JPH0755839A - プローブ構造 - Google Patents

プローブ構造

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JPH0755839A
JPH0755839A JP5199625A JP19962593A JPH0755839A JP H0755839 A JPH0755839 A JP H0755839A JP 5199625 A JP5199625 A JP 5199625A JP 19962593 A JP19962593 A JP 19962593A JP H0755839 A JPH0755839 A JP H0755839A
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JP
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recess
base material
probe structure
insulating base
inspected
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JP5199625A
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English (en)
Inventor
Atsushi Hino
敦司 日野
Naoharu Morita
尚治 森田
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 被検査体10の導通検査を行うための回路配
線2が、絶縁性基材1内に埋設され、上記被検査体の端
子11に接触する接点部3が、上記絶縁性基材1の一方
面1a側に形成され、上記回路配線2と接点部3とを接
続する導通路4が、上記絶縁性基材1の厚み方向に形成
され、上記導通路4の領域を含む凹部5が、上記絶縁性
基材1の他方面1b側に形成されているプローブ構造で
あって、望ましくは、絶縁性基材1には、被検査体10
を収容する収容凹部9が、絶縁性基材1の凹部形成面側
の反対面側に成形され、接点部3が、上記収容凹部9の
底面9aに突起部を突出させて形成されている。 【効果】 プローブ構造自体がクッション性を有してい
るので、導通検査の際に収容凹部に被検査体を収容する
だけで、接点部が被検査体の端子に、簡単かつ確実に接
触する。したがって、位置決め操作が容易となり、導通
検査の作業性が向上し、検査結果の信頼性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プローブ構造に関し、
特に半導体素子、ダイシング前の半導体素子が形成され
たウエハなどの半導体素子集合体、TAB、半導体装置
などの導通検査、半導体装置搭載用回路基板、LCD用
回路基板などの配線回路の導通検査に用いられるテスタ
ーなどの試験機器の先端部に設けられるプローブ構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体基板などの製造技術の発展
がめざましく、それに伴いIC配線の微細パターン化が
進み、このような微細パターンのICを搭載する半導体
装置も年々増加している。通常、このような半導体装置
は導通検査などを行う必要があり、針式のメカニカルプ
ローブやメンブレン型プローブなどが用いられている。
【0003】メカニカルプローブは、接触用針によって
一か所ずつ検査を行うものであるが、パターンの微細化
に伴い、メカニカルプローブでは検査時の位置合わせが
困難であること、および位置合わせ時にパターンを損傷
するおそれがあることから、複数箇所を一括して検査す
ることができるメンブレン型プローブが注目されている
(例えば特開平3−237369号公報、特開平3−2
93566号公報など参照)。
【0004】メンブレン型プローブは、触針用の金属突
出物(以下「バンプ」という。)を有するフィルム状回
路基板であって、絶縁性フィルムと導電層との積層構造
体における絶縁性フィルムに貫通孔を穿設し、この貫通
孔に金属物質を充填し、さらに半球状(ドーム状)にバ
ンプを形成した構造のものである。
【0005】しかし、このようなメンブレン型プローブ
のバンプの高さは、通常数十μm、高くても数百μmで
あり、また基材として一般的に使用される絶縁性フィル
ムであるポリイミド樹脂層などは弾力性に乏しいので、
被検査体である半導体素子や基板上の細かく高さが変化
する形状に追随させることが困難となる場合がある。ま
た、バンプの高さに多少でも不揃いがあると、バンプと
被検査体の端子との間の距離のばらつきにより導通不良
が生じ、接触信頼性の低下につながることがある。
【0006】さらに、例えば1枚のウエハを一括検査す
るなどのように、ファインピッチで形成された多数の電
極に対して探針する場合には、メンブレン型プローブの
配線回路を多層構造体にする必要があり、その結果、プ
ローブ自体に可撓性がなくなり、接触不良などが生じて
探針ができなくなるおそれがある。
【0007】さらにまた、バンプにはクッション性がな
いので、被検査体である半導体素子の電極にバンプを接
触させる際に、電極の損傷を防ぐべく、加圧ヘッドとプ
ローブとの間にクッション材を介在させなければなら
ず、クッション材からの汚染やクッション材の伸縮によ
る寸法変化という問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
メンブレン型プローブが有する問題点を解決し、バーン
イン検査のような高温下での検査や、ウエハスケールで
の検査のように、ファインピッチで形成された多数の電
極を一括して探針、検査する場合においても、信頼性の
高いプローブ構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、以下のプロ
ーブ構造を提供することにより、導通検査の際にクッシ
ョン効果が得られ、被検査体の端子との間の距離のばら
つきによる接続不良が解消され、被検査体の端子との導
通を確実に行い得ることを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0010】すなわち、本発明のプローブ構造は、被検
査体の導通検査を行うための回路配線が、絶縁性基材内
に埋設され、上記被検査体の端子に接触する接点部が、
上記絶縁性基材の一方面側に形成され、上記回路配線と
接点部とを接続する導通路が、上記絶縁性基材の厚み方
向に形成され、上記導通路の領域を含む凹部が、上記絶
縁性基材の他方面側に形成されていることを特徴とす
る。
【0011】また、導通路断面よりも大きい底面部を有
する多段凹部が、回路配線の接点部位置に対応させて形
成されていることを特徴とする。
【0012】さらに、上記凹部内に絶縁性基材よりも弾
性率の低い低弾性層が形成されていることを特徴とす
る。
【0013】さらにまた、被検査体を収容する収容凹部
が、絶縁性基材の凹部形成面側の反対面側に成形され、
接点部が、上記収容凹部の底面に露出させて形成されて
いることを特徴とする。
【0014】本発明において「被検査体」とは、半導体
素子、半導体素子集合体(ダイシング前のシリコンウエ
ハおよびダイシング後のシリコンチップなど)、半導体
装置、半導体装置搭載用回路基板、LCD用回路基板な
どをいい、「端子」は、電極、パッド、ランドの概念を
包含する。「回路配線」とは、配線パターンのみなら
ず、電極、リードなどを包含する広い概念のことであ
る。
【0015】「接点部」とは、被検査体の端子に接触す
ることにより導通する導電体をいう。「接点部」の形状
は特に限定されず、三角形、正方形、長方形、台形、平
行四辺形、その他の多角形、円形などの平面、あるいは
角柱、円柱、球体、錐体(円錐、角錐)などの立体であ
ってもよい。また、必ずしも絶縁性基材の表面よりも外
方向に突出するように形成される必要はなく、被検査体
のレイアウトや回路の形状などによって任意に設定する
ことができる。さらに、「導通路」の形状も同様に限定
されない。
【0016】「凹部」についても、接点部と同様に、そ
の形状は限定されず、凹部は少なくとも絶縁性基材の接
点部側と反対の面側に形成されており(絶縁性基材の接
点部側の面にも形成されることがある。)、また、回路
配線が露出するように、絶縁性基材を貫通して形成され
ていてもよい。
【0017】
【作用】本発明のプローブ構造によれば、絶縁性基材の
接点部側と反対の面側に、導通路の領域を含む凹部が形
成されているので、接点部と被検査体の端子とが接触し
た際に、その応力によって、凹部が形成された領域の絶
縁性基材の部分が凹部内に入り込む。すなわち、該領域
内の回路配線、導通路および接点部が、絶縁性基材とと
もに凹部内に入り込むので、接点部のクッション効果が
得られ、被検査体の端子の損傷を防ぐことができる。さ
らに、上記クッション効果によって、接点部と被検査体
の端子との間の距離のばらつきが補正されるので、追従
性(Compliance)がさらに向上し、電気的接続がより確
実なものとなる。
【0018】また、該導通路断面よりも大きい底面部を
有する多段凹部が、回路配線の接点部位置に対応させて
形成されている場合には、被検査体の端子の数が多く、
これに対応する回路配線が多層構造となる場合に特に有
効である。すなわち、回路配線が多層構造である場合に
は、該凹部の底面部と回路配線との距離が層毎に異なる
ので、凹部を回路配線の多層構造に対応させた多段状に
形成することによって、該凹部の底面部と回路配線との
間隔を一定に設定することができる。
【0019】さらに、上記凹部内に絶縁性基材よりも弾
性率の低い低弾性層が形成されている場合には、接点部
と被検査体の端子とが接触した際に、その応力による該
低弾性層の変形(圧縮)の程度が該絶縁性基材よりも大
きいので、接点部のクッション効果が得られるととも
に、接点部と端子とが離反した際に、接点部と端子との
接触による応力に抗して作用する該低弾性層の弾性力に
より、該絶縁性基材が外方向へ押されて、接点部が元の
状態に復元する。したがって、接点部のクッション性が
向上するとともに、接点部の復元がより確実となり、以
降の導通検査において端子との導通が確実となる。さら
に、該凹部内に該低弾性層を積層することによって、該
絶縁性基材の機械強度が保持されるので、使用に際して
取扱が容易となる。
【0020】さらにまた、被検査体を収容する収容凹部
が、絶縁性基材の凹部形成面側の反対面側に成形され、
接点部が、上記収容凹部の底面に露出させて形成されて
いる場合には、被検査体の端子と接点部との位置合わせ
が容易となる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を詳細に説明するため実施例を
挙げるが、本発明はこれら実施例によって何ら限定され
るものではない。
【0022】図1は、本発明のプローブ構造の第1の実
施例を示す断面図である。図1に示されるプローブ構造
P1において、絶縁性基材1内には、回路配線であるリ
ード2が埋設されており、このリード2は図示しない試
験機器(テスター)に接続されている。リード2は、導
通路4によって被検査体の回路パターンや半導体素子上
の電極端子と電気的に接続され、所定の機能を有するか
否かを導通検査できるように、所望の線状パターンにて
配線される。
【0023】上記リード2の面方向における領域内、ま
たはその近傍領域には、絶縁性基材1を厚み方向に貫通
する円柱状の導通路4が形成されており、この導通路4
の先端には、絶縁性基材1の一方面1aよりも外方向へ
突出させたバンプ3が形成されている。このバンプ3
は、被検査体である例えば半導体素子の電極に接触する
接点部位置に形成されている。上記バンプ3の形状は、
特に限定されないが、半導体素子、電気回路、電気回路
部品などの被検査体と確実に接触させるためには、図示
するようなマッシュルーム形状とすることが好ましい。
【0024】なお、本発明では図1に示されるように接
点部がバンプ状に突出せず、絶縁性基材1の一方面1a
上に露出するように導通路4が形成され、その露出部が
接点部となる態様をも包含することはいうまでもない。
【0025】絶縁性基材1の他方面1b側には、導通路
4の面方向における領域を含む凹部5が形成されてい
る。この凹部5の深さは、リード2が露出する程度まで
としてもよいが、図1に示されるように、通常は、凹部
5の底面5aからリード2までの厚みが25μm以下
で、かつリード2が露出しない程度にすることが好まし
い。なお、凹部5の形状および面方向における凹部5の
底面5aの大きさは、特に限定されるものではなく、少
なくとも導通路4が形成された領域を全て含む大きさに
凹部5が形成されていればよい。
【0026】上記絶縁性基材1の形成材料としては、電
気絶縁特性を有するものであり、適度な可撓性を有する
ものであれば特に限定されない。具体的には、ポリエス
テル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリス
チレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹
脂、ポリイミド系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン
−スチレン(ABS)共重合体樹脂、ポリカーボネート
系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂などの熱硬化
性樹脂または熱可塑性樹脂が挙げられる。これらの樹脂
うち、導通検査の際の位置合わせの容易性の点から、透
光性を有するものが好ましく、さらに、耐熱性および機
械的強度の点から、ポリイミド系樹脂が特に好適に使用
される。
【0027】絶縁性基材1の厚さは、特に限定されない
が、十分な機械的強度や可撓性を有するようにするた
め、5〜500μm、好ましくは5〜150μmに設定
する。
【0028】リード2、バンプ3および導通路4を構成
する形成材料としては、導電性を有するものであれば特
に限定されず、公知の金属材料が使用できるが、例えば
金、銀、銅、白金、鉛、錫、ニッケル、コバルト、イン
ジウム、ロジウム、クロム、タングステン、ルテニウム
などの単独金属、またはこれらを成分とする各種合金、
例えば、半田、ニッケル−錫、金−コバルトなどが挙げ
られる。なお、通常、被検査体の端子である電極上の酸
化物層や配線パターン上の絶縁層を破壊することができ
るように、硬質で酸化しにくく、かつ電気抵抗の低い金
属、例えば、ロジウム、ルテニウム、白金などの貴金属
が好適に用いられる。
【0029】リード2の厚さは、特に限定されないが、
1〜200μm、好ましくは5〜80μmに設定する。
バンプ3の絶縁性基材1の表面1bからの高さは特に限
定されるものではなく、接触する被検査体の端子の大き
さに応じて任意に設定することができ、通常、数μm〜
数百μmとすることが好ましい。バンプ3は、図1に示
すようなマッシュルーム状(傘状)の他、半球状、球状
に形成される。
【0030】導通路4を構成する形成材料は、バンプ3
を構成する形成材料と同一の物質または別の物質のいず
れであってもよいが、通常は同一の物質を使用し、また
この場合、バンプ3と導通路4とを一体的に形成するこ
とが製造上好ましい。
【0031】バンプ3は、単一の金属層から形成するだ
けでなく、被検査体の端子に対して適した物性にコント
ロールするために、複数種の金属を用いて多層構造にし
てもよい。例えば、繰り返して応力が負荷されるような
接点への使用の場合、または被検査体の端子への食い込
みが必要な場合には、バンプ3の心材金属にニッケルの
ような比較的硬い金属を用い、表層金属として金、半田
などの接合用金属を用いた多層構造のものを形成するこ
とが好ましい。
【0032】導通検査に際しては、プローブ構造P1を
半導体素子などの被検査体と加圧ヘッドとの間に介在さ
せ、プローブ構造P1と被検査体との位置合わせを行っ
た後、加圧ヘッドを被検査体に近接する方向に変移さ
せ、バンプ3を被検査体の端子に接触させる。さらに、
加圧ヘッドを下降させることにより、絶縁性基材1は被
検査体に近接し、バンプ3は凹部5の底面5aを盛り上
げ、導通検査時のクッション効果を奏する。凹部5の底
面5aを盛り上がることにより、バンプ3と被検査体の
端子との高さのばらつきが補正され、バンプ3と端子と
の接触が確実となる。
【0033】その後、被検査体を導通検査するための特
定周波数の信号が、テスターなどの試験機器からバンプ
3を介して、被検査体の端子に入力され、被検査体の導
通検査が行われる。導通検査が終了した後、加圧ヘッド
を被検査体から離反する方向に変移させると、バンプ3
に負荷されていた応力が緩和され、凹部5の底面5aの
歪みが緩和され、図1に示される状態に復元する。な
お、「試験機器」とは、テスターのみならず、例えば、
被検査体と回路配線との間のインピーダンス整合に用い
られるデバイスをも包含する。
【0034】図2は、本発明のプローブ構造の第2の実
施例を示す断面図である。以下の実施例において、図1
と同一の参照符号が付された部分は、同一または相当す
る部分を示す。図2に示されるプローブ構造P2におい
て注目すべきは、凹部5内に絶縁性基材1よりも弾性率
の低い低弾性層6が形成されている点である。低弾性層
6を構成する樹脂としては、絶縁性基材1よりも弾性率
の低い弾性を有するものであれば特に限定されないが、
バーンインテストなどの高温下での検査への応用などを
考慮する場合は、ある程度の耐熱性が必要であり、たと
えばシリコーン系樹脂、フッ素系樹脂などのエラストマ
ー樹脂を用いることが望ましい。
【0035】本実施例によれば、バンプ3のクッション
効果が得られるとともに、バンプ3と被検査体の端子と
が離反した際に、低弾性層6の弾性力により、絶縁性基
材1が外方向へ押されて、バンプ3が元の状態に復元す
る。したがって、バンプ3のクッション性が向上すると
ともに、バンプ3の復元がより確実となり、以降の導通
検査において端子との導通が確実となる。さらに、凹部
5内に低弾性層6を積層することによって、絶縁性基材
1の機械強度が保持されるので、使用に際して取扱が容
易となる。
【0036】図3は、本発明のプローブ構造の第3の実
施例を示す断面図である。図3に示されるプローブ構造
P3において注目すべきは、絶縁性基材1に多段状の凹
部が形成されている点である。すなわち、凹部5の底面
5aに、導通路4の断面よりも大きい底面部7aを有す
る第2の凹部7が、回路配線の接点部位置に対応させて
形成されていることである。また、上記凹部5および7
内にはエラストマー樹脂が充填されて、上記低弾性層6
が形成されている。本実施例によれば、図2に示される
プローブ構造P2に比して、第1の凹部5の深さを浅く
することができ、回路配線の接点部位置に対応する絶縁
性基材1の厚みだけを一定の厚みに設定すればよいの
で、凹部製造に要する時間が短縮化される。
【0037】図4は、本発明のプローブ構造の第4の実
施例を示す断面図である。図4に示されるプローブ構造
P4において注目すべきは、回路配線であるリードが多
層構造を成し、バンプ3が密接して形成されている点で
ある。すなわち、第1層目の第1リード2a、第2層目
の第2リード2bおよび第3層目の第3リード2cに
は、それぞれ第1導通路4a、第2導通路4bおよび第
3導通路4cが接続され、各導通路4a,4b,4cの
先端にはバンプ3が形成されている。
【0038】プローブ構造P4においては、このような
多層構造のリードに対応すべく、図3に示されるプロー
ブ構造P3と同様に、凹部が多段状(図4においては3
段)に形成され、具体的には、第1の凹部5の底面5a
には第2の凹部7が形成され、第2の凹部7の底面7a
には第3の凹部8が形成されている。このように、凹部
を多段状に形成することにより、第1の底面5aと第3
リード2cとの間隔、第2の底面7aと第2リード2b
との間隔および第3の底面8aと第1リード2aとの間
隔を一定に設定することができる。すなわち、多層構造
の回路配線に接続された全ての導通路の領域を含む凹部
を形成する場合に、導通路に接続された回路配線部分と
凹部との間隔を一定に設定することができ、バンプのク
ッション性を維持することができる。
【0039】図5は、本発明のプローブ構造の第5の実
施例を示す断面図である。図5に示されるプローブ構造
P5において注目すべきは、絶縁性基材1の一方面1a
側に、被検査体10を収容する収容凹部9が形成されて
いる点である。収容凹部9の底面9aには、導通検査に
要する全ての回路配線の接点部となるバンプ3が形成さ
れており、被検査体10を収容凹部9に嵌合することに
よって、上記バンプ3が被検査体10の端子11に接触
する。上記収容凹部9の形状は、被検査体10と相似で
あって、被検査体10よりも僅かに大きく設定される。
本実施例によれば、検査時の位置決め操作が容易とな
り、作業性、信頼性が向上する。
【0040】図6は、本発明のプローブ構造の製造工程
を示す断面図であり、例えば以下のようにして製造する
ことができる。
【0041】まず、図6(a)に示すように、第1絶縁
性フィルム12の一方面12aに、公知の方法にて、導
電性物質層13を積層した基材を用意する。この導電性
物質層13の積層方法としては、導電性物質をスパッタ
リング、各種蒸着、各種メッキする方法、導電体箔を用
い、導電体箔上に第1絶縁性フィルム12をラミネート
する方法、あるいは導電体箔上に絶縁体を塗布して固化
させる方法等が挙げられる。
【0042】次いで、上記導電性物質層13の表面にレ
ジスト層を形成し、フォト工程を用いて所望のリードパ
ターンにレジスト層を感光させた後、化学的エッチング
処理によってリードパターン領域外のレジスト層を除去
し、さらに導電性物質層をエッチングして、図6(b)
に示すように、所望の線状パターンのリード2を形成す
る。
【0043】次に、第1絶縁性フィルム12の一方面1
2aに、絶縁性フィルムをキャスティングや圧着などの
方法によって貼り付けるか、絶縁性樹脂をカバーコート
して、図6(c)に示すように、リード2を被覆する第
2絶縁性フィルム14を形成する。本実施例において
は、第1および第2絶縁性フィルム12,14により絶
縁性基材1が構成され、両絶縁性フィルム12,14は
相互に異なる材料から構成されていてもよいが、通常は
同一材料、特に信頼性、耐熱性などを考慮すると、ポリ
イミド樹脂から構成されていることが好ましい。
【0044】次に、絶縁性基材1の一方面、すなわち第
2絶縁性フィルム14の一方面14aのバンプ3を形成
する位置にのみ穿孔して、図6(d)に示すように、微
細貫通孔15を穿設する。この微細貫通孔15は、第2
絶縁性フィルム14のみを貫通して形成され、リード2
の一部が微細貫通孔9を通して露出する。
【0045】上記微細貫通孔15の穿設には、パンチン
グなどの機械的穿孔方法、プラズマ加工、フォトリソグ
ラフィー加工、または第2絶縁性フィルム14と耐薬品
性の異なるレジストなどを用いた化学エッチング、ファ
インピッチ化に対応するためには微細加工が可能なレー
ザー加工などの方法が用いられ、任意の孔径や孔間ピッ
チに微細貫通孔を形成することができる。なかでもパル
ス数またはエネルギー量を制御したエキシマレーザーの
如き紫外線レーザーを照射するレーザー加工法が、微細
加工性や加工形状の自由度などの点から特に好ましい。
微細貫通孔15の孔径は、5〜1000μm、好ましく
は5〜500μm程度とする。微細貫通孔15の孔径
は、隣合う微細貫通孔同士がつながらない程度にまで大
きくし、さらに孔間ピッチもできる限り小さくして、リ
ード2に接する微細貫通孔15の数を増やすことが、微
細貫通孔15に形成する導通路4の電気抵抗を小さくす
る上で好ましいものである。
【0046】次に、上記微細貫通孔15に導電性物質を
充填して、図6(e)に示すように、導通路4およびバ
ンプ3を形成する。
【0047】上記導通路4およびバンプ3の形成は、物
理的に導電性物質を微細貫通孔15内に埋め込む方法、
CVD法、電解メッキや無電解メッキなどのメッキ法、
ワイヤーボンディング法、クリーム半田ポッティング
法、上記工程により得られた構造物を導電性物質の溶融
浴に浸漬し引き上げて導電性物質を析出させる化学的方
法などにより行うことができるが、微細な突起電極の形
成が容易であることや、作業性などの点から、リード2
を電極とした電解メッキによる方法が好ましい。本発明
において導電性物質の充填とは、物理的に導電性物質を
埋め込むことだけでなく、上記化学的析出などによるも
のも含み、さらに微細貫通孔15の壁面にチューブ状に
メッキを形成するスルーホールメッキをも包含する広い
概念のことである。
【0048】次に、図6(f)に示すように、第1絶縁
性フィルム12の他方面12b側に凹部5を形成する。
この凹部5の形成は、上記の微細貫通孔15の穿設と同
様の方法により行われるが、エッチングの精度などを考
慮すると、エキシマレーザーの如き紫外線レーザーを用
いたエッチングが特に好ましい。なお、凹部5の形成
は、導通路4およびバンプ3の形成前、あるいは微細貫
通孔15の穿設前に行ってもよい。以上の工程により、
図1に示されるプローブ構造P1が得られるが、さらに
次の工程を経ることにより、図2に示されるプローブ構
造P2が得られる。
【0049】すなわち、凹部5内にエラストマー樹脂な
どをポッティング法、キャスティング法などの公知の方
法で充填することによって、図6(g)に示されるよう
に、低弾性層6を形成する。なお、エラストマー樹脂を
充填する際、凹部5によりリード2が露出していると、
リード2が損傷するおそれがあるので、リード2が露出
しないように凹部5を設定することが好ましく、またバ
ンプ3のクッション性を維持するために、凹部5の底面
5aからリード2までの厚みは25μm以下とすること
が好ましい。本実施例においては、凹部5がダムの役割
を果して、充填されたエラストマー樹脂をせき止めるの
で、均一な厚みの低弾性層6を形成することができ、信
頼性の点においても有利である。
【0050】図7は、本発明のプローブ構造の他の製造
工程を示す断面図であり、特に図6の製造工程と異なる
点は、図7(f)に示されるように、絶縁性基材1に凹
部5を形成するのではなく、第1絶縁性フィルム16
に、予め凹部5の形に打ち抜かれた第3絶縁性フィルム
17を貼り合わせる点である。第1絶縁性フィルム16
に第3絶縁性フィルム17を貼り合わせる方法として
は、熱可塑性の絶縁性フィルム17を熱圧着する方法、
あるいは接着剤層を介して接着する方法が採用される。
なお、第1絶縁性フィルム16の厚みは、図6に示され
る第1絶縁性フィルム12の厚みよりも凹部5の深さの
分だけ薄く設定される。
【0051】図6または図7に示される工程を経ること
により、図2に示されるプローブ構造P2が製造され
る。また、第2の凹部7、第3の凹部8および収容凹部
9を上記と同様の手段にて形成することにより、図3〜
図5に示されるプローブ構造P3〜P5が得られる。
【0052】
【発明の効果】以上のように本発明のプローブ構造は、
プローブ構造自体がクッション性を有しており、導通検
査の際にクッション効果を付与するための他の材料を必
要とせず、半導体、高密度な電気部品、電気回路などの
被検査体に対して精度よく、しかも容易に導通検査をす
ることができる。また、被検査体が平面性に欠ける場合
でも、接点部と被検査体の端子との開いた間の距離のば
らつきが補正されるので、追従性(Compliance)がさら
に向上し、電気的接続がより確実なものとなる。特に、
被検査体が大面積のものである場合や被検査体の端子が
多数ある場合などに効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプローブ構造の第1の実施例を示す断
面図である。
【図2】本発明のプローブ構造の第2の実施例を示す断
面図である。
【図3】本発明のプローブ構造の第3の実施例を示す断
面図である。
【図4】本発明のプローブ構造の第4の実施例を示す断
面図である。
【図5】本発明のプローブ構造の第5の実施例を示す断
面図である。
【図6】本発明のプローブ構造の製造工程を示す断面図
である。
【図7】本発明のプローブ構造の他の製造工程を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 絶縁性基材 1a 一方面 1b 他方面 2 リード(回路配線) 3 バンプ(接点部) 4 導通路 5 凹部 5a 底面 6 低弾性層 7,8 多段凹部 7a,8a 底面 9 収容凹部 9a 底面 10 被検査体 11 端子 P1〜P5 プローブ構造

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検査体の導通検査を行うための回路配
    線が、絶縁性基材内に埋設され、上記被検査体の端子に
    接触する接点部が、上記絶縁性基材の一方面側に形成さ
    れ、上記回路配線と接点部とを接続する導通路が、上記
    絶縁性基材の厚み方向に形成され、上記導通路の領域を
    含む凹部が、上記絶縁性基材の他方面側に形成されてい
    ることを特徴とするプローブ構造。
  2. 【請求項2】 導通路断面よりも大きい底面部を有する
    多段凹部が、回路配線の接点部位置に対応させて形成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載のプローブ構
    造。
  3. 【請求項3】 凹部内に絶縁性基材よりも弾性率の低い
    低弾性層が形成されていることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載のプローブ構造。
  4. 【請求項4】 被検査体を収容する収容凹部が、絶縁性
    基材の凹部形成面側の反対面側に成形され、接点部が、
    上記収容凹部の底面に露出させて形成されていることを
    特徴とする請求項1〜3記載のプローブ構造。
JP5199625A 1993-08-11 1993-08-11 プローブ構造 Pending JPH0755839A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1151998A (ja) * 1997-08-04 1999-02-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd プリント配線板の検査装置
US6555764B1 (en) 1998-03-12 2003-04-29 Fujitsu Limited Integrated circuit contactor, and method and apparatus for production of integrated circuit contactor
JP2007292781A (ja) * 2007-06-25 2007-11-08 Hoya Corp コンタクトボード及びその構成部品

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