JP5234953B2 - 基板保護ケースの封印構造、及び遊技機 - Google Patents

基板保護ケースの封印構造、及び遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP5234953B2
JP5234953B2 JP2008306489A JP2008306489A JP5234953B2 JP 5234953 B2 JP5234953 B2 JP 5234953B2 JP 2008306489 A JP2008306489 A JP 2008306489A JP 2008306489 A JP2008306489 A JP 2008306489A JP 5234953 B2 JP5234953 B2 JP 5234953B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
case
seal
control board
piece
case piece
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008306489A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010125266A (ja
Inventor
卓也 朝日
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyoraku Industrial Co Ltd
Original Assignee
Kyoraku Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyoraku Industrial Co Ltd filed Critical Kyoraku Industrial Co Ltd
Priority to JP2008306489A priority Critical patent/JP5234953B2/ja
Publication of JP2010125266A publication Critical patent/JP2010125266A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5234953B2 publication Critical patent/JP5234953B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Pinball Game Machines (AREA)

Description

本発明は、パチンコ遊技機、スロットマシン等の各種遊技機に搭載されたROMを交換する等の不正行為のために基板保護ケースが開放された形跡を確実に残して不正行為を発見可能とし、効果的に予防することができる基板保護ケースの封印構造、及び遊技機に関する。
パチンコ遊技機、スロットマシン等の各種遊技機に搭載されるROMを不正に取り換えることにより、遊技内容を遊技者に都合よく進行させて出球を獲得する不正行為が所謂ゴト師によって行われ、その手法は巧妙化している。
ROMの不正な取り換えは、工場から出荷された遊技機が遊技場に設置される以前の段階、或いは設置後に行われる可能性が高い。
このような不正行為に対する対策として特許文献1には、制御基板上のROMを包囲するケース体とカバー体とを分離不能な結合手段によって結合することにより、結合手段を破壊した場合にはその痕跡が必ず残るようにした技術が提案されている。
しかし、不正行為者の手口が日々巧妙化することにより、結合手段を破壊してROMを交換した後で、形跡が残らないように新たな結合手段を組み付ける可能性がある。
特許文献2にも不正防止のための装置構成が開示されているが、特許文献1の場合と同様の欠点を有している。
このような不具合に対処すべく、封印シールを用いて基板保護ケースを封印することが行われているが、カッタを用いて封印シールを切断してから基板保護ケースを開放し、ROMを交換して基板保護ケースを閉止してから封印シールの切断面を修復すると、目視によって切断箇所の有無を判別できなくなるケースが多々あった。そのような不具合に対処するため、RFIDを組み込んだ封印シールが用いられるようになっている。
即ち、特許文献3には、識別情報を記憶したRFID(非接触型記憶媒体)を組み込んだ封印シールを基板保護ケースを構成するケース本体とケース蓋とに跨って接着することにより、基板保護ケースが不正に開放された場合にRFIDが破断、断線して識別情報の読取りが不可能となるようにした技術が開示されている。これによれば、読み取り装置を用いてRFIDに記憶された識別情報を読取ることができない場合に、不正に基板保護ケースが開放されたことを知ることができる。
特許文献4、5にも、ICタグやテープ型のインレットを用いた同様の不正発見のための技術が開示されている。
図12及び図13は従来の基板保護ケースの構成を示す斜視図、及び分解斜視図である。内部に制御基板120を収容した基板保護ケース100は、ケース本体101とケース蓋102とを接合させた構成を備えている。基板保護ケース100の一端部に位置するケース本体とケース蓋との突き合わせ部103には封印シール110が両者に跨って接着されている。また、突き合わせ部103とは反対側の端部にはカシメピンによる締結部130が設けられており、封印シール110と締結部130による不正行為の防止対策が採られている。
封印シール110は一面に接着層を有した紙等の破断し易い材質から成る接着シート111と、接着シートに固定されたRFID(例えば、ICタグ)112と、を備えている。RFID112は、電力生成回路、変復調回路、記憶回路、制御回路を含むチップ113と、チップから反対方向に延びる二本の導体パターン114と、各導体パターン114の先端に接続されたアンテナ部115と、を有している。図示しない読み取り装置からRFID112に向けて読み取り用の電磁波を照射すると、チップ内の電力生成回路が電磁誘導作用により起電力を生成し、この起電力により作動する制御回路によって記憶回路内に記憶された識別情報を読み出してアンテナから読み取り装置へ送信することにより識別情報を読取ることができる。
RFID112を構成する導体パターン114は接着シート111の対角線方向へ延びており、導体パターン114が突き合わせ部103と交差するように封印シールを接着しておくことにより、基板保護ケースが不正に開放された場合に導体パターンの一部が断線して記憶情報の読み出しを不可能とすることができる。
しかし、本出願人による実験によれば、基板保護ケースを開放する際に封印シール110が破れることによってRFID112を構成する導体パターンが一箇所だけ破断したとしても、基板保護ケースを再閉止する際に封印シールの状態を修復して破断部間の導通を回復させることが可能であった。
特に、直線的に延びる突き合わせ部103に沿ってカッタによって封印シール110を切断する過程で導体パターンを一箇所切断した場合には、後の修復作業によって導体パターンを再導通させることが比較的容易となる。
特開2006−130352公報 特開2007−160004公報 特開2000−334154公報 特許第4129985号 特開2008−36228公報
以上のように、ROMを搭載した制御基板を収容する基板保護ケースが不正に開放された形跡が残るようにするために、RFIDを組み込んだ封印シールによって基板保護ケースを封印する方法を採用した場合には、基板保護ケースの開放によって封印シール及びRFIDを一旦破断、断線させたとしても基板保護ケースの再閉止時に封印シールを修復してRFIDによる通信機能を回復させることが可能であった。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、RFIDを組み込んだ封印シールによって封印された基板保護ケースが不正に開放されたことによって封印シールに含まれるRFIDが破断、断線した場合に、封印シールを修復しようとしてもRFIDの通信機能の回復を困難化することができる基板保護ケースの封印構造、及びこの基板保護ケースを用いた遊技機を提供することを一つの目的としている。
また、RFIDを組み込まない封印シールを用いた場合においても、基板保護ケースを開放した場合には目視による破断部の確認が可能となり、しかも修復が困難となる程度に破断させることができる基板保護ケースの封印構造を提供することを他の目的としている。
上記目的を達成するため、請求項1の発明に係る基板保護ケースの封印構造は、電子部品を搭載した制御基板を間に挟んで収容する開閉可能な2つのケース片を有し、前記制御基板を一方のケース片により保持した状態で他方のケース片を該一方のケース片に対して開閉する基板保護ケースと、前記他方のケース片が開放されたときに破断するように接着される封印シールと、を備えた基板保護ケースの封印構造であって、前記封印シールは、一部を前記制御基板に接着されると共に、両ケース片の突き合わせ部から外部に引き出した他の部位を前記他方のケース片に接着されていることを特徴とする。
制御基板を保持した一方のケース片と、一方のケース片に対して開閉可能に構成された他方のケース片と、を有した基板保護ケースにおいて、制御基板と他方のケース片との間に跨って封印シールを接着したので、基板保護ケースを不正に開放した場合に封印シールを破断させることができる。このため、封印部に接着した封印シールが著しく破損されることとなり、復旧不能となり、且つ目視によって封印シールの破損の有無を知ることができる。
請求項2の発明に係る基板保護ケースの封印構造では、前記制御基板の面上は、搭載された電子部品を覆う電子部品カバーが固定されており、前記封印シールの一部を前記電子部品カバーに接着したことを特徴とする。
電子部品カバーにも封印シールの一部を接着することにより、基板保護ケースを開放した際のみならず、電子部品カバーを開放した際にも破断部が形成されることとなり、封印シールの修復がより困難となる。
請求項3の発明に係る基板保護ケースの封印構造では、前記一方のケース片は前記制御基板の電子部品搭載面側に位置し、前記他方のケース片は前記電子部品非搭載面側に位置し、前記封印シールの一端は前記電子部品搭載面に接着されると共に、前記封印シールの他端は前記制御基板及び前記他方のケース片の各端縁にて折り返されて前記他方のケース片の外側面に接着されていることを特徴とする。
請求項4の発明に係る基板保護ケースの封印構造では、前記他方のケース片は前記制御基板の電子部品搭載面側に位置し、前記制御基板を保持した前記一方のケース片は前記電子部品非搭載面側に位置し、前記封印シールの一端は前記電子部品搭載面に接着されると共に、前記両ケース片の突き合わせ部から外部に引き出した他端を前記他方のケース片の外面に接着されていることを特徴とする。
請求項5の発明に係る基板保護ケースの封印構造は、前記他方のケース片は前記制御基板の電子部品搭載面側に位置し、前記制御基板を保持した前記一方のケース片は前記電子部品非搭載面側に位置し、前記封印シールの一端は前記電子部品非搭載面に接着されると共に、前記両ケース片の突き合わせ部から外部に引き出した他端を前記他方のケース片の外面に接着されていることを特徴とする。
請求項6の発明に係る基板保護ケースの封印構造は、前記2つのケース片が開放された時に前記封印シールと当接した部位を破断させる前記制御基板の端縁、又は/及び、前記他方のケース片の端縁を、破断促進形状としたことを特徴とする。
破断部をより複雑な形状とすることにより、修復をより困難化させることが可能となる。
請求項7の発明に係る基板保護ケースの封印構造は、前記封印シールは、接着シートと、該接着シート面に固定されたICチップ、及び該ICチップから延びる導体パターンを含んだRFIDと、を有していることを特徴とする。
封印シールとして、RFIDを組み込んだものを使用することにより、封印シールの破断時に、読み取り装置からRFIDに対して読み取り用の電磁波を照射した際のRFIDからの応答信号がないことによっても封印シールが破損されていることを的確に知ることができる。
請求項8の発明に係る基板保護ケースの封印構造は、前記2つのケース片が開放されたことによって前記封印シールが破断したときに前記RFIDが破断するように構成したことを特徴とする。
請求項9の発明に係る基板保護ケースの封印構造は、前記一方のケース片に対して前記他方のケース片を、前記制御基板面と直交する方向へ移動させることにより、両ケース片は開閉可能に構成されていることを特徴とする。
請求項10の発明に係る基板保護ケースの封印構造は、前記一方のケース片に対して前記他方のケース片を、前記制御基板と並行な方向へスライドさせることにより、両ケース片は開閉可能に構成されていることを特徴とする。
請求項11の発明に係る基板保護ケースの封印構造は、前記一方のケース片に対して前記他方のケース片は回動軸を中心として開閉自在に軸支されていることを特徴とする。
請求項12の発明に係る遊技機は、請求項1乃至11の何れか一項に記載の基板保護ケースの封印構造を備えたことを特徴とする。
以上のように本発明によれば、基板保護ケースを不正に開放した場合に、基板保護ケース内に収容された制御基板と何れか一方のケース片との間に跨って接着された封印シールの外観(RFIDを備えた封印シールの場合には及び封印シール上のRFID)を著しく破損せねばならないように構成したので、目視によって封印シールの破損の有無を知ることができるばかりでなく、読み取り装置からRFIDに対して読み取り用の電磁波を照射した際のRFIDからの応答信号がないことによっても封印シールが破損されていることを的確に知ることができる。
特に、外観上見やすい封印シールの特定部位に開放、破断した形跡を明確に残すように構成したので、読み取り装置を使用せずに外観から不正行為の形跡を確認することが可能となる。
また、ケース片を開放する際に封印シールと当接してその特定部位を破断させる制御基板端縁、或いはケース片端縁に破断促進部を設けたので、封印シールを著しく損傷させることが可能となり、封印シールを修復しようとしてもRFIDの通信機能を回復させることが困難となる。
封印シールとしてRFIDを有しない単なる接着シートを用いてもよく、この場合には封印シールの破断状態を視認することにより不正行為を知ることができる。
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
図1は本発明の基板保護ケースの外観構成を示す斜視図(透視図)であり、図2はその分解斜視図であり、図3は要部を断面で示した基板保護ケースの全体斜視図であり、図4(a)乃至(c)は両ケース片を開放する手順を示した断面図であり、図5(a)及び(b)は制御基板と下ケース片との間に接着した封印シールを基板保護ケースの開放動作に伴って破断させる手順を示す詳細な説明図であり、図5(c)は封印シールの変形例を示す説明図であり、図5(d)は他の実施形態の説明図であり、図6(a)及び(b)は封印シールの破断手順を示す要部斜視図である。
基板保護ケース1は、ROM51を始めとした電子部品を搭載した制御基板(プリント基板)50を内部に収容した状態でパチンコ遊技機等の遊技機の背面80に台座85を介して組み付けられる。
基板保護ケース1は、ROM51を搭載した制御基板(プリント基板)50を間に挟んだ状態で内部に収容する透明な樹脂製の2つのケース片(下ケース片10、上ケース片20)から構成されている。本例では、制御基板50は上ケース片20に対して螺子止め固定されている。下ケース片10は制御基板50を間に挟んで上ケース片20の開放部側に嵌合した状態で後述するカシメピンにより上ケース片に対して固定される。
基板保護ケース1の端縁に沿った適所には、カシメピン3aを用いた締結穴3が配置され、締結穴内にカシメピンを打ち込むことにより両ケース片10、20は閉止状態でロックされる。締結穴3に打ち込まれたカシメピンを除去することによって両ケース片10、20は開閉、着脱可能な状態となる。
なお、台座85は、遊技機本体の背面側に設けた遊技機側保持部81に対して基板保護ケース1を取り付けるための連結手段であり、台座85に設けたフック部86を遊技機側保持部81に設けた軸部82に係合させることにより、基板保護ケース1は台座85と一体的に軸部82を中心として上下方向へ回動する。即ち、基板保護ケース1の下ケース片10がこの台座85により保持されるため、基板保護ケース1は遊技機側の軸部82を中心として台座85と共に上下方向へ回動する。
制御基板50を収容した基板保護ケース1は、下ケース片10を台座85を介してパチンコ遊技機等の遊技盤の背面に添設させた状態で組み付けられるため、遊技盤の背面側から上ケース片20を通して内部の制御基板面に搭載された電子部品を視認することができる。また、台座85の上部に位置する軸部82を中心として基板保護ケース1を上方に回動させることにより、透明な下ケース片10の底面から基板保護ケース内部を確認することができる。
上記の如き構成を備えた基板保護ケース1を封印する手段として、封印シール30が使用される。封印シール30としては単なるシート状の接着シールであってもよいが、本例ではRFIDを組み込んだ封印シールを一例として説明する。
即ち、基板保護ケース1が図1、図3、図4(a)、図5(a)のように閉止状態にある時に、制御基板50と下ケース片10との間に跨るように封印シール30を接着することにより、封印シール30を破損せずには両ケース片を開放できないように構成されている。即ち、封印シール30は、一端を制御基板50の適所(例えば、配線パターン等の接着しにくい部位を回避した接着専用領域)に接着されると共に、両ケース片の外周縁10a、20aの突き合わせ部25(隙間)から外部に引き出した他端を下ケース片の適所(外面)に接着されている。このため、2つのケース片が開放されたときに封印シールは破断して制御基板50側と下ケース片10側に分離した状態となる。
図2に示すように封印シール30は一面に接着層を有した紙等の破断し易い材質から成る接着シート31と、接着シート31の一面に固定されたRFID(例えば、ICタグ等の非接触型の電波による識別手段)35と、を備えている。RFID35は、電力生成回路、変復調回路、記憶回路、制御回路を含むチップ36と、チップ36から反対方向に延びる二本の導体パターン37と、各導体パターン37の先端に夫々接続されたアンテナ部38と、を有している。本例の封印シール30は矩形の接着シート31の略中心部にチップ36を配置すると共に、チップ36から略対角線方向へ向けて各導体パターン37を引き出している。
図示しない読み取り装置からRFID35に向けて読み取り用の電磁波を照射すると、アンテナ部38が電磁波を受信し、導体パターン37を介してチップ36に電磁波を供給する。この電磁波によりチップ36内の電力生成回路が電磁誘導作用による起電力を生成し、この起電力により作動する制御回路によって記憶回路内に記憶された識別情報を読み出してアンテナ部から読み取り装置へ送信することにより識別情報の読取りが行われる。
RFIDを構成する線状の導体パターン37は接着シート31の略対角線方向へ延びており、導体パターン37が突き合わせ部25と交差するように封印シール30を接着しておくことにより、基板保護ケースが不正に開放された場合に導体パターンの一部が断線して記憶情報の読み出しを不可能とすることができる。
即ち、基板保護ケース1を開放するために制御基板50を螺子止め固定した上ケース片20に対して、下ケース片10を図4(b)(c)、図5(b)中に矢印で示した開放方向(制御基板面と直交する方向)へ移動させた際に、両ケース片10、20の端縁10a、20a同士の突き合わせ部25が開放、離間することにより、封印シール30は制御基板50に接着された部位30Aと、下ケース片10に接着された部位30Bに破断、分離される。このため、接着シート31と共にRFID35の一部(チップ部36や導体パターン37)が破断(断線)して、RFIDの通信機能が喪失されるように構成されている。RFIDの通信機能が喪失されると、読み取り装置から電磁波を供給してもRFIDが作動せず、記憶された識別情報を読み出すことができなくなるため、基板保護ケースが不正に開放されたことを知ることができる。
しかし、実際には基板保護ケース1を不正に開放した際に二本の導体パターン37のうちの一方のみが断線されたに過ぎない場合には、両ケース片2、10を閉止状態に戻して破断した封印シール30を修復することにより断線部が再接続により復旧して導通(読み取り装置との通信)を回復することが可能となることが判明した。
このような不具合に対処するために、本発明では、両ケース片を開放することによって破断する封印シールの破断部が下ケース片の端縁10aと上ケース片20の端縁20aとの間に位置するように構成した。即ち、制御基板50の端縁と下ケース片10の端縁にRFIDの一部が位置するように封印シールを接着した場合には、不正に両ケース片を開放すると封印シール上のRFID35が破断するため、不正行為者が不正行為の形跡を残さずに両ケース片を閉止するためには封印シールのRFIDを修復する必要があるが、本構成では、封印シールの破断部が基板保護ケースの外部に露出しておらず、両ケース片の端縁間(ケース片内部)に位置するため、断線したRFIDの導体の端部同士を再接合させて導通を確保する復旧作業(通信機能の回復)は極めて困難となる。
特に、基板保護ケースを開放してROMを交換する等の不正行為が遊技場の営業中に行われる場合には、基板保護ケースを開放してからROMを交換し、その後基板保護ケースを閉止して封印シールを補修するのに要する時間は僅かしかないため、完全な修復は極めて困難である。
そこで、例えば図5(c)に示すように封印シールに設けたRFIDの導体パターン37を湾曲(屈曲)させる等により制御基板、及びケース片の端縁で破断した際に導体パターンが複数箇所で破断するように構成する。
更に、図5(d)に示すように封印シール30が接着する制御基板50の端縁、又は/及び、下ケース片の端縁10aにギザギザ状の破断促進形状40を設けることにより、封印シールの破断部の形状を非直線状とすることができ、不正行為者による修復作業を極めて困難化することができる。この破断促進形状を構成するギザギザは、図中の制御基板50の端縁のように制御基板の面方向に沿った凹凸としてもよいし、図中の下ケース片の端縁のようにケース片面と直交する方向へ突出する凸部から構成してもよい。
上記実施形態では、制御基板を固定した側の上ケース片20を制御基板の電子部品搭載面側に配置し、下ケース片10を電子部品非搭載面側に配置し、更に封印シール30の一端は電子部品搭載面に接着すると共に、封印シールの他端は制御基板及び下ケース片10の各端縁にて折り返して下ケース片の外側面に接着しているが、これは一例に過ぎず、封印シールの一端(一部)を制御基板に固定する一方で、封印シールの他端(他の部位)を他のケース片(制御基板を保持しない方のケース片)に固定した構成は全て本発明に含まれる。
即ち、図7(a)及び(b)は本発明の他の実施形態に係る基板保護ケースの構成を示す断面図であり、この実施形態においては、制御基板50を下ケース片10に固定する一方で、下ケース片10に対して上ケース片20を開閉、着脱可能に構成している。
この実施形態では、上ケース片20は制御基板50の電子部品搭載面側に位置し、制御基板を保持した下ケース片10は電子部品非搭載面側に位置しており、封印シール30の一端は電子部品搭載面に接着されると共に、両ケース片の外周縁の突き合わせ部25から外部に引き出した他端を上ケース片20の外面に接着されている。
このため、両ケース片の開放により、両ケース片の突き合わせ部25に位置する封印シール部分が破断することとなる。
なお、図5(d)に示した如き破断促進形状を両ケース片の端縁、或いは制御基板の端縁に設けておくことにより、封印シールの破断を促進して復旧を困難化するように構成してもよい。
或いは、図8に示したように制御基板50が下ケース片10により固定されている場合に、封印シールの一端を制御基板50の下面(下ケース片側)に接着すると共に、他端を両ケース片の端縁同士の突き合わせ部(隙間)から外部に引き出して上ケース片の外面に接着させるようにしてもよい。
次に、図9(a)(b)及び(c)は本発明の他の実施形態に係る基板保護ケースの構成、及び開放手順を示す断面図であり、図10(a)及び(b)は開放手順を示す要部拡大断面図であり、図11(a)及び(b)は要部構成を示す一部断面図である。
本実施形態においては、制御基板50の面上には、搭載されたROM(電子部品)51を覆うROMカバー(電子部品カバー)52が固定されており、封印シール30の一部を電子部品カバー52の適所に接着している。
ROMカバー52は、ROMを不正に交換する行為を防ぐために制御基板面上に螺子等により固定される。本例では、封印シール30の一部を制御基板面に接着すると共に、他部を下ケース片10に接着する図1乃至図6の実施形態において、制御基板面に接着する封印シールの一部をROMカバー52の一部(本例では裾部)に接着することにより、封印シールを破断することなくROMカバー52を開放することができないように構成している。仮に、不正行為者が何らかの手段を用いて両ケース片を開放した際に封印シールが破断することを阻止したとしても(破断後の修復に成功したとしても)、ROMカバーを開放する際に封印シールが破断することにより修復が更に困難となり、不正行為の形跡が残されることとなる(図10(b)の破線の状態)。
両ケース片10、20を開放した場合には、図9乃至図11に示すように制御基板と下ケースの端縁間で封印シールが破断するため不正行為の形跡が残される。
なお、封印シールの一部をROMカバーに接着する構成は、図7に示した実施形態のように封印シールの一端を制御基板に接着すると共に、他端を上ケース片20に接着した構成にも適用することができる。
次に、上記実施形態では両ケース片10、20を制御基板50の面と直交する方向へ開放する構成例を示したが、本発明の封印構造は、基板保護ケースの開放方向が制御基板の面と直交する場合に限らず、どのような開放方向を有した基板保護ケースに対しても適用することができる。
即ち、何れか一方のケース片に対して他方のケース片を、制御基板面と並行な方向へスライドさせることにより、両ケース片が開閉可能に構成されている基板保護ケースにも本発明の封印構造を適用することができる。
更に、一方のケース片に対して他方のケース片は回動軸を中心として開閉自在に軸支されている基板保護ケースにも適用することができる。具体的には、下ケース片10の一端部に設けたヒンジ部により、上ケース片20の一端部に設けた軸部を開閉自在に軸支した構成の基板保護ケースに適用することができる。
また、封印シールを貼る位置は、上記各実施形態では制御基板の長辺に沿った位置としたが、短辺であってもよい。
なお、使用する封印シールの形状、面積、接着シール上におけるRFIDの位置等は、接着対象物となる制御基板のレイアウト、各ケース片の形状等に応じて種々選定可能である。
以上のように本発明によれば、RFID35を組み込んだ封印シール30によって封印された基板保護ケースが不正に開放されたことによって封印シールに含まれるRFIDが破断、断線した場合に、封印シールを修復しようとしてもRFIDの通信機能の回復を困難化することができる。
即ち、本発明では、封印シールの破断部分が両ケース片を閉止した際に両ケース片によって隠蔽される位置となるため、不正行為者が両ケース片を閉止する際に破断部を修復しようとしてもケース片の端縁が邪魔となって修復作業を実施することが困難となる。
また、基板保護ケースが不正に開放された場合には、封印シールが確実に破断状態となる。このため、封印シール、及び封印シール上のRFIDが著しく破損されることとなり、目視によって封印シールの破損の有無を知ることができるばかりでなく、読み取り装置からRFIDに対して読み取り用の電磁波を照射した際のRFIDからの応答信号がないことによっても封印シールが破損されていることを的確に知ることができる。
また、封印シールとしてRFIDを備えていない単なる接着シートを使用した場合においても、接着シートを修復不能となるように切断することができるので、本発明の基板保護ケースの不正開放の形跡を残すことができる。
本発明に係る基板保護ケース1は、パチンコ遊技機、スロットマシン等の遊技機に装備される制御基板を収容する手段として利用可能である。
本発明の基板保護ケースの外観構成を示す斜視図(透視図)である。 図1の分解斜視図である。 要部を断面で示した基板保護ケースの全体斜視図である。 (a)乃至(c)は両ケース片を開放する手順を示した断面図である。 (a)及び(b)は制御基板と下ケース片との間に接着した封印シールを基板保護ケースの開放動作に伴って破断させる手順を示す詳細な説明図であり、(c)は封印シールの変形例を示す説明図であり、(d)は他の実施形態の説明図である。 (a)及び(b)は封印シールの破断手順を示す要部斜視図である。 (a)及び(b)は本発明の他の実施形態に係る基板保護ケースの構成を示す断面図である。 図7の実施形態の変形例を示す要部断面図である。 (a)(b)及び(c)は本発明の他の実施形態に係る基板保護ケースの構成、及び開放手順を示す断面図である。 (a)及び(b)は開放手順を示す要部拡大断面図である。 (a)及び(b)は要部構成を示す一部断面図である。 従来例に係る基板保護ケースの構成を示す斜視図である。 従来の基板保護ケースの分解斜視図である。
符号の説明
1…基板保護ケース、2…上ケース片、3…締結穴、10…下ケース片、10a…外周縁、20…上ケース片、20a…端縁、25…突き合わせ部、30…封印シール、31…接着シート、35…RFID、36…チップ部、37…導体パターン、38…アンテナ部、40…破断促進形状、50…制御基板、51…ROM、52…ROMカバー、80…背面、81…遊技機側保持部、82…軸部、85…台座、86…フック部

Claims (12)

  1. 電子部品を搭載した制御基板を間に挟んで収容する開閉可能な2つのケース片を有し、前記制御基板を一方のケース片により保持した状態で他方のケース片を該一方のケース片に対して開閉する基板保護ケースと、前記他方のケース片が開放されたときに破断するように接着される封印シールと、を備えた基板保護ケースの封印構造であって、
    前記封印シールは、一部を前記制御基板に接着されると共に、両ケース片の突き合わせ部から外部に引き出した他の部位を前記他方のケース片に接着されていることを特徴とする基板保護ケースの封印構造。
  2. 前記制御基板の面上は、搭載された電子部品を覆う電子部品カバーが固定されており、
    前記封印シールの一部を前記電子部品カバーに接着したことを特徴とする請求項1に記載の基板保護ケースの封印構造。
  3. 前記一方のケース片は前記制御基板の電子部品搭載面側に位置し、前記他方のケース片は前記電子部品非搭載面側に位置し、
    前記封印シールの一端は前記電子部品搭載面に接着されると共に、前記封印シールの他端は前記制御基板及び前記他方のケース片の各端縁にて折り返されて前記他方のケース片の外側面に接着されていることを特徴とする請求項1、又は2に記載の基板保護ケースの封印構造。
  4. 前記他方のケース片は前記制御基板の電子部品搭載面側に位置し、前記制御基板を保持した前記一方のケース片は前記電子部品非搭載面側に位置し、
    前記封印シールの一端は前記電子部品搭載面に接着されると共に、前記両ケース片の突き合わせ部から外部に引き出した他端を前記他方のケース片の外面に接着されていることを特徴とする請求項1、又は2に記載の基板保護ケースの封印構造。
  5. 前記他方のケース片は前記制御基板の電子部品搭載面側に位置し、前記制御基板を保持した前記一方のケース片は前記電子部品非搭載面側に位置し、
    前記封印シールの一端は前記電子部品非搭載面に接着されると共に、前記両ケース片の突き合わせ部から外部に引き出した他端を前記他方のケース片の外面に接着されていることを特徴とする請求項1、又は2に記載の基板保護ケースの封印構造。
  6. 前記2つのケース片が開放された時に前記封印シールと当接した部位を破断させる前記制御基板の端縁、又は/及び、前記他方のケース片の端縁を、破断促進形状としたことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の基板保護ケースの封印構造。
  7. 前記封印シールは、接着シートと、該接着シート面に固定されたICチップ、及び該ICチップから延びる導体パターンを含んだRFIDと、を有していることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の基板保護ケースの封印構造。
  8. 前記2つのケース片が開放されたことによって前記封印シールが破断したときに前記RFIDが破断するように構成したことを特徴とする請求項7に記載の基板保護ケースの封印構造。
  9. 前記一方のケース片に対して前記他方のケース片を、前記制御基板面と直交する方向へ移動させることにより、両ケース片は開閉可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の基板保護ケースの封印構造。
  10. 前記一方のケース片に対して前記他方のケース片を、前記制御基板と並行な方向へスライドさせることにより、両ケース片は開閉可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の基板保護ケースの封印構造。
  11. 前記一方のケース片に対して前記他方のケース片は回動軸を中心として開閉自在に軸支されていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の基板保護ケースの封印構造。
  12. 請求項1乃至11の何れか一項に記載の基板保護ケースの封印構造を備えたことを特徴とする遊技機。
JP2008306489A 2008-12-01 2008-12-01 基板保護ケースの封印構造、及び遊技機 Expired - Fee Related JP5234953B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008306489A JP5234953B2 (ja) 2008-12-01 2008-12-01 基板保護ケースの封印構造、及び遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008306489A JP5234953B2 (ja) 2008-12-01 2008-12-01 基板保護ケースの封印構造、及び遊技機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010125266A JP2010125266A (ja) 2010-06-10
JP5234953B2 true JP5234953B2 (ja) 2013-07-10

Family

ID=42326046

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008306489A Expired - Fee Related JP5234953B2 (ja) 2008-12-01 2008-12-01 基板保護ケースの封印構造、及び遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5234953B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5198305B2 (ja) * 2009-02-04 2013-05-15 京楽産業.株式会社 基板保護ケースの封印構造

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3776140B2 (ja) * 1994-07-22 2006-05-17 株式会社ソフィア 遊技制御装置
JPH09239124A (ja) * 1996-03-05 1997-09-16 Heiwa Corp 回路基盤ケース
JP3731780B2 (ja) * 1997-08-08 2006-01-05 豊丸産業株式会社 遊技機
JP2005342097A (ja) * 2004-06-01 2005-12-15 Sanyo Product Co Ltd 遊技機
JP2006087807A (ja) * 2004-09-27 2006-04-06 Yamasa Kk 遊技機
JP4899799B2 (ja) * 2006-11-01 2012-03-21 株式会社三洋物産 遊技機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010125266A (ja) 2010-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4987020B2 (ja) 制御基板ボックス
JP5203245B2 (ja) 基板保護ケースの封印構造
JP4923019B2 (ja) 基板保護ケース
JP4539670B2 (ja) 遊技機用基板ケース
JP2008301912A (ja) 遊技機に対する不正行為防止用封印シール
JP5155947B2 (ja) 制御基板ケース
JP2014230722A (ja) 遊技機
JP4917081B2 (ja) 基板保護ケース
JP2010178997A (ja) 基板保護ケースの封印構造、及び遊技機
JP5234953B2 (ja) 基板保護ケースの封印構造、及び遊技機
JP5155948B2 (ja) 制御基板ケース
JP2009011716A (ja) Icタグを取り付けたパチンコ機
JP2010125267A (ja) 基板保護ケースの封印構造、及び遊技機
JP4987021B2 (ja) 制御基板ボックス
JP5198305B2 (ja) 基板保護ケースの封印構造
JP2010110427A (ja) 基板保護ケース、その封印構造、及び遊技機
JP5275738B2 (ja) 基板保護ケース
JP5083666B2 (ja) 遊技機
JP2010088501A (ja) 基板保護ケース、及び遊技機
JP5150873B2 (ja) 遊技機
JP4577623B2 (ja) 遊技機用基板ケース
JP5449482B2 (ja) 遊技機
JP6193746B2 (ja) 基板ケースユニット
JP2009131703A (ja) 遊技機用基板ケース
JP5129226B2 (ja) 遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111017

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130314

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130319

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130322

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5234953

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160405

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees