JP5306464B2 - 加熱調理器 - Google Patents

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Description

この発明は、加熱調理器に関する。
従来、加熱調理器としては、本体内の加熱庫の側方に電装品室が形成され、電装品室内の電装品を冷却するための冷却ファンを備えた加熱調理器がある(例えば、特開平4−55621号公報(特許文献1)参照)。
ところで、上記加熱調理器では、冷却ファンの風下側に配置された自己発熱型のサーミスタにより、冷却ファンの正常運転時と異常停止時との温度差を検出し、その温度差に基づいて冷却ファンの異常停止を検知している。そして、上記加熱調理器では、冷却ファンの異常停止を検知すると、ヒータ等の電装品への通電を停止して、電装品が温度上昇により破損するのを防止している。
しかしながら、上記加熱調理器において、冷却ファンの異常停止を検出するのに用いられる自己発熱型のサーミスタは、部品コストが高いという問題と、自己発熱のために余分な電力が消費されるという問題がある。
特開平4−55621号公報
そこで、この発明の課題は、自己発熱型のサーミスタを用いることなく、簡単な構成でファンの異常停止を検知できる加熱調理器を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の加熱調理器は、
ケーシングと、
上記ケーシング内に配置された加熱庫と、
上記ケーシング内に配置されたファンと、
上記加熱庫に一端が接続された排気通路と、
上記排気通路の他端から排出される排気と上記ファンからの風の少なくとも一部とを混合して、混合された混合排気を上記ケーシング外に案内して外部に排出する排気ダクトと、
上記排気ダクト内に配置され、上記排気ダクト内の雰囲気の温度を検出する温度センサと、
加熱調理中に上記温度センサにより検出された上記排気ダクト内の雰囲気の温度の単位時間あたりの上昇量が第1閾値以上になったとき、または、加熱調理中に上記温度センサにより検出された上記排気ダクト内の雰囲気の温度がファン異常停止判定温度以上になったとき、上記ファンの異常停止を検知するファン異常停止検知部と
を備え
上記排気ダクトは、上記ファンからの風の少なくとも一部が吹き込む吹込口が上流側に設けられ、上記混合排気を排出する排出口が下流側に設けられ、上記吹込口と上記排出口との間の風経路に上記排気通路からの排気が流入する流入口が配置されており、
上記温度センサは、上記排気ダクト内の上記排気通路からの排気が流入する流入口よりも上流側に配置されていることを特徴とする。
ここで、ファンは、排気ダクトに風を送るための排気ファンであってもよいし、ケーシング内に配置された少なくとも電装品の一部を冷却する冷却ファンであってもよく、排気に係わるファンであればよい。
上記構成によれば、排気ダクトは、加熱庫内からの排気とファンからの風の少なくとも一部とを混合して、混合された混合排気をケーシング外に案内して外部に排出する。このとき、ファンが正常動作しているなら、温度センサにより検出された排気ダクト内の雰囲気の温度は、ファンからの風の温度に略等しく加熱庫内からの排気温度に比べてはるかに低くなっている。ところが、ファンが故障などにより異常停止すると、ファンからの風が排気ダクトに送られなくなるため、排気ダクト内の気流は停滞するが、加熱庫内からの排気は、排気通路を介して排気ダクト内に徐々に流入し続ける。したがって、排気ダクト内に配置された温度センサは、排気ダクト内の雰囲気の温度の上昇を検出する。このファン異常停止による温度上昇を利用して、加熱調理中に温度センサにより検出された排気ダクト内の雰囲気の温度の単位時間あたりの上昇量が第1閾値以上になったとき、ファン異常停止検知部は、ファンの異常停止を検知する。または、加熱調理中に温度センサにより検出された排気ダクト内の雰囲気の温度がファン異常停止判定温度以上になったとき、ファン異常停止検知部は、ファンの異常停止を検知する。これにより、自己発熱型のサーミスタを用いることなく、簡単な構成でファンの異常停止を検知することが可能になる。
また、排気ダクトの上流側の吹込口と下流側の排出口との間の風経路に排気通路からの排気が流入する流入口を配置して、温度センサを排気ダクト内の排気通路からの排気が流入する流入口よりも上流側に配置することによって、ファンの正常動作時は、ファンから流入する風の温度が温度センサにより検出される一方、ファンの異常停止時は、排気通路から流入した高温の排気が排気ダクト内の流入口よりも上流側に移動して、温度センサにより高温の排気が検出される。したがって、ファンの正常動作時と異常停止時で温度センサにより検出される排気ダクト内の雰囲気の温度の変化幅が大きくなるので、ファンの異常停止をより確実に検知できる。
したがって、自己発熱型のサーミスタを用いることなく、簡単な構成で排気に係るファンの異常停止を速やかに検知できる。
また、上記ファンが電装品の冷却を兼ねる場合、ファンの異常停止を速やかに検知することで、ヒータなどの電装品の通電を停止することにより、電装品が温度上昇により破損するのを防止できる。また、電装品に蒸気が付着したり結露が発生したりする前に運転を停止することによって、電装品の破損などを未然に防止できる。
また、一実施形態の加熱調理器では、
上記排気ダクトの内面は、上側の面とその上側の面よりも下側の面とを含み、
上記排気ダクトの上側の面は、上流側から下流側に向かって徐々に低くなるように傾斜している。
ここで、上記排気ダクトの断面形状は、四角形や多角形でもよいし、円形や楕円形などであってもよく、断面形状が四角形や多角形では、排気ダクトの内面の少なくとも最上面が上側の面であり、断面形状が円形や楕円形では、排気ダクトの内面の少なくとも最上部の領域が上側の面である。
上記実施形態によれば、排気ダクトの上側の面が、上流側から下流側に向かって徐々に低くなるように傾斜していることによって、ファンの異常停止時に、排気通路から流入した高温の排気が排気ダクト内の上側の面に沿って上流側に容易に移動するので、その移動した高温の排気をより速やかに温度センサで検出できる。
また、一実施形態の加熱調理器では、
上記第1閾値は、少なくとも2以上の区分された温度領域毎に、上記温度領域の温度が高いほど小さくなるように設定されている。
上記実施形態によれば、少なくとも2以上に区分された温度領域毎に、温度領域の温度が高いほど小さくなるように設定された第1閾値を用いて、ファン異常停止検知部は、加熱調理中に温度センサにより検出された排気ダクト内の雰囲気の温度の単位時間あたりの上昇量を判定する。これにより、ファン異常停止検知部は、ファンが異常停止したときの温度上昇の変化が大きい低温域では、大きい第1閾値を用いて判定する一方で、ファンが異常停止したときの温度上昇の変化が小さい高温域では、小さい第1閾値を用いて判定するので、広い温度領域で正確な判定が可能となる。
また、一実施形態の加熱調理器では、
上記ファン異常停止検知部は、上記温度センサにより検出された上記排気ダクト内の雰囲気の温度の単位時間あたりの上昇量を求めた始点温度と終点温度が、少なくとも2つの上記温度領域に跨るとき、上記温度領域毎に設定された上記第1閾値のうち、最も小さいほうの第1閾値を用いて上記ファンの異常停止を検知する。
上記実施形態によれば、ファン異常停止検知部は、温度センサにより検出された排気ダクト内の雰囲気の温度の単位時間あたりの上昇量を求めた始点温度と終点温度が、少なくとも2つの温度領域に跨るとき、温度領域毎に設定された第1閾値のうち、最も小さいほうの第1閾値を用いて、ファン異常停止検知部は、ファンの異常停止を検知する。したがって、ファン異常停止検知部は、ファンが異常停止したときに温度上昇の変化が小さい方の温度領域に設定された第1閾値を用いて判定するので、より正確な判定ができる。
また、一実施形態の加熱調理器では、
上記ファン異常停止検知部は、加熱調理の開始から第1所定時間経過するまでの間、上記ファンの異常停止を検知しない。
上記実施形態によれば、加熱調理の開始から第1所定時間経過するまでの間、ファン異常停止検知部は、ファンの異常停止を検知しないので、加熱調理の運転開始直前に周囲環境の温度が急変してもファンの異常停止を誤って検知するのを防止できる(例えば、寒冷な場所から加熱調理器を室温環境に移して加熱調理を行う場合)。
また、一実施形態の加熱調理器では、
上記ファン異常停止検知部が上記ファンの異常停止を検知したときに、上記温度センサにより検出された上記排気ダクト内の雰囲気の温度が加熱調理運転再開判定温度以下であれば、上記加熱調理の運転を再開する加熱調理制御部を備えた。
上記実施形態によれば、ファン異常停止検知部がファンの異常停止を検知したときに、温度センサにより検出された排気ダクト内の雰囲気の温度が加熱調理運転再開判定温度以下であれば、加熱調理制御部により加熱調理の運転を再開するので、調理を最後まで完了させることが可能になる。
また、一実施形態の加熱調理器では、
上記温度センサにより検出された上記排気ダクト内の雰囲気の温度に基づいて、上記ファンを制御するファン制御部を備えた。
上記実施形態によれば、温度センサにより検出された排気ダクト内の雰囲気の温度に基づいて、ファン制御部によりファンを制御することによって、例えば、加熱調理開始時に、加熱庫内の温度が十分に上昇するまではファンを回転させないようにすることで、省エネルギー化を図ったり、加熱調理開始時のファンの運転による加熱庫内の温度低下を確実に抑制したりすることができる。
また、一実施形態の加熱調理器では、
上記ファン制御部は、加熱調理を開始してから上記温度センサにより検出された上記排気ダクト内の雰囲気の温度の単位時間あたりの上昇量が第2閾値以上になったとき、または、加熱調理を開始してから上記温度センサにより検出された上記排気ダクト内の雰囲気の温度がファン運転開始判定温度以上になったとき、上記ファンの運転を開始する。
上記実施形態によれば、加熱調理の開始時にファンからの風が排気ダクトに送られていなくとも、庫内温度が上昇するにつれて加熱庫内からの排気が排気ダクト内に徐々に流入する。これにより、排気ダクト内に配置された温度センサは、排気ダクト内の雰囲気の温度の上昇を検出する。そうして、加熱調理を開始してから温度センサにより検出された排気ダクト内の雰囲気の温度の単位時間あたりの上昇量が第2閾値以上になったとき、ファン制御部は、ファンの運転を開始する。または、加熱調理を開始してから温度センサにより検出された排気ダクト内の雰囲気の温度がファン運転開始判定温度以上になったとき、ファン制御部は、ファンの運転を開始する。これによって、加熱調理の開始時に、加熱庫内の温度が十分に上昇するまではファンを回転させないので、省エネルギー化が図れると共に、加熱調理の開始時のファン運転による加熱庫内の温度低下を確実に抑制できる。なお、加熱調理の終了後に続けて次の加熱調理を行う場合は、加熱庫内の温度が高くなっているので、すぐにファン運転を開始してもよい。
また、一実施形態の加熱調理器では、
上記ファンの運転中に上記ファン異常停止検知部が上記ファンの異常停止を検知すると、上記ファン制御部により上記ファンを停止し、
そのファンの停止後の上記温度センサにより検出された上記排気ダクト内の雰囲気の温度の第2所定時間の間隔における上昇量が第3閾値以上のとき、上記ファン異常停止検知部が上記ファンの異常停止でないとして、上記ファン制御部により上記ファンの運転を再開する。
上記実施形態によれば、加熱調理中かつファンの運転中に、ファン異常停止検知部がファンの異常停止を検知すると、ファン制御部によりファンを停止し、そのファンの停止後の温度センサにより検出された排気ダクト内の雰囲気の温度の第2所定時間の間隔における上昇量が第3閾値以上のとき、ファン異常停止検知部がファンの異常停止ではないものとして、ファン制御部によりファンの運転を再開する。ファン異常停止検知部がファンの異常停止を検知しても、実際にはファンが異常停止しておらず、正常である場合がある。そのような場合、ファン制御部により正常運転しているファンを停止すると、排気ダクト内の雰囲気の温度が上昇するので、この温度上昇により、ファンが異常停止していないことが判る。したがって、ファンの異常停止を誤って検知しても、ファン運転を継続して加熱調理を行うことができる。
また、一実施形態の加熱調理器では、
上記ファンの運転中に上記ファン異常停止検知部が上記ファンの異常停止を検知すると、上記ファン制御部により上記ファンを停止し、
そのファンの停止後の上記温度センサにより検出された上記排気ダクト内の雰囲気の温度の第2所定時間の間隔における上昇量が第3閾値未満のとき、上記ファン異常停止検知部が上記ファンの異常停止であると判断する。
上記実施形態によれば、加熱調理中かつファンの運転中に、ファン異常停止検知部がファンの異常停止を検知すると、ファン制御部によりファンを停止し、そのファンの停止後の温度センサにより検出された排気ダクト内の雰囲気の温度の第2所定時間の間隔における上昇量が第3閾値未満のとき、ファン異常停止検知部がファンの異常停止であると判断する。このようにファンが異常停止している場合は、排気ダクト内の雰囲気の温度が上昇することなくあまり変化しないので、その温度上昇がないことを確認してファンの異常停止を確実に検知できる。
また、一実施形態の加熱調理器では、
上記加熱庫の開口部を開閉するドアと、
上記ドアの開閉状態を検出するドア開閉センサと
を備え、
上記ファン異常停止検知部は、上記ドア開閉センサにより検出された上記ドアの開閉状態に基づいて、上記ドアが開状態から閉状態になってから第3所定時間経過するまでの間、上記ファンの異常停止を検知しない。
上記実施形態によれば、ドア開閉センサにより検出されたドアの開閉状態に基づいて、ドアが開状態から閉状態になってから第3所定時間経過するまでの間、ファン異常停止検知部は、ファンの異常停止を検知しない。これにより、加熱調理中にドアを開閉する場合、ドアを閉めたときに加熱庫内から排気ダクトに高温の排気が導かれて、排気ダクト内の雰囲気の温度が上昇しても、ファン異常停止検知部がファンの異常停止と誤って検知するのを確実に防止できる。
以上より明らかなように、この発明の加熱調理器によれば、自己発熱型のサーミスタを用いることなく、簡単な構成でファンの異常停止を検知できる加熱調理器を実現することができる。
図1はこの発明の実施の一形態の加熱調理器の正面図である。 図2Aはケーシングの天部および両側部が取り外された加熱調理器を前方の斜め上方から見た斜視図である。 図2Bは把手付きドアが開いた状態の加熱調理器の斜視図である。 図3は上記加熱調理器を後方の斜め上方から見た斜視図である。 図4は上記加熱調理器を側方から見た斜視図である。 図5は上記加熱調理器を側方から見た要部の拡大断面の模式図である。 図6Aは排気ダクトの上面図である。 図6Bは図6AのVIB−VIB線から見た断面図である。 図7は露受容器の平面図である。 図8は図7のVIII−VIII線から見た断面図である。 図9は上記加熱調理器の側方から見た模式図である。 図10は上記加熱調理器の上方から見た模式図である。 図11は上記加熱調理器の制御ブロック図である。 図12は上記加熱調理器の排気温度の変化を示す図である。 図13は他の実施の形態の加熱調理器の冷却ファン異常停止検知部の冷却ファンの異常停止を検出する動作を説明するためのフローチャートである。
以下、この発明の加熱調理器を図示の実施の形態により詳細に説明する。
図1はこの発明の実施の一形態の加熱調理器の正面図である。
上記加熱調理器は、ケーシング1と、このケーシング1の前面側に取り付けられたスライド開閉式の把手付きドア2とを備えている。また、ケーシング1の前面側には、閉鎖時の把手付きドア2と隣り合うように操作パネル3を設けている。そして、把手付きドア2と操作パネル3の下方には、露受容器4を配置している。
上記操作パネル3に、略円筒形状のダイヤル5を回転自在に取り付けている。また、操作パネル3は液晶表示部7を有し、この液晶表示部7がダイヤル5の操作に応じた表示を行う。
上記露受容器4は、ケーシング1の底部の前側に設けられた2つの前脚6,6に着脱可能な容器である。そして、露受容器4を前方から後方に向かってケーシング1の下側に挿入して前脚6,6に取り付けると、露受容器4の一部が閉鎖時の把手付きドア2の後面(裏面)の下方に位置する。これにより、把手付きドア2を開放したとき、把手付きドア2の後面に付着した結露水が露受容器4内に滴下するようにしている。
図2Aは、上記ケーシング1の天部および両側部が取り外された加熱調理器を前方の斜め上方から見た斜視図を示し、図2Bは把手付きドア2が開いた状態の加熱調理器の斜視図を示している。また、図3は、図2Aの加熱調理器を後方の斜め上方から見た斜視図である。図2A, 図2B,図3には、同一構成部に同一参照番号を付している。
上記ケーシング1内には、図2A,図2B,図3に示すように、被調理物を加熱するための加熱庫8を設置している(図2B参照)。また、ケーシング1内において、加熱庫8の側方かつ操作パネル3の後方に冷却空間の一例としての電装品室9を設け、加熱庫8の後方かつ電装品室9の後方に吸気空間10を設けている。
上記加熱庫8は開口部8a(図2Bに示す)を前面側に有し、把手付きドア2が一対のレールユニット31により前後にスライドして開口部8aを開閉する。このレールユニット31は、把手付きドア2に一端が固定された可動レールと、ケーシング1側に固定され、可動レールをスライド自在に支持する固定レールとを有する。また、把手付きドア2と共にトレイ32が引き出される。この把手付きドア2の開閉によって、トレイ32上に載置された被調理物を、加熱庫8内から取り出したり、加熱庫8内に入れたりする。また、加熱庫8の上方、下方、後方および両側方のそれぞれには、遮熱板11,11,…を配置している。つまり、遮熱板11,11,…は、加熱庫8の開口部8aを除く周囲に配置されている。また、遮熱板11と加熱庫8との間の空間に断熱材(図示せず)を充填している。
上記電装品室9内には、加熱庫8へ供給される蒸気を発生させる蒸気発生装置13と、この蒸気発生装置13に給水チューブ20を介して接続された給水ポンプ14と、この給水ポンプ14の前方に配置されたタンク収納部15とがある。そして、被調理物の加熱時には、冷却ファン16からの冷却風が電装品室9内を流れ、給水ポンプ14などの電装品を冷却できるようにしている。
上記吸気空間10には、冷却ファン16の駆動に伴い、ケーシング1外の空気が4つの吸気口17,17,17,17から流れ込む。そして、吸気空間10内の空気は冷却ファン16で電装品室9内に送られる。なお、各吸気口17はケーシング1の後部に設けられた複数のスリットで構成されている。
加熱庫8の後部に設けられた排気口に、加熱庫8の後部の上側に設置された触媒ユニット(図示せず)を介して排気チューブ18の上流端を接続している。排気チューブ18の下流端(排気口)を、タンク収納部15の側方に配置された合成樹脂製の排気ダクト19に接続している。この排気チューブ18は、可撓性を有する合成樹脂からなり、電装品室9の後面側上部から前面側下部に渡って設置されている。
そして、加熱庫8内の気体は、排気チューブ18と排気ダクト19によって、ケーシング1の後部から前面側に案内されてケーシング1外に出るようにしている。
なお、図2A, 図2B,図3において、21は、電装品室9と吸気空間10とを仕切る間仕切壁である。この間仕切壁21に冷却ファン16を取り付けている。また、図3に示すように、加熱庫8の上側に上ヒータ収納部25が配置され、その上ヒータ収納部25内に上ヒータ26を配置している。この上ヒータ収納部25と上ヒータ26で蒸気昇温装置を構成している。また、加熱庫8の下側に下ヒータ収納部(図示せず)が配置され、その下ヒータ収納部内に下ヒータ27(図11に示す)を配置している。
図4は、図2Aの加熱調理器を側方から見た斜視図である。
上記タンク収納部15は給水タンク23を収納している。この給水タンク23は、把手付きドア2を開放すると前面が露出し、タンク収納部15に出し入れ可能となる(図2B参照)。また、給水タンク23内の水は、給水ポンプ14の駆動により、給水チューブ20を介して蒸気発生装置13に供給される。蒸気発生装置13は、給水ポンプ14からの水を蒸気発生用ヒータ24で加熱して、水蒸気を発生させる。
また、図5は上記加熱調理器を側方から見た要部の拡大断面の模式図を示している。図5に示すように、排気ダクト19の前側の底部に排出口22を設けている。この排出口22は、ケーシング1の底部を貫通して露受容器4に対向している。また、排気ダクト19内に、排気チューブ18の下流端が接続されたノズル部61が入っており、ノズル部61の先端の開口61a(排気通路からの排気が流入する流入口)が排出口22側に向いている。上記排気チューブ18とノズル部61で排気通路を構成している。この排気通路と排気ダクト19で排気案内部を構成している。
図6Aは排気ダクト19の上面を示し、図6Bは図6AのVIB−VIB線から見た排気ダクト19の断面図を示している。
図6A,図6Bに示すように、排気ダクト19は、吹込口60から排出口22に向かって先細り形状をしており、上壁19aと、下壁19bと、吹込口60を除く上壁19aの外縁と下壁19bの外縁との間を囲むように設けられた側壁19cと、排出口22の外周から下方に突出する筒部19dと、筒部19d近傍から前方に突出するように設けられた第1固定部19eと、下壁19bの吹込口60の下縁近傍に設けられた第2固定部19fとを有している。また、排気ダクト19は、上壁19aの吹込口60の上縁に切り欠き19gを形成している。
上記排気ダクト19の切り欠き19gに、略L字状のノズル部61を吹込口60側から装着している。そして、ノズル部61の上端に固定された取付用フランジ62を用いてノズル部61を排気ダクト19の上壁19aに固定している。このノズル部61の上端に排気チューブ18の下流端が接続される。
上記排気ダクト19は、底板65に設けられた穴65aに排気ダクト19の筒部19dを挿入し、第1固定部19eと第2固定部19fを用いてネジ(図示せず)により排気ダクト19を底板65に固定する。このとき、排気ダクト19の下壁19bの上面が底板65の平面に対して前方に向かって低くなるように傾斜している。この実施形態では、排気ダクト19の下壁19bの上面と底板65の平面とのなす角度を2〜3度にしている。これにより、排気ダクト19内の水が排出口22側に流れて落下し、吹込口60側から流出しない。
上記排気ダクト19は、上流側の吹込口60から下流側の排出口22に向かって先細り形状にしている。この先細り形状により、排気ダクト19内の気流をスムーズにすると共に、ノズル部61の先端の開口61aからの排気が引き込まれて排出口22側に導かれる。
また、図7は露受容器4の平面図を示しており、図8は図7のVIII−VIII線から見た断面図を示している。図7,図8に示すように、露受容器4は、横長の長方形状の第1露受凹部41と、その第1露受凹部41の前方にリブ42を隔てて設けられた第2露受凹部43とを有している。第1露受凹部41の両端に後面側(図7の上側)が開口する嵌合凹部45A,45Bが夫々設けられ、その嵌合凹部45A,45B内に後面側に向かって延びる湾曲アーム部46A,46Bが夫々設けられている。また、嵌合凹部45A,45B内の第1露受凹部41側にガイド部47A,47Bが夫々設けられている。
この露受容器4をケーシング1の底部の前側に設けられた2つの前脚6,6に装着するとき、前脚6,6の嵌合凸部(図示せず)が露受容器4のガイド部47A,47Bに案内されながら嵌合凹部45A,45Bに嵌合する。このとき、露受容器4の湾曲アーム部46A,46Bが弾性変形することにより、前脚6,6の嵌合凸部(図示せず)をガイド部47A,47Bと協働して挟み込み、露受容器4が前脚6,6に保持される。
上記露受容器4の第1露受凹部41の底面右側の領域Sが、上側の排気ダクト19の排出口22の開口に対向している。排気ダクト19の排出口22からの排気を、下側の露受容器4の第1露受凹部41の領域Sで受けてケーシング1外に拡散させる。このとき、排気は、露受容器4の第1露受凹部41内から、露受容器4と把手付きドア2との隙間や露受容器4とケーシング1との隙間からケーシング1前面側にある広い外部空間に拡散する。
また、排気ダクト19の排出口22から滴下する水滴を露受容器4の第1露受凹部41で受けると共に、把手付きドア2の後面およびケーシング1の前面を伝って落下する水滴を露受容器4の第1露受凹部41,第2露受凹部43で受ける。
図11は上記加熱調理器の制御ブロック図を示している。図11に示すように、この加熱調理器は、マイクロコンピュータと入出力回路などからなる制御装置100を備えている。制御装置100は、操作パネル3からの操作入力信号と排気ダクト温度センサ70,庫内温度センサ71,ドア開閉センサ72の検出信号に基づいて、液晶表示部7と給水ポンプ14と冷却ファン16と蒸気発生用ヒータ24と上ヒータ26と下ヒータ27を制御する。また、制御装置100は、排気ダクト温度センサ70により検出された排気ダクト19内の雰囲気温度に基づいて、冷却ファン16が異常停止か否かを検知する冷却ファン異常停止検知部100aと、冷却ファン16の運転を制御するファン制御部100bと、加熱調理の運転を制御する加熱調理制御部100cとを有している。ドア開閉センサ72は、把手付きドア2の開閉状態を検出する。
上記構成の加熱調理器において、把手付きドア2を図2Bに示すように引き出した状態で、必要量の水を入れた給水タンク23を、タンク収納部15に収納した後、把手付きドア2を閉めて、操作パネル3を操作して蒸気を用いた加熱調理を開始する。そうすると、加熱庫8の上下に配置された上ヒータ26と下ヒータ27をオンすると共に、給水ポンプ14を駆動して、給水タンク23内の水を蒸気発生装置13に供給し、蒸気発生装置13に供給された水を蒸気発生用ヒータ24で加熱して、水蒸気を発生させる。そして、蒸気発生装置13で発生した水蒸気が加熱庫8の上側の上ヒータ収納部25内に吹き出し、上ヒータ26により加熱されて100℃以上の過熱水蒸気となる。この過熱水蒸気は、加熱庫8の天井面の図示しない上カバーに設けられた複数の穴を通って加熱庫8内に供給される。これにより、加熱庫8内のトレイ32上に載置された食品は、加熱庫8の天井面側の上カバーからの輻射熱と底側の下カバーからの輻射熱、および、上カバーの複数の穴から吹き出した100℃以上の過熱水蒸気により加熱調理される。このとき、食品表面に供給されて付着した過熱水蒸気が食品表面で凝縮して大量の凝縮潜熱を食品に与えるので、食品に熱を効率よく伝えることができる。
この加熱調理器では、蒸気を用いずに上ヒータ26と下ヒータ27のみを用いたオーブン調理を行ってもよいし、上ヒータ26と下ヒータ27を用いずに蒸気発生装置13で発生した水蒸気のみを用いた蒸し料理などを行ってもよい。
上記構成の加熱調理器によれば、排気ダクト19は、冷却ファン16からの冷却風の風圧によって、ノズル部61の開口61aからの排気と冷却ファン16からの冷却風の一部とを混合して、混合された混合空気をケーシング1外に案内して外部に排出する。このとき、冷却ファン16が正常動作しているとき、排気ダクト温度センサ70により検出された排気ダクト19内の雰囲気の温度は、冷却ファン16からの冷却風の温度に略等しく加熱庫8内からの排気温度に比べてはるかに低くなっている。ところが、冷却ファン16が故障などにより異常停止すると、冷却ファン16からの冷却風が排気ダクト19に流入しなくなるため、排気ダクト19内の気流は停滞し、加熱庫8内からの排気は排気チューブ18,ノズル部61を介して排気ダクト19内に流入し続けて、ノズル部61の開口61aからの高温の排気は、排気ダクト19内において流入口よりも上側に上昇していく。したがって、排気ダクト19内に配置された排気ダクト温度センサ70は、ノズル部61の開口61aよりも上側の排気ダクト19内の雰囲気の温度の上昇を速やかに検出する。このような冷却ファン16の異常停止時は、排気ダクト温度センサ70により検出される排気ダクト19内の雰囲気の温度の変化が大きいので、冷却ファン異常停止検知部100aは冷却ファン16の異常停止を確実かつ速やかに検知することが可能になる。この実施形態では、冷却ファン16が正常動作時の排気ダクト温度センサ70の検出温度は50℃前後であり、冷却ファン16が異常停止時の排気ダクト温度センサ70の検出温度は約80℃となる。
したがって、上記加熱調理器によれば、自己発熱型のサーミスタを用いることなく、簡単な構成で排気に係わる冷却ファン16の異常停止を速やかに検知することができる。また、冷却ファン16の異常停止を速やかに検知して、ヒータなどの電装品の通電を停止することにより、電装品が温度上昇により破損するのを防止できる。また、電装品室9内に蒸気が付着したり、結露が発生したりする前に冷却ファン16の異常停止を検知して運転を停止することによって、電装品の破損などを未然に防止することができる。
なお、冷却ファン16は、電装品室9内の温度が低いときは運転する必要がなく、加熱調理で電装品室9内の温度が高くなったときに運転している。
また、排気ダクト19の上流側の吹込口60と下流側の排出口22との間の風経路にノズル部61の開口61aを配置して、排気ダクト温度センサ70を排気ダクト19内のノズル部61の開口61aよりも上流側に配置することによって、冷却ファン16の正常動作時は、冷却ファン16から流入する冷却風の温度が排気ダクト温度センサ70により検出される一方、冷却ファン16の異常停止時は、ノズル部61の開口61aから流入した高温の排気が排気ダクト19内のノズル部61の開口61aよりも上流側に移動して、排気ダクト温度センサ70により高温の排気が検出される。したがって、冷却ファン16の正常動作時と異常停止時で排気ダクト温度センサ70により検出される排気ダクト19内の雰囲気の温度の変化幅が大きくなるので、冷却ファン16の異常停止をより確実に検知することができる。
また、排気ダクト19の上側の面が、上流側から下流側に向かって徐々に低くなるように傾斜していることによって、冷却ファン16の異常停止時に、ノズル部61の開口61aから流入した高温の排気が排気ダクト19内の上側の面に沿って上流側に容易に移動するので、その移動した高温の排気をより速やかに排気ダクト温度センサ70で検出することができる。
また、加熱庫8内に食品を入れて加熱調理するとき、加熱庫8内が高温になって加熱された食品から水蒸気や煙などが出て加熱庫8内に充満すると、加熱庫8内からの排気が、排気チューブ18によりケーシング1内の冷却空間である電装品室9を通って前面側に案内される。そして、ケーシング1の前面側に設けられた排気受け部である露受容器4により、排気チューブ18の排気口からの排気を受けてケーシング1外に拡散させる。ここで、加熱庫8内からの水蒸気を含む高温の排気が、排気チューブ18を介してケーシング1内の電装品室9を通るときに冷却され、冷却されて温度が低くなった排気を、前面側にある露受容器4により受けてケーシング1前方の広い外部空間に拡散させることが可能になる。
これにより、加熱調理器本体の後面側近傍に壁面がある場合や直上に棚がある場合でも、庫内排気を本体の後面側から排出しないので、水蒸気を含む高熱の排気が当たって壁面や棚を腐食させたりカビが繁殖したりすることがない。したがって、狭い空間に設置しても、後面側から排気することなく加熱庫8内からの排気を処理できる。
また、庫内排気に含まれた水蒸気は、ケーシング1前面側に排出されるまでに排気チューブ18,ノズル部61,排気ダクト19内で結露するので、除湿された排気を外部空間に放出できる。また、排気チューブ18,ノズル部61,排気ダクト19内で生じた結露水を露受容器4により回収することができる。この加熱調理器では、露受容器4に回収される結露水が少量であるため、自然に乾燥するので、露受容器4内の水を捨てる手間が省ける。加熱庫8内からの排気を露受容器4で一旦受けてケーシング1外に拡散させるので、使用者に直接排気を吹き付けることがなく、快適性が向上する。
なお、上記実施形態では、100℃以上の過熱水蒸気を用いた加熱調理を行う加熱調理器について説明したが、加熱庫8内で被加熱物を加熱する調理としては、ヒータのみを用いた加熱調理や、水蒸気を用いた蒸し料理などを含む加熱調理でもよい。
また、加熱庫8内からの排気を、排気チューブ18により加熱庫8の後部から前面側に案内するので、排気チューブ18の経路長を長くでき、電装品室9を通過する経路を長くして冷却効率を高めることができる。これにより、露受容器4でケーシング1外に拡散する排気温度をさらに低下させることができる。
また、図9に示すように、排気チューブ18を、加熱庫8の後部から前面側に向かって、かつ、加熱庫8の後部の上側から前面側の下側に向かって傾斜させることによって、冷却空間である電装品室9を通過する経路を長くして冷却効率を向上できると共に、水蒸気を含む高温の排気が電装品室9で冷却されて結露水が生じても、結露水が下流側に向かって排気チューブ18内を流れ落ちる。したがって、排気チューブ18内に結露水が滞留することがなく、排気の流れが妨げられたり、排気チューブ18内が不衛生になったりすることがない。
さらに、図10に示すように、ケーシング1内の加熱庫8の側方かつ後面側から前面側に渡って設けられた冷却空間である電装品室9において、排気チューブ18が、加熱庫8の後部近傍から前面側かつ外側に向かって排気を案内することによって、排気チューブ18の経路長を長くでき、電装品室9を通過する経路を長くして冷却効率を高めることができ、排気受け部である露受容器4でケーシング1外に拡散する排気温度をさらに低下させることができる。
また、ケーシング1内かつ冷却空間である電装品室9の前面側に配置された排気ダクト19において、上流側に設けられた吹込口60に、電装品を冷却する冷却ファン16からの冷却風の一部が吹き込む。そして、排気ダクト19の吹込口60から吹き込んだ冷却風は、排気ダクト19の上壁19a,下壁19b,側壁19cにより案内されて下流側に設けられた排出口22から排出される。このとき、排気ダクト19内の吹込口60と排出口22との間の風経路に配置されたノズル部61の開口61aから排気ダクト19内に排気が流入して冷却風と混合され、冷却風との混合により希釈された排気が排気ダクト19の排出口22から排出される。このように、電装品を冷却する冷却ファン16からの冷却風を利用して、排気を希釈することにより排気温度を下げることができると共に、排気ダクト19を介した排気流がスムーズになって加熱庫8内からの排気を効率よく排出できる。
また、排気チューブ18からの排気を受けてケーシング1外に拡散させる排気受け部として、ケーシング1の前面から滴下する水滴を受ける露受容器4を用いて、露受け機能と排気を受けて拡散させる機能を兼ねることによって、構造を簡略化して製造コストや部品コストを低減できる。
図12は上記加熱調理器の排気温度の変化を示している。図12において、横軸は蒸気を用いた加熱調理開始からの時間[分]を表し、縦軸は排気ダクト温度センサ70により検出された排気ダクト19内の雰囲気温度 [℃]を表している。
また、図12に示す曲線Aは加熱調理器の周囲が開放された空間であるときの加熱運転時の排気ダクト19内の雰囲気温度であり、曲線Bは加熱調理器の周囲が壁面に囲まれた条件における加熱運転時の排気ダクト19内の雰囲気温度であり、曲線Cは加熱調理器の周囲が壁面に囲まれた条件でかつ冷却ファン16が停止した状態における加熱運転時の排気ダクト19内の雰囲気温度である。
例えば、曲線Cにおける加熱調理器の周囲が壁面に囲まれた条件は、周囲の壁までの離隔距離として、上方が30cm、左方が5cm、右方が5cm、前方が開放、後方が1.5cm、下方が0cmである。
図12の曲線Aに示すように、周囲が開放された空間であるときの排気ダクト19内の雰囲気温度は、50℃〜53℃程度で緩やかな傾斜となるが、曲線Bに示すように、周囲が壁面に囲まれた条件であるときの排気ダクト19内の雰囲気温度は、曲線Aよりも高い76℃〜78℃程度で緩やかな傾斜となっている。このように、周囲の環境条件によって加熱運転時の排気ダクト19内の雰囲気温度の変化は大きく異なる。
そして、加熱運転中に冷却ファン16が異常停止した場合、曲線Aまたは曲線Bから曲線Cに特性が急変することになり、その温度変化は、曲線Aの方が曲線Bよりも大きい。
上記加熱調理器では、蒸気を用いた加熱運転や蒸気を用いない加熱運転において加熱運転開始から4分間は冷却ファン16を停止している。
また、加熱調理を開始してから排気ダクト温度センサ70により検出された排気ダクト19内の雰囲気温度の単位時間あたりの上昇量が第2閾値以上になったとき、ファン制御部100bは、冷却ファン16の運転を開始する。これにより、加熱調理開始時に、加熱庫8内の温度が十分に上昇するまでは冷却ファン16を回転させないので、省エネルギー化が図れると共に、加熱調理開始時の冷却ファン16の運転による加熱庫8内の温度低下を確実に抑制できる。また、加熱調理終了後に続けて次の加熱調理を行う場合は、加熱庫8内の温度が高くなっているので、すぐに冷却ファン16の運転を開始できようにしている。
なお、加熱調理を開始してから排気ダクト温度センサ70により検出された排気ダクト19内の雰囲気温度がファン運転開始判定温度以上になったとき、ファン制御部100bは、冷却ファン16の運転を開始するようにしてもよい。
ここで、ファン制御部100bは、排気ダクト19内の雰囲気温度の単位時間あたりの上昇量を用いた条件判定と、ファン運転開始判定温度を用いた条件判定の両方を用いて、その一方または両方の条件判定を満足するときに冷却ファン16の運転を開始してもよい。
また、加熱調理中に排気ダクト温度センサ70により検出された排気ダクト19内の雰囲気温度の単位時間あたりの上昇量が第1閾値以上になったとき、冷却ファン異常停止検知部100aは、冷却ファン16の異常停止を検知する。これにより、冷却ファン16の異常停止を確実に検知することができる。
この実施形態では、排気ダクト19内の雰囲気温度の単位時間あたりの上昇量が第1閾値以上になるのが2回連続したときに冷却ファン異常停止検知部100aは、冷却ファン16の異常停止を検知する。これにより、冷却ファン16の異常停止をより正確に検知でき、誤検知を防止できる。
なお、加熱調理中に排気ダクト温度センサ70により検出された排気ダクト19内の雰囲気温度がファン異常停止判定温度(例えば90℃)以上になったとき、冷却ファン16の異常停止を検知してもよい。
ここで、冷却ファン異常停止検知部100aは、排気ダクト19内の雰囲気温度の単位時間あたりの上昇量を用いた条件判定と、ファン異常停止判定温度を用いた条件判定の両方を用いて、その一方または両方の条件判定を満足するときに冷却ファン16の異常停止を検知してもよい。
また、この実施の形態では、72℃以上を高温域とし、72℃未満を低温域として、高温域では第1閾値を3℃に設定し、低温域では第1閾値を10℃に設定している。
ここで、冷却ファン異常停止検知部100aは、排気ダクト温度センサ70により排気ダクト19内の雰囲気温度を10秒間隔で読み込み、1分前から現在までの6つの温度データをメモリに記憶し、現在温度データと1分前の温度データとを比較して、単位時間(1分間)あたりの上昇量を求める。そして、現在温度データが高温域であるときは3℃(第1閾値)以上か否かを判定する一方、現在温度データが低温域であるときは10℃(第1閾値)以上か否かを判定する。このようにして10秒間隔で冷却ファン16の異常停止判定を行って、排気ダクト19内の雰囲気温度の単位時間あたりの上昇量が第1閾値以上のときは、エラーカウンタを+1し、排気ダクト19内の雰囲気温度の単位時間あたりの上昇量が第1閾値未満のときは、エラーカウンタをゼロにクリアする。この単位時間あたりの上昇量を用いた判定は、加熱調理中にドアが開いたときは、メモリに記憶された温度データやエラーカウンタはゼロにクリアする。
このように、2つに区分された温度領域毎に、温度領域の温度が高いほど小さくなるように設定された第1閾値を用いて、冷却ファン異常停止検知部100aは、加熱調理中に排気ダクト温度センサ70により検出された排気ダクト19内の雰囲気温度の単位時間あたりの上昇量を判定する。これにより、冷却ファン異常停止検知部100aは、冷却ファン16が異常停止したときに温度上昇の変化が大きい低温域では、大きい第1閾値を用いて判定する一方で、冷却ファン16が異常停止したときに温度上昇の変化が小さい高温域では、小さい第1閾値を用いて判定するので、排気ダクト19内の雰囲気の広い温度領域で正確な判定が可能となる。
上記実施形態では、高温域と低温域の2つの温度領域に区分したが、これに限らず、3以上に区分された温度領域毎に設定された第1閾値を用いて、排気ダクト19内の雰囲気温度の単位時間あたりの上昇量を判定してもよい。
また、冷却ファン異常停止検知部100aは、排気ダクト温度センサ70により検出された排気ダクト19内の雰囲気温度の単位時間あたりの上昇量を求めた1分前の温度データ(始点温度)と現在温度データ(終点温度)が、上記2つの温度領域に跨るとき、温度領域毎に設定された第1閾値のうちの小さいほうすなわち高温域の第1閾値を用いて、冷却ファン異常停止検知部100aは、冷却ファン16の異常停止を検知する。したがって、冷却ファン異常停止検知部100aは、冷却ファン16が異常停止したときに温度上昇の変化が小さい方の高温域に設定された第1閾値を用いて判定するので、より正確な判定ができる。
また、加熱調理の開始から第1所定時間(この実施形態では60秒)経過するまでの間、冷却ファン異常停止検知部100aは、冷却ファン16の異常停止を検知しないようにする。これにより、加熱調理の運転開始直前に周囲環境の温度が急変しても冷却ファン16の異常停止を誤って検知するのを防止できる(例えば、寒冷な場所から加熱調理器を室温環境に移して加熱調理を行う場合)。
また、上記冷却ファン異常停止検知部100aが冷却ファン16の異常停止を検知したときに、排気ダクト温度センサ70により検出された排気ダクト19内の雰囲気温度が加熱調理運転再開判定温度(この実施形態では40℃)以下であれば、加熱調理制御部100cは加熱調理の運転を再開する。これにより、加熱調理を最後まで完了させることが可能になる。このとき、この実施形態では、上記第1所定時間を1秒に短縮することによって、冷却ファン異常停止検知部100aは、すぐに冷却ファン16の異常停止の検知を行う。
一方、上記冷却ファン異常停止検知部100aが冷却ファン16の異常停止を検知したときに、排気ダクト温度センサ70により検出された排気ダクト19内の雰囲気温度が加熱調理運転再開判定温度(この実施形態では40℃)を越える場合、制御装置100は、液晶表示部7にエラー表示を行った後、所定時間後に電源を遮断する。
また、ドア開閉センサ72により検出された把手付きドア2の開閉状態に基づいて、把手付きドア2が開状態から閉状態になってから第3所定時間(この実施形態では20秒)経過するまでの間、冷却ファン異常停止検知部100aは、冷却ファン16の異常停止を検知しない。加熱調理中にドアを開閉する場合、把手付きドア2を閉めたときに加熱庫8内から排気ダクト19に高温の排気が導かれて、排気ダクト19内の雰囲気温度が上昇しても、冷却ファン異常停止検知部100aが冷却ファン16の異常停止と誤って検知するのを確実に防止することができる。
図13は他の実施の形態の加熱調理器の冷却ファン異常停止検知部100aの冷却ファン16の異常停止を検出する動作を説明するためのフローチャートを示している。なお、図13において、最初の冷却ファン16の異常停止判定は、ファン異常停止判定温度を用いた判定を行う。
まず、処理がスタートすると、ステップS1で排気ダクト温度センサ70により検出された排気ダクト19内の雰囲気の温度Tを検出する。
次に、ステップS2に進み、排気ダクト19内の雰囲気の温度Tがファン異常停止判定温度L1よりも大きいと判定すると、ステップS3に進む一方、排気ダクト19内の雰囲気の温度Tがファンロック判定温度L1よりも小さいと判定すると、ステップS1に戻る。
そして、ステップS3でファン制御部100bにより冷却ファン16を停止して、ステップS4に進み、時間t待つ。
次に、ステップS5に進み、温度Tが上昇したか否かを判定する。すなわち、排気ダクト19内の雰囲気温度の第2所定時間の間隔(ファン制御部100bにより冷却ファン16の停止から時間tが経過するまでの間)での上昇量が第3閾値(この実施の形態では3℃)以上になったか否かを判定する。
そして、ステップS5で温度Tが上昇したと判定すると、ステップS6に進み、冷却ファン16を運転する。
次に、ステップS7に進み、ファン異常停止判定温度L1を更新して(L1=L1+3℃)ステップS1に戻る。
一方、ステップS5で温度Tが上昇していないと判定すると、ステップS8に進み、冷却ファン16の異常停止であるとし、この処理を終了して、冷却ファン16の異常停止時の処理に移る。
このように、上記加熱調理器は、冷却ファン16の運転中に冷却ファン異常停止検知部100aが冷却ファン16の異常停止を検知すると、ファン制御部100bにより冷却ファン16を停止する。そして、その冷却ファン16の停止後の排気ダクト温度センサ70により検出された排気ダクト19内の雰囲気温度の第2所定時間の間隔における上昇量が第3閾値(3℃)以上になったとき、冷却ファン異常停止検知部100aが冷却ファン16の異常停止ではないものとして、ファン制御部100bにより冷却ファン16の運転を再開する。冷却ファン異常停止検知部100aが冷却ファン16の異常停止を検知しても、実際には冷却ファン16が異常停止しておらず、正常である場合がある。そのような場合、ファン制御部100bにより正常運転している冷却ファン16を停止すると、排気ダクト19内の雰囲気温度が上昇するので、この温度上昇により、冷却ファン16が異常停止していないことが判る。したがって、冷却ファン16の異常停止を誤って検知しても、冷却ファン16の運転を継続して加熱調理を行うことができる。
また、冷却ファン16の運転中に冷却ファン異常停止検知部100aが冷却ファン16の異常停止を検知すると、ファン制御部100bにより冷却ファン16を停止し、その冷却ファン16の停止後の排気ダクト温度センサ70により検出された排気ダクト19内の雰囲気温度の第2所定時間の間隔における上昇量が第3閾値未満のとき、冷却ファン異常停止検知部100aが冷却ファン16の異常停止であると判断する。このように、冷却ファン16が異常停止している場合は、排気ダクト19内の雰囲気温度が上昇することなくあまり変化しないので、その温度上昇がないことを確認して冷却ファン16の異常停止を確実に検知できる。
上記実施形態では、排気ダクトに風の一部を送るファンとして冷却ファン16を用いた加熱調理器について説明したが、排気ダクトに風の少なくとも一部を送るファンはこれに限らず、例えば排気ダクトに風を送る排気ファンを用いた加熱調理器にこの発明を適用してもよい。
また、上記実施形態では、排気通路(排気チューブ18とノズル部61)と排気ダクト19とを備えた加熱調理器について説明したが、排気通路と排気ダクトはこれに限らず、例えば加熱庫の背面側から上方に向かって延びる排気通路を介して上部の排気口から排気する排気ダクトであってもよい。
また、上記実施形態では、排気ダクト19を用いた加熱調理器について説明したが、排気ダクトはこれに限らず、排気通路からの排気とファンからの風の一部(または全部)とを混合してケーシング外に排出する構成のものであればよい。
また、上記実施形態では、排気受け部として露受容器4を用いた加熱調理器について説明したが、排気受け部はこれに限らず、露受容器とは別の部材でもよく、排気通路の排気口からの排気を受けてケーシング外に拡散させるものであればよい。
また、上記実施形態では、ケーシング1に対して前後方向にスライドする把手付きドア2で加熱庫8の開口部8aを開閉していたが、例えば、回動式の開閉扉で加熱庫の開口部を開閉するようにしてもよい。すなわち、この発明の加熱調理器が備える開閉扉は、スライド式であってもよいし、回動式であってもよい。
この発明の加熱調理器としては、例えば、過熱水蒸気を使用するオーブンレンジのみならず、過熱水蒸気を使用するオーブン、過熱水蒸気を使用しないオーブンレンジ、過熱水蒸気を使用しないオーブンなどがある。
この発明の加熱調理器では、オーブンレンジなどにおいて、過熱水蒸気または飽和水蒸気を用いることによって、ヘルシーな調理を行うことができる。例えば、本発明の加熱調理器では、温度が100℃以上の過熱水蒸気または飽和水蒸気を食品表面に供給し、食品表面に付着した過熱水蒸気または飽和水蒸気が凝縮して大量の凝縮潜熱を食品に与えるので、食品に熱を効率よく伝えることができる。また、凝縮水が食品表面に付着して塩分や油分が凝縮水と共に滴下することにより、食品中の塩分や油分を低減できる。さらに、加熱庫内は過熱水蒸気または飽和水蒸気が充満して低酸素状態となることにより、食品の酸化を抑制した調理が可能となる。ここで、低酸素状態とは、加熱室内において酸素の体積%が10%以下(例えば2〜3%)である状態を指す。
また、この発明の加熱調理器は、
ケーシングと、
上記ケーシング内に配置された加熱庫と、
上記加熱庫内からの排気を外部に案内する排気通路と、
上記ケーシング内に配置された冷却ファンと、
上記排気通路からの排気と上記冷却ファンからの冷却風の一部とを混合して上記ケーシング外に排出する排気ダクトと、
上記排気ダクト内に配置され、上記排気通路からの排気が流入する流入口よりも上側の上記排気ダクト内の雰囲気の温度を検出する温度センサと、
上記温度センサにより検出された上記排気ダクト内の雰囲気の温度に基づいて、上記冷却ファンの異常停止を検知する冷却ファン異常停止検知部と
を備えたことを特徴とする。
ここで、冷却ファンは、ケーシング内に配置された少なくとも電装品の一部を冷却するものである。
上記構成によれば、排気ダクトは、冷却ファンからの冷却風の風圧によって、排気通路からの排気と冷却ファンからの冷却風の一部とを混合してケーシング外に排出する。このとき、冷却ファンが正常動作しているなら、温度センサにより検出された排気ダクト内の雰囲気の温度は、冷却ファンからの冷却風の温度に略等しく加熱庫内からの排気温度に比べてはるかに低くなっている。ところが、冷却ファンが故障などにより異常停止すると、冷却ファンからの冷却風が排気ダクトに流入しなくなるため、排気ダクト内の気流は停滞し、加熱庫内からの排気は排気通路を介して排気ダクト内に流入し続けて、排気通路からの高温の排気は、排気ダクト内において流入口よりも上側に上昇していく。したがって、排気ダクト内に配置された温度センサは、排気通路からの排気が流入する流入口よりも上側の排気ダクト内の雰囲気の温度の上昇を速やかに検知する。このような冷却ファンの異常停止時は、温度センサにより検出される排気ダクト内の雰囲気の温度の変化が大きいので、冷却ファン異常停止検知部は冷却ファンの異常停止を確実かつ速やかに検知することが可能になる。
したがって、自己発熱型のサーミスタを用いることなく、簡単な構成で冷却ファンの異常停止を速やかに検知できる。また、冷却ファンの異常停止を速やかに検知することで、ヒータなどの電装品の通電を停止することにより、電装品が温度上昇により破損するのを防止できる。また、電装品に蒸気が付着したり結露が発生したりする前に運転を停止することによって、電装品の破損などを未然に防止できる。
また、一実施形態の加熱調理器では、
上記排気ダクトは、上記冷却ファンからの冷却風の一部が吹き込む吹込口が上流側に設けられ、上記吹込口から吹き込んだ上記冷却風を排出する排出口が下流側に設けられ、上記吹込口と上記排出口との間の風経路に上記排気通路からの排気が流入する流入口が配置されており、
上記温度センサは、上記排気ダクト内の上記排気通路からの排気が流入する流入口よりも上流側に配置されている。
上記実施形態によれば、排気ダクトの上流側の吹込口と下流側の排出口との間の風経路に排気通路からの排気が流入する流入口を配置して、温度センサを排気ダクト内の排気通路からの排気が流入する流入口よりも上流側に配置することによって、冷却ファンの正常動作時は、冷却ファンから流入する冷却風の温度が温度センサにより検出される一方、冷却ファンの異常停止時は、排気通路から流入した高温の排気が排気ダクト内の流入口よりも上流側に移動して、温度センサにより高温の排気が検出される。したがって、冷却ファンの正常動作時と異常停止時で温度センサにより検出される排気ダクト内の雰囲気の温度の変化幅が大きくなるので、冷却ファンの異常停止をより確実に検知できる。
また、一実施形態の加熱調理器では、
上記排気ダクトの内面は、上側の面とその上側の面よりも下側の面とを含み、
上記排気ダクトの上側の面は、上流側から下流側に向かって徐々に低くなるように傾斜している。
ここで、上記排気ダクトの断面形状は、四角形や多角形でもよいし、円形や楕円形などであってもよく、断面形状が四角形や多角形では、排気ダクトの内面の少なくとも最上面が上側の面であり、断面形状が円形や楕円形では、排気ダクトの内面の少なくとも最上部の領域が上側の面である。
上記実施形態によれば、排気ダクトの上側の面が、上流側から下流側に向かって徐々に低くなるように傾斜していることによって、冷却ファンの異常停止時に、排気通路から流入した高温の排気が排気ダクト内の上側の面に沿って上流側に容易に移動するので、その移動した高温の排気をより速やかに温度センサで検出できる。
以上より明らかなように、この発明の加熱調理器によれば、自己発熱型のサーミスタを用いることなく、簡単な構成で冷却ファンの異常停止を速やかに検知できる加熱調理器を実現することができる。
この発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。
1…ケーシング
2…把手付きドア
3…操作パネル
4…露受容器
5…ダイヤル
6,6…前脚
7…液晶表示部
8…加熱庫
9…電装品室
10…吸気空間
11,11…遮熱板
13…蒸気発生装置
14…給水ポンプ
15…タンク収納部
16…冷却ファン
17…吸気口
18…排気チューブ
19…排気ダクト
20…給水チューブ
21…間仕切壁
22…排出口
23…給水タンク
24…蒸気発生用ヒータ
25…上ヒータ収納部
26…上ヒータ
27…下ヒータ
70…排気ダクト温度センサ
72…ドア開閉センサ
100…制御装置
100a…冷却ファン異常停止検知部
100b…ファン制御部
100c…加熱調理制御部

Claims (11)

  1. ケーシングと、
    上記ケーシング内に配置された加熱庫と、
    上記ケーシング内に配置されたファンと、
    上記加熱庫に一端が接続された排気通路と、
    上記排気通路の他端から排出される排気と上記ファンからの風の少なくとも一部とを混合して、混合された混合排気を上記ケーシング外に案内して外部に排出する排気ダクトと、
    上記排気ダクト内に配置され、上記排気ダクト内の雰囲気の温度を検出する温度センサと、
    加熱調理中に上記温度センサにより検出された上記排気ダクト内の雰囲気の温度の単位時間あたりの上昇量が第1閾値以上になったとき、または、加熱調理中に上記温度センサにより検出された上記排気ダクト内の雰囲気の温度がファン異常停止判定温度以上になったとき、上記ファンの異常停止を検知するファン異常停止検知部と
    を備え
    上記排気ダクトは、上記ファンからの風の少なくとも一部が吹き込む吹込口が上流側に設けられ、上記混合排気を排出する排出口が下流側に設けられ、上記吹込口と上記排出口との間の風経路に上記排気通路からの排気が流入する流入口が配置されており、
    上記温度センサは、上記排気ダクト内の上記排気通路からの排気が流入する流入口よりも上流側に配置されていることを特徴とする加熱調理器。
  2. 請求項に記載の加熱調理器において、
    上記排気ダクトの内面は、上側の面とその上側の面よりも下側の面とを含み、
    上記排気ダクトの上側の面は、上流側から下流側に向かって徐々に低くなるように傾斜していることを特徴とする加熱調理器。
  3. 請求項1または2に記載の加熱調理器において、
    上記第1閾値は、少なくとも2以上の区分された温度領域毎に、上記温度領域の温度が高いほど小さくなるように設定されていることを特徴とする加熱調理器。
  4. 請求項に記載の加熱調理器において、
    上記ファン異常停止検知部は、上記温度センサにより検出された上記排気ダクト内の雰囲気の温度の単位時間あたりの上昇量を求めた始点温度と終点温度が、少なくとも2つの上記温度領域に跨るとき、上記温度領域毎に設定された上記第1閾値のうち、最も小さいほうの第1閾値を用いて上記ファンの異常停止を検知することを特徴とする加熱調理器。
  5. 請求項1からまでのいずれか1つに記載の加熱調理器において、
    上記ファン異常停止検知部は、加熱調理の開始から第1所定時間経過するまでの間、上記ファンの異常停止を検知しないことを特徴とする加熱調理器。
  6. 請求項1からまでのいずれか1つに記載の加熱調理器において、
    上記ファン異常停止検知部が上記ファンの異常停止を検知したときに、上記温度センサにより検出された上記排気ダクト内の雰囲気の温度が加熱調理運転再開判定温度以下であれば、上記加熱調理の運転を再開する加熱調理制御部を備えたことを特徴とする加熱調理器。
  7. 請求項1からまでのいずれか1つに記載の加熱調理器において、
    上記温度センサにより検出された上記排気ダクト内の雰囲気の温度に基づいて、上記ファンを制御するファン制御部を備えたことを特徴とする加熱調理器。
  8. 請求項に記載の加熱調理器において、
    上記ファン制御部は、加熱調理を開始してから上記温度センサにより検出された上記排気ダクト内の雰囲気の温度の単位時間あたりの上昇量が第2閾値以上になったとき、または、加熱調理を開始してから上記温度センサにより検出された上記排気ダクト内の雰囲気の温度がファン運転開始判定温度以上になったとき、上記ファンの運転を開始することを特徴とする加熱調理器。
  9. 請求項またはに記載の加熱調理器において、
    上記ファンの運転中に上記ファン異常停止検知部が上記ファンの異常停止を検知すると、上記ファン制御部により上記ファンを停止し、
    そのファンの停止後の上記温度センサにより検出された上記排気ダクト内の雰囲気の温度の第2所定時間の間隔における上昇量が第3閾値以上のとき、上記ファン異常停止検知部が上記ファンの異常停止でないとして、上記ファン制御部により上記ファンの運転を再開することを特徴とする加熱調理器。
  10. 請求項またはに記載の加熱調理器において、
    上記ファンの運転中に上記ファン異常停止検知部が上記ファンの異常停止を検知すると、上記ファン制御部により上記ファンを停止し、
    そのファンの停止後の上記温度センサにより検出された上記排気ダクト内の雰囲気の温度の第2所定時間の間隔における上昇量が第3閾値未満のとき、上記ファン異常停止検知部が上記ファンの異常停止であると判断することを特徴とする加熱調理器。
  11. 請求項1から10までのいずれか1つに記載の加熱調理器において、
    上記加熱庫の開口部を開閉するドアと、
    上記ドアの開閉状態を検出するドア開閉センサと
    を備え、
    上記ファン異常停止検知部は、上記ドア開閉センサにより検出された上記ドアの開閉状態に基づいて、上記ドアが開状態から閉状態になってから第3所定時間経過するまでの間、上記ファンの異常停止を検知しないことを特徴とする加熱調理器。
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