JP5374483B2 - 魚釣用電動リールの制御ケース - Google Patents

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Description

本発明は、魚釣用電動リールの制御ケースに関する。
従来、魚釣用電動リールは、主に深場の釣りに適用させるべく、仕掛けの放出から巻き取りに至るまで、釣竿を船縁に装着された竿掛けに置いたままの状態で行えるように構成されたものが多いが、最近では、手持ち状態で操作が行えるように、よりコンパクト化された構成も製品化されている。
一方、魚釣用電動リールは、スプールを巻き取り操作するための操作部材を、様々な位置に配置することが知られている。例えば、特許文献1に開示されているように、リール本体の後方に、モータ出力を調整できるように回動レバー式に構成した操作部材、あるいは、スライドタイプに構成した操作部材を配置することが知られている。また、特許文献2には、制御ケースの上面から円板状の回転摘み(操作部材)の一部を露出させ、上方から親指を押し付けながら回転操作することで、モータ出力を連続的に可変させる構成が開示されている。
特開2001−169700号 特開2003−92959号
上記したように、最近の魚釣用電動リールでは、ルアーフィッシングに用いられる魚釣用(ベイトキャスティング)リールと同様、手持ち状態で操作することが可能なタイプも望まれているが、従来の小型化された魚釣用電動リールでは、操作性の面で更に改良すべき余地がある。具体的には、釣竿とともにリール本体を把持した状態で、アタリを感知しながらのサミング操作やシャクリ操作、フッキング、釣糸巻き取り操作などの一連の操作を、釣竿とともにリール本体を把持している側の手で違和感なく行えるようにすることが望ましい。
しかしながら、上記した従来のタイプの魚釣用電動リールでは、これら一連の操作を手持ち状態で行うことが難しい。すなわち、特許文献1に開示されている構成では、スプールの巻き取り操作を行なう操作部材を、リール本体を把持している手のみで操作するのは、操作部材の位置や把持状態、リールの重心バランスとの関係から困難である。すなわち、回動レバー式の操作部材の場合には、リール本体の後方に操作部材が配置されているため、重心から離れた位置でリール本体を把持しつつ操作部材を操作することとなり、操作に伴う回転モーメントが大きくなり操作に疲れを来たす結果となる。また、スライドタイプの操作部材の場合には、制御ケースの後面に配置されているため、それを上方から把持することが困難である。更に、このスライドタイプのものは、特許文献2にも同様のものが開示されているが、一般に、操作中に操作部材を把持する親指の位置が大きく移動するため、把持位置が重心バランスの悪い位置となったり、あるいは、その変化が大きくなり過ぎる場合があり、把持性が悪い。
一方、特許文献2に開示されている構成(回転摘み型の操作部材)では、リールの高さ寸法が大きくなってしまい、竿を持つ片手でリールも把持しながら操作部材を操作するのが困難となる。すなわち、一般に竿を持つ片手でリールも把持しながら操作部材を操作することを考慮すると、操作部材の位置が低く、操作部材の位置の変化が小さい軸支持式のものが好ましいが、この特許文献2の回転摘み型の操作部材は、軸支持式でありながらも、その他の各構成要素の配置関係に関連して、操作部材を低い位置に配置することができていない。
いずれにしても、操作部材の設置位置は、操作性やサミング性を決定付ける要因であり、特に操作部材の設置可能スペースで大きな面積を占める制御ケースとの関連で十分に検討されることが必要である。
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、モータ出力を調整するための操作部材を低い位置で容易に操作できるようにするとともに、手持ち状態で、釣竿とリール本体とを片手で把持しながら、サミング操作からスプールの巻き取り操作に至る一連の操作をスムーズに行えるように操作部材を設置できるようにする魚釣用電動リールの制御ケースを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、リール本体の左右側板間に回転可能に設けられ、釣糸が巻回されるスプールと、前記リール本体に設けられ、前記スプールを回転駆動する駆動モータと、前記駆動モータの出力を調整する操作部材とを有する魚釣用電動リールの前記リール本体に取り付けられて、前記スプールの上方の前方側に位置されるとともに、前記駆動モータを制御する制御部および表示部を具備する、魚釣用電動リールの制御ケースであって、前記リール本体に取り付けられた状態で前記スプール側に位置する制御ケースの後端側部位の上面には、前記操作部材を内側に配置するための凹陥部が設けられ、この凹陥部は、制御ケースの後端縁で開口して該後端縁から前方側に向かって延び、前記操作部材を動作可能に取り付けるための取付部を更に具備することを特徴とする。
この請求項1に記載の発明によれば、制御ケースの後端側部位の上面に操作部材を内側に配置するための凹陥部が設けられ、この凹陥部が制御ケースの後端縁で開口して該後端縁から前方側に向かって延びるとともに、操作部材を動作可能に取り付けるための取付部を更に具備するため、モータ出力を調整するための操作部材を低い位置で容易に操作できるようにするとともに、手持ち状態で、釣竿とリール本体とを片手で把持しながら、サミング操作からスプールの巻き取り操作に至る一連の操作をスムーズに行えるように操作部材を設置できる。すなわち、操作部材を、サミング操作の邪魔になることなくルール本体の前方側に配置し易くなるとともに、リールが装着される釣竿と共にリール本体を片手で把持する手の親指が届く位置に配設できるようになるため、サミング操作からスプールの巻き取り操作に至る一連の操作が違和感なくスムーズに行えるようになる。特に、本構成では、操作部材をスプールの上方で且つ制御ケースの後方側の位置に配設できるため、重心に近い位置でリール本体を把持しつつ操作部材を操作することも可能になり、また、操作に伴う回転モーメントが大きくなって操作に疲れを来たすような事態も回避できる。すなわち、重心バランス、操作性、および、把持性に優れた操作部材の配置を実現できる。本構成において、凹陥部は、スプール側(後方側)に向かって開口が広がる「ハ」の字形状を成すことが好ましい。そのような形状によれば、スプール上でのサミング操作から操作部材の操作への移行を障害なくスムーズに行なえるため有益である。
なお、本発明では、制御ケースが配置されるリール本体の側が前方、スプールが配置されるリール本体の側が後方、左右側板が配置されるリール本体の側が左右(側方、側部)、釣竿に取り付けられるリール本体の側が下方、その反対側が上方として方向が規定される。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記凹陥部は、制御ケースの上面および下面で開口するように制御ケースを上下に貫通していることを特徴とする。
この請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の作用効果が得られるとともに、凹陥部が制御ケースを上下に貫通しているため、操作部材の大きさに関係なく制御ケースを薄肉に形成することができ、リールをコンパクトに形成してリールの良好な把持保持性を確保できる。また、このように制御ケースを薄く形成できれば、操作部材の設置位置を低くできるとともに、操作部材の小型化も図ることができ、結果として、リール本体の小型化、リールの把持性および操作部材の操作性を向上できる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記取付部は、前記操作部材を回転可能に軸支できるように構成されていることを特徴とする。
この請求項3に記載の発明によれば、請求項1または請求項2に記載の発明と同様の作用効果が得られるとともに、回転動作する操作部材を使用することが可能になる。つまり、本構成によれば、操作部材がリール本体に回転可能に軸支されるため、操作部材の位置がずれることがなく(そのため、回転モーメントが変わらず)、したがって、把持位置が重心バランスの悪い位置となったり、あるいは、その変化が大きくなり過ぎるといったことがない。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記凹陥部の側部には、前記操作部材の操作回転角を検出するための角度センサを収納する収納部が設けられることを特徴とする。
この請求項4に記載の発明によれば、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の発明と同様の作用効果が得られるとともに、凹陥部の左右側部の空間を有効活用して、角度センサの組み込みを容易にすることができる(角度センサ、操作部材、制御ケースのユニット化も可能になり、生産性を高めることもできる)。また、角度センサを操作部材の回転軸の軸線上に配置することが可能になり、制御ケースを厚くすることなく角度センサを制御ケースと一体に保持することができる。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の発明において、前後方向の長さ寸法が左右方向の長さ寸法よりも長いことを特徴とする。
この請求項5に記載の発明によれば、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の発明と同様の作用効果が得られるとともに、前後方向の長さ寸法が左右方向の長さ寸法よりも長く設定されることにより、凹陥部内に配置される操作部材との関係において制御ケースの他の構成要素の配置スペースを効率的に確保することが可能になるとともに、操作部材の支持強度を十分に確保するケース構造も実現でき、有益である。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の発明において、前記取付部と前記操作部材の操作回転角を検出するための角度センサを収納する収納部とを含む取り付け構造部と、前記制御部と前記表示部とを含む箱型の制御本体部とが前後に分離して並設されていることを特徴とする。
この請求項6に記載の発明によれば、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の発明と同様の作用効果が得られるとともに、取り付け構造部と箱型の制御本体部とが前後に分離して並設されているため、制御ケースにかかる負荷(操作部材の周囲には大きな応力負荷がかかる)と各構成部品の耐久性(特に、制御部のIC等は構造的に弱い)とに応じた各構成要素の保護および防水対策を適切に図ることが可能になる。また、このように、取り付け構造部と箱型の制御本体部とが互いにリール本体の前後に配置された状態で独立に防水処理できれば、取り付け構造部と制御本体部とを前後に独立に組み付けることが可能になるとともに、メンテナンスも独立に行なうことができ、組み付け性およびメンテナンス性が向上する。また、本構成では、省スペース化のため、制御部と表示部とを上下方向に重なるように配置することが好ましい。また、制御部は、複数の制御基板を上下方向に配置することによって構成されることが好ましい。
本発明によれば、モータ出力を調整するための操作部材を低い位置で容易に操作できるようにするとともに、手持ち状態で、釣竿とリール本体とを片手で把持しながら、サミング操作からスプールの巻き取り操作に至る一連の操作をスムーズに行えるように操作部材を設置できるようにする魚釣用電動リールの制御ケースが得られる。
本発明の第1の実施形態に係る魚釣用電動リールの平面図である。 図1に示す魚釣用電動リールをハンドル側から見た側面図である。 図1に示す魚釣用電動リールを後方側から見た正面図である。 図1に示す魚釣用電動リールを前方側から見た背面図である。 内部機構が部分的に示される図1に示す魚釣用電動リールの平面図である。 図1に示す魚釣用電動リールの内部駆動機構を側方から見た概略図である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 操作部材、角度センサ、および、これらを支持する支持部材から成る操作部機構の配置形態を詳細に示す図1に示す魚釣用電動リールの平面図である。 リール本体の制御ケースおよび側板の分解図である。 図8のB−B線に沿う断面図である。 操作部機構と制御ケースの制御部等との配置関係を示す制御ケース付近を裏側(下方側)から見た斜視図である。 図1のC−C線に沿う断面図である。 (a)は本発明の第2の実施形態に係る魚釣用電動リールの制御ケースの平面図、(b)はその断面図である。 (a)は本発明の第3の実施形態に係る魚釣用電動リールの制御ケースの平面図、(b)はその断面図である。 (a)は本発明の第4の実施形態に係る魚釣用電動リールの制御ケースの平面図、(b)はその断面図である。 (a)は本発明の第5の実施形態に係る魚釣用電動リールの制御ケースの平面図、(b)はその断面図である。 (a)は本発明の第6の実施形態に係る魚釣用電動リールの制御ケースの平面図、(b)はその断面図、(c)は操作部材の移動方向を示すための平面図である。 釣竿と共にリール本体を片手で把持して操作部材を操作する状態をリールの側方から見た側面図 は釣竿と共にリール本体を片手で把持して操作部材を操作する状態をリールの上方から見た平面図である。 サミング操作からスプールの巻き取り操作に至る一連の操作の流れを示す説明図である。 制御ケース内に収納される制御部の構成を示すブロック図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1〜図12は本発明の第1の実施形態を示している。図1に示されるように、本実施形態に係る魚釣用電動リール1は、左右のフレーム3a,3bに左右カバー4a,4bを取着して構成される左右側板5A,5Bを具備したリール本体5を有している。リール本体5を構成する一方の側板(右側板5B)側には、巻取り操作される手動ハンドル6が設けられており、左右側板5A,5B間には、釣糸が巻回されるスプール7がスプール軸7a(図7参照)を中心に回転可能に支持されている。また、本実施形態では、図5〜図7に示すように、スプール7の前方側における左右側板5A,5B間に駆動モータ8を保持しており、スプール7は、手動ハンドル6の巻取り操作および駆動モータ8の回転駆動によって、動力伝達機構10(図5参照)を介して釣糸巻取り方向に回転駆動される。
なお、駆動モータ8については、スプール7の内部に設置する構成であっても良いが、本実施形態のように、スプール7の前方に設置することで、スプール7の糸巻き量を確保しつつ、リール本体5を可及的にコンパクト化することが可能となる。また、動力伝達機構10については、駆動モータ8の回転駆動力を減速してスプール7側に伝達する機能(減速機構102および伝達ベルト100(図5参照)などによって果たされる)、駆動モータ8が回転駆動しても手動ハンドル6を連れ回しさせない機能や手動ハンドル6の逆回転を防止する機能(ラチェット104を含む)などを備えた公知のものによって構成することが可能である。また、そのような動力伝達機構10については、左側板5A側に配設されていても良いし、右側板5B側に配設されていても良く、或いは、左右側板それぞれに振り分けて配設されていても良い。なお、図中(特に図5)、116はハンドル6に結合されたハンドル軸、118は、ハンドル軸116に回転可能に支持されたドライブギア、120はドライブギア118に噛合するピニオンであり、これらは前述した動力伝達機構10を構成する。また、図中、125は魚釣時にスプール7から釣糸が繰り出された際にスプール7の回転にドラグ力を付与する公知のドラグ機構である。また、リール本体5とハンドル6との間には、ドラグ機構125によるドラグ力の調整を行なうための星型のドラグ調整ノブ(スタードラグ)139が設けられている。
また、スプール7の前方の左右側板5A,5B間には、スプール7に対して均等に釣糸を巻回する機能を備えた公知のレベルワインド機構142(図6および図7参照)が設置されている。さらに、リール本体5を構成する左右側板5A,5B間のスプール7の上方には、駆動モータ8を制御する制御部100(図7,11,21参照)を具備する制御ケース15が配設されている(制御部100の構成については後述する)。この制御ケース15は、後述するように制御部品を収納する箱型の制御本体部99(図11参照)を含んでいる。また、制御ケース15は、図11および図12に明確に示されるように、その両側壁の外面の一部に溝部430を有しており、この溝部430に左右側板5A,5Bの周端縁432が係脱可能に係合することにより、制御ケース15がリール本体5に取り付けられ、また、この取り付け状態において、制御ケース15の表面は左右側板5A,5Bの表面と面一状になる。なお、制御ケース15は、前後方向の長さ寸法が左右方向の長さ寸法よりも長く設定されている。
また、リール本体5内には、ピニオン120を軸方向に移動させてスプール7を釣糸巻き取り状態/フリー回転状態に切り換える公知のクラッチ機構17(図5参照)が配置されている。このクラッチ機構17は、動力伝達機構10に介在されて手動ハンドル6および駆動モータ8からの動力伝達を継脱する機能を備えており、本実施形態では、右側板5B側に設置されている。このクラッチ機構17を構成するクラッチプレートには、図1に示されるように、動力伝達をON状態からOFF状態に切り換えるクラッチOFF切り換え部材18と、動力伝達をOFF状態からON状態に切り換えるクラッチON切り換え部材19が係合している。
本実施形態におけるクラッチOFF切り換え部材18は、スプール7をサミングしながら操作が可能となるように、スプール7の後方側の左右側板5A,5B間に橋設された構成となっており、図7に示す状態から押し下げ操作することで、クラッチ機構17をON状態からOFF状態に切り換えるよう構成されている。クラッチOFF切り換え部材18は、図6に示される振り分け保持バネ400によって、図7に示すクラッチON位置とクラッチOFF位置(図示せず)との間で振り分け保持される。
また、本実施形態におけるクラッチON切り換え部材19は、右側板5B側に設置されており、振り分け保持バネ400(図6参照)によって、クラッチON位置とクラッチOFF位置との間で揺動可能となるよう振り分け保持されている。
リール本体5には、駆動モータ8に対して電力を供給するための給電部20が設けられている。この給電部20は、左側板5Aの前方側の下面領域に形成されており、この給電部20に対しては、着脱可能な携帯バッテリ22(図18参照)を装着したり、或いは、足元に置いたバッテリや釣り船に設置されている電源部から電力供給される給電コードが装着される。
制御ケース15は、スプール7の前方側に設けられている。具体的には、制御ケース15は、特に図7に示すように、スプール7の上方で、その回転軸O2(この回転軸としては、本実施形態ではスプール7の外側に駆動モータ8が配置されているためスプール軸7aの軸心(中心軸)が該当するが、スプール7の内部に駆動モータ8が配置される別の形態ではスプール軸7aが存在しないためモータ8の回転軸が該当する)近傍からレベルワインド機構142および駆動モータ8を覆うような大きさを備えており、その後方部分に、駆動モータ8の出力を調整する操作部材25が配置されている。この操作部材25は、スプール7の上方に位置して、前後方向(釣竿方向)に変位できるように支持されている。ここで、スプール7の上方とは、スプールに釣糸が巻回された状態において、サミング操作しながら操作が可能となるように、操作領域(親指が当接する操作領域)が、スプール7の回転軸O2よりも前方側に多少オフセットしていることが好ましい。本実施形態における操作部材は、回転可能な形状となっており、詳細には、操作性が良好となるように、略円筒形状に構成され、その外表面(回転表面)が、左右側板間でスプール7を露出させる開口領域に面して、回転する方向が前後方向(後方側から見ると上下方向)となるように支持されている。
操作部材25は、リール本体5を、リール脚取付け部5aを介して釣竿Rに装着した際に、図18に示すように、釣竿Rとともにリール本体5を把持保持した状態の手の親指Tが届く位置であって、制御ケース15の表示部(液晶パネル)16の後方側の位置に配設されている。
また、回転部材として構成される操作部材25は、操作方向が略前後方向となるように構成されている。略円筒形状に構成された操作部材25は、その回転軸25aの両端が制御ケース15に対して回転可能に支持(軸支)されており(両軸支持されている)、糸絡みを効果的に防止するようにしている(図10)。さらに、操作部材25が左右側板5A,5Bの中央領域に位置することで、リール本体5の重心に対する把持位置のバランスが良くなり、操作性が良く、疲れ難い構成とすることが可能となり、更に、右手、左手のどちらの手で把持しても共通の感覚が得られるようになる。なお、操作部材25の回転軸25aについては、制御ケース15以外の部分(例えば、側板5A,5Bなど)に対して回転可能に支持されたものであっても良い。また、特に本実施形態において、制御ケース15の後方部位(制御ケース15がリール本体5に取り付けられた状態でスプール7側に位置する制御ケース15の後端側部位)の上面には、後方から親指でサミングしたまま指先で操作部材25に触れるように凹陥部(開放部)210が設けられ、この凹陥部210内に操作部材25が配置されている。ここで、凹陥部210は、制御ケース15の後端縁から前方側に向かって延びており、制御ケース15の後端縁で開口している。特に、本実施形態において、凹陥部210は、スプール7側(後方側)に向かって開放幅が広がる「ハ」の字形状を成しており、制御ケース15の上面および下面で開口するように制御ケース15を上下に貫通している。このような凹陥部210の形状によれば、スプール7上のどの位置においてもサミング操作から操作部材25の操作への移行を障害なくスムーズに行なえるため有益である。
ここで、操作部材における略円筒形状とは、図に示すように、内部が中実であっても良いし、全体或いは部分的に空洞部があるものを含む概念である。また、その外形状については、本実施形態のように、正確な円筒形状は勿論、周囲に凹凸が形成されていたり、指でつまんだり、当て付けることが可能な突起部が形成されたものであっても良い。或いは、軸方向の中間部分が膨出していたり、窪んでいるなど、軸方向に親指の腹部が当接できて回転操作ができるような外形状を備えたものであれば良い。さらに、略円筒形状に構成された操作部材25については、制御ケース15の表面から突出していても良いし、少なくとも一端側の回転表面が、制御ケース(リール本体)との間で略面一状にされていても良い。
上記のように、操作部材25を、釣竿Rとともにリール本体5を把持保持した状態でサミング操作しながら操作可能な位置に配設したことで、釣竿Rとリール本体5を保持した姿勢で片手操作を行うことが可能となる。また、親指でサミングしながら、親指の指先で操作部材25に触れていることが可能であるため、サミングによるアタリを感知しながら、即座にモータ駆動による巻き取りが可能となる。さらに、操作部材25は、略前後方向に移動可能となっていることから、同時にサミングしたり離したりする(接触させたり離す)指の動きと同一方向となり、操作性が良好となる。
また、操作部材25を回転部材としたことで、より広い方向からの操作(例えば後方からの操作や上方からの操作)が可能となり、省スペースで操作範囲を大きくすることが可能となる。
また、本実施形態では、略円筒形状の操作部材25の回転軸25aは、リール本体5を上方から見たときに制御ケース15の表示部16または制御部100を避けるように、スプール7の回転軸7aと略平行に延びるように設置している。
このように、略円筒形状の操作部材25の回転軸25aを、スプール7の回転軸7aと略平行(平行を含む)にすることで、リール本体を把持保持した状態で、操作部材25を自由に回転しても、指(親指T)の位置が横方向にずれ難くなり、リール本体を把持保持した際のバランスが悪くなることがなくなる。すなわち、図19および図20に示されるように、操作部材は前後方向にしか移動しないため、親指Tの位置が大きく横にずれることはなく、リール本体の重心や給電部20にかかる力(図に示すように、給電部20は側部に設けられていることから、給電コードに引っ張られる力や携帯バッテリの重量負荷などで、釣竿Rの長手軸を中心に回転負荷による力がかかり易い)によるねじれ負荷に対し、操作性が低下したり疲れ易くなることがなくなる。この場合、操作部材25を回転させた際の指(親指T)の位置の横方向のずれを考慮すると、略平行の範囲は、スプールの回転軸に対して±30°の範囲と定義しても良い。従って、操作部材25の変位方向である「略前後方向」には、前後方向(釣竿の軸方向)は勿論、軸方向に対して±30°の範囲内を含むものとする。
また、前記操作部材25については、上述したように、制御ケース15の後方側において前述した制御本体部99とは独立して配置されている。この場合、図7および図11に示すように、制御ケース15の後方側下端部分に、操作部材25とスプール7との間で後方側に向けて突出する誤動作防止部としての保護カバー15cを設けておくことが好ましい。このような保護カバー15cを形成しておくことにより、釣糸を巻き取り操作する際、釣糸に付着したゴミや異物が操作部材25に当たることを防止して、誤動作が生じることを防止することが可能となる。
このように、操作部材25を、制御ケース15において制御本体部99とは独立に設置することで、分解掃除などのメンテナンス作業が容易に行えるようになり、また、制御ケース15については、把持される部分となるため、剛性や強度の向上を図る上での設計の自由度が高くなる。すなわち、操作部材25を、制御本体部99とは別個にして制御ケース15内に組み込む構成にしない(制御ケース15の外部に露出させる)ことで、各部品のメンテナンス作業が容易に行えると共に、重量増加を抑制することが可能となる。また、これに関連して、特に本実施形態では、操作部材25、後述する角度センサ130、および、これらを支持する支持部材から成る操作部機構と、制御ケース15の制御部100とが、互いにリール本体5の前後に配置された状態で独立に防水処理されている。具体的には、図7〜図11(特に図10、図11参照)に示されるように、操作部材25の一方側を軸支する回転軸25aは、制御ケース15に支持される第1の支持部材220に一体形成されており、回転軸25aは、筒状の操作部材25の内孔にOリング225(操作部材25の回転に節度感を与える)を介してシール状態で挿通されている。また、操作部材25の他方側は、操作部材25の内孔に突出する角度センサ130の内端部130aによって支持されており、内端部130aと操作部材25の他端部との間にはカラー229が介挿されている。つまり、本構成では、角度センサ130と操作部材25とが軸長方向に重なっており、それにより、軸長方向で省スペース化が図られている。また、角度センサ130は、第2の支持部材230によって制御ケース15に対して支持固定されている。この場合、制御ケース15の右側部には、角度センサ130を収納するための収納部15bが突設される。そして、このような支持構造において、図11に明確に示されるように、操作部材25、角度センサ130、および、これらを支持する支持部材220,230から成る操作部機構と、制御ケース15の制御部100(すなわち、箱型の制御部本体99)とが、互いにリール本体5の前後に配置されるとともに、制御部100は制御ケース15(明確には、制御本体部99)の背面で防水蓋300により完全シール処理されるとともに、前記操作部機構も図示しないシール手段によって制御部100とは独立に防水処理されている。具体的には、角度センサ130自体が完全にシール処理されている。なお、独立させずに制御ケース15内に角度センサ130を埋め込んで防水処理してもよいが、メンテナンス性には好ましくない。
つまり、言い換えると、本実施形態において、制御ケース15には、操作部材25を動作可能に且つ回転可能に軸支して取り付けるための取付部として、第1の支持部材220が設けられ、また、この取付部と角度センサ130を収納する収納部15bとを含む制御ケース15の取り付け構造部と、制御部100と表示部16とを含む制御ケース15の箱型の制御本体部99とが前後に分離して並設されているといえる。
また、上記した制御ケース15の制御本体部99には、図7および図21に明確に示されるように、駆動モータ8の駆動を制御する制御部100(制御基板120A,120B)が収容されており、操作部材25の回転操作量に応じて駆動モータ8の出力を調整するようになっている。この場合、制御部100は、操作部材25を前方に向けて回転操作することで、駆動モータ8の出力が上昇するように設定されている。すなわち、釣糸の巻き取りをする際、サミングしている親指をそのまま前方に延ばして、操作部材25を押し上げるような操作をすることで釣糸の巻き取り操作が行えるため、操作性の向上が図れるようになる。
なお、操作部材25の回転操作量と駆動モータ8の出力との関係については任意であるが、本実施形態では、操作部材25の基準位置をモータの出力値0として、120°前方に回転操作した際、モータ出力がMaxになるように設定されている。すなわち、前方方向に向けて操作した際に増速とすることで、釣竿とリール本体を持つ手に負荷がかかる高速巻き取り時に、より前方を把持できるので、把持保持性が高くなり、操作性が良く、疲れ難くなる。
もちろん、操作部材25については、後方に向けて回転操作した際に、駆動モータ8の出力が上昇するように設定しても良い。このような操作部材の構成によれば、スプールをサミングしている親指の第一関節を折り曲げる動作をするだけで、サミング操作をONからOFFにすると同時に、操作部材を手前側に回転操作(駆動モータの増速回転)することができ操作性の良い構成となる。
前記制御ケース15の表面には、繰り出された釣糸の長さ(糸長情報)などを表示する表示部(液晶表示部)16が設けられており、また、その周囲には、各種の情報が設定可能な複数の操作ボタン216が配設されている。なお、本実施形態において、操作ボタン216は、図1に明確に示されるように、制御ケース15の上面において、表示部16と操作部材25との間で且つ釣竿Rとともにリール本体5を把持保持した状態で親指が届く位置とされている。
ここで、前記制御ケース15の制御本体部99に収容される制御部100の構成について、図21を参照して説明する。
図21は、上記した構成の魚釣用電動リールの動作を制御する制御部100の構成を示すブロック図である。
制御本体部99に収容される制御部100は、魚釣用電動リールの動作を制御するCPU(Central Processing Unit)110、糸長を計測したり、駆動モータの出力を可変制御するための各種プログラムや設定情報などを記憶したROM(Read Only Memory)111、一時記憶領域としてのRAM(Random Access Memory)112を実装した制御基板(マイクロコンピュータ)120A,120Bを備えており、これらの制御基板120A,120Bには、I/Oポート115を介して、各作動要素との間で信号の送受信がなされ、動作が制御されるようになっている。なお、本構成では、省スペース化のため、制御部100と表示部16とを上下方向に重なるように配置されている(図7参照)。また、制御部100は、複数の制御基板120A,120Bを上下方向に配置することによって構成される。
すなわち、前記制御基板120A,120Bとの間では、前記操作部材25の操作量を検知する検知手段、具体的には、操作部材25の操作角度に応じて操作位置信号を出力する角度センサ130、スプール7に巻回されている釣糸の繰り出し量を検知することが可能な糸長計測装置140、制御ケース15上に設けられた液晶表示部16に対して各種の情報を表示させる表示制御回路160、制御ケース15上に設けられた操作ボタン16a,16b、及び駆動モータ8の出力を停止状態から高出力値まで連続的に増減調整するモータ駆動回路170との間で信号の送受信がされるよう構成されている。そして、前記CPU110は、ROM111に格納されている所定のプログラムを実行し、これに応じて生成される制御信号を、I/Oポート115を介して上記した各作動要素に供給することで各作動要素を制御し、魚釣用電動リール全体を制御する機能を有する。
また、前記ROM111は、CPU110によって実行される各種プログラムや、制御処理に必要とされるデータ(例えば、糸長計測装置140から入力される検知信号に基づいて糸長を計測する演算プログラム、操作部材25の操作角度とそれに対応して駆動モータ8の回転速度を可変させるデューティ比を特定する可変制御テーブル、液晶表示部16で文字や数字などの画像を表示させるための画像表示データなど)が記憶されている。また、前記RAM112は、作業領域を備えており、前記プログラムが作動している際に、処理手順やデータなどを一時的に記憶する機能を備えている。
前記操作ボタン216は、例えば、投入した仕掛けを所望の深さで停止させる深さ情報、駆動モータ8の出力の可変範囲を変更する出力範囲設定情報など、釣り人から各種の情報を受け付ける。
前記糸長計測装置140は、スプール7が釣糸の繰り出し/巻き取りで回転駆動された際、例えば、回転部分に装着されたマグネットと、これを検知する磁気センサによって実際の回転量や回転方向を検知し、その検知信号を生成する。
また、前記モータ駆動回路170は、スプール7を回転駆動する駆動モータ8を駆動制御する機能を備える。具体的には、モータ駆動回路170は、例えば、前記CPU110からの制御信号(PWM信号;パルス幅変調信号)に基づいて、駆動モータに対する駆動電流通電時間率(デューティ比)を可変制御し、駆動モータ8を停止状態(OFF状態)から高速回転状態(Max状態)まで連続的に増減調節する。なお、前記CPU110からは、操作部材25の初期位置(OFF位置)から実際の操作量を検知する角度センサによる検知信号に基づいて、角度毎に設定されているデューティ比に関する制御信号が出力される。
前記表示制御回路160は、前記CPU110の制御に基づいて駆動され、液晶表示部16に対して、例えば、現在の釣糸の繰り出し量、仕掛けを投入してからの時間、駆動モータ8の駆動速度(インジケータによる表示でも良い)、或いは、操作方法やメッセージなど、釣り人に対して各種情報を表示させる機能を有する。
操作部材25の操作回転角を検出するための角度センサ130は、操作部材25の操作角度に応じた信号を生成する機能を備えたものであれば良く、例えば、操作部材の操作量に応じた抵抗値の変化を出力するポテンショメータを備えたもの、或いは、操作量に応じたパルスを生成するエンコーダを備えたものなど、様々な構造のものを適用することが可能である。
また、本実施形態において、角度センサ130は、例えば図1および図9等に示されるように、ハンドル6側に配置されるとともに、操作部材25の回転軸25aの軸線L上に配置されている。この場合、角度センサ130は、リール本体5の一方の側板(本実施形態では、右側板5B)と制御ケース15とを跨るように配置されている。特に図9に明確に示されるように、角度センサ130はその右側端部が制御ケース15から側方に突出しており、その突出端部が右側板5B側に位置されるようになっている。なお、図9中、15Aは、制御ケース15の前方に配設されるフロントカバーである。また、角度センサ130が側板5Bと制御ケース15とを跨るように配置されることに伴い、制御ケース15の右側部には、図3,8,9,10(図10は図8のB−B線に沿う断面であり、図面下側が上方、図面上側が下方を示している)に明確に示されるように、角度センサ130を収納するための前述した収納部15bが突設され、一方、側板5Bにも角度センサ130を収納するための収納部5Baが突設されている。この場合、収納部15bは、制御ケース15の上面から上方へ突出する上方突出部15baを有する。また、側板5B側の収納部5Baもリール本体5の上方に突出して設けられている。ここで、操作部材25の外径寸法と角度センサ130の外径寸法との間の関係は、これらの部材の効率的で且つ省スペースな配置および操作部材25の操作性を実現する上で重要である。これに対応して、本実施形態では、図8に示されるように、操作部材25の外径D1が角度センサ130の最大外径D2の0.8〜1.5倍に設定されている。この場合、操作部材25の回転軸25aの外径D3は4.0mm以上10.0mm以下に設定される。
また、本実施形態においては、図7に明確に示されるように、リール本体5を上方から見たときに操作部材25の少なくとも一部がスプール7の回転軸O2と前後方向で重なっており、スプール7の回転軸O2を通って前後方向に延びる水平面Pに対するスプール7の上端部位の垂直高さ寸法H1と水平面Pに対する操作部材25の上端部位の垂直高さ寸法H2との間の寸法差は、角度センサ130の外径寸法D2の1.2〜2.4倍に設定されている。また、これに加えて、角度センサ130は、リール本体5を上方から見たときに、その中心軸O1(操作部材25の回転軸25aの軸線Lと同一)がスプール7の回転軸O2(スプール軸7aの中心軸)よりも例えば寸法Xだけ前方側に位置されるとともに、その前端部位が制御部100よりも後方側に位置されている。
以上説明したように、本実施形態によれば、制御ケース15の後端側部位の上面に操作部材25を内側に配置するための凹陥部210が設けられ、この凹陥部210が制御ケース15の後端縁で開口して該後端縁から前方側に向かって延びるとともに、操作部材25を動作可能に取り付けるための取付部(支持部材220等)を更に具備するため、操作部材25を低い位置で容易に操作できるようにするとともに、手持ち状態で、釣竿Rとリール本体5とを片手で把持しながら、サミング操作からスプールの巻き取り操作に至る一連の操作をスムーズに行えるように操作部材25を設置できる。すなわち、操作部材25を、サミング操作の邪魔になることなくリール本体5の前方側に配置し易くなるとともに、リールが装着される釣竿Rと共にリール本体5を片手で把持する手の親指Tが届く位置に配設できるようになるため、サミング操作からスプール7の巻き取り操作に至る一連の操作が違和感なくスムーズに行えるようになる。そのような一連の操作の流れが図20に示されている。図20の(a)に示されるようにスプール7の表面上に親指Tを接触させたサミング状態から、親指Tを前方上斜めに押し上げることにより図20の(b)に示されるように親指Tを操作部材25にスムーズに接触させることができ、そのまま、図20の(c)に示されるように親指Tで操作部材25を把持保持して回転操作することができる。また、特に、本構成では、操作部材25をスプール7の上方で且つ制御ケース15の後方側の位置に配設できるため、重心に近い位置でリール本体5を把持しつつ操作部材25を操作することも可能になり、また、操作に伴う回転モーメントが大きくなって操作に疲れを来たすような事態も回避できる。すなわち、重心バランス、操作性、および、把持性に優れた操作部材25の配置を実現できる。
また、本実施形態によれば、凹陥部210が制御ケース15を上下に貫通しているため、操作部材25の大きさに関係なく制御ケース15を薄肉に形成することができ、リールをコンパクトに形成してリールの良好な把持保持性を確保できる。また、このように制御ケース15を薄く形成できれば、操作部材25の設置位置を低くできるとともに、操作部材25の小型化も図ることができ、結果として、リール本体の小型化、リールの把持性および操作部材の操作性を向上できる。
また、本実施形態では、凹陥部210の側部に、操作部材25の操作回転角を検出するための角度センサ130を収納する収納部15bが設けられているため、凹陥部210の左右側部の空間を有効活用して、角度センサ130の組み込みを容易にすることができる(角度センサ130、操作部材25、制御ケース15のユニット化も可能になり、生産性を高めることもできる)。また、角度センサ130を操作部材25の回転軸の軸線上に配置することが可能になるため、角度センサ130と制御100とが上面視で重なることがなくなり、制御ケース15を厚くすることなく角度センサ130を制御ケース15と一体に保持することができる。
また、本実施形態において、制御ケース15は、その前後方向の長さ寸法が左右方向の長さ寸法よりも長く設定されているため、凹陥部210内に配置される操作部材25との関係において制御ケース15の他の構成要素の配置スペースを効率的に確保することが可能になるとともに、操作部材25の支持強度を十分に確保するケース構造も実現できる。
また、本実施形態によれば、制御ケース15の取り付け構造部と箱型の制御本体部99とが前後に分離して並設されているため、制御ケース15にかかる負荷(操作部材25の周囲には大きな応力負荷がかかる)と各構成部品の耐久性(特に、制御部100のIC等は構造的に弱い)とに応じた各構成要素の保護および防水対策を適切に図ることが可能になる。また、このように、取り付け構造部と箱型の制御本体部99とが互いにリール本体5の前後に配置された状態で独立に防水処理できれば、取り付け構造部と制御本体部99とを前後に独立に組み付けることが可能になるとともに、メンテナンスも独立に行なうことができ、組み付け性およびメンテナンス性が向上する。
図13は本発明の第2の実施形態を示している。図示のように、本実施形態では、操作部材25の幅寸法を狭くすることにより、制御ケース15のセンサ用収納部15bを側方に突出させないようにしている(角度センサ130全体が完全に制御ケース15内に配置されている)。なお、それ以外の構成は第1の実施形態と同一である。このような構成によれば、リール本体の幅寸法を減少させてコンパクトなリールを実現できる。
図14は本発明の第3の実施形態を示している。図示のように、本実施形態では、凹陥部210内に配置される操作部材25が制御ケース15の側部の片側でのみ回転可能に支持(片持ち支持)されている。なお、それ以外の構成は第1の実施形態と同一である。このような構成によれば、第1の実施形態と同じサイズの凹陥部210において、操作部材25の支持側と反対側の凹陥部210内に大きなスペースSを確保することができるため、このスペースSを通じてスプール7の状態を確認できるとともに、バックラッシュ発生時のトラブル対応を容易に行なうことができる。
図15は本発明の第4の実施形態を示している。図示のように、本実施形態では、操作部材25の外面が前方へ向けて斜め上方に立ち上がるテーパ面510として形成されている。また、操作部材25は、側方に回動操作するように、その回転軸25aが前方へ延びている。また、それに伴って、角度センサ130が操作部材25の前方に同軸に配置されている。更に、これに関連して、制御基板120A,120Bには、角度センサ130を受け入れるための凹部520が形成されている。なお、それ以外の構成は第1の実施形態と同一である。このような構成によれば、操作部材25の外面がテーパ状を成しているため、後方(図15の(a)の矢印方向)から指を凹陥部210内に進入させて、操作部材25を素早く操作できる。
図16は本発明の第5の実施形態を示している。図示のように、本実施形態では、凹陥部210が制御ケース15の下面を貫通することなく底面550を有している。また、操作部材25は前方へ向けて立ち上がる傾斜面552に沿って前後にスライドできるように凹陥部210内に配置されている。また、傾斜面552は、スライド操作を可能にするスライド式バリアブルレジスタ(可変抵抗器)560によって形成される。なお、それ以外の構成は第1の実施形態と同一である。このような構成によれば、凹陥部210の後端側が前端側に比べて低くなっているため、後方(図16の(a)の矢印方向)から指(例えば、サミング操作していた指)を凹陥部210内に進入させて、操作部材25を容易に操作できる。
図17は本発明の第6の実施形態を示している。図示のように、本実施形態では、操作部材25が、凹陥部210の円弧状の前壁570に沿って左右にスライドできる(図17の(c)参照)ように凹陥部210内に配置されている。また、この場合、円弧状のスライドは、曲面型バリアブルレジスタ(可変抵抗器)590によって可能となる。なお、それ以外の構成は第1の実施形態と同一である。このような構成によれば、サミング状態から操作部材25の操作への移行をスムーズに行なえる。また、操作部材25を上方から押さえることが可能な形状であるため、リールを把持保持したままでの操作も可能となる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できることは言うまでもない。例えば、前述した実施形態において、制御ケース15は取り付け構造部と制御本体部99とを少なくとも含む一体品として形成されているが、制御ケース15が互いに別体の複数の部品を組み付けて構成されていてもよい。その場合でも、十分な強度を確保するべく、制御ケース15の少なくとも上面部分を一体品として構成することが好ましい。例えば、制御ケース15の上面部と箱型の制御本体部99を別々の部材で組み合わせて制御ケース15としてもよい。また、前述した実施形態では制御本体部99が略直方体状の箱型を成しているが、制御本体部99の箱型形状は、直方体に限らず、例えば断面が多角形の任意の箱型形状を含むものであり、その形状は限定されない。
1 魚釣用電動リール
5 リール本体
5A,5B 左右側板
6 手動ハンドル
7 スプール
8 駆動モータ
15 制御ケース
15b 収納部
16 表示部
25 操作部材
25a 回転軸
100 制御部
130 角度センサ
210 凹陥部
220 支持部材(取付部)

Claims (6)

  1. リール本体の左右側板間に回転可能に設けられ、釣糸が巻回されるスプールと、前記リール本体に設けられ、前記スプールを回転駆動する駆動モータと、前記駆動モータの出力を調整する操作部材とを有する魚釣用電動リールの前記リール本体に取り付けられて、前記スプールの上方の前方側に位置されるとともに、前記駆動モータを制御する制御部および表示部を具備する、魚釣用電動リールの制御ケースであって、
    前記リール本体に取り付けられた状態で前記スプール側に位置する制御ケースの後端側部位の上面には、前記操作部材を内側に配置するための凹陥部が設けられ、この凹陥部は、制御ケースの後端縁で開口して該後端縁から前方側に向かって延び、
    前記操作部材を動作可能に取り付けるための取付部を更に具備する、
    ことを特徴とする魚釣用電動リールの制御ケース。
  2. 前記凹陥部は、制御ケースの上面および下面で開口するように制御ケースを上下に貫通していることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用電動リールの制御ケース。
  3. 前記取付部は、前記操作部材を回転可能に軸支できるように構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の魚釣用電動リールの制御ケース。
  4. 前記凹陥部の側部には、前記操作部材の操作回転角を検出するための角度センサを収納する収納部が設けられることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の魚釣用電動リールの制御ケース。
  5. 前後方向の長さ寸法が左右方向の長さ寸法よりも長いことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の魚釣用電動リールの制御ケース。
  6. 前記取付部と前記操作部材の操作回転角を検出するための角度センサを収納する収納部とを含む取り付け構造部と、前記制御部と前記表示部とを含む箱型の制御本体部とが前後に分離して並設されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の魚釣用電動リールの制御ケース。
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