JP2010004951A - 弾球遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技盤上の複数位置にて球詰まりを検出しその位置を特定することで不正行為を有効に抑止し得るように構成した弾球遊技機を提供する。
【解決手段】本パチンコ機では、検出手段及び検出装置691〜694が、遊技領域3aの複数位置に対応するように遊技盤3に埋設した複数の検出コイル72を用いた磁界変化に基づき、遊技領域3aにて複数の遊技球が停留した球詰まり状態を検出するように構成されている。これにより、遊技盤上の複数位置にて球詰まりを的確に検出し、善意の遊技者なのか悪意の遊技者(不正行為者)なのかを判別し、不正行為を有効に抑止することが可能になる。
【選択図】図4
【解決手段】本パチンコ機では、検出手段及び検出装置691〜694が、遊技領域3aの複数位置に対応するように遊技盤3に埋設した複数の検出コイル72を用いた磁界変化に基づき、遊技領域3aにて複数の遊技球が停留した球詰まり状態を検出するように構成されている。これにより、遊技盤上の複数位置にて球詰まりを的確に検出し、善意の遊技者なのか悪意の遊技者(不正行為者)なのかを判別し、不正行為を有効に抑止することが可能になる。
【選択図】図4
Description
本発明は、パチンコ機等の弾球遊技機に係り、詳しくは、遊技盤上での球詰まり状態(所謂ブドウ状態)の発生を検出し得るようにした弾球遊技機に関する。
一般に、弾球遊技機、例えばパチンコ機として、球受け皿に滞留している遊技球が、発射ハンドルの操作に応じて遊技盤の遊技領域に打ち出された後、遊技領域の障害釘や風車等に導かれつつ盤面を流下して、各種入賞口に入球し、或いは入球せずに遊技盤下部のアウト口に流入するように構成されたものが知られている(特許文献1参照)。
このようなパチンコ機では、一般入賞口に入球した際にそれに対応した個数の遊技球が払い出され、また始動チャッカーに入球した際にはこれに基づいて大当たり抽選が行われると共に所定数の遊技球が払い出され、当該抽選の結果に応じて、例えば遊技盤の中央部分に設けられた液晶等の画像表示装置の画面上で複数の変動図柄(多くは3つの変動図柄)の変動・停止に関する演出表示が行われる。大当たりの発生時には、アタッカーと呼ばれる大入賞口が開放し、入球に対応して多量の遊技球が払い出される状態となる。
また、上述のようなパチンコ機において、遊技盤上における始動チャッカーの近傍に判別センサを配置して、始動チャッカーにおける通過ゲートと第1可動翼片、或いは通過ゲートと第2可動翼片との間に遊技球が詰まったことを判別するように構成し、始動チャッカー付近における球詰まりを検出できるようにしたものが知られている(特許文献2参照)。
しかし、上記特許文献2に記載のパチンコ機によると、球詰まりを検出できるのは始動チャッカー近傍に限られるため、近年増えつつある以下のような不正行為(所謂ゴト行為)に有効に対処することは難しい。
すなわち、この不正行為とは、遊技盤上の或る部分に、磁石を用いるなどで複数の遊技球を溜めてから一気に流下させることで、故意に詰まらせて球詰まり状態(所謂ブドウ状態)を作り出し、該球詰まりの部分を利用して遊技球の流れを変えて、始動チャッカーへの入賞状況はもとより、センター役物への入球状況、大当たり時におけるアタッカーへの入賞状況を、不正行為者(所謂ゴト師)に有利になるようにして出玉を不正に多く取得する行為である。
このような不正行為を検出して有効に抑止することは、始動チャッカー付近の検出だけでは無理であり、例えば、球詰まりが複数回検出された際の検出部位を特定し、偶発的な球詰まりなのか故意に作られる球詰まりなのかを推定し、その遊技者が不正行為者なのか否かを判別した上で初めて、係員が注意したり警察に通報したりするような適切な処置をとることができる。
そこで本発明は、遊技盤上の複数位置にて球詰まりを検出しその位置を特定することで不正行為を有効に抑止し得るように構成した弾球遊技機を提供することを目的としている。
請求項1に係る本発明は(例えば図1ないし図8参照)、遊技盤(3)上の遊技領域(3a)に磁性金属製の遊技球(Ba)を打ち出して遊技してなる弾球遊技機(1)において、
前記遊技領域(3a)の複数位置に対応するように前記遊技盤(3)に埋設した複数の検出コイル(72、又は78,79)と、
該検出コイル(72、又は78,79)を用いた磁界変化に基づき、前記遊技領域(3a)にて遊技球(Ba)が停留した球詰まり状態(Bg)を検出する球詰まり状態検出手段(66,691〜694、又は66,751,752)と、を備えてなる、
ことを特徴とする弾球遊技機(1)にある。
前記遊技領域(3a)の複数位置に対応するように前記遊技盤(3)に埋設した複数の検出コイル(72、又は78,79)と、
該検出コイル(72、又は78,79)を用いた磁界変化に基づき、前記遊技領域(3a)にて遊技球(Ba)が停留した球詰まり状態(Bg)を検出する球詰まり状態検出手段(66,691〜694、又は66,751,752)と、を備えてなる、
ことを特徴とする弾球遊技機(1)にある。
請求項2に係る本発明は(例えば図4参照)、前記遊技領域(3a)に、入賞部(5,25,26,27)及び該入賞部(例えば27)に遊技球(Ba)を導くワープ導入口(37,38)を有するセンター役物(23)等の遊技部品を備え、
前記検出コイル(例えば72)は、前記遊技部品(5,25,26,27,23の37と38)への入球の頻度を高め得ると見なされた部位に対応して埋設されてなる、
請求項1記載の弾球遊技機(1)にある。
前記検出コイル(例えば72)は、前記遊技部品(5,25,26,27,23の37と38)への入球の頻度を高め得ると見なされた部位に対応して埋設されてなる、
請求項1記載の弾球遊技機(1)にある。
請求項3に係る本発明は(例えば図8参照)、前記検出コイル(例えば78,79)が、前記遊技領域(3a)の略々全域を網羅するように埋設され、前記遊技領域(3a)における上下方向と左右方向とにそれぞれ延在する長尺の楕円状に形成されて、前記球詰まり状態(Bg)を検出し得る検出点(Sp)がマトリクス状に配置されてなる、
請求項1記載の弾球遊技機(1)にある。
請求項1記載の弾球遊技機(1)にある。
請求項4に係る本発明は(例えば図5参照)、前記球詰まり状態検出手段(66,691〜694、又は66,751,752)による前記球詰まり状態(Bg)の検出を報知する報知手段(67,68)を備え、
前記報知手段(67,68)は、前記球詰まり状態検出手段(66,691〜694、又は66,751,752)による前記球詰まり状態(Bg)の検出回数が所定回数(例えば3回)以上となった際、所定回数未満のときとは異なる態様で報知してなる、
請求項1ないし3のいずれか1項記載の弾球遊技機(1)にある。
前記報知手段(67,68)は、前記球詰まり状態検出手段(66,691〜694、又は66,751,752)による前記球詰まり状態(Bg)の検出回数が所定回数(例えば3回)以上となった際、所定回数未満のときとは異なる態様で報知してなる、
請求項1ないし3のいずれか1項記載の弾球遊技機(1)にある。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これは、発明の理解を容易にするための便宜的なものであり、特許請求の範囲の記載に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1に係る本発明によると、球詰まり状態検出手段が、遊技領域の複数位置に対応するように遊技盤に埋設した複数の検出コイルを用いた磁界変化に基づき、遊技領域にて複数の遊技球が停留した球詰まり状態を検出するので、遊技盤上の複数位置にて球詰まりを的確に検出し、球詰まり状態の位置を特定することができる。これにより、例えば、球詰まりが複数回検出された際の検出部位を特定し、球詰まり状態が偶発的なものか故意に作られたものなのかを推定することで、善意の遊技者なのか悪意の遊技者(不正行為者)なのかを判別し、不正行為を有効に抑止することが可能になる。
請求項2に係る本発明によると、検出コイルが、遊技部品への入球の頻度を高め得ると見なされた部位に対応して埋設されるので、検出された球詰まり状態の位置を履歴データとして保管しておくなどにより、球詰まり状態の検出時に、その球詰まり状態が障害釘の調整(ゲージ調整)不足等による偶発的なものなのか、不正行為のために故意に作られたものなのかを、比較的容易に推定できるようにすることができる。
請求項3に係る本発明によると、検出コイルが遊技領域の略々全域を網羅するように埋設されるので、遊技領域のどこにおいても球詰まりを広く検出することが可能になり、単なる球詰まりに対しても不正行為による球詰まりに対しても、より的確に対処することが可能になる。そして、検出コイルが、遊技領域における上下方向と左右方向とにそれぞれ延在する長尺の楕円状に形成されて、球詰まり状態を検出し得る検出点がマトリクス状に配置されることにより、遊技領域におけるどの位置で球詰まり状態が発生した場合であっても、その位置を特定して検出することが可能になり、検出位置を履歴データとして保管しておくなどにより、遊技場係員による迅速な対応を実現することが可能になる。
請求項4に係る本発明によると、球詰まり状態検出手段による球詰まり状態の検出を報知する報知手段を備えるので、球詰まり状態の発生を、報知によって遊技場係員等が速やかに把握することができ、球詰まり状態の発生が不正行為によるような場合、対応策を素早く講じることが可能になる。そして、報知手段が、球詰まり状態検出手段による球詰まり状態の検出回数が所定回数以上となった際、所定回数未満のときとは異なる態様で報知するので、例えば、1回目や2回目の発生は善意の遊技での偶発的な場合が多いため、単に遊技場管理室に球詰まり状態の発生をランプ点灯程度の手法で知らせるだけにとどめ、3回以上の発生は悪意の遊技による故意の場合が多いため、球詰まり状態の発生を遊技場管理室内にてブザー等を鳴らして警報として報知し、係員等による迅速な対応を促すようにすることが可能になる。また、所定数以上の場合であっても不正行為によるものでなく、障害釘の調整(ゲージ調整)上の不具合であると判明した場合は、当該調整を遊技場側に促すようにすることが可能となる。
以下、本発明に係る弾球遊技機の実施の形態として、遊技場等に設置されるパチンコ機を図に沿って説明する。なお、本実施の形態では、本発明の弾球遊技機を所謂第1種特別電動役物を使用したパチンコ機として述べるが、本発明はこれに限らず、所謂第2種特別電動役物や所謂第3種特別電動役物等を使用したパチンコ機にも適用可能であることは勿論である。また、図1は本発明の実施の形態におけるパチンコ機の外部構造を示す正面図、図2は本パチンコ機から遊技盤を単体で分離した状態で示す正面図である。
<第1の実施の形態>
本パチンコ機(弾球遊技機)1は、図1に示すように、発射ハンドル2の操作による発射装置(図示せず)の作動で、磁性金属製の遊技球(所謂パチンコ玉)を遊技盤3の遊技領域3aに向かって打ち出しつつ遊技を行うもので、所謂確率変動等の大当たりが発生した状態でアタッカー5に入賞した遊技球に対応する数の遊技球を払い出すように構成されている。上記確率変動当たり(「確変当たり」とも言う)とは、抽選の結果、確変モードの大当たりが当選したとき、少なくとも当該確変モードによる遊技状態において次なる大当たりを引くまでの間、遊技者に有利な付加価値を付与し得る特殊状態を意味する。これに対し、当該特殊状態にならない大当たりとして「通常当たり」がある。
本パチンコ機(弾球遊技機)1は、図1に示すように、発射ハンドル2の操作による発射装置(図示せず)の作動で、磁性金属製の遊技球(所謂パチンコ玉)を遊技盤3の遊技領域3aに向かって打ち出しつつ遊技を行うもので、所謂確率変動等の大当たりが発生した状態でアタッカー5に入賞した遊技球に対応する数の遊技球を払い出すように構成されている。上記確率変動当たり(「確変当たり」とも言う)とは、抽選の結果、確変モードの大当たりが当選したとき、少なくとも当該確変モードによる遊技状態において次なる大当たりを引くまでの間、遊技者に有利な付加価値を付与し得る特殊状態を意味する。これに対し、当該特殊状態にならない大当たりとして「通常当たり」がある。
本パチンコ機1は、図1及び図2に示すように、開口を有する枠体状の筐体6と、遊技盤3を支持した形で筐体6に開閉可能に支持された前扉7とを有しており、前扉7の前面には、透明ガラス9を有するガラス枠10が開閉可能に取り付けられている。前扉7における遊技盤3の左右には演出用照明装置11が配設されており、前扉7における上部左右、及び下部の皿ユニット16の左右には、スピーカー(図示せず)を有する放音装置12がそれぞれに配設されている。そして、前扉7の上部における両放音装置12,12の間には、演出用照明装置8が配設されている。なお、皿ユニット16は、賞球及び貸球を含む遊技球が払い出される球受け皿を構成している。また、筐体6及び前扉7等により遊技機本体が構成されている。
また、ガラス枠10における中央部右方には、前扉7を筐体6側に施錠又は解放し、或いは、ガラス枠10を前扉7側に施錠又は解放するための施錠装置13が配設されている。なお、図1中の符号14は、不図示の発射装置によって打ち出された遊技球を遊技領域3a側に案内するガイドレールを示している。本パチンコ機1には、遊技中に遊技領域3aにて入賞することなく落下して、遊技領域3a下部のアウト口76に進入した遊技球をパチンコ機背面側に導くアウト球通路(図示せず)が設けられている。
そして、前扉7における下部中央には皿ユニット16が設けられており、皿ユニット16における右上部には、賞球及び貸球を含む遊技球が供給される球供給口17が設けられ、皿ユニット16における右上部壁面には、球貸ボタン19a及び返却ボタン19bが設けられている。皿ユニット16の中央部左方には、該皿ユニット16上の遊技球を球発射装置(図示せず)付近から皿ユニット下部の球排出口(図示せず)を通して下方に排出するための第1球抜きボタン20aが配設されており、皿ユニット16の中央部下方には、皿ユニット16上の遊技球を球供給口17付近から上記球排出口を通して下方に排出するための第2球抜きボタン20bが配設されている。
また、前扉7における皿ユニット16の右側下方の前壁部48には、上記球発射装置を操作して遊技球を遊技盤3の遊技領域3aに向けて打ち出すための発射ハンドル2が設けられている。更に、皿ユニット16の下部左方には、台座部15と灰皿21とが配設されており、台座部15には、中央部に遊技参加ボタン22が配設され、かつ該参加ボタン22の左右に選択ボタン18a,18bがそれぞれ配設されている。
また、遊技領域3aの中央部分には、遊技球ステージSを有するセンター飾り(センター役物)23が遊技盤3を前後方向に貫通する形で配設されている。センター飾り23の下部左右には、大当たり抽選に寄与しない一般の入賞が行われる一般入賞口25,26が配設されており、センター飾り23の下方には、大当たり抽選実行の契機となり得る入賞が行われる始動チャッカー27と、大当たり発生時に開放して遊技領域3aに打ち出される遊技球を入賞させるアタッカー5と、が順次配設されている。
始動チャッカー27は、開放位置と閉止位置とに開閉動作するように始動チャッカー開閉ソレノイド70(図5参照)によって作動させられる。始動チャッカー27の直上方には、所謂命釘としての一対の障害釘30が打ち込まれている。
アタッカー5は、大当たり発生中、例えば、1回の開放で9個の入賞(入球)を完了した時点で閉じ、当該開閉動作を15回繰り返すように構成される。なお、これらの入球数並びに開閉動作の回数は、9個や15回に限定されることはなく、必要に応じて適宜設定され得るものである。
遊技盤3の遊技領域3aには、センター飾り23の四方に風車31がそれぞれ配設されており、遊技球ステージSの下方における始動チャッカー27の左右には、始動チャッカー27を開閉動作させる抽選の契機となる遊技球通過が行われる役物であるスルーゲート32がそれぞれ配設されている。
該遊技領域3aにおけるスルーゲート32、一般入賞口25,26及び始動チャッカー27等の周囲には、遊技球ステージSから零れた遊技球や、発射されてから遊技球ステージSに関与せずに落下してくる遊技球を適宜散らし、或いは入球(入賞)に導くようにするための障害釘33を含む多数の障害釘が打ち込まれている。
センター飾り23は、上部左右にワープ導入口38,38をそれぞれ有し、中央部に、遊技盤3側に固定された図柄表示装置35を露出する開口36を有し、かつ該開口36の左右にワープ導入口37をそれぞれ有しており、更に、開口36の上部中央に鈴状役物77を、遊技球ステージSの中央部に放出口49を、それぞれ有している。ワープ導入口37やワープ導入口38から入球(入賞)した遊技球は遊技球ステージS上に導入されるが、それらの一部は放出口49に案内されて始動チャッカー27に向け自重落下させられる。なお、上述したアタッカー5、一般入賞口25,26、始動チャッカー27は、本発明に係る入賞部であり、これら入賞部、及び該入賞部である始動チャッカー27に遊技球Baを導くワープ導入口37,38を有する上記センター飾り23により、本発明に係る遊技部品が構成されている。
また、ワープ導入口37,37にそれぞれ対向するように、一対ずつの障害釘39が打ち込まれている。このような本パチンコ機1では、遊技領域3aに打ち出された遊技球を始動チャッカー27等に、遊技球ステージSを介して入球させ又は遊技球ステージSを介さず直接入球させ得るように遊技が進められる。
なお、上記「ワープ導入」という語句は、遊技領域3aに打ち出された遊技球を、当該遊技領域3aの比較的下側に位置する不図示の道釘等を経ることなく、始動チャッカー27の上に導くことを意味する概念である。また、上記「道釘」とは、遊技領域3aにおいて始動チャッカー27左右に打ち込まれた複数本の障害釘(図示せず)の列を意味するもので、上方から転動落下してきた遊技球を始動チャッカー27方向に導く役割を担っている。
ついで、本パチンコ機1の背面構造について図3を参照して説明する。同図は、本パチンコ機1の背面構造を示す背面図である。
図3に示すように、パチンコ機1の筐体6の背面における上部左方には、賞球タンク43が取り付けられており、この賞球タンク43の下方に、副制御基板42、主制御基板40、及び払出し制御基板51がこの順に配置されている。また、筐体背面における上部右方には、外部端子板52が取り付けられており、この外部端子板52の下方に、整列待機通路45、賞球装置46、賞球排出通路47、電源ユニット41、及び発射装置用の発射制御基板53がこの順に配置されている。パチンコ機1の筐体背面における左側部には、施錠装置13が配設されている。
次に、本発明に係る球詰まり状態検出手段を適用した遊技盤3の構成について、図4を参照して説明する。同図は、遊技盤上の遊技領域3aでの検出コイル等の配置を模式的に示した図である。
すなわち、図4に示すように、遊技領域3aの複数位置(アタッカー5、一般入賞口25,26、始動チャッカー27、及びワープ導入口37,38を有するセンター飾り23等の遊技部品への入球(入賞)の頻度を高め得ると見なされた部位)に対応して、それぞれ検出コイル72が埋設されている。該検出コイル72は、上記センター飾り23に関しては特にワープ導入口37,38の近傍に対応して配置される。このように、検出コイル72は、遊技領域3aの略々全域を網羅するように埋設されている。これら検出コイル72は、遊技盤3のベニヤ板に形成された埋設穴部24に埋め込まれた状態で、上から貼付されたセル画シート材4により覆われている(図6参照)。なお、上記「入球(入賞)の頻度を高め得ると見なされた部位」とは、つまりアタッカー5、一般入賞口25,26、始動チャッカー27、ワープ導入口37,38の各近傍における障害釘間に遊技球群が停留することで、遊技領域3aを流下する遊技球Baが該遊技球群を障害物として遊技領域3aの上記複数位置に向けて高い頻度で進路を変えられる、ということが統計的に判明した部位を意味する。
矩形状の遊技盤3における上辺側に配置された複数個(本実施形態では8個)の検出コイル72は検出装置691に電気接続ケーブル73を介して接続され、左辺側に配置された複数個(本実施形態では6個)の検出コイル72は検出装置692に電気接続ケーブル73を介して接続されている。また、遊技盤3における下辺側に配置された複数個(本実施形態では4個)の検出コイル72は検出装置693に電気接続ケーブル73を介して接続され、右辺側に配置された複数個(本実施形態では6個)の検出コイル72は検出装置694に電気接続ケーブル73を介して接続されている。
次に、本実施の形態におけるパチンコ機1の制御系を図5に沿って説明する。なお、同図は本パチンコ機の制御系を示すブロック図である。
本制御系は、遊技制御装置54と、該遊技制御装置54に電気的に接続された、始動チャッカー開閉ソレノイド70、アタッカー開閉ソレノイド71、放音装置12、演出用照明装置8,11、図柄表示装置35、報知装置68、及び、検出コイル72をそれぞれ接続した検出装置691〜694を備えている。
遊技制御装置54は、上述の主制御基板40や副制御基板42等から構成されている。主制御基板40は、本パチンコ機1の動作全体を統括的に管理するものであり、当該パチンコ機1の動作全体を管理するシステムプログラム及び遊技用の実行プログラムが予め記憶された半導体メモリ等からなる記憶部(図示せず)と、これらのプログラムを実行する不図示のマイクロプロセッサ(MPU)とを備えている。また、副制御基板42は、主に画像表示、効果音等の演出、効果光等の表示制御を行うように構成されている。
遊技制御装置54は、入賞判定手段55、入賞信号出力手段56、抽選手段57、遊技制御手段59、保留手段60、作動制御手段61、作動判定手段62、作動決定手段63、演出制御手段64、表示制御手段65、検出手段66、及び報知制御手段67を備えている。
入賞判定手段55は、発射ハンドル2の操作で作動する発射装置(図示せず)によって遊技領域3aに打ち出された遊技球が始動チャッカー27、一般入賞口25,26、アタッカー5、スルーゲート32、ワープ導入口37,38の何れかに入賞(入球)したとき、当該入賞があった旨を判定する。
入賞信号出力手段56は、入賞判定手段55によって入賞(入球)が判定されたとき、対応する始動チャッカー27、一般入賞口25,26、アタッカー5、スルーゲート32、ワープ導入口37,38に入賞した旨の入賞信号を出力する。
抽選手段57は、入賞信号出力手段56からの始動チャッカー27に対応する入賞信号の入力時、最大保留球数(例えば4個)未満での入賞を契機として、次なる大当たりを当選させるまで遊技者に有利な付加価値を付与し得る特殊状態となる確率変動当たり、及び上記特殊状態とならない通常当たりのうちのいずれか一方に当選するように、不図示の抽選用メモリから当たり当選乱数値を取得して、大当たり抽選を実行する。
また、抽選手段57は、大当たり抽選で確変当たりに当選した場合、不図示の演出用メモリに格納された演出乱数値に基づく抽選で、変動の結果、確変当たりに対応する「111」、「333」や「777」等の図柄が、図柄表示装置35(図5参照)の大当たり有効ライン上で最終的に揃う旨の変動パターンを決定し、その旨の変動パターン信号を出力する。なお、上記「大当たり有効ライン」は、大当たりを得るため図柄が一列に並ぶべき位置(ライン)を意味する。
更に、抽選手段57は、大当たり抽選で通常当たりが当選した場合、演出乱数値に基づく抽選で、変動の結果、通常当たりに対応する「222」、「444」や「888」等の図柄が大当たり有効ライン上で最終的に揃う旨の変動パターンを決定し、その旨の変動パターン信号を出力する。抽選手段57は更に、大当たり抽選で外れた場合、演出乱数値に基づく抽選で、変動の結果、外れに対応する「252」、「464」や「838」等の図柄が大当たり有効ライン上で最終的に揃う旨の変動パターンを決定し、その旨の変動パターン信号を出力する。
遊技制御手段59は、放音装置12、及び演出用照明装置8,11に放音、発光の演出をさせる契機となる指令や予め設定された演出データを演出制御手段64に送る。また、遊技制御手段59は、抽選手段57での抽選結果に応じて、図柄表示装置35に表示すべき変動図柄に関する信号を、表示制御手段65に送る。
保留手段60は、抽選手段57から出力された変動パターン信号を入力し、変動パターンを、始動チャッカー27への入賞の都度に行われた抽選の結果となる保留球として順次記憶する。当該記憶状況は、大当たり抽選保留表示装置(図示せず)に、最大4個の保留球として点灯表示される。保留手段60は、例えば保留球数Hが0<H<5であるか否かを常時判定し、保留球数Hが4個表示されている間は、始動チャッカー27への入賞に拘わらず大当たり抽選は行わない。なお、保留球として点灯表示される保留球数は上記「最大4個」に限らず、例えば3個以下、又は5個以上として適宜設定することも可能である。
また、保留手段60は、保留(記憶)している変動パターンに係る信号を順次出力し、その変動パターン信号に基づく演出表示が終了するまでは次の変動パターン信号を出力しないようにするための図柄変動禁止フラグを立てる(オンする)と共に、当該オンした図柄変動禁止フラグを解除する時間を計測するための図柄変動タイマ(図示せず)をセットし、変動パターン信号の出力に応じて保留球数を1デクリメントする。また保留手段60は、保留球の消費に応じて保留球数HがH<4となった場合、抽選手段57で行われる始動チャッカー27への入賞に応答した大当たり抽選の結果を保留球として記憶し、保留球数を1インクリメントする。
作動制御手段61は、後述する作動決定手段63の作動開始決定の旨の信号に基づき、始動チャッカー開閉ソレノイド70に駆動信号を送って該ソレノイド70を作動させ、始動チャッカー27を開放又は閉塞動作させる。更に作動制御手段61は、アタッカー開閉ソレノイド71に駆動信号を送って該ソレノイド71を作動させ、抽選手段57での抽選による大当たり発生時にアタッカー5を開放して所定数入賞が終了する(又は所定時間が経過する)毎に閉塞する動作を所定回数(所定ラウンド)だけ繰り返すように制御する。
作動判定手段62は、始動チャッカー開閉ソレノイド70及びアタッカー開閉ソレノイド71を作動させるための条件を満たすか否かを判定する。つまり、始動チャッカー開閉ソレノイド70にあって、始動チャッカー27の開閉の「条件を満たす」時とは、抽選手段57の大当たり抽選とは別途行われる抽選で当選した場合である。アタッカー開閉ソレノイド71にあって、アタッカー5の開放の「条件を満たす」時とは、所謂リーチ(所謂スーパーリーチ、ノーマルリーチを含む)の状態から3つの同じ図柄が大当たり有効ライン上で揃って大当たりが発生した場合であり、アタッカー5の閉塞の「条件を満たす」時とは、大当たり発生時における全ての入賞を完了した場合である。
作動決定手段63は、作動判定手段62からの判定信号を受けて、始動チャッカー開閉ソレノイド70、アタッカー開閉ソレノイド71の作動開始をそれぞれに決定する。
演出制御手段64は、遊技制御手段59からの指令に応答して、放音装置12を放音駆動し、演出用照明装置8,11を発光させ、遊技者の聴覚や視覚に訴える演出を行う。
表示制御手段65は、遊技制御手段59からの信号に従って、図柄表示装置35を駆動し、大当たり抽選結果を中心とした内容等の演出を、遊技者の視覚に訴えるように演出表示する。
始動チャッカー開閉ソレノイド70は、作動制御手段61から送信された駆動信号に応答してプランジャ(図示せず)を進退動作させて、始動チャッカー27を開閉動作させる。アタッカー開閉ソレノイド71は、作動制御手段61から送信された駆動信号に応答してプランジャ(図示せず)を進退動作させて、アタッカー5を開閉動作させる。
放音装置12は、演出制御手段64の制御に従ってスピーカー(図示せず)を駆動させ、演出に応じた効果音を発する。演出用照明装置8,11は、演出制御手段64の制御に従ってその内蔵する電飾ランプ(図示せず)を発光駆動(点灯、点滅)させ、演出に応じた照明を行う。
ここで、検出手段66について、図5とともに図6も併せて参照しつつ説明する。図6は、遊技盤3に埋設した検出コイル72と共に、検出装置691,693を組み合わせて示すブロック図である。なお、図4に示した検出装置692,694の構成も同様であるため、図6では便宜上、検出装置691,693についてのみ説明する。
検出装置691には、遊技盤3の埋設穴部24に埋設された複数(本実施形態では8個)の検出コイル72が電気接続ケーブル73を介して接続されており、検出装置693には、複数(本実施形態では4個)の検出コイル72が電気接続ケーブル73を介して接続されている。これら検出装置691,693は、電磁誘導を利用する高周波発振型に構成されたものであり、検出コイル72に電流を流して磁界を発生させ、この磁界中に磁性金属製の遊技球が接近すると磁界が乱れるため、その磁界変化を検出することに基づいて遊技球の存在を検出する。
検出装置691は、接続された各検出コイル72に対応して、発振回路82、発振状態検出回路83及び出力回路84を1組ずつ備えている。また、検出装置693も、接続された各検出コイル72に対応して、発振回路82、発振状態検出回路83及び出力回路84を1組ずつ備えている。要約して説明すると、発振回路82によって検出コイル72から高周波磁界を発生させておき、この磁界に遊技球が接近したとき該遊技球中に誘導電流が流れることで、遊技球を成す金属の抵抗によりエネルギーの損失(熱損失)が発生して発振が減衰又は停止する。このため、この状態の変化を発振状態検出回路83で検出し、出力回路84を動作させて、検出手段66に信号を出力する。そして、該検出手段66が、受信した信号に基づいて、遊技盤3の遊技領域3aにおけるどの位置に球詰まりが発生したかを検出する。
つまり、発振回路82は、検出コイル72が接続されており、被検出物である遊技球が接近しない状態で発振している。発振状態検出回路83は、内蔵した検波回路によって発振回路82の発振信号を直流信号に変換し、内蔵する比較回路によって当該検波回路から出力される直流信号を、予め設定された基準レベルと比較している。発振回路82の発振動作時に、遊技球が、セル画シート材4の裏面にある検出コイル72に接近すると、該検出コイル72から発生される磁束が、遊技球によって生じる渦電流の影響を受けるため、発振回路82の発振振幅が小さくなって、上記検波回路の出力レベルが基準レベル以下になる。この状態における上記比較回路の出力信号が出力回路84を経由して検出手段66に出力され、これにより、接近した遊技球がその位置とともに検出されることになる。該検出手段66は、検出装置691〜694からそれぞれに信号を受信することで、遊技球が一定時間留まったことを検出し、球詰まり状態(所謂ブドウ状態)と判定・認識する。
上記検出手段66は、出力回路84からの受信信号に対して予め設定された閾値(しきい値)を有している。該閾値は、信号発生の時間的な長さと、受信時のレベルの大小に関して設定されている。従って、検出手段66は、出力回路84から信号を受信した際、時間的に閾値未満であれば遊技球は単に通過(流下)しただけのものとして判定し、時間的に閾値値を超えた場合には遊技球は停留したものとして判定する。更に、検出手段66は、信号受信時に、レベル的に閾値未満であれば遊技球は1個程度のものとして判定し、レベル的に閾値を超えた場合には遊技球は複数が球詰まり状態を形成したものとして判定する。
上記報知制御手段67は、上記検出手段66から、遊技領域3aにて複数の遊技球Baが停留した球詰まり状態Bgを検出した旨の信号を受信した際、検出手段66による球詰まり状態Bgの検出回数が所定数(例えば3回)以上になった場合に、所定数未満のときとは異なる態様で報知するように報知装置68に駆動信号を出力する。これはつまり、1回目や2回目の発生は善意の遊技での偶発的な場合が多いため、単に遊技場管理室に球詰まり状態Bgの発生をランプ点灯程度の手法で知らせるだけにとどめるが、3回以上の発生は悪意の遊技による故意の場合が多いため、球詰まり状態Bgの発生を遊技場管理室内にてブザー等を鳴らして警報として報知し、係員等による迅速な対応を促すのである。この際、所定数以上の場合であっても不正行為によるものでなく、障害釘の調整(ゲージ調整)上の不具合であると判明した場合には、当該調整を遊技場側に促すことができる。そして、発生回数が多い場合に遊技球の発射を停止させる装置を予めパチンコ機1に装備しておくこともできる。
なお、上記検出手段66及び検出装置691〜694により、検出コイル72を用いた磁界変化に基づき、遊技領域3aにて複数の遊技球Baが停留した球詰まり状態Bgを検出する球詰まり状態検出手段が構成されている。また、上記報知制御手段67は、上記報知装置68とで、上記球詰まり状態検出手段による球詰まり状態Bg(図2参照)の検出を報知する報知手段を構成している。
次に、本パチンコ機1による作用について、図7のフローチャートを併せて参照しつつ説明する。
本パチンコ機1に対面して着座した遊技者が、発射ハンドル2を握って適宜の角度に回動操作すると(ステップS1)、不図示の発射装置が作動して、遊技球を所定の時間間隔で遊技領域3aに向けて連続的に発射させる。すると、遊技領域3aに打ち出されて転動落下する多数の遊技球は、始動チャッカー27や一般入賞口25,26等に適時入賞したり、或いは、これらに関与せずに転動落下して、遊技領域3a最下部のアウト口76から遊技盤3背面側に排出される。
つまり、遊技領域3aに向けて打ち出された多数の遊技球Baは、その一部がワープ導入口37やワープ導入口38から導入されて遊技球ステージS上に放出され、その一部が球放出口49から放出されて始動チャッカー27に向け落下し、この始動チャッカー27に高確率で入賞する。この際、障害釘30への当接状況によっては、始動チャッカー27に入賞できないこともある。一方、球放出口49からではなく遊技球ステージSから直接に落下する遊技球Baは、始動チャッカー27と異なる方向に向かう。この際、当該遊技球Baは、落下方向が、始動チャッカー27上の一対の障害釘30の間を通過して入球し得る方向と異なっても、障害釘30の左右に打ち込まれた所謂ジャンプ釘(図示せず)や、このジャンプ釘から左右方向に配列された道釘(図示せず)で弾き返されることで、障害釘30に絡んでその間を落下して始動チャッカー27に入球することもある。
ところで、上述したように始動チャッカー27や一般入賞口25,26等の入賞口の何れかに入賞した場合、入賞判定手段55が当該入賞を判定し、且つ入賞信号出力手段56が入賞信号を出力する(ステップS2)。この際、保留手段60は、保留球Hが0<H<5であるか否かを常時判定しており、0<H<5を満たすと判定したときには、保留している変動パターンに係る信号を、遊技制御手段59を介して表示制御手段65に順次送信し、図柄変動禁止フラグをオンすると共に、図柄変動タイマをセットし、変動パターン信号の送信に応じて保留球数を1デクリメントする。また保留手段60は、当該保留球の消費に応じて保留球数HがH<4となった場合、抽選手段57で行われる始動チャッカー27への入賞に応じた大当たり抽選の結果を保留球として記憶し、保留球数を1インクリメントする。
また、ステップS3において、大当たり抽選で当選した場合、抽選手段57が当たりフラグをオンすると、抽選手段57が、演出用メモリに格納された演出乱数値に基づく抽選で、大当たりの種別、つまり確変当たり又は通常当たりに対応する変動パターンを決定する。
これにより、ステップS4において、図柄表示装置35に表示されるべき当たり図柄がセットされ、抽選手段57は、その旨の変動パターン信号を出力すると共に、当該変動パターン信号に基づく演出表示が終了するまでは次の変動パターン信号を送信しないようにするために図柄変動禁止フラグをオンし、当該オンした図柄変動禁止フラグを解除する時間を計測するための図柄変動タイマをセットし、変動パターン信号の送信に応じて保留球数を1デクリメントする。
一方、ステップS3において大当たり抽選で外れた場合には、演出用メモリに格納された演出乱数値に基づく抽選で、変動の結果、外れに対応する図柄が最終的に揃う旨の変動パターンが決定される。これにより、図柄表示装置35に表示される外れ図柄がセットされ、抽選手段57は、その旨の変動パターン信号を出力すると共に、図柄変動禁止フラグをオンし、図柄変動タイマをセットし、変動パターン信号の送信に応じて保留球数を1デクリメントする。
以上のようにして、遊技制御手段59が、図柄表示装置35に表示すべき演出内容に関する信号を、表示制御手段65に送信することに基づき、表示制御手段65は、図柄表示装置35を適時駆動し、大当たり抽選結果に関する内容等を、遊技者の視覚に訴えるように演出表示することとなる(ステップS5)。
そして、図柄表示装置35の画面上に表れた抽選結果が大当たり決定である場合、作動制御手段61は、作動決定手段63の作動開始決定の旨の信号に基づき、所定のタイミングでアタッカー開閉ソレノイド71に駆動信号を送り、当該ソレノイド71を作動させてアタッカー5を開放し、所定数入賞が終了する(又は所定時間が経過する)毎に閉塞する動作を所定回数(所定ラウンド)だけ繰り返させる(ステップS6)。
上述の遊技中に、例えば、不正行為者が磁石を用いるなどで球詰まり状態Bgを作り、不正に出玉を得ようとする場合、本実施形態においては、検出手段66及び検出装置691〜694が、遊技領域3aの複数位置に対応するように遊技盤3に埋設した複数の検出コイル72を用いた磁界変化に基づき、遊技領域3aにて複数の遊技球Baが停留した球詰まり状態Bgを検出するように構成されている。このため、遊技盤3上の複数位置にて球詰まりを的確に検出し、球詰まり状態Bgの位置を特定することができると共に、球詰まりが複数回検出された際の検出部位を特定し、球詰まり状態Bgが偶発的なものか故意に作られたものなのかを推定することで、善意の遊技者なのか悪意の遊技者(不正行為者)なのかを判別し、不正行為を有効に抑止することができる。
そして、検出コイル72が遊技領域3aの略々全域を網羅するように埋設されているため、遊技領域3aのどこにおいても球詰まりを広く検出することが可能になり、単なる球詰まりに対しても不正行為による球詰まりに対しても、より的確に対処することが可能になる。
また検出コイル72が、センター飾り23、アタッカー5、一般入賞口25,26、始動チャッカー27等の遊技部品への入球(入賞)の頻度を高め得ると見なされた部位に対応して埋設されているため、検出された球詰まり状態Bgの位置を履歴データとして保管しておくなどにより、球詰まり状態Bgの検出時に、その球詰まり状態Bgがゲージ調整不足等による偶発的なものなのか、不正行為のために故意に作られたものなのかを比較的容易に推定することができ、遊技場係員による迅速な対応を実現できる。この場合、図柄表示装置35の画面に、検出した球詰まり状態Bgの位置に関する内容を表示することも可能であり、該球詰まり状態Bgが不正行為による場合は、不正行為者に対して牽制する効果が期待できる。
更に、球詰まり状態Bgの検出を報知する報知制御手段67及び報知装置68を有しているので、球詰まり状態Bgの発生を、報知によって遊技場係員等が速やかに把握することができ、球詰まり状態Bgの発生が不正行為によるような場合、対応策を素早く講じることができる。
<第2の実施の形態>
ついで、図8を参照して、本発明に係る第2の実施の形態について説明する。同図は、本実施形態における遊技領域3aでの検出コイル等の配置を模式的に示した図である。
ついで、図8を参照して、本発明に係る第2の実施の形態について説明する。同図は、本実施形態における遊技領域3aでの検出コイル等の配置を模式的に示した図である。
すなわち、本実施形態では、検出コイル78,79が遊技領域3aの略々全域を網羅するように埋設され、遊技領域3aの複数位置に対応するように、検出コイル78,79が、遊技領域3aにおける上下方向と左右方向にそれぞれ延在する長尺の楕円状に形成されて、球詰まり状態Bg(図2参照)を検出し得る検出点Spがマトリクス状に配置されている。該検出点Spは、検出コイル78と79が交差した部分である。これら検出コイル78,79は、遊技盤3の縦左右方向に長尺状に形成された埋設穴部(図示せず)に埋め込まれた状態で、上からセル画シート材4(図6参照)が貼付されて覆われている。
そして、複数個(本実施形態では8個)の検出コイル79は、矩形状の遊技盤3における上辺側に配置された検出装置751に電気接続ケーブル80を介して接続されており、複数個(本実施形態では8個)の検出コイル78は、左辺側に配置された検出装置752に電気接続ケーブル81を介して接続されている。図8において、検出コイル78,79は、遊技領域中央部のセンター飾り23に対応する部位も通るが、該遊技領域中央部においては図柄表示装置35の背面側を通っていると共に、該図柄表示装置35の上下部分においては、センター飾り表面に近い部分に埋め込まれる形で通っている。上記検出装置751,752は、図6に示す検出装置691,693と同様の構成を備えている。
上記構成を有する本実施の形態では、検出手段66(図5参照)及び該検出手段66に接続された検出装置751,752が、縦方向と横方向に延在して各交差部に検出点Spを形成した検出コイル78,79を用いた磁界変化に基づき、球詰まり状態Bgを検出する。例えば、検出装置751を介して図8中の左から2番目の検出コイル79による磁界変化が検出されると共に、検出装置752を介して同図中の上から3番目の検出コイル78による磁界変化が検出された場合、検出手段66は、これらが交差する検出点Spをワープ導入口37の近傍位置として特定すると共に、その信号発生の時間的長さと受信時のレベルの大小に関する閾値との比較で、球詰まり状態Bgの発生と判定することができる。また例えば、検出装置751を介して図8中の左から4番目の検出コイル79による磁界変化が検出されると共に、検出装置752を介して同図中の上から6番目の検出コイル78による磁界変化が検出された場合、検出手段66は、これらが交差する検出点Spを始動チャッカー27の近傍位置として特定し、上記と同様に球詰まり状態Bgの発生と判定することができる。
なお、本実施の形態では、上述のように、第1の実施形態における検出装置691〜694に代えて、検出装置751,752が検出手段66に接続されており、これら検出手段66及び検出装置751,752によって球詰まり状態検出手段が構成されている。そして、第1の実施形態と同様に、報知制御手段67及び報知装置68によって報知手段が構成されている。更に、本実施の形態においても、報知制御手段67及び報知装置68は、球詰まり状態Bgの検出回数が所定回数(例えば3回)以上になった場合に、所定回数未満のときとは異なる態様で報知するように構成される。
以上の本実施形態によれば、先の第1の実施形態と略々同様の効果を得ることができ、また、検出コイル78,79が遊技領域3aにおける上下方向と左右方向にそれぞれ延在する長尺の楕円状に形成されて、球詰まり状態を検出し得る検出点Spがマトリクス状に配置されることにより、遊技領域3aにおけるどの位置で球詰まり状態が発生した場合であっても、その位置を特定して検出することが可能になる。
以上、本発明をその好適な実施の形態に基づいて説明したが、本発明の弾球遊技機は、上記実施形態の構成にのみ限定されるものではなく、上記実施形態の構成から種々の修正及び変更を施した弾球遊技機も、本発明の範囲に含まれる。
1 弾球遊技機(パチンコ機)
3 遊技盤
3a 遊技領域
5,25,26,27 遊技部品、入賞部(アタッカー、一般入賞口、始動チャッカー)
23 センター役物、遊技部品(センター飾り)
66,691〜694,751,752 球詰まり状態検出手段(検出手段、検出装置)
67,68 報知手段(報知制御手段、報知装置)
72,78,79 検出コイル
Ba 磁性金属製の遊技球
Bg 球詰まり状態
Sp 検出点
3 遊技盤
3a 遊技領域
5,25,26,27 遊技部品、入賞部(アタッカー、一般入賞口、始動チャッカー)
23 センター役物、遊技部品(センター飾り)
66,691〜694,751,752 球詰まり状態検出手段(検出手段、検出装置)
67,68 報知手段(報知制御手段、報知装置)
72,78,79 検出コイル
Ba 磁性金属製の遊技球
Bg 球詰まり状態
Sp 検出点
Claims (4)
- 遊技盤上の遊技領域に磁性金属製の遊技球を打ち出して遊技してなる弾球遊技機において、
前記遊技領域の複数位置に対応するように前記遊技盤に埋設した複数の検出コイルと、
該検出コイルを用いた磁界変化に基づき、前記遊技領域にて遊技球が停留した球詰まり状態を検出する球詰まり状態検出手段と、を備えてなる、
ことを特徴とする弾球遊技機。 - 前記遊技領域に、入賞部及び該入賞部に遊技球を導くワープ導入口を有するセンター役物等の遊技部品を備え、
前記検出コイルは、前記遊技部品への入球の頻度を高め得ると見なされた部位に対応して埋設されてなる、
請求項1記載の弾球遊技機。 - 前記検出コイルは、前記遊技領域の略々全域を網羅するように埋設され、前記遊技領域における上下方向と左右方向とにそれぞれ延在する長尺の楕円状に形成されて、前記球詰まり状態を検出し得る検出点がマトリクス状に配置されてなる、
請求項1記載の弾球遊技機。 - 前記球詰まり状態検出手段による前記球詰まり状態の検出を報知する報知手段を備え、
前記報知手段は、前記球詰まり状態検出手段による前記球詰まり状態の検出回数が所定回数以上となった際、所定回数未満のときとは異なる態様で報知してなる、
請求項1ないし3のいずれか1項記載の弾球遊技機。
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Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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