JP5242063B2 - 配線基板の製造方法 - Google Patents

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本発明は、基材を貫通する微細孔(以下、貫通孔と略記)内に導電体を充填してなる貫通配線を用いて、基材の一面から他面に電気的な導通を図る配線基板の製造方法に係る。より詳細には、集積回路のプローバ検査の際にプローバ針跡の影響を受けずに、貫通配線の端面との電気的な接続安定性に優れた導電層を配してなる配線基板の製造方法に関する。
電子デバイスや光デバイス等の小型化、高機能化を図るために、あるいは、これらのデバイスを積層するために、配線基板はその表裏両面側を電気的に接続する貫通配線を備える場合がある。このような貫通配線は従来、例えば図9に示すような方法で作製される。
まず、図9(a)に示すように、基体101として基材102の一方の面(主面Aとも呼ぶ)側に第一絶縁部103を配してなるものを用い、第一絶縁部103上に導電部104を、次いで導電部104を覆うように第二絶縁部105を順に設けた後、その一部104aのみ露呈するように開口部F100 を形成する。その際、導電部104は、配線やパッドとして機能する導電性の薄膜からなり、他の基板あるいはデバイスと電気的に接続するために使用されるものである。基体101としては、例えば、半導体からなる基材102に絶縁性の薄膜からなる絶縁部103を設けたものが挙げられる。
次に、図9(b)に示すように、導電部104の直下に、基材102の他方の面(主面Bとも呼ぶ)側から微細孔δを形成する。このような微細孔を形成するための方法としては、例えば、ICP−RIE(Inductively Coupled Plasma-Reactive Ion Etching) に代表されるDRIE(Deep-Reactive Ion Etching) 法やそれにエッチングガスの切換を行うボッシュ法、KOH溶液等を用いた異方性エッチング法、レーザー加工法などが挙げられる。
次いで、図9(c)に示すように、微細孔γの内壁101aや主面Bの表面には、必要に応じて薄膜からなる第三絶縁部106が形成される。ただし、基材102が絶縁体からなる場合には、第三絶縁部106は必須構成ではない。
さらに、主面B側から微細孔γの内部を完全に埋めるように、あるいは微細孔γの内壁を被覆するように(「コンフォーマル」と呼ぶ。)、導電性物質107が形成される。このような導電性物質を充填する方法としては、溶融金属充填法や印刷法、メッキ法などが挙げられる。この時、微細孔γの先端部では、導電部104と導電性物質107とが電気的に接続され、基体101の表裏を貫通する貫通配線が形成される(例えば、特許文献1参照)。
従来、ICに代表される集積回路においては必ず、図9(a)に示したような加工終了後に、いわるゆプローバテストが行われる。すなわち、電極等として用いられる導電部104のうち露呈された一部104aに対して、図10に示すように、Z方向(導電部104に垂直をなす方向)に微細な針Xを移動し、その先端部を接触させて電気的なコンタクトをとり、所定のパラメータについて測定を行い、「GO」または「NO GO」を判定する評価(プローバテストとも呼ぶ)が行われる。
その際、微細な針Xの先端部と導電部104との電気的な接触を十分なものとするために、導電部104の表面に存在する自然酸化膜等を突き破って接触させる必要がある。そのために、針Xの先端部が導電部104にある程度食い込むような設定とせざるを得ず、針Xの先端部が導電部104上を滑った跡(プローバ針跡)が生じる。
図11は、針の先端部が導電部上を滑った後の状態を示す模式的な断面図である。図11に示すように、針の先端部が導電部204の上を滑った部分204dには傷が発生し、削れた状態となる。具体的には、通常1μm程度の厚みしかない導電部204を局所的にではあるが薄膜化したり、あるいは、その傾向が強い場合には導電体204が完全に剥離された状態(不図示)となってしまう。
貫通配線を設けない配線基板、すなわち、図11において微細孔εが存在せず、基体201が導電部204をその全域にわたり支えている構成の配線基板においては、前述した滑った部分204dがあっても、電極等として機能する部分FD200 にこの寸法と同等の金線のボールが加熱、圧着(ワイヤボンディング)されるため、滑った部分204dが傷ついていることは全く問題とはならなかった。また、導電部204の下面には基体201が存在するため、導電部204の損傷も軽微なものとすることもできた。
しかしながら、貫通配線を設けた配線基板では、図11に示すように、基体201の裏側から基材202等にエッチング処理を施して微細孔εを形成した後、この微細孔εの内部に導電性物質(不図示)を充填して貫通配線が形成されるため、そのエッチングにおける最終段階では僅か1μm程度の厚さの導電部204cが残ることになる。ここで、導電部204cとは、図11において、導電部204の上面側の開口された領域FD200 と、導電体204の下面側の開口された領域BD200 とが重なった部分(図11の点線で囲んだ部分)を指す。ゆえに、上下面が開放された状態にある導電部204cにプローバ針跡204dが生じてしまうと、導電部204は部分的に薄膜化したり、あるいは穴が開くことになり、特に後者の場合には、電極等として機能する導電部204は容易に破壊され、配線基板は大きな歩留まりの低下を招くことになる。
特開2002−158191号公報
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、基材をエッチングして微細孔を形成する際に、この微細孔を塞ぐ薄い導電部を確実に残すことが可能な、配線基板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る配線基板の製造方法は、基材の一方の面側に第一絶縁部が配され、その厚さ方向に延びる貫通孔を備えた基体、前記貫通孔を塞ぐように前記基体の前記第一絶縁部側に配された導電部、及び、前記導電部を少なくとも覆い、その一部には前記導電部を露呈させる開口部を備えた第二絶縁部、から構成され、前記導電部のうち前記開口部により露呈された領域が、前記貫通孔と重ならない位置を含むように配されている配線基板の製造方法であって、前記導電部のうち前記開口部により露呈された領域における、前記貫通孔が形成される位置と重ならない位置に対してプロービングテストを行った後、前記基材に対してエッチング処理を施して、前記開口部と重ならない位置に前記貫通孔を形成する際に、前記貫通孔と重なる位置にある前記導電部を、前記エッチング処理を停止する指標として用いることを特徴とする。
本発明の請求項2に係る配線基板は、請求項1において、前記導電部における前記貫通孔と重なる位置が前記第二絶縁部によって覆われていることを特徴とする。
本発明の請求項1に係る配線基板の製造方法は基材に対してエッチング処理を施し貫通孔を形成する際に、エッチング処理を停止する指標として、導電部のうち、プロービングテストが行われた位置とは異なる領域を、貫通孔と重なる位置として用いる。これにより、たとえ導電部がプローバ針跡の直接的な影響を受けたとしても、エッチング処理を停止する指標の役割を担う貫通孔と重なる位置の導電部は、プロービングテストによる損傷を全く受けずに、確実に残存させることが可能となる。ゆえに、本発明は、基材をエッチングして微細孔を形成する際に、この微細孔を塞ぐ薄い導電部を確実に残すことが可能な、配線基板の製造方法の提供に寄与する
以下では、本発明に係る配線基板の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1と図2は第一配線基板の例を、図3は第二配線基板の例を、それぞれ表している。なお、何れの図面も本発明に係る配線基板の断面構造を模式的に示したものである。
(第一の実施形態)
図1は、本発明に係る配線基板の一例を示す模式的な断面図である。図1(a)〜図1(c)は、多層構造をなす導電部14の上層(第一層14s)と下層(第二層14u)の相対的な長さが異なる点のみ相異しており、他の点は同一構成とした例である。
詳細には、図1(a)は、導電部14Aを構成する下層が上層より短く、上層が開口部15a(露呈された部分F10)より十分長い場合を表す。図1(b)は、導電部14Bを構成する上層が下層より短く、下層が開口部15a(露呈された部分F10)より十分長い場合を表す。図1(c)は、導電部14Cを構成する上下層が何れも開口部15a(露呈された部分F10)より十分長い場合を表す。
図1(a)〜図1(c)に示した配線基板10は何れも、基材12の一方の面側に第一絶縁部13が配され、その厚さ方向に延びる貫通孔αを備えた基体11、前記貫通孔を塞ぐように前記基体の第一絶縁部側に配された導電部14、及び、前記導電部を少なくとも覆い、その一部には該導電部を露呈させる開口部15a(露呈された部分F10)を備えた第二絶縁部15、から構成されている。さらに、前記導電部のうち前記開口部により露呈された領域FD10が、前記貫通孔αと重なる位置に配され、かつ、前記導電部14が少なくとも多層構造をなしている。特に、図1における多層構造は、その重なり方向において、面状をなす第一層14sと第二層14uが島状をなす中間層14tを挟んでなる構造体を含むものである。
このように、上下に位置する第一層14sと第二層14uの間に、両者を局所的に繋ぐような形態の中間層14tを介在させることにより、両者間の電気的な導通が確保されるとともに、たとえプローバテストにより第一層14sにプローバ針跡が発生しても、局所的に中間層14tが存在しているので、第一層14sの影響は第二層14uへ伝達されにくくなる、という効果が得られる。ゆえに、プローバテスト後においても、第二層14uはその形状が安定に保たれるので、第二層14uの裏面において露呈された部分(露呈部)B10は貫通孔αに設ける貫通配線との接触部として安定に機能する。よって、このような多層構造とした導電部14を備えることにより、物理的な断線や接触不良の発生を抑制できる配線基板が得られる。
上下に位置する第一層14sと第二層14uは何れも、導電性を有する薄膜が好ましく、その構成材料としては、Al、Al−Si、Al−Si−Cuなどが好適に用いられる。
上述した島状をなす中間層14tとしては、例えば、導電性を有し、成膜条件により島状をなす薄膜や、成膜後にフォトエッチング加工、リフトオフ加工などを施すことによりグリッド状やメッシュ状、ストライプ状などに成形されたものが挙げられるが、中でも、グリッド状(すなわち、孤立した島状が多数配置されるような形態)とした場合には、上述した効果が特に期待されることから好ましい。このような中間層14tを構成する材料としては、Al、Al−Si、Al−Si−Cuなどが好適に用いられる。
図1には、3つの層(第一層/中間層/第二層)からなる場合を示したが、上述した効果が期待される限り、さらなる多層化を図ってもよい。また、図1には3つの層がほぼ同じ膜厚のように図示してあるが、上述した効果をより一層発揮させるために、3つの層の膜厚は特に限定されるものではなく、それぞれの膜厚は適宜調整することができる。さらに、3つの層は同じ構成材料である必要はなく、それぞれの機能(第一層は耐プローバ性、第二層は貫通配線との間の電気的な導通性、中間層は島状とするための成膜性や加工性)を十分に発揮させるために、互いに異なる材料としても構わない。
(第二の実施形態)
図2は、本発明に係る配線基板の他の一例を示す模式的な断面図である。図2(a)〜図2(c)は、二層構造をなす導電部24の上層(第一層24v)と下層(第二層24w)の相対的な長さが異なる点のみ相異しており、他の点は同一構成とした例である。
詳細には、図2(a)は、導電部24Aを構成する上層が下層より短く、下層が開口部25a(露呈された部分F20)より十分長い場合を表す。図2(b)は、導電部24Bを構成する上下層が何れも開口部25a(露呈された部分F20)より十分長い場合を表す。図2(c)は、導電部24Cを構成する下層が上層より短く、上層が開口部25a(露呈された部分F20)より十分長い場合を表す。
図2(a)〜図2(c)に示した配線基板20は何れも、基材22の一方の面側に第一絶縁部23が配され、その厚さ方向に延びる貫通孔βを備えた基体21、前記貫通孔を塞ぐように前記基体の第一絶縁部側に配された導電部24、及び、前記導電部を少なくとも覆い、その一部には該導電部を露呈させる開口部25a(露呈された部分F20)を備えた第二絶縁部25、から構成されている。さらに、前記導電部のうち前記開口部により露呈された領域FD20が、前記貫通孔βと重なる位置に配され、かつ、前記導電部24が少なくとも多層構造をなしている。特に、図2における多層構造は、その重なり方向において、面状をなす第一層24vと第二層24wが配され、互いを異なる部材とする構造体を含むものである。
このように、第一層24vと第二層24wを重ねることにより、両者間の電気的な導通が確保される。また、たとえプローバテストにより第一層24vにプローバ針跡が発生しても、2つの層を互いを異なる部材とする構造体のため、第一層24vの影響は第二層24wへ伝達されにくくなる、という効果が得られる。ゆえに、プローバテスト後においても、第二層24wはその形状が安定に保たれるので、第二層24wの裏面において露呈された部分(露呈部)B20は貫通孔βに設ける貫通配線との接触部として安定に機能する。よって、このような多層構造とした導電部24を備えることにより、物理的な断線や接触不良の発生を抑制できる配線基板が得られる。
上下に位置する第一層24vと第二層24wは何れも、導電性を有する薄膜が好ましく、その構成材料としては、Al、Al−Si、Al−Si−Cu、Ti/TiN、Ti/TiW、poly−Siなどが好ましい。中でも、第二層24wとしては、耐プローブ性や貫通配線との間の電気的な導通性に優れる、Ti/TiN、Ti/TiW、poly−Siが好適である。
図2には、2つの層(第一層24v/第二層24w)からなる場合を示したが、上述した効果が期待される限り、さらなる多層化を図ってもよい。また、図2には2つの層がほぼ同じ膜厚のように図示してあるが、上述した効果をより一層発揮させるために、2つの層の膜厚は特に限定されるものではなく、それぞれの膜厚は適宜調整することができる。
(第三の実施形態)
図3は、本発明に係る配線基板の他の一例を示す模式的な断面図である。
図3に示した配線基板30は、基材32の一方の面側に第一絶縁部33が配され、その厚さ方向に延びる貫通孔γを備えた基体31、前記貫通孔を塞ぐように前記基体の第一絶縁部側に配された導電部34、及び、前記導電部を少なくとも覆い、その一部には該導電部を露呈させる開口部35aを備えた第二絶縁部35、から構成されている。さらに、前記導電部のうち前記開口部により露呈された領域FD30が、前記貫通孔γと重ならない位置に配されている。
かかる構成によれば、たとえプローバテストにより露呈された部分(露呈部)F30にプローバ針跡が発生しても、この部分F30の下部には基体31が存在するため、基体31が導電部34をその全域にわたり支えることができるので、導電部34の損傷も軽微なものとすることができる。また、前記導電部のうち前記開口部により露呈された領域FD30が、前記貫通孔γと重ならない位置にあるため、前述のプローバ針跡による影響を受けることがないので、貫通配線との接触部として機能する導電部34の裏面の部分B30は安定に機能する。よって、このような構成とした導電部34を備えることにより、物理的な断線や接触不良の発生を抑制できる配線基板が得られる。
導電部34は、導電性を有する薄膜が好ましく、その構成材料としては、Al、Al−Si、Al−Si−Cuなどが好ましい。図3には、導電部34が単層からなる場合を示したが、上述した効果が期待される限り、さらなる多層化を図ってもよい。この構造とした場合は、耐プローブ性が求められる部分(露呈部)F30に、たとえプローバ針跡が発生しても、その部分の直下には貫通配線が形成されていないので、貫通配線はプローバ針跡の影響を直接受けることがない。ゆえに、この構造を採用することにより、歩留まりよく、貫通配線を形成することが可能となる。
また、導電部34の膜厚は、単層の場合には、例えば0.2〜4μmの範囲が好ましい。2層以上とする場合には、各膜厚は特に限定されるものではなく、それぞれの膜厚は必要に応じて適宜調整することができる。
(第四の実施形態)
図5は、本発明に係る配線基板の他の一例を示す断面図と上方から見た平面図である。なお、図4は、プローバ針跡が形成された状態にあり、貫通孔γ’の形成前の図である。図6は第三絶縁部46を設けた状態の図、図7は貫通孔γ’の底部を開口して導電部を露呈させた状態の図、及び、図8は第二導電部47を設けた状態の図である。
図5に示した配線基板40は、基材42の一方の面側に第一絶縁部43が配され、その厚さ方向に延びる貫通孔γ’を備えた基体41、前記貫通孔を塞ぐように前記基体の第一絶縁部側に配された導電部44、及び、前記導電部を少なくとも覆い、その一部には該導電部を露呈させる開口部45aを備えた第二絶縁部45、から構成される。さらに、前記導電部のうち前記開口部により露呈された領域FD40が、前記貫通孔γ’と重なる位置及び重ならない位置を含むように配されている。
かかる構成によれば、たとえプローバテストにより露呈された部分(露呈部)F40のうち、貫通孔γ’と重ならない位置44cにプローバ針跡[図4:上方から見た平面図に示した○印の部分(ここでは、大きさφ1の円形と仮定)]が発生しても、この部分44cの下部には基体41が存在するため、基体41が導電部44をその全域にわたり支えることができるので、導電部34の損傷も軽微なものとすることができる。
一方、露呈された部分(露呈部)F40のうち、その裏面が貫通孔γ’の底部B40a をなす部分は、図5に示すように、プローバテストによって損傷した部分44d(針の先端部が導電部44の上を滑った部分(プローバ針跡)44dには傷が発生し、削れた状態となる。)が存在する位置44cから、所望の距離Gだけ離れた位置関係にある。
つまり、露呈された部分(露呈部)F40のうち、貫通孔γ’の底部B40a をなす部分は、前述のプローバ針跡による影響を受けることがないので、貫通配線との接触部として機能する導電部34の裏面の部分(貫通孔γ’の底部)B40a は安定に機能する。よって、このような構成とした導電部44を備えることにより、物理的な断線や接触不良の発生を抑制できる配線基板が得られる。
導電部44は、図3の導電部34と同様に、導電性を有する薄膜が好ましく、その構成材料としては、Al、Al−Si、Al−Si−Cuなどが好ましい。図4には、導電部44が単層からなる場合を示したが、上述した効果が期待される限り、さらなる多層化を図ってもよい。この構造とした場合は、耐プローブ性が求められる部分(露呈部)F40に、たとえプローバ針跡が発生しても、その部分の直下には貫通配線が形成されていないので、貫通配線はプローバ針跡の影響を直接受けることがない。ゆえに、この構造を採用することにより、歩留まりよく、貫通配線を形成することが可能となる。
また、導電部44の膜厚は、図3の導電部34と同様に、単層の場合には、例えば0.2〜4μmの範囲が好ましい。2層以上とする場合には、各膜厚は特に限定されるものではなく、それぞれの膜厚は必要に応じて適宜調整することができる。
図5に示した配線基板は、次の手順(イ)、(ロ)により作製できる。なお、以下では、貫通孔を設けた後、その中に貫通電極を形成するまでの手順(ハ)〜(ホ)についても説明する。
(イ)まず、基材42の一方の面(図4では上面)に第一絶縁部43、導電部44、第二絶縁部45が順に重ねて配され、第二絶縁部45に開口部45aを設けたものを用意する。ここで、導電部44の露呈された領域がFD40である。導電部44のうち開口部45aにより露呈された領域FD40に対してプロービングテストを行う。その際、プロービングテストは、後に形成する貫通孔と重ならない位置に対して行い、たとえば図4に示すようなプローバ針跡44d(略円形の凹部を仮定、φ1)が導電部44の一部に発生したものとする。
ここで、露呈された領域FD40は通称、電極パッドと呼ばれる部分であり、たとえば100μm角程度の大きさをもつ。電極パッドの材料としては、AlまたはAlにCuやSi等を微量に添加した合金などが使用される。プローバ針跡(「プローブ痕」とも呼ぶ)44dはプローブの形状
(ロ)次に、図5に示すように、導電部44にプローバ針跡44dが生じた基材41に対してエッチング処理を施し貫通孔γ’を形成する。その際に、貫通孔γ’と重なる位置にある導電部B40a を露呈[略円形の露呈部、φ2(BD40a )]させ、停止する指標として用いる。その際、基材42の上方から見た平面図に示すように、プローバ針跡44d(φ1)と貫通孔γ’の底部に相当する導電部B40a の露呈部(φ2)とが、確実に離れた位置となり互いに干渉しないように(図5では距離Gの間隔をもつように)、あらかじめマスク設計をしておくことが重要である。通常、貫通孔径は数十μmφ程度、例えば30〜50μmφとされる。孔加工方法としては、通常Deep-RIEなどを用いたドライエッチング法が好適に用いられる。
(ハ)次いで、図6に示すように、基材41の他方の面(図6では下面)と貫通孔γ’の内面を全て覆うように、第三絶縁部46を形成する。これにより、貫通孔γ’の底部も第三絶縁部46によって被覆された状態となり、若干狭まった底部[φ3(BD40b )]が得られる。その結果、基材42の上方から見た平面図に示すように、プローバ針跡44d(φ1)と貫通孔γ’の底部に相当する導電部B40b の露呈部(φ3)とが、さらに離れた位置となる(図6では距離Hの間隔を設けた様子を表す。)。
(二)その後、図7に示すように、局所的なエッチング処理を施し、第三絶縁部46のうち貫通孔γ’の底部を覆う部分のみを除去する。これにより再度、貫通孔γ’の底部に相当する導電部B40b を露呈[略円形の露呈部、φ3(BD40b )]させる。たとえば第三絶縁部46の厚さ分だけ、φ3はφ2より若干狭くなる傾向がある。
(ホ)また、図8に示すように、基材41の他方の面に設けた第三絶縁部46と貫通孔γ’の露呈部φ3を覆うように他の導電部47を設けることにより、基材41の一方の面に配した導電部44と電気的に接続された貫通電極が得られる。
本発明によれば、集積回路のプローバ検査の際にプローバ針跡の影響を受けずに、貫通配線の端面との電気的な接続安定性に優れた導電層を配してなる配線基板を提供することができる。ゆえに、本発明は、この配線基板を搭載した電子デバイスや光デバイス等において、その小型化や高機能化が図れるとともに、長期信頼性の向上にも寄与する。
本発明に係る配線基板の一例を示す断面図である。 本発明に係る配線基板の他の一例を示す断面図である。 本発明に係る配線基板の他の一例を示す断面図である。 プローバ針跡が生じた配線基板に貫通孔を形成する工程を示す図である。 図4の次工程を示す図であり、本発明に係る配線基板の他の一例を示す断面図と上方から見た平面図である。 図5の次工程を示す図である。 図6の次工程を示す図である。 図7の次工程を示す図である。 従来の配線基板の製造工程を示す断面図である。 従来の配線基板においてプローバ検査前の状態を示す断面図である。 従来の配線基板においてプローバ検査後の状態を示す断面図である。
符号の説明
α、β、γ、γ’ 貫通孔、B10、B20、B30、B40 導電部下面の露呈部、BD10、BD20、BD30、BD40 導電部下面の露呈された領域、F10、F20、F30、F40 導電部上面の露呈部、FD10、FD20、FD30、FD40 導電部上面の露呈された領域、10、20、30、40 半導体装置、11、21、31、41 基体、12、22、32、42 基材、13、23、33、43 第一絶縁部、14、24、34、44 導電部、15、25、35、45 第二絶縁部、46 第三絶縁部、47 他の導電部。

Claims (2)

  1. 基材の一方の面側に第一絶縁部が配され、その厚さ方向に延びる貫通孔を備えた基体、前記貫通孔を塞ぐように前記基体の前記第一絶縁部側に配された導電部、及び、前記導電部を少なくとも覆い、その一部には前記導電部を露呈させる開口部を備えた第二絶縁部、から構成され、前記導電部のうち前記開口部により露呈された領域が、前記貫通孔と重ならない位置を含むように配されている配線基板の製造方法において、
    前記導電部のうち前記開口部により露呈された領域における、前記貫通孔が形成される位置と重ならない位置に対してプロービングテストを行った後、
    前記基材に対してエッチング処理を施して、前記開口部と重ならない位置に前記貫通孔を形成する際に、前記貫通孔と重なる位置にある前記導電部を、前記エッチング処理を停止する指標として用いることを特徴とする配線基板の製造方法。
  2. 前記導電部における前記貫通孔と重なる位置が前記第二絶縁部によって覆われていることを特徴とする請求項1に記載の配線基板の製造方法。
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