JP2009170897A - 固体電解コンデンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】等価直列抵抗を低減することが可能な固体電解コンデンサする。
【解決手段】固体電解コンデンサは、陽極リード線1aが導出された陽極体1と、この陽極体1の表面に形成された誘電体層2と、誘電体層2の上に形成された導電性高分子層3と、この導電性高分子層3の上に形成された導電性カーボン層4およびその上に設けられた銀ペースト層5により構成される陰極層6と、を有するコンデンサ素子10を備える。そして、このコンデンサ素子10では、導電性高分子層3は陰極側の表面に凹凸を有し、導電性カーボン層4はこの凹凸を被覆して形成される。そして、銀ペースト層5は、導電性カーボン層4の上に球状の銀粒子を主として含有して設けられた第1の銀ペースト層5aと、この第1の銀ペースト層5aの上に板状の銀粒子を主として含有して設けられた第2の銀ペースト層5bと、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体電解コンデンサに関する。
固体電解コンデンサは、高周波特性に優れており、さらに小型かつ大容量であることから、パーソナルコンピューターや映像装置などの各種電子機器の高周波回路などにおいて広く使用されている。
固体電解コンデンサは、一般に、ニオブ(Nb)やタンタル(Ta)などの弁作用を有する金属粉末を陽極リード線とともに加圧成形し、焼結して焼結体を形成した後、これらを陽極酸化することによりその表面に主に酸化物からなる誘電体層を形成する。続いて、誘電体層の上に電解質層(たとえば、ポリピロールやポリチオフェンなどからなる導電性高分子層)を形成した後、その上に陰極層(たとえば、導電性カーボン層と銀ペースト層の積層膜)を形成し、コンデンサ素子とする。その後、陽極リード線と陽極端子を溶接により接続し、陰極層と陰極端子を導電性接着剤で接続する。そして、トランスファー法でモールドを行うことにより固体電解コンデンサを完成させる方法が知られている。
ところで、上述の電子機器などにおいては、固体電解コンデンサの抵抗成分を極力低くすることが求められており、近年では、固体電解コンデンサの等価直列抵抗(ESR:Equivalent Series Resistance)を低くすることが検討されている(たとえば、特許文献1参照)。
特許文献1においては、固体電解コンデンサの導電性高分子層に、グラファイト粉末、導電性高分子化合物粉末、金属粉末などの粉末を混合することにより、導電性高分子層の表面に凹凸を形成することが提案されている。導電性高分子層の表面に凹凸を形成することにより、導電性高分子層と陰極層(特に陰極層を構成する導電性カーボン層)との間の機械的な密着力を向上させ、高周波領域での等価直列抵抗を低減させている。
特開平7−94368号公報
しかしながら、グラファイト粉末などの粉末を導電性高分子層に混合し、その表面に凹凸を形成した固体電解コンデンサにおいては、導電性高分子層と陰極層を構成する導電性カーボン層との界面の接触面積は大きくなるものの、導電性カーボン層の表面には導電性高分子層の表面状態を反映した凹凸が形成されるため、銀ペースト層に含まれる銀粒子が導電性カーボン層の表面の凹部内に入り込まない部分が生じ、銀ペースト層と導電性カーボン層との界面では反対に実効接触面積が小さくなるという問題があった。このため、導電性高分子層の表面に凹凸を設けることによる等価直列抵抗の低減には一定の限界があった。特に、固体電解コンデンサを小型化する場合には、これに応じて導電性高分子層の表面の凹凸も小さくなるので、こうした影響が相対的に大きくなる。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、等価直列抵抗を低減することが可能な固体電解コンデンサを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る固体電解コンデンサは、陽極体と、陽極体の表面に設けられた誘電体層と、誘電体層の上に設けられた導電性高分子層と、導電性高分
子層の上に設けられたカーボン層およびその上に設けられた銀層を有する陰極層と、を備えた固体電解コンデンサであって、導電性高分子層は、陰極層側の表面に凹凸を有し、銀層は、凹凸を被覆するカーボン層の上に球状の銀粒子を主として含有して設けられた第1の銀層と、第1の銀層の上に板状の銀粒子を主として含有して設けられた第2の銀層とを有していることを特徴とする。
本発明によれば、等価直列抵抗を低減することが可能な固体電解コンデンサが提供される。
以下、本発明を具現化した実施形態について図面に基づいて説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
図1は本実施形態に係る固体電解コンデンサの構成を示す概略断面図である。なお、図1(A)は固体電解コンデンサ全体の概略断面図、図1(B)は同固体電解コンデンサにおける導電性高分子層と陰極層との界面近傍(領域X)の部分拡大図を示す。
本実施形態の固体電解コンデンサは、図1(A)に示すように、陽極リード線1aが導出された陽極体1と、この陽極体1の表面に形成された誘電体層2と、誘電体層2の上に形成された導電性高分子層3と、この導電性高分子層3の上に形成された導電性カーボン層4およびその上に設けられた銀ペースト層5により構成される陰極層6と、を有するコンデンサ素子10を備えている。そして、このコンデンサ素子10では、図1(B)に示すように、導電性高分子層3は陰極側の表面に凹凸を有し、導電性カーボン層4はこの凹凸を被覆して形成されている。そして、銀ペースト層5は、図1(B)に示すように、導電性カーボン層4の上に球状の銀粒子を主として含有して設けられた第1の銀ペースト層5aと、この第1の銀ペースト層5aの上に板状の銀粒子を主として含有して設けられた第2の銀ペースト層5bと、を有している。
さらに、本実施形態の固体電解コンデンサは、上述のコンデンサ素子10の陰極層6の上に導電性接着材(図示せず)を介して平板状の陰極端子8が接合され、陽極リード線1aに平板状の陽極端子7が接合されている。そして、陽極端子7および陰極端子8の一部が、図1(A)のように外部に引き出される形で、エポキシ樹脂などからなるモールド外装体9が成形されている。
具体的な固体電解コンデンサの構成は以下の通りである。
陽極体1は弁作用金属からなる金属粒子の多孔質焼結体で構成され、陽極リード線1aは同じ弁作用金属からなる棒状のリード線からなる。そして、陽極リード線1aはその一部が陽極体1から突出する形で、陽極体1の内部に埋め込まれている。ここで、陽極リード線1aおよび陽極体1を構成する弁作用金属としては、絶縁性の酸化膜を形成できる金属材料であり、たとえば、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)などの金属の単体が採用される。また、上述の弁作用金属同士の合金を採用してもよい。なお、陽極体1および陽極リード線1aを構成する弁作用金属を互いに異なるようにしてもよい。
誘電体層2は、弁作用金属の酸化物からなる誘電体で構成され、陽極体1の表面上に所定の厚さで設けられている。たとえば、弁作用金属がニオブ金属から構成される場合には、誘電体層2は酸化ニオブとなる。
導電性高分子層3は、電解質層として機能し、誘電体層2の表面上に設けられている。この導電性高分子層3は、化学重合法により誘電体層2の表面上に形成されたプレコート層(図示せず)と、電解重合法によりプレコート層の上に形成された第1の導電性高分子層3aと、電解重合法により第1の導電性高分子層3aの上に形成された第2の導電性高分子層3bと、からなる積層膜となっている。そして、導電性高分子層3を構成する第2の導電性高分子層3bには、ブラスト法によりその陰極側の表面に凹凸が形成されている。なお、導電性高分子層3を構成する第1の導電性高分子層3aは主として電解質層として機能し、第2の導電性高分子層3bは主として第1の導電性高分子層3aに対する保護層として機能する。
また、導電性高分子層3(プレコート層、第1の導電性高分子層3a、及び第2の導電性高分子層3b)の材料としては、導電性を有する高分子材料であれば特に限定されないが、導電性に優れたポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリフランやこれらの誘導体などの材料が採用される。また、導電性高分子層3を構成する材料は、それぞれ、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
陰極層6は、球状のカーボン粒子を含む層からなる導電性カーボン層4と、銀粒子を含む層からなる銀ペースト層5との積層膜で構成されている。そして、銀ペースト層5は、球状の銀粒子を主として含有する第1の銀ペースト層5aと、板状の銀粒子を主として含有する第2の銀ペースト層5bとが順に形成された積層構造となっている。導電性カーボン層4は、導電性高分子層3の陰極側の表面の凹凸を被覆して形成され、その陰極側の表面はこの凹凸を反映して凹凸を有している。銀ペースト層5は、こうした導電性カーボン層4の上に形成されている。なお、板状の銀粒子は、球状の銀粒子よりも導電率が高いため、銀ペースト層5全体の抵抗低減に有効な粒子として採用されている。
コンデンサ素子10は、上述の陽極リード線1aが導出された陽極体1、誘電体層2、導電性高分子層3、及び陰極層6(導電性カーボン層4および銀ペースト層5)により構成される。
陽極端子7および陰極端子8は、銅(Cu)、ニッケル(Ni)などの導電性材料からなる平板状の端子が採用され、固体電解コンデンサの外部リード端子としてそれぞれ機能する。陽極端子7は陽極リード線1aとスポット溶接により接合され、陰極端子8は陰極層6と導電性接着剤(図示せず)を介して接合されている。
そして、陽極端子7および陰極端子8の一部が、相反する方向の外部に引き出される形で、エポキシ樹脂などからなるモールド外装体9が成形されている。さらに、モールド外装体9から露出した陽極端子7および陰極端子8の端部は、モールド外装体9の側面および下面に沿って折り曲げられ、実装基板に本固体電解コンデンサを搭載(はんだ付け)する際の端子として機能させる。
なお、陽極体1は本発明の「陽極体」、誘電体層2は本発明の「誘電体層」、導電性高分子層3は本発明の「導電性高分子層」、導電性カーボン層4は本発明の「カーボン層」、銀ペースト層5は本発明の「銀層」、第1の銀ペースト層5aは本発明の「第1の銀層」、第2の銀ペースト層5bは本発明の「第2の銀層」、及び陰極層6は本発明の「陰極層」の一例である。
(製造方法)
次に、図1に示す本実施形態の固体電解コンデンサの製造方法について説明する。
工程1:陽極リード線1aの周囲に、陽極リード線1aの一部を埋め込むように成形さ
れた弁作用を有する金属粒子からなる成形体を真空中で焼結することにより、多孔質焼結体からなる陽極体1を形成する。この際、金属粒子間は溶着される。
工程2:陽極体1に対してリン酸水溶液中において陽極酸化を行うことにより、陽極体1の周囲を覆うように弁作用金属の酸化物からなる誘電体層2を所定の厚さで形成する。
工程3:誘電体層2の表面上に、化学重合法を用いてプレコート層(図示せず)を形成する。具体的には、化学重合法では、酸化剤を用いてモノマーを酸化重合することによりプレコート層を形成する。引き続き、プレコート層の表面上に、電解重合法を用いて第1の導電性高分子層3aを形成する。そして、さらに電解重合法を用いて第2の導電性高分子層3bを形成する。具体的には、電解重合法では、プレコート層を陽極とし、モノマーおよび電解質を含む電解液中において外部陰極との間で電解重合することにより、第1の導電性高分子層3aおよび第2の導電性高分子層3bを順次形成する。このようにして、誘電体層2上に、プレコート層、第1の導電性高分子層3a、及び第2の導電性高分子層3bの積層膜からなる導電性高分子層3を形成する。
工程4:導電性高分子層3に対してブラスト法を用いて粗面化処理を施すことにより、導電性高分子層3の最外層表面(第2の導電性高分子層3bの表面)に凹凸を形成する。具体的には、ブラスト法では、所定の粒径を有するガラス砥粒を所定の条件(投射距離、吹き出し圧力、処理時間)で吹き付けることにより、導電性高分子層3(第2の導電性高分子層3b)の表面に凹凸を形成する。なお、砥粒の材料には、ガラス以外に、ナイロン、ポリカーボネイト、メラミン、ユリア、アルミナ、炭酸カルシウム、珪砂、スチールなどを採用してもよい。
工程5:表面に凹凸を有する導電性高分子層3上に、球状のカーボン粒子を含む導電性カーボンペーストを塗布、乾燥することにより導電性カーボン層4を形成する。この際、導電性カーボン層4は、導電性高分子層3を被覆し、導電性高分子層3の表面の凹凸を反映して形成される。そして、この導電性カーボン層4上に球状の銀粒子を主として含有する銀ペーストを塗布、乾燥することにより第1の銀ペースト層5aを形成する。さらに、この第1の銀ペースト層5a上に、板状の銀粒子を主として含有する銀ペーストを塗布、乾燥することにより第2の銀ペースト層5bを形成する。これにより、導電性カーボン層4上に、球状の銀粒子を主として含有する第1の銀ペースト層5aと、板状の銀粒子を主として含有する第2の銀ペースト層5bとの積層膜からなる銀ペースト層5が形成される。そして、導電性高分子層3上に形成された導電性カーボン層4と銀ペースト層5とにより陰極層6が構成される。なお、板状の銀粒子は、球状の銀粒子よりも導電率が高いため、銀ペースト層5全体の抵抗低減に有効な粒子として採用されている。
以上の工程1〜工程5を経てコンデンサ素子10が製造される。
工程6:平板状の陰極端子8上に導電性接着剤(図示せず)を塗布した後、この導電性接着剤(図示せず)を介して陰極層6と陰極端子8とを接触させた状態で乾燥させることにより、陰極層6と陰極端子8とを接合する。また、陽極リード線1a上に平板状の陽極端子7をスポット溶接により接合する。
工程7:トランスファー法でモールドを行い、コンデンサ素子10の周囲にモールド外装体9を成形する。この際、陽極リード線1a、陽極体1、誘電体層2、導電性高分子層3、及び陰極層6を内部に収納するとともに、陽極端子7および陰極端子8の端部を外部(相反する方向)に引き出すように成形する。なお、モールド外装体9を成形する樹脂としては、モールド外装体として水分が出入りするのを抑制するため、また、はんだリフロー時(加熱処理時)のクラックや剥離を防止するため、吸水率の小さな樹脂(たとえば、
エポキシ樹脂)が好ましく採用される。
工程8:モールド外装体9から露出した陽極端子7および陰極端子8の先端部を下方に折り曲げ、モールド外装体9の側面および下面に沿って配置する。この両端子の先端部は、固体電解コンデンサの端子として機能し、実装基板にはんだ部材を介して固体電解コンデンサを電気的に接続するために使用される。
工程9:最後に固体電解コンデンサの両端子を介して所定の電圧を印加するエージング処理を行う。これにより、固体電解コンデンサの特性を安定化させる。
以上の工程を経て、本実施形態の固体電解コンデンサが製造される。
次に、本実施形態に係る固体電解コンデンサの特性評価を行うために作製した実施例および特性比較のために作製した比較例について説明する。
(実施例1)
実施例1では、上述実施形態の製造方法における各工程(工程1〜工程9)に対応した工程を経て固体電解コンデンサA1を作製した。
工程1A:電解酸化被膜(誘電体層)形成後のニオブ多孔質焼結体の容量と電解電圧の積であるCV値が150,000μF・V/gとなるニオブ金属粉末を用意する。このニオブ金属粉末を用いて陽極リード線1aの一部を埋め込むようにして成型し、真空中において1200℃程度で焼結する。これにより、陽極リード線1aの一部が導出されたニオブ多孔質焼結体からなる陽極体1を形成する。この際、ニオブ金属粒子間は溶着される。以下、特に断らない限り、各実施例および比較例におけるCV値は150,000μF・V/gである。
工程2A:焼結された陽極体1に対して、約60℃に保持した約0.1重量%のリン酸水溶液中において約10Vの定電圧で約10時間陽極酸化を行う。これにより、陽極体1の周囲を覆うように酸化ニオブからなる誘電体層2を形成する。
工程3A:表面に誘電体層2が形成された陽極体1を、酸化剤溶液に浸漬した後、ピロールモノマー液に浸漬し、誘電体層2上でピロールモノマーを重合させる。これにより、誘電体層2上にポリピロールからなるプレコート層が形成される。引き続き、プレコート層を陽極とし、ピロールモノマーおよび電解質を含む電解液中で電解重合することにより、プレコート層上に第1の導電性高分子層3aを所定の厚さ(たとえば、約75μm)で形成する。さらに、プレコート層(または第1の導電性高分子層3a)を陽極とし、ピロールモノマーおよび電解質を含む電解液中で電解重合することにより、第1の導電性高分子層3a上にさらに第2の導電性高分子層3bを所定の厚さ(たとえば、約25μm)で形成する。このようにして、誘電体層2の表面上に、プレコート層、第1の導電性高分子層3a、及び第2の導電性高分子層3bの積層膜からなる導電性高分子層3を形成する。
工程4A:導電性高分子層3の最外層表面(第2の導電性高分子層3bの表面)に対して、平均粒径100μmのガラス砥粒を吹き出し圧力4.0kg/cm2(投射距離15cm、処理時間3分)で吹き付けた。これにより、導電性高分子層3の最外層表面(第2の導電性高分子層3bの表面)が粗面化され、凹凸が形成される。
工程5A:表面に導電性高分子層3まで形成された陽極体1を、平均粒径0.05μmを有する球状のカーボン粒子を分散させた液に浸漬した後、90℃で10分間乾燥する。
これにより、導電性高分子層3の表面凹凸を被覆するように、球状のカーボン粒子を含む導電性カーボン層4が約1.1μmの厚みで形成される。
次に、導電性カーボン層4上に、平均粒径0.6μmを有する球状の銀粒子を含有する銀ペーストを塗布した後、65℃で30分間、さらに160℃で40分間乾燥する。これにより、導電性カーボン層4上に、球状の銀粒子を含有する第1の銀ペースト層5aが約5.8μmの厚みで形成される。
次に、第1の銀ペースト層5a上に、板状の銀粒子(主成分)と球状の銀粒子とを含有する銀ペーストを塗布した後、65℃で30分間、さらに160℃で40分間乾燥する。これにより、第1の銀ペースト層5a上に、板状の銀粒子(主成分)と球状の銀粒子とを含有する第2の銀ペースト層5bが約42.0μmの厚みで形成される。なお、板状の銀粒子には、平均サイズが12.0μm×12.0μm×0.8μmを有する銀粒子を採用し、球状の銀粒子には、第1の銀ペースト層5aと同じ、平均粒径0.6μmを有する銀粒子を採用している。また、板状の銀粒子と球状の銀粒子の混合比率は重量比9:1である。尚、球状の銀粒子の平均粒径は、例えば、任意の100個程度の球状の銀粒子を対象に、走査型電子顕微鏡(SEM)により各々の粒径を測長し、それらの平均値から求めることができる。また、板状の銀粒子の平均サイズは、例えば、任意の100個程度の板状の銀粒子を対象に、走査型電子顕微鏡(SEM)により各々の長径、短径及び厚みを測長し、それらの平均値から求めることができる。
以上により、球状のカーボン粒子を含む導電性カーボン層4上に、球状の銀粒子を主として含有する第1の銀ペースト層5aと、板状の銀粒子を主として含有する第2の銀ペースト層5bからなる銀ペースト層5が形成される。そして、導電性高分子層3上に形成された導電性カーボン層4と銀ペースト層5とにより陰極層6が構成される。
以上の工程1A〜工程5Aを経てコンデンサ素子10が製造される。
工程6A:陰極端子8上に銀ペーストからなる導電性接着剤を塗布した後、導電性接着剤を介して陰極層6と陰極端子8とを接触させた状態で乾燥する。これにより、陰極層6と陰極端子8とが導電性接着剤(図示せず)を介して接続される。
さらに、陽極リード線1a上に陽極端子7をスポット溶接する。具体的には、陽極リード線1aの先端部において、陽極リード線1aと陽極端子7とを挟み込むように2つの溶接電極を圧着しつつ電流を流し、その抵抗熱で陽極リード線1aと陽極端子7とを溶かして接合する。これにより、陽極リード線1aと陽極端子7とが接続される。
工程7A:トランスファー法でモールドを行う。具体的には、コンデンサ素子10を金型内(上下の金型の間)に配置し、内部にエポキシ樹脂を加熱し軟化させた状態で加圧して注入し、コンデンサ素子10と金型の隙間に完全に充填した後、高温のまま一定時間保持しエポキシ樹脂を硬化させる。これにより、エポキシ樹脂からなる略直方体状のモールド外装体9を周囲に成形する。この際、陽極リード線1a、陽極体1、誘電体層2、導電性高分子層3、及び陰極層6を内部に収納するとともに、陽極端子7および陰極端子8の端部を外部(相反する方向)に引き出すように成形する。なお、モールド外装体用のエポキシ樹脂としては、ビフェニル型エポキシ樹脂と難燃剤(臭素化エポキシ樹脂/三酸化アンチモン)、イミダゾール系硬化剤、1重量%の可撓化剤(シリコーン)、及び82重量%の充填剤(溶融シリカ)からなる樹脂組成物を採用している。また、こうしたエポキシ樹脂はその軟化時の最低粘度が60Pa・s以下に調整されている。さらに、モールド条件としては、たとえば、金型温度175℃、注入前のエポキシ樹脂の保持時間(プレヒートタイム)10秒、注入後の保持時間(キュアタイム)90秒、エポキシ樹脂の注入圧力7MPaである。
工程8A:モールド外装体9から露出した陽極端子7および陰極端子8の先端部を下方に折り曲げ、モールド外装体9の側面および下面に沿って配置する。
工程9A:最後にエージング処理として、固体電解コンデンサの両端子(陽極端子7、陰極端子8)に電圧4Vを印加した状態で2時間保持する。
このようにして、実施例1における固体電解コンデンサA1が作製される。
(比較例1)
比較例1では、工程5Aにおいて、球状の銀粒子を含有する第1の銀ペースト層5aを形成せずに、導電性カーボン層4上に板状の銀粒子(主成分)と球状の銀粒子とを含有する第2の銀ペースト層5bを直接形成したこと以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサXを作製した。
(比較例2)
比較例2では、工程4Aを行わないこと以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサYを作製した。
(比較例3)
比較例3では、工程4Aを行わないことと、工程5Aにおいて、球状の銀粒子を含有する第1の銀ペースト層5aを形成せずに、導電性カーボン層4上に板状の銀粒子(主成分)と球状の銀粒子とを含有する第2の銀ペースト層5bを直接形成したこと以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサZを作製した。
(評価)
まず、実施例1および比較例1〜3で作製した各固体電解コンデンサの特性評価を行った。特性評価では、LCRメータを用いて、初期状態(リフロー処理前)、リフロー処理後、及び高温負荷試験後における等価直列抵抗(固体電解コンデンサの周波数100kHzでの等価直列抵抗)を測定した。なお、リフロー処理では、固体電解コンデンサに対して温度260℃で10秒間の加熱処理を行い、高温負荷試験では、リフロー処理後にさらに温度105℃で2.5Vの電圧印加を500時間行った。
次に、実施例1および比較例1〜3で作製した各固体電解コンデンサにおける導電性高分子層の表面の凹凸状態(算術平均粗さRa)の評価を行った。なお、算術平均粗さRaは、粗さ曲線から、その平均線の方向に基準長さだけ抜き取り、この抜き取り部分の平均線から測定曲線までの偏差の絶対値を合計し、平均した値である。
本評価では、高温負荷試験後における各試料を、陽極体1の中央で、陽極リード線1aに垂直に切断する。そして、切断面を研磨した後、この切断面の光学顕微鏡像から導電性高分子層3の粗さ曲線を得ている。そして、長方形の断面における1対の長辺の、それぞれの中央の100μmの粗さ曲線から算術平均粗さを算出し、こうして得られた1対の算術平均粗さを平均し、導電性高分子層3の表面における凹凸の算術平均粗さRa(図1(B)参照)としている。
表1に各固体電解コンデンサの算術平均粗さおよび等価直列抵抗の評価結果を示す。なお、表中の等価直列抵抗の値は、それぞれ測定した試料10個の平均である。
Figure 2009170897

表1に示すように、ブラスト法により導電性高分子層3の表面に凹凸を設けていない場合、銀ペースト層5を2層構造とした比較例2(固体電解コンデンサY)では、単層構造である比較例3(固体電解コンデンサZ)と比較して、各等価直列抵抗(初期状態、リフロー処理後、高温負荷試験後)が同程度の値を有している。このことから、銀ペースト層5はその層構造(2層、単層)によらず同程度の導電性能を有していると推察される。
比較例1(固体電解コンデンサX)では、比較例3(固体電解コンデンサZ)に対し、初期状態の等価直列抵抗がわずかしか減少していないことが分かる。これは、ブラスト法により導電性高分子層3の表面に凹凸を設けたものの、導電性高分子層3と導電性カーボン層4との間の接触面積増加に起因した抵抗減少効果が、導電性カーボン層4と銀ペースト層5との間の接触面積減少に起因した抵抗増加によりその効果が低減されたことによると推察される。
一方、実施例1(固体電解コンデンサA1)では、比較例1(固体電解コンデンサX)に対し、初期の等価直列抵抗がさらに低減されていることが分かる。これは、実施例1(固体電解コンデンサA1)においては、導電性カーボン層4の表面における、導電性高分子層3の表面状態を反映した凹凸に、球状の銀粒子を含有する第1の銀ペースト層5aが入り込み、導電性カーボン層4と第1の銀ペースト層5aとの間および第1の銀ペースト層5aと第2の銀ペースト層5bとの間の接触面積がそれぞれ増加したため、これらにより構成される陰極層6と導電性高分子層3との間の接触抵抗が減少したことによると推察される。
また、実施例1(固体電解コンデンサA1)では、比較例1(固体電解コンデンサX)に対し、リフロー処理後および高温負荷試験後における等価直列抵抗の増加が抑制され、耐熱信頼性が向上していることが分かる。これは、導電性高分子層3の表面に凹凸を設けたことで、導電性高分子層3と導電性カーボン層4との間の密着強度がアンカー効果により増加したことに加え、導電性カーボン層4の表面における、導電性高分子層3の表面状態を反映した凹凸に、球状の銀粒子を含有する第1の銀ペースト層5aが入り込み、導電性カーボン層4と第1の銀ペースト層5aとの間および第1の銀ペースト層5aと第2の銀ペースト層5bとの間の密着強度が同じくアンカー効果によりそれぞれ増加したため、リフロー処理および高温負荷試験による剥離(たとえば、導電性高分子層3と陰極層6との界面での剥離)が抑制されたことによると推察される。
以上のことから、導電性高分子層3の表面に凹凸を設けた固体電解コンデンサにおける初期状態の等価直列抵抗の低減および耐熱信頼性の向上には、陰極層6を構成する銀ペースト層5を、球状の銀粒子を主として含有して設けられた第1の銀ペースト層5aと、第1の銀ペースト層5aの上に板状の銀粒子を主として含有して設けられた第2の銀ペース
ト層5bとの積層構造とすることが有効であることが分かる。
次に、導電性高分子層3における表面の凹凸状態(算術平均粗さRa)の影響を評価した。
(実施例2〜4)
実施例2〜4では、工程4Aにおいて、平均粒径80μmのガラス砥粒を用いて、吹き出し圧力0.3kg/cm2、0.6kg/cm2、1.0kg/cm2(投射距離15cm、処理時間3分)でそれぞれ吹き付けたこと以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサA2〜A4を作製した。
(実施例5〜9)
実施例5〜9では、工程4Aにおいて、平均粒径100μmのガラス砥粒を用いて、吹き出し圧力0.6kg/cm2、1.0kg/cm2、1.5kg/cm2、2.5kg/cm2、5.0kg/cm2(投射距離15cm、処理時間3分)でそれぞれ吹き付けたこと以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサA5〜A9を作製した。
(実施例10〜12)
実施例10〜12では、工程4Aにおいて、平均粒径200μmのガラス砥粒を用いて、吹き出し圧力3.0kg/cm2、4.0kg/cm2、5.0kg/cm2(投射距離15cm、処理時間3分)でそれぞれ吹き付けたこと以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサA10〜A12を作製した。
(評価)
実施例2〜12で作製した各固体電解コンデンサに関して、実施例1と同様、初期状態、リフロー処理後、及び高温負荷試験後における等価直列抵抗および導電性高分子層3の表面の凹凸状態(算術平均粗さ)の評価を行った。
表2に各固体電解コンデンサの算術平均粗さおよび等価直列抵抗の評価結果を示す。なお、表中の等価直列抵抗の値は、それぞれ測定した試料10個の平均である。
Figure 2009170897

表2に示すように、比較例2(固体電解コンデンサY)に対し、ブラスト法により導電性高分子層3の表面に凹凸を設けた実施例1〜12(固体電解コンデンサA1〜A12)では、各等価直列抵抗が低減されていることが分かる。また、こうした実施例の中で導電性高分子層3の表面の算術平均粗さRaが0.3μm〜5.0μmの範囲では、各等価直列抵抗をさらに低減させることができる。これは、算術平均粗さRaが0.3μmよりも小さい場合には、導電性カーボン層4の表面における、導電性高分子層3の表面状態を反映した凹凸に、球状の銀粒子を含有する第1の銀ペースト層5aが入り込みにくくなり、導電性カーボン層4と第1の銀ペースト層5aとの間の接触面積が増加せず、接触抵抗の低減効果と密着強度の向上効果が十分得られないことによると推察される。また、算術平均粗さRaが5μmよりも大きい場合には、導電性高分子層3の表面の凹凸によって、導電性高分子層3と陰極層6(導電性カーボン層4)との間の接触面積が十分増加していないためと推察される。
また、第1の銀ペースト層5aを構成する球状の銀粒子の平均粒径0.6μmが導電性高分子層3の表面の算術平均粗さRaに対して0.5〜1.3倍程度である実施例6,7,8において上述の範囲(算術平均粗さRaが0.3〜5.0μmの範囲)よりも各等価直列抵抗を低減することができた。このように、第1の銀ペースト層5aを構成する球状の銀粒子の平均粒径が導電性高分子層3の表面の算術平均粗さRaに対して0.5〜1.3倍程度となる場合、算術平均粗さRaと第1の銀ペースト層5aを構成する球状の銀粒子の平均粒径とは比較的近い大きさとなる。よって、導電性カーボン層4と第1の銀ペースト層5aとの接触面積が増大し、接触抵抗が低減できたため、各等価直列抵抗を低減することができたと推察される。
また、第1の銀ペースト層5aを構成する球状の銀粒子の平均粒径が算術平均粗さRaに対して0.5〜1.3倍程度である場合は、導電性高分子層3の表面の凹凸を埋める第1の銀ペースト層5aを構成する球状の銀粒子の数を少なくできる。よって、第1の銀ペースト層5aを構成する球状の銀粒子の平均粒径が算術平均粗さRaに対して0.5〜1.3倍程度である場合は、第1の銀ペースト層5aを構成する球状の銀粒子間の接触抵抗を低減できる。従って、導電性カーボン層4から第2の銀ペースト層5bを構成する板状の銀粒子に至までの電気的な抵抗を低減することができるため、等価直列抵抗をより低減できる。
本実施形態に係る固体電解コンデンサによれば、以下の効果を得ることができる。
(1)導電性高分子層3の表面に凹凸を有する固体電解コンデンサにおいて、陰極層6を構成する銀ペースト層5を、球状の銀粒子を主として含有して設けられた第1の銀ペースト層5aと、第1の銀ペースト層5aの上に板状の銀粒子を主として含有して設けられた第2の銀ペースト層5bとの積層構造としたことで、等価直列抵抗が低減された固体電解コンデンサとすることができる。
(2)導電性高分子層3の表面に凹凸を有する固体電解コンデンサにおいて、陰極層6を構成する銀ペースト層5を、球状の銀粒子を主として含有して設けられた第1の銀ペー
スト層5aと、第1の銀ペースト層5aの上に板状の銀粒子を主として含有して設けられた第2の銀ペースト層5bとの積層構造としたことで、耐熱信頼性の向上した固体電解コンデンサとすることができる。
(3)板状の銀粒子を主として含有する第2の銀ペースト層5bを採用したことで、板状の銀粒子同士が接触して導電経路を形成しやすくなり、銀ペースト層5全体の抵抗を低減することが可能になる。このため、等価直列抵抗がさらに低減された固体電解コンデンサとすることができる。
(4)導電性カーボン層4として球状のカーボン粒子を主として含むものを採用することが好ましく、これにより球状の銀粒子を含有する第1の銀ペースト層5aがカーボン粒子間に位置し、導電性カーボン層4と第1の銀ペースト層5aとの間の接触面積が増加するので、導電性カーボン層4と第1の銀ペースト層5aとの接触抵抗をさらに低減することができる。このため、等価直列抵抗がさらに低減された固体電解コンデンサとすることができる。
(5)ブラスト法により導電性高分子層3の表面に凹凸を設ける場合には、導電性高分子層3の表面の算術平均粗さRaを0.3μm〜5.0μmの範囲とすることが好ましく、これにより、上記(1)〜(4)に記載の効果をより顕著に享受することができる。
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更などの変形を加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施形態も本発明の範囲に含まれうるものである。
上記実施形態では、弁作用金属からなる金属粒子の多孔質焼結体からなる陽極体を採用した固体電解コンデンサの例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえは、弁作用金属からなる陽極箔を採用した固体電解コンデンサであってもよい。この場合にも同様の効果を享受することができる。
上記実施形態では、導電性高分子層として、3層構造の導電性高分子層(プレコート層、第1の導電性高分子層、第2の導電性高分子層)を採用し、その表面(最外層表面)に凹凸を設けた例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、単層、2層あるいは4層以上の構造を有する導電性高分子層を採用し、その表面(最外層表面)に凹凸を設けてもよい。こうした場合にも同様の効果を享受することができる。
上記実施形態では、導電性高分子層の表面に対して、ブラスト法を用いて粗面化処理を施した例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、ラッピングフィルムを用いて粗面化処理を施してもよい。この場合にも上記効果を享受することができる。
(A)本実施形態に係る固体電解コンデンサの構成を示す概略断面図、(B)同固体電解コンデンサにおける導電性高分子層と陰極層との界面近傍の部分拡大図。
符号の説明
1 陽極体、1a 陽極リード、2 誘電体層、3 導電性高分子層、4 導電性カーボン層、5 銀ペースト層、5a 第1の銀ペースト層、5b 第2の銀ペースト層、6 陰極層、7 陽極端子、8 陰極端子、9 モールド外装体、10 コンデンサ素子。

Claims (4)

  1. 陽極体と、前記陽極体の表面に設けられた誘電体層と、前記誘電体層の上に設けられた導電性高分子層と、前記導電性高分子層の上に設けられたカーボン層およびその上に設けられた銀層を有する陰極層と、を備えた固体電解コンデンサであって、
    前記導電性高分子層は、前記陰極層側の表面に凹凸を有し、
    前記銀層は、前記凹凸を被覆する前記カーボン層の上に球状の銀粒子を主として含有して設けられた第1の銀層と、前記第1の銀層の上に板状の銀粒子を主として含有して設けられた第2の銀層とを有していることを特徴とした固体電解コンデンサ。
  2. 前記カーボン層は、球状のカーボン粒子を主として含有することを特徴とした請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  3. 前記導電性高分子層の凹凸は、前記導電性高分子層の表面の算術平均粗さで0.3μm〜5.0μmの範囲であることを特徴とした請求項1または2に記載の固体電解コンデンサ。
  4. 前記第1の銀層を構成する前記球状の銀粒子の平均粒径が前記導電性高分子層の表面の算術平均粗さに対して0.5〜1.3倍であることを特徴とした請求項1〜3何れかに記載の固体電解コンデンサ。
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