JP2023035555A - 蓄電素子 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023035555000001
【課題】電極体と集電体との溶接品質の低下を抑制できる蓄電素子を提供する。
【解決手段】蓄電素子10は、極板が積層された積層部620を有する電極体600と、積層部620を挟む位置に配置され積層部620とともに溶接された集電体500及び当て板700と、を備え、集電体500、積層部620及び当て板700が溶融した溶融部800の周囲における、積層部620と当て板700との間に、第一空間910が形成されており、当て板700には、積層部620に対向する面が凹んだ当て板凹部710が形成されており、第一空間910は、少なくとも一部が、当て板凹部710内に配置されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、電極体と集電体とを備える蓄電素子に関する。
従来、極板が積層された電極体と集電体とを備え、電極体と集電体とが溶接された蓄電素子が広く知られている。例えば、特許文献1には、正負極が積層された電極体と集電端子(集電体)とが溶接された二次電池(蓄電素子)が開示されている。
特開2019-207749号公報
上記従来の蓄電素子において、電極体と集電体とを溶接する際に、溶接による溶融部の周囲にブローホールが発生する場合がある。特に、電極体のうちの極板が積層された部分(以下、積層部ともいう)と集電体とを溶接する場合には、溶接時に積層部でガスが発生することで、積層部と溶融部との境界部分にブローホールが発生しやすい。特に、積層部と溶融部との境界部分に比較的大きなブローホールが発生すると、電極体と集電体との間の接合強度が低下したり抵抗が上昇したりする等、電極体と集電体との溶接品質が低下するおそれがある。
本発明は、本願発明者が上記課題に新たに着目することによってなされたものであり、電極体と集電体との溶接品質の低下を抑制できる蓄電素子を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る蓄電素子は、極板が積層された積層部を有する電極体と、前記積層部を挟む位置に配置され、前記積層部とともに溶接された集電体及び当て板と、を備え、前記集電体、前記積層部及び前記当て板が溶融した溶融部の周囲における、前記積層部と前記当て板との間に、第一空間が形成されており、前記当て板には、前記積層部に対向する面が凹んだ凹部が形成されており、前記第一空間は、少なくとも一部が、前記凹部内に配置されている。
本発明は、このような蓄電素子として実現できるだけでなく、電極体と集電体と当て板との組み合わせとしても実現できる。
本発明における蓄電素子によれば、電極体と集電体との溶接品質の低下を抑制できる。
実施の形態に係る蓄電素子の外観を示す斜視図である。 実施の形態に係る蓄電素子を分解して各構成要素を示す斜視図及び側面図である。 実施の形態に係る電極体の構成を示す斜視図である。 実施の形態に係る集電体、電極体の積層部及び当て板を溶接した状態での構成を示す断面図及び平面図である。 実施の形態に係る集電体、電極体の積層部及び当て板を溶接した状態での構成を示す断面画像である。 実施の形態に係る集電体、電極体の積層部及び当て板を溶接する工程を示す断面図である。
本発明の一態様に係る蓄電素子は、極板が積層された積層部を有する電極体と、前記積層部を挟む位置に配置され、前記積層部とともに溶接された集電体及び当て板と、を備え、前記集電体、前記積層部及び前記当て板が溶融した溶融部の周囲における、前記積層部と前記当て板との間に、第一空間が形成されており、前記当て板には、前記積層部に対向する面が凹んだ凹部が形成されており、前記第一空間は、少なくとも一部が、前記凹部内に配置されている。
これによれば、蓄電素子において、集電体、電極体における極板の積層部、及び、当て板が溶融した溶融部の周囲における、積層部と当て板との間に第一空間が形成され、第一空間の少なくとも一部が、当て板の凹部内に配置されている。このように、溶融部の周囲における積層部と当て板との間に第一空間を配置することで、溶接時に積層部で発生したガスが当て板側の第一空間に逃げるため、積層部と溶融部との境界部分に比較的大きなブローホールが発生するのを抑制できる。さらに、第一空間の少なくとも一部が当て板の凹部内に配置されることで、積層部に凹部が形成されにくくなる、または、積層部に形成される凹部が小さくなる。これにより、積層部と溶融部との境界部分に比較的大きなブローホールが発生するのを一層抑制できる。したがって、電極体と集電体との溶接品質の低下を抑制できる。
前記溶融部は、前記当て板を厚み方向に貫通した状態で形成されてもよい。
当て板側からレーザ溶接等で溶接する場合、当て板を貫通するように溶融部が形成される。この場合、集電体側からレーザ溶接等で溶接する場合と比較して、溶接による熱が集電体に影響するのを抑制できるため、集電体が熱で変形して積層部との間に隙間ができたりするのを抑制できる。これにより、電極体と集電体との溶接品質の低下を抑制できる。
前記溶融部と、前記積層部のうちの前記溶融部と隣り合う部位との間に、前記第一空間に繋がる第二空間が形成されてもよい。
これによれば、溶融部と積層部との間に、第一空間に繋がる第二空間が形成されていることで、溶接時に積層部で発生したガスが第二空間を通って第一空間に逃げることができる。これにより、積層部と溶融部との境界部分に比較的大きなブローホールが発生するのを抑制できるため、電極体と集電体との溶接品質の低下を抑制できる。
前記第二空間は、前記第一空間から、前記溶融部に沿って、前記集電体に接しない位置まで延設されて配置されてもよい。
これによれば、第二空間が、集電体までは延設されないことで、集電体側に空間が形成されるのを抑制しつつ、溶接時に積層部で発生したガスを第二空間を通って第一空間に逃がすことができる。これにより、積層部と溶融部との間に空間が形成されるのを抑制できるため、電極体と集電体との溶接品質の低下を抑制できる。
前記第一空間は、前記第二空間よりも大きな空間であってもよい。
これによれば、第一空間が第二空間よりも大きな空間であることで、溶接時に積層部で発生したガスを、より多く第一空間に逃がすことができる。これにより、積層部と溶融部との境界部分に比較的大きなブローホールが発生するのを抑制できるため、電極体と集電体との溶接品質の低下を抑制できる。
前記溶融部は、前記集電体、前記積層部及び前記当て板がレーザ溶接により溶融して形成された部位であってもよい。
本願発明者は、集電体、積層部及び当て板をレーザ溶接で溶接した場合に、第一空間が形成されやすいことを見出した。このため、集電体、積層部及び当て板をレーザ溶接で溶接することで、第一空間を形成して、電極体と集電体との溶接品質の低下を抑制できる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態(その変形例も含む)に係る蓄電素子について説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、製造工程、製造工程の順序等は、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。各図において、寸法等は厳密に図示したものではない。各図において、同一または同様な構成要素については同じ符号を付している。
以下の説明及び図面中において、蓄電素子が有する一対(正極側及び負極側、以下同様)の電極端子の並び方向、一対の集電体の並び方向、一対の当て板の並び方向、または、容器の短側面の対向方向を、X軸方向と定義する。容器の長側面の対向方向、または、容器若しくは電極体の厚み方向を、Y軸方向と定義する。集電体と電極体との並び方向、集電体と当て板との並び方向、電極端子と電極体との並び方向、蓄電素子の容器本体と蓋体との並び方向、または、上下方向を、Z軸方向と定義する。これらX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は、互いに交差(本実施の形態では直交)する方向である。なお、使用態様によってはZ軸方向が上下方向にならない場合も考えられるが、以下では説明の便宜のため、Z軸方向を上下方向として説明する。
以下の説明において、X軸プラス方向とは、X軸の矢印方向を示し、X軸マイナス方向とは、X軸プラス方向とは反対方向を示す。単にX軸方向という場合は、X軸プラス方向及びX軸マイナス方向の双方向またはいずれか一方の方向を示す。Y軸方向及びZ軸方向についても同様である。平行及び直交などの、相対的な方向または姿勢を示す表現は、厳密には、その方向または姿勢ではない場合も含む。例えば、2つの方向が平行であるとは、当該2つの方向が完全に平行であることを意味するだけでなく、実質的に平行であること、すなわち、例えば数%程度の差異を含むことも意味する。さらに、以下の説明において、「絶縁」と表現する場合、「電気的な絶縁」を意味する。
(実施の形態)
[1 蓄電素子10の全般的な説明]
まず、本実施の形態における蓄電素子10の全般的な説明を行う。図1は、本実施の形態に係る蓄電素子10の外観を示す斜視図である。図2は、本実施の形態に係る蓄電素子10を分解して各構成要素を示す斜視図及び側面図である。具体的には、図2の(a)は、蓄電素子10の分解斜視図である。図2の(b)は、電極体600の積層部620を集電体500と当て板700とで挟んで溶接した状態をX軸プラス方向から見た場合の構成を示す側面図である。
蓄電素子10は、電気を充電し、また、電気を放電できる二次電池(単電池)であり、具体的には、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池である。蓄電素子10は、電力貯蔵用途または電源用途等に使用される。具体的には、蓄電素子10は、自動車、自動二輪車、ウォータークラフト、船舶、スノーモービル、農業機械、建設機械、または、電気鉄道用の鉄道車両等の移動体の駆動用またはエンジン始動用等のバッテリ等として用いられる。上記の自動車としては、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)、及び、化石燃料(ガソリン、軽油、液化天然ガス等)自動車が例示される。上記の電気鉄道用の鉄道車両としては、電車、モノレール、リニアモーターカー、並びに、ディーゼル機関及び電気モーターの両方を備えるハイブリッド電車が例示される。蓄電素子10は、家庭用または事業用等に使用される定置用のバッテリ等としても用いることができる。
蓄電素子10は、非水電解質二次電池には限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよいし、キャパシタであってもよい。蓄電素子10は、二次電池ではなく、使用者が充電をしなくても蓄えられている電気を使用できる一次電池であってもよい。蓄電素子10は、固体電解質を用いた電池であってもよい。蓄電素子10は、パウチタイプの蓄電素子であってもよい。本実施の形態では、扁平な直方体形状(角形)の蓄電素子10を図示しているが、蓄電素子10の形状は、直方体形状には限定されず、円柱形状、長円柱形状または直方体以外の多角柱形状等であってもよい。
図1に示すように、蓄電素子10は、容器100と、一対(正極側及び負極側)の電極端子200と、一対(正極側及び負極側)の上部ガスケット300と、を備えている。図2に示すように、容器100の内方には、一対(正極側及び負極側)の下部ガスケット400と、一対(正極側及び負極側)の集電体500と、電極体600と、一対(正極側及び負極側)の当て板700と、が収容されている。容器100の内部には、電解液(非水電解質)が封入されているが、図示は省略している。当該電解液としては、蓄電素子10の性能を損なうものでなければその種類に特に制限はなく、様々なものを選択することができる。上記の構成要素の他、電極体600の側方または下方等に配置されるスペーサ、電極体600等を包み込む絶縁フィルム等が配置されていてもよい。
容器100は、開口が形成された容器本体110と、容器本体110の当該開口を閉塞する蓋体120と、を有する直方体形状(角形または箱形)のケースである。容器本体110は、容器100の本体部を構成する矩形筒状で底を備える部材である。容器本体110は、X軸方向両側に一対の短側面を有し、Y軸方向両側に一対の長側面を有し、Z軸マイナス方向側に底面を有している。蓋体120は、容器100の蓋部を構成する矩形状の板状部材であり、容器本体110のZ軸プラス方向にX軸方向に延設されて配置されている。蓋体120には、容器100内方の圧力が過度に上昇した場合に当該圧力を開放するガス排出弁121、及び、容器100の内方に電解液を注液するための注液部122等が設けられている。
このような構成により、容器100は、電極体600等を容器本体110の内部に収容後、容器本体110と蓋体120とが溶接等によって接合されることにより、内部が密封される構造となっている。容器100(容器本体110及び蓋体120)の材質は特に限定されず、例えばステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、メッキ鋼板等の溶接可能な金属とすることができるが、樹脂を用いることもできる。
電極体600は、正極板と負極板とセパレータとを備え、電気を蓄えることができる蓄電要素(発電要素)である。電極体600は、正極板と負極板との間にセパレータが挟み込まれるように層状に配置されたものが巻回されて形成されている。これにより、正極板の複数のタブが積層されて正極側の積層部620が形成され、負極板の複数のタブが積層されて負極側の積層部630が形成されている。つまり、電極体600は、電極体本体部610と、電極体本体部610の一部からZ軸プラス方向に突出してY軸プラス方向に延びる積層部620及び630とを有している。本実施の形態では、電極体600は、Z軸方向から見て長円形状の巻回型電極体であるが、Z軸方向から見て、楕円形状、円形状、または、その他どのような形状でもよい。電極体600の構成の詳細な説明については、後述する。
電極端子200は、集電体500を介して、電極体600に電気的に接続される端子部材(正極端子及び負極端子)である。電極端子200は、電極体600に蓄えられている電気を蓄電素子10の外部空間に導出し、また、電極体600に電気を蓄えるために蓄電素子10の内部空間に電気を導入するための金属製の部材である。電極端子200は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅または銅合金等の金属等の導電部材で形成されている。電極端子200は、かしめ等によって、集電体500に接続(接合)され、かつ、蓋体120に取り付けられる。
具体的には、電極端子200は、下方(Z軸マイナス方向)に延びる軸部201(リベット部)を有している。そして、軸部201が、上部ガスケット300の貫通孔301と、蓋体120の貫通孔123と、下部ガスケット400の貫通孔401と、集電体500の貫通孔501とに挿入されて、かしめられる。これにより、電極端子200は、上部ガスケット300、下部ガスケット400及び集電体500とともに、蓋体120に固定される。電極端子200と集電体500とを接続(接合)する手法は、かしめ接合には限定されず、超音波接合、レーザ溶接若しくは抵抗溶接等の溶接、または、ねじ締結等のかしめ以外の機械的接合等が用いられてもよい。
集電体500は、電極体600と電極端子200とを電気的に接続する集電部材(正極集電体及び負極集電体)である。正極側の集電体500は、電極体600の正極側の積層部620と溶接により接続(接合)されるとともに、上述の通り、正極側の電極端子200とかしめ等により接合される。負極側の集電体500は、電極体600の負極側の積層部630と溶接により接続(接合)されるとともに、上述の通り、負極側の電極端子200とかしめ等により接合される。本実施の形態では、集電体500は平板状かつ矩形状の部材である。集電体500の材質は特に限定されないが、正極側の集電体500は、電極体600の後述の正極基材と同様、アルミニウムまたはアルミニウム合金等の金属等の導電部材で形成されている。負極側の集電体500は、電極体600の後述の負極基材と同様、銅または銅合金等の金属等の導電部材で形成されている。
当て板700は、集電体500とで電極体600の積層部620または630を挟む位置に配置され、集電体500とで積層部620または630を挟んだ状態で、集電体500とともに積層部620または630に接合(溶接)される部材である。本実施の形態では、当て板700は、平板状かつ矩形状の部材であり、積層部620または630のZ軸マイナス方向に配置されて、Z軸方向において集電体500とで積層部620または630を挟み込む(図2の(b)参照)。当て板700の材質は特に限定されないが、正極側の当て板700は、電極体600の正極基材と同様、アルミニウムまたはアルミニウム合金等の金属等で形成されている。負極側の当て板700は、電極体600の負極基材と同様、銅または銅合金等の金属等で形成されている。
このような構成により、電極体600の積層部620または630を集電体500と当て板700とで挟んだ状態で、集電体500と積層部620または630と当て板700とが溶接されて、溶融部800(図2の(b)参照)が形成される。本実施の形態では、1つの集電体500に対して、1つの溶融部800が形成されるが、溶融部800の数は特に限定されない。集電体500と電極体600の積層部620または630と当て板700とを溶接する構成の詳細な説明については、後述する。
上部ガスケット300は、容器100の蓋体120と電極端子200との間に配置され、蓋体120と電極端子200との間を絶縁し、かつ封止する平板状の絶縁性の封止部材(ガスケット)である。下部ガスケット400は、蓋体120と集電体500との間に配置され、蓋体120と集電体500との間を絶縁し、かつ封止する平板状の絶縁性の封止部材(ガスケット)である。上部ガスケット300及び下部ガスケット400は、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリフェニレンエーテル(PPE(変性PPEを含む))、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ABS樹脂、若しくは、それらの複合材料等の絶縁性を有する樹脂等によって形成されている。
[2 電極体600の構成の説明]
次に、電極体600の構成について、詳細に説明する。図3は、本実施の形態に係る電極体600の構成を示す斜視図である。具体的には、図3の(a)は、図2に示した電極体600の巻回状態を一部展開した状態での構成を示し、図3の(b)は、巻回後の電極体600の構成を示している。
図3の(a)に示すように、電極体600は、正極板640及び負極板650と、セパレータ661及び662とが交互に積層されかつ巻回されることで形成されている。つまり、電極体600は、正極板640と、セパレータ661と、負極板650と、セパレータ662とがこの順に積層され、巻回されることで形成されている。
正極板640は、アルミニウムまたはアルミニウム合金等からなる長尺帯状の金属箔である正極基材の表面に、正極活物質層が形成された極板(電極板)である。負極板650は、銅または銅合金等からなる長尺帯状の金属箔である負極基材の表面に、負極活物質層が形成された極板(電極板)である。正極基材及び負極基材として、ニッケル、鉄、ステンレス鋼、チタン、焼成炭素、導電性高分子、導電性ガラス、Al-Cd合金など、充放電時の酸化還元反応に対して安定な材料であれば適宜公知の材料を用いることもできる。正極活物質層に用いられる正極活物質、及び、負極活物質層に用いられる負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出可能な正極活物質及び負極活物質であれば、適宜公知の材料を使用できる。
例えば、正極活物質として、LiMPO、LiMSiO、LiMBO(MはFe、Ni、Mn、Co等から選択される1種または2種以上の遷移金属元素)等のポリアニオン化合物、チタン酸リチウム、LiMnやLiMn1.5Ni0.5等のスピネル型リチウムマンガン酸化物、LiMO(MはFe、Ni、Mn、Co等から選択される1種または2種以上の遷移金属元素)等のリチウム遷移金属酸化物等を用いることができる。負極活物質としては、リチウム金属、リチウム合金(リチウム-ケイ素、リチウム-アルミニウム、リチウム-鉛、リチウム-錫、リチウム-アルミニウム-錫、リチウム-ガリウム、及びウッド合金等のリチウム金属含有合金)の他、リチウムを吸蔵・放出可能な合金、炭素材料(例えば黒鉛、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素、低温焼成炭素、非晶質カーボン等)、ケイ素酸化物、金属酸化物、リチウム金属酸化物(LiTi12等)、ポリリン酸化合物、あるいは、一般にコンバージョン負極と呼ばれる、CoやFeP等の、遷移金属と第14族乃至第16族元素との化合物などが挙げられる。
セパレータ661及び662は、樹脂からなる微多孔性のシートである。セパレータ661及び662の素材としては、蓄電素子10の性能を損なうものでなければ、適宜公知の材料を使用できる。例えば、セパレータ661及び662として、有機溶剤に不溶な織布、不織布、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂からなる合成樹脂微多孔膜等を用いることができる。
正極板640は、Z軸プラス方向の端部において、Z軸プラス方向に突出する複数の矩形状のタブ641を有しており、複数のタブ641は、Y軸方向に積層された状態で配置される。負極板650についても同様に、Z軸プラス方向の端部において、Z軸プラス方向に突出する複数の矩形状のタブ651を有しており、複数のタブ651は、Y軸方向に積層された状態で配置される。タブ641及び651は、活物質層が形成されず基材が露出した部分である。タブ641及び651の形状は、特に限定されない。
そして、図3の(b)に示すように、積層された複数のタブ641が束ねられて、Z軸プラス方向に突出した状態で延びる積層部620が形成される。同様に、積層された複数のタブ651が束ねられて、Z軸プラス方向に突出した状態で延びる積層部630が形成される。これら積層部620及び630は、例えば、Y軸方向において集電体500と当て板700とに挟まれた状態で集電体500及び当て板700とともに溶接され、その後、集電体500及び当て板700とともにY軸プラス方向に折り曲げられる。これにより、図2の(b)に示したように、積層部620及び630は、Z軸方向において集電体500と当て板700とに挟まれた状態となる。積層部620及び630は、Y軸プラス方向に折り曲げられず、Y軸方向において集電体500と当て板700とに挟まれた状態で配置されてもよい。
電極体本体部610は、電極体600の本体を構成する部位であり、具体的には、電極体600のうちの積層部620及び630以外の部位である。電極体本体部610は、正極板640及び負極板650の活物質層が形成された部分とセパレータ661及び662とが巻回されて形成された長円柱形状または長円筒形状の部位である。電極体600が、極板(正極板640または負極板650)の端部に活物質層が形成されない活物質層非形成部(活物質未塗工部)が設けられ、当該活物質層非形成部からタブ(タブ641または651)が延びる構成の場合には、電極体本体部610は、当該活物質層非形成部も含む。つまり、この構成の場合には、積層部620(または630)は、複数のタブ641(または複数のタブ651)が積層された部位であり、当該活物質層非形成部を含まない。これにより、電極体本体部610は、X軸方向両側に、一対の湾曲状の電極体湾曲部611を有し、Y軸方向両側に、一対の電極体湾曲部611を繋ぐ一対の平坦状の電極体平坦部612を有することとなる。
[3 集電体500、積層部620及び当て板700の溶接構成の説明]
次に、集電体500と、電極体600の積層部620または630と、当て板700とを溶接した状態での構成について、詳細に説明する。集電体500と積層部620と当て板700とを溶接した構成は、集電体500と積層部630と当て板700とを溶接した構成と同様である。このため、以下では、集電体500と積層部620と当て板700とを溶接した構成について説明し、集電体500と積層部630と当て板700とを溶接した構成については省略する。
図4は、本実施の形態に係る集電体500、電極体600の積層部620及び当て板700を溶接した状態での構成を示す断面図及び平面図である。具体的には、図4の(a)は、集電体500、電極体600の積層部620及び当て板700を溶接した状態を、溶融部800の中心軸を含み、かつ、YZ平面に平行な面で切断した場合の構成を示す断面図である。図4の(a)では、説明の便宜のため、図2における上下を逆にして、Z軸マイナス方向を上方に向けて図示している。図4の(b)は、図4の(a)をZ軸マイナス方向(上方、図2では下方)から見た場合の構成を示す平面図(上面図、図2では下面図)である。図5は、本実施の形態に係る集電体500、電極体600の積層部620及び当て板700を溶接した状態での構成を示す断面画像である。図5は、図4の(a)で示した構成のY軸マイナス方向の部位に対応する断面写真である。
図6は、本実施の形態に係る集電体500、電極体600の積層部620及び当て板700を溶接する工程を示す断面図である。具体的には、図6の(a)は、集電体500、積層部620及び当て板700を溶接する前の状態を示し、図6の(b)は、集電体500、積層部620及び当て板700を溶接した後の状態を示している。図6の(a)及び(b)は、図4の(a)に対応する図である。
図4及び図5に示すように、集電体500及び当て板700が、電極体600のうちの正極板640のタブ641が積層された積層部620を挟む位置に配置され、かつ、積層部620とともに溶接されている。これにより、集電体500、積層部620及び当て板700には、集電体500、積層部620及び当て板700が溶融した溶融部800が形成されている。
溶融部800は、集電体500、積層部620及び当て板700がレーザ溶接により溶融して形成された部位である。具体的には、図6の(a)に示すように、集電体500の平板状の部位(平板部)と当て板700の平板状の部位(平板部)とが、積層部620の平坦状の部位(平坦部)を挟んだ状態で配置される。そして、これらの部位に対して、当て板700側(Z軸マイナス方向)からレーザ光Lが照射される。これにより、図6の(b)に示すように、集電体500の平板部、積層部620の平坦部、及び、当て板700の平板部が溶融して、溶融部800が形成される。
溶融部800は、当て板700及び積層部620を、それらの厚み方向(Z軸方向)に貫通した状態で形成される。つまり、溶融部800は、当て板700のZ軸マイナス方向の面から、当て板700及び積層部620を貫通し、集電体500のZ軸マイナス方向の部位までに亘って形成される。本実施の形態では、溶融部800は、XY平面での断面が円形状であり、Z軸プラス方向に向かうほど径が徐々に小さくなる略半楕円球状を有している。
当て板700には、積層部620に対向する面が凹んだ当て板凹部710が形成されている。当て板凹部710は、当て板700の積層部620に対向する面(Z軸プラス方向の面)のうちの溶融部800の周囲の部位がZ軸マイナス方向に凹んだ凹部である。本実施の形態では、当て板凹部710は、溶融部800の中心軸を含む平面(YZ平面等)での断面が略円弧形状を有し、この略円弧形状の凹部が溶融部800の周囲の全周に亘ってZ軸方向から見て円環状に連続的に連なる形状を有している。溶融部800の中心軸とは、Z軸方向から見て溶融部800の中心を通り、Z軸方向に平行に延びる仮想軸である。
積層部620には、当て板700に対向する面が凹んだ積層部凹部621が形成されている。積層部凹部621は、積層部620の当て板700に対向する面(Z軸マイナス方向の面)のうちの溶融部800の周囲の部位がZ軸プラス方向に凹んだ凹部である。本実施の形態では、積層部凹部621は、溶融部800の周囲の全周に亘って、Z軸方向から見て円環状に連続的に連なる形状を有している。
この当て板凹部710と積層部凹部621とが対向し、かつ、繋がって配置されることで、当て板凹部710及び積層部凹部621の間に、第一空間910が形成される。つまり、当て板凹部710内及び積層部凹部621内に、第一空間910が配置される。第一空間910は、少なくとも一部が、当て板凹部710内に配置されているとも言え、第一空間910は、少なくとも一部が、積層部凹部621内に配置されているとも言える。このように、第一空間910は、溶融部800の周囲における、積層部620と当て板700との間に形成された空間である。
本実施の形態では、溶融部800における、当て板凹部710及び積層部凹部621と隣接する位置にも凹部である溶融部凹部810が形成されており、この溶融部凹部810と当て板凹部710及び積層部凹部621とで囲まれた空間が、第一空間910となっている。つまり、第一空間910は、積層部620と当て板700と溶融部800とで囲まれた空間である。溶融部凹部810は形成されておらず、第一空間910は、積層部620(積層部凹部621)と当て板700(当て板凹部710)とで囲まれた空間であってもよい。同様に、積層部凹部621が形成されていない構成でもよい。
これにより、第一空間910は、溶融部800の周囲の全周を囲うように、円環状(ドーナツ状)に、連続的に形成される。このため、図4の(a)に示すように、溶融部800の中心軸を含む平面(YZ平面等)での断面において、溶融部800の両側(Y軸方向両側等)に、一対の第一空間910が配置される。言い換えれば、溶融部800の中心軸を含む断面において、一対の第一空間910の間に、一方の第一空間910から他方の第一空間910までに亘って、溶融部800が連続して配置される。
溶融部800と、積層部620のうちの溶融部800と隣り合う部位との間に、第一空間910に繋がる第二空間920が形成されている。第二空間920は、溶融部800の周囲に、溶融部800と隣接して配置される溝状の空間である。第二空間920は、第一空間910のZ軸プラス方向端部からZ軸プラス方向に、溶融部800に沿って延び、かつ、溶融部800の周囲の全周を囲うように、円環状に連続的に形成されている。本実施の形態では、第二空間920は、溶融部800の中心軸を含む平面(YZ平面等)での断面の幅が、Z軸プラス方向に向かうほど小さくなる先細り形状となっている。
第二空間920は、第一空間910から、溶融部800に沿って、集電体500に接しない位置まで延設されて配置されている。言い換えれば、第二空間920は、第一空間910から溶融部800に沿ってZ軸プラス方向に延びているが、集電体500にまでは到達していない。本実施の形態では、第二空間920は、第一空間910から、積層部620のZ軸方向における中央位置にまで延びている。つまり、積層部620のZ軸方向における中央位置よりもZ軸プラス方向の部位と溶融部800との間には、第二空間920は形成されていない。
第一空間910は、第二空間920よりも大きな空間である。溶融部800の周囲には、第一空間910及び第二空間920以外にも、種々の大きさの空間が形成されていてもよいが、第一空間910は、それらの空間よりも大きいことが好ましい。つまり、溶融部800の周囲には、1以上の空間が形成されており、第一空間910は、積層部620と当て板700との間に配置された、当該1以上の空間のうちの最大の空間であることが好ましい。具体的には、第一空間910は、当該1以上の空間のうちの体積(容積)が最大の空間であることが好ましい。空間の体積(容積)が最大か否かは、空間をX線CTで撮影し、その撮影データから空間の体積を算出することにより判断する。
第一空間910及び第二空間920は、以下のようにして形成できる。図6の(a)に示すように、集電体500、積層部620及び当て板700を溶接する際に、当て板700を上方に配置して、上方からレーザ光Lを照射して溶接する。これにより、溶接時に積層部620で発生したガスは、上方に移動するため、当て板700側に集まる。そして、図6の(b)に示すように、積層部620で発生したガスが上方に移動する際に、溶融部800の周囲における積層部620の上部に第二空間920が形成され、溶融部800の周囲における積層部620と当て板700との間に第一空間910が形成される。特に、熱伝導溶接により、対象部位を徐々に加熱して溶融することで、第一空間910ができやすい。
[4 効果の説明]
以上のように、本発明の実施の形態に係る蓄電素子10によれば、集電体500、電極体600の極板(正極板640のタブ641)の積層部620、及び、当て板700が溶融した溶融部800の周囲における、積層部620と当て板700との間に第一空間910が形成される。第一空間910は、少なくとも一部が、当て板700の当て板凹部710内に配置される。このように、溶融部800の周囲における積層部620と当て板700との間に第一空間910を配置することで、溶接時に積層部620で発生したガスが当て板700側の第一空間910に逃げるため、積層部620と溶融部800との境界部分に比較的大きなブローホールが発生するのを抑制できる。さらに、第一空間910の少なくとも一部が当て板700の当て板凹部710内に配置されることで、積層部620に凹部が形成されにくくなる、または、積層部620に形成される凹部が小さくなる。これにより、積層部620と溶融部800との境界部分に比較的大きなブローホールが発生するのを一層抑制できる。したがって、電極体600と集電体500との溶接品質の低下を抑制できる。
当て板700側からレーザ溶接で溶接する場合、当て板700を貫通するように溶融部800が形成される。この場合、集電体500側からレーザ溶接等で溶接する場合と比較して、溶接による熱が集電体500に影響するのを抑制できるため、集電体500が熱で変形して積層部620との間に隙間ができたりするのを抑制できる。これにより、電極体600と集電体500との溶接品質の低下を抑制できる。
溶融部800と積層部620との間に、第一空間910に繋がる第二空間920が形成されていることで、溶接時に積層部620で発生したガスが第二空間920を通って第一空間910に逃げることができる。これにより、積層部620と溶融部800との境界部分に比較的大きなブローホールが発生するのを抑制できるため、電極体600と集電体500との溶接品質の低下を抑制できる。
第二空間920が、集電体500までは延設されないことで、集電体500側に空間が形成されるのを抑制しつつ、溶接時に積層部620で発生したガスを第二空間920を通って第一空間910に逃がすことができる。これにより、積層部620と溶融部800との間に空間が形成されるのを抑制できるため、電極体600と集電体500との溶接品質の低下を抑制できる。
第一空間910が第二空間920よりも大きな空間であることで、溶接時に積層部620で発生したガスを、より多く第一空間910に逃がすことができる。これにより、積層部620と溶融部800との境界部分に比較的大きなブローホールが発生するのを抑制できるため、電極体600と集電体500との溶接品質の低下を抑制できる。
本願発明者は、集電体500、積層部620及び当て板700をレーザ溶接で溶接した場合に、第一空間910が形成されやすいことを見出した。このため、集電体500、積層部620及び当て板700をレーザ溶接で溶接することで、第一空間910を形成して、電極体600と集電体500との溶接品質の低下を抑制できる。
集電体500の平板部、積層部620の平坦部、及び、当て板700の平板部を重ねて溶融すればよいため、簡易な構造で溶融部800を形成できる。これにより、簡易な構造で、電極体600と集電体500との溶接品質の低下を抑制できる。
上記では、集電体500と積層部620と当て板700とを溶接した構成での効果を説明したが、集電体500と積層部630と当て板700とを溶接した構成についても同様の効果を奏する。
[5 変形例の説明]
以上、本実施の形態に係る蓄電素子10について説明したが、本発明は、上記実施の形態には限定されない。今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではなく、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれる。
上記実施の形態では、電極体600は、巻回軸が蓋体120に垂直となる巻回型電極体であることとしたが、平板状極板を積層したスタック型、または、極板及び/又はセパレータを蛇腹状に折り畳んだ蛇腹型の電極体でもよい。電極体600は、巻回軸が蓋体120に平行となる巻回型電極体でもよい。積層部620及び630は、タブではなく、電極体600の電極体本体部610の全体から突出する電極体600の端部でもよい。
上記実施の形態では、第一空間910は、溶融部800の周囲の全周に亘って円環状に連続的に形成されていることとしたが、溶融部800の周囲の一部にしか形成されていなくてもよいし、溶融部800の周囲の全周に亘って断続的に形成されていてもよい。このため、積層部凹部621及び当て板凹部710についても、溶融部800の周囲の一部にしか形成されていなくてもよいし、溶融部800の周囲の全周に亘って断続的に形成されていてもよい。第二空間920についても同様である。
上記実施の形態では、溶融部800は、Z軸方向から見て、円形状であることとしたが、楕円形状、長円形状、多角形状等の円形状以外の形状でもよいし、円環状等の環状であってもよい。当て板凹部710は、溶融部800の中心軸を含む平面での断面が略円弧形状であることとしたが、略円弧形状以外のどのような形状を有していてもよい。
上記実施の形態では、第二空間920は、溝状の空間であることとしたが、溝状には限定されず、幅広の空間等でもよい。第二空間920は、第一空間910から集電体500に接しない位置まで延設されていることとしたが、集電体500に接する位置まで延設されていてもよい。第二空間920は、第一空間910よりも小さな空間であることとしたが、第一空間910よりも大きな空間であってもよい。第二空間920は、設けられていなくてもよい。
上記実施の形態では、溶融部800は、当て板700を厚み方向(Z軸方向)に貫通した状態で形成されることとしたが、集電体500を厚み方向(Z軸方向)に貫通した状態で形成されてもよい。この場合、溶融部800は、当て板700を厚み方向(Z軸方向)に貫通していなくてもよい。つまり、集電体500側(Z軸プラス方向)からレーザ光を照射して、集電体500、積層部620及び当て板700の溶融部800を形成してもよい。この場合、集電体500を下方(つまり、当て板700を上方)に配置して、下方からレーザ光を照射することで、溶接時に積層部620で発生したガスは、上方に移動するため、当て板700側に集まる。これにより、上記実施の形態と同様に、溶融部800の周囲における積層部620の上部に第二空間920が形成され、溶融部800の周囲における積層部620と当て板700との間に第一空間910が形成される。
上記実施の形態では、集電体500の平板部、積層部620の平坦部、及び、当て板700の平板部が溶接されて、第一空間910及び第二空間920が形成されることとしたが、溶接対象部位は、平板部または平坦部でなくてもよい。溶接前に当て板700に当て板凹部710を形成しておくことで、第一空間910が形成されてもよい。
上記実施の形態では、正極側(積層部620側)及び負極側(積層部630側)の双方について、上記の構成を有していることとしたが、正極側及び負極側のいずれか一方が、上記の構成を有していなくてもよい。一般的に、極板の基材が金属で形成されている場合に、ブローホールが発生しやすい。金属の表面には酸化膜が形成されることがあり、形成された酸化膜が水を吸着することがあるため、吸着された水が溶融時にガス化することでブローホールが発生しやすくなるからである。積層部620及び630は複数の基材を積層した部分であるので、基材が金属で形成されている場合には、各基材の表面に形成された酸化膜が水を吸着することがあるために、ブローホールが発生しやすい。金属の中でもアルミニウムは表面に特に酸化膜が形成されやすいため、特にブローホールが発生しやすい。このため、正極側の積層部620が、アルミニウムまたはアルミニウム合金等からなる正極基材が積層されたものである場合に、ブローホールが発生しやすい。したがって、正極基材がアルミニウムまたはアルミニウム合金等からなる場合に上記構成とするのが、特に効果が高い。
上記実施の形態及びその変形例に含まれる構成要素を任意に組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
本発明は、このような蓄電素子10として実現できるだけでなく、電極体600と集電体500と当て板700との組み合わせとしても実現できる。
本発明は、リチウムイオン二次電池などの蓄電素子等に適用できる。
10 蓄電素子
100 容器
110 容器本体
120 蓋体
200 電極端子
300 上部ガスケット
400 下部ガスケット
500 集電体
600 電極体
610 電極体本体部
620、630 積層部
621 積層部凹部
640 正極板
641、651 タブ
650 負極板
661、662 セパレータ
700 当て板
710 当て板凹部
800 溶融部
810 溶融部凹部
910 第一空間
920 第二空間

Claims (6)

  1. 極板が積層された積層部を有する電極体と、
    前記積層部を挟む位置に配置され、前記積層部とともに溶接された集電体及び当て板と、を備え、
    前記集電体、前記積層部及び前記当て板が溶融した溶融部の周囲における、前記積層部と前記当て板との間に、第一空間が形成されており、
    前記当て板には、前記積層部に対向する面が凹んだ凹部が形成されており、
    前記第一空間は、少なくとも一部が、前記凹部内に配置されている
    蓄電素子。
  2. 前記溶融部は、前記当て板を厚み方向に貫通した状態で形成される
    請求項1に記載の蓄電素子。
  3. 前記溶融部と、前記積層部のうちの前記溶融部と隣り合う部位との間に、前記第一空間に繋がる第二空間が形成されている
    請求項1または2に記載の蓄電素子。
  4. 前記第二空間は、前記第一空間から、前記溶融部に沿って、前記集電体に接しない位置まで延設されて配置されている
    請求項3に記載の蓄電素子。
  5. 前記第一空間は、前記第二空間よりも大きな空間である
    請求項3または4に記載の蓄電素子。
  6. 前記溶融部は、前記集電体、前記積層部及び前記当て板がレーザ溶接により溶融して形成された部位である
    請求項1~5のいずれか一項に記載の蓄電素子。
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