JP5010948B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、チップサイズパッケージ(CSP)型の半導体装置等のような基板貫通配線を有する半導体装置に関する。
近年、半導体装置の小型化や薄型化等の要求が高まっている。そこで、チップサイズパッケージ(CSP)型や積層型マルチチップパッケージ(MCP)型の半導体装置では、半導体基板の表面(デバイス等が形成される側の面)に形成された電極パッドを、基板貫通配線を介して裏面側に電気接続する技術が用いられる。例えば、CSP型の半導体装置では、半導体基板の裏面側に信号等の入出力端子を形成し、半導体基板の表面側に形成された電極パッドを貫通配線を介して入出力端子に電気的に接続することにより、半導体装置の実装時に、ワイヤボンディング等に必要なスペースを削減する。
具体的には、例えば、特許文献1に開示されているように、半導体基板1の表面に絶縁膜2を介して電極パッド3が形成された半導体装置において、電極パッド3の直下に裏面側から開口する貫通孔を形成し、該貫通孔内壁と半導体基板の裏面を覆うように絶縁膜5を形成し、この絶縁膜5上に電極パッド3と電気的に接続する導電膜を形成することにより、貫通配線6が形成される(図6参照)。ここで、電極パッド3及び貫通配線6の各上層には、それぞれ保護膜4,8が形成されている。そして、半導体基板1の裏面側において、保護膜8に開口部8aが開口され、この開口部8aを介して貫通配線6に外部入出力端子7が電気接続される。これにより、半導体基板の表面側と裏面側との間の導通が図られ、半導体装置の実装にワイヤボンディング等による外部接続が不要となり、パッケージサイズの小型化が実現する。一方で、半導体基板1の表面側に形成された保護膜4には、貫通孔に対応する位置に開口部4aが開口され、この開口部4aを通じて電極パッド3の一部が外部に露呈することにより、プローブ検査等に供する検査領域が形成されている。
特開2006−100435号公報
ところで、この種の半導体装置においては、デバイス等の動作確認のため、基板貫通配線が形成された後に、電極パッドにプローブ針を接触させて検査を行うことが一般的である。しかしながら、上述の特許文献1に開示された技術では、電極パッドの機械的強度を十分に確保することが困難であるため、プローブ針の接触により、電極パッドが傷ついたり、或いは、最悪の場合には電極パッドが破損してしまう等の虞がある。また、プローブ針が接触しない部分においても、直下に貫通孔が形成されているため、機械的強度が弱いという課題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、貫通配線を形成した場合にもプローブ針の接触等による電極パッドの損傷を的確に防止して、高い歩留まり及び信頼性を実現することができる半導体装置を提供することを目的とする。
本発明は、基板の表面側に形成されたデバイスと、前記基板の表面側に形成されて前記デバイスと電気的に接続する電極パッドと、該電極パッド下で前記基板を貫通する貫通孔と、該貫通孔に形成され前記電極パッドと電気的に接続する貫通配線と、を備えた半導体装置において、前記電極パッドは、前記貫通配線に電気的に接続する貫通配線接続領域と、前記貫通孔の表面側開口部を回避する位置に設定された検査用パッド領域と、を具備し、前記電極パッドの前記貫通配線接続領域は、前記基板の面内において、前記検査用パッドよりも内側に形成されていることを特徴とする。
本発明の半導体装置によれば、貫通配線を形成した場合にもプローブ針の接触等による電極パッドの損傷を的確に防止して、高い歩留まり及び信頼性を実現することができる。
以下、図面を参照して本発明の形態を説明する。図1乃至図3は本発明の第1の実施形態に係わり、図1は半導体装置の概略構成を示す平面図、図2は図1のII領域の拡大図、図3は図2のIII−III断面図である。
図1に示すように、本実施形態の半導体装置100は平面視略矩形形状をなす半導体基板(基板)101を有し、この半導体基板101の表面側には、例えば、半導体素子やマイクロマシン等の複数の各種デバイス(図示せず)が配設されたデバイス領域102が設定されている。また、半導体基板101の表面側には、デバイス領域102内の各種デバイスと電気的に接続する入出力信号用の電極パッド103が、半導体基板101の縁辺部に沿って複数形成されている。
図2,3に示すように、各電極パッド103は、例えば、アルミニウム等の導電層からなり、半導体基板101の表面側に形成された絶縁膜105の上層に形成されている。また、電極パッド103の上層にはシリコン酸化膜等の絶縁膜からなる保護膜106が形成され、この保護膜106には、電極パッド103の一部を外部に露呈するための開口部106aが形成されている。そして、開口部106aを介して外部に露呈された電極パッド103上の領域が検査用パッド領域103aとして設定され、半導体装置100の製造工程等において、検査用パッド領域103aにプローブ針等を電気的に接触させることにより、デバイス領域102内の各種デバイスの動作確認等が可能となっている。
また、電極パッド103の下部には、半導体基板101を貫通して電極バッド103を裏面側に導通する貫通配線110が形成されている。
具体的に説明すると、電極パッド103には、検査用パッド領域103aとは異なる領域に、貫通配線110と電気的に接続するための貫通配線接続領域103bが設定されており、この貫通配線接続領域103bの下部には、半導体基板101を裏面側から表面側へと貫通する貫通孔111が形成されている。また、半導体基板101には、貫通孔111の内壁と半導体基板101の裏面を覆う絶縁膜112が形成され、この絶縁膜112の上層に、貫通配線110が形成されている。貫通孔111内において、絶縁膜112には、貫通配線接続領域103bに対応するコンタクト孔が形成されており、このコンタクト孔を介して、貫通配線110が電極パッド103と電気的に接続されている。
また、貫通配線110の上層には、シリコン酸化膜等からなる裏面保護膜113が形成されている。この裏面保護膜113には、貫通配線110の一部を外部に露呈するための開口部113aが形成され、この開口部113aを介して外部に露呈する領域が裏面電極パッド110aとして設定されている。そして、裏面電極パッド110aを有することにより、半導体装置100は、ワイヤボンディング等を用いることなく各種装置等への直接的な実装が可能となっている。なお、裏面電極パッド110aは、貫通孔111の形成領域以外の領域であれば、半導体基板101の裏面側の任意の位置に設定することが可能である。
ここで、貫通孔111を起点とした半導体基板101の劈開の発生等を抑制するため、貫通孔111は、可能な限り、半導体基板101の端面から離間する位置に形成されることが好ましい。そこで、本実施形態において、電極パッド103上における貫通配線接続領域103b(貫通孔111)の位置は、半導体基板101の面内において、検査用パッド領域103aよりも相対的に内側に設定されている。
また、図2,3に示すように、本実施形態において、貫通孔111は、裏面側開口部111aの開口面積が表面側開口部111bの開口面積よりも相対的に大きく形成されたテーパ状の貫通孔で構成されている。そして、貫通孔111をテーパ状に形成することにより、貫通孔111の裏面側開口部111aの開口面積を十分に確保して好適な貫通配線110を形成することができる。加えて、貫通孔111の表面側開口部111bを回避する位置であって、且つ裏面側開口部111aに対して少なくとも一部がラップする位置に検査用パッド領域103aを設定することにより、半導体基板101上に必要とされる検査用パッド領域103a設定のためのスペースを、効率よく縮小することができる。なお、上述のようなテーパ状の貫通孔111は、例えば、半導体基板101としてシリコン基板を用いた場合、シリコン基板の<100>方向のエッチングレートが<111>方向のエッチングレートより相対的に高い異方性エッチング(例えばウエットエッチング)等を行うことにより容易に形成することができる。
このような実施形態によれば、半導体基板101の表面側に形成した電極パッド103に、貫通配線110と電気的に接続する貫通配線接続領域103bと、貫通孔111の表面側開口部111bを回避する検査用パッド領域103aと、の異なる2つの領域を設定することにより、プローブ針の接触等により電極パッド103の損傷を的確に防止して、半導体装置100の高い歩留まり及び信頼性を実現することができる。すなわち、デバイス等の動作検査時にプローブ針が接触する検査用パッド領域103aの直下に貫通孔111が開口されていないので、プローブ針等に対する電極パッド103の機械的強度を高いレベルに維持することができる。
その際、貫通孔111を検査用パッド領域103aよりも半導体基板101の面内の内側に形成することで、ダイシング時等における半導体基板の破損(チップ欠け)等を低減させることができ、更なる歩留まり向上を実現することができる。
また、電極パッド103自体の強度を増すために新たに特別な工程を必要とせず、製造コストを維持したままで、電極パッド103の強度を向上させることができる。
なお、本実施形態においては、テーパ状の貫通孔111を用いた一例について説明したが、これには限定されず、任意の形状の貫通孔であってもよいことは云うまでもない。
次に、図4及び図5は本発明の第2の実施形態に係わり、図4は半導体装置の要部を拡大して示す平面図、図5は図4のV−V断面図である。なお、本実施形態において、上述の第1の実施形態と同様の構成については、同符号を付して説明を省略する。
図4,5に示すように、本実施形態において、電極パッド103の上層には、アルミニウム等からなる導電膜120が保護膜106を介して積層され、さらに、この導電膜120の上層に絶縁膜121が積層されている。なお、保護膜106と同様、絶縁膜121には、検査用パッド領域103aに対応する開口部121aが設けられている。ここで、導電膜120及び絶縁膜121は、デバイス領域102内の各種デバイスの形成時に成膜される膜と同時に形成されることが望ましい。
このような実施形態によれば、上述の第1の実施形態と同様の効果に加え、電極パッド103自体の強度をその上層に形成される積層構造によって高めることができるので、電極パッド103の破損等をより効果的に低減することができ、更なる、歩留まりの向上や信頼性の向上を実現することができる。
なお、本実施形態においては、保護膜106の上層に2層の膜を積層して電極パッド103の強度向上を図った一例について説明したが、3層以上の膜を積層してもよいことは勿論である。また、保護膜106の上層に積層される導電膜及び絶縁膜は電極パッド103及び保護膜106とそれぞれ同種の材料で構成されたものであってもよいし、異種材料で構成されたものであってもよい。
また、貫通孔111の開口によって低下する電極パッド103を補強するという観点からすれば、保護膜106の上層への膜の積層は、少なくとも、貫通配線接続領域103bに対応する領域に行われていればよい。
また、保護膜106の上層に多層の膜を形成することに代えて、例えば、電極パッド103及び保護膜106の膜厚を厚くすることも可能である。このとき好ましい膜厚は、例えば、電極パッド103が1μm以上、保護膜106が2μm以上である。
本発明の第1の実施形態に係わり、半導体装置の概略構成を示す平面図 同上、図1のI領域の拡大図 同上、図2のIII−III断面図 本発明の第2の実施形態に係わり、半導体装置の要部を拡大して示す平面図 同上、図4のV−V断面図 従来技術に係わり、半導体装置の要部断面図
符号の説明
100 … 半導体装置
101 … 半導体基板(基板)
102 … デバイス領域
103 … 電極パッド
103a … 検査用パッド領域
103b … 貫通配線接続領域
105 … 絶縁膜
106 … 保護膜
106a … 開口部
110 … 貫通配線
110a … 裏面電極パッド
111 … 貫通孔
111b … 表面側開口部
111a … 裏面側開口部
112 … 絶縁膜
113 … 裏面保護膜
113a … 開口部
120 … 導電膜
121a … 開口部
121 … 絶縁膜

Claims (2)

  1. 基板の表面側に形成されたデバイスと、前記基板の表面側に形成されて前記デバイスと電気的に接続する電極パッドと、該電極パッド下で前記基板を貫通する貫通孔と、該貫通孔に形成され前記電極パッドと電気的に接続する貫通配線と、を備えた半導体装置において、
    前記電極パッドは、前記貫通配線に電気的に接続する貫通配線接続領域と、
    前記貫通孔の表面側開口部を回避する位置に設定された検査用パッド領域と、
    を具備し、
    前記電極パッドの前記貫通配線接続領域は、前記基板の面内において、前記検査用パッドよりも内側に形成されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記貫通孔は、裏面側開口部の開口面積が表面側開口部の開口面積よりも相対的に大きく形成されたテーパ状の貫通孔であって、
    前記検査用パッド領域は、少なくとも一部が、前記貫通孔の裏面側開口部とラップする位置に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
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