JP2009011716A - Icタグを取り付けたパチンコ機 - Google Patents

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Abstract

【課題】不正行為を防止することができるとともに、ICタグに対する磁性体、熱、摩擦力、あるいは圧力からの悪影響を少なくすることができ、しかも、商品管理や不正チェックに便利なICタグを十分使用することのできるパチンコ機を提供すること。
【解決手段】基板ボックス40の一側部を、遊技盤20の裏面側にヒンジ部材によって開閉自在に組み付けるとともに、ボックスカバーのヒンジ部材側の一側部を第1封止部43によってボックスベースに封止できるようにして、基板ボックス40の、ヒンジ部材とは反対側となる他側部に、各種情報を収納したICタグ50を取り付けるとともに、このICタグ50を覆うICタグカバー51を基板ボックス40に設けたこと。
【選択図】図7

Description

本発明は、パチンコ機に関し、特に流通過程に乗せられたパチンコ機の識別情報や製造番号等の各種情報を記録したICタグを取り付けるようにしたパチンコ機に関するものである。
近年のパチンコ機は、非常に精密な電子部品を組み込んだり、あるいは精緻な型成型を行った部品を使用したりしなければならず、全ての部品を一箇所で形成することは不可能になってきている。そこで、各種部品を異なる場所、言い換えればその技術が得意な部品メーカーで製造し、これを出願人のようなセットメーカーで完成品として組立てることが行われており、これによって製造コストの低減が図られるようになってきているのである。
一方、この種のパチンコ機に対する不正行為について考察してみると、近年発生してきている不正行為は、上述したような部品の複雑化に伴って複雑かつ巧妙になってきており、パチンコ機が多数設置されている所謂ホール(パチンコ店)での不正行為は勿論、上述した部品の流通過程においても不正がなされる現状にある。このため、出願人のようなセットメーカーでは、各部品メーカーから搬入されてきた部品が正規のものであるか否かのチェックを行わなければならないことは勿論、ホールへ出荷されるパチンコ機が正規のものであるか否かのチェックも行わなくてはならない。
このような種々なチェックは非常に手間取るものであるが、最近では、「ICタグ」という便利なものが登場してきた。このICタグは、非常に小さなICチップと、外部から受けた電磁波を電力に変換してこの起電力をICチップに供給するアンテナとを、例えば紙等の平面材に埋め込んで構成したものであり、ICチップには、この種のパチンコ機や部品の識別情報や製造番号等の各種情報を記録できるようにしてある。そして、このICタグに対して外部の読取機から電磁波を送れば、ICチップ内の各種情報が瞬時に読み出せるものであり、ホールや製造工程で、非接触で簡単にチェックが行えるものである。
このような便利なICタグであるが、弱点がある。上述したように、電磁波を照射して起電力を発生させるのであるから、電磁波が確実にICタグ内のアンテナに照射されなければならない。しかしながら、このICタグの近傍に「磁性体」が存在すると、照射された電磁波の一部がこの磁性体に吸収されてしまい、全ての電磁波をアンテナに吸収させることができないのである。そうなると、当該ICタグ内に記録されている情報を完全に読み出すことが出来なくなることがあり、正確なチェックが行なえないことがある。
また、この種のICタグは、台紙やフィルム上に微細なアンテナやチップを載せたものであるから、熱、摩擦力、あるいは圧力によってその態様や形状が変化し易い、という弱点をも有しているものである。このため、この種のICタグに、熱、摩擦力、あるいは圧力が不用意に掛けられて、アンテナ自体や、アンテナとチップ間の電気的接続が破壊されてしまうと、この種のICタグはその機能を失って、役に立たなくなってしまうことがある。
このようなICタグを採用したパチンコ機の不正を防止したりチェックしたりするものとして、出願人は、特許文献1にて既に提案を行っている。
特開2006−326281号公報、要約、代表図
この特許文献1にて提案している「遊技機」は、「封印用のシールが貼り付けられた制御基板装置を備えた遊技機において、封印用のシールの機能を好適に発揮することで制御基板に対する不正を容易にかつ確実に発見することができる遊技機を提供する」ことを目的としてなされたもので、例えば、「パチンコ機の主制御装置において、主基板はボックスベース及びボックスカバーから構成される基板ボックスに収容されている。ボックスベース及びボックスカバーにはそれぞれ貼付板部が形成されており、両貼付板部を跨ぐように封印シールが貼り付けられている。封印シールは、アンテナ付きICチップを有しており、ICチップに格納されたID情報をスキャナーにより読み取ることができる」ようにしたものである。
この特許文献1にて提案している「遊技機」では、「(不正行為によって)封印シールが剥がされると、アンテナ付きICチップのアンテナ部が破壊される」のであり、ICチップに格納されたID情報をスキャナーにより読み取ることができなくなって、結果的に「不正行為」がなされたことを発見することができる、という効果を有するものである。
しかしながら、この特許文献1では、上述したICタグの弱点、つまりICタグの近傍に「磁性体」が存在すると、照射された電磁波の一部がこの磁性体に吸収されてしまい、全ての電磁波をアンテナに吸収させることができない、といった点には十分な配慮がなされておらず、ICタグの機能を十分に発揮することができない場合もあり得ることが、本発明者等のその後の検討によって見い出されたのである。
なお、この特許文献1によると、この種のパチンコ機は、図26に示すように、「当該パチンコ機の外殻を形成する外枠を備えている。外枠は、遊技ホールへの設置の際に、いわゆる島設備に取り付けられる。外枠は、木製の板材を全体として矩形枠状に組み合わせた状態とされ、各板材を小ネジ等の離脱可能な締結部材により固定することによって構成されている。外枠を合成樹脂やアルミニウム等の金属によって構成することも可能である。(段落0100)」ものであり、「外枠の一側部には、本体枠が開閉可能に支持されている。その開閉軸線はパチンコ機の正面からみて左側に上下へ延びるように設定されており、その開閉軸線を軸心にして本体枠が前方側に開放できる(段落0101)」ものである。
また、この種のパチンコ機においては、「本体枠の前面側の下部位置には、前面板が設けられている。前面板は横長状に形成され、その横幅は本体枠の横幅とほぼ一致するように構成」されているものであり、「本体枠の前面側の前面板を除く範囲には、本体枠を覆うようにして前面扉としての前扉枠が設けられている。従って、前面板と前扉枠とにより本体枠の前面側全体が覆われている。前扉枠は、本体枠に対して開閉可能に取り付けられており、本体枠と同様、パチンコ機の正面からみて左側に上下に延びる開閉軸線を軸心にして前方側に開放できる」ようになっているものである。
さらに、この種のパチンコ機では、上記特許文献1の段落0150に記載され、図27にも示すように、各ユニットを回動可能に支持する支軸部は、各ユニットをパチンコ機の裏面から開いた状態で容易に取り外し可能なヒンジ構造となっており、第1制御基板ユニットについては、締結部の締結及び係止爪部の係止を解除すると共に、当該ユニットを軸線を中心に回動させて展開し、その状態で持ち上げる。これにより、裏パックユニットがない前提であれば、第1制御基板ユニットを取り外すことができる。また、第2制御基板ユニットについては、締結部の締結を解除すると共に、当該ユニットを軸線を中心に回動させて展開し、その状態で持ち上げる。これにより、第2制御基板ユニットを取り外すことができる。さらに、裏パックユニットについては、締結部の締結及び係止部の係止を解除すると共に、当該ユニットを軸線を中心に回動させて展開し、その状態で持ち上げる。これにより、裏パックユニットを取り外すことができる」ようにしてあるものである。
つまり、特許文献1に記載されているような従来のパチンコ機においては、意識して構成を考慮しないと、ICタグの近傍に「磁性体」が存在することになり、チェックのために外部読み取り機から照射された電磁波の一部をこの磁性体に吸収させてしまって、全ての電磁波をアンテナに吸収させることができない、といったことになり勝ちになるのである。しかしながら、「鉄」を代表とする「磁性体」は剛性の高いものであるから、「不正行為」を防止する材料としては使わざるを得ないものであり、両方の問題を同時に解決するようにしなければならないのである。
ところで、回路基板は、この種のパチンコ機での遊技を行うに当たっての種々な制御を行うために必要なものであって、重要かつ精密な部品である。このような回路基板は、パチンコ機自体の製造者(セットメーカー)が製造するよりも、基板の専門製造者(部品メーカー)に任せた方が、パチンコ機のコスト低減を図ることができるだけでなく、セットメーカーでの工数削減にもつながることになる。
このため、この種のパチンコ機において使用されている回路基板は、上述したように、部品メーカーにおいて製造されるようになってきており、さらに、この回路基板を、部品メーカーにおいて、上記特許文献1中に記載されているような「制御基板ユニット」あるいは「パックユニット」化して、セットメーカーに供給される。これらの「制御基板ユニット」あるいは「パックユニット」を組み付けて完成されたパチンコ機は、全体をシュリンクフィルム等によって包装されることがあり、場合によっては、このときの熱や圧力が上述したICタグに加えられることがある。
そこで、本発明者等は、この種のパチンコ機において、「磁性体」である「鉄部品」を「不正行為」を防止するために効果的に使用しながら、この「鉄部品」がICタグに悪影響を与えないようにするにはどうしたらよいか、そして、このICタグを熱、摩擦力、あるいは圧力から如何に保護するか、について種々検討を重ねてきた結果、本発明を完成したのである。
すなわち、本発明の目的とするところは、不正行為を防止することができるとともに、ICタグに対する磁性体、熱、摩擦力、あるいは圧力からの悪影響を少なくすることができ、しかも、商品管理や不正チェックに便利なICタグを十分使用することのできるパチンコ機を提供することにある。
以上の課題を解決するために、まず、請求項1に係る発明の採った手段は、後述する最良形態の説明中で使用する符号を付しながら説明すると、
「ボックスベース40aとボックスカバー40bとを備えて、パチンコ遊技のための回路基板40cが収納される基板ボックス40を、遊技盤20の裏面側に組み付けたパチンコ機100であって、
基板ボックス40の一側部を、遊技盤20の裏面側にヒンジ部材によって開閉自在に組み付けるとともに、ボックスカバー40bのヒンジ部材側の一側部を第1封止部43によってボックスベース40aに封止できるようにして、
基板ボックス40の、ヒンジ部材とは反対側となる他側部に、各種情報を収納したICタグ50を取り付けるとともに、このICタグ50を覆うICタグカバー51を基板ボックス40に設けたことを特徴とするパチンコ機100」
である。
すなわち、この請求項1に係るパチンコ機100は、ボックスベース40aとボックスカバー40bとを備えた基板ボックス40内に、回路基板40cを収納しながら、この基板ボックス40を、図2〜図4に示すように、ヒンジ部材によって、当該パチンコ機100を構成している遊技盤20の裏面側に組み付けるようにしたものである。これにより、当該パチンコ機100によってパチンコ遊技を行うのに必要で重要な回路基板40cは、まず、基板ボックス40によって確実に保護される。
つまり、この基板ボックス40は、図16及び図17に示すように、ボックスベース40aとボックスカバー40bとを備えたものとして構成することにより、当該パチンコ機100の組立場所とは全く別の場所、例えば回路基板40cの製造を行う部品メーカーなどにおいて、回路基板40cを内部に収納して保護するようにしながら、パチンコ機100のセットメーカー(パチンコ機製造メーカー)とは別の場所にて製造できるようにしているのである。
そして、この基板ボックス40は、ボックスカバー40bの一側部を第1封止部43によってボックスベース40aに封止できるようにしてあるから、上記のような部品メーカーから当該パチンコ機100のセットメーカーまでの搬送途中において回路基板40cが不正交換されたとしても、この第1封止部43を例えばセットメーカーで検査することにより、その不正を簡単に発見することができるものとなっている。
換言すれば、この基板ボックス40は、例えば図17及び図20に示すように、そのボックスカバー40bの、上記ヒンジ部材側の一側部(図2及び図3では図示左側側部)を第1封止部43によってボックスベース40aに封止できるようにしてあるから、この第1封止部43を破壊しない限り、当該基板ボックス40内の回路基板40cの不正交換が行えない。当該基板ボックス40内の回路基板40cを不正交換するために、第1封止部43を破壊すれば、この第1封止部43に破壊や溶解などによる痕跡が残るから、この痕跡によって不正交換が行なわれたことを直ちに発見することができるのである。
なお、後述する最良形態では、基板ボックス40を構成しているボックスカバー40bは、例えば図16の(a)に示すように、ボックスベース40aに対して横方向にスライドさせて組み付けられるようにしてあるが、縦方向にスライドさせて組み付けられるようにしてもよい。勿論、このボックスカバー40bのボックスベース40aに対する組み付けは、このボックスカバー40bの左右上下何れか一辺を、ボックスベース40aの対応辺に枢着して、開閉自在なものとなるようにしてもよい。
また、この基板ボックス40は、例えば図2及び図3に示すように、その一側部を、遊技盤20の裏面側にヒンジ部材(後述する最良形態では、ヒンジ金具42、ヒンジ取付具42a、及びリベットから構成されている)によって開閉自在に組み付けたものである。これにより、当該基板ボックス40は、図3、図18、及び図23に示すように、ヒンジ部材を中心に開閉できるものとなっているだけでなく、遊技盤20の裏面側に対する取付が容易になっている。
このヒンジ部材を中心に開閉できる基板ボックス40は、これを図2及び図3に示すように閉じた場合には、その裏側に配置されている種々な部品を保護するとともに、これを図4に示すように開いたときには、その裏側になっていた部品や当該基板ボックス40の裏面側(閉じたときに遊技盤20側となる面)からの検査及び点検を容易に行えるようにしているのである。
また、この基板ボックス40を遊技盤20の裏面側に連結しているヒンジ部材は、これを金属製のものとすることにより、当該基板ボックス40の開閉を自在にしながら、基板ボックス40全体の取り外しを困難にすることができる。すなわち、金属製のものとしたヒンジ部材は、破壊や取り外しが困難な剛性の高いものとすることができるから、当該基板ボックス40全体の不正交換や持ち去りを困難にするだけでなく、頻繁な開閉操作にも十分耐え得る耐久性の高いものとなる。
そして、この請求項1に係るパチンコ機100にあっては、その基板ボックス40の、ヒンジ部材とは反対側となる他側部に、図7の(b)、図16、図17、及び図18に示すように、各種情報を収納したICタグ50が取り付けてあるから、このICタグ50に照射された電磁波がヒンジ部材に吸収されてしまうことはない。つまり、電磁波を吸収する金属製のヒンジ部材をICタグ50から離れた位置に配置することができるから、このICタグ50の周囲に照射された情報を読み取るための電磁波が、当該ICタグ50の内部に組み込まれたアンテナに十分吸収されて、当該ICタグ50からの情報発信のための起電力に効率的に変換されることになり、ICタグ50は、その本来の機能を確実に発揮し得ることになるのである。
勿論、このICタグ50は、基板ボックス40の、ヒンジ部材とは反対側となる他側部取り付けてあり、基板ボックス40そのものは、図3等に示すように、ヒンジ部材を中心に開閉できるものとなっているのであるから、このICタグ50へのスキャナーの近づけが行い易くなっており、このICタグ50に格納してある各種情報の読み取りも行い易くなっているのである。
また、このICタグ50は、その表面側がICタグカバー51によってカバーされているから、当該ICタグカバー51に悪影響を与える少なくとも、熱、摩擦力、圧力から保護されている。
すなわち、このICタグ50は、基板ボックス40に貼付された後、この基板ボックス40を組み付けたパチンコ機100全体を、熱により縮められて製品表面にぴったりと接触されるシュリンクフィルムによって包まれる。このシュリンクフィルムに加えられた熱は、上記ICタグカバー51の存在によって直接ICタグ50には伝導されないし、このシュリンクフィルムが縮む際の力も、ICタグカバー51の存在によってICタグ50に加えられない。このため、ICタグ50は、ICタグカバー51が存在することによって、部品メーカーで加えられる熱や圧力から保護されていることになる。
また、このICタグ50を貼付した基板ボックス40は、当該パチンコ機100のセットメーカーにおいて遊技盤20の裏面側に取り付けられるのであるが、その際、上記シュリンクフィルムを外したり、他の各種部品を取り付けたり、あるいはワイヤハーネス80を引き回したりする際等に、ワイヤハーネス80や他の部品、あるいは人の手等によってICタグ50に摩擦力や圧力が加えられそうになる。しかしながら、本発明に係るパチンコ機100では、そのICタグ50がICタグカバー51によって覆われているから、そのような摩擦力や圧力からは完全に保護されるのである。
さらに、このパチンコ機100をパチンコホールに設置した後においては、当該パチンコ機100に発生したトラブルを解除しようとして、店員が遊技盤20等を開くことがあるが、その際にパチンコ球が貯留タンクから落下してきて、パチンコ機100の裏面側の各部品に当たることがある。このような際にも、ICタグ50はICタグカバー51によってカバーされているのであるから、落下してきたパチンコ球による圧力が直接ICタグ50に係ることはなく、ICタグ50はICタグカバー51によって保護されるのである。
以上のようであるから、ICタグ50の保護を行うICタグカバー51は、このICタグ50に接触するようにするよりはむしろ、このICタグ50から少し浮いた状態にするのが好ましい。そのようにすることは、後述する最良形態で説明する係止爪53の長さを長くすれば簡単に行える。
そして、このICタグカバー51は、透明または半透明のプラスチックスによって形成するのが好ましい。何故なら、このICタグカバー51で図18に示すようにICタグ50を覆っても、電磁波の透過を許容するとともに、外部からICタグ50の存在を容易に視認するからである。
また、後述する最良形態のICタグカバー51は、図19に示すように、その枢軸52を基板ボックス40側の枢着部40dに回動可能に支持して、この図19のような開放状態から図18に示した閉じ状態まで自由に変更できるものであるが、これに限らず、例えば、基板ボックス40を構成しているボックスカバー40bに対してスライド可能、あるいは抜き差し自在に取り付けるように実施してもよいものである。
また、図19に示した最良形態のICタグカバー51は、ボックスベース40a側の係止部40eに係合する係止爪53を有するもので、図18に示したような閉じ状態での固定が行えるようにしてある。勿論、この係止爪53の係合先は、ボックスカバー40b側であってもよい。
また、上記課題を解決するために、請求項2に係る発明の採った手段は、上記請求項1に記載のパチンコ機100について、
「ボックスベース40aの、遊技盤20の裏面側へのヒンジ部材による組み付けは、ボックスベース40aに取り付けられて、ヒンジ部材が係合される係止部材を内蔵したベース部材41を介して行うようにしたこと」
である。
すなわち、この請求項2に係るパチンコ機100では、その基板ボックス40の、遊技盤20の裏面側への取り付けを、図4〜図6、図15、及び図22〜図25に示すように、ボックスベース40aに取り付けられて、ヒンジ部材が係合される係止部材を内蔵したベース部材41を介して行うようにしたものである。
ベース部材は、図4〜図6、図15、及び図22〜図25に示すように、ボックスベース40aよりも小さくて、ボックスベース40aの内側面の、上記ヒンジ部材が配置される部分に取り付けられるものであり、ヒンジ部材の係合部が係合される係合穴を有する係止部材が内蔵されるものである。つまり、この係止部材を内蔵したベース部材は、基板ボックス40の内側に固定されるものであり、当該基板ボックス40をヒンジ部材によって遊技盤20の裏面側に取り付けるにあたって、このヒンジ部材の先端を当該ベース部材内に差し込むことによりその取付作業を完了できるようにしているものである。
換言すれば、この請求項2のパチンコ機100における基板ボックス40は、その内側面に取り付けたベース部材に、遊技盤20側のヒンジ部材の先端を単に差し込むだけで、このベース部材に内蔵されている係止部材の係合穴内にヒンジ部材の係合部が係合されることになり、基板ボックス40の遊技盤20側裏面に対する取付作業が完了するのである。
以上のようなベース部材を介して遊技盤20の裏面側に簡単に取り付けられることになる基板ボックス40は、これをセットメーカーとは別の部品メーカーで製造できるようにしてコスト低減を図り、かつ、セットメーカーでの組立作業工数を最小限にして生産性を高めることができる。基板ボックス40に内蔵されている回路基板40cは、精密で破損し易いものであるから、電子部品の専門メーカーが製造した方が効率的にもコスト的にも有利となるだけでなく、この回路基板40cを内蔵したボックスベース40aとボックスカバー40bとの第1封止部43による封止も電子部品メーカー側で行った方が簡単だからである。一方、セットメーカーでは、多数のパチンコ機100を組み立てるに際して、その各部品の組立作業工数が小さくなれば、全体としてパチンコ機100の生産性を高めることができるからである。
また、このベース部材内の係止部材としては、合成樹脂で形成することも考えられるが、後述する最良形態における係止金具46のように、金属製のものとするのが好ましい。勿論、この金属製の係止金具46に係合するヒンジ部材も、最良形態におけるようなヒンジ金具42とするのが好ましい。基板ボックス40の遊技盤20裏面側に対する取付に寄与するヒンジ部材や、ベース部材に内蔵される係止部材が金属製のものであれば、その破壊や切断が断然困難になり、基板ボックス40全体の不正交換や持ち去りを困難にするからである。
さらに、基板ボックス40がベース部材を介して遊技盤20の裏面側に取り付けられることになれば、図3及び図4に示すように、ヒンジ部材による当該基板ボックス40の開閉回動が大きな半径で行えることになり、周囲の部品やワイヤハーネス80を破損させたり、これらに邪魔されてたりすることなく、開閉操作が行えることになる。
そして、この請求項2に係るパチンコ機100にあっても、その基板ボックス40の、金属製になることもあるヒンジ部材や係止部材とは反対側となる他側部に、図7の(b)、図16、図17、及び図18に示すように、各種情報を収納したICタグ50が取り付けてあるから、このICタグ50に照射された電磁波がヒンジ部材に吸収されてしまうことはない。つまり、電磁波を吸収する金属製のヒンジ部材や係止部材がICタグ50から離れた位置に配置してあるから、このICタグ50の周囲に照射された情報を読み取るための電磁波が、当該ICタグ50の内部に組み込んだアンテナに吸収されて、当該ICタグ50からの情報発信のための起電力に効率的に変換されることになり、ICタグ50はその本来の機能を確実に発揮することになるのである。
さらに、上記課題を解決するために、請求項3に係る発明の採った手段は、上記請求項1または請求項2に記載のパチンコ機100について、
「基板ボックス40のICタグ50を取り付けた他側部を、遊技盤20が組み付けられる本体枠11の枢軸12側に配置して、当該パチンコ機100において使用されるワイヤハーネス80がICタグ50に近接しないようにしたこと」
である。
すなわち、この請求項3のパチンコ機100では、まず、図4に示した基板ボックス40のICタグ50を取り付けた他側部を、図2に示すように、遊技盤20が組み付けられる本体枠11の回動中心となる枢軸12側に配置したものである。当該パチンコ機100の本体枠11は、上下2本の枢軸12を結ぶ線を中心に外枠10に対して開閉されるものであるが、この枢軸12に近い部分、つまり回動半径が小さくなる部分にICタグ50を位置させたものである。
一方、ワイヤハーネス80は、図3及び図4に示すように、遊技盤20の裏面側であって、上述した基板ボックス40や、その上側にある裏パックユニット30等の間に接続されるものであり、概略遊技盤20の裏面側中心に配置してある。つまり、このワイヤハーネス80は、本体枠11の回動中心である枢軸12から離れた位置に存在するものである。
以上の結果、当該パチンコ機100において使用されるワイヤハーネス80がICタグ50に近接しないことになり、当該パチンコ機100を製造する際や、当該パチンコ機100の設置店でのトラブル解消のため等に本体枠11を開閉する際の、このワイヤハーネス80の取り外し作業や接続作業を、ICタグ50には全く悪影響を与えずに行える。
しかも、ワイヤハーネス80は電気が通るものであるから、このワイヤハーネス80がICタグ50に近接しているとICタグ50に悪影響を与えることが考えられるが、結果的にICタグ50はワイヤハーネス80から離れているから、ICタグ50からの情報の読み出しは、ワイヤハーネス80から悪影響を受けることなく正確に行えるのである。勿論、基板ボックス40に対する上述した不正対策は、ワイヤハーネス80がICタグ50に近接しないようにしたことによっても妨げられることなく奏功している。
上記課題を解決するために、請求項4に係る発明の採った手段は、上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載のパチンコ機100について、
「第1封止部43を、ボックスベース40a及びボックスカバー40bのヒンジ部材側の一側部にそれぞれ一体的に形成されて、互いにボックスベース40aとボックスカバー40bとを閉じたとき重なり合うベース側封止部43a及びカバー側封止部43bと、これら重なり合ったベース側封止部43a及びカバー側封止部43b間に挿入されて、両者間の離間を阻止する封止金具43cとにより構成したこと」
である。
すなわち、この請求項4のパチンコ機100では、上述してきた第1封止部43の構成をより具体化したものであり、まず、図20に示すように、ボックスベース40a及びボックスカバー40bのヒンジ部材側の一側部に、ベース側封止部43a及びカバー側封止部43bをそれぞれ一体的に形成したものである。これらのベース側封止部43a及びカバー側封止部43bは、図20の(b)に示すように、ボックスベース40aとボックスカバー40bとを閉じたとき、互いに重なり合うものである。
これら重なり合ったベース側封止部43a及びカバー側封止部43b間には、図20の(b)に示すように、封止金具43cが挿入されたとき、この封止金具43cによって両者間の離間(相対移動)が阻止されることになる。なお、後述する最良形態では、ベース側係止部43a内に封止金具43cと係合するストッパ49が収納してあり、このストッパ49が封止金具43cの挿入によりベース側係止部43a内で少し開き、このストッパ49がカバー側係止部43b側に係合するようにしてある。
封止金具43cは、これを破断もしくは破損しない限り、重なり合ったベース側封止部43a及びカバー側封止部43b間の離間を許容しないが、文字通り金属製のものであるから、これを破断もしくは破損することは非常に困難である。
後述する最良形態では、この封止金具43cは、図20の(a)に示すように、単に差し込むだけで挿入が行える板状のものであるが、重なり合ったベース側封止部43a及びカバー側封止部43b間の離間を阻止することができるのであれば、重なり合ったベース側封止部43a及びカバー側封止部43b間にねじ込まれる「ワンウエイネジ」や「破断ネジ」であってもよい。
従って、この請求項4に係るパチンコ機100において採用した基板ボックス40は、その部品メーカーからセットメーカーへの搬送途中は勿論、当該パチンコ機100をパチンコホールに設置した後においても、そのボックスベース40aとボックスカバー40bとの開放を非常に困難にしており、内部の回路基板40cの不正交換や持ち去りができないようにしている。
以上のような構成の第1封止部43は、一箇所(一つ)だけ設けて実施してもよいが、図3、図7、及び図20に示すように、複数箇所設けて実施するとよい。何故なら、第1封止部43における封止がなされた後に、この第1封止部43による封止を解いて、基板ボックス40内の回路基板40cの正規検査を行う場合があり得るが、この正規検査後の第1封止部43の封止を再び行いたい場合に、これから封止できる新しい第1封止部43があると有利だからである。
そこで、後述する最良形態では、図3等に示すように、第1封止部43を複数形成しておいて、最初の封止は、例えば一つの第1封止部43について行っておく。勿論、他の第1封止部43については封止を行わず、封止に使う封止金具43cは、第1封止部43の近くの部分に収納しておく。ここで、最初に封止されていた第1封止部43の封止金具43cを切断して正規検査を行った後、別の第1封止部43に用意しておいた封止金具43cを挿入して当該別の第1封止部43の封止を行うのである。
勿論、これらの第1封止部43は、一個宛の使用に限らず、2個宛使用して実施しても良いものであり、また、形成箇所も重なり合ったベース側封止部43a及びカバー側封止部43b間の離間を阻止することができるのであれば、どこであってもよい。
また、上記課題を解決するために、請求項5に係る発明の採った手段は、上記請求項1〜請求項4のいずれかに記載のパチンコ機100について、
「基板ボックス40のICタグ50が設けられる他側部に、合成樹脂からなる第2封止部44を複数設けたこと」
である。
すなわち、この請求項5のパチンコ機100では、図4、図7の(b)、図16〜図18等に示すように、基板ボックス40の、上述したICタグ50側となる部分に合成樹脂からなる第2封止部44を設けたものであり、この第2封止部44と前記第1封止部43とによって、基板ボックス40を構成しているボックスベース40aと基板ボックス40との開放を一層困難にしているのである。しかも、この第2封止部44は、合成樹脂からなるものであるから、ICタグ50に向けて照射された電磁波を吸収することがなく、ICタグ50の機能が阻害されることがない。
勿論、この第2封止部44によって、ボックスカバー40bの他側部をボックスベース40aに封止できるようにしてあるから、当該パチンコ機100の設置店においては勿論、部品メーカーから当該パチンコ機100のセットメーカーまでの搬送途中において回路基板40cが不正交換されたとしても、この第2封止部44を検査することにより、その不正を簡単に発見することができる。
換言すれば、この基板ボックス40は、例えば図18に示すように、そのボックスカバー40bの、ICタグ50側の他側部を第2封止部44によってボックスベース40aに封止できるようにしてあるから、この第2封止部44及び第1封止部43を破壊しない限り、当該基板ボックス40内の回路基板40cの不正交換が行えない。まず、当該パチンコ機100の設置店において、基板ボックス40内の回路基板40cを不正交換するために第2封止部44を破壊しかつ第1封止部43をも破壊しようとすると、それには相当時間が掛かるから、通報を受けた警備員等が当該設置店に駆けつけるまでの時間を十分確保することができて、不正交換の防止を図ることができるのである。
また、基板ボックス40の搬送途中において、基板ボックス40内の回路基板40cを不正交換しようとすれば、少なくとも第2封止部44を溶解したり、破壊したりしなければならない。そうすれば、この第2封止部44に破壊や溶解などによる痕跡が残るから、この痕跡によって不正交換が行なわれたことを直ちに発見することができるのである。
後述する最良形態では、この第2封止部44を、ボックスベース40aとボックスカバー40bとにそれぞれ別々に形成した爪部分と、これが係合する穴部分とを備えたものとして、ボックスベース40aとボックスカバー40bとを閉じたとき、これらの爪部分及び穴部分が互いに係合するようにしてある。この場合、例えば爪部分は、当該第2封止部44を構成している合成樹脂の弾性によって変形しながら穴部分に係合するものであり、ボックスベース40aとボックスカバー40bとを閉じたとき、これらの爪部分及び穴部分が自動的に係合するようにしてある。
また、この第2封止部44としては、一箇所だけ設けても上記機能を発揮するものであるが、この第2封止部44は複数設けるとよい。第2封止部44が複数存在していれば、その分基板ボックス40の不正開放をより困難にするからであり、また、複数の第2封止部44の係合を同時に外す「キー」の構成を簡単にすることができるからである。
さらに、上記課題を解決するために、請求項6に係る発明の採った手段は、上記請求項1〜請求項5のいずれかに記載のパチンコ機100について、
「基板ボックス40の遊技盤20の裏面側に対する配置を、内部空間がリブ63によって複数に区画されたスぺーサボックス60を介して行い、このスぺーサボックス60を前記ヒンジ部材とは別の枢軸によって遊技盤20の裏面側に回動可能に設けたこと」
である。
すなわち、この請求項6のパチンコ機100では、基板ボックス40の遊技盤20の裏面側に対する配置を、図4〜図6に示すように、内部空間がリブ63によって複数に区画されたスぺーサボックス60を介して行い、このスぺーサボックス60を、図5に示すように、ヒンジ金具42のようなヒンジ部材とは別の枢軸によって遊技盤20の裏面側に回動可能に設けたものである。このスぺーサボックス60は、最良形態のものでは透明または半透明の合成樹脂によって、内部の視認が容易に行える一体物としてあるが、複数部品によって形成したものであってもよい。
一般に、遊技盤に対する基板ボックスの位置は、できるだけ各機種において統一することが部品流用によるコスト低減に有利であるが、遊技盤に設けられる各構成部品が機種特有のものであるから、その構成部品と基板ユニットとの隙間は機種ごとに異なることになる。この隙間が大きなものになると、これを利用した不正基板(疑似主制御基板など)の隠し込みが可能となるから、この隙間を低減させるための部材を構成部品と基板ユニットとの間に配置することがある。
この隙間低減部材を設置すると、今度はこの隙間低減部材と構成部品との間、あるいは隙間低減部材自体が有している空間内に不正基板が隠し込まれる可能性があり、この場合には不正基板が隠し込まれたことの発見が難しくなるという問題がある。
その点、この請求項6のパチンコ機100において採用しているスペーサボックス60は、図5に示すように、内部空間がリブ63によって複数に区画されたものであるから、このスぺーサボックス60の存在によって、不正基板の隠し込みが行えるような空間あるいは隙間を遊技盤20の裏面側から無くすことができるのである。
勿論、リブ63によって複数に区画された内部空間は、図5に示すように、遊技盤20の裏面側に向かって開口するように配置されるものであるし、これらの内部空間は、遊技盤20の裏面側に突出している部分を収納し得る程度の空間であるから、遊技盤20の裏面側への構成部品の設置に邪魔になることがないだけでなく、これを閉じたときに構成部品を覆うことになってこれらの保護をも行うことになる。
また、この請求項6のパチンコ機100では、スぺーサボックス60を前述したヒンジ部材、つまりヒンジ金具42とは別の枢軸(最良形態では枢軸72)によって遊技盤20の裏面側に回動可能に設けてあるから、図4及び図5に示すように、このスペーサボックス60を基板ボックス40とは別に回動させることができて、点検等の作業を簡単にすることができる。
換言すれば、このスペーサボックス60が存在することによって、図4に示すように、遊技盤20の裏面側の構成部品を当該スペーサボックス60によって保護したままの状態で基板ボックス40の開放や閉止操作を行うことができるのであり、遊技盤20や基板ボックス40の裏面側の点検を行う際に、遊技盤20の設けてある各部品や前述したワイヤハーネス80を傷つけたり外してしまったりすることがない。勿論、図4に示すように、当該スペーサボックス60の上の基板ボックス40を開放すれば、当該スペーサボックス60の全体が大きく開放されて、その視認を容易に行うことができるのであり、このスペーサボックス60について不正がなされていれば容易に発見し得るのである。
そして、上記課題を解決するために、請求項7に係る発明の採った手段は、上記請求項6に記載のパチンコ機100について、
「スぺーサボックス60を裏面に取り付けた球集合板70を、遊技盤20の裏面に取り付けするようにしたこと」
である。
すなわち、この請求項7のパチンコ機100では、遊技盤20の裏面に取り付けられる球集合板70にスぺーサボックス60を取り付けたものであり、かつ、このスぺーサボックス60を介して基板ボックス40の遊技盤20の裏面側に対する配置を行ったのである。
換言すれば、このパチンコ機100では、スペーサボックス60を球集合板70に取り付けてから、この球集合板70を遊技盤20の裏面側に取り付けるものであり、これにより、まずスペーサボックス60単独の取り外しを困難にして、取り外された後の空間内に不正基板の隠し込み等の不正を行いにくくしたものである。つまり、スペーサボックス60を球集合板70に取り付けるには、図8及び図9に示すように、球集合板70の表面側(遊技盤20の裏面に接する側の面)からネジ等を挿通してこれをスペーサボックス60側に固定し、このネジ等の頭部(工具によって回動される部分)が遊技盤20とスペーサボックス60との間に挟み込まれることになって、これらのスペーサボックス60及び球集合板70を固定しているネジ等を簡単には外せなくなるから、結果的にスペーサボックス60の取り外しが困難になるのである。
また、以上のようにすることによって、球集合板70に電気部品やスペーサボックス60をユニット化することができるのであり、部品メーカーでの製造を可能にして、セットメーカーでの工程数削減が図れるだけでなく、このユニット化した球集合板70、電気部品及びスペーサボックス60を遊技盤20の裏面側に取り付けるようにすることによって、セットメーカーでの工程数削減をより一層図ることができる。
勿論、このユニット化した球集合板70、電気部品及びスペーサボックス60は、これを遊技盤20の裏面側に取り付けるまでの間、そのユニットのままで各部の検査が行えるのであり、何度でもネジ等の脱着が行えて修理も行えることになる。
以上、説明した通り、本発明においては、
「ボックスベース40aとボックスカバー40bとを備えて、パチンコ遊技のための回路基板40cが収納される基板ボックス40を、遊技盤20の裏面側に組み付けたパチンコ機100であって、
基板ボックス40の一側部を、遊技盤20の裏面側にヒンジ部材によって開閉自在に組み付けるとともに、ボックスカバー40bのヒンジ部材側の一側部を第1封止部43によってボックスベース40aに封止できるようにして、
基板ボックス40の、ヒンジ部材とは反対側となる他側部に、各種情報を収納したICタグ50を取り付けるとともに、このICタグ50を覆うICタグカバー51を基板ボックス40に設けたこと」
にその構成上の主たる特徴があり、これにより、不正行為を防止することができるとともに、ICタグに対する磁性体、熱、摩擦力、あるいは圧力からの悪影響を少なくすることができ、しかも、商品管理や不正チェックに便利なICタグを十分使用することのできるパチンコ機100を提供することができるのである。
次に、上記各請求項に係る発明を、図面に示した最良の形態であるパチンコ機100について説明するが、この最良形態のパチンコ機100は、上記各請求項に係る発明の全てを含むものである。また、図1〜図20には、本発明の実施例1に係るパチンコ機100が、図21〜図25には、同実施例2に係るパチンコ機100が示してある。
(実施例1)
図1には、本発明を適用したパチンコ機100の正面図が示してある。このパチンコ機100は、図26及び図27に示した従来のそれと同様に、ホール(パチンコ店)の島を構成している土台部分に立設される外枠10を有しているものであり、この外枠10に対しては、図2に示したように、図示右側の上下に設けた枢軸12によって、本体枠11が開閉自在に取り付けてある。この本体枠11の開閉状態は、従来例を示す図26に示したのと同様になっている。なお、外枠10には、図1にも示したように、ガラスを支持した前面枠13が開閉自在に取り付けられるものである。
外枠10に対して上下の枢軸12によって連結した本体枠11には、図1及び図2に示したように、前面側にパチンコ遊技領域を形成した遊技盤20が取り付けてある。この遊技盤20の裏面には、図2及び図3に示したように、裏パックユニット30や基板ボックス40が取り付けてあり、本最良形態では、図4に示したように、基板ボックス40の下側にスペーサボックス60を配置し、このスペーサボックス60の下側に球集合板70を配置するようにしてある。
基板ボックス40は、図16〜図18に示したように、遊技盤20側に配置されるボックスベース40aと、このボックスベース40aに嵌合されるボックスカバー40bとからなり、これらのボックスベース40a及びボックスカバー40bによって形成される空間内には回路基板40cが収納されるものである。これらのボックスベース40a及びボックスカバー40bは、非磁性体材料、つまり合成樹脂によってそれぞれ一体成形したものであり、特に本最良形態のボックスカバー40bについては、当該基板ボックス40内の外部からの視認を容易にするために、透明または半透明の合成樹脂材料によって形成してある。
また、この基板ボックス40の図示左側側縁(一側部)には5個の第1封止部43が、また右側側縁には4個の第2封止部44が形成してある。なお、本最良形態に係る基板ボックス40では、そのボックスカバー40bが、ボックスベース40aに対して横方向からスライド嵌合されるものであるが、これらのボックスベース40a及びボックスカバー40bの嵌合方法は、上下方向からスライド嵌合できるようにしたり、あるいは蝶番などで開閉できるように実施してもよいものである。
そして、この基板ボックス40の、第2封止部44の近傍に位置する箇所には、図7、図17及び図18に示したように、当該パチンコ機100の識別情報を記録したICタグ50が取り付けてある。
この基板ボックス40は、図14及び図15に示したように、その裏面の一方側に取り付けられるベース部材41を介して、球集合板70側に取り付けたヒンジ金具42により、球集合板70従って遊技盤20に対して、図4に示したような開閉が自在に行えるように連結したものである。
ベース部材41は、図4にも示したように、枢軸12とは反対側部分になる基板ボックス40の裏面に、固定後に外すことができなくなるワンウエイネジや破断ネジによって一体的に取り付けられるものであり、図6、図12、図13の(b)、図14、及び図15に示したように、基板ボックス40を構成するボックスベース40aの裏面(遊技盤20側になる面)に取付けられるものである。
すなわち、このベース部材41は、図15の(a)に示したように、ボックスベース40aの裏面側に、挟持板45とこれによってベース部材41に一体化される係止金具46とを介在させた状態で、図15の(b)に示したように、取り付けられるものである。この場合、ボックスベース40aの裏面に形成してある係止突起47によって、当該ベース部材41の位置決めがなされる。
ベース部材41をボックスベース40aの裏面に取り付けるにあたって挟持された係止金具46は、ヒンジ金具42の先端の抜け止めと固定を行うものであり、金属製のものである。すなわち、この係止金具46は、図14に示したヒンジ金具42が差し込まれたときに、その先端を係止するものであり、これによってヒンジ金具42の基板ボックス40からの抜け止めを行うものである。
ヒンジ金具42は、図5、図11〜図14に示したようなものであり、特に図14に示したように、後述する球集合板70の内側に差し込まれたヒンジ取付具42aの先端に、例えば金属製のリベットや枢軸によって回動自在に連結されるものである。勿論、球集合板70は遊技盤20の裏面に固定されるものであるから、以上のヒンジ取付具42a及びヒンジ金具42によって球集合板70に連結された基板ボックス40は、遊技盤20の裏面に取り付けられることになり、図4に示したような開閉が自由に行えるものとなる。
さて、この基板ボックス40の左右両側縁には、図3、図7、図16、及び図17に示したように、第1封止部43及び第2封止部44がそれぞれ形成される。これらの第1封止部43及び第2封止部44は、実際には、図16の(b)及び図17に示したように、基板ボックス40を構成しているボックスベース40a及びボックスカバー40bの左右両端縁に一体的に形成されるものであり、従って非磁性材料からなるものである。なお、これらの第1封止部43及び第2封止部44を、図16の(a)に示したように封止したときには、回路基板40cからの配線を引き出すための穴が、ボックスベース40a及びボックスカバー40bの何れか少なくとも一方に形成される。
これらの第1封止部43及び第2封止部44は、図に示した最良形態では、それぞれ5個及び4個形成してあり、それぞれ独立したものとしてある。勿論、これらの第1封止部43及び第2封止部44の数や大きさは、適宜選定できるものである。
まず、第1封止部43については、図20に示したように、ボックスベース40a及びボックスカバー40bの、ヒンジ金具42側の一側部にそれぞれ一体的に形成されて、互いにボックスベース40aとボックスカバー40bとを閉じたとき重なり合うベース側封止部43a及びカバー側封止部43bと、これら重なり合ったベース側封止部43a及びカバー側封止部43b間に挿入されて、両者間の離間を阻止する封止金具43cとにより構成してある。
すなわち、この最良形態のパチンコ機100では、その第1封止部43の構成を、図20に示したように、ボックスベース40a及びボックスカバー40bのヒンジ部材側の一側部に、ベース側封止部43a及びカバー側封止部43bをそれぞれ一体的に形成したものである。これらのベース側封止部43a及びカバー側封止部43bは、図20の(b)に示したように、ボックスベース40aとボックスカバー40bとを閉じたとき、互いに重なり合うものである。
これら重なり合ったベース側封止部43a及びカバー側封止部43b間には、図20の(b)に示したように、封止金具43cが挿入されたとき、この封止金具43cによって両者間の相対移動が阻止されることになる。そして、本最良形態では、図20の(b)に示したように、封止金具43cと係合する二本の係止突起49aを有するストッパ49がベース側係止部43a内に収納してあり、このストッパ49内に封止金具43cが挿入されることにより、二本の係止突起49aがベース側係止部43a内で少し開いて、このストッパ49がカバー側係止部43b側に係合するようにしてある。
つまり、回路基板40cを収納した基板ボックス40において、そのボックスカバー40bがボックスベース40aに対して完全に嵌合されたときには、図20の(a)に示したように、一つの第1封止部43に封止金具43cを強制的に挿入することによって、当該一つの第1封止部43における封止がなされるのである。勿論、各封止金具43cは、文字通り金属製のものであり、これを簡単に破断することはできないものである。
つまり、各封止金具43cは、図20の(b)に示したように、ボックスベース40a及びボックスカバー40bの、ベース側封止部43a及びカバー側封止部43を互いに嵌合させた後に差し込まれるものであり、各第1封止部43における封止を行うものである。
本最良形態の各封止金具43cの先端部両側には、図20の(b)に示したように、クサビ面43dが形成してあり、このクサビ面43dによって広げられる係止突起49aを有するストッパ49が一方の第1封止部43内に収納してある。このため、互いに端部を嵌合させた第1封止部43に封止金具43cを差し込むと、そのクサビ面43dによって、まずストッパ49の各係止突起49aが広げられる。さらにこの封止金具43cを差し込むと、各係止突起49aは封止金具43cの頸部内に係合し、封止金具43cはストッパ49によって第1封止部43内にて固定されるのである。このように封止金具43cによる封止が完了すれば、この封止金具43cの第1封止部43外へ突出する部分はなくなるから、この封止金具43cの抜き出しは完全に不可能になり、他の部分を破壊しない限り、この封止は解除できないものとなる。
もし、この第1封止部43の封止を解いて、内部の回路基板40cの不正交換を行った場合には、この封止を解いた状況(破壊や溶融した跡)が第1封止部43のどこかに残るはずである。この跡が、次に述べる「正規」のものでない場合には、回路基板40cの不正交換が行われたことを示すものであるから、この第1封止部43の状況によって不正をチェックすることができる。
各第1封止部43の封止において金属製の封止金具43cを使用したとしても、この第1封止部43は基板ボックス40のICタグ50とは反対側に位置しており、かつ反対側の第2封止部44については金属を使用していなかったから、これらの封止金具43cによってICタグ50が悪影響を受けることはない。つまり、ICタグ50からはその書き込まれた情報を確実に読み出せるものとなっているのである。
本最良形態では、この封止金具43cは、図20の(a)に示したように、単に差し込むだけで挿入が行える板状のものであるが、重なり合ったベース側封止部43a及びカバー側封止部43b間の離間を阻止することができるのであれば、重なり合ったベース側封止部43a及びカバー側封止部43b間にねじ込まれる「ワンウエイネジ」や「破断ネジ」であってもよい。
なお、各第1封止部43にての封止を行う封止金具43cは、図20に示すような形状のものの他、固定後に外すことのできないワンウエイネジや破断ネジに代えて実施してもよいものである。
一方、各第2封止部44については、本最良形態の場合、ボックスベース40a及びボックスカバー40b側のそれぞれについて、図示はしていないが、スライド嵌合し合った場合に互いに係合する穴、またはこの穴に係合する爪(係合突起)が形成してある。当該係合突起を形成した第2封止部44は、合成樹脂によってボックスベース40aまたはボックスカバー40bと一体成形したものであるから、この係合突起はある程度の弾性を有したものとなっている。
この第2封止部44には、これに形成した係合突起を外部から視認できる開口が形成してあるから、当該第2封止部44における係合突起による封止を外したい場合には、この係合突起を「キー」等を使用して押し込み、穴と爪との係合を解くようにするのである。
本最良形態では、第2封止部44が4箇所に形成してあったから、4つの第2封止部44全てにこの係合突起による封止を行えば、4箇所の封止を、それを可能にする上記「キー」によって同時に解除しない限り、当該第2封止部44の封止解除は行えないことになる。つまり、当該第2封止部44を有する基板ボックス40は、ボックスベース40aとボックスカバー40bとを開放して中の回路基板40cの不正交換が簡単には行えないようになっているのである。
上述したように、この基板ボックス40は、内部の回路基板40cのチェックを行うために、正規に開放しなければならないときがあるが、その場合には、4つの開口から臨んでいる係合突起の全てを同時に押し込むことのできる「歯」を有した上記「キー」のようなものを用意しておけばよい。勿論、4つの内の3個しか封止構造として使用しない場合には、3個の歯を有するキーを用意しておけばよい。
そして、この最良形態のパチンコ機100では、図7の(b)、図17、及び図18に示したように、ICタグ50が取り付けてあるのである。このICタグ50は、アンテナ付きのICチップを有しているものであり、外部のスキャナーによって電磁波を照射したとき、ICチップに書き込まれている当該パチンコ機100の識別情報や製造番号などの各種情報を、このICタグ50に直接接触しなくてもスキャナーに伝達することができるものである。
従って、当該パチンコ機100の製造過程や、基板ボックス40の流通過程での種々なチェックは、当該ICタグ50を使用すれば、直接パチンコ機100や基板ボックス40に接触しなくても、あるいは人が視認しなくても非常に簡単に行えるのである。
さらに、本発明に係るパチンコ機100では、取り付けたICタグ50をICタグカバー51によって覆うようにしてある。このICタグカバー51は、透明または半透明のプラスチックスによって形成したものであり、これで図18に示したようにICタグ50を覆っても、電磁波の透過を許容するとともに、外部からICタグ50の存在を視認できるようにしたものである。また、このICタグカバー51は、図19に示したように、その枢軸52を基板ボックス40側の枢着部40dに回動可能に支持したものであり、この図19のような開放状態から図18に示した閉じ状態まで自由に変更できるものである。
また、図19に示した最良形態のICタグカバー51は、ボックスベース40a側の係止部40eに係合する係止爪53を有するもので、図18に示したような閉じ状態での固定が行えるようにしてある。本最良形態のICタグカバー51は、基板ボックス40を構成しているボックスベース40aと同じプラスチック材料を使用して形成したものであり、ボックスベース40aには、図19に示したように、係止爪53が係合される係止部40eを形成したものである。
ところで、本最良形態のパチンコ機100は、図4〜図7に示したように、基板ボックス40の下側にスペーサボックス60を介在させるようにしている。このスペーサボックス60は、合成樹脂製のものであり、その表面側は図4に示したように略平面的なものであるが、その裏側は、図6に示したように、多数のリブ63を形成することによって、遊技盤20側に向けて開口した多数の空間を有したものとしてある。これらのリブ63は、当該スペーサボックス60に剛性を付与するとともに、中に物(例えば不正基板など)が入れられないようにするものである。
このスペーサボックス60は、図5に示したように、ヒンジ64によって後述する球集合板70に開閉自在に連結したものであり、このスペーサボックス60を閉じたときには、図4にも示したように、その上側に、ヒンジ金具42によって球集合板70側に連結した基板ボックス40を配置できるようにしたものである。
また、このスペーサボックス60の表面側には、図3に示したように、係止部62が突出形成してある。この係止部62は、当該スペーサボックス60の上に閉じられてきた基板ボックス40を係止するものであり、これを右方向に押すことによって基板ボックス40を開放し得るようにするものである。
さらに、図6に示したように、このスペーサボックス60の図示左側端縁に、第1止め部65a及び第2止め部65bが形成してあり、これらの第1止め部65a及び第2止め部65bは、ビス66によって、後述する球集合板70の左端縁に固定されるものである。
さて、遊技盤20の裏面においては、図2及び図3に示したように、裏パックユニット30や基板ボックス40等のパチンコ遊技を楽しくするための多くのユニット、装置が配置してあるが、これらの間にはできるだけ空間を形成しないようにしなければならない。何故なら、不正行為の一つとして、不正基板を遊技盤20の裏面側に組み込んで、この不正基板を基板ボックス40内の正規の回路基板40cに代えて作動させるようにするものがある。つまり、この遊技盤20の裏面側には不正基板を収納しておくような空間を形成しないようにしておくと、正規基板に代わる不正基板を取り付けるという不正行為が防止できるのである。
その点、このパチンコ機100では、上述したスペーサボックス60が存在することによって、不正基板を隠し込むような余分な空間を無くすことができて、不正行為を防止できるのである。勿論、このスペーサボックス60は非磁性体材料によって形成してあるから、ICタグ50の読み取りのために照射された電磁波を吸収することはなく、ICタグ50に対する悪影響を与えることはないのである。また、このスペーサボックス60は、基板ボックス40によって覆われることになるものであるから、このスペーサボックス60を球集合板70に連結するヒンジ64についても金属ではなく非磁性体材料によって形成してもよいため、このスペーサボックス60の存在によってICタグ50に悪影響が及ぼされることはないのである。
なお、本最良形態のスペーサボックス60では、図4〜図6に示したように、表面は隙間のない平面的なものにしておき、内部については多数のリブ63が存在するように一体成形したものであるから、基板ボックス40を支承するのに必要な十分な剛性を有したものとなっているのである。勿論、機種に応じて、このスペーサボックス60の形状や大きさは異なってくるのであるが、図5にも示したように、内部に多数のリブ63を有する箱型のものとして非磁性体材料、例えば合成樹脂によって簡単に型成形することができるものである。
また、この最良形態のスペーサボックス60は、図4〜図6に示したように、球集合板70を覆うとともに、球集合板70と基板ボックス40との間に配置されるものであるから、球集合板70や基板ボックス40の保護も行うことになる。特に、当該パチンコ機100のチェックや稼働中のトラブルに対処するために、図4や図26に示すような状態で各部を開放することがあるが、その場合に当該スペーサボックス60がパチンコ機100の他の部分の保護を行うことになる。
さて、球集合板70であるが、この球集合板70は、遊技盤20に形成してある入賞口から転動してきたパチンコ球を受けながら、その入賞を検知する各種スイッチを内蔵したものであり、周囲のベース板71にて遊技盤20側に取り付けられるものである。
そして、この最良形態のパチンコ機100では、上記球集合板70のベース板71を遊技盤20の裏面に取り付けるにあたって、ベース板71と一体的に形成した止め部73から挿通して遊技盤20の裏面に螺着したビス75の頭部をキャップ74で覆うようにしてある。
すなわち、このパチンコ機100では、まず、図2、図3、図6、及び図7に示したように、球集合板70は、その遊技盤20側となる面にベース板71を有するものであり、このベース板71には、図8〜図10に示したように、これと一体的な止め部73が形成してある。この止め部73は、球集合板70の各コーナー部等に一体化したものであり、図10に示したように、この止め部73を遊技盤20側に対してビス75によって固定するものである。なお、図10において、この止め部73や遊技盤20は、部分的に示してある。
そして、これら各止め部73を遊技盤20側に対してビス75によって固定した後は、図8〜図10に示したように、各ビス75の頭部をキャップ74で覆うようにしてある。つまり、キャップ74によって隠されたビス75により、当該ビス75がどこにあるかが見えなくなるから、球集合板70を外す作業は相当時間が掛かるものとなっており、球集合板70は遊技盤20から簡単に外せなくなるのである。換言すれば、各キャップ74は、遊技盤20の裏面に取り付けてある基板ボックス40等の全部を、他の用意してきた偽部材とゴッソリ交換してしまうという、ホール内での不正行為を行い辛くしている。
不正行為は、ある一定の短時間内、例えばこの種のパチンコ機100が有している警報装置が作動して人が駆けつけるまでの間に終えなければならない。その点、上記のように、球集合板70やその上側のスペーサボックス60の取り外しに時間が掛かるようであれば、不正行為者は、ある一定の時間が来れば、その不正行為の続行を諦めて、ホールから立ち去ることになり、結果として、各キャップ74を使用した当該構造は、不正行為防止を果たしていることになる。
なお、本最良形態では、図9に示したように、各キャップ74に係止突起74aが一体的に形成してあり、この係止突起74aが係合する係止部73aを、図10の(a)に示したように、止め部73の内部側に形成してある。このため、このキャップ74を、ビス75の頭部を隠すべく止め部73の穴内に強制嵌合したとき、その各係止突起74aが各係止部73aに係合して、当該キャップ74の止め部73からの取り外しそのものも非常に困難になるから、球集合板70は勿論、その上のスペーサボックス60の取り外しには時間が相当掛かって、スペーサボックス60に対する不正基板の隠し込み等の不正行為を防止できるものとなっている。
また、本最良形態に係るパチンコ機100については、図3及び図4に示したように、その基板ボックス40のICタグ50を取り付けた他側部を、遊技盤20が組み付けられる本体枠11の枢軸12側に配置して、当該パチンコ機100において使用されるワイヤハーネス80がICタグ50に近接しないようにしてある。
すなわち、このパチンコ機100では、まず、図4に示した基板ボックス40のICタグ50を取り付けた他側部を、図2に示したように、遊技盤20が組み付けられる本体枠11の回動中心となる枢軸12側に配置したものである。換言すれば、当該パチンコ機100では、上下2本の枢軸12を結ぶ線を中心に外枠10に対して本体枠11が開閉されるものであるが、この枢軸12に近い部分、つまり回動半径が小さくなる部分にICタグ50を位置させてある。
一方、ワイヤハーネス80は、図3及び図4に示したように、遊技盤20の裏面側であって、上述した基板ボックス40や、その上側にある裏パックユニット30等の間に接続されるものであり、概略遊技盤20の裏面側の略中心部分に配置してある。つまり、このワイヤハーネス80は、本体枠11の回動中心である枢軸12から離れた位置に存在するものである。
以上の結果、当該パチンコ機100において使用されるワイヤハーネス80がICタグ50に近接しないことになり、当該パチンコ機100を製造する際や、当該パチンコ機100の設置店でのトラブル解消のため等に本体枠11を開閉する際の、このワイヤハーネス80の取り外し作業や接続作業を、ICタグ50には全く悪影響を与えずに行えるものである。
しかも、電気が通るワイヤハーネス80がICタグ50から離れているから、ICタグ50からの情報の読み出しは、ワイヤハーネス80から悪影響を受けることなく正確に行えるのである。
(実施例2)
図21〜図25には、本発明に係るパチンコ機100の第2実施例が示してあるが、図21では、実施例1において使用したスペーサボックス60を採用しない例が示してある。この図21に示してあるのは、遊技盤20の裏面に取り付けた球集合板70と、これに取り付けられるべき基板ボックス40であるが、この基板ボックス40は球集合板70の上側に直接取り付けられるものである。そうなると、実施例1で示したスペーサボックス60による余分な空間を形成しない、と言う効果が発揮できないが、本実施例では、その点を球集合板70側においてカバーできるようにしている。
すなわち、この実施例2における球集合板70では、図21に示したように、所定高さや大きさを有して、直接取り付けられる基板ボックス40との間に空間を形成しないようにするスペース突起76及び支持脚77が設けてある。これらのスペース突起76及び支持脚77は、それ自体はパチンコ機100としての何かの機能を果たすものではないが、基板ボックス40との間に空間が生じないようにするとともに、当該球集合板70上に基板ボックス40を取り付けたときの位置決めの役割を果たすものである。従って、これらのスペース突起76及び支持脚77は、取り付けた基板ボックス40の安定化を図るものである。
このパチンコ機100においても基板ボックス40をヒンジ金具42によって球集合板70側に取り付けるのであるが、このヒンジ金具42は、図22〜図24に示したように、例えば図11に示した実施例1に係るものと比較して、面積を少し広くしたものとしてある。これにより、ベース部材41を介した基板ボックス40の回動自在な支持を強くすることができて、ベース部材41において使用する係止金具46も小さくすることができるものである。
また、このような面積の小さくなったヒンジ金具42でも、図24に示したように、実施例1で使用したヒンジ取付具42aを使用して、当該基板ボックス40を球集合板70に取り付けることができることはいうまでもない。
本発明に係るパチンコ機の正面図である。 同パチンコ機の背面図である。 同パチンコ機において使用されている遊技盤の背面構造を示す斜視図である。 図3に示した基板ボックスを開いたときの状態を示す斜視図である。 図4に示したスペーサボックスを開いたときの状態を示す斜視図である。 遊技盤から球集合板、スペーサボックス、基板ボックス及びそのベース部材を外した状態の斜視図である。 遊技盤の裏面を、図3から見たのとは反対側から見た状態を示すもので、(a)は組み付け状態の斜視図、(b)は遊技盤から球集合板、スペーサボックス、基板ボックス及びそのベース部材を外した状態の斜視図である。 球集合板と遊技盤との連結状態を示すもので、(a)は取付完了状態を示す部分拡大図、(b)は各部材を外した状態を示す部分拡大斜視図である。 図8の(b)に示した状態を反対側から見た状態を示す部分拡大斜視図である。 図8に示した遊技盤、止め部、ビス及びキャップの関係を示すもので、(a)は遊技盤側からみた分解斜視図、(b)はキャップ側からみた分解斜視図である。 基板ボックスを球集合板に取り付ける様子を示した斜視図である。 基板ボックスを球集合板に取り付けるにあたって、ベース部材を分解した様子を示した斜視図である。 図11に示した基板ボックスを球集合板に取り付ける様子を示したもので、(a)は部分破断分解斜視図、(b)は部分破断分解平面図である。 基板ボックスを球集合板に取り付ける様子を遊技盤側から見た分解斜視図である。 基板ボックスとベース部材との関係を示すもので、(a)は分解斜視図、(b)は完成後の斜視図である。 基板ボックスを示すもので、(a)は完成後の斜視図、(b)は分解斜視図である。 基板ボックスを拡大して示す分解斜視図である。 基板ボックスの、ICタグ及びICタグカバーを取り付けた部分を拡大して示した部分斜視図である。 図18に示したICタグカバーを開放した状態を拡大して示した部分斜視図である。 基板ボックスにおける第1封止部の封止構造を示すもので、(a)は封止する前の状態を示す分解斜視図、(b)は(a)中の封止金具に付してある矢印に沿って見た第1封止部での封止状態を示す部分拡大断面図である。 第2実施例に係るパチンコ機の遊技盤背面を示す分解斜視図である。 同パチンコ機の、基板ボックスとベース部材とを分解したときの遊技盤背面を示す分解斜視図である。 同パチンコ機の基板ボックスを球集合板に取り付ける様子を示したもので、(a)は部分破断斜視図、(b)は部分破断平面図である。 同パチンコ機の基板ボックスを球集合板に取り付ける様子を遊技盤側から見た分解斜視図である。 同パチンコ機の基板ボックスとベース部材との関係を示すもので、(a)は分解斜視図、(b)は完成後の斜視図である。 従来のパチンコ機であって、その前面枠や本体枠を前方に開いた状態を示す斜視図である。 同パチンコ機の背面側の各部材を分解して示した斜視図である。
符号の説明
100 パチンコ機
10 外枠
11 本体枠
12 枢軸
13 前面枠
20 遊技盤
30 裏パックユニット
31 ベース部材
40 基板ボックス
40a ボックスベース
40b ボックスカバー
40c 回路基板
40d 枢着部
40e 係止部
41 ベース部材
42 ヒンジ金具(ヒンジ部材)
42a ヒンジ取付具
43 第1封止部
43a ベース側封止部
43b カバー側封止部
43c 封止金具
43d クサビ面
44 第2封止部
45 挟持板
46 係止金具(係止部材)
47 係止突起
49 ストッパ
49a 係止突起
50 ICタグ
51 ICタグカバー
52 枢軸
53 係止爪
60 スペーサボックス
61 ハーネス収納凹部
62 係止部
63 リブ
64 ヒンジ
65a 第1止め部
65b 第2止め部
66 ビス
70 球集合板
71 ベース板
72 枢軸
73 止め部
73a 係止部
74 キャップ
74a 係止突起
75 ビス
76 スペース突起
77 支持脚
80 ワイヤハーネス

Claims (7)

  1. ボックスベースとボックスカバーとを備えて、パチンコ遊技のための回路基板が収納される基板ボックスを、遊技盤の裏面側に組み付けたパチンコ機であって、
    前記基板ボックスの一側部を、前記遊技盤の裏面側にヒンジ金具によって開閉自在に組み付けるとともに、前記ボックスカバーの前記ヒンジ金具側の一側部を第1封止部によって前記ボックスベースに封止できるようにして、
    前記基板ボックスの、前記ヒンジ金具とは反対側となる他側部に、各種情報を収納したICタグを取り付けるとともに、このICタグを覆うICタグカバーを前記基板ボックスに設けたことを特徴とするパチンコ機。
  2. 前記ボックスベースの、前記遊技盤の裏面側への前記ヒンジ金具による組み付けは、前記ボックスベースに取り付けられて、前記ヒンジ金具が係合される係止部材を内蔵したベース部材を介して行うようにしたことを特徴とする請求項1に記載のパチンコ機。
  3. 前記基板ボックスの前記ICタグを取り付けた他側部を、前記遊技盤が組み付けられる本体枠の枢軸側に配置して、当該パチンコ機において使用されるワイヤハーネスが前記ICタグに近接しないようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のパチンコ機。
  4. 前記第1封止部を、前記ボックスベース及びボックスカバーの前記ヒンジ金具側の一側部にそれぞれ一体的に形成されて、互いにボックスベースとボックスカバーとを閉じたとき重なり合うベース側封止部及びカバー側封止部と、これら重なり合ったベース側封止部及びカバー側封止部間に挿入されて、両者間の離間を阻止する封止金具とにより構成したことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のパチンコ機。
  5. 前記基板ボックスの前記ICタグが設けられる他側部に、合成樹脂からなる第2封止部を複数設けたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のパチンコ機。
  6. 前記基板ボックスの前記遊技盤の裏面側に対する配置を、内部空間がリブによって複数に区画されたスぺーサボックスを介して行い、このスぺーサボックスを前記ヒンジ部材とは別の枢軸によって前記遊技盤の裏面側に回動可能に設けたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のパチンコ機。
  7. 前記スぺーサボックスを裏面に取り付けた球集合板を、前記遊技盤の裏面に取り付けるようにしたことを特徴とする請求項6に記載のパチンコ機。
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