JP2010205469A - 密閉電池の製造方法及び密閉電池 - Google Patents

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祐介 伊藤
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健二 南坂
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康弘 山内
Toshiyuki Noma
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Abstract

【課題】両端にそれぞれ正極芯体及び負極芯体の露出部を有する密閉電池の電極体における芯体に対して集電体及び集電体受け部品を抵抗溶接する際、信頼性の高い溶接部が得られる密閉電池の製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明の密閉電池10の製造方法は、両端にそれぞれ複数枚の正極芯体及び負極芯体の露出部14、15を有する密閉電池用の電極体11を形成する工程、前記複数枚の正極芯体及び負極芯体の露出部14、15の少なくとも一方の両側に、それぞれ半球状の突起部18a及び25aを有する集電体18及び集電体受け部品25を、それぞれの前記半球状の突起部18a及び25aが、互いに前記半球状の突起部18a及び25aの径の1/2以下だけ中心軸がずれた位置に、互いに対向するように当接する工程、前記集電体18及び集電体受け部25品間に圧力を加えながら電流を流して抵抗溶接する工程、を含むことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、密閉電池の製造方法及び密閉電池に関し、特に両端にそれぞれ複数枚の正極芯体及び負極芯体の露出部を有する電極体の少なくとも一方の複数枚の芯体を挟むようにして、それぞれ半球状の突起(プロジェクション)部を備えた集電体及び集電体受け部品を抵抗溶接した際、溶接不良が生じ難く、信頼性の高い密閉電池を製造し得る密閉電池の製造方法及びその製造方法により作製された密閉電池に関する。
環境保護運動の高まりを背景として二酸化炭素ガス等の排出規制が強化されており、自動車業界ではガソリン、ディーゼル油、天然ガス等の化石燃料を使用する自動車だけでなく、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)の開発が活発に行われている。加えて、近年の化石燃料の価格の急激な高騰はこれらのEVやHEVの開発を進める追い風となっている。
このようなEV、HEV用電池としては、一般にニッケル−水素二次電池やリチウムイオン二次電池が使用されているが、環境対応だけでなく、自動車としての基本性能、すなわち、走行能力の高度化も要求されるようになってきている。そのため、単に電池容量を大きくすることのみならず、自動車の加速性能や登坂性能に大きな影響を及ぼすために電池出力を大きくすることも必要である。ところが、高出力の放電を行うと電池に大電流が流れるため、発電要素の芯体と集電体との間の接触抵抗による発熱が大きくなる。したがって、EV、HEV用電池は、大型で、大容量であるだけでなく、大電流を取り出せることが必要とされることから、電池内部の電力損失を防止して発熱を低下させるために、これらの発電要素の芯体と集電体との間の溶接不良を防止して内部抵抗を低下させることについても種々の改良が行われてきている。
発電要素の芯体と集電体を電気的に接合する方法としては、機械的なカシメ、溶接等の方法があるが、高出力が要求される電池における接合方法としては融接である溶接が適している。また、リチウムイオン二次電池の負極側電極体材料としては、低抵抗化を実現するため銅ないし銅合金が使用されるが、銅ないし銅合金はその特性として、電気抵抗が小さく、熱伝導率が大きいため、溶接するためには非常に大きなエネルギーが必要となる。
このような発電要素の芯体と集電体との間の溶接方法としては、従来から以下の方法が知られている。
(1)レーザ溶接法(下記特許文献1参照)
(2)超音波溶接法(下記特許文献2、3参照)
(3)抵抗溶接法(下記特許文献4、5参照)
レーザ溶接法においては、被溶接材料である銅ないし銅合金は金属溶接用に広く使用されているYAG(イットリウム−アルミニウム−ガーネット)レーザ光に対する反射率が約90%と高いため、高エネルギーのレーザ光が必要である。また、銅ないし銅合金をレーザ溶接すると、表面状態の影響により溶接性が大きく変わること、及び、他材質のレーザ溶接の場合と同様に、スパッタの発生が不可避であるという問題点が存在する。
また、超音波溶接においても、被溶接材料である銅ないし銅合金の熱伝導率が大きいことから、大きなエネルギーが必要となる他、溶接時の超音波振動によって活物質粒子の脱落が生じるという問題点が存在している。更に、抵抗溶接においては、被溶接材料である銅ないし銅合金の電気抵抗が小さいこと及び熱伝導率が大きいことから、短時間に大電流の投入が必要であること、溶接時に電極棒と集電体との融接が発生することがあること、溶接部以外での融解やスパークの発生が生じるという問題点が存在している。
特開2001−160387号公報 特開2003−197174号公報 特開2002−008708号公報 特開2006−310254号公報 実開昭59−098571号公報
上述のように3種類の溶接方法には一長一短があるが、生産性及び経済性を考慮すると、従来から金属間の溶接法として広く使用されている抵抗溶接法を採用することが望ましい。しかしながら、特に両端にそれぞれ複数枚の正極芯体及び負極芯体の露出部を有するEV、HEV用の密閉電池の電極体(上記特許文献4参照)における銅ないし銅合金からなる芯体に対して銅製の集電体及び集電体受け部品を抵抗溶接するには、集電体と集電体受け部品との間に存在する芯体の枚数が多いため、確実に溶接させるためには非常に多大な溶接エネルギーを必要とする。
一方、抵抗溶接に際しては、溶接電流を集中させて無効電流を減少させるために、溶接する部材にプロジェクションと称されているほぼ半球状の突起を形成することが行われている。このような半球状の突起が形成されている集電体及び集電体受け部品は、それぞれの突起の中心軸が一致して対向するように、複数枚の芯体を挟むようにして配置し、集電体と集電体受け部品との間に圧力を加えて抵抗溶接が行われる。
しかしながら、複数枚の芯体は互いに積層されているだけであるため、集電体と集電体受け部品との間に圧力を加えた際に集電体及び集電体受け部品に形成されている突起の位置がずれるとともに複数枚の芯体の一部もずれてしまい、安定した溶接を行うことができないという問題点が存在している。この現象を図4を用いて説明する。なお、図4Aは溶接前の電極体及び溶接装置の電極配置を溶接部分の模式部分断面図であり、図4Bは加圧時に溶接部分にずれが生じた場合の模式部分断面図である。
電極体50は、両端にそれぞれ正極芯体毎及び負極芯体毎に複数枚の芯体が束ねられた芯体露出部51が形成されており、図4Aにはその一方側のみ示されている。芯体露出部51には、その下面に集電体52の半球状の突起53が当接するように、またその上面に集電体受け部品54の突起55が当接するように、かつ、両方の半球状の突起53及び55の中心軸Cが一致するように配置される。次いで、集電体52及び集電体受け部品54を挟むように上下から抵抗溶接装置(図示せず)の銅製の電極棒56及び57を当接させる。図4Aはこのときの状態を示している。
更に、両方の電極棒56及び57を互いに押圧してわずかに短絡した状態とし、両電極棒56及び57の間に短時間予め実験的に定めた最適溶接電流(例えばピーク電流15kA)を流して抵抗溶接を行う。このとき、両方の電極棒56及び57を互いに押圧した際に両方の半球状の突起53及び55の中心軸Cがずれていなければ、溶接に使用されない無効電流が減少し、良好な溶接ビード(溶接痕)が生じ、集電体52及び集電体受け部品54は強固に芯体露出部51に溶接される。
しかしながら、抵抗溶接時の集電体52、集電体受け部品54、両方の電極棒56及び57の配置が、このようなずれがない状態に最適化されている場合、両方の半球状の突起53及び55の中心軸が僅かでもずれると、図4Bに示すように、両方の電極棒56及び57を互いに押圧した際に、両方の半球状の突起53及び55の中心軸が更にずれたり集電体52及び集電体受け部品54の少なくとも一方が傾いた状態となったりすることがある。この状態で抵抗溶接が行われると、溶接電流が半球状の突起部分に集中しないために溶接不良が生じたり、溶接用の電極棒56、57と集電体52ないし集電体受け部品54との間の接触面積が減少したりするため、爆発的発火が生じることがある。
本発明は、上述のような従来技術の問題点を解決するために開発されたものである。すなわち、本発明の目的は、複数枚の芯体が束ねられた芯体露出部に対してそれぞれ互いに半球状の突起部を有する集電体及び集電体受け部品を抵抗溶接する際に、集電体ないし集電体受け部品が傾いたりすることが抑制され、信頼性の高い密閉電池を製造することができる密閉電池の製造方法及びその製造方法によって製造された密閉電池を提供することにある。
なお、上記特許文献5には、極板の無地部に一対の極板耳を一体にスポット溶接する際に、一対の極板耳にそれぞれ極板に食い込む表面が凹凸形状とされたプロジェクションを互いに対向しない位置に設けた例が示されているが、プロジェクションを半球状とすること及びこのような半球状のプロジェクションを用いた際の問題点を指摘する記載はない。
上記目的を達成するため、本発明の密閉電池の製造方法は、以下の(1)〜(3)の工程を含むことを特徴とする。
(1)両端にそれぞれ複数枚の正極芯体及び負極芯体の露出部を有する密閉電池用の電極体を形成する工程、
(2)前記複数枚の正極芯体及び負極芯体の露出部の少なくとも一方の両側に、それぞれ半球状の突起部を有する集電体及び集電体受け部品を、前記半球状の突起部の中心軸のずれをL、前記半球状の突起部の基部の径をWとしたとき、0<L≦W/2の関係を満たすように、互いに対向するように当接する工程、
(3)前記集電体及び集電体受け部品間に圧力を印加しながら電流を流して抵抗溶接する工程。
両端にそれぞれ複数枚の正極芯体及び負極芯体の露出部を有する密閉電池用の電極体は、大電流での充放電が要求されるEV、HEV用として用いられている。そして、本発明の密閉電池の製造方法は、複数枚の正極芯体及び負極芯体の露出部の少なくとも一方の両側に、それぞれ半球状の突起部を有する集電体及び集電体受け部品を溶接する際に、それぞれの半球状の突起部の中心軸のずれをL、前記半球状の突起部の基部の径をWとしたとき、0<L≦W/2の関係を満たすように、互いに対向するように当接する工程を有している。なお、この半球状の突起部は、一般には「プロジェクション」とも称されているものであり、抵抗溶接時に溶接電流を集中させて無効電流を減少させるために広く用いられているものである。
集電体及び集電体受け部品のそれぞれの半球状の突起部の中心軸のずれが全くない状態であれば、本来は最も良好に抵抗溶接を行うことができるものである。しかしながら、実際の密閉電池の製造工程では、ずれが全くない状態(L=0mm)に最適化されていても、多層の箔からなる正極芯体露出部ないし負極芯体露出部を挟み込んで溶接することや、これらの多層の正極芯体露出部ないし負極芯体露出部を電極棒で押圧することにより、完全にずれのない状態とすることは困難である。
それに対し、本発明の密閉電池の製造方法によれば、抵抗溶接時の集電体、集電体受け部品及び一対の抵抗溶接用電極棒の配置が、集電体及び集電体受け部品のそれぞれの半球状の突起部の中心軸のずれLが互いに半球状の突起部の基部の径Wに対して0<L≦W/2の関係を満たす位置となるように配置されているため、一対の抵抗溶接棒を互いに押圧しても、集電体ないし集電体受け部品が傾くことが抑制される。そのため、本発明の密閉電池の製造方法によれば、電流が半球状の突起部分に集中するために溶接不良が生じ難くなり、しかも、溶接用の電極棒と集電体ないし集電体受け部品との間の接触面積が変化し難くなるので爆発的発火が生じることが抑制され、溶接部の信頼性が高い密閉電池が得られるようになる。
なお、集電体及び集電体受け部品のそれぞれの半球状の突起部の中心軸のずれは、大きくなりすぎると、溶接電流が半球状の突起部に集中しなくなるために無効電流が大きくなって良好な溶接痕が得られなくなる。また、このずれが少なすぎると、上述のように中心軸が更にずれたり、集電体及び集電体受け部品の少なくとも一方が傾いた状態となったりするため、安定した品質の溶接部が得られなくなる。より好ましい集電体及び集電体受け部品のそれぞれの半球状の突起部の中心軸のずれLは、半球状の突起部の基部の径Wに対して、W/10≦L≦W/2であり、更に好ましくはW/3≦L≦W/2である。
なお、集電体及び集電体受け部品に形成する突起は、集電体のサイズに合わせて1箇所でも複数箇所でもよく、必要とする抵抗溶接箇所に応じて適宜選択すればよい。集電体に形成する突起を溶接箇所に対応して1〜5箇所とし、集電体受け部品に形成する突起を1個として溶接箇所に対応した数の集電体受け部品を用いるとよい。また、基部の径Wは、W=1〜5mm程度が好ましく、より好ましくはW=2〜4mmである。
更に、本発明の密閉電池の製造方法は、芯体、集電体及び集電体受け部品がそれぞれ同じ金属からなっていても異なる金属からなっていても適用可能であり、また、正極芯体に対しても負極芯体に対しても等しく適用し得る。また、本発明の密閉電池の製造方法は、両端にそれぞれ正極芯体及び負極芯体が露出した密閉電池用の電極体と、少なくとも一方の前記芯体に対して両側から対向配置した集電体及び集電体受け部品を備えているものであれば、電極体が巻回形のものであっても積層形のものであっても適用でき、更に、非水電解質二次電池であっても水性電解質二次電池であっても適用できる。
また、本発明の密閉電池の製造方法においては、前記(2)の工程において、それぞれの前記半球状の突起部の周囲に環状の熱溶着性樹脂からなるテープ又は糊材付き絶縁テープを配置することが好ましい。
両端にそれぞれ正極芯体及び負極芯体の露出部を有する複数枚の正極芯体及び負極芯体に対して確実に抵抗溶接するには、多大な溶接エネルギーを必要とする。しかも、抵抗溶接に際して溶接エネルギーを大きくすると、スパッタされたチリの発生が増加し、このスパッタチリが電極体内部に移動することによって内部短絡の原因となる可能性が増加する。本発明の密閉電池の製造方法においては、前記(2)の工程において、それぞれの前記半球状の突起部の周囲に環状の熱溶着性樹脂からなるテープ又は糊材付き絶縁テープを配置しているため、スパッタされたチリは環状の熱溶着性樹脂からなるテープ又は糊材付き絶縁テープ内に捕獲され、外部に飛散することがない。そのため、本発明の密閉電池の製造方法によれば、溶接部の信頼性が高い密閉電池が得られる効果に加えて内部短絡の発生が少なく、より信頼性の高い密閉電池が得られるという効果も奏することができる。
なお、熱溶着性樹脂は、溶着温度が70〜150℃程度であり、溶解温度は200℃以上のものが望ましく、更には電解質等に対する耐薬品性を備えていることが望ましい。熱溶着性樹脂としては、ゴム系シール材、酸変性ポリプロピレン、ポリオレフィン系熱溶着性樹脂等を使用し得る。更に、糊材付き絶縁テープとしては、ポリイミドテープ、ポリプロピレンテープ、ポリフェニレンサルファイドテープ等を使用することができ、また、絶縁性熱溶着製樹脂層を有する複層構造のものであってもよい。
また、本発明の密閉電池の製造方法においては、前記複数枚の芯体、前記集電体及び集電体受け部品として銅又は銅合金もしくはアルミニウム又はアルミニウム合金からなるものを用いたものに対しても適用することができる。
銅又は銅合金もしくはアルミニウム又はアルミニウム合金は、常用されている導電性金属のうち電気抵抗が低くかつ熱伝導率が高いものであるので、抵抗溶接時には大電流を流す必要がある。そのため、前記複数枚の芯体、前記集電体及び集電体受け部品として銅又は銅合金もしくはアルミニウム又はアルミニウム合金からなるものに対して本発明を適用すると、本発明の効果が特に顕著に表れる。
更に、上記目的を達成するため、本発明の密閉電池は、両端にそれぞれ複数枚の正極芯体及び負極芯体が露出した電極体と、少なくとも一方の前記複数枚の芯体を挟むように抵抗溶接された集電体及び集電体受け部品を備える密閉電池において、前記集電体及び集電体受け部品間の前記複数枚の芯体には抵抗溶接痕が傾いて形成されていることを特徴とする。
更に、本発明の密閉電池においては、前記抵抗溶接部分の周囲の前記芯体と前記集電体及び集電体受け部品との間にはそれぞれ熱溶着性樹脂からなるテープ又は糊材付き絶縁テープが配置されていることが好ましく、更には、前記複数枚の芯体、前記集電体及び集電体受け部品は銅又は銅合金もしくはアルミニウム又はアルミニウム合金からなることが好ましい。
集電体及び集電体受け部品間の複数枚の芯体に抵抗溶接痕が傾いて形成されている密閉電池は、上記本発明の密閉電池の製造方法によって形成することができる。そのため、本発明の密閉電池によれば、上記本発明の密閉電池の製造方法において詳細に述べたように、集電体及び集電体受け部品のそれぞれの半球状の突起部の中心軸がずれた位置で最適化されているため、抵抗溶接時に集電体ないし集電体受け部品が傾くことが抑制されているため、溶接不良が少なく、溶接部の信頼性が高い密閉電池となる。
図1Aは実施例及び比較例に共通する密閉電池としての角形非水電解質二次電池の内部構造を示す正面図であり、図1Bは図1AのIB−IB線に沿った断面図である。 図2Aは溶接前の実施例1及び2の電極体及び溶接装置の電極配置を示す模式断面図であり、図2Bは溶接後の溶接部分の模式断面図である。 図3Aは溶接前の実施例3の電極体及び溶接装置の電極配置を示す模式断面図であり、図3Bは溶接後の溶接部分の模式断面図である。 図4Aは溶接前の従来例の電極体及び溶接装置の電極配置を示す模式部分断面図であり、図4Bは加圧時に溶接部分にずれが生じた場合の模式部分断面図である。
以下、各実施例及び比較例と共に図面を参照して本発明の密閉電池の製造方法を説明する。ただし、以下に示す各実施例は、本発明の技術思想を具体化するための密閉電池としての角形非水電解質二次電池の製造方法を例示するものであって、本発明をこの角形非水電解質二次電池の製造方法に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものも等しく適応し得るものである。
最初に各実施例及び比較例に共通する密閉電池としての角形非水電解質二次電池を図1A及び図1Bを用いて説明する。この角形非水電解質二次電池10は、正極極板及び負極極板がセパレータ(いずれも図示省略)を介して巻回された偏平状の巻回電極体11を、角形の電池外装缶12の内部に収容し、封口板13によって電池外装缶12を密閉したものである。この偏平状の巻回電極体11は、巻回軸方向の両端部に正極合剤ないし負極合剤を塗布しない正極芯体露出部14、負極芯体露出部15を備えている。正極芯体露出部14は正極集電体16によって正極端子17に接続され、負極芯体露出部15は負極集電体18によって負極端子19に接続されている。正極端子17及び負極端子19はそれぞれ絶縁板、ガスケット等からなる絶縁部材20、21を介して封口板13にカシメ接合されている。
この角形の非水電解質二次電池は、偏平状の巻回電極体11を電池外装缶12内に挿入した後、封口板13を電池外装缶12の開口部にレーザ溶接し、その後電解液注液孔(図示省略)から非水電解液を注液して、この電解液注液孔を密閉することにより作製される。なお、電解液としては、例えばエチレンカーボネートとジエチルカーボネートを体積比で3:7となるように混合した溶媒に対し、LiPFを1モル/Lとなるように溶解した非水電解液を使用し得る。
次に、各実施例及び比較例に共通する偏平状の巻回電極体11の具体的製造方法について説明する。
[正極極板の作製]
正極極板は次のようにして作製した。まず、正極活物質としてのコバルト酸リチウム(LiCoO)粉末94質量%と、導電剤としてのアセチレンブラックあるいはグラファイト等の炭素系粉末3質量%と、ポリビニリデンフルオライド(PVdF)よりなる結着剤3質量%とを混合し、得られた混合物にN−メチル−2−ピロリドン(NMP)からなる有機溶剤を加えて混練して正極活物質合剤スラリー合剤を調製した。次いで、厚さが20μmのアルミニウム箔からなる正極芯体を用意し、上述のようにして作製した正極活物質合剤スラリーを正極芯体の両面に、均一に塗布して正極活物質合剤層を塗布した。この際、正極芯体の幅方向一方側の端縁には正極活物質合剤スラリーの塗布されていない所定幅(ここでは9mmとした)の正極芯体露出部が形成されるように塗布した。この後、正極活物質合剤層を形成した正極芯体を乾燥機中を通過させ、スラリー作製時に必要であったNMPを乾燥して除去した。乾燥後に、ロールプレス機により厚さが0.06mmとなるまで圧延して正極極板を作製した。このようにして作製した正極極板を幅が55.5mmの短冊状に切り出し、幅方向の一方端側に幅が9mmの帯状のアルミニウムからなる正極芯体露出部を設けた正極極板を得た。
[負極極板の作製]
負極極板は次のようにして作製した。まず、負極活物質としての天然黒鉛粉末98質量%と、結着剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)及びスチレン−ブタジエンゴム(SBR)をそれぞれ1質量%ずつ混合し、水を加えて混練して負極活物質合剤スラリーを調製した。次いで、厚さが12μmの銅箔からなる負極芯体を用意し、上述のようにして作製した負極活物質合剤スラリーを負極芯体の両面に均一に塗布して、負極活物質合剤層を形成した。この場合、負極活物質合剤層の幅方向一方側の端縁には負極活物質合剤スラリーの塗布されていない所定幅(ここでは9mmとした)の負極芯体露出部が形成されるように塗布した。この後、負極活物質合剤層を形成した負極芯体を乾燥機中を通過させて乾燥させた。乾燥後に、ロールプレス機により厚さが0.05mmとなるまで圧延して負極極板を作製した。このようにして作製した負極極板を幅が55.5mmの短冊状に切り出し、幅方向の一方端側に9mmの帯状の銅箔からなる負極芯体露出部を設けた負極極板を得た。
[巻き取り電極体の作製]
上述のようにして得られた正極極板の正極芯体露出部と負極極板の負極芯体露出部とがそれぞれ対向する電極の活物質合剤層と重ならないようにずらして、厚さ0.22mmのポリエチレン製の多孔質セパレータを介して巻回し、両側にそれぞれ複数のアルミニウム箔からなる正極芯体露出部14と、複数の銅箔からなる負極芯体露出部15が形成された各実施例で使用する偏平状の巻回電極体11を作製した。
[集電体の抵抗溶接]
このようにして作製された各実施例及び比較例の偏平状の巻回電極体11の正極芯体露出部14にアルミニウム製の正極集電体16及び正極集電体受け部品(図示省略)を抵抗溶接によって取り付け、同じく負極芯体露出部15に銅製の負極集電体18及び負極集電体受け部品25を抵抗溶接によって取り付けるが、以下においては、負極芯体露出部15に銅製の負極集電体18及び負極集電体受け部品25を抵抗溶接によって取り付ける場合について説明する。
[実施例1及び2、比較例1及び2]
角形非水電解質二次電池10においては、負極集電体18として中央部にプロジェクションとして作用する突起(高さ1.0mm、基部の径W=3.0mm)18a(図2A参照)が形成された銅製のものを用い、負極集電体受け部品25としては中央部にプロジェクションとして作用する突起(高さ1.0mm、基部の径W=3.0mm)25aが形成された銅製のものを用いた。まず、銅製の負極芯体露出部15を束ね、その下側から銅製の負極集電体18の突起18aが上側となるように配置し、同じく上側から負極集電体受け部品25の突起25aが下側となるように配置した。なお、負極集電体18の突起18aの数は2個とし、1個の突起25aが形成された負極集電体受け部品25を2個用いた。抵抗溶接は、負極集電体18及び負極集電体受け部品25を挟むように上下から抵抗溶接装置(図示省略)の銅製の電極棒26及び27を当接し、両方の電極棒26及び27を互いに押圧してわずかに短絡した状態としてから、両電極棒26及び27の間に短時間予め実験的に定めた最適溶接電流(ピーク電流15kA)を流して抵抗溶接を行った。
そして、この抵抗溶接の際、負極集電体18の突起18aの中心軸と負極集電体受け部品25の突起25aの中心軸のずれLを、0mm(比較例1)、1.0mm(実施例1)、1.5mm(実施例2)及び2mm(比較例2)と変化させ、それぞれの場合において50個ずつ抵抗溶接を行い、不良品の発生率を求めた。なお、ズレ方向は全て偏平状の巻回電極体11の巻回軸に平行な方向(図2Aにおける左右方向)である。また、図2Aにおける点線部分は予想電流通路である。不良品の判定は、負極芯体露出部と負極集電体との間の抵抗値を測定し、抵抗値が一定置以上のものを不良品として判定した。結果を纏めて表1に示した。
Figure 2010205469
表1に示した結果から、以下のことが分かる。負極集電体18の突起18aの中心軸と負極集電体受け部品25の突起25aの中心軸のずれ量L=0mmである比較例1の場合は不良率が30%にもなっているが、このずれ量L=1.0mmである実施例1及びL=1.5mmである実施例2の場合は不良率が0%、すなわち全て良品が得られている。本来、負極集電体18の突起18aの中心軸と負極集電体受け部品25の突起25aの中心軸が正確に一致していれば、最も良好に抵抗溶接が行われていなければならないはずであるが、この表1に示したような結果は、負極集電体18、集電体受け部品25及び抵抗溶接装置の電極棒26、27の配置は前述のずれがない場合に最適化されているため、製造装置の誤差のために負極集電体18の突起18aの中心軸と負極集電体受け部品25の突起25aの中心軸にわずかでもずれが生じた際に、図4Bに示したように、負極集電体18ないし集電体受け部品25の少なくとも一方が傾いてしまうことがあるために生じるものと推定される。
従って、負極集電体18、集電体受け部品25及び抵抗溶接装置の電極棒26、27の配置を前述のずれLがある場合(L>0mm)に最適化しておけば、負極集電体18ないし集電体受け部品25が傾くことがなくなり、一応良好な抵抗溶接が行われることになる。この場合、Lの下限値は、突起部の基部の径W(=3.0mm)に対して、比較例1と実施例1の内挿値からするとW/10≦L程度が好ましく、より好ましくは実施例1に対応するW/3≦Lであることが分かる。なお、比較例2として示すように、前述のずれ量Lが2mmと更に大きくなると、不良率は70%となり、比較例1のものよりも大きくなっている。このときの突起18aの基部の径Wに対するずれ量Lの割合は2W/3である。従って、好ましい突起18aの基部の径Wに対する前述のずれ量Lの割合の上限値は実施例2に対応するL≦W/2であると認められる。以上をまとめると、より好ましい集電体及び集電体受け部品のそれぞれの半球状の突起部の中心軸のずれLは、突起部の基部の径Wに対して、W/10≦L≦W/2であり、更に好ましくはW/3≦L≦W/2となることが分かる。
なお、実施例1で得られた密閉電池としての角形非水電解質二次電池10の抵抗溶接部をズレ方向に平行に切断した模式断面図を図2Bに示す。この図2Bに示すように、本発明の密閉電池としての角形非水電解質二次電池10では、負極集電体18の突起18aの中心軸と負極集電体受け部品25の突起25aの中心軸がずれるようにして抵抗溶接しているため、負極集電体18の突起18a及び負極集電体受け部品25の突起25aは消失していると共に、このとき生じた抵抗溶接痕28は、前述のズレ方向に傾いて延在するように形成される。それに対し、前述のずれ量を0mmとして抵抗溶接を行った際に得られた良品の抵抗溶接痕は、負極集電体18及び負極集電体受け部品25に対して垂直に延在するように形成されているため、これらの抵抗溶接痕の断面形状によって本発明の密閉電池と従来例の密閉電池とを区別することができる。
[実施例3]
実施例1及び2では、負極集電体18に突起18aを、集電体受け部品25に突起25aのみを形成したものを用いた例を示した。しかしながら、抵抗溶接電流がピーク電流15kA程度と非常に大きいため、抵抗溶接時にスパッタが生じ、このときに生じたスパッタチリが外部へ飛散することがある。そこで、実施例3の密閉電池の製造方法では、このようなスパッタチリが溶接箇所から外部へ飛び出すのを抑制する手段を形成している。この実施例3の密閉電池としての角形非水電解質二次電池10の製造方法を図3を用いて説明する。
実施例3の角形非水電解質二次電池10においては、実施例1で用いたものと同様の負極集電体18及び負極集電体受け部品25を用い、図3Aに示すように、負極集電体18の突起18aの周囲に環状に熱溶着性樹脂からなるテープ30を配置すると共に、集電体受け部品25の突起25aの周囲に環状に熱溶着性樹脂からなるテープ31を配置した。そして、銅製の負極芯体露出部15を束ね、その下側から銅製の負極集電体18の突起18aが上側となるように配置し、同じく上側から負極集電体受け部品25の突起25aが下側となるように配置した。そして、負極集電体18の突起18aの中心軸と負極集電体受け部品25の突起25aの中心軸のずれ量Lを1mmとした。なお、ズレ方向は偏平状の巻回電極体11の巻回軸に平行な方向(図3Aにおける左右方向)である。
この状態で、負極集電体18及び負極集電体受け部品25を挟むように上下から抵抗溶接装置(図示省略)の銅製の電極棒26及び27を当接し、両方の電極棒26及び27を互いに押圧してわずかに短絡した状態としてから、両電極棒26及び27の間に短時間予め実験的に定めた最適溶接電流(ピーク電流15kA)を流して抵抗溶接を行った。
実施例3で得られた密閉電池としての角形非水電解質二次電池10では抵抗溶接部の不良品の発生は見られなかった。また、このようにして抵抗溶接を行った後、抵抗溶接部をズレ方向に平行に切断した模式断面図を図3Bに示す。図3Bに示すように、実施例3で作製された密閉電池としての角形非水電解質二次電池10の抵抗溶接痕も前述のズレ方向に傾いて延在するように形成され、更に、熱溶着性樹脂からなるテープ30及び31は、抵抗溶接時の熱により溶融した後に固化しているが、内部にはスパッタチリ32が捕獲されていることが認められた。
このように、負極集電体18に突起18aの周囲に環状に熱溶着性樹脂からなるテープ30を配置すると共に、集電体受け部品25の突起25aの周囲に環状に熱溶着性樹脂からなるテープ31を配置すると、抵抗溶接時に発生したスパッタチリ32が外部に飛び出さないようにすることができるため、スパッタチリ32に起因する偏平状の巻回電極体11の内部短絡を抑制することができるという効果も生じるようになる。
なお、熱溶着性樹脂製テープ30、31としては、熱溶着性樹脂の溶着温度が70〜150℃程度であり、溶解温度は200℃以上のものであれば適宜に選択して使用し得るが、更に非水電解質等に対する耐薬品性を備えているものが望ましい。熱溶着性樹脂としては、ゴム系シール材、酸変性ポリプロピレン、ポリオレフィン系熱溶着性樹脂等を使用し得る。
また、実施例3では熱溶着性樹脂からなるテープ30、31を使用した例を示したが、糊材付き絶縁テープも使用することができる。このような糊材付絶縁テープの例としては、ポリイミドテープ、ポリプロピレンテープ、ポリフェニレンサルファイドテープ等が挙げられる。また、これらのテープは、所定の厚さとするため、複層構造のものであってもよい。
また、上記実施例1〜3では銅からなる負極芯体、負極集電体及び負極集電体受け部品を用いた場合について説明したが、これらが銅合金からなる場合であっても、更には、アルミニウム乃至アルミニウム合金からなる正極芯体、正極集電体及び正極集電体受け部品の場合であっても、同様に適用することができる。また、上記実施例1〜3では巻回電極体の場合に適用した例を示したが、複数枚の正極極板と負極極板とをそれぞれセパレータを挟んで互いに積層した積層電極体の場合に対しても同様に適用することができる。
10…角形非水電解質二次電池 11…巻回電極体 12…電池外装缶 13…封口板 14…正極芯体露出部 15…負極芯体露出部 16…正極集電体 17…正極端子 18…負極集電体 18a…突起 19…負極端子 20、21…絶縁部材 25…負極集電体受け部品 25a…突起 26、27…電極棒 28…抵抗溶接痕 30、31…テープ 32…スパッタチリ

Claims (6)

  1. 以下の(1)〜(3)の工程を含むことを特徴とする密閉電池の製造方法。
    (1)両端にそれぞれ複数枚の正極芯体及び負極芯体の露出部を有する密閉電池用の電極体を形成する工程、
    (2)前記複数枚の正極芯体及び負極芯体の露出部の少なくとも一方の両側に、それぞれ半球状の突起部を有する集電体及び集電体受け部品を、前記半球状の突起部の中心軸のずれをL、前記半球状の突起部の基部の径をWとしたとき、0<L≦W/2の関係を満たすように、互いに対向するように当接する工程、
    (3)前記集電体及び集電体受け部品間に圧力を印加しながら電流を流して抵抗溶接する工程。
  2. 前記(2)の工程において、それぞれの前記半球状の突起部の周囲に環状の熱溶着性樹脂からなるテープ又は糊材付き絶縁テープを配置したことを特徴とする請求項1に記載の密閉電池の製造方法。
  3. 前記複数枚の芯体、前記集電体及び集電体受け部品として銅又は銅合金もしくはアルミニウム又はアルミニウム合金からなるものを用いたことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の密閉電池の製造方法。
  4. 両端にそれぞれ複数枚の正極芯体及び負極芯体が露出した電極体と、少なくとも一方の前記複数枚の芯体を挟むように抵抗溶接された集電体及び集電体受け部品を備える密閉電池において、
    前記集電体及び集電体受け部品間の前記複数枚の芯体には抵抗溶接痕が傾いて形成されていることを特徴とする密閉電池。
  5. 前記抵抗溶接部分の周囲の前記芯体と前記集電体及び集電体受け部品との間にはそれぞれ熱溶着性樹脂からなるテープ又は糊材付き絶縁テープが配置されていることを特徴とする請求項4に記載の密閉電池。
  6. 前記複数枚の芯体、前記集電体及び集電体受け部品は銅又は銅合金もしくはアルミニウム又はアルミニウム合金からなることを特徴とする請求項4又は5のいずれかに記載の密閉電池。
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