JP5204112B2 - 表面エネルギー測定装置および測定方法 - Google Patents

表面エネルギー測定装置および測定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5204112B2
JP5204112B2 JP2009534552A JP2009534552A JP5204112B2 JP 5204112 B2 JP5204112 B2 JP 5204112B2 JP 2009534552 A JP2009534552 A JP 2009534552A JP 2009534552 A JP2009534552 A JP 2009534552A JP 5204112 B2 JP5204112 B2 JP 5204112B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
test surface
movable part
test
polymer layer
surface energy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009534552A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010507803A (ja
Inventor
ジョン サミュエル バチェルダー
シンシア トレンペル バチェルダー
Original Assignee
ジョン サミュエル バチェルダー
シンシア トレンペル バチェルダー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ジョン サミュエル バチェルダー, シンシア トレンペル バチェルダー filed Critical ジョン サミュエル バチェルダー
Publication of JP2010507803A publication Critical patent/JP2010507803A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5204112B2 publication Critical patent/JP5204112B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N19/00Investigating materials by mechanical methods
    • G01N19/04Measuring adhesive force between materials, e.g. of sealing tape, of coating

Description

発明の詳細な説明
発明の分野
本発明は、試験面の接着能力を判定するための、試験面の表面エネルギー測定装置、および測定方法に関する。本発明は、接着される面の前処理を検証する、制御システムを製作する際に特に用いられる。
発明の背景
2つの固体間の界面における粘着力の一因となるメカニズムとしては、極性/非極性分散、水素結合、共有・金属結合、帯電二重層、架橋結合、ポリマーのエンタングルメント(絡み合い)、および機械的固定等が挙げられる。塗装、印刷、鍍金、接着、はんだ付け、およびスピニング(絞り加工)を含む、製造上の接着工程の多くは、これらのメカニズムに依拠する。接着されるために、表面が適切に前処理されているか否かを判定するのに、表面エネルギーの測定がしばしば用いられる。
固体の界面自由エネルギーは、固体を真空によって2つの半平面に分離するのに必要とされる、単位面積当たりのエネルギーの半分である、と一般的に定義付けられる。米国特許第5,477,732号は、特性化された一体型原子間力顕微鏡(AFM)を試験面に密着させて、プローブと試験面とを分離するのに必要なエネルギーを測定することについて記述している。プローブの先端部は高い曲率を有するため、この技法では、試験面の粗さの影響を受けることはほとんどない。小型のAFM先端部は、一般的に、比較的硬質で、表面エネルギーの高い材質から形成される。
プローブと試験面との間の同様な接触探査を、より簡便かつ大きい規模で試みると、大半の固体表面は、ある程度粗く、汚染されているという問題に直面する。上述した原子間力の大半は、非常に近距離であるため、2つの表面を平均2〜3オングストローム離間する粗さは、測定された引力を2桁以上減少させることとなるだろう。
接着される面の小規模な粗さは、当該面の表面エネルギーを測定する上で、一般的に障害となる一方、その小規模な粗さは、製品の接着性をしばしば向上させる。粗面を探査する際の標準的アプローチは、粗面をある程度湿らせる、液体を用いることである。液体の表面張力は、固体の界面自由エネルギーに類似している。具体的には、試験面上の付着性液滴の接触角の測定は、ヤング・デュプレの数式のような関係を用いて、試験面の界面自由エネルギーと関連付けられてきた。関連する液体接触角の測定法としては、ウィルヘルミの吊り板法、ファイバ接触角法、ペンダント・ドロップ法、およびデュ・ヌイのリング法等が挙げられる。異なる組成物の液滴を適用することによって、測定可能な表面エネルギーの範囲が広がり、成分寄与間で、分散結合、極性結合、および水素結合から、ある程度差別化することが可能になる。
表面粗さは、接触角測定の際に依然として問題である。これは、いくつかの点で認められる。試験面の勾配は、付着性液滴の周囲の湿潤線に沿って一定ではないため、湿潤線は滑らかな円ではなく、縁が波を打った円になり得る。乾燥接触角は、湿潤接触角より一般的に小さいが、その理由の1つは、表面粗さによって、湿潤線をその場に留める傾向のある、履歴現象が起こり得るためである。湿潤前線における微視的接触角は、測定可能な巨視的接触角とは異なり得る。
発明の概要
本発明は、複数の隆起およびくぼみを有する試験面の、表面エネルギーを測定する装置および方法に関するものであり、可動部品に配置された粘弾性高分子層が、試験面と接触するように配置され、圧縮力により圧縮される。その後、可動部品は、所定の速度で試験面に相対して移動し、可動部品に加えられる駆動力が測定される。続いて、圧縮力、所定の速度、および測定された駆動力の少なくとも一部に基づいて、試験面の表面エネルギーが算出される。
本発明の1つの目的は、試験面粗さの変動に起因する、確認された力のばらつきを説明するために、上記に準拠する固体プローブを改善することである。
本発明の別の目的は、接着される面の適切な前処理を迅速に判定するための、簡便、安価、および携帯可能である測定器を提供することである。
本発明の別の目的は、接触角測定技術にアクセス可能な表面エネルギーと比較して、探索可能な表面エネルギーの範囲を改善することである。
本発明の別の目的は、プローブ表面の正確性を確証する、自己較正技術を提供することである。
本発明の別の目的は、接着予定の物質に最も類似するように選択された高分子材料から構成された、プローブ表面に対する、試験面の相対的粘着性を試験する方法を提供することである。
本発明の別の目的は、試験面の表面エネルギーの空間的変動に関する情報を提供することである。
本発明の別の目的は、上記に準拠する固体プローブ表面の重複しない領域を、個々の測定に用いることによって、固体プローブの再利用度を向上させることである。
本発明の別の目的は、未使用期間中に汚染されないように、上記に準拠する固定プローブを防護することである。
粘弾性プローブ表面を試験面に粘着させる方法を図示する断面図である。 プローブと試験面との間の密着を得るために、クリープおよび緩和を適用する方法を図示する断面図である。 粘弾性プローブ表面を試験面から剥離する方法を図示する断面図である。 持続的に加えられる一定の応力による、粘弾性クリープを図示するグラフである。 持続的に加えられる一定の変形歪みによる、粘弾性緩和を図示するグラフである。 携帯可能なバッテリ式測定器の上面図である。 携帯可能なバッテリ式測定器の底面斜視図である。 携帯可能なバッテリ式測定器の側面図である。 携帯可能なバッテリ式測定器の正面図である。 筺体、タッチスクリーン式ディスプレイ、および締結具が省略された、携帯可能なバッテリ式測定器の上面図である。 筺体、タッチスクリーン式ディスプレイ、および締結具が省略された、携帯可能なバッテリ式測定器の底面斜視図である。 筺体、タッチスクリーン式ディスプレイ、および締結具が省略された、携帯可能なバッテリ式測定器の側面図である。 筺体、タッチスクリーン式ディスプレイ、および締結具が省略された、携帯可能なバッテリ式測定器の正面図である。 本発明の好ましい実施形態のトルク測定フレクシャの、それぞれ側面図および正面図を表す。 自己較正機構に関連する特徴を示す、携帯可能なバッテリ式測定器の上面図である。 自己較正機構に関連する特徴を示す、携帯可能なバッテリ式測定器の底面斜視図である。 自己較正機構に関連する特徴を示す、携帯可能なバッテリ式測定器の側面図である。 自己較正機構に関連する特徴を示す、携帯可能なバッテリ式測定器の正面図である。 本発明の好ましい実施形態の制御システムを図示するブロック図である。 本発明の好ましい実施形態の測定過程の判定の流れを図示する、フローチャートである。 本発明の好ましい実施形態によって、滑面の表面エネルギーを測定したデータを図示するグラフである。 本発明の好ましい実施形態によって、粗面の表面エネルギーを測定したデータを図示するグラフである。 本発明の好ましい実施形態によって、滑面および粗面の表面エネルギーを測定したデータの特徴を図示するグラフである。 本発明の別の好ましい実施形態を図示する側面図である。 本発明の好ましい実施形態のプローブ表面に関連する、測定インディシアを図示する斜視図である。 本発明の好ましい実施形態の、収納トレイから分離された状態、および収納トレイに組み付けられた状態を、それぞれ図示する斜視図である。 小型の形状を有する、本発明の好ましい実施形態である完全装置の側面図である。 図16AのA−A断面における断面図である。 隔離絶縁体が分離された、完全装置の斜視図である。 使い捨てアプリケータ組立部品の側面図である。 図16DのB−B断面における断面図である。 同じく、図16DのB−B断面における断面図である。
粘弾性物質が表面から剥離されるにつれて、仕事量は、界面の破断(表面エネルギー)および粘弾性物質の変形(機械的散逸)の双方に費やされる。一般的に、機械的散逸に費やされる仕事量は、表面エネルギーを超克するのに必要な仕事量よりはるかに大きい。例えば、ポリスチレンの表面エネルギーは、約0.033ジュール毎平方メートルである。概念上、膜を変形させるのにエネルギーが費やされないように、1原子厚膜を表面から剥離することができたとすると、1センチメートル幅の膜を引き離すのに必要な力は、ポリスチレンでは約330マイクロニュートンとなるであろう(剥離速度は無関係である)。一般的な、脱着可能な圧力感応接着剤(PSA)の1センチメートル幅の一片を、ポリスチレンから剥離するには、通常、数ニュートン、あるいは表面エネルギーを超克するのに必要なエネルギーの100倍以上が必要であろう。そして、必要な力は、PSA片が剥離される速度によって、大幅に変動する。それゆえ、粘弾性散逸が、界面エネルギーを好ましく増幅するものとして作用し、小さい力でもより測定しやすくなる。
図1Aから図1Cは、粗面の表面エネルギーを測定するために,粘弾性物質の粘着力を粗面に利用する原理を図示する、断面図である。固体10は、ある程度の粗さを有する試験面12を備える。粗さを特徴づける方法は多数ある。表面粗さを特徴づける特定の方法を除外するものではないが、以下、粗面と称するのは、固体10の平均局所表面より上方に試験面12が突出している、隆起16と、固体の平均局所表面より下方に試験面12が位置している、くぼみ14と、を有している面である。プローブ表面22が試験面12に接近するにつれて、隆起16が最初に接触することになる。
粘弾性物質(VEM)20は、化学的特性および力学的特性の双方を有するがゆえに選択される。好ましい実施形態としては、シリコーン、ゴム、ウレタン、アクリル樹脂、スチレン、およびポリオレフィン等が挙げられる。最も好ましい実施形態の1つが、カリフォルニア州ヘイワードに所在するゲルパック社の、X4リテンション・ジェルである。別の最も好ましい実施形態は、オレゴン州に所在するウルトラテープ工業社の、1310脱着可能クリーンルームテープの粘着成分である。VEM20の表面22は、大部分が同じ組成を有することも可能であるし、あるいは、好ましさの劣る実施形態では、粘着促進剤または粘着抑制剤を用いて処理されることも可能である。VEM20の凝集力が試験されるのではなく、界面の粘着性が試験されるために、VEM20は、剥離された際に、試験面12上に最小限の残留物しか残さないか、あるいは、残留物を全く残すべきでない。VEMの厚さは、試験面の局所粗さと少なくとも同程度でなければならない。VEMの厚さの有効範囲は、0.0005インチから0.05インチであるが、最も好ましい厚さは、約0.005インチである。
比較的弾性率の高い可撓性支持膜26は、永久伸び変形を生じさせることなく、試験面12からVEM20を剥離する際に有用である。最も好ましい支持膜は、0.002インチ厚さのカプトンである。カプトン膜は、最小0.0002インチの厚さであれば、使用可能である。膜厚が薄いほど、表面エネルギーの高い試験面に対して、当該膜の降伏応力を超えた応力を受ける可能性がある。カプトン膜は、0.01インチまでの厚さであれば、使用可能である。膜厚が厚いほど、十分な可撓性を失する可能性があり、その場合、試験面12の横方向のスケールハイトの、より大きな変動に即応しない。別の好ましい可撓性支持膜材料としては、セルロース、ポリエステル、金属膜、ポリアミド、およびポリエチレン等が挙げられる。VEM20と可撓性支持26との1つの組合せを、以下、リボンと称する。

支持膜26とマンドレル34との間にある圧縮性層28は、特に、粗さおよび曲率の長さスケールがVEMの厚さより大きい場合、VEM20を試験面12に押し付ける圧縮力を均一にする傾向がある。最も好ましい実施形態では、0.15インチ厚さの、ポリウレタンの連続気泡発泡体である、歪み25パーセント、1−5重量ポンド毎平方インチのポロンが用いられる。ポロンは、応力サイクルの後に、迅速に元の形状に回復するという点で、特に有用である。好ましい実施形態としては、厚さ0.02インチから2インチの、多様な圧縮性層がある。別の圧縮性層材料としては、連続気泡発泡体、独立気泡発泡体、ゴム、およびエラストマ等が挙げられる。
円筒形のマンドレル34は、最も好ましい実施形態における、プローブのハブを形成する。別の好ましい実施形態は、Oリング、またはエラストマ系円環体を、VEMで被覆することによって形成される。マンドレル34の別の実施形態は、下向きの面に、後述される、扁平あるいは球状の形状を与える。
図1Aにおいて、マンドレル34は、時計回りに回転しつつ、試験面12に平行して左から右へと移動しながら、試験面12に向かって押し付けられる。VEM製のプローブ表面22は、始端部24において、試験面12と接触する。VEM表面22と試験面12との間の引力相互作用は、マンドレル34および始端部24を、試験面1に対して右方向へ前進させる傾向がある。隆起32にみられるように、始端部のすぐ後方で、隆起はVEM表面22と密着する傾向があり、一方、くぼみ30にみられるように、くぼみは密着しない可能性がある。
図1Bにおいて、マンドレル34は、時計回りに回転しつつ、試験面1に平行して左から右へと移動しながら、試験面12に向けて加圧を続ける。マンドレルの接平面が試験
面12と平行となる場合に、ハブからの常用圧力は最大値に到達する。試験面の一領域上でのマンドレル34の加圧保持時間と、マンドレル34と試験面12との間の圧力と、の組合せによって、VEM20は、始端部近傍では接触しなかった粗面の少なくとも一部に、ぴったりなじむこととなる。例えば、くぼみ30は、図1Bにおいて、VEM表面22と概ね密着している。
図1Cにおいて、マンドレル34は、時計回りに回転しつつ、試験面12に平行して左から右へと移動しながら、試験面12に向けて加圧を続ける。VEMは、マンドレル34の回転によって、終端部36において試験面12から剥離しつつある。VEM表面22と試験面12との間の引力相互作用は、ハブの時計回りの回転を制動するとともに、マンドレル34の、試験面12に対して右方向への直線運動を制動する傾向がある。前述したような、表面エネルギーを増幅させる、VEM20における機械的散逸が、終端部36の近傍で発生する。
図1Aから図1Cにおける、マンドレル34を回転させるのに必要なトルクは、ハブの半径のような幾何学的影響と組み合わされた、終端部36を制動する力と始端部24を前進させる力との差異の、平均測定値を示す。後述する球体のような他の形状では、接触線は円環であり、外部測定値は、球体を表面から剥離するのに必要とされる法線力である。以下、「駆動力」について言及する際には、マンドレル上のトルク測定値と、球面上の法線力測定値との双方を含むものとする。より一般的には、駆動力とは、試験面とVEMとの間の接触線に一部作用する力の、外部測定値を意味する。
図2A、図2B、図3A、および図3Bは、粘弾性物質の公知の特性を示すグラフである。図2Aは、時間t0の間加えられた、一定応力 0を示す。図2Bは、加えられた応力によって生じる変形歪みを示す。物質が完全弾性を有すると仮定すると、弾性歪み限界Eまで即座に屈撓し、t0経過後に完全に回復することになるので、変形歪みは破線曲線
をたどることになろう。典型的なVEMは、図2Bにおける実線曲線をたどる。また、VEMは、最初に弾性限界Eまで屈撓し、その後VEMがクリープを起こすにつれて、さらなる変形歪みを受け続ける場合もある。VEMは、t0経過後、即座に部分的に回復する
ことになるが、より漸進的にさらに回復するだろう。クリープおよび回復に関連する時定数、弾性歪みおよび粘弾性歪みの相対振幅、ならびに漸近的回復は、物質、応力、および形状の詳細に、特異的に依拠する。
図3Aは、時間t0の間加えられた、一定変形歪み 0を示す。図3Bは、加えられた変形歪みによって生じる応力を示す。物質が完全弾性を有すると仮定すると、弾性応力限界Eまで即座に屈撓し、t0経過後に完全に回復することになるので、応力は破線曲線を
たどることになろう。典型的なVEMは、図3Bにおける実線曲線をたどる。また、VEMは、最初に弾性限界Eまで屈撓し、その後VEによって、中間的な応力レベルに緩和する場合もある。VEMは、t0経過後、残留負応力を幾分受けることになるが、それも漸
進的に緩和するだろう。緩和に関連する時定数、弾性歪みおよび粘弾性歪みの相対振幅、ならびに漸近的回復は、物質、応力、および形状の詳細に、やはり特異的に依拠する。
図1Aから図1Cにおいて、クリープおよび緩和の両方がVEM20に発生している。以下、クリープと緩和のいかなる組合せも、応力緩和と称するが、明確化を目的とするものであって、限定を含意するものではない。
図4Aから図4Dは、本発明の好ましい実施形態である、携帯可能なバッテリ式測定器402の4つの外観図を示す。図4Aは、測定器402の上面図であり、図4Bは、測定器402の底面斜視図であり、図4Cは、測定器402の左側面図であり、図4Dは、測定器402の正面図である。図示されるように、携帯可能なバッテリ式測定器402は、1辺が3インチの略立方体である。射出成形プラスチック製の直方体の筺体404は、2つの自由に回転する車輪412、およびVEM20の表面22の一部を介して、試験面12の上に置かれる。タッチスクリーン式ディスプレイ406は、測定とともに、診断、操作指令、およびプロンプトが完了すると、試験面12の表面エネルギーの測定値を視覚的に提供する。タッチスクリーン、ならびにスイッチ408および414によって、ユーザは、本装置の機能を制御できる。この好ましい実施形態によって測定された、見掛けの表面エネルギーは温度に影響されやすいため、ユーザは、測定結果を標準温度に標準化するために、温度プローブ410を試験面12に接触させることが可能である。ノブ418は、拡張可能マンドレル34と圧縮性層28との組立品に、リボンを着脱する際に助けとなる。マンドレル34が拡張していない状態であるとき、ユーザは、圧縮性層28上にリボンを摺動させ、ノブ418を把持し、スイッチ414を作動させる。測定器402は、後述するメカニズムによりマンドレル34を回転させ、マンドレル34を拡張させ、リボンを圧縮性層28の円筒形表面に係合させる。反射式光センサ416は、装置が試験面上に置かれているか、または、試験面が他の何らかの形状になっていないか、を判定する。
図5Aから図5Dは、測定器402の、それぞれ上面図、底面斜視図、左側面図、および正面図である(それぞれ図4Aから図4Dに対応)が、ただし、分かりやすくするために、筺体404、タッチスクリーン406、および多様な締結具が除外されている。直流ギアモータ502は、ベルト504を用いてプーリ506を駆動して、マンドレル34を制御可能に回転させる。直流ギアモータ502およびマンドレル34は、後述する撓み隔壁508に、双方とも装着される。バッテリパック512は、プリント基板510に装着された制御装置に、電力を供給する。3つの反射式光センサ514は、後述する、リボン上のインディシアを検知するために配置される。
図6Aおよび図6Bは、撓み隔壁508の、それぞれ正面図および側面図である。撓み隔壁508は、ネジ穴610にて筺体402に装着される。直流モータ502は、穴602を通して装着され、マンドレル34は、穴604を通して装着される。モータ502とマンドレル34が一体化したものが、4つの薄い撓み部を介してネジ穴に連結されるように、2つのスロット608および4つの穴612が、撓み隔壁508に機械加工される。抵抗薄膜歪みゲージが、606において4つの薄い撓み部のうちの2つに貼り付けられる。2つの歪みゲージの微分抵抗を監視することにより、試験面12に対する、マンドレル34上のトルク測定値を、制御装置に提供できる。
図7Aから図7Dは、測定器402の、それぞれ上面図、底面斜視図、左側面図、および正面図である(それぞれ図4Aから図4Dに対応)が、ただし、自己較正機構がより明確に見えるように、ほとんどの構成部品が除外されている。ネジ穴712によって筺体402に固定されるブラケット702は、小型のステッピングモータ704およびピボットアーム706を携える。偏心輪708は、ピボットアーム706の上端部を、モータ軸に近づけたり遠ざけたりして、その結果、較正シリンダ710は、VEM表面22に対して押し付けられたり、VEM表面22から持ち上げられたり、を交互に繰り返すことになる。バネ71は、ピボットアーム706に予圧を加えて偏心輪708に押し付ける。較正シリンダは、いくつかの機能を果たす。較正シリンダ710の表面エネルギーは公知であるので、較正シリンダを公知の良好なVEM22上で接触回転させることによって、較正シリンダの表面エネルギーを測定することと、その結果得られるトルクを測定することで、歪みゲージが較正され得る。より一般的な較正シリンダの機能は、VEM表面22を検査して、元の試験面12によってVEMが汚染されたかどうかを調べることである。というのも、汚染により較正シリンダの見掛け上の表面エネルギーが減少するからである。
図8は、測定器402の好ましい実施形態の、信号接続を図示するブロック図である。充電式バッテリ512は、電力管理装置804を通して、電力をシステムに供給する。電力管理装置は、スイッチと同等に単純なものであってよい。最も好ましい実施形態では、電力管理装置は、ガス計器、充電制御、温度ならびにショート保護、およびマルチレベルの電力節約の、各機能を実行する回路である。外部充電装置802とのコネクタによって、電力管理装置804によるバッテリ512の再充電が可能になる。1以上のプロセッサ、およびその関連メモリならびにプログラミングから構成される、制御装置806は、周辺機器の操作を連係させ、また、試験表面エネルギーに関連する計算を実行する。制御装置の一例は、dsPIC30F6014Aである。歪みゲージ606の抵抗における変動値は、信号調整装置814によって、信号に変換される。表面エネルギーの低い試験面は、小さいトルクしか発生させないので、信号調整装置814に対するバイアスを無効にするために、DAC812が使用される。タッチスクリーン406からの4線式出力は、コンバータ824によって処理され、今度は、コンバータ824が、割込およびx−y画面座標を、制御装置806に送信する。反射式センサ514は、リボン上のインディシア、および試験面の近接の両方を測定する。反射式センサ514からの信号は、前置増幅器834を通過して、制御装置806に到達する。回転エンコーダ842は、マンドレルの角度位置を監視する。モータ駆動装置808は、制御装置806からのサーボモータ信号を、マンドレルを回転させるサーボモータ502への、より高出力の駆動信号へと変換する。第2のモータ駆動装置828は、制御装置806がステッピングピボットモータ704を、自動較正のため、あるいは通常運転のために、配置することを可能にする。制御装置806は、LCD駆動制御装置818を通して、LCDディスプレイ406に書込みをする。LCD上に結果を表示するのに加えて、物理層インターフェース838を通して制御装置806に接続された、イーサネットポート840を介して、外部データインターフェースを利用することができる。
図9は、測定器402の好ましい実施形態の、工程フローチャートである。リボンの装着されていないマンドレル34から始まって、ユーザは、マンドレルの発泡スリーブ上にリボンを摺動させ、ノブ418およびスイッチ41を操作し、その結果、マンドレル34は拡張し、リボンと係合する(902)。制御装置806は、マンドレル34を回転させる一方、反射式センサの読取値を入力し、リボン上のインディシアを読み取る。リボンが欠けている、あるいはリボンがマンドレルの軸に沿って適切に配置されていない、といった位置合わせ上の誤りがないか、インディシアは検査される(904)。インディシアが、有効なリボンが正確に設置されていることを示していれば、粘弾性パラメータがインディシアから抽出される(906)。ユーザは、好ましい実施形態の測定器402を、リボン表面が試験面に接触した状態で配置し(908)、測定を始める準備ができていることを知らせる。
表面エネルギー(SE)を測定するために、制御装置は、マンドレル34を所定の速度で回転させる。加圧保持時間とは、接触終端部36がリボン上のある地点を横切る時間から、接触始端部24がリボン上の当該地点を横切る時間を差し引いた時間である。加圧保持時間は、リボンの円周、予圧、回転速度、およびマンドレル34の直径に関連する。1回の加圧保持時間の少なくとも半分が経過して、回転プロセスが定常状態に近づいた際に、制御装置は、歪みゲージ信号を用いて、マンドレルを回転させるのに必要なトルクを読み出す。制御装置は、そのような測定値のいくつかを平均化して、信号対雑音を改善したり、一連のそのような測定値を蓄積して、空間地図を作り出したりすることが可能である。制御装置は、続いてマンドレル34の回転方向を逆転させ、再び定常状態に到達させ、逆方向に移動させながらトルクデータを取得する。プラス方向およびマイナス方向におけるトルクの読取値の差異によって、測定工程は、センサにおけるオフセットの影響を受けにくくなり、その差異によって、試験面が平坦でないことも相殺される。最終的にトルクの読取値は、測定表面エネルギー(SE)を算出するための所定の機能を用いて、粘弾性パラメータと組み合わされる。
トルクが高すぎないか確かめるために、トルクの試験が行われる(912)。例えば、表面がリボンに十分に粘着している場合、マンドレルの回転方向が逆転すると、マンドレルを回転させるのに必要なトルクは、車輪412を持ち上げて、試験面から完全に剥離させるであろう。この場合、逆方向の読取値は、信号対雑音を改善するのに通常必要とされず、順方向のみが用いられる。トルクが高すぎて、歪みゲージの測定値が、その較正された範囲を逸脱する場合には(914)、加圧保持時間を増加することによって、剥離速度を遅くすべきであり、測定工程910が繰り返される。トルクが低すぎて、順方向トルクと逆方向トルクとの検出可能な差異がほとんど認められない場合には(918)、VEMが表面粗さを相殺するのに十分な応力緩和を受けていない場合について試験するために、再び加圧保持時間を増加するべきであり、測定工程910が繰り返される。
加圧保持時間AでのSE測定が、範囲試験912および916をクリアした場合、加圧保持時間Aとは異なる、加圧保持時間Bでの第2のSE測定が次に行われる(920)。再び、範囲試験922が適用される。2つの表面エネルギー測定値SE(A)およびSE(B)は、剥離速度と共に、トルクの変化率を算出するのに用いられる(924)。この勾配が、粘弾性パラメータから算出された値より大きい場合、界面の粘着状態が良好で、十分に応力緩和されていることの現れであり、最終的な表面エネルギーが報告される(928)。勾配が、粘弾性パラメータから算出された値より小さい場合(926)、加圧保持時間が増加され、測定工程が繰り返される。
測定は、時間が掛かるより、迅速であればあるほど有用であるので、最初に測定が試みられた加圧保持時間Aは、最後に成功した測定工程において用いられた、加圧保持時間Aよりも、幾分短いはずである。生産用途で実行される度重なる測定によって、最短の実用時間に近く、測定工程が相殺されるように、これが行われる。
図9に図示される工程は、定常状態で、つまりマンドレル34が一定の速度で回転している状態で、測定が行われることを想定している。表面エネルギーの低い、比較的粗い試験面のための、別の好ましい実施形態では、少し進んでは停止する手法が用いられる。加圧保持時間の間、静止状態のマンドレル34によって、リボンが試験面に対して加圧され、続いて、マンドレル34は、比較的早い速度で回転し、加圧保持時間の間に粘着したリボンを剥離させる。加圧保持時間の間、試験面12に接触しているリボンは不均一な圧縮力を受けるため、静止状態のマンドレル34の中心の下で、リボンが試験面12から剥離される際に測定されたトルクから、SEは算出されるべきである。
回転するマンドレル34によって駆動される、移動中の始端接点および終端接点は、マンドレル34がフル回転になる間にも満たないうちに、定常状態値に到達する。このことにより、好ましい実施形態は、リボンをいくつかの個別のセクタであるとみなすことが可能になる。1つのセクタは、試験面12に接触するリボンの、静止状態での占有面積の約2倍程度であればよい。リボン当たりのセクタ数は、2から32の間であり、6セクタが最も好ましい値である。新しいリボンがマンドレル34に係合される際に、各セクタは、従前の測定によって汚染されていない、未使用のプローブ表面として扱われることが可能である。
図10は、清浄な自然酸化膜のシリコンウエハ上を回転するリボンから取り出された、実験データを示すグラフである。リニアトルクの目盛が、対数である始端速度の目盛に対してグラフ化されている。速度の約2桁に渡って、この特定の脱着可能な感圧接着剤は、破線曲線で示される、累乗指数0.31の速度のべき乗則依存に対して、ほどよく適合していることを示している。
図11は、40μmのダイヤモンドが接着された、清浄で平坦な鋼板(ダイヤモンド・ラップ・ツール)上を回転する、上記と同一の感圧接着剤の実験データを示すグラフである。低い回転速度では、必要なトルクは、図10の滑面データと類似したべき乗則に従っているようである。より高い回転速度では、必要なトルクは、速度の増加に伴う変動がより緩やかであり、累乗指数約0.11のべき乗則に従っている。低速の場合と高速の場合との間に、聞き取り可能な相違点があり得ることが確認できる。低速の場合では、比較的静かであるのに対して、高速の場合では、バリバリという音を発し得る。
図12は、同一の化学的組成を有する、比較的滑らかな試験面(S)および比較的粗い試験面(R)の上で測定された、回転トルクの包括的比較を示すグラフである。最も低い速度では(ν<ν1)、VEMは、SおよびRの双方に密着している。Rの場合では、試験面とVEMとの間で、より大きい面積が接触しており、また機械的固定が生じるため、粗面には、より大きいトルクが必要である。速度が増加すると(ν1<ν<ν3)、隆起とくぼみとに十分接触した状態から、隆起のみと十分接触した状態となり、Rの場合、応力緩和が減少する。この範囲においては、トルクは幾分予測不可能である。実験的には、必要とされるトルクは、振動性であるように思われる。さらに速度が増加すると(ν3<ν5)、粗面が発生させるトルクはより小さくなり、滑面と比較すると、別のべき乗則に従っている。滑面は、ν5を上回ると、低速度のべき乗則に従わなくなる。
図13は、別の好ましい実施形態の測定器を図示する側面図であり、始端部と終端部とが、同方向ではなく逆方向に移動する。モータに制御されて垂直に動く、付加車輪1302が追加され、それにより、プローブ表面22が試験面に対して押し付けられたり、あるいは、プローブ表面が試験面から離間されたりする。この場合、試験面に垂直であるマンドレルに、試験面が及ぼす力は、付加車輪1302の高さの機能として測定され、マンドレルの下の接触領域における、表面エネルギーの測定値を提供する。回転するマンドレルは、検出装置を側方に移動させるのに有用であるのに加えて、次の試験サンプルのために、プローブ表面を清浄な未使用の位置に前送りするという点でも有用である。別の好ましい実施形態では、試験面に接触するプローブ表面は、試験面に接触する以前には、環状、扁平、または円筒形である。
図13に示される、好ましい実施形態の測定器は、速度は一定であるが予圧は変動する場合の、表面エネルギーを測定するのに用いることができる。本用途において、車輪412および1302は、測定器具の加重部を支持し、マンドレルは、残重量を支持する。マンドレルに支持される測定器具の重量分率は、車輪1302の垂直位置を調整することによって変動する。粗い試験面の中にVEMを押し込む応力を増加させることにより、一定の加圧保持時間の間、プローブ表面と密着するくぼみの数は増加するであろう。
図14は、光学的に検知可能なインディシアを備えるリボンの、好ましい実施形態を図示する斜視図である。マンドレルがリボンを回転させるのに伴い、リボンの円周方向ベルトは、反射式光センサ514の下を通過する。反射式センサ514における光源1406は、プローブ表面22に反射して光センサ1408に届く、光線1404を放射する。光センサ1408からの信号は、グレースケール値を含む、表面におけるインディシアの有無を判定することができる。異なる軸方向位置に配置された複数のセンサが、異なる円周方向ベルト上のインディシアを測定することになる。これらのインディシアには、字配り記号、通し番号、セクタ識別番号、およびリボンに用いられるVEMの粘弾性パラメータが、コード化され得る。
図15Aおよび図15Bは、好ましい実施形態の測定器402に備えられる、トレイ1502の用途を図示する斜視図である。図15Aにおいて、測定器402は、トレイ1502から分離されており、図15Bにおいて、測定器402は、トレイ1502の中に入れ子式に収納されている。トレイは、測定器の未使用時に、装着されたリボンを汚染から保護する働きをすることが可能である。トレイは、マンドレルが自由に回転できるように、測定器を支持することが可能であり、これは、較正シリンダ710による自動較正に際し、有用である。
別の好ましい実施形態では、VEM20の厚さは、可撓性支持膜26上で変動する。本実施形態の実施しやすい変形例では、VEMの厚さは、リボンの円周周りで直線的に変動する。VEMの厚さが表面の厚さを下回るとなると、VEMは、表面粗さに適合する能力が減少するので、この方法は、表面エネルギーに加えて、定量的な表面粗さの情報を提供する。
図16Aから図16Fは、本発明の小型の形態の局面を図示する。図16Aは、完全装置の側面図である。図16Bは、図16AのA−A断面における断面図である。図16Cは、隔離絶縁体1608を分離した状態の、完全装置の斜視図である。図16Dは、使い捨てアプリケータ組立部品1604の側面図である。図16Eは,図16DのB−B断面における断面図である。図16Fもまた、図16DのB−B断面における断面図であり、試験面12に対して押し付けられた際の、使い捨てアプリケーション1604の変形を図示する。
図16Aは、プローブ表面22が当初は球状であり、プローブ表面22と試験面12との間の界面における、加圧、緩和、および剥離の作用が、表面に垂直な線上での運動を伴う、好ましい実施形態である。本形態の利点は、コンパクトであることである。単三電池1618および線型ステッピングモータ1616によって、長さ6インチ、直径0.87インチの寸法を有する、ペン型デザインになる。外面的には、ユーザは、プラスチック製筺体1606を把持しつつ、脱着可能な隔離絶縁体1608を試験面12に対して押し付ける。
図16Bは、図16Aの構成部品の断面図を示す。プローブ表面は、強磁性体案内管1610内に保持された、使い捨てアプリケータ組立部品1604が円柱状に積み重なった状態で、格納される。案内管1610は、使い捨てアプリケータ組立部品1604を、滑り嵌めの状態で保持する。磁石1612は、軸方向の圧縮力または張力に比例して信号を発生させる、高感度のフォースゲージ1614に、案内管1610の端部を結合させる。フォースゲージは、ヘイドン・リニア2000のような、線型ステッピングモータ1616の非回転シャフトに、さらに装着される。電池1618は、制御装置(図示せず)に電力を供給する。未使用のプローブ表面を露出するために、ユーザはまず、案内管1610を磁石1612から離れる軸方向に摺動させて、筺体1606の外へ出す。米国特許第3,338,215に類似した方法で、ユーザは、従前に露出していた使い捨てアプリケータ組立部品1604を、案内管1610の先細になった端部から解放し、続いて当該の使用済みアプリケータ組立部品1604を、案内管1610の端部に挿入するが、案内管1610は通常、従前に露出していた使い捨てアプリケータが、まだ案内管の中にある使い捨てアプリケータと係合するように、磁石1612と接触しており、まだ案内管の中にある使い捨てアプリケータを、案内管を通して押し出すことによって、案内管の先細になった端部から、新しく露出する使い捨てアプリケータが出現する。次に、ユーザは、再配列された使い捨てアプリケータ組立部品1604を備えた案内管1610を、筺体1606内に摺動させて戻し、磁石1612と接触させる。
図16Dは、成形カートリッジ1620、および粘弾性球体1622で構成される、使い捨てアプリケータ組立部品1604の側面図を示す。ユーザが測定工程を開始する際に、隔離絶縁体1608は、定位置である筺体1604の端部に配置され、隔離絶縁体の自由端は、試験面12に対して押し付けられる。線型ステッピングモータ1616は、露出している使い捨てアプリケータ組立部品1604を、成形カートリッジ1620の肩部が試験面12に接触するまで、試験面に向けて駆動するのに十分な力を供給する。応力緩和するのに十分な時間が経過した後に、線型ステッピングモータ1616は、フォースゲージ1614、磁石1612、案内管1610、および使い捨てアプリケータ組立部品1604の円柱状結合体を、必要な力または張力を測定する試験面から引っ込める。そして、試験面の表面エネルギーが、制御装置によって算出される。
本発明を、好ましい実施形態を参照して説明してきたが、本発明の趣旨および範囲を逸脱することなく、変形および細部の変更がなされ得ることは、当業者には理解されるであろう。

Claims (20)

  1. 複数の隆起およびくぼみを有する試験面の表面エネルギーを測定するための装置であって、
    表面を有する可動部品と、
    該可動部品の前記表面上に配置され、加えられる圧縮力下で、前記試験面に係合するように構成された、粘弾性高分子層と、
    前記可動部品を前記試験面に沿って移動させるように構成されたモータと、
    前記モータと信号通信して、前記モータを制御して、所定の速度で前記可動部品を前記試験面に沿って移動させるように構成された制御装置であり、移動中に前記可動部品に加えられる駆動力を監視する前記制御装置と、
    該制御装置によって操作され、前記粘弾性高分子層に加えられる前記圧縮力、前記所定の速度、および前記監視された駆動力、の少なくとも一部に基づいて、前記試験面の前記表面エネルギーを算出するように構成された、制御アルゴリズムと、
    を備えることを特徴とする装置。
  2. 請求項1に記載の装置であって、
    前記可動部品は回転可能であり、前記所定の速度は、所定の回転速度である
    ことを特徴とする装置。
  3. 請求項1に記載の装置であって、
    前記試験面の前記算出された表面エネルギーは、前記粘弾性高分子の、少なくとも1つの表面エネルギーパラメータにさらに基づく
    ことを特徴とする装置。
  4. 請求項3に記載の装置であって、
    前記試験面の前記算出された表面エネルギーは、前記隆起の一部に隣接する、前記粘弾性高分子層に加えられる応力が緩和される、第1の基準を満たす
    ことを特徴とする装置。
  5. 請求項4に記載の装置であって、
    前記試験面の前記算出された表面エネルギーは、前記粘弾性高分子層が前記くぼみの一部に接触する、第2の基準を満たす
    ことを特徴とする装置。
  6. 請求項1に記載の装置であって、
    前記制御装置は、複数の所定の速度で、前記可動部品を前記試験面に沿って移動させるように構成されており、前記制御アルゴリズムは、前記複数の所定の速度のそれぞれに対して、前記試験面の表面エネルギーを算出するように構成されている
    ことを特徴とする装置。
  7. 請求項1に記載の装置であって、
    前記可動部品は、円筒形部品、球形部品、および円環体部品からなる一群より選択される
    ことを特徴とする装置。
  8. 請求項1に記載の装置であって、
    前記可動部品の前記表面は、前記可動部品の直径を調整するために拡張可能である円周面である
    ことを特徴とする装置。
  9. 請求項1に記載の装置であって、
    さらに、前記制御装置を収納可能な支持トレイを備える
    ことを特徴とする装置。
  10. 複数の隆起およびくぼみを有する試験面の表面エネルギーを測定するための装置であって、
    円周面および該円周面に配置された粘弾性高分子層を有する回転可能部品であり、加えられる圧縮力下で、前記粘弾性高分子層が前記試験面に接触するように、前記試験面に対して配置可能である回転可能部品と、
    前記回転可能部品を、所定の回転速度で前記試験面に沿って回転させるように構成されたモータと、
    前記回転可能部品を回転させるのに必要なトルクを監視し、前記監視されたトルクに基づいてトルク信号を中継するように構成されたトルクセンサと、
    前記中継されたトルク信号を受信するための、前記トルクセンサと信号通信する制御装置と、
    該制御装置によって操作され、前記粘弾性高分子層に加えられる前記圧縮力、前記所定の回転速度、および前記監視されたトルク、の少なくとも一部に基づいて、前記試験面の前記表面エネルギーを算出するように構成された、制御アルゴリズムと、
    を備えることを特徴とする装置。
  11. 請求項10に記載の装置であって、
    前記試験面の前記算出された表面エネルギーは、前記粘弾性高分子層の、少なくとも1つの表面エネルギーパラメータにさらに基づく
    ことを特徴とする装置。
  12. 請求項10に記載の装置であって、
    前記制御装置は、複数の所定の回転速度で、前記回転可能部品を前記試験面に沿って回転させるように構成されており、前記制御アルゴリズムは、前記複数の所定の回転速度のそれぞれに対して、前記試験面の表面エネルギーを算出するように構成されている
    ことを特徴とする装置。
  13. 請求項10に記載の装置であって、
    前記回転可能部品は、円筒形部品、球形部品、および円環体部品からなる一群より選択される
    ことを特徴とする装置。
  14. 請求項10に記載の装置であって、
    前記回転可能部品の円周面は、前記回転可能部品の直径を調整するために、拡張可能である
    ことを特徴とする装置。
  15. 複数の隆起およびくぼみを有する試験面の表面エネルギーを測定するための方法であって、
    表面、および該表面上に配置された粘弾性高分子層を有する可動部品を備えることと、
    前記粘弾性高分子層を、前記試験面に接触させるように配置することと、
    前記粘弾性高分子層を、前記試験面と、前記可動部品との間で、圧縮力で圧縮することと、
    前記可動部品を、所定の速度で、第1の方向に、前記試験面に沿って移動させることと、
    前記可動部品を前記試験面に沿って移動させながら、前記可動部品に加えられる、第1の駆動力を測定することと、
    前記圧縮力、前記所定の速度、および前記測定された第1の駆動力、の少なくとも一部に基づいて、前記試験面の前記表面エネルギーを算出することと、
    を備えることを特徴とする方法。
  16. 請求項15に記載の方法であって、
    前記可動部品を、第2の所定の速度で、前記試験面に対して前記試験面に沿って移動させることと、
    前記可動部品を前記第2の所定の速度で前記試験面に沿って移動させながら、前記可動部品に加えられる、第2の駆動力を測定することにおいて、前記試験面の前記表面エネルギーは、前記第2の所定の速度、および前記測定された第2の駆動力に、さらに基づくことと、
    をさらに備えることを特徴とする方法。
  17. 請求項15に記載の方法であって、
    前記粘弾性高分子層は、部位毎に異なる膜厚を有する
    ことを特徴とする方法。
  18. 請求項15に記載の方法であって、
    前記可動部品を前記試験面に沿って移動させることは、前記可動部品を前記試験面に沿って回転させることを含み、前記第1の方向は、第1の回転方向を含み、前記所定の速度は所定の回転速度を含む
    ことを特徴とする方法。
  19. 請求項18に記載の方法であって、
    前記可動部品を、前記所定の回転速度で、前記第1の回転方向とは逆である第2の回転方向に、前記試験面に沿って回転させることと、
    前記可動部品を前記第2の回転方向に移動させながら、前記可動部品に加えられる、第2の駆動力を測定することにおいて、前記試験面の前記表面エネルギーは、前記測定された第2の駆動力に、さらに基づくことと、
    をさらに備えることを特徴とする方法。
  20. 請求項18に記載の方法であって、
    前記粘弾性高分子層を、前記可動部品の前記表面に配置することにおいて、前記可動部品の前記表面は、円周面であることと、
    前記可動部品の直径を増大させるために、前記表面を拡張することと、
    をさらに備えることを特徴とする方法。
JP2009534552A 2006-10-23 2006-10-23 表面エネルギー測定装置および測定方法 Expired - Fee Related JP5204112B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/US2006/041327 WO2008051214A1 (en) 2006-10-23 2006-10-23 Apparatus and method for measuring surface energies

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010507803A JP2010507803A (ja) 2010-03-11
JP5204112B2 true JP5204112B2 (ja) 2013-06-05

Family

ID=39324873

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009534552A Expired - Fee Related JP5204112B2 (ja) 2006-10-23 2006-10-23 表面エネルギー測定装置および測定方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8156795B2 (ja)
JP (1) JP5204112B2 (ja)
DE (1) DE112006004092T5 (ja)
WO (1) WO2008051214A1 (ja)

Families Citing this family (30)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5212712B2 (ja) * 2008-08-28 2013-06-19 大日本印刷株式会社 接触角測定方法
JP4717156B1 (ja) * 2010-11-01 2011-07-06 協和界面科学株式会社 剥離試験装置
EP3078691B1 (en) 2013-12-06 2018-04-18 LG Chem, Ltd. Block copolymer
WO2015084125A1 (ko) 2013-12-06 2015-06-11 주식회사 엘지화학 블록 공중합체
WO2015084129A1 (ko) 2013-12-06 2015-06-11 주식회사 엘지화학 블록 공중합체
EP3078687B1 (en) 2013-12-06 2020-06-03 LG Chem, Ltd. Block copolymer
WO2015084132A1 (ko) 2013-12-06 2015-06-11 주식회사 엘지화학 블록 공중합체
JP6347356B2 (ja) 2013-12-06 2018-06-27 エルジー・ケム・リミテッド ブロック共重合体
CN105899559B (zh) 2013-12-06 2018-05-25 株式会社Lg化学 嵌段共聚物
WO2015084131A1 (ko) 2013-12-06 2015-06-11 주식회사 엘지화학 블록 공중합체
JP6483694B2 (ja) 2013-12-06 2019-03-13 エルジー・ケム・リミテッド 単量体およびブロック共重合体
CN105934454B (zh) 2013-12-06 2019-01-18 株式会社Lg化学 嵌段共聚物
EP3078695B1 (en) 2013-12-06 2020-11-04 LG Chem, Ltd. Block copolymer
WO2015084133A1 (ko) 2013-12-06 2015-06-11 주식회사 엘지화학 블록 공중합체
CN107075050B (zh) 2014-09-30 2019-08-13 株式会社Lg化学 嵌段共聚物
EP3202798B1 (en) 2014-09-30 2022-01-12 LG Chem, Ltd. Block copolymer
WO2016053000A1 (ko) 2014-09-30 2016-04-07 주식회사 엘지화학 블록 공중합체
CN107078026B (zh) 2014-09-30 2020-03-27 株式会社Lg化学 图案化基底的制备方法
WO2016053010A1 (ko) 2014-09-30 2016-04-07 주식회사 엘지화학 블록 공중합체
JP6538157B2 (ja) * 2014-09-30 2019-07-03 エルジー・ケム・リミテッド ブロック共重合体
US10370529B2 (en) 2014-09-30 2019-08-06 Lg Chem, Ltd. Method of manufacturing patterned substrate
WO2016052994A1 (ko) 2014-09-30 2016-04-07 주식회사 엘지화학 블록 공중합체
EP3202799B1 (en) 2014-09-30 2021-08-25 LG Chem, Ltd. Block copolymer
WO2016053009A1 (ko) 2014-09-30 2016-04-07 주식회사 엘지화학 블록 공중합체
WO2016053011A1 (ko) 2014-09-30 2016-04-07 주식회사 엘지화학 블록 공중합체
GB2550427B (en) * 2016-05-20 2019-10-02 Gkn Aerospace Services Ltd Ice test devices
DE102017220946A1 (de) * 2017-11-23 2019-05-23 Robert Bosch Gmbh Graviervorrichtung und Verfahren zur Erzeugung und Messung von Spannungsrisskorrosion an einem flächigen beschichteten Prüfkörper
JP7011739B2 (ja) * 2018-08-06 2022-01-27 ブルカー ナノ, インク. 原子間力顕微鏡によるナノスケール動的機械分析(AFM-nDMA)
CN112179541B (zh) * 2020-09-02 2021-07-16 大连理工大学 一种基于变形反推的初始残余应力调整方法
WO2023106737A1 (ko) * 2021-12-10 2023-06-15 주식회사 엘지에너지솔루션 금속 포일의 표면에너지 측정 기구 및 이를 이용한 측정방법

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3338215A (en) 1965-12-16 1967-08-29 Chin Chao Fu Pencil with self-refilling cartridges
JPS56114737A (en) * 1980-02-16 1981-09-09 Yokohama Rubber Co Ltd:The Method and device for measuring adhesive strength
JPS5790140A (en) * 1980-11-26 1982-06-04 Yokohama Rubber Co Ltd:The Measuring device for adhesive force
JPS62265551A (ja) * 1986-05-12 1987-11-18 Hikari Giken Kk すべり抵抗測定装置
JPH0361838A (ja) * 1989-07-31 1991-03-18 Yokohama Rubber Co Ltd:The ゴム材料の粘着力測定装置
US5163317A (en) * 1990-03-26 1992-11-17 Bridgestone Corporation Apparatus for measuring stress of viscoelastic material
JPH04157341A (ja) * 1990-10-19 1992-05-29 Komatsu Ltd 走行車両の路面状況検出装置
JP2872805B2 (ja) * 1990-11-30 1999-03-24 株式会社クラレ 雄面ファスナの検査装置
GB9108961D0 (en) * 1991-04-26 1991-06-12 Monsanto Plc Instrument and method for viscoelasticity measurements
DE4132950C1 (ja) * 1991-10-04 1993-02-04 Afs Entwicklungs + Vertriebs Gmbh, 8902 Neusaess, De
JPH07113741A (ja) 1993-10-18 1995-05-02 Ryoden Semiconductor Syst Eng Kk 付着力測定装置、付着力測定方法及び半導体装置の製造方法
JP2001159599A (ja) * 1999-12-02 2001-06-12 Bridgestone Corp タッキネス測定装置及びタッキネス測定方法
JP2001159598A (ja) * 1999-12-02 2001-06-12 Bridgestone Corp タッキネス測定装置、タッキネス測定方法及びタッキネス測定装置用接触端子
JP3357893B2 (ja) * 1999-12-24 2002-12-16 独立行政法人 航空宇宙技術研究所 路面摩擦測定方法及びその装置
JP2003269948A (ja) * 2002-03-12 2003-09-25 Sangaku Renkei Kiko Kyushu:Kk 路面のトラクション性状測定装置及び測定方法
JP4147287B2 (ja) * 2003-09-03 2008-09-10 横浜ゴム株式会社 粘着力測定装置
JP4147286B2 (ja) * 2003-09-03 2008-09-10 横浜ゴム株式会社 粘着力測定装置
JP4719586B2 (ja) * 2005-02-21 2011-07-06 ニプロパッチ株式会社 タック性測定方法及び測定装置
JP4546861B2 (ja) * 2005-03-23 2010-09-22 住友ゴム工業株式会社 接触界面積の評価方法および接触界面積評価装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20100206057A1 (en) 2010-08-19
DE112006004092T5 (de) 2009-08-13
US8156795B2 (en) 2012-04-17
JP2010507803A (ja) 2010-03-11
WO2008051214A1 (en) 2008-05-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5204112B2 (ja) 表面エネルギー測定装置および測定方法
Beebe et al. A silicon force sensor for robotics and medicine
JP7018938B2 (ja) ゴム摩耗を測定するための装置
JP4320018B2 (ja) 微小硬度測定法及び微小硬度計
CN103975420B (zh) 使用改良型摩擦测量的基板抛光端点检测的系统与方法
AU2012237658B2 (en) Intrinsically-calibrated tribometer
US5010773A (en) Sensor tip for a robotic gripper and method of manufacture
JP4320028B2 (ja) 微小硬度測定法及び微小硬度計
WO2014052470A1 (en) Electrochemical pressure transducer
EP3022543A1 (en) Testing a peel force of an adhesive medium
JP2003185547A (ja) 材料表面の機械的特性試験装置
JP4147286B2 (ja) 粘着力測定装置
Wettels Biomimetic tactile sensor for object identification and grasp control
JP2602263B2 (ja) 付着力測定装置
JP4147287B2 (ja) 粘着力測定装置
CN215691463U (zh) 健身装置
JP2003315175A (ja) スクラッチ式試験機用ロードセル
TW200914823A (en) Improved device for nanoindentation system
JPH10206312A (ja) 微小体付着力測定装置
JP3835645B2 (ja) 摩耗試験機の軸分力測定装置
JP3831503B2 (ja) 粘着力測定装置
JPH0678886A (ja) 皮膚の張力測定装置
JP2020085718A (ja) ゴムの粘着試験方法及びゴムの粘着試験システム
JPH05149854A (ja) 簡易軟体表面測定器
JPH01109242A (ja) 粘弾性検出器

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120522

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120815

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130122

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130214

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160222

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees
S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370