JP5611745B2 - 固体電解コンデンサの製造方法および固体電解コンデンサ - Google Patents

固体電解コンデンサの製造方法および固体電解コンデンサ Download PDF

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Description

本発明は、固体電解コンデンサの製造方法および固体電解コンデンサに関する。
従来の固体電解コンデンサとして、たとえば特開2009−10238号公報(特許文献1)が挙げられる。図4は、特許文献1に開示の固体電解コンデンサの構成を示す概略断面図である。図4を参照して、特許文献1の固体電解コンデンサは、陽極体1と、陽極体1の表面に形成された誘電体層2と、誘電体層2の上に形成された導電性高分子層3と、導電性高分子層3の上に形成された陰極層4とを備えている。陰極層4は、導電性高分子層3上に形成され、かつカーボン粒子を含む層からなるカーボン層4aと、カーボン層4a上に形成され、かつ銀粒子を含む層からなる銀ペースト層4bとを有している。
また特許文献1の電解コンデンサの製造方法として、以下の工程1〜工程4が開示されている。具体的には、まず、陽極体1を形成する(工程1)。次に、陽極体1の周囲を覆うように誘電体層2を形成する(工程2)。次に、誘電体層2の表面上に導電性高分子層3を形成する(工程3)。次に、導電性高分子層3上にカーボン層4aを形成し、さらにカーボン層4a上に銀ペースト層を形成する(工程4)。
特開2009−10238号公報
特許文献1の固体電解コンデンサおよびその製造方法において、カーボン層4aを形成している。カーボン層4aは脆いため、クラックが入りやすい。このため、固体電解コンデンサの特性が低下するという問題が生じる。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、特性を向上できる固体電解コンデンサの製造方法および固体電解コンデンサを提供することである。
本発明の一の局面における固体電解コンデンサの製造方法は、以下の工程を備えている。表面に誘電体層が形成された陽極体を準備する。誘電体層上に固体電解質層を形成する。固体電解質層上にカーボン層を形成する。カーボン層に水溶性ポリマーを接触する。水溶性ポリマー上に銀ペースト層を形成する。
本発明の一の局面における固体電解コンデンサの製造方法によれば、カーボン層に水溶性ポリマーを接触する工程により、固体電解質層上に形成されたカーボン層を水溶性ポリマーでコーティングすることができる。このため、カーボン層が水溶性ポリマーによって固定される。この状態で、銀ペースト層を形成する工程を実施することで、銀ペースト層を構成するバインダー樹脂と水溶性ポリマーとが結合するので、水溶性ポリマーと銀ペースト層との密着が良くなる。このように、カーボン層が水溶性ポリマーによって固定され、かつ水溶性ポリマーと銀ペースト層との密着が良くなることで、強度を高めることができる。したがって、特性を向上した固体電解コンデンサを製造することができる。
本発明の他の局面における固体電解コンデンサの製造方法は、以下の工程を備えている。表面に誘電体層が形成された陽極体を準備する。誘電体層上に固体電解質層を形成する。固体電解質層に、カーボンと水溶性ポリマーとの混合材料を接触させて、カーボンと水溶性ポリマーとの混合層を形成する。混合層上に銀ペースト層を形成する。
本発明の他の局面における固体電解コンデンサの製造方法によれば、カーボンと水溶性ポリマーとの混合材料を固体電解質層に接触させることにより、固体電解質層上に位置するカーボンを水溶性ポリマーでコーティングすることができる。このため、カーボンが水溶性ポリマーによって固定される。この状態で、銀ペースト層を形成する工程を実施することで、銀ペースト層を構成するバインダー樹脂と水溶性ポリマーとが結合するので、水溶性ポリマーと銀ペースト層との密着が良くなる。このように、カーボンが水溶性ポリマーによって固定され、かつ水溶性ポリマーと銀ペースト層との密着が良くなることで、強度を高めることができる。したがって、特性を向上した固体電解コンデンサを製造することができる。
本発明の一および他の局面における固体電解コンデンサの製造方法において好ましくは、水溶性ポリマーは、ポリアクリル酸系ポリマーおよびポリビニルアルコールの少なくとも一方を含む。
ポリアクリル酸系ポリマーおよびポリビニルアルコールは、カーボンを容易に覆うとともに、銀ペースト層との間を良好に固定することができるので、特性をより向上した固体電解コンデンサを製造することができる。
本発明の固体電解コンデンサは、陽極体と、誘電体層と、固体電解質層と、混合層と、銀ペースト層とを備えている。誘電体層は、陽極体上に形成されている。固体電解質層は、誘電体層上に形成されている。混合層は、固体電解質層上に形成され、カーボンと水溶性ポリマーとを含む。銀ペースト層は、混合層上に形成されている。
本発明の固体電解コンデンサによれば、混合層は水溶性ポリマーを含むので、固体電解質層上のカーボンは水溶性ポリマーでコーティングされ、かつ銀ペースト層を構成するバインダー樹脂は水溶性ポリマーと結合されている。これにより、カーボンは水溶性ポリマーによって固定されており、かつ水溶性ポリマーと銀ペースト層との密着は良好である。このため、強度を高めることができる。したがって、特性を向上する固体電解コンデンサを実現することができる。
以上のように、本発明の固体電解コンデンサの製造方法および固体電解コンデンサによれば、特性を向上することができる。
本発明の実施の形態1における固体電解コンデンサの構成を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1における固体電解コンデンサの製造方法を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2における固体電解コンデンサの製造方法を示すフローチャートである。 特許文献1の固体電解コンデンサの構成を概略的に示す断面図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における固体電解コンデンサ10の構成を概略的に示す断面図である。始めに、図1を参照して、本発明の一実施の形態における固体電解コンデンサ10を説明する。
図1に示すように、固体電解コンデンサ10は、陽極体11と、誘電体層12と、固体電解質層13と、混合層14aおよび銀ペースト層14bとを有する陰極層14とを備えている。陽極体11と、誘電体層12と、固体電解質層13と、陰極層14とは、固体電解コンデンサ10のコンデンサ素子を構成する。誘電体層12は、陽極体11上に形成され、本実施の形態では陽極体11に接するように形成されている。固体電解質層13は、誘電体層12上に形成され、本実施の形態では誘電体層12に接するように形成されている。混合層14aは、固体電解質層13上に形成され、本実施の形態では固体電解質層13に接するように形成されている。銀ペースト層14bは、混合層14a上に形成され、本実施の形態では混合層14a上に接すように形成されている。
陽極体11は、たとえば弁作用金属の焼結体からなる。弁作用金属は、たとえばタンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)などである。焼結体は多孔質構造を有している。
誘電体層12は、弁作用金属を化成処理することによって形成される酸化被膜である。たとえば、弁作用金属としてタンタルを用いた場合の誘電体層12の組成は酸化タンタル(Ta25)となり、弁作用金属としてアルミニウムを用いた場合の誘電体層12の組成は酸化アルミニウム(Al23)となる。
固体電解質層13は、ポリピロール、ポリフラン、ポリアニリン等の導電性高分子材料や、TCNQ錯塩(7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン)などにより構成される。固体電解質層13はポリピロールを含むことが好ましく、ポリピロールからなることがより好ましい。また、固体電解質層13は、電解重合法により形成されたポリピロールで構成されることが好ましい。
陰極層14は、内周側に位置する混合層14aと、外周側に位置する銀ペースト層とを有する。
混合層14aは、カーボンと水溶性ポリマーとを含む。つまり、混合層14aは、その構成成分として、カーボンと水溶性ポリマーとを含む。カーボンは、たとえばグラファイトを用いることができる。水溶性ポリマーは、たとえばポリアクリル酸系ポリマー、ポリビニルアルコール、セルロースエステル、セルロースエーテル、ポリアミノ酸、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミド、メチルセルロースなどを用いることができ、ポリアクリル酸系ポリマーおよびポリビニルアルコールの少なくとも一方を含むことが好ましい。
銀ペースト層14bは、バインダー樹脂と、銀粒子とを含む。バインダー樹脂は特に限定されないが、たとえばイミド系のポリマー、エポキシ系のポリマーなどを用いることができる。
本実施の形態の固体電解コンデンサ10は、陽極リード15と、陽極端子16と、陰極端子17と、接着層18とをさらに備えている。
陽極リード15は、たとえばタンタルなどの金属からなる棒状体であり、その一端は陽極体11に埋設されており、他端がコンデンサ素子の外部へ突出するように配置される。陽極端子16は、溶接などにより、その一部が陽極リード15に接続される。陰極端子17は、導電性の接着剤からなる接着層18を介して、コンデンサ素子の最外層である陰極層14と接続するように配置される。陽極端子16および陰極端子17は、たとえば銅または銅合金などの金属で構成される。
また、本実施の形態の固体電解コンデンサ10は、外装樹脂19をさらに備えている。外装樹脂19は、陽極端子16の一部および陰極端子17の一部が露出するように、陽極リード15、陽極端子16、陰極端子17および接着層18が配置されたコンデンサ素子を封止する。外装樹脂19は、たとえばエポキシ樹脂が用いられる。
続いて、図1および図2を参照して、本実施の形態における固体電解コンデンサ10の製造方法について説明する。なお、図2は、本発明の実施の形態1の固体電解コンデンサ10の製造方法を示すフローチャートである。
まず、図2に示すように、陽極体11を準備する(S10)。この工程(S10)では、たとえば弁作用金属の粉末である原料粉末を準備し、陽極リード15の長手方向の一端側が原料粉末に埋め込まれた状態で、所望の形状になるように原料粉末を成形する。そして、成形された原料粉末を焼結することにより、陽極リード15の一端側が埋め込まれた陽極体11を形成できる。陽極リード15と陽極体11とは、同一の弁作用金属からなることが好ましい。
次に、陽極体11上に誘電体層12を形成する(S20)。この工程(S20)では、たとえば陽極体11を硝酸やリン酸などの酸溶液中に浸漬し、電解化成を行なうことにより、陽極体11の表層部に誘電体層12を形成する。工程(S10、S20)を実施することにより、表面に誘電体層12が形成された陽極体11を準備することができる。
次に、誘電体層12上に固体電解質層13を形成する(S30)。この工程(S30)では、電解重合法、化学重合法などにより、誘電体層12上に導電性高分子からなる固体電解質層13を形成する。固体電解質層13は、電解重合法により形成することが好ましい。
電解重合法にて固体電解質層13を形成する場合、たとえばモノマーとドーパントとを含む電解重合液中に誘電体層12が形成された陽極体11を浸漬し、陽極体11を陽極として電解酸化する方法を採用することができる。
化学重合法にて固体電解質層13を形成する場合、モノマーと酸化剤とドーパントとを含む化学重合液に、誘電体層12が形成された陽極体11を浸漬する方法、上記化学重合液を誘電体層12が形成された陽極体11に塗布する方法、モノマー溶液および酸化剤溶液の各々に誘電体層12が形成された陽極体11を浸漬する方法、モノマー溶液および酸化剤溶液の各々を誘電体層12が形成された陽極体11に塗布する方法などを採用することができる。
なお、上記化学重合法においては、必ずしも酸化剤とドーパントとを別の材料とする必要はなく、酸化剤とドーパントとを兼ねる材料を用いることもできる。また、上記化学重合液や電解重合液には、上記材料のほかに、界面活性剤などの添加剤を添加してもよい。さらに、上記化学重合の後に熱を加える熱化学重合を実施してもよい。
次に、固体電解質層13上に、カーボン層を形成する(S40)。この工程(S40)では、たとえば、固体電解質層13上にカーボンペーストを塗布、あるいは、水または有機溶媒にカーボン粉末が拡散された液体中へ浸漬し、その後乾燥することによりカーボン層を形成する。この工程(S40)を実施することにより、カーボン層は、固体電解質層13上に配置される。
次に、カーボン層に水溶性ポリマーを接触する(S50)。この工程(S50)では、たとえば、工程(S40)で形成したカーボン層上に水溶性ポリマーを塗布し、乾燥する。これにより、カーボンと水溶性ポリマーとを含む混合層14aを形成することができる。この工程(S50)により、工程(S40)で固体電解質層13上に配置されたカーボン粒子間に水溶性ポリマーが侵入するとともに、カーボン層の表面を水溶性ポリマーがコーティングする。さらに、カーボン層を形成した後に水溶性ポリマーを接触することで、抵抗を低減することができる。
次に、水溶性ポリマー(混合層14a)上に銀ペースト層14bを形成する(S60)。この工程(S60)では、たとえば、固体電解質層13上に、銀ペースト層を塗布し、その後乾燥することにより、銀ペースト層14bを形成する。銀ペースト層14bを塗布する方法は特に限定されいが、ディッピング、スクリーン印刷などを採用することができる。この工程(S60)により、工程(S50)で形成された水溶性ポリマーと銀ペースト層のバインダー樹脂とが結合する。この結合はポリマー同士であるので、水溶性ポリマーの官能基とバインダー樹脂の官能基とが結合することで、結合強度を高めることができる。
工程(S40〜S60)を実施することにより、カーボンと水溶性ポリマーとを含む混合層14aと、混合層14a上に形成された銀ペースト層14bとを有する陰極層14を形成することができる。さらに工程(S10〜S60)を実施することにより、本実施の形態の固体電解コンデンサ10を構成するコンデンサ素子を製造することができる。
次に、陽極端子16および陰極端子17の各々を、陽極体11および陰極層14に接続する(S70)。この工程(S70)では、たとえば銅または銅合金からなる陽極端子16を陽極リード15に接続するとともに、銅または銅合金からなる陰極端子17を陰極層14に接続する。陰極層14と陰極端子17とは、たとえば接着層18により接続する。陽極端子16と陽極リード15とは、たとえば抵抗溶接により接続することができる。なお、陰極層14と陰極端子17とを抵抗溶接により接続してもよいし、陽極端子16と陽極リード15とを接着層18により接続してもよい。
次に、外装樹脂19で被覆する(S80)。この工程(S80)では、陽極端子16および陰極端子17の一部が外部に露出するように、コンデンサ素子を外装樹脂19で被覆する。被覆する方法は、特に限定されないが、たとえばトランスファーモールド法などが採用される。その後、陽極端子16および陰極端子17のうち外装樹脂19から露出している部分を外装樹脂19に沿って折り曲げる。
なお、外装樹脂19で被覆する工程(S80)を実施することにより、水溶性ポリマーに熱が加えられる。水溶性ポリマーが硬化することで、強度をさらに高めることもできる。
以上の工程(S10〜S80)を実施することにより、図1に示す固体電解コンデンサ10を製造することができる。
以上説明したように、本実施の形態における固体電解コンデンサおよびその製造方法によれば、固体電解質層13上にカーボン層を形成する工程(S40)と、カーボン層に水溶性ポリマーを接触する工程(S50)と、水溶性ポリマー上に銀ペースト層14bを形成する工程(S60)とを備えている。カーボン層に水溶性ポリマーを接触する工程(S50)により、固体電解質層13上に形成されたカーボン層を水溶性ポリマーでコーティングすることができる。このため、カーボン層が水溶性ポリマーによって固定される。この状態で、銀ペースト層14bを形成する工程(S60)を実施することで、銀ペースト層14bを構成するバインダー樹脂と水溶性ポリマーとが結合するので、水溶性ポリマーと銀ペースト層14bとの密着が良くなる。このように、カーボン層が水溶性ポリマーによって固定され、かつ水溶性ポリマーと銀ペースト層14bとの密着が良くなることで、固体電解質層13と銀ペースト層14bとの間にカーボン層のみが配置される場合よりも、強度を高めることができる。このため、強度が不足することに起因したクラックの発生などを低減することができる。したがって、信頼性や等価直列インダクタンス(ESL:Equivalent Series Inductance)容量(Cap)、漏れ電流(LC)などの特性を向上した固体電解コンデンサを製造することができる。
また、カーボン層が水溶性ポリマーによって固定され、かつ水溶性ポリマーと銀ペースト層14bとの密着が良くなることで、カーボンおよび水溶性ポリマーを含む混合層14aと固体電解質層13との隙間、およびカーボンおよび水溶性ポリマーを含む混合層14aと銀ペースト層14bとの隙間を低減することができる。つまり、固体電解質層13と銀ペースト層14bとの間に、カーボンと水溶性ポリマーとを含む混合層14aを形成することにより、固体電解質層13と銀ペースト層14bとの間の隙間を低減することができる。したがって、特性を向上した固体電解コンデンサを製造することができる。
本実施の形態における固体電解コンデンサおよびその製造方法において好ましくは、水溶性ポリマーは、ポリアクリル酸系ポリマーおよびポリビニルアルコールの少なくとも一方を含む。ポリアクリル酸系ポリマーおよびポリビニルアルコールは、カーボンとの結合および銀ペースト層14bとの間を、良好に固定することができるので、特性をより向上した固体電解コンデンサを製造することができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2における固体電解コンデンサは、図1に示す実施の形態1の固体電解コンデンサ10と同様であるので、その説明は繰り返さない。
図3は、本発明の実施の形態2における固体電解コンデンサの製造方法を示すフローチャートである。図1および図3を参照して、本実施の形態における固体電解コンデンサの製造方法について説明する。
まず、陽極体11を準備する工程(S10)と、陽極体11上に誘電体層12を形成する工程(S20)と、誘電体層12上に固体電解質層13を形成する工程(S30)とを実施する。これらの工程(S10〜S30)は、実施の形態1と同様であるので、その説明は繰り返さない。
次に、固体電解質層13に、カーボンと水溶性ポリマーとの混合材料を接触させて、カーボンと水溶性ポリマーとの混合層14aを形成する(S90)。この工程(S90)は、たとえば以下のように行なわれる。具体的には、水を溶媒としてカーボン粉末と水溶性ポリマーとの混合材料を準備する。水を溶媒とすることにより水溶性ポリマーが良好に分散される。その後、この混合材料中に固体電解質層13を浸漬、または、固体電解質層13の表面に混合材料を塗布する。次いで、乾燥する。この工程(S90)により形成される混合層14aの外周側は、水溶性ポリマーでコーティングされている。
次に、混合層14a上に銀ペースト層14bを形成する(S60)。この工程(S60)は、実施の形態1と同様であるので、その説明は繰り返さない。以上の工程(S10〜S30、S60、S90)により、本実施の形態のコンデンサ素子を製造することができる。
次に、陽極端子16および陰極端子17の各々を、陽極体11および陰極層14に接続する(S70)。次に、外装樹脂19で被覆する(S80)。これらの工程(S70、S80)は実施の形態1と同様であるので、その説明は繰り返さない。
以上の工程(S10〜S30、S60〜S90)を実施することにより、図1に示す固体電解コンデンサ10を製造することができる。
以上説明したように、本実施の形態における固体電解コンデンサおよびその製造方法によれば、固体電解質層13に、カーボンと水溶性ポリマーとの混合材料を接触させて、カーボンと水溶性ポリマーとの混合層14aを形成する工程(S90)と、混合層14a上に銀ペースト層14bを形成する工程(S60)とを備えている。工程(S90)においてカーボンと水溶性ポリマーとの混合材料を固体電解質層13に接触させることにより、固体電解質層13上に位置するカーボンを水溶性ポリマーでコーティングすることができる。このため、カーボンが水溶性ポリマーによって固定される。この状態で、銀ペースト層14bを形成する工程(S60)を実施することで、銀ペースト層14bを構成するバインダー樹脂と水溶性ポリマーとが結合するので、水溶性ポリマーと銀ペースト層14bとの密着が良くなる。このように、カーボンが水溶性ポリマーによって固定され、かつ水溶性ポリマーと銀ペースト層14bとの密着が良くなることで、固体電解質層13と銀ペースト層14bとの間にカーボン層のみが配置される場合よりも、強度を高めることができる。したがって、特性を向上した固体電解コンデンサを製造することができる。
また、カーボンが水溶性ポリマーによって固定され、かつ水溶性ポリマーと銀ペースト層14bとの密着が良くなることで、カーボンおよび水溶性ポリマーを含む混合層14aと固体電解質層13との隙間、および、カーボンおよび水溶性ポリマーを含む混合層14aと銀ペースト層14bとの隙間を低減することができる。つまり、固体電解質層13と銀ペースト層14bとの間に、カーボンと水溶性ポリマーとを含む混合層14aを形成することにより、固体電解質層13と銀ペースト層14bとの間の隙間を低減することができる。したがって、特性を向上した固体電解コンデンサを製造することができる。
本実施例では、固体電解質層と銀ペースト層との間に、カーボンと水溶性ポリマーとを含む混合層を形成することの効果について調べた。
(本発明例1)
本発明例1は、基本的には上述した実施の形態1の固体電解コンデンサの製造方法にしたがって図1に示す固体電解コンデンサ10を製造した。
具体的には、まず、タンタル粉末を準備し、棒状体の陽極リード15の長手方向の一端側をタンタル粉末に埋め込んだ状態で、タンタル粉末を直方体に成形した。そして、これを焼結して、陽極リード15の一端が埋め込まれた陽極体11を準備した(S10)。
次に、陽極体11をリン酸溶液に浸して電圧を印加することにより、陽極体11の表面にTa25からなる誘電体層12を形成した(S20)。
次に、ポリピロールを電解重合液中に誘電体層12が形成された陽極体11を浸漬し、固体電解質層13を形成した。その後、乾燥することで、誘電体層12上に固体電解質層13を形成した(S30)。
次に、固体電解質層13上に、カーボンペーストを塗布し、10分乾燥することにより、カーボン層を形成した(S40)。
次に、カーボン層上に、水溶性ポリマーとしてポリアクリル酸系ポリマーを塗布した(S50)。これにより、混合層14aを形成した。
次に、平均粒径0.2〜1.0μmの銀粉末と、溶媒としてのNMP(N−メチル-2−ピロリドン)と、バインダー樹脂としてエポキシ系樹脂とを有する銀ペーストを用いて、混合層14a上に銀ペースト層14bを形成した(S60)。
次に、陽極リード15に陽極端子16をスポット溶接にて接続し、陰極端子17を導電性の接着層18を介して陰極層14に接続した(S70)。次に、全体を外装樹脂19でモールド外装した(S80)。
以上の工程(S10〜S80)により、図1に示すように、固体電解質層13上に形成されたカーボンと水溶性ポリマーとを含む混合層14aと、混合層14a上に形成された銀ペースト層14bとを備えた本発明例1の固体電解コンデンサ10を製造した。
(本発明例2)
本発明例2は、基本的には上述した実施の形態2の固体電解コンデンサの製造方法にしたがって図1に示す固体電解コンデンサ10を製造した。
具体的には、本発明例1と同様に、陽極体11を準備する工程(S10)と、陽極体11上に誘電体層12を形成する工程(S20)と、誘電体層12上に固体電解質層13を形成する工程(S30)とを実施した。
次に、固体電解質層13に、カーボンと水溶性ポリマーとの混合材料を接触させて、カーボンと水溶性ポリマーとの混合層を形成した(S90)。カーボンはグラファイト粉末を用い、水溶性ポリマーは本発明例1と同様のポリマーを用いた。
次に、本発明例1と同様に、混合層14a上に銀ペースト層14bを形成し(S60)、陽極端子16および陰極端子17の各々を、陽極体11および陰極層14に接続し(S70)、外装樹脂19で被覆した(S80)。
以上の工程(S10〜S30、S60〜S90)により、図1に示すように、固体電解質層13上に形成されたカーボンと水溶性ポリマーとを含む混合層14aと、混合層14a上に形成された銀ペースト層14bとを備えた本発明例2の固体電解コンデンサ10を製造した。
(比較例1)
比較例1は、基本的には本発明例1の固体電解コンデンサ10と同様に製造したが、カーボン層に水溶性ポリマーを接触する工程(S50)を実施しなかった点において異なっていた。このため、比較例1の固体電解コンデンサは、固体電解質層上に形成されたカーボン層と、カーボン層上に形成された銀ペースト層とを備えていた。
(評価方法)
本発明例1、2および比較例1の固体電解コンデンサについて、LCRメータを用いて、ESRを測定した。ESRの測定条件は、100kHzとした。その結果を下記の表1に記載する。
Figure 0005611745
(評価結果)
固体電解質層13上にカーボン層を形成する工程(S40)と、カーボン層に水溶性ポリマーを接触する工程(S50)とを実施した本発明例1、および、固体電解質層に、カーボンと水溶性ポリマーとの混合材料を接触させる工程(S90)を実施した本発明例2は、固体電解質層13上に形成されたカーボンと水溶性ポリマーとを含む混合層14aを形成することができた。この混合層14aを形成した本発明例1および2は、カーボンと銀ペースト層14bとの間に水溶性ポリマーを配置しなかった比較例1よりも、表1に示すように、ESRを向上することができた。このことから、カーボンと銀ペースト層14bとの間に水溶性ポリマーを配置することによって、ESRを向上できることがわかった。
以上より、本実施例によれば、固体電解質層と銀ペースト層との間にカーボンと水溶性ポリマーとを含む混合層を形成することにより、固体電解コンデンサの特性を向上できることが確認できた。
今回開示された実施の形態および実施例は例示であってこれに制限されるものではない。本発明は上記で説明した範囲ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 固体電解コンデンサ、11 陽極体、12 誘電体層、13 固体電解質層、14 陰極層、14a混合層、14b 銀ペースト層、15 陽極リード、16 陽極端子、17 陰極端子、18 接着層、19 外装樹脂。

Claims (2)

  1. 表面に誘電体層が形成された陽極体を準備する工程と、
    前記誘電体層上に固体電解質層を形成する工程と、
    前記固体電解質層上にカーボン層を形成する工程と、
    前記カーボン層に水溶性ポリマーを接触する工程と、
    前記水溶性ポリマー上に銀ペースト層を形成する工程とを備えた、固体電解コンデンサの製造方法。
  2. 前記水溶性ポリマーは、ポリアクリル酸系ポリマーおよびポリビニルアルコールの少なくとも一方を含む、請求項1に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
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