JP5333674B2 - 固体電解コンデンサ - Google Patents

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Description

本発明は固体電解コンデンサに関し、特に固体電解質層上に形成される集電体層を構成する銀ペースト層に関する。
固体電解コンデンサは小型大容量でESRが低い。そのため、パーソナルコンピュータのCPU周りに使用される。このような固体電解コンデンサは、コンデンサ素子と一対の外部端子とを有する。コンデンサ素子は、導電性材料からなる基材と、この基材上に形成された誘電膜と、この誘電膜上に形成された固体電解質層と、この固体電解質層上に形成された集電体層とを有する。一対の外部端子はそれぞれ、基材と、集電体層とに電気的に接続されている。
集電体層は、固体電解質層上に形成されたカーボン層と、このカーボン層上に形成された銀ペースト層とを有する。銀ペースト層は、ピーク粒子径が1μm程度の銀粒子と、エポキシ樹脂、硬化剤などを混練して形成される。近年、銀ペースト層とカーボン層との接触抵抗を下げることで電解コンデンサのESR(等価直列抵抗)を低減することが検討されている。その一環として、銀ペースト層にピーク粒子径が1〜100nmの小さな銀粒子を混ぜ、カーボン層との密着性を高めることが検討されている(例えば、特許文献1)。
銀ペースト層に小さな銀粒子を用いると、カーボン層との接触抵抗が小さくなる。そのため、同じ銀量に対し、銀ペースト層の厚みを薄くできる。しかしながら銀ペースト層が薄いと、酸素透過経路が短くなる。そのため、固体電解質層の時間経過に伴う酸化劣化、あるいは熱酸化が大きくなる。その結果、ESRが高くなる。
特開2005−93741号公報
本発明は、ESRをさらに低減させた固体電解コンデンサである。本発明の固体電解コンデンサは、コンデンサ素子と、第1外部端子と、第2外部端子とを有する。コンデンサ素子は導電性材料からなる基材と、この基材上に形成された誘電膜と、誘電膜上に形成された固体電解質層と、固体電解質層上に形成され、少なくとも銀ペースト層を含む集電体層とを有する。第1外部端子は基材に、第2外部端子は集電体層に、それぞれ電気的に接続されている。銀ペースト層は、ピーク粒子径が150nm以下の第一銀粒子と、ピーク粒子径が500nm以上の第二銀粒子と、銀とは異なる材料からなる無機粒子と、樹脂材料と、を含む。無機粒子の体積比率は、第一銀粒子と第二銀粒子との合計に対し、15%以上、50%以下である。このような比率で銀ペースト層に無機粒子を混入することにより、低コストで銀ペースト層の厚みを大きくすることができ、酸素の透過経路を長くできる。その結果、固体電解コンデンサのESRをさらに低減させることができる。すなわち、本発明によれば、小さな第一銀粒子を用いて銀ペースト層とカーボン層との接触抵抗を下げつつ、固体電解質層の酸化を抑制し、固体電解コンデンサのESRをさらに低減させることができる。なお無機粒子を核としてその周りに銀を形成した、ピーク粒子径が150nm以下の第一銀粒子を用い、上記第二銀粒子と樹脂材料と、を含む銀ペースト層を形成してもよい。
図1は本発明の実施の形態による固体電解コンデンサの斜視図である。 図2Aは図1に示す固体電解コンデンサに使用されるコンデンサ素子の平面図である。 図2Bは図2Aに示すコンデンサ素子の断面図である。 図3は本発明の実施の形態による固体電解コンデンサにおける銀付着量とESR特性との関係を示すグラフである。 図4は本発明の実施の形態による他の固体電解コンデンサの断面図である。
図1はコンデンサ素子1を積層した本発明の実施の形態による固体電解コンデンサ100の斜視図である。図2A、図2Bは平板状のコンデンサ素子1の平面図および断面図である。本実施の形態では、電解質として導電性高分子材料を用いた固体電解コンデンサ100を例に説明する。
固体電解コンデンサ100はコンデンサ素子1と、第1外部端子である陽極端子10と、第2外部端子である陰極端子11とを有する。図2A、図2Bに示すように、コンデンサ素子1は導電性材料からなる基材2と、誘電膜3と、固体電解質層6と、集電体層7とを有する。誘電膜3は基材2上に形成され、固体電解質層6は誘電膜3上に形成され、集電体層7は固体電解質層6上に形成されている。集電体層7は少なくとも銀ペースト層9を含む。陽極端子10は基材2に電気的に接続され、陰極端子11は集電体層7に電気的に接続されている。
基材2と誘電膜3とは陽極箔を形成している。この陽極箔上には、誘電膜3を押しつぶすように、陽極部4と陰極形成部(図示せず)に分離する絶縁性樹脂や絶縁テープ等からなる絶縁部5が形成されている。陰極形成部の誘電膜3上には、導電性高分子からなる固体電解質層6と、集電体層7とが形成されている。集電体層7は、下層のカーボン層8と、カーボン層8上に形成された銀ペースト層9とで構成されている。固体電解質層6と集電体層7とは、コンデンサ素子1の陰極を構成している。
図1に示す例では、コンデンサ素子1は複数枚積層され、夫々の陽極部4は、レーザ溶接や抵抗溶接等の溶接によって陽極端子10と接続されている。また集電体層7は導電性接着材によって陰極端子11と接続されている。
陽極端子10と陰極端子11は、夫々一部が外表面に露呈する状態で、上記複数枚のコンデンサ素子1とともに絶縁性樹脂からなる外装体12で一体に被覆される。外装体12から表出した陽極端子10と陰極端子11の一部を外装体12に沿って底面へと折り曲げると、陽極端子10と陰極端子11が底面に形成される。このようにして面実装型の固体電解コンデンサ100が形成される。
基材2は、例えば、エッチングによって表面が粗面化され、表面に多数の孔が形成されたアルミニウム箔である。基材2の表面は平坦でもよいが、粗面化することにより容量を大きくすることができる。エッチング以外にも、例えば蒸着やエアロゾルなどにより弁金属微粒子を基材2上に積層させることで、基材2の表面を粗くすることもできる。
誘電膜3は、例えば、基材2を陽極酸化することで形成される。基材2がアルミニウム箔の場合、誘電膜3は酸化アルミニウムで構成される。また陽極酸化以外にも、蒸着やめっきなどで形成してもよい。この場合、酸化アルミニウム以外にも、窒化チタンや酸化チタンなどの酸化物、窒化物で誘電膜3を構成してもよい。また陽極箔としてアルミニウムを用いたが、チタン、タンタルなどの弁金属材料やその合金材料を用いてもよい。
銀ペースト層9は、第一銀粒子と、第二銀粒子と、銀とは異なる材料からなる無機粒子と、樹脂材料とを含む。第一銀粒子のピーク粒子径(直径)は150nm以下、第二銀粒子のピーク粒子径は500nm以上である。樹脂材料は、例えば、エポキシ樹脂、硬化剤で構成されている。第一銀粒子と第二銀粒子とを合わせた銀成分が、銀ペースト層9の主成分である。無機粒子としては、シリカ、ガラス、アルミナ、あるいはグラファイトなどを用いることができる。
このような銀ペースト材料をテルピネオールなどの希釈剤で塗布可能な程度に希釈して、固体電解質層6に塗布し、約200℃で10分間硬化することで銀ペースト層9が形成される。なお銀ペースト層9の下に配置されたカーボン層8は無くてもよい。
以下、固体電解コンデンサ100における銀ペースト層9の効果を説明する。銀ペースト層9は無機粒子を含んでいる。このように安価な無機粒子を銀ペースト層9に混ぜることによって、低コストで銀ペースト層9の厚みを維持することができ、酸素の透過経路を長くできる。その結果、固体電解コンデンサ100のESRをさらに低減できる。
以上のような観点から、無機粒子の体積比率は、第一銀粒子と第二銀粒子との合計に対し、15%以上、50%以下である必要がある。無機粒子が少ないと、上述の効果が発揮されにくくなる。また50%を超えると、銀成分の導電ネットワークに影響を及ぼし、銀ペースト層9自体の抵抗率が大きくなりESRが高くなる。
また無機粒子はリフロー温度に耐える材料で構成されていればよく、絶縁性でも導電性でもよい。さらに上記条件を満足すれば有機物でもよいが、現実的には無機材料のほうが入手しやすい。また一般に有機物の線膨張係数は無機物に比べて大きいので、加熱時に銀ペースト層9内部で銀粒子同士が剥がれてしまう虞もある。
なお面実装型の固体電解コンデンサ100を回路基板(図示せず)に実装する際には、リフロー工程において260℃程度の高温に晒される。このとき、無機粒子は一般的に有機材料である樹脂よりも融点が高いため、銀ペースト層9内で形状を維持できる。したがって、リフロー時にも銀ペースト層9が変形しにくく、酸素の透過を抑制でき、熱による固体電解質層6の酸化を抑制することができる。その結果、ESRの面での信頼性が向上する。
またカーボン層8と銀ペースト層9との間のエネルギー障壁を小さくして、この両者の界面における抵抗を小さくすることが好ましい。そのために、無機粒子は導電材料、とりわけカーボン層8を構成するグラファイトであることが好ましい。
上述のように第一銀粒子のピーク粒子径(直径)は150nm以下、第二銀粒子のピーク粒子径は500nm以上である。このようにピーク粒子径の異なる2種類の銀粒子を用いることにより、固体電解コンデンサ100のESRを低減し、コストを下げることができる。すなわち、細かな第一銀粒子でカーボン層8との接触抵抗を低減でき、大きな第二銀粒子を用いることで低コスト化および銀ペースト層9の比抵抗を低減できる。
なお第一銀粒子のピーク粒子径は10nm以上であることが好ましい。銀粒子の製法には、バルク金属を粉砕する物理的製法や、前駆体となるイオンや錯体から金属原子を形成し、凝集させる化学的製法がある。化学的製法の方が細かな銀粒子を作るのに適しているが、第一銀粒子のピーク粒子径が10nm未満の場合、化学的製法を用いても現実的に形成しにくく、生産コストも高くなる。したがって第一銀粒子のピーク粒子径を10nm以上とすることが好ましい。
また第二銀粒子のピーク粒子径は5μm以下であることが好ましい。5μmを超えると、粒子間どうしの隙間が大きくなり、隙間を埋めて第二微粒子間を接続するための第一銀粒子が多量に必要になり、コストが高くなる。
無機粒子のピーク粒子径は例えば50nm以上、500nm以下程度である。無機粒子のピーク粒子径は、第二銀粒子のピーク粒子径より小さい方が好ましい。この理由は銀ペースト層9の比抵抗を小さく維持するためである。
また第一銀粒子と第二銀粒子との合計の銀成分と、エポキシ樹脂との重量比は、例えば、90:10である。すなわち、銀成分と樹脂成分との合計に対する銀成分の重量比率は90wt%である。このように銀成分と樹脂成分との合計に対する銀成分の重量比率は70wt%以上、95wt%以下であることが好ましい。この理由は銀ペースト層9の比抵抗を小さく維持するためである。
また第一銀粒子と第二銀粒子の合計を100wt%としたとき第一銀粒子の配合比率は、10wt%以上、60wt%以下であることが好ましい。この理由はカーボン層8との接触抵抗を小さく維持するとともに、銀ペースト層9の比抵抗を小さく維持するためである。
ここで、第一銀粒子と第二銀粒子との合計に対する無機粒子の体積比率を検討した実験結果を説明する。この実験には、ピーク粒子径100nmの第一銀粒子とピーク粒子径3000nmの第二銀粒子とを用い、銀成分全体における第一銀粒子の配合比を50wt%としている。すなわち、銀成分全体における第二銀粒子の配合比は50wt%である。また無機粒子としてピーク粒子径500nmのグラファイトを用いている。そして銀成分と樹脂成分であるエポキシ樹脂との合計に対する銀成分の重量比率は90wt%としている。
以上の条件において、第一銀粒子と第二銀粒子との合計に対する無機粒子の体積比率が25%の場合において、銀ペースト層9の厚みと耐熱性(ESR特性変化)との関係を検討した実施例の結果を図3に示す。図3は銀ペースト層9を用いた一枚のコンデンサ素子1において、銀付着量とESR特性との関係を示すグラフである。なお、銀付着量と銀ペースト層の厚みとは相関関係があり、銀付着量が増えることは、銀ペースト層9が厚くなることを意味する。ESRはAgilent製4294A プレシジョンインピーダンス・アナライザで100kHzのESRを測定した。図2Aに示すように、ESRを測定したコンデンサ素子1は矩形状であり、銀ペースト層9はコンデンサ素子1の長軸方向の幅d1が4mmであり、短軸方向の幅d2が3mmである。コンデンサ素子1の長軸方向における陽極部4の幅d 3 2mmである。
なお上記実施例の結果と合わせて比較例の結果を図3に示す。比較例には、無機粒子を含まず、第一銀粒子と第二銀粒子、エポキシ樹脂を実施例と同様の比率で含有する銀ペースト層を用いている。実施例、比較例ともに、初期のESRと耐熱試験後のESRを測定している。耐熱試験では、125℃で250時間、空気中に放置している。
図3の縦軸は、比較例で銀付着量の最も少ないサンプル(銀ペースト層が最も薄いサンプル)の初期ESRを基準とし、それぞれのサンプルのESRを相対値で示している。横軸は、比較例で銀付着量の最も少ないサンプル(銀ペースト層が最も薄いサンプル)の銀付着量を基準とし、それぞれのサンプルの銀付着量を相対値で示している。
図3より比較例では、耐熱試験前では銀付着量(すなわち銀ペースト層の厚み)が変化してもESRは変化せず、低い値を維持するが、耐熱試験後は、銀付着量が少ない程ESRが大きく変化する。これに対し実施例では、耐熱試験前後のいずれの場合でも、銀付着量の変化によってESR特性がほとんど変化しない。
以上より無機粒子であるグラファイトを添加した実施例では、銀付着量を少なくしてもESR特性の経時劣化を抑制することができることが分かる。その理由は、銀ペースト層9に無機粒子を混ぜたことにより、高コストの銀材料を用いなくても銀ペースト層9の厚みを増大できるからである。これにより酸素透過経路を長くすることができ、固体電解質層6の酸化劣化を抑制できる。その結果、ESRが時間経過とともに高くなるのを抑制できる。また第一銀粒子を用いているため、銀よりも電気伝導性の低い無機粒子が含まれていても、銀ペースト層9とカーボン層8との接触抵抗を小さくすることができる。
次に、第一銀粒子と第二銀粒子との合計に対する無機粒子であるグラファイトの適当な体積比率について検討している。第一銀粒子と第二銀粒子との合計に対する無機粒子の体積比率を(表1)に示すように変え、テルピネオールを用いてペーストを調製し、ガラス板に塗布・乾燥させ、テストピースを作製し、比抵抗および接触抵抗を測定している。比抵抗および接触抵抗の測定方法は以下のとおりである。
比抵抗は、表面抵抗を抵抗率計(三菱化学製ロレスターGP MCP−T600)を用いて銀ペースト表面にプローブを押し当て測定し、算出している。
接触抵抗はまず、形成した銀ペースト層に、所定のギャップを空けてそれぞれ抵抗測定用の端子を当て抵抗(全抵抗)を測定する。ギャップ毎に全抵抗をプロットし、比例関係を求めると、ギャップがゼロの地点を接触抵抗と推定できる。全抵抗は、デジタルマルチメータ(Agilent社製34401A)により測定した。ギャップの距離を、デジタルマイクロスコープ(HIROX製KH−3000)を用いて測定している。
またこれらのテストピースを125℃で50〜280時間、空気中に晒した後、同様にして接触抵抗および比抵抗を測定している。測定結果を(表1)に合わせて示す。
Figure 0005333674
(表1)に示す結果から明らかなように、第一銀粒子と第二銀粒子との合計に対する無機粒子の体積比率が15%から40%の間では比抵抗が25μΩ・cm未満であり、銀ペースト層9のバルク抵抗を低く維持されている。第一銀粒子と第二銀粒子との合計に対する無機粒子の体積比率が50%の場合、比抵抗は35.1μΩ・cmとなり、やや高くなる。一方、接触抵抗については、第一銀粒子と第二銀粒子との合計に対する無機粒子の体積比率が15%から50%の間で0.2前後となり、低く維持されている。これらの傾向は高温保存後も同様である。
コンデンサ素子1のESR特性は銀ペースト層9のバルク抵抗よりも固体電解質層6やカーボン層8との界面の抵抗の方に影響を受けやすい。そのため、第一銀粒子と第二銀粒子との合計に対する無機粒子の体積比率は15%以上、50%以下とし、銀ペースト層9の厚みを増大することが好ましい。このようにすることで、図3に示す実施例と同様にコンデンサ素子1のESR特性低下を抑制できると考えられる。また第一銀粒子と第二銀粒子との合計に対する無機粒子の体積比率を15%以上、40%以下とした場合は、比抵抗も低減できるため、より低ESR化することができると考えられる。
なお、図1〜図2Bに示す固体電解コンデンサ100では、基材2としてアルミニウムを用い、固体電解質層6は導電性高分子で構成されている。これ以外に、図4に示すようなタンタルの固体電解コンデンサ200にも銀ペースト層9を適用できる。図4は本発明の実施の形態による他の固体電解コンデンサ200の断面図である。固体電解コンデンサ200の陽極13は、タンタルの焼結体で構成され、陽極13の上に誘電膜14が形成され、その上に二酸化マンガンや導電性高分子からなる固体電解質層15と、集電体層16とが順次積層されている。集電体層16には、図2Bにおける銀ペースト層9を用いることができる。
なお、無機粒子が第一銀粒子の核となっていてもよい。すなわち、ナノオーダーの無機粒子を核とし、その周りに銀を析出あるいは積層させることによって銀の層を形成して第一銀粒子として用いてもよい。この場合も、銀ペースト層は、上記構成を有し粒子ピーク粒子径が10nm以上、150nm以下の第一銀粒子と、ピーク粒子径が500nm以上、5μm以下の第二銀粒子と、樹脂材料とを含む。第一銀粒子と第二銀粒子とは、銀ペースト層の70wt%以上を占める主成分となる。
この構成では、第一銀粒子の体積を増やしてもコスト増加を抑えることができ、銀ペースト層9の下層(カーボン層)との接触抵抗を下げつつ酸素透過経路を長くすることができ、低ESR特性を実現できる。特に、無機粒子の周りに銀の層が形成されているため、無機粒子の含有量を、第一銀粒子と第二銀粒子の合計の体積に対し、体積比で20%よりも多くした場合も低ESR特性を実現できる。
本発明による銀ペースト層は、低ESR特性の固体電解コンデンサに有用である。
1 コンデンサ素子
2 基材
3 誘電膜
4 陽極部
5 絶縁部
6 固体電解質層
7 集電体層
8 カーボン層
9 銀ペースト層
10 陽極端子(第1外部端子)
11 陰極端子(第2外部端子)
12 外装体
13 陽極
14 誘電膜
15 固体電解質層
16 集電体層
100,200 固体電解コンデンサ

Claims (3)

  1. 導電性材料からなる基材と、前記基材上に形成された誘電膜と、前記誘電膜上に形成された固体電解質層と、前記固体電解質層上に形成され、少なくとも銀ペースト層を含む集電体層とを有するコンデンサ素子と、
    前記基材に電気的に接続された第1外部端子と、
    前記集電体層に電気的に接続された第2外部端子と、を備え、
    前記銀ペースト層は、
    ピーク粒子径が150nm以下の第一銀粒子と、
    ピーク粒子径が500nm以上の第二銀粒子と、
    銀とは異なる材料からなる導電性の無機粒子と、
    樹脂材料と、を含み、
    前記無機粒子の体積比率は、前記第一銀粒子と第二銀粒子との合計に対し、15%以上、50%以下であり、前記無機粒子のピーク粒子径は、50nm以上である、
    固体電解コンデンサ。
  2. 前記無機粒子はグラファイトであり、
    前記無機粒子の体積比率は、前記第一銀粒子と第二銀粒子との合計に対し、15%以上、40%以下である、
    請求項1記載の固体電解コンデンサ。
  3. 前記無機粒子の粒子径分布のピーク値は、前記第二銀粒子の粒子径分布のピーク値よりも小さい、
    請求項1記載の固体電解コンデンサ。
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