JP4988151B2 - 固体電解コンデンサ - Google Patents

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Description

本発明は、チップ型固体電解コンデンサに関する。
出願人は、以前に図4に示すチップ型の固体電解コンデンサを提案している(例えば、特許文献1参照)。
固体電解コンデンサ(1)は、図4に示すように、下面にリードフレーム(9)(90)が取り付けられたコンデンサ素子(2)を具え、該コンデンサ素子(2)は合成樹脂製のハウジング(7)にて覆われている。リードフレーム(9)(90)はハウジング(7)の周面に沿って2段に折曲される。コンデンサ素子(2)は、弁金属である陽極体(20)に、誘電体酸化被膜(21)を形成し、該誘電体酸化被膜(21)上に、陰極層(5)を形成している。陰極層(5)は、固体電解質層(3)、カーボン層(6)、銀ペースト層(60)を具えている。ここで、弁金属とは、電解酸化処理により極めて緻密で耐久性を有する誘電体酸化被膜が形成される金属を指し、Al(アルミニウム)、Ta(タンタル)、Ti(チタン)、Nb(ニオブ)等が該当する。また、固体電解質には、ポリチオフェン系、ポリピロール系の導電性高分子が含まれる。
ここに於いて、カーボン層(6)と銀ペースト層(60)は、粒子径、電気的特性等が全く異なるから、両層(6)(60)の界面にて接触抵抗が生じ、これにより固体電解コンデンサ(1)としてのESR(等価直列抵抗)の増加を招来していた。そこで、カーボン層(6)と銀ペースト層(60)との間に、カーボン粉と銀粉の混合層を形成する3層構造のものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。これにより、混合層に含まれているカーボン粉によりカーボン層(6)との密着力が高められ、また混合層に含まれている銀粉により銀ペースト層(60)との密着力が高められ、ESRを下げることを図っている。
特開平8−148392号 特開平10−242000号
カーボン層(6)と銀ペースト層(60)との間に、カーボン粉と銀粉の混合層を形成することにより、ESRは低下する。しかし、カーボン層(6)と銀ペースト層(60)は、夫々1回から数回の塗布及び熱処理工程を経て形成されるから、固体電解コンデンサ(1)の製造時間は長時間を要する。両層(6)(60)の間に、カーボン粉と銀粉の混合層を形成すれば、従来よりも更に製造時間が長くなって製造コストの増大を招く。また、カーボン層(6)又は銀ペースト層(60)の何れか一方の層の形成を省略すれば、製造時間は短縮できるが、以下の理由によって実用的ではない。
たとえば、図5、図6のように固体電解質層(3)に、直接銀ペースト層を形成して電極とすると、固体電解質層と銀ペースト層に含まれる銀粉の表面との接点が少なく、接触抵抗が高くなり、導電性の高い銀であってもESRが高くなる。
一方、図7、図8のように固体電解質層(3)に、直接カーボン層を形成すると、固体電解質層とカーボン層に含まれるカーボン粉の表面との接点が多いため、接触抵抗は低くなるが、導電性の高い種のカーボンを選択的に使用したカーボン層であっても銀と比べて導電性が低いため、所望する導電性が得られず、ESRが高くなる。
そのため、従来は、銀ペースト層とカーボン層の2層構造を採用することにより、陰極層と固体電解質層の接触抵抗を低減するカーボン層から導電性の高い銀ペースト層に導電してESRを実用的な水準にしていた。
従って、発明者はESRを従来よりも低くしながら、製造時間を短縮することを着想した。ここで、従来の銀ペーストはエポキシ樹脂等のバインダに銀粉を混練したものであり、その電気抵抗は、図9に示すように、銀ペースト(65)を平板(66)にて延ばし、該延びた銀ペースト(65)の両端部に電極(67)(67)を当てて測定され、塗布された際の長手方向(以下、XY方向と呼ぶ)の抵抗値を示す比抵抗の低減を目的として開発されている。発明者は、従来の銀ペーストやこれを用いた陰極層(5)がコンデンサ素子の厚み方向(以下、Z方向と呼ぶ)における抵抗値の改善を目的として開発されていないことに着目し、鋭意研究した。
本発明の目的は、ESRが低く、且つ短時間で製造可能な固体電解コンデンサを提供することにある。
陽極体(20)上に誘電体酸化被膜(21)を介して陰極層(5)を形成し、該陰極層(5)は誘電体酸化被膜(21)に接する固体電解質層(3)を有する固体電解コンデンサに於いて、該陰極層(5)は、固体電解質層(3)の外側に鱗片状銀粉(8)及びカーボン粉(80)の混合層(4)を直接設け、前記鱗片状銀粉(8)は固体電解質層(3)の表面に沿って横たわっている。
発明者の研究の結果、ESRを低くするには、XY方向の比抵抗を下げるとともに、コンデンサ素子(2)のZ方向の抵抗値を下げることが重要である事を見出した。具体的には、発明者の実験において、同じ比抵抗の銀ペーストであってもESRが大きく異なる結果が得られており、比抵抗の改善のみではコンデンサのESRを改善できないことが確認された。また、Z方向における抵抗値について発明者は(a)陰極層(5)内部における固体電解質層(3)とカーボン、銀などの導電層との層間の接触抵抗、(b)陰極層(5)内部における導電性粉末の粒子間の接触抵抗、(c)陰極層(5)と接着用銀ペーストとの接触抵抗の値を小さくする事により低ESR化が達成される事を見出した。
本発明では、この点に鑑みて、固体電解質層(3)の外側に鱗片状銀粉及びカーボン粉の混合層(4)を直接設けている。カーボン粉は鱗片状銀粉よりも粒径が小さく、固体電解質層(3)と銀粒子の隙間、および銀粒子同士の隙間にカーボン粉が入ることにより、銀粒子が固体電解質層(3)及び他の隣接する銀粒子に接する接触面積を補助的に向上させる。すなわち、固体電解質層(3)と鱗片状銀粉及びカーボン粉の混合層(4)の界面では、図2及び図3のように固体電解質層(3)と銀粒子間の導通に加えて、カーボン粉の補助的導通により、Z方向への並列回路的な作用が増す。これは界面のみならず、銀粒子間においても同様の作用が働いており、結果としてESRを低くできる。
また、固体電解質層(3)上には、鱗片状銀粉及びカーボン粉の混合層(4)を直接設ければよく、固体電解質層(3)上にカーボン層(6)と銀ペースト層(60)を形成していた従来の構成に比して、製造時間を短くできる。
以下、本発明の一例を、図を用いて詳述する。本発明において使用する銀粉は鱗片状銀粉であり、特に限定しない場合は総じて銀粉と表記する。また、銀粉の粒一つを指して呼ぶ場合は銀粒子と表記する。
図1は、固体電解コンデンサ(1)の正面断面図である。固体電解コンデンサ(1)は、コンデンサ素子(2)の下面に、陽極側及び陰極側リードフレーム(90)(9)を接着用銀ペースト等によって取り付けて構成され、コンデンサ素子(2)は、合成樹脂のハウジング(7)にて覆われる。コンデンサ素子(2)は、弁金属、具体的にはタンタルの焼結体である陽極体(20)の一部に、誘電体酸化被膜(21)を形成し、該誘電体酸化被膜(21)上に、陰極層(5)を設けている。陰極層(5)は、固体電解質層(3)と、鱗片状銀粉及びカーボン粉の混合層(4)にて構成される。本例にあっては、この混合層(4)に特徴がある。また、本発明の請求項3に示すように、陰極層(5)と陰極リードフレーム(9)が、接着用銀ペーストによって接続されていることに特徴がある。
図1のコンデンサ素子(2)の製造方法を簡単に示す。先ず弁金属の焼結体である陽極体(20)を形成し、この陽極体(20)の一部を0.01〜2wt%の燐酸水溶液又はアジピン酸水溶液内に浸して電解酸化処理し、誘電体酸化被膜(21)を形成する。次に、ブタノールを溶媒とした3,4−エチレンジオキシチオフェン、p−トルエンスルホン酸第二鉄の溶液に、陽極体(20)の誘電体酸化被膜(21)の形成部分を浸漬し、ポリチオフェンから成る固体電解質層(3)を形成する。この固体電解質層(3)上に、鱗片状銀粉とカーボン粉の混合層(4)を形成して、コンデンサ素子(2)が完成する。コンデンサ素子(2)にリードフレーム(9)(90)を接着用銀ペースト等によって取り付けた後に、コンデンサ素子(2)を合成樹脂のハウジング(7)にて被覆し、ハウジング(7)の周面に沿って、リードフレーム(9)(90)を折曲して、固体電解コンデンサ(1)が完成する。
本発明の鱗片状銀粉(8)とカーボン粉(80)の混合層(4)を形成するためのペーストは、鱗片状銀粉(8)、カーボン粉(80)、バインダが必須成分である。
鱗片状銀粉(8)は、図2及び図3に示すように、粒状、球状、不定形の銀粉を物理的に扁平させて金属箔状にした鱗片状であり、体積あたりの表面積が大きい点に特徴がある。これにより、混合層(4)を形成する際に鱗片状銀粉がXY方向に横たわることでXY方向の導電性を発現する。また、2個の球状あるいは不定形の銀粉の接点に比べ、2枚の鱗片状銀粉(8)(8)の間に生じる接点は面積が広くて、接触抵抗が低く、Z方向の導電性を一層向上させることができる。また、鱗片状銀粉(8)は、比表面積が大きく、カーボン粉の沈降を抑制することができ、鱗片状銀粉(8)と鱗片状銀粉(8)の間に、多くのカーボン粉(80)を入り込ませることができる。
ここで、導電性ペーストの導電粉としては、鱗片状銀粉以外に銅粉、ニッケル粉等が考えられる。しかし、銅粉、ニッケル粉は表面が酸化され易いため還元性のあるバインダと組み合わせないと導電性が発現せず、しかも、加工性が悪く鱗片状に加工するのが困難である。この為、固体電解コンデンサ用の導電性ペーストとしての使用には適さない。
カーボン粉(80)は、固体電解質層(3)と鱗片状銀粉(8)の隙間、および鱗片状銀粉(8)間の隙間に入る。銀粒子が固体電解質層(3)及び他の隣接する銀粒子に接する接触面積を補助的に向上させ、カーボン粉の補助的導通によってZ方向への並列回路的な作用が増す。結果として陰極層(5)の導電性を向上し、ESRを低くできる。
このような作用を付与するには、カーボン粉(80)の平均粒径が鱗片状銀粉(8)よりも小さいことが望ましい。かかるカーボン粉の具体例としては、ケッチェンブラック、チャンネルブラック等のうち、比表面積が600〜1200m2/gのものを用いることができる。平均粒径が小さく、かつ比表面積の大きいカーボン粉は、表面に多数の細孔を有しており、バインダ成分を細孔に吸い込むことでカーボン粉同士、カーボン粉(80)と鱗片状銀粉(8)、およびカーボン粉(80)と固体電解質層(3)間の距離が著しく小さくなる。これにより、接触する効率を向上させる効果がある。通常のカーボンブラック(比表面積5〜350m2/g)では比表面積が充分でなく、例えば、アセチレンブラック(比表面積15〜100m2/g)、ファーネスブラック(比表面積15〜300m2/g)、サーマルブラック(比表面積5〜30m2/g)では要求を満たす導電性が期待できない。このように、本発明で用いるカーボン粉は、極めて大きな比表面積を有している点に特徴がある。
カーボン粉(80)は、鱗片状銀粉(8)に対し質量比で、0.77〜10.8%の範囲で効果的であり、1〜8%の範囲で含有することが実用的で望ましい。0.77%未満の場合は分散分布が不充分となって導電効果を発揮せず、ESRが大きくなる。また、10.8%より多い場合は電気特性に影響はないものの、比表面積が大きくなることからバインダの流動性を阻害して塗布性能を著しく低下させるため好ましくない。
バインダ成分としては、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂などの公知慣用の有機化合物を使用することができる。なかでも、熱硬化工程を経て高分子化する熱硬化性樹脂、例えば公知慣用の熱硬化性モノマー、オリゴマー、ポリマーを使用することが出来る。具体的には、ビスフェノールA、F、S、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなどのフェノール樹脂や、前記フェノール樹脂を主骨格としたエポキシ樹脂、その他ビフェニル型、ナフタレン型、トリフェニルメタン型、テトラフェニルエタン型などのフェノール樹脂やエポキシ樹脂を用いることができる。必要に応じて硬化剤または硬化触媒として作用する1級、2級、3級アミン類やカルボキシル基含有化合物及びその無水物などを適宜組み合わせ選択して使用することができる。
出願人は、固体電解質層(3)を形成した陽極体(20)上にカーボン層(6)及び銀ペースト層(60)を形成した従来のコンデンサ素子(2)を作製し、該コンデンサ素子(2)から作製した固体電解コンデンサ(1)を従来例とした。銀ペーストは、比表面積(単位重量の粉体に含まれる全粒子の総和)が0.5〜1.5m2/gで、平均粒径が5〜10μmの鱗片状の銀粉を用い、樹脂であるバインダには、分子量が1000〜3000のエポキシ樹脂を用いた。周知の如く、エポキシ樹脂は熱硬化性である。
また、固体電解質層(3)を形成した陽極体(20)上に鱗片状銀粉(8)及びカーボン粉(80)の混合層(4)を形成してコンデンサ素子(2)を作製し、該コンデンサ素子(2)から作製した固体電解コンデンサ(1)を実施例1〜4、比較例2〜4とした。また、従来例にあってカーボン層(6)を形成しなかったものを比較例1とした。
この混合層(4)内の銀粉は、比表面積が1.0m2/g、平均粒径が3μmである。また、カーボン粉(80)は比表面積が800m2/gで、平均粒径が30nm(=0.03μm)である。銀粉とカーボン粉のバインダには、前記エポキシ樹脂を用いた。
出願人は、実施例に於いて、銀粉とカーボン粉(80)の種類や混合比を種々変更して、4種類の実施例、及び4種類の比較例の固体電解コンデンサ(1)を作製した。即ち、実施例1〜4、比較例1〜4の固体電解コンデンサ(1)には、カーボン層(6)が形成されておらず、従来例の固体電解コンデンサ(1)にカーボン層(6)が形成されている。従来例及び実施例1〜4、比較例1〜3に於ける銀粉の形状は、鱗片状であり、比較例4に於ける銀粉の形状は、不定形である。従来例、実施例、比較例ともにバインダと溶剤の重量比は、何れも銀粉に対して7:23であり、カーボン粉の量のみ違えている。従来例及び実施例1〜4、比較例1〜4の内訳を以下に示す。
Figure 0004988151
上記表1にて、ESR(等価直列抵抗)は、100kHzの周波数にて測定した。また、カーボン粉が鱗片状銀粉に対し質量比で10.8%より多い比較例2は銀粉とカーボン粉をペースト化できず、測定に至らなかった。
発明者は、従来例、比較例1と実施例1〜3の固体電解コンデンサ(1)を用いて、120Hzの周波数にて静電容量を実測し、前記ESRおよび比抵抗値を実測し、定格電圧40秒通電後に漏れ電流を測定した。固体電解コンデンサ(1)は何れも定格電圧25.0V、静電容量15μFである。測定結果を表2〜表4に示す。測定は何れも10ヶのロットで行った。
Figure 0004988151
Figure 0004988151
Figure 0004988151
上記の表2〜表4から、従来の固体電解コンデンサ(1)からカーボン層(6)を省いた比較例1、混合層(4)を形成したがカーボン粉(80)が鱗片状銀粉(8)に対し質量比で0.77%未満の比較例3の固体電解コンデンサ(1)は、比抵抗値が従来例および実施例1〜4の値とほぼ同等であるにもかかわらずESRが増大した。鱗片状銀粉ではなく不定形銀粉を使用した比較例4の固体電解コンデンサ(1)は、比抵抗値およびESRの増大が生じた。これは、球状や不定形の銀粉とカーボン粉とバインダから成るペーストを用いて混合層を形成した場合、図10に示すように、粒子径の小さいカーボン粉(80)が銀粉(8)よりも下に沈殿して偏在する。このため、銀粉(8)(8)同士の隙間には多くのカーボン粉(80)が入り込まなかったものと考えられる。
その一方、混合層(4)を形成した実施例1〜4の固体電解コンデンサ(1)では、従来例以下のESR値を示した。この理由として、鱗片状銀粉(8)とカーボン粉(80)とを用いることにより、銀粉(8)(8)同士の隙間に積極的にカーボン粉(80)を入り込ませることができ、ESRを大幅に低減することができたと考えられる。これにより、固体電解コンデンサ(1)は低いESRを保ちつつ、固体電解質層(3)上にカーボン層(6)と銀ペースト層(60)を形成していた従来の構成に比して、製造時間を短くできた。
発明者は銀粉とカーボン粉の割合を種々変えて、実験した。この結果、銀粉に対するカーボン粉の割合が0.77%より小さくなると、鱗片状銀粉(8)(8)同士の隙間及び鱗片状銀粉(8)と固体電解質層との隙間に入り込むカーボン粉末が充分ではないためESRが大きくなり過ぎる。逆に、10.8%を超えると、ペースト化が困難になった。従って、銀粉に対するカーボン粉の割合は、0.77〜10.8%の範囲が実用的であり、できれば1〜8%が好ましい。また、カーボン粉の比表面積が600〜1200m2/gの範囲で実用的なESRが得られた。
上記実施例の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
固体電解コンデンサの正面断面図である。 鱗片状銀粉とカーボン粉の拡大図である。 鱗片状銀粉とカーボン粉の拡大図である。 従来の固体電解コンデンサの正面断面図である。 望ましくない銀ペースト層と固体電解質層の拡大図である。 望ましくない銀ペースト層と固体電解質層の拡大図である。 望ましくないカーボン層と固体電解質層の拡大図である。 望ましくないカーボン層と固体電解質層の拡大図である。 従来の銀ペーストの電気抵抗を測定する状態を示す図である。 カーボン粉が銀粉よりも下に沈殿している状態を示す図である。
符号の説明
(1)固体電解コンデンサ
(2)コンデンサ素子
(3)固体電解質層
(4)混合層
(5)陰極層
(6)カーボン層
(7)ハウジング
(8)鱗片状銀粉
(9)陰極リードフレーム
(20)陽極体
(21)誘電体酸化被膜
(60)銀ペースト層
(65)銀ペースト
(66)平板
(67)電極
(80)カーボン粉
(90)陽極リードフレーム

Claims (4)

  1. 陽極体(20)上に誘電体酸化被膜(21)を介して陰極層(5)を形成し、該陰極層(5)は誘電体酸化被膜(21)に接する固体電解質層(3)を有する固体電解コンデンサに於いて、
    前記陰極層(5)は、固体電解質層(3)の外側に鱗片状銀粉(8)及びカーボン粉(80)の混合層(4)を直接設け、
    前記鱗片状銀粉(8)は固体電解質層(3)の表面に沿って横たわっており、
    カーボン粉(80)は、鱗片状銀粉(8)よりも平均粒径が小さく、鱗片状銀粉に対し質量比で1〜8%であり、銀粒子と固体電解質層(3)間の隙間および銀粒子間の隙間に入って、補助的に導通する、
    ことを特徴とする固体電解コンデンサ。
  2. 陰極層(5)と陰極リードフレーム(9)が、接着用銀ペーストによって接続されていることを特徴とする請求項1記載の固体電解コンデンサ。
  3. カーボン粉(80)は、カーボン粉の比表面積が600〜1200m2/gであって表面に細孔を有し、鱗片状銀粉(8)は比表面積が0.5〜1.5m2/gである請求項1又はに記載の固体電解コンデンサ。
  4. 固体電解質層(3)は、ポリチオフェン系、ポリピロール系の導電性高分子から形成される、請求項1乃至の何れかに記載の固体電解コンデンサ。
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