JP5234958B2 - 不良ラベル除去機構 - Google Patents

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本発明は、ウェブ状のラベル用紙に一方向に並んで配置されたラベルのうち不良ラベルを除去する不良ラベル除去機構に関する。
昨今、情報化社会の進展に伴って、情報をカードに記録し、該カードを用いた情報管理や決済等が行われている。また、商品等に貼着されるラベルに情報を記録し、このラベルを用いての商品等の管理も行われている。
このようなカードやラベル、あるいはタグを用いた情報管理においては、カードやラベル、あるいはタグに対して非接触状態にて情報の書き込みや読み出しを行うことが可能なICチップが搭載された非接触型ICカードや非接触型ICラベル、あるいは非接触型ICタグがその優れた利便性から急速な普及が進みつつある。特に、非接触型ICラベルにおいては、被着体に貼着した場合、その後、被着体から不用意に分離しないため、例えば、配送物に貼着しておき、配送物の配送拠点にてICチップに情報を書き込んでいくことにより配送物の配送履歴を管理する等、貼着された被着体を確実に管理するための有効な手段として用いられている。
上述したような非接触型ICラベルにおいては、ウェブ状のラベル用紙に一方向に並んで配置され、ラベル用紙に並んで配置された状態で検査が行われた後、不良とされたラベルのみが除去されることが行われている。
図5は、一般的なラベル検査装置の一例を示す図である。
図5に示したラベル検査装置においては、まず、ウェブ状の剥離台紙105に剥離可能に貼着され、ICラベル103が配置されたウェブ状のラベル用紙104が型抜き部112に供給され、型抜き部112において、ラベル用紙104のうちICラベル103の外形に沿ってスリット107が形成される。
ICラベル103の外形に沿ってスリット107が形成されたラベル用紙104は、ラベル用紙104を介して対向する一対のローラ120a,120bによってスリット107を介して分離され、スリット107を介して内側となる部分、すなわち、ICラベル103となる部分が剥離台紙105に貼着されたまま剥離台紙105とともに搬送されていき、また、ラベル用紙104のICラベル103以外の部分が剥離台紙105から剥離されてローラ120cに巻き取られていく。
剥離台紙105とともに搬送されていったICラベル103は、その後、検査部111において情報の書き込み及び読み出しの検査が行われ、この検査によって不良品と判断されたICラベル103に対してNGマーク等が印字され、不良品と判断されたICラベル103のみが回収されることになる。
ところが、このような装置においては、NGマーク等が印字され、不良品と判断されたラベル103を回収する際、人手によってその回収作業が行われることになるため、手間がかかるとともに人的ミスが生じてしまう虞れがある。
ここで、検査にて不良品と判断されたラベルを剥離台紙とともに打ち抜き除去する技術が考えられている(例えば、特許文献1参照。)。この技術においては、ウェブ状の剥離台紙に貼着されたラベルの良品/不良品を検査し、その後、ラベルが貼着された剥離台紙のうち、検査にて不良品と判断されたラベルが貼着された領域をラベルとともに打ち抜き除去することにより、不良品となるラベルを手間をかけずに確実に回収することができる。
特開2008−114903号公報
しかしながら、上述したように、剥離台紙のうち不良品のラベルが貼着された領域をラベルとともに打ち抜き除去するものにおいては、不良品のラベルを回収するための機構が新たに必要となってしまい、装置構成が複雑になってしまうという問題点がある。また、回収された不良品のラベルが、良品のラベルに混ざってしまう虞れがあり、その場合、不良品のラベルが良品として出荷されてしまうという問題点がある。
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、新たな機構を設けることなく不良ラベルを回収することができるとともに、不良ラベルが回収された後に良品のラベルに混ざってしまうことがない不良ラベル除去機構を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、
ウェブ状の剥離台紙に剥離可能に貼着されたウェブ状のラベル用紙に一方向に並んで配置されたラベルのうち不良ラベルを除去する不良ラベル除去機構であって、
前記ラベル用紙に配置されたラベルの良品/不良品を検査する検査手段と、
前記ラベル用紙に対して、前記ラベル用紙に配置されたラベルのうち前記検査手段にて良品であるとされたラベルのみの外形に沿ってスリットを形成する型抜き手段と、
前記ラベル用紙のうち、前記スリットの外側となる領域を前記剥離台紙から剥離して回収する回収手段とを有する。
上記のように構成された本発明においては、まず、検査手段において、ウェブ状の剥離台紙に剥離可能に貼着されたウェブ状のラベル用紙に一方向に並んで配置されたラベルの良品/不良品が検査され、次に、型抜き手段において、ラベル用紙に対してラベルの外形に沿ってスリットが形成される。型抜き手段にてスリットが形成されたラベル用紙は、回収手段において、スリットの外側となる領域、すなわち、ラベル以外の部分がスリットによってラベルから分離されて回収されていくが、型抜き手段においては、ラベル用紙に配置されたラベルのうち検査手段にて良品であるとされたラベルのみの外形に沿って形成されているため、検査手段にて不良品であるとされた不良ラベルの外形に沿ってスリットは形成されておらず、それにより、検査手段にて不良品であるとされた不良ラベルはラベル用紙から分離せずにラベル用紙とともに回収手段にて回収されていく。
このように、検査手段にて不良品であるとされた不良ラベルが、ラベル用紙から分離せずにラベル用紙とともに回収手段にて回収されていくので、ラベル用紙を回収する回収手段によって不良ラベルを回収することができ、また、不良ラベルが回収された後に良品のラベルに混ざってしまうことがない。
以上説明したように本発明においては、ウェブ状の剥離台紙に剥離可能に貼着されたウェブ状のラベル用紙に一方向に並んで配置されたラベルの良品/不良品を検査する検査手段と、ラベル用紙に対して、ラベル用紙に配置されたラベルのうち検査手段にて良品であるとされたラベルのみの外形に沿ってスリットを形成する型抜き手段と、ラベル用紙のうち、スリットの外側となる領域を剥離台紙から剥離して回収する回収手段とを有する構成としたため、検査手段にて不良品であるとされた不良ラベルはラベル用紙から分離せずにラベル用紙とともに回収手段にて回収されていくこととなり、それにより、新たな機構を設けることなく不良ラベルを回収することができるとともに、不良ラベルが回収された後に良品のラベルに混ざってしまうことがない。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、本発明の不良ラベル除去機構によって不良ラベルが除去されるウェブ状媒体について説明する。
図1は、本発明の不良ラベル除去機構によって不良ラベルが除去されるウェブ状媒体の一例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
本例におけるウェブ状媒体は図1に示すように、ウェブ状のラベル用紙4の一方の面にウェブ状の剥離台紙5が粘着剤6によって剥離可能に貼着されて構成されており、ラベル用紙4には、複数のICラベル3が一方向に並んで配置されている。このICラベル3は、ラベル用紙4の剥離台紙5との貼着面に帯状のアンテナ2が形成されるとともに、このアンテナ2を介して非接触状態にて情報の書き込みや読み出しが可能なICチップ1が搭載されて構成されている。
このように構成されたウェブ状媒体においては、ラベル用紙4からICラベル3となる部分が分離され、ラベル用紙4から分離したICラベル3が、その裏面に塗布された粘着剤6によって被着体に貼着され、非接触状態にて情報の書き込みや読み出しが行われることにより利用される。
図2は、本発明の不良ラベル除去機構を用いたICラベル貼着装置の実施の一形態を示す図であり、図1に示したウェブ状媒体からICラベル3を分離して被着体に貼着するものを示す。
本形態は図2に示すように、図1に示したウェブ状媒体が巻き取られたローラ20aと、ローラ20aから引き出されたウェブ状媒体に含まれるICラベル3が貼着される被着体が搬送されるコンベヤー40と、ローラ20aから引き出されたウェブ状媒体の剥離台紙5を巻き取るローラ20eと、ローラ20aから引き出されたウェブ状媒体の剥離台紙5をICラベル3が貼着されていない側に鋭角に折り曲げることによりICラベル3を剥離台紙5から剥離して被着体に貼着するための搬送台30と、ローラ20aから引き出されたウェブ状媒体に含まれるICラベル3の検査を行い、ラベル用紙4のうちICラベル3以外の領域及び不良ラベルを除去、回収する不良ラベル除去機構10とから構成されている。
不良ラベル除去機構10は、ローラ20aから引き出されたウェブ状媒体に含まれるICラベル3の検査を行う検査部11と、ローラ20aから引き出されたウェブ状媒体のラベル用紙4に対して、ウェブ状媒体に含まれるICラベル3のうち、検査部11にて良品であるとされたICラベル3のみの外形に沿ってスリットを形成する型抜き部12と、ローラ20aから引き出されたウェブ状媒体のラベル用紙4のうち、型抜き部12にて形成されたスリットの外側となる領域を、スリットの内側となる領域から分離するとともに剥離台紙5から剥離して回収する回収手段となるローラ20b〜20dと、検査部11における検査結果及ウェブ状媒体の搬送タクトに基づいて型抜き部12の動作を制御する制御部13とから構成されている。
以下に、上記のように構成されたICラベル貼着装置の動作を説明する。
図3は、図2に示したICラベル貼着装置のうち不良ラベル除去機構10の動作を説明するための図であり、(a)は検査部11にて良品であると判断されたICラベル3が型抜き部12に搬送された状態を示す図、(b)は検査部11にて不良品であると判断されたICラベル3が存在しない状態における外観斜視図、(c)は検査部11にて不良品であると判断されたICラベル3が型抜き部12に搬送された状態を示す図、(d)は検査部11にて不良品であると判断されたICラベル3が存在する状態における外観斜視図である。また、図4は、図2に示したICラベル貼着装置のうち不良ラベル除去機構10の動作を説明するためのフローチャートである。
ローラ20aに巻き取られたウェブ状媒体は、ローラ20eによって剥離台紙5が巻き取られることにより引き出され、ウェブ状媒体のラベル用紙4に配置されたICラベル3が、まず検査部11に対向する領域に搬送されてくる。
すると、検査部11において、対向したICラベル3の検査が行われる(ステップS1)。検査部11における検査は、例えば、ICラベル3のICチップ1に対してテスト用のデータを書き込みこのデータを読み出すことができるかどうかによってICラベル3が良品であるか不良品であるかを判断したり、これと併用して、カメラ等の撮影手段によってICラベル3の外観を撮影してその外観からICラベル3が良品であるか不良品であるかを判断したりすることが考えられる。検査部11における検査の結果は制御部13に通知される。
ここで、ローラ20aから引き出されたウェブ状媒体は、ウェブ状媒体のラベル用紙4に配置されたICラベル3が1つずつ検査部11及び型抜き部12にそれぞれ対向するように断続搬送が行われており、制御部13においては、検査部11と型抜き部12との間の距離が、ウェブ状媒体の搬送タクトのいくつ分であるかが設定されている。
そのため、制御部13においては、検査部11にて検査が行われたICラベル3に対して、その検査のタイミングから、検査部11と型抜き部12との間の距離だけのタクトが経過した後、型抜き部12に対する制御が行われる。
検査部11における検査の結果、ICラベル3が良品である場合は(ステップS2)、制御部13においては、上記タクトが経過した後(ステップS3)、型抜き部12に対して型抜きを行う旨の指示が出され、型抜き部12において、ウェブ状媒体のうち搬送されてきた領域のラベル用紙4に対してスリットが形成される(ステップS4)。これにより、図3(a)に示すように、検査部11にて良品であるとされたICラベル3においては、型抜き部12においてその外形に沿ってスリット7が形成されることになる。なおこの際、型抜き部12においては、搬送されてきたウェブ状媒体に対してハーフスリットを形成する動作が行われ、それにより、ウェブ状媒体の剥離台紙5にはスリットが形成されない。
検査部11にて良品であるとされ、その外形に沿ってスリット7が形成されたICラベル3が一対のローラ20b,20cが対向する領域に搬送されると、図3(b)に示すように、ラベル用紙4のうちスリット7の外側となる領域、すなわち、ICラベル3以外の領域がスリット7によってICラベル3から分離するとともに剥離台紙5から剥離してローラ20dに巻き取られて回収されていく。一方、検査部11にて良品であるとされたICラベル3は、スリット7によってラベル用紙4のその他の領域から分離し、剥離台紙5に貼着されたまま搬送台30の方向に搬送されていく。
その後、搬送台30上に搬送されたICラベル3は、搬送台30によって剥離台紙5がICラベル3が貼着されていない側に鋭角に折り曲げられることにより剥離台紙5から剥離する。ICラベル3が剥離台紙5から剥離した領域には、コンベヤー40によって被着体が搬送されてくるため、剥離台紙5から剥離したICラベル3は、コンベヤー40上を搬送されてくる被着体に貼着されることになる。
一方、検査部11における検査の結果、ICラベル3が不良品となる不良ラベルである場合は、制御部13においては、上記タクトが経過した後であっても(ステップS5)、型抜き部12に対して型抜きを行う旨の指示が出されず、型抜き部12においては、ウェブ状媒体のうち搬送されてきた領域のラベル用紙4に対してスリットは形成されない(ステップS6)。これにより、図3(c)に示すように、検査部11にて不良品であるとされたICラベル3においては、型抜き部12においてその外形に沿ってスリット7は形成されない。
検査部11にて不良品であるとされ、その外形に沿ってスリット7が形成されていないICラベル3が一対のローラ20b,20cが対向する領域に搬送されると、そのICラベル3の外形に沿ってスリット7が形成されていないため、ICラベル3はラベル用紙4の他の領域から分離しない。そのため、上述したようにラベル用紙4のうちスリット7の外側となる領域であるICラベル3以外の領域がスリット7によってICラベル3から分離するとともに剥離台紙5から剥離してローラ20dに巻き取られていくと、図3(d)に示すように、検査部11にて不良品であるとされたICラベル3もそれに伴って、剥離台紙5から剥離してローラ20dに巻き取られていく。
これにより、検査部11にて不良品であるとされた不良ラベルとなるICラベル3は、検査部11にて良品とされたICラベル3とは分離され、被着体に貼着されることなく、ラベル用紙4の他の領域とともにローラ20dに巻き取られて回収されることになる。
このように、検査部11にて不良品であるとされたICラベル3が、ラベル用紙4から分離せずにラベル用紙4とともにローラ20dに巻き取られて回収されていくので、ラベル用紙4を回収するためのローラ20b〜20dによって不良品となるICラベル3を回収することができ、また、不良品となるICラベル3が回収された後に良品のICラベル3に混ざってしまうことがない。
なお、本形態においては、検査部11にて検査が行われ、その検査結果によって良品とされたものが被着体に貼着され、不良品とされたものが除去、回収されるラベルとしてICラベル3を例に挙げて説明したが、ラベル用紙4に情報が印字されただけのラベルについても本発明を適用することができる。その場合、検査部11において、カメラ等によってラベルの外観を検査し、良品であるとされたラベルのみを被着体に貼着し、不良品であるとされたラベルを、上記同様にラベル用紙4とともにローラ20dに巻き取り回収することになる。
また、本形態においては、不良ラベル除去機構10を用いたICラベル貼着装置を例に挙げて説明したが、本発明の不良ラベル除去機構は、上述したようなICラベル貼着装置以外にも用いることができる。例えば、上述したようにして、剥離台紙5から良品とされたICラベル3以外の領域を剥離し、良品とされたICラベル3のみが貼着された剥離台紙5をロール状に巻き取る装置に用いることもできる。
本発明の不良ラベル除去機構によって不良ラベルが除去されるウェブ状媒体の一例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。 本発明の不良ラベル除去機構を用いたICラベル貼着装置の実施の一形態を示す図である。 図2に示したICラベル貼着装置のうち不良ラベル除去機構の動作を説明するための図であり、(a)は検査部にて良品であると判断されたICラベルが型抜き部に搬送された状態を示す図、(b)は検査部にて不良品であると判断されたICラベルが存在しない状態における外観斜視図、(c)は検査部にて不良品であると判断されたICラベルが型抜き部に搬送された状態を示す図、(d)は検査部にて不良品であると判断されたICラベルが存在する状態における外観斜視図である。 図2に示したICラベル貼着装置のうち不良ラベル除去機構の動作を説明するためのフローチャートである。 一般的なラベル検査装置の一例を示す図である。
符号の説明
1 ICチップ
2 アンテナ
3 ICラベル
4 ラベル用紙
5 剥離台紙
6 粘着剤
7 スリット
10 不良ラベル除去機構
11 検査部
12 型抜き部
13 制御部
20a〜20d ローラ
30 搬送台
40 コンベヤー

Claims (1)

  1. ウェブ状の剥離台紙に剥離可能に貼着されたウェブ状のラベル用紙に一方向に並んで配置されたラベルのうち不良ラベルを除去する不良ラベル除去機構であって、
    前記ラベル用紙に配置されたラベルの良品/不良品を検査する検査手段と、
    前記ラベル用紙に対して、前記ラベル用紙に配置されたラベルのうち前記検査手段にて良品であるとされたラベルのみの外形に沿ってスリットを形成する型抜き手段と、
    前記ラベル用紙のうち、前記スリットの外側となる領域を前記剥離台紙から剥離して回収する回収手段とを有する不良ラベル除去機構。
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