JP6418751B2 - Rfidタグ、その使用方法およびrfidタグ連結体の製造方法 - Google Patents

Rfidタグ、その使用方法およびrfidタグ連結体の製造方法 Download PDF

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本発明は、RFIDインレットを備えたRFIDタグ、その使用方法およびRFIDタグ連結体の製造方法に関し、特に、ループ状にして使用されるRFIDタグに関する。
現在、航空における手荷物管理は、感熱紙等に印刷されたバーコードタグによって行われている。バーコードは、バーコードリーダーを接触させることによって読み取られるため、バーコードが汚れていたり、バーコードタグが折れ曲がったりすると、正確に読み取れない。その結果、荷物が紛失するといった事態が生じている。
そこで、RFIDタグを用いることで、この問題を解決することが期待されている。RFIDタグは、アンテナとICチップとを備えたRFIDインレットを有している。RFIDタグを用いると、電波による無線通信を行うことができるため、非接触での情報のやり取りが可能となる。また、ICチップが破損しない限り、情報を読み取ることができる。さらに、扱う情報の量も多くなり、新たな情報を書き込むことができるという利点がある。
一般に、手荷物用等のRFIDタグは帯状であり、感熱紙などからなる基材、粘着層、剥離層およびRFIDインレット等から構成されている。空港などで使用する際には、荷物の持ち手などにRFIDタグを通し、剥離層の端部に設けられたスリットに従って剥離層の一部を剥離し、剥離層のもう一方の端部の指定された位置に貼り付ける。つまり、RFIDタグはループを形成し、粘着層によりRFIDタグの端部同士が接着している。
手荷物用RFIDタグにおいて、RFIDインレットに配置されたICチップの破損を防止するため、従来、RFIDインレットは、剥離層と粘着層との間に配置されている。このようなRFIDタグは、例えば、特許文献1の段落番号[0030]に記載されているように、次のような工程により製造されている。まず、基材、粘着層および剥離層を積層した積層体を製造する。ついで、剥離層の一部に切り込みを入れて剥離し、RFIDインレットを挿入した後、再び剥離層を粘着層に貼り付けて、元の状態に戻している。
この製造方法は、非常に複雑で、生産効率に劣る。そこで、図6のように、基材21、粘着層22、スリット27により区切られた剥離層23(23aおよび23b)を有し、剥離層23の粘着層22との接着面とは反対の面に、接着剤26を介してRFIDインレット25を接着させる方法が提案されている(特許文献2参照)。ICチップを保護するために、RFIDインレット25には保護層(図示せず)を設けている。なお、図6は、従来のRFIDタグの縦断面図である。
特開2004−317544号公報 特開2008−305125号公報
RFIDタグは、通常、ロール状の基材に粘着層や剥離層を順次積層し、RFIDインレットを張り付けた後、再びロール状にされるという工程を経て製造され、ロール状に捲回したRFIDタグ連結体の形態で出荷される。RFIDタグ連結体一巻には、500枚分程度のRFIDタグが連なっている。
ところで、このRFIDタグ連結体は継ぐことができない。RFIDタグ連結体には、連続した印刷に耐えうるように、滑らかな連続性が要求されるためである。そのため、出荷前の検査工程でICチップの一つに不具合が発見された場合においても、そのICチップが搭載されたRFIDインレットを取り除くために、そのRFIDインレットが接着されたRFIDタグそのものを取り除き、前後を継ぎ合わせて製品とすることができない。したがって、1つのICチップに不具合が発見された場合であっても、RFIDタグ連結体の一巻、すなわち500枚分程度のRFIDタグのすべてが不良品となる。RFIDインレットを張り付けた後、ロール状に巻き取る前に、ICチップに不具合が発見された場合であっても同様である。そのため、RFIDタグの歩留まりが著しく低下するという問題点があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、一部のICチップに不具合が生じた場合、その不具合のあるICチップを搭載したRFIDインレットのみを交換することができるRFIDタグおよびRFIDタグ連結体を供給することを課題とする。
本発明の一局面は、基材と、第一粘着層と、前記第一粘着層を介して前記基材と積層している剥離層と、RFIDラベルと、を備え、前記剥離層は、剥離部と、前記剥離部以外の残部と、を有し、前記剥離部と前記残部との間には、前記剥離部を剥離して前記第一粘着層の露出部を形成させるためのスリットが形成されており、前記RFIDラベルは、再剥離性の第二粘着層と、RFIDインレットと、を有し、前記RFIDインレットは、前記第二粘着層を介して、前記基材または、前記残部の前記第一粘着層との接触面とは反対の面に貼着されている、RFIDタグに関する。
第二粘着層は、前記RFIDインレットが貼着される前記基材または前記残部に対する剥離強度が0.4〜2.0N/10mmである粘着成分により形成されていることが好ましい。RFIDインレットの再剥離が容易であると同時に、製造時および出荷時におけるRFIDインレットの脱落を防止できるためである。
第二粘着層は、アクリル系粘着剤を有していてもよい。
RFIDラベルは、RFIDタグを屈曲させた場合に、第一粘着層の露出部に対向する位置に貼着されていることが好ましい。使用時において、RFIDラベルを第一粘着層の露出部で覆うことが可能となり、ICチップの破損を防止する効果が期待できるためである。
剥離部およびRFIDラベルは、帯状のRFIDタグの両端に位置していることが好ましい。RFIDタグの使用時にループを形成しやすいためである。
本発明のRFIDタグは、荷物用RFIDタグとして使用することができる。RFIDインレットがRFIDタグから脱落したり、剥離されたりするおそれが小さいためである。
また、本発明の他の一局面は、本発明のRFIDタグを、複数備えるRFIDタグ連結体に関する。複数のRFIDタグの連結体であっても、不具合のあるRFIDインレット等のみを交換することができるため、歩留まりが著しく向上する。
本発明のさらに他の一局面は、剥離部を剥離し、RFIDラベルを介して、基材または第一粘着層との接触面とは反対の面における残部に、露出部を接着させる、RFIDタグの使用方法に関する。すなわち、RFIDタグの使用時には、RFIDインレットが基材等で覆われているため、ICチップが破損しにくい。さらに、RFIDインレットがRFIDタグから脱落したり、剥離されたりするおそれが小さい。
本発明のさらに他の一局面は、基材に、第一粘着層を介して剥離層を積層する工程と、前記剥離層に、前記剥離層を剥離部と前記剥離部以外の残部とに分離するスリットを形成する工程と、RFIDインレットを、再剥離性の第二粘着層を介して、前記基材または、前記残部の前記第一粘着層との接触面とは反対の面に貼着する工程と、を有するRFIDタグ連結体の製造方法に関する。不具合のあるRFIDインレット等のみを交換することができるため、歩留まりが著しく向上する。
本発明によれば、RFIDインレットが、再剥離性の第二粘着層により基材または剥離層に貼着しているため、容易に取り外すことができる。よって、一部のICチップに不具合が生じた場合、その不具合のあるICチップを搭載したRFIDインレットのみを交換することができるため、歩留まりが著しく向上する。
本発明の一実施形態に係るRFIDタグおよびその連結体を、剥離層側から示した平面図であり、(a)は、剥離部を剥離する前、(b)は、剥離部を剥離した後を示し、(c)は、RFIDタグの連結体を示している。 本発明の一実施形態に係るRFIDタグの使用状態を示した断面図であり、(a)は、RFIDラベルを剥離層側に貼着した場合、(b)は、RFIDラベルを基材側に貼着した場合の使用状態である。 図1(a)のIII−III線断面を示す縦断面図である。 本発明の他の実施形態に係るRFIDタグの縦断面図である。 本発明に使用されるRFIDラベルを示した断面図であり、(a)は、保護層を一層設けた場合であり、(b)は、保護層を二層設けた場合である。 従来技術に係るRFIDタグの縦断面図である。 従来技術に係るRFIDタグにおいて、剥離部を剥離した後のRFIDタグを剥離層側から示した平面図(a)、および、そのRFIDタグの使用状態を示す断面図(b)である。
本発明のRFIDタグは、基材と、第一粘着層と、前記第一粘着層を介して前記基材と積層している剥離層と、RFIDラベルと、を備え、前記剥離層は、剥離部と、前記剥離部以外の残部と、を有し、前記剥離部と前記残部との間には、前記剥離部を剥離して第一粘着層の露出部を形成させるためのスリットが形成されており、前記RFIDラベルは、再剥離性の第二粘着層と、RFIDインレットと、を有し、前記RFIDインレットは、前記第二粘着層を介して、前記基材または前記第一粘着層との接触面とは反対の面における前記残部に貼着されている。なお、RFIDとは、Radio Frequency Identificationの略であり、RFIDタグとは、電波を用いた認識技術を利用するためのアンテナとICチップとを備えたRFIDインレットを有するタグである。
本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、一実施形態に係るRFIDタグ10を、剥離層3側から見た平面図である。図1(a)は、剥離層3の剥離部3aを剥離する前、(b)は、剥離部3aを剥離した後を示している。RFIDタグ10は、帯状であり、剥離層3の端部付近には、剥離部3aと剥離部3a以外の残部3bとを分離するスリット7が設けられている。RFIDタグの使用時には、スリット7に沿って剥離部3aを剥離し、第一粘着層の一部Bを露出させる(以下、露出部Bと称す)。通常、残部3bの端部付近には、露出部Bを接着するための部分A(以下、接着部Aと称す)を示す印刷が施されている。使用者は、RFIDタグ10を荷物の持ち手などに通した後、この印刷に従い、露出部Bを、残部3bの指定された接着部Aに接着して、RFIDタグ10をループ状にし、荷物の持ち手に保持させる。
本実施形態では、RFIDインレット5は、接着部Aに貼着されている。そのため、使用者が、RFIDタグ10をループ状にするために、露出部Bを接着部Aに接着させると、図2(a)に示すように、RFIDインレット5(RFIDラベル4)を介して、すなわち、RFIDインレット5を覆うようにして、露出部Bと接着部Aとを接着させることになる。
また、RFIDインレット5を剥離層3ではなく、図4に示すように、基材1における第一粘着層との接触面とは反対の面に貼着した場合は、図2(b)に示すようにループを形成することで、やはり、露出部Bと接着部Aとの間に、RFIDインレット5(RFIDラベル4)を配置することができる。
図6に示すような従来のRFIDタグ20の剥離層は、本実施形態のRFIDタグ10と同様に、スリット27で分離された剥離部23aとそれ以外の残部23bとを有している。RFIDタグ20の使用時には、剥離部23aを剥離し、粘着層22の一部を露出させて(露出部B)、接着部Aに接着させ(図7(a)参照)、ループ状にする(図7(b)参照)。
このとき、RFIDインレット25を含むRFIDラベル24はループの内側に位置している。そのため、保護層(図示せず)に覆われているとは言え、RFIDインレット25が荷物の持ち手などに接触し、搭載されているICチップが破損するおそれがある。
本実施形態においては、使用時に、RFIDインレット5が、基材1と、基材1および残部3bの積層体とで挟まれるため、RFIDインレット5に搭載されたICチップ(図示せず)を、外部の衝撃から保護することができる。また、同時に、RFIDタグ10から、RFIDインレット5が脱落したり、剥離されたりすることを防止することもできる。後で詳述するように、RFIDラベル4を構成するRFIDインレット5は、再剥離性の第二粘着層6により、基材1または残部3bに貼着されている。
ここで、貼着とは、基材1または剥離層3を損傷せずに再剥離できる程度の接着力で接着しているという意味である。なお、粘着成分を残すことなく再剥離できることが好ましい。
本実施形態では、図3に示すように、RFIDタグ10は、基材1と、第一粘着層2と、第一粘着層2を介して基材1と積層している剥離層3(3aおよび3b)と、RFIDラベル4とを有している。RFIDラベル4は、再剥離性の第二粘着層6とRFIDインレット5とを有している。RFIDインレット5は、第二粘着層6を介して、第一粘着層2との接触面とは反対の面における残部3bに貼着されている。RFIDインレット5は、図4に示すように、第二粘着層6を介して、第一粘着層2との接触面とは反対の面における基材1に貼着されていてもよい。
第二粘着層6は、再剥離性を有している。再剥離性とは、RFIDインレット5を、基材1または残部3bに接着し、再び剥離する場合に、基材1または残部3bを損傷せずに再剥離できるという性質を意味する。なお、粘着成分を残すことなく再剥離できることが好ましい。第二粘着層6は、RFIDインレット5が、RFIDタグ10から脱落しない程度の接着性を有していることが望ましい。よって、第二粘着層6は、前記RFIDインレットが貼着される基材1または残部3bに対する剥離強度(F2)が0.4〜2.0N/10mmである粘着成分により形成されていることが好ましく、剥離強度(F2)は1.0〜1.5N/10mmであることがより好ましい。剥離強度(F2)は、JIS Z 0237(180度法)に準じて求めた数値である。
第二粘着層6に使用される粘着成分としては、例えば、アクリル系粘着剤などが挙げられる。また、第二粘着層6の厚みは、10〜30μmであることが好ましい。第二粘着層6の厚みがこの範囲であれば、再剥離性と適度な接着力、柔軟性を得ることができる。
ここで、第二粘着層6の再剥離性について実験を行ったので、以下に説明する。
<実験例>
[サンプルの作成]
6種類のアクリル系粘着剤、グラシン紙(剥離紙、厚み60μm)6枚およびRFIDインレット6個を準備した。各RFIDインレットに、それぞれ異なるアクリル系粘着剤を15.0g/m2塗布して、剥離紙に貼付け、サンプル1〜6を得た。得られた各サンプル1〜6を30分静置した後、以下の試験および測定を行った。
[屈曲剥離試験]
各サンプル1〜6を半径3cm程度の曲率となるように手で曲げ、RFIDインレットの剥離が生じないかを目視観察した。剥離が生じていない場合を○、RFIDインレット端部が浮くなど一部剥離の兆候が見られた場合を△、剥離が確認された場合を×として評価した。結果を表1に示す。
[剥離強度測定]
各サンプル1〜6について、JIS Z 0237に従い、剥離強度(F2)を測定した。結果を表1に示す。
[剥離紙の損傷確認試験]
剥離強度(F2)を測定した後の剥離紙の様子を、目視により観察した。グラシン紙に損傷が見られない場合を○、パルプ繊維が浮くなど、グラシン紙に、破れるまたは裂けるまでには至らない損傷が見られた場合を△、グラシン紙が破れるまたは裂けるなどの損傷が見られた場合を×として評価した。結果を表1に示す。
Figure 0006418751
[評価]
表1より、剥離強度(F2)が0.35N/10mmであるサンプル1では、屈曲剥離試験において、RFIDインレットが剥離紙から剥離する兆候が見られた。そのため、後述するように、製造工程において、RFIDタグ連結体を作成し、ロール状に捲回することを考慮すると、剥離強度(F2)は、0.35N/10mm以上、特には、0.4N/10mm以上であることが好ましい。
また、剥離強度(F2)が2.35N/10mmであるサンプル6では、剥離紙の損傷確認試験において、グラシン紙に、破れるまたは裂けるまでには至らない損傷が見られた。そのため、RFIDインレット5の交換のために、第二粘着層6およびRFIDインレット5を、基材1または残部3bから剥離することを考慮すると、剥離強度(F2)は、2.35N/10mm以下、特には、2.0N/10mm以下であることが好ましい。
第二粘着層6が再剥離性を有していることにより、RFIDラベル4は、容易に基材1または残部3bから剥がすことができる。RFIDタグ10の出荷前にRFIDインレット5に搭載されたICチップに不具合が発見された場合であっても、基材1または残部3bから、そのRFIDラベル4を取り除き、新しいRFIDラベル4を貼着することができる。そのため、RFIDタグ連結体の全体が不良品とならず、歩留まりが大きく向上する。
また、RFIDインレットが剥離層と接着層との間に挿入されている従来のRFIDタグは、基材側に、RFIDインレットに起因する凹凸が形成される。基材にプリンターによる印刷を施す場合、この凹凸が影響して、印刷が不鮮明になったり、プリンターヘッドと接触して、ICチップの破損を生じたりする可能性がある。本実施形態によれば、RFIDインレット5による基材1の凹凸は小さく、印刷に与える影響はほとんどない。
図1では、帯状のRFIDタグ10を例示しているが、RFIDタグ10の大きさおよび形状は、特に限定されない。荷物取り付け用、リストバンド等、用途に応じて設定すればよい。
基材1の材質は特に限定されず、例えば、感熱紙などの紙、ポリエステル、ポリプロピレンまたは塩化ビニルなどからなる樹脂フィルムなどが挙げられる。その厚みも特に限定されないが、通常、10〜300μmであり、50〜150μmであることが好ましい。基材1の厚みがこの範囲であれば、十分な強度を有し、RFIDタグ10の柔軟性も損なわない。
第一粘着層2は、露出部分Bを基材1または剥離層の残部3bと接着させた場合、あるいは、露出部分Bを荷物等に直接接着させた場合、容易には剥離しない程度の接着力を有することが好ましい。例えば、第一粘着層2は、RFIDラベル4が貼着されている基材1または残部3bに対する剥離強度(F1)が0.02〜0.05N/10mmの粘着成分からなることが好ましい。剥離強度(F1)は、同様に、JIS Z 0237(180度法)に準じて求めた数値である。
第一粘着層2に使用される粘着成分としては、例えば、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ゴム系粘着剤などが挙げられる。また、第一粘着層2の厚みは、10〜30μmであることが好ましい。第一粘着層2の厚みがこの範囲であれば、十分な接着性を有し、RFIDタグ10の柔軟性も損なわない。
剥離層3の材質も特に限定されない。例えば、シリコーン樹脂などによる樹脂加工が施された紙や樹脂フィルム、不織布などが挙げられる。その厚みも特に限定されないが、通常、10〜300μmであり、50〜150μmであることが好ましい。剥離層3の厚みがこの範囲であれば、十分な強度を有し、RFIDタグ10の柔軟性も損なわない。
RFIDラベル4を貼着する位置は、基材1または第一粘着層2との接触面とは反対の面における残部3bであれば、特に限定されない。なかでも、RFIDタグ10を屈曲させた場合に、第一粘着層の露出部Bに対向する位置にRFIDラベル4を貼着することが好ましい。この位置にRFIDラベル4を貼着することで、使用時に、RFIDラベル4を第一粘着層の露出部Bで覆うことが可能となる。すなわち、露出部BがRFIDラベル4の保護層となるため、RFIDインレット5に搭載されたICチップの損傷を防止する効果が期待できる。
特に、基材1および剥離層3がそれぞれ帯状であり、剥離部3aを剥離層3の長手方向の一方の端部付近に設けた場合、RFIDラベル4は、剥離層3の長手方向の他方の端部付近に貼着されていることが好ましい。径の大きなループを形成することができ、使用が容易になるためである。
同様に、基材1および剥離層3がそれぞれ帯状であり、剥離部3aを剥離層3の長手方向の一方の端部付近に設けた場合、RFIDインレット5は、剥離層3の長手方向の他方の端部付近と第一粘着層2を介して相対する基材1に貼着されていることが好ましい。
スリット7の位置や形状も、特に限定されない。RFIDインレット5が、残部3bに貼着されている場合は、少なくとも残部3bがRFIDインレット5全体を貼着できるだけの面積を有していればよい。そのため、スリット7は、RFIDインレット5の近傍や周囲にあってもよい。また、例えば図2(a)および(b)に示すように、RFIDインレット5は、RFIDタグ10の使用時に、第一粘着層2を有した基材1と、基材1および残部3bの積層体とで挟まれることが好ましい。そのため、第一粘着層2の露出部を形成する剥離部3aは、少なくともRFIDインレット5全体を覆うだけの面積を有していればよい。
なかでも、基材1および剥離層3がそれぞれ帯状であり、剥離部3aを剥離層3の長手方向の一方の端部付近に設け、RFIDインレット5を他方の端部付近に貼着した場合には、生産性の点で、剥離部3aが設けられた一方の端部寄りの位置に、一本のスリット7を形成することが好ましい。また、RFIDインレット5全体を覆うだけの十分な面積を有する露出部が形成されるような位置に、一本のスリット7を形成することが好ましい。
スリット7は、単に切り込みであってもよいし、幅を持っていてもよい。すなわち、剥離層3の一部を剥離してスリット7を形成してもよい。また、その形状も特に限定されず、直線状、波型、ミシン目などが挙げられる。
RFIDラベル4は、図5(a)に示すように、保護層8を有していてもよい。保護層8は、第三粘着層9を介して、RFIDインレット5と接着することができる。保護層8としては、特に限定されない。例えば、紙および樹脂フィルムなど、基材1と同様の素材を挙げることができる。第三粘着層9も、第一粘着層2と同様の構成にすることができる。
さらに、図5(b)に示すように、RFIDラベル4は、複数の保護層(第一保護層8aおよび第二保護層8b)を有していてもよい。この構成にすることにより、ICチップの保護をより確実にすることができる。図5(b)では、第一保護層8aと第二保護層8bとの間に、RFIDインレット5が配置されているが、この構成に特に限定されない。第一保護層8aおよび第二保護層8bも、それぞれ粘着層9(第三粘着層9aおよび第三粘着層9b)を介して、RFIDインレット5と接着することができる。保護層8aと8bは、保護層8と同様の素材を使用することができ、第三粘着層9aおよび9bも、第三粘着層9と同様の素材を使用することができる。
RFIDインレット5は、アンテナとICチップとを備えている(いずれも図示せず)。RFIDインレット5としては、例えば、ポリエステルフィルム上に形成されたアンテナと、前記アンテナと接続されたICチップとを搭載するRFIDインレットを挙げることができる。
RFIDタグ10を使用する具体的方法としては、剥離部3aを剥離して露出部分Bを形成し、RFIDラベル4を介して、基材1または第一粘着層2との接触面とは反対の面における残部Bに、露出部分Bを接着させる方法があげられる。
RFIDタグ10は、以下の工程により、図1(c)に示すようなRFIDタグ連結体11を製造し、例えば出荷先で個々に切り離すことにより得られる。
(i)まず、基材1に、粘着層2を介して剥離層3を積層する。長尺でロール状の基材
1に、コーティング機などにより、粘着剤を塗布して、粘着層2を形成する。ついで、やはり長尺でロール状の剥離層3を、粘着層2に積層する。
(ii)次いで、剥離層3を剥離部3aと剥離部3a以外の残部3bとに分離するスリッ
ト7を形成する。スリット7の形成方法は特に限定されない。例えば、剥離層3のみに切り込みを設け、基材1には切り込みを設けない、いわゆるハーフカット加工により形成することができる。
(iii)最後に、RFIDインレット5を、再剥離性の第二粘着層6を介して、基材1または第一粘着層2との接触面とは反対の面における残部に貼着する。RFIDインレット5には、図5(a)に示すように、保護層8を設けてもよい。また、図5(b)に示すように、RFIDインレット5を複数の保護層で挟み込むような構成にしてもよい。この場合、第二保護層8bと第二粘着層6とから構成される市販のタック紙を使用することにより、RFIDラベル4を、より簡便な方法で形成することができる。製造されたRFIDタグ連結体11は、例えばロール状に巻き取られ、出荷される。
この製造方法においては、RFIDインレット5を、再剥離性の第二粘着層6を介して基材1または剥離層3の所定の位置に貼着すればよいため、特別な装置が不要であり、また、生産効率もよい。
これらの工程中、必要に応じて、基材1や剥離層3には、RFIDタグ10ごとに切り離すためのミシン目12や、RFIDタグ10の外形を定めるためのスリット、さらにその他のスリットを形成する工程、および、余分な基材を剥離する工程などが行われる。
さらに、出荷前には検査工程が行われる。検査工程においては、ICチップの不具合などがないか検査される。ICチップに不具合が発見された場合、そのICチップを搭載しているRFIDインレット5を、第二粘着層6ごと剥離し、新しいRFIDインレット5を別の第二粘着層6を介して貼着させる。これにより、長尺の基材や剥離紙に影響を与えることなく不具合を取り除けるので、歩留まりが著しく向上する。
得られるRFIDタグ連結体11は、複数のRFIDタグ10を備えている。RFIDタグ連結体11を構成するRFIDタグ10の数は、特に限定されないが、通常は500枚程度である。
本発明に係るRFIDタグは、例えば、空港での手荷物用タグや、遊園地等の入園タグなどとして有用である。
1:基材、2:第一粘着層、3:剥離層、3a:剥離部、3b:残部、4:RFIDラベル、5:RFIDインレット、6:第二粘着層、7:スリット、8:保護層、8a:第一保護層、8b:第二保護層、9:第三粘着層、9a:第三粘着層、9b:第三粘着層、10:RFIDタグ、11:RFIDタグ連結体、12:ミシン目、20:従来技術によるRFIDタグ、21:基材、22:粘着層、23:剥離層、23a:剥離部、23b:残部、24:RFIDラベル、25:RFIDインレット

Claims (8)

  1. 基材と、
    第一粘着層と、
    前記第一粘着層を介して前記基材に積層されている剥離層と、
    再剥離性の第二粘着層およびRFIDインレットを有するRFIDラベルと、を備え、
    前記剥離層は、剥離部と、前記剥離部以外の残部と、を有し、
    前記剥離部と前記残部との間には、前記剥離部を剥離して前記第一粘着層の露出部を形成させるためのスリットが形成されており、
    前記基材および前記剥離層は、それぞれ帯状であり、
    前記剥離部は、前記剥離層の長手方向の一方の端部付近に設けられ、
    前記RFIDインレットは、前記残部に対向する前記基材に、前記第二粘着層を介して貼着されている、RFIDタグ。
  2. 前記第二粘着層は、前記RFIDインレットが貼着される前記基材に対する剥離強度が0.4〜2.0N/10mmである粘着成分により形成されている、請求項1記載のRFIDタグ。
  3. 前記第二粘着層、アクリル系粘着剤を有する、請求項1または2に記載のRFIDタグ。
  4. 前記RFIDラベル、前記RFIDタグを屈曲させた場合に、前記第一粘着層の露出部に対向する位置に貼着されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のRFIDタグ。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載のRFIDタグからなる荷物用RFIDタグ。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載のRFIDタグを、複数備えるRFIDタグ連結体。
  7. 前記剥離部を剥離して第一粘着層の一部を露出させ、前記RFIDラベルを介して、前記基材に、前記露出部を接着させる、請求項1〜のいずれか1項に記載のRFIDタグの使用方法。
  8. 基材に、第一粘着層を介して剥離層を積層する工程と、
    前記剥離層に、前記剥離層を剥離部と前記剥離部以外の残部とに分離するスリットを形成する工程と、
    RFIDインレットを、前記基材に、再剥離性の第二粘着層を介して貼着する工程と、を有し
    前記基材および前記剥離層は、それぞれ帯状であり、
    前記剥離部は、前記剥離層の長手方向の一方の端部付近に設けられ、
    前記RFIDインレットは、前記基材に、前記残部に対向するように貼着される、RFIDタグ連結体の製造方法。
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