[第1の実施例]
[本印刷システム1000を含む印刷環境10000全体のシステム構成の説明]
本形態は、背景技術で想定したような課題に対処すべく、POD環境等のオフィス環境とは異なる印刷環境を想定している。故に、ここでは、本印刷システム1000を含むPOD環境の現場(図1の印刷環境10000)全体のシステム環境について説明する。このような印刷環境自体も本形態の特徴の1つである。
尚、本形態では、この本印刷システム1000が適用可能な印刷環境10000のことを、POD環境にも適しているが故に、PODシステム10000と呼ぶ。
図1のPODシステム10000は、構成要素として、本形態の印刷システム1000、サーバコンピュータ103、クライアントコンピュータ104(これを、以下PCと呼ぶ)を具備する。又、紙折り機107、断裁機109、中綴じ製本機110、くるみ製本機108、スキャナ102等も具備する。このように複数の装置がPODシステム10000に用意されている。
本印刷システム1000は、構成要素として、印刷装置本体100及びシート処理装置200を具備する。尚、印刷装置100の1例として、本形態では、コピー機能及びPCプリント機能等複数の機能を具備する複合機で説明するが、PC機能のみ或いはコピー機能のみの単一機能型の印刷装置であっても、良い。尚、該複合機のことを、以下では、MFP(Multi Function Peripheral)とも呼ぶ。
ここでは、図1の紙折り機107、断裁機109、中綴じ製本機110、くるみ製本機108を、本印刷システム1000が具備するシート処理装置200と同様に、シート処理装置と定義する。何故なら、本印刷システム1000が具備する印刷装置100で印刷されたジョブのシートに対するシート処理を実行可能なデバイスであるからである。例えば、紙折り機107は、印刷装置100で印刷されたジョブのシートの折処理を実行可能に構成されている。断裁機109は、複数枚のシートで構成されるシート束単位で、印刷装置100で印刷されたシートの断裁処理を、実行可能に構成されている。中綴じ製本機110は、印刷装置100で印刷されたジョブのシートの中綴じ製本処理を実行可能に構成されている。くるみ製本機108は、印刷装置100で印刷されたジョブのシートのくるみ製本処理を実行可能に構成されている。但し、これらのシート処理装置で各種シート処理を実行させるには、印刷装置100で印刷されたジョブの印刷物を該印刷装置100の排紙部からオペレータが取出し、且つ、処理対象となるシート処理装置に、その印刷物をセットする作業が必要である。
このように、本印刷システム1000自身が具備するシート処理装置200以外のシート処理装置を利用する場合には、印刷装置100による印刷処理後にオペレータによる介入作業を要する。
換言すると、本印刷システム1000自身が具備するシート処理装置200を利用して印刷装置100により印刷されたジョブにて要するシート処理を実行させる場合には、該装置100による印刷処理の実行後にオペレータによる介入作業は不要である。何故なら、印刷装置100からシート処理装置200に対しては、印刷装置100で印刷されたシートを、直接、供給出来るように構成されているからである。具体的には、印刷装置100内部のシート搬送路が、シート処理装置200内部のシート搬送路に、連結可能に構成している。このように、本印刷システム1000自身が具備するシート処理装置200と印刷装置100は、互いに、物理的接続関係にあるからである。且つ、本印刷装置100とシート処理装置200は、互いに、CPUを具備し、データ通信可能に構成されている。このように印刷装置100とシート処理装置200は、互いに、電気的接続関係にあるからである。
尚、本形態では、本印刷システムが具備する制御部が、これら印刷装置100とシート処理装置200を統括的に制御している。この1例として、本例では、図2の印刷装置100内部のコントローラ部205が統括制御を行う。尚、本形態では、これらシート処理装置の事を、後処理装置やポストプレスとも呼ぶ。
図1のPODシステム10000における、これら複数の装置のうちの、中綴じ製本機110以外の装置は、全て、ネットワーク101に接続されており、互いに他装置とデータ通信可能に構成されている。
例えば、PC103、104等の外部装置の一例に該当する情報処理装置からネットワーク101を介して送信された印刷実行要求がなされた処理対象となるジョブの印刷データを、印刷装置100により印刷させる。
又、例えば、ネットワーク通信により他の装置とのデータの送受を実行することで、サーバPC103は、本POD環境10000にて処理すべき全てのジョブの全体を管理する。換言すると、複数の処理工程からなる一連のワークフローの工程全体を統括管理するコンピュータとして機能する。該PC103は、オペレータから受け付けたジョブの指示に基づいて、本環境10000にて仕上げ可能な後処理条件を決定する。且つ、エンドユーザ(この例では印刷の作成依頼をした顧客)の要求通りの後処理(仕上げ処理)工程の指示を行う。この際に、サーバ103が、JDFなどの情報交換ツールを用いて、ポストプレス内部でのコマンドやステータスでそれぞれの後処理機器と情報交換している。
以上のような構成要素を具備するPOD環境10000における本形態の着目点の1つとして、上記各シート処理装置を、本形態では、3種類に分類して、以下のように、定義している。
[定義1] 以下に列挙の(条件1)と(条件2)の両方を満たす装置に該当するシート処理装置を、「インラインフィニッシャ」と定義する。尚、この定義に該当する装置を、本形態では、インラインタイプのシート処理装置とも呼ぶ。
(条件1) 印刷装置100から搬送されるシートをオペレータの介入無しに直接的に受容出来るように、紙パス(シート搬送路)が、印刷装置100と物理的に接続されている。
(条件2) 操作指示や状況確認等に要するデータ通信を他装置と出来るように、他装置と電気的に接続されている。具体的には、印刷装置100とデータ通信可能に電気的接続されている事、或いは、ネットワーク101を介して印刷装置100以外の装置(例えば、PC103、104等)とデータ通信可能に電気的接続されている事。これら少なくとも何れかの条件を満たすものを、(条件2)に合致するものとする。
即ち、本印刷システム1000自身が具備するシート処理装置200は、「インラインフィニッシャ」に該当する。何故なら、上記の如く、シート処理装置200は、印刷装置100と物理的接続関係にあり、且つ、印刷装置100と電気的接続関係にあるシート処理装置であるからである。
[定義2] 前項に掲げる(条件1)と(条件2)のうちの(条件1)は満たさないが、(条件2)を満たす装置に該当するシート処理装置を、「ニアラインフィニッシャ」と定義する。尚、この定義に該当する装置を、本形態では、ニアラインタイプのシート処理装置とも呼ぶ。
例えば、紙パスも印刷装置100と接続されておらず、作業者(オペレータ)が印刷物の運搬等の介入作業を要する。しかし、操作指示や状況確認はネットワーク101等の通信手段を介して電気的に情報送受可能である。このような条件に合致するシート処理装置を、「ニアラインフィニッシャ」と定義する。
即ち、図1の紙折り機107、断裁機109、中綴じ製本機110、くるみ製本機108は、「ニアラインフィニッシャ」に該当する。何故なら、これらのシート処理装置は、印刷装置100と物理的接続関係には無い。しかし、少なくとも、ネットワーク101を介して、PC103やPC104等の他装置とデータ通信可能な電気的接続関係にあるシート処理装置であるからである。
[定義3] 前項に掲げる(条件1)と(条件2)の何れの条件も満たさない装置に該当するシート処理装置を、「オフラインフィニッシャ」と定義する。尚、この定義に該当する装置を、本形態では、オフラインタイプのシート処理装置とも呼ぶ。
例えば、紙パスも印刷装置100と接続されておらず、作業者(オペレータ)が印刷物の運搬等の介入作業を要する。しかも、操作指示や状況確認に要する通信ユニットも具備しておらず、他装置とのデータ通信も不可能である。故に、作業者が出力物の運搬、出力物の設定、手作業での操作入力、機器自体が発する状況報告を手作業で行う。このような条件に合致するシート処理装置を「オフラインフィニッシャ」と定義する。
即ち、図1の中綴じ製本機110は「オフラインフィニッシャ」に該当する。何故なら、このシート処理装置は、印刷装置100と物理的接続関係には無い。しかも、ネットワーク101にも接続不可で、他装置とデータ通信不可な、電気的接続関係ではない、シート処理装置であるからである。
以上の如く、3つの種類に分類する各種シート処理装置を具備する本POD環境10000にて、様々なシート処理を実行可能に構成している。
例えば、断裁処理、中綴じ製本処理、くるみ製本処理、シートの折処理、穴あけ処理、封入処理、帳合処理、等の様々なシート加工処理を、印刷装置100により印刷処理されたジョブの印刷媒体に対して実行可能に構成している。このように、エンドユーザ(顧客)が望む所望の製本印刷体裁でもってシート加工を実行可能に構成されている。
サーバPC103が管理するニアラインフィニッシャやオフラインフィニッシャには、他にも、ステープラ専用装置、穴あけ専用装置、封入機あるいは、帳合機(コレータ)を初めとして様々なものがある。サーバ103は、これらのニアラインフィニッシャと予め決められたプロトコルで、逐次ポーリングなどでデバイスの状況やジョブの状況を、ネットワーク101経由で把握する。且つ、本環境10000にて処理すべき多数のジョブの各ジョブの実行状況(進捗状況)を管理する。
尚、本形態は、上述の複数の記録紙処理をそれぞれ別々のシート処理装置により実行可能にする構成でも、複数種類の記録紙処理を1台のシート処理装置が実行可能にする構成でも良い。又、複数のシート処理装置のうちのいずれかのシート処理装置を本システムに具備する構成でも良い。
ここで、本形態の更なる着目点について説明しておく。
図1の印刷システム1000は、印刷装置100と、該印刷装置100に着脱可能なシート処理装置200を具備している。このシート処理装置200は、印刷装置100で印刷がなされたジョブのシートを、直接的に、シート搬送路を介して、受容可能な装置である。且つ、ユーザインタフェース部を介して印刷実行要求と共にユーザが要求したシート処理を、印刷装置100のプリンタ部203により印刷されたジョブのシートに対して実行するシート処理装置である。この点は、上記インラインタイプのシート処理装置である点からも明白である。
ここで特筆すべきは、本形態のシート処理装置200は、一連のシート処理装置群200として、定義することも可能である点である。というのも、本形態では、シート処理装置200として、互いに独立筐体で且つ独立使用可能な、複数台のシート処理装置を、印刷装置100に連結して利用可能に構成されているからである。この1例として、図1に示す、印刷システム1000は印刷装置100と3台のシート処理装置とを具備している構成である事を意味している。換言すると、図1の印刷システム1000は、3台のシート処理装置が印刷装置100に直列的に接続されている。本例では、このように複数台のシート処理装置を印刷装置100に接続された構成をカスケード接続と呼ぶ。これら印刷装置100にカスケード接続される、一連のシート処理装置群200に包含される、複数台のシート処理装置は、全て、インラインフィニッシャとして、本形態で取り扱っている。且つ、本システム1000の制御部の1例に該当する図2のコントローラ205が、印刷装置本体100及びこれら複数台のインラインタイプのシート処理装置を統括的に制御し、以下の実施形態で述べる各種制御を実行する。このような特徴点も具備している。尚、この構成については、図3等を用いて後述する。
[本システム1000の内部構成(主にソフト構成)]
次に、本印刷システム1000の内部構成(主に、ソフト構成)について、図2のシフテムブロック図でもって説明する。尚、本例では、本印刷システム1000が具備する図2に示す各ユニットのうちのシート処理装置200(厳密にいえば、複数台のインラインタイプのシート処理装置で構成可能な一連のシート処理装置群)以外のユニットは、全て印刷装置100内部に具備している。換言すると、シート処理装置200は、本印刷装置100に対して、着脱可能なシート処理装置であり、印刷装置100のオプションとして提供可能に構成されている。これにより、POD環境にて、必要なインラインフィニッシャを、必要な台数分、提供可能にする等の効果を図っている。故に、以下のような構成となっている。
印刷装置100は、自装置内部に複数の処理対象となるジョブのデータを記憶可能なハードディスク209(以下、HDとも呼ぶ)等の不揮発性メモリを具備する。且つ、印刷装置100自身が具備するスキャナ部201から受付けたジョブデータを該HDを介してプリンタ部203で印刷するコピー機能を具備する。且つ、PC103、104等の外部装置から通信部の1例に該当する外部I/F部202ユニットを介して受付けたジョブデータを該HDを介してプリンタ部203で印刷する印刷機能等を具備する。このような複数の機能を具備したMPFタイプの印刷装置(画像形成装置とも呼ぶ)である。
尚、換言すると、本形態の印刷装置は、カラープリント可能な印刷装置でも、モノクロプリント可能な印刷装置でも、本形態で述べる各種制御を実行可能であるならば如何なる構成でも良い。
本形態の印刷装置100は、原稿画像を読み取り、読み取られた画像データを画像処理するスキャナ部201を具備する。又、ファクシミリ、ネットワーク接続機器、外部専用装置と画像データなどを送受する外部I/F部202を具備する。又、スキャナ部201及び外部I/F部202の何れかから受付けた複数の印刷対象となるジョブの画像データを記憶可能なハードディスク209を具備する。又、ハードィスク209に記憶された印刷対象のジョブのデータの印刷処理を印刷媒体に対して実行するプリンタ部203を具備する。又、本印刷装置100は、本印刷システム1000が具備するユーザインタフェース部の一例に該当する、表示部を有する操作部204も、具備する。本印刷システム1000にて提供しているユーザインタフェース部の別の例としては、例えば、PC103や104の外部装置の表示部及びキーボードやマウス等がこれに該当する。
本印刷システム1000が具備する制御部の一例に該当するコントローラ部(制御部、或いは、CPUとも呼ぶ)205は、本印刷システム1000が具備する各種ユニットの処理や動作等を統括的に制御する。ROM207には、後述する図22,29に示すフローチャートの各種処理等を実行する為のプログラムを含む本形態にて要する各種の制御プログラムが記憶されている。又、ROM207には、図示しているユーザインタフェース画面(以下、UI画面と呼ぶ)を含む、操作部204の表示部に各種のUI画面を表示させる為の表示制御プログラムも記憶されている。制御部205は、ROM207のプログラムを読出実行することで、本形態にて説明する各種の動作を本印刷装置により実行させる。外部I/F202を介して外部装置(103や104等)から受信したPDL(ページ記述言語)コードデータを解釈し、ラスターイメージデータ(ビットマップ画像データ)に展開する動作を実行する為のプログラム等もROM207に記憶されている。これらは、ソフトウェアによって処理される。
ROM207は読み出し専用のメモリで、ブートシーケンスやフォント情報等のプログラムや上記のプログラム等各種プログラムが予め記憶されている。RAM208は読み出し及び書き込み可能なメモリで、スキャナ部201や外部I/F202よりメモリコントローラ206を介して送られてきた画像データや、各種プログラムや設定情報を記憶する。
HDD(ハードディスク)209は、圧縮伸張部210によって圧縮された画像データを記憶する大容量の記憶装置である。当該HDD209に、処理対象となるジョブのプリントデータ等複数のデータを保持可能に構成されている。制御部205は、スキャナ部201や外部I/F部202等の各種入力ユニットを介して入力された処理対象となるジョブのデータを、該HDD209を介して、プリンタ部203でプリント可能に制御する。又、外部I/F202を介して外部装置へ送信できるようにも制御する。このようにHDD209に格納した処理対象のジョブのデータの各種の出力処理を実行可能に制御部205により制御する。圧縮伸張部210は、JBIGやJPEG等といった各種圧縮方式によってRAM208、HDD209に記憶されている画像データ等を圧縮・伸張動作を行う。
以上のような構成のもと、本印刷システムが具備する制御部の1例としての制御部205が、図1の説明の如く、インラインタイプのシート処理装置200の動作も制御する。この説明も含む、本印刷システム1000のメカ構成について、図3等でもって説明する。
[本システム1000の装置構成(主にメカ構成)]
次に、本印刷システム1000の構成(主に、メカ構成)について、図3の装置構成説明図でもって説明する。
尚、上述したように、本印刷システム1000は、複数台のインラインタイプのシート処理装置を、印刷装置100にカスケード接続可能に構成している。又、印刷装置100に接続可能なインラインタイプのシート処理装置は、特定の制限下のもと、本形態の効果を向上させるべく、利用環境に合わせ、任意の台数設置可能に構成されている。
故に、説明をより明瞭化すべく、図2や図3では、シート処理装置200は、一連のシート処理装置群として、N台接続可能であるものとしている。且つ、1台目のシート処理装置から順に、シート処理装置200a、200b、、、、、と示し、N台目のシート処理装置として、シート処理装置200nと示している。尚、図1〜図3では、説明上、シート処理装置200の形状が、図のような形状となっているが、しかし、本来の概観は、後述するような構成となっている。
まず、これらインラインタイプのシート処理装置200によるシート処理を実行する前の工程に該当する印刷装置100における印刷処理を実行する際の、メカ構成を説明する。主に、図2のコントローラ部(以下制御部又はCPUと呼ぶ)205が印刷装置100に実行させる、プリンタ部203の内部からシート処理装置200の内部へ印刷処理がなされたジョブのシートを供給する時点迄のペーパハンドリング動作等を説明する。
図3に示す符号301〜322のうち、301は、図2のスキャナ部201のメカ構成に該当する。302〜322が、図3のプリンタ部203のメカ構成に該当する。尚、本形態では、1DタイプのカラーMFPの構成について説明する。尚、4DタイプのカラーMFP、白黒MFPも、本形態の印刷装置の一例であるが、ここでは説明を割愛する。
図3の自動原稿搬送装置(ADF)301は、原稿トレイの積載面にセットされた原稿束を1頁目の原稿から、ページ順に、順番に分離して、スキャナ302によって原稿走査するために原稿台ガラス上へ搬送する。スキャナ302は、原稿台ガラス上に搬送された原稿の画像を読み取り、CCDによって画像データに変換する。回転多面鏡(ポリゴンミラー等)303は、前記画像データに応じて変調された、例えばレーザ光などの光線を入射させ、反射ミラーを介して反射走査光として感光ドラム304に照射する。感光ドラム304上に前記レーザ光によって形成された潜像はトナーによって現像され、転写ドラム305上に貼り付けられたシート材に対してトナー像を転写する。この一連の画像形成プロセスをイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナーに対して順次実行することによりフルカラー画像が形成される。4回の画像形成プロセスの後に、フルカラー画像形成された転写ドラム305上のシート材は、分離爪306によって分離され、定着前搬送器307によって定着器308へ搬送される。
定着器308は、ローラやベルトの組み合わせによって構成され、ハロゲンヒータなどの熱源を内蔵し、トナー像が転写されたシート材上のトナーを、熱と圧力によって溶解、定着させる。排紙フラッパ309は、揺動軸を中心に揺動可能に構成され、シート材の搬送方向を規定する。排紙フラッパ309が図中時計回りの方向に揺動しているときには、シート材は真直ぐに搬送され、排紙ローラ310によって機外へ排出される。一方、シート材の両面に画像を形成する際には、排紙フラッパ309が図中反時計回りの方向に揺動し、シート材は下方向に進路を変更され両面搬送部へと送り込まれる。両面搬送部は、反転フラッパ311、反転ローラ312、反転ガイド313および両面トレイ314を具備する。
反転フラッパ311は、揺動軸を中心に揺動可能に構成され、シート材の搬送方向を規定する。制御部205は、両面印刷ジョブを処理する場合、プリンタ部203でシートの第1面にプリント済みのシートを、反転フラッパ311を図中反時計回りの方向に揺動させ、反転ローラ312を介して、反転ガイド313へと送り込むよう制御する。そして、シート材後端が反転ローラ312に狭持された状態で反転ローラ312を一旦停止させ、引き続き反転フラッパ311が図中時計回りの方向に揺動させる。且つ、反転ローラ312を逆方向に回転させる。これにより、該シートスイッチバックして搬送させ、シートの後端と先端が入れ替わった状態で、該シートを両面トレイ314へと導くよう制御する。
両面トレイ314ではシート材を一旦積載し、その後、再給紙ローラ315によってシート材は再びレジストローラ316へと送り込まれる。このときシート材は、1面目の転写工程とは反対の面が感光ドラムと対向する側になって送られてきている。そして、先述したプロセスと同様にして該シートの第2面に対して2面目の画像を形成させる。そして、シート材の両面に画像が形成され、定着工程を経て排紙ローラ310を介して印刷装置本体内部から機外へと該シートを排出させる。制御部205は、以上のような一連の両面印刷シーケンスを実行することで、両面印刷対象のジョブのデータのシートの第1面と第2面の各面に対する両面印刷を本印刷装置により実行可能にする。
給紙搬送部は、印刷処理に要するシートを収納する給紙ユニットとしての給紙カセット317、318(例えば、夫々500枚のシートを収容可能)、ペーパーデッキ319(例えば、5000枚のシートを収納可能)、手差しトレイ320等がある。又、これら給紙ユニットに収納されたシートを給送するユニットとして、給紙ローラ321、レジストローラ316等がある。給紙カセット317、318、ペーパーデッキ319には、各種のシートサイズで且つ各種のマテリアルのシートを、これらの各給紙ユニット毎に、区別して、セット可能に構成されている。
手差しトレイ320も、OHPシート等の特殊なシートを含む各種の印刷媒体をセット可能に構成されている。給紙カセット317、318、ペーパーデッキ319、手差しトレイ320には、それぞれに給紙ローラ321が設けられ1枚単位でシートを連続的に給送可能に構成される。例えば、ピックアップローラによって積載されたシート材が順次繰り出され、給紙ローラ321に対向して設けられる分離ローラによって重送が防止されてシート材は1枚ずつ搬送ガイドへと送り出される。ここで、分離ローラには搬送方向とは逆方向に回転させる駆動力が図示しないトルクリミッタを介して入力されている。給紙ローラとの間に形成されるニップ部にシート材が1枚だけ進入しているときには、シート材に従動して搬送方向に回転する。
一方、重送が発生している場合には搬送方向とは逆方向に回転することにより重送したシート材が戻され、最上部の1枚だけが送り出されるようになっている。送り出されたシート材は搬送ガイドの間を案内され、複数の搬送ローラによってレジストローラ316まで搬送される。このときレジストローラ316は停止しており、シート材の先端がレジストローラ316対で形成されるニップ部に突き当たり、シート材がループを形成し斜行が補正される。その後、画像形成部において感光ドラム304上に形成されるトナー像のタイミングに合わせて、レジストローラ316は回転を開始してシート材を搬送する。レジストローラ316により送られたシート材は、吸着ローラ322によって転写ドラム305表面に静電気的に吸着される。定着器308から排出されたシート材は、排出ローラ310を介して、シート処理装置200内部のシート搬送路へ導入される。
制御部205は、以上のような印刷プロセスを経て、印刷対象となるジョブを処理する。
制御部205は、UI部を介してユーザから受付た印刷実行要求に基き、データ発生源からHD209に記憶させた該ジョブの印刷データの印刷処理を、上記方法でもって、プリンタ部203により、実行させる。
尚、例えば、印刷実行要求を操作部204から受付けたジョブのデータ発生源は、スキャナ部201を意味する。又、印刷実行要求をホストコンピュータから受付けたジョブのデータ発生源は、当然ホストコンピュータである。
又、制御部205は、処理対象のジョブの印刷データを、先頭ページから順番にHD209に記憶させ、且つ、先頭ページから順番にHD209から該ジョブの印刷データを読み出して、シート上に該印刷データの画像を形成させる。このような先頭ページ処理を遂行する。且つ、制御部205は、先頭ページから順番に印刷されるシートを、画像面が下向きで、シート処理装置200内部のシート搬送路へ供給させる。その為に、排紙ローラ310によりシート処理装置200内部へシートを導入する直前で、定着部308からのシートの表裏を反転させる為のスイッチバック動作をユニット309、312等を用いて実行させる。このような、先頭ページ処理に対処する為のペーパハンドリング制御も制御部205は実行する。
次に、本印刷システム1000が印刷装置100と共に具備するインラインタイプのシート処理装置200の構成について説明する。
本形態のシステム1000は、図3に示すが如く、印刷装置100にカスケード接続可能なインラインタイプのシート処理装置を合計n台としている。この台数は、例えば、可能な限り何台でも設置可能に構成しても良い。しかし、少なくとも、プリンタ部203により印刷がなされたシートをオペレータによる介入作業無しに機内のシート処理部へ供給可能な構成のシート処理装置の利用を要する。換言すると、例えば、印刷装置100が具備する排紙ローラ310を経てプリンタ部203内部から排出される印刷媒体を機内で搬送可能なシート搬送路(紙パス)を具備するシート処理装置の利用を要する。このような制約事項は遵守するように構成されている。
とはいうものの、本形態の効果を向上させる為の1つの仕組みとして、このような制約事項を遵守した範囲内では、柔軟に本印刷システム1000を構築可能に構成している。
例えば、インラインタイプのシート処理装置を3台接続したり、5台接続したり、接続数も任意とする。勿論、オフラインタイプのシート処理装置の利用効率を向上させるが故に、インラインタイプのシート処理装置は不要と管理者が判断するようなPOD環境も想定している。例えば、インラインタイプのシート処理装置を全く利用しない(即ち、0台)場合でも、本形態の印刷装置100は当然利用可能にする。
又、例えば、複数台のインラインタイプのシート処理装置を印刷装置100にカスケード接続する場合に、それら複数台のシート処理装置の接続順番も、管理者等の特定ユーザにより、制約の範囲内で、任意に、変更、決定可能に構成している。
但し、上記のような仕組みは、ユーザ利便性を向上させるための仕組みであるが故に、必ずしも必須の構成要件としなくても良い。換言すると、例えば、本発明はこのような構成に限定解釈されない。1例として、例えば、本印刷システム1000にて利用可能なインラインタイプのシート処理装置の台数や、それらの装置の接続順序が、一律的に規定されているようなシステム構成でも良い。少なくとも、後述する各種ジョブ制御の少なくとも何れかを実行可能に構成されるならば、如何なるシステム構成でも装置構成でもあっても、本発明に包含される。
尚、本印刷システム1000が、印刷装置100に対して、如何様なシート処理を実行可能な如何様なインラインタイプのシート処理装置を、如何様に、何台、接続できるのか等は、後述する。
[本システム1000のUI部の1例に該当する操作部204の構成]
図4等を用いて、本システム1000の印刷装置100が具備する本システム1000におけるユーザインタフェース部(以下、UI部と呼ぶ)の一例に該当する操作部204について説明する。
操作部204は、ハードキーによるユーザ操作を受付け可能なキー入力部402、ソフトキー(表示キー)によるユーザ操作を受付可能な表示ユニットの一例としてのタッチパネル部401を、有する。
図5に示すように、キー入力部402は、操作部電源スイッチ501を具備する。該スイッチ501のユーザ操作に応答し、制御部205は、スタンバイモード(通常動作状態)とスリープモード(ネットワーク印刷やファクシミリなどに備えて割り込み待ち状態でプログラムを停止して、消費電力を抑えている状態)を選択的に切換るよう制御する。制御部205は、該スイッチ501のユーザ操作を、システム全体の電源供給を行う主電源スイッチ(不図示)がON状態にて、受付可能に制御する。
スタートキー503は、処理対象となるジョブのコピー動作や送信動作等、ユーザにより指示された種類のジョブ処理を印刷装置に開始させる指示をユーザから受付可能にする為のキーである。ストップキー502は、受付けたジョブの処理を印刷装置に中断させる指示をユーザから受付可能にする為のキーである。テンキー506は、各種設定の置数の設定をユーザにより実行可能にする為のキーである。クリアキー507は、キー506を介してユーザにより設定された置数等の各種パラメータを解除するためのキーである。リセットキー504は、ユーザにより処理対象のジョブに対して設定された各種設定を全て無効にし、且つ、設定値をデフォルト状態に戻す指示をユーザから受付る為のキーである。ユーザモードキー505は、ユーザごとのシステム設定画面に移行するためのキーである。
次に、図6は、本印刷システムが提供するユーザインタフェースユニットの一例に相当するタッチパネル部(以下、表示部とも呼ぶ)401を説明する図である。該タッチパネル部401はLCD(Liquid Crystal Display:液晶表示部)とその上に貼られた透明電極からなるタッチパネルディスプレイを有す。当該ユニット401は、操作者からの各種設定を受付ける機能と操作者に情報を提示する機能を兼ね備える。例えば、LCD上の有効表示状態の表示キーに該当する個所がユーザにより押下されたのを検知すると、制御部205は、ROM207に予め記憶された表示制御プログラムに従い、該表示部401に該キー操作に応じた操作画面を表示可能に制御する。尚、図6は、本印刷装置の状態がスタンバイモード時(印刷装置により処理すべきジョブが無い状態)に表示部401に表示させる初期画面の一例である。
図6に示す表示部401上のコピータブ601がユーザにより押下された場合、制御部205は、本印刷装置が具備するコピー機能の操作画面を表示部401に表示させる。送信タブ602がユーザにより押下された場合、制御部205は、本印刷装置が具備するファックスやE−mail送信などデータ送信(Send)機能の操作画面を表示部401に表示させる。ボックスタブ603がユーザにより押下された場合、制御部205は、本印刷装置が具備するボックス機能の操作画面を表示部401に表示させる。
尚、ボックス機能とは、HDD209に仮想的に予め設けているユーザ毎に区別して利用可能な複数個のデータ記憶ボックス(以下、ボックスと呼ぶ)を用いた機能である。当該機能にて、制御部205は、例えば、複数のボックスのうちのユーザが所望のボックスを該ユーザによりユーザインタフェースユニットを介して選択可能にし、所望の操作をユーザから受付可能に制御する。例えば、制御部205は、操作部204を介して入力されたユーザからの指示に応答し、該ユーザにより選択されたボックスに対して、本印刷装置のスキャナ201から受付けたジョブの文書データを記憶可能にHDD209を制御する。又、外部I/F部202を介し受付た外部装置(例えばホストコンピュータ103や104等)からのジョブの文章データ等も、該外部装置のユーザインタフェース部を介して指定された該外部装置のユーザ指示に従い、該ユーザが指定したボックスに、記憶可能にする。又、制御部205は、ボックスに記憶されたジョブのデータを、操作部204からのユーザ指示に従い、該ユーザが所望の出力形態で、例えば、プリンタ部203により印刷させたり、該ユーザの所望の外部装置に送信可能に外部I/F部202を制御する。
このよう各種のボックス操作をユーザにより実行可能にすべく、制御部205は、該ボックスタブ603のユーザ押下に応答し、表示部401にボックス機能の操作画面を表示可能に制御する。又、制御部205は、図6の表示部401の拡張タブ604がユーザにより押下された場合、スキャナ設定など拡張機能を設定するため画面を表示部401に表示させる。システムモニタキー617がユーザ押下された場合、MFPの状態や状況をユーザに通知する為の表示画面を表示部401に表示させる。
色選択設定キー605は、カラーコピー、白黒コピー、あるいは自動選択かを予めユーザにより選択可能にするための表示キーである。倍率設定キー608は、等倍、拡大、縮小などの倍率設定をユーザにより実行可能にする設定画面を表示部401に表示させる為のキーである。
両面キー614がユーザにより押下された場合、制御部205は、印刷対象となるジョブのプリント処理にて片面印刷か両面印刷のどちらを実行させるかを該ユーザにより設定可能にする画面を表示部401に表示させる。又、用紙選択キー615のユーザ押下に応答し、制御部205は、印刷対象のジョブの印刷処理に要する給紙部やシートサイズやシートタイプ(メディアタイプ)を該ユーザにより設定可能にする画面を表示部401に表示させる。キー612のユーザ押下に応答し、制御部205は、文字モードや写真モードなど原稿画像に適した画像処理モードを該ユーザにより選択可能にする為の画面を表示部401に表示させる。又、濃度設定キー611をユーザ操作することで、印刷対象となるジョブの出力画像の濃淡を調整可能にする。
又、図6を参照し、制御部205は、表示部401のステータス表示欄606に、スタンバイ状態、ウォームアップ中、プリント中、ジャム、エラー等、本印刷装置にて現在発生中のイベントの動作状態をユーザに確認させる為の表示を実行させる。又、制御部205は、処理対象となるジョブの印刷倍率をユーザに確認させる為の情報を、表示欄607に、表示させる。又、処理対象となるジョブのシートサイズや給紙モードをユーザに確認させる為の情報を、表示欄616に、表示させる。又、処理対象となるジョブの印刷部数をユーザに確認させる為の情報や、プリント動作中にて何枚目を印刷中かをユーザに確認させる為の情報を、表示欄610に、表示させる。このように、制御部205は、ユーザに通知すべき各種情報を表示部401に表示させる。
更に、制御部205は、割り込みキー613がユーザにより押下された場合、本印刷装置により印刷中のジョブの印刷を停止させ、該ユーザのジョブの印刷を実行可能にする。応用モードキー618が押下された場合、ページ連写、表紙・合紙設定、縮小レイアウト、画像移動など様々な画像処理やレイアウトなどの設定を行う画面を表示部401に表示させる。
ここで、本形態の更なる着目点の1例について述べておく。
制御部205は、処理対象となるジョブの為の設定として、本印刷システム1000が具備するインラインタイプのシート処理装置200が具備するシート処理部によるシート処理の実行要求をユーザから受付可能にする為の表示をUI部により実行させる。この表示を該UI部に実行させる為の指示自体をユーザから受付可能にする表示も該UI部により実行させる。
この1例として、例えば、制御部205は、表示部401に図6の表示キー609を表示させる。このシート処理設定キー609がユーザ押下されたとする。この場合、制御部205は、本システム1000が具備するインラインタイプのシート処理装置を用いて実行可能なシート処理の選択候補の中からユーザが所望のシート処理をユーザ自身により特定可能にする表示を、表示部401に、実行させる。尚、この図7の表示に例示する「シート処理設定キー609」のことを、図19以降で例示では、「フィニッシングキー」とも呼ぶ。即ち、同じ機能ボタンを意味する。故に、後述する説明では、「シート処理」のことを「フィニッシィング」とも呼ぶ。又、「パンチ処理」に関しても、POD環境では、様々なパンチ処理(印刷済みのシートに対する穿孔処理)を行うニーズが想定される。
そこで、図19以降の例示では、複数種類のパンチ処理に該当する、「2穴パンチ(シートの綴じ辺に該当するシート端部に2箇所穴をあける処理)「多穴パンチ(シートの端部に30穴等の多数の穴をあける処理)」を例示している。これらの処理は、上記構成に対応すべく、図8A〜図10Bに示す中綴じ製本機が具備するパンチユニットにより実行可能にするものとする。換言すると、これ以外の装置やユニットを用いて、これらのパンチ処理を実行可能に構成しても良い。但し、上記例示の如く、インラインフィニッシャの定義に該当する装置を本システム1000にて利用を許可し、これに該当しない装置は本システム1000での利用を禁ずるよう構成する。
例えば、本例では、キー609がユーザにより押下された事に応答し、表示部401に図7の表示を実行させる。制御部205は、図7の表示を介して、処理対象のジョブにて印刷されたシートに対してインラインシート処理装置200により実行すべきシート処理の実行要求を受付可能に制御する。
但し、制御部205は、図7の表示を介して選択可能なシート処理装置の候補は、本システム1000が如何なるシート処理装置を具備するのか、その装備状況に応じて、決定する。例えば、図7の表示では、プリンタ部203により印刷されたシートに対して以下に列挙する複数種類のシート処理のうちの何れかの種類のシート処理の実行要求をユーザから受付けることを許可している。
(1) ステイプル処理
(2) パンチ処理
(3) 折り処理
(4) シフト排紙処理
(5) 断裁処理
(6) 中綴じ製本処理
(7) 糊付け製本処理の1例に該当するくるみ製本処理
(8) 糊付け製本処理の別例に該当する天糊製本処理
(9) 大量積載処理
図7のUI制御例では、制御部205は、これら9種類のシート処理を選択候補となるよう操作部204を制御している。この理由は、本印刷システム1000が具備するインラインタイプのシート処理装置を利用することで、これら9種類のシート処理を選択的に実行可能であるからである。
換言すると、本システム1000にて実行不可能な種類に該当するシート処理は、図7の表示にて選択候補の対象外となるよう、UI部を制御する。例えば、くるみ製本処理及び天糊製本処理を選択的に実行可能な1台のシート処理装置を本システム1000が具備していない場合、或いは、故障している場合等は、キー707及びキー708は選択無効状態となるよう制御する。例えば、制御部205は、グレーアウト表示な網掛け表示を実行させる。これにより、当該シート処理の実行要求をユーザから受付けないように制御する。更に、換言すると、上記9種類の候補以外の異なるシート処理を実行可能なシート処理装置を本システム1000が具備している場合は、そのシート処理の実行要求をユーザから受付可能にする為の表示キーを、図7の表示にて、有効表示状態にするよう制御する。これにより、当該シート処理の実行要求をユーザから受付ける事を許可する。このような表示制御も、本形態にて、後述するジョブ処理制御と共に実行可能に構成することで、ユーザの誤操作を防止可能にしている。
又、このような制御を実行するうえで、制御部205は、如何なるシート処理装置が、シート処理装置200として、本システム1000が具備しているかを特定するシステム構成情報を獲得する。又、該シート処理装置200にてエラーが発生しているか否か等を特定するステータス情報等も、上記制御の際に利用する。これらの情報を、制御部205は、例えば、UI部を介してユーザがマニュアル入力する事で獲得するか、シート処理装置200が印刷装置100が接続された際に、装置自身が信号線を介して出力する信号に基いて自動獲得する。このような構成を前提とし、制御部205は、当該獲得した情報に基いた表示内容でもって、図7の表示を、表示部401に実行させる。
尚、本システム1000は、PC103、104等の外部装置からも処理対象となるジョブの印刷実行要求、及び、該ジョブにて要するシート処理の実行要求を受付可能に構成している。このように外部装置からジョブを投入する場合は、印刷データの送信元となる該外部装置の表示部に図7の表示と同等機能の表示を実行させるよう制御する。この1例として、本例では、後述するような、プリンタドライバの設定画面を、PC103や104のコンピュータの表示部に表示させている。但し、このように外部装置のUIに表示を実行させる場合には、該装置の制御部が上記制御を実行する。例えば、PC103やPC104の表示部に後述するプリンタドライバUI画面を表示させる場合には、制御の主体は、該PCのCPUが実行する。
[本形態にて制御対象となる本印刷システム1000の具体的システム構成例]
本形態の特徴点の1例に関連し、本印刷システム1000が、印刷装置100に対して、如何様なシート処理を実行可能な如何様なインラインタイプのシート処理装置を、如何様に、何台、接続できるのか等のシステム構成に関し、図8A、8B等を用いて説明する。
本形態は、図1〜図3に示すシステム1000として、例えば、図8A、8Bのようなシステム構成を構築可能に構成している。
図8Aのシステム構成例は、本システム1000が、大容量スタッカ、糊付け製本機、中綴じ製本機、合計3台のインラインタイプのシート処理装置を、一連のシート処理装置群200として、具備している事を意味する。尚且つ、図8Aの構成例は、本システム1000が具備する印刷装置100に対して、大容量スタッカ、糊付け製本機、中綴じ製本機という、接続順序で、接続されている事を意味する。本システム1000が具備する制御部の1例に該当する制御部205は、図8A、8Bのようなシステム構成からなる本印刷システム1000を統括的に制御する。
本例にて、大容量スタッカは、プリンタ部203からのシートを、大量枚数(例えば、5000枚)、積載可能なシート処理装置である。
又、本例の糊付け製本機は、プリンタ部203で印刷された1束分のシートを表紙をつけて製本するにあたりシートの糊付け処理を要するくるみ製本処理を実行可能なシート処理装置である。又、表紙をつけずに糊付け製本するシート処理に該当する天糊製本処理も該糊付け製本機により実行可能である。該糊付け製本機は、少なくとも、くるみ製本処理を実行可能なシート処理装置であるが故に、くるみ製本機とも呼ぶ。
又、中綴じ製本機は、プリンタ部203からのシートに対して、ステイプル処理、パンチ処理、断裁処理、シフト排紙、中綴じ製本処理、折り処理、を、選択的に実行可能なシート処理装置である。
本形態では、制御部205が、これらのシート処理装置に関わる各種のシステム構成情報を、各種制御に要する管理情報として、特定のメモリに登録させる。例えば、制御部205は、本システム1000が図8Aのようなシステム構成である場合、以下に列挙する情報を、HDD209に登録させておく。
(情報1) 本システム1000はインラインタイプのシート処理装置を具備している事を制御部205により確認可能にする為の装置有無情報。このように、本システム1000がインラインタイプのシート処理装置を具備しているか否かを制御部により特定可能にする情報がこれに該当する。
(情報2) 本システム1000は、インラインタイプのシート処理装置200を3台具備している事を制御部205により確認可能にする為のインラインシート処理装置の台数情報。このように、本システム1000が具備するインラインタイプのシート処理装置の台数を制御部により特定可能にする情報がこれに該当する。
(情報3) 大容量スタッカ、糊付け製本機、中綴じ製本機を、本システム1000が具備している事を制御部205により特定可能にするインラインシート処理装置の種類情報。このように、本システム1000にて具備するインラインシート処理装置の種類を制御部により確認可能にする情報がこれに該当する。
(情報4) 上記3台のうち、1台は、プリンタ部203からのシートの積載処理を実行可能な大容量スタッカである事を制御部205により確認可能にする情報。うち1台は、プリンタ部203からのシートの糊付け製本処理(くるみ製本処理、及び/又は、天糊製本処理)を実行可能な糊付け製本装置ある事を制御部205により確認可能にする装置能力情報。うち1台は、プリンタ部203からのシートに対して、ステイプル、パンチ、断裁、シフト排紙、中綴じ製本処理、折り処理、が、選択的に実行可能な中綴じ製本装置である事を制御部205により確認可能にする情報。換言すると、本システムにて実行可能なシート処理は、ステイプル、パンチ、断裁、シフト排紙、中綴じ製本、折り、くるみ製本、天糊製本、大量積載の、合計9種類である事を制御部205により特定可能にする為の情報。このように、本システム1000のインラインタイプのシート処理装置にて実行可能なシート処理の能力情報を制御部により確認可能にする為の情報が、これに該当する。
(情報5) 上記3台のシート処理装置は、印刷装置100に対して、大容量スタッカ、糊付け製本機、中綴じ製本機、の順序で、カスケード接続されている事を制御部205により確認可能にする為の情報。このように、複数台のインラインフィニッシャが接続されている場合に、これらシート処理装置の本システムにおける接続順序情報が、これに該当する。
以上の(情報1)〜(情報5)で示すが如くの、各種情報を、制御部205が各種制御にて要するシステム構成情報として、HD209に登録する。且つ、制御部205は、この情報を後述するジョブ制御にて要する判断材料情報として、利用する。
以上の構成を前提とし、例えば、本印刷システム1000のシステム構成状況が、図8Aのようなシステム構成であるとする。このシステム構成にて制御部205が、どのような制御を実行するか、以下に例示する。
例えば、本システム1000が図8A、8Bのシステム構成である場合、上記9種類のシート処理を本システムにて全て実行可能である。この事実は、制御部205が、上記(情報1)〜(情報5)の判断材料に基いて、認識する。且つ、当該認識結果に基いて、制御部205が、図7の表示に示す合計9種類のシート処理を全て選択候補にするようUI部を制御する。且つ、該制御部205は以下のようなユーザ操作に応答した制御を実行する。
例えば、制御部205がUI部に実行させた図7の表示におけるキー701のユーザ押下により、該UI部を介して処理対象ジョブの為にステイプル処理の実行要求をユーザから受付けたとする。この場合、制御部205は、当該要求に応答し、該ジョブにて印刷処理がなされたシートに対するステイプル処理を、図8Aのシート処理装置200cに該当する中綴じ製本装置により実行させる。
一方、例えば、制御部205がUI部に実行させた図7の表示におけるキー702のユーザ押下により、該UI部を介して処理対象ジョブの為にパンチ処理(シートの穴あけ処理)の実行要求をユーザから受付けたとする。この場合、制御部205は、当該要求に応答し、該ジョブにて印刷処理がなされたシートに対するパンチ処理を、図8Aのシート処理装置200cに該当する中綴じ製本装置により実行させる。
一方、例えば、制御部205がUI部に実行させた図7の表示におけるキー703のユーザ押下により、該UI部を介して処理対象ジョブの為に断裁処理の実行要求をユーザから受付けたとする。この場合、制御部205は、当該要求に応答し、該ジョブにて印刷処理がなされたシートの断裁処理を、図8Aのシート処理装置200cに該当する中綴じ製本装置により実行させる。
一方、例えば、制御部205がUI部に実行させた図7の表示におけるキー704のユーザ押下により、該UI部を介して処理対象ジョブの為に断裁処理の実行要求をユーザから受付けたとする。この場合、制御部205は、当該要求に応答し、該ジョブにて印刷処理がなされたシートの断裁処理を、図8Aのシート処理装置200cに該当する中綴じ製本装置により実行させる。
一方、例えば、制御部205がUI部に実行させた図7の表示におけるキー705のユーザ押下により、該UI部を介して処理対象ジョブの為に中綴じ製本処理の実行要求をユーザから受付けたとする。この場合、制御部205は、当該要求に応答し、該ジョブにて印刷処理がなされたシートの中綴じ製本処理を、図8Aのシート処理装置200cに該当する中綴じ製本装置により実行させる。
一方、例えば、制御部205がUI部に実行させた図7の表示におけるキー706のユーザ押下により、該UI部を介して処理対象ジョブの為に折り処理の実行要求をユーザから受付けたとする。この場合、制御部205は、当該要求に応答し、該ジョブにて印刷処理がなされたシートの折り処理(例えば、Z折りと呼ばれるシート処理)を、図8Aのシート処理装置200cに該当する中綴じ製本装置により実行させる。
一方、例えば、制御部205がUI部に実行させた図7の表示におけるキー707のユーザ押下により、該UI部を介して処理対象ジョブの為にくるみ製本処理の実行要求をユーザから受付けたとする。この場合、制御部205は、当該要求に応答し、該ジョブにて印刷処理がなされたシートのくるみ製本処理を、図8Aのシート処理装置200bに該当する糊付け製本機により実行させる。
一方、例えば、制御部205がUI部に実行させた図7の表示におけるキー708のユーザ押下により、該UI部を介して処理対象ジョブの為に天糊製本処理の実行要求をユーザから受付けたとする。この場合、制御部205は、当該要求に応答し、該ジョブにて印刷処理がなされたシートの天糊製本処理を、図8Aのシート処理装置200bに該当する糊付け製本機により実行させる。
一方、例えば、制御部205がUI部に実行させた図7の表示におけるキー709のユーザ押下により、該UI部を介して処理対象ジョブの為に大量積載処理の実行要求をユーザから受付けたとする。この場合、制御部205は、当該要求に応答し、該ジョブにて印刷処理がなされたシートの大量積載処理を、図8Aのシート処理装置200aに該当する大容量スタッカにより実行させる。
以上の如く、制御部205は、本システム1000が具備するシート処理装置にて実行可能な種類のシート処理に対応する選択候補の中からユーザが所望の種類のシート処理の実行要求を、UI部を介して、印刷実行要求と共に、受付可能に制御する。且つ、本形態で提供するUI部を介して処理対象となるジョブの印刷実行要求をユーザから受付け事に応答し、該ジョブにて要する印刷処理をプリンタ部203により実行させる。且つ、そのプリント処理がなされた該ジョブのシートに対して該ジョブにて要するシート処理を本システム1000のシート処理装置により実行させる。
尚且つ、本形態の特徴点の1例として、制御部205は、以下のような制御も本システム1000にて実行する。
例えば、システム1000が図8Aのようなシステム構成であるとする。換言すると、印刷システム1000が、印刷装置100→大容量スタッカ→糊付け製本機→中綴じ製本機の順で接続されているとする。この場合のシステム構成内部の状況は、図8Bに示すような構成になる。
図8Bは、印刷システム1000の構成が図8Aのシステム構成の場合における印刷システム1000全体の装置断面図を示している。且つ、図8Bの装置構成は、図8Aの装置構成に対応している。
図8Bでは、システム1000全体の装置断面図を示している。且つ、図8Bの装置構成は、図8Aの装置構成に対応している。
図8Bの装置内部構成からも明らかなように、印刷装置100のプリンタ部203で印刷されたシートは、各シート処理装置の内部へと供給可能に構成されている。具体的には、図8Bに示すが如く、各シート処理装置は、装置内部におけるA点、B点、C点を介して、シートを搬送可能な、シート搬送路を、夫々、具備する構成である。
且つ、図8Bのシート処理装置200aや200b等、各インラインタイプのシート処理装置は、自装置にて実行可能なシート処理が処理対象となるジョブにて必要でなくても、自装置よりも前に接続されている前段の装置からシートを受取る機能を具備する。且つ、該前段装置から受取ったシートを、自装置よりも後ろ接続されている後段の装置へと渡す機能を具備する。
このように、本形態の印刷システム1000は、処理対象のジョブにて要するシート処理とは異なるシート処理を実行するシート処理装置が前段の装置から後段の装置へと処理対象となるジョブのシートを搬送する機能を具備する。この構成も、本形態の特徴点の1例である。
以上が如くのシステム構成を前提とし、例えば、印刷システム1000が図8A、8Bに示すシステム構成である場合、上記のような方法でUI部を介して印刷実行要求がユーザからなされたジョブに対して、制御部205は、以下に例示する制御を当該システム1000の為に実行する。ここでは、システム1000の構成が図8A、8Bに示すシステム構成である事を条件に制御部205がシステム1000の為に実行する制御例として、図8Bの(ケース1)と称する制御例、及び、図8Bの(ケース2)と称する制御例、及び、図8Bの(ケース3)と称する制御例、を、それぞれ、順番に説明する。
まず、システム1000の構成が図8A、8Bに例示するシステム構成に該当する事を条件に制御部205がシステム1000の為に実行する制御に該当する、図8Bの(ケース1)の制御例について、説明する。例えば、システム1000の構成が図8A、8Bのシステム構成である場合において、ユーザから印刷実行要求を受付けた処理対象のジョブが、印刷処理を経て大容量スタッカによるシート処理(ex積載処理)を要するジョブであるとする。ここでは、このジョブを「スタッカジョブ」と呼ぶ。
このスタッカジョブを、システム1000が図8A、8Bに示すシステム構成である場合において当該システム1000にて処理するケースを説明する。このケースの場合、制御部205は、印刷装置100で印刷がなされた該ジョブのシートを、図8BのA点を通過させて、大容量スタッカによるシート処理を実行させる。且つ、この大容量スタッカによるシート処理(ex積載処理)がなされたスタッカジョブの印刷結果を、他装置(例えば、図8Bのシステムにおける、該大容量スタッカの後段に位置する、インラインフィニッシャ)へ搬送させずに、そのまま、図8Bに示す大容量スタッカ内部の排紙先Xにて、保持させる。
この図8Bの排紙先Xにホールドされたスタッカジョブの印刷物は、この排紙先Xの個所から直接、オペレータにより取出可能に構成している。換言すると、わざわざ、図8Bのシート搬送方向最下流の排紙先Zにシートを搬送して、該個所から該スタッカジョブの印刷物を取出すといった、一連の装置動作やオペレータ操作を、不要に構成する。
以上の、本印刷システム1000が図8A、8Bのシステム構成である場合にて制御部205により実行する一連の制御が、図8Bの(ケース1)の制御例に該当する。
次に、システム1000の構成が図8A、8Bに例示するシステム構成に該当する事を条件に制御部205がシステム1000の為に実行する制御に該当する、図8Bの(ケース2)の制御例について、説明する。例えば、システム1000の構成が図8A、8Bのシステム構成である場合において、ユーザから印刷実行要求を受付けた処理対象のジョブが、印刷処理を経て糊付け製本機によるシート処理(exくるみ製本処理、又は、天糊製本処理)を要するジョブであるとする。ここではこのジョブを「糊付け製本ジョブ」と呼ぶ。
この糊付け製本ジョブを、システム1000が図8A、8Bに示すシステム構成である場合において当該システム1000にて処理するケースを説明する。このケースの場合、制御部205は、印刷装置100で印刷がなされた該ジョブのシートを、図8BのA点及びB点を通過させて、糊付け製本機によるシート処理を実行させる。且つ、この糊付け製本機によるシート処理(exくるみ製本処理、又は、天糊製本処理)がなされた糊付け製本ジョブの印刷結果を、他装置(例えば、図8Bのシステムにおける、該糊付け製本機の後段に位置する、インラインフィニッシャ)へ搬送させずに、そのまま、図8Bに示す糊付け製本装置内部の排紙先Yにて、保持させる。
この図8Bの排紙先Yにホールドされた糊付け製本ジョブの印刷物は、この排紙先Yの個所から直接、オペレータにより取出可能に構成している。換言すると、わざわざ、図8Bのシート搬送方向最下流の排紙先Zにシートを搬送して、該個所から該糊付け製本ジョブの印刷物を取出すといった、一連の装置動作やオペレータ操作を、不要に構成する。
以上の、本印刷システム1000が図8A、8Bのシステム構成である場合にて制御部205により実行する一連の制御が、図8Bの(ケース2)の制御例に該当する。
次に、システム1000の構成が図8A、8Bに例示するシステム構成に該当する事を条件に制御部205がシステム1000の為に実行する制御に該当する、図8Bの(ケース3)の制御例について、説明する。例えば、システム1000の構成が図8A、8Bに示すシステム構成である場合においてユーザから印刷実行要求を受付けた処理対象のジョブが、印刷処理を経て中綴じ製本処理によるシート処理(例えば、中綴じ製本、又はパンチ処理、又は断裁処理、又はシフト排紙処理、又は折り処理)を要するジョブであるとする。ここでは、このジョブを「中綴じ製本ジョブ」と呼ぶ。
この中綴じ製本ジョブを、システム1000が図8A、8Bに示すシステム構成である場合において当該システム1000にて処理するケースを説明する。このケースの場合、制御部205は、印刷装置100で印刷がなされた該ジョブのシートを、図8BのA点及びB点及びC点を通過させて、中綴じ製本機によるシート処理を実行させる。且つ、この中綴じ製本機による上記シート処理がなされた中綴じ製本ジョブの印刷結果を、他装置へ搬送させずに、そのまま、図8Bに示す中綴じ製本装置の排紙先Zにて、保持させる。
尚、図8Bの排紙先Zは複数の排紙先候補がある。これは、後述の図13の説明のように、本形態の中綴じ製本機は、複数種類のシート処理を実行可能であり、各シート処理毎に排紙先を異ならせる構成である事に起因する。
以上の、本印刷システム1000が図8A、8Bのシステム構成である場合にて制御部205により実行する一連の制御が、図8Bの(ケース3)の制御例に該当する。
以上の如く、本形態の制御部の一例に該当する制御部205は、HD209に記憶された本システム1000のシステム構成情報に基いたペーパハンドリング制御も、実行する。
尚、このシステム構成情報に該当する情報は、インラインフィニッシャを具備しているか否かの情報、インラインフィニッシャを具備している場合の、その装置の台数の情報、その装置の能力情報である。又、複数台のインラインフィニッシャを具備する場合には、それらの接続順序情報も、これに該当する。
図1〜図3、図8A、8B等で説明したように、本形態の印刷システム1000は、印刷装置100に対して、複数台のインラインタイプのシート処理装置を接続可能に構成している。且つ、図8A、8B及び後述する図9A、9Bや図10A、10Bを対比参照しても明白なように、これら複数台のインラインタイプのシート処理装置は、それぞれ独立に接続したり、外したり、自由な組合せで印刷装置100に対して、取付可能に構成している。また、これら複数台のインラインタイプのシート処理装置の接続順序も、物理的に接続できれば、自由に組み合わせることができる。但し、本形態では、これらのシステムに構成に関し、制約事項も設けている。
例えば、本システム1000にてインラインタイプのシート処理装置として利用を許可する装置は、以下の構成要件を具備する装置としている。
自装置にて実行可能なシート処理を要するジョブのシートに対するシート処理を自装置自身で実行可能であり、且つ、自装置自身によるシート処理を要さないジョブのシートを前段の装置から受け取り後段装置へ渡すシート搬送機能を具備するシート処理装置。例えば、本例では、図8A、8Bや後述する図9A、9Bのシステム構成で示す、大容量スタッカ及び糊付け製本機が、これに該当する。
尚且つ、本形態では、上記構成に該当しないシート処理装置も、インラインタイプのシート処理装置として本システム1000にて利用を許可している。例えば、以下の要件を満たす装置がこれに該当する。
自装置にて実行可能なシート処理を要するジョブのシートに対するシート処理を自装置自身で実行可能である反面、自装置自身によるシート処理を要さないジョブのシートを前段の装置から受け取り後段の装置へ渡すシート搬送機能を具備しないシート処理装置。例えば、本例では、図8A、8Bや後述する図9A、9Bや図10A、10Bのシステム構成で示す、中綴じ製本機が、これに該当する。但し、このような装置に対しては制約事項を設けている。
例えば、上記の如く、後段装置へのシート搬送機能が無い構成のインラインフィニッシャ(例えば図8A、8Bの中綴じ製本機)を本印刷システム1000にて利用する場合には、この装置の利用台数を1台のみとする。但し、これ以外のタイプのインラインフィニッシャを同時に利用することは許可する。
例えば、図8A、8Bや後述する図9A、9Bのシステム構成で示すが如く、大容量スタッカや糊付け製本機を、中綴じ製本機と併用して利用することは許可する。但し、このように、複数台のシート処理装置をカスケード接続して利用する場合、上記後段装置へのシート搬送機能を具備しないインラインタイプのシート処理装置は、シート搬送方向最下流に位置するように設置させる。
例えば、図8A、8Bや後述する図9A、9Bのシステム構成で示すが如く、中綴じ製本機は、システム1000にて1番最後に接続するように構成する。換言すると、図8A、8Bや後述する図9A、9Bのシステム構成とは異なるシステム構成として、大容量スタッカと糊付け製本機との間に上記中綴じ製本機を接続するように本システムにて構成する事は禁止する。
以上のような制約事項を遵守した範囲内での運用を行うよう本システムが具備する制御部は本システム1000を統括的に制御する。
この1例として、例えば、制御部205は、上記制約に違反するような接続順序でインラインタイプのシート処理装置が接続された場合には、UI部に警告表示を実行させる。又、例えば、上述した構成が如く、複数台のシート処理装置の接続順番をUI部を介してユーザ自身により入力させる構成の場合に、制御部205は、上記制約に違反するようなユーザ設定は無効にするよう制御する。例えば、不適正な接続の設定を阻止するべくグレーアウト表示や網掛け表示を実行させる。
以上のような構成を採用することで、本形態のような構成を採用する場合にて、ユーザ誤操作や装置誤動作等の発生を未然防止できる。即ち、本形態で述べている効果が更に向上する。
このような構成を前提とし、本形態では、上記制約事項を遵守する範囲内において、本システム1000のシステム構成を柔軟に構築可能に構成する。
例えば、インラインタイプのシート処理装置の接続順序や接続台数を、上記制約事項を遵守した範囲内で、PODシステム10000のオペレータにより任意に決定変更可能に構成する。且つ、本システム1000は、当該システム構成状況に応じた制御を実行する。この一例を以下に示す。
例えば、図8Aのシステム構成における複数台のインラインタイプのシート処理装置の接続順序を変更したシステム構成の1例として、図9Aのようなシステム構成も構築可能に本印刷システム1000を構成している。
図9Aのシステム構成は、図8Aのシステム構成と比較して、本システム1000が具備する複数台のインラインシート処理装置の接続順序が異なる。具体的には、印刷システム1000が、印刷装置100→糊付け製本機→大容量スタッカ→中綴じ製本機の順で接続されている。この場合のシステム構成内部の状況は、図9Bに示すような構成になる。
図9Bは、印刷システム1000の構成が図9Aのシステム構成の場合における印刷システム1000全体の装置断面図を示す。且つ、図9Bのシステム構成は、図9Aのシステム構成の内部構成に対応している。
図9Bのシステム内部構成も、先のシステム構成例と同様に、印刷装置100のプリンタ部203で印刷されたシートを、各シート処理装置内部へ供給可能に構成されている。具体的には、図9Bに示すが如く、装置内部におけるA点、B点、C点を介して、プリンタ部203からのシートを搬送可能なシート搬送路を具備する。
しかも、図9A、9Bのシステム構成も、上記制限事項を遵守したシステム構成となっている。例えば、上述したように、中綴じ製本機は、シート搬送方向最下流になるよう、各シート処理装置を本印刷装置100にカスケード接続している。
以上の構成を前提とし、例えば印刷システム1000のシステム構成状況が、図9A、9Bに示すシステム構成である場合、上記のような方法でUI部を介して印刷実行要求がユーザからなされたジョブに対して、制御部205は以下に例示する制御を実行する。ここでは、システム1000の構成が図9A、9Bに示すシステム構成である事を条件に制御部205がシステム1000の為に実行する制御例として、図9Bの(ケース1)と称する制御例、及び、図9Bの(ケース2)と称する制御例、及び、図9Bの(ケース3)と称する制御例、を、それぞれ、順番に説明する。
まず、システム1000の構成が図9A、9Bに例示するシステム構成に該当する事を条件に制御部205がシステム1000の為に実行する制御に該当する、図9Bの(ケース1)の制御例について、説明する。例えば、システム1000の構成が図9A、9Bに示すシステム構成である場合にてユーザから印刷実行要求を受付けた処理対象のジョブが、印刷処理を経て大容量スタッカによるシート処理(ex積載処理)を要するジョブであるとする。ここでは、このジョブを「スタッカジョブ」と呼ぶ。
このスタッカジョブを、システム1000が図9A、9Bに示すシステム構成である場合において当該システム1000にて処理するケースを説明する。このケースの場合、制御部205は、印刷装置100で印刷がなされた該ジョブのシートを、図9BのA点及びB点を通過させて、大容量スタッカによるシート処理を実行させる。且つ、この大容量スタッカによるシート処理(ex積載処理)がなされたスタッカジョブの印刷結果を、他装置(例えば、図9Bのシステムにおける、該大容量スタッカの後段に位置する、インラインフィニッシャ)へ搬送させずに、そのまま、図9Bに示す大容量スタッカ内部の排紙先Yにて、保持させる。
この図9Bの排紙先Yにホールドされたスタッカジョブの印刷物は、この排紙先Yの個所から直接、オペレータにより取出可能に構成している。換言すると、わざわざ、図9Bのシート搬送方向最下流の排紙先Zにシートを搬送して、該個所から該スタッカジョブの印刷物を取出すといった、一連の装置動作やオペレータ操作を、不要に構成する。
以上の、本印刷システム1000が図9A、9Bのシステム構成である場合にて制御部205により実行する一連の制御が、図9Bの(ケース1)の制御例に該当する。
次に、システム1000の構成が図9A、9Bに例示するシステム構成に該当する事を条件に制御部205がシステム1000の為に実行する制御に該当する、図9Bの(ケース2)の制御例について、説明する。例えば、システム1000が図9A、9Bのシステム構成である場合においてユーザから印刷実行要求を受付けた処理対象のジョブが、印刷処理を経て糊付け製本機によるシート処理(例えば、くるみ製本処理、又は、天糊製本処理)を要するジョブであるとする。ここではこのジョブを「糊付け製本ジョブ」と呼ぶ。
この糊付け製本ジョブを、システム1000が図9A、9Bのシステム構成である場合にて該システム1000にて処理するケースを説明する。このケースの場合、制御部205は、印刷装置100で印刷がなされた該ジョブのシートを、図9BのA点を通過させて、糊付け製本機によるシート処理を実行させる。且つ、この糊付け製本機によるシート処理(exくるみ製本処理、又は、天糊製本処理)がなされた糊付け製本ジョブの印刷結果を、他装置(例えば、図9Bのシステムにおける、該糊付け製本機の後段に位置する、インラインフィニッシャ)へ搬送させずに、そのまま、図9Bに示す糊付け製本装置内部の排紙先Xにて、保持させる。
この図9Bの排紙先Xにホールドされた糊付け製本ジョブの印刷物は、この排紙先Xの個所から直接、オペレータにより取出可能に構成している。換言すると、わざわざ、図9Bのシート搬送方向最下流の排紙先Zにシートを搬送して、該個所から該糊付け製本ジョブの印刷物を取出すといった、一連の装置動作やオペレータ操作を、不要に構成する。
以上の、本印刷システム1000が図9A、9Bのシステム構成である場合にて制御部205により実行する一連の制御が、図9Bの(ケース2)の制御例に該当する。
次に、システム1000の構成が図9A、9Bに例示するシステム構成に該当する事を条件に制御部205がシステム1000の為に実行する制御に該当する、図9Bの(ケース3)の制御例について、説明する。例えば、システム1000が図9A、9Bのシステム構成である場合においてユーザから印刷実行要求を受付けた処理対象のジョブが、印刷処理を経て中綴じ製本処理によるシート処理(例えば、中綴じ製本、又はパンチ処理、又は断裁処理、又はシフト排紙処理、又は折り処理)を要するジョブであるとする。ここでは、このジョブを「中綴じ製本ジョブ」と呼ぶ。
この中綴じ製本ジョブを、システム1000が図9A、9Bのシステム構成である場合にて該システム1000にて処理するケースを説明する。このケースの場合、制御部205は、印刷装置100で印刷がなされた該ジョブのシートを、図9BのA点及びB点及びC点を通過させて、中綴じ製本機によるシート処理を実行させる。且つ、この中綴じ製本機による上記シート処理がなされた中綴じ製本ジョブの印刷結果を、他装置へ搬送させずに、そのまま、図9Bに示す中綴じ製本装置の排紙先Zにて、保持させる。
尚、図9Bの排紙先Zは複数の排紙先候補がある。これは、後述の図13の説明のように、本形態の中綴じ製本機は、複数種類のシート処理を実行可能であり、各シート処理毎に排紙先を異ならせる構成である事に起因する。
以上の、本印刷システム1000が図9A、9Bのシステム構成である場合にて制御部205により実行する一連の制御が、図9Bの(ケース3)の制御例に該当する。
以上の図8A、8B、図9A、9Bに例示した如く、本印刷システム1000は、インラインシート処理装置として利用を許可する複数台のシート処理装置の接続順序を、上記制約事項の範囲内で、柔軟に、組換え変更可能に構成している。このように、本形態で上述する効果を最大限に発揮する為の仕組みを多数盛り込んでいる。
この観点で、本形態では、図8A、8Bや図9A、9Bのようなシステム構成以外の構成も、本システム1000にて、適宜、構築可能に構成している。この一例を以下に説明する。
例えば、図8A、8Bや図9A、9Bのシステム構成では、インラインタイプのシート処理装置を3台具備するシステム構成を説明した。本形態では、インラインタイプのシート処理装置の台数を上記のような制約事項を遵守した範囲内で任意にユーザが決定可能に構成している。
この1例として、図10Aのようなシステム構成も構築可能に本印刷システム1000を構成している。
図10Aのシステム構成は、図8Aや図9Aのシステム構成とはシート処理装置の接続台数が異なる。具体的には、印刷システム1000が、印刷装置100→大容量スタッカ→中綴じ製本機の順序で、2台接続されている。この場合のシステム構成内部の状況は、図10Bに示すような構成になる。
図10Bは、印刷システム1000の構成が図10Aのシステム構成の場合における印刷システム1000全体のシステム構成断面図を示す。且つ、図10Bの装置構成は、図10Aの装置構成に対応している。
図10Bの装置内部構成も、先のシステム構成例と同様に、印刷装置100のプリンタ部203で印刷されたシートを、各シート処理装置内部へ供給可能に構成されている。具体的には、図10Bに示すが如く、装置内部におけるA点、B点、を介して、シートを搬送可能な、シート搬送路を、具備する。しかも、上記制限事項を遵守したシステム構成となっている。例えば、上述したように、中綴じ製本機は、シート搬送方向最下流になるよう、各シート処理装置を接続している。
このような構成を前提とし、例えば印刷システム1000のシステム構成状況が図10A、10Bに示すシステム構成である場合、上記のような方法でUI部を介して印刷実行要求がユーザからなされたジョブに対して制御部205は以下に例示する制御を実行する。ここでは、システム1000の構成が図10A、10Bに示すシステム構成である事を条件に制御部205がシステム1000の為に実行する制御例として、図10Bの(ケース1)と称する制御例、及び、図10Bの(ケース2)と称する制御例、及び、図10Bの(禁則制御)と称する制御例、を、それぞれ、順番に説明する。
まず、システム1000の構成が図10A、10Bに例示するシステム構成に該当する事を条件に制御部205がシステム1000の為に実行する制御に該当する、図10Bの(ケース1)の制御例について、説明する。例えば、システム1000が図10A、10Bのシステム構成である場合にてユーザから印刷実行要求を受付けた処理対象のジョブが、印刷処理を経て大容量スタッカによるシート処理(ex積載処理)を要するジョブであるとする。ここでは、このジョブを「スタッカジョブ」と呼ぶ。
このスタッカジョブを、システム1000が図10A、10Bのシステム構成である場合にて該システム1000にて処理するケースを説明する。このケースの場合、制御部205は、印刷装置100で印刷がなされた該ジョブのシートを、図10BのA点を通過させて、大容量スタッカによるシート処理を実行させる。且つ、この大容量スタッカによるシート処理(ex積載処理)がなされたスタッカジョブの印刷結果を、他装置(例えば、図10Bのシステムにおける、該大容量スタッカの後段に位置する、インラインフィニッシャ)へ搬送させずに、そのまま、図10Bに示す大容量スタッカ内部の排紙先Xにて、保持させる。
この図10Bの排紙先Xにホールドされたスタッカジョブの印刷物は、この排紙先Xの個所から直接、オペレータにより取出可能に構成している。換言すると、わざわざ、図10Bのシート搬送方向最下流の排紙先Yにシートを搬送して、該個所から該スタッカジョブの印刷物を取出すといった、一連の装置動作やオペレータ操作を、不要に構成する。
以上の、本印刷システム1000が図10A、10Bのシステム構成である場合にて制御部205により実行する一連の制御が、図10Bの(ケース1)の制御例に該当する。
次に、システム1000の構成が図10A、10Bに例示するシステム構成に該当する事を条件に制御部205がシステム1000の為に実行する制御に該当する、図10Bの(ケース2)の制御例について、説明する。例えば、システム1000が図10A、10Bのシステム構成である場合にてユーザから印刷実行要求を受付けた処理対象のジョブが、印刷処理を経て中綴じ製本処理によるシート処理(例えば、中綴じ製本、又はパンチ処理、又は断裁処理、又はシフト排紙処理、又は折り処理)を要するジョブであるとする。ここでは、このジョブを「中綴じ製本ジョブ」と呼ぶ。
この中綴じ製本ジョブを、システム1000が図10A、10Bのシステム構成である場合にて該システム1000にて処理するケースを説明する。このケースの場合、制御部205は、印刷装置100で印刷がなされた該ジョブのシートを、図10BのA点及びB点を通過させて、中綴じ製本機によるシート処理を実行させる。且つ、この中綴じ製本機による上記シート処理がなされた中綴じ製本ジョブの印刷結果を、他装置へ搬送させずに、そのまま、図10Bに示す中綴じ製本装置の排紙先Yにて、保持させる。
尚、図10Bの排紙先Yは複数の排紙先候補がある。これは、後述の図13の説明のように、本形態の中綴じ製本機は、複数種類のシート処理を実行可能であり、各シート処理毎に排紙先を異ならせる構成である事に起因する。
以上の、本印刷システム1000が図10A、10Bのシステム構成である場合にて制御部205により実行する一連の制御が、図9Bの(ケース2)の制御例に該当する。
但し、制御部205は、図10A、10Bのシステム構成の場合は、糊付け製本機が実行可能なシート処理(exくるみ製本処理or天糊製本処理)の実行要求をユーザから受付ける事を禁止する。この制御が、システム1000の構成が図10A、10Bに例示するシステム構成に該当する事を条件に制御部205がシステム1000の為に実行する制御に該当する、図10Bの(禁則制御)である。この10Bの(禁則制御)の更なる詳細な具体例を以下に例示する。
例えば、本印刷システムが図10A、10Bのようなシステム構成状況である場合において、図7の表示をUI部に実行させる際には、表示キー707及び表示キー708の網掛け表示やグレーアウト表示になるよう制御部205によりUI部を制御する。換言すると、制御部205は、該キー707、708のユーザ操作を無効状態にする。
以上の如く、本システム1000が図10A、10Bのようなシステム構成である場合には、制御部205は、糊付け製本処理を本システム1000にて実行する事を禁止する。
この、本印刷システム1000が図10A、10Bのシステム構成である場合にて制御部205により実行する制御が、図10Bの(禁則制御)に該当する。
以上の説明の如く、制御部205は、本印刷システム1000が具備するインラインタイプのシート処理装置の接続台数に応じた各種制御を実行する。換言すると、システム1000にて実行可能なシート処理の種類に応じた各種制御を実行する。
以上、図8A〜図10B等の説明からも明らかなように、本印刷システム1000が具備する制御部は、本システム1000のシステム構成状況(インラインシート処理装置の接続台数や接続順序)毎に対応した各種制御を本システム1000にて実行する。
尚、何故、本形態にて本印刷システム1000にてインラインシート処理装置の接続順序や台数をユーザニーズに対応するよう柔軟に構築変更可能に構成しているか、この理由の1例を述べる。これは、全てユーザメリットを考慮しているからである。
例えば、まず、なぜ、本システム1000にて利用を許可するインラインタイプのシート処理装置は、各々、独立筐体で且つ印刷装置に対して着脱可能に構成しているかの理由を述べる。
この理由の1例としては、例えば、本システム1000の納品先となるPOD業者として、くるみ製本処理は必要ないが大容量積載処理は行いたい等の要望をもった業者等の存在に配慮した仕組みである。
換言すると、例えば、本システムの利用環境を想定してみると、上記9種類のシート処理の全てをインラインシート処理装置で実現したい等のニーズが予想される。一方、特定のシート処理のみインラインシート処理装置で実現した等のニーズも可能性としてはある。このように、納品先となる各POD業者毎にニーズも千差万別である事に対処する仕組みを提供する為である。
又、なぜ、本システム1000にて利用を許可するインラインタイプのシート処理装置の接続順序を上記制約事項の範囲内で任意に変更、組替えを、可能に構成しているかの理由を述べる。この理由は、なぜ、図8A、8Bや図9A、9Bに示すが如く、各インラインシート処理装置毎に印刷物をオペレータにより取出可能な排紙先を設けているのかの理由でもある。
この理由の一例としては、本印刷システム1000にて要求される複数のシート処理の利用頻度に応じて柔軟にシステムを構築可能にする方が、本システム1000の利用者の利便性が向上すると考えるからである。
例えば、図1のPODシステム10000を保有するPOD業者では、顧客より依頼される印刷形態のニーズが、ユーザマニュアルやガイドブック等、くるみ製本処理を要する印刷ジョブが比較的多い傾向にあるとする。このような利用環境の場合、図8A、8Bのような接続順序でシステム1000を構築するよりも、図9A、9Bのような接続順序でシステム1000を構築する方が利便性がある。
換言すると、印刷装置100に対して、より近い個所に、糊付け製本機を接続した方が使い勝手が良い。これは、くるみ製本ジョブにて要するくるみ製本処理を実行する為に必要な装置内部におけるシートの搬送距離を短い方が効果的である事に起因する。
例えば、シート搬送距離がながければ長いほど、そのジョブの最終成果物である印刷物の完成に要する時間が長くなる。又、シート搬送距離が長ければ長いほど、シート搬送動作中における装置内部でのジャム発生率が、高くなる可能性が予想される。このような理由によるものである。
即ち、くるみ製本ジョブがユーザニーズとして多いようなPOD業者の場合には、図8A、8Bのシステム構成よりも図9A、9Bのシステム構成を採用する方が、くるみ製本ジョブの印刷物を作成するうえで必要なシート搬送距離が短くなる。且つ、迅速に印刷物を取出すことが出来る。
換言すると、例えば、上記業者とは別のPOD業者では、シートの大量積載を要するジョブの方が多い傾向にあるとする。この場合には、図9A、9Bのシステム構成よりも図8A、8Bのシステム構成の方が、スタッカジョブの印刷物を作成するうえで必要なシート搬送距離が短くなる。且つ、迅速に印刷物を取出すことが出来る。
このように、本形態は、如何に、効率よく、利用環境に適した柔軟なシステム形態で、本印刷システム1000にて複数のジョブの生産性を向上させるかに着目している。その上で、このような本システム1000を利用するユーザからの立場にたった利便性を追求した多数の仕組みを提供可能に構成している。
次に、図8A〜図10Bで例示した本システム1000にて具備可能な各種インラインタイプのシート処理装置の内部構成の具体例を、各シート処理装置毎に、個別に例示する。
[大容量スタッカの内部構成]
図11は、図8A〜図10Bに例示した、本形態にて、制御部205により制御対象となる、大容量スタッカの内部構成断面図の1例を示す。
当該大容量スタッカ内部には、印刷装置100からのシートの搬送経路として、大きく分けて、3つに分かれている。この1例として、図11に示すが如く、1つは、ストレートパスである。1つは、エスケープパスである。1つは、スタックパスである。このように3つのシート搬送路が内部に設けられている。
尚、図11の大容量スタッカ及び後述する図12の糊付け製本機の各装置が具備するストレートパスは、前段装置から受取ったシートを後段装置へ渡す為の機能を果たすが為に、本例ではインラインシート処理装置におけるスルーパスとも呼ぶ。
大容量スタッカ内部に具備するストレートパスは、該装置が具備する積載ユニットによるシートの積載処理を要さないジョブのシートを後段の装置へ渡す為のシート搬送路である。換言すると、当該シート処理装置自身によるシート処理が要求されていないジョブのシートを、上流の装置から下流の装置へと搬送する為のユニットである。
又、大容量スタッカ内部に具備するエスケープパスは、スタックせずに、出力したい場合に用いられる。例えば、後続のシート処理装置が接続されていない場合に、出力の確認作業(プルーフプリント)等を行う場合に、スタックトレイからの取出しを簡略化するべく、当該エスケープパスに印刷物を搬送して、該トレイから印刷物を取出可能にする。
尚、この大容量スタッカ内部のシート搬送路にはシートの搬送状況やジャムを検知するのに要する複数のシート検知センサが設けられている。
大容量スタッカの不図示のCPUは、これら各センサからのシート検知情報を、制御部205とのデータ通信を行う為の信号線(図2に示す、シート処理装置200と制御部205とを電気的接続関係にする信号線)を、介して、制御部205に通知する。制御部205は、この大容量スタッカからの情報に基き、大容量スタッカ内部のシートの搬送状況やジャムを把握する。尚、本印刷システムのシステム構成として、このシート処理装置と印刷装置100の間に他のシート処理装置がカスケード接続されている場合、そのシート処理装置のCPUを介して、この大容量スタッカのセンサの情報を、制御部205に通知する構成となっている。このように、インラインフィニッシャ固有の構成を具備する。
又更に、大容量スタッカ内部に具備するスタックパスは、該装置が具備する積載ユニットによるシートの積載処理を要するジョブのシートに対する積載処理を、該装置により実行させる為のシート搬送路である。
例えば、本システム1000が図8A〜図10Bに示した大容量スタッカを具備しているとする。このシステム構成状況において、制御部205が、例えば図7の表示のキー709のキー操作により、処理対象のジョブの為に、当該スタッカにて実行可能なシートの積載処理の実行要求を、UI部を介してユーザから受付けたとする。この場合、制御部205は、この大容量スタッカが具備するスタックパスへシートを搬送するよう制御する。スタックパスへ搬送されたシートはスタックトレイへ排紙する。
図11のスタックトレイは、伸縮可能なステイなどの上に載置される積載ユニットである。このスタックトレイとの結合部には、ショックアブソーバ等が付けられている。制御部205は、このスタックトレイを用いて、処理対象となるジョブの印刷済みシートの積載処理を該大容量スタッカによる実行させるよう制御する。伸縮可能なステイの下は台車となっており、不図示の取っ手を付けると台車として、上に載せたスタック出力を別のオフラインフィニッシャなどに運べるようになっている。
スタッカ部の前ドアが閉まっているときは、伸縮可能なステイはスタック出力が積載されやすい上の位置に上昇し、前ドア(図20のドア2002に相当)をオープンするための指示が例えば図20のスイッチ2001のオペレータ操作により入力されたことを条件に、このスタックトレイは、下降する仕組みになっている。又、オープン状態のドア2002がオペレータにより閉じられたことを受けて、当該スタックトレイは、印刷物の排出口近辺に位置するホームポジジョンに向かって上昇可能に構成されている。これにより、再度、このスタックトレイへの印刷物の積載動作に備えることが出来る。尚、この前ドア(図20のドア2002に相当)は、オペレータによりオープン動作(オープン操作)が可能本印刷システム1000における特定種類の開閉ユニットの1例に該当する。本システム1000は、このような、オペレータによる開閉操作が可能な各種の開閉ユニットを具備したインラインフィニッシャを利用可能に構成されている。この、本システム1000にて利用可能なインラインフィニッシャの1つに該当する、当該大容量スタッカは、オペレータによる印刷物の取出作業に開閉ユニット(ドア2002)のオープン動作を要するインラインフィニッシャに該当する。
また、スタック出力の積み方には、平積みとシフト積みがあって、平積みは、文字通り常に同じ位置に積む。シフト積みは、ある決められた部数単位、ジョブ単位などで奥手前方向にシフトして、出力に区切りを作って、出力を扱いやすいように積む方法である。
このように、本システム1000にてインラインタイプのシート処理装置として利用を許可する対象の当該大容量スタッカは、プリンタ部203からのシートの積載処理を実行するにあたり、複数種類の積載方法を実行可能に構成されている。制御部205は、このような各種動作の制御を装置に対して実行する。
[糊付け製本装置の内部構成]
図12は、図8A〜図10Bに例示した、本形態にて、制御部205により制御対象となる、糊付け製本装置の内部構成断面図の1例を示す。
当該糊付け製本装置内部には、印刷装置100からのシートの搬送経路として、大きく分けて、3つに分かれている。この1例として、図12に示すが如く、1つは、ストレートパスである。1つは、本身パスである。1つは、表紙パスである。このように3つのシート搬送路が内部に設けられている。
図12の糊付け製本装置内部に具備するストレートパス(スルーパス)は、該装置が具備する糊付け製本ユニットによるシートの糊付け製本処理を要さないジョブのシートを後段の装置へ渡す為の機能を果たすシート搬送路である。換言すると、当該シート処理装置自身によるシート処理が要求されていないジョブのシートを、上流の装置から下流の装置へと搬送する為のユニットである。
尚、この糊付け製本機内部のシート搬送路にはシートの搬送状況やジャムを検知するのに要する複数のシート検知センサが設けられている。
糊付け製本機の不図示のCPUは、これら各センサからのシート検知情報を、制御部205とのデータ通信を行う為の信号線(図2に示す、シート処理装置200と制御部205とを電気的接続関係にする信号線)を、介して、制御部205に通知する。制御部205は、この糊付け製本機からの情報に基き、糊付け製本機内部のシートの搬送状況やジャムを把握する。尚、本印刷システムのシステム構成として、このシート処理装置装置と印刷装置100の間に他のシート処理装置がカスケード接続されている場合、そのシート処理装置のCPUを介して、この糊付け製本装置のセンサの情報を、制御部205に通知する構成となっている。このように、インラインフィニッシャ固有の構成を具備する。
又、図12の糊付け製本装置内部に具備する本身パスと表紙パスは、くるみ製本印刷物を作成する為のシート搬送路である。
例えば、本形態では、くるみ製本印刷処理として、本文となる印刷データの印刷処理をプリンタ部203で実行させる。且つ、この印刷されたシートをくるみ製本印刷物の1束分の出力物における本文部分として利用可能にする。このように、くるみ製本にて本文(中身)部分に該当する印刷データが印刷された本文部分のシート束を、本例では「本身」と呼ぶ。且つ、この本身を表紙用の1枚のシートでくるむ処理を、くるみ製本処理にて実行する。この表紙としてのシートを、表紙パスを介して搬送する。他方、本身となる、プリンタ部203でプリントした印刷用紙は、本身パスへ搬送するよう制御部205が各種シートの搬送制御を実行する。
このような構成のもと、例えば、制御部205が、例えば図7の表示のキー707のキー操作により、処理対象のジョブの為に、当該糊付け製本機にて実行可能なくるみ製本処理の実行要求を、UI部を介してユーザから受付けたとする。この場合、制御部205は、以下のように当該装置を制御する。
例えば、プリンタ部203で印刷されたシートを、図12の本身パスを介して、順次スタック部に蓄える。且つ、処理対象となるジョブの1冊分のシートにて要する本文データが印刷されたシートを、全ページ、該スタック部に蓄えたうえで、表紙パスを介して、該ジョブにて要する表紙用のシートを、搬送させる。
尚、くるみ製本に関し、本形態の特徴点の1つに関連する事項が存在する。例えば、本例にて糊付け製本処理の1例に該当するくるみ製本処理では、1束分のシート束として処理可能なシート処理枚数が、当該糊付け製本処理とは異なる種類のシート処理にて1束分のシート束として処理可能なシート処理枚数よりも、圧倒的に多い。例えば、くるみ製本処理にて1束分の本文用のシート束として最大200枚まで処理を許容する。一方、ステイプル処理等は、最大20枚、中綴じ製本では最大15枚まで、1束分のシート処理として印刷用紙を処理する事を許可する。このように、1束分のシート束としてシート処理を許可する印刷用紙の許容枚数は、糊付け製本処理と、その他のシート処理では、圧倒的に異なる。
このように、本形態では、制御部205により制御対象となるインラインタイプのシート処理装置により、くるみ製本処理という糊付け製本処理を実行可能に構成している。且つ、オフィス環境では要求すらされなかったインラインタイプのシート処理装置により実行可能なフィニッシィングとして全く新規のフィニッシィングを提供可能に構成している。換言すると、POD環境を想定した仕組みの1つであり、且、後述する制御に関連する構成である。
尚、くるみ製本にて、表紙用のシートとして、図12に示すが如く、糊付け製本装置自身が具備するインサータのインサータトレイから搬送対象となる、表紙用のデータが予め印刷済みのプレプリントシートを利用可能に構成している。又、印刷装置100自身により表紙用の画像を印刷させたシートも利用可能に構成している。これら何れかのシートを表紙用のシートとして、表紙パスへ搬送させる。そして、スタック部の下方部分にて、当該表紙用のシートの搬送を一時停止させる。
この動作に並行して、スタック部に積載済みの本文全ページが印刷済みの複数枚のシートで構成される本身に対して、糊付け処理を実行する。例えば、糊付け部は、所定量の糊を本身の下部に塗布して、十分に糊が行き渡ったところで、本身の糊付けされた部分を表紙の中央部にあてがい、包み込むように結合させる。結合に当たっては、本身を下方に押し込むように送り出すため、表紙にくるまれた本身は、ガイドに添って、回転台の上に滑り落ちる。その後、ガイドは、表紙にくるまれた本身を回転台の上に倒すように移動する。
回転台の上に寝た表紙にくるまれた本身を、幅寄せ部で位置合わせを行って、まず、小口となる部分をカッターで断裁する。次に、回転台を90度回転して、幅寄せ部で位置合わせを行い、天となる部分を断裁する。更に、180度回転して、幅寄せ部で位置合わせを行い、地となる部分を断裁する。
断裁後は、再度幅寄せ部で奥まで押しやって、出来上がった表紙にくるまれた本身をバスケット部に入れる。
バスケット部で十分に糊を乾かした後、出来上がったくるみ製本の束を取り出すことができる。
このように、糊付け製本機は、UI部を介して印刷実行要求と共に糊付け製本処理の実行要求がユーザからなされた処理対象のジョブのシートに対する糊付け製本処理を実行する糊付けユニットを具備している。
又、上述したように、本形態にて、インラインタイプのシート処理装置により実行可能に構成した糊付け製本処理は、上記構成に示すが如く、他の種類のシート処理と比較して、処理工程が多く準備すべき前構成も多い。換言すると、ステイプルや中綴じ製本のようなオフィス環境にて頻繁に利用されうるシート処理とは全く構成も異なり、要求されたシート処理を完結されるのに要する処理時間も、他のフィニッシィングに比べ、長くなる事が予想される。本形態では、このような点についても、着目している。
このように、糊付け製本機能1つをとっても分るように、本形態では、例えば、オフィス環境のみ留まらず、POD環境等の全く新しい印刷環境でも充分に通用する、利便性や生産性を追求した、印刷システム、製品の、実用化を目指す為の仕組みを採用している。換言すると、例えば、くるみ製本機能や大量積載機能等、オフィス環境では全く未対処であった新機能をPOD環境でも活用可能に構成要件として具備している。又、図8A〜図10Bに例示するが如く、印刷装置に対して、インラインタイプのシート処理装置を複数台接続可能にしたシステム構成自体についても、上記目的を果たすが為の仕組みである。
ここで、特筆すべきは、例えば、本形態は、単に、上記のような新規の機能やシステム構成を具備する事のみに留まらず、当該機能構成を採用する事で想定されうるユースケースやユーザニーズ等、対処すべき課題を事前に発見検討している点である。且つ、その課題に対する解決手法となる構成要件をも具備する点が特徴点の1つに該当する。このように、本形態では、事務機メーカが新規市場の開拓参入するうえで、新規に搭載する機能やシステム構成に対する市場要望等を、課題として、事前に、発見検討し、その課題に対する解決手法をも念頭に入れた仕組みを構成として採用している。このような点も本形態の特徴的要件の1つに該当する。この具体的に構成要件の1例として、制御部205により本形態にて各種制御を実行している。
[中綴じ製本装置の内部構成]
図13は、図8A〜図10Bに例示した、本形態にて、制御部205により制御対象となる、中綴じ製本機の内部構成断面図の1例を示す。
当該中綴じ製本装置内部には、印刷装置100からのシートに対してステイプル処理や断裁処理やパンチ処理や折り処理がシフト排紙処理等を選択的に実行可能にするための各種ユニットを具備している。但し、当該中綴じ製本機は、上記制約事項で述べたように、後段装置へのシート搬送機能の役目を果たすスルーパスを具備しない。
尚、この中綴じ製本機内部のシート搬送路にはシートの搬送状況やジャムを検知するのに要する複数のシート検知センサが設けられている。
中綴じ製本機の不図示のCPUは、これら各センサからのシート検知情報を、制御部205とのデータ通信を行う為の信号線(図2に示す、シート処理装置200と制御部205とを電気的接続関係にする信号線)を、介して、制御部205に通知する。制御部205は、この中綴じ製本機からの情報に基き、中綴じ製本機内部のシートの搬送状況やジャムを把握する。尚、本印刷システムのシステム構成として、このシート処理装置装置と印刷装置100の間に他のシート処理装置がカスケード接続されている場合、そのシート処理装置のCPUを介して、この中綴じ製本装置のセンサの情報を、制御部205に通知する構成となっている。このように、インラインフィニッシャ固有の構成を具備する。
又、例えば、図13に示すが如く、サンプルトレイ、スタックトレイ及び、ブックレットトレイが設けられており、制御部205は、ジョブの種類や排出される記録紙の枚数に応じて利用するユニットを切り替えるよう制御する。
例えば、制御部205が、図7の表示のキー701のキー操作により、処理対象のジョブの為に、当該中綴じ製本機にて実行可能なステイプル処理の実行要求を、UI部を介してユーザから受付けたとする。この場合、制御部205は、プリンタ部203からのシートを、スタックトレイ側へ搬送するよう制御する。尚、この際、記録紙がスタックトレイに排出される前に、記録紙をジョブ毎に中綴じ製本部の内部の処理トレイに順次蓄えておき、該処理トレイ上にてステープラにてバインドして、その上で、スタックトレイへ、該記録紙束を束排出する。このような方法でプリンタ部203にて印刷されたシートに対するステイプル処理を当該装置により実行させる。
その他、紙をZ字状に折るためのZ折り機、ファイル用の2つ(または3つ)の穴開けを行うパンチャがあり、ジョブの種類に応じてそれぞれの処理を行う。例えば、出力すべきジョブに対する記録紙処理に関する設定としてユーザにより操作部を介してZ折り処理設定がなされた場合には、そのジョブの記録紙に対してZ折り機により折り処理を実行させ、その上で、機内を通過させて、スタックトレイ及びサンプルトレイ等の排出トレイに排紙するよう制御する。又、例えば、出力すべきジョブに対する記録紙処理に関する設定としてユーザにより操作部を介してパンチ処理設定がなされた場合には、そのジョブの記録紙に対してパンチャによるパンチ処理を実行させ、その上で、機内を通過させて、スタックトレイ及びサンプルトレイ等の排出トレイに排紙するよう制御する。
又、サドルステッチャ部は、記録紙の中央部分を2ヶ所バインドした後に、記録紙の中央部分をローラに噛ませることにより記録紙を半折りし、パンフレットのようなブックレットを作成する中綴じ製本処理を行う。
サドルステッチャ部で製本された記録紙は、ブックレットトレイに排出される。当該サドルステッチによる製本処理等の記録紙処理動作の実行可否も、上述の如く、出力すべきジョブに対してユーザにより設定された記録紙処理設定に基づく。
又、インサータはインサートトレイにセットされた記録紙をプリンタへ通さずにスタックトレイ及びサンプルトレイ等の排出トレイのいずれかに送るためのものである。これによって中綴じ製本部に送り込まれる記録紙(プリンタ部で印刷された記録紙)と記録紙の間にインサータにセットされた記録紙をインサート(中差し)することができる。インサータのインサートトレイにはユーザによりフェイスアップの状態でセットされるものとし、ピックアップローラにより最上部の記録紙から順に給送する。故に、インサータからの記録紙はそのままスタックトレイまたはサンプルトレイへ搬送することによりフェイスダウン状態で排出される。サドルステッチャへ送るときには、一度パンチャ側へ送り込んだ後スイッチバックさせて送り込むことによりフェースの向きを合わせる。
尚、当該インサータによる記録紙挿入処理等の記録紙処理動作の実行可否も、上述の如く、出力すべきジョブに対してユーザにより設定された記録紙処理設定に基づく。
又、本形態では、1例として、中綴じ製本装置内部に断裁部(トリマ部)も具備する。この説明を以下の行う。
中綴じ製本部においてブックレット(中綴じの小冊子)となった出力は、このトリマに入ってくる。その際に、まず、ブックレットの出力は、ローラで予め決められた長さ分だけ紙送りされ、カッタ部にて予め決められた長さだけ切断され、ブックレット内の複数ページ間でばらばらになっていた端部がきれいに揃えられることとなる。そして、ブックレットホールド部に格納される。尚、当該トリマによる断裁処理等の記録紙処理動作の実行可否も、上述の如く、出力すべきジョブに対してユーザにより設定された記録紙処理設定に基づく。
このように、中綴じ製本機は、UI部を介して印刷実行要求と共に中綴じ製本処理の実行要求がユーザからなされた処理対象のジョブのシートに対する中綴じ製本処理を実行する中綴じ製本ユニットを具備している。
尚、例えば、図7の表示のキー705によりユーザから中綴じ製本が選択された場合、制御部205は、UI部に図14の表示を実行させる。当該図14の表示を介して、制御部205は、中綴じ製本の詳細設定をユーザから受付可能に制御する。例えば、ステイプル針を用いて実際にシート中央付近に対する中綴じ処理を実行するか否かを決定可能にする。又、分割製本、中綴じ位置の変更、断裁の有無、あるいは、断裁幅の変更などの設定もユーザから受付け可能にする。
例えば、制御部205がUI部に実行させた図14の表示を介してユーザにより「中綴じ製本する」と「断裁する」が設定されたとする。この場合、制御部205は、中綴じ製本印刷結果として処理対象のジョブが図15のような印刷体裁になるよう本システム1000の動作制御を行う。図15の中綴じ製本印刷結果に示すが如く、サドルステッチが打たれて、小口側の断裁がなされる。また、サドルステッチの位置や断裁面の位置を予め設定しておけば、所望の位置に変更することができる。
又、例えば、図7の表示のキー707によりユーザからくるみ製本処理の実行要求がなされた場合、制御部205は、くるみ製本印刷結果として、処理対象のジョブが図16のような印刷体裁になるよう本システム1000を制御する。図16の1例に示すが如く、くるみ製本の場合の印刷物は、断裁面A、B及び、Cに関して、それぞれ断裁幅を設定することができる。
又、本印刷システム1000は、外部装置の一例に該当する情報処理装置からも処理対象となるジョブの印刷実行要求及びシート処理の実行要求を受付け可能に構成されている。以下、ホストコンピュータから本印刷システム1000を利用する場合の一例をもって説明する。
例えば、本実施形態の各種の処理や制御を実行する為のプログラムデータをWEB等のデータ供給源あるいは特定の記憶媒体からダウンロードしたホストコンピュータ(図1のPC103や104等)にて操作する場合、以下のように制御する。但し、制御の主体はPCの制御部である。
例えば、ユーザからのマウス或いはキーボード操作に応答し、本システム1000の印刷装置100を操作する為のプリンタドライバの起動指示がなされたとする。これを受け、該ホストコンピュータのCPUは、当該ホストコンピュータの表示部に、図17Aに示す印刷設定画面を表示させる。図17A、17Bは、本実施形態にて制御対象となる、ユーザインタフェース画面の一例を示す図である。
ここで、例えば、当該図17A、17Bの操作画面上の仕上げキー1701がユーザのマウス操作により押下されたとする。すると、該ホストコンピュータのCPUは、当該印刷設定画面を、図17Bのような印刷設定画面に切り換えるよう表示部を制御する。
そして、該ホストコンピュータのCPUは、図17A、17Bの印刷設定画面上のシート処理設定項目1701を介して、本システム1000が具備するインラインタイプのシート処理装置200により実行させるべきシート処理の種類をユーザにより選択可能に制御する。
尚、ここでは、省略するが、該ホストコンピュータを含む外部装置においては、図17A、17B以外の画面として、本実施形態で詳述した各種の表示画面を介して入力可能な指示と同等の指示を入力可能にするための表示画面を表示させるように構成している。換言すると、本形態で述べる各種の処理や制御と同等の処理や制御を外部装置側にて実行可能に構成されている。
そして、ユーザにより、設定項目1701を介して所望のシート処理が選択され、図17A、17Bの画面に戻って、OKキーが押下されるとする。
これを受け、ホストコンピュータのCPUは、当該印刷設定画面を介してユーザにより設定された各種印刷条件を示すコマンドと、プリント部203によりプリントさせるべき一連のプリントデータとを、一つのジョブとして関連付けて、本システム1000に対して、ネットワーク101を介して送信する。
そして、該コンピュータからのジョブを、本システム1000の外部I/F部202が受信すると、これを受け、本システムの制御部205は、当該ホストコンピュータからのジョブを、該ホストコンピュータにてユーザにより設定された処理要件に基づいて、処理するよう本システム1000を制御する。
以上のように構成することで、外部装置等からのジョブでも、本形態で述べる各種の効果を得ることが出来、本システム1000の利用効率を更に向上させる事ができる。
本形態の印刷システム1000が具備する制御部は、以上で説明したような各種構成要件を前提として、後述する各種制御を実行する。
尚、図1〜図17Bを用いた説明した構成は、本実施形態にて述べる全ての実施形態にて共通する構成要件に該当する。換言すると、例えば、本形態にて述べる各種制御は、当該構成を前提とした構成要件に該当する。
図1〜図17Bを用いた上述の如く、本形態の印刷システム1000は、オフィス環境に留まらず、POD環境にも適した印刷環境を構築可能に構成している。
例えば、その1例として、オフィス環境では全く想定されえないPOD環境にて想定されうるユースケースやユーザニーズに対処可能な仕組みを採用している。
この1例として、例えば、POD環境では顧客から様々な印刷形態をPOD業者が受注可能に構成している。
具体例を挙げるならば、例えば、上記の如く、糊付け製本処理や大量積載処理等、オフィス環境ではユーザニーズとして要求されえないフィニッシィングをインラインシート処理装置により実現可能に構成している。換言すると、本形態は、ステイプル等のオフィス環境にて要求されうるニーズ以外のユーザニーズにもPOD環境を考慮して対処出来るように構成している。又、例えば、本印刷システム1000の納入対象となるPOD環境で商売をなすPOD業者におけるビジネス形態に柔軟に対応可能に構成している。
この1例として、例えば、上記の如く、複数台のインラインシート処理装置を印刷装置1000に対して接続可能にし、且つ、各インラインシート処理装置毎に、独立筐体で且つ独立動作が可能に構成している。且つ、接続するシート処理装置も任意台数とし、本印刷システム1000にて柔軟にインラインシート処理装置の増設や変更等を可能にシステムを構成している。
尚、本形態では本印刷システム1000の利用者の操作性にも充分配慮した設計となっている。この1例として、例えば、本形態では、本印刷システム1000のシステム構成を、オペレータ自らが手動でHD209に登録できる構成を説明した。故に、これを用いて例示する。
例えば、本印刷システム1000のシステム構成として、図8A、8Bに示すシステム構成をPOD業者にて構築したいと望んだとする。この場合、まず、該POD業者のオペレータにより、印刷装置100と共に購入した図8A、8Bの3台のシート処理装置を、図8A、8Bに示す接続順序で、印刷装置に接続してもらう。そのうえで、操作部204のユーザモードキー505を押下してもらう。この場合に、制御部205は、当該キー操作に応答し、表示部401に、図18Aの表示を実行させる。
図18Aの表示は、本印刷システム1000のシステム構成情報を、オペレータ自身によりマニュアル入力可能にする為の表示である。制御部205は、当該図18A〜18Dの表示を介して、印刷装置100に接続すべきインラインタイプのシート処理装置の種類をオペレータにより決定可能にする。且つ、制御部205は、当該図18A〜18Dの表示を介して、印刷装置100に接続する複数台のインラインタイプのシート処理装置の接続順序をオペレータにより決定可能にする。
且つ、制御部205は、図18Aの表示の各設定項目毎に設けた「詳細設定」キーがオペレータにより押下されたら、不図示の画面を表示させる。この画面で、1台ずつ、本印刷システムにて利用するシート処理装置を特定可能にする。しかも、本形態は、上述したように制約事項を遵守してもらっている故、この情報もガイダンス情報としてオペレータに通知する。例えば、制御部205は、図18Aに示すが如く、「印刷装置に接続する、シート処理装置の種類と接続順序を登録して下さい。最大5台まで接続できます。但し、中綴じ製本機は接続する装置の1番最後に接続して下さい。」なるガイダンスを通知する。尚、ここでは、インラインシート処理装置の接続台数を最大5台までとしているが、特にこれに限定しなくても良い。
尚、制御部205は、図18Aの設定項目の上から順番に、利用するシート処理装置を1台ずつ決定可能に表示部401を制御するが、この設定項目の上から順番に設定する設定順序自体が、実際の装置の接続順序として判断する。
上記構成のもと、例えば、本印刷システム1000のシステム構成を図8A、8Bに示すシステム構成にする場合、図18Bの表示のように、各シート処理装置の種類と、接続順番を登録してもらう。具体的には、図18Bの表示のように、設定項目の上から順番に「大容量スタッカ⇒糊付け製本機⇒中綴じ製本機」となるよう設定してもらう。この設定順序が、図8A、8Bに示すが如く、実際の接続順序として、制御部205が判断する。
一方、例えば、本印刷システム1000のシステム構成を図9A、9Bに示すシステム構成にする場合、図18Cの表示のように、各シート処理装置の種類と、接続順番を登録してもらう。具体的には、図18Cの表示のように、設定項目の上から順番に「糊付け製本機⇒大容量スタッカ⇒中綴じ製本機」となるよう設定してもらう。この設定順序が、図9A、9Bに示すが如く、実際の接続順序として、制御部205が判断する。
更に一方、例えば、本印刷システム1000のシステム構成を図10A、10Bに示すシステム構成にする場合、図18Dの表示のように、各シート処理装置の種類と、接続順番を登録してもらう。具体的には、図18Dの表示のように、設定項目の上から順番に「大容量スタッカ⇒中綴じ製本機」となるよう設定してもらう。この設定順序が、図10A、10Bに示すが如く、実際の接続順序として、制御部205が判断する。
このように、実際の現場のユースケースを想定した利便性を向上させるUI制御自体も本形態の特徴点の1つに該当する。
以上の図1〜図18Dを用いて上述した如く、本システム1000は、オフィス環境とはユースケースやユーザニーズも異なるPOD環境等をも見据えた、様々なユースケースやユーザニーズにも柔軟に対処可能な、製品の実用化に向けての様々な仕組みを具備する。
しかも、単に、上記のような新規な機能及び新規な構成を具備するに留まらず、本印刷システム1000の効果を最大限に発揮すべく、以下のような各種制御を、本システム1000にて実行可能に構成している。
この1例として、例えば、本印刷システムが具備する制御部は、以下のような制御を本印刷システム1000にて実行するよう制御している。
以下に例示の制御は、本システム1000にて、あるジョブの印刷物のオペレータによるシート処理装置からの取出作業が原因で、特定のジョブ又は複数のジョブに影響を及ぼすといったトラブル発生を抑える為の具体的解決策に該当する制御である。換言すると、本システム1000で処理すべき複数のジョブの生産性に影響を及ぼすようなオペレータによる介入作業に起因したトラブル等を抑える為の具体的解決策に該当する制御例である。
本形態は、このように、如何に、トラブル発生を抑えて、本印刷システム1000にて高い生産性を維持させるかに着目しており、これを実現する仕組みを以下の例示が制御の如く、構成要件として具備したシステムとなっている。このように、オフィス環境のみらずPOD環境にも適したデジタルプリンティングシステムの製品実用化を目指した仕様となっている。
尚、上述したように、本形態の印刷システム1000は、制約事項を遵守した範囲内で、任意の台数で且つ任意の接続順序で、印刷装置100に対して、インラインフィニッシャを接続可能に構成している。この構成を更に例示すべく、以下の制御例では、例えば、本印刷システム1000が図19のようなシステム構成である場合にて実行する制御を例示する。
[本システム1000が具備する制御部が実行可能な制御例の説明(その1)]
図19は、本印刷システム1000のシステム構成として、先の図8A〜図10Bのシステム構成等を用いて例示した「大容量スタッカ」を2台と、「中綴じ製本機」の1台を、印刷装置100に対して、図19の接続順序で、カスケード接続したシステム構成を示す。
尚、以下の説明では、図19のシステム構成からなる印刷システム1000が具備する印刷装置100に対して1番目に接続された大容量スタッカを「スタッカA」と呼ぶ。2番目を「スタッカB」と呼ぶ。これら2台の大容量スタッカは、共に、同一構成である。又、上記図8A〜図10Bや図11で説明した、この「大容量スタッカ」の概観の1例を、図20に示す。
又、図19〜図36を用いて以下に各種説明する本形態の制御部が実行する各種制御は、基本的に全て、本システム1000のシステム構成が図19のシステム構成である場合に実行する制御例である。換言すると、もし印刷システム1000のシステム構成が図8〜図10のいずれかのシステム構成である場合には、本形態の制御部は、以下に説明する各種制御を、そのシステム構成に即した制御に置換して、以下に説明する制御と同等の制御を実行する。
本形態の大容量スタッカは、図11を用いて説明した大容量スタッカの内部構成で例示した如く、印刷装置100のプリンタ部203により印刷処理がなされたジョブの大容量の印刷物を積載可能なスタックトレイ(単にスタッカ部とも呼ぶ)とエスケープトレイ(サンプルトレイとも呼ぶ)への排紙が可能に制御部205により制御される。更に、本形態の大容量スタッカは、上流側の装置(印刷装置100又は前段に接続対象の他のインラインフィニッシャに相当)から受取ったシートを、後段に接続される他のインラインフィニッシャへ、装置内部のスルーパスを介して、搬送する機能も具備する。又、印刷装置100からのシートを、スタックトレイに積載された印刷物のシート積載量に応じて、該トレイが下降するよう構成されている。又、印刷物の整合処理も可能に構成されている。
以上の本形態の大容量スタッカの構成の説明は、図11で説明したとおりだが、この、本システム1000にて制御部205により制御対象となる本形態の大容量スタッカに係る特徴点の更なる説明を、図20を用いて説明する。図20は、本形態の大容量スタッカの更なる構成の理解が深まるように装置概観を示した図である。図20の装置概観例に示すが如く、制御部205により制御対象となる本形態の大容量スタッカの装置筐体の正面側(手前側)には、オペレータ操作に応答して開閉動作が可能なドア2002を具備する。このドア2002は、前ドア(フロントドア)とも呼ぶ。且つ、この本形態の大容量スタッカは、当該ドア2002をオープンさせる為の指示をオペレータが入力する為のスイッチ2001を装置筐体上部に具備している。この大容量スタッカにおける各種動作の制御は、当該大容量スタッカ自身が具備する制御部(不図示)が、主体となり、行う。この大容量スタッカの制御部は、スイッチ2001を介して入力されるオペレータによる手動入力命令に従い、このドア2002をオープンさせる。具体的には、当該ドア2002は閉じている状態の時に不図示の鍵により施錠状態としており、この鍵を開錠させて、ドア2002をオープンさせる。これにより、この大容量スタッカ内部に具備するスタックトレイ(図11の内部構成参照)に積載済みの印刷物をオペレータにより取出可能に構成している。
尚、この大容量スタッカのフロントドア2002を施錠するための構成要件に相当する当該鍵は、物理的なハード構成により施錠機能を実現するタイプの鍵でも良いが、本形態では、電気的なソフト構成により施錠機能を実現する電子錠タイプの鍵を採用している。但し、本形態は、これに限定されるものではない。例えば、この大容量スタッカの装置内部のスタッカトレイ(図11参照)に対してプリンタ部203からの印刷物を排出する印刷動作をシステム1000にて実行期間中は、この大容量スタッカのドア2002をオペレータが手前側に引っ張っても当該ドア2002はオープンできないように、当該ドア2002をロック可能な構成であるならば、如何なる構成でも良い。但し、例えば、システム1000のステータス状況やジョブ処理状況に全く無関係に、如何なるタイミングであっても、オペレータにより該ドア2002が開閉可能な構成以外の構成が、好ましい。
又、本形態では、この大容量スタッカが具備するスイッチ2001からのオペレータ手動入力要求に従うのみならず、印刷装置100の制御部205からの指示により、当該ドア2002のオープン動作を実行可能に構成しても良い。この際は、図2に示す装置内部の信号線を介して、当該ドアオープン信号を、制御部205から大容量スタッカの制御部に送信する。
このように、システム1000にて利用可能に構成され且つ制御部205により制御対象となる本形態の大容量スタッカは、当該装置筐体正面に具備するドア2002を開ける動作を経たうえで、当該装置の排紙先にスタックされた印刷終了済の印刷物をオペレータにより取出可能に構成している。このように本形態の大容量スタッカは、印刷終了済の印刷物のオペレータによる取出作業に先立って当該装置のフロンドアのオープン動作を要する特定種類のインラインフィニッシャである。
一方、本形態の糊付け製本機は、印刷終了済の印刷物のオペレータによる取出作業に先立ってフロンドアのオープン動作は不要なインラインフィニッシャに該当する。なぜなら、該糊付け製本機が具備する印刷終了済の印刷物を保持する排紙先に該当するバスケット(図12参照)はフロントドア自体が存在せず、バスケットにスタックされた印刷物はそのままオペレータにより取出作業が可能に構成されているからである。又、これと同様に、図13に構成を示す本形態の中綴じ製本機も、印刷終了済の印刷物のオペレータによる取出作業に先立ってフロンドアのオープン動作は不要なインラインフィニッシャに該当する。なぜなら、該中綴じ製本機が具備する印刷終了済の印刷物を保持する排紙先に該当するサンプルトレイやスタックトレイやブックレットホールド部(図13参照)はフロントドア自体が存在せず、これらの排紙先にスタックされた印刷物はそのままオペレータにより取出作業が可能に構成されているからである。
このように、本形態の大容量スタッカは、自装置自身が具備する排紙先の印刷物のオペレータによる取出作業に係わる観点から対比しても、他のインラインフィニッシャとはその性質も構成も異なる特定種類のインラインフィニッシャである。
本形態では、この大容量スタッカによるシート処理(例えば大量積載処理)を要するジョブ(スタッカジョブに該当)の印刷実行要求を制御部205が受付てから該スタッカジョブの印刷物を該大容量スタッカからオペレータが取出す迄における一連の処理にて、以下の複数の処理(ステップ)を要する。これらの処理(ステップ)は、順番に行うものである。
[スタッカジョブに係るステップ1] 処理対象のジョブ(以下、スタッカジョブXと呼ぶ)のシート処理に要する大容量スタッカのフロンドア2002が閉じた状態(クローズ状態)であることを制御部205が確認する。以下、これを、スタッカジョブに係る第1条件と称す。
[スタッカジョブに係るステップ2] 処理対象のジョブXのシート処理に要する大容量スタッカのフロンドア2002の鍵が施錠(ロック)された状態(施錠状態)であることを制御部205が確認する。以下、これを、スタッカジョブに係る第2条件と称す。
[スタッカジョブに係るステップ3] これら処理対象のスタッカジョブに係る第1条件と第2条件の両方を満足した事に応じて、制御部205は、該スタッカジョブXにて要する印刷処理を印刷装置100により開始させることを許可する。この場合、該スタッカジョブXにて要する大容量スタッカのフロントドア2002がクローズ状態であり且つこのドア2002の鍵が施錠状態であることは維持させたままで、制御部205は、該スタッカジョブXの印刷処理を印刷装置100により実行させる。このような制御をシステム1000に対して制御部205は実行する。このスタッカジョブXの印刷処理を開始する場合、HD209から該スタッカジョブXの印刷データを、先頭ページから順に読み出して、最終ページまで順次、該ジョブの印刷条件に従って、プリンタ部203に印刷させるように制御部205は印刷装置100を制御する。
但し、このスタッカジョブXにて要する大容量スタッカのフロントドア2002がクローズ状態であっても該ドア2002が開錠されている状態(開錠状態や、アンロック状態とも呼ぶ)である場合には、制御部205は、このスタッカジョブXにて要する印刷処理を印刷装置100により開始させることを禁止する。又、このスタッカジョブXにて要する大容量スタッカのフロントドア2002が開錠状態(アンロック状態)であり、且つ、該ドア2002が開いている状態(オープン状態)である場合にも、制御部205は、このスタッカジョブXにて要する印刷処理を印刷装置100により開始させることを禁止する。
このように、制御部205は、処理すべきジョブが、複数台のインラインフィニッシャを有するシステム1000にてどのインラインフィニッシャを利用するジョブであるのかを特定する為の確認を、行う。この確認の際には、制御部205は、冒頭で説明したシステム構成情報や処理対象のジョブ自体の印刷処理条件の情報を、利用する。且つ、制御部205は、その特定したインラインフィニッシャのフロンドドア等の当該シート処理装置が具備する各種カバーがクローズ状態かオープン状態かの確認を行う。且つ、確認対象のインラインフィニッシャが大容量スタッカなどの場合には、制御部205は、該大容量スタッカのフロンドア2002等の特定ユニットの鍵が施錠状態か否かの確認も、行う。これらの確認の際には、制御部205は、確認対象のインラインフィニッシャから図2に示す内部の信号線を介して入手するステータス情報を、利用する。
以上の、複数種類の確認を経て、制御部205は、このスタッカジョブX等、システム1000にて処理対象のジョブの印刷開始を許可するか禁止するか決定する。
[スタッカジョブに係るステップ4] 上記印刷開始が許可対象のスタッカジョブXの印刷処理を印刷装置100により済ませたことを受け、制御部205は、引き続き、当該ジョブにて要するシート処理(例えば大量積載処理)を当該大容量スタッカにより実行させる。この場合も、該スタッカジョブXにて要する大容量スタッカのフロントドア2002のクローズ状態と施錠状態は維持したままで、制御部205は、該スタッカジョブにて要するシート処理を印刷装置100により実行させる。制御部205は、このスタッカジョブXのシート処理が完了した当該ジョブXの印刷物を、この大容量スタッカの排紙先(図11のスタックトレイに相当)に保持させる。
但し、このスタッカジョブXにて要する大容量スタッカのフロントドア2002がクローズ状態であっても該ドア2002が開錠状態である場合には、制御部205は、このスタッカジョブXにて要するシート処理(例えばスタックトレイによる大量積載処理)を該大容量スタッカにより開始させることを禁止する。又、このスタッカジョブXにて要する大容量スタッカのフロントドア2002が開錠状態であり、且つ、該ドア2002がオープン状態である場合にも、制御部205は、このスタッカジョブXにて要するシート処理を該スタッカにより開始させることを禁止する。
[スタッカジョブに係るステップ5] このスタッカジョブXのシート処理が該大容量スタッカにより終了したことを該スタッカからの信号情報により制御部205が確認したら、この大容量スタッカのフロントドア2002のクローズ状態と施錠状態は維持したままで、制御部205は、この大容量スタッカのスイッチ2001又は操作部204等の特定ユニットを介して当該大容量スタッカのフロントドア2002のオープン要求がオペレータによりなされたか否かの確認を行う。
[スタッカジョブに係るステップ6] このスタッカジョブXのシート処理に利用した該大容量スタッカのフロントドア2002のオープン要求を上記方法でオペレータにより受付けたら、この大容量スタッカのフロントドア2002のクローズ状態と施錠状態は維持したままで、制御部205は、該ジョブXの印刷物が積載済のスタックトレイ(図11参照)を、この大容量スタッカの装置下方に位置する台車(図11参照)に向けて下降させる。
[スタッカジョブに係るステップ7] この大容量スタッカの装置下方に位置する台車(図11参照)へのスタックトレイの下降動作が完了したら、この時点で、制御部205は、この大容量スタッカのフロントドア2002の鍵を該大容量スタッカにより開錠させる。例えば、制御部205は、フロントドア2002が施錠状態の当該大容量スタッカに対して、図2に示す内部の信号線を介して、該ドア2002のロック解除要求コマンドを出力する。これにより、この大容量スタッカのフロンドア2002を施錠状態から開錠状態になるよう制御する。本形態では、この、当該ドア2002の電子錠を解除した段階において、はじめて、オペレータによるドア2002のオープン動作を受付可能に構成している。即ち、この段階で、当該クローズ状態のドア2002をオペレータ自身の手により手前方向に向かって引っ張ることで該ドア2002をオープンすることが出来る。
[スタッカジョブに係るステップ8] 以上のスタッカジョブに係るステップ1〜ステップ7までの処理が全て完了した後に、この大容量スタッカのドア2002をオペレータが開ける。この段階では、既に、スタッカジョブXの印刷物がスタックされたスタックトレイが台車上に載置完了済の状態である。尚、このドア2002がオープンされた状態の大容量スタッカからは、この台車を、この台車上に載置完了済のスタックトレイごと、そのまま、手前方向にオペレータが引き抜くことができるように構成されている。このような構成を採用することで、本形態は、この台車を用いて、スタッカジョブの印刷物のオペレータによる運搬作業を実現可能に構成している。尚、本システム1000は、このドア2002がオープン状態の大容量スタッカから、この台車を引き抜かずに、オペレータが直接、該台車上に載置されたスタックトレイからジョブXの印刷物を取出可能にも構成されている。
[スタッカジョブに係るステップ9] ドア2002がオープンされた状態の当該大容量スタッカから、ジョブXの印刷物が積載完了済の当該台車をオペレータが引き抜く。その後、該台車上のジョブXの印刷物は、オペレータにより非インラインフィニッシャ等に、当該台車ごと、運搬される。その後、ジョブXの印刷物が除去された後の状態のスタックトレイがこの台車に載置された状態のままで、当該大容量スタッカのもとに、この台車がオペレータの搬送作業により、再度、戻る。このオペレータの処理は、本形態のシステム1000にて、当該ドア2002をオープンしたままの状態でも許容する処理である。また、この台車を該大容量スタッカからオペレータが引き抜いた場合は、現在オープン状態の当該大容量スタッカ内部の台車をセットすべき所定位置(台車ホームポジション)に、ジョブXの印刷物がオペレータにより除去済のスタックトレイが載置された状態の台車を、オペレータがセットする。尚、台車を引き抜かずに、ジョブXの印刷物をオペレータが取出した場合、このステップ9は不要であるので、この場合には、当該ステップ9はスキップして直接、以下のステップ10へ以降する。
[スタッカジョブに係るステップ10] 上記ジョブXのシート処理に利用した現在オープン状態の上記大容量スタッカ内部の上記台車ホームポジションに、ジョブXの印刷物が除去済のスタックトレイが載置された状態の台車が存在することを制御部205が確認した場合、制御部205は、当該オープン状態のフロントドア2002のクローズ動作がオペレータによりなされたか否かを、該大容量スタッカからのステータス情報を基に、判断する。このように、このステップにて制御部205は、ジョブXにて利用した当該大容量スタッカが具備する現在オープン状態のドア2002がオペレータにより閉じられることを、待機する。
[スタッカジョブに係るステップ11] このフロンドア2002のオペレータによるクローズ動作が完了したことを受けて、制御部205は、該フロンドア2002の鍵を再度施錠させるよう該大容量スタッカを制御する。
[スタッカジョブに係るステップ12] フロンドア2002が再度クローズ状態となり、且つ、このドア2002の鍵が再度施錠状態であることを確認したうえで、制御部205は、装置内部に装着済の上記台車に載置されているスタックトレイ(図11参照)を、印刷物の排出口近辺のホームポジションに向かって上昇させるよう該大容量スタッカを制御する。
[スタッカジョブに係るステップ13] この大容量スタッカ内部のホームポジションに対する上記スタックトレイの上昇動作が完了したことを受けて、制御部205は、このスタックトレイを用いた印刷物の積載処理を要する新たなジョブの処理要求に備える。例えば、もし、このスタックトレイを用いた積載処理を要するジョブがHD209にて印刷待ち状態で待機しているならば、この段階で、制御部205は、そのジョブの印刷開始を許可する。即ち、先程のジョブXの処理と同様の処理を行うべく、そのジョブに対して上記ステップ1から同様の処理を同様の順番で行うように制御部205はシステム1000を制御する。
以上に例示の如く、スタッカジョブに係る一連の処理は全て終了となる。
このように本システム1000にて利用可能なインラインフィニッシャの1つに該当する当該大容量スタッカによるシート処理を要するスタッカジョブの印刷実行要求を制御部205が受付てから該スタッカジョブの印刷物を該大容量スタッカからオペレータが取出す迄における一連の処理にて、上述したように複数の処理(ステップ)を要する。
このように、スタッカジョブの印刷物のオペレータによる取出作業を行うには複数の処理を要するが、本形態では、このスタッカジョブの印刷物のオペレータによる取出作業期間中に、以下に詳述する各種制御を実行する。
尚、この大容量スタッカからの印刷物の取出作業期間中とは如何なる期間であるのかを具体例でもって定義する。例えば、この取出作業期間とは、本形態では、少なくとも、[スタッカジョブに係るステップ6]にて大容量スタッカ内部のスタックトレイを当該装置内部の台車に向かって下降動作を該スタッカにより開始させた時点から、該スタックトレイのホームポジション(当該装置内部のスタックパスから供給される印刷物を受取ることができる適正位置)に当該スタックトレイが再セットされるように該スタックトレイの上昇動作が完了した時点までを含む、一定期間に相当する。尚、これはあくまでも具体例であって、これに限定されるものでは無い。
但し、大容量スタッカからスタッカジョブの印刷物のオペレータによる取出作業期間には、当該大容量スタッカが具備するドア2002のオープン状態期間が、少なくとも、含まれる。この、大容量スタッカが具備するドア2002のオープン状態期間とは、例えば、上記[スタッカジョブに係るステップ8] のように、該スタッカジョブの印刷物がオペレータにより取出対象となる当該大容量スタッカのフロントドア2002が開いている状態(オープン状態、又は、非クローズ状態とも呼ぶ)に該当する期間を意味する。
以上に説明した各種構成を前提に本形態では、印刷処理がなされたジョブの印刷物を該大容量スタッカからオペレータにより取出す際には、その大容量スタッカが具備するスタックトレイに対して、当該ジョブの後に印刷実行要求がなされた後続ジョブのシートが排紙されないように、本印刷システム1000を、制御部205が主体となり、制御している。
換言すると、本形態の印刷システム1000は、シート処理装置におけるオペレータによる印刷処理がなされたジョブの印刷物の取出作業中には、当該シート処理装置内部のシート処理部に対して、当該ジョブに後続するジョブのシートが排紙されないよう制御する。
但し、制御部205は、例えば、大容量スタッカが具備するスタックトレイにおける印刷物のオペレータによる取り出し作業中であっても、制御部205は、例えば以下に例示する動作は実行可能に制御する。例えば、大容量スタッカ上部のエスケープトレイに対して、印刷処理がなされた後続ジョブのシートを排紙させる動作である。又、例えば、該大容量スタッカによるシートの積載処理が不要なジョブで且つ、当該大容量スタッカの後に接続されているシート処理装置によるシート処理を要するジョブに該当する、後続ジョブのシートを、大容量スタッカ内部のスルーパスを介して、搬送させる動作である。尚、この大容量スタッカが具備するエスケープトレイやスルーパス(ストレートパスとも呼ぶ)等、本形態の大容量スタッカの装置構成は、図11の説明のとおりのものとして、ここでは割愛する。
上述の、大容量スタッカのスタックトレイの印刷物の取出作業中にて制御部205が許可する動作とは、換言すると、本形態の大容量スタッカのドア2002がオープンされている状態のままでも、実行を許可する動作に該当する。この制御は、システム1000が図8Bのシステム構成である場合でもって説明すると、例えば、以下の動作をシステム1000にて実行可能にすることを意味する。
例えば、システム1000が図8Bのシステム構成であることを制御部205が確認したとする。且つ、図8Bの大容量スタッカのスタックトレイに積載済のスタッカジョブ(以下、スタッカジョブ8Aと呼ぶ)の印刷物を取出すべくオペレータからスイッチ2001を介してオープン要求がなされたことを受けて、図8Bの該スタッカのドア2002が現在オープン状態期間中であることを制御部205が確認したとする。この2つの確認を制御部205が行ったケース(以下、ケース8Aと呼ぶ)に該当する場合、制御部205は、該スタッカジョブ8Aに後続する後続ジョブがHD209に存在するかを検索する。
このケース8Aの場合において、もし、該ジョブ8Aの後に印刷実行要求を受付けた後続ジョブとして、図8Bの大容量スタッカによるシート処理を要する後続ジョブ(以下、ジョブ8Bと呼ぶ)が存在することを制御部205が確認したとする。このケース(以下、ケース8Aと呼ぶ)の場合、制御部205は、図8Bの大容量スタッカのドア2002がオープン状態期間中に、当該ジョブ8Bの印刷処理を印刷装置100により開始させることを禁止する。且つ、このケース8Aの場合、該ジョブ8Bは印刷待機状態を維持するように制御部205は印刷装置100を制御する。
しかし、ケース8Aの場合において、もし、該ジョブ8Aの後に印刷実行要求を受付けた後続ジョブとして、図8Bの大容量スタッカよりも後段(下流側)に位置するインラインフィニッシャに該当する図8Bの糊付け製本機による糊付け処理を要する後続ジョブ(以下、ジョブ8Cと呼ぶ)が存在することを制御部205が確認したとする。このケース(以下、ケース8Cと呼ぶ)の場合、制御部205は、図8Bの大容量スタッカのドア2002がオープン状態期間中に、当該ジョブ8Cの印刷処理を印刷装置100により開始させることを許可する。例えば、該ケース8Cの場合、図8Bのスタッカのドア2002がオープンされた状態は維持したまま、制御部205は、このジョブ8Cの印刷データをHD209から読み出してプリンタ部203により印刷させる。且つ、該ケース8Cの場合、図8Bのスタッカのドア2002がオープンされた状態は維持したまま、制御部205は、プリンタ部203により該ジョブ8Cの印刷データが印刷されたシートを、図8BのA点⇒図8Bの大容量スタッカ内部のスルーパス⇒図8B点という一連の搬送経路を介して通過させる。このような方法で、制御部205は、図8Bの大容量スタッカのドア2002がオープン状態期間中に、印刷装置100の内部から図8Bの糊付け製本機の内部への該ジョブ8Cのシート供給動作をシステム1000により実行させる。且つ、該ケース8Cの場合、図8Bのスタッカのドア2002がオープンされた状態は維持したまま、制御部205は、この印刷装置100の内部から供給された該ジョブ8Cのシート(印刷媒体)に対する糊付け製本処理を、図8Bの糊付け製本機により実行させる。これにより、図8Bのスタッカのドア2002がオープンされた状態は維持したまま、制御部205は、このジョブ8Cのシステム1000における処理を完了させる。
また、ケース8Aの場合において、もし、該ジョブ8Aの後に印刷実行要求を受付けた後続ジョブとして、図8Bの大容量スタッカよりも後段に位置するインラインフィニッシャに該当する図8Bの中綴じ製本機によるシート処理を要する後続ジョブ(以下、ジョブ8Dと呼ぶ)が存在することを制御部205が確認したとする。このケース(以下、ケース8Dと呼ぶ)の場合、制御部205は、図8Bの大容量スタッカのドア2002がオープン状態期間中に、当該ジョブ8Dの印刷処理を印刷装置100により開始させることを許可する。例えば、このケース8Dの場合、図8Bのスタッカのドア2002がオープンされた状態は維持したまま、制御部205は、このジョブ8Dの印刷データをHD209から読み出してプリンタ部203により印刷させる。且つ、該ケース8Dの場合、図8Bのスタッカのドア2002がオープンされた状態は維持したまま、制御部205は、プリンタ部203により該ジョブ8Dの印刷データが印刷されたシートを、図8BのA点⇒図8Bの大容量スタッカ内部のスルーパス⇒図8BのB点⇒図8BのC点という一連の搬送経路を介して通過させる。このような方法で、制御部205は、図8Bの大容量スタッカのドア2002がオープン状態期間中に、印刷装置100の内部から図8Bの中綴じ製本機の内部への該ジョブ8Dのシート供給動作をシステム1000により実行させる。且つ、このケース8Dの場合、図8Bのスタッカのドア2002がオープンされた状態は維持したまま、制御部205は、この印刷装置100の内部から供給された該ジョブ8Dのシート(印刷媒体)に対するシート処理を図8Bの中綴じ製本機により実行させる。これにより、図8Bのスタッカのドア2002がオープンされた状態は維持したまま、制御部205は、このジョブ8Dのシステム1000における処理を完了させる。
この制御は、システム1000が図9Bのシステム構成である場合でもって説明すると、例えば、以下の動作をシステム1000にて実行可能にすることを意味する。
例えば、システム1000が図9Bのシステム構成であることを制御部205が確認したとする。且つ、図9Bの大容量スタッカのスタックトレイに積載済のスタッカジョブ(以下、スタッカジョブ9Aと呼ぶ)の印刷物を取出すべくオペレータからスイッチ2001を介してオープン要求がなされたことを受けて、図9Bの該スタッカのドア2002が現在オープン状態期間中であることを制御部205が確認したとする。この2つの確認を制御部205が行ったケース(以下、ケース9Aと呼ぶ)に該当する場合、制御部205は、該スタッカジョブ9Aに後続する後続ジョブがHD209に存在するかを検索する。
このケース9Aの場合において、もし、該ジョブ9Aの後に印刷実行要求を受付けた後続ジョブとして、図9Bの大容量スタッカによるシート処理を要する後続ジョブ(以下、ジョブ9Bと呼ぶ)が存在することを制御部205が確認したとする。このケース(以下、ケース9Bと呼ぶ)の場合、制御部205は、図9Bの大容量スタッカのドア2002がオープン状態期間中に、当該ジョブ9Bの印刷処理を印刷装置100により開始させることを禁止する。且つ、このケース9Bの場合、該ジョブ9Bは印刷待機状態を維持するように制御部205は印刷装置100を制御する。
しかし、ケース9Aの場合において、もし、該ジョブ9Aの後に印刷実行要求を受付けた後続ジョブとして、図9Bの大容量スタッカよりも前段(上流側)に位置するインラインフィニッシャに該当する図9Bの糊付け製本機による糊付け処理を要する後続ジョブ(以下、ジョブ9Cと呼ぶ)が存在することを制御部205が確認したとする。このケース(以下、ケース9Cと呼ぶ)の場合、制御部205は、図9Bの大容量スタッカのドア2002がオープン状態期間中に、当該ジョブ9Cの印刷処理を印刷装置100により開始させることを許可する。例えば、このケース9Cの場合、図9Bのスタッカのドア2002がオープンされた状態は維持したまま、制御部205は、このジョブ9Cの印刷データをHD209から読み出してプリンタ部203により印刷させる。且つ、該ケース9Cの場合、図9Bのスタッカのドア2002がオープンされた状態は維持したまま、制御部205は、プリンタ部203により該ジョブ9Cの印刷データが印刷されたシートを、図9BのA点を介して通過させる。このような方法で、制御部205は、図9Bの大容量スタッカのドア2002がオープン状態期間中に、印刷装置100の内部から図9Bの糊付け製本機の内部への該ジョブ9Cのシート供給動作をシステム1000により実行させる。且つ、このケース9Cの場合、図9Bのスタッカのドア2002がオープンされた状態は維持したまま、制御部205は、この印刷装置100の内部から供給された該ジョブ9Cのシート(印刷媒体)に対する糊付け製本処理を図9Bの糊付け製本機により実行させる。これにより、図9Bのスタッカのドア2002がオープンされた状態は維持したまま、制御部205は、このジョブ9Cのシステム1000における処理を完了させる。
また、ケース9Aの場合において、もし、該ジョブ9Aの後に印刷実行要求を受付けた後続ジョブとして、図9Bの大容量スタッカよりも後段に位置するインラインフィニッシャに該当する図9Bの中綴じ製本機によるシート処理を要する後続ジョブ(以下、ジョブ9Dと呼ぶ)が存在することを制御部205が確認したとする。このケース(以下、ケース9Dと呼ぶ)の場合、制御部205は、図9Bの大容量スタッカのドア2002がオープン状態期間中に、当該ジョブ9Dの印刷処理を印刷装置100により開始させることを許可する。例えば、このケース9Dの場合、図9Bのスタッカのドア2002がオープンされた状態は維持したまま、制御部205は、このジョブ9Dの印刷データをHD209から読み出してプリンタ部203により印刷させる。且つ、該ケース9Dの場合、図9Bのスタッカのドア2002がオープンされた状態は維持したまま、制御部205は、プリンタ部203により該ジョブ9Dの印刷データが印刷されたシートを、図9BのA点⇒図9BのB点⇒図9Bの大容量スタッカ内部のスルーパス⇒図9BのC点という一連の搬送経路を介して通過させる。このような方法で、制御部205は、図9Bの大容量スタッカのドア2002がオープン状態期間中に、印刷装置100の内部から図9Bの中綴じ製本機の内部への該ジョブ9Dのシート供給動作をシステム1000により実行させる。且つ、このケース9Dの場合、図9Bのスタッカのドア2002がオープンされた状態は維持したまま、制御部205は、この印刷装置100の内部から供給された該ジョブ9Dのシート(印刷媒体)に対するシート処理(例えば中綴じ製本処理)を図9Bの中綴じ製本機により実行させる。これにより、図9Bのスタッカのドア2002がオープンされた状態は維持したまま、制御部205は、このジョブ9Dのシステム1000における処理を完了させる。
以上の制御は、システム1000が図19のシステム構成である場合でもって説明すると、例えば、以下の動作をシステム1000にて実行可能にすることを意味する。
例えば、システム1000が図19のシステム構成であることを制御部205が確認したとする。且つ、図19の大容量スタッカ200aのスタックトレイに積載済のスタッカジョブ(以下、スタッカジョブ19Aと呼ぶ)の印刷物を取出すべくオペレータからスイッチ2001を介してオープン要求がなされたことを受けて、図19の該スタッカ200aのドア2002が現在オープン状態期間中であることを制御部205が確認したとする。この2つの確認を制御部205が行ったケース(以下、ケース19Aと呼ぶ)に該当する場合、制御部205は、該ジョブ19Aに後続する後続ジョブがHD209に存在するかを検索する。
このケース19Aの場合において、もし、該ジョブ19Aの後に印刷実行要求を受付けた後続ジョブとして、図19の大容量スタッカ200aによるシート処理を要する後続ジョブ(以下、ジョブ19Bと呼ぶ)が存在することを制御部205が確認したとする。このケース(以下、ケース19Bと呼ぶ)の場合、制御部205は、図19の大容量スタッカ200aのドア2002がオープン状態期間中に、当該ジョブ19Bの印刷処理を印刷装置100により開始させることを禁止する。且つ、このケース19Bの場合、該ジョブ19Bは印刷待機状態を維持するように制御部205は印刷装置100を制御する。
しかし、ケース19Aの場合において、もし、該ジョブ19Aの後に印刷実行要求を受付けた後続ジョブとして、図19の大容量スタッカ200aよりも後段に位置するインラインフィニッシャに該当する図19の大容量スタッカ200bによるシート処理(大量積載処理)を要する後続ジョブ(以下、ジョブ19Cと呼ぶ)が存在することを制御部205が確認したとする。このケース(以下、ケース19Cと呼ぶ)の場合、制御部205は、図19の大容量スタッカ200aのドア2002がオープン状態期間中に、当該ジョブ19Cの印刷処理を印刷装置100により開始させることを許可する。例えば、このケース19Cの場合、図19のスタッカ200aのドア2002がオープンされた状態は維持したまま、制御部205は、このジョブ19Cの印刷データをHD209から読み出してプリンタ部203により印刷させる。且つ、該ケース19Cの場合、制御部205は、図19のスタッカ200aのドア2002がオープン状態期間中に、印刷装置100の内部から図19のスタッカ200bの内部への該ジョブ19Cのシート供給動作をシステム1000により実行させる。且つ、このケース19Cの場合、図19のスタッカ200aのドア2002がオープンされた状態は維持したまま、制御部205は、この印刷装置100の内部から供給された該ジョブ19Cのシート(印刷媒体)に対するシート処理(例えばスタックトレイを用いた大量積載処理)を図19のスタッカ200bにより実行させる。これにより、図19のスタッカ200aのドア2002がオープンされた状態は維持したまま、制御部205は、このジョブ19Cのシステム1000における処理を完了させる。
また、ケース19Aの場合において、もし、該ジョブ19Aの後に印刷実行要求を受付けた後続ジョブとして、図19の大容量スタッカ200aよりも後段に位置するインラインフィニッシャに該当する図19の中綴じ製本機200cによるシート処理を要する後続ジョブ(以下、ジョブ19Dと呼ぶ)が存在することを制御部205が確認したとする。このケース(以下、ケース19Dと呼ぶ)の場合、制御部205は、図19の大容量スタッカ200aのドア2002がオープン状態期間中に、当該ジョブ19Dの印刷処理を印刷装置100により開始させることを許可する。例えば、このケース19Dの場合、図19のスタッカ200aのドア2002がオープンされた状態は維持したまま、制御部205は、このジョブ19Dの印刷データをHD209から読み出してプリンタ部203により印刷させる。且つ、該ケース19Dの場合、制御部205は、図19のスタッカ200aのドア2002がオープン状態期間中に、印刷装置100の内部から図19の中綴じ製本機200cの内部への該ジョブ19Dのシート供給動作をシステム1000により実行させる。且つ、このケース19Dの場合、図19のスタッカ200aのドア2002がオープンされた状態は維持したまま、制御部205は、この印刷装置100の内部から供給された該ジョブ19Dのシート(印刷媒体)に対するシート処理を図19の中綴じ製本機200cにより実行させる。これにより、図19のスタッカ200aのドア2002がオープンされた状態は維持したまま、制御部205は、このジョブ19Dのシステム1000における処理を完了させる。
以上の図8A及び図9B及び図19を用いて例示の3種類の制御例は、以下の制御をシステム1000のために実行可能にした構成における、代表例の1つであることを意味する。
例えば、オペレータによるシート(例えば印刷媒体)の取出作業にて開閉ユニット(例えばフロンドア2002)のオープン動作を要するシート処理装置(例えば大容量スタッカで代表されるインラインフィニッシャ)によるシート処理(例えば後処理)を要する第1のジョブの印刷実行要求を印刷装置100により受付けたとする。その後、この第1のジョブの印刷処理を行った後に、これに後続するジョブとして、第2のジョブの印刷実行要求を印刷装置100が受付けたとする。
ここで、この第1のジョブの後に受付けた該第2のジョブが、該第1ジョブのシート処理にて利用対象の当該シート処理装置によるシート処理を要するジョブに該当したとする。このケースに相当する判断を制御部205が下した場合、制御部205は、該第1ジョブのシート処理にて利用対象の該シート処理装置の上記開閉ユニットがオープンされた状態のままで当該第2ジョブの印刷処理を印刷装置100により実行することを禁止する。
しかし、もし、ここで、この第1のジョブの後に受付けた該第2のジョブが、該第1ジョブのシート処理にて利用対象の当該シート処理装置によるシート処理を要するジョブに該当しなかったとする。このケースに相当する判断を制御部205が下した場合、制御部205は、該第1ジョブのシート処理にて利用対象の該シート処理装置の上記開閉ユニットがオープンされた状態のままで該第2ジョブの印刷処理を印刷装置100により実行することを許可する。これにより、該ケースの場合、この第1ジョブの処理完了済の印刷束を該シート処理装置からオペレータが取出作業を行うにために該第1ジョブにて利用した該シート処理装置の開閉ユニットがオペレータによりオープンされた状態のままでも、制御部205は、この第2ジョブの印刷処理をプリンタ部203により開始させる。且つ、該ケースの場合、該第1ジョブのために利用した該シート処理装置の開閉ユニットをオペレータが開けた状態のままでも、該第2のジョブの1束分のシートの全てが該第2ジョブのシート処理に利用するシート処理装置内部に搬送されたことを確認したうえで、該制御部205は、該第2ジョブのシート処理に利用する当該シート処理装置により該第2ジョブにて要するシート処理を当該第2ジョブの1束分のシートに対して実行させる。
以上の図8A及び図9B及び図19を用いて例示の3種類の制御例のように、本システム1000にて可能な限り生産性を上げる仕組みを、本形態ではインラインフィニッシャを用いた生産性重視モードと呼ぶ。これら3種類の制御例を比較しても分るように、このインラインフィニッシャを用いた生産性重視モードに係るジョブ制御においても、システム1000のシステム構成が異なる毎に、制御部205により実行するジョブ制御を異ならせるようにように構成している。制御部205は、この制御においても、冒頭で説明したシステム構成情報や各インラインフィニッシャのステータス情報や印刷装置100が印刷実行要求を受付けた各ジョブの印刷処理条件情報を、利用する。後述する図21〜図36を用いた各種制御例も、このインラインフィニッシャを用いた生産性重視モードにおけるジョブ制御に該当する制御である。
尚、留意点として、本形態にて述べているシート処理とは、例えば、図7のUI画面や図17BのUI画面にてオペレータにより処理対象のジョブの為に実行要求がなされる対象の各種の後処理(ソート、ステイプル、断裁、シフト排紙、中綴じ製本、折り処理、くるみ製本処理、天糊製本処理、大量積載処理)等を意味するものである。即ち、システム1000内部のシート搬送路にて印刷媒体を搬送させるといったシートの搬送処理は、本形態で述べている、「処理対象のジョブにて要するシート処理」には、該当しない。
このように本形態にて制御部205は、本システム1000のシート処理装置からのオペレータによるシートの取出対象となるジョブの後に印刷実行要求がなされた後続ジョブの印刷動作の開始を禁止したり、許可したりする。換言すると、制御部205は、当該後続ジョブの印刷動作の実行可否や印刷タイミングを、制御する。
以上のような構成も、印刷装置に対して物理的接続関係にあり且つ電気的接続関係にあるインラインフィニッシャ固有の構成である。
以上のような構成を前提とし、本印刷システム1000が具備する制御部の一例に該当する制御部205は、如何に例示の制御を実行する。尚、ここでは、本印刷システム1000のシステム構成が図19に示すシステム構成の場合における制御例でもって、説明する。
例えば、制御部205は、表示部401に実行させた図6の表示のキー617がユーザにより押下された場合に、表示部401に、本印刷システム1000にて受付けたジョブの各ジョブ毎の処理状況をユーザにより確認可能にする表示を実行させる。例えば、この1例として、図21で例示するようなプリント状況画面を表示ぶ401に実行させる。
以下、このプリント状況画面について説明する。
[プリント状況画面]
図21を用いてプリント状況画面の説明をする。制御部205が表示部401に表示させるプリント状況画面2101は、例えば、以下のような表示項目を具備している。
− 受付番号2102:印刷装置100に対して印刷実行要求がなされたジョブ毎に制御部205により割り振られる識別肢に該当するジョブを特定する為のジョブ番号。
− ジョブ種別2103:コピー、PDLプリントなどのジョブ種別。
− 名称2104:PDLプリントのようにジョブの名称を有するものはジョブの名称。
− 出力先2105:印刷物の出力先。印刷装置100のシート処理装置200a、200b、200cのいずれかのトレイが表される。表示上の名称とシート処理装置200a、200b、200cのトレイの割付は後述する。
− 用紙2106:印刷物の用紙サイズ。
− ページ2107:ジョブのページ数。ここではエンジン部107の制御部205で蓄積されたページ数を表す。
− 状態2108:印刷装置100におけるジョブの処理状態。
閉じるキー2109はプリント状況画面2101を閉じて、プリント状況画面2101表示前の画面に戻るものである。
出力先2105の表示上の名称とシート処理装置200a、200b、200cのトレイの割付は次のようになっている。
シート処理装置200a
− 大容量スタッカのスタックトレイ:スタッカA
− 大容量スタッカのエスケープトレイ:サンプルA
シート処理装置200b
− 大容量スタッカのスタックトレイ:スタッカB
− 大容量スタッカのエスケープトレイ:サンプルB
シート処理装置200c
− 中綴じ製本機のサンプルトレイ:サンプルC
− 中綴じ製本機のスタックトレイ:ステイプル
− 中綴じ製本機のブックレットホールド部:中綴じ製本
[プリント動作]
図22を用いて本実施例のプリント動作について説明する。プリントの出力先の説明については[プリント状況画面]の説明に用いた表示上の名称の割付を用いて説明する。図22のフローチャート処理は本印刷システム1000が具備する制御部が実行する。
本形態では、1例として、当該処理を、本印刷装置100が具備する制御部205が、実行する。又、制御部205が、本形態の各種処理及び制御を実行する為のコンピュータ読取可能なプログラムデータが記憶された図2のROM207から該フローチャートの処理を実行する為のプログラムデータを読出実行することで、当該処理が実行される。
ステップS2201において制御部205は、プリントジョブが終了した際に、該当ジョブの出力先がスタッカAか以下スタッカBかを確認する。
尚、「プリントジョブが終了した」という意味を、具体例でもって、付言しておく。例えば、本形態の制御部205は、本形態が提供するUI部を介してユーザにより設定された印刷処理条件でもって、処理対象となるジョブのデータの印刷処理を、プリンタ部203により、実行させる。且つ、該制御部205は、該印刷処理がなされたうえで該ジョブの印刷データが印刷されたシートに対するシート処理を、本システム1000のインラインフィニッシャにより、実行させる。且つ、該制御部205は、そのシート処理が施されたジョブの印刷物を、最終成果物として、そのインラインフィニッシャが具備する排紙部(シート保持部)に排紙保持させる。
このように、「ユーザ要求に従った印刷処理を行い且つ該印刷処理がなされたシートに対する該ユーザ要求に従ったシート処理の実行を要するジョブの該シート処理が完了した場合」の事を、本形態の1例として、「プリントジョブが終了した際」と、定義している。即ち、ステップS2201の段階では、まだ、該シート処理が施された印刷物が、そのインラインフィニッシャの排紙部により保持されたままの状況にある場合が包含される。
換言すると、S2201の段階は、該インラインフィニッシャの排紙部に保持された印刷物のユーザによる該排紙部からの取出作業が実行される前の状況が包含される。但し、該印刷物の取出作業が完了済みの場合や取出し作業中にある場合も、この段階に包含される。
いずれにしても、本形態では1例として、「ユーザ指示に応じたプリンタ部203による印刷処理が実行され且つユーザ指示に応じたシステム1000のインラインフィニッシャによるシート処理が実行済みのジョブ」を「終了したジョブ」と定義する。
上記説明を踏まえ、例えば、ステップS2201で、上記ジョブ(終了したジョブ)が、スタッカA(図19のシート処理装置200a)又はスタッカB(図19のシート処理装置200b)への出力だったと判断したとする。
換言すると、ステップS2201では、該「終了したジョブ」が「印刷処理がなされたうえで図19の大容量スタッカによるシート処理を要するジョブ」であるか否かを、制御部205は、確認する。即ち、「終了したジョブ」が「印刷処理がなされたうえで図19の大容量スタッカによるシート処理を要するジョブ」である場合は、S2201の判定はYESとなる。この場合、制御部205は、例えば、ステップS2202にて、該ジョブの現時点における状態(ジョブ状況)をユーザにより確認可能にする表示を、UI部に、実行させる。例えば1例として、制御部205は、図23の如くのプリント状況画面2101の表示を、表示部401により、実行させる。これにより、制御部205は、該ジョブの印刷物がユーザにより取出作業中である場合には、図23の如く、該ジョブの状態はシートの取り出し中として、その旨をユーザに通知確認可能にする。
さらにステップS2203において、ステップS2201で判断対象とした「終了したジョブ」と同じ出力先のジョブがあるかをチェックする。ステップS2203において後続のジョブで同じ出力先のジョブがあると判断した場合は、ステップS2204において後続のジョブで同じ出力先のジョブについてもプリント状況画面2101上にてプリント待ちの状態である旨を表示する。そして、プリントを開始せずに待つ。
そしてステップS2205において、ステップS2201で判断対象とした「終了したジョブ」の出力物がスタッカA又はスタッカBから取り出されるのを待つ。そして、ステップS2205において、スタッカAやスタッカBの制御部からの情報に基き、制御部205が、印刷ジョブの印刷物がオペレータにより取り出されたことを検出すると、ステップS2206にて制御部205は後続のジョブのプリントを開始する。このときのプリント状況画面2102は図24のように示される。
また一方、ステップS2203にて後続のジョブをチェックしていき、ステップS2201で判断対象とした「終了したジョブ」と出力先の違うジョブがあった場合は、そのジョブのプリントをステップS2207で開始する。この制御は、本印刷システム固有のシステム構成の特徴点に特化した制御である。
例えば図8A〜図10Bで例示したシステム構成の如く、システム1000のインラインフィニッシャは、各装置毎に、その装置自身にて処理対象のジョブのシートを処理するユニットを具備するのみの構成ではない。本形態の各インラインフィニッシャは、自装置でシート処理を施した最終成果物に該当する印刷物を、自装置自身が具備する排紙部に、排紙保持可能に構成している。且つ、上述の中綴じ製本機以外の本形態のインラインフィニッシャは、自装置でフィニッシング(シート処理)の実行を要さないジョブのシートを、自装置よりも前段にカスケード接続された装置から受取る機能を具備する。且つ、これに該当する本形態のインラインフィニッシャは、自装置でフィニッシングの実行を要さない当該ジョブのシートを、自装置よりも後段にカスケード接続された他のインラインフィニッシャに、渡す機能を具備する。この機能の役目を果たすユニットの1例が、例えば、図11、図12で例示した本形態の各インラインフィニッシャが具備するストレートパスである。このような本形態のシステム構成固有の特徴点を最大限に発揮した仕組みとして、以下に例示する制御を実行可能に構成している。
例えば、制御部205が、本システム1000が具備しているインラインフィニッシャによる処理対象のジョブのシート処理を完了させ、且つ、そのジョブのシート処理が実行済みの最終成果物(印刷物)を、該フィニッシャの排紙部に排紙保持させたとする。その後、該ジョブの印刷物を、オペレータが、そのインラインフィニッシャの排紙部から取出作業中であるとする。このフィニッシング済みのジョブのオペレータによるインラインフィニッシャからのシート取出作業中に、制御部205は、該インラインフィニッシャによるシート処理を要さない他の後続ジョブの処理を開始実行する事を許可する。
この制御の1例として、例えばステップS2201で判断対象とした「終了したジョブ」が、スタッカA(図19の例示にてシート処理200aに該当)によるシート処理済みのシートの保持を要するジョブであるとする。尚、このスタッカAによるシート処理はシートの積載処理を意味する。この条件の場合、制御部205は、図19の例示におけるシート処理装置200b又は200cによるシート処理を要する、該ジョブとは異なる、他の後続ジョブの処理を開始実行する事を、許可する。このジョブ制御例を模式的に示したものが、図25である。
また別の例として、例えばステップS2201で判断対象とした「終了したジョブ」が、スタッカB(図19の例示にてシート処理200bに該当)への出力を要するジョブであるとする。この条件の場合、制御部205は、図19の例示におけるシート処理装置200a又は200cによるシート処理を要する、該ジョブとは異なる、他の後続ジョブの処理を開始実行する事を、許可する。このジョブ制御を模式的に示したものが、図26である。
制御部205は、上記のような制御を行う。尚且つ、本形態では、このようなジョブ制御を行う場合には、そのジョブ処理状況を正確にユーザに通知する仕組みを具備する。この1例として、制御部205は、例えば、如何なるジョブが如何なる順序で現在システム1000にて如何様に処理中であるのかのかをユーザが確認可能にする表示を、UI部に、実行させる。例えば、図26で例示した制御を実行する場合、制御部205は、図27に例示する表示を、表示部401により、実行させる。尚、本形態では、この表示を、印刷装置100とデータ通信可能な遠隔の外部コンピュータのモニタにおいても実行可能に構成している。このようにUI部により図27の表示を実行させることで、ステップS2201で判断対象とした「終了したジョブ」がスタッカBへの出力であり、現在、該ジョブのシートの取出し作業中である事をユーザにより認識可能にする(図27のジョブAのジョブ状況の表示参照)。且つ、該ジョブAのスタッカBからのシートの取出し作業中に、制御部205は、中綴じ製本(図19のシート処理装置200cに該当する)によるシート処理を要する後続ジョブBの印刷処理を開始させた。故に、制御部205は、該ジョブAのスタッカBからのシート取出作業中である現時点にて該動作に並行してジョブBが印刷実行中である事をユーザにより確認可能にする表示を、図27の表示にて、実行させる(図27のジョブBのジョブ状況の表示参照)。このように、ジョブの実行動作を制御するのみならず、それを反映した表示制御も、あわせて、実行する点も、本形態の特徴点の1つである。
ステップS2207にて、ステップS2201で判断対象とした「終了したジョブ」と出力先が異なるジョブのプリントが開始されると、ステップS2205にてスタッカAまたはスタッカBから出力物が取り除かれたことを検出しても、ステップS2207がプリント中であるため、ステップS2205にて、ステップS2207でプリント開始されたジョブのプリントが終了するのを待つ。
ステップS2204のステップS2201で判断対象とした「終了したジョブ」の出力先と同じ出力先であるために、プリントを開始しない状態であることと、単にプリント順が来るのを待っている状態を区別するため図28のように状態表示を別にすることもできる。
図28の例では、
− ジョブA:ステップS2201で終了。出力物がスタッカBから取り出し中。
− ジョブB:ジョブAとは出力先が異なるためプリント中。(ステップS2207で開始されるジョブ)
− ジョブC:ジョブAと出力先が同じのため、ジョブAの出力物がスタッカBから取り出されるのを待っている状態。(ステップS2204でプリント待ちとされたジョブ)
− ジョブD:ジョブAとは出力先がことなるが、ジョブBがプリント中のため、プリントの順番が来るのを待っている状態。
以上のステップS2201〜ステップS2207の処理を継続しプリントが続けられる。
以上の主に図19〜図28を用いて説明した本システム1000が具備する制御部が実行する制御を、本実施形態では、制御例1と称す。これを踏まえ、本システム1000が具備する制御部は、1例として、以下の制御例が如くの制御をも、実行可能に構成されている。
[本システム1000が具備する制御部が実行可能な制御例の説明(その2)]
上述の制御例その1にて、制御部205は、以下に例示の制御を実行した。例えば、ステップS2201で判断対象とした「終了したジョブ」がスタッカAまたはスタッカBであったとする。この条件の場合、制御部205は、ステップS2201で判断対象とした「終了したジョブ」と出力先が同じジョブに関しては、ステップS2204やステップS2205の処理により、当該「終了したジョブ」の出力物(印刷物)がユーザにより取出されるのを待つように、制御した。ここで説明する制御例は、ジョブごとにプリント終了時に取り出しを行うか取り出しを行わず後続のジョブも合わせて積載させてよいか、の選択が本形態のUI部を介してユーザが実行可能に構成した制御例である。
本形態の制御部が実行する本制御例に係る処理について、同処理のフローチャートを示す図29を用いて説明する。
ステップS2901において制御部205は、プリントジョブが終了した際に、該当ジョブの出力先がスタッカAか以下スタッカBかを確認する。
そして、ステップS2201にてスタッカAまたはスタッカBへの出力だったと判断した場合には、さらにステップS2902において、プリント終了時に取り出しを行うか(以下、取り出し予約あり)取り出しを行わず後続のジョブも合わせて積載させてよいか(以下、取り出し予約なし)のどちらの設定がなされているかを確認する。
ステップS2902において、取り出し予約ありと判断された場合は、ステップS2903においてそのジョブの状態を取り出し中とし、図23のようにプリント状況画面2101に取り出し中の旨を表示する。
さらにステップS2904において、ステップS2201で判断対象とした「終了したジョブ」と同じ出力先のジョブがあるかをチェックする。そして、ステップS2904にて後続のジョブで同じ出力先のジョブがあると判断された場合は、ステップS2905において後続のジョブで同じ出力先のジョブについてもプリント状況画面2101上にてプリント待ちの状態である旨を表示する。そして、プリントを開始せずに待つ。
そしてステップS2906において、ステップS2201で判断対象とした「終了したジョブ」の出力物がスタッカAまたはスタッカBから取り出されるのを待つ。そして、ステップS2906にて制御部205のフィニッシャの制御部で取り出されたことを検出すると、ステップS2907にて制御部205は後続のジョブのプリントを開始する。
一方、ステップS2902で取り出し予約なしと判断された場合は、出力先に係わらず次にプリントを待機していたジョブのプリントをステップS2908で開始する。
或いは、ステップS2903にて後続のジョブをチェックしていき、ステップS2201で判断対象とした「終了したジョブ」と出力先の違うジョブがあった場合も同様にステップS2908にてそのジョブのプリントを開始する。
以上の例において取り出し予約については、図30のようにプリント状況画面の取り出し予約キー3001にて取り出し予約の有無が分かるようになっている。出力先がサンプルA、サンプルB、サンプルC、ステイプル中綴じ製本のように取り出し時に同じ出力先へのプリントが停止しないトレイに関しては、この取り出し予約のキー3001の表示は取り出し予約不可能である旨を示す。スタッカAまたはスタッカBへの出力のジョブの場合は、取り出し予約キー3001を押下すると図31のような取り出し予約設定画面に移行し、取り出し予約の有無を設定できるようになっている。取り出し予約をするキーが3101、取り出し予約を解除するキーが3102のようになっている。
この取り出し予約については、プリンタドライバのプリント詳細設定画面またはコピー詳細設定画面からも行えるようになっている。図32の3201、図33の3301が取り出し予約設定のメニューである。
以上の主に図29〜図33を用いて説明した本システム1000が具備する制御部が実行する制御を、本実施形態では、制御例2と称す。これを踏まえ、本システム1000が具備する制御部は、1例として、以下の種制御例が如くの制御をも、実行可能に構成されている。
[本システム1000が具備する制御部が実行可能な制御例の説明(その3)]
例えば、上記制御例1や制御例2の制御を実行する本形態の制御部が、ステップS2201/ステップS2901のジョブの出力物の取り出しのために、以下のような制御を実行する。
例えば、ステップS2204〜S2205/ステップS2905〜S2906にてプリント開始を待つ事が予め想定されるジョブの為に、制御部205は、図34のプリント状況画面に例示するが如くの表示をUI部に実行させる。
換言すると、本形態の制御部は、S2201/S2901のプリント中に、予めS2201/S2901のジョブの終了時に取り出しのためにプリントを待たされるジョブであることをユーザに通知するようUI部を制御する。このような構成を更に具備しても良い。
以上の主に図34を用いて説明した本システム1000が具備する制御部が実行する制御を、本実施形態では、制御例3と称す。これを踏まえ、本システム1000が具備する制御部は、1例として、以下の種制御例が如くの制御をも、実行可能に構成されている。
[本システム1000が具備する制御部が実行可能な制御例の説明(その4)]
例えば、本形態で上述の制御例のS2201/S2902にて、本システム1000のインラインフィニッシャによるシート処理済のジョブのシートのオペレータによる取出作業が必要となる状況になったとする。この状況の場合に、例えば、上記制御例1や制御例2の制御を実行する本形態の制御部は、以下のような制御を実行する。
例えば、制御部205は、該シートの取り出しを行う為の本形態のインラインフィニッシャ(例えば、図19のシート処理装置200a又は200b)が具備するドア(図20の例にて、スタッカの2002に該当)を、自動的に、オープンさせるよう、制御する。このような構成を更に具備しても良い。
このような本システム1000が具備する制御部が実行する制御を、本実施形態では、制御例4と称す。これを踏まえ、本システム1000が具備する制御部は、1例として、以下の種制御例が如くの制御をも、実行可能に構成されている。
[本システム1000が具備する制御部が実行可能な制御例の説明(その5)]
例えば、本形態で上述の制御例のS2201/S2902にて、本システム1000のインラインフィニッシャによるシート処理済のジョブのシートのオペレータによる取出作業が必要となる状況になったとする。この状況の場合に、例えば、上記制御例1や制御例2の制御を実行する本形態の制御部は、以下のような制御を実行する。
例えば、制御部205は操作部203のLCD画面に図35のような画面3501を自動で表示させる。
その為に、制御部205は、当該ジョブの印刷物のユーザによる取出作業が実行可能状態になった旨を該印刷物を保持しているインラインフィニッシャから、獲得する。例えば、本形態では、図19のシート処理装置200aや200bが、これに該当する。制御部205は、この情報に基いて、図35に例示するが如くの表示をUI部に実行させる。この際、図2のシート処理装置200に接続される信号線を介してデータ通信を行う。OKキー3502の表示は、ユーザが印刷物の取り出しを了解し通知ポップアップ画面3501を閉じる為に指示する為の表示キーである。このような表示制御を、上述の各種表示制御に加えて、実行可能に構成しても良い。
このような本システム1000が具備する制御部が実行する制御を、本実施形態では、制御例5と称す。これを踏まえ、本システム1000が具備する制御部は、1例として、以下の種制御例が如くの制御をも、実行可能に構成されている。
[本システム1000が具備する制御部が実行可能な制御例の説明(その6)]
本形態の制御部は上述の制御例1や2に、S2205又はS2906にてステップS2201/ステップS2902で終了したジョブの出力物の取出しがなされるまで後続のジョブのプリントを待たせるよう制御した。しかし、以下のように制御していも良い。
例えば、一定時間経っても本形態のインラインフィニッシャによる印刷物のオペレータによる取出作業がなされていないとする。この状況を制御部205が特定する情報を、図2のシート処理装置200との信号線を介して、獲得したとする。この場合、制御部205は、印刷物のオペレータによる取出作業待ちを、自動的に、解除するよう制御する。尚且つ、このような制御を実行するうえで必要な判断となる設定を、本形態のUI部を介して、ユーザにより実行可能に構成する。
例えば、操作部203の詳細設定キー409がユーザにより押下されたとする。これを受けて、制御部205は、表示部401に、図36に例示する表示を実行するよう制御する。且つ、制御部205は、当該図36で例示する取り出し待ちタイムアウト設定画面3601を介して、ユーザが、取り出し待ち時間を分単位で指定可能に、操作部203を制御する。且つ、この図36の表示を介してユーザ指示された要求に基いた制御を実行する。例えば、ユーザから、図36の表示を介して0分にする設定を受付けたとする。この場合、制御部205は、先行ジョブの印刷物がインラインフィニッシャの排紙部からユーザにより取出されるのを待たずに、そのインラインフィニッシャによるシート処理を要する後続ジョブの印刷を開始する事を禁止する。換言すると、例えば、ユーザから、図36の表示を介して1分にする設定を受付けたとする。この場合、制御部205は、先行ジョブの印刷物がインラインフィニッシャの排紙部に排紙された時点からタイマーを起動する。且つ、その時点から、オペレータの取出し作業が、1分経過しても、なされていないとする。この条件を満たした場合に、制御部205は、先行ジョブの印刷物がインラインフィニッシャの排紙部からユーザにより取出されていなくても、そのインラインフィニッシャによるシート処理を要する後続ジョブの印刷を開始する事を許可する。
このような本システム1000が具備する制御部が実行する制御を、本実施形態では、制御例6と称す。本形態のシステムは、以上のような各種制御例1〜6を、実行可能に構成されている。尚、上記制御例1〜6は、全て実行可能に構成しなくても、勿論、良い。
以上の図19〜図36等を用いて例示した制御を含む本形態の制御部にて実行可能にした各種制御を換言すると、例えば、本形態の印刷システム1000は、以下に例示が如くの構成要件を、具備している。
まず、前提として、本システム1000は、複数のジョブのデータを記憶可能なHD209のデータの印刷処理を実行可能なプリンタ部203を具備する印刷装置100を具備する。且つ、該システム1000は、印刷装置100に対して接続可能な、該プリンタ部203により印刷がなされたジョブのシートに対するシート処理を実行可能な複数台のシート処理手段200a〜nを具備する。これらのシート処理装置は、各装置毎に、自装置でシート処理を施した印刷物をオペレータにより取出可能に構成している。且つ、本システム1000は、該印刷装置100のプリンタ部203から、これら複数のシート処理装置に対して、プリンタ部203により印刷がなされたジョブのシートを、選択的に、供給可能に構成している。
以上のシステム構成を前提とし、該複数のシート処理装置のうちの何れかのシート処理装置にてオペレータによるシートの取出作業がなされる場合に、制御部205は如何に例示が如くの制御を実行する。
例えば、本システム1000の状況が上記ケースに該当するとする。この場合に、制御部205は、該オペレータによるシートの取出対象のジョブの後に受付けたジョブで且つ該オペレータによるシートの取出作業がなされるシート処理装置によるシート処理を要するジョブに該当するジョブの印刷動作の実行を禁止する。
更に、制御部205は、該複数のシート処理装置のうちの何れかのシート処理装置にてオペレータによるシートの取出作業がなされる場合に、以下に例示の制御も実行する。
例えば、上記オペレータによるシートの取出対象のジョブの後に受付けたジョブで且つ当該オペレータによるシートの取出作業がなされるシート処理装置によるシート処理が不要なジョブに該当するジョブがHD209に存在するとする。当該ケースに該当する場合に、制御部205は、このジョブのプリンタ部203による印刷動作の実行は、上記オペレータによる取出作業に依らずに、許可する。
又、更に、制御部205は以下に例示の制御も実行する。
例えば、上記の如く、シート処理装置によるシート処理の終了直後に該シート処理がなされたジョブのシートの取出作業を行うか否かを特定する為の指示を、UI部を介して、ユーザから受付可能にUI部を制御する。
このUI部からの指示に基いて、制御部205は、以下に例示の制御を行う。
例えば、オペレータによるシートの取出対象のジョブの後に受付けたジョブで且つ当該オペレータによるシートの取出作業がなされるシート処理装置によるシート処理を要するジョブに該当するジョブの印刷動作の実行可否を、決定する。
更に、制御部205は以下に例示の制御も実行する。
プリンタ部203により印刷対象となる複数のジョブがHD209にて印刷中或いは印刷待機しているとする。この場合に、シート処理装置におけるオペレータによるシートの取出作業が原因で印刷待機状態のジョブがどれであるかをユーザにより特定可能にする表示を、上記UI部により、実行可能にする。例えば、制御部205は、システム状況キーがユーザにより押下された場合に当該動作を実行させる。
尚且つ、制御部205は以下のような表示制御も実行する。
例えば、大容量スタッカ等の特定のシート処理装置に積載されたジョブのシートがオペレータにより取出可能になった際に、その旨をユーザに通知可能にする表示を、該UI部により、実行させる。
尚且つ、制御部205は、インラインフィニッシャ固有の構成を活用し、以下のような制御も実行する。
例えば、複数のシート処理装置のうちの大容量スタッカ等の特定のシート処理装置によるシート処理を要するジョブのシートの該特定のシート処理装置におけるオペレータによる取出作業が可能になったとする。当該状況である事を、該大容量スタッカの制御部からの情報に基き確認した場合に、制御部205は、当該シートの取出部のドア2002を自動的にオープンさせる。
又、制御部205は、インラインフィニッシャ固有の構成を活用し、以下のような制御も実行する。
例えば、上記の如くシート処理装置におけるオペレータによるシートの取出対象のジョブのシートのオペレータによる取出作業が、特定の期間中に実行されないとする。この場合に、制御部205は、前記シート処理装置におけるオペレータによるシートの取出作業が原因でプリンタ部203による印刷動作が禁止された後続ジョブの印刷動作を、該プリンタ部203により、自動的に、開始させる。
又、上述の主な制御を換言すると、制御部205は以下に例示の制御を実行する。
例えば、プリンタ部203による印刷処理がなされたうえでシステム1000が具備するシート処理装置によるシート処理を要するジョブAの後に印刷実行要求がなされたジョブが複数存在するとする。且つ、そのうちの、該ジョブAにて要するシート処理を実行するシート処理装置と同じシート処理装置によるシート処理を要するジョブBが存在するとする。この状況に該当する場合に、制御部205は、該ジョブBの印刷動作を、ジョブAのシートのシート処理装置におけるオペレータによる取出作業が終了するまで、待機させる。尚且つ、制御部205は、このジョブBの印刷動作を、ジョブAのシートのシート処理装置におけるオペレータによる取出作業が終了後に、開始させる。
尚、制御部205は、この制御を、ジョブAとBが共に以下に該当する場合に、実行する。
例えば、このジョブAとBが、図1の3分類に大別されるシート処理装置(200、107、108、109、110)のうちの、インラインタイプのシート処理装置200によるシート処理を要するジョブに該当するジョブである事。
このケースに該当する場合に、制御部205は、ジョブAのシートのシート処理装置におけるオペレータによる取出作業が終了する前に、ジョブBの印刷動作を開始させることを禁止する。
又、更に、上記のようにインラインタイプの複数台のシート処理装置が本システム1000にカスケード接続されている場合で、且つ、ジョブAが、印刷装置100に対して2番目にカスケード接続されたシート処理装置によるシート処理を要するジョブであるとする。且つ、そして、このジョブAの印刷物のオペレータによる取出し作業が該2番目のシート処理装置にて行われるとする。このケースに該当する場合において、例えば、ジョブB等、オペレータによりシートの取出対象となるジョブAの後に印刷実行要求を受付けたジョブで、且つ、この2番目のシート処理装置によるシート処理を要するジョブに該当するジョブが存在するとする。この場合、制御部205は、この条件に該当する後続ジョブの印刷動作は待機させる。
具体的には、HD209に印刷データを保持しておき、印刷待機状態にする。但し、例えば、ジョブB等の、オペレータによりシートの取出対象となるジョブAの後に印刷実行要求を受付けたジョブで且つ、1番目のシート処理装置によるシート処理を要するジョブに該当するジョブが存在するとする。この場合、制御部205は、この条件に該当する後続ジョブの印刷動作を開始実行させる。換言すると、制御部205は、ジョブAの印刷物の取出し作業中に、当該印刷動作を、並行して(同時に)、実行することを許可する。
このように、制御部205は、上記複数のシート処理装置に関る情報に基いて、上記1ジョブAやジョブBを含む印刷装置100により処理対象となる複数ジョブの印刷実行のタイミングを制御する。
尚、当然、以下に例示が如く本システムは構成されている。
例えば、上述のように、処理対象となるジョブの印刷実行要求及び該ジョブにて要するシート処理の実行要求を、UI部の一例に該当する、印刷装置100自身が具備する操作部204を介して、ユーザから受付可能に制御部205により該UI部を制御する。
勿論、処理対象となるジョブの印刷実行要求及び該ジョブにて要するシート処理の実行要求を、PC103や104等のコンピュータが具備する操作部を介して、ユーザから受付可能にも構成している。
又、制御部205は、印刷対象となるデータがスキャナ部201を介してHD209に記憶されたジョブにて要する印刷処理を、該ジョブに先行して印刷装置100にて印刷処理がなされたジョブのシート処理に並行して、プリンタ部203により実行可能にする。
又、更に、該制御部205は、PCのユーザ操作によるプリンタドライバの起動指示により該PCのモニタに表示可能な印刷設定画面を介してシート処理の実行要求がなされたジョブも同様に、処理可能にする。即ち、このPCからのジョブの印刷処理を、該ジョブに先行して印刷処理がなされたジョブのシート処理に並行して、プリンタ部により、実行可能にする。
このような並行動作も実行可能に構成することで生産性向上を図っている。
又、印刷装置100で印刷がなされたジョブのシートに対するシート処理として、複数種類のシート処理を選択的に実行可能にする。例えば、ステイプル処理、パンチ処理、くるみ製本処理、天糊製本処理、中綴じ製本処理、シートの大量積載処理、断裁処理、の少なくとも何れかの種類のシート処理がこれに含まれている。これもPOD環境にてユーザから要求されうる様々な印刷体裁に対処する仕組みでもある。
又、上記各種制御を実行するうえで、制御部205は、以下の情報も利用する。
例えば、図18に例示したが如く、UI部を介してユーザから受付けた前記印刷システムが具備する複数台のシート処理装置が如何なる順番で前記印刷装置に接続されているかを特定するのに要するシステム構成情報である。この情報やジョブ自体の情報に基いて、制御部205は、処理対象となるジョブの印刷動作のタイミングを制御する。
このような制御を制御部205で例示される本印刷システム1000が具備する制御部により実行されるが、ここで、上記図19以降で例示した制御例は、どのような状況を想定し、どのような効果を図るような仕組みであるか、その具体例を以下に、例示する。
例えば、本形態では、以下のような状況に着目している。
例えば、POD環境等の印刷環境では、多種態様なフィニッシングが要求されうる。このような要求に対処できるようにする為に、本形態では、上記のようにインラインフィニッシャをカスケード接続するシステム構成でもって、このニーズに対処可能に構成している。又、本形態では、本印刷システム1000が製品実用化された場合に、当該システムの納品先の候補となる多種多様なPOD業者毎に、異なるシステム構成を要求するケースを想定している。これゆえ、各シート処理装置毎に、独立筐体独立動作可能に構成している。この点は図8A〜図10Bで例示したとおりである。
このように、本形態は、以上のようなユースケースを想定したうえでのシステム構成固有の状況として、複数台のインラインフィニッシャをカスケード接続している。且つ、各シート処シート処理装置内部に形成されるストレートパスを通過して、前段装置から後段装置へのシートの搬送機能を具備している。このような構成自体は、上記ユースケースやユーザニーズに対応しつつも、極力、必要以上に装置の構成が大掛かりにならないように努めている仕組みでもある。
本形態は、以上のようなユースケースやユーザニーズを想定したうえでのシステム構成にて、例えば以下のような問題が発生しないように努めている。
例えば、大容量スタッカなどのシート処理装置などのスタックトレイから印刷物を取り除いている間に、後続ジョブにて、このトレイに印刷物を出力してしまう事に起因した問題である。このような現象が発生した場合、後続ジョブのシートがジャムになる可能性があるやもしれない。換言すると、例えば、単に生産性を向上させる事しか想定していないようなシステム構成では、このようなトラブルが起こる可能性があるやもしれない。かといって、例えば、該トレイから取り除いている間は、一切、本印刷システム1000における印刷動作を停止させてしまうといった構成にしてまっても、システムの全体の生産性に影響を与えかねない。
このような実際に製品化を目指し検討を行い、その解決策として、上述した各種制御を本システム1000にて実行可能に構成している。
例えば、図19以降等で例示した制御例が如く、制御部205は、大容量スタッカのスタックトレイ等から印刷物を作業者が取り除いている間に、後続ジョブにて同トレイに印刷物を出力する事を禁止する。これにより、上記のような後続ジョブのジャム発生問題にも対処可能となる。又、制御部205は、該当トレイから取り除いている間でも、同トレイ以外を出力先となるよう処理対象となるジョブを制御する。換言すると、制御部205は、同トレイからの取り出し作業を妨げない印刷できる後続ジョブについては、プリント開始を許可する。これにより、上記のようなジャム等のエラー発生を抑制しつつ、極力高生産性が維持可能となる。更に、ジョブ単位での後続ジョブの積載可否や取り出し可能状態になった際にドアオープンがなされたり、ユーザに通知がなされたりするということも実行可能に制御部205により制御する。これにより、上記効果が更に向上可能となるという効果も発揮できる。
以上の例示が如くの本実施形態の印刷システム1000による奏することが可能な効果以下に例示する。
例えば、従来で想定したような問題に対処できる。又、例えば、オフィス環境に留まらずPOD環境にも適応可能な使い勝手の良い便利な印刷環境が構築可能となる。又、例えば、印刷装置の仕様に起因するPOD環境にて発生しうるオペレータの介入作業を、極力、減らす仕組みが提供可能となる。且つ、作業者の作業負荷を低減し、効率的な作業の実現が可能となる。又、このように様々な状況や利用環境を想定し、様々なユーザからの様々なニーズにも、極力、柔軟に対応可能な仕組みが提供可能となる。そして、従来で想定したようなPOD環境で想定されるユースケースやニーズに対処可能な便利で且つ柔軟な印刷環境を構築するにあたり、以下の効果を発揮可能となる。
例えば、処理すべき複数のジョブを受付けたシステムにて、あるジョブの印刷物のオペレータによるシート処理装置からの取出作業が原因で特定のジョブ又は複数のジョブに影響を及ぼすといったトラブル等が発生するのを抑える事が可能となる。このような、印刷システムにて処理すべき複数のジョブの生産性に影響を及ぼすようなオペレータによる介入作業に起因したトラブル等が起きることなく、高い生産性を維持させる仕組みが提供可能となる。特に、例えば、処理対象のジョブにて要するシート処理にて利用対象のシート処理装置にてオペレータによるシートの取出作業がなされる場合でも、可能な限り高い生産性でもって複数のジョブを処理可能にする仕組みを提供可能にする。このように製品実用化に向けての様々な仕組みを提供可能となる。
尚、上記図1〜36を用いて説明した本形態の各種制御を実行する制御部205は、本形態では印刷装置100内部に内蔵されている。しかし、この制御部205が実行する本形態に開示する制御の全ての制御又は一部の制御を、印刷装置100以外の装置(例えば、インラインフィニッシャやサーバPC103)に内蔵される制御ユニットが実行するように本システム1000を構成しても良い。
[その他のしくみ]
本実施形態における図に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータ(例えば、PC103やPC104)により遂行されていてもよい。尚、この場合に、各操作画面を含む本形態で述べた操作画面と同様の操作画面を表示させる為のデータを外部からインストールし、該ホストコンピュータの表示部に上記各種のユーザインターフェース画面を提供可能に構成する。この一例として、本例では、図17のUI画面による構成でもって、これを説明している。このような構成の場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記憶媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記憶媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
従って、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
プログラムを供給するための記憶媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVDなどを用いることができる。
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは、圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバやftpサーバ等も本発明の請求項に含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムを格納した記憶媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。例えば、本形態では、印刷装置100内部の制御部205が上記各種制御の主体となっていたが、印刷装置100と別筐体の外付けコントローラ等によって、上記各種制御の1部又は全部を実行可能に構成しても良い。
以上、本発明の様々な例と実施形態を示して説明したが、当業者であれば、本発明の趣旨と範囲は、本明細書内の特定の説明に限定されるのではない。