JP4368349B2 - 固体電解コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサ及びその製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、固体電解コンデンサ及びその製造方法に係り、特に、タンタル、ニオブ、チタン、タングステンから選択される少なくとも1種以上の金属からなる陽極に誘電体層が形成され、この誘電体層の上に電解質層と陰極とが積層された固体電解コンデンサにおいて、陰極を改善し、高周波領域における等価直列抵抗(ESR)を小さくした点に特徴を有するものである。
従来からパーソナルコンピュータ等において、固体電解コンデンサが利用されている。
また、近年においては、パーソナルコンピュータにおけるCPUの高周波数化により、瞬時に回路に電流を供給する必要があり、このため、高周波領域における等価直列抵抗が小さい固体電解コンデンサの開発が望まれている。
ここで、上記の固体電解コンデンサとしては、一般に、タンタル等の金属からなる陽極にその酸化物からなる誘電体層が形成され、この誘電体層の上に電解質層と陰極とが積層されたものが用いられている。
また、この固体電解コンデンサの陰極としては、一般に、上記の電解質層の上に、カーボン層と銀層との2層が積層されたものが用いられている。
しかし、このようにカーボン層と銀層とを積層させた陰極においては、カーボン層と銀層とが異なる性質を有しているため、カーボン層と銀層との間の接触抵抗が大きくなり、これにより高周波領域における等価直列抵抗が大きくなるという問題があった。
このため、近年においては、特開平10−242000号公報に示されるように、電解質層上に、陰極として、カーボン層と、カーボンと銀との混合層と、銀層との3層を設けて、高周波領域における等価直列抵抗を低減化させるようにした固体電解コンデンサが提案されている。
しかし、発明者らが検討した結果、上記のように電解質層上に、陰極として、カーボン層と、カーボンと銀との混合層と、銀層との3層を設けた場合、カーボンと銀との混合層と銀層との間の接触抵抗が大きくなり、依然として高周波領域における等価直列抵抗を十分に低減化させることができなかった。
この発明は、固体電解コンデンサにおける上記のような問題を解決することを課題とするものであり、固体電解コンデンサ内における接触抵抗等を低減させ、高周波領域における等価直列抵抗の小さい固体電解コンデンサが得られるようにすることを目的とする。
この発明における固体電解コンデンサにおいては、タンタル、ニオブ、チタン、タングステンから選択される少なくとも1種以上の金属からなる陽極の上に、誘電体層と、電解質層と、陰極とが積層された固体電解コンデンサにおいて、上記の陰極が、平均粒径(メジアン径)が2μm以上の銀粒子からなる第1材料と、導電性炭素粒子及び/又は平均粒径(メジアン径)が1μm以下の銀粒子からなる第2材料と、結着材とを含む混合層を有している。
そして、上記の固体電解コンデンサのように、電解質層の上に陰極として、メジアン径が2μm以上の銀粒子からなる第1材料と、導電性炭素粒子及び/又はメジアン径が1μm以下の銀粒子からなる第2材料と、結着材とを含む混合層を設けると、この混合層において、メジアン径が2μm以上の銀粒子からなる第1材料の間に、導電性炭素粒子やメジアン径が1μm以下の銀粒子からなる第2材料が入り込み、この混合層内における導電性が向上すると共に、この混合層と上記の電解質層との密着性も向上して、その接触抵抗も低減されるようになり、高周波領域における等価直列抵抗が大きく減少する。
また、上記の固体電解コンデンサにおいては、上記の陰極において、上記の電解質層と上記の混合層との間にカーボン層を設けるようにしてもよい。
そして、このように電解質層の上にカーボン層を形成し、このカーボン層の上に、メジアン径が2μm以上の銀粒子からなる第1材料と、導電性炭素粒子及び/又はメジアン径が1μm以下の銀粒子からなる第2材料と、結着材とを含む混合層を設けると、上記のように混合層において、メジアン径が2μm以上の銀粒子からなる第1材料の間に、導電性炭素粒子やメジアン径が1μm以下の銀粒子からなる第2材料が入り込んで、この混合層内における導電性が向上すると共に、この混合層と上記のカーボン層との密着性も向上して、接触抵抗も低減されるようになり、高周波領域における等価直列抵抗が大きく減少する。
また、上記の固体電解コンデンサにおいて、上記の混合層中において、導電性炭素粒子やメジアン径が1μm以下の銀粒子からなる第2材料の量が少ないと、メジアン径が2μm以上の銀粒子からなる第1材料の間に、導電性炭素粒子やメジアン径が1μm以下の銀粒子からなる第2材料が十分に入り込まなくなって、上記のような効果が十分に得られなくなる。一方、上記の第2材料の量が多くなりすぎると、粒径の大きな第1材料の量が少なくなって、電気が流れるのに多くの接触部分を通過するようになって、粒子間の接触抵抗が大きくなって、等価直列抵抗が大きくなる。このため、上記の第1材料と第2材料との合計量に対する第2材料の量を0.5〜40wt%の範囲にすることが好ましく、より好ましくは、3〜40wt%の範囲になるようにする。
ここで、上記の固体電解コンデンサにおいて、上記の混合層に用いるメジアン径が1μm以下の銀粒子を粉砕によって得ることは困難であるため、このようなメジアン径が1μm以下の銀粒子を得るにあたっては、メジアン径が1μm以下の酸化銀粒子を還元させるようにすることが好ましい。
そして、上記のメジアン径が1μm以下の銀粒子を含有する混合層を得るにあたって、混合層中にメジアン径が1μm以下の酸化銀粒子を含有させ、この酸化銀粒子を還元させるようにする。
ここで、混合層中にメジアン径が1μm以下の酸化銀粒子を含有させて、この酸化銀粒子を還元させるにあたっては、例えば、160℃以上の温度で熱処理することが望ましい。
また、上記の固体電解コンデンサにおいて、上記の第1材料の銀粒子及び第2材料の銀粒子における接触面積を大きくして、混合層内の導電性を高め、等価直列抵抗を減少させるためには、上記の第1材料の銀粒子及び/又は第2材料の銀粒子として、長さに対する厚みが非常に小さい鱗片状のものを用いることが好ましい。
そして、第1材料として鱗片状の銀粒子を用いる場合には、最大長の中央値が2μm以上になったものを用いるようにし、また第2材料として鱗片状の銀粒子を用いる場合には、最大長の中央値が1μm以下になったものを用いるようにする。なお、これらの銀粒子における最大長とは、粒子の外周の2点間に引いた線分の最大長さである。また、最大長の中央値とは、これらの粒子の最大長の累積分布曲線における累積値が50%になった時の長さである。
また、上記の鱗片状になった各銀粒子の厚みdに対する最大長Lの比(L/d)が小さいと、第1材料の銀粒子及び第2材料の銀粒子における接触面積を大きくして、等価直列抵抗をさらに減少させることが困難になる一方、上記の比(L/d)が大きくなりすぎると、これらの銀粒子の表面を覆う結着材の量が多くなって、等価直列抵抗を減少させることが困難になるため、厚みdに対する最大長Lの比(L/d)が4〜100の範囲である鱗片状の銀粒子を用いることが好ましい。
ここで、上記のように第1材料として、最大長の中央値が2μm以上になった鱗片状の銀粒子を用いた場合や、第2材料として最大長の中央値が1μm以下になったもの鱗片状の銀粒子を用いた場合においても、前記の固体電解コンデンサの場合と同様に、上記の混合層中における第2材料の量が少ないと、第1材料の間に第2材料が十分に入り込まなくなって、上記のような効果が十分に得られなくなる。一方、上記の第2材料の量が多くなりすぎると、第1材料の量が少なくなって、電気が流れるのに多くの接触部分を通過するようになり、粒子間の接触抵抗が大きくなって、等価直列抵抗が大きくなる。このため、上記の第1材料と第2材料との合計量に対する第2材料の量を0.5〜40wt%の範囲にすることが好ましく、より好ましくは、3〜40wt%の範囲になるようにする。
また、上記の最大長の中央値が1μm以下になったもの鱗片状の銀粒子もメジアン径が1μm以下の銀粒子と同様に、粉砕によって得ることは困難であるため、このような最大長の中央値が1μm以下になったもの鱗片状の銀粒子を得るにあたっては、最大長の中央値が1μm以下になったもの鱗片状の酸化銀粒子を還元させるようにすることが好ましい。
そして、最大長の中央値が1μm以下になったもの鱗片状の酸化銀粒子をを含有する混合層を得るにあたって、混合層中に最大長の中央値が1μm以下になったもの鱗片状の酸化銀粒子を含有させ、この酸化銀粒子を還元させるようにする。
ここで、混合層中に最大長の中央値が1μm以下になったもの鱗片状の酸化銀粒子をを含有させて、この酸化銀粒子を還元させるにあたっては、例えば、160℃以上の温度で熱処理することが望ましい。
また、第2材料に用いる上記の導電性炭素粒子としては、例えば、カーボンブラックや黒鉛を用いることができるが、特に、カーボンブラックと黒鉛とを混合させて用いることが好ましい。
また、上記の混合層に用いる結着材としては、従来より一般に使用されている公知のものを用いることができるが、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂から選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。これは、結着材にポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂から選択される少なくとも1種を用いると、上記の第1の固体電解コンデンサにおいては、上記のカーボン層と混合層との密着性が、また上記の第2の固体電解コンデンサにおいては、上記の電解質層と混合層との密着性がさらに向上して、高周波領域における等価直列抵抗がさらに低下するためである。
図1は、この発明の実施形態1に係る固体電解コンデンサの断面説明図である。
図2は、この発明の実施形態2に係る固体電解コンデンサの断面説明図である。
図3は、比較例1において作製した固体電解コンデンサの断面説明図である。
図4は、比較例2において作製した固体電解コンデンサの断面説明図である。
以下、この発明の実施形態に係る固体電解コンデンサを添付図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
実施形態1の固体電解コンデンサは、図1に示すように、タンタル、ニオブ、チタン、タングステンから選択される少なくとも1種以上の金属からなる陽極1が陽極酸化されて、この陽極1の表面に酸化物からなる誘電体層2が形成され、この誘電体層2の上に、導電性高分子や二酸化マンガン等を用いた電解質層3が形成され、この電解質層3の上に陰極4が形成された構造になっている。
そして、この実施形態1の固体電解コンデンサにおいては、上記の陰極4として、上記の電解質層3の上にカーボン層4aを形成すると共に、このカーボン層4aの上に、メジアン径が2μm以上の銀粒子からなる第1材料と、導電性炭素粒子及び/又はメジアン径が1μm以下の銀粒子からなる第2材料と、結着材とを含む混合層4bとを形成している。
なお、上記のメジアン径が2μm以上の銀粒子からなる第1材料に代えて、第1材料として、最大長の中央値が2μm以上になった鱗片状の銀粒子を用いるようにしたり、また上記のメジアン径が1μm以下の銀粒子からなる第2材料に代えて、第2材料として、最大長の中央値が1μm以下になった鱗片状の銀粒子を用いるようにすることができる。
(実施形態2)
実施形態2の固体電解コンデンサにおいても、図2に示すように、タンタル、ニオブ、チタン、タングステンから選択される少なくとも1種以上の金属からなる陽極1が陽極酸化されて、この陽極1の表面に酸化物からなる誘電体層2が形成され、この誘電体層2の上に、導電性高分子や二酸化マンガン等を用いた電解質層3が形成され、この電解質層3の上に陰極4が形成された構造になっている。
そして、この実施形態2の固体電解コンデンサにおいては、上記の陰極4として、上記の電解質層3の上に、カーボン層4aを形成することなく、メジアン径が2μm以上の銀粒子からなる第1材料と、導電性炭素粒子及び/又はメジアン径が1μm以下の銀粒子からなる第2材料と、結着材とを含む混合層4bだけを形成している。
なお、この実施形態2の固体電解コンデンサにおいても、上記のメジアン径が2μm以上の銀粒子からなる第1材料に代えて、第1材料として、最大長の中央値が2μm以上になった鱗片状の銀粒子を用いるようにしたり、また上記のメジアン径が1μm以下の銀粒子からなる第2材料に代えて、第2材料として、最大長の中央値が1μm以下になった鱗片状の銀粒子を用いるようにすることができる。
以下、この発明の実施例に係る固体電解コンデンサ及びその製造方法について具体的に説明すると共に、この発明の実施例に係る固体電解コンデンサにおいては、高周波領域における等価直列抵抗が大きく低下することを、比較例を挙げて明らかにする。なお、この発明に係る固体電解コンデンサ及びその製造方法は、下記の実施例に示したものに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施できるものである。
(実施例A1)
実施例A1の固体電解コンデンサは、上記の実施形態1に示す固体電解コンデンサの構成になっている。
ここで、この固体電解コンデンサにおいては、陽極1にタンタル焼結体を用い、この陽極1を陽極酸化させて、その表面に酸化膜からなる誘電体層2を形成し、この誘電体層2の上に、電解重合等によって得られる導電性高分子のポリピロールからなる電解質層3を形成し、この電解質層3の上に陰極4を形成するようにした。
そして、上記のように電解質層3の上に陰極4を形成するにあたっては、先ず電解質層3の上に、黒鉛を5wt%、水を90wt%、結着材としてのカルボキシメチルセルロースを5wt%の割合で混合したカーボンペーストを塗布し、これを150℃で30分間乾燥させて、電解質層3の上にカーボン層4aを形成した。
一方、略球状でメジアン径が3μmの銀粒子と、略球状でメジアン径が0.5μmの酸化銀(I)AgO粒子とを95:5の重量比で混合させた混合物88重量部に対して、結着材としてポリイミド樹脂の一種であるポリアミドイミドを5重量部、溶剤のγ−ブチロラクトンを7重量部の割合で混合させて混合層用ペーストを作製した。
そして、上記の混合層用ペーストを上記のカーボン層4aの上に塗布し、これを160℃で30分間乾燥させると共に上記の酸化銀(I)Ag2O粒子を還元させ、メジアン径が3μmの銀粒子とメジアン径が0.5μmの銀粒子とが含有されてポリアミドイミドにより結着された混合層4bを形成した。
(実施例A2)
実施例A2の固体電解コンデンサにおいては、上記の実施例A1の固体電解コンデンサにおける混合層用ペーストの作製において、上記のメジアン径が0.5μmの酸化銀(I)AgO粒子に代えて、略球状でメジアン径が0.5μmの酸化銀(II)AgO粒子を用い、それ以外は、上記の実施例A1の場合と同様にして、メジアン径が3μmの銀粒子とメジアン径が0.5μmの銀粒子とが含有されてポリアミドイミドにより結着された混合層4bを形成した。
(実施例A3)
実施例A3の固体電解コンデンサにおいては、上記の実施例A1の固体電解コンデンサにおける混合層用ペーストの作製において、上記のメジアン径が0.5μmのAgO粒子に代えて、カーボンブラックの1種であるメジアン径が0.05μmのアセチレンブラックを用い、それ以外は、上記の実施例A1の場合と同様にして、メジアン径が3μmの銀粒子とメジアン径が0.05μmのアセチレンブラックとが含有されてポリアミドイミドにより結着された混合層4bを形成した。
(実施例A4)
実施例A4の固体電解コンデンサにおいては、上記の実施例A1の固体電解コンデンサにおける混合層用ペーストの作製において、略球状でメジアン径が3μmの銀粒子と、略球状でメジアン径が0.5μmのAgO粒子と、メジアン径が0.05μmのアセチレンブラックとを95:2.5:2.5の重量比で混合させた混合物を用いるようにし、それ以外は、上記の実施例A1の場合と同様にして、メジアン径が3μmの銀粒子とメジアン径が0.5μmの銀粒子とメジアン径が0.05μmのアセチレンブラックとが含有されてポリアミドイミドにより結着された混合層4bを形成した。
(実施例B1)
実施例B1の固体電解コンデンサは、上記の実施形態2に示す固体電解コンデンサの構成になっている。
ここで、この実施例B1の固体電解コンデンサにおいては、上記の実施例A1の固体電解コンデンサにおいて、上記のポリピロールからなる電解質層3の上に陰極4を形成するにあたり、カーボン層4aを設けないようにし、それ以外は、上記の実施例A1の場合と同様にして、上記の電解質層3の上に、メジアン径が3μmの銀粒子とメジアン径が0.5μmの銀粒子とが含有されてポリアミドイミドにより結着された混合層4bからなる陰極4を形成した。
(比較例1)
比較例1の固体電解コンデンサにおいては、上記の実施例A1の固体電解コンデンサにおける混合層用ペーストに代えて、略球状でメジアン径が3μmの銀粒子88重量部に対して、ポリアミドイミドを5重量部、溶剤のγ−ブチロラクトンを7重量部の割合で混合させた銀ペーストを使用し、それ以外は、上記の実施例A1の場合と同様にし、図3に示すように、メジアン径が3μmの銀粒子がポリアミドイミドによって結着された銀層4cを形成した。
(比較例2)
比較例2の固体電解コンデンサにおいては、上記の実施例A3の固体電解コンデンサの場合と同様にして、略球状でメジアン径が3μmの銀粒子とメジアン径が0.05μmのアセチレンブラックとがポリアミドイミドとが含有されてポリアミドイミドにより結着された混合層4bを形成した後、図4に示すように、この混合層4bの上に、メジアン径が3μmの銀粒子88重量部に対して、ポリアミドイミドを5重量部、溶剤のγ−ブチロラクトンを7重量部の割合で混合させた銀ペーストを塗布し、これを150℃で30分間乾燥させて、混合層4bの上に銀層4cを形成した。
次に、上記のように作製した実施例A1〜A4,実施例B1及び比較例1,2の各固体電解コンデンサを用い、それぞれ周波数100kHzでの等価直列抵抗(ESR)を等価直列抵抗メータにより測定し、各固体電解コンデンサにおける等価直列抵抗(ESR)を、実施例A1の固体電解コンデンサにおける等価直列抵抗(ESR)を100とした指数で下記の表1に示した。
Figure 0004368349
この結果から明らかなように、陰極4として、電解質層3の上にカーボン層4aと、メジアン径が2μm以上の銀粒子からなる第1材料と、導電性炭素粒子やメジアン径が1μm以下の銀粒子からなる第2材料とを含む混合層4bを設けた実施例A1〜A4の固体電解コンデンサや、電解質層3の上にカーボン層4aを設けずに、直接上記の混合層4bを設けた実施例B1の固体電解コンデンサは、上記の混合層4bに代えてメジアン径が3μmの銀粒子だけが含まれた銀層4cを形成した比較例1の固体電解コンデンサや、上記の混合層4bの上にさらにメジアン径が3μmの銀粒子だけが含まれた銀層4cを形成した比較例2の固体電解コンデンサに比べて、ESRが大きく低減された。
また、上記の実施例A1〜A4及び実施例B1の固体電解コンデンサを比較すると、導電性炭素粒子であるアセチレンブラックだけを第2材料に用いた実施例A3の固体電解コンデンサに比べて、メジアン径が1μm以下の銀粒子を含む第2材料を用いた固体電解コンデンサの方がESRが低減されており、特に、第2材料として、メジアン径が1μm以下の銀粒子と導電性炭素粒子であるアセチレンブラックとの両方を含むものを用いた実施例A4の固体電解コンデンサにおいて、さらにESRが低減されていた。
(実施例A5,A6)
実施例A5,A6においては、上記の実施例A3における固体電解コンデンサにおいて、上記の混合層4bに含有させる導電性炭素粒子の種類を変更し、それ以外は、上記の実施例A3の場合と同様にして、実施例A5,A6の各固体電解コンデンサを作製した。
ここで、導電性炭素粒子として、実施例A5においては、メジアン径が5μmの黒鉛を用い、また実施例A6においては、メジアン径が0.05μmのアセチレンブラックとメジアン径が5μmの黒鉛とを1:1の重量比で混合させたものを用いた。
そして、このように作製した実施例A5,A6の各固体電解コンデンサについても、上記の場合と同様にして、それぞれ周波数100kHzでの等価直列抵抗(ESR)を測定し、実施例A5,A6の各固体電解コンデンサにおける等価直列抵抗(ESR)を、上記の実施例A3の固体電解コンデンサにおける等価直列抵抗(ESR)を100とした指数で下記の表2に示した。
Figure 0004368349
この結果、混合層4bに含有させる導電性炭素粒子に、黒鉛やアセチレンブラックと黒鉛とを混合させたものを用いた実施例A5,A6の固体電解コンデンサにおいても、アセチレンブラックを用いた実施例A3の固体電解コンデンサと同様に、比較例1,2の固体電解コンデンサに比べて、ESRが大きく低減されていた。
また、混合層4bに含有させる導電性炭素粒子に、粒径の大きな黒鉛だけを用いた実施例A5の固体電解コンデンサよりも、粒径の小さなアセチレンブラックを含むものを用いた固体電解コンデンサの方がESRが低減されており、特に、粒径の小さなアセチレンブラックと粒径の大きな黒鉛とを混合させたものを用いた実施例A6の固体電解コンデンサでは、さらにESRが低減された。
(実施例A7,A8及び比較例3,4)
実施例A7,A8及び比較例3,4においては、上記の実施例A1における固体電解コンデンサにおいて、上記の混合層用ペーストに添加させるAgO粒子のメジアン径を変更させて、上記の混合層4b中において、前記のメジアン径が3μmの銀粒子と混合させる小粒径の銀粒子のメジアン径を変更させ、それ以外は、上記の実施例A1の場合と同様にして、実施例A7,A8及び比較例3,4の各固体電解コンデンサを作製した。
ここで、実施例A7においてはメジアン径が0.1μmのAgO粒子を、実施例A8においてはメジアン径が1.0μmのAgO粒子を、比較例3においてはメジアン径が1.5μmのAgO粒子を、比較例4においてはメジアン径が2.0μmのAgO粒子を用いた。そして、前記のように160℃で30分間乾燥させて、これらのAgO粒子を銀粒子に還元させた場合、それぞれ還元前と同じメジアン径になった銀粒子が含有されるようになった。
そして、このように作製した実施例A7,A8及び比較例3,4の各固体電解コンデンサについても、上記の場合と同様にして、それぞれ周波数100kHzでの等価直列抵抗(ESR)を測定し、これらの各固体電解コンデンサにおける等価直列抵抗(ESR)を、上記の実施例A1の固体電解コンデンサにおける等価直列抵抗(ESR)を100とした指数で下記の表3に示した。
Figure 0004368349
この結果、混合層4bにおいて、メジアン径が3μmの銀粒子と混合させる小粒径の銀粒子のメジアン径を1μm以下にした実施例A1,A7,A8の各固体電解コンデンサは、メジアン径が3μmの銀粒子と混合させる小粒径の銀粒子のメジアン径が1μmを超える比較例3,4の各固体電解コンデンサに比べて、ESRが大きく低減されていた。
(実施例A9〜A18)
実施例A9〜A18においては、混合層4bを設けるにあたり、上記の実施例A4における固体電解コンデンサと同様に、メジアン径が3μmの銀粒子と、メジアン径が0.5μmのAgO粒子と、メジアン径が0.05μmのアセチレンブラックとを混合させるようにし、これらの重量比を変更させた。
そして、実施例A9では99.75:0.125:0.125に、実施例A10では99.5:0.25:0.25に、実施例A11では99:0.5:0.5に、実施例A12では98:1:1に、実施例A13では97:1:2に、実施例A14では90:5:5に、実施例A15では80:15:5に、実施例A16では60:35:5に、実施例A17では55:40:5に、実施例A18では50:45:5にし、それ以外は、上記の実施例A4の場合と同様にして、実施例A9〜A18の各固体電解コンデンサを作製した。
ここで、このように作製した実施例A9〜A18の各固体電解コンデンサにおいては、メジアン径が3μmの銀粒子からなる第1材料と、AgO粒子が還元されたメジアン径が0.5μmの銀粒子とアセチレンブラックとからなる第2材料との合計量に対する上記の第2材料の重量比率W(wt%)は、上記の混合時の重量比率と殆ど変化せず、実施例A9では0.25wt%、実施例A10では0.5wt%、実施例A11では1wt%、実施例A12では2wt%、実施例A13では3wt%、実施例A14では10wt%、実施例A15では20wt%、実施例A16では40wt%、実施例A17では45wt%、実施例A18では50wt%になっており、また前記の実施例A4では5wt%になっていた。
そして、このように作製した実施例A9〜A18の各固体電解コンデンサについても、上記の場合と同様にして、それぞれ周波数100kHzでの等価直列抵抗(ESR)を測定し、これらの各固体電解コンデンサにおける等価直列抵抗(ESR)を、上記の実施例A4の固体電解コンデンサにおける等価直列抵抗(ESR)を100とした指数で下記の表4に示した。
Figure 0004368349
この結果、メジアン径が3μmの銀粒子からなる第1材料と、メジアン径が0.5μmの銀粒子とアセチレンブラックとからなる第2材料との合計量に対する上記の第2材料の重量比率Wが0.5〜40wt%の範囲になった実施例A4,A10〜A16の各固体電解コンデンサは、上記の重量比率Wが0.25wt%になった実施例A9の固体電解コンデンサや、上記の重量比率Wが40wt%を越えた実施例A17,A18の固体電解コンデンサに比べて、ESRが大きく低減されており、特に、上記の重量比率Wが3〜40wt%の範囲になった実施例A4,A13〜A16の各固体電解コンデンサにおいてはESRがさらに低減されていた。
(実施例A19,A20及び比較例5)
実施例A19,A20及び比較例5においては、上記の実施例A1における固体電解コンデンサの製造において、前記の混合層用ペーストを乾燥させるにあたり、その乾燥温度だけを変更し、実施例A19では170℃に、実施例A20では180℃に、比較例5では150℃にし、それ以外は、上記の実施例A1の場合と同様にして、実施例A19,A20及び比較例5の各固体電解コンデンサを作製した。なお、前記の混合層用ペーストを乾燥させるにあたり、比較例5のように乾燥温度を150℃にすると、前記の混合層用ペースト中における上記のAgO粒子が十分に銀粒子に還元されなかった。
そして、このように作製した実施例A19,A20及び比較例5の各固体電解コンデンサについても、上記の場合と同様にして、それぞれ周波数100kHzでの等価直列抵抗(ESR)を測定し、これらの各固体電解コンデンサにおける等価直列抵抗(ESR)を、上記の実施例A1の固体電解コンデンサにおける等価直列抵抗(ESR)を100とした指数で下記の表5に示した。
Figure 0004368349
この結果、上記のようにAgO粒子を含む混合層用ペーストを乾燥させるにあたり、乾燥温度を160℃以上にして、混合層用ペースト中におけるAgO粒子を十分に銀粒子に還元させた実施例A1,A19,A20の各固体電解コンデンサは、乾燥温度が150℃で混合層用ペースト中におけるAgO粒子が十分に銀粒子に還元されなかった比較例5の固体電解コンデンサに比べて、ESRが大きく低減していた。
(実施例A1a,A1b,A1c及び比較例1a,1b,1c)
実施例A1a,A1b,A1cにおいては、上記の実施例A1における固体電解コンデンサの製造において、前記の混合層用ペーストの作製に用いる結着材の種類を変更させるようにした。
そして、実施例A1aにおいては、結着材としてエポキシ樹脂を用いると共に溶剤にジエチレングリコールモノブチルエーテルを用いるようにし、実施例A1bにおいては、結着材としてポリエステル樹脂を用いると共に溶剤にシクロヘキサノンを用いるようにし、実施例A1cにおいては、結着材としてフェノール樹脂を用いると共に溶剤にプロピレングリコールを用いるようにし、それ以外は、上記の実施例A1の場合と同様にして、実施例A1a,A1b,A1cの各固体電解コンデンサを作製した。
また、比較例1a,1b,1cにおいては、上記の比較例1における固体電解コンデンサの製造において、前記の混合層用ペーストに用いる結着材の種類を変更させるようにした。
そして、比較例1aにおいては、結着材としてエポキシ樹脂を用いると共に溶剤にジエチレングリコールモノブチルエーテルを用いるようにし、比較例1bにおいては、結着材としてポリエステル樹脂を用いると共に溶剤にシクロヘキサノンを用いるようにし、比較例1cにおいては、結着材としてフェノール樹脂を用いると共に溶剤にプロピレングリコールを用いるようにし、それ以外は、上記の比較例1の場合と同様にして、比較例1a,1b,1cの各固体電解コンデンサを作製した。
そして、このように作製した実施例A1a,A1b,A1c及び比較例1a,1b,1cの各固体電解コンデンサについても、上記の場合と同様にして、それぞれ周波数100kHzでの等価直列抵抗(ESR)を測定し、これらの各固体電解コンデンサにおける等価直列抵抗(ESR)を、上記の実施例A1の固体電解コンデンサにおける等価直列抵抗(ESR)を100とした指数で下記の表6に示した。
Figure 0004368349
この結果、混合層用ペーストに用いる結着材の種類を変更させた場合においても、実施例A1a,A1b,A1cの固体電解コンデンサは、同じ結着材を用いた比較例1a,1b,1cの固体電解コンデンサに比べて、ESRが大きく低減していた。
また、結着材の種類によるESRの値を比較すると、結着材にポリアミドイミド(ポリイミド樹脂)やエポキシ樹脂やポリエステル樹脂を用いた場合には、フェノール樹脂を用いた場合に比べて、ESRが大きく低減していた。
(実施例C1〜C3)
実施例C1〜C3においては、上記の実施例A4における固体電解コンデンサの混合層4bに含まれる、略球状でメジアン径が3μmの銀粒子からなる第1材料及び略球状でメジアン径が0.5μmの銀粒子からなる第2材料を変更させるようにし、それ以外は、上記の実施例A4の場合と同様にして、実施例C1〜C3の各固体電解コンデンサを作製した。
ここで、実施例C1においては、上記の第1材料に、最大長Lの中央値が3μm、厚みdに対する最大長Lの比(L/d)が20になった鱗片状の銀粒子を用い、上記の第2材料に、最大長Lの中央値が0.5μm、厚みdに対する最大長Lの比(L/d)が20になった鱗片状の銀粒子を用いるようにした。
また、実施例C2においては、上記の第1材料に、最大長Lの中央値が3μm、厚みdに対する最大長Lの比(L/d)が20になった鱗片状の銀粒子を用い、、上記の第2材料に、実施例A4と同じ略球状でメジアン径が0.5μmの銀粒子を用いるようにした。
また、実施例C3においては、上記の第1材料に、実施例A4と同じ略球状でメジアン径が3μmの銀粒子を用い、上記の第2材料に、最大長Lの中央値が0.5μm、厚みdに対する最大長Lの比(L/d)が20になった鱗片状の銀粒子を用いるようにした。
そして、このように作製した実施例C1〜C3の各固体電解コンデンサについても、上記の場合と同様にして、それぞれ周波数100kHzでの等価直列抵抗(ESR)を測定し、これらの各固体電解コンデンサにおける等価直列抵抗(ESR)を、上記の実施例A4の固体電解コンデンサにおける等価直列抵抗(ESR)を100とした指数で下記の表7に示した。
Figure 0004368349
この結果、第1材料と第2材料との少なくとも一方に鱗片状の銀粒子を用いた実施例C1〜C3の各固体電解コンデンサは、第1材料及び第2材料に略球状の銀粒子を用いた実施例A4の固体電解コンデンサに比べて、ESRが低減されており、特に、第1材料と第2材料との両方に鱗片状の銀粒子を用いた実施例C1の固体電解コンデンサにおいては、ESRが大きく低減されていた。
(実施例C4〜C7)
実施例C4〜C7においては、上記の実施例C1の場合と同様に、上記の第1材料に、最大長Lの中央値が3μmになった鱗片状の銀粒子を用いると共に、上記の第2材料に、最大長Lの中央値が0.5μmになった鱗片状の銀粒子を用いる一方、これらの第1及び第2の鱗片状の銀粒子における厚みdに対する最大長Lの比(L/d)を変更させ、それ以外は、上記の実施例C1の場合と同様にして、実施例C4〜C4の各固体電解コンデンサを作製した。
ここで、実施例C4においては、厚みdに対する最大長Lの比(L/d)が4になった第1及び第2の鱗片状の銀粒子におけるを、実施例C5においては、厚みdに対する最大長Lの比(L/d)が50になった第1及び第2の鱗片状の銀粒子を、実施例C6においては、厚みdに対する最大長Lの比(L/d)が100になった第1及び第2の鱗片状の銀粒子を、実施例C7においては、厚みdに対する最大長Lの比(L/d)が120になった第1及び第2の鱗片状の銀粒子を用いるようにした。
そして、このように作製した実施例C4〜C7の各固体電解コンデンサについても、上記の場合と同様にして、それぞれ周波数100kHzでの等価直列抵抗(ESR)を測定し、これらの各固体電解コンデンサにおける等価直列抵抗(ESR)を、上記の実施例A4の固体電解コンデンサにおける等価直列抵抗(ESR)を100とした指数で下記の表8に示した。
Figure 0004368349
この結果、厚みdに対する最大長Lの比(L/d)が4〜100の範囲になった第1及び第2の鱗片状の銀粒子を用いた実施例C1,C4〜C6の固体電解コンデンサにおいて、ESRが大きく低減されていた。
以上詳述したように、この発明における固体電解コンデンサにおいては、電解質層の上に陰極を設けるにあたり、メジアン径が2μm以上の銀粒子からなる第1材料と、導電性炭素粒子及び/又はメジアン径が1μm以下の銀粒子からなる第2材料と、結着材とを含む混合層を設けるようにしたため、この混合層において、メジアン径が2μm以上の銀粒子からなる第1材料の間に、導電性炭素粒子やメジアン径が1μm以下の銀粒子からなる第2材料が入り込み、この混合層内における導電性が向上すると共に、この混合層と上記の電解質層との密着性も向上して、その接触抵抗も低減されるようになり、高周波領域における等価直列抵抗が大きく減少した。
また、上記の固体電解コンデンサにおいて、上記の電解質層と上記の混合層との間にカーボン層を設けると、この混合層とカーボン層との密着性が向上して、接触抵抗も低減されるようになり、高周波領域における等価直列抵抗がさらに減少した。
また、上記の固体電解コンデンサにおいて、上記の混合層における第1材料や第2材料に用いる銀粒子に、長さに対する厚みが非常に小さい鱗片状のものを用いると、第1材料の銀粒子や第2材料の銀粒子における接触面積を大きくなって、高周波領域における等価直列抵抗がさらに減少した。

Claims (17)

  1. タンタル、ニオブ、チタン、タングステンから選択される少なくとも1種以上の金属からなる陽極の上に、誘電体層と、電解質層と、陰極とが積層された固体電解コンデンサにおいて、前記陰極が、平均粒径(メジアン径)が2μm以上の銀粒子からなる第1材料と、導電性炭素粒子及び/又は平均粒径(メジアン径)が1μm以下の銀粒子からなる第2材料と、結着材とを含む混合層を有し
    前記第1材料と前記第2材料との合計量に対する前記第2材料の量が0.5〜40wt%の範囲である、固体電解コンデンサ。
  2. 前記陰極は、前記電解質層と前記混合層との間にカーボン層を有している、請求項1に記載の固体電解コンデンサ
  3. 前記第1材料と前記第2材料との合計量に対する前記第2材料の量が3〜40wt%の範囲である、請求項1に記載の固体電解コンデンサ
  4. 前記平均粒径(メジアン径)が1μm以下の銀粒子は、平均粒径(メジアン径)が1μm以下の酸化銀粒子を還元させたものである、請求項1に記載の固体電解コンデンサ
  5. 前記結着材が、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の固体電解コンデンサ
  6. 前記導電性炭素粒子が、カーボンブラック及び/又は黒鉛である、請求項1に記載の固体電解コンデンサ
  7. 請求項1に記載した固体電解コンデンサの製造方法において、平均粒径(メジアン径)が1μm以下の銀粒子を含有する前記混合層を設けるにあたり、前記混合層中に平均粒径(メジアン径)が1μm以下の酸化銀粒子を含有させ、この酸化銀粒子を還元させる、固体電解コンデンサの製造方法
  8. 前記酸化銀粒子を還元させるにあたり、160℃以上の温度で熱処理する、請求項7に記載の固体電解コンデンサの製造方法
  9. タンタル、ニオブ、チタン、タングステンから選択される少なくとも1種以上の金属からなる陽極の上に、誘電体層と、電解質層と、陰極とが積層された固体電解コンデンサにおいて、前記陰極が、鱗片状で最大長の中央値が2μm以上になった銀粒子からなる第1材料と、導電性炭素粒子及び/又は平均粒径(メジアン径)が1μm以下の銀粒子からなる第2材料と、結着材とを含む混合層を有し
    前記鱗片状の銀粒子における厚みdに対する最大長Lの比(L/d)が4〜100の範囲であり、
    前記第1材料と前記第2材料との合計量に対する前記第2材料の量が0.5〜40wt%の範囲である、固体電解コンデンサ。
  10. 前記陰極は、前記電解質層と前記混合層との間にカーボン層を有している、請求項9に記載の固体電解コンデンサ
  11. 前記第1材料と前記第2材料との合計量に対する前記第2材料の量が3〜40wt%の範囲である、請求項9に記載の固体電解コンデンサ
  12. タンタル、ニオブ、チタン、タングステンから選択される少なくとも1種以上の金属からなる陽極の上に、誘電体層と、電解質層と、陰極とが積層された固体電解コンデンサにおいて、前記陰極が、平均粒径(メジアン径)が2μm以上の銀粒子からなる第1材料と、導電性炭素粒子及び/又は鱗片状で最大長の中央値が1μm以下になった銀粒子からなる第2材料と、結着材とを含む混合層を有し
    前記鱗片状の銀粒子における厚みdに対する最大長Lの比(L/d)が4〜100の範囲であり、
    前記第1材料と前記第2材料との合計量に対する前記第2材料の量が0.5〜40wt%の範囲である、固体電解コンデンサ。
  13. 前記陰極は、前記電解質層と前記混合層との間にカーボン層を有している、請求項12に記載の固体電解コンデンサ
  14. 前記第1材料と前記第2材料との合計量に対する前記第2材料の量が3〜40wt%の範囲である、請求項12に記載の固体電解コンデンサ
  15. タンタル、ニオブ、チタン、タングステンから選択される少なくとも1種以上の金属からなる陽極の上に、誘電体層と、電解質層と、陰極とが積層された固体電解コンデンサにおいて、前記陰極が、鱗片状で最大長の中央値が2μm以上になった銀粒子からなる第1材料と、導電性炭素粒子及び/又は鱗片状で最大長の中央値が1μm以下になった銀粒子からなる第2材料と、結着材とを含む混合層を有し
    前記鱗片状の銀粒子における厚みdに対する最大長Lの比(L/d)が4〜100の範囲であり、
    前記第1材料と前記第2材料との合計量に対する前記第2材料の量が0.5〜40wt%の範囲である、固体電解コンデンサ。
  16. 前記陰極は、前記電解質層と前記混合層との間にカーボン層を有している、請求項15に記載の固体電解コンデンサ
  17. 前記第1材料と前記第2材料との合計量に対する前記第2材料の量が3〜40wt%の範囲である、請求項15に記載の固体電解コンデンサ
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