JP5355929B2 - 密閉型電池及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、帯状の正負両電極を帯状のセパレータを介して巻回又は積層した偏平状の電極体を備えた密閉型電池及びその製造方法に関し、特に電気自動車、ハイブリッド電気自動車等の大電流用途に使用される密閉型電池及びその製造方法に関するものである。
環境保護運動の高まりを背景として二酸化炭素ガス等の排出規制が強化されており、自動車業界ではガソリン、ディーゼル油、天然ガス等の化石燃料を使用する自動車だけでなく、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)の開発が活発に行われている。加えて、近年の化石燃料の価格の急激な高騰はこれらのEVやHEVの開発を進める追い風となっている。
このようなEV、HEV用電池としては、一般にニッケル−水素二次電池やリチウムイオン二次電池が使用されているが、環境対応だけでなく、自動車としての基本性能、すなわち、走りの能力の高度化も要求されるようになってきている。そのため、単に電池容量を大きくすることのみならず、自動車の加速性能や登坂性能に大きな影響を及ぼすために電池出力を大きくすることも必要である。ところが、高出力の放電を行うと電池に大電流が流れるため、電極体の芯体と集電体との間の接触抵抗による発熱が大きくなる。したがって、EV、HEV用電池は、大型で、大容量であるだけでなく、大電流を取り出せることが必要とされることから、電池内部の電力損失を防止して発熱を低下させるために、これらの電極体の芯体と集電体との間の溶接不良を防止して内部抵抗を低下させることについても種々の改良が行われてきている。
電極体の芯体と集電体を電気的に接合する方法としては、機械的なカシメ、溶接等の方法があるが、高出力が要求される電池の集電方法としては融接である溶接が適している。また、リチウムイオン二次電池の電極体材料としては、低抵抗化を実現するため銅(銅合金)又はアルミニウム(アルミニウム合金)が使用されるが、銅(銅合金)及びアルミニウム(アルミニウム合金)はその特性として、電気抵抗が小さく、熱伝導率が大きいため、溶接するためには非常に大きなエネルギーが必要となる。
このような発電要素の芯体と集電体との間の溶接方法としては、従来から以下の方法が知られている。
(1)レーザ溶接法(下記特許文献1参照)
(2)超音波溶接法(下記特許文献2参照)
(3)抵抗溶接法(下記特許文献3参照)
レーザ溶接法においては、金属溶接用に広く使用されているYAG(イットリウム−アルミニウム−ガーネット)レーザ光に対する反射率が銅ないし銅合金で約90%、アルミニウムないしアルミニウム合金で約80%と高いため、高エネルギーのレーザ光が必要である。また、表面状態の影響により溶接性が大きく変わること、及び、他材質のレーザ溶接の場合と同様に、スパッタの発生が不可避であるという問題点が存在する。
超音波溶接においても、被溶接材料である銅(銅合金)及びアルミニウム(アルミニウム合金)の熱伝導率が大きいことから、大きなエネルギーが必要となり、また、溶接時の超音波振動によって負極合剤の脱落が生じる。そのため、下記特許文献2に開示されている発明では、超音波溶接時に発電要素である電極体を圧縮し、脱落した負極活物質が電極体内に浸入しないようにしている。
更に、抵抗溶接においては、被溶接材料である銅(銅合金)及びアルミニウム(アルミニウム合金)の電気抵抗が小さいこと及び熱伝導率が大きいことから、短時間に大電流の投入が必要であること、溶接時に電極棒と集電体との融接が発生することがあること、溶接部以外での融解やスパークの発生が生じるという問題点が存在している。
特開2001−160387号公報 特開2007−053002号公報 特開2006−310254号公報 特開2002−008708号公報
上述のように3種類の溶接方法には一長一短があるが、生産性及び経済性を考慮すると、従来から金属間の溶接法として広く使用されている抵抗溶接法とすることが望ましい。しかしながら、特に両端にそれぞれ正極芯体及び負極芯体の露出部を有するEV、HEV用の角形電池の巻き取り電極体(上記特許文献4参照)における集電体や集電体受け部品を抵抗溶接するには、巻き取り電極体の積層数が多いため、確実に溶接させるためには多大な溶接エネルギーを必要とする。しかも、抵抗溶接に際して溶接エネルギーを大きくすると、集電体や集電体受け部品のエッジ部が融解したりエッジ部からスパークが発生することがあると共に、抵抗溶接用電極棒と集電体ないし集電体受け部品が溶着してしまう虞がある。
このように集電体や集電体受け部品のエッジ部が融解したりエッジ部でスパークが発生すると、その部分が変色するだけでなく、融解した金属やスパークによって発生した導電性の金属粒子が電極体の内部に浸入して内部短絡を起こす虞がある。また、通常は集電体や集電体受け部品のエッジ部と芯体の根本側(活物質合剤が塗布されている側)が近接しているため、集電体や集電体受け部品のエッジ部が融解したりエッジ部でスパークが発生すると、芯体の根本側(活物質合剤が塗布されている側)に損傷を与えてしまう虞もある。更に、抵抗溶接用電極棒と集電体ないし集電体受け部品が溶着してしまうと抵抗溶接用電極棒と集電体ないし集電体受け部品を切り離すのに多大な労力を要するようになる。
本発明は、上述のような従来技術の問題点を解決するために開発されたものであり、その目的は、両端にそれぞれ複数枚の正極芯体及び負極芯体が露出した偏平状の電極体と、少なくとも一方の前記複数枚の芯体の両側に抵抗溶接された集電体及び集電体受け部品を備える密閉型電池において、集電体や集電体受け部品には、エッジ部の融解跡やスパークの発生跡が存在しないと共に抵抗溶接用電極棒との融接跡も存在せず、かつ、芯体に損傷がなく、抵抗溶接部の信頼性の高い密閉型電池及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の密閉型電池は、
一方の端部に積層された正極芯体の露出部を有し、他方の端部に積層された負極芯体の露出部を有する偏平状の電極体を備え
前記積層された正極芯体の露出部及び前記積層された負極芯体の露出部の少なくとも一方の積層された芯体の露出部において、前記芯体の積層方向における一方の最外面に集電体が取り付けられ、他方の最外面に集電体受け部品が取り付けられた密閉型電池であって
前記集電体と前記集電体受け部品とが取り付けられている前記積層された芯体、前記集電体及び前記集電体受け部品は、正極側及び負極側の少なくとも一方が、それぞれ銅又は銅合金製、あるいはアルミニウム又はアルミニウム合金製であり、
前記集電体及び集電体受け部品はそれぞれ、前記少なくとも一方の積層された芯体の露出部の積層方向における最外面の外側に配置されると共に前記少なくとも一方の積層された芯体の露出部の積層方向における最外面に抵抗溶接された部分を含む平坦部と、前記平坦部から延びており、前記少なくとも一方の積層された芯体の根本側に前記少なくとも一方の積層された芯体から離間する方向に折り曲げられた第1の折り曲げ部を備えていることを特徴とする。
本発明の密閉型電池においては、少なくとも一方の芯体、集電体及び集電体受け部品はそれぞれ銅又は銅合金製、あるいはアルミニウム又はアルミニウム合金製であることが必要である。銅(銅合金)及びアルミニウム(アルミニウム合金)は、常用されている導電性金属のうち特に電気抵抗が低くかつ熱伝導率が大きいため、抵抗溶接時には特に大電流を流す必要がある。そのため、集電体及び集電体受け部品は、溶接部以外の部分で融解したり、エッジ部でスパークが発生し易い。しかしながら、本発明の密閉型電池によれば、集電体及び集電体受け部品として、それぞれ芯体と接していると共に抵抗溶接された部分を含む平坦部と、前記平坦部から延びており、前記芯体の根本側に前記芯体から離間する方向に折り曲げられた第1の折り曲げ部を有するものを用いたため、第1の折り曲げ部が放熱用フィンの役割を果たす。そのため、芯体、集電体及び集電体受け部品がそれぞれ銅又は銅合金製、あるいはアルミニウム又はアルミニウム合金製のものであっても、抵抗溶接時に集電体や集電体受け部品のエッジ部の折り曲げ部が形成された側が融解することがなくなると共に、抵抗溶接用電極棒と集電体や集電体受け部品とが融接することがなくなる。
なお、集電体及び集電体受け部品の厚さは0.1〜5mmが好ましい。厚さが0.1mm未満であると抵抗溶接時に広範囲に亘って融解してしまうことがあるので好ましくない。また、厚さが5mm以上であると逆に抵抗溶接時に融解し難くなるので、より大電流密度が必要となるため、好ましくない。また、第1の折り曲げ部の長さは1mm以上であれば所定の効果を生じる。この長さの上限は密閉型電池の空間容積によって定まるが、あまり長くなると密閉型電池の電池外装缶との短絡が生じるので好ましくない。
加えて、本発明の密閉型電池においては、集電体及び集電体受け部品のそれぞれのエッジ部は、互いに離間した位置に存在し、しかも芯体からも離間した位置に存在するため、集電体及び集電体受け部品のエッジからスパークが発生することがなくなる。また、集電体及び集電体受け部品の第1の折り曲げ部は芯体の根本側に前記芯体から離間する方向に折り曲げられており、この折り曲げ部はRが形成された状態となるので、芯体を損傷することが少なくなると共に芯体側の位置決め手段としての機能も果たす。そのため、集電体や集電体受け部品の位置ズレも少なくなる。
従って、本発明によれば、集電体や集電体受け部品は、エッジ部の融解やスパークによる変色がなく、抵抗溶接用電極棒との間の溶接痕もなく、しかも、芯体の損傷、集電体や集電体受け部品の位置ズレも少なく、抵抗溶接部の信頼性の高い密閉型電池が得られる。
また、本発明の密閉型電池においては、前記偏平状の電極体は、巻回電極体であり、前記積層された正極芯体の露出部は、前記正極芯体の露出部が巻回されることにより積層されており、前記積層された負極芯体の露出部は、前記負極芯体の露出部が巻回されることにより積層されているものとすることが好ましい。このような構成を備えていると、構成が簡単でありながら、大容量かつ大電流充放電可能な密閉電池が得られる。
また、本発明の密閉型電池においては、前記集電体及び前記集電体受け部品は、前記少なくとも一方の積層された芯体の先端側に第2の折り曲げ部を備えていることが好ましい。
このような構成を備えていると、第2の突起も第1の突起の場合と同様に放熱用フィンとしての役割を果たすため、上記本発明の効果が良好に奏されるようになる。なお、第2の折り曲げ部の長さは、第1の折り曲げ部と同様に、1mm以上であれば所定の効果を奏する。
また、本発明の密閉型電池においては、前記集電体と前記集電体受け部品とが取り付けられている前記積層された芯体、前記集電体及び前記集電体受け部品は、負極側であり、それぞれ銅又は銅合金製のものとすることができる。
また、本発明の密閉型電池においては、前記集電体及び集電体受け部品の平坦部の抵抗溶接された部分は少なくとも2箇所であることが好ましい。
このような構成とすれば、より芯体と集電体との間の内部抵抗を低くすることができるので、上記本発明の効果を奏しながらも、より大電流を取り出すことができる密閉型電池が得られる。
また、本発明においては、前記密閉型電池はリチウムイオン非水電解質二次電池であり、開口部を有する電池外装缶と、前記開口部を封止する封口板と、前記正極芯体に電気的に接続され、前記封口板に絶縁部材を介して固定される正極端子と、前記負極芯体に電気的に接続され、前記封口板に絶縁部材を介して固定される負極端子と、を備え、前記偏平状の電極体は、巻回電極体であり、前記巻回電極体は、前記巻回電極体の巻回軸が前記封口板と平行になるように、前記電池外装缶に収納されていることが好ましい。
リチウムイオン非水電解質二次電池は、負極芯体として汎用的に銅又は銅合金からなるものが使用されている。そのため、係る態様の密閉型電池では本発明の上記効果が顕著に表れる。なお、リチウムイオン非水電解質二次電池では、正極芯体、正極用集電体はアルミニウム又はアルミニウム合金製のものが汎用的に使用されており、この正極芯体と正極用集電体との溶接でも同様の効果が得られる。
更に、上記第2の目的を達成するため、本発明の密閉型電池の製造方法は、以下の(1)〜(3)の工程を含むことを特徴とする。
(1)一方の端部にアルミニウム又はアルミニウム合金製の積層された正極芯体の露出部を有し、他方の端部に銅又は銅合金製の積層された負極芯体の露出部を有する偏平状の電極体を形成する工程、
(2)前記積層された正極芯体の露出部及び前記積層された負極芯体の露出部の少なくとも一方の積層された芯体の露出部において、
芯体の積層方向における一方の最外面に、平坦部と、前記平坦部から延びており、前記少なくとも一方の積層された芯体の露出部の根本側に前記少なくとも一方の積層された芯体の露出部から離間する方向に折り曲げられた第1の折り曲げ部を備えた銅又は銅合金製、あるいはアルミニウム又はアルミニウム合金製の集電体を当接し、
他方の最外面に、平坦部と、前記平坦部から延びており、前記少なくとも一方の積層された芯体の露出部の根本側に前記少なくとも一方の積層された芯体の露出部から離間する方向に折り曲げられた第1の折り曲げ部を備えた銅又は銅合金製、あるいはアルミニウム又はアルミニウム合金製の集電体受け部品を当接する工程、
(3)前記集電体及び集電体受け部品を、抵抗溶接用電極棒で互いに押圧した状態で、前記抵抗溶接用電極棒間に電流を流して抵抗溶接する工程。
係る態様の密閉型電池の製造方法によれば、上記本発明の効果を奏する密閉型電池を容易に製造することができる。なお、この場合においては、前記(1)の工程において、前記偏平状の電極体は、巻回電極体であり、前記積層された正極芯体の露出部は、正極芯体の露出部が巻回されることにより積層されており、前記積層された負極芯体の露出部は、負極芯体の露出部が巻回されることにより積層されているものとしてもよい。さらに、前記(2)の工程において、集電体及び集電体受け部品として少なくとも一方の積層された芯体の露出部の先端側に設けられた第2の折り曲げ部を備えているものを用いてもよい。

また、係る態様の密閉型電池の製造方法においては、前記(2)の工程において、前記集電体及び集電体受け部品の少なくとも一方側の平坦部には他方に向かって突出する突起が形成されたものを使用し、
前記(3)の工程において、電流密度100A/mm以上の電流を流して抵抗溶接することすることが好ましい。
係る態様の密閉型電池の製造方法によれば、芯体、集電体及び集電体受け部品が、電気抵抗が低く、かつ、熱伝導率が非常に大きいことが知られている銅(銅合金)又はアルミニウム(アルミニウム合金)からなるものであっても、良好に抵抗溶接することができるようになる。なお、芯体、集電体及び集電体受け部品がそれぞれ銅又は銅合金製、あるいはアルミニウム又はアルミニウム合金製からなる場合、抵抗溶接時の電流密度が100A/mm未満であると発熱が低いために良好に抵抗溶接することができなくなる。電流密度が大きければ大きいほど良好に抵抗溶接できるが、最適な抵抗溶接時の電流密度は集電体及び集電体受け部品の大きさによっても変化するし、しかもあまり大きすぎても不経済であり、また集電体及び集電体受け部品が過度に融接したり、抵抗溶接用電極棒と集電体ないし集電体受け部品との間の融接が生じるようになる。そのため、抵抗溶接時の電流密度の上限値は実験的に定めればよい。
以下、実施例、比較例と共に図面を参照して本発明の最良の実施形態を説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための密閉型非水電解質二次電池の製造方法を例示するものであって、本発明をこの密閉型非水電解質二次電池の製造方法に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものも等しく適応し得るものである。
なお、図1Aは実施例の密閉型電池の内部構造を示す正面図であり、図1Bは図1AのIB−IB線に沿った断面図である。図2は実施例の密閉型電池の図1AにおけるII−II線に沿った拡大断面図である。図3は上側から見た実施例1の密閉型電池の抵抗溶接部の温度分布を表すコンピュータシミュレーション図である。図4は下側から見た実施例1の密閉型電池の抵抗溶接部の温度分布を表すコンピュータシミュレーション図である。図5A〜図5Cは本発明で使用し得る集電体及び集電体受け部品の断面図である。図6は実施例2の密閉型電池の図1AにおけるII−II線に沿った拡大断面図である。図7は上側から見た実施例2の密閉型電池の抵抗溶接部の温度分布を表すコンピュータシミュレーション図である。図8は下側から見た実施例2の密閉型電池の抵抗溶接部の温度分布を表すコンピュータシミュレーション図である。図9は比較例の密閉型電池の図1AにおけるII−II線に沿った拡大断面図である。図10は上側から見た実施例の密閉型電池の抵抗溶接部の温度分布を表すコンピュータシミュレーション図である。図11は下側から見た実施例の密閉型電池の抵抗溶接部の温度分布を表すコンピュータシミュレーション図である。図12は上側から見た実施例4の密閉型電池の抵抗溶接部の温度分布を表すコンピュータシミュレーション図である。図13は下側から見た実施例4の密閉型電池の抵抗溶接部の温度分布を表すコンピュータシミュレーション図である。
最初に各実施例及び各比較例に共通する密閉型の非水電解質二次電池を図1A及び図1Bを用いて説明する。この非水電解質二次電池10は、正極極板(図示せず)と負極極板(図示せず)とがセパレータ(図示せず)を介して巻回された偏平状の巻き取り電極体11を、角形の電池外装缶12の内部に収容し、封口板13によって電池外装缶12を密閉したものである。
この偏平状の巻き取り電極体11は、巻回軸方向の両端部に正極合剤、負極合剤を塗布しない正極芯体露出部14、負極芯体露出部15を備えている。正極芯体露出部14は正極集電体16を介して正極端子17に接続され、負極芯体露出部15は負極集電体18を介して負極端子19に接続されている。正極端子17、負極端子19はそれぞれ絶縁部材20、21を介して封口板13に固定されている。
この角形の非水電解質二次電池は、偏平状の巻き取り電極体11を電池外装缶12内に挿入した後、封口板13を電池外装缶12の開口部にレーザ溶接し、その後電解液注液孔(図示せず)から非水電解液を注液して、この電解液注液孔を密閉することにより作製される。なお、電解液としては、例えばエチレンカーボネートとジエチルカーボネートを体積比で3:7となるように混合した溶媒に対し、LiPFを1モル/Lとなるように溶解した非水電解液を使用し得る。
次に、各実施例及び各比較例に共通する偏平状の巻き取り電極体11の具体的製造方法について説明する。
[正極板の作製]
正極板は次のようにして作製した。まず、正極活物質としてのコバルト酸リチウム(LiCoO)粉末94質量%と、導電剤としてのアセチレンブラックあるいはグラファイト等の炭素系粉末3質量%と、ポリビニリデンフルオライド(PVdF)よりなる結着剤3質量%とを混合し、得られた混合物にN−メチル−2−ピロリドン(NMP)からなる有機溶剤を加えて混練して正極活物質合剤スラリーを調製した。次いで、アルミニウム箔(例えば、厚さが20μmのもの)からなる正極芯体を用意し、上述のようにして作製した正極活物質合剤スラリーを正極芯体の両面に、均一に塗布して正極活物質合剤層を塗布した。この際、正極活物質合剤層の一方側には、正極活物質合剤スラリーの塗布されていない所定幅(ここでは12mmとした)の非塗布部(正極芯体露出部)が正極芯体の端縁に沿って形成されるように塗布した。この後、正極活物質合剤層を形成した正極芯体を乾燥機中を通過させて、スラリー作製時に必要であったNMPを除去して乾燥させた。乾燥後に、ロールプレス機により厚みが0.06mmとなるまで圧延して正極板を作製した。このようにして作製した正極板を幅が100mmとなる短冊状に切り出し、幅が10mmの帯状のアルミニウムからなる正極芯体露出部を設けた正極板を得た。
[負極板の作製]
負極板は次のようにして作製した。まず、負極活物質としての天然黒鉛粉末98質量%と、結着剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)及びスチレン−ブタジエンゴム(SBR)をそれぞれ1質量%ずつ混合し、水を加えて混練して負極活物質合剤スラリーを調製した。次いで、銅箔(例えば、厚みが12μmのもの)からなる負極芯体を用意し、上述のようにして作製した負極活物質合剤スラリーを負極芯体の両面に均一に塗布して、負極活物質合剤層を形成した。この場合、負極活物質合剤層の一方の側には、負極活物質合剤スラリーの塗布されていない所定幅(ここでは10mmとした)の非塗布部(負極芯体露出部)が負極芯体の端縁に沿って形成されるように塗布した。この後、負極活物質合剤層を形成した負極芯体を乾燥機中を通過させて乾燥させた。乾燥後に、ロールプレス機により厚みが0.05mmとなるまで圧延して負極板を作製した。このようにして作製した負極板を幅が110mmとなる短冊状に切り出し、幅が8mmの帯状の負極芯体露出部を設けた負極板を得た。
[巻き取り電極体の作製]
上述のようにして得られた正極板の正極芯体露出部と負極板の負極芯体露出部とがそれぞれ対向する電極の活物質合剤層と重ならないようにずらして、ポリエチレン製の多孔質セパレータ(厚みが0.022mmで、幅が100mmのもの)を介して巻回し、両側にそれぞれ複数のアルミニウム箔からなる正極芯体露出部14と、銅箔からなる負極芯体露出部15が形成された実施例及び比較例で使用する偏平状の巻き取り電極体11を作製した。この正極芯体露出部14及び負極芯体露出部15におけるそれぞれの芯体数は、巻き取り電極体11の設計容量によって変化するが、一般的には数十枚〜数百枚積層された状態となっている。
[集電体の抵抗溶接]
このようにして作製された偏平状の巻き取り電極体11の負極芯体露出部15には銅製の負極集電体18及び負極集電体受け部品18を抵抗溶接によって取り付けるが、実施例1、実施例2及び比較例のそれぞれにおいて銅製の負極集電体18及び負極集電体受け部品18の形状を種々変更して抵抗溶接を行った。なお、負極集電体18と負極集電体受け部品18とは実施例1、実施例2及び比較例ごとに互いに同一形状かつ同一寸法のものを用いているので、以下においては負極集電体18の場合に代表させてその具体的構成を説明することとする。
[実施例1]
実施例1で使用した銅製の負極集電体18は、図2に示したように、負極芯体露出部15と接している平坦部18aと、この平坦部18aから延びており、負極芯体露出部15の根本側(巻き取り電極体11側)に負極芯体露出部15から上方に離間する方向に折り曲げられた第1の折り曲げ部18bと、負極芯体露出部15の先端側に上方に折り曲げられた第2の折り曲げ部18cとを備えている。この負極集電体18は、断面が実質的に拡幅U字状となっており、平坦部18aと第1の折り曲げ部18bとの外面及び平坦部18aと第2の折り曲げ部18cとの境界部の外面はRが付いた状態(曲線状態)となっている。ここで使用した負極集電体18の厚さは1.2mmであり、また、負極集電体18の平坦部18aの中央部には負極集電体受け部品18側に向かって高さ0.2mmの突起(プロジェクション)18が形成されている。
このような同形状及び同寸法の銅製の負極集電体18及び負極集電体受け部品18を、それぞれの平坦部18aに形成された突起18部分が対向するように、負極芯体露出部15の両側から挟み込む。この際、負極集電体18及び負極集電体受け部品18の第1の折り曲げ部18bが巻き取り電極体11側に寄せて挟み込む。すなわち、負極芯体露出部15は、図2に示したように、厚さが厚い巻き取り電極体11側から集められて厚さが薄くなるように積層された状態となっている。そのため、負極集電体18及び負極集電体受け部品18の第1の折り曲げ部18bを巻き取り電極体11側に寄せると、それぞれの平坦部18aと第1の折り曲げ部18bとの境界部のRのついた外面が負極芯体露出部15に当接するので、一定位置に位置決めされる。
この状態で、負極集電体18及び負極集電体受け部品18を両側から抵抗溶接装置(図示せず)の一対の抵抗溶接用電極棒31a及び31bで押圧し、所定電流を流して抵抗溶接を行う。この一対の抵抗溶接用電極棒31a及び31bは、銅又は銅合金製であり、負極集電体18及び負極集電体受け部品18の第1の折り曲げ部18b及び第2の折り曲げ部18cとは接触しないようにするため、第1の平坦部18aの幅よりも僅かに小さいものを採用する。
このように抵抗溶接用電極棒31a及び31bを負極集電体18及び負極集電体受け部品18のサイズに合わせて可能な限り太くするのは、密閉型電池の容積が限られているために負極集電体18及び負極集電体受け部品18のサイズを自由に大きくすることができないこと、及び、抵抗溶接用電極棒31a及び31bが細いと抵抗溶接時に短時間に100A/mm以上(10kA/cm以上)もの大電流が流れるために抵抗溶接用電極棒31a及び31b自体が融解してしまうためである。
なお、ここでは、負極集電体18及び負極集電体受け部品18の第1の折り曲げ部18b及び第2の折り曲げ部18cの長さ、すなわち、実質的には抵抗溶接用電極棒31a及び31bのエッジ部分から第1の折り曲げ部18b及び第2の折り曲げ部18cのエッジ部分との間の長さL=2mmのものを使用した。このような構成の負極集電体18、負極集電体受け部品18、抵抗溶接用電極棒31a及び31bを用い、短時間に300A/mmの電流を流して抵抗溶接を行ったところ、良好に抵抗溶接できることが確認された。なお、抵抗溶接は機械的強度の確保と電池の内部抵抗値低減のために、2点以上で行うとよい。
ここで、念のために本発明の効果を再確認するため、有限要素法を用いて溶接時の温度分布をシミュレーションにより計算した結果を図3及び図4に示す。図3及び図4においては、白色の部分が最も温度が高く、黒色の部分が最も温度が低いことを示している。この図3及び図4に示した結果から、負極集電体18のエッジ部Xでの高温化が防止できており、第1の折り曲げ部18b及び第2の折り曲げ部18cの熱バランスも均等化されていることが確認できている。
なお、実施例1では負極集電体18及び負極集電体受け部品18の厚さとして1.2mmのものを使用したが、これらの厚さは0.1mm〜5mmの範囲で適宜に選択すればよい。負極集電体18及び負極集電体受け部品18の厚さは、0.1mm未満であると抵抗溶接時に広範囲に亘って融解してしまうし、また、5mm以上であると逆に抵抗溶接時に融解し難くなるのでより大電流密度が必要となる。また、負極集電体18及び負極集電体受け部品18の平坦部18aの中央部に形成した突起18の高さは0.2mmとしたが、この突起18の高さは0.2mm以上であれば良好な電流集中作用を奏することができる。この突起18の高さの最適な上限値は、負極集電体18及び負極集電体受け部品18の間に配置されている負極芯体露出部15の厚さ(ないしは積層枚数)によって変化するが、0.5〜1mm程度でもよい。更に、実施例1では第1の折り曲げ部18b及び第2の折り曲げ部18cの長さL=2mmのものを用いたが、この長さLは1mm以上であれば実質的に放熱フィンとしての効果を生じる。この長さLは長い方がよいが、密閉型電池の空間容積に限りがあるため、あまり長くなると密閉型電池の電池外装缶との短絡が生じるので好ましくない。
更に、実施例1で使用した負極集電体18及び負極集電体受け部品18の断面形状として拡幅U字状のものを使用した例を示したが、これに限らず、図5A〜図5Cに示したような断面形状のものも使用し得る。何れの場合も、負極芯体露出部15の根本側(巻き取り電極体11側)の第1の折り曲げ部18bは、負極芯体露出部15から上方に離間する方向に折り曲げられていればよく、第2の折り曲げ部18cは負極芯体露出部15と直接接触しない限りはどのような方向に折り曲げられていても良い。
実施例2
実施例2としては、図6に示したように、負極集電体18'及び負極集電体受け部品18'として実施例1で使用した負極集電体18及び負極集電体受け部品18において第2の折り曲げ部18cを取り去ったものを使用し、その他の条件は実施例1の場合と同様にして抵抗溶接を行った。この場合、第2の折り曲げ部18cが存在しないためにこの部分での放熱が不十分となり、負極集電体18'(及び負極集電体受け部品18')のエッジ部Xが溶解すると共に、負極集電体18'と抵抗溶接棒31aとが融接してしまった。このようにエッジ部Xが溶解してしまうと、その部分が変色するだけでなく、融解した金属やスパークによって発生した導電性の金属粒子が巻き取り電極体11の内部に浸入して内部短絡を起こす可能性が生じる。
ここで、念のために実施例2の効果を再確認するため、有限要素法を用いて溶接時の温度分布をシミュレーションにより計算した結果を図7及び図8に示す。この図7及び図8に示した結果から、負極集電体18'の第1の折り曲げ部18b側では放熱効果が良好なため、温度上昇が抑えられているが、エッジ部X側では抵抗溶接部と同レベルの高温になっており、これにより負極集電体18'のエッジ部Xと負極芯体露出部15の先端部との間で融接が発生し、また負極集電体18'が必要以上に高温になるため、抵抗溶接用電極棒31aと負極集電体18'との融接も発生することが確認できた。ただし、以下に示す比較例1と比べると、第1の折り曲げ部18b側の溶解が防げるため、比較例1の場合よりは有利な効果が得られる。
[比較例
比較例としては、図9に示したように、負極集電体18"及び負極集電体受け部品18"として、実施例1で使用した負極集電体18及び負極集電体受け部品18において第1及び第2の折り曲げ部18b、18cを取り去ったものを使用し、その他の条件は実施例1の場合と同様にして抵抗溶接を行った。この場合、第1及び第2の折り曲げ部18b、18cが存在しないためにこの部分での放熱が不十分となり、負極集電体18"のエッジ部Xが溶解するだけでなく、負極集電体18"の巻き取り電極体11側のエッジ部Y側も溶解してしまい、更に、負極集電体18'と抵抗溶接棒31aとが融接してしまった。特に負極集電体18"の巻き取り電極体11側のエッジ部Y側が溶解してしまうと、負極芯体露出部15の根本側が溶解して穴が開いてしまうし、融解した金属やスパークによって発生した導電性の金属粒子が巻き取り電極体11の内部に浸入して内部短絡を起こす可能性がより大きくなってしまう。
[実施例
実施例として、アルミニウム製の正極芯体露出部14に接続するアルミニウム製の正極集電体16及び正極集電体受け部品についても、平坦部16a、第1の折り曲げ部16b及び第2の折り曲げ部16cを有する実施例1と同様の形状のものを用いて実験を行った。実施例の効果を再確認するため、有限要素法を用いて溶接時の温度分布をシミュレーションにより計算した結果を図10及び図11に示す。図10及び図11においては、白色の部分が最も温度が高く、黒色の部分が最も温度が低いことを示している。この図10及び図11に示した結果から、正極集電体16のエッジ部Xでの高温化が防止できており、第1の折り曲げ部16b及び第2の折り曲げ部16cの熱バランスも均等化されていることが確認できる。このように、アルミニウム製の正極集電体についても、実施例1と同様の効果が得られることが分かる。
実施例4
実施例4として、正極芯体露出部14に接続するアルミニウム製の正極集電体16'及び正極集電体受け部品についても、実施例2と同様の形状で実験を行った。実施例4の効果を再確認するため、有限要素法を用いて溶接時の温度分布をシミュレーションにより計算した結果を図12及び図13に示す。この図12及び図13に示した結果から、正極集電体16'の第1の折り曲げ部16b側では放熱効果が良好なため、温度上昇が抑えられているが、エッジ部X側では抵抗溶接部と同レベルの高温になっており、これにより正極集電体16'のエッジ部Xと正極芯体露出部14の先端部との間で融接が発生し、また正極集電体16'が必要以上に高温になるため、抵抗溶接用電極棒31aと正極集電体16'との融接も発生することが確認できた。ただし、上述の比較例1と比べると、第1の折り曲げ部16b側の溶解が防げるため、比較例1の場合よりは有利な効果が得られる。
なお、銅(銅合金)は、アルミニウム(アルミニウム合金)に比べ、より電気抵抗が小さく、より熱伝導率が大きいため、芯体、集電体及び集電体受け部品がそれぞれ銅又は銅合金製である場合、より顕著に本発明の効果が現れる。
実施例においては、正極極板及び負極極板の間にセパレータを介在させて互いに偏平状に巻回した巻回電極体を用いた場合について説明したが、本発明の二次電池は、電極体が正極極板及び負極極板の間にセパレータを介在させて互いに積層した積層型の電極体の場合においても同様の作用・効果を生じる。
図1Aは実施例の密閉型電池の内部構造を示す正面図であり、図1Bは図1AのIB−IB線に沿った断面図である。 実施例の密閉型電池の図1AにおけるII−II線に沿った拡大断面図である。 上側から見た実施例の密閉型電池の抵抗溶接部の温度分布を表すコンピュータシミュレーション図である。 下側から見た実施例の密閉型電池の抵抗溶接部の温度分布を表すコンピュータシミュレーション図である。 図5A〜図5Cは本発明で使用し得る集電体及び集電体受け部品の断面図である。 実施例2の密閉型電池の図1AにおけるII−II線に沿った拡大断面図である。 上側から見た実施例2の密閉型電池の抵抗溶接部の温度分布を表すコンピュータシミュレーション図である。 下側から見た実施例2の密閉型電池の抵抗溶接部の温度分布を表すコンピュータシミュレーション図である。 比較例の密閉型電池の図1AにおけるII−II線に沿った拡大断面図である。 上側から見た実施例の密閉型電池の抵抗溶接部の温度分布を表すコンピュータシミュレーション図である。 下側から見た実施例の密閉型電池の抵抗溶接部の温度分布を表すコンピュータシミュレーション図である。 上側から見た実施例4の密閉型電池の抵抗溶接部の温度分布を表すコンピュータシミュレーション図である。 下側から見た実施例4の密閉型電池の抵抗溶接部の温度分布を表すコンピュータシミュレーション図である。
10:非水電解質二次電池 11:巻き取り電極体 12:電池外装缶 13:封口板
14:正極芯体露出部 15:負極芯体露出部 16、16':正極集電体 16a:平坦部 16b:第1の折り曲げ部 16c:第2の折り曲げ部 17:正極端子 18、18'、18":負極集電体 18、18'、18":負極集電体受け部品 18a:平坦部 18b:第1の折り曲げ部 18c:第2の折り曲げ部 18:突起(プロジェクション) 19:負極端子 31a、31b:抵抗溶接用電極棒

Claims (10)

  1. 一方の端部に積層された正極芯体の露出部を有し、他方の端部に積層された負極芯体の露出部を有する偏平状の電極体を備え
    前記積層された正極芯体の露出部及び前記積層された負極芯体の露出部の少なくとも一方の積層された芯体の露出部において、前記芯体の積層方向における一方の最外面に集電体が取り付けられ、他方の最外面に集電体受け部品が取り付けられた密閉型電池であって
    前記集電体と前記集電体受け部品とが取り付けられている前記積層された芯体、前記集電体及び前記集電体受け部品は、正極側及び負極側の少なくとも一方が、それぞれ銅又は銅合金製、あるいはアルミニウム又はアルミニウム合金製であり、
    前記集電体及び集電体受け部品はそれぞれ、前記少なくとも一方の積層された芯体の露出部の積層方向における最外面の外側に配置されると共に前記少なくとも一方の積層された芯体の露出部の積層方向における最外面に抵抗溶接された部分を含む平坦部と、前記平坦部から延びており、前記少なくとも一方の積層された芯体の根本側に前記少なくとも一方の積層された芯体から離間する方向に折り曲げられた第1の折り曲げ部を備えていることを特徴とする密閉型電池。
  2. 前記偏平状の電極体は、巻回電極体であり、
    前記積層された正極芯体の露出部は、前記正極芯体の露出部が巻回されることにより積層されており、
    前記積層された負極芯体の露出部は、前記負極芯体の露出部が巻回されることにより積層されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の密閉型電池。
  3. 前記集電体及び前記集電体受け部品は、前記少なくとも一方の積層された芯体の先端側に第2の折り曲げ部を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の密閉型電池。
  4. 前記集電体と前記集電体受け部品とが取り付けられている前記積層された芯体、前記集電体及び前記集電体受け部品は、負極側であり、それぞれ銅又は銅合金製であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の密閉型電池。
  5. 前記集電体及び集電体受け部品の平坦部の抵抗溶接された部分は少なくとも2箇所であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の密閉型電池。
  6. 前記密閉型電池はリチウムイオン非水電解質二次電池であり、
    開口部を有する電池外装缶と、
    前記開口部を封止する封口板と、
    前記正極芯体に電気的に接続され、前記封口板に絶縁部材を介して固定される正極端子と、
    前記負極芯体に電気的に接続され、前記封口板に絶縁部材を介して固定される負極端子と、
    を備え、
    前記偏平状の電極体は、巻回電極体であり、
    前記巻回電極体は、前記巻回電極体の巻回軸が前記封口板と平行になるように、前記電池外装缶に収納されている、
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の密閉型電池。
  7. 以下の(1)〜(3)の工程を含むことを特徴とする密閉型電池の製造方法。
    (1)一方の端部にアルミニウム又はアルミニウム合金製の積層された正極芯体の露出部を有し、他方の端部に銅又は銅合金製の積層された負極芯体の露出部を有する偏平状の電極体を形成する工程、
    (2)前記積層された正極芯体の露出部及び前記積層された負極芯体の露出部の少なくとも一方の積層された芯体の露出部において、
    芯体の積層方向における一方の最外面に、平坦部と、前記平坦部から延びており、前記少なくとも一方の積層された芯体の露出部の根本側に前記少なくとも一方の積層された芯体の露出部から離間する方向に折り曲げられた第1の折り曲げ部を備えた銅又は銅合金製、あるいはアルミニウム又はアルミニウム合金製の集電体を当接し、
    他方の最外面に、平坦部と、前記平坦部から延びており、前記少なくとも一方の積層された芯体の露出部の根本側に前記少なくとも一方の積層された芯体の露出部から離間する方向に折り曲げられた第1の折り曲げ部を備えた銅又は銅合金製、あるいはアルミニウム又はアルミニウム合金製の集電体受け部品を当接する工程、
    (3)前記集電体及び集電体受け部品を、抵抗溶接用電極棒で互いに押圧した状態で、前記抵抗溶接用電極棒間に電流を流して抵抗溶接する工程。
  8. 前記(1)の工程において、前記偏平状の電極体は、巻回電極体であり、
    前記積層された正極芯体の露出部は、正極芯体の露出部が巻回されることにより積層されており、
    前記積層された負極芯体の露出部は、負極芯体の露出部が巻回されることにより積層されている、
    ことを特徴とする請求項7に記載の密閉型電池の製造方法。
  9. 前記(2)の工程において、前記集電体及び集電体受け部品として前記少なくとも一方の積層された芯体の露出部の先端側に設けられた第2の折り曲げ部を備えているものを用いることを特徴とする請求項7又は8に記載の密閉型電池の製造方法。
  10. 前記(2)の工程において、前記集電体及び集電体受け部品の少なくとも一方側の平坦部には他方に向かって突出する突起が形成されたものを使用し、
    前記(3)の工程において、電流密度100A/mm以上の電流を流して抵抗溶接することを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の密閉型電池の製造方法。
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