JP5223240B2 - 水素透過膜およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、水素を含む混合ガスから水素を選択的に透過および分離する水素透過性に優れた水素透過膜およびその製造方法に関する。
水素を選択的に透過し、かつ、分離する水素透過膜は、半導体用シリコン製造等に用いる還元ガス生成用の高純度水素精製装置において使用されている。近年、このような水素透過膜は、燃料電池の燃料として用いる水素ガスを得るために、分離精製装置に適用することが考えられている。
炭化水素燃料を水蒸気改質することにより得られた、水素を含んだ混合ガスを、水素透過膜の片面に加圧すると、水素だけが、水素透過膜中に溶け込んで拡散し、反対側の面へ通り抜けることができる。このようにして、水素透過膜により混合ガスから分離をすることにより、水素を高純度に精製できる。
従来、水素透過膜として、Pd膜や、Pd−Ag合金またはPd−Y合金などからなるPd合金膜が使用されている。
かかるPd膜およびPd合金膜の水素透過性は、様々なガス成分の中で水素ガスだけが、膜中に水素原子となって溶解し、膜の反対側まで拡散し、水素原子同士が結合して再び水素分子に戻ることにより、発現する。
水素透過膜の水素透過流量J(molH2・m-2・sec-1)は、水素透過係数φ(molH2・m-1・sec-1・Pa-0.5)、加圧側の水素分圧Ph(Pa)、透過側の水素分圧Pl(Pa)、および水素透過膜の膜厚d(m)を用いて、次式のように表される。
J=φ・(Ph0.5−Pl0.5)/d
この式から、水素透過係数φの高い材料ほど水素透過流量Jが多いが、同じ材料でも膜厚が薄いほど、水素透過流量Jが増加することが理解される。例えば、温度を400℃、加圧側の水素分圧を0.2MPa、透過側の水素分圧を常圧とした条件で、膜厚が20μmであるPd膜の水素透過流量Jが20mL/min・cm2であった場合、膜厚を1/20の1μmにすると、水素透過流量Jは、20倍の400mL/min・cm2まで増加する。ここで、Pdの使用量は膜厚に比例するので、Pdの使用量は1/20となる。このため、膜厚を薄くすることは、水素透過膜の水素透過性および材料費の両面から有利である。
例えば、特許文献1では、膜厚0.1〜20μmの薄いPd合金膜を、膜厚40〜300μmの柱状構造膜で補強する構造が提案されている。しかしながら、柱状構造膜を通過する水素ガス量の圧力損失が大きく、水素透過膜の膜厚から期待されるよりも、透過水素量流量が少ないという問題がある。
また、特許文献2では、Pd合金材を圧延して箔にする水素透過膜の製造方法が提案されている。しかしながら、圧延法では水素透過膜の膜厚を5μm以下まで薄膜化することは困難であるという問題がある。
かかる問題を解決するために、本発明者は、検討を重ね、特許文献3に記載されているように、非通気性基板の上にスパッタリング法により作成した膜厚20μm以下の水素透過膜を剥離することにより、PdまたはPd合金膜の薄膜を効率よく製造する方法を提案している。しかしながら、膜厚が1μm以下になると、基板から水素透過膜を剥離することが困難となるという問題がある。
特開平10−296061号公報 特開2003−10659号公報 特開2005−218963号公報
本発明は、このような従来の事情に鑑み、基板から剥離が可能で、多量の水素透過流量を得ることが可能な極薄膜の水素透過膜を提供することを目的とする。
本発明者は、前述の課題を解決するために鋭意検討し、本発明を完成するに至った。
本発明の水素透過膜は、PdまたはPd合金からなる膜厚0.1〜1μmの水素透過層と、該水素透過層の外周に設けられ、PdまたはPd合金からなる膜厚3μm以上の外周部とからなる。
さらに、前記Pd合金が、Pd−Ag合金、Pd−Cu合金、Pd−Y合金、およびPd−希土類金属合金からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
本発明の水素透過膜の製造方法は、ガラス板、セラミックス板、酸化物または窒化物からなる膜厚0.01〜1μmのバリア層を被覆したガラス板、酸化物または窒化物からなる膜厚0.01〜1μmのバリア層を被覆したセラミックス板、酸化物または窒化物からなる膜厚0.01〜1μmのバリア層を被覆したシリコンウエハー、および、酸化物または窒化物からなる膜厚0.01〜1μmのバリア層を被覆した金属板からなる群より選ばれる1種である基板に、PdまたはPd合金からなる膜厚0.1〜1μmmの水素透過層を形成し、得られた水素透過層の外周に、PdまたはPd合金からなる膜厚3μm以上の外周部を形成し、前記基板上から、得られた外周部および水素透過層を一体のまま剥離する。
さらに、前記バリア層を、Al、Cr、Si、およびTiのうちの少なくとも一種の酸化物または窒化物により形成することが好ましい。
本発明に係る水素透過膜は、多量の水素透過流量を得ることができ、膜厚1μm以下という極薄膜の水素透過膜でありながら、破損および屈曲などの変形が生じることなく、効率よく製造することができる。従って、燃料電池の燃料用水素ガスの分離・精製装置に好適な水素透過膜を提供することができる。
本発明の水素透過膜は、基板の上に、スパッタリング法を用いて、水素のみを選択的に透過する膜厚0.1〜1μmの水素透過層を形成し、得られた水素透過層の外周に、PdまたはPd合金からなる膜厚3μm以上の外周部を形成し、これらを前記基板から剥離することにより得られる。
本発明について、図面を参照して説明する。
図1に、本発明の水素透過膜の実施態様を平面図で示す。図示した実施態様では、輪郭が方形および円形であり、これら以外にも、形状は適宜選択できる。また、水素透過膜は、水素のみを選択的に透過する水素透過層(1、2)と、水素透過層(1、2)の周囲全体に形成された外周部(3、4)とからなる。
(水素透過層)
水素透過層は、PdまたはPd合金からなる。Pd合金としては、Pd−Ag合金、Pd−Cu合金、Pd−Y合金、Pd−希土類金属合金などがあげられる。
水素透過層の膜厚は、0.1〜1μmである。膜厚が、1μmより厚いと、面積あたりの水素透過流量が減少してしまうので、同じ水素透過流量を得るためには、広い面積が必要となり、結局、大面積の厚い膜を使用することになり、貴金属であるPdの使用量が多くなって、実用的でない。また、膜厚が、0.1μmより薄いと、水素透過層が圧力差で破損しやすくなってしまう。
Pdに、Ag、Yまたは希土類金属を含有させると、Pd単独の場合よりも水素透過係数が高まるが、水素の多量溶解による耐久性の劣化も生じてしまう。よって、Pd合金の合金組成範囲を、水素透過係数と耐久性から規制し、Pd−Ag合金のAg含有量は15〜30mol%とし、Pd−Y合金のY含有量は5〜10mol%とし、Pd−希土類金属合金の希土類金属含有量は5〜10mol%とすることが好ましい。Ag含有量が15mol%以下であったり、Y含有量が5mol%以下であったり、あるいは、希土類金属含有量が5mol%以下である場合には、水素透過係数が不十分となり、Ag含有量が30mol%以上であったり、Y含有量が10mol%以上であったり、あるいは、希土類金属含有量が10mol%以上である場合は、耐久性が不足してしまう。
また、Pdに、Cuを含有させると、Pd単独の場合よりも水素の溶解量が減少して、耐久性が高まる。このとき、水素透過係数が低下するが、Cu含有量が45〜60mol%の範囲では、低い水素溶解量を維持したままに、水素透過係数が高まる。これは、水素拡散係数の高い体心立方構造のPdCu合金が形成されることに起因すると考えられている。
よって、Pd−Cu合金では、Cu含有量は45〜60mol%とすることが好ましい。Cu含有量が45mol%以下であったり、あるいは、60mol%以上である場合は、水素透過係数が不足してしまう。
(外周部)
本発明では、水素透過層の外周に外周部を形成する点に特徴がある。かかる外周部を形成することにより、製造に際して、極薄膜からなる水素透過層を破損させたり、あるいは、屈曲させることなく、水素透過膜を基板から剥離させることが可能となる。
外周部の材質は、PdまたはPd合金であればよいが、Pg−Ag合金、Pd−Cu合金、Pd−Y合金、またはPd−希土類金属合金が、好適に使用できる。また、水素透過層と同一の材質である方が、水素溶解および放出にともなう膨張または収縮が、同じとなり、破損や変形を防止するという理由から、より好ましい。
外周部の膜厚は、3μm以上であることが望ましい。外周部の膜厚が3μmより薄いと、基板から剥離する際に、水素透過層に、破れや屈曲が生じてしまう。外周部の膜厚は、5μm程度があればよく、さらに厚くてもかまわないが、前述の機能を発揮するためには、10μm程度で充分である。
また、外周部の幅は、水素透過膜の形状・大きさなどにより、任意に決定される。例えば、水素透過膜が直径20mmの円形、または20×30mmの長方形である場合、外周部の幅は2mm以上とするのが望ましい。外周部の幅が2mm以下では、基板から剥離する際に、水素透過膜が屈曲して破損してしまう。外周部の幅は5mm程度あればよく、さらに幅広くてもかまわないが、水素透過膜の屈曲を抑制するためには10mm程度で充分である。
(水素透過膜の製造)
水素透過層および外周部の形成には、真空蒸着法、イオンプレーティング法、またはスパッタリング法などの真空成膜法、ないしは、湿式めっき法を用いることができる。
特に、水素透過層を膜厚0.1〜1μmに形成するためには、水素透過能のあるPdまたはPd合金からなる水素透過層を、基板の上に直接、形成することが可能であり、基板と水素透過層との間に適度な密着力を持たせることができ、かつ、成膜中に薄膜が剥離または脱落することがないように、スパッタリング法を用いることが望ましい。この場合、外周部の成膜に際しても、水素透過層の成膜と連続的に処理を行うため、スパッタリング法を用いることが望ましい。
水素透過層の成膜に際して用いる基板としては、ガラス板、セラミックス板、酸化物または窒化物からなる膜厚0.01〜1μmのバリア層を被覆したガラス板、酸化物または窒化物からなる膜厚0.01〜1μmのバリア層を被覆したセラミックス板、酸化物または窒化物からなる膜厚0.01〜1μmのバリア層を被覆したシリコンウエハー、および、酸化物または窒化物からなる膜厚0.01〜1μmのバリア層を被覆した金属板からなる群より選ばれる1種を用いる。例えば、ガラス板としては、ソーダ灰ガラス、クラウンガラス、合成石英ガラスなどが使用できる。セラミックス板としては、アルミナ、ジルコニア、窒化シリコンなどが使用できる。シリコンウェハーは、表面が平滑であればよく、結晶方位、およびn型、p型を限定しない。金属板は、ステンレス鋼、Ni基合金などが使用できる。スパッタで作製した水素透過層は、基板表面の形状をそのまま転写するので、ガラス板、セラミックス板、金属板の表面は、緻密であるのが好ましい。多孔質では、水素透過層にピンホールが生じてしまう。さらに、ガラス板、セラミックス板、金属板の表面は、平滑であるのが好ましい。表面が粗いと、水素透過層にピンホールが生じたり、アンカー効果によって水素透過層が剥離できなくなってしまう。
バリア層は、Al、Cr、Si、およびTiのうちの少なくとも一種の酸化物または窒化物により形成する。シリコンウエハーおよび金属板では、バリア層で被覆しないまま、直接、基板の上に水素透過層を成膜すると、密着が強すぎて、水素透過膜を剥離させることができなくなることがある。ガラス板およびセラミックス板の場合、バリア層の形成は必須ではないが、バリア層を形成することが好ましい。
バリア層の膜厚は、0.01〜1μmの範囲内とすることが望ましい。膜厚が1μm程度あれば、バリア効果を十分に得ることができるので、1μmを超えて成膜しても、成膜コストを増加するだけとなり、好ましくない。また、膜厚が0.01μmより薄いと、バリア効果が十分でなく、固着してしまったり、剥離できなくなるため、好ましくない。
製造に際しては、最初に、スパッタリング装置のチャンバー内に、基板と、PdまたはPd合金からなる水素透過層用のターゲットと、外周部用のターゲットとを、それぞれ配置する。水素透過層と外周部を同一の組成とする場合は、ひとつのターゲットを用いてよい。
次に、図2に断面図を示したように、適切なスパッタリング条件の下で、基板(5)の上に水素透過層(6)となるPdまたはPd合金を所定の膜厚に成膜し、得られた水素透過層(6)のうち、水素を透過させる部分にマスキングを施して、マスキングされた部分以外に、外周部(9)を所定の膜厚に積層する。その後、外周部(9)と水素透過層(6)とを一体のまま、基板(5)から剥離させることにより、水素透過膜(7)を得る。
あるいは、図3に断面図を示したように、基板の上に図示しないマスキングを施して、マスキングされた部分以外に、外周部(9)を所定の膜厚に成膜し、マスキングを取り除いてから、水素透過層(6)を形成して、その後、外周部(9)と水素透過層(6)とを一体のまま、基板(5)から剥離させることにより、水素透過膜(7)を得る。
さらに、図4に断面図を示したように、再びマスキングを施して、外周部(10)を形成してもよい。
なお、製造に際して、スパッタリング装置およびスパッタリング法は、公知のいずれかを採用すればよい。基板からの剥離については、機械的に引き剥がしてもよいが、水素ガスを含む混合ガス雰囲気中に暴露することにより剥離する方法でもよく、この方法を採用することにより、水素透過膜への損傷を少なくすることができる。
本発明の実施の形態を、実施例を用いてさらに詳しく説明する。
(実施例1)
Pdターゲットを取り付けたスパッタリング装置(ULVAC社製、SBH2306RDE)の水冷基板ホルダーに、50mm×75mm×1.2mmのソーダ灰ガラス板を基板として取り付けた。この基板の上に、内径が30mmである円形に開口したSUS430製の第1のマスクを取り付け、スパッタリング装置内を真空排気し、真空度が5×10-4Paに達したところでArガスを導入して、圧力1Paにおいて、PdターゲットにDC1.0Aのスパッタ電流を投入することにより、基板の上で、第1のマスクの開口部の中に、膜厚0.5μmの水素透過層を形成した。
その後、スパッタリング装置内を大気開放して、第1のマスクの開口部と同心円状に、外径が20mmである円形のSUS430製の第2のマスクを取り付け、再び、スパッタリング装置内を真空排気し、真空度が5×10-4Paに達したところでArガスを導入して、圧力1Paにおいて、PdターゲットにDC1.0Aのスパッタ電流を投入することにより、水素透過層の輪郭より内側を縁取るように、膜厚4.5μmの外周部を積層した。従って、外周部は、外径が30mmで、内径が20mmの環状である。
その後、スパッタリング装置内を大気開放して、基板から第1マスクおよび第2マスクを取り外した。
次に、外周部をピンセットで摘んで引き剥がした結果、水素透過層と外周部からなる水素透過膜が、破れや屈曲なく剥離できた。得られた水素透過膜は、断面が図2に示され、内径20mmで、膜厚0.5μmである水素透過部分を有し、その外側に、外径30mmで、膜厚5μmである外周部が縁取り、水素透過層および外周部は、Pdからなる。
さらに、評価用として、内径が11mmの円形に開口したSUS430製の第1のマスクと、外径が6mmである円形のSUS430製の第2のマスクを使用したこと以外は、前述と同様にして、内径6mmで、膜厚0.5μmである水素透過部分を有し、その外側に、外径11mmで、膜厚5μmである外周部が縁取る水素透過膜を作製し、得られた水素透過膜を、外径11mmのSUS316L製の多孔質支持体と重ね合わせて、本発明者が作製した試験用の水素透過測定装置に取り付け、温度400℃、上流側水素ガス圧力0.2MPa、透過側は常圧として、質量流量計で水素透過流量を測定したところ、水素透過流量は、637mL/min・cm2であった。
(実施例2)
Pd−23mol%Ag合金ターゲットを取り付けたスパッタリング装置(ULVAC社製、SBH2306RDE)の水冷基板ホルダーに、50mm×75mm×0.8mmのクラウンガラス板を基板として取り付けた。この基板の上に、内径が30mmである円形に開口したSUS430製の第1のマスクを取り付けた後、開口部と同心円状に、外径が20mmである円形のSUS430製の第2のマスクを取り付けて、スパッタリング装置内を真空排気し、真空度が5×10-4Paに達したところでArガスを導入して、圧力1Paにおいて、Pd−23mol%Ag合金ターゲットにDC1.0Aのスパッタ電流を投入することにより、外径が30mmで、内径が20mmの環状である膜厚9μmの外周部を形成した。
その後、スパッタリング装置内を大気開放して、第2マスクを取り外した後、再び、スパッタリング装置内を真空排気し、真空度が5×10-4Paに達したところでArガスを導入して、圧力1Paにおいて、Pd−23mol%Ag合金ターゲットにDC1.0Aのスパッタ電流を投入することにより、第1のマスクの開口部に、Pd−23mol%Ag合金からなる水素透過層を、0.8μm積層した。その後、スパッタリング装置内を大気開放して、基板から第1のマスクを取り外した。
次に、外周部をピンセットで摘んで引き剥がした結果、水素透過層と外周部からなる水素透過膜が、破れや屈曲なく剥離できた。得られた水素透過膜は、断面が図3に示され、内径20mmで、膜厚0.8μmである水素透過部分を有し、その外側に、外径30mmで、膜厚9.8μmである外周部が縁取り、水素透過層および外周部は、Pd−23mol%Ag合金からなる。
さらに、評価用として、内径が11mmの円形に開口したSUS430製の第1のマスクと、外径が6mmである円形のSUS430製の第2のマスクを使用したこと以外は、前述と同様にして、内径6mmで、膜厚0.5μmである水素透過部分を有し、その外側に、外径11mmで、膜厚5μmである外周部が縁取る水素透過膜を作製し、得られた水素透過膜を、外径11mmのSUS316L製の多孔質支持体と重ね合わせて、本発明者が作製した試験用の水素透過測定装置に取り付け、温度400℃、上流側水素ガス圧力0.2MPa、透過側は常圧として、質量流量計で水素透過流量を測定したところ、水素透過流量は、597mL/min・cm2であった。
(実施例3)
Si34を膜厚100nmで被覆した直径76.2mm(3インチ)のSiウェハーを基板に用いたこと以外は、実施例2と同様にして、基板の上に水素透過膜を製造し、真空グローブボックス内に入れて、真空排気した後、水素ガスを0.10kPa、導入した結果、破れや屈曲なく剥離することができた。得られた水素透過膜は、断面が図3に示され、内径20mmで、膜厚0.8μmである水素透過部分を有し、その外側に、外径30mmで、膜厚9.8μmである外周部が縁取り、水素透過層および外周部は、Pd−23mol%Ag合金からなる。
さらに、評価用として、内径が11mmの円形に開口したSUS430製の第1のマスクと、外径が6mmである円形のSUS430製の第2のマスクを使用したこと以外は、前述と同様にして、内径6mmで、膜厚0.8μmである水素透過部分を有し、その外側に、外径11mmで、膜厚9.8μmである外周部が縁取る水素透過膜を作製し、得られた水素透過膜を、外径11mmのSUS316L製の多孔質支持体と重ね合わせて、本発明者が作製した試験用の水素透過測定装置に取り付け、温度400℃、上流側水素ガス圧力0.2MPa、透過側は常圧として、質量流量計で水素透過流量を測定したところ、水素透過流量は、593mL/min・cm2であった。
なお、Si34を膜厚100nmで被覆したSiウェハーは、次のようにして作製した。すなわち、Si34ターゲットを取り付けたスパッタリング装置(ULVAC社製、SBH2306RDE)の水冷基板ホルダーに、直径76.2mm(3インチ)のSiウェハーを取り付けて、スパッタリング装置内を真空排気し、真空度が5×10-4Paに達したところでArガスを導入して、圧力1Paにおいて、Si34ターゲットにRF400Wの高周波電力を投入することにより、Si34層を膜厚100nmで形成した。
(実施例4)
PdターゲットとCuターゲットを取り付けたスパッタリング装置(ULVAC社製、SBH2306RDE)の水冷基板ホルダーに、熱酸化SiO2で被覆された直径76.2mm(3インチ)のSiウェハーを基板として取り付けた。この基板の上に、内径が30mmである円形に開口したSUS430製の第1のマスクを取り付け、スパッタリング装置内を真空排気し、真空度が5×10-4Paに達したところでArガスを導入して、圧力1Paにおいて、PdターゲットにDC0.4Aのスパッタ電流と、CuターゲットにDC0.6Aのスパッタ電流とを、同時に投入して、第1のマスクの開口部の中に、膜厚0.4μmの水素透過層を形成した。
その後、スパッタリング装置内を大気開放して、第1のマスクの開口部と同心円状に、外径が20mmである円形のSUS430製の第2のマスクを取り付け、再び、スパッタリング装置内を真空排気し、真空度が5×10-4Paに達したところでArガスを導入して、圧力1Paにおいて、PdターゲットにDC0.4Aのスパッタリング電流と、CuターゲットにDC0.6Aのスパッタリング電流とを投入することにより、水素透過層の輪郭より内側を縁取るように、膜厚3μmの外周部を積層した。従って、外周部は、外径が30mmで、内径が20mmの環状である。
その後、スパッタリング装置内を大気開放して、基板から第1マスクおよび第2マスクを取り外した。
次に、外周部をピンセットで摘んで引き剥がした結果、水素透過層と外周部からなる水素透過膜が、破れや屈曲なく剥離できた。得られた水素透過膜は、断面が図2に示され、内径20mmで、膜厚0.4μmである水素透過部分を有し、その外側に、外径30mmで、膜厚3.4μmである外周部が縁取り、水素透過層および外周部は、Pd−52mol%Cu合金からなる。
さらに、評価用として、内径が11mmの円形に開口したSUS430製の第1のマスクと、外径が6mmである円形のSUS430製の第2のマスクを使用したこと以外は、前述と同様にして、内径6mmで、膜厚0.4μmである水素透過部分を有し、その外側に、外径11mmで、膜厚3.4μmである外周部が縁取る水素透過膜を作製し、得られた水素透過膜を、外径11mmのSUS316L製の多孔質支持体と重ね合わせて、本発明者が作製した試験用の水素透過測定装置に取り付け、温度400℃、上流側水素ガス圧力0.2MPa、透過側は常圧として、質量流量計で水素透過流量を測定したところ、水素透過流量は、625mL/min・cm2であった。
(実施例5)
Pd-8mol%Y合金ターゲットを用い、水素透過層の膜厚を1μmとしたこと以外は、実施例2と同様にして、水素透過膜を製造した。
次に、外周部をピンセットで摘んで引き剥がした結果、水素透過層と外周部からなる水素透過膜が、破れや屈曲なく剥離できた。得られた水素透過膜は、断面が図3に示され、内径20mmで、膜厚1μmである水素透過部分を有し、その外側に、外径30mmで、膜厚10μmである外周部が縁取り、水素透過層および外周部は、Pd−8mol%Y合金からなる。
さらに、評価用として、内径が11mmの円形に開口したSUS430製の第1のマスクと、外径が6mmである円形のSUS430製の第2のマスクを使用したこと以外は、前述と同様にして、内径6mmで、膜厚1μmである水素透過部分を有し、その外側に、外径11mmで、膜厚10μmである外周部が縁取る水素透過膜を作製し、得られた水素透過膜を、外径11mmのSUS316L製の多孔質支持体と重ね合わせて、本発明者が作製した試験用の水素透過測定装置に取り付け、温度400℃、上流側水素ガス圧力0.2MPa、透過側は常圧として、質量流量計で水素透過流量を測定したところ、水素透過流量は、764mL/min・cm2であった。
(実施例6)
PdターゲットとPd−23mol%Ag合金ターゲットを取り付けたスパッタリング装置(ULVAC社製、SBH2306RDE)の水冷基板ホルダーに、50mm×75mm×0.8mmのクラウンガラス板を基板として取り付けた。この基板の上に、内径が30mmである円形に開口したSUS430製の第1のマスクを取り付け、スパッタリング装置内を真空排気し、真空度が5×10-4Paに達したところでArガスを導入して、圧力1Paにおいて、PdターゲットにDC1.0Aのスパッタ電流を投入することにより、第1のマスク開口部の中に、膜厚0.3μmの水素透過層を形成した。
その後、スパッタリング装置内を大気開放して、第1のマスクの開口部と同心円状に、外径が20mmである円形のSUS430製の第2のマスクを取り付け、再び、スパッタリング装置内を真空排気し、真空度が5×10-4Paに達したところでArガスを導入して、圧力1Paにおいて、Pd−23mol%Ag合金ターゲットにDC1.0Aのスパッタ電流を投入することにより、水素透過層の輪郭より内側を縁取るように、膜厚4.7μmの外周部を積層した。従って、外周部は、外径が30mmで、内径が20mmの環状である。
その後、スパッタリング装置内を大気開放して、基板から第1マスクおよび第2マスクを取り外した。
次に、真空グローブボックス内に入れて、真空排気した後、水素ガスを0.10kPa、導入した結果、破れや屈曲なく剥離することができた。得られた水素透過膜は、断面が図2に示され、内径20mmで、膜厚0.3μmである水素透過部分を有し、その外側に、外径30mmで、膜厚10μmである外周部が縁取り、水素透過層はPdからなり、外周部はPd−23mol%Ag合金からなる。
さらに、評価用として、内径が11mmの円形に開口したSUS430製の第1のマスクと、外径が6mmである円形のSUS430製の第2のマスクを使用したこと以外は、前述と同様にして、内径6mmで、膜厚0.3μmである水素透過部分を有し、その外側に、外径11mmで、膜厚10μmである外周部が縁取る水素透過膜を作製し、得られた水素透過膜を、外径11mmのSUS316L製の多孔質支持体と重ね合わせて、本発明者が作製した試験用の水素透過測定装置に取り付け、温度400℃、上流側水素ガス圧力0.2MPa、透過側は常圧として、質量流量計で水素透過流量を測定したところ、水素透過流量は、963mL/min・cm2であった。
(比較例1)
直径76.2mm(3インチ)のSiウェハーを、基板に用いたこと以外は、実施例1と同様にしてスパッタリングを実施した後、水素透過層と外周部は、基板に強固に密着して、剥離することができなかった。
(比較例2)
外周部の膜厚を2.5μmとしたこと以外は、実施例1と同様にしてスパッタリングを実施した後、基板から引き剥がそうとしたところ、水素透過膜が屈曲し、破れてしまった。
(比較例3)
水素透過層の膜厚を0.05μmとしたこと以外は、実施例1と同様にしてスパッタリングを実施した後、基板から引き剥がそうとしたところ、水素透過膜が破れてしまった。
(比較例4)
水素透過層の膜厚を2μmとしたこと以外は、実施例1と同様にしてスパッタリングを実施した後、屈曲や破損することなく、水素透過膜を剥離することができた。
さらに、実施例1と同様に評価を行ったところ、測定された水素透過流量は、185mL/min・cm2と少なかった。
Figure 0005223240
本発明の水素透過膜の実施態様を示す平面図である。 本発明の水素透過膜の一実施例を示す断面図である。 本発明の水素透過膜の一実施例を示す断面図である。 本発明の水素透過膜の一実施例を示す断面図である。
符号の説明
1、2、6 水素透過層
3、4、9、10 外周部
5 基板
7 水素透過膜

Claims (6)

  1. ガラス板、セラミックス板、酸化物または窒化物からなる膜厚0.01〜1μmのバリア層を被覆したガラス板、酸化物または窒化物からなる膜厚0.01〜1μmのバリア層を被覆したセラミックス板、酸化物または窒化物からなる膜厚0.01〜1μmのバリア層を被覆したシリコンウエハー、および、酸化物または窒化物からなる膜厚0.01〜1μmのバリア層を被覆した金属板からなる群より選ばれる1種である基板に、
    PdまたはPd合金からなる膜厚0.1〜1μm薄膜真空成膜法により形成し、得られた薄膜のうち、水素透過層とする部分にマスキングを施し、該マスキングの外側に、PdまたはPd合金からなる膜厚3μm以上の薄膜真空成膜法により積層形成し、前記マスキングを除去して、外周部とその内側に設けられた水素透過層からなる水素透過膜を得て、あるいは、
    マスキングを施し、該マスキングの外側に、PdまたはPd合金からなる膜厚3μm以上の薄膜を真空成膜法により形成し、該マスキングを除去し、該外周部とその内側に、PdまたはPd合金からなる膜厚0.1〜1μmの薄膜を真空成膜法により積層形成し、外周部とその内側に設けられた水素透過層からなる水素透過膜を得て、
    前記基板上から、得られた外周部および水素透過層を一体のまま剥離する、
    ことを特徴とする水素透過膜の製造方法。
  2. 前記バリア層を、Al、Cr、Si、およびTiのうちの少なくとも一種の酸化物または窒化物により形成することを特徴とする請求項に記載の水素透過膜の製造方法。
  3. 前記真空成膜法がスパッタリング法である、請求項1または2に記載の水素透過膜の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法により得られ、PdまたはPd合金からなる膜厚0.1〜1μmの水素透過層と、該水素透過層の外周に設けられ、PdまたはPd合金からなる膜厚3μm以上の外周部とからなることを特徴とする水素透過膜。
  5. 前記Pd合金が、Pd−Ag合金、Pd−Cu合金、Pd−Y合金、およびPd−希土類金属合金からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項に記載の水素透過膜
  6. 前記水素透過層と前記外周部の材質が同一である、請求項4または5に記載の水素透過膜。

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