JP7413784B2 - 蓄電素子 - Google Patents

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Description

本発明は、電極体と集電体とを備える蓄電素子に関する。
従来、電極体と集電体とを備え、電極体及び集電体が溶接にて接続される構成の蓄電素子が広く知られている。例えば、特許文献1には、電極体の溶接箇所の両面に、中央部に開口が形成された熱溶着性樹脂からなるテープ(絶縁シート)を介して、それぞれ集電体及び集電体受け部品(当て板)を当接させて溶接する密閉電池(蓄電素子)が開示されている。
特開2009-32640号公報
上記従来の蓄電素子では、電極体と集電体との溶接の品質が低下するおそれがある。つまり、上記従来の蓄電素子では、電極体と集電体及び当て板との間に絶縁シートを配置し、絶縁シートに形成された開口部内で電極体と集電体及び当て板との溶接を行っているため、溶接時の入熱及び加圧等により、絶縁シートが伸びてしまう。これにより、溶接時に、絶縁シートの開口部の開口面積が小さくなり、絶縁シートが溶接部に近付くため、スパッタが発生したり電極体の極板が溶断したりするおそれがある。このように、本願発明者は、上記従来の蓄電素子では、電極体と集電体との溶接の品質が低下するおそれがあることを見出した。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、電極体と集電体との溶接の品質の向上を図ることができる蓄電素子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る蓄電素子は、電極体と、前記電極体と溶接にて接続される集電体と、前記電極体及び前記集電体の間に配置される絶縁シートと、を備え、前記絶縁シートには、前記電極体と前記集電体との溶接部が貫通する開口部が形成されており、前記開口部は、前記絶縁シートを貫通し、かつ、前記溶接部が挿通される第一貫通部と、前記絶縁シートを貫通し、かつ、前記溶接部が挿通されない貫通部であって、前記第一貫通部に接続される第二貫通部と、を有する。
これによれば、蓄電素子において、電極体及び集電体の間の絶縁シートには、電極体と集電体との溶接部が貫通する開口部が形成され、当該開口部は、溶接部が挿通される第一貫通部と、溶接部が挿通されずに第一貫通部に接続される第二貫通部と、を有している。このように、絶縁シートの開口部に、溶接部が挿通される第一貫通部と、溶接部が挿通されない第二貫通部とを設けることで、溶接時の入熱及び加圧等により絶縁シートが伸びた場合でも、第二貫通部が伸びを吸収し、第一貫通部が溶接部に近付くのを抑制することができる。これにより、溶接時に、スパッタが発生したり電極体の極板が溶断したりするのを抑制することができるため、電極体と集電体との溶接の品質の向上を図ることができる。
また、前記第二貫通部は、前記第一貫通部から離れる方向に延設されて配置されていることにしてもよい。
これによれば、絶縁シートにおいて、第二貫通部が、第一貫通部から離れる方向に延設されていることで、絶縁シートが伸びた場合に、第二貫通部が、第一貫通部から離れた位置で絶縁シートの伸びを吸収することができる。これにより、溶接時に第一貫通部が溶接部に近付くのを抑制することができるため、電極体と集電体との溶接の品質の向上を図ることができる。
また、前記第二貫通部は、前記第一貫通部の周囲に複数並んで配置されることにしてもよい。
これによれば、絶縁シートにおいて、第二貫通部が、第一貫通部の周囲に複数並んで配置されることで、絶縁シートが伸びた場合でも、第二貫通部が絶縁シートの伸びをより吸収することができる。これにより、溶接時に第一貫通部が溶接部に近付くのをより抑制することができるため、電極体と集電体との溶接の品質の向上をより図ることができる。
また、前記第二貫通部は、前記第一貫通部から前記絶縁シートの端縁まで延びて、当該端縁が開口した第三貫通部を有することにしてもよい。
これによれば、絶縁シートにおいて、第二貫通部が、絶縁シートの端縁が開口した第三貫通部を有しているため、絶縁シートが伸びた場合でも、第三貫通部が絶縁シートの伸びをより吸収することができる。これにより、溶接時に第一貫通部が溶接部に近付くのをより抑制することができるため、電極体と集電体との溶接の品質の向上をより図ることができる。
また、さらに、前記電極体と前記集電体と前記絶縁シートとを収容する容器を備え、前記第三貫通部は、前記絶縁シートの端縁のうちの前記容器の壁部に対向する端縁が開口して形成されていることにしてもよい。
これによれば、絶縁シートにおいて、第三貫通部は、絶縁シートの端縁のうちの容器の壁部に対向する端縁が開口している。このため、溶接時に、スパッタ等のコンタミ(コンタミネーション)が、当該開口を介して飛散しても、当該コンタミは、電極体から離れる方向に飛散するため、当該コンタミが電極体に侵入するのを抑制することができる。これにより、溶接時に発生するコンタミが電極体に侵入して不具合を生じさせるのを抑制することができるため、電極体と集電体との溶接の品質の向上を図ることができる。
また、蓄電素子は、電極体と、集電体と、前記集電体とで前記電極体を挟む位置に配置され、前記電極体及び前記集電体と溶接にて接続される当て板と、前記電極体及び前記当て板の間に配置される絶縁シートと、を備え、前記絶縁シートには、前記電極体と前記当て板との溶接部が貫通する開口部が形成されており、前記開口部は、前記絶縁シートを貫通し、かつ、前記溶接部が挿通される第一貫通部と、前記絶縁シートを貫通し、かつ、前記溶接部が挿通されない貫通部であって、前記第一貫通部に接続される第二貫通部と、を有することにしてもよい。
これによれば、蓄電素子において、電極体及び当て板の間の絶縁シートには、電極体と当て板との溶接部が貫通する開口部が形成され、当該開口部は、溶接部が挿通される第一貫通部と、溶接部が挿通されずに第一貫通部に接続される第二貫通部と、を有している。このように、絶縁シートの開口部に、溶接部が挿通される第一貫通部と、溶接部が挿通されない第二貫通部とを設けることで、溶接時の入熱及び加圧等により絶縁シートが伸びた場合でも、第二貫通部が伸びを吸収し、第一貫通部が溶接部に近付くのを抑制することができる。これにより、電極体と集電体及び当て板との溶接時に、スパッタが発生したり電極体の極板が溶断したりするのを抑制することができるため、電極体と集電体との溶接の品質の向上を図ることができる。
なお、本発明は、このような蓄電素子として実現することができるだけでなく、電極体及び集電体の間に配置される絶縁シート、または、電極体及び当て板の間に配置される絶縁シートとしても実現することができる。
本発明における蓄電素子によれば、電極体と集電体との溶接の品質の向上を図ることができる。
実施の形態に係る蓄電素子の外観を示す斜視図である。 実施の形態に係る蓄電素子の容器内方に配置されている構成要素を示す斜視図である。 実施の形態に係る蓄電素子を分解して各構成要素を示す分解斜視図である。 実施の形態に係る電極体、集電体、当て板、絶縁シート及び溶接部の位置関係を示す正面図である。 実施の形態に係る電極体、集電体、当て板、絶縁シート及び溶接部の位置関係を示す断面図、並びに、絶縁シートの構成を示す正面図である。 実施の形態の変形例1に係る絶縁シートの構成を示す正面図である。 実施の形態の変形例2に係る絶縁シートの構成を示す正面図である。 実施の形態の変形例3に係る絶縁シートの構成を示す正面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態(及びその変形例)に係る蓄電素子について説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、製造工程、製造工程の順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、各図において、寸法等は厳密に図示したものではない。さらに、各図において、同一または同様な構成要素については同じ符号を付している。
また、以下の説明及び図面中において、蓄電素子が有する一対(正極側及び負極側)の電極端子の並び方向、一対の集電体の並び方向、または、容器の短側面の対向方向を、X軸方向と定義する。容器の長側面の対向方向、1つの溶接部における集電体と電極体と当て板との並び方向、集電体と絶縁シートと電極体との並び方向、または、電極体と絶縁シートと当て板との並び方向を、Y軸方向と定義する。蓄電素子の容器本体と蓋体との並び方向、集電体の脚部の延設方向、または、上下方向を、Z軸方向と定義する。これらX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は、互いに交差(本実施の形態では直交)する方向である。
また、以下の説明において、例えば、X軸プラス方向とは、X軸の矢印方向を示し、X軸マイナス方向とは、X軸プラス方向とは反対方向を示す。Y軸方向及びZ軸方向についても同様である。さらに、平行及び直交などの、相対的な方向または姿勢を示す表現は、厳密には、その方向または姿勢ではない場合も含む。例えば、2つの方向が直交している、とは、当該2つの方向が完全に直交していることを意味するだけでなく、実質的に直交していること、すなわち、例えば数%程度の差異を含むことも意味する。
(実施の形態)
[1 蓄電素子10の全般的な説明]
まず、図1~図3を用いて、本実施の形態における蓄電素子10の全般的な説明を行う。図1は、本実施の形態に係る蓄電素子10の外観を示す斜視図である。図2は、本実施の形態に係る蓄電素子10の容器100内方に配置されている構成要素を示す斜視図である。具体的には、図2は、蓄電素子10から容器本体110を分離した状態での構成を示す斜視図である。つまり、図2は、電極体300に集電体400を溶接した後の状態を示している。図3は、本実施の形態に係る蓄電素子10を分解して各構成要素を示す分解斜視図である。つまり、図3は、電極体300に集電体400を溶接する前の状態を示している。また、図3では、容器本体110の図示を省略している。
蓄電素子10は、電気を充電し、また、電気を放電することのできる二次電池(単電池)であり、具体的には、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池である。蓄電素子10は、例えば、自動車、自動二輪車、ウォータークラフト、船舶、スノーモービル、農業機械、建設機械、または、電気鉄道用の鉄道車両等の移動体の駆動用またはエンジン始動用等のバッテリ等として用いられる。上記の自動車としては、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)及びガソリン自動車が例示される。上記の電気鉄道用の鉄道車両としては、電車、モノレール及びリニアモーターカーが例示される。また、蓄電素子10は、家庭用または発電機用等に使用される定置用のバッテリ等としても用いることができる。
なお、蓄電素子10は、非水電解質二次電池には限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよいし、キャパシタであってもよい。また、蓄電素子10は、二次電池ではなく、使用者が充電をしなくても蓄えられている電気を使用できる一次電池であってもよい。さらに、蓄電素子10は、固体電解質を用いた電池であってもよい。また、本実施の形態では、直方体形状(角形)の蓄電素子10を図示しているが、蓄電素子10の形状は、直方体形状には限定されず、円柱形状、長円柱形状または直方体以外の多角柱形状等であってもよいし、ラミネート型の蓄電素子とすることもできる。
図1に示すように、蓄電素子10は、容器100と、一対(正極側及び負極側)の電極端子200と、一対(正極側及び負極側)の上部ガスケット210と、を備えている。また、図2及び図3に示すように、容器100の内方には、一対(正極側及び負極側)の下部ガスケット220と、電極体300と、一対(正極側及び負極側)の集電体400と、複数の当て板500と、が収容されている。さらに、電極体300と集電体400との間、及び、電極体300と当て板500との間には、絶縁シート600が配置されている(図5参照)。なお、容器100の内部には、電解液(非水電解質)が封入されているが、図示は省略する。当該電解液としては、蓄電素子10の性能を損なうものでなければその種類に特に制限はなく、様々なものを選択することができる。また、上記の構成要素の他、電極体300の側方または下方等に配置されるスペーサ、電極体300等を包み込む絶縁フィルム等が配置されていてもよい。
容器100は、開口が形成された容器本体110と、容器本体110の当該開口を閉塞する蓋体120と、を有する直方体形状(角形または箱形)のケースである。容器本体110は、容器100の本体部を構成する矩形筒状で底を備える部材である。容器本体110は、X軸方向両側の側面(短側面)に一対の平板状かつ矩形状の短側壁部111を有し、Y軸方向両側の側面(長側面)に一対の平板状かつ矩形状の長側壁部112を有し、Z軸マイナス方向側に平板状かつ矩形状の底壁部113を有している。蓋体120は、容器100の蓋部を構成する矩形状の板状部材であり、容器本体110のZ軸プラス方向側にX軸方向に延設されて配置されている。蓋体120には、容器100内方の圧力が上昇した場合に当該圧力を開放するガス排出弁121、及び、容器100の内方に電解液を注液するための注液部122等が設けられている。
このような構成により、容器100は、電極体300等を容器本体110の内部に収容後、容器本体110と蓋体120とが溶接等によって接合されることにより、内部が密封される構造となっている。なお、容器100(容器本体110及び蓋体120)の材質は特に限定されず、例えばステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄など溶接可能な金属とすることができるが、樹脂を用いることもできる。
電極体300は、正極板と負極板とセパレータとを備え、電気を蓄えることができる蓄電要素(発電要素)である。正極板は、アルミニウムまたはアルミニウム合金等からなる長尺帯状の集電箔である正極基材層上に正極活物質層が形成された極板である。負極板は、銅または銅合金等からなる長尺帯状の集電箔である負極基材層上に負極活物質層が形成された極板である。なお、上記集電箔として、ニッケル、鉄、ステンレス鋼、チタン、焼成炭素、導電性高分子、導電性ガラス、Al-Cd合金など、適宜公知の材料を用いることもできる。また、正極活物質層及び負極活物質層に用いられる正極活物質及び負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出可能な活物質であれば、適宜公知の材料を使用できる。また、セパレータは、例えば樹脂からなる微多孔性のシートや、不織布を用いることができる。
電極体300は、正極板と負極板とセパレータとが積層されて形成されている。具体的には、電極体300は、正極板と負極板との間にセパレータが配置され巻回されて形成されている。さらに具体的には、電極体300は、正極板と負極板とが、セパレータを介して、巻回軸の方向に互いにずらして巻回されている。巻回軸とは、正極板及び負極板等を巻回する際の中心軸となる仮想的な軸であり、本実施の形態では、電極体300の中心を通る、X軸方向に平行な直線である。そして、正極板及び負極板は、それぞれのずらされた方向の端部に、活物質が形成(塗工)されず基材層が露出した部分(活物質層非形成部)を有している。
これにより、電極体300は、巻回軸方向の一端部に、正極板の活物質層非形成部が積層されて束ねられた正極側の集束部320を有し、巻回軸方向の他端部に、負極板の活物質層非形成部が積層されて束ねられた負極側の集束部320を有している。つまり、電極体300は、電極体300の本体を構成する電極体本体部310と、電極体本体部310からX軸方向両側に突出した一対(正極側及び負極側)の集束部320と、を有している。電極体本体部310は、正極板及び負極板の活物質層が形成(塗工)された部分とセパレータとが巻回されて形成された長円形状の部位(活物質層形成部)である。なお、本実施の形態では、電極体300(電極体本体部310)の断面形状として長円形状を図示しているが、円形状、楕円形状、または、多角形状等でもよい。
電極端子200は、集電体400を介して、電極体300に電気的に接続される端子部材(正極端子及び負極端子)である。つまり、電極端子200は、電極体300に蓄えられている電気を蓄電素子10の外部空間に導出し、また、電極体300に電気を蓄えるために蓄電素子10の内部空間に電気を導入するための金属製の部材である。電極端子200は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅または銅合金等の金属等の導電部材で形成されている。また、電極端子200は、かしめ等によって、集電体400に接続(接合)され、かつ、蓋体120に取り付けられている。
具体的には、図3に示すように、電極端子200は、軸部201が、上部ガスケット210の貫通孔211と、蓋体120の貫通孔123と、下部ガスケット220の貫通孔221と、集電体400の貫通孔411とに挿入されて、かしめられることにより、集電体400とともに蓋体120に固定される。なお、電極端子200と集電体400とを接続(接合)する手法は、かしめ接合には限定されず、超音波接合、レーザ溶接若しくは抵抗溶接等の溶接、または、ねじ締結等のかしめ以外の機械的接合等が用いられてもよい。
上部ガスケット210は、容器100の蓋体120と電極端子200との間に配置され、蓋体120と電極端子200との間を絶縁し、かつ封止する板状かつ矩形状の部材(正極上部ガスケット及び負極上部ガスケット)である。上部ガスケット210の中央部には、上述の電極端子200の軸部201が挿入される貫通孔211が形成されている。下部ガスケット220は、容器100の蓋体120と集電体400との間に配置され、蓋体120と集電体400との間を絶縁する板状かつ矩形状の部材(正極下部ガスケット及び負極下部ガスケット)である。下部ガスケット220の中央部には、上述の電極端子200の軸部201が挿入される貫通孔221が形成されている。上部ガスケット210及び下部ガスケット220は、後述の絶縁シート600を形成可能な素材と同様の絶縁性の材料で形成することができる。
集電体400は、電極体300のX軸方向両側に配置され、電極体300の集束部320と電極端子200とに接続(接合)されて、電極体300と電極端子200とを電気的に接続する導電性と剛性とを備えた集電部材(正極集電体及び負極集電体)である。具体的には、集電体400は、容器本体110の側壁から蓋体120に亘って当該側壁及び蓋体120に沿って屈曲状態で配置される板状部材である。また、集電体400は、蓋体120に固定的に接続(接合)される。この構成により、電極体300が、集電体400によって蓋体120から吊り下げられた状態で保持(支持)され、振動や衝撃等による揺れが抑制される。集電体400の材質は特に限定されないが、例えば、正極側の集電体400は、電極体300の正極基材層と同様、アルミニウムまたはアルミニウム合金等で形成され、負極側の集電体400は、電極体300の負極基材層と同様、銅または銅合金等で形成されている。
ここで、図3に示すように、集電体400は、端子接続部410と、端子接続部410のY軸方向両端部からZ軸マイナス方向に向けて延設された2つの電極接続部420と、を有している。
端子接続部410は、電極端子200に接続(接合)される集電体400の基部である。つまり、端子接続部410は、集電体400の電極端子200側(上側、Z軸プラス方向)に配置される平板状の部位であり、上述の通り、電極端子200に電気的及び機械的に接続(接合)される。電極接続部420は、電極体300に接続(接合)される集電体400の脚部である。つまり、電極接続部420は、集電体400の電極体300側(下側、Z軸マイナス方向)に配置される部位であり、電極体300に電気的及び機械的に接続(接合)される。具体的には、電極接続部420は、Z軸方向に延びる長尺状かつ平板状の部位であり、電極体300の集束部320のうちの2つの対向する平坦な集束部に、2つの電極接続部420がそれぞれ溶接(抵抗溶接)にて接合される。
具体的には、集束部320の内側に当て板500が配置され、電極接続部420と当て板500とで集束部320を挟んだ状態で、電極接続部420と集束部320と当て板500とが溶接されて、溶接部700(図2参照)が形成される。本実施の形態では、1つの電極接続部420に対して、1つの溶接部700が形成される。つまり、1つの集電体400において2つの溶接部700が形成され、1つの蓄電素子10において4つの溶接部700が形成される。このように、集電体400及び当て板500は、電極体300と溶接にて接続されている。言い換えれば、当て板500は、電極体300及び集電体400と溶接にて接続されている。溶接部700の構成の詳細な説明については、後述する。
当て板500は、集電体400とで電極体300を挟む位置に配置され、集電体400とで電極体300を挟んだ状態で、集電体400とともに電極体300に溶接される部材である。つまり、当て板500は、電極接続部420とで、集束部320を挟む位置に配置された、集束部320を保護するカバーである。具体的には、当て板500は、集束部320に沿ってZ軸方向に延びる平板状かつ矩形状の金属製の部材である。当て板500の材質は特に限定されないが、例えば、正極側の当て板500は、電極体300の正極基材層と同様、アルミニウムまたはアルミニウム合金等で形成され、負極側の当て板500は、電極体300の負極基材層と同様、銅または銅合金等で形成されている。
ここで、電極体300と集電体400及び当て板500とを溶接(抵抗溶接)する際には、溶接時の電流を集中させる(分流を抑制する)ために、電極体300と集電体400との間、及び、電極体300と当て板500との間には、絶縁シート600が配置される。絶縁シート600の構成の詳細な説明については、後述する。
[2 絶縁シート600及び溶接部700の構成の説明]
次に、絶縁シート600の構成、及び、溶接部700の構成について、詳細に説明する。図4は、本実施の形態に係る電極体300、集電体400、当て板500、絶縁シート600及び溶接部700の位置関係を示す正面図である。具体的には、図4は、電極体300に集電体400を溶接して溶接部700が形成された状態を、Y軸マイナス方向から見た場合の平面図である。図5は、本実施の形態に係る電極体300、集電体400、当て板500、絶縁シート600及び溶接部700の位置関係を示す断面図、並びに、絶縁シート600の構成を示す正面図である。具体的には、図5の(a)は、図4に示した構成をVa-Va断面で切断した場合の構成を示す断面図であり、図5の(b)は、絶縁シート600の構成をY軸マイナス方向から見た場合の平面図である。なお、図5の(b)では、説明の便宜のため、絶縁シート600に対する溶接部700の位置も破線で示している。
なお、図5では、X軸プラス方向及びY軸マイナス方向に位置する溶接部700及びその周囲の構成について示しているが、その他の溶接部700及びその周囲の構成についても、同様の構成を有している。また、図5の(a)において、電極体300及び集電体400の間に配置される絶縁シート600と、電極体300及び当て板500の間に配置される絶縁シート600とは、同様の構成を有しているため、図5の(b)では、1枚の絶縁シート600のみを図示している。
これらの図に示すように、絶縁シート600は、電極体300及び集電体400の間、及び、電極体300及び当て板500の間に配置される、絶縁性を有するシート状(フィルム状)かつ矩形状の部材である。絶縁シート600は、絶縁性を有していればどのような素材で形成されてもよいが、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、ポリスチレン(PS)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリフェニレンエーテル(PPE(変性PPEを含む))、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ABS樹脂、若しくは、それらの複合材料等の絶縁部材により形成することができる。
図5に示すように、絶縁シート600には、開口部610が形成されている。開口部610は、電極体300と集電体400及び当て板500との溶接部700が貫通する開口であり、絶縁シート600の中央部に形成されている。開口部610は、第一貫通部611と、第二貫通部612と、を有している。
第一貫通部611は、絶縁シート600を貫通し、かつ、溶接部700が挿通される貫通部である。第一貫通部611は、溶接部700の形状に対応した形状を有している。本実施の形態では、溶接部700が上面視で(Y軸方向から見て)円形状を有しているため、第一貫通部611は、溶接部700の形状よりも少し大きい円形状の貫通孔である。
第二貫通部612は、絶縁シート600を貫通し、かつ、溶接部700が挿通されない貫通部であって、第一貫通部611に接続されて形成されている。つまり、第二貫通部612は、第一貫通部611と繋がる貫通部であり、第一貫通部611から離れる方向に延設されて配置されている。具体的には、第二貫通部612は、第一貫通部611から離れる方向に直線状に延びる矩形状の貫通孔である。なお、第二貫通部612は、第一貫通部611から曲線状に延びる貫通孔であってもよい。
ここで、第二貫通部612は、第一貫通部611の周囲に複数並んで配置されている。つまり、複数の第二貫通部612が、第一貫通部611から放射状に延びるように配置されている。本実施の形態では、複数の第二貫通部612は、第一貫通部611からZ軸プラス方向に延びる貫通部と、第一貫通部611からX軸マイナス方向に延びる貫通部と、第一貫通部611からZ軸マイナス方向に延びる貫通部と、第一貫通部611からX軸プラス方向に延びる貫通部と、の4つの貫通部を有している。第一貫通部611からZ軸プラス方向、X軸マイナス方向、及び、Z軸マイナス方向に延びる第二貫通部612は、矩形状の凹部である。第一貫通部611からX軸プラス方向に延びる第二貫通部612は、矩形状の切り欠きである。この第一貫通部611からX軸プラス方向に延びる第二貫通部612を、第三貫通部613とも称する。
つまり、第三貫通部613は、第一貫通部611から絶縁シート600の端縁まで延びて、当該端縁が開口した貫通部である。言い換えれば、第三貫通部613は、X軸方向においても、絶縁シート600を貫通する貫通部である。具体的には、第三貫通部613は、絶縁シート600のX軸プラス方向の端縁が開口した貫通部である。また、絶縁シート600のX軸プラス方向には、容器100の壁部(容器本体110の短側壁部111)が配置される(図2、4等参照)。このため、第三貫通部613は、絶縁シート600の端縁のうちの容器100の壁部(容器本体110の短側壁部111)に対向する端縁が開口して形成されていることとなる。または、第三貫通部613は、絶縁シート600の端縁のうちの電極体300の電極体本体部310から最も遠い端縁が開口して形成されている、とも言える。
このような構成において、電極体300及び集電体400の間、及び、電極体300及び当て板500の間に、絶縁シート600がそれぞれ配置された状態で、電極体300と集電体400及び当て板500とが溶接(抵抗溶接)されて、溶接部700が形成される。
具体的には、電極体300の集束部320のY軸方向両側に、2枚の絶縁シート600がY軸方向から見て同じ位置になるように配置され、当該2枚の絶縁シート600のそれぞれを覆うように、集電体400の電極接続部420及び当て板500が配置される。
また、電極接続部420のY軸プラス方向の面には、集束部320に向けて突出し、絶縁シート600の開口部610の第一貫通部611内に配置される集電体凸部421が設けられている。電極接続部420のY軸マイナス方向の面の集電体凸部421に対向する位置には、Y軸プラス方向に凹む集電体凹部422が設けられている。なお、集電体凹部422は、電極接続部420に集電体凸部421が形成される際に設けられ、位置決め等に使用されるが、電極接続部420には集電体凹部422が設けられていなくてもよい。
また、当て板500のY軸マイナス方向の面には、集束部320に向けて突出し、絶縁シート600の開口部610の第一貫通部611内に配置される当て板凸部510が設けられている。当て板500のY軸プラス方向の面の当て板凸部510に対向する位置には、Y軸マイナス方向に凹む当て板凹部520が設けられている。なお、当て板凹部520は、当て板500に当て板凸部510が形成される際に設けられ、位置決め等に使用されるが、当て板500には当て板凹部520が設けられていなくてもよい。
そして、電極接続部420と当て板500とで集束部320を挟んだ状態で、電極接続部420のY軸マイナス方向及び当て板500のY軸プラス方向に、溶接器具(図示せず)が配置される。当該溶接器具は、例えば、抵抗溶接用の電極(タングステン製の電極先端チップ)である。具体的には、電極接続部420の集電体凸部421と当て板500の当て板凸部510とが第一貫通部611内で集束部320に当接した状態で、電極接続部420の集電体凹部422の位置と当て板500の当て板凹部520の位置とに、溶接器具がそれぞれ配置される。
そして、電極接続部420側の溶接器具と当て板500側の溶接器具との間に電流が流れることで、集電体凸部421と当て板凸部510との間に電流が流れて、抵抗溶接が行われる。特に、集束部320と電極接続部420及び当て板500との間に、開口部610が形成された絶縁シート600がそれぞれ配置されていることで、抵抗溶接時の電流が分流されるのを抑制し、溶接したい箇所に電流を集中させることができる。
これにより、集束部320、電極接続部420及び当て板500が溶接された溶接部700が形成される。溶接部700は、集束部320、電極接続部420及び当て板500が溶融して一体化された部位である。本実施の形態では、電極接続部420の集束部320側の部分(集電体凸部421を含む部分)と、集束部320と、当て板500の集束部320側の部分(当て板凸部510を含む部分)とが溶融して、溶接部700が形成される。
[3 効果の説明]
以上のように、本発明の実施の形態に係る蓄電素子10によれば、電極体300及び集電体400の間の絶縁シート600には、電極体300と集電体400との溶接部700が貫通する開口部610が形成されている。そして、開口部610は、溶接部700が挿通される第一貫通部611と、溶接部700が挿通されずに第一貫通部611に接続される第二貫通部612と、を有している。このように、絶縁シート600の開口部610に第一貫通部611と第二貫通部612とを設けることで、溶接時の入熱及び加圧等により絶縁シート600が伸びた場合でも、第二貫通部612が伸びを吸収し、第一貫通部611が溶接部700に近付くのを抑制することができる。これにより、溶接時に、スパッタが発生したり電極体300の極板が溶断したりするのを抑制することができるため、電極体300と集電体400との溶接の品質の向上を図ることができる。また、第二貫通部612で絶縁シート600の伸びを吸収することで、第一貫通部611を大きく形成する必要がないため、抵抗溶接時の分流を抑制したり、部材面積の増加を抑制したりすることができる。これによっても、電極体300と集電体400との溶接の品質の向上を図ることができる。
また、絶縁シート600において、第二貫通部612が、第一貫通部611から離れる方向に延設されていることで、絶縁シート600が伸びた場合に、第二貫通部612が、第一貫通部611から離れた位置で絶縁シート600の伸びを吸収することができる。これにより、溶接時に第一貫通部611が溶接部700に近付くのを抑制することができるため、電極体300と集電体400との溶接の品質の向上を図ることができる。
また、絶縁シート600において、第二貫通部612が、第一貫通部611の周囲に複数並んで配置されることで、絶縁シート600が伸びた場合でも、第二貫通部612が絶縁シート600の伸びをより吸収することができる。これにより、溶接時に第一貫通部611が溶接部700に近付くのをより抑制することができるため、電極体300と集電体400との溶接の品質の向上をより図ることができる。
また、絶縁シート600において、第二貫通部612が、絶縁シート600の端縁が開口した第三貫通部613を有しているため、絶縁シート600が伸びた場合でも、第三貫通部613が絶縁シート600の伸びをより吸収することができる。これにより、溶接時に第一貫通部611が溶接部700に近付くのをより抑制することができるため、電極体300と集電体400との溶接の品質の向上をより図ることができる。
また、第三貫通部613は、絶縁シート600の端縁のうちの容器100の壁部(容器本体110の短側壁部111)に対向する端縁が開口している。このため、溶接時に、スパッタ等のコンタミ(コンタミネーション)が、当該開口を介して飛散しても、当該コンタミは、電極体300から離れる方向に飛散するため、当該コンタミが電極体300に侵入するのを抑制することができる。これにより、溶接時に発生するコンタミが電極体300に侵入して不具合を生じさせるのを抑制することができるため、電極体300と集電体400との溶接の品質の向上を図ることができる。
また、蓄電素子10において、電極体300及び当て板500の間の絶縁シート600には、電極体300と当て板500との溶接部700が貫通する開口部610が形成されている。そして、当該開口部610は、溶接部700が挿通される第一貫通部611と、溶接部700が挿通されずに第一貫通部611に接続される第二貫通部612と、を有している。このように、当該絶縁シート600の開口部610に第一貫通部611と第二貫通部612とを設けることで、溶接時の入熱及び加圧等により当該絶縁シート600が伸びた場合でも、第二貫通部612が伸びを吸収し、第一貫通部611が溶接部700に近付くのを抑制することができる。これにより、電極体300と集電体400及び当て板500との溶接時に、スパッタが発生したり電極体300の極板が溶断したりするのを抑制することができるため、電極体300と集電体400との溶接の品質の向上を図ることができる。また、第二貫通部612で当該絶縁シート600の伸びを吸収することで、第一貫通部611を大きく形成する必要がないため、抵抗溶接時の分流を抑制したり、部材面積の増加を抑制したりすることができる。これによっても、電極体300と集電体400との溶接の品質の向上を図ることができる。
[4 変形例の説明]
上記実施の形態において示した絶縁シート600には、種々の形状の開口部610を形成することができる。このため、以下の変形例1~3に、開口部610が取り得る他の形状を例示する。ただし、開口部610の形状は、上記実施の形態及び下記変形例1~3には限定されず、それ以外の種々の形状を取り得る。
(変形例1)
次に、上記実施の形態の変形例1について、説明する。図6は、本実施の形態の変形例1に係る絶縁シート600Aの構成を示す正面図である。具体的には、図6は、図5の(b)に対応する図である。
図6に示すように、本変形例における絶縁シート600Aは、上記実施の形態における絶縁シート600の開口部610に代えて、開口部610aを有している。開口部610aは、上記実施の形態における開口部610の第二貫通部612に代えて、第二貫通部612aを有している。本変形例のその他の構成については、上記実施の形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
第二貫通部612aは、絶縁シート600Aを貫通し、かつ、溶接部700が挿通されない貫通部であって、第一貫通部611に接続されて形成されている。具体的には、第二貫通部612aは、第一貫通部611と繋がる貫通部であって、第一貫通部611から離れる方向に延設され、かつ、当該延設された方向と交差する方向に折れ曲がった貫通孔(凹部)である。本変形例では、第二貫通部612aは、第一貫通部611から離れる方向に延びてから直角に折れ曲がったL字状の貫通孔である。これにより、絶縁シート600Aには、第一貫通部611の周囲に複数のL字状の第二貫通部612aが並んだ形状の開口部610aが形成される。
以上のように、本変形例に係る蓄電素子によれば、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。特に本変形例では、第二貫通部612aは、上記実施の形態における第二貫通部612よりも、開口面積が大きい(第一貫通部611からの長さが長い)。これにより、絶縁シート600Aが伸びた場合に、第二貫通部612aが伸びをより吸収し、第一貫通部611が溶接部700に近付くのをより抑制することができるため、電極体300と集電体400との溶接の品質の向上を図ることができる。
(変形例2)
次に、上記実施の形態の変形例2について、説明する。図7は、本実施の形態の変形例2に係る絶縁シート600Bの構成を示す正面図である。具体的には、図7は、図5の(b)に対応する図である。
図7に示すように、本変形例における絶縁シート600Bは、上記実施の形態における絶縁シート600の開口部610に代えて、開口部610bを有している。開口部610bは、上記実施の形態における開口部610の第二貫通部612に代えて、第二貫通部612bを有している。本変形例のその他の構成については、上記実施の形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
第二貫通部612bは、絶縁シート600Bを貫通し、かつ、溶接部700が挿通されない貫通部であって、第一貫通部611に接続されて形成されている。具体的には、第二貫通部612bは、第一貫通部611と繋がる半形状の貫通孔(凹部)であって、第一貫通部611の周囲の全周に亘って複数の第二貫通部612bが配置されている。これにより、絶縁シート600Bには、花びらのような形状の開口部610bが形成される。
以上のように、本変形例に係る蓄電素子によれば、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。特に本変形例では、複数の第二貫通部612bが、第一貫通部611の周囲の全周に亘って配置されているため、絶縁シート600Bが伸びた場合に、第二貫通部612bが伸びをより吸収することができる。これにより、第一貫通部611が溶接部700に近付くのをより抑制することができるため、電極体300と集電体400との溶接の品質の向上を図ることができる。
(変形例3)
次に、上記実施の形態の変形例3について、説明する。図8は、本実施の形態の変形例3に係る絶縁シート600Cの構成を示す正面図である。具体的には、図8は、図5の(b)に対応する図である。
図8に示すように、本変形例における絶縁シート600Cは、上記実施の形態における絶縁シート600の開口部610に代えて、開口部610cを有している。開口部610cは、上記実施の形態における開口部610の第三貫通部613(矩形状の切り欠き)を有していない。つまり、開口部610cが有する第二貫通部612は、全て、矩形状の凹部である。本変形例のその他の構成については、上記実施の形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
以上のように、本変形例に係る蓄電素子によれば、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。特に本変形例では、絶縁シート600Cには切り欠きが形成されていないため、溶接時に、スパッタ等のコンタミが、当該切り欠きの開口を介して飛散するのを抑制することができ、電極体300と集電体400との溶接の品質の向上を図ることができる。
(その他の変形例)
以上、本実施の形態及びその変形例に係る蓄電素子について説明したが、本発明は、上記実施の形態及びその変形例には限定されない。つまり、今回開示された実施の形態及びその変形例は、全ての点で例示であって制限的なものではなく、本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれる。
例えば、上記実施の形態及びその変形例では、絶縁シートは矩形状を有していることとした。しかし、絶縁シートは、円形状、楕円形状、長円形状、矩形状以外の多角形状等を有していてもよい。なお、この場合、第三貫通部613における「絶縁シートの端縁のうちの容器100の壁部に対向する端縁」は、「絶縁シートの端縁のうちの容器100の壁部に最も近い部位を含む端縁」と言い換えることができる。つまり、第三貫通部613は、絶縁シートの端縁のうちの容器100の壁部に最も近い部位を含む端縁が開口して形成されている、と表現できる。または、第三貫通部613は、絶縁シートの端縁のうちの電極体300の電極体本体部310から最も遠い部位を含む端縁が開口して形成されている、とも言える。
また、上記実施の形態及びその変形例では、絶縁シートの第一貫通部611は、溶接部700の形状に対応した円形状の貫通孔であることとした。しかし、第一貫通部611が円形状以外の形状を有している場合には、第一貫通部611は、溶接部700の形状に対応した円形状以外の形状を有していることにしてもよい。または、第一貫通部611は、溶接部700の形状に拘らず、楕円形状、長円形状、矩形状、三角形状、その他の多角形状等の円形状以外の形状を有していることにしてもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例では、絶縁シートの第二貫通部は、開口した貫通孔であることとした。しかし、第二貫通部は、絶縁シートに切り込みを入れることで形成された切り込みであってもよい。この場合でも、絶縁シートが伸びた場合でも、第二貫通部が伸びを吸収し、第一貫通部611が溶接部700に近付くのを抑制することができるため、電極体300と集電体400との溶接の品質の向上を図ることができる。
また、上記実施の形態及びその変形例では、絶縁シートの開口部は、複数の第二貫通部を有していることとした。しかし、絶縁シートの開口部は、1つの第二貫通部しか有していないことにしてもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例では、第三貫通部613は、絶縁シートの端縁のうちの容器100の壁部に対向する端縁(例えば図5では、X軸プラス方向の端縁)が開口して形成されていることとした。しかし、第三貫通部613は、容器100の壁部に対向する端縁とは異なる端縁(例えば図5では、X軸マイナス方向、Z軸プラス方向またはZ軸マイナス方向の端縁)が開口して形成されていることにしてもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例では、集電体400の電極接続部420及び当て板500には、溶接時に電極体300の集束部320に当接する凸部(集電体凸部421及び当て板凸部510)が設けられていることとした。しかし、電極接続部420及び当て板500を押圧等により溶接時に集束部320に当接することができれば、電極接続部420及び当て板500の少なくとも一方には、当該凸部は設けられていなくてもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例では、集電体400の1つの電極接続部420に対して、1枚の当て板500が配置されて、1つの溶接部700が形成されることとした。しかし、1つの電極接続部420に対して、複数の溶接部700が形成されてもよい。この場合、1つの電極接続部420に1枚の当て板500が配置されて、1枚の当て板500に複数の溶接部700が形成されてもよいし、1つの電極接続部420に複数の当て板500が配置されて、当該複数の当て板500のそれぞれに溶接部700が形成されてもよい。また、複数の電極接続部420において、1つの電極接続部420に対して配置される当て板500の数は同じでなくてもよく、1つの電極接続部420に対して形成される溶接部700の数も同じでなくてもよい。また、集電体400が有する電極接続部420の数も特に限定されない。
また、上記実施の形態及びその変形例では、集電体400と電極体300と当て板500とが溶接されることとしたが、これら以外の部材も一緒に溶接されてもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例では、電極体300及び集電体400の間、及び、電極体300及び当て板500の間に、絶縁シートがそれぞれ配置されることとした。しかし、電極体300及び集電体400の間、または、電極体300及び当て板500の間には、絶縁シートは配置されないことにしてもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例では、蓄電素子は、当て板500を有していることとした。しかし、蓄電素子は、当て板500を有することなく、電極体300及び集電体400が溶接されることにしてもよい。この場合、電極体300及び集電体400の間にのみ、絶縁シートが配置されることとなる。
また、上記実施の形態及びその変形例では、電極体300は、巻回軸が蓋体120に平行となるいわゆる縦巻きの巻回型電極体であることとした。しかし、電極体300は、巻回軸が蓋体120に垂直となるいわゆる横巻きの巻回型電極体であってもよい。また、電極体300の形状は巻回型に限らず、平板状極板を積層したスタック型、または、極板及び/又はセパレータを蛇腹状に折り畳んだ形状(セパレータを蛇腹状にして矩形の極板を挟む形態、極板とセパレータとを重ねた後に蛇腹状にする形態等)等であってもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例では、全ての絶縁シートについて上記の構成が適用されることとしたが、いずれかの絶縁シートについては上記の構成が適用されないことにしてもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例に含まれる構成要素を任意に組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
また、本発明は、このような蓄電素子として実現することができるだけでなく、電極体300及び集電体400の間に配置される絶縁シート、または、電極体300及び当て板500の間に配置される絶縁シートとしても実現することができる。
本発明は、リチウムイオン二次電池などの蓄電素子に適用できる。
10 蓄電素子
100 容器
110 容器本体
111 短側壁部
120 蓋体
200 電極端子
210 上部ガスケット
220 下部ガスケット
300 電極体
310 電極体本体部
320 集束部
400 集電体
410 端子接続部
420 電極接続部
421 集電体凸部
422 集電体凹部
500 当て板
510 当て板凸部
520 当て板凹部
600、600A、600B、600C 絶縁シート
610、610a、610b、610c 開口部
611 第一貫通部
612、612a、612b 第二貫通部
613 第三貫通部
700 溶接部

Claims (6)

  1. 電極体と、
    前記電極体と溶接にて接続される集電体と、
    前記電極体及び前記集電体の間に配置される絶縁シートと、を備え、
    前記絶縁シートには、前記電極体と前記集電体との溶接部が貫通する開口部が形成されており、
    前記開口部は、
    前記絶縁シートを貫通し、かつ、前記溶接部が挿通される第一貫通部と、
    前記絶縁シートを貫通し、かつ、前記溶接部が挿通されない貫通部であって、前記第一貫通部に接続される第二貫通部と、を有する
    蓄電素子。
  2. 前記第二貫通部は、前記第一貫通部から離れる方向に延設されて配置されている
    請求項1に記載の蓄電素子。
  3. 前記第二貫通部は、前記第一貫通部の周囲に複数並んで配置される
    請求項1または2に記載の蓄電素子。
  4. 前記第二貫通部は、前記第一貫通部から前記絶縁シートの端縁まで延びて、当該端縁が開口した第三貫通部を有する
    請求項1~3のいずれか1項に記載の蓄電素子。
  5. さらに、前記電極体と前記集電体と前記絶縁シートとを収容する容器を備え、
    前記第三貫通部は、前記絶縁シートの端縁のうちの前記容器の壁部に対向する端縁が開口して形成されている
    請求項4に記載の蓄電素子。
  6. 電極体と、
    集電体と、
    前記集電体とで前記電極体を挟む位置に配置され、前記電極体及び前記集電体と溶接にて接続される当て板と、
    前記電極体及び前記当て板の間に配置される絶縁シートと、を備え、
    前記絶縁シートには、前記電極体と前記当て板との溶接部が貫通する開口部が形成されており、
    前記開口部は、
    前記絶縁シートを貫通し、かつ、前記溶接部が挿通される第一貫通部と、
    前記絶縁シートを貫通し、かつ、前記溶接部が挿通されない貫通部であって、前記第一貫通部に接続される第二貫通部と、を有する
    蓄電素子。
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