しかしながら、上記従来の第1の制御基板ケースおよび従来の第2の制御基板ケースのように、ICタグシール自体に予め切断個所を設けたり、ICタグシール自体の強度を予め低いものに設定して、不正行為者がICタグシールにアクセスした際に、簡単にICタグシールが破断等するように構成した場合には、そもそもICタグシール貼り付け時に当該ICタグシールが破断してしまい、不正行為が行われる前にICタグシールの機能が失われ、不正行為の事実の有無を検知するという目的を果たすことができなくなるという問題があった。これは、上記従来の第2の制御基板ケースのように両貼付部を跨るようにICタグシールを折り曲げて貼り付ける場合には、ICタグシールに負荷がかかるため特に顕著な問題となる。
また、仮に破断せずにICタグシールを貼り付けることができたとしても、当該ICタグシールが、制御基板ケースに剥き出しの状態で貼り付けられているため、制御基板ケースを遊技機に搭載する時や、何らかの点検等を行う際の接触などによって、前記ICタグシールが簡単に破断してしまうとゆう問題があった。
これは、発明の究極の目的が、ICタグシールが破断したこと自体を検知することではなく、不正行為者の不正な行為によってICタグシールが破断されたことを検知することであることを考えると、本末転倒な結果となる。
また、制御基板ケースへの不正開放または不正操作によって破断した前記ICタグシールの1箇所を丁寧に調整することによりICチップ部またはおよび送受信アンテナ部が修復された場合に、前記制御基板ケースへの不正開放または不正操作をリーダーによって検知出来ないという問題もあった。
そこで本発明者らは、内部に制御基板が格納される制御基板ケースであって、ICタグシール貼付部がそれぞれに形成され、互いに分離可能な複数のケース体と、前記ICタグシール貼付部間を跨ぐように張り付けられ、ICチップとアンテナとを備えるICタグシールと、前記ICタグシール貼付部の係止位置に形成された被係止部に係止部が係止され、当該ICタグシール貼付部を包囲して前記ICタグシールを保護する保護ケースと、前記保護ケース内の一部に配設され、前記保護ケースを取り外す際に前記ICタグシールを切断するICタグシール切断手段とを備え、前記ICタグシール切断手段が、前記保護ケースを取り外すために前記ICタグシール貼付部の前記係止位置から前記保護ケースが引き抜かれた際に前記ICタグシールの少なくとも一部を切断するように構成するという本発明の技術的思想に着眼して、さらに研究開発を重ねた結果、通常時には、ICタグシールを外部との接触およびアクセスから保護するとともに、前記保護ケースが引き抜かれたときには、不正行為が行われた可能性があることを適確に把握するという目的を達成する本発明に到達した。
また本発明者らは、内部に制御基板が格納される制御基板ケースであって、ICタグシール貼付部がそれぞれに形成され、互いに分離可能な複数のケース体と、前記ICタグシール貼付部間を跨ぐように張り付けられ、ICチップとアンテナとを備えるICタグシールと、前記ICタグシール貼付部の係止位置に形成された被係止部に係止部が係止され、当該ICタグシール貼付部を包囲して前記ICタグシールを保護する保護ケースと、前記保護ケース内の一部に配設され、前記保護ケースを取り外す際に前記ICタグシールを切断するICタグシール切断手段とを備え、前記ICタグシール切断手段が、前記保護ケースを取り外すために前記ICタグシール貼付部の前記係止位置から前記保護ケースが引き抜かれた際に前記ICタグシールの少なくとも2箇所を切断するように構成するという本発明の技術的思想に着眼して、さらに研究開発を重ねた結果、ICタグシール切断後に切断面を綺麗に元に戻された場合でも、ICタグシールの切断事実の有無を確実に検知し、制御基板に対する不正行為が行われた可能性があることを適確に把握するという目的を達成する本発明に到達した。
本発明(請求項1に記載の第1発明)の制御基板ケースは、
内部に制御基板が格納される制御基板ケースであって、
ICタグシール貼付部がそれぞれの側面の一部に突設して形成され、互いに分離可能な複数のケース体と、
前記ICタグシール貼付部間を跨ぐように張り付けられ、ICチップとアンテナとを備えるICタグシールと、
前記ICタグシール貼付部の係止位置に形成された被係止部に係止部が係止され、当該ICタグシール貼付部を包囲して前記ICタグシールを保護する保護ケースと、
前記保護ケース内の一部に配設され、前記保護ケースを取り外す際に前記ICタグシールを切断するICタグシール切断手段とを備え、
前記ICタグシール貼付部の係止位置から前記ICタグシール貼付部の端部にかけてスライド溝が形成され、
前記保護ケースが取り外され、前記保護ケースの前記係止部が前記ICタグシール貼付部の前記係止位置から前記複数のケース体のうち少なくとも一方のケース体の前記側面に沿って形成された前記スライド溝に沿ってスライドさせられた際に、前記ICタグシール切断手段が、前記ICタグシールの少なくとも一部を切断するように構成されている
ものである。
本発明(請求項2に記載の第2発明)の制御基板ケースは、
前記第1発明において、
前記スライド溝が、前記複数のケース体の前記側面に沿って形成され、
前記ICタグシール切断手段が、前記ICタグシールの少なくとも2箇所を切断する
ものである。
本発明(請求項3に記載の第3発明)の制御基板ケースは、
前記第1発明または前記第2発明において、
前記保護ケースの係止部が、係合爪部を備え、
当該係合爪部が、前記ICタグシールを切断する前記ICタグシール切断手段を兼ねる
ものである。
本発明(請求項4に記載の第4発明)の制御基板ケースは、
前記第3発明において、
前記係合爪部が、前記保護ケースと一体成形されている
ものである。
本発明(請求項5に記載の第5発明)の制御基板ケースは、
前記第1発明または前記第2発明において、
前記ICタグシール切断手段によって前記ICタグシールの前記ICチップと前記アンテナ部の境界近傍の前記アンテナ部を切断する
ものである。
本発明(請求項6に記載の第6発明)の制御基板ケースは、
前記第1発明ないし前記第5発明のいずれかにおいて、
前記保護ケースの一部が、その他の部分に対して脆弱性を有し、
前記保護ケースをスライドさせて前記保護ケースを取り外した際に前記ICタグシール貼付部との接触によって前記保護ケースの一部が破断する
ものである。
本発明(請求項7に記載の第7発明)の制御基板ケースは、
前記第1発明ないし前記第6発明のいずれかにおいて、
前記ICタグシール貼付部が、前記ICタグシール切断手段に対応する部位に前記ICタグシール切断手段の侵入を許容するための溝部を備えている
ものである。
上記構成より成る第1発明の制御基板ケースは、前記ICタグシール貼付部の係止位置に形成された被係止部に係止部が係止され、当該ICタグシール貼付部を包囲して前記ICタグシールを保護する前記保護ケースを取り外すために、互いに分離可能な複数のケース体の側面の一部に突設してそれぞれに形成され、ICタグシールが跨ぐように貼り付けられた前記ICタグシール貼付部の前記係止位置から前記保護ケースが不正行為者によって取り外され、前記保護ケースの前記係止部が前記ICタグシール貼付部の前記係止位置から前記複数のケース体のうち少なくとも一方のケース体の前記側面に沿って形成された前記スライド溝に沿ってスライドさせられた際に、前記保護ケース内の一部に配設された前記ICタグシール切断手段が前記ICタグシールの少なくとも一部を切断するので、通常時には、ICタグシールを外部との接触およびアクセスから保護するとともに、前記保護ケースがスライドさせられたときには、不正行為が行われた可能性があることを適確に把握できるという効果を奏する。
上記構成より成る第2発明の制御基板ケースは、前記第1発明において、不正行為者によって保護ケースが前記複数のケース体の前記側面に沿って形成された前記スライド溝に沿ってスライドさせられた際に、前記ICタグシール切断手段によって前記ICタグシールの少なくとも2箇所が切断されるので、ICタグシール切断後に切断面を綺麗に元に戻された場合でも、ICタグシールの切断事実の有無を確実に検知し、制御基板に対する不正行為が行われた可能性があることを適確に把握できるという効果を奏する。
上記構成より成る第3発明の制御基板ケースは、前記第1発明または前記第2発明において、前記ICタグシール切断手段を兼ねた前記保護ケースの前記係止部の前記係合爪部が、前記ICタグシールを切断するので、部品点数が少なく、簡素な構成でコストダウンが可能となるという効果を奏する。
上記構成より成る第4発明の制御基板ケースは、前記第3発明において、前記係合爪部が前記保護ケースと一体成形されるので、さらに部品点数が少なく、簡素な構成でコストダウンが可能となるという効果を奏する。
上記構成より成る第5発明の制御基板ケースは、前記第1発明または前記第2発明において、前記ICタグシール切断手段によって前記ICタグシールの前記ICチップと前記アンテナ部の境界近傍の前記アンテナ部が切断されるので、有効アンテナ長を短くして、ICチップの通信機能を確実に抹消することができるという効果を奏する。
上記構成より成る第6発明の制御基板ケースは、前記第1発明ないし前記第5発明において、不正行為者が前記保護ケースをスライドさせて前記保護ケースを取り外した際に、その他の部分に対して脆弱性を有した前記保護ケースの一部が、前記ICタグシール貼付部との接触によって破断するので、リーダー・ライターによる検査に加え、目視による不正行為の検査も可能にするという効果を奏する。
上記構成より成る第7発明の制御基板ケースは、前記第1発明ないし前記6発明のいずれかにおいて、前記ICタグシール切断手段が、前記ICタグシール貼付部の前記ICタグシール切断手段に対応する部位に配設された溝部に侵入するので、ICタグシール切断手段によるICタグシールの切断をより確実に実現できるという効果を奏する。
以下、本発明の最良の実施形態について、実施例に基づき図面を用いて説明する。
本第1実施例の制御基板ケースは、図1ないし図13に示すように内部に主制御基板5が格納される主制御基板ケース3であって、ICタグシール貼付部302,312がそれぞれに形成され、互いに分離可能な複数のケース体としての前面ケース30および後面ケース31と、前記ICタグシール貼付部302,312間を跨ぐように張り付けられ、ICチップ63とアンテナ部62とを備えるICタグシール6と、前記ICタグシール貼付部302,312の係止位置に形成された被係止部としての溝部306,316に係止部としての係合爪部422d,422eが係止され、前記ICタグシール貼付部302,312を包囲して前記ICタグシール6を保護する保護ケース4と、前記保護ケース4内の一部に配設され、前記保護ケース4を取り外す際に前記ICタグシール6を切断するICタグシール切断手段とを備え、前記ICタグシール貼付部302,312の係止位置から前記ICタグシール貼付部302,312の他方の端部にかけてスライド溝としての溝部304,314が形成され、前記保護ケース4を取り外すために、前記保護ケース4の前記係合爪部422d,422eが前記ICタグシール貼付部302,312の前記係止位置から前記溝部304,314に沿ってスライドさせられた際に、前記ICタグシール切断手段が、前記ICタグシール6の2箇所を切断するように構成されている。
ここでパチンコ遊技機1は、図2に示すように前面枠10を備え、前面枠10には、遊技者が操作ハンドル11を操作することによって発射された遊技球が流下する遊技領域12を備える。当該遊技領域12の中央部には、様々な図柄等が変動表示される図示しない図柄変動表示装置が配設され、その下部には、図示しない始動入賞口が配設されている。当該始動入賞口に遊技球が入賞することを契機として遊技制御基板による大当たり抽選が行われる。前記始動入賞口の下部には、アタッカーが配設され、当該アタッカーは、大当たり発生時に所定回数だけ開放状態となり多数の遊技球が入賞するように構成されている。
盤裏13には、図3に示すように盤裏カバー2がヒンジ部20a,20bによって揺動自在に支持され、主制御基板ケース3が、前記盤裏カバー2とその一部が前後に重なり合うように、ヒンジ部31aおよび31bによって揺動自在に配設されている。これは、前後に重なり合う部材が存在する場合において、隠れた部位を容易に確認できるようにするための工夫である。
当該主制御基板ケース3は、図4に示すように図3中手前に位置する前面ケース30と、図3中後方に位置する後面ケース31とからなり、主制御基板5が、当該前面ケース30と後面ケース31との間に介装される。前記前面ケース30および前記後面ケース31は、ともに透光性材料によって構成され、外部から内部に格納された主制御基板5を視認できるようになっている。当該主制御基板5には、図示しないCPU、ROMおよびRAM等が実装されている。また、前記前面ケース30と後面ケース31とは、前面ケース30に配設されたカシメピン301a,301bを後面ケースのカシメ受け311a,311bにかしめるとともに、ICタグシール貼付部302,312において、ネジ305をネジ穴315に螺合することによって固定するものである。
前記前面ケース30の前記ICタグシール貼付部302は、図5に示すように前記前面ケース30の図3中左側面たる前面ケース側面303の一部に突設され、矩形の手前面302dには、後述するICタグシール切断手段としても機能する係合爪部422dの切断方向への移動を許容する矩形の横断面形状の溝部304が前記主制御基板ケース3の短手方向すなわち手前面302dの長手方向に沿って直線的に延在形成されている。
同様に前記後面ケース31の前記ICタグシール貼付部312は、前記後面ケース31の左側面たる後面ケース側面313の一部に突設され、前記前面ケース30のICタグシール貼付部302と向かい合うように形成されている。なお当該ICタグシール貼付部312の矩形の奥面312eには、前面ケース30の前記ICタグシール貼付部302と同様に後述するICタグシール切断手段としても機能する係合爪部422eの切断方向への移動を許容する矩形の横断面形状の溝部314が前記主制御基板ケース3の短手方向すなわち奥面312eの長手方向に沿って直線的に延在形成されている。
また溝部306,316が、図7に示すように前記ICタグシール貼付部302,312の前記溝部304,314内の一部に配設され、その深さが、前記溝部304,314の深さに比して深くなるように形成されている。後述する前記保護ケース4の係合爪部422d,422eは、前記溝部306,316に係合支持され、前記保護ケース4を係止位置に安定的に係止するように構成されているものである。
次にICタグシール6の具体的構成について、図6を用いて説明する。
前記ICタグシール6は、図6(B)中のA−A線に沿って切断した断面を示す図6(C)に示すように、ベースシートたる表面60を備え、当該表面60の背面には粘着材が塗布され粘着層65が形成されている。また、ICチップ63とその両端部に延在するアンテナ部62とからなる長尺矩形形状のインレットが、前記粘着層65の対角線上の一部に位置するように配設されている。さらに、ICタグシール6をICタグシール貼付部302,312に貼り付けるまで、前記粘着層65と他の物との粘着を防止する剥離紙64を貼り付けておく。
前記インレットは、前記ICタグシール6の裏面を示す図6(B)に示すようにICチップ63とアンテナ部62より構成され、長尺状のアンテナ部62の中央付近にICチップ63が配置されており、当該ICチップ63は、固有の識別番号、すなわちID等の各種情報を記憶・格納するためのメモリーを備える。
本第1実施例のパチンコ遊技機1で用いるICタグシール6は、周波数帯域2.45GHzのパッシブ型の無線ICタグを採用しており、リーダー・ライター側のアンテナからICタグシール6に向けて電波としてエネルギーとコマンドを送信すると、当該ICタグシール6の中のアンテナ部62で電波を受け、この電波を前記ICチップ63内の図示しない整流回路に送る。ICチップ63は、当該整流回路において電波の高周波エネルギーを整流して直流に変換し、その電流をエネルギーとして使用するものである。
前記リーダー・ライター側からのコマンドが読み出し命令であれば、前記ICチップ63は、内蔵された前記メモリーからID情報等の各種データを読み出し、ICタグシールのアンテナ部62からリーダー・ライター側のアンテナに向けて電波を送信し、リーダー・ライター側との通信を行うものである。
上述したように、前記ICタグシール6が保有する各種情報は、ICチップ63のメモリーに格納された情報をリーダー・ライターとの無線通信において確認する方法が採られるが、人間の目視による確認も可能にするため、必要に応じて、前記ICタグシール6の表面を示す図6(A)に示すようにICタグシール6の表面60の一部に各種の情報を記載する情報記載部66を設ける。
前記ICタグシール6は、図8に示すように前記前面ケース30のICタグシール貼付部302と前記後面ケース31のICタグシール貼付部312とに跨るように貼り付けられる。すなわち、ICタグシール6の短辺の断面が、略コの字状になるようにICタグシール貼付部302,312に貼り付けられるものである。
また前記ICタグシール貼付部302に配設された前記溝部304,314は、貼り付けられたICタグシール6によってその一部が隠れるようになっており、前記溝部304,314内の前記溝部306,316は、前記ICタグシール6によって隠されないよう前記溝部304,314の端部近くに配設されている。さらに、前記ICタグシール6のアンテナ部62の一部が、前記溝部304,314上に位置するように貼り付けられるものである。
次に本第1実施例の保護ケース4の具体的構成について、図9(A)ないし(C)を用いて説明する。
前記保護ケース4は、非透光性材料によって構成される先端面40c、手前面40dおよび奥面40eによって開放面以外を覆うように略コの字状に構成される。
前記保護ケース4は、その前記手前面40dおよび前記奥面40eの内面にそれぞれ前記係合爪部422d,422eが突設され、当該係合爪部422d,422eは、テーパー4220d,4220eおよび垂直面4230d,4230eとその側面によって構成され、その縦断面が三角形形状となっている。
前記係合爪部422d,422eは、前記保護ケース4が前記ICタグシール貼付部302,312に取り付けられた際に、前記垂直面4230d,4230eが前記ICタグシール貼付部302,312の前記溝部304,314内の前記溝部306,316に係合して保護ケース4をICタグシール貼付部302,312に対して係合状態として、図5中右方へ移動させて前記保護ケース4を取り外すことが出来ないように構成されているものである。
また前記係合爪部422d,422eは、前記ICタグシール6を切断する前記ICタグシール切断手段を構成するものであって、前記係合爪部422d,422eの厚さTが非常に小さく設定されているため、前記係合爪部422d,422eがスライド溝としての前記溝部304,314をスライド移動した際に前記ICタグシール6を切断しやすいように構成されている。
さらに前記保護ケース4の前記先端面40c、手前面40dおよび奥面40e以外の面は開放面となっているため、前記手前面40dおよび前記奥面40eは、保護ケース4内方からの外方へ押しやる力によって外方に弾性変形可能となっている。
なお前記係合爪部422d,422eは、非透光性材料を射出成形して前記保護ケース4と一体成形されるものである。
以下上記構成より成る本第1実施例の制御基板ケースの作用および効果について説明する。
前記保護ケース4を前記ICタグシール貼付部302,312に取り付ける際の過程を、図10(A)ないし(C)および図11(A)ないし(C)を用いて説明する。
上記構成より成る本第1実施例のパチンコ遊技機において、前記保護ケース4が前記ICタグシール貼付部302,312に装着するために前記ICタグシール貼付部302,312の右側面方向からスライド移動させられると、前記保護ケース4の左開放面が前記ICタグシール貼付部302,312に差し掛かり、前記保護ケース4と前記ICタグシール貼付部302,312およびその上に貼られた前記ICタグシール6とが接触することなくスライド移動する。
前記保護ケース4の殆どが前記ICタグシール貼付部302,312を覆い隠す程にスライド移動して、図10(B)および図11(B)に示すように前記保護ケース4内部に突設された前記係合爪部422d,422eの前記テーパー4220d,4220eが、前記ICタグシール貼付部302,312の前記溝部304,314に到達すると、前記テーパー4220d,4220eが前記ICタグシール貼付部302,312に対して外方へ押しやられ、前記保護ケース4の前記手前面40dおよび前記奥面40eの図11(B)中右端部が外方に向かって弾性変形する。
これにより前記保護ケース4を前記ICタグシール貼付部302,312に対してさらにスライド移動させることが可能となり、前記手前面40dおよび奥面40eの拡開状態を維持しながら前記係合爪部422d,422eが前記ICタグシール貼付部302,312の係止位置を決める前記溝部306,316に到達するまで前記保護ケース4がスライド移動させられる。図11(C)に示すように、前記係合爪部422d,422eが前記溝部306,316に到達して、前記手前面40dおよび奥面40eの拡開状態から自然状態へと復帰することにより前記係合爪部422d,422eが前記溝部306,316に係合し、前記保護ケース4が前記ICタグシール貼付部302,312に対して係合された状態となる。
次に、保護ケース4が取り外される際の動作について、図12(A)ないし(C)および図13(A)ないし(C)を用いて説明する。
保護ケース4が、図12(A)に示す保護ケース4の装着状態から、図12(B)に示すように図中下方に向かって前記ICタグシール貼付部302,312からスライドさせられると、前記係合爪部422d,422eが前記溝部306,316から脱出して再び前記溝部304,314内をスライド移動する。この際前記係合爪部422d,422eの前記テーパー4220d,4220eが、前記ICタグシール6を前記溝部304,314に沿って切断しながら移動し、図12(C)に示すように前記ICタグシール6を直線的に切断し終わり、前記係合爪部422d,422eが前記溝部304,314から離脱すると、前記保護ケース4が前記ICタグシール貼付部302,312から取り外される。
なお本第1実施例においては、図14に示すように前記係合爪部422d,422eによって切断された前記ICタグシール6を展開すると、前記ICチップ63の両端部に延びたアンテナ部62のうち、前記ICチップ63から図中右上に延びたアンテナ部62の一箇所と前記ICチップ63から図中左下に延びたアンテナ部62の一箇所の合計2箇所が切断され、アンテナの実効長が短くなるものである。
上記作用を奏する本第1実施例の制御基板ケースは、前記ICタグシール貼付部302,312の係止位置に形成された被係止部としての前記溝部306,316に係止部としての前記係合爪部422d,422eが係止され、当該ICタグシール貼付部302,312を包囲して前記ICタグシール6を保護する前記保護ケース4を取り外すために、互いに分離可能な複数のケース体としての前記前面ケース30および前記後面ケース31にそれぞれに形成され、ICタグシール6が跨ぐように貼り付けられた前記ICタグシール貼付部302,312の前記係止位置から前記保護ケース4が不正行為者によって取り外され、前記保護ケース4の前記係合爪部422d,422eが前記ICタグシール貼付部302,312の前記係止位置から前記スライド溝としての前記溝部304,314に沿ってスライドさせられた際に、前記保護ケース4内の一部に配設された前記ICタグシール切断手段が前記ICタグシール6の2箇所を切断するので、通常時には、ICタグシール6を外部との接触およびアクセスから保護するとともに、前記保護ケース4がスライドさせられたときには、不正行為が行われた可能性があることを適確に把握できるという効果を奏する。
また本第1実施例の制御基板ケースは、不正行為者によって前記保護ケース4がスライドさせられた際に、前記ICタグシール切断手段としても機能する前記係合爪部422d,422eによって前記ICタグシール6の2箇所が切断されるので、ICタグシール6切断後に切断面を綺麗に元に戻された場合でも、ICタグシール6の切断事実の有無を確実に検知し、主制御基板5に対する不正行為が行われた可能性があることを適確に把握できるという効果を奏する。
さらに本第1実施例の制御基板ケースは、前記主制御基板ケース3が、互いに分離可能な前面ケース30と後面ケース31とによって構成されているため、当該主制御基板ケース3を開放して改竄の対象たる主制御基板5にアクセスするためには、前記前面ケース30と後面ケース31とに跨るように貼り付けられたICタグシール6の取り外しが必要なところ、このICタグシール6にアクセスするためには、当該ICタグシール6を保護する前記保護ケース4をスライドさせて取り外すことが必須となり、不正行為者によって、当該保護ケース4がスライドさせられると、確実に前記係合爪部422d,422eが前記ICタグシール6を切断するため、不正行為の痕跡を確実に残すことができるという効果を奏する。
また本第1実施例の制御基板ケースは、前記ICタグシール切断手段を兼ねた前記保護ケース4の前記係合爪部422d,422eが、前記ICタグシール6を切断するので、部品点数が少なく、簡素な構成でコストダウンが可能となるという効果を奏する。
さらに本第1実施例の制御基板ケースは、前記係合爪部422d,422eが前記保護ケース4と一体成形されるので、さらに部品点数が少なく、簡素な構成でコストダウンが可能となるという効果を奏する。
また本第1実施例の制御基板ケースは、前記ICタグシール切断手段としても機能する前記係合爪部422d,422eが、前記ICタグシール貼付部302,312の前記係合爪部422d,422eに対応する部位に配設された前記溝部304,314に侵入して移動するので、前記係合爪部422d,422eによるICタグシール6の切断をより確実に実現できるという効果を奏する。
さらに本第1実施例の制御基板ケースは、前記保護ケース4を非透光性材料によって構成して外部から視認できないようにしたので、不用意に当該保護ケース4を外した不正行為者に対して、ICタグシール6の切断により不正行為の痕跡が残ったことを認識させるので、その後の重大な不正行為(制御基板ケースの開放および制御基板の改竄等)をある程度抑制できるという効果を奏する。
本第2実施例の制御基板ケースは、図14ないし図25に示すように保護ケース4がさらに右側面40bを備える点、前記ICタグシール貼付部302,312にLの字状に接続される深さの異なる溝部307,317と溝部308,318が配設される点、前記ICタグシール貼付部302,312の先端面302c,312cのICタグシール切断手段70,71に対応する位置に溝部304,314が配設される点、および前記保護ケース4が透光性材料によって構成される点が上述の第1実施例との主な相違点であり、以下相違点を中心に説明する。
本第2実施例のICタグシール貼付部302,312について、図15を用いて詳細に説明する。
前記ICタグシール貼付部302は、実施例1同様前記前面ケース30の左側面たる前面ケース側面303の一部に突設され、後述するICタグシール切断手段70の切断方向への移動を許容する前記溝部304が、前記先端面302cの右端部付近から左端部に亘って直線的に形成されている。
同様に前記後面ケース31は、前記ICタグシール貼付部312が、前記後面ケース31の左側面たる後面ケース側面313の一部に突設され、前記前面ケース30のICタグシール貼付部302と向かい合うように形成されている。また後述するもう一つのICタグシール切断手段71の切断方向への移動を許容する前記溝部314が、前記溝部304同様、前記ICタグシール貼付部312の先端面312cの右端部付近から左端部に亘って直線的に形成されるものである。
また溝部307,317および溝部308,318が、前記ICタグシール貼付部302,312の手前面302dおよび奥面312eにおいてそれぞれ略Lの字状に接続されるように対称的に配設され、当該溝部307,317の深さh1が、図16に示すように前記溝部308,318の深さh2に対して浅くなるように設定されている。
ICタグシール6は、図17に示すように第1実施例と同様に前記前面ケース30のICタグシール貼付部302と前記後面ケース31のICタグシール貼付部312とに跨るように貼り付けられる。すなわち、ICタグシール6の短辺の貼り付け形状が、略コの字状になるようにICタグシール貼付部302,312に貼り付けられるものである。また前記溝部307,317および前記溝部308,318は、貼り付けられたICタグシール6によって隠れることのないような位置に配設され、一方前記ICタグシール切断手段70,71に対応する位置に配設された前記溝部304,314は、前記ICタグシール6によってその一部が隠されるようになっている。
次に本第2実施例の保護ケース4の具体的構成について、図18ないし図20を用いて説明する。
前記ICタグシール貼付部302,312に装着された前記保護ケース4は、透光性材料によって構成される先端面40c、手前面40dおよび奥面40eに加え、図19に示すようにその右端部に右側面40bを備えるものである。
また係合爪部422d,422eが、図19および図20に示すように前記手前面40dおよび前記奥面40e内面から突設成形され、テーパー4220d,4220eが、図20(A)中右方向の開放面に対して傾斜するように配設されるものである。当該係合爪部422d,422eは、前記ICタグシール貼付部302,312の前記溝部307,317を乗り越え、前記溝部308,318に到達したところで係合状態となるものである。
さらにICタグシール切断手段70,71が、図20(A)および(B)に示すように前記先端面40c内面から垂直方向に突設され、前記ICタグシール貼付部302,312の前記溝部304,314に対向するようになっている。
前記ICタグシール切断手段70,71は、三角形形状の背面部700とナイフエッジ状の鋭利なエッジ部701とによって構成され、当該エッジ部701,711が図20(B)中右方向、すなわちICタグシール切断手段70,71の進行方向に位置するように配設されているものである。
なお前記係合爪部422d,422eおよび前記ICタグシール切断手段70,71は、射出成形により前記保護ケース4と一体的に成形されるものである。
以下上記構成より成る本第2実施例の制御基板ケースの作用および効果について説明する。
前記保護ケース4を前記ICタグシール貼付部302,312に取り付ける際の過程について、図21(A)ないし(C)および図22(A)ないし(C)に基づき説明する。
上記構成より成る本第2実施例の制御基板ケースにおいて、前記保護ケース4が前記ICタグシール貼付部302,312に装着するために前記溝部307,317に沿って押し込まれると、図22(A)および(B)に示すように前記係合爪部422d,422eの前記テーパー4220d,4220eが、前記ICタグシール貼付部302,312の前記溝部307,317の端部に当接し、保護ケース4が押し込まれる力によって前記保護ケース4の前記手前面40dおよび前記奥面40eが外方に向かって弾性変形して拡開する。
これにより前記保護ケース4を前記ICタグシール貼付部302,312に対してさらに押し込むことが可能となり、図22(C)に示すように前記係合爪部422d,422eが前記溝部308,318に到達して、前記手前面40dおよび前記奥面40eが拡開状態から自然状態へと復帰することにより、前記保護ケース4が前記ICタグシール貼付部302,312に対して係合して、係止位置に係止される。
なおこの際前記ICタグシール切断手段70,71は、前記ICタグシール貼付部302,312の前記先端面302c,312cに配設された前記溝部304,314のICタグシール6によって隠されていない右端部に侵入する。
次に保護ケース4が取り外される際の動作について、図23(A)ないし(C)および図24(A)ないし(C)を用いて説明する。
前記保護ケース4が、図23(A)に示す保護ケース4の係止位置における装着状態から、図23(B)に示すように前記ICタグシール貼付部302,312から前記溝部308,318に沿って図中下方にスライドさせられると、前記溝部304,314内に侵入した前記ICタグシール切断手段70,71が、図24(A)および(B)に示すように前記溝部304,314に沿ってスライド移動し、その際前記ICタグシール切断手段70,71の進行方向に位置する前記エッジ部701,711が前記ICタグシール6を切断する。
そして前記エッジ部701,711が、図24(C)に示すように前記ICタグシール6の端部まで切断し終わり、前記ICタグシール切断手段70,71が前記ICタグシール貼付部302,312の前記溝部304,314から離脱すると、前記保護ケース4が前記ICタグシール貼付部302,312から取り外される。
なお本第2実施例においては、図25に示すように前記ICタグシール切断手段70,71によって切断された前記ICタグシール6を展開すると、前記ICチップ63の両端部に延びたアンテナ部62のうち前記ICチップ63と前記アンテナ部62の境界近傍の前記アンテナ部62がそれぞれ一箇所ずつ切断され、合計2箇所が切断されている。具体的には、前記ICチップ63から前記ICタグシール切断手段70,71によって切断された部分の中心までの距離d1が、前記ICチップ63から前記アンテナ部62の端部までの距離d2の3分の1未満に収まるように設定されている。
上記作用を奏する本第2実施例の制御基板ケースは、係合用の部材としての前記係合爪部422d,422eとICタグシール切断用の部材としての前記ICタグシール切断手段70,71を個別に配設したので、前記ICタグシール切断手段70,71の前記ICタグシール6を切断するために特化した鋭利な前記エッジ部701,711によって前記ICタグシール6を容易にかつ確実に切断することが出来るという効果を奏する。
またICタグシールを1箇所のみ切断した後に切断面を綺麗に元に戻された場合など、アンテナ部の有効範囲が充分に残存することに伴いICチップとアンテナ部とによる通信機能がなおも有効に働く場合があるが、本第2実施例の制御基板ケースは、2つの前記ICタグシール切断手段70,71によって前記ICタグシール6のアンテナ部62の2箇所を切断するだけではなく、前記ICタグシール切断手段70,71によって前記ICタグシール6の前記ICチップ63と前記アンテナ部62の境界近傍の前記アンテナ部62を切断するので、前記ICタグシール6のアンテナ部62の有効長範囲をリーダー・ライターとの通信機能が充分に働かなくなる範囲まで短く切断するため、上記のような問題を解消し、前記ICチップ63とアンテナ部62とによる通信機能を確実に抹消して、検査時にICタグシール6の切断事実の有無を確実に検知し、制御基板の改竄等の不正行為を的確に把握できるという効果を奏する。
さらに本第2実施例の制御基板ケースは、前記係合爪部422d,422eおよび前記ICタグシール切断手段70,71が前記保護ケース4と一体成形されるので、さらに部品点数が少なく、簡素な構成でコストダウンが可能となるという効果を奏する。
また本第2実施例の制御基板ケースは、前記保護ケース4が透光性材料によって構成されているので、保護ケース4内部(例えばICタグシール6やICタグシール切断手段70,71の存在)をあえて外部から把握できるようにして、不正行為者に対して不正行為の痕跡が残ることへの不安感を与え、これが抑止力となり、不正行為をある程度未然に防止できるという効果を奏する。
本第3実施例の制御基板ケースは、図26および図27に示すように、前記保護ケース4が、切断手段を備えた前記先端面40c、手前面40d、奥面40eおよび右側面40bに加え左側面40aを備える点、および当該左側面40aに前記保護ケース4のその他の部分に対して脆弱性を付加した点が、上述の第2実施例との主な相違点であり、以下相違点を中心に説明する。
本第3実施例の保護ケース4は、図26に示すように前記先端面40c、手前面40d、奥面40eおよび右側面40bに加え左側面40aを備え、当該左側面40aは、保護ケース4のその他の部分である前記先端面40c等に対して脆弱性を有し、具体的には、図中点線で示すコの字状の薄肉溝部を形成して前記左側面40aの中央部分とその他の部分との接合部分が簡単に破断するように構成されている。
なおその他のICタグシール貼付部やICタグシール切断手段等の構成は、実施例2と同様である。
以下上記構成より成る本第3実施例の制御基板ケースの作用および効果について説明する。
ここで前記保護ケース4を前記ICタグシール貼付部302,312に取り付ける際は、実施例2同様前記係合爪部422d,422eを前記溝部307,317に沿って押し込むことにより取り付けるものである。
保護ケース4が取り外される際の動作について、図27(A)ないし(C)を用いて説明する。
前記保護ケース4が、図27(A)に示す保護ケース4の装着状態から、図27(B)に示すように前記ICタグシール貼付部302,312から図中左方向にスライドさせられると、前記保護ケース4の前記左側面40aの内面が、前記ICタグシール貼付部302,312の図中右端部に当接し、さらに保護ケース4がスライドさせられると、その力によって図中点線で示す前記左側面40aの中央部分が破断し、当該左側面40aの中央部分が脱落するものである。
なお、その他のICタグシール6の切断方法や保護ケース4の取り外しの過程については実施例2と同様である。
上記作用を奏する本第3実施例の制御基板ケースは、不正行為者が前記保護ケース4をスライドさせて前記保護ケース4を取り外した際に、その他の部分に対して脆弱性を付加した前記保護ケース4の一部が、前記ICタグシール貼付部302,312との接触によって破断するので、リーダー・ライターによる検査に加え、目視による不正行為の検査も可能にするという効果を奏する。
また本第3実施例の制御基板ケースは、実施例2同様、前記係合爪部422d,422eおよび前記ICタグシール切断手段70,71が前記保護ケース4と一体成形されるので、さらに部品点数が少なく、簡素な構成でコストダウンが可能となるという効果を奏する。
上述の実施例は、説明のために例示したもので、本発明としてはそれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲、発明の詳細な説明および図面の記載から当業者が認識することができる本発明の技術的思想に反しない限り、変更および付加が可能である。
例えば上述した実施例において、ICタグをシールに実装させたICタグシールを用いる例について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で、インレット単体を配設したり、ICカードを実装させる態様にも適用可能である。さらに、パッシブ型のICタグに限らず、セミパッシブやアクティブ型のICタグの採用も可能である。
また、ICタグシールの切断箇所として、ICチップの両側に延在するアンテナ部の1箇所もしくは2箇所を切断する例について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、ICチップを直接切断および破壊する場合やその他のICタグシールの1箇所のみを切断する場合や3箇所以上を切断する場合、さらには、ICチップの両側に延在する前記アンテナ部のうち片側のアンテナ部のみ複数箇所切断する態様にも適用可能である。
さらに、ICタグシール切断手段として、例えば、刃部の形状をギザギザにしたり、刃部の材質を工夫してわざと切断面の表面性状を粗くするような刃部を採用することで、一旦切断されたICタグシールを綺麗に戻しにくくして、保護ケースの開放事実を確実に検知する態様にも適用可能である。また、ICタグシールの切断の態様として、直線的にICタグシールを切断する例について説明したが、例えば、針状の刃部でICチップを貫通する態様や、円形の刃部やジグザグ状に構成された刃部を用いることで、その他の切断態様でICタグシールを切断する例にも適用可能である。
上述の第1実施例においてのみ、前記保護ケース4を不透明の非透光性材料によって構成する例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その他の実施例においても保護ケース4を非透光性材料によって構成することが可能であり、その逆に第1実施例において前記保護ケース4を透光性材料によって構成する態様にも適用可能である。
また、上述した実施例において、前記保護ケース4を前記ICタグシール貼付部302,312から直線的にスライドさせて取り外す例について説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、例えば曲線的にスライドさせて取り外しが行われる態様やその他の態様にも適用可能である。
また、上述の実施例において、前面ケースと後面ケースによって構成される制御基板ケースについて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、制御基板ケースの構成が如何なるものであっても、内部に格納された制御基板にアクセスするために開放される境界部位に跨るようにICタグシールを貼り付けるその他の態様にも適用可能である。
さらに上述の実施例において、本発明を適用する制御基板ケースとして、もっとも改竄の対象とされやすい主制御基板を格納する主制御基板ケースについて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、例えば、音声制御基板や図柄制御基板等のその他の制御基板ケースに採用する態様にも適用可能である。