JP2010125267A - 基板保護ケースの封印構造、及び遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一面に電子部品を搭載した制御基板50を間に挟んで収容する開閉可能、且つ少なくとも一部が透明な2つのケース片10、20を有した基板保護ケース1と、制御基板と何れか一つのケース片との間に跨って接着され該制御基板と該一つのケース片とを分離する際に破断する封印シール30と、を備え、封印シールの破断部が制御基板と一つのケース片との間に位置するように構成した。
【選択図】図4
Description
ROMの不正な取り換えは、工場から出荷された遊技機が遊技場に設置される以前の段階、或いは設置後に行われる可能性が高い。
このような不正行為に対する対策として特許文献1には、制御基板上のROMを包囲するケース体とカバー体とを分離不能な結合手段によって結合することにより、結合手段を破壊した場合にはその痕跡が必ず残るようにした技術が提案されている。
特許文献2にも不正防止のための装置構成が開示されているが、特許文献1の場合と同様の欠点を有している。
このような不具合に対処すべく、封印シールを用いて基板保護ケースを封印することが行われているが、カッタを用いて封印シールを切断してから基板保護ケースを開放し、ROMを交換して基板保護ケースを閉止してから封印シールの切断面を修復すると、目視によって切断箇所の有無を判別できなくなるケースが多々あった。そのような不具合に対処するため、RFIDを組み込んだ封印シールが用いられるようになっている。
即ち、特許文献3には、識別情報を記憶したRFID(非接触型記憶媒体)を組み込んだ封印シールを基板保護ケースを構成するケース本体とケース蓋とに跨って接着することにより、基板保護ケースが不正に開放された場合にRFIDが破断、断線して識別情報の読取りが不可能となるようにした技術が開示されている。これによれば、読み取り装置を用いてRFIDに記憶された識別情報を読取ることができない場合に、不正に基板保護ケースが開放されたことを知ることができる。
特許文献4、5にも、ICタグやテープ型のインレットを用いた同様の不正発見のための技術が開示されている。
封印シール110は一面に接着層を有した紙等の破断し易い材質から成る接着シート111と、接着シートに固定されたRFID(例えば、ICタグ)112と、を備えている。RFID112は、電力生成回路、変復調回路、記憶回路、制御回路を含むチップ113と、チップから反対方向に延びる二本の導体パターン114と、各導体パターン114の先端に接続されたアンテナ部115と、を有している。図示しない読み取り装置からRFID112に向けて読み取り用の電磁波を照射すると、チップ内の電力生成回路が電磁誘導作用により起電力を生成し、この起電力により作動する制御回路によって記憶回路内に記憶された識別情報を読み出してアンテナから読み取り装置へ送信することにより識別情報を読取ることができる。
RFID112を構成する導体パターン114は接着シート111の対角線方向へ延びており、導体パターン114が突き合わせ部103と交差するように封印シールを接着しておくことにより、基板保護ケースが不正に開放された場合に導体パターンの一部が断線して記憶情報の読み出しを不可能とすることができる。
特に、直線的に延びる突き合わせ部103に沿ってカッタによって封印シール110を切断する過程で導体パターンを一箇所切断した場合には、後の修復作業によって導体パターンを再導通させることが比較的容易となる。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、RFIDを組み込んだ封印シールによって封印された基板保護ケースが不正に開放されたことによって封印シールに含まれるRFIDが破断、断線した場合に、封印シールを修復しようとしてもRFIDの通信機能の回復を困難化することができる基板保護ケースの封印構造、及びこの基板保護ケースを用いた遊技機を提供することを一つの目的としている。
また、RFIDを組み込まない封印シールを用いた場合においても、基板保護ケースを開放した場合には目視による破断部の確認が可能となり、しかも修復が困難となる程度に破断させることができる基板保護ケースの封印構造を提供することを他の目的としている。
2つのケース片の間に制御基板を収容した構造の基板保護ケースにおいて、制御基板と一つのケース片との間に跨って封印シールを接着したので、基板保護ケースを不正に開放して電子部品を交換等する過程で制御基板と一つのケース片を分離させる場合に、封印シールを破断させることができる。このため、封印部に接着した封印シールが著しく破損されることとなり、復旧不能となり、且つ透明なケース片を通して外部から目視によって封印シールの破損の有無を知ることができる。また、封印シールの破断箇所がケース内部となるため、不正行為者が封印シールの破断部を修復しつつ再組立しようとしてもケース片が作業の障害となって修復が困難となる。
請求項2の発明に係る基板保護ケースの封印構造は、封印シールの一部は、前記一つのケース片に設けたスリットから外部に引き出されて該一つのケース片の外面に接着されていることを特徴とする。
一つのケース片に設けたスリットを利用して封印シールの一部を外部に引き出してからケース片の外面に接着する構成とすることにより、封印シールの接着作業が容易となる。
両ケース片が閉止された状態では、封印シールがケース内部に位置しているので、外部から不正に封印シールを剥がす行為を行うことができない。封印シールを剥がす為には両ケース片を開放する必要が生じる。
請求項4の発明に係る基板保護ケースの封印構造は、一つのケース片の内壁に設けた突起に前記封印シールの一部を接着したことを特徴とする。
突起に対して封印シールの一部を接着することにより、製造時における封印シールの接着作業が容易化し、スリットを利用した不正な封印解除を阻止できる。この突起は、スリットを有しないタイプにも適用できる。
請求項5の発明に係る基板保護ケースの封印構造は、封印シールの一部は、前記制御基板の電子部品搭載面側に形成された接着可能領域に接着されていることを特徴とする。
配線パターンが形成された領域には封印シールの接着層が接着しにくい場合がある。このような場合には、配線パターン等が存在しない箇所に接着する。
電子部品カバーにも封印シールの一部を接着することにより、基板保護ケースを開放した際のみならず、電子部品カバーを開放した際にも破断部が形成されることとなり、封印シールの修復がより困難となる。
請求項7の発明に係る基板保護ケースの封印構造は、封印シールの一部を前記電子部品に接着したことを特徴とする。
不正行為の対象となる電子部品にも封印シールの一部を接着することにより、基板保護ケースを開放した際のみならず、電子部品を交換した際にも破断部が形成されることとなり、封印シールの修復がより困難となる。
請求項8の発明に係る基板保護ケースの封印構造は、スリット内周縁、前記突起、或いは前記電子部品カバーに、封印シールの破断を促進し且つ破断部の形状を複雑化する破断促進形状を設けたことを特徴とする。
請求項9の発明に係る基板保護ケースの封印構造は、封印シールは、接着シートと、該接着シート面に固定されたICチップ、及び該ICチップから延びる導体パターンを含んだRFIDと、を有していることを特徴とする。
封印シールとして、RFIDを組み込んだものを使用することにより、封印シールの破断時に、読み取り装置からRFIDに対して読み取り用の電磁波を照射した際のRFIDからの応答信号がないことによっても封印シールが破損されていることを的確に知ることができる。
請求項11の発明に係る基板保護ケースの封印構造は、一方の前記ケース片に対して他方の前記ケース片を、前記制御基板と並行な方向へスライドさせることにより、両ケース片は開閉可能に構成されていることを特徴とする。
請求項12の発明に係る基板保護ケースの封印構造は、一方の前記ケース片に対して他方の前記ケース片を、前記制御基板面と略直交する方向へ移動させることにより、両ケース片は開閉可能に構成されていることを特徴とする。
請求項13の発明に係る基板保護ケースの封印構造は、一方の前記ケース片に対して他方の前記ケース片は回動軸を中心として開閉自在に軸支されていることを特徴とする。
請求項14の発明に係る遊技機は、請求項1乃至13の何れか一項に記載の基板保護ケースの封印構造を備えたことを特徴とする。
封印シールの破断箇所は、常に2つのケース片の内部に位置するため、ROM交換後に2つのケース片により制御基板を挟んだ状態に復旧する際に、封印シールの破断箇所を修復することは極めて困難な作業となる。
特に、透明なケース片を通して外観上視認しやすい封印シールの特定部位に開放、破断した形跡を明確に残すように構成したので、基板保護ケースを分解したり、読み取り装置を使用せずに外観から不正行為の形跡を確認することが可能となる。従って、RFIDを有しないタイプの封印シールを用いた場合にも不正行為を発見することが容易となる。
また、ケース片を開放する際に封印シールと当接してその特定部位を破断させる特定部位に破断促進部を設けたので、封印シールを著しく損傷させることが可能となり、封印シールを修復しようとしてもRFIDの通信機能を回復させることが困難となる。
図1は本発明の基板保護ケースの外観構成を示す斜視図(透視図)であり、図2はその分解斜視図であり、図3(a)及び(b)は基板保護ケースの開放手順を示す要部斜視図であり、図4(a)及び(b)は基板保護ケースの開放手順を示す要部断面図であり、図5(a)(b)及び(c)は基板保護ケースの開放手順を示す断面図である。
基板保護ケース1は、ROM51を搭載した制御基板(プリント基板)50を間に挟んだ状態で内部に収容する透明な樹脂製の2つのケース片(下ケース片10、上ケース片20)から構成されている。上ケース片20は制御基板50を間に挟んで下ケース片10と嵌合した状態で後述するカシメピンにより下ケース片に対して固定される。
基板保護ケース1の端縁に沿った適所には、図示しないカシメピンを用いた締結穴3が配置され、締結穴内にカシメピンを打ち込むことにより両ケース片10、20は閉止状態でロックされる。締結穴3に打ち込まれたカシメピンを除去することによって両ケース片10、20は開閉、着脱可能な状態となる。
なお、台座85は、遊技機本体の背面側に設けた遊技機側保持部81に対して基板保護ケース1を取り付けるための連結手段であり、台座85に設けたフック部86を遊技機側保持部81に設けた軸部82に係合させることにより、基板保護ケース1は台座85と一体的に軸部82を中心として上下方向へ回動する。即ち、基板保護ケース1の下ケース片10がこの台座85により保持されるため、基板保護ケース1は遊技機側の軸部82を中心として台座85と共に上下方向へ回動する。
制御基板50を収容した基板保護ケース1は、下ケース片10を台座85を介してパチンコ遊技機等の遊技盤の背面に添設させた状態で組み付けられるため、遊技盤の背面側から上ケース片20を通して内部の制御基板面に搭載された電子部品を視認することができる。また、台座85の上部に位置する軸部82を中心として基板保護ケース1を上方に回動させることにより、透明な下ケース片10の底面から基板保護ケース内部を確認することができる。
即ち、基板保護ケース1が図1、図3(a)のように閉止状態にある時に、制御基板50と上ケース片20との間に跨るように封印シール30を接着することにより、封印シール30を破損せずには両ケース片を開放(制御基板と上ケース片とを分離)することができないように構成されている。即ち、下ケース片10は制御基板の下面(電子部品非搭載面)側に位置し、上ケース片20は制御基板の上面(電子部品搭載面)側に位置し、封印シール30は、一部(一端)を制御基板50の適所(例えば、配線パターン等の接着しにくい部位を回避した接着専用領域)に接着されると共に、他の一部(他端)を上ケース片に接着されている。従って、制御基板上の電子部品を交換する等の不正行為を行うために、制御基板と上ケース片とを分離させようとすれば、封印シールが破断することとなる。
なお、封印シールの接着面は、制御基板50上の配線パターン等が存在しない接着可能領域に接着することが好ましい。
各ケース片は、何れも透明材料から構成されているため、基板保護ケースの内部は目視により確認することができ、封印シールが破断されている場合には不正行為があったことを外部から確認することが可能である。
図示した実施形態では、封印シール30の一部は、上ケース片20に設けたスリット21から外部に引き出されて上ケース片の外面に接着されている。このため、2つのケース片が開放されてROMを交換する行為が行われたときに封印シールは破断して制御基板側部分30Aと上ケース片側部分30Bに分離した状態となる。封印シールの破断箇所は、制御基板と上ケース片との間の空間内に位置することもあるし、スリット21の内周縁に沿って破断することもあるが、何れの場合も破断部は修復しにくい位置となっている。
なお、本例では、スリット21を上ケース片20の天井面に設けたが、これは一例に過ぎず、上ケース片を構成する壁面のどの部位にスリットを設けても差し支えない。
図示しない読み取り装置からRFID35に向けて読み取り用の電磁波を照射すると、アンテナ部38が電磁波を受信し、導体パターン37を介してチップ36に電磁波を供給する。この電磁波によりチップ36内の電力生成回路が電磁誘導作用による起電力を生成し、この起電力により作動する制御回路によって記憶回路内に記憶された識別情報を読み出してアンテナ部から読み取り装置へ送信することにより識別情報の読取りが行われる。
即ち、基板保護ケース1を開放して制御基板50上面の電子部品を露出させるためにはまず両ケース片10、20を開放する過程で制御基板50を上ケース片20から離脱させる必要があるが、図3(b)、図4(b)、図5に示したように下ケース片10と共に制御基板を上ケース片から離脱させようとすると、両端部を制御基板と上ケース片20との間に固定された封印シール30は制御基板50に接着された部位30Aと、下ケース片10に接着された部位30Bに破断、分離される。このため、接着シート31と共にRFID35の一部(チップ部36や導体パターン37)が破断(断線)して、RFIDの通信機能が喪失される。RFIDの通信機能が喪失されると、読み取り装置から電磁波を供給してもRFIDが作動せず、記憶された識別情報を読み出すことができなくなるため、基板保護ケースが不正に開放されたことを知ることができる。
なお、本実施形態では両ケース片10、20を開放する方向は、図3(b)等に矢印で示した制御基板面と略直交する方向(厳密な意味の直交方向ではない)としたが、開閉方向はどのような方向であってもよい。例えば、基板面と平行な方向へ両ケース片をスライド(移動)させることにより開閉するように構成したり、或いは一方のケース片の端部に設けたヒンジ部(回動軸)を中心として他方のケース片を開閉自在に構成した場合にも本発明の封印構造は適用することができる。このことは、以下の全ての実施形態についても同様にあてはまる。
これに対して本発明では、両ケース片を開放することによって破断する封印シールの破断部が両ケース片10、20の間(制御基板と上ケース片との間)の空間内に位置するように構成したため、封印シールの破断部の修復は極めて困難となる。即ち、封印シールの両端部を制御基板50と上ケース片20に夫々接着した場合には、不正に両ケース片を開放すると制御基板と上ケース片との間の中間位置にあるRFID35部分(或いは、スリット21の内周縁に沿った部位)が破断する。一方、不正行為者が不正行為の形跡を残さずに両ケース片を閉止するためには破断した封印シールのRFIDを修復する必要があるが、本構成では、封印シールの破断部が基板保護ケースの外部に露出しておらず、両ケース片の内部(或いは、スリット内部)に位置するため、断線したRFIDの導体パターンの端部同士を再接合させて導通を確保する復旧作業(通信機能の回復)は極めて困難となる。仮に、接着テープ等を用いて修復が行われた場合には、その状態は透明なケースの外部から容易に目視確認することができる。
更に、例えば図6(a)に示すように封印シールに設けたRFIDの導体パターン37をジグザグ状に湾曲(屈曲)させる等の工夫により制御基板、及びケース片の端縁で破断した際に導体パターンが複数箇所で破断するように構成すれば、修復が更に困難となる。
また、図6(b)(c)に示すように封印シール30が挿通されるスリット21の周縁に沿った部位にギザギザ状の破断促進形状40を設けることにより、封印シールの破断部の形状を非直線状とすれば、不正行為者による修復作業を極めて困難化することができる。この破断促進形状を構成するギザギザは、図6(b)のように制御基板の面方向に沿った凹凸としてもよいし、(c)のようにケース片面と直交する方向へ突出する凸部から構成してもよい。何れにしても、両ケース片を開放することにより制御基板が上ケース片20から離間する際に、封印シールが破断促進形状40と接する部位から先行して破断することとなり、しかも破断形状が非直線状(複雑形状)となるため、不正行為者による短時間での修復は極めて困難となる。
本実施形態に係る基板保護ケースの封印構造は、上ケース片20に形成したスリット21の内周縁の一方から内部に向けて突出した突起22に封印シールの一部(中間部)を接着している。このようにスリット21から外部に引き出した封印シールの一端部の手前側中間部位を突起22に接着しておくことにより、仮に不正行為者が基板保護ケースを開放する前に上ケース片20の外面に接着された封印シールの端部を剥離することに成功したとしても、突起22と接着した部位を剥離しない限り、ケース開放(上ケース片と制御基板との分離)時に封印シールが破断することを阻止することはできない。
本実施形態においては、図7、図8に示すように上ケース片20から制御基板50を分離した時に、突起22の下端縁に沿った位置において封印シールが破断し易くなっている。突起の下端縁に図6(b)(c)に示した如き破断促進形状40を設けることにより破断部の形状を非直線状(ギザギザ状)にして修復を困難化させることができる。
なお、図示の例では突起22の形状を板状としたが、突起の形状は任意である。また、突起22を上ケース片20の天井面から直交する方向へ突出させたが、図7(a)中に破線で示したように天井面と傾斜させた方向へ突出させてもよい。
本実施形態に係る封印構造では、封印シール30の一部(一端部)を制御基板50に接着する一方で、他の一部(他端部)を上ケース片20の内面(天井面)に接着している。このため、上ケース片20にスリット21を形成する必要がない。また、封印シールの破断部が両ケース片の内部(上ケース片と制御基板との非接着部位)に位置することとなるため、不正行為者による封印シールの修復が困難となる。
本実施形態に係る封印構造では、封印シール30の一部(一端部)を制御基板50に接着する一方で、他の一部(他端部)を上ケース片20の内面(天井面)に設けた突起22に接着している。
本実施形態においては、両ケース片を開放した時に、突起22の下端縁に沿った位置において封印シールが破断し易くなっている。突起の下端部に図6(b)(c)に示した如き破断促進形状40を設けることにより破断部の形状を非直線状にして修復を困難化させることができる。
なお、図示の例では突起22の形状を板状としたが、突起の形状は任意である。また、突起22を上ケース片20の天井面から直交する方向へ突出させたが、図10(a)中に破線で示したように天井面と傾斜させた方向へ突出させてもよい。
また、封印シールの他端を突起の表面を経由して上ケース片20の内面に延在させて接着させてもよい。
本実施形態においては、制御基板50の面上には、搭載されたROM(電子部品)51を覆うROMカバー(電子部品カバー)52が固定されており、封印シール30の一部を電子部品カバー52の適所に接着している。
ROMカバー52は、ROMを不正に交換する行為を防ぐために制御基板面上に螺子等により固定される。本例では、封印シール30の一部を制御基板面に接着すると共に、他部を上下ケース片20に接着する図3、図4、図5の実施形態において、制御基板面に接着する封印シールの一部をROMカバー52の一部(本例では裾部)に接着することにより、封印シールを破断することなくROMカバー52を開放することができないように構成している。仮に、不正行為者が何らかの手段を用いて両ケース片を開放した際に封印シールが破断することを阻止したとしても(破断後の修復に成功したとしても)、ROMカバーを開放する際に封印シールが破断することにより修復が更に困難となり、不正行為の形跡が残されることとなる(図11(c)の破線の状態)。
なお、封印シールの一部をROMカバーに接着する構成は、図7乃至図10に示した各実施形態にも適用することができる。即ち、上ケース片にスリットを形成するか否かに関係なく、封印シールの一端部を制御基板に接着すると共に、他端部を上ケース片20に接着することによって封印シールの破断部がケース内部に位置するように構成した封印構造一般に対して、封印シールの一部をROMカバーに接着する構成を適用することができる。
なお、上記実施形態では、封印シールの一部をROMカバーに接着したが、ROMカバーを設けずに、ROM51の外面に封印シールの一部を接着してもよい。このように構成した場合には、上ケース片20から制御基板50を分離する際に、封印シールが破断するばかりでなく、制御基板50上からROM51を取り外す際に封印シールが破断することとなる。
また、制御基板と一方のケース片との間に封印シールを接着する際に、封印シールの中間部は各図に示したようにテンションを有した状態で接着されている必要はなく、多少の弛み(撓み)を有した状態で接着されていてもよい。封印シールを弛みを持たせた状態で接着することにより、製造時における封印シールの接着作業が容易となる。
なお、使用する封印シールの形状、面積、接着シール上におけるRFIDの位置、形状等は、接着対象物となる制御基板のレイアウト、各ケース片の形状等に応じて種々選定可能である。
即ち、本発明では、基板保護ケースを不正に開放して電子部品を交換等する過程で制御基板と一つのケース片を分離させる場合に、封印シールを破断させることができる。このため、封印部に接着した封印シールが著しく破損されることとなり、復旧不能となり、且つ透明なケース片を通して外部から目視によって封印シールの破損の有無を知ることができる。また、封印シールの破断箇所がケース内部となるため、不正行為者が封印シールの破断部を修復しつつ再組立しようとしてもケース片が作業の障害となって修復が困難となる。このように封印シールの破断部分が両ケース片を閉止した際に両ケース片によって隠蔽される位置、或いはスリット21の開口内部となるため、不正行為者が両ケース片を閉止する際に破断部を修復しようとしてもケース片が邪魔となって修復作業を実施することが困難となる。
封印シールの一端部を一つのケース片の内面に接着したため、両ケース片が閉止された状態では封印シールがケース内部に位置しているので、外部から不正に封印シールを剥がす行為を行うことができない。封印シールを剥がす為には両ケース片を開放する必要が生じる。
一つのケース片の内壁に設けた突起に対して封印シールの一部を接着することにより、製造時における封印シールの接着作業が容易化し、スリットを利用した不正な封印解除を阻止できる。この突起は、スリットを有しないタイプにも適用できる。
配線パターンが形成された領域には封印シールの接着層が接着しにくい場合がある。このような場合には、配線パターン等が存在しない箇所に接着することが有効である。
電子部品カバーにも封印シールの一部を接着することにより、基板保護ケースを開放した際のみならず、電子部品カバーを開放した際にも破断部が形成されることとなり、封印シールの修復がより困難となる。
不正行為の対象となる電子部品にも封印シールの一部を接着することにより、基板保護ケースを開放した際のみならず、電子部品を交換した際にも破断部が形成されることとなり、封印シールの修復がより困難となる。
また、封印シールとしてRFIDを備えていない単なる接着シートを使用した場合においても、接着シートを修復不能となるように切断することができるので、本発明の基板保護ケースの不正開放(ROM交換)の形跡を残すことができる。
本発明に係る基板保護ケースは、パチンコ遊技機、スロットマシン等の遊技機に装備される制御基板を収容する手段として利用可能である。
51…ROM(電子部品)、52…ROMカバー(電子部品カバー)、80…背面、81…遊技機側保持部、82…軸部、85…台座、86…フック部
Claims (14)
- 一面に電子部品を搭載した制御基板を間に挟んで収容する開閉可能、且つ少なくとも一部が透明な2つのケース片を有した基板保護ケースと、前記制御基板と何れか一つのケース片との間に跨って接着され該制御基板と該一つのケース片とを分離する際に破断する封印シールと、を備えた基板保護ケースの封印構造であって、
前記封印シールの破断部が前記制御基板と前記一つのケース片との間に位置するように構成したことを特徴とする基板保護ケースの封印構造。 - 前記封印シールの一部は、前記一つのケース片に設けたスリットから外部に引き出されて該一つのケース片の外面に接着されていることを特徴とする請求項1に記載の基板保護ケースの封印構造。
- 前記封印シールの一部は、前記一つのケース片の内面に接着されていることを特徴とする請求項1に記載の基板保護ケースの封印構造。
- 前記一つのケース片の内壁に設けた突起に前記封印シールの一部を接着したことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の基板保護ケースの封印構造。
- 前記封印シールの一部は、前記制御基板の電子部品搭載面側に形成された接着可能領域に接着されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の基板保護ケースの封印構造。
- 前記制御基板の面上には、搭載された電子部品を覆う電子部品カバーが固定されており、
前記封印シールの一部を前記電子部品カバーに接着したことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の基板保護ケースの封印構造。 - 前記封印シールの一部を前記電子部品に接着したことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の基板保護ケースの封印構造。
- 前記スリット内周縁、前記突起、或いは前記電子部品カバーに、封印シールの破断を促進し且つ破断部の形状を複雑化する破断促進形状を設けたことを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の基板保護ケースの封印構造。
- 前記封印シールは、接着シートと、該接着シート面に固定されたICチップ、及び該ICチップから延びる導体パターンを含んだRFIDと、を有していることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の基板保護ケースの封印構造。
- 前記封印シールが破断したときに前記RFIDが破断するように構成したことを特徴とする請求項9に記載の基板保護ケースの封印構造。
- 一方の前記ケース片に対して他方の前記ケース片を、前記制御基板と並行な方向へスライドさせることにより、両ケース片は開閉可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載の基板保護ケースの封印構造。
- 一方の前記ケース片に対して他方の前記ケース片を、前記制御基板面と略直交する方向へ移動させることにより、両ケース片は開閉可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載の基板保護ケースの封印構造。
- 一方の前記ケース片に対して他方の前記ケース片は回動軸を中心として開閉自在に軸支されていることを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載の基板保護ケースの封印構造。
- 請求項1乃至13の何れか一項に記載の基板保護ケースの封印構造を備えたことを特徴とする遊技機。
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