JP5191943B2 - イカ加工食品およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、イカ加工食品の製造技術に関し、さらに具体的には、本発明は、加熱殺菌を施しても肉質が硬くならない新規なイカ加工食品およびその製造方法に関するものである。
一般に、イカは加熱により小さく縮む性質があり、加工食品における一般的な加熱殺菌の条件では硬いゴム状に変性してしまう。イカの加工食品を軟らかく仕上げるには、缶詰のように115℃で60分程度の強力な加熱処理を行う必要がある。
イカまたは軟体動物に対して硬くならないようにするかあるいは軟化することを目的とする技術として、イカをペースト状にしたものを形成しなおすタイプのものがあるが(例えば特開平6−62808号公報(特許文献1)、この加工食品はイカ肉らしい歯ごたえとは異なるものである。特開平7−184607号公報(特許文献2)には、イカ等の軟体動物をボイル処理後にアルカリ処理をする方法が開示されている。また、特開2006−34263号公報(特許文献3)には、軟体動物を減圧加熱と加圧加熱処理を組み合わせた方法が開示されている。さらに、特開平10−113152号公報(特許文献4)には、タンパク質分解酵素を含むイカの内蔵部を熟成してペースト状にしたものとイカ肉質部を微細化したものを混和して、イカ肉質部にタンパク質分解酵素を作用させることにより、イカ利用均質食品の製造方法が開示されている。また、特開昭48−96400号公報(特許文献5)には、アルカリプロテアーゼと酸性プロテアーゼを組み合わせた処理によるイカ類の軟化方法が開示されている。
特開平6−62808号公報 特開平7−184607号公報 特開2006−34263号公報 特開平10−113152号公報 特開昭48−96400号公報
上記したような従来技術による加工食品は、イカ肉らしい歯応えを有するものではなく(特許文献1、4)、加熱処理後に非天然の化学物質であるアルカリ剤を用いた処理が必要であり(特許文献2)、減圧加熱と加圧加熱の組合せによる製造工程が煩雑であり(特許文献3)、また、特許文献2で指摘されているように([0003])、タンパク質分解酵素によって軟体動物の表面が過度に軟化して外観上商品価値が下がってしまうことがあり、酵素反応の際に生成されるタンパク質分解物によって、食味と臭いに悪影響を及ぼすことがあり好ましくない(特許文献5)。本発明は、加工工程で肉質の縮みが少なく、加熱殺菌を施しても肉質が硬くなることなく、軟化されているが噛みごたえのある食感と風味を残したままゴム状に変化しないイカ加工食品を提供することを目的とするものである。
上記の課題を解決するために、本発明者らは、中間的なタンパク変性を伴う温度帯でイカ肉を穏やかに熟成させることにより、上記目的を達成できることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、下記の構成を要旨とする、イカ加工食品およびその製造方法に関するものである。
(1)イカの肉質部をタンパク質分解酵素剤を用いて熟成させることによって得られ、イカ肉の中心部までソフトな噛みごたえのある食感に軟化された肉質状態を有することを特徴とする、イカ加工食品。
(2)タンパク質分解酵素剤が、イカ内臓の熟成・破砕物、醤油、またはタンパク質分解酵素である、上記(1)に記載のイカ加工食品。
(3)軟化されたイカ肉の破断応力が5〜20×10Paである、上記(1)または(2)に記載のイカ加工食品。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の加工食品を、さらに70〜125℃の温度で加熱殺菌処理することによって得られ、破断応力が5〜20×10Paであることを特徴とする、イカ加工食品。
(5)イカの肉質部を、タンパク質分解酵素剤を用いて45℃〜65℃の温度範囲に規制しかつ7〜48時間の熟成条件で穏やかに熟成させ、イカ肉の中心部までソフトな噛みごたえのある食感の肉質状態に軟化させることを特徴とする、イカ加工食品の製造方法。
(6)タンパク質分解酵素剤が、イカ内臓の熟成・破砕物、醤油、またはタンパク質分解酵素である、上記(5)に記載のイカ加工食品の製造方法。
(7)軟化されたイカ肉の破断応力が5〜20×10Paである、上記(5)または(6)に記載のイカ加工食品の製造方法。
(8)上記(5)〜(7)のいずれかに記載の方法によって得られるイカ加工食品を、さらに70〜125℃の温度で加熱殺菌処理の工程に付すことを特徴とする、イカ加工食品の製造方法。
本発明は、加工工程でイカ肉質の縮みが少なく、加熱殺菌を施してもエグ味や苦味が出てくることなく中心部まで均一に軟化され、しかも加熱したイカらしい噛み応えのある食感と風味を残したままゴム状に変化しないイカ加工食品を提供することができる。このようなイカ加工食品は、代表的には、中間的なタンパク変性を伴う温度帯でタンパク質分解酵素剤を用いて穏やかな熟成を行う本発明の方法により製造できる。また、タンパク質分解酵素剤としてイカ内臓の熟成・破砕物を用いた場合には、一層穏やかに熟成が進行し、旨味や風味を一層増加させることができる。さらに、イカ内臓の熟成・破砕物を使用する場合でも、その使用量がごく少量であること、熱による中間的なタンパク変性を伴うことから、塩辛様の生臭さを生じることもない。
本発明に関連して、本発明によるイカの処理条件と同様の条件でタコ等の他の軟体動物を処理しても、イカの場合と同様の結果は得られなかったことから、本発明における加工処理条件は軟体動物に一般化して適用できる共通の条件ではなく、従って、イカにおいて上記のような効果が得られたことは意外なことであったと解される。
本発明の実施例3のデータをグラフ化したもの。 (a)は熟成ゴロ0.05〜0.5重量%使用。(b)は熟成ゴロ1〜3重量%使用。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
本発明によるイカ加工食品は、イカの肉質部をタンパク質分解酵素剤を用いて熟成させることによって得られ、イカ肉の中心部までソフトな噛みごたえのある食感に軟化された肉質状態を有することを特徴とするものであことは前記したところであり、このようなイカ加工食品は、代表的には、上記のようにイカの肉質部を、タンパク質分解酵素剤を用いて45℃〜65℃の温度範囲に規制しかつ7〜48時間の熟成条件で穏やかに熟成させ、イカ肉の中心部までソフトな噛みごたえのある食感の肉質状態に軟化させる本発明の方法により製造することができる。本発明において、加工食品の原料となるイカはスルメイカ、モンゴウイカ、ヤリイカ等その種類を問わず、胴部、耳部、足部等の任意の肉部分を対象食品とすることができる。また、原料としてのイカは生あるいは加熱変性したもののいずれも対象となる。
本発明において、タンパク質分解酵素剤は、具体的にはイカ内臓の熟成・破砕物、醤油、タンパク質分解酵素等があげられ、イカ内臓の熟成・破砕物が特に好ましい。
イカ内臓の熟成・破砕物は内臓、特にイカの肝臓(いわゆるイカゴロ)を熟成・破砕したものである。イカ内臓の熟成・破砕物は、特に、スルメイカの肝臓部に適量の塩(通常10〜20重量%程度)を加え、低温熟成し(通常5〜20℃程度で数週間程度)、ペースト状に破砕したものであり(塩添加、熟成、破砕の順番は任意)、以下、これを熟成ゴロともいう。タンパク質分解酵素剤として醤油を用いる場合、生醤油、火入れ醤油、濃口醤油、淡口醤油等種々のタイプのものがあるが、いずれのタイプの醤油を使用してもよく、一般に市販されているものを使用できる。その他に、タンパク質分解酵素そのものを本発明におけるタンパク質分解酵素剤として低酵素作用量の適量使用して同様の効果を得ることができる。タンパク質分解酵素としては、酸性プロテアーゼ、中性プロテアーゼ、アルカリ性プロテアーゼ等の酵素があげられ、一般に市販されているものを使用できる。
本発明方法の具体的態様において、典型的には、上記した特定の温度帯および熟成時間を含む熟成条件で低酵素作用量(もしくは低酵素量)のタンパク質分解酵素剤を用いてごく弱い分解の穏やかな熟成を行うことにより本発明によるイカ加工食品を製造することができる。ここで上記の低酵素作用量とは、45〜65℃の温度帯で、通常7〜48時間程度でイカ肉の中心部まで均一に軟化するように穏やかに熟成させることのできる少量もしくは低活性の酵素量をいう。従って、上記の穏やかに熟成させることは、上記温度帯、時間の条件に加えて低酵素作用量もしくは低酵素量とも関連する。タンパク質分解酵素剤としてイカ内臓の熟成・破砕物を使用する場合、伝統的な「いか塩辛」では、イカ肉に対して3〜10重量%のイカゴロ(肝臓の熟成・破砕物)を使用するが、本発明においては、通常イカ肉に対してイカ内臓の熟成・破砕物の使用量は0.05〜3重量%、好ましくは0.1〜1重量%程度(イカ肝臓換算)という低酵素作用量を使用することが特徴である。
タンパク質分解酵素剤として醤油を使用する場合のその使用量は、実験例1で示す方法で醤油のプロテアーゼ活性を測定した場合、イカ肉50gに対してプロテアーゼ活性が1〜6単位(U)、好ましくは3〜6単位程度の低酵素作用量となる量である。なお、実験例1で示す醤油のプロテアーゼ活性の測定方法の基本原理は、硫酸サルミンを基質とし、pH7.3、反応温度30℃、反応時間30分の反応条件でTCA(トリクロロ酢酸)可溶分を測定対象物質とし、フェノール試薬(フォリンチオカルト試薬)で発色させ、660nmにおける吸光度を測定して、30℃で毎分1μmolのチロシン相当アミノグループを遊離する活性を1単位とするものである(ここでは、硫酸サルミン法ともいうものとする)。
タンパク質分解酵素そのものを使用する場合は、市販の酵素については表記された活性単位を基準値として参照できるが、活性単位の決め方が各社で異なることがあるため、一旦熟成試験によりイカ肉の熟成状態から適度な使用量の範囲を調べてから使用すればよい。例えば、実施例6で示した酵素の場合、天野法(タンパク消化力試験法)による酵素活性測定法で、同様にイカ肉50gに対してプロテアーゼ活性が10〜300単位(U)、好ましくは30〜150単位程度の低酵素作用量となる量を添加する。なお、実施例6で使用した酵素の天野法によるプロテアーゼ活性の測定方法の基本原理は、カゼインを基質とし、pH3.0、反応温度37℃、反応時間60分の反応条件でTCA可溶分を測定対象物質とし、フォリン試薬で発色させ、660nmにおける吸光度を測定して、37℃で60分間に100μgのチロシン相当アミノ酸を生成する活性を1単位とするものである(参考例1参照)。
タンパク質分解酵素剤を実際に使用する形態において、通常、イカ内臓の熟成・破砕物はペーストそのままであり、醤油は市販の液状醤油そのままもしくは希釈したものであり、タンパク質分解酵素は溶液にしたものであるが必要に応じて粉末の形態でまぶして使用することもできる。なお、酵素剤として醤油(液状)またはタンパク質分解酵素(液状)を用いる場合、使用する酵素剤溶液の量はイカ肉に対して通常0.1〜200%程度、好ましくは1〜100%程度である。
タンパク質分解酵素剤の酵素活性に関し、イカ内臓の熟成・破砕物の場合には、加工処理によって最終的に得られるイカ肉の所望な性状との関連において酵素活性の測定方法が十分確立され得ず、本発明において、その使用量(低酵素作用量)は上記のように重量%割合(イカ肝臓の熟成・破砕物として換算)で定義されている。醤油の場合は、一般的に製造ロット等により一部に酵素活性(軟化活性)が弱いかあるいは効果のない場合があり、従って、たとえば後記の実験例1に記載されるような方法によってプロテアーゼ活性を測定することにより、所望の活性(一般に生醤油で0.08〜0.15(U/g)程度、火入れ醤油で0.01〜0.03(U/g)程度)を有する醤油を選択することが可能である。また、タンパク質分解酵素そのものを使用する場合には、前述のように、市販の酵素については表記された活性単位を基準値として参考にして、一旦熟成試験によりイカ肉の熟成状態から適度な使用量の範囲を調べてから使用すればよい。
酵素活性が高い場合には、熟成時間を短くできるが、イカ肉の外側と内側の物性差が起こりやすく、また、必要以上に長時間熟成させた場合、軟化しすぎてイカ肉らしい食感が損なわれてしまう。これに対し、本発明のように酵素活性(もしくは酵素作用)が弱い場合は緩やかに作用し、イカ肉内外の物性差が少なく、芯が残ることがない。また、酵素活性が弱いことにより急激に軟化し過ぎることなくイカ肉らしい食感が保たれる(図1(a)(b)参照)。また、本発明においては、旨味、風味が増してイカ肉がより美味しくなるという効果も得られるが、これは穏やかなタンパク質分解の影響と推測される。本発明におけるタンパク質分解酵素剤の使用量は、材料の状態、求める食感、作業時間等を考慮して上記したような低酵素作用量の範囲で適宜決定することができる。
熟成温度に関しては、一般に40℃以下では熟成に時間がかかりすぎて腐敗しやすく(生育可能な微生物が多い温度帯)、また、加熱殺菌すると肉質が小さく縮んで硬くなってしまう。逆に70℃以上の温度では、酵素の失活により肉が軟らかい状態にならない。本発明においては、熟成工程の温度帯は中心温度45〜65℃程度、好ましくは50〜60℃程度である。本発明は、このような熟成温度帯を使用することにより、上記のような問題を解消することができる。
本発明における熟成工程の期間は、イカ材料の状態、温度、酵素量(もしくは活性)との関係等によって異なりうるが、通常7〜48時間程度、好ましくは17〜24時間程度である。
本発明によるイカ加工食品の製造方法の具体的態様を例示すれば、通常まず、イカ肉を必要に応じて適当な大きさにカットし、これを上記したような低酵素作用量のタンパク質分解酵素剤と混合し、所定の温度範囲(45〜65℃)で緩やかに熟成させることになる。この際、イカ内臓の熟成・破砕物(ペースト状)はそのままの形態で、また醤油は市販の液体そのままあるいは必要に応じて水等で希釈してから前記したような低酵素作用量を用いる。タンパク質分解酵素の場合は、既知もしくは表記の活性値を考慮して水等に適当な濃度で溶解した溶液の形態で前記のような低酵素作用量を用いて混合すればよい。熟成期間は、通常7〜48時間程度、好ましくは17〜24時間程度であるが、熟成温度(45〜65℃)の範囲において、タンパク質分解酵素剤が相対的に少ない場合には長い熟成期間が必要であり、タンパク質分解酵素剤が多い場合には熟成期間は短くてよい。例えば、イカ内臓の熟成・破砕物0.05〜0.5重量%の低酵素作用量域側では熟成期間は17〜48時間程度であり、該熟成・破砕物1.0〜3.0重量%の高酵素作用量域側では熟成期間は7〜17時間程度である。従って、熟成工程終了の目安としては、本発明で最終的に求められるイカ肉の性状、特にソフトな噛みごたえのある食感の肉質状態に軟化した状態を考慮して、タンパク質分解酵素剤の量と熟成期間の関係を適宜調整することができる。また、本発明における熟成工程で得られるイカ加工食品は、後記のように、軟化された肉質状態を有すると共に破断応力5〜20×10Pa(実施例1に示す方法に準拠)を有することを特徴とするものであり、熟成工程終了の目安において、このような破断応力値をさらに基準値として考慮することもできる。
上記のような処理工程において、イカ肉、タンパク質分解酵素剤の他に、必要に応じて食塩、エタノール等の添加物を混合してもよい。なお、熟成工程中は、腐敗しないように配合を考慮する必要があり、例えば、イカ肉に対して塩分5重量%、エタノール1重量%程度とすることが好ましい。
上記のようにして熟成工程を終了したイカ肉を製造することができる。本発明による熟成後のイカ加工食品は、イカの肉質部をタンパク質分解酵素剤を用いて穏やかに熟成させることによって得られ、イカ肉の中心部までソフトな噛みごたえのある食感に軟化された肉質状態を有するものであり、好ましくはイカ肉の破断応力が5〜20×10Paであることを特徴とするものである。本発明のイカ加工食品は、代表的には上記のような本発明の方法により製造することができるものであり、イカ肉の外側と内側の物性差が少なく均一に軟化されていて、旨味や風味が維持もしくは増加されている。後述のように、本発明においてこのような性質は加熱殺菌した場合でも維持されている。
上記の破断応力に関し、タンパク質食品の物性評価として一般に用いられている「硬さ」は、食品をプランジャーで押圧破壊したときの破断強度または破断応力(単位面積当りにかかる力)で表し、物体とプランジャーの接触面積で力を除して(応力=力/プランジャー断面積)、単位面積当りの力(応力)で物体の力学的性質を表している。破断強度または破断応力の単位としては、通常Pa(パスカル、=N/m)が使用されている。上記応力を測定する試験方法としては、一般にレオメーターを用いた貫入試験または圧縮試験があり、これらの試験はプランジャー形状(主として断面径)、試料の形状、圧縮速度、測定温度の条件に基づいて行われる。食品の物性試験については、例えば、「豆腐の物性測定に影響する諸因子の検討」(Nippon Shokuhin Kogyo Gakkaishi Vol.39, No.8, 715-721 (1992)(技術報告)等を参照することができる。
本発明において、熟成が終了したイカ肉は、通常冷蔵保管する。また、熟成後のイカ肉はそのまま食することも可能であるが、加熱殺菌を伴う加工食品の原料として使用することができる。
加熱殺菌は、通常ビン等の容器に熟成処理したイカ肉を入れてから70〜125℃程度で加熱殺菌を行う。生イカの場合、70℃30分、沸騰水中20分、60分、110℃(オートクレーブ加熱)15分の加熱ではゴム状の物性となり、110℃60分、121℃15分では軟化することが本発明者により確認されている(後記実施例4参照)。ただし、110℃60分の加熱処理では多少の苦味とクセのある味が発生し、121℃で15分ではイカらしい風味が弱まったことも確認されている(後記実施例4)。これに対して、本発明の方法により処理したイカは、後記実施例に示されるように、上記のいずれの殺菌条件でも縮みが少なく、イカ肉らしい食感・風味を維持していた。
本発明によるイカ加工食品において、加熱処理工程終了後のイカ肉は、熟成処理工程終了後のイカ肉と同様にソフトな噛みごたえのある食感に軟化された肉質状態を有し、かつ破断応力が5〜20×10Paを有するものである。本発明において、熟成工程で所望に軟化されたイカ肉は、加熱処理による実質的な肉質の変化を伴うことなくその肉質状態が維持される。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、これにより本発明が限定されるものではない。また、以下の実施例において、特に断りのない限り%表示は重量%を意味する。
市販のスルメイカ(冷凍品を解凍して使用)の胴部より、縦15mm×横15mm(厚さはイカ肉の厚み)のカットイカを作成した。カットイカ50gと、イカゴロを含む調味料(熟成ゴロ0.25g、塩2.1g、クエン酸0.05g、エタノール0.5g)をガラス瓶に詰め、キャップをして、50℃17時間の熟成を行ったところ、イカ肉は加熱による変性を受けながらも、身が割けやすく、全体にソフトな噛みごたえのある適度な食感に変化した。更にガラス瓶ごと沸騰水中で20分間加熱殺菌を行ったが、熟成後の食感のままソフトな噛みごたえを維持していた。
また、同様に、イカゴロを含まない配合(カットイカ50g、塩2.1g、クエン酸0.05g、エタノール0.5g)で熟成したところ、イカ肉は割けにくい弾力のある状態であった。殺菌後は更に硬くなり、ゴム状の噛みにくい食感であった。
それぞれの破断応力を測定した(表1)。破断応力の測定は、以降の実施例を含めて以下の方法で行った。
〈使用した装置〉
レオメーター(RHEOMETER CR-200D サン化学(株)社製)
〈使用条件〉
・プランジャー形状:直径1.5mmの円柱型
・圧縮速度:1mm/s
・測定温度:室温(20℃)
・試料の形状:イカ=ほぼ(縦15mm×横15mm×厚さ8mm)
(熟成、殺菌により縮む場合もある。)
・試験方法:試料にプランジャーを垂直に押し込み、同一条件で作成した試料の5回分の測定データ(最高荷重値)を平均し、これをプランジャーの接触面積で割り、破断応力を求めた。
Figure 0005191943
実施例1と同様に、市販スルメイカの胴部から作成したカットイカ各50gを、イカゴロを含む調味料と共にガラス瓶に詰めてキャップをした。これらを30℃、40℃、50℃、60℃、70℃の各温度で熟成した。経時的に各1本のサンプルを取り出し、熟成後及び加熱殺菌後の破断応力を測定した(表2)。
Figure 0005191943
市販スルメイカの胴部から作成したカットイカ各50gを、イカ肉に対して0%、0.005%、0.1%、0.5%、1%、2%、3%のイカゴロ(塩分を除いた量)を含むこと以外は実施例1と同様の調味料と共にガラス瓶に詰めてキャップをし、54℃で熟成させた。経時的に各1本のサンプルを取り出し、熟成後及び沸騰水中で20分間加熱殺菌した後の破断応力を測定した。イカゴロ量により、適度な軟化に至る時間及び適度な軟化を維持できる時間が異なった(表3)。
Figure 0005191943
実施例1と同様の方法で熟成させたカットイカと、イカゴロを含まないカットイカのビン詰めを、種々の条件で加熱殺菌し、破断応力を測定した。熟成させたイカは、70℃30分、沸騰水中20分、60分、110℃15分、60分、121℃15分のいずれの条件でもソフトな噛み応えのある適度な食感と風味であった。熟成させていないイカは、70℃30分、沸騰水中20分、60分、110℃15分ではゴムの様な弾力のある物性で噛みにくい状態であった。110℃60分ではソフトな噛み応えのある食感になったが、多少の苦みやエグ味が感じられた。121℃15分でもソフトな噛み応えになったが、イカらしい風味が弱くなった(表4)。
Figure 0005191943
実施例1と同様にカットしたスルメイカ50gと、50%以下段階的に希釈した市販の生醤油A100gをガラス瓶に詰めキャップをした。50%未満の希釈には、121℃15分のオートクレーブ処理した50%希釈の醤油を用いた。54℃24時間の熟成を行った後、沸騰水中で20分の加熱殺菌を行い、それぞれのイカ肉の破断応力を測定した。その結果、イカゴロを用いた熟成と同様に、生醤油の濃度により段階的に軟化が進み、熟成24時間で適度な軟化に至る使用量範囲があることが確認できた。尚、醤油100%では塩分等の濃度が高くなりすぎる為、熟成時塩分がおよそ6%となる醤油50%以下で熟成を行った。
50%に希釈した市販の火入れ醤油Bでも同様に54℃24時間の熟成を行った。沸騰水中20分の加熱殺菌を行った後、イカ肉の破断応力を測定したところ、適度な軟化が確認された。
実験例1の醤油のプロテアーゼ活性の測定方法により、生醤油Aのプロテアーゼ活性は0.113(U/g)、醤油Bのプロテアーゼ活性は0.024(U/g)であったことから、それぞれイカ肉50gに用いた醤油に含まれる活性単位を計算した(表5)。
Figure 0005191943
イカゴロの代わりに市販のプロテアーゼA(酸性及び中性プロテアーゼとペプチダーゼを含む“プロテアーゼM「アマノ」G”:天野エンザイム株式会社製)を、イカ肉に対して0%から0.2%まで段階的な濃度で含むこと以外は実施例1と同様に、市販のスルメイカの胴部から作成したカットイカ各50gを、調味料と共にガラス瓶に詰めてキャップをし、54℃で17時間熟成させた。尚、プロテアーゼは蒸留水に溶解し、段階的に希釈して各500μl添加した。熟成後、沸騰水中で20分間加熱殺菌した後のイカ肉の破断応力を測定した。その結果、イカが適度に軟化する酵素量の範囲があることが確認された。
プロテアーゼの活性値は、天野法(たん白消化力試験法)により製品に表記された値を参考に計算した。実施例5の醤油の活性単位とは異なる(表6)。
Figure 0005191943
イカゴロの代わりに市販のプロテアーゼB(アルカリプロテアーゼ“ALCALASE2.4L FG”:novozymes社製)を、イカ肉に対して0%から0.1%まで段階的な濃度で含むこと以外は実施例1と同様に、市販のスルメイカの胴部から作成したカットイカ各50gを、調味料と共にガラス瓶に詰めてキャップをし、54℃で17時間熟成させた。尚、プロテアーゼは蒸留水で段階的に希釈し、各500μl添加した。熟成後、沸騰水中で20分間加熱殺菌した後のイカ肉の破断応力を測定した。その結果、イカが適度に軟化する酵素量の範囲があることが確認された。
プロテアーゼの活性値は、製品に表記された値を参考に計算した。実施例5の醤油及び実施例6のプロテアーゼAの活性単位とは異なる(表7)。
Figure 0005191943
実験例1
<醤油のプロテアーゼ活性の測定方法>
試料醤油(本発明における軟化活性の確認されたもの)を0.45μmのフィルターを用いて透過した。透過液0.5gを精秤し、分画分子量10,000の限外濾過膜(ミリポア社製、MICROCON YM-10)を用いて処理した。膜上に回収された酵素を純水で1mlにメスアップして酵素液を調整した。得られた酵素液0.1mlと0.1M(mol/L)トリス緩衝液(pH7.3)0.1ml、基質として1.0%硫酸サルミン(Salmine Sulfate)0.2mlとをマイクロチューブに入れ、30℃で30分(活性が弱い場合は90分)反応させた後、0.4M TCA溶液0.4mlを加えて反応を停止させた。反応液200μlに0.4M炭酸ナトリウム溶液1mlと5倍希釈したフェノール試薬200μlを加えて40℃30分の発色を行い(フェノール試薬は関東化学株式会社製Phenol reagent(Folin-Ciocalteu’s phenol reagent)等として入手可能)、沈殿を遠心分離した後、上清の660nm吸光度を測定した。対照は酵素液をTCA溶液添加の直前に入れて測定し、試験液測定値から差し引いて計算した。検量線はL−チロシンを用いて作成した。
1分間に1マイクロモルのアミノグループ(チロシン相当)を遊離する酵素量を1単位(U)とし、醤油1g当りとして計算した。(参考文献:第四回改正国税庁所定分析法注解(2006)211−8「固体こうじ」の項、およびH.Sekine,Agr.Biol.Chem.36,p198(1972),“Neutral Proteinase I and II of Aspergillus sojae Isolation in Homogeneous Form”。)
その結果、試料生醤油のプロテアーゼ活性の値は0.087〜0.143(U/g)であった。また、試料火入れ醤油のプロテアーゼ活性の値は0.01〜0.03(U/g)であった。
参考例1
<天野法によるプロテアーゼ活性の測定方法>
(カゼイン溶液(pH3.0)調製法):ミルクカゼインを1.500g量り、0.1mol/L乳酸試液60mLを加え、90〜95℃で時々かき混ぜながら10分間加温溶解した後、冷却する。冷後、希水酸化ナトリウム試液を加えてpH3.00に調整し、0.1mol/L乳酸・水酸化ナトリウム緩衝液(pH3.0)20mL及び水を加えて100mLとする。
(試料溶液調製法):試料(酵素粉末)0.5gを秤取し、少量(4〜10mL)の試験用水を加え、かき混ぜて溶かし150mLとする。その溶液1mLをとり、水にて100mLとする。
(測定操作法):試験管(15×150mm)にカゼイン溶液1mLを量り、37℃で10〜15分間放置した後、試料溶液1mLを加え振り混ぜる。この液を37℃で60分間放置した後、0.4mol/Lトリクロロ酢酸試液を2mL加え、よく振り混ぜ、更に37℃で25分間放置し、ろ過(ろ紙,No.131,7cm)する。次に、試験管(18×180mm)に0.4mol/L炭酸ナトリウム試液5mLを量り、上記ろ液1mL及び薄めたフォリン試液(1→5)1mLを加え、よく振り混ぜ37℃で20分間放置する。(フォリン試液は和光純薬工業社製フェノール試薬(フォリンチオカルトー試薬)として入手可能。)この液につき、水を対照とし波長660nmにおける吸光度(A60)を測定する。別に、カゼイン溶液1mLに0.4mol/Lトリクロロ酢酸試液2mLを加え、振り混ぜた後、水(試料溶液の希釈倍数が1000以上の場合)又は試料溶液(試料溶液の希釈倍数が1000未満の場合)1mLを加えたものにつき、以下同様に操作して吸光度(A0)を測定する。
(チロシン検量線の作成法):チロシン標準溶液(1mg/mL)1mL,2mL,3mL,4mL及び5mLを量り、0.1mol/L塩酸試液を加えて、それぞれ100mLとする(10,20,30,40,50μg/mL)。次に、試験管(18×180mm) に0.4mol/L炭酸ナトリウム試液5mLを量り、これに上記各濃度のチロシン標準溶液をそれぞれ1mL及び、薄めたフォリン試液(1→5)1mLを加え、よく振り混ぜ37℃で20分間放置する。この液につき、水を対照とし、波長660nmにおける吸光度(As10,As20,As30,As40,As50)を測定する。別に、チロシン標準溶液の代わりに0.1mol/L塩酸試液1mLを用い、以下同様に操作して、吸光度(As0)を測定する。これより、縦軸に吸光度差(As10−As0,As20−As0,As30−As0,As40−As0,As50−As0)を、横軸にそれぞれの液1mL中のチロシン量(μg)をとり、検量線とする。吸光度差1.000に対するチロシン量F(μg)を求める。
・F(μg)の算出法:F={(10/As10−As0)+(20/As20−As0)+(30/As30−As0)+(40/As40−As0)+(50/As50−As0)}/5
(活性算出法):本条件下、60分間に反応ろ液1mL中にチロシン100μgに相当するアミノ酸を生成させる酵素量を1単位とし、次式より算出する。
・たん白消化力(u/g)=(A60−A0)×{F×(1/100)}×n
(A60:酵素反応液の吸光度、A0:ブランク液の吸光度、F:チロシン検量線より求めた吸光度差が1のときのチロシン量(μg) 、1/100:単位換算係数、n:試料1g当たりの希釈倍数)
参考例2
本発明と従来技術におけるタンパク質分解酵素剤の使用量を、イカ50gに対する酵素使用量の範囲として概略的に換算比較したものを表8に示す。これらは、測定法等の多少の違いがあっても大まかな活性の比較はできると考えられる。背景技術において記載された特開昭48−96400号公報(特許文献5)の場合には、酵素の使用量が3〜7万単位であり、本発明におけるタンパク質分解酵素剤としての醤油、タンパク質分解酵素(プロテアーゼMアマノG)のいずれにおいても従来使用された酵素の活性値範囲よりも著しく低い酵素作用量であることが確認された。なお、特許文献5におけるプロテアーゼ活性の測定方法の基本原理は、pH3.0または7.0、反応温度30℃の反応条件でTCA可溶分を測定対象物質とし、30℃で毎分1γ(1μg)のチロシン相当アミノ酸を生成する活性を1単位とするものである。本発明におけるタンパク質分解酵素剤としての醤油の場合は硫酸サルミン法であり、タンパク質分解酵素(プロテアーゼMアマノG)の場合は天野法であることは前述の通りである。
Figure 0005191943
本発明によって得られるイカ加工食品は、加工工程でイカ肉質の縮みが少なく、また、加熱殺菌を施してもエグ味や苦味が出てくることなく、加熱したイカらしい食感を残したままゴム状に変化しない新たなイカ加工食品として有用である。

Claims (5)

  1. イカの肉質部を、タンパク質分解酵素剤を用いて45℃〜65℃の温度範囲に規制しかつ7〜48時間の熟成条件で穏やかに熟成させ、イカ肉の中心部までソフトな噛みごたえのある食感の肉質状態に軟化させることを特徴とする、イカ加工食品の製造方法。
  2. タンパク質分解酵素剤が、イカ内臓の熟成・破砕物、醤油、またはタンパク質分解酵素である、請求項1に記載のイカ加工食品の製造方法。
  3. 軟化されたイカ肉の破断応力が5〜20×10Paである、請求項1または2に記載のイカ加工食品の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法によって得られるイカ加工食品を、さらに70〜125℃の温度で加熱殺菌処理の工程に付すことを特徴とする、イカ加工食品の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法によって得られた、イカ加工食品。
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