JP5173750B2 - スピントルク発振子、磁気記録ヘッド、磁気ヘッドアセンブリ及び磁気記録装置 - Google Patents

スピントルク発振子、磁気記録ヘッド、磁気ヘッドアセンブリ及び磁気記録装置 Download PDF

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Description

本発明は、スピントルク発振子、磁気記録ヘッド、磁気ヘッドアセンブリ及び磁気記録装置に関する。
1990年代においては、MR(Magneto-Resistive effect)ヘッドとGMR(Giant Magneto-Resistive effect)ヘッドの実用化が引き金となって、HDD(Hard Disk Drive)の記録密度と記録容量が飛躍的な増加を示した。しかし、2000年代に入ってから磁気記録媒体の熱揺らぎの問題が顕在化してきたために、記録密度増加のスピードが一時的に鈍化した。それでも、面内磁気記録よりも原理的に高密度記録に有利である垂直磁気記録が2005年に実用化されたことが牽引力となって、昨今、HDDの記録密度は年率約40%の伸びを示している。
また、最新の記録密度実証実験では400Gbits/inchを超えるレベルが達成されており、このまま堅調に進展すれば、2012年頃には記録密度1Tbits/inchが実現されると予想されている。しかしながら、このような高い記録密度の実現は、垂直磁気記録方式を用いても、再び熱揺らぎの問題が顕在化するために容易ではないと考えられる。
この問題を解消し得る記録方式として「高周波磁界アシスト記録方式」が提案されている(例えば特許文献1)。高周波磁界アシスト記録方式では、記録信号周波数よりも十分に高い、磁気記録媒体の共鳴周波数付近の高周波磁界を、媒体に局所的に印加する。この結果、媒体が共鳴し、高周波磁界が印加された部分の媒体の保磁力(Hc)がもとの保磁力の半分以下となる。この効果を利用して、記録磁界に高周波磁界を重畳することにより、より高保磁力(Hc)かつ高磁気異方性エネルギー(Ku)の媒体への磁気記録が可能となる。しかし、この特許文献1に開示された手法では、コイルにより高周波磁界を発生させているので、媒体に高周波磁界を効率的に印加することが困難であった。
そこで高周波磁界の発生手段として、スピントルク発振子を利用する手法が提案されている(例えば、特許文献2〜4、及び、非特許文献1)。これらにより開示された技術においては、スピントルク発振子は、スピン注入層と、中間層と、磁性体層と、電極とからなる。電極を通じてスピントルク発振子に直流電流を通電すると、スピン注入層によって生じたスピントルクにより、磁性体層の磁化が強磁性共鳴を生じる。その結果、スピントルク発振子から高周波磁界が発生する。
スピントルク発振子のサイズは数十ナノメートル程度であるため、発生する高周波磁界はスピントルク発振子の近傍の数十ナノメートル程度の領域に局在する。さらに高周波磁界の面内成分により、垂直磁化した媒体を効率的に共鳴すること可能となり、媒体の保磁力を大幅に低下させることが可能となる。この結果、主磁極による記録磁界と、スピントルク発振子による高周波磁界とが重畳した部分のみで高密度磁気記録が行われ、高保磁力(Hc)かつ高磁気異方性エネルギー(Ku)の媒体を利用することが可能となる。このため、高密度記録時の熱揺らぎの問題を回避できる。
高周波磁界アシスト記録ヘッドを実現するためには、低駆動電流で安定して発振が可能であり、かつ、媒体磁化を十分に共鳴させる面内高周波磁界の発生が可能な、スピントルク発振子を設計・作製することが重要になる。
スピントルク発振子に通電可能な最大電流密度は、例えば素子サイズが70nm程度のとき、2×10A/cmである。これ以上の電流密度では、例えばスピントルク発振子の発熱及びマイグレーションにより、特性が劣化する。このため、なるべく低電流密度で発振可能なスピントルク発振子を設計することが重要となる。
一方、媒体磁化を十分に共鳴させるためには、面内高周波磁界の強度を、媒体の異方性磁界(Hk)の10%以上にすることが望ましいことが報告されている(例えば非特許文献2)。面内高周波磁界の強度を高める手段としては、発振層の飽和磁化の増加、発振層の膜厚の増加、及び、発振層の磁化の回転角度の増加、が挙げられるが、これらのいずれの手段も、駆動電流を増加させてしまう。
このように、駆動電流の低電流密度化と、面内高周波磁界の強度の増加とは、二律背反の関係にあり、これらを同時に実現するスピントルク発振子の実現が望まれる。
なお、特許文献5には、TMRを利用した面内磁化型メモリ応用におけるフリー層にFeCoAl合金を用いる例が開示されている。また、特許文献6には、ホイッスラー合金を利用する例が公開されている。また、非特許文献3には、面内磁化膜CPP−GMRヘッド応用にて、FeCoAlを用いる例が公開されている。
米国特許第6011664号明細書 米国特許出願公開第2005/0023938号明細書 米国特許出願公開第2005/0219771号明細書 米国特許出願公開第2008/0019040A1号明細書 米国特許出願公開第2005/0110004号明細書 米国特許出願公開第2007/0063237号明細書 IEEE TRANSACTION ON MAGNETICS, VOL. 42, NO. 10, PP. 2670, "Bias-Field-Free Microwave Oscillator Driven by Perpendicularly Polarized Spin Current" by Xiaochun Zhu and Jian-Gang Zhu TMRC B6(2007), "Microwave Assisted Magnetic Recording (MAMR)"by Jian-Gang (Jimmy) Zhu and Xiaochun Zhu JOURNAL OF APPLIED PHYSICS 101 093905 (2007)
本発明は、低電流密度で安定して発振が可能であり、かつ、面内高周波磁界の強度の高いスピントルク発振子、磁気記録ヘッド、磁気ヘッドアセンブリ及び磁気記録装置を提供する。
本発明の一態様によれば、{110}面が主面に対して略平行となるように配向した体心立方構造の磁性体からなる磁性膜を有し、磁気モーメントが前記主面に対して略垂直な方向を軸とする回転運動を行う第1磁性層と、磁性体からなる第2磁性層と、前記第1磁性層と前記第2磁性層との間に積層され、非磁性体からなる第1非磁性層と、を備え、前記主面に対して実質的に垂直な方向の磁界が印加され、前記主面に対して垂直方向に電流が通電されることを特徴とするスピントルク発振子が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、磁気記録媒体に書き込み磁界を発する主磁極と、前記磁気記録媒体から還流する書き込み磁界を前記主磁極に還流させる還流磁極と、前記主磁極に併置された上記のスピントルク発振子と、を備えたことを特徴とする磁気記録ヘッドが提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、磁気記録媒体に書き込み磁界を発する主磁極と、前記主磁極に併置された上記のスピントルク発振子と、を備え、前記第2磁性層は前記磁気記録媒体から還流する書き込み磁界を前記主磁極に還流させることを特徴とする磁気記録ヘッドが提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、上記のいずれかに記載の磁気記録ヘッドと、前記磁気記録ヘッドが搭載されたヘッドスライダと、前記ヘッドスライダを一端に搭載するサスペンションと、前記サスペンションの他端に接続されたアクチュエータアームと、を備えたことを特徴とする磁気ヘッドアセンブリが提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、磁気記録媒体と、上記の磁気ヘッドアセンブリと、前記磁気ヘッドアセンブリに搭載された前記磁気記録ヘッドを用いて前記磁気記録媒体への信号の書き込みと読み出しを行う信号処理部と、を備えたことを特徴とする磁気記録装置が提供される。
本発明によれば、低電流密度で安定して発振が可能であり、かつ、面内高周波磁界の強度の高いスピントルク発振子、磁気記録ヘッド、磁気ヘッドアセンブリ及び磁気記録装置が提供される。
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比係数などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比係数が異なって表される場合もある。
また、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るスピントルク発振子の構成を例示する模式的断面図である。
図1に表したように、本発明の第1の実施形態に係るスピントルク発振子10は、発振層(第1磁性層)10aと、スピン注入層(第2磁性層)30と、発振層10aとスピン注入層30との間に設けられ非磁性層からなる中間層22(第1非磁性層)を有する積層構造体25を備える。
発振層10aは、体心立方構造を有する磁性体からなる磁性膜であり、その体心立方構造の{110}面に対して平行な面が主面10fとなるように配向している。なお、{110}面は、(110)面、(101)面、及び(011)面などの結晶学的に等価な面を含む。以下では、(110)面である場合として説明する。
ただし、後述するように、発振層10aの一部に体心立方構造を有する磁性体からなる磁性膜が設けられ、その体心立方構造の(110)面が発振層10aの主面10fに略平行となるように配向していても良い。以下では、説明を簡単にするために、発振層10aの厚みの全体に渡って、発振層10aが体心立方構造を有する磁性体からなる磁性膜であり、その体心立方構造の(110)の面方位が主面10fと略平行となるように配向している場合について説明する。
一方、スピン注入層30は、発振層10aの主面10fの側に設けられている。なお、スピン注入層30は、主面10f(積層面)に対して平行に設けられている。
そして、発振層10aとスピン注入層30との間に中間層22が挟まれている。すなわち、中間層22は、発振層10aとスピン注入層30との間に積層されている。
積層構造体25には、主面10fに対して垂直方向の成分を有する磁界H1が印加される。すなわち、スピントルク発振子10の近傍に配置された磁極61Aから発生した磁界H1が積層構造体25に印加される。磁界H1は、主面10fに対して実質的に垂直である。磁界H1は、主面10fに厳密に垂直でなくても良く、主面10fに対して垂直な成分が平行な成分より大きければ良い。なお、磁極61Aは、後述する磁気記録ヘッドにおける主磁極とすることができる。
さらに、積層構造体25は、主面10fに対して垂直方向に電流Isが通電される。例えば、同図に例示したように、発振層10aの中間層22とは反対の側に第1電極41が設けられ、また、スピン注入層30の中間層22とは反対の側に第2電極42が設けられ、第1電極41及び第2電極42の間に通電することにより、積層構造体25には主面10fに対して垂直方向に電流Isが通電される。
なお、第1電極41及び第2電極42には、Ti、Cuなどの電気抵抗が低く、酸化されにくい材料を用いることができる。また、第1電極41のうち、発振層10aとの界面はCuにすることが望ましい。これは、界面をCuとすることで、発振層10aを構成するAl原子の拡散防止層として働き、Al原子が第1電極41へ拡散することを防ぐことが可能となるためである。
なお、積層構造体25すなわちスピントルク発振子10は、上記の第1電極41及び第2電極42をさらに備えても良い。また、上記の第1電極41及び第2電極42の少なくともいずれかは、後述する主磁極及び環流磁極等の少なくともいずれかと兼用されても良い。
以下では、スピントルク発振子10とは別に第1電極41及び第2電極42が設けられる場合として説明する。
電流Isは、例えば、第2電極42から第1電極41に向かう方向、すなわち、スピン注入層30から発振層10aに向かう方向の電流である。また、逆の方向の電流である。これにより、積層構造体25は、発振層10aの磁気モーメントが積層面垂直方向(主面10fに対して垂直な方向)を回転軸にして回転運動を行うスピントルク発振子として機能する。
この電流Isの向きは、図1に例示したような発振層10aとスピン注入層30の磁化の向きが平行の場合には、スピン注入層30から発振層10aに向かっていることが必要である。また、発振層10aとスピン注入層30の磁化の向きが反平行の場合には、発振層10aからスピン注入層30に電流が流れることが必要となる。
積層構造体25は、積層面垂直方向から見て微細加工されている。積層構造体25のサイズは高周波磁界を発生させる面積によって設計される。
積層構造体25のサイズ、すなわち、主面10fに対して平行な平面で切断した時の大きさ(少なくとも1辺の長さ)が、200nmを超えると発振層10aが受けるスピン注入の効果のばらつきの影響を受けやすくなり、結果として発振し難くなる。また、サイズが大きくなるにつれて、発振させるための臨界電流密度を得るための電流の絶対値が大きくなるため、ジュール発熱が大きくなり、劣化が起こりやすくなる。そのため、サイズは200nm以下であることが望ましい。さらに望ましくは100nm以下が良い。
例えば、積層構造体25のサイズは、100nm四方の正方形とすることで良好な特性を得ることができる。また、サイズは小さければ小さいほどジュール発熱を抑えることができる。そのため、積層構造体25のサイズは、磁界を印加する範囲を確保した上でできるだけ小さいことが望ましい。
磁極61Aから積層構造体25に印加される磁界H1は、発振層10a及びスピン注入層30の磁化の方向を膜面垂直に向けるために印加される。磁界H1の方向は、同図に例示したように、膜面に対して垂直である。しかし、必ずしも完全に垂直でなくても、膜面垂直成分が膜面平行成分より大きければ良い。また、磁界H1の方向は、スピン注入層30から発振層10aに向かう方向、及び、発振層10aからスピン注入層30に向かう方向、のどちらでも良い。
スピン注入層30においては、スピンの方向ができるだけそろったスピン電流を注入することが必要である。そのため、膜面垂直方向(主面10fに対して垂直方向)の磁気異方性を有することが望ましい。具体的には、スピン注入層30は、Co−Pt合金、Co−Pd合金、Fe−Pt合金、Fe−Pd合金、Co/Pt積層構造、Co/Pd積層構造、Co/Ni積層構造、TbFeCo合金を含む構造を有することが望ましい。
スピン注入層30が軟磁性の場合、発振層10aにおける磁化の回転に起因して高周波磁界によってスピン注入層30における磁化の方向が乱れるため、スピンの方向がそろったスピン電流を発生することができなくなる。そのため、スピン注入層30の垂直磁気異方性はできるだけ大きいほうが良い。具体的には、スピン注入層30における異方性磁界(Hk)は10kOe以上であることが望ましい。
また、スピン注入層30の膜厚は、安定したスピン電流と垂直磁気異方性を得るために、5nm以上であることが望ましい。5nmよりも小さくになると、良好な結晶性が得にくくなるため、垂直磁気異方性が劣化してしまう。
また微細加工した際の最終的な反磁界の影響においても、スピン注入層30の膜厚が薄いほど反磁界係数が大きくなるため磁気安定性の点で不利である。この観点で、スピン注入層30の膜厚は、より望ましくは10nm以上であることが望ましい。
また、スピン注入層30は、垂直磁気異方性膜と軟磁性層との積層構造でも良い。具体的には、Fe、Co、及びNiの少なくともいずれかを含む軟磁性層を、中間層22の側に配置して、垂直磁気異方性膜と積層することで、注入されるスピンの偏極率を向上させ、スピントルクの効率を向上させることができる。このとき、軟磁性層を厚くしすぎると垂直磁気異方性が急速に失われる。このため、積層される軟磁性層の膜厚は5nm以下であることが望ましい。
発振層10aは、体心立方構造を有する。すなわち、bccをなす金属強磁性層である。さらに、発振層10aは、体心立方構造の(110)の面方位を主面10fとする。すなわち、発振層10aは、bccの(110)方向に積層されている。これにより、膜面垂直方向を磁化回転の回転軸としたときの、発振駆動電流を低減することができる。
以下、本実施形態に係るスピントルク発振子10に用いられる発振層10aの評価結果について説明する。
すなわち、Ta膜とRu膜の積層膜からなる下地層の上に、bcc合金磁性層であるFe50Co50層をbcc(110)方向に成膜し、試料1とした。
なお、別途実施したX線を用いた解析によって、試料1がbcc(110)配向していることが確認された。なお、bcc(110)配向とは、成膜方向面においてbcc(110)面がエピタキシャル成長していることを意味する。また、TEM(透過電子顕微鏡)により、試料1において、膜面内では、粒径が10〜20nm程度の多結晶になっていることが確認された。
また、比較例として、MgO(100)基板上にFe50Co50を形成し、400℃で熱処理を行うことでbcc(100)配向させた比較試料1を作製した。なお、X線を用いた解析により比較試料1がbcc(100)配向していることが確認された。またTEMにより、比較試料1において、膜面内では、粒径20nm程度の多結晶になっていることが確認された。
表1に、試料1及び比較試料1に関してGilbert damping factorα(以下ではダンピングファクタαと言う。)を測定した結果を示す。
Figure 0005173750

なお、ダンピングファクタαは、強磁性共鳴測定(FMR)により見積もった。
表1において、平行ダンピングファクタα1は、FMRを測定する際に試料に印加する磁場が試料の膜面に対して平行方向である場合に測定されるダンピングファクタである。そして、垂直ダンピングファクタα2は、試料に印加する磁場が試料の膜面に対して垂直方向である場合に測定されるダンピングファクタである。この磁界の方向を、図1に例示した磁界H1の方向に対応させることで、実際にスピントルク発振子10を駆動するときの電流密度に相関するダンピングファクタの値を求めることができる。
なお、表1における垂直ダンピングファクタα2は、図1に示す磁界H1の向きの場合に相当する。
表1に表したように、試料1及び比較試料1の平行ダンピングファクタα1(すなわち、磁場が膜面に対して平行)は同じ値となっており、配向の違いによる差は見られない。
一方、垂直ダンピングファクタα2は、試料1のほうが比較試料1よりも小さくなった。
駆動電流密度はダンピングファクタαに比例するため、試料1であるbcc(110)面垂直軸を磁化回転軸とする発振層10aを有するスピントルク発振子は、駆動電流を低減することができる。
このように、本実施形態に係るスピントルク発振子10により、低電流密度で安定して発振が可能であり、かつ、面内高周波磁界の強度の高いスピントルク発振子が提供できる。
このような特性を示すbcc金属磁性層としては、Fe−Co合金、Fe−Ni合金、Fe−Co−Ni合金などのFeを含むbcc合金を用いることができる。
ここで、以下では、{110}面が主面10fに対して略平行となるように配向した体心立方構造の磁性体からなる磁性膜を、「bcc(110)磁性層」と呼ぶことにする。
発振層10aにはbcc(110)磁性層を用いることができ、発振層10aの厚みの全てに渡ってbcc(110)磁性層を用いることができる。
このとき、また発振層10aは必ずしも1種類のbcc(110)磁性層により形成されている必要はなく、複数の種類のbcc(110)磁性層で形成されていても良い。具体的には、例えばFeを含むbcc合金において、Feの組成比が異なる層を積層しても良い。
さらに、発振層10aは、bcc(110)磁性層と、それとは別の任意の磁性層と、が積層された構造を有していても良い。
例えば、発振層10aの磁気膜厚(磁化×膜厚:nm・Tesla)を調整するために、発振層10aのbcc(110)磁性層が、fcc合金や、アモルファス合金と積層されていても良い。具体的には、bcc(110)磁性層が、Niを含むfcc(面心立方格子)合金やCoを含むhcp(六方細密格子)合金と積層されていても良い。この時、bcc(110)磁性層と積層される別の磁性層の数は任意である。
bcc(110)磁性層と上記のような別の磁性層とが積層される場合、bcc(110)磁性層の厚みは、1nm以上であることが望ましい。1nmよりも薄くなると良好な結晶性が得られにくくなり、材料固有のダンピングファクタαが得られないため、発振駆動電流を下げる効果が著しく失われる。より好ましくは、bcc(110)磁性層の膜厚は、発振層10aの膜厚の半分以上であることが望ましい。bcc(110)磁性層の厚みが発振層10aの膜厚の半分を超えると、膜全体のダンピングファクタαに対する寄与が非常に大きくなるため、駆動電流を下げる効果が大きくなる。
なお、発振層10aにおいて、bcc(110)磁性層と別の磁性層とが積層される場合、bcc(110)磁性層は、中間層22の側(スピン注入層30の側)に配置されることが望ましい。bcc(110)磁性層が中間層22(スピン注入層30)に近いほど、駆動電流の低減効果をより有効に発揮することができる。
発振層10aの膜厚は、その磁気膜厚が必要とされる高周波磁界を得るのに十分な値になるように設計される。一方で、発振層10aの厚みが薄くなると反磁界係数が大きくなるため、発振が不安定になりやすい。そのため、素子サイズが200nm四方の場合、発振層10aの膜厚は、5nm以上であることが望ましい。素子が長方形の場合、長辺の長さの10分の1以上の厚みであることがより望ましい。
(第1の実施例)
本発明の第1の実施例に係るスピントルク発振子101(図示しない)は、発振層10aにbcc(110)配向のFe50Co50膜を用いて作製したスピントルク発振子である。すなわち、発振層10aとして、Ta膜とRu膜の積層膜である厚さ10nmの下地層の上に、bcc(110)配向のFe50Co50膜を5nmの厚さで成膜した層を用い、中間層22には厚さ20nmのCu膜を用い、スピン注入層30にはCoPt膜を用いた。
また、比較例として、発振層10aにbcc(100)配向のFe50Co50膜を用いたスピントルク発振子101c(図示しない)を作製した。すなわち、発振層10aとして、厚さ10nmのMgO(100)層の上に厚さ5nmで形成したFe50Co50膜を用い、中間層22には厚さ20nmのCu膜を用い、スピン注入層30にはCoPt膜を用いた。
なお、これらのスピントルク発振子101及び101cにおいて、積層構造体25の積層面に平行な面内におけるサイズは、50nm四方である。
そして、スピントルク発振子101及び101cの駆動電流Jを測定した。
図2は、本発明の実施形態に係るスピントルク発振子における駆動電流の測定方法を例示する模式図である。
すなわち、同図は、スピントルク発振子における電流と抵抗の関係を表す模式的グラフ図であり、横軸が電流Iであり縦軸が抵抗Rである。
図2に表したように、スピントルク発振子における駆動電流Jは、一定の外部磁界をスピントルク発振子に印加した状態で、発振層10aとスピン注入層30との間の抵抗Rと電流Iの関係を評価した際に発現する抵抗変化の特異点P0により検出される。すなわち、特異点P0に対応する電流よりも低い電流範囲である第1電流範囲R1においては、発振層10a及びスピン注入層30の磁化はほぼ平行である。これに対し、特異点P0に対応する電流よりも大きい電流範囲である第2電流範囲R2においては、発振層10a及びスピン注入層30の磁化は非平行となり、これらはある角度を持つ。このように、スピントルクが働くと発振層10aの磁化が才差運動を起こし、発振層10aとスピン注入層30との間の平行関係が崩れるため、巨大磁気抵抗効果(GMR)が発生する。そして、特異点P0に対応する電流Iが駆動電流Jとして得られる。なお、本測定では、スピントルク発振子に印加される外部磁化は10kOeである。
表2に、第1の実施例のスピントルク発振子101及び比較例のスピントルク発振子101cの駆動電流Jの測定結果を示す。
Figure 0005173750

表2に表したように、第1の実施例のスピントルク発振子101の駆動電流Jは、比較例のスピントルク発振子101cと比べて低減することができた。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施形態に係るスピントルク発振子12(図示せず)は、第1の実施形態に係るスピントルク発振子10における発振層10aとして、Feを含むbcc合金であり、さらにAl、Si、Ga、Ge、P、Sn及びCuよりなる群から選択された少なくともいずれかの元素が5%以上の組成比で添加された材料が用いられているものである。これ以外は、スピントルク発振子10と同様とすることができるので説明を省略する。
本実施形態に係るスピントルク発振子12において、発振層10aとして上記の元素を添加した材料を用いることで、金属磁性層の電子状態が変化し、ダンピングファクタαを小さくすることができる。
添加する濃度が5%よりも低くなると、電子状態に与える影響が小さくなり、駆動電流Jの低下の効果が著しく失われる。また、50%を越えると磁性が不安定になるため、50%以下でなければならない。これらの観点から、より好ましくは、7%から40%であることが望ましい。
以下、本実施形態に係るスピントルク発振子12に用いられる発振層10aの特性の評価結果について説明する。
すなわち、Ta膜とRu膜の積層膜からなる下地層の上に、bcc合金磁性層であるFe35Co35Al30層をbcc(110)方向に成膜し、試料2とした。
また、比較例として、MgO(100)基板上にFe35Co35Al30を形成し、400℃で熱処理を行うことでbcc(100)配向させた膜を比較試料2とした。
表3に試料2及び比較試料2のダンピングファクタαの測定結果を示す。
Figure 0005173750

表3に表したように、試料2のbcc(110)配向の場合には、垂直ダンピングファクタα2は、比較試料2と比べて著しく低減できている。
また、表1に例示した試料1のFe50Co50と比較して、表3のAlを30%添加した系の方が比較例の対しての改善効果が大きい。すなわち、試料2と比較試料2とのダンピングファクタα2の差が、試料1と比較試料1との差よりも格段に大きくなっている。このように、Alの添加がbcc(110)膜の膜面垂直方向のダンピングファクタαを低減することにおいて非常な効果があることが見出され、この結果に基づいて、本実施形態に係るスピントルク発振子12においては、発振層10aにおいて、Al、Si、Ga、Ge、P、Sn及びCu等の元素が添加される。
このように、本実施形態に係るスピントルク発振子12によれば、さらに低電流密度で安定して発振が可能であり、かつ、面内高周波磁界の強度の高いスピントルク発振子が提供できる。
(第2の実施例)
本発明の第2の実施例に係るスピントルク発振子102(図示しない)は、発振層10aにbcc(110)配向のFe35Co35Al30膜を用いて作製したスピントルク発振子である。すなわち、発振層10aとして、Ta膜とRu膜の積層膜である厚さ14nmの下地層の上に、bcc(110)配向のFe35Co35Al30膜を5nmの厚さで成膜した層を用い、中間層22には厚さ20nmのCu膜を用い、スピン注入層30にはCoPt膜を用いた。
また、比較例として、発振層10aにbcc(100)配向のFe35Co35Al30膜を用いたスピントルク発振子102c(図示しない)を作製した。すなわち、発振層10aとして、厚さ14nmのMgO(100)層の上に厚さ5nmで形成したFe35Co35Al30膜を用い、中間層22には厚さ20nmのCu膜を用い、スピン注入層30にはCoPt膜を用いた。
なお、これらのスピントルク発振子102及び102cにおいて、積層構造体25の積層面に平行な面内におけるサイズは、50nm四方である。
表4に、第2の実施例のスピントルク発振子102及び比較例のスピントルク発振子102cの駆動電流Jの測定結果を示す。
Figure 0005173750

表4に表したように、第2の実施例のスピントルク発振子102の駆動電流Jは、比較例のスピントルク発振子102cと比べて低減することができた。さらに、第2の実施例のスピントルク発振子102の駆動電流Jは、第1の実施例のスピントルク発振子101によりもさらに低減でき、それの60%程度にまで低減できた。このように、発振層10aにAlを添加した材料を用いることにより、さらに駆動電流を低減できる。
(第3の実施の形態)
図3は、本発明の第3の実施形態に係るスピントルク発振子の構成を例示する模式的断面図である。
図3に表したように、本実施形態に係るスピントルク発振子13においては、積層構造体25は、発振層10aの中間層22とは反対の側に設けられた結晶性改善層(第2非磁性層)23をさらに有している。結晶性改善層23は、Ta、Mo、Nb、V、Cr及びWよりなる群から選択された少なくともいずれかを含む非磁性層である。
発振層10aを結晶性改善層23と積層することにより、発振層10aの中間層22とは反対の側の面の原子配列の乱れを整え、均一な磁気特性を達成することができ、これにより注入されるスピンに対する応答効率が向上する。その結果として駆動電流を低減することができる。
なお、結晶性改善層23は第1電極41と兼用されることができる。
(第3の実施例)
第3の実施例に係るスピントルク発振子103(図示しない)は、第2の実施例に係るスピントルク発振子102において、発振層10aの中間層22とは反対の側に結晶性改善層23をさらに設けたものである。すなわち、スピントルク発振子103においては、Ta膜とRu膜の積層膜である厚さ5nmの下地層の上に、結晶性改善層23として厚さ14nmのCr膜が設けられ、この上に厚さ5nmのbcc(110)配向のFe35Co35Al30膜が設けられて発振層10aとされている。そして、その上に、中間層22として厚さ20nmのCu膜が設けられ、さらにその上にスピン注入層30としてCoPt膜が設けられている。
このような構成を有するスピントルク発振子103の駆動電流Jを測定した結果を表5に示す。
Figure 0005173750

表5に表したように、結晶性改善層23をさらに設けたスピントルク発振子103においては駆動電流Jがさらに低減できた。
(第4の実施の形態)
図4は、本発明の第4の実施形態に係る磁気記録ヘッドの構成を例示する模式図である。
図4に表したように、本発明の第4の実施形態に係る磁気記録ヘッド51は、主磁極61と、環流磁極62と、主磁極61に併置されたスピントルク発振子10と、を有する。
スピントルク発振子10は、本発明の実施形態及び実施例に係るスピントルク発振子10、12、13、101、102及び103の少なくともいずれかとすることができる。以下では、スピントルク発振子10を用いる場合として説明する。
磁気記録ヘッド51は、磁気記録媒体80に対して対向して設置されて動作する。
そして、主磁極61は、磁気記録媒体80に書き込み磁界を発する。そして、環流磁極62は、磁気記録媒体80から還流する書き込み磁界を主磁極61に還流させる。
スピントルク発振子10は、主磁極61と環流磁極62との間に設けることができる。この時、スピントルク発振子10の発振層10aは、主磁極61と中間層22との間に設けられる。
主磁極61は、主磁極媒体対向面61sにおいて磁気記録媒体80と対向する。そして、主磁極61のうち、主磁極媒体対向面61sを有する部分が主磁極媒体対向部61pである。
同様に、環流磁極62は、環流磁極媒体対向面62sにおいて磁気記録媒体80と対向する。そして、環流磁極62のうち、環流磁極媒体対向面62sを有する部分が環流磁極媒体対向部62pである。環流磁極媒体対向部62pは、主磁極媒体対向部61pと対向する。
そして、スピントルク発振子10は、主磁極媒体対向部61pと環流磁極媒体対向部62pとの間に設けられる。すなわち、スピントルク発振子10は、主磁極61の主磁極媒体対向面61sに近接した部分と、環流磁極62の環流磁極媒体対向面62sに近接した部分と、の間に設けられる。
スピントルク発振子10の積層構造体25の主面10fは、主磁極媒体対向部61pから環流磁極媒体対向部62pに向かう方向に対して垂直となるように配置される。これにより、スピントルク発振子10の積層構造体25の主面10fに対して、主磁極61から発生された磁界を実質的に垂直とすることができる。すなわち、スピントルク発振子10において、積層構造体25に印加される主面10fに対して実質的に垂直な磁界として、主磁極61から発生する磁界を用いることができる。
なお、同図に例示した具体例では、第1電極41及び第2電極42が主磁極61及び環流磁極62とは別に設けられているが、第1電極41及び第2電極42の少なくともいずれかは、主磁極61及び環流磁極62のいずれかと兼用され、省略されても良い。
なお、環流磁極62が、第2電極42を兼用し、さらに、スピン注入層30を兼用しても良い。すなわち、本実施形態に係る磁気記録ヘッド51は、磁気記録媒体80に書き込み磁界を発する主磁極61と、主磁極61に併置されたスピントルク発振子10(本発明の実施形態及び実施例のいずれかのスピントルク発振子)と、を備え、スピン注入層30は磁気記録媒体80から還流する書き込み磁界を主磁極61に還流させることができる。 なお、以下では、スピン注入層30とは別に環流磁極62が設けられる場合として説明する。
同図に例示したように、主磁極61の主磁極媒体対向面61sとは反対の部分と、環流磁極62の環流磁極媒体対向面62sとは反対の部分と、は、磁気的に接合されている。これにより、主磁極61から発生した磁界(書き込み磁界)が磁気記録媒体80に印加された後、環流磁極62に戻ることにより、主磁極61の書き込み磁界を主磁極媒体対向面61sに集中させることができる。なお、主磁極61と環流磁極62との磁気的接合部の近傍にはコイル63が形成されており、コイル63に記録電流Iを流すことで、主磁極61から書き込み磁界を発生する。
このような構造にすることにより、主磁極61と環流磁極62との間に強い磁界が発生し、スピントルク発振子10に必要な磁界を得ることができる。このとき、主磁極媒体対向部61pと環流磁極媒体対向部62pとの間の距離が離れすぎると、主磁極61と環流磁極62との間の磁界が弱まり、発振層10aのスピンの発振の効果が弱くなってしまう。明確な効果を得るためには、主磁極媒体対向部61pと環流磁極媒体対向部62pとの間の距離は、200nm以下であることが望ましい。一方、近づきすぎると磁界が強くなりすぎる。そのため10nm以上であることが望ましい。
図5は、本発明の第4の実施形態に係る別の磁気記録ヘッドの構成を例示する模式的斜視図である。
図6は、本発明の第4の実施形態に係る別の磁気記録ヘッドが搭載されるヘッドスライダの構成を例示する模式的斜視図である。
図5に表したように、本発明の第4の実施形態に係る別の磁気記録ヘッド52は、書き込みヘッド部60と再生ヘッド部70とを有している。
書き込みヘッド部60は、主磁極61と、環流磁極62と、それらの間に設けられたスピントルク発振子10と、を有している。スピントルク発振子10は、本発明の実施形態及び実施例の少なくともいずれかのスピントルク発振子でも良い。なお、本具体例では、第1電極41は主磁極61で兼用されており、第2電極42は環流磁極62で兼用されている。
再生ヘッド部70は、第1磁気シールド層72aと、第2磁気シールド層72bと、第1磁気シールド層72aと第2磁気シールド層72bとの間に設けられた磁気再生素子71と、を含む。
磁気再生素子71としては、GMR素子やTMR(Tunnel Magneto-Resistive effect)素子などを利用することが可能である。なお、再生分解能をあげるために、磁気再生素子71は、2枚の磁気シールド層、すなわち、第1及び第2磁気シールド層72a、72bの間に設置される。
上記の再生ヘッド部70の各要素、及び、上記の書き込みヘッド部60の各要素は、図示しないアルミナ等の絶縁体により分離される。
そして、図5に表したように、磁気記録ヘッド52の主磁極媒体対向面61sに対向して磁気記録媒体80が設置される。そして、主磁極61は、磁気記録媒体80に記録磁界(書き込み磁界)を印加する。なお、磁気記録ヘッド52の主磁極媒体対向面61sは、磁気記録ヘッド52に対して設置される磁気記録媒体80に対向した主磁極61の主面とすることができる。
また、例えば、図6に表したように、磁気記録ヘッド52は、ヘッドスライダ3に搭載される。ヘッドスライダ3は、Al/TiCなどからなり、磁気ディスクなどの磁気記録媒体80の上を、浮上または接触しながら相対的に運動できるように設計され、製作される。
ヘッドスライダ3は、空気流入側3Aと空気流出側3Bとを有し、磁気記録ヘッド52は、空気流出側3Bの側面などに配置される。これにより、ヘッドスライダ3に搭載された磁気記録ヘッド52は、磁気記録媒体80の上を浮上または接触しながら相対的に運動する。
図5に表したように、磁気記録媒体80は、媒体基板82と、その上に設けられた磁気記録層81と、を有する。書き込みヘッド部60から印加される磁界により、磁気記録層81の磁化83が所定の方向に制御され、書き込みがなされる。なお、この時、磁気記録媒体80は、媒体移動方向85の方向に、磁気記録ヘッド52に対して相対的に移動する。
一方、再生ヘッド部70は、磁気記録層81の磁化の方向を読み取る。
図5に表したように、本実施形態に用いられるスピントルク発振子10は、スピン注入層30と、中間層22と、発振層10aがこの順に積層された積層構造体25を有し、積層構造体25に駆動電子流を流すことにより、発振層10aから高周波磁界を発生させることができる。駆動電流密度は、所望の発振状態になるよう適宜調整する。なお、記録トラックピッチが縮小し、スピントルク発振子の素子サイズがより小さくなった場合、熱の放散が改善されるため、駆動電流密度をより改善することが可能である。
主磁極61及び環流磁極62は、FeCo、CoFe、CoNiFe、NiFe、CoZrNb、FeN、FeSi、FeAlSi等の、比較的、飽和磁束密度の大きい軟磁性層で構成されている。
また、主磁極61は、主磁極媒体対向面61sの側の部分と、それ以外の部分の材料を別々の材料としても良い。すなわち、例えば、磁気記録媒体80やスピントルク発振子10に発生する磁界を大きくするため、主磁極媒体対向面61sの側の部分の材料を、飽和磁束密度の特に大きいFeCo、CoNiFe、FeN等とし、それ以外の部分は、特に透磁率が高いNiFe等にしても良い。また、磁気記録媒体80やスピントルク発振子10に発生する磁界を大きくするため、主磁極61の主磁極媒体対向面61sの側の形状を、バックギャップ部より小さくしても良い。これにより、磁束が主磁極媒体対向面61sの側の部分に集中し、高強度の磁界を発生することが可能となる。
主磁極61のコイル63には、Ti、Cuなどの電気抵抗が低く、酸化されにくい材料を用いることができる。
このような構成を有する本実施形態に係る磁気記録ヘッド52によれば、低電流密度で安定して発振が可能であり、かつ、面内高周波磁界の強度の高いスピントルク発振子による安定した高周波磁界が得られ、高密度の磁気記録を実現できる磁気記録ヘッドが提供できる。
(第5の実施の形態)
以下、本発明の第5の実施の形態に係る磁気記録装置及び磁気ヘッドアセンブリについて説明する。
上記で説明した本発明の実施形態に係る磁気記録ヘッドは、例えば、記録再生一体型の磁気ヘッドアセンブリに組み込まれ、磁気記録装置に搭載することができる。なお、本実施形態に係る磁気記録装置は、記録機能のみを有することもできるし、記録機能と再生機能の両方を有することもできる。
図7は、本発明の第5の実施形態に係る磁気記録装置の構成を例示する模式的斜視図である。
図8は、本発明の第5の実施形態に係る磁気記録装置の一部の構成を例示する模式的斜視図である。
図7に表したように、本発明の第5の実施形態に係る磁気記録装置150は、ロータリーアクチュエータを用いた形式の装置である。同図において、記録用媒体ディスク180は、スピンドルモータ4に装着され、図示しない駆動装置制御部からの制御信号に応答する図示しないモータにより矢印Aの方向に回転する。本実施形態に係る磁気記録装置150は、複数の記録用媒体ディスク180を備えたものとしても良い。
記録用媒体ディスク180に格納する情報の記録再生を行うヘッドスライダ3は、既に説明したような構成を有し、薄膜状のサスペンション154の先端に取り付けられている。ここで、ヘッドスライダ3は、例えば、前述した実施の形態に係る磁気記録ヘッド51及び52の少なくともいずれかをその先端付近に搭載している。
記録用媒体ディスク180が回転すると、サスペンション154による押付け圧力とヘッドスライダ3の媒体対向面(ABS)で発生する圧力とがつりあい、ヘッドスライダ3の媒体対向面は、記録用媒体ディスク180の表面から所定の浮上量をもって保持される。なお、ヘッドスライダ3が記録用媒体ディスク180と接触するいわゆる「接触走行型」としても良い。
サスペンション154は、図示しない駆動コイルを保持するボビン部などを有するアクチュエータアーム155の一端に接続されている。アクチュエータアーム155の他端には、リニアモータの一種であるボイスコイルモータ156が設けられている。ボイスコイルモータ156は、アクチュエータアーム155のボビン部に巻き上げられた図示しない駆動コイルと、このコイルを挟み込むように対向して配置された永久磁石及び対向ヨークからなる磁気回路とから構成することができる。
アクチュエータアーム155は、軸受部157の上下2箇所に設けられた図示しないボールベアリングによって保持され、ボイスコイルモータ156により回転摺動が自在にできるようになっている。その結果、磁気記録ヘッドを記録用媒体ディスク180の任意の位置に移動可能となる。
図8(a)は、本実施形態に係る磁気記録装置の一部の構成を例示しており、ヘッドスタックアセンブリ160の拡大斜視図である。また、図8(b)は、ヘッドスタックアセンブリ160の一部となる磁気ヘッドアセンブリ(ヘッドジンバルアセンブリ:HGA)158を例示する斜視図である。
図8(a)に表したように、ヘッドスタックアセンブリ160は、軸受部157と、この軸受部157から延出したヘッドジンバルアセンブリ158と、軸受部157からHGAと反対方向に延出しているとともにボイスコイルモータのコイル162を支持した支持フレーム161を有している。
また、図8(b)に表したように、ヘッドジンバルアセンブリ158は、軸受部157から延出したアクチュエータアーム155と、アクチュエータアーム155から延出したサスペンション154と、を有している。
サスペンション154の先端には、既に説明した本発明の実施形態に係る磁気記録ヘッドを具備するヘッドスライダ3が取り付けられている。そして、既に説明したように、ヘッドスライダ3には、本発明の実施形態に係る磁気記録ヘッドが搭載される。
すなわち、本発明の実施形態に係る磁気ヘッドアセンブリ(ヘッドジンバルアセンブリ)158は、本発明の実施形態に係る磁気記録ヘッドと、前記磁気記録ヘッドが搭載されたヘッドスライダ3と、前記ヘッドスライダ3を一端に搭載するサスペンション154と、前記サスペンション154の他端に接続されたアクチュエータアーム155と、を備える。
サスペンション154は、信号の書き込み及び読み取り用、浮上量調整のためのヒーター用、スピントルク発振子用のリード線(図示しない)を有し、このリード線とヘッドスライダ3に組み込まれた磁気ヘッドの各電極とが電気的に接続される。また、図示しない電極パッドが、ヘッドジンバルアセンブリ158に設けられる。本具体例においては、電極パッドは8個設けられる。すなわち、主磁極61のコイル用の電極パッドが2つ、磁気再生素子71用の電極パッドが2つ、DFH(ダイナミックフライングハイト)用の電極パッドが2つ、スピントルク発振子10用の電極パッドが2つ、設けられる。
そして、磁気記録ヘッドを用いて磁気記録媒体への信号の書き込みと読み出しを行う、信号処理部190が設けられる。信号処理部190は、例えば、図7に例示した磁気記録装置150の図面中の背面側に設けられる。信号処理部190の入出力線は、ヘッドジンバルアセンブリ158の電極パッドに接続され、磁気記録ヘッドと電気的に結合される。
このように、本実施形態に係る磁気記録装置150は、磁気記録媒体と、上記の実施形態に係る磁気記録ヘッドと、磁気記録媒体と磁気記録ヘッドとを離間させ、または、接触させた状態で対峙させながら相対的に移動可能とした可動部と、磁気記録ヘッドを磁気記録媒体の所定記録位置に位置合せする位置制御部と、磁気記録ヘッドを用いて磁気記録媒体への信号の書き込みと読み出しを行う信号処理部と、を備える。
すなわち、上記の磁気記録媒体として、記録用媒体ディスク180が用いられる。
上記の可動部は、ヘッドスライダ3を含むことができる。
また、上記の位置制御部は、ヘッドジンバルアセンブリ158を含むことができる。
すなわち、本実施形態に係る磁気記録装置150は、磁気記録媒体(記録用媒体ディスク180)と、本発明の実施形態に係る磁気ヘッドアセンブリ(ヘッドジンバルアセンブリ158)と、前記磁気ヘッドアセンブリに搭載された前記磁気記録ヘッドを用いて前記磁気記録媒体への信号の書き込みと読み出しを行う信号処理部190と、を備える。
本実施形態に係る磁気記録装置150によれば、上記の実施形態のスピントルク発振子及び上記の実施形態に係る磁気記録ヘッドを用いることで、低電流密度で安定して発振が可能であり、かつ、面内高周波磁界の強度の高いスピントルク発振子による安定した高周波磁界が得られ、高密度の磁気記録を実現できる磁気記録装置が提供できる。
以下、上記の実施形態の磁気記録装置に用いることができる磁気記録媒体について説明する。
図9は、本発明の実施形態に係る磁気記録装置の磁気記録媒体の構成を例示する模式的斜視図である。
図9に表したように、本発明の実施形態に係る磁気記録装置に用いられる磁気記録媒体80は、非磁性体(あるいは空気)87により互いに分離された垂直配向した多粒子系の磁性ディスクリートトラック(記録トラック)86を有する。この磁気記録媒体80がスピンドルモータ4により回転され、媒体移動方向85に向けて移動する際に、上記の実施形態に係る磁気記録ヘッドのいずれかが設けられ、これにより、記録磁化84を形成することができる。
このように、本発明の実施形態に係る磁気記録装置においては、磁気記録媒体80は、隣接し合う記録トラック同士が非磁性部材を介して形成されたディスクリートトラック媒体とすることができる。
スピントルク発振子10の記録トラック幅方向の幅(TS)を記録トラック86の幅(TW)以上で、かつ記録トラックピッチ(TP)以下とすることによって、スピントルク発振子10から発生する漏れ高周波磁界による隣接記録トラックの保磁力低下を大幅に抑制することができる。このため、本具体例の磁気記録媒体80では、記録したい記録トラック86のみを効果的に高周波磁界アシスト記録することができる。
本具体例によれば、いわゆる「べた膜状」の多粒子系垂直媒体を用いるよりも、狭トラックすなわち高トラック密度の高周波アシスト記録装置を実現することが容易になる。また、高周波磁界アシスト記録方式を利用し、さらに従来の磁気記録ヘッドでは書き込み不可能なFePtやSmCo等の高磁気異方性エネルギー(Ku)の媒体磁性材料を用いることによって、媒体磁性粒子をナノメートルのサイズまでさらに微細化することが可能となり、記録トラック方向(ビット方向)においても、従来よりも遥かに線記録密度の高い磁気記録装置を実現することができる。
本実施形態に係る磁気記録装置によれば、ディスクリート型の磁気記録媒体80において、高い保磁力を有する磁気記録層に対しても確実に記録することができ、高密度かつ高速の磁気記録が可能となる。
図10は、本発明の実施形態に係る磁気記録装置の別の磁気記録媒体の構成を例示する模式的斜視図である。
図10に表したように、本発明の実施形態に係る磁気記録装置に用いることができる別の磁気記録媒体80は、非磁性体87により互いに分離された磁性ディスクリートビット88を有する。この磁気記録媒体80がスピンドルモータ4により回転され、媒体移動方向85に向けて移動する際に、本発明の実施形態に係る磁気記録ヘッドにより、記録磁化84を形成することができる。
このように、本発明の実施形態に係る磁気記録装置においては、磁気記録媒体80は、非磁性部材を介して孤立した記録磁性ドットが規則的に配列形成されたディスクリートビット媒体とすることができる。
本実施形態に係る磁気記録装置によれば、ディスクリート型の磁気記録媒体80において、高い保磁力を有する磁気記録層に対しても確実に記録することができ、高密度かつ高速の磁気記録が可能となる。
この具体例においても、スピントルク発振子10の記録トラック幅方向の幅(TS)を記録トラック86の幅(TW)以上で、かつ記録トラックピッチ(TP)以下とすることによって、スピントルク発振子10から発生する漏れ高周波磁界による隣接記録トラックの保磁力低下を大幅に抑制することができるため、記録したい記録トラック86のみを効果的に高周波磁界アシスト記録することができる。本具体例を用いれば、使用環境下での熱揺らぎ耐性を維持できる限りは、磁性ディスクリートビット88の高磁気異方性エネルギー(Ku)化と微細化を進めることで、10Tbits/inch以上の高い記録密度の高周波磁界アシスト記録装置を実現できる可能性がある。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、スピントルク発振子、磁気記録ヘッド、磁気ヘッドアセンブリ及び磁気記録装置を構成する各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
その他、本発明の実施の形態として上述したスピントルク発振子、磁気記録ヘッド、磁気ヘッドアセンブリ及び磁気記録装置を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全てのスピントルク発振子、磁気記録ヘッド、磁気ヘッドアセンブリ及び磁気記録装置も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
本発明の第1の実施形態に係るスピントルク発振子の構成を例示する模式的断面図である。 本発明の実施形態に係るスピントルク発振子における駆動電流の測定方法を例示する模式図である。 本発明の第3の実施形態に係るスピントルク発振子の構成を例示する模式的断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る磁気記録ヘッドの構成を例示する模式図である。 本発明の第4の実施形態に係る別の磁気記録ヘッドの構成を例示する模式的斜視図である。 本発明の第4の実施形態に係る別の磁気記録ヘッドが搭載されるヘッドスライダの構成を例示する模式的斜視図である。 本発明の第5の実施形態に係る磁気記録装置の構成を例示する模式的斜視図である。 本発明の第5の実施形態に係る磁気記録装置の一部の構成を例示する模式的斜視図である。 本発明の実施形態に係る磁気記録装置の磁気記録媒体の構成を例示する模式的斜視図である。 本発明の実施形態に係る磁気記録装置の別の磁気記録媒体の構成を例示する模式的斜視図である。
符号の説明
3 ヘッドスライダ
3A 空気流入側
3B 空気流出側
4 スピンドルモータ
10、12、13、101、101c、102、102c、103 スピントルク発振子
10a 発振層
10f 主面
22 中間層
23 結晶性改善層(第2非磁性層)
25 積層構造体
30 スピン注入層
41 第1電極
42 第2電極
51、52 磁気記録ヘッド
60 書き込みヘッド部
61 主磁極
61A 磁極
61p 主磁極媒体対向部
61s 主磁極媒体対向面
62 環流磁極
62p 環流磁極媒体対向部
62s 環流磁極媒体対向面
63 コイル
70 再生ヘッド部
71 磁気再生素子
72a、72b 磁気シールド層
80 磁気記録媒体
81 磁気記録層
82 媒体基板
83 磁化
84 記録磁化
85 媒体移動方向
86 記録トラック
87 非磁性体
88 磁気ディスクリートビット
150 磁気記録装置
154 サスペンション
155 アクチュエータアーム
156 ボイスコイルモータ
157 軸受部
158 ヘッドジンバルアセンブリ(磁気ヘッドアセンブリ)
160 ヘッドスタックアセンブリ
161 支持フレーム
162 コイル
180 記録用媒体ディスク
190 信号処理部

Claims (16)

  1. {110}面が主面に対して略平行となるように配向した体心立方構造の磁性体からなる磁性膜を有し、磁気モーメントが前記主面に対して略垂直な方向を軸とする回転運動を行う第1磁性層と、
    磁性体からなる第2磁性層と、
    前記第1磁性層と前記第2磁性層との間に積層され、非磁性体からなる第1非磁性層と、
    を備え、前記主面に対して実質的に垂直な方向の磁界が印加され、前記主面に対して垂直方向に電流が通電されることを特徴とするスピントルク発振子。
  2. 前記磁性膜は、Feを含み、さらに、Al、Si、Ga、Ge、P、Sn及びCuよりなる群から選択された少なくともいずれかの元素を5原子%以上の組成比で含むことを特徴とする請求項1記載のスピントルク発振子。
  3. 前記磁性膜の厚さは、前記第1磁性層の厚さの1/2倍以上1倍以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のスピントルク発振子。
  4. 前記磁性膜の厚さは、1nm以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のスピントルク発振子。
  5. 前記第2磁性層の磁化は、前記主面に対して垂直方向の結晶磁気異方性を持つことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のスピントルク発振子。
  6. 前記第1磁性層の前記第1非磁性層とは反対の側に積層され、Ta、Mo、Nb、V、Cr及びWよりなる群から選択された少なくともいずれかを含む第2非磁性層をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のスピントルク発振子。
  7. 磁気記録媒体に書き込み磁界を発する主磁極と、
    前記磁気記録媒体から還流する書き込み磁界を前記主磁極に還流させる還流磁極と、
    前記主磁極に併置された請求項1〜6のいずれか1つに記載のスピントルク発振子と、
    を備えたことを特徴とする磁気記録ヘッド。
  8. 前記スピントルク発振子は、前記主磁極の前記磁気記録媒体に対向する主磁極媒体対向部と、前記還流磁極の前記主磁極媒体対向部に対向する環流磁極媒体対向部と、の間に設けられることを特徴とする請求項7記載の磁気記録ヘッド。
  9. 前記主磁極の前記磁気記録媒体に対向する主磁極媒体対向部と、前記還流磁極の前記主磁極媒体対向部に対向する環流磁極媒体対向部と、の間の距離は、10nm以上200nm以下であることを特徴とする請求項7または8に記載の磁気記録ヘッド。
  10. 磁気記録媒体に書き込み磁界を発する主磁極と、
    前記主磁極に併置された請求項1〜6のいずれか1つに記載のスピントルク発振子と、
    を備え、
    前記第2磁性層は前記磁気記録媒体から還流する書き込み磁界を前記主磁極に還流させることを特徴とする磁気記録ヘッド。
  11. 前記第1磁性層は、前記主磁極と第2磁性層との間に設けられていることを特徴とする請求項7〜10のいずれか1つに記載の磁気記録ヘッド。
  12. 請求項7〜11のいずれか1つに記載の磁気記録ヘッドと、
    前記磁気記録ヘッドが搭載されたヘッドスライダと、
    前記ヘッドスライダを一端に搭載するサスペンションと、
    前記サスペンションの他端に接続されたアクチュエータアームと、
    を備えたことを特徴とする磁気ヘッドアセンブリ。
  13. 磁気記録媒体と、
    請求項12記載の磁気ヘッドアセンブリと、
    前記磁気ヘッドアセンブリに搭載された前記磁気記録ヘッドを用いて前記磁気記録媒体への信号の書き込みと読み出しを行う信号処理部と、
    を備えたことを特徴とする磁気記録装置。
  14. 前記スピントルク発振子は、前記主磁極のトレーリング側に設けられたことを特徴とする請求項13記載の磁気記録装置。
  15. 前記磁気記録媒体は、隣接し合う記録トラック同士が非磁性部材を介して形成されたディスクリートトラック媒体であることを特徴とする請求項13または14に記載の磁気記録装置。
  16. 前記磁気記録媒体は、非磁性部材を介して孤立した記録磁性ドットが規則的に配列形成されたディスクリートビット媒体であることを特徴とする請求項13または14に記載の磁気記録装置。
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