JP2003152239A - 磁気抵抗効果素子、及び、それを有する読み取りヘッド並びにドライブ - Google Patents

磁気抵抗効果素子、及び、それを有する読み取りヘッド並びにドライブ

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JP2003152239A
JP2003152239A JP2001345651A JP2001345651A JP2003152239A JP 2003152239 A JP2003152239 A JP 2003152239A JP 2001345651 A JP2001345651 A JP 2001345651A JP 2001345651 A JP2001345651 A JP 2001345651A JP 2003152239 A JP2003152239 A JP 2003152239A
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豊 清水
Kokei Oshima
弘敬 大島
Keiichi Nagasaka
恵一 長坂
Yoshihiko Seyama
喜彦 瀬山
Atsushi Tanaka
厚志 田中
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 大きな磁気抵抗変化を安定した状態で得るこ
とが可能な磁気抵抗効果素子、及び、それを有する読み
取りヘッド並びにドライブを提供する。 【解決手段】 実質的に磁化方向が固定された第1の強
磁性層と、外部磁界に対して自由に磁化方向を変化させ
る第2の強磁性層と、前記第1及び第2の強磁性層を分
離する非磁性中間層とを有する積層膜と、当該積層膜の
積層方向にセンス電流を印加する手段を有する磁気抵抗
効果素子であって、前記第2の強磁性層は、非磁性金属
層によって積層方向に分離された2つ以上の強磁性金属
層から構成されることを特徴とする

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般には、磁気的手段
による記録担体の再生に関し、特に、磁気抵抗装置に関
する。本発明は、例えば、ハードディスク装置の読み取
りヘッドに好適である。
【0002】
【従来の技術】近年、インターネット等の急速な発達に
伴い、利用される電子情報量は爆発的な勢いで増加して
いる。このため、ハードディスクドライブに代表される
磁気記録装置は大量の情報を保存しておくため、小型、
大容量化への要求がますます高まっている。ハードディ
スク装置の小型・大容量化を進めるためには、単位記録
面積当りに記録できる情報の量、即ち、面記録密度を高
める必要がある。
【0003】面記録密度は現在、年率100%程度のス
ピードで向上している。面記録密度が増加すると、磁気
記録情報の最小単位である1ビットの記録媒体上での面
積も縮小しなければならず、記録媒体から得られる信号
磁界の大きさもおのずと小さくなる。この弱い信号磁界
を誤り無く確実に読み込むためには、小型、高感度の読
み取りヘッドが必要となる。
【0004】現在の20−30Mb/in(平方イン
チ当りメガビット)の面記録密度では読み取りヘッド
に、巨大磁気抵抗(GMR:Giant Magnet
oresistive)効果を示すスピンバルブ膜を利
用した磁気センサを使用している。スピンバルブ膜は、
非磁性金属層によって分離された2つの結合されていな
い強磁性体層を備え、一方の強磁性体層の磁化が固定さ
れているサンドイッチ構造である。
【0005】磁化の固定は、鉄−マンガン合金に代表さ
れる反強磁性金属層を一方の強磁性体層に付着して行
う。この構造において、外部磁場が印加されると固定さ
れていない強磁性体層(フリー層)の磁化方向は外部磁
場の方向に一致して自由に回転するため、磁化が固定さ
れた強磁性体層(ピンド層)の磁化方向と角度差を生じ
る。この角度差に依存して、伝導電子のスピンに依存し
た散乱が変化し、電気抵抗値が変化する。この電気抵抗
値の変化を検出することによって、外部磁場の状況、す
なわち、磁気記録媒体からの信号磁場を取得するもので
ある。
【0006】現在用いられている、スピンバルブ膜を用
いた読み取りヘッドはスピンバルブ膜の積層面に平行に
センス電流を印加する、いわゆるCIP(Curren
tin Plane)構造のヘッドである。面記録密度
の向上に伴い、縮小されるビットサイズにあわせて読み
取りヘッドの大きさも小さくする必要がある。これは、
記録ビットの大きさに対して読み取りヘッドの大きさが
大きいと、対象の記録ビットに隣接する隣のトラックか
らの磁気情報も同時に取り込んでしまい、トラック幅方
向の分解能が劣化してしまうためである。面記録密度1
00Gb/inクラスでは、この読み取りヘッドの幅
方向の大きさはおよそ0.1μm程度とする必要があ
る。CIP構造のヘッドでは、素子幅の減少に伴い、素
子高さも小さく必要がある。これは、信号磁界が小さく
なるため、素子高さ方向の信号磁界の侵入深さが小さく
なり、スピンバルブ膜の記録媒体から遠い部分では信号
磁界による磁化回転が起こらなくなり、磁気抵抗を示さ
ず、不感部となり、センサ感度を劣化させるためであ
る。
【0007】このため、CIP構造読み取りヘッドで
は、面記録密度の向上に伴い、素子幅、素子高さ共に縮
小する必要があり、面記録密度の増加によっても素子抵
抗そのものの抵抗はほとんど変化しない。しかしなが
ら、素子高さが小さくなる分、これまでと同じ大きさの
センス電流を印加した場合、電流密度が高くなり、マイ
グレーション等により素子劣化が発生する可能性があ
る。このため、センス電流は、面記録密度の増加すなわ
ち素子高さの縮小に従い小さくしていく必要が有り、得
られる読み取り出力もセンス電流に比例して小さくな
る。
【0008】一方、読み取りセンサ膜の積層面に垂直に
センス電流を印加する構造の読み取りヘッドが考案され
ている。これは、センス電流の印加方向から、CPP
(Current Perpendicular to
Plane)構造ヘッドと呼ばれている。CPP構造
を利用したGMRセンサはCPP−GMRセンサと呼ば
れる場合もある。
【0009】この構造では、磁気抵抗変化の要因の一つ
である、伝導電子のスピン方向に依存した磁性/非磁性
層の積層界面での散乱効果を効率的に引き起こすことか
ら、CIP構造に比べ2倍程度磁気抵抗変化率が向上す
るため、超高感度読み取りヘッドとして期待されてい
る。また、センス電流の流れる素子断面積(素子幅×素
子高さ)もCIPの断面積(素子高さ×膜厚)に比べ3
−5倍大きい。更に、CIP構造では、積層膜を構成す
る各金属層の比抵抗が異なるため、Cu等の比抵抗が小
さい層を中心に電流が流れるため、最も電流が流れる部
分の電流密度を最大電流密度とした場合、膜全体として
は許容電流密度の4割程度しかセンス電流を流すことが
できない。このため、CPP構造ではCIP構造に比
べ、7−12倍大きいセンス電流を流すことができる。
また、面記録密度の向上に伴う素子断面積の減少によ
り、センス電流値も減少させる必要が生じるが、素子抵
抗は素子断面積に反比例して増加するため、抵抗変化率
が一定であれば、読み取り出力値は一定となる利点を有
する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来は、ヒステリシス
の低減と磁区制御に優れると共に、大きな磁気抵抗変化
をもたらすCPP−GMRセンサ用の材料が存在しなか
った。ヒステリシスの低減と磁区制御の不安定はCPP
−GMRセンサが適用される磁気ヘッドの動作の不安定
をもたらし、十分な磁気抵抗変化が得られなければ磁気
ヘッドの出力(感度)の低下をもたらすため好ましくな
い。
【0011】まず、本発明者らは、CPP−GMRセン
サの材料として、多層膜GMR膜を使用することを検討
したが、多層膜GMR膜は、その構造上、ヒステリシス
の低減が困難であり、また、磁気読み取りヘッドとして
の安定動作を得るための磁区制御が難しい等の欠点があ
るため好ましくはないと判断した。
【0012】次いで、本発明者らは、CIPヘッドと同
様のスピンバルブ膜をCPP構造ヘッドに適用すること
を検討した。通常のスピンバルブ膜は磁区制御等が容易
になるなどの長所を有するものの、大きな磁気抵抗変化
を得にくいという欠点を有するため、通常のスピンバル
ブ膜をそのまま適用するだけでは実用性が低い。
【0013】このため、本発明は、大きな磁気抵抗変化
を安定した状態で得ることが可能な磁気抵抗効果素子、
及び、それを有する読み取りヘッド並びにドライブを提
供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の一側面としての磁気抵抗効果素子は、実質
的に磁化方向が固定された第1の強磁性層と、外部磁界
に対して自由に磁化方向を変化させる第2の強磁性層
と、前記第1及び第2の強磁性層を分離する非磁性中間
層とを有する積層膜と、当該積層膜の積層方向にセンス
電流を印加する手段を有する磁気抵抗効果素子であっ
て、前記第2の強磁性層は、非磁性金属層によって積層
方向に分離された2つ以上の強磁性金属層から構成され
ることを特徴とする。かかる磁気抵抗効果素子によれ
ば、第2の強磁性層内で非磁性層と磁性層の界面が増加
している。本発明者らは、上述の課題を鋭意検討した結
果、かかる界面の増加によって伝導電子のスピン依存散
乱効果を増加させて磁気抵抗変化を増加させることがで
きることを発見した。また、センス電流を積層方向とは
垂直に印加するCIP構造では、スピンバルブ膜を構成
する各層の層厚は、電流シャントによる磁気抵抗変化減
少を避けるため、極力薄いほうが望ましいが、本発明の
ようなCPP構造では、これらの比較的比抵抗が小さい
金属層を付加した場合でもシャントロスとはならず、比
較的自由に膜厚を設定することが可能である。
【0015】前記第2の強磁性層を構成する前記2つ以
上の強磁性金属層のそれぞれの磁化方向は平行であって
もよい。これによって、伝導電子のスピン依存散乱効果
を増加させて磁気抵抗変化を増加させることができる。
また、反平行とすると、伝導電子のいずれのスピン方向
に対しても低抵抗界面と高抵抗界面が同時に形成される
ことになり、スピン依存散乱効果を打ち消しあって磁気
抵抗変化率は減少してしまう。また、このように磁化方
向を平行にすると磁区制御とヒステリシス低減が容易に
なる。
【0016】前記第2の強磁性層を構成する前記非磁性
金属層は、前記第2の強磁性層を構成する前記強磁性金
属層と積層した際にスピン依存散乱を生じさせることが
好ましい。これによって磁気抵抗変化を増加させること
ができる。かかる金属層は、例えば、Cu、Ag、Au
から構成される。
【0017】前記第1の強磁性層は、強磁性金属層、非
磁性金属層及び強磁性金属層によってこの順に構成され
ている積層膜で構成され、前記第1の強磁性層を構成す
る前記2つの強磁性金属層のそれぞれ磁化方向は前記第
1の強磁性層を構成する前記非磁性金属層を介して反平
行であってもよい。第1の強磁性層は、例えば、Co/
Ru/Co(FeやBがCoに入る場合もある)などの
積層フェリ構造を有する。例えば、Co/Ru/Co積
層構造では、Ru層の厚さによってCo同士が強磁性結
合(磁化方向が平行)したり、反強磁性結合(磁化方向
が反平行)したりする。これを第1の強磁性層、例え
ば、スピンバルブ膜のピン層に利用して反強磁性結合状
態にすると(即ち、2つのCo層の磁化方向は反平行)
にするとピン層から発生する磁界を低減することができ
る。かかる構造自体は、SFP(Synthetic
Ferri Pinned Layer)として知られて
おり、磁界抵抗検出の線形化の維持に効果的であるが、
本発明のように高感度化を追求する環境で適用されると
その効果は大きい。
【0018】前記第1の強磁性層、前記非磁性中間層及
び前記第2の強磁性層が、この順に、基板上に積層され
ていてもよい。かかる構造は、スピンバルブ膜のボトム
型に相当する。また、前記第2の強磁性層上に積層され
た前記第2の非磁性中間層と、当該第2の非磁性中間層
上に積層され、実質的に磁化が固定されている第2の強
磁性層とを更に有してもよい。かかる構造は、スピンバ
ルブ膜のデュアル型又は対称型に相当する。前記第2の
強磁性層、前記非磁性中間層及び前記第1の強磁性層
が、この順に、基板上に積層されてもよい。かかる構造
は、スピンバルブ膜のトップ型に相当する。
【0019】本発明の別の側面としての磁気抵抗効果素
子は、実質的に磁化方向が固定された第1の強磁性層
と、外部磁界に対して自由に磁化方向を変化させる第2
の強磁性層と、前記第1及び第2の強磁性層を分離する
非磁性中間層とを有する積層膜と、当該積層膜の積層方
向にセンス電流を印加する手段とを有する磁気抵抗効果
素子であって、前記第1及び第2の強磁性層の少なくと
も一方は、前記積層膜の積層方向において非磁性部と強
磁性部が積層されている構造を有することを特徴とす
る。かかる磁気抵抗効果素子も伝導電子のスピン依存散
乱効果を増加させて磁気抵抗変化を増加させることがで
きるが、強磁性層は第1の強磁性層又は第1及び第2の
強磁性層の組み合わせでもよいし、強磁性層中に非磁性
粒子が分散している場合など積層構造に限定されない。
【0020】本発明は、上述の磁気抵抗効果素子と、前
記センス電流を供給する手段と、信号磁界に応じて変化
する前記磁気抵抗効果素子の電気抵抗の変化から信号を
読み取る手段とを有する読み取りヘッド及びかかる読み
取りヘッドを有するドライブにも適用可能である。かか
る読み取りヘッドも、伝導電子のスピン方向に依存した
磁性/非磁性界面数を増やして磁気抵抗変化を増加さ
せ、ヒステリシスの発生を回避し、磁区制御を容易にす
ることができる。また、本発明が適用された読み取りヘ
ッドは、特に、面記録密度の高い磁気記録担体の読み取
りを高感度に行うことができるために好ましい。
【0021】本発明の他の目的と更なる特徴は、以下、
添付図面を参照して説明される実施例において明らかに
なるであろう。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の一実施形態としてのハードディスクドライブ(以下、
「HDD」という。)11を説明する。HDD11は、
図1に示すように、筐体12内に、記録担体としての一
又は複数の磁気ディスク13と、スピンドルモータ14
と、磁気ヘッド部とを収納する。ここで,図1は、HD
D11の内部構造の概略平面図である。
【0023】筐体12は、例えば、アルミダイカストベ
ースやステンレスなどから構成され、直方体形状を有
し、内部空間を密閉する図示しないカバーが結合され
る。本実施形態の磁気ディスク13は高い面記録密度、
例えば、100Gb/in以上を有する。磁気ディス
ク13は、その中央に設けられた孔を介してスピンドル
モータ14のスピンドルに装着される。
【0024】スピンドルモータ14は、例えば、720
0rpmや10000rpmなどの高速で磁気ディスク
13を回転し、例えば、図示しないブラシレスDCモー
タとそのロータ部分であるスピンドルを有する。例え
ば、2枚の磁気ディスク13を使用する場合、スピンド
ルには、ディスク、スペーサー、ディスク、クランプと
順に積まれてスピンドルと締結したボルトによって固定
される。本実施形態と異なり、磁気ディスク13は中央
孔を有さずにハブ有するディスクであってもよく、その
場合、スピンドルはハブを介してディスクを回転する。
【0025】磁気ヘッド部は、スライダ19と、スライ
ダ19の位置決め及び駆動機構として機能するアクチュ
エータ21とを有する。
【0026】スライダ19は、図2に示すように、略直
方体に形成されるAl−TiC(アルチック)製
のスライダ本体22と、スライダ本体22の空気流出端
に接合されて、読み出し及び書き込み用のヘッド23を
内蔵するAl(アルミナ)製のヘッド素子内蔵膜
24とを備える。ここで、図2は、スライダ19の拡大
斜視図である。スライダ本体22及びヘッド素子内蔵膜
24には、磁気ディスク13に対向する媒体対向面、即
ち、浮上面25が規定される。磁気ディスク13の回転
に基づき生成される気流26は浮上面25に受け止めら
れる。
【0027】浮上面25には、空気流入端から空気流出
端に向かって延びる2筋のレール27が形成される。各
レール27の頂上面にはいわゆるABS(空気軸受け
面)28が規定される。ABS28では気流26の働き
に応じて浮力が生成される。ヘッド素子内蔵膜24に埋
め込まれたヘッド23はABS28で露出する。なお、
スライダ19の浮上方式はかかる形態に限られず、既知
の動圧潤滑方式、静圧潤滑方式、ピエゾ制御方式、その
他の浮上方式を適用することができる。また、停止時に
スライダ19がディスク13に接触するコンタクトスタ
ートストップ方式を採用する本実施形態とは異なり、ダ
イナミックローディング又はランプロード方式のよう
に、停止時にスライダ19をディスク13から持ち上げ
てディスク13の外側にある保持部(ランプと呼ばれる
場合もある)でスライダ19をディスク13と非接触に
保持し、起動時に保持部からディスク13上に落として
もよい。
【0028】浮上面25の詳細を、図3を参照して説明
する。ここで、図3は、浮上面25の詳細を示す断面図
である。ヘッド23は、導電コイルパターン(図示せ
ず)で生起される磁界を利用して磁気ディスク13に2
値情報を書き込む誘導書き込みヘッド素子(以下、「イ
ンダクティブヘッド素子」という。)30と、磁気ディ
スク13から作用する磁界に応じて変化する抵抗に基づ
き2値情報を読み取る磁気抵抗効果(以下、「MR」と
いう。)ヘッド素子50とを有するMRインダクティブ
複合ヘッドである。
【0029】インダクティブヘッド素子30は、非磁性
ギャップ層32と、上部磁極層34と、Al膜3
6と、上部シールド兼上部電極層40とを有する。但
し、後述するように、上部シールド兼上部電極40はM
Rヘッド素子50の一部も構成してもよい。
【0030】非磁性ギャップ層32は、後述する上部シ
ールド兼上部電極層40の表面に沿って広がり、例え
ば、Alから構成される。上部磁極層34は、非
磁性ギャップ層38に関して上部シールド兼上部電極層
40に対向し、例えば、NiFeから構成される。Al
膜36は、非磁性ギャップ層32の表面に沿って
広がって上部磁極層34を覆い、ヘッド素子内蔵膜24
を構成する。上部磁極層34及び上部シールド兼上部電
極層40は協働して誘導書き込みヘッド素子32の磁性
コアを構成する。誘導書き込みヘッド素子32の下部磁
極層はMRヘッド素子50の上部シールド兼上部電極層
40として機能する。導電コイルパターンで磁界が生起
されると、非磁性ギャップ層32の働きで、上部磁極層
34と上部シールド兼上部電極層40とを行き交う磁束
流は浮上面25から漏れ出る。こうして漏れ出る磁束流
によって記録磁界(ギャップ磁界)は形成される。
【0031】MRヘッド素子50は、上部及び下部シー
ルド兼上部電極層40及び52と、絶縁層53及び54
と、下地層55と、硬質強磁性層56とを有する。上部
及び下部シールド兼上部電極層40及び52は、例え
ば、FeN、NiFeから構成され、スピンバルブ膜1
00にセンス電流を供給する。このように、本実施形態
ではセンス電流の印加方向が積層方向に垂直である。絶
縁層53及び54は、上下の電極である上部及び下部シ
ールド兼上部電極層40及び52を絶縁し、例えば、A
から構成される。硬質強磁性層56は、後述す
るフリー強磁性層120等の動作時に一定のバイアスを
印加し、例えば、CoPt合金やCoCrPt合金など
の磁性材料から構成される。下地層55は硬質磁性層5
6の特性を出させる機能を有し、例えば、Crから構成
される。
【0032】スピンバルブ膜100は、基本的に、フリ
ー強磁性層、非磁性中間層、ピン磁性層、交換結合層が
この順に積層された構造を有し、GMRセンサを構成す
る。本実施形態のGMRセンサは、上述のように、セン
ス電流の印加方向がセンサ膜の積層面に垂直であるCP
PセンサであるGMR−CPPセンサである。また、ス
ピンバルブ膜100は、特徴的に、非磁性金属層によっ
て積層方向に分離された2以上の強磁性金属層からフリ
ー強磁性層を構成している。
【0033】即ち、上述の従来のCPP構造のスピンバ
ルブ膜はヒステリシスの低減と磁区制御に優れている
が、大きな磁気抵抗変化を得ることが難しかった。かか
る原因を鋭意検討した結果、本発明者らはCPP構造の
スピンバルブ膜には磁性層と非磁性層との間の界面が2
つと少ないことに着目し、かかる界面を増加させれば磁
気抵抗変化を大きくすることができるのではないかと考
えた。磁気抵抗効果によれば、ある方向の磁性層はスピ
ンアップとスピンダウンのいずれかのスピン状態の伝導
電子を容易に通過させるが、他方のスピン状態の伝導電
子は通過しにくくなって散乱する(スピン依存散乱)。
従って、界面が増加すれば、これら2種類のスピン状態
の伝導電子が磁性層を通過する際のスピン依存散乱効果
の差を広げることができるのではないかと考えたからで
ある。後述する幾つかの実施例においては、CPP構造
のスピンバルブ膜の磁気抵抗効果の主要因である、磁性
層と非磁性層との間の界面での伝導電子のスピン依存散
乱効果を増加させるため、媒体からの信号磁界に対して
磁化方向を変化させるフリー強磁性層を強磁性金属層と
非磁性金属層を複数回積層した構造とした。
【0034】もっとも、磁気抵抗変化の増加はフリー強
磁性層を強磁性金属層と非磁性金属層を複数回積層した
構造にする手段に限定されない。例えば、2つの強磁性
金属層が非磁性金属層をサンドイッチした構造を採用す
る本実施形態とは異なり、上下の強磁性金属層に異なる
材料を使用してもよい。また、例えば、フリー強磁性層
の代わりに又はこれと共に、ピン磁性層を強磁性金属層
と非磁性金属層を複数回積層した構造にしてもよい。ま
た、磁気抵抗変化の増加は必ずしも積層構造の形成に限
定されない。例えば、図10に示すように、磁性層2の
中に非磁性粒子4を分散させた場合においては、例え
ば、スピンバルブ膜の積層方向に沿った線L上で非磁性
粒子4によって磁性部が2つに分離される。このため、
線Lを通過する伝導電子にとってスピン依存性散乱効果
が増加するので、ピン磁性層を強磁性金属層と非磁性金
属層を複数回積層した構造と同様の効果が得られる。
【0035】磁気抵抗変化を高めるために、強磁性金属
層を複数回積層する場合、以下の理由により、各強磁性
金属層の磁化方向は平行であることが好ましい。
【0036】まず、強磁性金属層を、非磁性金属層を介
して積層すると、強磁性層間には層間相互作用が作用
し、各強磁性層の磁化方向を平行又は、反平行に配列さ
せることができることは知られている。例えば、Co/
Ru/Co積層膜をスピンバルブのピンド層に用いて交
換結合磁界を安定化させるいわゆる積層フェリ構造は、
隣接するCo層の磁化方向が反強磁性的に結合するRu
層の膜厚(5−9Å)を用いたものである。しかしなが
ら、実際には積層フェリ構造のCo層の磁区方向を平行
にした実例はない。
【0037】これに対して、本実施形態では、積層構造
としたフリー層は全体として、媒体磁界に対して一体の
挙動となることが望ましく、積層構造としたフリー層を
構成する各強磁性層の磁化方向は平行方向となる非磁性
金属層膜厚としている。積層構造としたフリー層を構成
する2つの強磁性金属層の磁化方向を、積層フェリ構造
と同様に、反平行とした場合には、伝導電子のいずれの
スピン方向に対しても低抵抗界面と高抵抗界面が同時に
形成されることになり、スピン依存散乱効果を打ち消し
あうため、磁気抵抗変化率は減少してしまい、好ましく
ない。また、各強磁性層の磁化方向は平行にすると磁区
制御とヒステリシスの低減を容易に行うことができるの
で好ましい。
【0038】積層構造としたフリー層を構成する非磁性
金属層はCu、Ag、Au等の金属を使用することがで
きる。かかる金属は、強磁性金属層と積層した場合にス
ピン依存散乱を生じさせることができる。
【0039】積層構造としたフリー層を構成する磁性層
と非磁性層の積層数は、増加すればするほど界面数が増
加するために効果的である。しかしながら、伝導電子の
スピン情報を維持できる距離(即ち、スピン拡散長)を
超えて積層した部分は、磁気抵抗変化に寄与せずに素子
抵抗を増加するだけとなるため、磁気抵抗変化率は減少
する。
【0040】また、磁気抵抗変化の主要因として強磁性
膜内での磁化方向に依存した伝導電子の散乱効果(バル
ク散乱)が挙げられるが、この効果もスピン拡散長の範
囲内でフリー層の膜厚に比例して大きくなる。
【0041】一方、フリー層の膜厚の増加に従い、フリ
ー層の磁気モーメントも増加するため、媒体からの信号
磁界に対する感度が低下する。このため、現実的にはN
iFe膜と共に、約3乃至10、好ましくは、約5乃至
6nm、の膜厚でフリー層を形成することが望ましい。
通常スピンバルブ膜はマグネトロンスパッタリング装
置、イオンビームスパッタ装置、真空蒸着装置等を用い
て成膜されるが、1nm以下の膜厚の強磁性金属層を成
膜した場合、島状に成長するため、連続膜とすることが
難しく、十分な強磁性特性を得ることができない。従っ
て、本発明の積層構造としたフリー層に関しても、記録
媒体からの微弱な信号磁界に対して感度良く、信号を検
出するためには、約1乃至2nmの強磁性金属層を2〜
3層、非磁性金属層を介して積層した構造が望ましい。
【0042】CPP構造を有するスピンバルブ膜の界面
散乱を増加させる手法としてフリー強磁性層を中心に上
下に非磁性中間層/ピンド強磁性層/交換結合層を形成
したいわゆるデュアルスピンバルブ構造も有効である。
デュアルスピンバルブ膜のフリー層として本発明の積層
フリー構造を用いることによって磁気抵抗変化率の向上
が可能である。
【0043】また、スピンバルブ膜には、積層する基板
に近い側に交換結合層/ピン強磁性層を配した、いわゆ
るボトム型スピンバルブと、基板に近い側にフリー強磁
性層を配した、いわゆるトップ型スピンバルブとがある
が、本発明の積層構造としたフリー層はどちらの構造の
スピンバルブ膜に適用した場合にも同様に作用すること
は明らかである。
【0044】スピンバルブ膜を読み取りヘッドに用いる
ためには、安定な磁界応答特性を得るため、フリー層を
信号磁界の進入方向に対して垂直方向に単磁区化する必
要があるが、本発明の積層フリー構造においては、積層
構造としたフリー層を構成する各強磁性金属層の磁化方
向が同一方向を向いているため、フリー層に隣接して形
成した硬質磁性材料を用いた従来の磁区制御構造を容易
に適用できることは明らかである。
【0045】以下、スピンバルブ膜100の幾つかの実
施例を説明する。
【0046】
【実施例】400nmのCu/Auからなる下部電極層
をマグネトロンスパッタにより成膜し、通常のフォトリ
ソグラフィ技術によりパターニングを行い、イオンミリ
ング装置を用いて形成したアルチック基板52上に以下
の構成のMR膜を通常のマグネトロンスパッタ法により
成膜した。 (比較例1)図4に示すように、比較例としてのボトム
(Bottom)型スピンバルブ膜200を作成した。
ここで、図4は、図3に示す構造に適用された場合のス
ピンバルブ膜200の拡大断面図である。下部電極層が
上部に形成された基板(即ち、下部シールド兼下部電極
層)52上に、下層から上層に順に、厚さ5nmのTa
と厚さ2nmのNiFeからなる下地層(又は配向性制
御膜と呼ばれる場合もある)102、隣接するピン強磁
性層の磁化方向を固定する為の厚さ15nmのPdPt
Mnからなる交換結合層(ピニング層若しくは反強磁性
層と呼ばれる場合もある。)104、厚さ3nmのCo
FeBからなるピン強磁性層106、厚さ4nmのCu
からなる非磁性中間層(又はスペーサー層と呼ばれる場
合もある。)108、厚さ3nmのCoFeBからなる
フリー強磁性層210、厚さ1nmのCuと厚さ10n
mのAuからなる電極110を積層した。 (実施例1)図5に示すように、本発明による第1実施
例のボトム型スピンバルブ膜100を作成した。ここ
で、図5は、図3に示す構造に適用可能なスピンバルブ
膜100の拡大断面図である。下部シールド兼下部電極
層52上に、下層から上層に順に、厚さ5nmのTaと
厚さ2nmのNiFeからなる下地層102、厚さ15
nmのPdPtMnからなる交換結合層104、厚さ3
nmのCoFeBからなるピン強磁性層106、厚さ4
nmのCuからなる非磁性中間層108、厚さ5nmの
フリー強磁性層120、厚さ1nmのCuと厚さ10n
mのAuからなる電極110とを積層した。
【0047】フリー強磁性層120は、厚さ1.5nm
のCoFeBからなる強磁性金属層としての第1のフリ
ー強磁性層122、厚さ2nmのCuからなる非磁性金
属層124、厚さ1.5nmのCoFeBからなる強磁
性金属層としての第2のフリー強磁性層126とを有す
る。 (実施例2)図6に示すように、本発明による第2実施
例のボトム型スピンバルブ膜100Aを作成した。ここ
で、図6は、図3に示す構造に適用可能なスピンバルブ
膜100Aの拡大断面図である。下部シールド兼下部電
極層52上に、下層から上層に順に、厚さ5nmのTa
と厚さ2nmのNiFeからなる下地層102、厚さ1
5nmのPdPtMnからなる交換結合層104、厚さ
3nmのCoFeBからなるピン強磁性層106、厚さ
4nmのCuからなる非磁性中間層108、厚さ7nm
のフリー強磁性層130、厚さ1nmのCuと厚さ10
nmのAuからなる電極110とを積層した。
【0048】フリー強磁性層130は、厚さ1nmのC
oFeBからなる強磁性金属層131、厚さ2nmのC
uからなる非磁性金属層132、厚さ1nmのCoFe
Bからなる強磁性金属層133、厚さ2nmのCuから
なる非磁性金属層134、厚さ1nmのCoFeBから
なる強磁性金属層135とを有する。 (比較例2)図3に示す構造に適用された、積層フェリ
構造を有するボトム型スピンバルブ膜(図示せず)を比
較例として作成した。上述した下部シールド兼下部電極
層52上に、下層から上層に順に、上述した厚さ5nm
のTaと厚さ2nmのNiFeからなる下地層102、
上述した厚さ15nmのPdPtMnからなる交換結合
層104、図7を参照して後述される厚さ7.8nmの
積層フェリ構造を有するピン強磁性層140、上述した
厚さ4nmのCuからなる非磁性中間層110、厚さ3
nmのCoFeBからなるフリー強磁性層210、厚さ
1nmのCuと厚さ10nmのAuからなる電極110
を積層した。ピン強磁性層140は、厚さ4nmのCo
FeBからなる第1のピン強磁性層142、厚さ0.8
nmのRuからなる反強磁性交換結合層144、厚さ4
nmのCoFeBからなる第2のピン強磁性層146か
ら構成される。 (実施例3)図7に示すように、本発明の第3実施例の
積層フェリ構造を有するボトム型スピンバルブ膜100
Bを作成した。ここで、図7は、図3に示す構造に適用
可能なスピンバルブ膜100Bの拡大断面図である。下
部シールド兼下部電極層52に、下層から上層に順に、
厚さ5nmのTaと厚さ2nmのNiFeからなる下地
層102、厚さ15nmのPdPtMnからなる交換結
合層104、厚さ7.8nmの積層フェリ構造を有する
ピン強磁性層140、厚さ4nmのCuからなる非磁性
中間層108、厚さ5nmのフリー強磁性層120、厚
さ1nmのCuと厚さ10nmのAuからなる電極11
0を積層した。
【0049】上述したように、フリー強磁性層120
は、厚さ1.5nmのCoFeBからなる強磁性金属層
122、厚さ2nmのCuからなる非磁性金属層12
4、厚さ1.5nmのCoFeBからなる強磁性金属層
126とを有する。ピン強磁性層140は、厚さ4nm
のCoFeBからなる第1のピン強磁性層142、厚さ
0.8nmのRuからなる反強磁性交換結合層144、
厚さ4nmのCoFeBからなる第2のピン強磁性層1
46から構成される。 (実施例4)図3に示す構造に適用可能な本発明による
第4実施例の積層フェリ構造を有するボトム型スピンバ
ルブ膜100C(図示せず)を作成した。下部シールド
兼下部電極層52に、下層から上層に順に、上述した厚
さ5nmのTaと厚さ2nmのNiFeからなる下地層
102、上述した厚さ15nmのPdPtMnからなる
交換結合層104、上述した厚さ7.8nmの積層フェ
リ構造を有するピン強磁性層140、上述した厚さ4n
mのCuからなる非磁性中間層108、上述した厚さ7
nmのフリー強磁性層130、上述した厚さ1nmのC
uと厚さ10nmのAuからなる電極110を積層し
た。
【0050】上述したように、フリー強磁性層130
は、厚さ1nmのCoFeBからなる強磁性金属層13
1、厚さ2nmのCuからなる非磁性金属層132、厚
さ1nmのCoFeBからなる強磁性金属層133、厚
さ2nmのCuからなる非磁性金属層134、厚さ1n
mのCoFeBからなる強磁性金属層135とを有す
る。ピン強磁性層140は、厚さ4nmのCoFeBか
らなる第1のピン強磁性層142、厚さ0.8nmのR
uからなる反強磁性交換結合層144、厚さ4nmのC
oFeBからなる第2のピン強磁性層146から構成さ
れる。 (比較例3)図3に示す構造に適用された、デュアル
(Dual)型スピンバルブ膜(図示せず)を比較例と
して作成した。上述した下部シールド兼下部電極層52
上に、下層から上層に順に、上述した厚さ5nmのTa
と厚さ2nmのNiFeからなる下地層102、厚さ1
5nmのPdPtMnからなる第1の交換結合層104
A、厚さ3nmの第1のピン強磁性層106A、厚さ4
nmのCuからなる第1の非磁性中間層108A、厚さ
3nmのCoFeBからなるフリー強磁性層210、厚
さ4nmのCuからなる第2の非磁性中間層152、厚
さ3nmのCoFeBからなる第2のピン強磁性層15
4、厚さ15nmのPdPtMnからなる第2の交換結
合層156、厚さ5nmのTaと厚さ10nmのAuか
らなる保護層158を積層した。なお、層104A乃至
158については図8を参照して後述される。 (実施例5)図8に示すように、本発明の第5実施例の
デュアル型スピンバルブ膜100Dを作成した。ここ
で、図8は、図3に示す構造に適用可能なスピンバルブ
膜100Dの拡大断面図である。上述した下部シールド
兼下部電極層52上に、下層から上層に順に、厚さ5n
mのTaと厚さ2nmのNiFeからなる下地層10
2、厚さ15nmのPdPtMnからなる第1の交換結
合層104A、厚さ3nmの第1のピン強磁性層106
A、厚さ4nmのCuからなる第1の非磁性中間層10
8A、厚さ5nmのフリー強磁性層120、厚さ4nm
のCuからなる第2の非磁性中間層152、厚さ3nm
のCoFeBからなる第2のピン強磁性層154、厚さ
15nmのPdPtMnからなる第2の交換結合層15
6、厚さ5nmのTaと厚さ10nmのAuからなる電
極付保護層158を積層した。なお、層104A乃至1
06Aは、名称は違うが実質的に層104乃至106と
同様である。
【0051】上述したように、フリー強磁性層120
は、厚さ1.5nmのCoFeBからなる強磁性金属層
122、厚さ2nmのCuからなる非磁性金属層12
4、厚さ1.5nmのCoFeBからなる強磁性金属層
126とを有する。 (比較例4)図3に示す構造に適用された、比較例とし
ての従来のトップ(Top)型スピンバルブ膜(図示せ
ず)を作成した。上述した下部シールド兼下部電極層5
2に、下層から上層に順に、上述した厚さ5nmのTa
と厚さ2nmのNiFeからなる下地層102、上述し
た厚さ3nmのCoFeBからなるフリー強磁性層21
0、厚さ4nmのCuからなる非磁性中間層160、厚
さ3nmのCoFeBからなるピン強磁性層162、厚
さ15nmのPdPtMnからなる交換結合層164、
厚さ5nmのTaと厚さ10nmのAuからなる電極付
保護膜158を積層した。なお、層160乃至164は
図9を参照して後述される。 (実施例6)図9に示すように、本発明による第6の実
施例のトップ型スピンバルブ膜100Eを作成した。こ
こで、図8は、図3に示す構造に適用可能なスピンバル
ブ膜100Eの拡大断面図である。下部シールド兼下部
電極層52に、下層から上層に順に、厚さ5nmのTa
からなる下部シールド兼下部電極層102、厚さ2nm
のNiFeからなる下地層104、厚さ5nmのフリー
強磁性層、厚さ4nmのCuからなる非磁性中間層16
0、厚さ3nmのCoFeBからなるピン強磁性層16
2、厚さ15nmのPdPtMnからなる交換結合層1
64、厚さ5nmのTaと厚さ10nmのAuからなる
電極付保護膜158を積層した。
【0052】上述の比較例及び実施例において、各合金
層の代表的な組成(原子体積率)は81Ni−19F
e、89Co−9Fe−2B、30Pd−18Pt−5
2Mnである。
【0053】成膜後、2テスラ印加磁界の下で、PdP
tMn交換結合層の規則化のため、280℃、3時間の
真空磁場中熱処理を行った。
【0054】通常のフォトリソグラフィ技術及びイオン
ミリング法を用いて素子を0.3×0.3μm〜1×1
μmの大きさに加工し、素子以外の部分を約70nm厚
のAl絶縁層53をマグネトロンスパッタ法によ
り成膜した後、300nm厚のCu上部電極層を成膜し
て上部シールド兼上部電極層40を形成した。
【0055】素子特性は、±500Oe(エルステッ
ド)の磁場印加範囲で四端子法により磁気抵抗曲線を測
定した。
【0056】CPP構造素子では、素子抵抗R及び素子
抵抗変化ΔRが素子断面積Aに反比例するため、これら
の積RA及びΔRAは磁気抵抗効果膜ごとに一定とな
る。
【0057】このため、素子特性を表す指標としてRA
及びΔRAを用いる。CIP構造におけるMR比(%)
はΔRA/RAで表される。素子評価結果を表1に示
す。なお、表1においては、便宜上、比較例1、実施例
1、2、比較例2、実施例3、4、比較例3、実施例
5、比較例6、実施例6の順に、試料1乃至10と表示
している。
【0058】
【表1】
【0059】表1から理解されるように、フリー強磁性
層を構成する強磁性金属層数を増加することにより、い
ずれの構成のスピンバルブ素子においても1.5から2
倍程度のΔRA及びMR比の増加が確認された。
【0060】下地層102におけるTaはNiFeの結
晶性や軟磁気特性の改善のために使用される。電極11
0のCuはフリー層126、210等のCoとの相性か
ら使用される。また、保護層158のTaはMnとの相
性から使用され、積層部の劣化防止効果を有するキャッ
プ層として機能する。
【0061】また、第3及び第4の実施例では、CoF
eB/Ru/CoFeB構造を適用したピン層140
は、CoFeB同士が反強磁性結合(磁化方向が反平
行)して、ピン層140から発生する磁界を低減する。
かかる効果は、磁界抵抗検出の線形化(即ち、信号の対
称化)の維持に効果的であり、本発明のように高感度化
を追求する環境で適用されるとその効果は大きい。
【0062】再び図1に戻って、アクチュエータ21
は、図1には図示しないボイスコイルモータと、支軸1
5と、キャリッジ16とを有する。
【0063】ボイスコイルモータには当業界で既知のい
かなる技術をも適用することができ、ここでは詳しい構
造の説明は省略する。例えば、ボイスコイルモータは、
筐体12内に固定された鉄板に固定された永久磁石と、
キャリッジ16に固定された可動磁石を有する。支軸1
5は、キャリッジ16に設けられた円筒中空孔に嵌合
し、筐体12内に図1の紙面に垂直に延びるように配置
される。キャリッジ16は、支軸15の周りに回転又は
揺動可能に設けられる剛体のアーム17と、このアーム
17の先端に取り付けられてアーム17から前方に延び
るサスペンション18とを備える。サスペンション18
は、例えば、ステンレス製のワトラス形サスペンション
であり、図示しないジンバルばねによってスライダ19
を片持ち支持する。また、サスペンション18はスライ
ダ19にリード線などを介して接続される配線部も支持
する。配線部は小さいので図1では省略されている。か
かるリード線を介して、ヘッド23と配線部との間でセ
ンス電流、書き込み情報及び読み出し情報が供給及び出
力される。スライダ19には、磁気ディスク13の表面
に抗して弾性力がサスペンション18から加えられてい
る。
【0064】図11に、HDD11の制御系70の制御
ブロック図を示す。HDD11の制御系70は、制御部
71、インターフェース72、ハードディスクコントロ
ーラ(以下、「HDC」という。)73、ライト変調部
74、リード復調部75、センス電流制御部76、ヘッ
ドIC77とを有し、コントロールボードなどとしてH
DD11内に具現化される。もちろん、ヘッドIC77
のみがキャリッジ16に装着されるなど、一体的に構成
されなくてもよい。
【0065】制御部71は、CPU、MPUなど名称の
如何を問わずいかなる処理部を含み、制御系70の各部
を制御する。インターフェース72は、例えば、HDD
11を上位装置であるパーソナルコンピュータ(以下、
「PC」という。)などの外部装置に接続する。HDC
73は、リード復調部75によって復調されたデータを
制御部71に送信したり、ライト変調部74にデータを
送信したり、センス電流制御部76に制御部71によっ
て設定された電流値を送信したりする。また、図11で
は、制御部71がスピンドルモータ14とアクチュエー
タ21(のモータ)をサーボ制御するが、HDC73が
かかるサーボ制御機能を有してもよい。ライト変調部7
4は、例えば、インターフェース72を介して上位装置
から供給され、インダクティブヘッド30によってディ
スク13に書き込まれるデータを変調してヘッドIC7
2に供給する。リード復調部75はMRヘッド素子50
がディスク13読み取ったデータをサンプリングして元
の信号に復調する。ライト変調部74とリード復調部7
5が一体の信号処理部として把握されてもよい。ヘッド
IC77はプリアンプとして機能する。なお、各部には
当業界で既知のいかなる構成をも適用することができる
ので、その詳細な構造はここでは省略する。
【0066】HDD11の動作において、制御部71
は、スピンドルモータ14を駆動してディスク13を回
転させる。ディスク13の回転に伴う空気流をスライダ
19とディスク13との間に巻き込み微小な空気膜を形
成し、スライダ19にはディスク面から浮上する浮力が
作用する。一方、サスペンション18はスライダ19の
浮力と対向する方向に弾性押付力をスライダ19に加え
ている。かかる浮力と弾性力との釣り合いにより、スラ
イダ19とディスク13との間が一定に離間する。
【0067】次に、制御部71は、アクチュエータ21
を制御してキャリッジ16を支軸15回りに回動させ、
ヘッド23をディスク13の目的のトラック上にシーク
させる。本実施形態は、このようにスライダ19の軌跡
が支軸15の周りに円弧を描くスイングアーム式である
が、本発明は、スライダ19の軌跡が直線状であるリニ
ア式の適用を妨げるものではない。
【0068】書き込み時には、制御部71は、インター
フェース72を介して図示しないPCなどの上位装置か
ら得たデータを受信し、インダクティブヘッド素子30
を選択し、HDC73を介してライト変調部74に送信
する。これに応答して、ライト変調部74はデータを変
調した後に当該変調されたデータをヘッドIC77に送
信する。ヘッドIC77は、かかる変調されたデータを
増幅した後でインダクティブヘッド素子30に書き込み
電流として供給する。これにより、インダクティブヘッ
ド素子30は目的のトラックにデータを書き込む。
【0069】読み出し時には、制御部71は、MRヘッ
ド素子50を選択し、所定のセンス電流を、HDC73
を介してセンス電流制御部76に送信する。これに応答
して、センス電流制御部76はセンス電流を、ヘッドI
C77を介してMRヘッド素子50に供給する。本実施
形態では、センス電流をMRヘッド素子50の積層方向
に印加するCPP構造を採用してCIP構造よりも高い
センス電流を流すことができると共にMR変化率の高感
度を有する。また、フリー層を強磁性層と非磁性層の積
層構造としているので、両層間の界面が増加して通常の
スピンバルブ膜よりも更に磁気抵抗変化率を増加させて
感度を向上させている。このため、ディスク13の面記
録密度に伴って縮小されるビットサイズに対応して小型
化されたMRヘッド素子50においても高い読み取り性
能を有する。
【0070】また、MRヘッド素子50は、スピンバル
ブ膜100を使用しているために多層膜GMR膜を使用
する場合に比べて磁区制御とヒステリシス低減が容易で
ある。加えて、本実施形態では、MRヘッド素子50の
フリー層内で分離された強磁性層の磁化方向は平行であ
るので磁区制御とヒステリシス制御の容易性の実効を図
っている。
【0071】信号磁界に応じて変化するMRヘッド素子
50の電気抵抗変化に基づくデータは、ヘッドIC77
によって増幅され、その後、リード復調部75に供給さ
れて元の信号に復調される。復調された信号は、HDC
73、制御部71、インターフェース72を介して、図
示しない上位装置に送信される。
【0072】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明はこれらの実施の形態に限定されず、その要旨の
範囲内で様々な変形及び変更が可能である。例えば、本
発明は、磁気ヘッドのみならず磁気センサ(例えば、変
位や角度を検出する磁気ポテンショメータ、磁気カード
の読み取りや磁気インクで印刷された紙幣の認識など)
にも適用可能である。
【0073】(付記1) 実質的に磁化方向が固定され
た第1の強磁性層と、外部磁界に対して自由に磁化方向
を変化させる第2の強磁性層と、前記第1及び第2の強
磁性層を分離する非磁性中間層とを有する積層膜と、当
該積層膜の積層方向にセンス電流を印加する手段を有す
る磁気抵抗効果素子であって、前記第2の強磁性層は、
非磁性金属層によって積層方向に分離された2つ以上の
強磁性金属層から構成されることを特徴とする磁気抵抗
効果素子。(1) (付記2) 前記第2の強磁性層を構成する前記2つ以
上の強磁性金属層のそれぞれの磁化方向は平行であるこ
とを特徴とする付記1記載の磁気抵抗効果素子。(2) (付記3) 前記第2の強磁性層を構成する前記非磁性
金属層は、前記第2の強磁性層を構成する前記強磁性金
属層と積層した際にスピン依存散乱を生じさせることを
特徴とする付記1記載の磁気抵抗効果素子。(3) (付記4) 前記第2の強磁性層を構成する前記非磁性
金属膜はCuからなることを特徴とする付記1記載の磁
気抵抗効果素子。
【0074】(付記5) 前記第2の強磁性層を構成す
る前記非磁性金属膜はAgからなることを特徴とする付
記1記載の磁気抵抗効果素子。
【0075】(付記6) 前記第2の強磁性層を構成す
る前記非磁性金属膜はAuからなることを特徴とする付
記1記載の磁気抵抗効果素子。
【0076】(付記7) 前記第1の強磁性層は、強磁
性金属層、非磁性金属層及び強磁性金属層によってこの
順に構成されている積層膜で構成され、前記第1の強磁
性層を構成する前記2つの強磁性金属層のそれぞれ磁化
方向は前記第1の強磁性層を構成する前記非磁性金属層
を介して反平行であることを特徴とする付記1記載の磁
気抵抗効果素子。(4) (付記8) 前記第1の強磁性層を構成する前記強磁性
金属層、前記非磁性金属層、及び、前記強磁性金属層
は、Co系、Ru及びCo系の積層である付記7記載の
磁気抵抗効果素子。
【0077】(付記9) 前記第1の強磁性層、前記非
磁性中間層及び前記第2の強磁性層が、この順に、基板
上に積層されていることを特徴とする付記1記載の磁気
抵抗効果素子。(5) (付記10) 前記第2の強磁性層上に積層された前記
第2の非磁性中間層と、当該第2の非磁性中間層上に積
層され、実質的に磁化が固定されている第2の強磁性層
とを更に有することを特徴とする付記9記載の磁気抵抗
効果素子。(6) (付記11) 前記第2の強磁性層、前記非磁性中間層
及び前記第1の強磁性層が、この順に、基板上に積層さ
れていることを特徴とする付記1記載の磁気抵抗効果素
子。(7) (付記12) 前記第2の強磁性層を構成する前記2つ
以上の強磁性金属層のそれぞれの厚さは、1乃至2nm
である付記1記載の磁気抵抗効果素子。
【0078】(付記13) 前記第2の強磁性層の厚さ
は、3乃至10nmである付記1記載の磁気抵抗効果素
子。
【0079】(付記14) 前記第2の強磁性層の厚さ
は、5乃至6nmである付記1記載の磁気抵抗効果素
子。
【0080】(付記15) 前記積層膜はスピンバルブ
膜である付記1記載の磁気抵抗効果素子。
【0081】(付記16) 前記第2の強磁性層を構成
する前記2つ以上の強磁性金属層の少なくとも一はCo
FeBであることを特徴とする付記1記載の磁気抵抗効
果素子。
【0082】(付記17) 実質的に磁化方向が固定さ
れた第1の強磁性層と、外部磁界に対して自由に磁化方
向を変化させる第2の強磁性層と、前記第1及び第2の
強磁性層を分離する非磁性中間層とを有する積層膜と、
当該積層膜の積層方向にセンス電流を印加する手段とを
有する磁気抵抗効果素子であって、前記第1及び第2の
強磁性層の少なくとも一方は、前記積層膜の積層方向に
おいて非磁性部と強磁性部が積層されている構造を有す
ることを特徴とする磁気抵抗効果素子。(8) (付記18) 付記1乃至17のうちいずれか一項の磁
気抵抗効果素子と、前記センス電流を供給する手段と、
信号磁界に応じて変化する前記磁気抵抗効果素子の電気
抵抗の変化から信号を読み取る手段とを有することを特
徴とする読み取りヘッド。(9) (付記19) 付記18記載の読み取りヘッドと書き込
みヘッドを含むヘッド部と、当該ヘッド部によって記録
再生される磁気記録担体を駆動する駆動部とを有するド
ライブ。(10) (付記20) 前記磁気記録担体の面記録密度は100
Gb/in以上である付記19記載のドライブ。
【0083】
【発明の効果】本発明の特徴によれば、スピンバルブ膜
等の磁気抵抗効果膜を用いたCPP構造素子において、
フリー強磁性層を非磁性金属層によって積層方向に分離
された2つ以上の強磁性金属層とすることにより、磁性
/非磁性界面での伝導電子のスピン方向に依存した散乱
効果を増加させることが可能となる。この結果、効果的
な素子出力の向上を図ることができる。本発明を適用し
た磁気ヘッドは面記録密度の高い磁気記録担体に対応す
ることができる。以上、本発明により、磁気抵抗センサ
の高MR比か高感度化が可能となり、超高密度磁気記録
装置のリードヘッド用磁気抵抗センサを提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一例としてのハードディスクドライ
ブの内部構造を示す平面図である。
【図2】 図1に示すハードディスクドライブのスライ
ダの拡大斜視図である。
【図3】 図2に示すスライダに搭載されるヘッドの積
層構造を示す拡大断面図である。
【図4】 図3に示すヘッドのスピンバルブ膜の構造に
適用された本発明の実施例に対する比較例の拡大断面図
である。
【図5】 図3に示すヘッドのスピンバルブ膜の構造に
適用可能な本発明の第1実施例の拡大断面図である。
【図6】 図3に示すヘッドのスピンバルブ膜の構造に
適用可能な本発明の第2実施例の拡大断面図である。
【図7】 図3に示すヘッドのスピンバルブ膜の構造に
適用可能な本発明の第3実施例の拡大断面図である。
【図8】 図3に示すヘッドのスピンバルブ膜の構造に
適用可能な本発明の第5実施例の拡大断面図である。
【図9】 図3に示すヘッドのスピンバルブ膜の構造に
適用可能な本発明の第6実施例の拡大断面図である。
【図10】 図3に示すヘッドのスピンバルブ膜の構造
に適用可能な本発明の第6実施例の拡大断面図である。
【図11】 図2に示すハードディスクドライブの制御
系を説明するブロック図である。
【符号の説明】
2 磁性層 4 非磁性層 11 ハードディスクドライブ 23 ヘッド 50 磁気抵抗ヘッド素子 100 スピンバルブ膜 120 フリー強磁性層 122 第1のフリー強磁性層 124 非磁性金属層 126 第2のフリー強磁性層 130 フリー強磁性層 131 第1のフリー強磁性層 132 第1の非磁性層 133 第2のフリー強磁性層 134 第2の非磁性層 135 第3のフリー強磁性層
フロントページの続き (72)発明者 長坂 恵一 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 瀬山 喜彦 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 田中 厚志 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 5D034 BA04 BA05 BA09 CA04 CA08

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的に磁化方向が固定された第1の強
    磁性層と、外部磁界に対して自由に磁化方向を変化させ
    る第2の強磁性層と、前記第1及び第2の強磁性層を分
    離する非磁性中間層とを有する積層膜と、当該積層膜の
    積層方向にセンス電流を印加する手段を有する磁気抵抗
    効果素子であって、 前記第2の強磁性層は、非磁性金属層によって積層方向
    に分離された2つ以上の強磁性金属層から構成されるこ
    とを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  2. 【請求項2】 前記第2の強磁性層を構成する前記2つ
    以上の強磁性金属層のそれぞれの磁化方向は平行である
    ことを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果素子。
  3. 【請求項3】 前記第2の強磁性層を構成する前記非磁
    性金属層は、前記第2の強磁性層を構成する前記強磁性
    金属層と積層した際にスピン依存散乱を生じさせること
    を特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果素子。
  4. 【請求項4】 前記第1の強磁性層は、強磁性金属層、
    非磁性金属層及び強磁性金属層によってこの順に構成さ
    れている積層膜で構成され、 前記第1の強磁性層を構成する前記2つの強磁性金属層
    のそれぞれ磁化方向は前記第1の強磁性層を構成する前
    記非磁性金属層を介して反平行であることを特徴とする
    請求項1記載の磁気抵抗効果素子。
  5. 【請求項5】 前記第1の強磁性層、前記非磁性中間層
    及び前記第2の強磁性層が、この順に、基板上に積層さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果
    素子。
  6. 【請求項6】 前記第2の強磁性層上に積層された前記
    第2の非磁性中間層と、 当該第2の非磁性中間層上に積層され、実質的に磁化が
    固定されている第2の強磁性層とを更に有することを特
    徴とする請求項5記載の磁気抵抗効果素子。
  7. 【請求項7】 前記第2の強磁性層、前記非磁性中間層
    及び前記第1の強磁性層が、この順に、基板上に積層さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果
    素子。
  8. 【請求項8】 実質的に磁化方向が固定された第1の強
    磁性層と、外部磁界に対して自由に磁化方向を変化させ
    る第2の強磁性層と、前記第1及び第2の強磁性層を分
    離する非磁性中間層とを有する積層膜と、当該積層膜の
    積層方向にセンス電流を印加する手段とを有する磁気抵
    抗効果素子であって、 前記第1及び第2の強磁性層の少なくとも一方は、前記
    積層膜の積層方向において非磁性部と強磁性部が積層さ
    れている構造を有することを特徴とする磁気抵抗効果素
    子。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のうちいずれか一項の磁
    気抵抗効果素子と、 前記センス電流を供給する手段と、 信号磁界に応じて変化する前記磁気抵抗効果素子の電気
    抵抗の変化から信号を読み取る手段とを有することを特
    徴とする読み取りヘッド。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の読み取りヘッドと書き
    込みヘッドを含むヘッド部と、 当該ヘッド部によって記録再生される磁気記録担体を駆
    動する駆動部とを有するドライブ。
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