JP5299666B2 - ディスプレイ用耐衝撃フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、ガラス、プラスチック等の透明基材に貼合が可能なディスプレイ用耐衝撃フィルムに関するものであり、特にプラズマディスプレイ(PDP)、液晶ディスプレイ(LCD)、EL(エレクトロルミネッセンス)等のディスプレイ前面のガラス又はプラスチックに貼合ができるディスプレイ用耐衝撃フィルムに関する。
近年、フラットパネルディスプレイ(FPD)であるPDPやLCDがブラウン管テレビの代替として、その市場を急速に伸ばしている。
これらFPDの中でも、携帯電話、ゲーム機等のモバイル用途ディスプレイは、LCDが主流である。
現在、携帯電話などのモバイル用途では、LCDパネルを保護する目的で、LCDパネルの前面に0.5〜2mm程度の空気層を設けて、アクリル板、ガラス等の透明保護板が設けられている。この空気層は、LCDディスプレイが外力を受けた際に、その衝撃が直接LCDパネルに伝わらないように設けられている。
しかし、この空気層のために、太陽光などの外光が透明保護板の表裏及びLCDパネル表面で反射することにより、コントラストを低下させている。
また、バックライト光も同様に、LCDパネル表面及び透明保護板の表裏で反射し、輝度の低下につながっている。
そこで、この空気層を透明物質で置換した構造とそのための製造方法が種々検討されてきた。
これらは、以下の方法に大別される。
(1)透明な油性液を充填する(例えば、特許文献1参照)、(2)透明な不飽和ポリエステル樹脂を充填する(例えば、特許文献2参照)、(3)シリコーンやウレタンなどの透明な重合性液状物を充填する(例えば、特許文献3〜6参照)、(4)透明樹脂シートと被着板の間に該樹脂シートを膨潤溶解させない揮発性液体を介在して貼り合わせる(例えば、特許文献7参照)、(5)透明な粘着性樹脂シートを貼り合わせる(例えば、特許文献8〜10参照)等の方法が挙げられる。
これら従来の方法は、それぞれ下記に示すような問題点を有しているためほとんど実用化されてこなかったのが実情である。
(1)の方法については、オイル材料を漏れないようにシールすることが大変難しく、また、構成する有機部品を侵し、その結果、視認性を著しく損なう。
(2)の方法では、ポリエステルは大きな固有複屈折を有するため、それを用いたシートの位相差により、液晶パネルの色調が変化してしまう。加えて、ポリエステルは黄色度が高く、無色性が求められる本用途には適さない。
(3)の方法では、シリコーンやウレタンなどの透明な重合性液状物は硬化時の重合収縮により、透明保護板や偏光板等から剥がれが発生し視認性が低下しやすい。
(4)の方法では、樹脂シートを介して液晶パネルと透明保護板を重畳密着させる際の気泡混入は、液体を介在させるために抑制しやすいが、密着後に加温加圧や減圧脱気、乾燥などの後処理を必要とする。
(5)の方法では、樹脂シートを介してLCDパネルと透明保護板を貼り合せる際に気泡の混入が避けられず、オートクレーブなどの圧力処理で気泡を抹消する必要がある。そのため、オートクレーブなどの圧力処理での気泡の抹消性を良くするためには、圧力により樹脂シートが変形するように軟らかくする必要がある。しかし、樹脂シートを軟らかくすると、外力による衝撃を受けた際に樹脂シートが変形し、外力が取り除かれた後も樹脂シートが復元せず視認性が低下する。
一方、衝撃を受けても樹脂シートが復元するような弾性体の樹脂シートの場合、オートクレーブのような圧力処理を施しても、気泡が抹消されなかったり、経時で気泡が再発生し視認性が低下する。
特開平05−011239号公報 特開平03−204616号公報 特開平06−059253号公報 特開平06−337411号公報 特開平07−209635号公報 特開2006−058753号公報 特開平09−197387号公報 特開平08−327975号公報 特開平09−006256号公報 特開2003−029645号公報
本発明は、かかる点に鑑み、LCDパネルなどのFPDと透明保護板を貼り合せた際に発生した気泡をオートクレーブなどの加熱加圧処理で抹消することができ、さらに外力による衝撃を受けてもディスプレイの割れを防止し、外力が取り除かれた後は、樹脂が復元し視認性を低下させないディスプレイ用耐衝撃フィルムを提供することを目的とする。
本発明は、25℃におけるtanδが0.5以上である第1層と25℃におけるtanδが0.5未満である第2層及び25℃におけるtanδが0.5以上である第3層からなるディスプレイ用耐衝撃フィルムであって、前記第2層が、前記第1層と前記第3層の間に位置してなり、前記第1層、前記第2層及び前記第3層が、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、ビニル系樹脂、ブタジエン樹脂、スチレン樹脂、アクリロニトリル樹脂を単体又は2種類以上のブレンド若しくは共重合した樹脂のいずれかからなる樹脂層である、ディスプレイ用耐衝撃フィルムに関する。
また、本発明は、第1層と第3層の60℃における対ガラス粘着力が、3N/25mm以上である上記のディスプレイ用耐衝撃フィルムに関する。
また、本発明は、第1層の厚みが0.01mm〜0.5mm、第2層の厚みが0.05mm〜5mm及び第3層の厚みが0.01mm〜0.5mmである上記のディスプレイ用耐衝撃フィルムに関する。
さらに、本発明は、上記のディスプレイ用耐衝撃フィルムの可視光透過率が、80%以上であるディスプレイ用耐衝撃フィルムに関する。
さらに、本発明は、第1層と第2層が同じ樹脂層、又は、第1層と第2層と第3層が同じ樹脂層である、上記のディスプレイ用耐衝撃フィルムに関する。

本発明によれば、貼合時に発生した気泡が加熱加圧処理により消泡し、さらに強い衝撃を受けてもディスプレイの割れを防止し、外力が取り除かれた後は、樹脂が復元し視認性を低下させないディスプレイ用耐衝撃フィルムを提供することができる。
以下、図面を引用して本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例になるディスプレイ用耐衝撃フィルムの一部省略断面図である。このディスプレイ用耐衝撃フィルム6は、動的粘弾性測定における25℃のtanδが0.5以上であり60℃の対ガラス粘着力が3N/25mm以上であるフラットパネルの本体のガラス2側に設けられた第1層3と25℃のtanδが0.5未満である第1層3の視認面側に設けられた第2層4と25℃のtanδが0.5以上であり60℃の対ガラス粘着力が3N/25mm以上である第3層5とからなっている。
上記のtanδは、レオメトリック・サイエンティフィック社製RSAIIを用い、周波数1Hz、昇温温度5℃/分において、せん断モードで測定したtanδである。
また、本発明のディスプレイ用耐衝撃フィルムは、ディスプレイの視認面側に使用されることから、可視光透過率を80%以上にする必要がある。
(第1層)
フラットパネルの本体のガラス2側に設けられる第1層3は、25℃のtanδすなわち25℃での損失弾性率(G’’)と25℃での貯蔵弾性率(G’)の比(G’’/G’)が0.5以上であり、60℃における粘着力が3N/25mm以上である樹脂である。
このような樹脂は、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、ビニル系樹脂、ブタジエン樹脂、スチレン樹脂、アクリロニトリル樹脂等を単体又は2種類以上のブレンド若しくは共重合した樹脂を用いることができる。
この第1層3の25℃のtanδは0.5以上である。tanδが0.5未満の場合、貼合時に混入した気泡をオートクレーブ処理等の加熱加圧処理で消泡しようとしても、気泡が消失しなかったり、一度、気泡が消失しても経時で気泡が再発生したりし、所望の効果が得られない。
また、60℃の対ガラス粘着力が3N/25mm以上である。60℃の対ガラス粘着力が3N/25mm未満では、熱による変形を引き起こす透明基材を用いた際に、剥がれが生じてしまう。
第1層3の厚みは、0.01mm〜0.5mmが好ましく、0.02mm〜0.1mmがより好ましい。0.01mm以上とすることで、透明基材や第2層4への貼合がし易く、0.5mm以下とすることで打抜きなどの加工性に優れることから0.01mm〜0.5mmの厚みであることが好ましい。
(第2層)
第2層4は、25℃のtanδが0.5未満である樹脂である。このような樹脂は、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、ビニル系樹脂、ブタジエン樹脂、スチレン樹脂、アクリロニトリル樹脂等を単体又は2種類以上のブレンド又は共重合した樹脂を用いることができるが、画像の歪みを抑えるため、第1層と屈折率を同じにする必要があり、第1層で使用した樹脂を使用することが好ましい。
この第2層4の25℃のtanδは0.5未満である。tanδが0.5以上の場合、樹脂の粘性項が強くなり変形し易い樹脂となってしまう。そのため、外力を受けた際に、樹脂が変形し易くなり耐衝撃性が得られない。
また、第2層4の厚みは、0.05mm〜5mmが好ましく、0.1mm〜0.5mmがより好ましい。0.05mm以上とすることで、耐衝撃性を得ることができ、5mm以下とすることで生産性及び打抜きなどの加工性に優れることから0.05mm〜5mmの厚みであることが好ましい。
(第3層)
第3層5は、25℃のtanδが0.5以上であり、60℃における対ガラス粘着力が3N/25mm以上である樹脂である。このような樹脂は、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、ビニル系樹脂、ブタジエン樹脂、スチレン樹脂、アクリロニトリル樹脂等を単体または2種類以上のブレンド又は共重合した樹脂を用いることができるが、画像の歪みを抑えるため、第1層及び第2層と屈折率を同じにする必要があり、第1層及び第2層で使用した樹脂を使用することが好ましい。
この第3層5の25℃のtanδは0.5以上である。tanδが0.5未満の場合、貼合時に混入した気泡をオートクレーブ処理等の加熱加圧処理で消泡しようとしても、気泡が消失しなかったり、一度、気泡が消失しても経時で気泡が再発生したりし、所望の効果が得られない。
また、60℃の対ガラス粘着力が3N/25mm以上である。60℃の対ガラス粘着力が3N/25mm未満では、熱による変形を引き起こす透明基材を用いた際に、剥がれが生じてしまう。
第3層5の厚みは、0.01mm〜0.5mmが好ましく、0.02mm〜0.1mmがより好ましい。0.01mm以上とすることで、透明基材や第2層4への貼合がし易く、0.5mm以下とすることで打抜きなどの加工性に優れることから0.01mm〜0.5mmの厚みであることが好ましい。なお、図1において1はFPD本体である。
以下、実施例により本発明を説明する。
実施例1
(第1及び第3層の作製)
離型処理を施した厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績(株)製、商品名E7007)に、乾燥後の厚さが0.025mmとなるように粘着剤ワニス(綜研化学(株)製、商品名SKダイン209)を塗布し、80℃で20分間乾燥し、さらに離型処理を施した厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績(株)製、商品名E7006)を貼合し粘着フィルムを得た。
得られた粘着フィルムの25℃におけるtanδは、0.53であった。
また、60℃における対ガラス粘着力は、19N/25mmであった。
(第2層の作製)
冷却管、温度計、撹拌装置及び窒素注入管の付いた反応容器にアクリル酸2−エチルヘキシルを70g、アクリル酸2−ヒドロキシエチル30g及びパーロイルL(日本油脂(株)製、商品名ジラウロイルパーオキサイド)0.005gを入れ100ml/分の容量で窒素を60分間バブリングする。
バブリングを続けながら液温が100℃になるように加温し、120分間100℃に保ち反応を進行させる。
その後、バブリングを止め室温まで冷却することにより重量平均分子量25万のポリマ(P)を得た。
次に、撹拌機、温度計、冷却管及び空気ガス導入管を装備した反応容器に、ポリカプロラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート(ダイセル化学工業(株)製、商品名プラクセルFA2D)24.5g、ポリプロピレングリコール(数平均分子量2,000)285.3g、ジエチレングリコール(DEAL)0.1g、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.13g及びジブチル錫ジラウレート(東京ファインケミカル(株)製、L101)0.5gを仕込み、70℃に昇温後70〜75℃に保温し、イソホロンジイソシアネート(住化バイエルウレタン(株)製、商品名デスモジュールI)39.6gを2時間で均一滴下し反応を行った。
滴下完了後6時間反応させたところIR測定の結果イソシアネートが消失したことを確認し反応を終了し、固形分が約100%のウレタンアクリレート化合物を得た。重量平均分子量は2万だった。
ポリマ(P)24.9g、ウレタンアクリレート化合物34.8g、アクリル酸2−エチルヘキシルを27.9g、アクリル酸2−ヒドロキシエチル11.9g、イルガキュア184(日本チバ・ガイギー社製)0.5gを添加し、撹拌して均一な溶液とした。溶液を無アルカリガラス製の型に入れ、紫外線を2J照射し第2層を作製した(アクリル系1)。
なお、作製した層の厚みは0.25mmとした。また得られた第2層の25℃におけるtanδは、0.29であった。
(ディスプレイ用耐衝撃フィルムの作製)
上記の方法により作製した第2層の片面に第1層を、また第2層のもう一方の面に第3層を貼合しディスプレイ用耐衝撃フィルムを作製した。
実施例2
実施例1において、第2層の厚さを0.5mmとした以外は、実施例1と同様にディスプレイ用耐衝撃フィルムを作製した。
実施例3
(第1及び第3層の作製)
オリゴマ(OR)の作製
ポリプロピレングリコール(PG)のプロピレンオキサイド(PO)付加体(水酸基価36mgKOH/g)に水酸化カリウムを用いて、さらにエチレンオキサイド(EO)を付加させ、オキシエチレン基含有量12質量%、水酸基価28.0mgKOH/gのポリオキシプロピレン−エチレンジオール(a1)を作製した。
撹拌機、滴下ロート、窒素導入管及び温度計を取付けた4つ口フラスコに、ポリオキシプロピレン−エチレンジオール(a1)1000g、キシリレンジイソシアネート94g及びジブチル錫ジラウレート0.1gを入れ、100℃で4時間反応させ、次いで、モノオール840gを入れて、100℃で2時間反応させ、イソシアネート基含有(含有量:0.55質量%)プレポリマ(a2)を得た。
プレポリマ(a2)で用いた原料のうち、モノオール840gに代え、アクリル酸2−ヒドロキシエチル29g及び重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテルを0.2g添加し、85℃で2時間反応させ、イソシアネート含有(含有量:0.93質量%)のプレポリマ(a3)を得た。
撹拌機、滴下ロート、窒素導入管及び温度計を取付けた4つ口フラスコに、ポリオキシプロピレン−エチレンジオール(a1)1000g及びプレポリマ(a2)1880gを混合し、100℃で2時間反応させ、次いで、プレポリマ(a3)を1120gを加え、更に85℃で2時間反応させオリゴマ(OR)を作製した。
なお、赤外吸収スペクトルでイソシアネート基の吸収(2250cm−1)が消えたことを確認して反応を終了させた。
(アクリルシロップ(A)の作製)
コンデンサ、窒素導入管、温度計、撹拌装置を備えた丸底フラスコに、アクリル酸2−エチルヘキシル(2−HEA)を850g、アクリル酸2−ヒドロキシエチル(2−EHA)を150g及びn−ドデシルメルカプタン(NDM)を1.5g加え、窒素気流中で60℃になるまで昇温した後、加熱を停止した。
次に、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業(株)製、商品名V−70)を0.25gを撹拌下で加え、冷却せずに反応させることで、反応系が125℃になった。
さらに撹拌を継続し、反応系の温度が120℃になった時点で、2−EHA212.5g、2−HEA37.5g及びNDM0.75gを加え、反応系の温度を60℃に冷却後、その温度下で30分間、撹拌、窒素パージを行った。
次に、V−70を0.05gを撹拌下で加え、反応系の温度が120℃に達した後、2−EHA212.5g及び2−HEA37.5gを添加し、急冷しアクリルシロップ(A)を得た。得られたアクリルシロップは、ポリマ濃度が50重量%で、モノマ濃度が50重量%であり、ポリマ分の重量平均分子量は、10万であった。
(第1及び第3層の作製)
撹拌機、滴下ロート、窒素導入管及び温度計を取付けた4つ口フラスコにオリゴマ(OR)を700g及びアクリルシロップ(A)を300g入れ、60℃で15分撹拌し混合した後、イルガキュア184(日本チバ・ガイギー社製)を2重量%添加しワニス(V)を作製した。
次に、離型処理を施した厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績(株)製、商品名E7007)に、厚さが0.2mmとなるように上記ワニス(V)を塗布し、さらに離型処理を施した厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績(株)製、商品名E7006)を被せ、紫外線を2J照射し粘着フィルムを得た(アクリル系2)。
なお、得られた粘着フィルムの25℃におけるtanδは、0.75であった。また60℃における対ガラス粘着力は、3.3N/25mmであった。
(第2層の作製)
実施例1での第2層の作製において、第2層の厚さを1mmとした以外は、実施例1と同様に第2層を作製した。
(ディスプレイ用耐衝撃フィルムの作製)
実施例1と同様にディスプレイ用耐衝撃フィルムを作製した。
実施例4
(第1及び第3層の作製)
実施例1での第2層の作製において、ポリマ(P)34.4g、ウレタンアクリレート化合物10g、アクリル酸2−エチルヘキシルを38.6g及びアクリル酸2−ヒドロキシエチル16.5gとし、厚さを0.2mmとした以外は、実施例1の第2層の作製と同様に作製した(アクリル系3)。
得られた粘着フィルムの25℃におけるtanδは、0.68であった。また、60℃における対ガラス粘着力は、3.0N/25mmであった。
(第2層の作製及びディスプレイ用耐衝撃フィルムの作製)
実施例1と同様に、第2層及びディスプレイ用耐衝撃フィルムを作製した。
比較例1
(第1及び第3層の作製)
実施例1での第2層の作製において、ポリマ(P)19.8g、ウレタンアクリレート化合物48g、アクリル酸2−エチルヘキシルを22.2g及びアクリル酸2−ヒドロキシエチル9.5gとし、厚さを0.2mmとした以外は、実施例1の第2層の作製と同様に作製した(アクリル系4)。
得られた粘着フィルムの25℃におけるtanδは、0.27であった。また60℃における対ガラス粘着力は、0.1N/25mmであった。
(第2層の作製及びディスプレイ用耐衝撃フィルムの作製)
実施例1と同様に、第2層及びディスプレイ用耐衝撃フィルムを作製した。
比較例2
(第1及び第3層の作製)
実施例1と同様に、第1層及び第3層を作製した。
(第2層の作製)
実施例3での第1層及び第3層の作製において、フィルムの厚さを0.25mmとした以外は、実施例3の第2層の作製と同様に作製した。
(ディスプレイ用耐衝撃フィルムの作製)
実施例1と同様に、ディスプレイ用耐衝撃フィルムを作製した。
(可視光透過率)
作製したディスプレイ用耐衝撃フィルムをミノルタ製分光測色計CM−508dで透過率を測定した。
(25℃tanδ)
作製した層(第1層、第2層、第3層)を5mm×5mmに切り出し、レオメトリック社製粘弾性測定装置RSA−IIを用いて、せん断モードで25℃におけるtanδを測定した。なお、昇温速度は5℃/min、正弦波の周波数は1Hzで測定した。
(対ガラス粘着力)
作製した粘着フィルム(第1層及び第2層)の片側に高透明ポリエチレンテレフタレート(東洋紡績(株)製、商品名A4100)を貼合し、もう一方の面をガラスに貼合する。その後、JIS Z 0237に準拠し、引張試験機(オリエンテック製、商品名TRC−1210)を用い180°引きはがし試験で対ガラス粘着力を測定した。なお、測定時の環境温度は60℃、引っ張り速度200mm/分、サンプル幅25mmで測定した。
(加熱加圧処理での消泡性)
ディスプレイ用耐衝撃フィルムの片面に厚さ100μmの高透明ポリエチレンテレフタレート(東洋紡績(株)製、商品名A4100)を貼合し、さらに、厚さ3mmのガラスに高透明ポリエチレンテレフタレート付きディスプレイ用耐衝撃フィルムを貼合し試験片を作製した。
この試験片を加圧脱泡装置(栗原製作所製、商品名YKP−350S型)に投入し、60℃、0.5MPaの条件で30分間、加熱加圧処理をした。処理後の試験片を観察し、貼合時に入った気泡が全て消えていたら気泡なしとした。
(耐衝撃性)
ディスプレイ用耐衝撃フィルムの片面に厚さ100μmの高透明ポリエチレンテレフタレート(東洋紡績(株)製、商品名A4100)を貼合し試験片を作製した後、厚さ9mmの金属板にこの試験片を貼合した。
509.4gの鋼球(UL1950準拠)を10cmの高さから落下させ、ロードセル(昭和測器製SH−10kN)及びひずみ計測ユニット(キーエンス製、商品名NR−ST04)を用い、金属板に加わる応力を電圧に換算し、そのピーク電圧から耐衝撃性を算出した。
Figure 0005299666
表1に示されるように、実施例1〜4は透明性に優れ、貼合時に気泡が混入しても加熱加圧処理で気泡が消泡し、さらに優れた耐衝撃性を有していることが明らかである。
本発明の実施例になるディスプレイ用耐衝撃フィルムの一部省略断面図である。
符号の説明
1 FPD本体
2 ガラス側
3 第1層
4 第2層
5 第3層
6 ディスプレイ用耐衝撃フィルム

Claims (5)

  1. 5℃におけるtanδが0.5以上である第1層と25℃におけるtanδが0.5未満である第2層及び25℃におけるtanδが0.5以上である第3層からなるディスプレイ用耐衝撃フィルムであって、前記第2層が、前記第1層と前記第3層の間に位置してなり、前記第1層、前記第2層及び前記第3層が、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、ビニル系樹脂、ブタジエン樹脂、スチレン樹脂、アクリロニトリル樹脂を単体又は2種類以上のブレンド若しくは共重合した樹脂のいずれかからなる樹脂層である、ディスプレイ用耐衝撃フィルム。
  2. 第1層と第3層の60℃における対ガラス粘着力が、3N/25mm以上である請求項記載のディスプレイ用耐衝撃フィルム。
  3. 第1層の厚みが0.01mm〜0.5mm、第2層の厚みが0.05mm〜5mm及び第3層の厚みが0.01mm〜0.5mmである請求項又は記載のディスプレイ用耐衝撃フィルム。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のディスプレイ用耐衝撃フィルムの可視光透過率が、80%以上であるディスプレイ用耐衝撃フィルム。
  5. 第1層と第2層が同じ樹脂層、又は、第1層と第2層と第3層が同じ樹脂層である、請求項1〜4のいずれかに記載のディスプレイ用耐衝撃フィルム。
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