以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。本発明に係る弾球遊技機の代表例としてパチンコ機PMの正面図および背面図を図1および図2に示すとともに、このパチンコ機PMに装着される遊技盤10の正面図を図3に示しており、先ずこの図を参照してパチンコ機PMの全体構成について概要説明する。
パチンコ機PMは、図1に示すように、外郭方形枠サイズに構成された縦向きの固定保持枠をなす外枠1の開口前面に、これに合わせた方形枠サイズに構成されて開閉搭載枠をなす前枠2が互いの正面左側縁部に配設された上下のヒンジ機構3a,3bにより横開き開閉および着脱が可能に取り付けられ、正面右側縁部に設けられたダブル錠と称される施錠装置4を利用して常には外枠1と係合連結された閉鎖状態に保持される。
前枠2の前面側には、前枠2の上部前面域に合わせた方形状のガラス扉5および球皿ユニット6が正面左側部に設けられたヒンジ機構7a,7b,7cを利用して横開き開閉および着脱可能に組み付けられ、施錠装置4を利用して常には前枠2の前面を覆う閉鎖状態に保持される。球皿ユニット6の正面右側下部には遊技球の発射操作を行う操作ハンドル8が設けられている。ガラス扉5の背後に位置する前枠2の上部には、遊技盤10を着脱可能に収容する方形枠状の収容枠(図示しない)が設けられており、この収容枠に所定のゲージ設定で構成された遊技盤10が着脱可能にセット保持され、常には閉鎖保持されるガラス扉5を通して遊技盤10の正面の遊技領域PAを臨ませるようになっている。なお、図1において遊技盤10前面の詳細な記載を省略している。また、ガラス扉5および遊技盤10の各部には、遊技展開を視覚的に演出するLEDやランプ等の光源を用いた電飾装置9が設けられている。
遊技盤10は、板厚19mm程度の積層合板を図示する所定形状に切断およびルータ加工して、その表面に所定意匠のセルを貼り付けて成型される化粧板11を基板として構成される。化粧板11の前面側には、上下2分割のレール飾り12,13がビス止めされ、その内側に略円形状の遊技領域PAが区画形成されるとともに、球皿ユニット6の裏面側に位置する遊技球発射装置(図示せず)から発射される遊技球を遊技領域PAの上部に導く案内レール面14a,14bが形成される。遊技盤10の遊技領域PAには、多数本の遊技釘とともに、ランプ風車や一般風車等の風車15、次述する各種の入賞装置16,17,18などが配設されている。
遊技領域PAの中央下部には始動入賞装置16が設けられており、遊技球が始動入賞装置16に入球すると、この入賞口に連通して化粧板11を前後貫通する球通路を通って遊技盤10の裏面側に排出され、該裏面側に設けられた入賞球検出センサ26(図4を参照)を通過することによって遊技球の入賞が検出されるようになっている。
さらに、始動入賞装置16の下方には大入賞口17aを開閉可能な大入賞装置17(アタッカー)が設けられる。大入賞装置17は、特別遊技中に大入賞口ソレノイド29(図4を参照)を用いて大入賞口17aを開放し、遊技球を大入賞口17aに対し通過容易にする。大入賞口17aは、遊技領域PAの下部に設けられた横長方形状の入賞口であり、大入賞口17aが閉鎖状態にあるときには、遊技球は大入賞口17aを通過することができず、大入賞口17aが開放状態になったときに、遊技球が大入賞口17aを通過することができる。遊技球が大入賞口17aを通過すると、この入賞口に連通して化粧板11を前後貫通する球通路を通って遊技盤10の裏面側に排出され、該裏面側に設けられた入賞球検出センサ27(図4を参照)を通過することによって遊技球の入賞が検出されるようになっている。
遊技領域PAの下方部には、左右に並んで4つの普通入賞装置18が設けられ、遊技球が普通入賞装置18に入球すると、この入賞口に連通して化粧板11を前後貫通する球通路を通って遊技盤10の裏面側に排出され、該裏面側に設けられた入賞球検出センサ28(図4を参照)を通過することによって遊技球の入賞が検出されるようになっている。
上記の各入賞球検出センサ26,27,28は、入賞口に入球した遊技球を導入するための導入口を有し、該導入口への遊技球の通過を検出可能な通過型センサにより構成されており、遊技球の通過を入賞として検出して、この入賞検出信号を後述する遊技制御装置100へ出力する。また、遊技領域PAの下端には、各入賞装置16,17,18に入賞せずに流下した遊技球を遊技盤10の裏面側へ排出させるアウト口19が設けられている。
さらに、遊技領域PAの中央部近傍には、特別図柄表示装置41や演出図柄表示装置42が取り付けられたセンター役物(「センター飾り」とも称される)40が配設されている。特別図柄表示装置41は、例えば発光ダイオード(LED)等から構成され、後述する抽選手段112による抽選の結果に基づいて特別図柄(図示せず)を変動表示する。演出図柄表示装置42は、例えば液晶ディスプレイ(LCD)等から構成され、特別図柄表示装置41と連動して(すなわち、遊技の展開に応じて)装飾図柄(図示せず)を表示面42aに変動表示する。特別図柄表示装置41の特別図柄は、始動入賞装置16への遊技球の入賞を契機として行われる抽選の結果に基づいて表示される図柄であり、大当たりを発生させるか否かを示す役割を担う。また、演出図柄表示装置42の装飾図柄は、特別図柄で示される抽選の結果表示を視覚的に演出するための図柄であり、例えば、スロットマシンの図柄表示を模した複数列の変動図柄として表示面42aの中央領域に表示される。
一方、前枠2の裏面側には、図2に示すように、中央に前後連通する窓口を有して前枠2よりも若干小型の方形枠状に形成された裏セット盤30が、前枠2の背面側に設けられた複数のレバーL,L…を利用して着脱可能にセット保持される。裏セット盤30の各部には、遊技球を貯留する球貯留タンク31、球貯留タンク31から供給された遊技球を流下させる過程で前後2列に整列させるタンクレール32、タンクレール32から導かれた遊技球を整列状態で待機させる待機通路33、この待機通路33に整列待機された遊技球を遊技盤10における入賞状態等に基づいて払い出す球払出装置34、球払出装置34から払い出された遊技球を球皿ユニット6に導く球払出通路35などの遊技球の処理機構が設けられている。また、裏セット盤30の各部には、電子部品等に電力を供給する電源ユニット36、パチンコ機PMの作動を統括的に制御する主制御基板37、画像表示、効果音の演出、効果ランプ等の表示制御を行うサブ制御基板38、遊技施設側にパチンコ機PMの作動状況等を出力するターミナル基板39等の各種基板や電子部品などが取り付けられ、これらが図示省略するコネクタケーブルで接続されてパチンコ機PMが作動可能に構成される。
続いて、パチンコ機PMに構成される遊技制御装置100について図4を追加参照しながら説明する。なお、図4は遊技制御装置100の概要構成を機能的に示すブロック図である。この遊技制御装置100は、前述した主制御基板37やサブ制御基板38等から構成される(図4では不図示)。遊技制御装置100には、始動入賞装置16、大入賞装置17、普通入賞装置18、特別図柄表示装置41、および演出図柄表示装置42等が電気的に接続されており、各種検出信号および制御信号の送受信が行われるようになっている。
遊技制御装置100は、各入賞装置への入賞(入球)を判定する入賞判定手段110と、始動入賞装置16への遊技球の入賞に基づき特別図柄抽選を実行する抽選手段112と、特別図柄および装飾図柄の変動表示パターンを保持するパターン記憶手段114と、図柄変動における停止図柄および変動表示の表示パターンを決定する図柄決定手段120と、図柄等の表示を制御する表示制御手段130と、大当たり遊技等の通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技を制御する特別遊技制御手段140と、確率変動遊技等の通常遊技よりも遊技者に有利な特定遊技を制御する特定遊技制御手段150と、大入賞装置17の開閉制御を行う開閉制御手段160と、各入賞装置への遊技球の入賞に基づき所定の賞球の払い出しを行うように球払出装置34を制御する賞球払出制御手段170とを備えて構成される。
入賞判定手段110は、入賞球検出センサが各入賞装置への遊技球の入賞を検出することで、この入賞球検出センサから出力される入賞検出信号を受信すると、該入賞装置に遊技球が入賞したことを判定する。入賞判定手段110によって始動入賞装置16への入賞が判定されると、抽選手段112は、保留球数が上限に達していないかを調べる。例えば、保留球数の上限は4つに設定されている。保留球数が上限に達していない場合、入賞判定手段110が始動入賞情報(入賞球検出センサ26からの入賞検出信号)を受信したタイミングで、抽選手段112は始動入賞に対する乱数を取得する。このようにして取得した乱数に基づいて、抽選手段112は特別図柄抽選の当否を判定する。なお、抽選の当否判定は、乱数の取得と同時に行われてもよく、また、特別図柄の変動を開始する直前に行われてもよく、所定の抽選ソフトウェアを利用して行われる。抽選乱数が当たりであった場合、抽選手段112は確率変動付きの当たりであるか否かを決定する。
図柄決定手段120における特別図柄決定手段121および装飾図柄決定手段122は、抽選手段112による判定結果に応じた停止図柄と、図柄変動の表示パターンとを決定する。停止図柄は、図柄変動の終了時に表示するべき図柄である。パターン記憶手段114は、特別図柄や装飾図柄を変動表示させるときの表示パターンとして複数種のパターンを保持する。表示パターンには、通常の外れ図柄を表示するときのパターンと、リーチ状態を経て大当たり図柄を表示するときのパターンとが含まれる。また、リーチ状態を経るときのパターンとして、長短様々な表示時間を持つパターンが含まれる。各表示パターンは、その図柄変動の終了条件として表示時間がそれぞれ定められており、その表示時間が経過すると、図柄変動が停止される。
特別図柄決定手段121は、抽選手段112による抽選結果に応じてパターン記憶手段114からいずれかのパターンを選択し、抽選結果に応じた特別図柄の停止図柄を決定する。装飾図柄決定手段122は、特別図柄決定手段121により選択された表示パターンに応じたパターンをパターン記憶手段114から選択し、抽選結果に応じた装飾図柄の停止図柄を決定する。
表示制御手段130は、特別図柄決定手段121において決定された変動パターンおよび停止図柄をもとに、特別図柄表示装置41に特別図柄を変動表示させる。また同時に、表示制御手段130は、装飾図柄決定手段122において決定された変動パターンおよび停止図柄をもとに、演出図柄表示装置42に装飾図柄を変動表示させる。なお、表示制御手段130により特別図柄を表示させる機能は主制御基板37側の処理として実行され、装飾図柄を表示させる機能はサブ制御基板38側の処理として実行される。
特別遊技制御手段140における条件保持手段142は、特別遊技を実行するための条件である作動条件を保持している。本実施形態において作動条件は、表示制御手段130により変動表示される特別図柄が特別図柄表示装置41において所定の図柄で停止されたことに設定される。特別遊技制御手段140における条件判定手段144は、遊技情報を監視し、特別遊技への移行条件である作動条件の成立の可否を判定する。また、条件判定手段144は、作動条件の判定結果をもとに、各種作動フラグのオンまたはオフの設定を行う。
特別遊技制御手段140における特別遊技実行手段146は、作動条件が成立すると、特別遊技を実行する。ここで、特別遊技は、大入賞装置17による大入賞口17aの開閉操作を複数回連続して継続する遊技であり、特別遊技に移行すると、遊技者は特別遊技が行われていることを容易に認識することができるとともに、相当数の賞球を期待することができる。このとき、特別遊技実行手段146は、開閉制御手段160に大入賞口17aの開閉制御を行わせる。開閉制御手段160は、特別遊技中、大入賞装置17の大入賞口ソレノイド29に開放作動信号(もしくは、閉鎖作動信号)を出力し、大入賞口17aを開放(もしくは、閉鎖)させる。
特定遊技制御手段150は、特別遊技とは異なる遊技者に有利な特定遊技、例えば確率変動遊技の実行を制御する。特定遊技制御手段150における特定遊技実行手段151は、抽選手段112による抽選結果に基づいて、特別図柄の確率変動遊技を実行する。例えば、特別図柄の停止図柄が奇数であるときに、特別遊技の終了後、特別図柄の確率変動遊技が実行される。なお、特別図柄の確率変動遊技における当たりの割合は、通常遊技のときよりも高く設定される。
賞球払出制御手段170は、始動入賞装置16、大入賞装置17、普通入賞装置18に遊技球が入賞した旨の入賞信号を入賞判定手段110から受信した場合、各々の入賞に対応する所定の賞球数となるように球払出装置34を作動制御する。
以上のように構成されるパチンコ機PMは、前枠2、ガラス扉5および球皿ユニット6がともに閉止され施錠された状態で遊技に供され、球皿ユニット6に遊技球を貯留させて操作ハンドル8を回動操作することにより遊技が開始される。操作ハンドル8が回動操作されると、球皿ユニット6に貯留された遊技球は遊技球発射装置(図示せず)により1球ずつ遊技盤10の遊技領域PAに打ち出され、遊技球が遊技領域PAを転がり落ちることにより、以降パチンコゲームが展開される。
遊技領域PAを転がり落ちる遊技球が普通入賞装置18に落入すると、入球した遊技球が入賞球検出センサ28を通過する際に入賞が検出され、その入賞検出信号が遊技制御装置100に入力される。遊技制御装置100における賞球払出制御手段170は、球払出装置34に払出指令信号を出力し、普通入賞装置18に入賞した場合の褒章として予め設定された所定個数の賞球を球皿ユニット6に払い出させる。普通入賞装置18に落入して遊技盤10裏面へ導かれた遊技球は、各種入賞装置に入球することなくアウト口19を通過したアウト球とともに、裏セット盤30の遊技済み球排出通路を経て遊技島の回収装置へ排出される。なお、他の入賞装置17,18に入賞した場合も同様にして遊技球は遊技島の回収装置へ排出される。
始動入賞装置16に遊技球が落入すると、入球した遊技球が入賞球検出センサ26を通過する際に入賞が検出され、その入賞検出信号が遊技制御装置100に入力される。遊技制御装置100における賞球払出制御手段170は、球払出装置34に払出指令信号を出力し、始動入賞装置16に入賞した場合の褒章として予め設定された所定個数の賞球を球皿ユニット6に払い出させる。また、遊技球が始動入賞装置16に入賞すると、抽選手段112により所定の抽選ソフトウェアを利用した特別図柄抽選が行われ、特別図柄表示装置41および演出図柄表示装置42において特別図柄および装飾図柄が所定時間だけ変動表示される。抽選結果が大当たりである場合(変動停止時の特別図柄が大当たりの図柄で停止する場合)、演出図柄表示装置42には、例えば、スロットマシンの図柄表示を模した装飾図柄を一致させるような表示態様を有して表示され、特別遊技が実行される。
特別遊技においては、大入賞装置17の作動により大入賞口17aが開放される。そして、例えば、大入賞口17aが約30秒間開放された後、または9球以上の遊技球が大入賞装置17に入賞した後、大入賞口17aが一旦閉鎖され、このような開閉動作が所定回数(例えば15回)継続して繰り返される。大入賞装置17に遊技球が落入する度に、予め設定された所定個数の遊技球が賞球として球払出装置34より払い出される。
さて、このように構成されるパチンコ機PMにおいて、正当な正常遊技では原則として遊技球1球につき1回のみ入賞球検出センサへの通過が検出されるものであるが、近年においては、入賞装置に入球した遊技球が入賞球検出センサの導入口を通過する際に、不正行為者が不正部材(ゴト器具)を用いて該遊技球1球を入賞球検出センサの導入口に繰り返し通過させる操作を行うことで、何度も入賞球検出センサに遊技球の通過を検出させて、多数の賞球を払い出させる不正行為(ゴト行為)が頻発している。この代表的な手口としては、入賞球検出センサの導入口を通過する遊技球に対してゴト器具を用いて不正な外力を付与して、遊技球を入賞球検出センサの導入口内においてサッカーのリフティングの如き連続して弾発し、該入賞球検出センサを何度も繰り返し通過させて遊技球の連続入賞を得る所謂リフティングゴトと称される不正入賞行為が存在する。
しかしながら、上記のような不正行為(リフティングゴト)については、パチンコ機PM自体に振動や磁力等の外力が直接印加されるわけではないためその検出が難しく、遊技球の入賞が正常遊技によるものか、不正行為によるものかを正確に判別することが非常に困難であるという問題がある。
このような不正行為の特徴としては、(A1)不正操作の対象となる遊技球を入賞球検出センサの導入口内でゴト器具により一旦受け止める(停止させる)必要があるため、入賞球検出センサにおいて遊技球の通過が検出されている間の時間が通常よりも長い、(A2)入賞装置に対する入球頻度に関わりなく一定時間内に多数の遊技球が入賞球検出センサに通過したようにおもわせる、(A3)入賞球検出センサを通過する遊技球間(1球1球の間)の通過間隔が極短い時間である、ということが挙げられる。これに対して、正常な遊技においては、(B1)遊技球が入賞球検出センサの導入口内を通過する際に、該導入口内で停止することはない、(B2)入賞装置に対する入球頻度に応じて一定時間内に入賞球検出センサを通過する遊技球の個数に差が生じる、(B3)入賞球検出センサを通過する遊技球間の通過間隔が短時間となることは稀である、ということが経験的事実からも認められる。
そこで、本実施形態においては、上記特徴の相違に鑑みて、入賞球検出センサへの遊技球の通過のチェックを複数段階で行って、遊技球の入賞が正当な入賞であったか、不正行為による入賞であったかを正確に判別して、不正行為であると判断した場合には所定の警報作動を行うべく、入賞球検出センサ、遊技制御装置100の内部回路、警報作動手段を主体として、不正防止装置が構成されている。
遊技制御装置100には、前述の入賞判定手段110や抽選手段112等の内部回路の他に、不正防止制御手段180が設けられている。この不正防止制御手段180は、入賞球検出センサでの遊技球の通過時間T0を計測する通過時間計測手段181と、遊技球の通過時間T0が所定時間K0を超えているか否かを判定する通過時間判定手段182と、遊技球の通過時間T0が所定時間K0を超えていると判定されてからの経過時間T1を計測する第1タイマ手段183と、経過時間T1が第1規定時間K1を経過するまでの期間に入賞球検出センサへの遊技球の通過の有無を判定する第1判定手段184と、第1規定時間内での遊技球の通過が判定されてからの経過時間T2を計測する第2タイマ手段185と、経過時間T2が第2規定時間K2を経過するまでの期間に入賞球検出センサを通過した遊技球の通過個数Nを計測するカウンタ手段186と、遊技球の通過個数Nが規定個数Mを超えたか否かを判定する第2判定手段187と、第2判定手段187において規定個数Mを超える遊技球の通過個数Nが判定されたときに警報作動手段50に警報信号を出力する警報信号出力手段188とを備えて構成される。
通過時間計測手段181は、遊技球が入賞口に入球して入賞球検出センサの導入口を通過する際に、この入賞球検出センサから送出される入賞検出信号に基づいて、入賞球検出センサにおいて遊技球の通過が検出されている間の時間(「通過時間」と称する)T0を計測する。なお、前述した不正行為(リフティングゴト)が行われる場合には、入賞球検出センサの導入口内で遊技球がゴト器具によって一旦受け止められる行為が介在されるため、入賞球検出センサにより遊技球の通過が検出されている間の通過時間T0が遊技球の正常な通過時間に比して長い時間になると考えられる。
通過時間判定手段182は、通過時間計測手段181において計測された通過時間T0が予め設定された所定時間K0を経過しているか否かを判定し、この通過時間T0が所定時間K0を経過していると判定したとき、レベル1の警戒信号を第1判定手段184に出力する。ここで所定時間としては、正常な経過時間と異常な経過時間とを判別するための閾値として適宜な値が設定可能(例えば、10msec単位で自由に設定可能)である。
第1判定手段184は、通過時間判定手段182から警戒信号を受信することにより、監視対象の警戒状態を正常レベルから警戒レベル1へと1段階だけ引き上げる。ここで警戒レベル1の設定は、警戒レベル1の状態を示す所定のフラグ(「警戒LV1フラグ」と称する)をオンにすることで行われる。このように通過時間T0が所定時間K0を超えた場合に直ちに不正行為と断定するのではなく警戒を高めることとしたのは、正当な遊技状態においても何らかの不具合(例えば、遊技球にグリース等の粘着物が付着して入賞球検出センサを通過する際に、その導入口内で一瞬止まってしまった場合など)で遊技球の通過時間T0が超過時間となる虞もあり、これだけでは不正行為の判別の確信度が低いからである。また、第1判定手段184は、警戒状態を正常レベルから警戒レベル1に引き上げたときに、第1タイマ手段183にカウント開始信号を出力する。
第1タイマ手段183は、第1判定手段184からカウント開始信号を受信することにより、タイムカウントを開始して警戒レベル1が設定されてから(警戒LV1フラグがオンされてから)の経過時間T1を計測する。
第1判定手段184は、第1タイマ手段183により計測される経過時間T1が予め設定された第1規定時間K1に達したか否かを判定し、この経過時間T1が第1規定時間K1に達したときに、警戒LV1フラグをオフにして、警戒レベル1を解除する。ここで、第1規定時間K1についても、適宜な値が設定可能(例えば、1分単位で自由に設定可能)である。また、第1判定手段184は、経過時間T1が第1規定時間K1を経過するまでの間(警戒レベル1になっている期間)に、入賞球検出センサからの入賞検出情報に基づいて、入賞球検出センサへの遊技球の通過の有無を判定し、遊技球の通過を確認すると、レベル2の警戒信号を第2判定手段187へ出力する。
第2判定手段187は、第1判定手段184から警戒信号を受信した場合、監視対象の警戒状態を警戒レベル1からレベル2に引き上げる(なお、既に警戒レベル2に設定されている場合にはこの処理は回避される)。ここで警戒レベル2の設定は、警戒レベル2の状態を示す所定のフラグ(「警戒LV2フラグ」と称する)をオンにすることで行われ、この状態では警戒LV1フラグおよび警戒LV2フラグの両方がオンされている。第2判定手段187は、警戒状態を警戒レベル1から警戒レベル2に引き上げたときに、第2タイマ手段185およびカウント手段186の各々にカウント開始信号を出力する。
第2タイマ手段185は、第2判定手段187からカウント開始信号を受信することによりタイムカウントを開始して、警戒レベル2が設定されてから(警戒LV2フラグがオンされてから)の経過時間T2を計測する。
カウント手段186は、第2判定手段187からカウント開始信号を受信することにより、入賞球検出センサから送出される入賞検出信号に基づいて、第2タイマ手段185により計時される経過時間T2が予め設定された第2規定時間K2に達するまでの期間に、該入賞球検出センサの導入口を通過する遊技球の個数(「通過個数N」と称する)をカウントする。このカウント手段では、第1判定手段184において判定された遊技球を第1球目としてカウントし、以降遊技球の通過があった場合に、この遊技球の通過個数Nを第2球目、第3球目、…といったように、順次カウントアップしていく。
第2判定手段187は、カウント手段186により計測される遊技球の通過個数Nが予め設定された規定個数Mに達したか否かを判定し、遊技球の通過個数Nが規定個数Mに達したときに、異常であると判断(第2規定時間T2内での連続する遊技球の入賞が不正行為によるものであると判断)して、異常である旨の判定信号を警報信号出力手段188へ出力する。このとき、第2規定時間K2および規定個数Mについても、適宜な値が設定可能(例えば、第2規定時間K2として100msec単位、規定個数Mとして1球単位で自由に設定可能)となっている。なお、この第2判定手段187における判定では、正常遊技において、一定時間内に遊技球の通過が入賞球検出センサで多数連続して検出されることは稀であることに鑑みてなされるものである。
一方、第2判定手段187は、経過時間T2が満了した場合において遊技球の通過個数Nが規定個数Mに達していないと判定すると、警戒LV2フラグをオフにして警戒レベル2を解除する。なお、警戒レベル2が解除されたときでも、経過時間T1が第1規定時間K0に達していない限りは警戒レベル1の状態は維持され、この警戒レベル1の状態で遊技球の通過が確認されたときに再び警戒レベル2の状態に引き上げられるようになっている。
従って、このように通過時間判定手段182、第1判定手段184、および第2判定手段187によって警戒レベルを高めていきながら複数段の判定処理を次々と実行することで、不正行為判別の精度を高めることが可能になる。
警報信号出力手段188は、第2判定手段187から異常である旨の判定信号が入力されたときに警報信号を警報作動手段50へ出力し、所定のリセット操作がなされるまでこの警報信号を自己保持する。
警報信号を利用した警報作動手段50には種々の形態があるが、その代表例として、図4に示したように、パチンコ機PM自身において所定の警報を報知する自機警報手段51、パチンコ機PMの外部に警報を報知する外部警報手段52、パチンコ機PMの所定の作動を規制する作動規制手段53などが例示され、これらの手段を単独で、または複合的に作動させることが可能である。
自機警報手段51は、例えばパチンコ機PMの演出図柄表示装置42に所定の警報画像を表示させたり、ガラス扉5や遊技盤10に設けられた装飾ランプ等の電飾装置9を全点滅させたり、スピーカから警報音を発生させるように構成することができる。また、外部警報手段52は、ターミナル基板39を介して遊技施設側に警報信号を出力し、例えば遊技島の警報表示灯を点滅させたり、遊技施設のホールコンピュータにアラーム表示を点滅させたりするように構成することができる。作動規制手段53は、球払出装置34による賞球の払い出し作動や遊技球発射装置による発射作動を規制し、あるいは特別遊技の実行を停止させるように構成することができる。
次に、このように構成される不正防止装置の作動について、図5に示すフローチャートを追加参照して説明する。この不正防止装置において実行される処理では、各種入賞装置における入賞球検出センサへの遊技球の通過を契機としてスタートされる。ここでは、各種入賞装置のうちで、遊技球が普通入賞装置18に連続して入賞する場合を例示して説明する。
まず始めにステップS101では、第1判定手段184において、警戒LV1フラグがオンされているか否かが判定される。警戒LV1フラグがオフの状態、すなわち警戒状態が正常レベルの場合(警戒レベル1,2に移行していない場合)には、このステップS101で否定判定がなされ、ステップS102に移行する。
ステップS102では、普通入賞装置18の入賞球検出センサ28からの入賞検出信号に基づいて、この入賞球検出センサ28への遊技球の通過の有無に関して、遊技球が入賞球検出センサ28に通過中であるか否かが判定され、ステップS103では、この遊技球の通過が入賞球検出センサ28に通過し始めた状態であるか否かが判定される。なおステップS103では、入賞球検出センサ28からの入賞検出信号に対してエッジ検出を行うことで、遊技球の通過が始まった状態(入賞球検出センサ28によって遊技球の通過が検出され始めた状態)であるか否かが判定される。このとき警戒レベル1に移行する前の第1球目の遊技球の通過である場合には、ステップS102,S103において共に肯定判定がなされ、次のステップS104に進行する。
ステップS104では、通過時間計測手段181において、通過時間T0に対して初期値ゼロが設定されるとともに、入賞球検出センサ28からの入賞検出信号に基づいて、第1球目の遊技球の通過が検出されている間の通過時間T0が計測開始される。
ステップS105では、通過時間判定手段182において、通過時間計測手段181で計測されている遊技球の通過時間T0が予め設定された所定時間K0(例えば、100msec)に達しているか否かが判定される。通過時間T0が所定時間K0に達していないときには、スタートに戻ってS101からの処理が再び実行される。そして、ステップS102において、遊技球が通過中でないと判定された場合、すなわち、遊技球の通過が完了して入賞球検出センサ28からオフ信号(LOWレベル信号)が出力されている場合には正常遊技であると判断され、ステップS106に移行して、通過時間T0がクリアされた上で処理が終了する。
一方、ステップS102において遊技球がまだ入賞球検出センサ28を通過中であると判断されると、再びステップS103に移行するが、今回は遊技球が通過し始めた状態ではないため否定判定がなされてステップS105に進行する。ここで再びステップS105において、通過時間T0が所定時間K1に達していないものと判定されると、これまで行われていたステップS101〜S105の処理が繰り返し実行される。これに対しステップS105で、通過時間判定手段182によって、通過時間T0が所定時間K0に達していると判定されたときには、この遊技球の入賞が不正行為によるものである可能性が高いが、この通過時間T0による判定のみでは確信度が低いので、次のステップS107で警戒レベルを引き上げるために、第1判定手段184へレベル1の警戒信号を出力する。
ステップS107では、第1判定手段184によって警戒レベル1が設定(警戒LV1フラグがオン)される。
ステップS108では、第1タイマ手段183によって経過時間T1に初期値がセットされ、警戒レベル1に移行してからの経過時間T1が計測開始される。
その後、スタートに戻ってステップS101では、第1判定手段184において、警戒レベル1の状態であるか否かが判定され、ステップS107でセットした警戒LV1フラグのオン状態が確認されると肯定判定がなされて、ステップS109に移行する。
ステップS109では、第1判定手段184によって、第1規定時間K1(例えば30分)内おいて入賞球検出センサ28への遊技球の通過があったか否かが判定される。遊技球の通過が検出されていない場合にはステップS111に移行して、第2判定手段187によって、警戒レベル2の状態であるか否か、すなわち警戒LV2フラグがオンされているか否かが判定される。ステップS111において、警戒レベル2の状態であると判断されるとステップS116に移行し、警戒レベル2の状態ではない(警戒レベル1の状態である)と判断されるとステップS119に移行する。
一方、ステップS109において、遊技球が入賞球検出センサ28を通過したことが判定されたときに次のステップS110に移行し、このステップS110では、第2判定手段187によって、警戒レベル2の状態であるか否か、すなわち警戒LV2フラグがオンされているか否かが判定される。このとき警戒状態が警戒レベル2の状態ではない(未だ警戒レベル1の状態である)と判定されると、このステップS110で否定判定がなされて、ステップS112に進む。
ステップS112では、第2判定手段187によって、警戒レベル2が設定(警戒LV2フラグがオン)され、第2タイマ手段185及びカウント手段186へカウント開始信号が出力される。ステップS113では、カウント手段186によって遊技球の通過個数Nに初期値ゼロが設定され、遊技球の通過個数Nのカウントが開始される。ステップS114では、第2タイマ手段185によって経過時間T2に初期値がセットされ、警戒レベル2に移行してからの経過時間T2が計測開始される。
ステップS115では、カウント手段186において、警戒レベル2に移行してからの入賞球検出センサ28への遊技球の通過個数Nがカウントされる。ここでは通過個数Nが1加算される。つまり、ステップS110において判定された遊技球の通過回数がカウントされる。
ステップS116では、第2判定手段187において、第2タイマ手段185により計時されている経過時間T2が第2規定時間K2(例えば200msec)に達しているか否かが判定される。経過時間T2が第2規定時間K2に達していない場合には、このステップS116で否定判定がなされ、再びスタートからの処理が始まる。その際、警戒LV1フラグはオンされている状態であるためステップS101では肯定判定がなされて、ステップS109に進む。そして、入賞球検出センサ28への次の遊技球の通過が確認される(ステップS109)と、ステップS110に進んで、警戒LV2フラグがオンされているか否かが判定される。このとき先ほど設定された警戒レベル2の状態が継続されているため、このステップS110で肯定判定がなされ、今度はステップS112〜S114をスキップし、そのままステップS115に移行して、遊技球の通過個数Nが1加算される。
再びステップS116に移行して、第2判定手段187によって経過時間T2が第2規定時間K2に達していないと判定された場合には、先ほどまでの処理が繰り返し実行され、ステップS110において入賞球検出センサ28への遊技球の通過が確認される度に、ステップS115において遊技球の通過個数Nが1個ずつカウントアップされる。このような処理が実行された後で、ステップS116において、経過時間T2が規定時間K2に達したことが判定されると、次のステップS117に移行する。
ステップS117では、第2判定手段187によって、カウント手段186により計測された遊技球の通過個数Nが予め設定された規定個数M(例えば11球)に達したか否かが判定される。このステップS117において、第2規定時間K2内での遊技球の通過個数Nが規定個数Mに達していると判定されると、入賞球検出センサ28への連続する遊技球の通過が不正行為によるものであると断定され、異常報知を実行させるための判定信号が警報信号出力手段188へ出力される。
ステップS121では、警報信号出力手段188によって、第2判定手段187の判断結果に基づいて警報信号が出力され、警報作動手段50において異常を報知する等の所定の警報作動が実行される。
一方、ステップS117において、遊技球の通過個数Nが規定個数Mに達していないと判定されると、ステップS118に移行して、第2判定手段187により、警戒LV2フラグがオフされるとともに、経過時間T2及び通過個数Nの値がクリアされる。すなわち、不正防止装置による警戒状態が警戒レベル2からレベル1へと引き下げられる。
ステップS119では、第1判定手段184によって、第1タイマ手段183により計測されている経過時間T1が第1規定時間K1に達しているか否かが判定される。このとき、第1判定手段184において、経過時間T1が第1規定時間K1に達していると判断されると、次のステップS120において、警戒LV1フラグがオフされて警戒レベル1が解除される。従って、これまでの遊技球の入賞(入賞球検出センサ28への遊技球の通過)が正常遊技によるものであると判断されて、不正防止装置による警戒レベルが通常レベルへとリセットされる。
これに対して、先のステップS119において、第1判定手段184により経過時間T1が第1規定時間K1に達していないと判断されたときには、ここでは否定判定がなされ、引き続き警戒レベル1の状態が維持される。警戒レベル1の状態が継続している限りにおいては、遊技球の入賞球検出センサ28への通過を契機として、警戒レベル2の状態に移行され、球技球の通過個数Nの判定が繰り返し実行される。反対に、警戒レベル1が解除された場合には、(遊技球の通過時間が超過していなければ)多数の遊技球の通過が確認された場合でも、正当な遊技による偶発的なものであると判断し、不正行為の誤判定を防止できるようになっている。
このように警戒レベル1の状態が解除されるまでは、警戒レベル2の状態へ何度でも移行され、その都度、不正行為に対する最終判定が実行され、経過時間T1が第1規定時間K1に達したことをもって警戒レベル1の状態が解除されて、その後、正常遊技へと戻る。そして、新たに遊技球が入賞球検出センサ28等に通過すると、この不正防止装置によって、再びステップS101からの処理が実行される。
なお、上述したフローチャートの説明では、普通入賞装置18における入賞球検出センサ28への遊技球の通過に限定して説明したが、不正防止装置では、各入賞球検出センサから入力される検出信号に基づいて、全ての入賞装置の入賞球検出センサに対して遊技球の通過が同時に監視されており、入賞装置単位で(入賞装置の種類ごとに)、該遊技球の入賞が正当な遊技によるものか、不正行為によるものかが判定されるようになっている。従って当然ながら、入賞装置としては、普通入賞装置や始動入賞装置等に限定されず、普通電動役物や特別入賞装置(Vゾーン)、ゲート等の入賞装置等であっても適用可能である。
また、上記不正行為の判定処理については、入賞装置単位(入賞球検出センサ単位)で処理を実行する場合に限られず、複数又は全ての入賞装置(入賞球検出センサ)に対して一括して処理を実行するものであってもよい。例えば、最初の通過時間の判定(ステップS105)については入賞装置単位で行って、最終的な通過個数の判定(ステップS117)については全ての入賞装置を対象に一括して行うことにより、不正行為判別の基準をより厳しくして不正行為の抑止力を高めることが可能になる。
以上のように構成される本実施形態のパチンコ機PMでは、最初の判定において遊技球の通過時間が所定時間を超えていると判断した場合に警戒レベルを引き上げた上で、第1規定時間内での遊技球の通過をもって更に警戒レベルを上げて次段の最終判定に移行していき、第2規定時間内での遊技球の通過個数が規定個数を超えていると判断することで最終的に異常であると断定する構成、換言すれば、異常が予見される度に警戒レベルを引き上げつつ複数段階の判定を実行して総合的に不正の事実の有無を判定する構成であるため、連続する複数回の入賞があった場合でも、この遊技球の入賞が正当な遊技(偶発的)によるものであるか、不正行為によるものであるかを正確に判別することができ、不正行為の判別の精度を高めることが可能になる。そのため、不正行為を有効に抑止することで損害の発生を未然に防止することができるとともに、正常遊技が誤判定によって中断されたり誤報知されたりするのが防止され、正当な遊技者に不快な思いをさせたり予期せぬ不利益を被らせたりするおそれもない。また、従来構成のパチンコ機に対して制御構成を変更するのみの簡便な構成であるため、部品点数やコストの増大を防止しつつ不正行為を抑止することができる。
これまで本発明の好ましい実施形態について説明してきたが、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。例えば、入賞球検出センサについては、遊技球の通過を検出可能な通過型センサである限り特に限定されず、例えば、磁気センサや光センサ、近接スイッチ等の非接触動作型でも、マイクロスイッチのような接触動作型でもよい。
また、上述の実施形態においては、不正行為判別のための閾値として、所定時間、第1規定時間、第2規定時間、および規定個数に設定される数値を具体的に示して説明したが、先にも述べたように、これらの閾値は適宜自由に設定可能であり、このパチンコ機PMが運用される具体的な実情を勘案して設定することができる。
さらに、上述の実施形態においては、遊技領域PA内の全ての入賞装置に対して不正行為の監視を行う場合を例示して説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、パチンコ機PMにおける入賞球検出センサ自体の配置に基づいて、不正行為の監視の有無や監視の優先度を決定してもよい。より具体的には、ゴト器具をアクセス容易な位置に配置されている入賞球検出センサについては優先的に監視を行い、アクセス不能な位置に配置されている入賞球検出センサについては監視を行わない構成であってもよい。このような構成によれば、制御系の監視の負担を軽減することが可能になる。
なお、以上説明した実施形態では、本発明に係る弾球遊技機の一例として、パチンコ機を例示して説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、アレンジボール、雀球遊技機などについても同様に適用し、同様の効果を得ることができるものである。