以下本発明の実施の形態につき実施例に基づき、図面を用いて説明する。
本第1実施例の主制御基板ケース1は、前記第1発明ないし第3発明、第5発明および第8発明の実施例であり、図1ないし図8に示されるように遊技を制御する主制御基板を収容する主制御基板ケース1であり、前記主制御基板ケース1の開閉を規制する複数のカシメピン41が固着されるカシメ部4と、前記カシメ部4を包囲するとともに前記主制御基板ケース1の表面に沿って支持部としての支点50を中心として揺動動作可能であるカシメピンカバー5を備えた主制御基板ケース1において、ICチップ部11と送受信アンテナ部12を備えた前記ICタグシール9が、前記カシメピンカバー5の内側の前記主制御基板ケース1の上面に貼付けられ、前記カシメピンカバー5の下面にICタグシール9を切断するための切断手段としての2つの突起部51を備え、前記カシメピンカバー5が開けられると、前記カシメピンカバー5の下面に配設された突起部51が前記主制御基板ケース1に形成された溝部21に沿って移動することにより前記ICタグシール9の2箇所が破損するように構成されているものである。
本第1実施例の主制御基板ケース1は、図1に示されるように遊技盤裏面側に配設された主制御基板ケース1がパチンコ遊技機の遊技制御の中枢を担う制御手段としてのCPU、そのCPUの制御下において所定の遊技内容を実現するための制御情報を記憶した制御用ROMおよび時々刻々変化する遊技状況に関する情報が逐次記憶されるRAMなどの電子部品を含む主制御基板を収容するように構成されているものである。
なお図示しない遊技盤表面側には、遊技領域へ遊技球を打ち出す発射装置と、遊技球の流下方向を変化させる遊技釘と、遊技球が入賞する事で遊技者へ所定の賞球またはおよび特典を付与する入賞口および始動口などが配設される。
前記主制御基板ケース1は、図1および図2に示されるようにベース部材2およびカバー部材3と、前記主制御基板ケース1のベース部材2に対するカバー部材3の相対的移動による開閉を規制する複数のカシメピン41が固着可能な複数のカシメ部4と、カシメ部4を覆って固着されたカシメピン41を不正に引き離すまたは前記カシメ部4を不正に直接的に破壊する事を抑制するためのカシメピンカバー5と、RWM消去スイッチ6およびリセットピンカバー7と、主制御基板用の照合端子8などから成り、前記カシメピン41が抜かれて固着されていない状態において前記ベース部材2に対して前記カバー部材3を図1中左右方向の離間する方向に摺動させることにより開放するとともに、図1中左右方向に接近する方向に摺動させることにより閉鎖するように構成されている。
また前記主制御基板ケース1のカバー部材3の上面には、前記カシメピンカバー5の下面に配設された前記突起部51が前記カシメピンカバー5の開閉動作に伴って移動するための前記支点50を中心とする半径の異なる2つの円弧上に溝部21が少なくとも前記ICタグシール9が貼付けられる部位に形成されていればよいが、第1実施例では一例として全面に形成されている。
さらに前記主制御基板ケース1は、閉鎖された状態においては前記カバー部材3に突設された薄板矩形部30が前記ベース部材2に形成された位置決め用の矩形開口部20に介挿されるとともに、前記カバー部材3の側面に形成された図示しない複数の開口部が前記ベース部材2の側面に形成された図示しない複数の軸部と連結することによって規定位置関係を維持するものである。
図3(a)は、前記ICタグシール9の表面を示す説明図、図3(b)は、前記ICタグシール9の裏面を示す説明図、図3(c)は、図3(b)中のA−A線に沿って切断した断面図である。
前記ICタグシール9は、図3(c)に示すようにベースシートたる表面60を備え、当該表面60の背面には粘着材が塗布され粘着層65が形成されている。また、前記ICチップ部11とその両端部に延在する前記送受信アンテナ部12とからなる長尺矩形形状のインレットが、前記粘着層65の対角線上の一部に位置するように配設されている。なお、ICタグシール9は貼り付け箇所に貼り付けるまで、前記粘着層65と他の物との粘着を防止するための剥離紙64に貼り付けてある。
前記インレットは、図3(b)に示すように、前記ICチップ部11と前記送受信アンテナ部12より構成され、長尺状の前記送受信アンテナ部12の中央付近に前記ICチップ部11が配置されており、当該ICチップ部11は、固有の識別番号、すなわちID等の各種情報を記憶・格納するためのメモリーを備える。
本第1実施例の主制御基板ケース1において用いるICタグシール9は、周波数帯域2.45GHzのパッシブ型の無線ICタグを採用しており、リーダー・ライター側のアンテナから前記ICタグシール9に向けて電波としてエネルギーとコマンドを送信すると、当該ICタグシール9の中の前記送受信アンテナ部12で電波を受け、この電波を前記ICチップ部11内の図示しない整流回路に送る。前記ICチップ部11は、当該整流回路において電波の高周波エネルギーを整流して直流に変換し、その電流をエネルギーとして使用するものである。
前記リーダー・ライター側からのコマンドが読み出し命令であれば、前記ICチップ部11は、内蔵された前記メモリーからID情報等の各種データを読み出し、前記ICタグシール9の送受信アンテナ部12からリーダー・ライター側のアンテナに向けて電波を送信し、リーダー・ライター側との通信を行うものである。
上述したように、前記ICタグシール9が保有する各種情報は、前記ICチップ部11のメモリーに格納された情報をリーダー・ライターとの無線通信において確認する方法が採られるが、人間の目視による確認も可能にするため、必要に応じて、図3(a)に示すようにICタグシール9の表面60の一部に各種の情報を記載する情報記載部66を設ける。
前記ICタグシール9は、内部にデータを記憶する前記ICチップ部11と該ICチップの両側に延在する電波の送受信を行う前記送受信アンテナ部12とから成るICタグが、前記ICタグシール9の貼付面側の対角線上に配設されており、前記ICタグシール9が破損していない状態においては、前記ICタグシール9に向けて電波を送受信可能である専用のリーダーによって正常に読み取る事が可能なように構成されている。
前記カシメピンカバー5は、図1、図2および図4に示されるように前記主制御基板ケース1の前記カシメ部4に近接する部分の上面に突設された垂直軸部を構成する支持部としての前記支点50によって前記主制御基板ケース1の表面と平行方向に揺動自在に係止されるとともに、前記支点50を中心として前記主制御基板ケース1の上面に沿って図中時計方向または反時計方向にスライド式に揺動動作可能な透過性のある薄板状のクリアプレートによって構成され、該カシメピンカバー5の揺動動作の支持部である前記支点50と逆側の部位には操作用の一対の突部が形成される。
また、前記カシメピンカバー5は、前記支点を前記支持部として前記主制御基板ケース1の表面に対して垂直方向においても前記支点50の反対側の開放端側においては若干の弾性変形動作を許容するように構成されている。
また、前記カシメピンカバー5の下面には、図5に示されるように一方端が4分の1円の断面形状で構成され、もう一方端が横断面V字形状で構成される前記突起部51が、2個前記カシメピンカバー5の下面に一体的に配設されている。
上記構成より成る第1実施例において、図4(a)に示されるように前記ICタグシール9が、前記主制御基板ケース1のカバー部材3の上面に貼付られた状態において、前記突起部51の前記溝部21に沿った移動により前記ICタグシール9が破損することを防止するための充分な強度を有するとともに充分な面積を有する金属薄膜または硬質樹脂シート等より成るカバーシート98(図4(a)中一点鎖線に示されている)を前記ICタグシール9の上面に載置した後、図4(b)に示されるように前記カシメピンカバー5を図中反時計方向に揺動動作させることによって、前記突起部51は前記カシメピンカバー5自体が上方に弾性変形することにより前記ICタグシール9に接触しないとともに変形を付与すること無く前記カバーシート98上をスライドして、前記カシメ部4を覆う位置にセットされ、その後前記カバーシート98は抜き取られるので、上方に弾性変形していた前記カシメピンカバー5が自由状態に復帰することにより、前記突起部51は前記溝部21内に侵入する。
以下において、前記主制御基板ケース1のカバー部材3の上面の前記カシメピンカバー5の内側に前記ICタグシール9が貼付けられた状態において、カシメピン41を抜いて前記主制御基板ケース1を不正に開けるために前記カシメピンカバー5を図6中時計方向に揺動させて開けられたことにより、前記ICタグシール9が破損した場合において、前記主制御基板ケース1への不正操作を専用のリーダーによって検知するまでの手順を図6を用いて説明する。
図6(a)に示されるように、前記主制御基板ケース1にCPU、ROMおよびRAMなどの電子部品を含む主制御基板を収容した後、図中上方の前記カシメ部4をカシメピン41により固着すると、前記主制御基板ケース1は開放不可能な状態となる。
続いて前記主制御基板ケース1のカシメ部4付近において、前記ICタグシール9の前記ICチップ部11の両側に延在する前記送受信アンテナ部12の両側が夫々前記カバー部材3の上面に形成された前記溝部21が延在する部位に重なる様に前記ICタグシール9が前記主制御基板ケース1のカバー部材3の上面に貼付けられる。
次に、前記カシメ部4を不正に破壊するまたは前記カシメピン41を不正に引き抜く事を抑制するため、図4(a)に示されるように前記カシメピンカバー5を前記主制御基板ケース1と前記支持部としての前記支点50において支持するとともに、前記ICタグシール9が前記突起部51の前記溝部21に沿った移動により破損することを防止するための充分な強度と面積を有する上述のカバーシート98を前記ICタグシール9の上面に重ねた後、前記カシメピンカバー5を図中反時計方向に上述したように揺動動作させることにより、図4(b)に示されるように前記カシメ部4および前記カシメピン41を覆う位置にセットして、前記カシメ部4および前記カシメピン41を直接触れられない様に構成されている。
すなわち前記カシメピンカバー5の閉鎖動作に伴い、図7(a)に示されるように前記カシメピンカバー5が上方に弾性変形することにより、前記カシメピンカバー5の下面に配設された前記突起部51が、前記主制御基板ケース1のカバー部材3の上面に形成された前記溝部21の上に載置された前記カバーシート98の上面に沿って図中右方向に移動する。
次に、前記カシメピンカバー5が閉鎖動作に伴い図中右方向に移動すると、弾性変形している前記カシメピンカバー5の内側に配設された前記突起部51が、前記ICタグシール9が貼付けられている位置に到達すると、該ICタグシール9の上に載置された前記ICタグシール9の厚さ分だけわずかに且つ緩やかに盛り上がったカバーシート98の上面を滑らかに図中右方向に移動する。
また、前記カシメピンカバー5の内側に配設された前記突起部51が前記ICタグシール9の上面を移動する時は、図7(b)に示されるように前記突起部51の円形部分51Sが充分な剛性を有する前記カバーシート98の上面と接触して前記カシメピンカバー5が上方に弾性変形することにより、前記ICタグシール9に作用する負荷が軽減されているため、前記ICタグシール9を破損させることなく前記ICタグシール9上に載置された前記カバーシート98の上面を滑らかに移動して、図7(c)に示されるように前記カシメピンカバー5が完全に閉鎖される位置に到達すると、前記突起部51が前記ICタグシール9およびカバーシート98上を図中右側の右端位置に移動する。その後、前記カバーシート98が抜き取られると、前記突起部51は、弾性変形していた前記カシメピンカバー5が自由状態に復帰することにより前記溝部21に侵入する。
ここで前記主制御基板ケース1を不正に開放するために、前記カシメピン41を引き抜くまたは前記カシメ部4を破壊しようとして前記カシメピンカバー5を前記主制御基板ケース1の上面に沿って図中時計方向に揺動動作させて開けると、前記カシメピンカバー5の開放に伴う前記突起部51の揺動動作により、図6(b)に示されるように前記ICタグシール9が、前記溝部21を境として破断するので、前記溝部21と重なって貼付けられていた前記ICタグシール9の前記送受信アンテナ部12の2箇所が破損する。
すなわち前記カシメピンカバー5の開放動作に伴い、図8(a)に示されるように前記カシメピンカバー5の下面に配設された前記突起部51が前記主制御基板ケース1のカバー部材3の上面に形成された前記溝部21に沿って図中左方向に移動して前記ICタグシール9の端部と接触する。
前記カシメピンカバー5が開放動作に伴い図中左方向に移動する場合には、前記突起部51の刃形部分51Cが前記ICタグシール9に接触しているため、図8(b)に示されるように、前記突起部51が前記ICタグシール9の上方に移動することなく前記溝部21に介挿された状態のまま、前記ICタグシール9を破断しながら図中左方向へ移動する。
ここで、前記主制御基板ケース1を不正に開放して前記主制御基板ケース1に収容されたCPU、ROMおよびRAMなどを含む電子部品を不正に取替えられるまたは不正に改造されるなどの不正操作をされた後、図6(c)に示されるように前記カシメピンカバー5を再び図中反時計方向に揺動動作させる事により前記カシメ部4を覆う元の位置に戻すと、前記カシメピンカバー5の開放動作に伴う前記突起部51の移動により前記ICタグシール9が破断されているとともに、前記送受信アンテナ部12の2箇所が破損しているため、遊技店の従業員が前記主制御基板ケース1、前記カシメピン41、前記カシメ部4またはおよび前記カシメピンカバー5に不正操作が加えられた事を目視によって確認出来るとともに、専用のリーダーによって確実に検知される。
また、上述した図6(c)に示される状態において、前記ICタグシール9の破断状態によっては遊技店の従業員が前記主制御基板ケース1、前記カシメピン41、前記カシメ部4またはおよび前記カシメピンカバー5に不正操作が加えられた可能性を目視によって確認することが困難となる場合が想定されるが、本第1実施例の主制御基板ケース1においては前記ICタグシール9に前記送受信アンテナ部12が配設されるととともに、前記カシメピンカバー5が一度開けられると切断手段としての前記突起部51によって前記送受信アンテナ部12の2箇所が破損するので、専用のリーダーによって前記主制御基板ケース1、前記カシメピン41、前記カシメ部4またはおよび前記カシメピンカバー5に不正操作が加えられた可能性が確実に検知される。
また、上述した図6(c)に示される状態において、前記主制御基板ケース1、前記カシメピン41、前記カシメ部4またはおよび前記カシメピンカバー5に不正操作を行った者が証拠隠滅のために前記ICタグシール9の状態を前記ICタグシール9が破断する前の状態に丁寧に調整した場合などにおいては、遊技店の従業員が不正操作が加えられた可能性を目視によって確認することが困難となるが、本第1実施例の主制御基板ケース1においては前記ICタグシール9に前記送受信アンテナ部12が配設されるととともに、前記カシメピンカバー5が一度開けられると前記送受信アンテナ部12の2箇所が破損するので、専用のリーダーによって前記主制御基板ケース1、前記カシメピン41、前記カシメ部4またはおよび前記カシメピンカバー5に不正操作が加えられた可能性が確実に検知することが出来る。
また、本第1実施例の主制御基板ケースにおいては前記ICタグシール9に前記送受信アンテナ部12が配設されるととともに、前記カシメピンカバー5が一度開けられると前記送受信アンテナ部12の2箇所が破損するので、従来の制御基板ケースにおいて不正操作を行った者が証拠隠滅のためにICタグシールの状態をICタグシールが破断する前の状態に丁寧に調整してしまうと、前記制御基板ケースへの不正開放または不正操作を前記専用のリーダーによって検知出来ない場合があるという問題を解消して、専用のリーダーによって前記主制御基板ケース1、前記カシメピン41、前記カシメ部4またはおよび前記カシメピンカバー5に不正操作が加えられた可能性が確実に検知される。
上記構成および作用の本第1実施例の主制御基板ケース1の効果について説明する。
上記作用を奏する本第1実施例の主制御基板ケース1は、遊技を制御する制御基板を収容する制御基板ケースであり、前記主制御基板ケース1の開閉を規制する少なくとも1つのカシメピン41が固着されるカシメ部4と、前記カシメ部4を覆う可動式のカシメピンカバー5を備えた主制御基板ケース1において、前記カシメピンカバー5が開けられると、前記カシメピンカバー5の下面に配設された2つの切断手段としての突起部51が、前記カシメピンカバー5の内側の前記主制御基板ケース1のカバー部材3の上面に貼付けられたICチップ部11と送受信アンテナ部12を備えた前記ICタグシール9の2箇所を破損させるので、前記カシメピンカバー5が開けられた事を確実に検知出来るとともに、前記主制御基板ケース1、カシメピン41またはおよびカシメ部4に不正操作を加えられた可能性がある事を適格に把握出来るという効果を奏する。さらに、破損した前記ICタグシール9を丁寧に調整したとしても前記送受信アンテナ部12の2箇所が破損しているため前記送受信アンテナ部12を修復する事を困難なものとして、前記カシメピンカバー5を開けた不正操作の証拠を隠滅する行為が行われた場合にも前記カシメピンカバー5が開けられた事を検知出来るという効果を奏する。
本第1実施例の主制御基板ケース1は、前記カシメピンカバー5および前記カシメピンカバー5の下面に備えられた切断手段としての2個の前記突起部51が前記主制御基板ケース1の表面に沿って前記支点50を中心として前記カシメピンカバー5と共に揺動動作するので、前記主制御基板ケース1の表面に沿ったスペースを確保するだけで、前記カシメピンカバー5が開けられた事を精確に検知出来るとともに、前記主制御基板ケース1、カシメピン41またはおよびカシメ部4に不正操作を加えられた可能性がある事を適格に把握出来るという効果を奏する。
本第1実施例の主制御基板ケース1は、前記カシメピンカバー5が開けられると前記カシメピンカバーの下面に配設された切断手段としての2個の前記突起部51が前記溝部21に沿って揺動して前記ICタグシール9を確実に破損させるので、結果として前記カシメピンカバー5が開けられた事を確実に検知出来るとともに、前記主制御基板ケース1、カシメピン41またはおよびカシメ部4に不正操作を加えられた可能性がある事を適格に把握出来るという効果を奏する。
本第1実施例の主制御基板ケース1は、前記ICタグシール9の前記ICチップ部11が両側の前記送受信アンテナ部12の間に配設されるとともに、前記カシメピンカバー5が開けられると、切断手段としての前記突起部51によって前記ICチップ部11の両側の前記送受信アンテナ部12が夫々少なくとも1箇所が破損するので、両側のアンテナ部の2箇所の破損により前記カシメピンカバー5が開けられた事をさらにより確実に検知出来るとともに、前記主制御基板ケース1、カシメピン41またはおよびカシメ部4に不正操作を加えられた可能性がある事を適格に把握出来るという効果を奏する。
本第1実施例の主制御基板ケース1は、前記カシメピンカバー5の内側の前記主制御基板ケース1のカバー部材3の上面に貼付けられた前記ICタグシール9を前記カシメピンカバー5の前記突起部51により切断するものであるので、前記ICタグシール9を不正に剥がして前記主制御基板ケース1、カシメピン41またはおよびカシメ部4に不正操作を加えた後に前記ICタグシール9を再び貼付けることにより、前記ICタグシール9が破損する事を回避して該不正操作の痕跡を隠滅することを防止出来るという効果を奏する。
本第1実施例の主制御基板ケース1は、前記カバー部材3に突設された薄板矩形部30が前記ベース部材2に形成された位置決め用の矩形開口部20に介挿されるとともに、前記カバー部材3の側面に形成された図示しない複数の開口部が前記ベース部材2の側面に形成された図示しない複数の軸部と連結することによって規定位置関係を維持して開放動作および閉鎖動作が行われるので、前記主制御基板ケース1の開放動作および閉鎖動作を容易且つ確実なものとするとともに、開放動作および閉鎖動作に伴なう前記主制御基板ケース1の位置を規制することにより作用する負荷応力を軽減して前記主制御基板ケース1の破損および摩耗を防ぐという効果を奏する。
本第2実施例の主制御基板ケース201は前記第1発明ないし第3発明、第5発明、第7発明および第8発明の実施例であり、図9ないし図11に示されるように遊技を制御する主制御基板を収容する主制御基板ケース201であり、前記主制御基板ケース201の開閉を規制する複数のカシメピン41が固着されるカシメ部4と、前記カシメ部4を包囲するとともに前記主制御基板ケース201の表面に沿って支持部としての前記支点(図示せず)を中心として揺動動作可能であるカシメピンカバー205を備えた主制御基板ケース201において、ICチップ部11と送受信アンテナ部12を備えた前記ICタグシール9が、前記カシメピンカバー5の内側の前記主制御基板ケース201に貼付けられ、前記カシメピンカバー205の下面にICタグシール9を切断するための切断手段としての倒立自在な2つの突起部材251を備え、前記カシメピンカバー205が開けられる場合は、前記カシメピンカバー205の下側に配設された倒立自在の突起部材251が立った状態で前記主制御基板ケース201に形成された溝部21に沿って移動することにより前記ICタグシール9の2箇所が破損するように構成されているものである。以下上述した第1実施例との相違点を中心に説明する。
前記カシメピンカバー205の下面には、図9および図10に示されるように前記溝部21の幅より幅が狭い横断面形状略V字状の前記突起部材251が介挿ピン270によって揺動自在に軸支され、図9において示される前記介挿ピン270を中心として中心角0.5Πないし0.75Πの範囲内を揺動自在に配設された矩形の前記突起部材251および前記突起部材251を収容する収容凹部251Sが夫々2つ形成されている。
また、本第2実施例における前記カシメピンカバー205は、前記支持部としての支点回りに前記主制御基板ケース201の表面と平行方向にのみ揺動動作を許容するように構成されている。
以下において、前記主制御基板ケース201のカバー部材203の上面の前記カシメピンカバー205の内側に前記ICタグシール9が貼付けられた状態において、カシメピン41を抜いて前記主制御基板ケース201を不正に開けるために前記カシメピンカバー205が開けられたことにより、前記ICタグシール9が破損した場合において、前記主制御基板ケース201への不正操作を専用のリーダーによって検知するまでの手順を説明する。
前記主制御基板ケース201にCPU、ROMおよびRAMなどの電子部品を含む主制御基板を収容した後、上方の前記カシメ部4をカシメピン41により固着すると、前記主制御基板ケース201は開放不可能な状態となる。
続いて前記主制御基板ケース201のカシメ部4付近において、前記ICタグシール9の前記ICチップ部11の両側に延在する前記送受信アンテナ部12の両側がそれぞれ前記カバー部材203の上面に形成された前記溝部21と重なる様に前記ICタグシール9が前記主制御基板ケース201のカバー部材203の上面に貼付けられる。
次に、前記カシメ部4を不正に破壊するまたは前記カシメピン41を不正に引き抜く事を抑制するため、前記カシメピンカバー205を前記主制御基板ケース201と前記支点において支持するとともに、前記カシメピンカバー205を反時計方向に揺動動作させることにより前記カシメ部4および前記カシメピン41を覆う位置にセットして、前記カシメ部4および前記カシメピン41を直接触れられない様にされている。
すなわち、前記カシメピンカバー205が閉鎖動作に伴い図9(a)に示されるように前記カシメピンカバー205の下面に配設された前記突起部材251が前記主制御基板ケース201のカバー部材203の上面に形成された前記溝部21に沿って図中右方向へ移動して前記ICタグシール9の端部と接触する。
次に、図9(b)に示されるように前記カシメピンカバー205が閉鎖動作に伴い図中右方向に移動すると、前記カシメピンカバー205の下面に配設された前記突起部材251が前記ICタグシール9に規制される事により図中時計方向の揺動動作を許容して、前記カシメピンカバー205および前記突起部材251が前記ICタグシール9の上方へ移動する。
また、前記カシメピンカバー205の内側に配設された前記突起部材251が前記ICタグシール9の上面を移動する時は、図9(c)に示されるように前記突起部材251が前記カシメピンカバー205の内側に形成された前記収容凹部251Sに収容された状態において前記ICタグシール9の上面を移動して、図9(d)に示されるように前記カシメピンカバー205が完全に閉鎖される位置においては、前記突起部材251の先端が前記ICタグシール9の端部より図中右側に移動するため前記突起部材251は自重により図中反時計方向に揺動動作して前記溝部21に介挿される。
ここで前記主制御基板ケース201を不正に開放するために、前記カシメピン41を引き抜くまたは前記カシメ部4を破壊しようとして前記カシメピンカバー205を時計方向に揺動動作させて開けると、前記カシメピンカバー205の開放に伴う立った状態の前記突起部材251の揺動により前記ICタグシール9が前記溝部21を境として破断するので、前記溝部21と重なって貼付けられていた前記ICタグシール9の前記送受信アンテナ部12の2箇所が破損する。
すなわち、前記カシメピンカバー205が開放動作に伴い図11(a)に示されるように前記カシメピンカバー205の下面に配設された立った状態の前記突起部材251が、前記主制御基板ケース201のカバー部材203の上面に形成された前記溝部21に沿って図中左方向へ移動して、前記ICタグシール9の端部と接触する。
次に、前記カシメピンカバー205が開放動作に伴い図中左方向に移動すると、前記カシメピンカバー205の下面に配設された前記突起部材251は前記収容凹部251Sの壁面Wに規制されるので、図11(a)および図11(b)において示される位置より図中反時計方向に揺動不可能であるため、前記突起部材251は前記カシメピンカバー205の開放動作に伴い図11(a)および図11(b)に示される位置を保ったまますなわち立った状態で図11(b)に示されるように前記ICタグシール9を破断しながら図中左方向へ移動する。
ここで、前記主制御基板ケース201を不正に開放して前記主制御基板ケース201に収容されたCPU、ROMおよびRAMなどを含む電子部品を不正に取替えられるまたは不正に改造されるなどの不正操作をされた後、前記カシメピンカバー205を再び揺動動作させる事により前記カシメ部4を覆う元の位置に戻すと、前記カシメピンカバー205の開放動作に伴う前記突起部材251の移動により前記ICタグシール9が破断されているとともに、前記送受信アンテナ部12の2箇所が破損しているため、遊技店の従業員が前記主制御基板ケース201、前記カシメピン41、前記カシメ部4またはおよび前記カシメピンカバー205に不正操作が加えられた事を目視によって確認出来るとともに、専用のリーダーによって確実に検知される。
上記構成および作用の本第2実施例の主制御基板ケース201の効果について説明する。
上記作用を奏する本第2実施例の主制御基板ケース201は、遊技を制御する制御基板を収容する制御基板ケースであり、前記主制御基板ケース201の開閉を規制する少なくとも1つのカシメピン41が固着されるカシメ部4と、前記カシメ部4を覆う可動式のカシメピンカバー205を備えた主制御基板ケース201において、前記カシメピンカバー205が開けられると、前記カシメピンカバー205の下面に配設された2つの切断手段としての倒立自在な前記突起部材251が、前記カシメピンカバー205の内側の前記主制御基板ケース201のカバー部材203の上面に貼付けられたICチップ部11と送受信アンテナ部12を備えた前記ICタグシール9の2箇所を破損させるので、前記カシメピンカバー205が開けられた事を確実に検知出来るとともに、前記主制御基板ケース201、カシメピン41またはおよびカシメ部4に不正操作を加えられた可能性がある事を適格に把握出来るという効果を奏する。さらに、破損した前記ICタグシール9を丁寧に調整したとしても前記送受信アンテナ部12の2箇所が破損しているため前記送受信アンテナ部12を修復する事を困難なものとして、前記カシメピンカバー205を開けた不正操作の証拠を隠滅する行為が行われた場合にも前記カシメピンカバー205が開けられた事を検知出来るという効果を奏する。
本第2実施例の主制御基板ケース201は、前記カシメピンカバー205および前記カシメピンカバー205の下面に備えられた切断手段としての2個の前記突起部材251が前記主制御基板ケース201の表面に沿って前記支点を中心として前記カシメピンカバー205と共に揺動動作するので、前記主制御基板ケース201の表面に沿ったスペースを確保するだけで、前記カシメピンカバー205が開けられた事を精確に検知出来るとともに、前記主制御基板ケース201、カシメピン41またはおよびカシメ部4に不正操作を加えられた可能性がある事を適格に把握出来るという効果を奏する。
本第2実施例の主制御基板ケース201は、前記カシメピンカバー205が開けられると前記カシメピンカバー205の下面に配設された切断手段としての2個の前記突起部材251が立った状態において前記溝部21に沿って移動することにより前記ICタグシール9を確実に破損させるので、結果として前記カシメピンカバー205が開けられた事を確実に検知出来るとともに、前記主制御基板ケース201、カシメピン41またはおよびカシメ部4に不正操作を加えられた可能性がある事を適格に把握出来るという効果を奏する。
本第2実施例の主制御基板ケース201は、前記カシメピンカバー205が閉じられる時には前記突起部材251が倒れた状態において前記ICタグシール9の上面を移動して前記ICタグシールを破損させないとともに、前記カシメピンカバー205が開けられる時には前記突起部材が立った状態において前記溝部21に沿って移動することにより前記ICタグシール9を確実に破損させるので、前記カシメピンカバー205が開けられた事を確実に検知出来るとともに、前記主制御基板ケース201、カシメピン41またはおよびカシメ部4に不正操作を加えられた可能性がある事を適格に把握出来るという効果を奏するとともに、前記カシメ部4を前記カシメピンカバー205によって覆う正当な操作による誤検知を防ぐという効果を奏する。
本第2実施例の主制御基板ケース201は、前記ICタグシール9の前記ICチップ部11が両側の前記送受信アンテナ部12の間に配設されるとともに、前記カシメピンカバー205が開けられると、切断手段としての2個の前記突起部材251が立った状態において前記溝部21に沿って移動して前記ICチップ部11の両側の前記送受信アンテナ部12が夫々少なくとも1箇所が破損するので、両側のアンテナ部の2箇所の破損により前記カシメピンカバー205が開けられた事をさらにより確実に検知出来るとともに、前記主制御基板ケース201、カシメピン41またはおよびカシメ部4に不正操作を加えられた可能性がある事を適格に把握出来るという効果を奏する。
本第2実施例の主制御基板ケース201は、前記カシメピンカバー205の内側の前記主制御基板ケース201のカバー部材203の上面に貼付けられた前記ICタグシール9を前記カシメピンカバー205の前記突起部材251により切断するので、前記ICタグシール9を不正に剥がして前記主制御基板ケース201、カシメピン41またはおよびカシメ部4に不正操作を加えた後に前記ICタグシール9を再び貼付けることにより、前記ICタグシール9が破損する事を回避して該不正操作の痕跡を隠滅することを防止出来るという効果を奏する。
本第3実施例の主制御基板ケース301は前記第1発明ないし第3発明、第5発明、第6発明および第8発明の実施例であり、図12ないし図14に示されるように遊技を制御する主制御基板を収容する主制御基板ケース301であり、前記主制御基板ケース301の開閉を規制する複数のカシメピン41が固着されるカシメ部4と、前記カシメ部4を包囲するとともに前記主制御基板ケースでありの表面に沿って支点を中心として揺動動作可能であるカシメピンカバー305を備えた主制御基板ケース301において、ICチップ部11と送受信アンテナ部12を備えた前記ICタグシール9が、前記カシメピンカバー305の内側の前記主制御基板ケース301に貼付けられ、前記カシメピンカバー305の下面にICタグシール9を切断するための切断手段としての出没自在な2つの突起部材351を備え、前記カシメピンカバー305が開けられる場合は、前記カシメピンカバー305の下側に配設された出没自在の突起部材351が突出した状態で前記主制御基板ケース301に形成された溝部21に沿って移動することにより前記ICタグシール9の2箇所が破損するように構成されているものである。以下上述した第1実施例および第2実施例との相違点を中心に説明する。
切断手段としての前記突起部材351は、図12および図13に示されるように一方端351Cが4分の1円の断面形状によって構成されるとともにもう一方端351Vが三角柱形状によって構成されており、幅が前記溝部21の幅より狭く、上端はコイルスプリング352によって繋がれ前記突起部材351に作用する力に応じて前記カシメピンカバー305の下面に形成された収容凹部351Sにコイルスプリング352の付勢力に抗して出没自在に介挿され前記カシメピンカバー305の下面に夫々2つ形成されている。
また、本第3実施例における前記カシメピンカバー305は、前記支点によって前記主制御基板ケース301の表面と水平方向にのみ揺動動作を許容するように構成されている。
以下において、前記主制御基板ケース301のカバー部材303の上面の前記カシメピンカバー305の内側に前記ICタグシール9が貼付けられた状態において、カシメピン41を抜いて前記主制御基板ケース301を不正に開けるために前記カシメピンカバー305が開けられたことにより、前記ICタグシール9が破損した場合において、前記主制御基板ケース301への不正操作を専用のリーダーによって検知するまでの手順を説明する。
前記主制御基板ケース301にCPU、ROMおよびRAMなどの電子部品を含む主制御基板を収容した後、上方の前記カシメ部4をカシメピン41により固着すると、前記主制御基板ケース301は開放不可能な状態となる。
続いて前記主制御基板ケース301のカシメ部4付近において、前記ICタグシール9の前記ICチップ部11の両側に延在する前記送受信アンテナ部12の両側がそれぞれ前記カバー部材303の上面に形成された前記溝部21と重なる様に前記ICタグシール9が前記主制御基板ケース301のカバー部材3の上面に貼付けられる。
次に、前記カシメ部4を不正に破壊するまたは前記カシメピン41を不正に引き抜く事を抑制するため、前記カシメピンカバー305を前記主制御基板ケース301と前記支点において支持するとともに、前記カシメピンカバー305を反時計方向に揺動動作させることにより前記カシメ部4および前記カシメピン41を覆う位置にセットして、前記カシメ部4および前記カシメピン41を直接触れられない様にされている。
すなわち、前記カシメピンカバー305が閉鎖動作に伴い図13(a)に示されるように前記カシメピンカバー305の下面に配設された前記突起部材351が前記主制御基板ケース301のカバー部材303の上面に形成された前記溝部21に沿って図中右方向に移動して前記ICタグシール9の端部と接触する。
次に、前記カシメピンカバー305が閉鎖動作に伴い図中右方向に移動すると、図13(a)に示されるように前記ICタグシール9に規制されることにより前記突起部材351の一方端351Cが図中矢印の方向へ前記コイルスプリング352の付勢力に抗して反力が作用するすなわち反力の図中上方への反力の分力が作用するため、前記コイルスプリング352が収縮して前記収容凹部351Sに収容されることにより前記突起部材351が前記ICタグシール9の上方へ移動する。
また、図13(b)に示されるように前記突起部材351が前記カシメピンカバー305の下面に配設された前記収容凹部351Sに収容された状態において、前記ICタグシール9を破損させることなく前記ICタグシール9の上面を図中右方向へ移動して、図13(c)に示されるように前記カシメピンカバー305が完全に閉鎖される位置においては、前記突起部材351の左端が前記ICタグシール9の端部より図中右側に移動するため、前記突起部材351は前記ICタグシール9の規制より開放されて前記コイルスプリング352の付勢力によって図中下方へ突出して前記溝部21内に介挿される。
ここで前記主制御基板ケース301を不正に開放するために、前記カシメピン41を引き抜くまたは前記カシメ部4を破壊しようとして前記カシメピンカバー305を前記主制御基板ケース301の上面に沿って図中時計方向に揺動動作させる事により開けると、前記カシメピンカバー305の開放に伴う前記突起部材351の一方端351Vのナイフエッジ部の前記溝部21に沿う揺動により前記ICタグシール9が前記溝部21を境として破断するので、前記溝部21と重なって貼付けられていた前記ICタグシール9の前記送受信アンテナ部12の2箇所が破損する。
すなわち、前記カシメピンカバー305が開放動作に伴い図14(a)に示されるように前記カシメピンカバー305の下面に配設された前記突起部材351が前記主制御基板ケース301のカバー部材303の上面に形成された前記溝部21に沿って図中左方向へ移動して前記ICタグシール9の端部と接触する。
次に、前記カシメピンカバー305が開放動作に伴い図中左方向に移動すると、前記カシメピンカバー305の下面に配設された前記突起部材351は前記コイルスプリング352によって図中下方向へ付勢されているため、図14(b)に示されるように前記突起部材351は、前記カシメピンカバー305の開放動作に伴い図14(a)および図14(b)に示される位置を保ったまま前記ICタグシール9を破断しながら図中左方向へ移動する。
ここで、前記主制御基板ケース301を不正に開放して前記主制御基板ケース301に収容されたCPU、ROMおよびRAMなどを含む電子部品を不正に取替えられるまたは不正に改造されるなどの不正操作をされた後、前記カシメピンカバー305を再び揺動動作させる事により前記カシメ部4を覆う元の位置に戻すと、前記カシメピンカバー305の開放動作に伴う前記突起部材351の移動により前記ICタグシール9が破断されているとともに、前記送受信アンテナ部12の2箇所が破損しているため、遊技店の従業員が前記主制御基板ケース301、前記カシメピン41、前記カシメ部4またはおよび前記カシメピンカバー305に不正操作が加えられた事を目視によって確認出来るとともに、専用のリーダーによって確実に検知される。
上記構成および作用の本第3実施例の主制御基板ケース301の効果について説明する。
上記作用を奏する本第3実施例の主制御基板ケース301は、遊技を制御する制御基板を収容する制御基板ケースであり、前記主制御基板ケース301の開閉を規制する少なくとも1つのカシメピン41が固着されるカシメ部4と、前記カシメ部4を覆う可動式のカシメピンカバー305を備えた主制御基板ケース301において、前記カシメピンカバー305が開けられると、前記カシメピンカバー305の下面に配設された2つの切断手段としての出没自在な前記突起部材351が、前記カシメピンカバー305の内側の前記主制御基板ケース301のカバー部材303の上面に貼付けられたICチップ部11と送受信アンテナ部12を備えた前記ICタグシール9の2箇所を破損させるので、前記カシメピンカバー305が開けられた事を確実に検知出来るとともに、前記主制御基板ケース301、カシメピン41またはおよびカシメ部4に不正操作を加えられた可能性がある事を適格に把握出来るという効果を奏する。さらに、破損した前記ICタグシール9を丁寧に調整したとしても前記送受信アンテナ部12の2箇所が破損しているため前記送受信アンテナ部12を修復する事を困難なものとして、前記カシメピンカバー305を開けた不正操作の証拠を隠滅する行為が行われた場合にも前記カシメピンカバー305が開けられた事を検知出来るという効果を奏する。
本第3実施例の主制御基板ケース301は、前記カシメピンカバー305および前記カシメピンカバー305の下面に備えられた切断手段としての2個の前記突起部材351が前記主制御基板ケース301の表面に沿って前記支点を中心として前記カシメピンカバー305と共に揺動動作するので、前記主制御基板ケース301の表面に沿ったスペースを確保するだけで、前記カシメピンカバー305が開けられた事を精確に検知出来るとともに、前記主制御基板ケース301、カシメピン41またはおよびカシメ部4に不正操作を加えられた可能性がある事を適格に把握出来るという効果を奏する。
本第3実施例の主制御基板ケース301は、前記カシメピンカバー305が開けられると前記カシメピンカバー305の下面に配設された切断手段としての2個の前記突起部材351が突出した状態において前記溝部21に沿って移動することにより前記ICタグシール9を確実に破損させるので、結果として前記カシメピンカバー305が開けられた事を確実に検知出来るとともに、前記主制御基板ケース301、カシメピン41またはおよびカシメ部4に不正操作を加えられた可能性がある事を適格に把握出来るという効果を奏する。
本第3実施例の主制御基板ケース301は、前記カシメピンカバー305が閉じられる時には前記突起部材351が埋没した状態において前記ICタグシール9の上面を移動して前記ICタグシール9を破損させないとともに、前記カシメピンカバー305が開けられる時には前記突起部材が突出した状態において前記溝部21に沿って移動することにより前記ICタグシール9を確実に破損させるので、前記カシメピンカバー305が開けられた事を確実に検知出来るとともに、前記主制御基板ケース301、カシメピン41またはおよびカシメ部4に不正操作を加えられた可能性がある事を適格に把握出来るという効果を奏するとともに、前記カシメ部4を前記カシメピンカバー305によって覆う正当な操作による誤検知を防ぐという効果を奏する。
本第3実施例の主制御基板ケース301は、前記ICタグシール9の前記ICチップ部11が両側の前記送受信アンテナ部12の間に配設されるとともに、前記カシメピンカバー305が開けられると、切断手段としての2個の前記突起部材351が突出した状態において前記溝部21に沿って移動して前記ICチップ部11の両側の前記送受信アンテナ部12が夫々少なくとも1箇所が破損するので、両側のアンテナ部の2箇所の破損により前記カシメピンカバー305が開けられた事をさらにより確実に検知出来るとともに、前記主制御基板ケース301、カシメピン41またはおよびカシメ部4に不正操作を加えられた可能性がある事を適格に把握出来るという効果を奏する。
本第3実施例の主制御基板ケース301は、前記カシメピンカバー305の内側の前記主制御基板ケース1のカバー部材303の上面に貼付けられた前記ICタグシール9を前記カシメピンカバー5の前記突起部材351により切断するので、前記ICタグシール9を不正に剥がして前記主制御基板ケース1、カシメピン41またはおよびカシメ部4に不正操作を加えた後に前記ICタグシール9を再び貼付けることにより、前記ICタグシール9が破損する事を回避して該不正操作の痕跡を隠滅することを防止出来るという効果を奏する。
本第4実施例の主制御基板ケース401は前記第1発明、第2発明、第4発明、第5発明および第8発明の実施例であり、図15ないし図17に示されるように遊技を制御する主制御基板を収容する主制御基板ケース401であり、前記主制御基板ケース401の開閉を規制する複数のカシメピン41が固着されるカシメ部4と、前記カシメ部4を包囲するとともに前記主制御基板ケース401のカバー部材403の表面に形成された収容溝430に沿って直線的に摺動動作可能であるカシメピンカバー405を備えた主制御基板ケース401において、ICチップ部11と送受信アンテナ部12を備えた前記ICタグシール9が、前記カシメピンカバー405の内側の前記主制御基板ケース401のカバー部材403の表面に形成された前記収容溝430の底面Bに貼付けられ、前記カシメピンカバー405の下面にICタグシール9を切断するための切断手段としての2つの突起部451を備え、前記カシメピンカバー405が開けられると、前記カシメピンカバー405の下面に配設された突起部451が前記主制御基板ケース401の前記収容溝430内の底面Bに形成された溝部420に沿って移動することにより前記ICタグシール9の2箇所が破損するように構成されているものである。
前記主制御基板ケース401のカバー部材403の上面には、前記カシメ部4付近において前記カシメ部4およびカシメピン41への不正操作を抑制するための前記カシメピンカバー405を収容して図15および図16中左右方向に直線的に摺動可能とするハの字状の対向する傾斜面461を備えた収容溝430が形成される。
また、前記カバー部材403に形成された前記収容溝430の底面Bには、図15ないし図17に示されるように前記カシメピンカバー405の下面に突設された突起部451が往復動自在に介挿される溝部420が一定範囲に亘り延在形成されている。
前記カシメピンカバー405は、図15および図16に示されるように前記主制御基板ケース401の前記カシメ部4に近接する部分の上面に形成された前記収容溝430に沿って前記主制御基板ケース401の表面と水平な図中左右方向に摺動自在に介挿されるとともに、前記収容溝430に沿って図中左右方向に往復動作可能な透過性のある幅方向両側に傾斜面462が形成された薄板状のクリアプレートによって構成され、該カシメピンカバー405の上面の中央付近には操作用の突部が形成される。
切断手段としての前記カシメピンカバー405の下面に突設形成された前記突起部451は、図17(b)に示されるように、一方端が傾斜面452によって刃状に形成された三角錐形状であり、前記カシメピンカバー405の下面の前記溝部420に対応する位置に一体的に2個配設されている。
また前記カシメピンカバー405の下面には、図15(b)に示されるように前記カシメピンカバー405が前記カシメ部4を覆う位置にセットされた状態において、前記カシメピンカバー405を図中右方向へ移動させることにより前記カシメピンカバー405を開けることを防ぐための前記突起部451と同形状の位置固定用の垂直な側面を有する三角錐形状の突起部451Pが前記カシメピンカバー405と一体的に2つ配設されている。
上記構成より成る第4実施例において、図15(a)に示されるように前記ICタグシール9が前記主制御基板ケース401のカバー部材403に形成された前記収容溝430の底面Bに貼付けられた状態において、図15(b)に示されるように前記カシメピンカバー405が前記カシメ部4および前記ICタグシール9を覆う位置にセットされる。
以下において、前記カシメピンカバー405の内側の前記主制御基板ケース401のカバー部材403に形成された前記収容溝430の底面Bに前記ICタグシール9が貼付けられた状態において、カシメピン41を抜いて前記主制御基板ケース401を不正に開けるために前記カシメピンカバー405が開けられたことにより、前記ICタグシール9が破損した場合において、前記主制御基板ケース401への不正操作を専用のリーダーによって検知するまでの手順を図16を用いて説明する。
図16(a)に示されるように、前記主制御基板ケース401にCPU、ROMおよびRAMなどの電子部品を含む主制御基板を収容した後、図中上方の前記カシメ部4をカシメピン41により固着すると、前記主制御基板ケース401は開放不可能な状態となる。
続いて前記主制御基板ケース401のカシメ部4付近において、前記ICタグシール9の前記ICチップ部11の両側に延在する前記送受信アンテナ部12の両側がそれぞれ前記カバー部材403に形成された前記収容溝430の底面Bに形成された前記溝部420と重なる様に前記ICタグシール9が前記主制御基板ケース401のカバー部材403に形成された前記収容溝430の底面Bに貼付けられる。
次に、前記カシメ部4を不正に破壊するまたは前記カシメピン41を不正に引き抜く事を抑制するため、図15(a)に示されるように前記カシメピンカバー405を前記主制御基板ケース401のカバー部材403に形成された前記収容溝430に収容することにより図15(b)に示されるように前記カシメ部4および前記カシメピン41を覆う位置に図中右方から左方にスライドさせてセットして、前記カシメ部4および前記カシメピン41を直接触れられない様にする。
すなわち、前記カシメピンカバー405が前記収容溝430への収容動作に伴い、前記カシメピンカバー405の上面は何ら拘束されていないので前記カシメピンカバー405が凸形状に上方に変形して、図15(c)に示されるように前記カシメピンカバー405の下面に配設された前記突起部451の傾斜面452が前記カバー部材403に形成された前記収容溝430の底面Bに乗り上がり図中左方向に移動する。
次に、前記カシメピンカバー405が収容動作に伴い図中左方向に移動して前記カシメピンカバー405が前記カシメ部4および前記カシメピン41を覆う位置まで閉鎖されると、図15(d)に示されるように位置固定用の前記突起部451Pが前記溝部420に介挿されることにより前記突起部451Pの垂直側面の係合により、前記カシメピンカバー405の図中右方向への移動が不可能となる。
すなわち、位置固定用の前記突起部451Pの鉛直面が前記溝部の壁面420Wに規制されて図中右方向へ移動不可能となるため、前記カシメピンカバー405を図中右方向へ移動させることにより前記カシメピンカバー405を開放することが不可能となる。
ここで前記主制御基板ケース401を不正に開放するために、前記カシメピン41を引き抜くまたは前記カシメ部4を破壊しようとして前記カシメピンカバー405を前記主制御基板ケース401に形成された前記収容溝430に沿って図中左方向に摺動動作させる事により開けると、前記カシメピンカバー405の開放に伴う前記突起部451の直線的な動きにより、前記ICタグシール9が図16(b)に示されるように前記溝部420を境として破断するので、前記溝部420と重なって貼付けられていた前記ICタグシール9の前記送受信アンテナ部12の2箇所が破損する。
すなわち、前記カシメピンカバー405が開放動作に伴い前記カシメピンカバー405の下面に配設された前記突起部451が前記主制御基板ケース401のカバー部材403に形成された前記収容溝430の底面Bに形成された前記溝部420に沿って移動して前記ICタグシール9の端部と接触する。
次に、前記カシメピンカバー405が開放動作に伴い図16中左方向に移動すると、前記カシメピンカバー405の内側に配設された前記突起部451が前記ICタグシール9の上方に移動することなく前記溝部420に介挿された状態のまま、前記突起部451の2つの前記傾斜面452によって刃状に形成された先端部分が前記ICタグシール9を破断しながら図中左方向へ移動する。
ここで、前記主制御基板ケース401を不正に開放して前記主制御基板ケース401に収容されたCPU、ROMおよびRAMなどを含む電子部品を不正に取替えられるまたは不正に改造されるなどの不正操作をされた後、図16(c)に示されるように前記カシメピンカバー405を再び図中右方向に摺動動作させる事により前記カシメ部4を覆う元の位置に戻すと、前記カシメピンカバー405の開放動作に伴う前記溝部420に介挿される前記突起部451の移動により前記ICタグシール9が破断されているとともに、前記送受信アンテナ部12の2箇所が破損しているため、遊技店の従業員が前記主制御基板ケース401、前記カシメピン41、前記カシメ部4またはおよび前記カシメピンカバー405に不正操作が加えられた事を目視によって確認出来るとともに、専用のリーダーによって確実に検知される。
上記構成および作用の本第4実施例の主制御基板ケース401の効果について説明する。
上記作用を奏する本第4実施例の主制御基板ケース401は、遊技を制御する制御基板を収容する制御基板ケースであり、前記主制御基板ケース401の開閉を規制する少なくとも1つのカシメピン41が固着されるカシメ部4と、前記カシメ部4を覆う可動式のカシメピンカバー405を備えた主制御基板ケース401において、前記主制御基板ケース401のカバー部材403に形成された前記収容溝430に介挿された前記カシメピンカバー405が開けられると、前記カシメピンカバー405の下面に配設された2つの切断手段としての前記突起部451が、前記カシメピンカバー405の内側の前記主制御基板ケース401のカバー部材403に形成された前記収容溝430の底面Bに貼付けられたICチップ部11と送受信アンテナ部12を備えた前記ICタグシール9の2箇所を破損させるので、前記カシメピンカバー405が開けられた事を確実に検知出来るとともに、前記主制御基板ケース401、カシメピン41またはおよびカシメ部4に不正操作を加えられた可能性がある事を適格に把握出来るという効果を奏する。さらに、破損した前記ICタグシール9を丁寧に調整したとしても前記送受信アンテナ部12の2箇所が破損しているため前記送受信アンテナ部12を修復する事を困難なものとして、前記カシメピンカバー405を開けた不正操作の証拠を隠滅する行為が行われた場合にも前記カシメピンカバー405が開けられた事を検知出来るという効果を奏する。
本第4実施例の主制御基板ケース401は、前記カシメピンカバー405および前記カシメピンカバー405の下面に備えられた切断手段としての前記突起部451が前記主制御基板ケース401のカバー部材403の表面に形成された前記収容溝430に沿って摺動動作するので、前記カシメピンカバー405および前記カシメピンカバー405の下面に備えられた前記突起部451の動作を確実なものとするとともに、前記カシメピンカバー405の軸方向の両側の前記ICタグシール9の2箇所の破断部の破断状態を一様かつ確実にすることが出来るという効果を奏する。
また、埋設型の前記カシメピンカバー405が前記主制御基板ケース401のカバー部材403と面一に構成されるので、突出している部分との干渉が無いとともに、前記主制御基板ケース401の上面の上に前記カシメピンカバー405の移動用スペースを確保する必要無く前記主制御基板ケース401、カシメピン41またはおよびカシメ部4に不正操作を加えるために前記カシメピンカバー405が開けられた事の精確な検知を可能にするとともに、前記カシメピンカバー405が前記主制御基板ケース401の収容溝430に収容されているので、前記カシメピンカバー405への不正な操作を抑制出来るという効果を奏する。
本第4実施例の主制御基板ケース401は、前記カシメピンカバー405が開けられると前記カシメピンカバー405の下面に配設された切断手段としての2個の前記突起部451が前記収容溝430の底面Bに形成された前記溝部420に沿って移動することにより前記ICタグシール9を確実に破損させるので、結果として前記カシメピンカバー405が開けられた事を確実に検知出来るとともに、前記主制御基板ケース401、カシメピン41またはおよびカシメ部4に不正操作を加えられた可能性がある事を適格に把握出来るという効果を奏する。
本第4実施例の主制御基板ケース401は、前記ICタグシール9の前記ICチップ部11が両側の前記送受信アンテナ部12の間に配設されるとともに、前記カシメピンカバー405が開けられると、切断手段としての2個の前記突起部451の前記溝部420に沿った直線的な摺動動作によって前記ICチップ部11の両側の前記送受信アンテナ部12が夫々少なくとも1箇所が破損するので、両側のアンテナ部の2箇所の破損により前記カシメピンカバー405が開けられた事をさらにより確実に検知出来るとともに、前記主制御基板ケース401、カシメピン41またはおよびカシメ部4に不正操作を加えられた可能性がある事を適格に把握出来るという効果を奏する。
本第4実施例の主制御基板ケース401は、前記カシメピンカバー405の内側の前記主制御基板ケース401のカバー部材403に形成された前記収容溝430の底面Bに貼付けられた前記ICタグシール9を前記カシメピンカバー405の前記突起部451により切断するので、前記ICタグシール9を不正に剥がして前記主制御基板ケース401、カシメピン41またはおよびカシメ部4に不正操作を加えた後に前記ICタグシール9を再び貼付けることにより、前記ICタグシール9が破損する事を回避して該不正操作の痕跡を隠滅することを防止出来るという効果を奏する。
上述の実施例は、説明のために例示したもので、本発明としてはそれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲、発明の詳細な説明および図面の記載から当業者が認識することができる本発明の技術的思想に反しない限り、変更および付加が可能である。
本第1実施例の主制御基板ケース1においては、前記カシメピンカバー5が前記支点50を中心として揺動動作するとともに、前記支点50を前記支持部として前記主制御基板ケース1の表面と垂直方向に対しても前記支点50の反対側の開放端側においては若干の弾性変形動作を許容する形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図18(a)に示されるようなコの字状のスリットSLによって包囲された矩形状の一端で固定された片持梁式の屈曲片BPが形成され、屈曲片BPの下面に2個の円弧部551Cと刃部551Nが形成された突起部551が突設されたカシメピンカバー505を用いる事により、図18(b)に示されるように突起部551がICタグシール9の上面に乗り上がる場合においては該スリットSLに囲われた前記屈曲片BPのみが図中上方に弾性変形する形態を採用することが出来る。
また上記した第1実施例の変形例の主制御基板ケースにおいてカシメピンカバー505の下面に配設された突起部551の底面551Bは、図18(b)に示されるように前記突起部551がICタグシール9の上面に乗り上がった状態であっても該スリットSLに包囲された前記屈曲片BPが図中上方にノの字状に弾性変形した場合において、前記カシメピンカバー505のそれ以外の部分はICタグシール9の上面と平行に延在するので、前記ICタグシール9を損傷することはないとともに前記カシメピンカバー505のそれ以外の部分は前記ICタグシール9の上面と平行な状態を保つため、カシメ部へのアクセスを防止するものである。
本第2実施例の主制御基板ケース201においては、前記カシメピンカバー205の下面に倒立自在な突起部材251を配設する形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図19に示されるようにカシメピンカバー705の下面に該カシメピンカバー705と一体的に形成され図中左端が刃形状であり幅が溝部721の幅より狭い切断部752とねじりコイルばね751Sによって図中時計方向に付勢され幅が前記主制御基板ケース201の溝部721の幅より広いとともに長手方向の長さが前記切断部752の長さより長い上端のピン廻りに揺動自在の揺動部材753が配設される突起構造751を用いる形態を採用することが出来る。
上記した第2実施例の変形例の主制御基板ケース701においては、前記切断部752またはおよび揺動部材753が介挿される溝は、前記切断部752の幅より広く前記揺動部材753の幅より狭い溝部721、および前記切断部752および前記揺動部材753の両者より幅が広い前記溝部721の一端に形成された介挿部721Wによって構成され、図19(a)示されるように前記カシメピンカバー705がカシメ部を覆う位置にセットされた状態において前記切断部752および前記揺動部材753の両者が前記介挿部721に介挿される。
すなわち前記カシメピンカバー705が閉じられる場合には、前記カシメピンカバー705の下面に前記ねじりコイルばね751Sによって図19中時計方向に付勢された前記揺動部材753が図19(b)に示されるように図中右方に前記カシメピンカバー705が移動するので、図中時計方向に揺動して前記切断部752の右側面に当接して直立状態で前記溝部721に乗り上がるため、前記揺動部材753より若干短い前記切断部752がICタグシール9に接することがないため、該ICタグシール9を破損することはない。
次に前記カシメピンカバー705が前記カシメ部を覆う位置にセットされた状態において前記カシメピンカバー705を図19(a)中時計方向に揺動して開けると、前記介挿部721Wに介挿されていた前記切断部752は前記溝部721内へ侵入と移動するとともに、前記介挿部721Wに介挿されていた前記揺動部材753は幅の狭い溝部721に介挿不可能であるので前記溝部721から規制されて前記ねじりコイルばね751Sの付勢力に抗して図19(c)に示されるように上端のピン廻りに図中反時計方向に揺動するため、支持部としての支点を中心として揺動する前記カシメピンカバー705の開放動作に伴い前記切断部752が前記溝部721に介挿された状態を保って前記ICタグシール9を破断しながら前記溝部721に沿って移動する。
本第2実施例の主制御基板ケース201においては、前記介挿ピン270によって軸支された前記突起部材251を前記介挿ピン270を支点として一定角度に亘って揺動自在な構成として、自重を利用して前記突起部材251が立った状態を実現したが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記カシメピンカバー205の下面にねじりコイルばねを配設するとともに、該ねじりコイルばねの一端を前記突起部材251と連結することにより該ねじりコイルばねの付勢力を利用して配設方向に関係無く前記突起部材251が立った状態を実現する形態を採用することが出来る。
上述した、第2実施例の変形例の主制御基板ケース201においては、倒立自在に構成された前記突起部材251の立った状態および倒れた状態が前記ねじりコイルばねの付勢力および前記ICタグシール9等の規制による外力によって実現されるので、重力の方向を考慮する必要が無く前記主制御基板ケース201の設置箇所、設置方向および設置態様を自由に選択可能にするという効果を奏する。
本第3実施例の主制御基板ケース301においては、前記カシメピンカバー305の下面に出没自在な前記突起部材351を配設する形態について説明したが、本発明はこれ限定されるものではなく、図20に示されるようにカシメピンカバー605とは独立した移動部材651が該カシメピンカバー605の移動に応じてその下面に形成されて上端に傾斜面を有する収容凹部651S内を図中上下方向および左右方向に移動することにより、該カシメピンカバー605が開けられカシメピンカバー605が図中左方向に移動する場合には前記ICタグシール9を破損する形態を採用することが出来る。
すなわち、上述した第3実施例において説明した動作原理と同様に前記カシメピンカバー605が閉じられ図中右方に移動する場合には図20(a)においては前記ICタグシール9による反力の図中上方分力成分によって前記移動部材651は前記収容凹部651Sの傾斜面に当接するまで前記ICタグシール9の上方に乗り上がるとともに、図20(b)に示されるように前記移動部材651が前記収容凹部651Sの図中左端部に係合した状態っで前記カシメピンカバー605の図中右方への閉鎖動作に伴い図中右方へ移動する。
また前記カシメピンカバー605の下面に形成された前記収容凹部651Sの左端および前記移動部材651の左端が前記ICタグシール9の右端より図中右方へ移動すると、図20(c)に示されるように前記移動部材651は自重により溝部621に介挿されるとともに、図20(d)に示されるように前記カシメピンカバー605の図中左方への開放動作に伴い前記移動部材651の右端が前記収容凹部651Sの右端部605Wに係合して、前記移動部材651の左端が前記ICタグシール9の右端に接すると前記カシメピンカバー605の図中左方への開放動作に伴う移動により前記移動部材651は前記溝部621に介挿された状態を保って前記ICタグシール9を破断しながら図中左方向へ移動する。
上記した第3実施例の変形例の主制御基板ケースにおいては、前記移動部材651の図20中下方への動きを自重による形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記移動部材651をばね等の付勢手段によって図20中下方またはおよび図20中右方へ付勢する形態を採用することが出来る。第3実施例の変形例の主制御基板ケースにおいて付勢手段を用いた形態においては、重力の方向を考慮する必要無く前記主制御基板ケースの設置箇所、設置方向および設置態様を自由に選択可能にするという効果を奏する。
本第1実施例ないし第4実施例の主制御基板ケース1、201、301または401においては、前記カシメピンカバー5、205、305または405が開けられると、前記ICチップ部11の両側の前記送受信アンテナ部12が夫々少なくとも1箇所が破損する構成について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、前記カシメピンカバー5、205、305または405の開放動作に基づき前記ICチップ部11の片側の2箇所が破損する形態を採用することが出来るとともに、前記ICチップ部11または前記送受信アンテナ部12の1箇所または3箇所以上が破損する形態を採用することが出来る。
本第1実施例ないし第4実施例の主制御基板ケース1、201、301または401においては、前記カシメ部4および前記カシメピンカバー5、205、305または405を前記主制御基板ケース1、201、301または401に配設するとともに前記ICタグシール9を前記主制御基板ケース1、201、301または401に貼付けた例について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、前記カシメ部4および前記カシメピンカバー5、205、305または405をその他の基板ケースに配設するとともに前記ICタグシール9を該その他の基板ケースに貼付けた形態を採用することが出来るとともに、複数の基板ケースに前記カシメ部4および前記カシメピンカバー5、205、305または405を配設するとともに前記ICタグシール9を貼付ける形態を採用することが出来る。
本第1実施例ないし第4実施例の主制御基板ケース1、201、301または401においては、前記主制御基板ケース1、201、301または401は前記ベース部材2、202、302または402およびカバー部材3、203、303または403を図1中左右方向の離間する方向に摺動させることにより開放するとともに、図1中左右方向に接近する方向に摺動させることにより閉鎖する例について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、前記ベース部材2、202、302または402およびカバー部材3、203、303または403の一端が連結されるとともに他端を離間および接近させることにより開放するおよび閉鎖する形態を採用することが出来るものである。また、前記主制御基板ケース1、201、301または401の形態は上述したものに限定されず、開口自在な開口部を備えた一体的な部材によって構成する形態を採用することも出来ものであり、本発明の効果を有効的に実現するに範囲内において適宜選択出来るものである。
本第1実施例ないし第4実施例の主制御基板ケース1、201、301または401においては、前記カシメピンカバー5、205、305または405を可視性を確保するために透過性のある薄板状のクリアプレートによって構成する例について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、前記カシメピンカバー5、205、305または405のカシメ部を除く部分を不透過性の素材によって構成して不可視のカシメピンカバーの形態を採用することが出来るとともに、前記カシメピンカバー5、205、305または405をはじめ前記主制御基板ケース1、201、301または401などの構成については本発明の効果を有効的に実現するにあたって適宜選択出来るものである。
本第1実施例ないし第4実施例の主制御基板ケース1、201、301または401においては、前記主制御基板ケース1、201、301または401が2つの前記カシメ部4を備えた例について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、前記主制御基板ケース1、201、301または401が前記カシメ部4を3つまたは4つ以上備える形態を採用することが出来るとともに、前記主制御基板ケース1、201、301または401が備える前記カシメ部4の数については本発明の効果を有効的に実現するにあたって適宜選択出来るものである。
また、本第1実施例ないし第4実施例の主制御基板ケース1、201、301または401においては、1つのカシメピン41を固着することにより、前記主制御基板ケース1、201、301または401を開放不可能な状態にしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数のカシメピン41を固着することにより前記主制御基板ケース1、201、301または401を開放不可能に封印する形態を採用することが出来るものである。
上述した第1実施例ないし第4実施例においては、前記ICチップ部11および送受信アンテナ部12から構成されるICタグをシールに実装させたICタグシール9を用いる例について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で、インレット単体を配設したり、ICカードを実装させる態様にも適用可能である。さらに、パッシブ型のICタグに限らず、セミパッシブやアクティブ型のICタグの採用も可能である。
上述した第1実施例ないし第4実施例においては、前記突起部51および451または前記突起部材251および351を前記ICタグシール9の切断手段として用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、該切断手段の形状をギザギザにしたり、材質を工夫して故意に切断面を粗くするような切断手段を採用することで、一旦切断されたICタグシール9を丁寧に調整困難として、前記カシメピンカバー5、205、305または405が不正に開放された事実を確実に検知する態様にも適用可能であり、本発明における切断手段の形状は本発明の効果を有効的に実現するにあたって適宜選択出来るものである。