JP5341383B2 - ラック空調システム - Google Patents

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Description

本発明は、ラック空調システムに係り、特にサーバラックなど発熱機器を格納するラックの冷却に好適なラック空調システムに関する。
近年、社会のIT化の進展に伴い、情報通信機器の高速化、大容量化、高密度化が急速に進んでいる。これらの機器は、米国IEA規格に準ずる19インチサーバラックに格納され、情報通信機械室(データセンタ)に収容されるのが一般的である。サーバラックは前面から冷気を吸込み、上面又は背面から排気するタイプが多く、各ラックは同方向を向けて横一列に配置される。機械室内にはこのようなラック列が、隣接する列の吸気面と吸気面、排気面と排気面とを対向させて、複数列配置される。ここに、吸気面に挟まれた通路は二重床から冷気が供給されていることから、コールドアイルと呼ばれる。同様に、排気面に挟まれた通路はラックからの排気で温度が上がるため、ホットアイルと呼ばれる。この場合、二重床からの冷気供給のみで室全体を均一に空調する従来の方式(アンビエント空調方式)では、ラックからの発熱の偏在により局所的な高温エリアが生じ、適切に対応できないという問題が生じる。これに対応するため、局所冷却のためにコールドアイルの上方に空調機を設置する技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
図12は、この方式によるラック空調システム100を示すものであり、機械室101内のサーバラック列104a、104b間に形成されるコールドアイル105の上方に局所空調機102を設置する。これにより各サーバラックは、アンビエント空調機107により二重床空間106を介して供給される冷気、及び、局所空調機102により上方から供給される冷気により冷却されることになる。
特開2003−166729号公報
しかしながら、従来のラック空調システムにおいては、局所空調機の能力停止・低下時(故障、停止、冷凍サイクル安定までの起動時、サーモオフ時)の状況になると、局所空調機周囲の温度が上昇し、情報通信装置の高温障害につながるおそれがある。特に、高発熱領域に設置された局所空調機がそのような状況になった場合に、その危険性が高い。こうした障害を回避するためには、予備機の配置等、局所空調機に冗長性をもたせて運用する必要があり、イニシアル・コストの増加や空調スペース増による情報通信機器・装置の実装率低下等を招くという問題がある。
本発明は、このような問題を解決するためのものであって、局所空調機に冗長性を持たせることなく、情報通信機器・装置の高温障害発生を回避可能なラック空調システムを提供するものである。
本発明は以下の内容をその要旨とする。すなわち、本発明に係るラック空調システムは、
(1)複数のサーバラック列により、コールドアイルとホットアイルとが形成される室内において、ラック列を構成するサーバラックを冷却するラック空調システムであって、室内全体を空調するアンビエント空調機と、サーバラック列の一又は複数の箇所に配置される局所空調機と、室内の一又は複数の箇所に配置される外部ファンユニットと、局所空調機の運転状態に対応して、外部ファンユニットの作動を制御するファン連携制御手段と、を備えて成ることを特徴とする。
(2)上記発明において、アンビエント空調機は、二重床構造に構成された床面に設けた吹き出し口を介して、冷気を室内に供給可能に構成して成ることを特徴とする。
(3)上記各発明において、局所空調機は、サーバラックと同一モジュールに構成され、かつ、吸排気方向がサーバラックと逆向きに配置されて成ることを特徴とする。
局所空調機をサーバラックと同一モジュールとすることにより、サーバラック用の架台をそのまま利用できるため、施工が容易で配置の自由度が高くなる。また、ラック列での収まりがよく、スペース効率を向上させることができる。
(4)上記各発明において、外部ファンユニットが、吹き出し口に設けた床パネルファン、室内上部に設けた排気ファン、コールドアイル空間に設けた撹拌ファン、のいずれか、又はこれらの組み合わせであることを特徴とする。
床パネルファンは、アンビエント空調が二重床空調方式の場合に用いることができ、アンビエント空調機の冷気を積極的にコールドアイルに供給するものである。床パネルファンは、局所的な冷却性能が高いという特徴を持つ。
排気ファンは、通常、アンビエント空調の吸い込み天井チャンバー、又は吸い込みダクトと共に用いられ、高発熱領域の高温空気を吸引してアンビエント空調機に戻し、高温空気の拡散を抑制するものである。排気ファンは、床パネルファンより冷却性能は小さいが、より広範な領域で効果的である。
攪拌ファンは、コールドアイルの空気を攪拌するものであり、アンビエント空調が二重床吹き出し方式でない場合にも利用可能である。攪拌ファンは、コールドアイルの平均温度を若干高めるものの、コールドアイル全体を均一な温度に保ち、局所高温を回避する効果を有する。
(5)上記各発明において、ファン連携制御手段が、コールドアイル空間の一又は複数箇所に配設される温度センサと、該温度センサの検出値に基づいて局所空調機の風量又は能力を制御する手段と、を含んで成ることを特徴とする。
(6)上記各発明において、温度センサが、局所空調機に搭載されるリモート温度センサであることを特徴とする。
局所空調機に搭載される能力制御用リモート温度センサを用いることにより、外部ファンコントロール用として別個に温度センサを設ける必要がなく、また、局所空調機との外部ファンの連動制御の機構も単純化できる。これらにより、空調システムのコストを低減できる。
(7)上記各発明において、無停電電源装置と、商用電源遮断時に前記アンビエント空調機のファン動力及び又は外部ファンユニットのファン動力の少なくとも一方を、該無停電電源装置により供給可能にする手段と、をさらに備えて成ることを特徴とする。
かかる構成により、商用電源遮断による局所空調機、アンビエント空調機の冷媒循環停止時にも、アンビエント空調機のファン及び外部ファンは作動可能となるため、二重床部の冷熱容量を有効に利用することができる。これにより、局所の急激な温度上昇を回避することが可能となる。
また、ファン動力のみの電源バックアップは、空調システム全体の電源バックアップと比較して、経済性に優れる。
また、本発明に係るラック空調システムの運転方法は、
(8)上記各ラック空調システムにおいて、局所空調機の故障又は運転停止時に、外部ファンユニットを作動させることを特徴とする。
(9)また、コールドアイル空間の所定位置における温度が所定の上限値を超えたときに、外部ファンユニットを作動させてファン風量を制御することを特徴とする。
(10)上記発明において、さらに、局所空調機の風量又は能力を増減させることにより、冷気供給量を制御することを特徴とする。
(11)上記各発明において、さらに、アンビエント空調機の風量を増加させることにより、冷気供給量を制御することを特徴とする。
床パネルファン等の外部ファンが起動すると、その気流の影響範囲外の領域で逆に環境が悪化する場合がありうる。本発明は、このような状況を回避するため、アンビエント空調機の風量を強制的に増加させるものである。これにより、外部ファン動作条件となる非常時に、時間遅れなく外部ファンの気流影響範囲外領域の環境悪化を防止することができる。
上記各発明によれば、コールドアイル空間における局所的な高温域の発生を防ぐことができ、空調信頼性を向上させることができる。
また、床パネルファンを作動させる発明においては、二重床下の冷気、蓄冷熱を利用することができるため、局所空調機の能力停止・低下時にも情報通信装置の高温障害を防止することができる。
また、局所空調機に冗長性を持たせる必要がないため、イニシアル・コストの低減化が可能となる。
アンビエント空調と局所空調機を併用した空調システムの場合、送風動力の小さい局所空調機を優先させて運転することにより、空調システム全体として効率向上を図ることができる。さらに、外部ファンユニットを併用する上記各発明により、局所空調機の運転を優先させる制御を補助することができるため、高効率の空調システムが実現できる。
以下、本発明に係るラック空調システムの実施形態について、図1乃至10を参照してさらに詳細に説明する。重複説明を避けるため、各図において同一構成には同一符号を用いて示している。なお、本発明の範囲は特許請求の範囲記載のものであって、以下の実施形態に限定されないことはいうまでもない。
(第一の実施形態)
図1(a)は、本発明の一実施形態に係るラック空調システム1(a)の断面構成を示す図である。図2は、同平面構成を示す図である。図3は、ラック空調システム1(a)の温度上昇抑制フローを示す図である。
図1(a)、2を参照して、ラック空調システム1(a)は、情報通信機械室5内に収容される複数のサーバラック2を、アンビエント空調機4及び複数のラック型空調機6(i) (i=1〜9)により冷却するシステムである。機械室5内部は、床パネル5d及び天井パネル5eにより3つの空間に区画されており、床パネル5dの下部には二重床空間5cが、天井パネル5eの上部には天井空間5bが形成されている。空調機4の室内ユニット4aと二重床空間5cとは往き側ダクト7aを介して結ばれている。また、天井空間5bと室内ユニット4aとは、戻り側ダクト7bを介して結ばれている。
空調機4は、蒸発器4e及び送風機4cを備えた室内ユニット4a、圧縮機、凝縮器(いずれも不図示)等を主要構成とする室外ユニット4b、及びこれらを接続する冷媒配管4dを備えている。かかる構成により、空調機4は冷凍サイクル運転により発生させた冷熱を、室内ユニット4aに導入する室内空気と熱交換させて冷却し、送風機4cにより二重床空間5c及び床面に設けた吹出口5fを経由して、機械室内に冷気を供給する。
サーバラック2には、ラックマウントサーバ2aが格納されている。ラックマウントサーバ2aの発生熱は、各サーバが備える冷却ファン(図示せず)により、前面から吸気した空気とともに背面に排気される。その結果として、サーバラック2は前面から冷気を吸込み、背面から排気するように構成されている。
ラック列3を構成する各サーバラックは、隣接する列の吸気面と吸気面、排気面と排気面が対向するように配置されている。これにより、吸気面側にはコールドアイル空間11が、排気面側にはホットアイル空間12が形成されている。
各ラック列3において、内部発熱の大きなサーバ近傍にはラック型空調機(室内機)6(i)(i=1〜9)が配置されている。空調機6(i)はサーバラックと同一モジュールで、かつ、吸排気の方向がサーバラック2とは逆向きに置かれている。すなわち、ホットアイル空間12側に排出された高温排気を吸い込み、コールドアイル空間11側に冷却空気を供給する。それぞれの室内機の室外機6bは、室外に置かれている。各空調機6(i)は制御部6cを備えており、制御指令を司る制御部13との連携により、後述のコールドアイル空間における温度上昇抑制制御を行うように構成されている。
図2においてラック列3の下端側には、列内ラックへの電力供給用の配電盤ユニット(PDU)9が配設されている。PDU9は、サーバラック2と同一モジュールに構成されている。
ラック空調システム1(a)は、各空調機が内蔵するファンに加えて、コールドアイル床面の吹出口5fに冷気供給促進のための床パネルファン8を備えている。床パネルファン8は、空調機6(i)の近傍に設けられている。なお、図示を省略するが、コールドアイルの二重床パネル5dの床パネルファン8が設置されていない部分の一部には、穴あきパネルが用いられており、アンビエント空調機4からの冷気が供給されるように構成されている。
ラック空調システム1(a)は以上のように構成されており、機械室5の通常時における冷却は以下のように行われる。すなわち、空調機4に導入される室内空気は蒸発器4eにおいて熱交換して冷気となり、送風機4cによって往き側ダクト7aを介して二重床空間5cに送出される。冷気は、吹出口5fを介してコールドアイル空間11に供給され、さらに各サーバラックに吸込まれて、ラックマウントサーバ2aを冷却した後に高温排気となって、ホットアイル空間12に排出される。高温排気はホットアイル空間12を上昇して、天井パネル5eの吸込口5gから天井空間5bに導かれ、戻り側ダクト7bを介して空調機4に戻される。以上のような室内空気循環により、各サーバラックの冷却が行われる。
次に図3を参照して、ラック空調システム1(a)において、ラック型空調機6(i)が故障等により運転停止した場合の、コールドアイル空間における温度上昇抑制制御について説明する。
定常状態においては、空調機4、空調機6(i)は運転状態にあり、床パネルファン8は停止状態にある(S101)。制御中は、全ての空調機について運転状態がモニターされ、いずれかの空調機が運転停止状態にあることを検出したときは、予め当該空調機と関連付けられた床パネルファン8が作動開始される(S102)。その後、当該空調機の運転復帰を検出したときは(S104においてYES)、作動開始後、所定時間(例えば30分間)経過したか否かが判定され(S105)、該当するときは当該床パネルファン8の作動が停止される(S106)。所定時間の経過を条件としたのは、通常、局所空調機の作動開始後、冷凍サイクルが安定し定常冷房出力を出せるまでに、一定時間を要するためである。
以上の制御により、いずれかのラック型空調機が故障等により運転停止しても、床パネルファン8の作動により、二重床部分の蓄冷熱が機械室内に供給されるため、一定時間、異常温度上昇を抑制することができる。また、ラック型空調機と床パネルファンとの関連付けを適切に行うことにより、故障したラック型空調機近傍以外の周囲の空調への影響を最低限に抑えることができる。
なお、本実施形態では、外部ファンとして床パネルファンを用いる形態を示したが、図1(b)に示すように、コールドアイル空間に撹拌ファン10を配置して、コールドアイルの温度均一化を図る形態とすることもできる。さらに、図1(c)に示すように、天井パネル部に排気ファン14を設けて、排気促進を図る形態とすることもできる。さらに、これら外部ファンユニットを組み合わせて用いる形態とすることもできる。 また、本実施形態では、局所空調機としてサーバラックと同一モジュールのラック型空調機を用いる例を示したが、これに限らず他のタイプの局所空調機、例えばコールドアイルの上方に設置する空調機を用いる形態とすることもできる。
(第二の実施形態)
次に、図4、5を参照して本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態は、ラック型空調機が装備している温度計測用のリモート温度センサを利用して、撹拌ファンによりコールドアイル空間の温度上昇抑制制御を行うものである。
図4は、ラック空調システム20の断面構成を示す図である。図5は、ラック空調システム20の温度上昇抑制制御フローを示す図である。
図4を参照して、ラック空調システム20の構成が上述のラック空調システム1(b)と異なる点は、各空調機6(i)が搭載するリモート温度センサS1(i)が、コールドアイル空間11に配置されていることである。ここに、撹拌ファン10と温度センサS1(i)とは、予め1:1に関連付けられている。「関連付け」の対象となるのは、ある撹拌ファン10に対して、その気流の影響下にあるセンサS1(i)である。
その他の構成は、ラック空調システム1(b)と同一であるので、重複説明を省略する。
次に図5をも参照して、ラック空調システム20における温度上昇抑制制御のフローについて説明する。定常運転時において、撹拌ファン10は作動停止状態にある(S201)。運転中は、各空調機6(i)のリモート温度センサS1(i)により所定のインターバルで、コールドアイル空間11の温度Tiが計測されており(S202)、いずれかの温度センサS1(i)の計測値Tiが上限温度THを超えたか否かが判定される(S203)。Ti>THのときは局所的に高温箇所発生と判定され、当該温度センサS1(i)と関連付けられた撹拌ファン10を作動開始させる(S204)。
S203においてTi≦THのときは、Tiが下限温度TLを下回ったか否かが判定される(S205)。該当するときは撹拌ファン10の作動を停止させる(S206)。Ti≧TLのときは(S205においてNO)、S202に戻ってさらに温度計測が継続される。
以上の制御により、コールドアイル空間11における局所的高温域発生が解消され、温度分布の均一化が図られる。
なお、本実施形態では撹拌ファン10を作動させる例を示したが、床パネルファン等、他の外部ファンユニットを作動させる形態とすることもできる。
また、撹拌ファン10と温度センサS1(i)との関連付けを1:1に設定する形態としたが、これに限らず、1:複数、又は複数:1の関係にすることもできる。
(第三の実施形態)
さらに、図6、7を参照して本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態は、各ラック型空調機が装備している複数のリモート温度センサを、コールドアイル空間の温度上昇抑制に利用するものである。
図6は、ラック空調システム30の平面構成を示す図である。図7は、ラック空調システム30の温度上昇抑制制御フローを示す図である。
図6を参照して、ラック空調システム30の構成が上述のラック空調システム20と異なる点は、最左端ラック列を例にとると、ラック型空調機6(1)、6(2)が、それぞれ3つのリモート温度センサS2〜S4を備えていることである。温度センサS2〜S4は、それぞれ異なるラック2の吸込み口近傍に配設されている。温度センサS2〜S4の計測値は、各空調機6(i)の制御部6cに出力される。なお、図示を省略するが、他のラック列についても同様の構成である。その他の構成は上述の実施形態と同一であるので、重複説明を省略する。
次に図7をも参照して、ラック空調システム30におけるコールドアイル空間の温度上昇抑制制御フローについて説明する。
制御中において空調機4は一定風量で稼動しており、吹き出し温度を一定にするよう能力制御がされている。また、独立に装備している複数のリモート温度センサーの検出温度を設定値以下とするよう、ラック型空調機6(i)による能力制御が行われる。以下、空調機6(1)の制御を例に説明する。定常状態においては、全ての床パネルファン32a乃至32cは作動停止状態にある(S301)。運転中は、温度センサS2〜S4のそれぞれについて吸い込み温度が計測される(S302)。そして、いずれかの温度センサの計測値Tiが、上限温度THを超えたか否かが判定される(S305)。Ti>THのときは、当該センサ近傍において冷気供給不足と判定され、当該センサに近接する床パネルファンが作動開始される(S304)。例えば、センサS2又はS3がこれに該当する場合にはファン32aが、センサS4が該当する場合にはファン32bが作動開始されることになる。
さらに時間経過した状態を想定して、床パネルファン作動により冷気供給バランスが改善された結果、S303においてTi≦THとなったときは、次いで、いずれかの温度センサの計測値Tiが、下限温度TLを下回ったか(Ti<TL)否かが判定される(S305)。該当するときは(S305においてNO)、当該床パネルファンの運転が停止される(S306)。
なお、温度上限温度TH、及び温度下限温度TLはラック型空調機の能力制御の温度設定値より高い温度に設定されている。そのため通常はラック型空調の能力制御単独で運転されているが、一時的に局部的に冷気供給が不足した状態であっても、二重床部分の蓄冷熱がコールドアイル空間11に供給され、供給冷気温度の上昇を抑制できる。
なお、本実施形態では、温度センサの計測値に基づいて床パネルファンをON−OFFさせる例を示したが、床パネルファン風量を変化させる制御を加える形態とすることもできる。
(第四の実施形態)
さらに、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態は、緊急時にアンビエント空調機のファン及び外部ファンユニットへの電力供給を、無停電電源装置(UPS)から行うシステムである。
図8は、ラック空調システム40の電力供給ラインの構成を示す図である。図9は、同商用電源遮断時における電力供給ラインを示す図である。
図8を参照して、ラック空調システム40の構成が上述の各ラック空調システムと異なる点は、バッテリー41a、整流器41b、インバータ41cを主要構成とする無停電電源装置(UPS)41を備えていることである。さらに、アンビエント空調機4の電力のうち、ファン4cの動力を除く電力及びラック型空調機6の電力は、電力ラインE1を介して商用電源から供給される。一方、アンビエント空調機4のファン動力及び床パネルファン42のファン動力は、電力ラインE1から分岐する電力ラインE2、E3及びバッテリー41aからの電力ラインE4を経由して供給される。その他の構成は上述の実施形態と同一である。
次に図8を参照して、通常時における電力供給形態については、太線に示すように全ての機器、装置が商用電源から電力供給を受ける。
一方、図9を参照して、停電等、商用電源遮断時には、電力ラインE1を介しての電力供給は遮断する。このため、アンビエント空調機4の冷媒循環系統及びラック型空調機6は運転停止状態となる。しかしながら、アンビエント空調機4のファン4c及び床パネルファン42については、電力ラインE3、E4を介して、UPS41側からのバッテリー電力供給を受けることができる。これにより、停電時であってもサーバの稼動とアンビエント空調機4のファン4c及び床パネルファン42の作動が保障され、緊急避難的に二重床部分の蓄冷熱により温度上昇を一定時間抑制することができる。
(第五の実施形態)
さらに、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態は、ラック型空調機のリモート温度センサの計測値に基づいて、ラック型空調機の風量制御を行うものである。本実施形態の構成は上述のラック空調システム20と同一であるので、図示及び重複説明を省略する。
次に図10を参照して、本実施形態における制御フローについて説明する。定常運転時において、空調機4及び各空調機6(i)はデフォルト風量で運転される(S401)。空調機4は吹き出し温度が一定になるよう能力制御をしている。また各空調機6(i)の圧縮機(図示せず)は、一定周波数で運転している。運転中は、各空調機6(i)のリモート温度センサS1(i)により所定のインターバルで、コールドアイル空間11の温度Tiが計測されており(S402)、いずれかの温度センサS1(i)の計測値Tiが上限温度THを超えたか否かが判定される(S403)。Ti>THのときは当該センサに対応する空調機6(i)の冷気供給不足と判定され、当該空調機の風量が最大に至っていない限り(S404においてNO)、ファン風量が1段階アップされる(S405)。当該空調機の風量が既に最大に至っているときは(S404においてYES)、当該列の床パネルファン8の作動が開始される(S406)。
S403においてTi≦THのときは、次に冷気過剰供給を回避するため、Tiが下限温度TLを下回る温度センサS1(i)があるか否かが判定される(S407)。該当するときは、当該列の床パネルファン8が作動しているか否かが判定され(S408)、該当するときは当該列の床パネルファン8の作動が停止される(S409)。当該列の床パネルファン8の作動が既に停止しているときは(S408においてNO)、当該センサに対応する空調機の風量が最小に至っていない限り(S410においてNO)、ファン風量が1段階ダウンされる(S411)。風量が既に最小に至っているときは(S408においてYES)、その状態を維持してS402に戻ってさらに温度計測が継続される。
以上の制御により、送風動力の小さい局所空調機を優先させて運転することができ、空調システム全体としてさらなる効率向上を図ることができる。また局所空調機のみでは対応できない負荷変動に対しても、アンビエント空調で補うことにより安定した温度環境を維持することができる。
(第六の実施形態)
さらに、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態は、ラック型空調機のリモート温度センサの計測値に基づいて、ラック型空調機の圧縮機能力制御を行うものである。本実施形態の構成についても上述のラック空調システム20と同一であるので、図示及び重複説明を省略する。
次に図11を参照して、本実施形態における制御フローについて説明する。S501〜S503については上述のS401〜S403と同一である。次に、S503においてTi>THのときは、当該センサに対応する空調機6(i)の能力不足と判定され、当該空調機の圧縮機周波数が最大に至っていない限り(S504においてNO)、周波数が1段階アップされる(S505)。圧縮機周波数が既に最大に至っているときは(S504においてYES)、当該列の床パネルファン8の作動が開始される(S506)。
S503においてTi≦THのときは、次に当該空調機の能力過剰を回避するため、Tiが下限温度TLを下回る温度センサS1(i)があるか否かが判定される(S507)。該当するときは、当該列の床パネルファン8が作動しているか否かが判定され(S508)、該当するときは当該列の床パネルファン8の作動が停止される(S510)。床パネルファン8が作動していないときは(S508においてNO)、当該空調機の圧縮機周波数が1段階ダウンされる(S509)。
以上の制御により、送風動力の小さい局所空調機を優先させて運転することができ、空調システム全体としてさらなる効率向上を図ることができる。また、局所空調機のみでは対応できない負荷変動に対しても、アンビエント空調で補うことにより安定した温度環境を維持することができる。
本発明は、熱源、冷媒、空調方式、建築構造等の種類を問わずラック空調システムに広く適用可能である。
第一の実施形態に係るラック空調システム1(a)の断面構成を示す図である。 ラック空調システム1(a)において、外部ファンとして撹拌ファン10を用いた形態を示す図である。 ラック空調システム1(a)において、外部ファンとして排気ファン14を用いた形態を示す図である。 ラック空調システム1(a)の平面構成を示す図である。 ラック空調システム1(a)の温度上昇抑制フローを示す図である。 第二の実施形態に係るラック空調システム20の断面構成を示す図である。 ラック空調システム20の温度上昇抑制フローを示す図である。 第三の実施形態に係るラック空調システム30の平面構成を示す図である。 ラック空調システム30の温度上昇抑制フローを示す図である。 第四の実施形態に係るラック空調システム40の電力供給ラインの構成を示す図である。 ラック空調システム40の商用電源遮断時における電力供給ラインを示す図である。 第五の実施形態における温度上昇抑制制御フローを示す図である。 第六の実施形態における温度上昇抑制制御フローを示す図である。 従来のラック空調システム100を示す図である。
符号の説明
1、20、30、40・・・ラック空調システム
2・・・サーバラック
3、33、34・・・ラック列
4・・・アンビエント空調機
5・・・情報通信機械室
5b・・・天井空間
5c・・・二重床空間
5d・・・床パネル
5e・・・天井パネル
6・・・ラック型空調機
8、32a、32b、42・・・床パネルファン
9・・・配電盤ユニット(PDU)
10・・・撹拌ファン
11・・・コールドアイル空間
12・・・ホットアイル空間
14・・・排気ファン
41・・・無停電電源装置(UPS)
E1〜E4・・・電力ライン
S1〜S4・・・温度センサ

Claims (5)

  1. 複数のサーバラック列により、コールドアイルとホットアイルとが形成される室内において、ラック列を構成するサーバラックを冷却するラック空調システムであって、
    室内全体を空調するアンビエント空調機と、
    サーバラック列の一又は複数の箇所に配置される局所空調機と、
    室内の一又は複数の箇所に配置される外部ファンユニットと、
    局所空調機の運転状態に対応して、外部ファンユニットの作動を制御するファン連携制御手段と、を備えて成り、
    前記アンビエント空調機は、二重床構造に構成された床面に設けた吹き出し口を介して、冷気を室内に供給可能に構成し、
    前記外部ファンユニットが、前記吹き出し口に設けた床パネルファン、コールドアイル空間に設けた撹拌ファン、のいずれか、又はこれらの組み合わせであり、
    前記ファン連携制御手段が、前記局所空調機に搭載され、かつ、コールドアイル空間の一又は複数箇所に配設される温度センサと、該温度センサの検出値に基づいて前記局所空調機の風量又は能力を制御する手段と、を含んで成り、かつ、
    コールドアイル空間の所定位置における温度が所定の上限値を超えたときに、
    第一ステップとして、前記局所空調機の風量又は能力を増減させることにより、冷気供給量を制御する手段と、
    第二ステップとして、前記外部ファンユニットを作動させてファン風量を制御する手段と、
    を備えたことを特徴とするラック空調システム。
  2. 前記局所空調機は、サーバラックと同一モジュールに構成され、かつ、吸排気方向がサーバラックと逆向きに配置されて成ることを特徴とする請求項1に記載のラック空調システム。
  3. 無停電電源装置と、商用電源遮断時に前記アンビエント空調機のファン動力又は前記外部ファンユニットのファン動力の少なくとも一方を、該無停電電源装置により供給可能にする手段と、をさらに備えて成ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のラック空調システム。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載のラック空調システムにおいて、
    前記局所空調機の故障又は運転停止時に、前記外部ファンユニットを作動させることを特徴とするラック空調システムの運転方法。
  5. 請求項1乃至3のいずれかに記載のラック空調システムにおいて、さらに、前記アンビエント空調機の風量を増加させることにより、冷気供給量を制御することを特徴とするラック空調システムの運転方法。
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