JP2015160865A - 画像表示装置用粘着シート、画像表示装置の製造方法及び画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被着物上に形成される段差部の高さが大きい場合であっても、段差への埋め込み性に優れ、また、透明保護板がプラスチック製であっても高い信頼性を有し、視認性にも優れる粘着層を備える画像表示装置用粘着シートを提供すること。
【解決手段】本発明は、粘着層と、該粘着層を挟むように積層された一対の基材層と、を備え、粘着層の40℃〜70℃におけるtanδが0.3以上であり、粘着層の硬化促進後におけるCO2ガス透過係数が3.0×10−9cm3・cm/(cm2・sec・cmHg)以下である、画像表示装置用粘着シートに関する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、粘着層と、該粘着層を挟むように積層された一対の基材層と、を備え、粘着層の40℃〜70℃におけるtanδが0.3以上であり、粘着層の硬化促進後におけるCO2ガス透過係数が3.0×10−9cm3・cm/(cm2・sec・cmHg)以下である、画像表示装置用粘着シートに関する。
【選択図】図1
Description
本発明は、画像表示装置用粘着シート、画像表示装置の製造方法及び画像表示装置に関する。
近年、画像表示装置における透明保護板又は情報入力装置(例えばタッチパネル)と画像表示ユニットの表示面との間の空隙、又は透明保護板と情報入力装置との間の空隙を、空気と比較して透明保護板、情報入力装置及び画像表示ユニットの表示面に屈折率が近い透明材料で置換することにより、透過性を向上させ、画像表示装置の輝度及びコントラストの低下を抑える方法が提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。画像表示装置の例として液晶表示装置の断面図を図24に示す。タッチパネルを内蔵した液晶表示装置は、透明保護板D1、タッチパネルD2、偏光板D3、液晶表示セルD4で構成されており、液晶表示装置の割れ防止、応力及び衝撃の緩和、並びに、視認性の向上のために、透明保護板とタッチパネルとの間に粘着層(透明樹脂層)D5が設けられ、さらにタッチパネルと偏光板との間に粘着層(透明樹脂層)D6が設けられる場合もある。また、該透明保護板の材質は、ガラス製が主流であるが、安価で耐衝撃性に優れるプラスチック製(ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート(以下、PMMAと略す。)、ポリカーボネート・PMMA複層品等)への置き換えが検討されている。
ところで、情報入力装置及び画像表示ユニットには、その周縁部分に入出力の配線を設ける必要がある。透明保護板側からこれらの配線が見えないように、一般に、透明保護板の周縁部分に印刷等で枠状の、図25中に示すような装飾部D7が設けられる(特許文献1の図1Aにおける19(枠パターン)等)。これらの装飾部により生じる段差を解消するため、透明保護板を貼り合わせる粘着剤として、例えば、フィルム状の粘着剤が用いられる場合がある。この段差近傍を隙間なく埋め込むためには、フィルム状の粘着剤に優れた段差への埋め込み性が求められる。近年、このような段差への埋め込み性を改善するためのフィルム状の粘着剤が、種々検討されている(例えば、特許文献2、特許文献3を参照。)。
しかしながら、特許文献2及び特許文献3に記載されているようなフィルム状の粘着剤D9は、装飾部D7の高さが高くなった場合、段差部と段差部でない部分における表面平坦性に劣り(図25におけるΔtが大きい。)、段差埋め込み性が十分でないことが、本発明者らの検討の結果明らかとなった。特に最近では、フィルム状の粘着剤の厚さを減少させる傾向にあり、フィルム状の粘着剤の厚さが小さく且つ段差部の高さが大きいと、フィルム状の粘着剤の段差埋め込み性が更に十分でなくなる傾向にある。また、前記透明保護板がプラスチック製である場合、環境試験によって透明保護板から生じるアウトガスにより剥がれや気泡が発生し、視認性が損なわれることも明らかとなった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、被着物上に形成される段差部の高さが大きい場合であっても、段差への埋め込み性に優れ、また、透明保護板がプラスチック製であっても高い信頼性を有し、視認性にも優れる粘着層を備える画像表示装置用粘着シートを提供することを目的とする。また、本発明は、その画像表示装置用粘着シートを用いた画像表示装置の製造方法及び画像表示装置を提供することを目的とする。
本発明は、粘着層と、前記粘着層を挟むように積層された一対の基材層と、を備えており、前記粘着層の40℃〜70℃におけるtanδが0.3以上であり、該粘着層の硬化促進後におけるCO2ガス透過係数が3.0×10−9cm3・cm/(cm2・sec・cmHg)以下である、画像表示装置用粘着シートを提供する。
このような画像表示装置用粘着シート(以下、単に「粘着シート」という場合がある。)は、被着物上に形成される段差への埋め込み性に優れるとともに、表面平坦性にも優れ、さらに透明保護板がプラスチック製であっても高い信頼性を有し、視認性にも優れる。また、粘着層を挟むように積層された一対の基材層を備えることにより、粘着層を傷つけることなく、粘着シートの保管、運搬を容易にすることができる。
粘着層は、(A)(メタ)アクリロイル基を有しないポリカーボネートウレタン、(B)エチレン性不飽和基を有する化合物、(C)フェノキシ樹脂及び(D)光重合開始剤を含む粘着性樹脂組成物から形成され、ヘーズが1.5%以下であることが好ましい。
粘着層の厚さは、50μm〜2.0×102μmであることが好ましい。
また、本発明は、上述した画像表示装置用粘着シートが備える上記粘着層を介して、被着物同士を貼り合わせて積層体を得る工程と、積層体を、40℃〜70℃及び0.1MPa〜0.6MPaで加熱及び加圧する工程と、積層体に対し紫外線を照射して、粘着層を硬化促進する工程と、を備える、画像表示装置の製造方法を提供する。
被着物は、プラスチック製透明保護板、タッチパネル及び液晶表示セルから選択される少なくとも2種であることが好ましい。
このような画像表示装置の製造方法によれば、本発明の粘着シートを用いることで、視認性の低下が抑制された画像表示装置を製造することができる。本発明の粘着シートを用いることにより、例えば、液晶表示ユニット等の画像表示ユニットとタッチパネル、同画像表示ユニットと透明保護板、タッチパネルと透明保護板のような、画像表示ユニットとその他の画像表示装置に必要とされる部材(光学部材等)同士を貼り合わせることが可能であり、該透明保護板がプラスチック製であっても高い信頼性を確保することができる。本発明に係る製造方法は、被着物がプラスチック製透明保護板及びタッチパネル、又はプラスチック製透明保護板及び画像表示ユニットである場合に特に有用である。同様に、本発明の粘着シートを用いることにより、画像表示装置の画像表示ユニットより視認側にある部材同士を貼合することも可能である。その際、例えば、視認側の透明保護板がその外周縁に沿う高段差部を有していても、粘着層が確実に段差を埋め込むことができるため、視認性を低下させることがない。
また、本発明は、画像表示ユニットと、プラスチック製透明保護板と、画像表示ユニットとプラスチック製透明保護板との間に存在する、40℃〜70℃でのtanδが0.3以上であり、硬化促進後の該粘着層のCO2ガス透過係数が3.0×10−9cm3・cm/(cm2・sec・cmHg)以下である粘着層又はその硬化物と、を含む、積層体を有する、画像表示装置を提供する。
また、本発明は、画像表示ユニットと、タッチパネルと、プラスチック製透明保護板と、タッチパネルと前記プラスチック製透明保護板との間に存在する、40℃〜70℃でのtanδが0.3以上であり、且つ硬化促進後の該粘着層のCO2ガス透過係数が3.0×10−9cm3・cm/(cm2・sec・cmHg)以下である粘着層又はその硬化物と、を含む、積層体を有する、画像表示装置を提供する。
表示ユニット、タッチパネル又はプラスチック製透明保護板は、段差部を有してもよい。また、段差部の高さを、粘着層の厚さで除した値が、0.2超1未満であることが好ましい。
本発明によれば、被着物上に形成される段差部の高さが大きい場合であっても、段差への埋め込み性に優れ、また、透明保護板がプラスチック製であっても高い信頼性を有し、視認性にも優れる粘着層を備える画像表示装置用粘着シートを提供することができる。本発明によれば、また、染み出しが抑制された画像表示装置用粘着シートを提供することができる。また、本発明によれば、その画像表示装置用粘着シートを用いた画像表示装置の製造方法及び画像表示装置を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態(第一実施形態及び第二実施形態)について説明をするが、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではない。なお、両実施形態で重複する記載については、第一実施形態においてのみ説明するものとし、第二実施形態の説明においては適宜記載を省略することがある。また、本明細書において、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸を意味し、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味し、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基又はメタクリロイル基を意味する。
[第一実施形態]
<画像表示装置用粘着シートI(3層品)>
本実施形態の画像表示装置用粘着シートは、粘着層と、粘着層を挟むように積層された一対の基材層と、を備えている。基材層の外縁は、粘着層の外縁よりも外側に張り出していることが好ましい。
<画像表示装置用粘着シートI(3層品)>
本実施形態の画像表示装置用粘着シートは、粘着層と、粘着層を挟むように積層された一対の基材層と、を備えている。基材層の外縁は、粘着層の外縁よりも外側に張り出していることが好ましい。
すなわち、図1及び図2に示されるように、本実施形態に係る粘着シート1A(3層品)は、透明なフィルム状の粘着層2と、粘着層2を挟む重剥離セパレータ3(第2の基材層)及び軽剥離セパレータ4(第1の基材層)とを備えている。重剥離セパレータ3及び軽剥離セパレータ4の外縁は、粘着層2の外縁よりも張り出している。この粘着層2は、例えば、携帯端末用のタッチパネル式ディスプレイ等の画像表示装置において、透明保護板とタッチパネルとの間、又はタッチパネルと液晶表示ユニットとの間に配置される透明なフィルム(透明樹脂層)として用いることができる。
プラスチック製透明保護板は、画像表示装置に用いるため、高い透明性が求められる。光学的に透明な基材の代表例として、ポリカーボネート、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート及びポリエチレンナフタレート)、ポリウレタン、ポリ(メタ)アクリレート(例えば、PMMA)、ポリビニルアルコール、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びセルローストリアセテート)等を含有するものを含むポリマー基材が挙げられるが、特に限定されるものではない。
粘着層2の40℃〜70℃でのtanδは、0.3以上であることが好ましく、0.4以上であることがより好ましい。40℃〜70℃でのtanδが0.3以上であると、段差への埋め込み性及び表面平坦性をより向上できる傾向がある。一方、粘着層2の40℃〜70℃でのtanδは、2.0以下であることが好ましく、1.9以下であることがより好ましい。40℃〜70℃でのtanδが2.0以下であるとフィルム形成性が良好になる傾向がある。
ここで、tanδとは、損失弾性率を剪断貯蔵弾性率で除した値であり、損失弾性率、剪断貯蔵弾性率は、広域動的粘弾性測定装置により測定した値である。ガラス転移温度(Tg)、損失弾性率及び剪断貯蔵弾性率は、具体的には、以下の方法で測定したものである。
ガラス転移温度、損失弾性率及び剪断貯蔵弾性率は、厚み0.5mm、幅10mm、長さ10mmの粘着層を作製し、広域動的粘弾性測定装置(Rheometric Scientific製、Solids Analyzer RSA−II)を用いて、条件「シェアサンドイッチモード、周波数1.0Hz、測定温度範囲−20℃〜100℃で昇温速度5℃/分」にて測定できる。
粘着層2の25℃における剪断貯蔵弾性率は、3.0×105Pa以上であることが好ましく、3.2×105Pa以上であることがより好ましい。一方、粘着層2の25℃における剪断貯蔵弾性率は、8.0×106Pa以下であることが好ましく、7.8×106Pa以下であることがより好ましい。25℃における剪断貯蔵弾性率をこの範囲内とすることで、粘着層2の染み出しを抑制することができる。
粘着層2のガラス転移温度は、段差への埋め込み性及びフィルム形成性を良好に保つ観点から、0℃〜50℃であることが好ましい。ガラス転移温度が0℃以上であると、染み出し性をより抑制することができ、且つ後述する軽剥離セパレータ4を剥離する際に、良好に剥離しやすくなる傾向がある。一方、ガラス転移温度が50℃以下であると、粘着性及び段差埋め込み性を向上できる傾向がある。同様の観点から、粘着層2のガラス転移温度は、30℃以下であることがより好ましく、20℃以下であることが更に好ましい。
本明細書におけるガラス転移温度は、上記測定温度範囲において、tanδがピークを示す温度とする。ただし、この温度範囲に2つ以上のtanδピークが観測されるときは、もっともtanδの値が大きい値を示す温度をガラス転移温度とする。
粘着層2のCO2ガス透過係数(×10−9cm3・cm/(cm2・sec・cmHg))は、3.0以下であることが好ましく、2.8以下がより好ましく、2.0以下であることが更に好ましい。CO2ガス透過係数が3.0以下であると、環境試験下においてプラスチック製透明保護板から生じるアウトガスの粘着層への透過を抑制でき、ついては被着物と粘着層の界面での剥がれや気泡の発生を抑制することができ、信頼性を向上できる傾向がある。
CO2ガス透過係数の測定は、ガス透過試験機(Gasperm−100、日本分光株式会社製、商品名)を用いて測定することが可能である。
画像表示装置に用いるため、通常、粘着層2のヘーズ(Haze)は、視認性の観点から、1.5%以下であることが好ましく、1.0%以下であることがより好ましく、0.8%以下であることが更に好ましく、0.5%以下であることが特に好ましい。ヘーズの下限値については、0%に近いことが好ましいが、通常は0%より大きく、実用的な観点からは0.1%以上であってよい。
ヘーズは、後述する(A)成分、(B)成分及び(C)成分の相溶性に依存する。(A)成分、(B)成分及び(C)成分の成分間の相溶性が良好であればヘーズを低くすることができる。
ヘーズとは、濁度を表す値(%)であり、ランプにより照射され、試料中を透過した光の全透過率Ttと、試料中で拡散された散乱した光の透過率Tdより(Td/Tt)×100として求められる。これらはJIS K 7136により規定されており、市販の濁度計、例えば、NDH−5000(日本電色工業株式会社製、商品名)により容易に測定可能である。
粘着層2の厚さは、使用用途及び方法によって適宜調整されるため特に限定されないが、50μm以上であることが好ましい。一方、粘着層2の厚さの上限は、2.0×102μm以下であることが好ましく、1.8×102μm以下であることがより好ましく、1.5×102μm以下であることが更に好ましい。このような範囲で使用した場合、ディスプレイ上に光学部材を貼り合わせるための透明な粘着シートとして特に優れた効果を発揮する。
画像表示装置に用いるため、粘着層2の可視光領域(波長:380nm〜780nm)の光線に対する光透過率の最小値は、80%以上が好ましく、90%以上がより好ましく、95%以上が更に好ましい。
粘着層2は、例えば、重剥離セパレータ3上に、光硬化性を有する粘着性樹脂組成物を任意の厚さで塗工することで形成される。上記粘着性樹脂組成物は、(A)(メタ)アクリロイル基を有しないポリカーボネートウレタン、(B)エチレン性不飽和基を有する化合物、(C)フェノキシ樹脂及び(D)光重合開始剤を含有することができる。以下、粘着性樹脂組成物について説明する。
((A)成分:(メタ)アクリロイル基を有しないポリカーボネートウレタン)
上記(メタ)アクリロイル基を有しないポリカーボネートウレタン(以下、単に「ポリカーボネートウレタン」という場合もある。)としては、例えば、ジイソシアネート化合物と、ポリカーボネートジオールとの反応により得られるポリカーボネートウレタン等が挙げられる。
上記(メタ)アクリロイル基を有しないポリカーボネートウレタン(以下、単に「ポリカーボネートウレタン」という場合もある。)としては、例えば、ジイソシアネート化合物と、ポリカーボネートジオールとの反応により得られるポリカーボネートウレタン等が挙げられる。
ポリカーボネートウレタンは、常温において高い結晶性を有し、高温においては結晶性が崩れ非晶質となるため、後述する(C)成分と併用した場合に、常温においては表面タック性が低く、しかも高温での圧着により被着体との高い接着性を発現できる。また、柔軟性及び耐水性にも優れる。そのため、フィルム状である粘着層の取り扱い性に優れるという利点もある。また、ポリカーボネートウレタンは、後述する(C)成分であるフェノキシ樹脂との相溶性に優れることも被着体との高い接着性を可能にしている要因と考えられる。
上記ジイソシアネート化合物としては、例えば、下記一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
OCN−X−NCO (1)
式(1)中、Xは2価の有機基を示す。
OCN−X−NCO (1)
式(1)中、Xは2価の有機基を示す。
上記一般式(1)中のXとしては、例えば、炭素数1〜20のアルキレン基、未置換又はメチル基等の炭素数1〜5の低級アルキル基で置換されているフェニレン基、未置換又はメチル基等の炭素数1〜5の低級アルキル基で置換されているナフチレン基などの炭素数10〜20の縮合環基、未置換又はメチル基等の炭素数1〜5の低級アルキル基で置換されているキシリレン基の他、ジフェニルメタン−4,4’−ジイル基、ジフェニルスルホン−4,4’−ジイル基等の芳香環を有する基、水添ジフェニルメタン−4,4’−ジイル基、イソホロン−ジイル基等の脂環式骨格を有する基などが挙げられる。Xがアルキレン基の場合、アルキレン基の炭素数は、より好ましくは、1〜18である。
上記一般式(1)で表されるジイソシアネート化合物としては、例えば、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、3,2’−ジメチルジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、4,2’−ジメチルジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、4,3’−ジメチルジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、5,2’−ジメチルジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、5,3’−ジメチルジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、6,2’−ジメチルジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、6,3’−ジメチルジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、3,2’−ジエチルジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジエチルジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、4,2’−ジエチルジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、4,3’−ジエチルジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、5,2’−ジエチルジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、5,3’−ジエチルジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、6,2’−ジエチルジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、6,3’−ジエチルジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、3,2’−ジメトキシジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、4,2’−ジメトキシジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、4,3’−ジメトキシジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、5,2’−ジメトキシジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、5,3’−ジメトキシジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、6,2’−ジメトキシジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、6,3’−ジメトキシジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、ジフェニルエーテル−4,4’−ジイソシアネート、ベンゾフェノン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルスルホン−4,4’−ジイソシアネート、トリレン−2,4−ジイソシアネート、トリレン−2,6−ジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネートの他、4,4’−[2,2ビス(4−フェノキシフェニル)プロパン]ジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−3,3’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−3,4’−ジイソシアネート等のジフェニルメタンジイソシアネート化合物及びこれらの水添物、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、水添m−キシリレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族又は脂環式ジイソシアネートなどが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、上記一般式(1)で表されるジイソシアネート化合物は、経日変化を避けるために必要なブロック剤で安定化したものを使用してもよい。ブロック剤としては、メタノール等のアルコール、ヒドロキシアクリレート、フェノール、オキシムなどが挙げられるが、特に制限はない。
上記一般式(2)で表されるポリカーボネートジオールとしては、例えば、α,ω−ポリ(ヘキサメチレンカーボネート)ジオール、α,ω−ポリ(3−メチル−ペンタメチレンカーボネート)ジオール等が挙げられる。市販されているものとしては、PLACCEL CD−205、205PL、205HL、210、210PL、210HL、220、220PL、220HL(以上、ダイセル化学株式会社製、商品名)、PCDL T−5651、T−5652、T−6001、T−6002、G−3452、PCDX−55(以上、旭化成ケミカルズ株式会社製、商品名)、UH−50、100、200、300、UHC−50−100、UHC−50−200(以上、宇部興産株式会社製、商品名)等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、上記ポリカーボネートジオール以外に、ポリブタジエンジオール、ポリイソプレンジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカプロラクトンジオール、シリコーンジオール等を併用してもよい。
上記一般式(1)で表されるジイソシアネート化合物と、上記一般式(2)で表されるポリカーボネートジオールとを反応させる際の配合割合は、生成するポリカーボネートウレタンの重量平均分子量、及びポリカーボネートウレタンの末端を水酸基にするかイソシアネート基にするかで適宜調整される。
末端に水酸基を有するポリカーボネートウレタンの場合、酢酸、プロピオン酸等のモノカルボン酸類、酸無水物類等の、水酸基と反応可能な化合物などと、末端の水酸基とを反応させることで、ポリカーボネートウレタンの末端を更に変性してもよい。
一方、末端にイソシアネート基を有するポリカーボネートウレタンを得るためには、ジイソシアネート化合物のイソシアネート基数と、ジオール化合物の水酸基数との比率(イソシアネート基数/水酸基数)が、1.01以上になるように調整することが好ましく、重量平均分子量を大きくする観点からは1.9以下に調整することが好ましい。このような比率とすることにより、末端にイソシアネート基を有するポリカーボネートウレタンとなる。末端にイソシアネート基を有するポリカーボネートウレタンは、例えば、メタノール、エタノール等のモノヒドロキシ化合物、ラクタム類、オキシム類、モノカルボン酸類、2価の酸無水物類などの、イソシアネート基と反応可能な化合物と、末端にイソシアネート基を有するポリカーボネートウレタンの末端のイソシアネート基とを反応させることで、ポリカーボネートウレタンの末端を更に変性してもよい。
(A)成分である(メタ)アクリロイル基を有しないポリカーボネートウレタンの重量平均分子量は、5.0×103〜1.0×105であってもよい。重量平均分子量が5.0×103以上であると、段差埋め込み性をより向上することができる傾向にある。同様の観点から、重量平均分子量は、1.0×104以上であることが好ましい。一方、重量平均分子量が1.0×105以下であると、粘着性を保つことができる傾向にある。同様の観点から、重量平均分子量は、8.0×104以下であることが好ましく、6.0×104以下であることがより好ましく、3.0×104以下であることが更に好ましい。重量平均分子量の測定条件は、本明細書の実施例と同一の測定条件とする。
(A)成分である(メタ)アクリロイル基を有しないポリカーボネートウレタンの含有量は、高段差への埋め込み性及び表面平坦性という効果がより顕著に得られることから、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計量100質量部に対し、20質量部以上であることが好ましく、30質量部以上であることがより好ましく、40質量部以上であることが更に好ましい。同様の観点から、(A)成分である(メタ)アクリロイル基を有しないポリカーボネートウレタンの含有量は、80質量部以下であることが好ましく、70質量部以下であることがより好ましく、60質量部以下であることが更に好ましい。(A)成分の含有量がこの範囲内にあることにより、高段差への埋め込み性及び表面平坦性という効果がより顕著に得られる。
((B)成分:エチレン性不飽和基を有する化合物)
(B)成分であるエチレン性不飽和基を有する化合物は、2官能以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物であることが好ましい。
(B)成分であるエチレン性不飽和基を有する化合物は、2官能以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物であることが好ましい。
(B)成分の具体例としては、例えば、炭素数6〜18のアルキレンジオール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシアクリレート(エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させて得られる樹脂)、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中でも(A)成分及び(C)成分との相溶性を向上でき、ヘーズをより低減できる観点から、ウレタン(メタ)アクリレート又はエポキシアクリレートが好ましい。
上記ウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、以下のようにして得ることができる。
まず、ジイソシアネート化合物と、ジオール化合物とを反応させて、末端に水酸基を有するウレタン化合物、又は末端にイソシアネート基を有するウレタン化合物を調製する。末端が水酸基であるかイソシアネート基であるかは、上述したようにジイソシアネート化合物と、ジオール化合物との配合割合で調整できる。
続いて、上記末端に水酸基を有するウレタン化合物の場合は、アクリル酸又は2−イソシアネートエチル(メタ)アクリレートを反応させることでウレタンジ(メタ)アクリレートを得ることができる。末端にイソシアネート基を有するウレタン化合物を用いる場合は、エチレン性不飽和基を有するモノヒドロキシ化合物を反応させることでウレタンジ(メタ)アクリレートを得ることができる。
上記ジイソシアネート化合物及びジオール化合物は、(A)成分で例示した化合物と同様のものが挙げられる。
また、上記エチレン性不飽和基を有するモノヒドロキシ化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、上記各(メタ)アクリレートのカプロラクトン又は酸化アルキレン付加物、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、アリルアルコール、2−アリロキシエタノール等が挙げられる。
本実施形態に係る(B)成分は、(A)成分との相溶性をより向上できる観点から、ジオール化合物として、上記一般式(2)で表されるポリカーボネートジオールを用いることが好ましく、得られる(B)成分としては、下記一般式(3)で表されるポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートであることが更に好ましい。
式(3)中、Rは炭素数1〜18のアルキレン基を示し、R2は水素原子又はメチル基を示し、Xは2価の有機基を示し、Zは2価〜6価の有機基を示す。m及びnはそれぞれ独立に1〜30の整数を示し、p及びqはそれぞれ独立に1〜5の整数を示す。複数存在するR、R2、X及びZはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。nが2以上の場合、複数存在するmはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記一般式(3)で表されるポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートは、下記一般式(4)で表されるジイソシアネート化合物と、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリロイル基及びヒドロキシル基を有する化合物とを反応させることで得ることができる。
式(4)中、Rは炭素数1〜18のアルキレン基を示し、Xは2価の有機基を示す。m及びnはそれぞれ独立に1〜30の整数を示す。複数存在するR及びXはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。nが2以上の場合、複数存在するmはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
これら(B)成分の中でも特に、接着性及び活性光線照射後の接着性並びに高温高湿信頼性をともに向上できる観点からは、1以上のエチレン性不飽和基を有するポリカーボネートウレタン、又は2以上のエチレン性不飽和基を有するポリカーボネートウレタンを用いることができる。2以上のエチレン性不飽和基を有するポリカーボネートウレタンとしては、上記一般式(3)で表される化合物において、p及びqが1である下記一般式(5)で表されるポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートが挙げられる。
式(5)中、Rは炭素数1〜18のアルキレン基を示し、R2は水素原子又はメチル基を示し、X及びZはそれぞれ独立に2価の有機基を示す。m及びnはそれぞれ独立に1〜30の整数を示す。複数存在するR、R2、X及びZはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。nが2以上の場合、複数存在するmはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記ウレタン(メタ)アクリレートの重量平均分子量は、5.0×103〜1.0×105であってもよい。重量平均分子量が5.0×103以上であると、粘着層の染み出しを抑制することができる傾向にある。同様の観点から、上記ウレタン(メタ)アクリレートの重量平均分子量は、1.0×104以上であることが好ましく、2.0×104以上であることがより好ましい。一方、上記ウレタン(メタ)アクリレートの重量平均分子量が1.0×105以下であると、段差への埋め込み性を保つことができる傾向にある。同様の観点から、重量平均分子量は、8.0×104以下であることが好ましく、6.0×104以下であることがより好ましい。重量平均分子量の測定条件は、本明細書の実施例と同一の測定条件とする。
上記エポキシアクリレートは、例えば、エポキシ樹脂と、ビニル基含有モノカルボン酸とを反応させることで得ることができる。
上記エポキシ樹脂としては、例えば、ノボラック型エポキシ樹脂、下記一般式(6)で表されるビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジビスフェノールF型エポキシ樹脂等が挙げられる。
また、上記一般式(6)で表される化合物において、Y2がグリシジル基であるビスフェノールA型エポキシ樹脂又はビスフェノールF型エポキシ樹脂は、例えば、下記一般式(7)で表されるビスフェノールA型エポキシ樹脂又はビスフェノールF型エポキシ樹脂の水酸基と、エピクロルヒドリンとを反応させることにより得ることができる。
水酸基とエピクロルヒドリンとの反応を促進するためには、反応温度50℃〜120℃でアルカリ金属水酸化物存在下、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等の極性有機溶剤中で反応を行うことが好ましい。
上記ビニル基含有モノカルボン酸としては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸の二量体、β−フルフリル(メタ)アクリル酸、β−スチリル(メタ)アクリル酸、桂皮酸、クロトン酸、α−シアノ桂皮酸等が挙げられる。
(A)成分及び(C)成分との相溶性をより向上できる観点からは、上記一般式(6)で表されるビスフェノールA型エポキシ樹脂又はビスフェノールF型エポキシ樹脂と、アクリル酸とを反応させて得られるビスフェノール型エポキシアクリレートが好ましい。
上記エポキシアクリレートの重量平均分子量は、5.0×103〜1.0×105であってもよい。重量平均分子量が5.0×103以上であると、接着性がより向上し、且つ粘着層の染み出しを抑制することができる傾向にある。同様の観点から、重量平均分子量は、1.0×104以上であることが好ましく、2.0×104以上であることがより好ましい。一方、上記エポキシアクリレートの重量平均分子量が1.0×105以下であると、高段差への埋め込み性を保つことができる傾向にある。同様の観点から、重量平均分子量は、8.0×104以下であることが好ましく、7.0×104以下であることがより好ましい。重量平均分子量の測定条件は、本明細書の実施例と同一の測定条件とする。
(B)成分であるエチレン性不飽和基を有する化合物の含有量は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計量100質量部に対し、5質量部以上であることが好ましく、10質量部以上であることがより好ましく、20質量部以上であることが更に好ましい。一方、(B)成分であるエチレン性不飽和基を有する化合物の含有量は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計量100質量部に対し、60質量部以下であることが好ましく、50質量部以下であることがより好ましく、40質量部以下であることが更に好ましい。(B)成分の含有量がこの範囲にあることにより、高段差への埋め込み性及び接着性という効果がより顕著に得られる。
((C)成分:フェノキシ樹脂)
(C)成分であるフェノキシ樹脂は、粘着性樹脂組成物の成膜性を向上させ、常温で固体状態に保つために用いられる。フェノキシ樹脂は、一般的にビスフェノールとエピクロルヒドリンとを重縮合反応させる一段法によって、又は2官能のエポキシ樹脂とビスフェノールとを重付加反応させる二段法によって製造することができる。
(C)成分であるフェノキシ樹脂は、粘着性樹脂組成物の成膜性を向上させ、常温で固体状態に保つために用いられる。フェノキシ樹脂は、一般的にビスフェノールとエピクロルヒドリンとを重縮合反応させる一段法によって、又は2官能のエポキシ樹脂とビスフェノールとを重付加反応させる二段法によって製造することができる。
(C)成分であるフェノキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂、ビスフェノールF型フェノキシ樹脂、ビスフェノールA/ビスフェノールF共重合型フェノキシ樹脂、ビスフェノールS型フェノキシ樹脂、臭素化フェノキシ樹脂、リン含有フェノキシ樹脂、フルオレン骨格を導入したフェノキシ樹脂等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、複数を組み合わせて使用してもよい。
フェノキシ樹脂としては、遮光部硬化性の観点から、上記一般式(7)におけるR12がメチル基で示される、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂がより好ましい。
フェノキシ樹脂の重量平均分子量は、成膜性及び(A)成分と(B)成分との相溶性の観点から、1.0×104以上であることが好ましく、2.0×104以上であることがより好ましく、3.0×104以上であることが更に好ましい。同様の観点から、重量平均分子量は、1.0×105以下であることが好ましく、8.0×104以下であることがより好ましく、7.0×104以下であることが更に好ましい。重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定し、標準ポリスチレンを用いた検量線から換算した値である。
フェノキシ樹脂としては、市販品を使用することができる。市販品としては、例えば、フェノトートYP−50、フェノトートYP−50S、フェノトートYP−55、フェノトートYP−70又はFX280(以上、東都化成株式会社製、商品名)、JER1256、JER4250、JER4275(以上、ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名)、PKHB、PKHC、PKHJ、PKFE、PKHP−200、PKHP−80、PKHB−100、PKHB−300(以上、Inchem社製、商品名)等が挙げられる。
(C)成分であるフェノキシ樹脂の含有量は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計量100質量部に対し、10質量部以上であることが好ましく、15質量部以上であることがより好ましく、20質量部以上であることが更に好ましい。一方、(C)成分であるフェノキシ樹脂の含有量は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計量100質量部に対し、50質量部以下であることが好ましく、45質量部以下であることがより好ましく、40質量部以下であることが更に好ましい。(C)成分の含有量がこの範囲にあることにより、成膜性及び接着性という効果がより顕著に得られる。
((D)成分:光重合開始剤)
(D)成分は、活性エネルギー線の照射により硬化反応を促進させる成分である。ここで、活性エネルギー線とは、紫外線、電子線、α線、β線、γ線等をいう。
(D)成分は、活性エネルギー線の照射により硬化反応を促進させる成分である。ここで、活性エネルギー線とは、紫外線、電子線、α線、β線、γ線等をいう。
(D)成分は、特に限定されるものではなく、ベンゾフェノン系、アントラキノン系、ベンゾイル系、スルホニウム系、ジアゾニウム塩、オニウム塩等の材料を使用することが可能である。
具体的には、ベンゾフェノン、N,N,N’,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N,N’,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、2−エチルアントラキノン、t−ブチルアントラキノン、1,4−ジメチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2,3−ジクロロアントラキノン、3−クロロ−2−メチルアントラキノン、1,2−ベンゾアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,2−ジエトキシアセトフェノン等の芳香族ケトン化合物、ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物、ベンジル、ベンジルジメチルケタール等のベンジル化合物、β−(アクリジン−9−イル)(メタ)アクリル酸エステル等のエステル化合物、9−フェニルアクリジン、9−ピリジルアクリジン、1,7−ジアクリジノヘプタン等のアクリジン化合物、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−ジ(p−メトキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール二量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メチルメルカプトフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体の他、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン)などが挙げられる。これらの化合物は複数を組み合わせて使用してもよい。
特に、粘着層のヘーズ低減の観点からは、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等のα−ヒドロキシアルキルフェノン系化合物、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド系化合物、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン)が好ましい。
1.0×102μm以上の特に厚いシート(粘着層)を作製するためには、(D)成分は、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド系化合物を含むことが好ましい。
(D)成分の含有量は、粘着性樹脂組成物の全質量に対して、5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下であることがより好ましく、2質量%以下であることが更に好ましい。(D)成分の含有量を5質量%以下とすることで、光透過率が高く、また色相も黄味を帯びることがなく、且つ段差への埋め込み性にもより優れる粘着層を得ることができる。一方、(D)成分の含有量は、硬化物を得る観点から、粘着性樹脂組成物の全質量に対して、0.05質量%以上であることが好ましく、0.1質量%以上であることがより好ましい。(D)成分の含有量がこのような範囲内であると、染み出し性及び高温高湿信頼性という効果がより顕著に得られる。
(その他の成分)
粘着性樹脂組成物には、必要に応じて上記の(A)、(B)、(C)及び(D)成分とは別に、アクリルモノマー、各種添加剤等を含有させてもよい。各種添加剤としては、例えば、粘着性樹脂組成物の保存安定性を高める目的で添加するp−メトキシフェノール等の重合禁止剤、粘着性樹脂組成物を光硬化させて得られる粘着層の耐熱性を高める目的で添加するトリフェニルホスファイト等の酸化防止剤、紫外線等の光に対する粘着性樹脂組成物の耐性を高める目的で添加するHALS(Hindered Amine Light Stabilizer)等の光安定化剤、ガラス等に対する粘着性樹脂組成物の密着性を高めるために添加するシランカップリング剤が挙げられる。
粘着性樹脂組成物には、必要に応じて上記の(A)、(B)、(C)及び(D)成分とは別に、アクリルモノマー、各種添加剤等を含有させてもよい。各種添加剤としては、例えば、粘着性樹脂組成物の保存安定性を高める目的で添加するp−メトキシフェノール等の重合禁止剤、粘着性樹脂組成物を光硬化させて得られる粘着層の耐熱性を高める目的で添加するトリフェニルホスファイト等の酸化防止剤、紫外線等の光に対する粘着性樹脂組成物の耐性を高める目的で添加するHALS(Hindered Amine Light Stabilizer)等の光安定化剤、ガラス等に対する粘着性樹脂組成物の密着性を高めるために添加するシランカップリング剤が挙げられる。
本実施形態に係る粘着性樹脂組成物をシート又はフィルム状に加工する方法としては、公知の技術を使用することができる。例えば、上述の粘着性樹脂組成物を、メチルエチルケトン、シクロヘキサンノン等のケトン系溶剤で希釈して液状の塗液を調製し、次いで、該塗液を、重合体フィルム等の基材上にフローコート法、ロールコート法、グラビアロール法、ワイヤバー法、リップダイコート法等により塗工する。次いで、溶剤を除去することにより、任意の膜厚を有するシート又はフィルム状に加工することができる。
塗液の調製に際しては、各成分の配合後に溶剤で希釈することもできるし、又は各成分の配合前に予め溶剤で希釈しておくこともできる。
塗工性の観点からは、塗液の固形分濃度は、30質量%以上であることが好ましく、40質量%以上であることがより好ましい。同様の観点から、塗液の固形分濃度は、70質量%以下であることが好ましく、60質量%以下であることがより好ましい。塗工性の観点から、塗液の粘度は、1Pa・s以上であることが好ましく、5Pa・s以上であることがより好ましい。同様の観点から、塗液の粘度は、30Pa・s以下であることが好ましく、25Pa・s以下であることがより好ましく、15Pa・s以下であることが更に好ましい。
なお、画像表示装置用粘着シートを得る際に、粘着層2はポリエチレンテレフタレートフィルム等の重合体フィルムである第2の基材層(重剥離セパレータ3)と同素材であるカバーフィルムとなる第1の基材層(軽剥離セパレータ4)で挟まれる構成としてもよい。このとき、粘着層2と、重剥離セパレータ3及び軽剥離セパレータ4との剥離性を制御するために、粘着性樹脂組成物には、ポリジメチルシロキサン系、フッ素系等の界面活性剤を含有させることができる。
これらの添加剤は、単独で用いてもよく、また複数の添加剤を組み合わせて用いてもよい。なお、これらの添加剤の含有量は、通常、上記の(A)、(B)、及び(C)の含有量の合計と比較すると少量であり、一般に粘着性樹脂組成物の全質量に対して0.01質量%〜5質量%程度である。
重剥離セパレータ3としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル等の重合体フィルムが挙げられる。重合体フィルムは、ポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、「PETフィルム」という場合もある。)であることがより好ましい。重剥離セパレータ3の厚さは、作業性の観点から、50μm以上であることが好ましく、60μm以上であることがより好ましく、70μm以上であることが更に好ましい。同様の観点から、重剥離セパレータ3の厚さは、2.0×102μm以下であることが好ましく、1.5×102μm以下であることがより好ましく、1.3×102μm以下であることが更に好ましい。さらに、作業性の観点から、重剥離セパレータ3の平面形状は、粘着層2の平面形状よりも大きいことが好ましく、重剥離セパレータ3の外縁は粘着層2の外縁よりも外側に張り出していることがより好ましい。重剥離セパレータ3の外縁が粘着層2の外縁よりも張り出す幅は、取り扱い易さ、剥がし易さ、埃等の付着をより低減できる観点から、2mm以上であることが好ましく、4mm以上であることがより好ましい。同様の観点から、重剥離セパレータ3の外縁が粘着層2の外縁よりも張り出す幅は、20mm以下であることが好ましく、10mm以下であることがより好ましい。粘着層2及び重剥離セパレータ3の平面形状が略長方形等の略矩形状である場合には、重剥離セパレータ3の外縁が粘着層2の外縁よりも張り出す幅は、前記取り扱い易さ等の観点から、少なくとも1つの辺において2mm以上であることが好ましく、少なくとも1つの辺において4mm以上であることがより好ましく、全ての辺において2mm以上であることが更に好ましく、全ての辺において4mm以上であることが特に好ましい。同様の観点から、粘着層2及び重剥離セパレータ3の平面形状が略長方形等の略矩形状である場合には、重剥離セパレータ3の外縁が粘着層2の外縁よりも張り出す幅は、少なくとも1つの辺において20mm以下であることが好ましく、少なくとも1つの辺において10mm以下であることがより好ましく、全ての辺において20mm以下であることが更に好ましく、全ての辺において10mm以下であることが特に好ましい。
軽剥離セパレータ4としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル等の重合体フィルムが挙げられる。重合体フィルムは、ポリエチレンテレフタレートフィルムであることがより好ましい。軽剥離セパレータ4の厚さは、作業性の観点から、25μm以上であることが好ましく、30μm以上であることがより好ましく、40μm以上であることが更に好ましい。同様の観点から、軽剥離セパレータ4の厚さは、1.5×102μm以下であることが好ましく、1.0×102μm以下であることがより好ましく、75μm以下であることが更に好ましい。軽剥離セパレータ4の平面形状は、粘着層2の平面形状よりも大きいことが好ましく、軽剥離セパレータ4の外縁は粘着層2の外縁よりも外側に張り出していることがより好ましい。軽剥離セパレータ4の外縁が粘着層2の外縁よりも張り出す幅は、取り扱い易さ、剥がし易さ、埃等の付着をより低減できる観点から、2mm以上であることが好ましく、4mm以上であることがより好ましい。同様の観点から、軽剥離セパレータ4の外縁が粘着層2の外縁よりも張り出す幅は、20mm以下であることが好ましく、10mm以下であることがより好ましい。粘着層2及び軽剥離セパレータ4の平面形状が略長方形等の略矩形状である場合には、軽剥離セパレータ4の外縁が粘着層2の外縁よりも張り出す幅は、前記取り扱い易さ等の観点から、少なくとも1つの辺において2mm以上であることが好ましく、少なくとも1つの辺において4mm以上であることがより好ましく、全ての辺において2mm以上であることが更に好ましく、全ての辺において4mm以上であることが特に好ましい。同様の観点から、粘着層2及び軽剥離セパレータ4の平面形状が略長方形等の略矩形状である場合には、軽剥離セパレータ4の外縁が粘着層2の外縁よりも張り出す幅は、少なくとも1つの辺において20mm以下であることが好ましく、少なくとも1つの辺において10mm以下であることがより好ましく、全ての辺において20mm以下であることが更に好ましく、全ての辺において10mm以下であることが特に好ましい。
軽剥離セパレータ4と粘着層2との間の剥離強度は、重剥離セパレータ3と粘着層2との間の剥離強度よりも低いことが好ましい。これにより、重剥離セパレータ3は軽剥離セパレータ4よりも粘着層2から剥離し難くなる。また、後述するように、粘着層2には、重剥離セパレータ3側に向かってブレードBが通されるため、粘着層2の外縁部が重剥離セパレータ3に押し付けられることとなる。これにより、重剥離セパレータ3は軽剥離セパレータ4よりも更に粘着層2から剥離し難くなり、重剥離セパレータ3に剥離が生じる前に軽剥離セパレータ4を剥離させることが可能となる。従って、セパレータ3、4を片方ずつ剥離させることができ、セパレータ3、4を剥離して粘着層2を別々の被着物に貼り付ける作業を、片方ずつ確実に行うことができる。なお、重剥離セパレータ3と粘着層2、及び軽剥離セパレータ4と粘着層2との剥離強度は、例えば、重剥離セパレータ3、軽剥離セパレータ4の表面処理を施すことによって調整することができる。表面処理方法としては、例えば、シリコーン系化合物又はフッ素系化合物で離型処理することが挙げられる。
<画像表示装置用粘着シートの製造方法I(3層品)>
以上説明した粘着シート1Aは、次のように製造される。
以上説明した粘着シート1Aは、次のように製造される。
まず、図3に示されるように、重剥離セパレータ3上に粘着層2が形成され、粘着層2上に仮セパレータ6が形成された母材フィルム10Aを準備する。仮セパレータ6は、例えば、軽剥離セパレータ4と同じ素材からなる層である。
続いて、図4に示されるように、ブレードBを備えた打抜装置(不図示)により、仮セパレータ6及び粘着層2を所望の形状に切断する。打抜装置は、クランク式の打抜装置であってもよいし、レシプロ式の打抜装置であってもよいし、ロータリー式の打抜装置であってもよい。また、上記切断にはレーザーカッターを用いることもできる。各基材の剥離性の観点からは、ロータリー式の打抜装置が好ましい。この工程では、重剥離セパレータ3に到達する深さでブレードBを仮セパレータ6及び粘着層2に通し、仮セパレータ6及び粘着層2を切断することが好ましい。これにより、重剥離セパレータ3には切込部3cが形成され、粘着層2からの重剥離セパレータ3の剥離が容易になる。
続いて、図5に示されるように、仮セパレータ6及び粘着層2の外側部分を除去し、図6に示されるように粘着層2から仮セパレータ6を剥離し、図7に示されるように粘着層2に軽剥離セパレータ4を貼付する。以上の工程で粘着シート1Aが完成する。
<画像表示装置>
次に、粘着シート1A及び後述する1B(4層品)を用いて作製される画像表示装置について説明する。粘着シート1A及び1Bが備える粘着層2は、各種画像表示装置に適用することができる。画像表示装置としては、プラズマディスプレイ(PDP)、液晶ディスプレイ(LCD)、陰極線管(CRT)、電界放出ディスプレイ(FED)、有機ELディスプレイ(OELD)、3Dディスプレイ、電子ペーパー(EP)等が挙げられる。本実施形態の粘着層2は、画像表示装置の反射防止層、防汚層、色素層、ハードコート層等の機能性を有する機能層、透明保護板などを組み合わせて貼り合わせるために使用することもできる。
次に、粘着シート1A及び後述する1B(4層品)を用いて作製される画像表示装置について説明する。粘着シート1A及び1Bが備える粘着層2は、各種画像表示装置に適用することができる。画像表示装置としては、プラズマディスプレイ(PDP)、液晶ディスプレイ(LCD)、陰極線管(CRT)、電界放出ディスプレイ(FED)、有機ELディスプレイ(OELD)、3Dディスプレイ、電子ペーパー(EP)等が挙げられる。本実施形態の粘着層2は、画像表示装置の反射防止層、防汚層、色素層、ハードコート層等の機能性を有する機能層、透明保護板などを組み合わせて貼り合わせるために使用することもできる。
反射防止層は、可視光反射率が5%以下となる反射防止性を有している層であればよく、透明なプラスチックフィルム等の透明基材に既知の反射防止方法で処理された層を用いることができる。
防汚層は、表面に汚れがつきにくくするためのもので、表面張力を下げるためにフッ素系樹脂又はシリコーン系樹脂等で構成される既知の層を用いることができる。
色素層は、色純度を高めるために使用されるもので、液晶表示ユニット等の画像表示ユニットから発する光の色純度が低い場合に不要な光を低減するために使用される。不要な部分の光を吸収する色素を樹脂に溶解させ、ポリエチレンフィルム、ポリエステルフィルム等の基材フィルムに製膜又は積層して得ることができる。
ハードコート層は、表面硬度を高くするために使用される。ハードコート層としては、例えば、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等のアクリル樹脂、エポキシ樹脂などをポリエチレンフィルム等の基材フィルムに製膜又は積層したものを使用することができる。同様に表面硬度を高めるために、プラスチック製透明保護板にハードコート層を製膜又は積層したものを使用することもできる。
粘着層2は、偏光板に積層して使用することができる。この場合、偏光板の視認面側に積層することもでき、その反対側に積層することもできる。
偏光板の視認面側に使用する場合には、粘着層2の更に視認面側に反射防止層、防汚層及びハードコート層を積層することができ、偏光板と液晶セルの間に使用する場合には、偏光板の視認面側に機能性を有する層を積層することができる。
このような積層体とする場合、粘着層2は、ロールラミネート、真空貼合機又は枚葉貼合機を用いて積層することができる。
粘着層2は、画像表示装置の画像表示ユニットと視認側最前面の透明保護板の間であって、視認側の適切な位置に配置されることが好ましい。具体的には、画像表示ユニットと透明保護板の間に応用(use)されることが好ましい。
タッチパネルを画像表示ユニットに組み合わせた画像表示装置においては、タッチパネルと画像表示ユニットの間又はタッチパネルと透明保護板の間に、本実施形態の粘着層2が応用(use)されることが好ましいが、画像表示装置の構成上、本実施形態の粘着層2が適用可能であれば、上記に記載した位置に限るものではない。
以下、画像表示装置の一つである液晶表示装置を例として、図8及び図9を用いて詳細に説明する。
図8は、本発明の液晶表示装置の一実施形態を模式的に示す側面断面図である。図8に示す液晶表示装置は、バックライトシステム50、偏光板22、液晶表示セル12及び偏光板20がこの順で積層されてなる画像表示ユニット7と、液晶表示装置の視認側となる偏光板20の上面に設けられた透明樹脂層32と、その表面に設けられた透明保護板(保護パネル)40とから構成される。透明保護板40の表面には段差部60が設けられ、これにより段差が形成されている。この段差は、透明樹脂層32の一部によって埋め込まれた状態となっている。なお、透明樹脂層32が、基本的に本実施形態の粘着層2に相当する。段差部60の厚さは、液晶表示装置の大きさ等により異なるが、厚さが40μm〜1.0×102μm、特に60μm〜1.0×102μmである場合、本実施形態の粘着層を用いることが特に有用である。段差部60の厚さが前記の場合、段差埋め込み性の観点から粘着層2の厚さは厚い方が好ましいが、本発明の粘着層2は、膜厚が薄くても段差埋め込み性に優れる。前記段差部の高さがh、前記透明樹脂層の厚さがtであるとき、0.2<(h/t)<1であっても優れた段差埋め込み性を奏する。
図9は、本発明の画像表示装置の一実施形態である、タッチパネルを搭載した液晶表示装置を模式的に示す側面断面図である。図9に示す液晶表示装置は、バックライトシステム50、偏光板22、液晶表示セル12及び偏光板20がこの順で積層されてなる画像表示ユニット7と、液晶表示装置の視認側となる偏光板20の上面に設けられた透明樹脂層32と、透明樹脂層32の上面に設けられたタッチパネル30と、タッチパネル30の上面に設けられた透明樹脂層31と、その表面に設けられた透明保護板40とから構成される。透明保護板40の表面には段差部60が設けられ、これにより段差が形成されている。この段差は、透明樹脂層31の一部によって埋め込まれた状態となっている。なお、透明樹脂層31及び透明樹脂層32が、基本的に本実施形態の粘着層2に相当する。
なお、図9の液晶表示装置においては、画像表示ユニット7とタッチパネル30との間、及びタッチパネル30と透明保護板40との間の両方に透明樹脂層が介在しているが、透明樹脂層はこれらの少なくとも一方に介在していればよい。特に本実施形態の粘着層2を用いる場合は、透明保護板40の表面に設けられた段差部60により形成される段差を埋め込むため、タッチパネル30と透明保護板40との間に透明樹脂層を介在させることが好ましい。また、タッチパネルがオンセルとなる場合は、タッチパネルと液晶表示セルが一体化される。その具体例としては、図8の液晶表示装置の液晶表示セル12が、オンセルで置き換えられたものが挙げられる。
また、近年、インセル型タッチパネルと呼ばれる、タッチパネル機能が組み込まれた液晶表示セルの開発が進んでいる。このような液晶表示セルを備えた液晶表示装置は、透明保護板、偏光板、及び液晶表示セル(タッチパネル機能付き液晶表示セル)で構成されており、本実施形態の粘着層2は、このようなインセル型タッチパネルを採用している液晶表示装置にも好適に用いることができる。
図8及び図9に示す液晶表示装置によれば、本実施形態の粘着層を透明樹脂層31又は32として備えるので、耐衝撃性を有し、二重映りがなく鮮明でコントラストの高い画像が得られる。
液晶表示セル12は、当技術分野で周知の液晶材料から構成されるものを使用することができる。また、液晶材料の制御方法によって、TN(Twisted Nematic)方式、STN(Super−Twisted Nematic)方式、VA(Vertical Alignment)方式、IPS(In−Place−Switching)方式等に分類されるが、本発明では、いずれの制御方法を使用した液晶表示セルであってもよい。
偏光板20及び22としては、当技術分野で一般的な偏光板を使用することができる。それら偏光板の表面は、反射防止、防汚、ハードコート等の処理がなされていてもよい。このような表面処理は、偏光板の片面に対して、又はその両面に対して実施されていてよい。
タッチパネル30としては、表面に指又は物体が触れた圧力で電極が接触する抵抗膜方式、表面に指又は物体が触れたときの静電容量の変化を感知する静電容量方式、電磁誘導方式等があるが、本発明の粘着層2は、静電容量方式のタッチパネルを採用している液晶表示装置に用いることが特に好適である。上記タッチパネル30は、当技術分野で一般的に用いられているものを使用することができるが、上記静電容量方式のタッチパネルとしては、例えば、基板上に透明電極を積層した構造を有するものが挙げられる。上記基板としては、例えば、ガラス基板、ポリエチレンテレフタレートフィルム及びシクロオレフィンポリマーフィルムが挙げられる。また透明電極としては、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)等の金属酸化物が挙げられる。上記基板の厚さは、20μm〜1.0×103μmであってもよい。また、上記透明電極の厚さは、10nm〜5.0×102nmであってもよい。
なお、本実施形態の粘着層を静電容量方式のタッチパネルに用いる場合は、粘着層2の誘電率が適切な範囲であることが好ましい。粘着層2の室温(25℃)における100kHzでの誘電率は、例えば粘着層2をタッチパネルと透明保護板の間に用いる場合、2.0以上であることが好ましく、2.5以上であることがより好ましく、3.5以上であることが更に好ましい。この値が2.0以上であればタッチパネルの応答性を充分に確保できる傾向にある。一方、粘着層2の室温(25℃)における100kHzでの誘電率は、4.5以下であることが好ましく、4.0以下であることがより好ましい。この値が4.5以下であれば応答性が高すぎることによる誤作動を充分に低減できる傾向にある。
透明樹脂層31又は32は、例えば0.02mm〜3mmの厚さで形成することができる。特に、本実施形態の粘着層2においては厚膜にすることでより一層優れた効果を発揮させることができ、1.0×102μm〜5.0×102μmの透明樹脂層31又は32を形成する場合に好適に用いることができる。
透明保護板40としては、一般的な光学用透明基板を使用することができる。その具体例としては、ガラス基板、石英板等の無機物の板;アクリル樹脂基板、ポリカーボネート板、シクロオレフィンポリマー板等のプラスチック基板;厚手のポリエステルシート等の樹脂シートなどが挙げられる。高い表面硬度が必要とされる場合には、ガラス基板又はアクリル樹脂基板であってもよく、ガラス基板がより好ましい。これらの透明保護板の表面には、反射防止、防汚、ハードコート等の処理がなされていてもよい。そのような表面処理は、透明保護板の片面に対して、又は両面に対して施されていてもよい。透明保護板は、その複数枚を組み合わせて使用することもできる。
バックライトシステム50は、代表的には反射板等の反射手段とランプ等の照明手段とから構成される。
<画像表示装置の製造方法I(3層品使用)>
粘着シート1Aは、画像表示装置の組み立て等において次のように使用される。まず、図10に示されるように、軽剥離セパレータ4を粘着シート1Aから剥離して、粘着層2の粘着面2bを露出させる。続いて、図11に示されるように、粘着層2の粘着面2bを被着物A1に貼り付け、ローラーR等で粘着層2を被着物2Aに対して押し付ける。この際、被着物A1の表面の段差部60により形成された段差は、粘着層2が流動することにより埋め込まれる。粘着層2を被着物2Aに対して押し付ける際、粘着層2を例えば40℃〜80℃に加熱してもよい。粘着層2を40℃〜80℃に加熱することで、粘着層2がより流動し易くなり、段差部60への埋め込み性という効果がより顕著に得られる。この温度は、さらに段差近傍の気泡をより除去できることから、50℃〜70℃であってもよい。被着物A1は、例えば画像表示ユニット、透明保護板又はタッチパネルである。
粘着シート1Aは、画像表示装置の組み立て等において次のように使用される。まず、図10に示されるように、軽剥離セパレータ4を粘着シート1Aから剥離して、粘着層2の粘着面2bを露出させる。続いて、図11に示されるように、粘着層2の粘着面2bを被着物A1に貼り付け、ローラーR等で粘着層2を被着物2Aに対して押し付ける。この際、被着物A1の表面の段差部60により形成された段差は、粘着層2が流動することにより埋め込まれる。粘着層2を被着物2Aに対して押し付ける際、粘着層2を例えば40℃〜80℃に加熱してもよい。粘着層2を40℃〜80℃に加熱することで、粘着層2がより流動し易くなり、段差部60への埋め込み性という効果がより顕著に得られる。この温度は、さらに段差近傍の気泡をより除去できることから、50℃〜70℃であってもよい。被着物A1は、例えば画像表示ユニット、透明保護板又はタッチパネルである。
続いて、図12に示されるように、重剥離セパレータ3を粘着層2から剥離して、粘着層2の粘着面2cを露出させる。続いて、図13に示されるように、粘着層2の粘着面2cを被着物A2に貼り付け、得られた積層体を加熱及び加圧する(例えば、オートクレーブによる処理)。被着物A2は、例えば画像表示ユニット、透明保護板又はタッチパネルである。このようにして、粘着層2を介して被着物同士を貼り合わせることができる。積層体を加熱及び加圧する条件は、例えば、温度が40℃〜80℃であり、圧力が0.1MPa〜0.6MPaである。被着物表面の段差が40μm〜100μmである場合は、段差近傍の気泡をより除去できることから、温度が50℃〜70℃であり、圧力が0.2MPa〜0.5MPaであってもよい。加熱及び加圧の時間は5分〜60分が好ましく、10分〜50分がより好ましい。
上記製造方法は、積層体の加熱及び加圧の前又は後に、粘着層2に対して、両被着物(例えば、透明保護板、タッチパネル)のいずれか一方の側から紫外線を照射する工程を含んでもよい。これにより、高温高湿下における信頼性(気泡の発生低減及び剥がれの抑制)及び接着力をより向上できる。高温高湿下における信頼性を更に向上できる観点からは、段差部を有しない被着物(例えば、タッチパネル)側から粘着層2に対して紫外線を照射することが好ましい。
また、段差部60が遮光性である場合には、本発明では上述の紫外線の照射に加えて、段差部60の形成領域にある粘着層2、より具体的には段差部60と両被着物(例えば、透明保護板、タッチパネル)との間の粘着層2に対し、段差部60の貼り合わせ面(即ち、段差部60の形成面)の外方側面側から、紫外線を照射することが好ましい。
紫外線の照射方向は、特に限定されることはなく、水平方向に対して0°以上90°未満とすることができるが、段差部60の形成領域にある粘着層2のより均一な硬化を達成する観点からは、前記(C)成分がビスフェノールA型フェノキシ樹脂を用いることが好ましい。
紫外線の照射量は、特に制限されないが、5.0×102mJ/cm2〜5.0×103mJ/cm2であることが好ましい。紫外線を照射する工程は、高温高湿下における信頼性を向上する観点から、積層体の加熱及び加圧の後に行うことができる。
このようにして得られた構造体において、例えば被着物が透明電極膜付基板又はアクリル樹脂基板である場合、粘着層2とこれらの基板との間の剥離強度は、粘着層2とこれらの基板との剥離を防止する観点から、5N/10mm以上であることが好ましく、8N/10mm以上であることがより好ましく、10N/10mm以上であることが更に好ましい。同様の観点から、粘着層2とこれらの基板との間の剥離強度は、30N/10mm以下であってもよい。剥離強度は、引張試験機(テンシロン RTC−1210、株式会社オリエンテック製、商品名)を用いて、180度ピール(剥離速度300mm/分で3秒間、測定温度25℃)として測定することができる。
以上の工程で、被着物A1と被着物A2との間に、粘着層2又はその硬化物が透明樹脂層として配置される。粘着層2(透明樹脂層)は、特に、透明保護板とタッチパネルとの間、又はタッチパネルと画像表示ユニットとの間に配置されることができる。
図8の液晶表示装置は、画像表示ユニット7と透明保護板40との間に上記本実施形態の粘着層2を介在させて積層体を得ることにより製造することができる。すなわち、図8に記載の画像表示装置において、偏光板20の上面に本実施形態の粘着層2をラミネート法によって積層することができる。
図9の液晶表示装置は、画像表示ユニットとタッチパネルとの間、又は、タッチパネルと透明保護板との間に本実施形態の粘着層2を介在させて積層体を得ることにより製造することができる。
[第二実施形態]
<画像表示装置用粘着シートII(4層品)>
本実施形態の画像表示装置用粘着シート1B(4層品)は、フィルム状の粘着層と、粘着層を挟むように積層された第1及び第2の基材層と、第2の基材層に更に積層されたキャリア層と、を備えており、第1の基材層及びキャリア層の外縁は、粘着層の外縁よりも外側に張り出している。
<画像表示装置用粘着シートII(4層品)>
本実施形態の画像表示装置用粘着シート1B(4層品)は、フィルム状の粘着層と、粘着層を挟むように積層された第1及び第2の基材層と、第2の基材層に更に積層されたキャリア層と、を備えており、第1の基材層及びキャリア層の外縁は、粘着層の外縁よりも外側に張り出している。
すなわち、図14及び図15に示されるように、本実施形態に係る粘着シート1Bは、透明なフィルム状の粘着層2と、粘着層2を挟むように積層された軽剥離セパレータ4(第1の基材層)及び重剥離セパレータ3(第2の基材層)と、重剥離セパレータ3に更に積層されたキャリアフィルム5(キャリア層)とを備えている。
キャリアフィルム5の外縁5aは、粘着層2の外縁2aよりも外側に張り出している。これにより、外側に張り出したキャリアフィルム5の外縁部をつまむことで、キャリアフィルム5を重剥離セパレータ3から容易に剥離させることができる。キャリアフィルム5の外縁5aは、軽剥離セパレータ4の外縁4aよりも外側に張り出している。これにより、キャリアフィルム5の外縁部が更につまみ易くなっているため、キャリアフィルム5をより容易に剥離させることができる。軽剥離セパレータ4の外縁4aよりも張り出している部分のキャリアフィルム5の幅は、取り扱い易さ、剥がし易さ、埃等の付着をより低減できる観点から、0.5mm以上であることが好ましく、1mm以上であることがより好ましい。同様の観点から、軽剥離セパレータ4の外縁4aよりも張り出している部分のキャリアフィルム5の幅は、10mm以下であることが好ましく、5mm以下であることがより好ましい。キャリアフィルム5、粘着層2、重剥離セパレータ3及び軽剥離セパレータ4の平面形状が略長方形等の略矩形である場合には、軽剥離セパレータ4の外縁4aよりも張り出している部分のキャリアフィルム5の幅は、前記取り扱い易さ等の観点から、少なくとも1つの辺において0.5mm以上であることが好ましく、少なくとも1つの辺において1mm以上であることがより好ましく、全ての辺において0.5mm以上であることが更に好ましく、全ての辺において1mm以上であることが特に好ましい。同様の観点から、キャリアフィルム5、粘着層2、重剥離セパレータ3及び軽剥離セパレータ4の平面形状が略長方形等の略矩形である場合には、軽剥離セパレータ4の外縁4aよりも張り出している部分のキャリアフィルム5の幅は、少なくとも1つの辺において10mm以下であることが好ましく、少なくとも1つの辺において5mm以下であることがより好ましく、全ての辺において10mm以下であることが更に好ましく、全ての辺において5mm以下であることが特に好ましい。
重剥離セパレータ3は、直前の工程までキャリアフィルム5によって保護されているため、重剥離セパレータ3の表面の傷が少なくなる。これにより、粘着層2の傷を容易に視認でき、傷が生じている粘着層2を被着物に貼り付ける前に容易に排除できる。
キャリアフィルム5としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル等の重合体フィルムが挙げられる。重合体フィルムは、ポリエチレンテレフタレートであることが好ましい。キャリアフィルム5の厚さは、作業上の観点から、15μm以上であることが好ましく、20μm以上であることがより好ましい。同様の観点から、キャリアフィルム5の厚さは、1.0×102μm以下であることが好ましく、80μm以下であることがより好ましく、50μm以下であることが更に好ましい。
軽剥離セパレータ4と粘着層2との間の剥離強度は、重剥離セパレータ3と粘着層2との間の剥離強度よりも低くなっていることが好ましい。キャリアフィルム5と重剥離セパレータ3との間の剥離強度は、重剥離セパレータ3と粘着層2との間の剥離強度よりも低くなっていることが好ましい。ここで、キャリアフィルム5と重剥離セパレータ3との間の剥離強度は、軽剥離セパレータ4と粘着層2との間の剥離強度より低いことがより好ましいが、高くてもよい。
キャリアフィルム5と重剥離セパレータ3との剥離強度は、例えばキャリアフィルム5及び重剥離セパレータ3の間に接着剤層等を設けることにより調節してもよい。形成させる接着剤層の種類及び接着剤層の厚さによって、上記の剥離強度を調整することができる。キャリアフィルム5及び重剥離セパレータ3の間に形成させる接着剤の種類としては、例えば、アクリル系接着剤が挙げられる。キャリアフィルム5及び重剥離セパレータ3の間に形成させる接着剤層の厚さは、0.1μm〜10μmであることが好ましく、1μm〜5μmであることがより好ましい。
このように、本実施形態の粘着シート1Bによれば、粘着層2を保護しつつ、重剥離セパレータ3、軽剥離セパレータ4及びキャリアフィルム5を確実に所定の順序で、剥離不良がなく、容易に剥離させることができる。
このような粘着シートによれば、外層をなす第1の基材層及びキャリア層の外縁が、内層をなす粘着層の外縁よりも外側に張り出しているため、粘着シートの保管、運搬等に際し粘着層の外縁部を確実に保護することができる。粘着層を被着物に貼り付ける際には、外側に張り出したキャリア層の外縁部をつまむことで、キャリア層を第2の基材層から容易に剥離させることができる。次に、第1の基材層の外縁部をつまむことで、第1の基材層を容易に剥離することができる。このとき、粘着層の片側には、第2の基材層が残るため、粘着層の一方の面を被着物に貼り付ける際に、この第2の基材層による粘着層の保護が維持される。その後、第2の基材層を剥離させ、粘着層の他方の面を別の被着物に貼り付けることで、一対の被着物の間に粘着層を配置させることができる。
<画像表示装置用粘着シートの製造方法II(4層品)>
本実施形態の粘着シート1Bは、例えば次のように製造される。まず、図16に示されるように、キャリアフィルム5上に、重剥離セパレータ3、粘着層2、及び仮セパレータ6が順に積層された母材フィルム10Bを準備する。重剥離セパレータ3は、上記接着剤層を介してキャリアフィルム5に接着される。仮セパレータ6は、例えば、軽剥離セパレータ4と同じ素材からなる層である。
本実施形態の粘着シート1Bは、例えば次のように製造される。まず、図16に示されるように、キャリアフィルム5上に、重剥離セパレータ3、粘着層2、及び仮セパレータ6が順に積層された母材フィルム10Bを準備する。重剥離セパレータ3は、上記接着剤層を介してキャリアフィルム5に接着される。仮セパレータ6は、例えば、軽剥離セパレータ4と同じ素材からなる層である。
続いて、ブレードBを備えた打抜装置(不図示)により、仮セパレータ6、粘着層2及び重剥離セパレータ3を所望の形状に切断する。この工程では、図17に示されるように、仮セパレータ6、粘着層2及び重剥離セパレータ3に、キャリアフィルム5に到達する深さでブレードBを通すことができる。これにより、キャリアフィルム5の粘着層2側の面5bには、切込部5cが形成される。このように、仮セパレータ6からキャリアフィルム5にブレードBを到達させることにより、粘着層2及び重剥離セパレータ3を完全に切断することができる。
続いて、図18に示されるように仮セパレータ6、粘着層2及び重剥離セパレータ3の外側部分を除去する。この時、キャリアフィルム5の外縁が重剥離セパレータ3の外縁よりも外側に張り出さないよう、図19に示されるように重剥離セパレータ3の外縁は、キャリアフィルム5の外縁と略面一となっていてもよい。すなわち、仮セパレータ6及び粘着層2の外側部分のみを除去し、重剥離セパレータ3の外側部分は除去せずにキャリアフィルム5上に残し、切断後の重剥離セパレータ3はそのままキャリアフィルム5に付いた状態であってもよい。これにより、表面露出したキャリアフィルム5が他の部分へ接着することを効果的に防ぐことができる。
図18に示されるように仮セパレータ6、粘着層2及び重剥離セパレータ3の外側部分を除去した後、続いて図20に示されるように粘着層2から仮セパレータ6を剥離し、図21に示されるように粘着層2に軽剥離セパレータ4を貼付する。以上の工程で本実施形態の粘着シート1Bが完成する。
このように、重剥離セパレータ3の外縁を、粘着層2の外縁と略面一とするように切断されたフィルムであれば、軽剥離セパレータ4と重剥離セパレータ3との剥離し易さの差がより顕著となるため、重剥離セパレータ3を剥離する前に、軽剥離セパレータ4をより容易に剥離することができる。さらに、重剥離セパレータ3の外縁と粘着層2の外縁とが揃うことで、粘着層2の外縁の位置が明確になるため、粘着層2と被着物との位置合わせが容易となる。
<画像表示装置の製造方法II(4層品使用)>
本実施形態の粘着シート1Bは、最初に、図22に示されるように、キャリアフィルム5を重剥離セパレータ3から剥離してから用いることを除いては、第一実施形態の粘着シートと同様にして使用することができる。
本実施形態の粘着シート1Bは、最初に、図22に示されるように、キャリアフィルム5を重剥離セパレータ3から剥離してから用いることを除いては、第一実施形態の粘着シートと同様にして使用することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
以下、実施例を示して、本発明をより詳細に説明する。本実施例では、第一実施形態及び第二実施形態に係る粘着シートを作製しているが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
(A)成分
(ポリカーボネートウレタン(A−1)の合成)
温度計、撹拌機及び還流管を備えたガラス製反応容器に、メチルエチルケトン45.01質量部、イソホロンジイソシアネート6.98質量部、ポリカーボネートジオール(T−5651、旭化成ケミカルズ社製、登録商標)47.21質量部、4−メトキシフェノール0.03質量部及びジブチルスズジラウレート0.02質量部を仕込み、撹拌しながら70℃に加温した。70℃で3時間保温した後、メタノール0.75質量部を滴下し、更に3時間撹拌して反応させた。赤外吸収スペクトルを測定することにより、2270cm−1付近のイソシアネート基に基づくピークが消失するのを確認した。その時点で反応を終了とし、ポリカーボネートウレタン(重量平均分子量2.0×104)を得た。
(ポリカーボネートウレタン(A−1)の合成)
温度計、撹拌機及び還流管を備えたガラス製反応容器に、メチルエチルケトン45.01質量部、イソホロンジイソシアネート6.98質量部、ポリカーボネートジオール(T−5651、旭化成ケミカルズ社製、登録商標)47.21質量部、4−メトキシフェノール0.03質量部及びジブチルスズジラウレート0.02質量部を仕込み、撹拌しながら70℃に加温した。70℃で3時間保温した後、メタノール0.75質量部を滴下し、更に3時間撹拌して反応させた。赤外吸収スペクトルを測定することにより、2270cm−1付近のイソシアネート基に基づくピークが消失するのを確認した。その時点で反応を終了とし、ポリカーボネートウレタン(重量平均分子量2.0×104)を得た。
(ポリカーボネートウレタン(A−2)の合成)
温度計、撹拌機及び還流管を備えたガラス製反応容器に、メチルエチルケトン45.01質量部、イソホロンジイソシアネート5.96質量部、ポリカーボネートジオール(T−5651、旭化成ケミカルズ社製、登録商標)48.73質量部、4−メトキシフェノール0.03質量部及びジブチルスズジラウレート0.02質量部を仕込み、撹拌しながら70℃に加温した。70℃で3時間保温した後、メタノール0.23質量部を滴下し、更に3時間撹拌して反応させた。赤外吸収スペクトルを測定することにより、イソシアネート基に基づくピークが消失するのを確認した。その時点で反応を終了とし、ポリカーボネートウレタン(重量平均分子量8.0×104)を得た。
温度計、撹拌機及び還流管を備えたガラス製反応容器に、メチルエチルケトン45.01質量部、イソホロンジイソシアネート5.96質量部、ポリカーボネートジオール(T−5651、旭化成ケミカルズ社製、登録商標)48.73質量部、4−メトキシフェノール0.03質量部及びジブチルスズジラウレート0.02質量部を仕込み、撹拌しながら70℃に加温した。70℃で3時間保温した後、メタノール0.23質量部を滴下し、更に3時間撹拌して反応させた。赤外吸収スペクトルを測定することにより、イソシアネート基に基づくピークが消失するのを確認した。その時点で反応を終了とし、ポリカーボネートウレタン(重量平均分子量8.0×104)を得た。
(A’)成分
(アクリル酸系誘導体ポリマー(A’−1)の合成)
冷却管、温度計、撹拌装置、滴下漏斗及び窒素導入管を備えた反応容器に、初期モノマーとして2−エチルヘキシルアクリレート84.0g、2−ヒドロキシエチルアクリレート36.0g及びメチルエチルケトン150.0gをとり、100mL/分の風量で窒素置換しながら、15分間で常温(25℃)から70℃まで加熱した。
(アクリル酸系誘導体ポリマー(A’−1)の合成)
冷却管、温度計、撹拌装置、滴下漏斗及び窒素導入管を備えた反応容器に、初期モノマーとして2−エチルヘキシルアクリレート84.0g、2−ヒドロキシエチルアクリレート36.0g及びメチルエチルケトン150.0gをとり、100mL/分の風量で窒素置換しながら、15分間で常温(25℃)から70℃まで加熱した。
その後、70℃に保ちながら、追加モノマーとして、2−エチルヘキシルアクリレート21.0g及び2−ヒドロキシエチルアクリレート9.0gを使用し、これにラウロイルパーオキシド1.0gを溶解した溶液を準備し、この溶液を60分間かけて滴下し、滴下終了後更に2時間反応させた。
続いて、メチルエチルケトンを溜去することにより2−エチルヘキシルアクリレートと2−ヒドロキシエチルアクリレートの共重合樹脂(アクリル酸系誘導体ポリマー、重量平均分子量1.5×105)を得た。
(アクリル酸系誘導体ポリマー(A’−2)の合成)
冷却管、温度計、撹拌装置、滴下漏斗及び窒素導入管を備えた反応容器に、初期モノマーとしてブチルアクリレート40.0g、メチルアクリレート10.0g、2−ヒドロキシプロピルアクリレート20.0g、アクリル酸0.1g及び酢酸エチル100.0g、トルエン20gをとり、100mL/分の風量で窒素置換しながら、15分で常温(25℃から70℃まで加熱した。
冷却管、温度計、撹拌装置、滴下漏斗及び窒素導入管を備えた反応容器に、初期モノマーとしてブチルアクリレート40.0g、メチルアクリレート10.0g、2−ヒドロキシプロピルアクリレート20.0g、アクリル酸0.1g及び酢酸エチル100.0g、トルエン20gをとり、100mL/分の風量で窒素置換しながら、15分で常温(25℃から70℃まで加熱した。
その後、70℃に保ちながら、追加モノマーとして、ブチルアクリレート17.0g、メチルアクリレート4.0g、2−ヒドロキシプロピルアクリレート10.0g、アクリル酸0.1gを使用し、これにラウロイルパーオキシド1.0gを溶解した溶液を準備し、この溶液を60分間かけて滴下し、滴下終了後に更に2時間反応させた。
続いて、酢酸エチル13g、トルエン20gを加え、固形分濃度40%の共重合樹脂(アクリル酸系誘導体ポリマー、重合平均分子量3.5×105)の溶液を得た。
(A)成分及び(A’)成分の重量平均分子量の測定は、テトラヒドロフラン(THF)を溶媒としてゲルパーミエーションクロマトグラフィーを使用して行い、下記の装置及び測定条件を用いて標準ポリスチレンの検量線を使用して決定した。
装置:株式会社日立製作所
RI検出器:L−3350
使用溶媒:THF
カラム:Gelpac GL−R420+R430+R440(日立化成株式会社製)
カラム温度:40℃
流量:2.0mL/分
装置:株式会社日立製作所
RI検出器:L−3350
使用溶媒:THF
カラム:Gelpac GL−R420+R430+R440(日立化成株式会社製)
カラム温度:40℃
流量:2.0mL/分
(B)成分
(ポリカーボネートウレタンアクリレート(B−1)の合成)
温度計、撹拌機及び還流管を備えたガラス製反応容器に、メチルエチルケトン45.01質量部、イソホロンジイソシアネート6.74質量部、ポリカーボネートジオール(T−5651、旭化成ケミカルズ株式会社製、登録商標)45.56質量部、4−メトキシフェノール0.03質量部及びジブチルスズジラウレート0.02質量部を仕込み、撹拌しながら70℃に加温した。70℃で3時間保温した後、2−ヒドロキシエチルアクリレート2.63質量部を滴下し、さらに3時間撹拌して反応させた。赤外吸収スペクトルを測定することにより、イソシアネート基に基づくピークが消失するのを確認した。その時点で反応を終了とし、ポリカーボネートウレタンアクリレート(重量平均分子量2.0×104)を得た。
(ポリカーボネートウレタンアクリレート(B−1)の合成)
温度計、撹拌機及び還流管を備えたガラス製反応容器に、メチルエチルケトン45.01質量部、イソホロンジイソシアネート6.74質量部、ポリカーボネートジオール(T−5651、旭化成ケミカルズ株式会社製、登録商標)45.56質量部、4−メトキシフェノール0.03質量部及びジブチルスズジラウレート0.02質量部を仕込み、撹拌しながら70℃に加温した。70℃で3時間保温した後、2−ヒドロキシエチルアクリレート2.63質量部を滴下し、さらに3時間撹拌して反応させた。赤外吸収スペクトルを測定することにより、イソシアネート基に基づくピークが消失するのを確認した。その時点で反応を終了とし、ポリカーボネートウレタンアクリレート(重量平均分子量2.0×104)を得た。
(B)成分の重量平均分子量は、テトラヒドロフラン(THF)を溶媒としたゲルパーミエーションクロマトグラフィーを使用して測定し、下記の装置及び測定条件を用いて標準ポリスチレンの検量線を使用して換算することによって決定した値である。検量線の作成にあたっては、標準ポリスチレンとして5サンプルセット(PStQuick MP−H、PStQuick B、東ソー株式会社製、商品名)を用いた。
装置:高速GPC装置HLC−8320GPC(検出器:示唆屈折計、東ソー株式会社製、商品名)
使用溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
カラム:カラムTSKGEL SuperMultipore HZ−H(東ソー株式会社製、商品名)
カラムサイズ:カラム長15cm、カラム内径4.6mm
測定温度:40℃
流量:0.35mL/分
試料濃度:10mg/THF5mL
注入量:20μL
装置:高速GPC装置HLC−8320GPC(検出器:示唆屈折計、東ソー株式会社製、商品名)
使用溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
カラム:カラムTSKGEL SuperMultipore HZ−H(東ソー株式会社製、商品名)
カラムサイズ:カラム長15cm、カラム内径4.6mm
測定温度:40℃
流量:0.35mL/分
試料濃度:10mg/THF5mL
注入量:20μL
(C)成分
(ビスフェノールA型フェノキシ樹脂)
PKHC(InChem製、商品名)を使用した。
(ビスフェノールA型フェノキシ樹脂)
PKHC(InChem製、商品名)を使用した。
(C’)成分
(多官能ヘキサメチレンジイソシアネート系化合物)
コロネートHL(日本ポリウレタン工業株式会社製、商品名)を使用した。
(多官能ヘキサメチレンジイソシアネート系化合物)
コロネートHL(日本ポリウレタン工業株式会社製、商品名)を使用した。
(ポリウレタンジアクリレートの合成)
冷却管、温度計、撹拌装置、滴下漏斗及び空気注入管を備えた反応容器にポリプロピレングリコール(分子量2.0×103)303.92g、ε−カプロラクトン2モルで変性したヒドロキシエチルアクリレート(プラクセルFA2D、ダイセル化学工業株式会社製、商品名)8.66g、2−ヒドロキシエチルアクリレート99.74g、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール0.12g及び触媒としてジブチルスズジラウレート0.5gをとり、空気を流しながら75℃に昇温後、75℃で撹拌しつつイソホロンジイソシアネート36.41gを2時間かけて滴下し、反応を行った。
冷却管、温度計、撹拌装置、滴下漏斗及び空気注入管を備えた反応容器にポリプロピレングリコール(分子量2.0×103)303.92g、ε−カプロラクトン2モルで変性したヒドロキシエチルアクリレート(プラクセルFA2D、ダイセル化学工業株式会社製、商品名)8.66g、2−ヒドロキシエチルアクリレート99.74g、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール0.12g及び触媒としてジブチルスズジラウレート0.5gをとり、空気を流しながら75℃に昇温後、75℃で撹拌しつつイソホロンジイソシアネート36.41gを2時間かけて滴下し、反応を行った。
滴下終了後、5時間反応させたところで、さらに2−ヒドロキシエチルアクリレート44.88gを追加し、1時間反応させた。赤外吸収スペクトルを測定することにより、イソシアネートが消失したことを確認して反応を終了し、ポリプロピレングリコールとイソホロンジイソシアネート由来の構造単位及び重合性不飽和結合を有するポリウレタンジアクリレート(重量平均分子量2.0×104)を得た。
なお、重量平均分子量は、テトラヒドロフラン(THF)を溶媒としたゲルパーミエーションクロマトグラフィーを使用して測定し、下記の装置及び測定条件を用いて標準ポリスチレンの検量線を使用して換算することによって決定した値である。検量線の作成にあたっては、標準ポリスチレンとして5サンプルセット(PStQuick MP−H、PStQuick B、東ソー株式会社製、商品名)を用いた。
装置:高速GPC装置HLC−8320GPC(検出器:示唆屈折計、東ソー株式会社製、商品名)
使用溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
カラム:カラムTSKGEL SuperMultipore HZ−H(東ソー株式会社製、商品名)
カラムサイズ:カラム長15cm、カラム内径4.6mm
測定温度:40℃
流量:0.35mL/分
試料濃度:10mg/THF5mL
注入量:20μL
装置:高速GPC装置HLC−8320GPC(検出器:示唆屈折計、東ソー株式会社製、商品名)
使用溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
カラム:カラムTSKGEL SuperMultipore HZ−H(東ソー株式会社製、商品名)
カラムサイズ:カラム長15cm、カラム内径4.6mm
測定温度:40℃
流量:0.35mL/分
試料濃度:10mg/THF5mL
注入量:20μL
(D)成分
2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド(BASFジャパン株式会社製、商品名「LUCIRIN TPO])を使用した。
2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド(BASFジャパン株式会社製、商品名「LUCIRIN TPO])を使用した。
(実施例1)
[粘着シート1Aの作製]
重剥離セパレータ3として厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート(藤森工業株式会社製)、並びに、軽剥離セパレータ4及び仮セパレータ6として厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(藤森工業株式会社製)を用いて、以下の(I)〜(V)の手順で粘着シート1を作製した。
[粘着シート1Aの作製]
重剥離セパレータ3として厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート(藤森工業株式会社製)、並びに、軽剥離セパレータ4及び仮セパレータ6として厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(藤森工業株式会社製)を用いて、以下の(I)〜(V)の手順で粘着シート1を作製した。
(I)ポリカーボネートウレタン(A−1)40質量部、ポリカーボネートウレタンアクリレート(B−1)30質量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂30質量部、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド(TPO)1質量部を秤量し、これらをメチルエチルケトン100質量部で希釈後に撹拌混合することで、常温で液状の粘着性樹脂組成物を得た。
(II)この粘着性樹脂組成物を重剥離セパレータ3上に乾燥後の厚さが1.0×102μmとなるよう塗工した。次いで、100℃の熱風循環式乾燥機内で溶剤を乾燥させて塗膜を形成した後、上記塗膜上に仮セパレータ6を積層することで、重剥離セパレータ3と仮セパレータ6とで粘着層2を挟んだ積層体を得た。
(III)
220mm×180mmの大きさになるように、上記積層体を直径72mmのロータリーブレードにより切断した。
220mm×180mmの大きさになるように、上記積層体を直径72mmのロータリーブレードにより切断した。
(IV)切断した積層体における粘着層2及び仮セパレータ6を205mm×160mmの大きさになるように直径72mmのロータリーブレードにより切断した。この時、重剥離セパレータ3の長辺側の両辺が、粘着層2の長辺側の両辺より7.5mmずつ張り出し、重剥離セパレータ3の短辺側の両辺が、粘着層2の短辺側の両辺より10mmずつ張り出すように切断した。(III)及び(IV)の切断には、直径72mmのロータリーブレードを備えるロータリー打抜装置を用いた。
(V)仮セパレータ6を剥離し、215mm×170mmの大きさの軽剥離セパレータ4を粘着層2上に積層した。このようにして、粘着シート1Aを得た。この時、軽剥離セパレータ4の長辺側の両辺が、粘着層2の長辺側の両辺より5mmずつ張り出し、軽剥離セパレータ4の短辺側の両辺が、粘着層2の短辺側の両辺より5mmずつ張り出すように積層した。
(実施例2〜4)
配合量を表1に示す条件としたこと以外は、実施例1と同様にして粘着シート1Aを得た。なお、表1中、配合量を表す数値の単位は、質量部である。
配合量を表1に示す条件としたこと以外は、実施例1と同様にして粘着シート1Aを得た。なお、表1中、配合量を表す数値の単位は、質量部である。
(比較例1)
アクリル酸系誘導体ポリマー(A’−1)35.0g、2−エチルヘキシルアクリレート(EHA)35.3g、アクリロイルモルホリン(ACMO)22.0g、ポリプロピレングリコールジアクリレート(ファンクリルFA−P240A、日立化成株式会社製、商品名)0.2g、重合性不飽和結合を有するポリウレタンジアクリレート7.0g、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド(TPO)1.0gを秤量し、撹拌混合して粘着シート用粘着性樹脂組成物を得た。
アクリル酸系誘導体ポリマー(A’−1)35.0g、2−エチルヘキシルアクリレート(EHA)35.3g、アクリロイルモルホリン(ACMO)22.0g、ポリプロピレングリコールジアクリレート(ファンクリルFA−P240A、日立化成株式会社製、商品名)0.2g、重合性不飽和結合を有するポリウレタンジアクリレート7.0g、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド(TPO)1.0gを秤量し、撹拌混合して粘着シート用粘着性樹脂組成物を得た。
その後、表面に離型処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(BX8、東レフィルム加工株式会社製、商品名)を300mm×400mm×0.05mm(厚さ)のサイズに切り出し、上記で得られた粘着シート用粘着性樹脂組成物を滴下し、さらに表面に離型処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(BKE、東レフィルム加工株式会社製、商品名)をその上から被せ、ローラーにて粘着性樹脂組成物を厚さが1.0×102μmとなるようにシート状に塗布し、紫外線照射装置を用いて紫外線を5.0×102mJ/cm2照射して透明な粘着シート1Aを得た。
(比較例2)
アクリル酸系誘導体ポリマー(A’−2)溶液の固形分100質量部に対して、熱架橋剤として多官能ヘキサメチレンジイソシアネート系化合物(コロネートHL、日本ポリウレタン工業株式会社製、商品名)0.3質量部を秤量し、撹拌混合して粘着性樹脂組成物を得た。
アクリル酸系誘導体ポリマー(A’−2)溶液の固形分100質量部に対して、熱架橋剤として多官能ヘキサメチレンジイソシアネート系化合物(コロネートHL、日本ポリウレタン工業株式会社製、商品名)0.3質量部を秤量し、撹拌混合して粘着性樹脂組成物を得た。
その後、表面に離型処理したポリエチレンテレフタレートフィルムに上記で得られた粘着性樹脂組成物を滴下し、乾燥後の厚さが1.0×102μmとなるようにバーコードを用いて塗布し、100℃で5分間加熱乾燥した。その後、塗布面側に離型処理したポリエチレンテレフタレートフィルムを被せ、1.0kgfのハンドローラーにて貼り付けて透明な粘着シート1を得た。
(比較例3)
配合量を表1に示す条件としたこと以外は、比較例2と同様にして粘着シート1Aを得た。なお、表1中、配合量を表す数値の単位は、質量部である。
配合量を表1に示す条件としたこと以外は、比較例2と同様にして粘着シート1Aを得た。なお、表1中、配合量を表す数値の単位は、質量部である。
[各種評価]
各実施例及び比較例で得られた粘着シートについて、以下の(1)〜(5)の評価を行った。
各実施例及び比較例で得られた粘着シートについて、以下の(1)〜(5)の評価を行った。
(1)段差への埋め込み性及び熱時気泡耐性の評価
作製した粘着シートを50mm×80mmのサイズに切り出した。切り出した粘着シートを58mm×86mm×0.1mm(厚さ)のITOフィルム(300R、東洋紡株式会社製、商品名)に25℃、大気圧下において、ゴムローラー(ローラー径:50mm、ローラー幅:210mm)を用いて0.07MPaの圧力にて貼付した。
作製した粘着シートを50mm×80mmのサイズに切り出した。切り出した粘着シートを58mm×86mm×0.1mm(厚さ)のITOフィルム(300R、東洋紡株式会社製、商品名)に25℃、大気圧下において、ゴムローラー(ローラー径:50mm、ローラー幅:210mm)を用いて0.07MPaの圧力にて貼付した。
次いで、ITOフィルムを貼り合わせていないもう一方の粘着面に、MR−58(三菱ガス化学株式会社製、商品名)又はスミペックスE000(アクリル板、住友化学株式会社製、商品名)のいずれかを選択して成り、厚さ25μmになるように外周部が印刷された段差部を有する1.00mm厚のプラスチック製基板を、25℃、大気圧下において、ゴムローラー(ローラー径:50mm、ローラー幅:210mm)を用いて0.07MPaの圧力にて貼付した。なお、外周部が印刷された段差部を有するプラスチック製基板はITOフィルムと同一の外寸法を有し、内寸法45mm×68mmの開口部を有する。上記プラスチック製基板を、入力装置又は画像表示装置の保護板の代用として用いた。
その後オートクレーブ処理(60℃、0.5MPa)を30分間行った。実施例1〜4の粘着シートを用いた場合は、次いで、紫外線照射装置(アイグラフィックス株式会社製)を用いてプラスチック製基板面側から粘着層に対して紫外線を2.0×103mJ/cm2照射して評価サンプルとした。得られたサンプルを下記環境条件に放置する前に「段差埋め込み性」を評価し、下記環境条件に放置して所定時間処理したサンプルを取り出し「熱時気泡耐性」を評価した。
(評価基準)
A:剥離及び気泡の発生がない場合
B:剥離がなく、1辺〜2辺で気泡の数が1個以上5個未満の場合
C:気泡が5個以上発生した場合
(環境条件)
(i)高温高湿試験
サンプルを65℃、90%RHの条件下で24時間放置した。
(ii)高温試験
サンプルを85℃の条件下で24時間放置した。
(iii)ヒートサイクル試験
サンプルを−30℃雰囲気に30分放置し、85℃雰囲気に30分放置するヒートサイクルを20回施した。
(評価基準)
A:剥離及び気泡の発生がない場合
B:剥離がなく、1辺〜2辺で気泡の数が1個以上5個未満の場合
C:気泡が5個以上発生した場合
(環境条件)
(i)高温高湿試験
サンプルを65℃、90%RHの条件下で24時間放置した。
(ii)高温試験
サンプルを85℃の条件下で24時間放置した。
(iii)ヒートサイクル試験
サンプルを−30℃雰囲気に30分放置し、85℃雰囲気に30分放置するヒートサイクルを20回施した。
(2)濁度(ヘーズ)の評価
作製した粘着シートを幅40mm、長さ100mmの寸法に切り出し、該粘着シートの片側面のポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、50mm×100mm×3mmの寸法のガラス基板(ソーダライムガラス)に、ハンドローラーを用いて(25℃、荷重:500gf)貼り合わせた。次いで、粘着シートの反対面のポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、粘着層面を光源側として濁度計(NDH−5000、日本電色工業株式会社製、商品名)を用いて、JIS K 7136に準じて測定した。ヘーズ(%)は、下記式を用いて算出した。
ヘーズ(%)=(Td/Tt)×100
Td:拡散透過率、Tt:全光線透過率
作製した粘着シートを幅40mm、長さ100mmの寸法に切り出し、該粘着シートの片側面のポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、50mm×100mm×3mmの寸法のガラス基板(ソーダライムガラス)に、ハンドローラーを用いて(25℃、荷重:500gf)貼り合わせた。次いで、粘着シートの反対面のポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、粘着層面を光源側として濁度計(NDH−5000、日本電色工業株式会社製、商品名)を用いて、JIS K 7136に準じて測定した。ヘーズ(%)は、下記式を用いて算出した。
ヘーズ(%)=(Td/Tt)×100
Td:拡散透過率、Tt:全光線透過率
(3)接着性の評価
作製した粘着シートを幅10mm、長さ80mmの寸法に切り出し、該粘着シートの片側面のポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、幅25mm、長さ100mmの寸法のITOフィルム(300R、東洋紡株式会社製、商品名)に、ハンドローラーを用いて(25℃、荷重:500gf)貼り合わせた。次いで、該粘着シートのもう一方の面のポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、ポリエチレンテレフタレートフィルム(コスモシャインA4100、東洋紡株式会社製、商品名)を幅15mm、長さ150mmの寸法に切り出し、該粘着シートに貼り合わせた。引張試験機(RTC−1210、オリエンテック株式会社製、商品名)を用いて、23℃環境下、引き剥がし角度180℃、引き剥がし速度300mm/分でピール強度を測定して接着性を評価した。数値が大きいほど、接着性に優れる。
作製した粘着シートを幅10mm、長さ80mmの寸法に切り出し、該粘着シートの片側面のポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、幅25mm、長さ100mmの寸法のITOフィルム(300R、東洋紡株式会社製、商品名)に、ハンドローラーを用いて(25℃、荷重:500gf)貼り合わせた。次いで、該粘着シートのもう一方の面のポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、ポリエチレンテレフタレートフィルム(コスモシャインA4100、東洋紡株式会社製、商品名)を幅15mm、長さ150mmの寸法に切り出し、該粘着シートに貼り合わせた。引張試験機(RTC−1210、オリエンテック株式会社製、商品名)を用いて、23℃環境下、引き剥がし角度180℃、引き剥がし速度300mm/分でピール強度を測定して接着性を評価した。数値が大きいほど、接着性に優れる。
(4)tanδの評価
上記手順(II)で得られた積層体の粘着層を5枚重ねて、5.0×102μm(0.5mm)の厚さにし、10mm×10mmに裁断してサンプルを作製した。図23は、広域動的粘弾性測定装置(Solids Analyzer RSA−II、Pheometric Scientific社製、商品名)を用いたサンプル測定方法を示す模式図である。上記サンプルを2つ準備し、図23に示すように、治具100を用いて両端のプレートP1と中央のプレートP2との間でサンプルSを挟み込み測定サンプルとした。そして、広域動的粘弾性測定装置を用いて、シェアサンドイッチモード、周波数1.0Hz、測定温度範囲−20℃〜100℃、昇温速度5℃/分にて、tanδを測定した。
上記手順(II)で得られた積層体の粘着層を5枚重ねて、5.0×102μm(0.5mm)の厚さにし、10mm×10mmに裁断してサンプルを作製した。図23は、広域動的粘弾性測定装置(Solids Analyzer RSA−II、Pheometric Scientific社製、商品名)を用いたサンプル測定方法を示す模式図である。上記サンプルを2つ準備し、図23に示すように、治具100を用いて両端のプレートP1と中央のプレートP2との間でサンプルSを挟み込み測定サンプルとした。そして、広域動的粘弾性測定装置を用いて、シェアサンドイッチモード、周波数1.0Hz、測定温度範囲−20℃〜100℃、昇温速度5℃/分にて、tanδを測定した。
(5)CO2ガス透過係数の評価
作製した粘着シートを直径50mmの寸法に切り出し、該粘着シートの片側面のポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、ガス透過試験機(Gasperm−100、日本分光株式会社製、商品名)の受口部に貼り付けて設置した後、該粘着シートのもう一方の面のポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、ガス透過ユニットにて密閉した。なお、実施例1〜4の粘着シートを用いた場合は、紫外線照射装置(アイグラフィックス株式会社製)を用いてポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離する前に粘着層に対して紫外線を2.0×103mJ/cm2照射して評価サンプルとした。測定条件及びCO2ガス透過係数の算出は下記に準拠した。
CO2圧力:1.0kg/cm2
測定有効面積:直径40mm
測定時間1.0分
1カウントの体積:0.2μL
ガス透過係数(α)の算出式:
α=(A×d)/2862.68×10−9
A:カウント値、d:粘着層厚み(μm)
作製した粘着シートを直径50mmの寸法に切り出し、該粘着シートの片側面のポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、ガス透過試験機(Gasperm−100、日本分光株式会社製、商品名)の受口部に貼り付けて設置した後、該粘着シートのもう一方の面のポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、ガス透過ユニットにて密閉した。なお、実施例1〜4の粘着シートを用いた場合は、紫外線照射装置(アイグラフィックス株式会社製)を用いてポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離する前に粘着層に対して紫外線を2.0×103mJ/cm2照射して評価サンプルとした。測定条件及びCO2ガス透過係数の算出は下記に準拠した。
CO2圧力:1.0kg/cm2
測定有効面積:直径40mm
測定時間1.0分
1カウントの体積:0.2μL
ガス透過係数(α)の算出式:
α=(A×d)/2862.68×10−9
A:カウント値、d:粘着層厚み(μm)
本発明によれば、透明性、取り扱い性、段差への埋め込み性、及び表面平坦性に優れ、且つ被着物の少なくとも1つがプラスチック製透明保護板であっても高い信頼性を示し視認性にも優れる粘着層を備える、画像表示装置用粘着シートを提供することができる。これは、基材等を貼り合わせた後に、粘着層の架橋反応を促進することで、粘着層自体の密着力及び保持力を向上させることができるためであり、このような粘着層が組み込まれたデバイスは高い信頼性を示すため、本発明の粘着シートは画像表示装置の用途に適している。特に、タッチパネル等の情報入力装置と透明保護板との間を充填する際に用いられるシート材料として極めて有用である。
1A…粘着シート(3層品)、1B…粘着シート(4層品)、2…粘着層、3…重剥離セパレータ(第2の基材層)、4…軽剥離セパレータ(第1の基材層)、5…キャリアフィルム(キャリア層)、6…仮セパレータ、2a,3a,4a,5a…外縁、3b,5b…粘着層側の面、3c,5c…切込部、10A…母材フィルム(3層品)、10B…母材フィルム(4層品)、B…ブレード、40…透明保護板、7…画像表示ユニット、12…液晶表示セル、20,22…偏光板、30…タッチパネル、31,32…透明樹脂層、50…バックライトシステム、60…段差部、100…治具。
Claims (9)
- 粘着層と、前記粘着層を挟むように積層された一対の基材層と、を備え、
前記粘着層の40℃〜70℃におけるtanδが0.3以上であり、前記粘着層の硬化促進後におけるCO2ガス透過係数が3.0×10−9cm3・cm/(cm2・sec・cmHg)以下である、画像表示装置用粘着シート。 - 前記粘着層が、(A)(メタ)アクリロイル基を有しないポリカーボネートウレタン、(B)エチレン性不飽和基を有する化合物、(C)フェノキシ樹脂及び(D)光重合開始剤を含む粘着性樹脂組成物から形成され、ヘーズが1.5%以下である、請求項1に記載の画像表示装置用粘着シート。
- 前記粘着層の厚さが、50μm〜2.0×102μmである、請求項1又は2に記載の画像表示装置用粘着シート。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像表示装置用粘着シートが備える前記粘着層を介して、被着物同士を貼り合わせて積層体を得る工程と、
前記積層体を、40℃〜70℃及び0.1MPa〜0.6MPaで加熱及び加圧する工程と、
前記積層体に対し紫外線を照射して、前記粘着層を硬化促進する工程と、
を備える、画像表示装置の製造方法。 - 前記被着物が、プラスチック製透明保護板、タッチパネル及び液晶表示セルから選択される少なくとも2種である、請求項4に記載の画像表示装置の製造方法。
- 画像表示ユニットと、プラスチック製透明保護板と、
前記画像表示ユニットと前記プラスチック製透明保護板との間に存在する、40℃〜70℃におけるtanδが0.3以上であり、硬化促進後のCO2ガス透過係数が3.0×10−9cm3・cm/(cm2・sec・cmHg)以下である粘着層又はその硬化物と、
を含む、積層体を有する、画像表示装置。 - 画像表示ユニットと、タッチパネルと、プラスチック製透明保護板と、
前記タッチパネルと前記プラスチック製透明保護板との間に存在する、40℃〜70℃におけるtanδが0.3以上であり、硬化促進後のCO2ガス透過係数が3.0×10−9cm3・cm/(cm2・sec・cmHg)以下である粘着層又はその硬化物と、
を含む、積層体を有する、画像表示装置。 - 前記表示ユニット、前記タッチパネル又は前記プラスチック製透明保護板が、段差部を有する、請求項6又は7に記載の画像表示装置。
- 前記段差部の高さを、前記粘着層の厚さで除した値が、0.2超1未満である、請求項8に記載の画像表示装置。
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JP2014035408A JP2015160865A (ja) | 2014-02-26 | 2014-02-26 | 画像表示装置用粘着シート、画像表示装置の製造方法及び画像表示装置 |
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WO2017094617A1 (ja) * | 2015-12-03 | 2017-06-08 | 三菱電機株式会社 | 液晶表示装置および画像表示装置 |
CN111465891A (zh) * | 2017-12-20 | 2020-07-28 | 株式会社Lg化学 | 透射率可变膜及其用途 |
-
2014
- 2014-02-26 JP JP2014035408A patent/JP2015160865A/ja active Pending
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