JP5381055B2 - 車両の下部車体構造 - Google Patents

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Description

この発明は、サスペンションのトレーリングアームの前端部が車体に支持される車両の下部車体構造に関する。
従来より、リヤサスペンションのトレーリングアームを支持する場合、以下に述べるような観点から、トレーリングアーム前端部の取付位置(支持部)は、可及的に高い位置に設定されることが好ましいとされている。
例えば、車両走行中後輪が路面上の突起を乗り越える時、トレーリングアームの揺動により後輪が同じ高さだけ上昇したとしても、トレーリングアーム前端部の取付位置が高い程、後輪の後方への移動量を増加させることができる。
このように、後輪が突起と当接した時に、後輪を大きく後方へ移動させるようにすると、後輪を突起から容易に逃がすことができ、該突起から受ける衝撃を緩和することができる。従って、この場合トレーリングアームが上下に揺動する時の乗員の乗り心地を確保することが可能になる。
また、車両の制動時、制動力が車輪の接地面に作用すると、トレーリングアームの取付位置では、車体を下方に押圧しようとする力が作用するが、この時、トレーリングアーム前端部の取付位置が高い程、車体後部を下方に押圧する力を増加させることができる。
このように、車両の制動時、車体後部をより大きな力で下方に押圧させると、車体が前傾姿勢になることを抑制でき、結果的に乗員の乗り心地を確保することが可能になる。
ところで、このような効果を得ることを目的として提案されたものとしては、例えば、下記特許文献1に開示された構造が挙げられる。下記特許文献1に開示された構造では、図16に示すように、車体のサイドフレーム505に開口部505aを形成するとに、トレーリングアーム561の前端部の一部を、開口部505aを介してフロアパネル504とサイドフレーム505とにより形成された断面515内まで延設させ、開口部505a近傍のサイドフレーム505の底壁にて前記前端部を支持するように構成している。なお、図16に示す符号503は、車体の車幅方向両端部にて車体前後方向の延びるサイドシルであり、このサイドシル503にサイドフレーム505が接合されている。
このような構成により、トレーリングアーム561の前端部、すなわ車体への取付位置をサイドフレーム505の底壁よりさらに高い位置に設定することを可能にしている。
特開2007−290665号公報
ところで、前記特許文献1では、トレーリングアーム561の前端部が、図16に示すように、サイドフレーム505の底壁に接合されたブラケット508により支持されている。
さらに、図16に示す従来構造では、ブラケット508をサイドフレーム505の底壁に取付けることによりサイドフレーム505が塞がれた状態となっており、これにより、車両走行時等において砂、泥水等の異物が跳ね上がったとしても、この異物が断面515を経由して車体内部に侵入できないようになっている。
しかしながら、前記従来構造では、トレーリングアーム561の取付位置をさらに高い位置に設定しようとする場合、以下に述べるような問題点がある。この場合、例えば、図17に示すブラケット508′のように、トレーリングアーム561前端部の締結部位となる締結座面部508a′を、サイドフレーム505底壁との接合部位から上方に突出させるように形成することが考えられるが、ブラケット508′の支持点(ここでは、サイドフレーム505の底壁との接合部位)から締結座面部508a′までの上下方向の距離Hxが大きく離間していることにより、トレーリングアーム561の揺動時、ブラケット508′に大きなモーメントが発生するという問題がある。
従って、前記特許文献1に開示されているように、ブラケットをリヤフレームの底壁に接合する構造は、トレーリングアーム前端部の取付位置をより高い位置に設定しようとした場合、ブラケットの剛性、つまりはトレーリングアームを支持するための支持強度を確保するという観点からすれば不利な構造となってしまう。
この発明は、トレーリングアームの取付位置の高さ確保と、トレーリングアームの支持強度の向上とを両立させることができる車両の下部車体構造を提供することを目的とする。
この発明による車両の下部車体構造は、サスペンションのトレーリングアームの前端部が車体に支持される車両の下部車体構造であって、車体フレームの底壁に開口部が設けられるとともに、前記トレーリングアームの前端部が前記開口部を介して前記車体フレームの断面内に延設され、前記開口部を覆うことなく前記断面内上部の側壁に結合された取付ブラケットに支持されるように構成され、前記取付ブラケットが、前記車体フレームの左右の側壁および前記開口部前後の底壁に結合された略L字状の部材とされ、前記開口部が形成された車体フレームの底壁に補強部材が設けられ、前記取付ブラケットに固定される固定部と、該固定部に一体的に設けられ、前記トレーリングアーム支持部の周囲をカバーする本体部と、前記車体フレームの開口部を塞ぐように前記車体フレームとの間をシールするシール部とを備えたカバー部材を設けたものである。
この構成によれば、断面内上部の底壁部から上方に大きく離間した位置でトレーリングアームの前端部を支持することができ、該トレーリングアームの取付位置の高さを確保することができる。
そして、取付ブラケットの取付位置を底壁部から上方に大きく突出させる必要がないため、前記取付ブラケットの剛性を高めることもでき、その結果トレーリングアームの取付位置の高さ確保と、その支持強度向上とを両立させることができる。
なお、本明細書において断面とは、車体フレームにより実質的に閉断面を形成しているものの、開口部によって一部が開放されていることにより完全な閉断面となっていない閉断面状の部位を意味している。
また、前記取付ブラケットが、前記車体フレームの左右の側壁および前記開口部前後の底壁に結合された略L字状の部材とされるものであるから、取付ブラケットと側壁および開口部前後の底壁部との接合により支持強度をさらに向上させることができる。
さらに、前記開口部が形成された車体フレームの底壁に補強部材が設けられたものであるから、開口部周辺および取付ブラケットを補強することができ、その結果、支持強度をさらに向上させることができる。
しかも、前記取付ブラケットに固定される固定部と、該固定部に一体的に設けられ、前記トレーリングアーム支持部の周囲をカバーする本体部と、前記車体フレームの開口部を塞ぐように前記車体フレームとの間をシールするシール部とを備えたものであるから、トレーリングアームの支持強度を確保しつつ、断面内におけるシール性を確保することができる。
この発明による車両の下部車体構造は、また、サスペンションのトレーリングアームの前端部が車体に支持される車両の下部車体構造であって、車体フレームの底壁に開口部が設けられるとともに、前記トレーリングアームの前端部が前記開口部を介して前記車体フレームの断面内に延設され、前記開口部を覆うことなく前記断面内上部の側壁に結合された取付ブラケットに支持されるように構成され、前記取付ブラケットが、前記車体フレームの左右の側壁および前記開口部前後の底壁に結合された略L字状の部材とされ、前記開口部が形成された車体フレームの底壁に補強部材が設けられ、前記取付ブラケットに固定される固定部と、該固定部に一体的に設けられる本体部と、該本体部に設けられるとともに、前記固定部を含む取付ブラケット周囲をシールするシール部と、該シール部の下方にて前記車体フレームの開口部側に延び、該開口部を塞ぐように車体フレームとの間をシールする第2のシール部とを備えたカバー部材を設けたものである。
この構成によれば、取付ブラケットの支持強度を確保しつつ、断面内におけるシール性を確保することができる。
さらに、シール部により、トレーリングアームの前端部と取付ブラケットとの間にカバー部を介在させる必要がなくなるため、トレーリングアームの前端部と取付ブラケットとの間の隙間を大きく確保する必要がなくなり、その分トレーリングアームの前端部の位置をより上方に設定しつつ構成全体をコンパクト化することができる。
この発明の一実施態様においては、前記本体部が樹脂製とされるとともに、前記固定部が金属製とされ一体に鋳ぐるみ成形されたものである。
この構成によれば、トレーリングアームの支持強度を金属製の固定部によって確保しつつ、樹脂製の本体部により軽量化を図ることができる。
この発明によれば、断面内上部の底壁部から上方に大きく離間した位置でトレーリングアームの前端部を支持することができ、該トレーリングアームの取付位置の高さを確保することができる。
そして、取付ブラケットの取付位置を底壁部から上方に大きく突出させる必要がないため、前記取付ブラケットの剛性を高めることもでき、その結果トレーリングアームの取付位置の高さ確保と、その支持強度向上とを両立させることができる。
また、前記取付ブラケットに固定される固定部と、該固定部に一体的に設けられ、前記トレーリングアーム支持部の周囲をカバーする本体部と、前記車体フレームの開口部を塞ぐように前記車体フレームとの間をシールするシール部とを備えたものであるから、トレーリングアームの支持強度を確保しつつ、断面内におけるシール性を確保することができる効果がある。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳述する。
図1は、この発明の実施形態に係る車両の下部車体構造を示す概略側面図であり、図2は、この発明の実施形態に係る車両の下部車体構造を車幅方向外方かつ下方から見た斜視図であって、トレーリングアームの取付けを説明するための図である。なお、図中において矢印(F)は車体前方、矢印(R)は車体後方を示し、矢印(IN)は車体内方、矢印(OUT)は車体外方を示す。
車両1後部の下部においては、車室2の車幅方向側部にて図1一点鎖線で示すように車体前後方向に延びるサイドシル3と、車室2後部の床面をなすリヤフロアパネル4と、該リヤフロアパネル4のサイドパネル41下部に配置されるリヤサイドフレーム(リヤフレーム)5とが備えられ、このリヤサイドフレーム5にリヤサスペンション装置6が取付けられている。
リヤサイドフレーム5は、車体前方から後方に向かって上方に傾斜しながら延びるキックアップ部51が形成されるとに、サイドシル3の内側部を構成するインナパネルに接合される外側側壁部52が形成されている。
リヤサスペンション装置6は、車体前後方向に延びるトレーリングアーム61を有している。このトレーリングアーム61は、その前端部が、リヤサイドフレーム5のキックアップ部51に揺動自在に連結、支持され、後端部には、図1一点鎖線で示す後輪7を支持するためのホイールサポート62が取付けられている。
図3は、トレーリングアーム61の支持構造を示す底面図であり、図4は、トレーリングアーム61の支持構造を車幅方向内方かつ下方から見た斜視図である。トレーリングアーム61は、その本体61aが前端部にてリヤサイドフレーム5に連結されており、この連結端を支点に後輪7とに上下に揺動する部材である。
本体61aの前端部には、図1〜図3に示すように、円環部61bと、円環部61bにゴム部材61cを介して固定された締結片61dとが設けられており、このうち締結片61dが、リヤサイドフレーム5のキックアップ部51内部に配設されたトレーリングアームブラケット8(以下、単にブラケット8と略記する。)に支持されるべく、ボルト、ナット等の締結部材9によって締結されている。
ところで、リヤサイドフレーム5等により構成され、車体前後方向に延びる左右一対のボデサイドフレームBF間には、図2〜図4に示すように車幅方向に横断するクロスメンバ13が所定の間隔をおいて複数本橋渡されている。
そして、このクロスメンバ13のうち、リヤサイドフレーム5の近傍に配設されたものにおいては、その下辺13aにキックアップ部51の前端部が接合され、クロスメンバ13の上辺13bには、サイドパネル41とにリヤフロアパネル4を構成するメインパネル42が接合されている。
図5は、この発明の実施形態に係る車両の下部車体構造を車幅方向外方かつ上方から見た斜視図であり、リヤフロアパネルのサイドパネル41を取外した状態を示している。また、図6は、車両の下部車体構造を示す分解斜視図であり、図7は、図3のA−A線矢視断面図である。
リヤサイドフレーム5には、サイドシル3のインナパネルに接合される外側側壁部52の他にも、図1〜図7に示すように外側側壁部52に連なる底壁部53と、該底壁部53に連なる内側側壁部54と、該内側側壁部54に連なって車幅方向内側に略水平に延び、クロスメンバ13やメインパネル42に接合されるフランジ部55とが形成されている。
このうち、底壁部53には、ブラケット8に対応する位置に開口部53aが設けられており、トレーリングアーム61は、この開口部53aを介してキックアップ部51内部まで延設され、前端部がブラケット8に締結されている。
ここで、ブラケット8は、図4〜図6に示すように、前側にて略上下方向に延びる第1パネル81と、後述する締結座面部82aを備えた第2パネル82とから構成されており、これら第1、第2パネル81、82により、ブラケット8は側面視で略L字状をなしている。
具体的には、第1、第2パネル81、82は、図4〜図6に示すように、第1パネル81の車幅方向両端にて前方に折り曲げられたフランジ部81aと、第2パネル82の前端部の車幅方向両端にて前方に折り曲げられたフランジ部82bとが接合されることにより一体化されている。
また、ブラケット8では、図4〜図7に示すように、第2パネル82において略水平に延びる締結座面部82aが形成されており、この締結座面部82aには、トレーリングアーム61前端部を収容すべく、上方に向かって隆起した収容部82cが形成されている。
また、収容部82cの頂部には、図5、図7に示すような小孔82dが形成されている。これは、車体の塗装ラインにおいて塗装処理が施されている時に、収容部82c内側の凹部空間に残った空気を外側に放出するための小孔であり、この小孔82dにより、塗料を収容部82cの内側に確実に侵入させることができ、その結果収容部82cの内側をむらなく塗装することができる。
また、締結座面部82aは、収容部82cの車幅方向両側に、締結部材9を通すための取付孔82eを有するとに、さらに車幅方向両端部には、上方に折り曲げられたフランジ部82fが形成され、図5、図7に示すように、リヤサイドフレーム5の両側壁部52、54の上部に接合されている。
さらに、第1パネル81の前端部には、図4〜図6に示すように、前方に折り曲げられたフランジ部81bが形成されるとに、第2パネル82の後端部には、後方に折り曲げられたフランジ部82gが形成されており、これらフランジ部81b、82gが後述する補強メンバ14を介してリヤサイドフレーム5の開口部53a前後の底壁部53に接合されている。
補強メンバ14は、図2〜図7に示すように、開口部53aの車幅方向一方側にて車体前後方向に延設される部材であり、リヤサイドフレーム5の底壁部53に接合されている。底壁部53は、この補強メンバ14により補強されている。また、この補強メンバ14は、開口部53aに対応する位置でその形状に沿うような凹部14aが形成されており、この凹部14aによりトレーリングアーム61との干渉を防止している。
ところで、本実施形態では、図7に示すように、サイドパネル41とリヤサイドフレーム5とにより閉断面状の断面15が形成されており、トレーリングアーム61前端部を支持するブラケット8が断面15内に配設されている。そして、上述したように、締結座面部82aの車幅方向両側がリヤサイドフレーム5の両側壁部52、54の上部に接合されることによって、トレーリングアーム61の前端部が、底壁部53の開口部53aを介して底壁部53よりも上方の断面15内まで延設され、その結果トレーリングアーム61の前端部の取付位置が可及的に上方に設定されている。
また、本実施形態では、締結座面部82aがリヤサイドフレーム5の両側壁部52、54の上部と同じ高さ位置にあることで、開口部53aは、締結座面部82aに覆われることなく、断面15の下部が開放された状態となっている。ここで、閉断面状とは、サイドパネル41とリヤサイドフレーム5とにより実質的に閉断面を形成しているものの、開口部53aによって一部が開放されていることにより完全な閉断面となっていないことを意味している。そして、本明細書では、この閉断面状部位を単に断面15と称する。
このように、本実施形態では、トレーリングアーム61の前端部を、開口部53aを介して断面15内まで延設するとに、開口部53aを覆うことなく締結座面部82aの車幅方向両端部を断面15内上部の両側壁部52、54に接合したことで、断面15内上部の、底壁部53から距離H1だけ上方に大きく離間した位置でトレーリングアーム61の前端部を支持することができ、該トレーリングアーム61の取付位置の高さを確保することができる。
そして、図17に示すブラケット508′とは異なり、ブラケット8の締結座面部82aを底壁部53から上方に大きく突出させる必要がないため、ブラケット8の剛性を高めることもでき、その結果トレーリングアーム61の取付位置の高さ確保と、その支持強度向上とを両立させることができる。
また、図17に示すブラケット508′のように、締結座面部508a′を両端部から大きく突出させようとすると、前記距離Hxが大きくなる程その成形加工が困難になるという問題があるが、本実施形態の場合、締結座面部82aの突出量を大きくする必要がないため、ブラケット8の成形加工を容易にすることができる。
また、ブラケット8が、第1、第2パネル81、82によりL字状に形成されることで、両側壁部52、54、および開口部53a前後の底壁部53との接合により支持強度をさらに向上させることができる。
また、底壁部53に補強メンバ14を接合することにより、開口部53a周辺およびブラケット8を補強することができ、その結果支持強度をさらに向上させることができる。
ところで、上述した実施形態では、開口部53aを覆うことなく開放状態のままとしているが、第2パネル82の小孔82d等を介して砂、泥水等の異物が車体内に侵入することを防止すべく、リヤサイドフレーム5とブラケット8との間に、図8に示すようなカバー部材100を介在させるようにしてもよい。
図8は、この発明の実施形態に係るカバー部材を示す斜視図であり、図9は、図8のB−B矢視断面相当の図である。なお、図8、図9に示す実施形態において、最初の実施形態と同様の構成要素については、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
カバー部材100は、主に樹脂製の本体部101と、金属製の固定部102と、ゴム製のシール部103とにより構成されており、本体部101と固定部102とは、鋳ぐるみ成形により一体化されている。
本体部101は、その下端部において、全周にわたり略水平方向に延びるフランジ部101aが形成されており、そこから上方に向かって箱状部101bが突出している。箱状部101bの上面は略水平面とされるとに、その中心部には、略円弧状に隆起した収容部101cが形成され、その両端部には取付孔102aが形成された固定部102が配設されている。ここで、固定部102の外側端部は、本体部101の側面と連続的な面を形成するように略円弧状に形成されている。
また、フランジ部101aと箱状部101bの側面との境界には、図8に一点鎖線で示すような無端のシール部103が配設されている。
本実施形態では、カバー部材100を構成する本体部101の箱状部101bが、図9に示すように、開口部53aを通ってリヤサイドフレーム5の両側壁部52、54の間に嵌まるように構成されるとに、箱状部101bを両側壁部52、54の間に嵌め込んだ時、固定部102の取付孔102aが、ブラケット8の取付孔82eと対応する位置に配置されるようになっている。
また、本体部101のフランジ部101aには、その角部に図8に示すような取付孔101dが形成されており、この取付孔101dにボルト等の締結部材(図示せず)を通すことにより、フランジ部101aを開口部53a周辺の底壁部53に締結することができるようになっている。カバー部材100は、上述した固定部102、フランジ部101aにおいて、それぞれブラケット8、リヤサイドフレーム5に固定される。
ここで、カバー部材100が固定された状態では、トレーリングアーム61の支持部の周囲が本体部101より覆われるとに、開口部53aの縁部では、フランジ部101aとリヤサイドフレーム5の底壁部53との間にシール部103が介在することで、開口部53aが塞がれた状態となっている。これにより、ブラケット8の小孔82dまでの異物の侵入経路を確実に塞ぐことができ、トレーリングアーム61の支持強度を確保しつつ、断面15内におけるシール性を確保することができる。
また、本体部101、固定部102がそれぞれ樹脂製、金属製とされ、両者が一体に鋳ぐるみ成形されていることにより、トレーリングアーム61の支持強度を金属製の固定部102によって確保しつつ、樹脂製の本体部101により軽量化を図ることができる。
なお、その他の作用効果は、図1〜図7を参照して説明した最初の実施形態と同様である。
ところで、シール部の形態としては、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば図10、図11に示すように、箱状部101bに代えて上面を開放した筒状部101b′を備えた本体部101′とし、その上縁部にブラケット8の周囲をシールするシール部204を配設するようにしてもよい。
図10は、この発明の他の実施形態に係るカバー部材を示す斜視図であり、図11は、図10のC−C矢視断面相当の図である。なお、図10、図11に示す実施形態において、最初の実施形態と同様の構成要素については、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
図10、図11に示す実施形態では、本体部101′の筒状部101b′の上縁部に、固定部102を除く略全周においてシール部103と同質のシール部204が配設されるとに、収容部101cに代わって筒状部101b′の上縁部同士を橋渡すアーチ部101c′が形成されており、その略中央部にはさらにシール部103と同質のシール部205が配設されている。
そして、シール部204の下方には、開口部53a側に延びてこれを塞ぐようにリヤサイドフレーム5との間をシールするシール部103(第2のシール部)が配設されている。
本実施形態では、カバー部材100′を車体に固定した時、締結座面部82aの周辺では、これと筒状部101b′との間にシール部204や固定部102が介在し、さらには、小孔82dを塞ぐようにその下方にシール部205が位置するようになっている。このため、シール部204下方のシール部103との協働により、小孔82dまでの異物の侵入経路を確実に塞ぐことができ、断面15におけるシール性を確保することができる。
また、本実施形態の場合、シール部204、205により、例えば、図11にて二点鎖線で示すようにトレーリングアーム61の前端部とブラケット8との間に本体部101(収容部101c)を介在させる必要がなくなる。このため、トレーリングアーム61の前端部とブラケット8との間の隙間Gを大きく確保する必要がなくなり、その分トレーリングアーム61の前端部の位置をより上方に設定しつつ構成全体をコンパクト化することができる。
なお、その他の作用効果は、図1〜図9を参照して説明した実施形態と同様である。
ところで、断面15におけるシール性を確保しようとする場合、例えば、図12〜図15に示すような蛇腹状の筒状部301を有するカバー部材300によって、開口部53aおよびトレーリングアーム61の前側をシールするように構成してもよい。
図12は、参考例に係るカバー部材を示す斜視図であり、図13は、カバー部材の取付け状態を示す底面図、図14は、同側面図、図15(a)、(b)は、それぞれ図14のD−D線、E−E線矢視断面図である。なお、図12〜図15に示す参考例において、最初の実施形態と同様の構成要素については、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する
カバー部材300は、主に蛇腹状の筒状部301と、筒状部301の一端側に接続された開口縁部302と、該開口縁部302上に沿って配設されたゴム製のシール部303とにより構成される。
開口縁部302は、例えば樹脂製とされ、そこには複数の取付孔302a、302a、…が形成されている。そして、ボルト、ナット等の締結部材を取付孔302aに通すことで、図13、図14にて一点鎖線で示すように、開口縁部302をリヤサイドフレーム5の底壁部53に締結することが可能になっており、これによって、開口部53aを開口縁部302で覆うとに、カバー部材300を車体側に固定することができるようになっている。
このように、開口部53aが開口縁部302によって覆われた状態では、図15(a)に示すように、開口縁部302に配設されたシール部303が、リヤサイドフレームの底壁部53と開口縁部302との間に介在しており、これによって、開口部53aの周囲から異物が侵入することを防止している。
また、カバー部材300を車体側に固定した時には、トレーリングアーム61の前側が、図14、図15(b)に示すように筒状部301に覆われた状態となり、その一方、後側は、筒状部301の他端側に形成された開口部301aを通って外部に露出している。ここで、筒状部301はゴム製とされ、さらに上述したようにこれが蛇腹状をなしていることで、トレーリングアーム61の揺動が許容されている。
また、筒状部301の開口部301aでは、その縁部をクランプバンド304(図14参照)等によってクランプすることにより、トレーリングアーム61の前側をシールしながら、これを筒状部301aに結合させており、これにより異物が筒状部301aを経由して開口部53aに侵入することを防止している。
このように、上記参考例では、カバー部材300が、開口縁部302で開口部53aを塞ぐとに、トレーリングアーム61前端部をシールし、かつ筒状部301によってトレーリングアーム61の揺動を許容した状態でその前側に結合されることにより、トレーリングアーム61の支持部の構造を複雑化することなくシール機能を確保することができる。
なお、その他の作用効果は、図1〜図7を参照して説明した最初の実施形態と同様である。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の車体フレームは、リヤサイドフレーム5、リヤフロアパネル4に対応し、
以下同様に、
取付ブラケットは、トレーリングアームブラケット8に対応し、
補強部材は、補強メンバ14に対応し、
車体フレームの開口部を塞ぐように前記車体フレームとの間をシールするシール部は、シール部103(図8,図9参照)に対応し、
固定部を含む取付ブラケット周囲をシールするシール部は、シール部204、205(図10参照)に対応し、
第2のシール部は、シール部103(図10,図11参照)に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
この発明の実施形態に係る車両の下部車体構造を示す概略側面図。 この発明の実施形態に係る車両の下部車体構造を車幅方向外方かつ下方から見た斜視図であって、トレーリングアームの取付けを説明するための図。 トレーリングアームの支持構造を示す底面図。 トレーリングアームの支持構造を車幅方向内方かつ下方から見た斜視図。 この発明の実施形態に係る車両の下部車体構造を車幅方向外方かつ上方から見た斜視図であって、リヤフロアパネルのサイドパネルを取外した状態を示す図。 車両の下部車体構造を示す分解斜視図。 図3のA−A線矢視断面図。 この発明の実施形態に係るカバー部材を示す斜視図。 図8のB−B矢視断面相当の図。 この発明の他の実施形態に係るカバー部材を示す斜視図。 図10のC−C矢視断面相当の図。 参考例に係るカバー部材を示す斜視図。 図12のカバー部材の取付け状態を示す底面図。 図12のカバー部材の取付け状態を示す側面図。 (a)図14のD−D線矢視断面図、(b)図14のE−E線矢視断面図。 従来の車両の下部車体構造を示す断面図。 図16に示す従来構造において、締結座面部を上方位置に設定した場合を示す断面図。
4…リヤフロアパネル(車体フレーム)
5…リヤサイドフレーム(車体フレーム)
6…リヤサスペンション装置
8…トレーリングアームブラケット(取付ブラケット)
14…補強メンバ(補強部材)
15…断面
52,54…側壁部(側壁)
53…底壁部(底壁)
53a…開口部
61…トレーリングアーム
100、100′…カバー部材
101、101′…本体部
102…固定部
103、204、205…シール部

Claims (3)

  1. サスペンションのトレーリングアームの前端部が車体に支持される車両の下部車体構造であって、
    車体フレームの底壁に開口部が設けられるとともに、
    前記トレーリングアームの前端部が前記開口部を介して前記車体フレームの断面内に延設され、
    前記開口部を覆うことなく前記断面内上部の側壁に結合された取付ブラケットに支持されるように構成され
    前記取付ブラケットが、前記車体フレームの左右の側壁および前記開口部前後の底壁に結合された略L字状の部材とされ、
    前記開口部が形成された車体フレームの底壁に補強部材が設けられ、
    前記取付ブラケットに固定される固定部と、
    該固定部に一体的に設けられ、前記トレーリングアーム支持部の周囲をカバーする本体部と、
    前記車体フレームの開口部を塞ぐように前記車体フレームとの間をシールするシール部とを備えたカバー部材を設けた
    車両の下部車体構造。
  2. サスペンションのトレーリングアームの前端部が車体に支持される車両の下部車体構造であって、
    車体フレームの底壁に開口部が設けられるとともに、
    前記トレーリングアームの前端部が前記開口部を介して前記車体フレームの断面内に延設され、
    前記開口部を覆うことなく前記断面内上部の側壁に結合された取付ブラケットに支持されるように構成され、
    前記取付ブラケットが、前記車体フレームの左右の側壁および前記開口部前後の底壁に結合された略L字状の部材とされ、
    前記開口部が形成された車体フレームの底壁に補強部材が設けられ、
    前記取付ブラケットに固定される固定部と、
    該固定部に一体的に設けられる本体部と、
    該本体部に設けられるとともに、前記固定部を含む取付ブラケット周囲をシールするシール部と、
    該シール部の下方にて前記車体フレームの開口部側に延び、該開口部を塞ぐように車体フレームとの間をシールする第2のシール部とを備えたカバー部材を設けた
    車両の下部車体構造。
  3. 前記本体部が樹脂製とされるとともに、
    前記固定部が金属製とされ一体に鋳ぐるみ成形された
    請求項1または2記載の車両の下部車体構造。
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