧が印加されたときに一対の振動腕部8,9を振動させるものであり、クロム(Cr)等からなる下地金属層18aと、金(Au)等からなる仕上金属層18bと、が順次積層されて構成されている。
下地金属層18aは、仕上金属層18bと圧電板11との密着性を向上させるためのものであり、圧電板11と仕上金属層18bとの間に挟まれるようにして形成されている。仕上金属層18bは、下地金属層18aと同一パターンにより下地金属層18aを覆うように形成されている。
具体的に、図2〜4に示すように、電極層18は、一対の振動腕部8,9の外表面上に形成されて一対の振動腕部8,9を振動させる第1励振電極12及び第2励振電極13からなる励振電極14と、基部10に形成されるとともに、後述する接合部材Eを介して圧電振動片2を実装するマウント電極15,16と、これら第1励振電極12及び第2励振電極13とマウント電極15,16とをそれぞれ接続する引き出し電極19,20と、を有している。
励振電極14は、一対の振動腕部8,9を互いに接近又は離間する方向に所定の共振周波数で振動させる電極であり、一対の振動腕部8,9の外表面に、それぞれ電気的に切り離された状態でパターニングされて形成されている。具体的に、第1励振電極12は、一方の振動腕部8の両主面上における基端部と、他方の振動腕部9の両主面上における先端部、及び他方の振動腕部9の両側面上と、に主に形成されている。一方、第2励振電極13は、一方の振動腕部8の両主面上における先端部、及び一方の振動腕部8の両側面上と、他方の振動腕部9の両主面上における基端部と、に主に形成されている。
ここで、上述した励振電極12,13についてより詳細に説明する。
本実施形態の励振電極12,13は、図2〜4に示すように、それぞれ主面電極部21と、側面電極部22と、接続電極部23と、で構成されている。なお、各励振電極12,13は、圧電板11における幅方向の中心を通り、長さ方向に沿って延在する対称軸回りに点対称に形成されているため、以下の説明では、各励振電極12,13のうち、第1励振電極12について説明し、第2励振電極13についての説明は省略する。
主面電極部21は、基部10の先端部、及び一方の振動腕部8の基端部に亘って連続的に形成され、平面視で振動腕部8に対して幅狭の長方形状に形成されている。
側面電極部22は、圧電板11の側面のうち基部10の基端部を回避した位置、具体的には、他方の振動腕部9の両側面に長さ方向全体に亘って形成されるとともに、基部10における振動腕部9側の側面の先端部に形成されている。
接続電極部23は、他方の振動腕部9の先端部で側面電極部22の先端部同士を接続する一方、基部10の主面上で側面電極部22と主面電極部21との基端部同士を接続している。具体的に、接続電極部23は、他方の振動腕部9の先端部において、幅方向の内側に位置する側面に形成された側面電極部22と、幅方向の外側に位置する側面に形成された側面電極部22と、を接続している。
また、接続電極部23は、基部10の一方の主面上において、主面電極部21の基端部と、他方の振動腕部9における幅方向の外側に位置する側面に形成された側面電極部22と、を接続するとともに、他方の主面上において、主面電極部21の基端部と、一方の振動腕部8における幅方向の内側に位置する側面に形成された側面電極部22と、を接続している。
マウント電極15,16は、基部10のうち、両主面上における基端部に形成されている。この場合、図4,5に示すように、本実施形態では、基部10の両側面には電極層18は形成されておらず、マウント電極15,16及び引き出し電極19,20は基部10の両主面間で電気的に切り離された状態でパターニングされて形成されている。
図6は、基部の拡大平面図である。
ここで、図6に示すように、引き出し電極19,20は、基部10の長さ方向に沿う中間部分において、それぞれ幅方向に沿って蛇行しながら長さ方向に沿って延在している。
具体的に、引き出し電極19は、マウント電極15の先端部から引き出された後、先端側に向かうに従いマウント電極15の幅内で複数回折り返されている。そして、引き出し電極19の先端部は、第1励振電極12の基端部(側面電極部22や接続電極部23)に接続されている。
一方、引き出し電極20は、マウント電極16の先端部から引き出された後、先端側に向かうに従いマウント電極16の幅内で複数回折り返されている。そして、引き出し電極20の先端部は、第2励振電極13の基端部(側面電極部22や接続電極部23)に接続されている。
なお、本実施形態において、引き出し電極19,20の折り返し部分は、その折り曲げ角度が90゜以上の部分をいう。
ケース3は、図1に示すように、有底円筒状に形成されており、圧電振動片2を内部に収納した状態でプラグ4の後述するステム30の外周に対して圧入されて、嵌合固定されている。なお、このケース3の圧入は、真空雰囲気下で行われており、ケース3内の圧電振動片2を囲む空間が真空に保たれた状態となっている。
プラグ4は、ケース3を密閉させるステム30と、このステム30を貫通するように平行配置された2本のリード端子31と、ステム30の内側に充填されてステム30とリード端子31とを固定させる絶縁性の充填材32と、を有している。ステム30は、金属材料で環状に形成されたものである。また、充填材32の材料としては、例えばホウ珪酸ガラスである。
2本のリード端子31は、ケース3内に突出している部分がインナーリード31aとなり、ケース3外に突出している部分がアウターリード31bとなっている。リード端子31は、その直径が例えば約0.12mmであり、リード端子31の母材の材質としては、コバール(FeNiCo合金)が慣用されている。
図5に示すように、リード端子31の表面及びステム30の外周には、めっき層35が被覆されている。被膜させるめっきの材質としては、下地膜35aに銅(Cu)めっき等が用いられ、仕上膜35bに融点が例えば300度程度の高融点ハンダめっき(錫と鉛の合金で、その重量比が1:9)が用いられる。
そして、インナーリード31aとマウント電極15,16とは、仕上膜(高融点ハンダめっき)35bを溶解させて形成された、接合部材Eを介してマウント電極15,16の仕上金属層18b上にマウントされている。すなわち、接合部材Eを介してインナーリード31aとマウント電極15,16とが機械的に接合されていると同時に、電気的に接続されている。その結果、圧電振動片2は、2本のリード端子31にマウントされた状態となっている。
なお、上述した2本のリード端子31は、一端側(アウターリード31b側)が外部に電気的に接続され、他端側(インナーリード31a側)が圧電振動片2に対してマウントされる外部接続端子として機能する。
また、ステム30の外周に被膜されためっき層35を介在させながらケース3の内周に真空中で冷間圧接させることにより、ケース3の内部を真空状態で気密封止できるようになっている。
このように構成された圧電振動子1を作動させる場合には、2本のリード端子31のアウターリード31bに対して、所定の駆動電圧を印加する。これにより、インナーリード31a、接合部材E、マウント電極15,16及び引き出し電極19,20を介して、第1励振電極12及び第2励振電極13からなる励振電極14に電流を流すことができ、一対の振動腕部8,9を接近・離間させる方向に所定の周波数で振動させることができる。そして、この一対の振動腕部8,9の振動を利用して、時刻源、制御信号のタイミング源やリファレンス信号源等として利用することができる。
(圧電振動子の製造方法)
次に、上述した圧電振動子の製造方法について説明する。図7,8は、圧電振動子の製造方法を示すフローチャートである。
まず、図7に示すように、水晶のランバート原石を所定の角度でスライスして一定の厚みのウエハSとする。続いて、このウエハS(図9参照)をラッピングして粗加工した後、加工変質層をエッチングで取り除き、その後ポリッシュ等の鏡面研磨加工を行って、所定の厚みのウエハSとする(S10)。
次に、研磨後のウエハSを複数の圧電板11の外形形状を形成する外形形成工程を行う(S20)。具体的には、圧電板11の外形形状にパターニングされたエッチング保護膜(不図示)をマスクとしてエッチング加工を行なうことで、エッチング保護膜でマスクされていない領域を選択的に除去して、圧電板11の外形形状を形作ることができる。なお、圧電板11は、後に行う切断工程を行うまで、図示しない連結部を介してウエハSに連結された状態となっている。
ここで、複数の圧電板11の外表面上に下地金属層18a及び仕上金属層18bを積層して、電極層18(励振電極14、引き出し電極19,20及びマウント電極15,16)を形成する電極層形成工程を行う(S30)。
図9は、圧電振動子の製造方法を示す工程図であって、図2のB−B線に相当する断面図である。
始めに、図9(a)に示すように、圧電板11上に下地金属層18a及び仕上金属層18bを、蒸着やスパッタリング等により順次成膜する(S31)。
次に、図9(b)に示すように、スプレーコート等によりフォトレジスト膜41を成膜した後、フォトリソ技術でパターニングする(S32)。この際、電極層18の形成領域が、フォトレジスト膜41によって被膜されるようにパターニングする。そして、残ったフォトレジスト膜41をマスクとして、図9(c)に示すように、電極層18をエッチング加工するエッチング工程を行う(S33)。これにより、下地金属層18a及び仕上金属層18bが積層された電極層18(励振電極14、マウント電極15,16、及び引き出し電極19,20)が形成される。この際、基部10において、引き出し電極19,20が幅方向に沿って蛇行して形成されるとともに、マウント電極15,16及び引き出し電極19,20は基部10の両主面間で電気的に切り離された状態でパターニングされる。
その後、フォトレジスト膜41を除去することで、電極層形成工程(S30)が終了する。
次いで、ウエハSと圧電振動片2とを連結していた連結部を切断して、複数の圧電振動片2をウエハSから切り離して個片化する切断工程を行う(S40)。これにより、ウエハSから、電極層18(励振電極14、マウント電極15,16、及び引き出し電極19,20)が形成された圧電振動片2を一度に複数製造することができる。
次に、図8に示すように、プラグ4を作製する気密端子作製工程を行う(S60)。
続いて、プラグ4のリード端子31の外表面及びステム30の外周に、同一材料のめっき層を湿式めっき法で被膜させるめっき工程を行う(S71)。
このように、下地膜35a及び仕上膜35b(図5参照)からなるめっき層35をリード端子31に被膜することで、インナーリード31aと圧電振動片2との接続を可能にすることができる。また、圧電振動片2の接続だけでなく、ステム30の外周に被膜されためっき層35が柔らかく弾性変形する特性を有しているので、ステム30とケース3との冷間圧接を可能にすることができ、気密接合を行うことができる。
そして、圧電振動片2のうち、一方の主面(実装面)側に形成されたマウント電極15,16をインナーリード31aに接合するマウント工程を行う(S74)。具体的には、300度を超える温度でインナーリード31aを加熱しながら、インナーリード31aと圧電振動片2とを所定の圧力で重ね合わせる。これにより、インナーリード31aの仕上膜35bである高融点ハンダめっきが溶解し、マウント電極15,16(仕上金属層18b)上に濡れ広がる。これにより、インナーリード31aとマウント電極15,16とを接続することができる。その結果、圧電振動片2をマウントすることができる。すなわち、圧電振動片2は、リード端子31に機械的に支持されるとともに、電気的に接続された状態となる。
なお、インナーリード31aとマウント電極15,16とを接続する際に、加熱・加圧を行ってマウントしたが、熱風や超音波を利用して接続を行っても構わない。
ここで、本実施形態では、引き出し電極19,20が、励振電極12,13とマウント電極15,16との間で蛇行して形成されているため、接合部材Eが引き出し電極19,20を伝って振動腕部8,9側まで拡散するのを抑制できる。
さらに、マウント電極15,16及び引き出し電極19,20は、基部10の両主面間で電気的に切り離されているため、接合部材Eが基部10の側面を伝って実装面と反対側の主面まで回り込むのも抑制できる。
次に、封止工程を行う前に、上述したマウントによる歪みをなくすために、所定の温度でベーキングを行う(S75)。
最後に、マウントされた圧電振動片2を内部に収納するようにケース3をステム30に圧入し、圧電振動片2を気密封止するケース圧入工程を行う(S76)。具体的には、真空中で所定の荷重を加えながらケース3をプラグ4のステム30の外周に圧入する。すると、ステム30の外周に形成された金属膜が弾性変形するので、冷間圧接により気密封止することができる。これにより、ケース3内に圧電振動片2を密閉して真空封止することができる。
なお、この工程を行う前に、圧電振動片2、ケース3及びプラグ4を十分に加熱して、表面吸着水分等を脱離させておくことが好ましい。
そして、ケース3の固定が終了した後、スクリーニングを行う(S77)。このスクリーニングは、周波数や共振抵抗値の安定化を図るとともに、ケース3を圧入した嵌合部に圧縮応力に起因する金属ウイスカが発生してしまうことを抑制するために行うものである。
スクリーニング終了後、内部の電気特性検査を行う(S78)。そして、最後に圧電振動子1の外観検査を行って、寸法や品質等を最終的にチェックする。この結果、図1に示す圧電振動子1を製造することができる。
このように、本実施形態では、引き出し電極19,20が、励振電極12,13とマウント電極15,16との間で複数回折り返されている構成とした。
この構成によれば、励振電極12,13とマウント電極15,16との間で引き出し電極19,20を直線的に形成する場合に比べて、引き出し電極19,20の距離を延ばすことができる。これにより、接合部材Eにマウント電極15,16上で拡散性の高い材料を用いた場合であっても、接合部材Eが引き出し電極19,20を伝って振動腕部8,9側まで拡散するのを抑制できる。
この場合、従来のようにマウント電極15,16以外の部分の仕上金属層18bを除去する等、電極層18を複数回パターニングする必要もないので、製造工数、及びコストの増加を抑制した上で、接合部材Eの拡散を抑制できる。その結果、振動数の変動を抑制した上で、圧電振動片2を強固に固定できるので、振動特性に優れ、かつ信頼性の高い圧電振動片2を提供できる。
また、本実施形態では、引き出し電極19,20が、圧電板11の面方向、具体的には幅方向に沿って蛇行して形成されているので、引き出し電極19,20のパターニングを他の電極層18とのパターニングと同時に、かつ簡単に行うことができる。
また、本実施形態の仕上金属層18bが金からなり、接合部材Eが半田(高融点ハンダめっき)からなるので、接合部材Eがマウント電極15,16(仕上金属層18b)上で良好に拡散することになる。そのため、圧電振動片2と接合部材Eとを強固に固定できる。
そして、本実施形態の圧電振動子1では、上述した圧電振動片2が接合部材Eを介してプラグ4にマウントされているため、振動特性に優れ、かつ信頼性の高い圧電振動子1を提供できる。
(発振器)
次に、本発明に係る発振器の一実施形態について、図10を参照しながら説明する。
本実施形態の発振器100は、図10に示すように、圧電振動子1を、集積回路101に電気的に接続された発振子として構成したものである。この発振器100は、コンデンサ等の電子部品102が実装された基板103を備えている。基板103には、発振器用の上述した集積回路101が実装されており、この集積回路101の近傍に、圧電振動子1が実装されている。これら電子部品102、集積回路101及び圧電振動子1は、図示しない配線パターンによってそれぞれ電気的に接続されている。なお、各構成部品は、図示しない樹脂によりモールドされている。
このように構成された発振器100において、圧電振動子1に電圧を印加すると、この圧電振動子1内の圧電振動片2が振動する。この振動は、圧電振動片2が有する圧電特性により電気信号に変換されて、集積回路101に電気信号として入力される。入力された電気信号は、集積回路101によって各種処理がなされ、周波数信号として出力される。
これにより、圧電振動子1が発振子として機能する。
また、集積回路101の構成を、例えば、RTC(リアルタイムクロック)モジュール等を要求に応じて選択的に設定することで、時計用単機能発振器等の他、当該機器や外部機器の動作日や時刻を制御したり、時刻やカレンダー等を提供したりする機能を付加することができる。
上述したように、本実施形態の発振器100によれば、振動特性に優れ、かつ信頼性の高い圧電振動子1を備えているので、特性及び信頼性に優れた高品質、かつ長期にわたって安定した高精度な周波数信号を得ることができる発振器100を提供できる。
(電子機器)
次に、本発明に係る電子機器の一実施形態について、図11を参照して説明する。なお電子機器として、上述した圧電振動子1を有する携帯情報機器110を例にして説明する。始めに本実施形態の携帯情報機器110は、例えば、携帯電話に代表されるものであり、従来技術における腕時計を発展、改良したものである。外観は腕時計に類似し、文字盤に相当する部分に液晶ディスプレイを配し、この画面上に現在の時刻等を表示させることができるものである。また、通信機として利用する場合には、手首から外し、バンドの内側部分に内蔵されたスピーカ及びマイクロフォンによって、従来技術の携帯電話と同様の通信を行うことが可能である。しかしながら、従来の携帯電話と比較して、格段に小型化及び軽量化されている。
次に、本実施形態の携帯情報機器110の構成について説明する。この携帯情報機器110は、図11に示すように、圧電振動子1と、電力を供給するための電源部111とを備えている。電源部111は、例えば、リチウム二次電池からなっている。この電源部111には、各種制御を行う制御部112と、時刻等のカウントを行う計時部113と、外部との通信を行う通信部114と、各種情報を表示する表示部115と、それぞれの機能部の電圧を検出する電圧検出部116とが並列に接続されている。そして、電源部111によって、各機能部に電力が供給されるようになっている。
制御部112は、各機能部を制御して音声データの送信及び受信、現在時刻の計測や表示等、システム全体の動作制御を行う。また、制御部112は、予めプログラムが書き込まれたROMと、このROMに書き込まれたプログラムを読み出して実行するCPUと、このCPUのワークエリアとして使用されるRAM等とを備えている。
計時部113は、発振回路、レジスタ回路、カウンタ回路及びインターフェース回路等を内蔵する集積回路と、圧電振動子1とを備えている。圧電振動子1に電圧を印加すると圧電振動片2が振動し、この振動が水晶の有する圧電特性により電気信号に変換されて、発振回路に電気信号として入力される。発振回路の出力は二値化され、レジスタ回路とカウンタ回路とにより計数される。そして、インターフェース回路を介して、制御部112と信号の送受信が行われ、表示部115に、現在時刻や現在日付或いはカレンダー情報等が表示される。
通信部114は、従来の携帯電話と同様の機能を有し、無線部117、音声処理部118、切替部119、増幅部120、音声入出力部121、電話番号入力部122、着信音発生部123及び呼制御メモリ部124を備えている。
無線部117は、音声データ等の各種データを、アンテナ125を介して基地局と送受信のやりとりを行う。音声処理部118は、無線部117又は増幅部120から入力された音声信号を符号化及び複号化する。増幅部120は、音声処理部118又は音声入出力部121から入力された信号を、所定のレベルまで増幅する。音声入出力部121は、スピーカやマイクロフォン等からなり、着信音や受話音声を拡声したり、音声を集音したりする。
また、着信音発生部123は、基地局からの呼び出しに応じて着信音を生成する。切替部119は、着信時に限って、音声処理部118に接続されている増幅部120を着信音発生部123に切り替えることによって、着信音発生部123において生成された着信音が増幅部120を介して音声入出力部121に出力される。
なお、呼制御メモリ部124は、通信の発着呼制御に係るプログラムを格納する。また、電話番号入力部122は、例えば、0から9の番号キー及びその他のキーを備えており、これら番号キー等を押下することにより、通話先の電話番号等が入力される。
電圧検出部116は、電源部111によって制御部112等の各機能部に対して加えられている電圧が、所定の値を下回った場合に、その電圧降下を検出して制御部112に通知する。このときの所定の電圧値は、通信部114を安定して動作させるために必要な最低限の電圧として予め設定されている値であり、例えば、3V程度となる。電圧検出部116から電圧降下の通知を受けた制御部112は、無線部117、音声処理部118、切替部119及び着信音発生部123の動作を禁止する。特に、消費電力の大きな無線部117の動作停止は、必須となる。更に、表示部115に、通信部114が電池残量の不足により使用不能になった旨が表示される。
即ち、電圧検出部116と制御部112とによって、通信部114の動作を禁止し、その旨を表示部115に表示することができる。この表示は、文字メッセージであっても良いが、より直感的な表示として、表示部115の表示面の上部に表示された電話アイコンに、×(バツ)印を付けるようにしても良い。
なお、通信部114の機能に係る部分の電源を、選択的に遮断することができる電源遮断部126を備えることで、通信部114の機能をより確実に停止することができる。
上述したように、本実施形態の携帯情報機器110によれば、振動特性に優れ、かつ信頼性の高い圧電振動子1を備えているので、特性及び信頼性に優れた高品質、かつ長期にわたって安定した高精度な時計情報を表示できる携帯情報機器110を提供できる。
(電波時計)
次に、本発明に係る電波時計の一実施形態について、図12を参照して説明する。
本実施形態の電波時計130は、図12に示すように、フィルタ部131に電気的に接続された圧電振動子1を備えたものであり、時計情報を含む標準の電波を受信して、正確な時刻に自動修正して表示する機能を備えた時計である。
日本国内には、福島県(40kHz)と佐賀県(60kHz)とに、標準の電波を送信する送信所(送信局)があり、それぞれ標準電波を送信している。40kHz若しくは60kHzのような長波は、地表を伝播する性質と、電離層と地表とを反射しながら伝播する性質とを併せもつため、伝播範囲が広く、上述した2つの送信所で日本国内を全て網羅している。
以下、電波時計130の機能的構成について詳細に説明する。
アンテナ132は、40kHz若しくは60kHzの長波の標準電波を受信する。長波の標準電波は、タイムコードと呼ばれる時刻情報を、40kHz若しくは60kHzの搬送波にAM変調をかけたものである。受信された長波の標準電波は、アンプ133によって増幅され、複数の圧電振動子1を有するフィルタ部131によって濾波、同調される。
本実施形態における圧電振動子1は、上述した搬送周波数と同一の40kHz及び60kHzの共振周波数を有する水晶振動子部138、139をそれぞれ備えている。
さらに、濾波された所定周波数の信号は、検波、整流回路134により検波復調される。
続いて、波形整形回路135を介してタイムコードが取り出され、CPU136でカウントされる。CPU136では、現在の年、積算日、曜日、時刻等の情報を読み取る。読み取られた情報は、RTC137に反映され、正確な時刻情報が表示される。
搬送波は、40kHz若しくは60kHzであるから、水晶振動子部138、139は、上述した音叉型の構造を持つ振動子が好適である。
なお、上述の説明は、日本国内の例で示したが、長波の標準電波の周波数は、海外では異なっている。例えば、ドイツでは77.5KHzの標準電波が用いられている。従って、海外でも対応可能な電波時計130を携帯機器に組み込む場合には、さらに日本の場合とは異なる周波数の圧電振動子1を必要とする。
上述したように、本実施形態の電波時計130によれば、振動特性に優れ、かつ信頼性の高い圧電振動子1を備えているので、特性及び信頼性に優れた高品質、かつ、長期にわたって安定して高精度に時刻をカウントできる電波時計130を提供できる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、上述した実施形態では、圧電振動子の一例として、シリンダパッケージタイプや表面実装型の圧電振動子1を例に挙げて説明したが、この圧電振動子1に限定されるものではない。例えば、セラミックパッケージタイプの圧電振動子や、シリンダパッケージタイプの圧電振動子1を、さらにモールド樹脂部で固めて表面実装型振動子としても構わない。
また、上述した実施形態では、インナーリード31aの外周面に形成された高融点ハンダめっきを溶解させ、インナーリード31aとマウント電極15,16とを接合する場合について説明したが、インナーリード31aとマウント電極15,16との間に両者を接合するための半田等からなるバンプ(接合部材)を介在させて両者を接合してもよい。なお、接合部材Eは半田に限らず、金等、種々の材質を適用することが可能である。
さらに、上述した実施形態では、基部10の両主面に同一パターンのマウント電極15,16及び引き出し電極19,20を形成する場合について説明したが、これに限らず、マウント電極15,16及び引き出し電極19,20は少なくとも実装面側に形成されていれば構わない。
また、上述した実施形態では、引き出し電極19,20を幅方向に沿って蛇行させる場合について説明したが、これに限らず、引き出し電極19,20はマウント電極15,16と励振電極12,13との間で複数回折り返されていれば構わない。具体的には、図13に示すように、引き出し電極19,20を、それぞれ長さ方向に沿って蛇行しながら幅方向に沿う内側に向けて延在するように形成してもよい。
また、引き出し電極19,20を、マウント電極15,16の外側をそれぞれ取り囲む渦巻状に形成する等、適宜設計変更が可能である。
また、上述した実施形態では、圧電板11の面方向に沿って引き出し電極19,20を蛇行させる構成について説明したが、これに限らず、圧電板11の厚さ方向に沿って蛇行させても構わない。具体的に、図14に示す圧電振動片2において、基部10の長さ方向に沿う中間部分には、厚さ方向に貫通するとともに、幅方向の外側に向けて開口する一対の切欠き部51が形成されている。これにより、基部10は、切欠き部51が形成された部分が、他の部分に比べて幅が狭い幅狭部とされたくびれ形状に形成される。
そして、本変形例において、マウント電極15,16は、基部10のうち切欠き部51よりも基端側に形成され、引き出し電極19,20は切欠き部51の内面に形成されている。引き出し電極19,20は、マウント電極15,16の先端部から厚さ方向に沿って折り返された後、切欠き部51の内面に沿って先端側に向けて延在し、その先端部が励振電極12,13の基端部に接続されている。
この構成によれば、切欠き部51によって形成された幅狭部により、振動腕部8,9によって励起された振動が基部10側に伝わってしまうルートを狭くできるので、振動を振動腕部8,9側に閉じ込めて、基部10側に漏れてしまうことを抑制し易い。これにより、振動漏れを効果的に抑制でき、CI値が上昇するのを抑え、出力信号の品質が低下するのを抑えることができる。
そして、引き出し電極19,20が切欠き部51の内面に形成されることで、励振電極12,13とマウント電極15,16との間で引き出し電極19,20を直線的に形成する場合に比べて、引き出し電極19,20の距離を延ばすことができるので、接合部材Eが振動腕部8,9側まで拡散するのを抑制できる。なお、引き出し電極19,20を幅方向、長さ方向、及び厚さ方向にそれぞれ折り返しても構わない。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した変形例を適宜組み合わせてもよい。
1…圧電振動子 2…圧電振動片 3…ケース(パッケージ) 4…プラグ(パッケージ) 8,9…振動腕部 10…基部 11…圧電板 14…励振電極 15,16…マウント電極 19,20…引き出し電極 51…切欠き部 100…発振器 101…発振器の集積回路 110…携帯情報機器(電子機器) 113…電子機器の計時部 130…電波時計 131…電波時計のフィルタ部 E…接合部材

Claims (8)

  1. 一対の振動腕部、及び前記一対の振動腕部の長さ方向に沿う基端部を一体的に固定する基部を有する圧電板と、
    前記振動腕部に形成されて前記振動腕部を振動させる励振電極と、
    前記基部に形成されて接合部材を介して前記圧電板を外部に実装するマウント電極と、
    前記励振電極と前記マウント電極とを接続する引き出し電極と、を備えた圧電振動片であって、
    前記引き出し電極は、前記励振電極と前記マウント電極との間で複数回折り返されて形成されていることを特徴とする圧電振動片。
  2. 前記引き出し電極は、前記圧電板の面方向に沿って蛇行して形成されていることを特徴とする請求項1記載の圧電振動片。
  3. 前記圧電板のうち、前記長さ方向に沿う前記引き出し電極の形成領域には、前記圧電板の厚さ方向に沿って開口する切欠き部が形成され、
    前記引き出し電極は、前記厚さ方向に沿って折り返されて前記切欠き部の内面に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の圧電振動片。
  4. 前記マウント電極は金からなり、前記接合部材は半田からなることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の圧電振動片。
  5. 請求項1記載の圧電振動片を備えた圧電振動子であって、
    前記圧電振動片の前記マウント電極が前記接合部材を介してパッケージに実装されていることを特徴とする圧電振動子。
  6. 請求項5記載の前記圧電振動子が、発振子として集積回路に電気的に接続されていることを特徴とする発振器。
  7. 請求項5記載の前記圧電振動子が、計時部に電気的に接続されていることを特徴とする電子機器。
  8. 請求項5記載の前記圧電振動子が、フィルタ部に電気的に接続されていることを特徴とする電波時計。
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