JP2006175035A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】
作業性良くガラス板の取り付け、取り外しが行えると共にどの作業員が取り付け作業を行ってもガラス板と遊技盤面間の所定の間隙が確保できて、且つ、長期の使用によっても間隙精度が維持できるところの遊技機を提供することを目的としている。
【解決手段】
遊技盤4をガラス板7Aで覆う構成のパチンコ機であって、前面枠セット2の裏面に、少なくとも二つの挟持機構8を設け、該挟持機構8を、ガラス板7Aの平面方向の回動操作によって、ガラス板セット7の周囲の少なくとも2箇所を弾性的に挟持して固定する構造であることを特徴とする。
【選択図】 図14

Description

本発明は、パチンコ機やスロットマシンに代表される遊技機に関するものである。
従来、パチンコ機の遊技盤を覆うガラス板の取り付け装置としては、前面枠セットの内側に設けられた断面コの字型の枠体にガラス板を上方より挿入することで取り付ける方式が採用されていた。
しかしながら、当該方式では、コの字型枠フレームのコの字の間隙精度を高めると、ガラス板の挿入が難しくなって作業性が低下し、逆に緩く設定すると、ガタたつきが生じて遊技盤面との間隙が所定の値に維持できなくなると共に遊技球がガラス板に衝突するたびにガラス板が振動し易く、騒音の発生につながるといった課題を有していた。
そこで、ガラス板を止めつける周囲の枠フレーム(ガラス板を2枚重ねとした場合にも適用される)に固定用突片を設けておき、これを前面枠にネジ止めする方式が提案されている(特許文献1、2参照)。
特開平10−263166
しかしながら、このような方式であっても、ガラス板の取り付け、取り外し作業に際し、平板状のガラス板を前面枠の裏面に当て付けて、精度よくネジ止め作業を行うのは、一人作業では困難である。したがって、組み付け作業性が悪くなると共に無理な作業でガラス板を落として破損したりするケースが発生するという問題がある。
本発明は、上述した従来のガラス板の取り付け装置の持つ問題点を解決し、作業性良くガラス板の取り付け、取り外しが行える遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、手段1においては、
遊技機前面部に配置された前面枠セットに、透明板とこの透明板の外周部に固定された外枠フレームとから成る透明板組立体が固定され、上記透明板により遊技盤を覆う構成の遊技機において、
上記前面枠セットの裏面に、少なくとも2つの挟持機構を設け、該挟持機構を、上記透明板組立体の平面方向の回動操作によって、透明板組立体の周囲の少なくとも2箇所を挟持して固定する構成であることを特徴とする。
上記構成であれば、透明板組立体の取り付け作業に際して、透明板組立体を、前面枠セットを開いた状態で、その裏面に当て付けて、透明板組立体の平面方向での回動操作だけで、透明板組立体を挟持した状態で固定できるので、1人の組み立て作業員でもって作業性良く取り付けができ、且つ、無理な作業によりガラス板を落として破損するといった課題を抑制できる。
また、背景の技術で説明したネジ止め方式は、ガラス板(透明板)の周囲の複数箇所(通常、4箇所程度)におけるネジの締め付け時に、各ネジの締め付け程度が異なることが原因で、例えば、強く締めつけた箇所にあっては、遊技盤面とガラス板との間隙が狭くなり、遊技盤面とガラス板との並行間隙が確保できなくなって、これが玉つまりを生じ、或いは、ゲートに対する遊技球の入賞確率が設定値と異なるという問題を引き起こしていた。更に、こうした各ネジの締め付け状態は、遊技に使用されて遊技球がガラス板に当たったり、振動を引き起こしたりしたときのネジの緩みによっても発生するので、組み付け時のみならず長期の使用に際しての問題も含んでいる。
加えて、ネジ止め作業については、各作業員のマニュアル作業によるものであるので、各作業員の締め付け度合いも異なることが想定され、その結果、各パチンコ機のガラス板と遊技盤面間の寸法が所定の寸法に確保されることが難いのが現状である。
これに対して、上記構成であれば、透明板組立体の固定が挟持機構によって行われるので、従来のネジ止めとは異なり、遊技盤面とガラス板との並行間隙が確保できるので、玉つまりの発生や、ゲートに対する遊技球の入賞確率が設定値と異なるという問題を緩和できる。更に、長期間の使用によるネジの緩みを防止できるので、長期の使用によっても間隙精度が維持できる。
更に、透明板組立体の固定が挟持機構によって行われると、各作業員毎に締め付け度合いが異なるといった問題も解消できるので、上記作用効果が一層発揮されることになる。
尚、透明板組立体とは、発明を実施するための最良の形態にいうガラス板セット7のことである。
また、本発明に言う平面方向の回動とは、左右周りの何れの方向も含む。
更に、本発明に言う透明板とは、単体、2枚等、この種の遊技機において実施されている状態の透明板の全てを含む。また、透明板の材質はガラスの他プラスチック等でも良い。
手段2:手段1の遊技機において
前記挟持機構は、透明板組立体の周囲を弾性的に挟持して固定する構成であることを特徴とする。
このように弾性的に挟持すれば、手段1の効果が一層発揮される。
手段3:手段1又は2の遊技機において
前記透明板組立体の挟持方向への回動を許容し、挟持解除方向への回動を阻止する牽制機構を設けたことを特徴とする。
この牽制機構を設けることによって、万一不測の回動力が透明板組立体に作用する事態、例えば、透明板組立体を遊技者が不正に吸盤等を用いて回動して開けようとしても、これを阻止することができる。尤も、透明板組立体を挟持方向への回動は問題なく行なうことができる。
手段4:手段3の遊技機において
上記牽制機構としては、一方向の回動を阻止するように、前面枠セットの裏面側に設けたガンギ爪と、透明板組立体の側に設けたラチェット歯とを用いたラチェット機構を用いることを特徴とする。
手段5:手段1〜4の遊技機において
前記挟持機構による透明板組立体の左右回動方向での挟持位置を固定する固定機構を設けたことを特徴とする。
この固定機構は、透明板組立体が一旦挟持された位置において、この透明板組立体を左右回動方向で固定することができるので、上述した如き遊技者による透明板組立体の回動操作は不可能となり、不正を未然に回避できる。
手段6:手段5の遊技機において
上記固定機構としては、前面枠セットの裏面側に設けた楔から成る係合突起と、透明板組立体の側に設けた切り欠き凹部を用いたラチェット機構を用いることを特徴とする。
これにより、双方向の回動を確実に阻止することが可能となる。
手段7:手段1〜手段6の遊技機において
前記透明板組立体の外枠フレームに、前記挟持機構、牽制機構又は固定機構の一部を構成するラチェット歯又は切り欠き凹部を一体的に形成していることを特徴とする。
この外枠フレームは、透明板の外周を保持し、挟持して一体化する部材であるので、部材の兼用化となる。
また、外枠フレームにラチェット歯を設けるだけ、或いは、両者が一体構成である場合には、ここに切り欠きを形成加工するだけで構成可能であり、製作上、簡単に構成できる。
手段8:手段1〜7の遊技機において
前記挟持機構が、前面枠セットの側に設けられると共に一方向に開口を形成した弾性挟持部材と、前記透明板組立体の側に設けられると共に前記開口に挿入可能に形成された被挟持片と、から構成されていることを特徴とする。
このように挟持機構を弾性挟持部材と被挟持片とから構成することによって、簡単な構造でもって挟持機構を構成することができる。
この弾性挟持部材としては、それ自体弾性を有する金属板、或いは合成樹脂板であってもよい。
手段9:手段3〜7の遊技機において
前記牽制機構に、そのガンギ爪を切り欠きから引き上げるための解除機構が設けられていることを特徴とする。
この解除機構を設けることで、透明板組立体を取り外す必要が生じた際に、牽制機構による透明板組立体の回動阻止状態を簡単に開放でき、しかる後に、透明板組立体を逆方向に回動させて挟持機構からの挟持状態を脱するようにすることできる。
尚、解除機構としては、電動式であっても手動式であっても良い。電動式解除機構としては、電磁式、サーボ機構等の手段を用いることができる。
手段10:手段5〜9の遊技機において
前記固定機構に、その楔の係合突起を係合凹部から引き上げるための解除機構が設けられていることを特徴とする。
これによって、透明板組立体を取り外す必要が生じた際に、牽制機構による透明板組立体の回動阻止状態を簡単に開放でき、しかる後に、透明板組立体を逆方向に回動させて挟持機構からの挟持状態を脱するようにすることできる。
尚、解除機構としては、電動式であっても手動式であっても良い。電動式解除機構としては、電磁式、サーボ機構等の手段を用いることができる。
手段11:手段1〜手段10の遊技機において
前記透明板組立体が2枚のガラス板を所定の間隔を隔てた二枚合わせによって構成されていることを特徴とする。
これによって、二層によるガラス板によって、透明板組立体の強度を向上させるだけでなく、遊技球の衝突による騒音に対して遮音効果を発揮させることができる。
尚、2枚のガラス板の間隙は、通常の空気を封入した状態とするか、減圧状態(真空)状態とするかは適宜選択して採用できる。
手段12:手段11の遊技機において
2枚のガラス板の間隙に通常の空気が封入された状態で、前記間隙内には吸湿手段が配置されていることを特徴とする。
これによって、前記間隙内部の空気に含まれた水分によって発生する虞がある結露対策が可能となる。
本発明によれば、作業性良くガラス板の取り付け、取り外しが行えるガラス板の取り付け装置を提供することができるといった優れた効果を奏する。
〔第1の形態〕
以下、本発明の最良の形態について、図面を参照して詳述する。但し、本発明の実施に際しては、本発明の主旨から逸脱しない限り適宜部分改変可能である。
(パチンコ機正面側の構成)
図1はパチンコ機1の正面図であり、図2は、外枠6に対して内枠5を開放した状態を示す斜視図である。但し、図2では、便宜上、下皿ユニット3が内枠5から取り外された状態を示している。
図1及び図2に示すように、パチンコ機1は、当該パチンコ機1の外殻を形成する外枠6と、この外枠6の一側部に開閉可能に支持された内枠5とを備えており、外枠6と内枠5との構成を個別に詳述する。
上記外枠6は、木製の板材により全体として矩形状に構成され、小ネジ等の離脱可能な締結具によって各板材が組み付けられている。本形態の場合には、外枠6の上下方向の外寸は、809mm(内寸771mm)、左右方向の外寸は518mm(内寸480mm)となっている。なお、外枠6は、樹脂やアルミニウム等の軽金属により構成されているのがよい。このように構成することによって、パチンコ機の軽量化を図ることができる。
一方、上記内枠5の開閉軸線は、パチンコ機1の正面から見てハンドル12(後述する遊技球発射ハンドル)設置箇所の反対側(図1のパチンコ機1の左側)で上下に延びるように設定されており、この開閉軸線を軸心にして内枠5が前方側に充分に開放できるようになっている。このような構成とするのは、内枠5の開閉軸線がハンドル12の設置箇所側(図1のパチンコ機1の右側)で上下方向にあるとすると、内枠5を開放する際に遊技球発射ハンドル12の頭部などが隣のパチンコ機やカードユニット(玉貸しユニット)に干渉することになり、内枠5を充分に開放できないからである。また、内枠5は、合成樹脂、具体的にはABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂から成る。こうすることで、粘性が高く衝撃に強くでき、低コストで製造できるという利点が発揮される。
上記内枠5の構成を、図3を用いて詳述する。図3は、パチンコ機1から前面枠ユニット2をとり外した状態を示す正面図である。(但し、図3では、便宜上、遊技盤4面上の遊技領域内の構成〔釘、センター役物等〕を空白で示している。
前記内枠5は、大別すると、その最下部に取り付けられた下皿ユニット3と、下皿ユニット3よりも上側の範囲で、内枠5の左側の上下方向の開閉軸線を軸心にして開閉自在に取り付けられた前面枠セット2と、後述する樹脂ベース13と、この樹脂ベース13の後側に取り付けられる遊技盤4とを備えている。これらの各構成を以下説明する。
上記下皿ユニット3は、内枠5に対してネジ等の締結具により固定されている。この下皿ユニット3の前面側には、下皿14と玉抜きレバー15と遊技球発射ハンドル12と灰皿16と音出力口17が設けられている。玉受皿としての下皿14は、下皿ユニット3のほぼ中央部に設けられており、後述の上皿が満タンになった場合等に排出口18により排出される遊技球を停留する役割がある。
上記玉抜きレバー15は、下皿14より遊技球を抜く為のものであり、この玉抜きレバー15を図1で左側に移動させることにより、下皿14の底面の所定箇所が開口され、下皿14内に停留された遊技球を下皿14の底面の開口部分を通して遊技者の持球貯留箱(ドル箱)に排出することができる。
上記遊技球発射ハンドル12は、下皿14よりも右方で手前に突出するように配置されている。遊技者による遊技球発射ハンドル12の操作に応じて、遊技球発射装置19によって遊技球が後述する遊技盤4の方へ打ち込まれるようになっている。遊技球発射装置19は、遊技球発射ハンドル12と後述するセットハンドル20と発射モータ21(図6参照)などで構成されている。
上記音出力口17は、下皿ユニット3内あるいは背面に設けられたスピーカ22からの音を出力するための出口である。また、灰皿16は下皿14の左方に設けられている。灰皿16は、左右方向(水平方向)の軸線を軸心にして回動(例えば、前方側に向けて前回り)するように、その右側が下皿14に片持ち支持されている。
なお、下皿ユニット3は、その大部分が内枠5と同様、ABS樹脂にて成形されている。こうすることで、粘性が高く衝撃に強くでき、低コストで製造できる。特に、下皿14を形成する表面層と下皿奥方の前面パネル部分とを難燃性のABS樹脂にて形成している。このため、この部分は燃え難くなっている。
また、前面枠セット2は、図2に示すように、内枠5に対して開閉可能に取り付けられており、内枠5と同様、パチンコ機1の正面からみて左側に上下に延びる開閉軸線を軸心にして前方側に開放できるよういなっている。しかも、前面枠セット2の外側壁(リブ)2b(図3参照)内に嵌り込むようにして取り付けられている。つまり、この前面枠セット2の側面の少なくとも一部が内枠5の外側壁(リブ)2b内に嵌り込むように取り付けられているので、内枠5と前面枠セット2との間隙から異物(針状あるいは薄板状等のものであって、具体的には針金、ピアノ線、セルロイド板等)を差し入れるなどの不正行為を防止できるようになっている。また、前面枠セット2は、内枠5と同様に、合成樹脂、具体的にはABS樹脂により構成されているので、粘性が高く衝撃に強くでき、低コストで製造できる。
一方、前面枠セット2の下部(上述の下皿14の上方位置)には、遊技球の受皿としての上皿23が前面枠セット2と一体的に設けられている。この上皿23は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射装置19の方へ導出するための球受皿である。従来のパチンコ機では、前面枠セットの下方に内枠に対して開閉可能な前飾り枠が設けられ、該前飾り枠に上皿が設けられていたのであるが、本形態では、前飾り枠が省略され、前面枠セット2に対して直接的に上皿23が設けられている。この上皿23も下皿と同様、表面層が難燃性のABS樹脂にて形成される構成となっている。
ここで、前面枠セット2は、少なくとも遊技球発射ハンドル12に干渉して本パチンコ機1の下方に拡張して設けられており、具体的な数値を示すと、パチンコ機1の下端から前面枠セット2の下端までの寸法(図1のL1)は、既存の一機種で例えば約201mmであるのに対し、本パチンコ機1では30mm程小さく、約172mmとなっている。また、これに伴い、パチンコ機1の下端から上皿23までの寸法(図1のL2)も小さくなっており、既存の一機種では例えば約298mmであるのに対し、本パチンコ機1では、261mmとなっている。
かかる構成では、上皿23の位置を下げたことにより、パチンコ機10の左方に設けられた球貸し装置のノズル部(いわゆる、象の鼻)と上皿23との距離が大きくなって貸し出される遊技球のこぼれ落ちなどが懸念されるが、本形態では、当該ノズル部からの遊技球を受ける部分(向かって左側部分)で上皿23の周囲壁の一部を高くした(図1の高壁部24)。これにより、上皿23の位置を下げた構成にあっても貸し遊技球のこぼれ落ち等の不都合が解消されるようになっている。なお、高壁部24の高さ寸法は、上皿23の下げ寸法に見合うものであればよく、本形態では25mmとした。
図3に示すように、内枠5は、外形が矩形状の樹脂ベース13を主体に構成されており、樹脂ベース13の中央部には略円形状の窓孔25が形成されている。樹脂ベース13の後側には遊技盤4が着脱可能に装着されている。遊技盤4は四角形状の合板よりなり、その周縁部が樹脂ベース13(内枠5)の裏側に当接した状態で取着されている。
従って、遊技盤4の前面部の略中央部分が樹脂ベース13の窓孔25を通じて内枠5の前面側に露出した状態となっている。なお、遊技盤4の上下方向の長さは476mm、左右方向の長さは452mmとなっている(従来と同等サイズ)。
次に、図4を用いて遊技盤4の構成を説明する。図4は遊技盤4の構成を示す正面図である。遊技盤4は、一般入賞口26、可変入賞装置27、第1の始動口28(例えば作動チャッカ)、第2の始動口29(例えばスルーゲート)、可変表示装置ユニット30等を備えている。これらの一般入賞口26、可変入賞装置27、第1の始動口28、第2の始動口29、可変表示装置ユニット30等は、遊技盤4における、ルータ加工によって形成された各貫通穴にそれぞれに配設され、遊技盤4前面側から木ネジ等により取り付けられている。前述の一般入賞口26、可変入賞装置27および第1の始動口28に遊技球が入球し、当該入球が後述する検出スイッチ(入賞口スイッチ、カウントスイッチ、作動口スイッチ等)で検出され、この検出スイッチの出力に基づいて、上皿23(または下皿14)へ所定数の賞品球が払い出される。その他に、遊技盤4にはアウト口34が設けられており、各種入賞装置等に入球しなかった遊技球はこのアウト口34を通って図示しない球排出路の方へと案内されるようになっている。遊技盤4には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、各種部材(投物)が配設されている。
上記可変表示装置ユニット30は、第1の始動口28への入賞をトリガとして、識別情報としての第1図柄(例えば装飾図柄)を変動表示する第1図柄表示装置80と、第2の始動口29の通過をトリガとして、第2図柄(例えば普通図柄)を変動表示する第2図柄表示装置81とを備えている。
上記第1図柄表示装置80と第2図柄表示装置81の具体構成については、ここでは詳細説明を省く。
また、遊技盤4には、遊技球発射装置19から発射された遊技球を遊技盤4上部へ案内するためのレールユニット35が取り付けられており、遊技球発射ハンドル12の回動操作に伴い発射された遊技球はレールユニット35を通じて所定の遊技領域に案内されるようになっている。レールユニット35はリング状をなす樹脂成型品(例えば、フッ素樹脂が添加されて成形されたもの)にて構成されており、内外二重に一体形成された内レール35Aと外レール35Bを有する。なお、レールユニット35はフッ素樹脂を添加して成形されているので、図3に示す奥面36についての遊技球の摩擦抵抗を少なくできる。内レール35Aは上方の約1/4ほどを除いて略円環状に形成され、一部(主に左側部)が内レール35Aに向かい合うようにして外レール35Bが形成されている。かかる場合、内レール35Aと外レール35Bとにより誘導レールが構成され、これら各レール35A、35Bが所定間隔を隔てて並行する部分(向かって左側の部分)により球案内通路が形成されている。なお、球案内通路は、遊技盤4との当接面を有した溝状、すなわち手前側を開放した溝状に形成されている。
内レール35Aの先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材37が取着されている。これにより、一旦、内レール35Aおよび外レール35B間の球案内通路から遊技盤4の上部へと案内された遊技球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止されるようになっている。また、外レール35Bには、遊技球の最大飛翔部分に対応する位置(図4の右上部:外レール35Bの先端部に相当する部位)に返しゴム38が取着されている。従って、所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム38に当たって跳ね返されるようになっている。外レール35Bの内側面には、遊技球の飛翔をより滑らかなものとするべく、つまり遊技球の摩擦抵抗を少なくするべく、長尺状をなすステンレス製の金属帯としての摺動プレート39が取着されている。
また、レールユニット35の外周部には、外方へ張り出した円弧状のフランジ40が形成されている。フランジ40は、遊技盤4に対する取付面を構成する。レールユニット35が遊技盤4に取り付けられる際には、遊技盤4上にフランジ40が当接され、その状態で、当該フランジ40に形成された複数の透孔にネジ等が挿通されて遊技盤4に対するレールユニット35の締結がなされるようになっている。この形態では、レールユニット35の少なくとも左側を遊技盤4に強固に締結するために、レールユニット35の左側はその右側よりも多いネジで遊技盤4に締結されているので、レールユニット35の左側についての遊技盤4への密着性を上げることかでき、遊技球の球飛びを良くすることができる。レールユニット35の左側が遊技盤4に対してぐらついていると、このレールユニット35に出射された遊技球の勢いが当該ぐらつきにより吸収されてしまうからである。
さらに本形態では、正面から見てレールユニット35の上下左右の各端部は略直線状に(平坦に)形成されている。つまり、レールユニット35の上下左右の各端部においてはフランジ40が切り落とされ、パチンコ機1における有限の領域にてレール径の拡張、すなわち遊技盤30上の遊技領域の拡張が図られるようになっている。
内レール35Aおよび外レール35B間の球案内通路の入口には、同球案内通路の一部を閉鎖するようにして凸部41が形成されている。この凸部41は、内レール35Aからレールユニット35下端部にかけて略鉛直方向に設けられ、遊技領域まで至らず球案内通路内を逆流してくるファール球をファール球通路42(図3参照)に導くための役目をなす。なお、遊技盤4の右下隅部および左下隅部は、証紙(例えば製造番号が記載されている)等のシール(図4のS1,S2)やプレートを貼着するためのスペースとなっており、この貼着スペースを確保するために、フランジ40に切欠43が形成されている。遊技盤4の右下隅部や左下隅部に、証紙等のシール(図4のS1,S2)を貼着することで、遊技盤4と証紙との一義性を持たせることができる。
次に、遊技領域について説明する。遊技領域は、レールユニット35の内周部(内外レール)により略円形状に区画形成されており、特に本実施の形態では、遊技盤4の盤面上に区画される遊技領域が従来よりもはるかに大きく構成されている。本実施の形態では、外レール35Bの最上部地点から遊技盤4下部までの間の距離は445mm(従来品よりも58mm長い)、外レール35Bの極左位置から内レール35Aの極右位置までの間の距部は435mm(従来品よりも50mm長い)となっている。また、内レール35Aの極左位置から内レール35Aの極右位置までの間の距離は418mmとなっている。
本形態では、遊技領域を、パチンコ機1の正面から見て、内レール35Aおよび外レール35Bによって囲まれる領域のうち、内外レール35A,35Bの並行部分である誘導レールの領域を除いた領域としている。従って、遊技領域と言った場合には誘導レール部分は含まないため、遊技領域の向かって左側限界位置は外レール35Bによってではなく内レール35Aによって特定される。同様に、遊技領域の向かって右側限界位置は内レール35Aによって特定される。また、遊技領域の下側限界位置は遊技盤4の下端位置によって特定される。また、遊技領域の上側限界位置は外レール35Bによって特定される。
従って、本形態では、遊技領域の幅(左右方向の最大幅)は、418mmであり、遊技領域の高さ(上下方向の最大幅)は、445mmであり、従来に比べて拡張されている。
なお、遊技領域が左右方向に拡張されていることによって、複数の釘(遊技球を第1の始動口28、第2の始動口29等に誘導するための誘導釘)、他の役物を種々配設することができ、第1図柄表示装置80の左右両側の遊技領域での遊技球の挙動を一層面白くすることができるようになっている。また、遊技領域が上下方向にも拡張されていることから、さらに、複数の釘、風車、他の投物を種々配設することができ、遊技領域での上下方向の遊技球の挙動をより一層面白くすることができるようになっている。
図3の説明に戻り、前記樹脂ベース13において、窓孔25(遊技盤4)の下方には、遊技球発射装置19より発射された直後に遊技球を案内するための発射レール45が取り付けられている。発射レール45は、その後方の金属板46を介して樹脂ベース13に取付固定されており、所定の発射角度(打ち出し角度)にて直線的に延びるよう構成されている。従って、遊技球発射ハンドル12の回動操作に伴い発射された遊技球は、まずは発射レール45に沿って斜め上方に打ち出され、その後前述した通りレールユニット35の球案内通路を通じて所定の遊技領域に案内されるようになっている。
本パチンコ機1の場合、遊技領域が従来よりも大幅に拡張されることは既に述べたが、かかる構成下では、誘導レールの曲率を小さくせざるを得ないことから、打出球を安定化させるための工夫を要する。そこで本実施の形態では、遊技球の発射位置を低くするとともに発射レール45の傾斜角度(発射角度)を既存のものよりも幾分大きくし(すなわち発射レール45を立ち上げるようにし)、さらに発射レール45の長さを既存のものよりも長くして十分な長さの球誘導距離を確保するようにしている。これにより、遊技球発射装置19から発射された遊技球をより安定した状態で誘導レールに案内できるようにしている。この場合特に、発射レール45を、遊技球発射装置19の発射位置から遊技領域の中央位置(アウト口34)を越える位置まで延びるよう形成している。
また、発射レール45とレールユニット35(誘導レール)との間には所定間隔の隙間があり、この隙間より下方にファール球通路42が形成されている。従って、仮に、遊技球発射装置19から発射された遊技球が戻り球防止部材37まで至らずファール球として誘導レール内を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路42を介して下皿14に排出される。
ファール球が誘導レール内を逆流してくる際、その多くは外レール35Bに沿って流れ、外レール35Bの下端部に到達した時点で下方に落下するが、一部のファール球は誘導レール内で暴れ、内レール35A側へ跳ね上がるものもある。この際、跳ね上がったファール球は、球案内通路入口の前記凸部41に当たり、ファール球通路42に誘導される、これにより、ファール球の全てがファール球通路42に確実に案内されるようになり、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
なお、詳しい図面の開示は省略するが、遊技球発射装置19には、前面枠セット2側の球出口(上皿23の最下流部より通じる球出口)から遊技球が1つずつ供給される。この際、本実施の形態では遊技球の発射位置を低くしたため、前面枠セット2側の球出口から前記発射位置への落差が大きくなるが、発射レール45の基端部付近にはその右側と手前側にそれぞれガイド部材48,49を設置した。これにより、前面枠セット2側の球出口から供給される遊技球が常に所定の発射位置にセットされ、安定した発射動作が実現できる。また、遊技球発射装置19には打球槌が設けられ、軸部を中心とする打球槌の回動に伴い遊技球が発射されるが、打球槌に関して軽量化が望まれている。それ故、アルミニウム等の軽金属への材料変更や軸部寸法の縮小化により打球槌の軽量化を図る一方で、十分な発射力を確保すべく、打球槌のヘッド部(軸部と反対側の端部)に重り部を設けている。これにより、十分でかつ安定した遊技球の発射が実現できる。打球槌の重り部を上方に突出して設けることにより、打球槌を容易に摘んだりひっかけたりすることかでき、槌先の打球強さの調整等がしやすくなるという効果がある。
なお、図3中の符号50は上皿23に通ずる排出口であり、この排出口50を介して遊技球が上皿23に排出される。排出口50には、略水平方向の回転軸を軸心として略水平状態と略垂直状態とに変位する開閉式のシャッタ51が取り付けられている、前面枠セット2を内枠5から開放した状能(図3の状態)では、バネ等の付勢力によりシャッタ51が略水平状態から略垂直状態となり、排出口50から遊技球がこぼれ落ちないようにこの排出口50を閉鎖する。また、前面枠セット2を閉鎖した状態では、当該前面枠セット2の裏面に設けられた球通路樋52(図2参照)によりシャッタ51が押し開けられて略水平状態になり、排出口50の方へ排出された遊技球はもれなく球通路樋52を通って上皿23に排出されるようになる。従って、前飾り枠が省略され前面枠セット2に対して上皿23が直接設けられる構成とした本パチンコ機1において、前面枠セット2の開放に際し払出通路内等の遊技球がパチンコ機1外にこぼれ落ちてしまうといった
不都合が防止できるようになっている。
樹脂ベース13には、窓孔25の右下部に略四角形状の小窓53が設けられている。従って、遊技盤4の右下隅部に張られた証紙などのシール(図4のS1)は、この小窓53を通じて視認できるようになっている。また、この小窓53からシール等を貼り付けることも可能となっている。
また、図3に示すように、内枠5の左端部には、前面枠セット2の支持機構として、支持金具81,82が取り付けられている。上側の支持金具81には図の手前側に切欠を有する支持孔83が設けられ、下側の支持金具82には鉛直方向に突出した突起軸84が設けられている。
図3に示すように、内枠5の上側には、前面枠セット2が内枠5に対して開かれたことを検出する前面枠セット開検出スイッチ54が設けられている。前面枠セット2が開かれると、前面枠セット開検出スイッチ54からホール内(パチンコ店内)用コンピュータヘ出力されるようになっている。また、前面枠セット2が閉じられると、図5に示す前面枠セット2の金属製の補強板69,70が図3に示す内枠5の一対の金具57に接触するようになっており、前面枠セット2のアースが確保されている。
ここで、前述した前面枠セット2について、図2,図5を参照しつつより詳細に説明する。図5は、前面枠セット2の背面図である。前面枠セット2には前記遊技領域のほとんどを外部から視認することができるよう略楕円形状の窓部58が形成されている。詳しくは、窓部58は、その左右側の略中央部が、上下側に比べて比較的緩やかに湾曲した形状となっている。なお、前記略中央部が直線状になるようにしてもよい。本実施の形態において、窓部58の上端(外レール35Bの最上部、遊技領域の上端)と、前面枠セット2の上端との間の距離(いわゆる上部フレーム部分の上下幅)は61mmとなっており、85mm〜95mm程度上部フレーム幅がある従来技術に比べて著しく短くなっている。これにより、遊技領域の上部領域が確保されやすくなるとともに、大型の電動役物ユニットも比較的上方に配置することかできるようになっている。
また、パチンコ機1の正面から見て窓部58の左端と前面枠セット2の左端との間の最短距離(いわゆる左側部フレーム部分の左右幅:図5では右側に示されている)、すなわち開閉軸線側のフレーム幅は、前面枠セット2自体の強度および支持強度を高めるために比較的大きく設定されている。この場合、図2および図3を相互に比較すると明らかなように、前面枠セット2が閉じられた状態において、外レール35Bの左端部はもちろん、内レール35Aの左端部も前記左側部フレーム部分によって覆い隠される。つまり、誘導レールの少なくとも一部が、パチンコ機1の正面からみて前面枠セット2の左側部フレーム部分と重複し覆い隠される。このように遊技球が一時的に視認困難となったとしても、それは、遊技球が遊技領域に案内される通過点に過ぎず、遊技者が主として遊技を楽しむ遊技領域において遊技球が視認困難となるわけではない。そのため、実際の遊技に際しては何ら支障が生じない。また、このような支障が生じない一方で、前面枠セット2の十分な強度および支持強度が確保可能となっている。ちなみに、パチンコ機1の正面から見て外レール35の左端位置と外枠6の左端位置との左右方向の距離は21mm、遊技領域の右端位置(内レール35Aの右端位置)と外枠6の右端位置との左右方向の距離は44mmとなっている。
加えて、前面枠セット2にはその周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり遊技状態時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅のように発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部58の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部60が左右対称に設けられ、該環状電飾部60の中央であってパチンコ機1の最上部には、同じくLED等の発光手段を内蔵した中央電飾部61が設けられている。本パチンコ機1では、中央電飾部61が大当たりランプとして機能し、大当たり遊技状態時に点灯や点滅を行うことにより、大当たり遊技状態中であることを報知する。さらに、上皿23周りにも、同じくLED等の発光手段を内蔵した上皿電飾部62が設けられている。その他、中央電飾部61の左右側方には、賞球払出し中に点灯する賞球ランプ63と所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ64とが設けられている。また、環状電飾部60の下端部に隣接するようにして、内枠5表面や遊技盤4の表面等の一部を視認できるよう透明樹脂からなる小窓53が設けられている。この小窓53の所定箇所を平面状としているので、遊技盤4の右下隅部に貼り付けられた証紙などを、小窓53の当該平面状箇所から機械で好適に読み取ることができる。
また、窓部58の下方には貸球操作部65が配設されており、貸球操作部65には球貸しボタン66と、返却ボタン67と、度数表示部68とが設けられている。パチンコ機1の側方に配置された図示しないカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部65が操作されると、その操作に応じて遊技球の貸出が行われる。球貸しボタン66は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿23に供給される。返却ボタン67は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。度数表示部68はカード等の残額情報を表示するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置部から上皿に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部65が不要となる。故に、貸球操作部65の設置部分に、飾りシール等が付されるようになっている。これにより、カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との貸球操作部の共通化が図れる。
また、図1に示すように、前面枠セット2の左側の小窓53付近を前面側(図2の紙面手前側)に必要以上に突出しないようにしている。こうすることで、パチンコ機1の左側に設けられたカードサンドの球貸し装置から直接に上皿23に遊技球を貸し出す際に、当該球貸し装置のノーズ部(いわゆる象の鼻)の先端排出口を好適に上皿23の上方位置に位置させることができ、当該球貸し装置のノーズ部から貸し出される遊技球を上皿23で受けることができる。
前面枠セット2の裏側には、窓部58を囲むようにして金属製の各種補強部材が設けられている。詳しくは、図5に示すように、前面枠セット2の裏側にあって窓部58の上下左右の外側にはそれぞれ補強板69,70,71,72が取り付けられている。これら補強板69〜72は相互に接触して連結されているが、図の左側および上側の補強板70,71の連結部には直接の接触を避けるための樹脂パーツ73が介在されている。このように補強板70,71の連結部に樹脂パーツ73を介在させているので、ノイズが補強板69〜72でループすることを防止できる。また、図5の右側の補強板69にはその中間位置にフック状をなす係合爪69aが設けられており、この係合爪69aは、前面枠セット2を閉じた状態で内枠5の孔部5a(図3参照)に係合されるように構成されている。この構成により、上皿23を含む形態で前面枠セット2が構成され、その上下の軸支位置が延長されたとしても、中間位置における前面枠セット2の浮き上がりが防止できる。それ故、前面枠セット2を浮かしての不正行為等が抑制されるようになっている。
また、下側の補強板72には、前記発射レール45(図3参照)に対向する位置に樹脂製のレール側壁部材73が設けられている。このレール側壁部材73は、前面枠セット2を閉じた際に発射レール45の側壁となる。故に、発射レール45から遊技球がこぼれ落ちないようになっている。
上述した補強板69〜72はガラス(後述のガラス板セット7)支持用の金枠としての機能も兼ね備えており、これら補強板69〜72の一部に、後述する挟持機構8の弾性挟持部材8Aの部分、牽制機構9の全体、或いは固定機構10の可動部を除く全体が固定される。
前述の通り本形態のパチンコ機1では遊技領域の拡張を図っていることから、前面枠セット2を閉じた状態にあっては、内外のレール35A,35Bにより構成された誘導レールの一部が前面枠セット2により覆い隠される構成となっている。それ故、当該誘導レールでは手前側の開放部がガラス板セット7で覆えない部分ができてしまう。かかる場合、例えば、遊技球発射装置19より発射された遊技球が戻り球防止部材47まで至らず戻ってくると、当該遊技球が誘導レール外にこぼれたり(飛び出したり)、外レール35Bとガラス板セット7との間に挟まってしまうおそれがある。そこで本実施の形態では、前面枠セット2に、誘導レールの手前側開放部を被服するためのレールカバー74を取り付けている。
レールカバー74は略円弧状をなす略平板体であって、透明な樹脂により形成されている。レールカバー74は、その円弧形状が前記誘導レールの形状に対応しており、窓部58の周縁部に沿って、誘導レールの基端部から先端部近傍までの区間を覆うようにして前面枠セット2の裏側に取着されている。特にレールカバー74の内径側の寸法・形状は内レール35Aのそれにほぼ一致する。レールカバー74が取着された状態では、その表面側がガラス板セット7に当接した状態となる。前面枠セット2が閉じられた状態においては、レールカバー74の裏面が誘導レールのほぼ全域を覆うこととなる。これにより、誘導レールのほとんどの区問において遊技球のガラス板セット7への衝突を防止できる。従って、ガラス板セット7への接触による破損等の悪影響を抑制することができる。
また、レールカバー74の右端部(すなわち、レールカバー74を前面枠セット2に取着した図5の状態で右端となる部位)には、誘導レールがガラス板セット7の側緑部からはみ出した部分を被覆するための被覆部75が設けられている。これにより、遊技球が誘導レール外にこぼれたり(飛び出したり)、外レール35Bとガラス板セット7との間に挟まってしまうといった不具合の発生を防止することができる。
さらに、レールカバー74の裏側には、その内側縁に沿って円弧状に延びかつ図5の手前側に突出した突条76が形成されている。突条76は、前面枠セット2が閉じられた状態において、誘導レール内に入り込んだ状態で内レール35Aにほぼ一体的に重なり合うよう構成されている。従って、例えば前面枠セット2と内枠5との隙間から針金等を侵入させて不正行為を行おうとしても、誘導レールの内側にある遊技領域にまで針金等を侵入させることが非常に困難となる。結果として、針金等を利用して行われる不正行為を防止することができる。なお、突条76をより広い範囲で、例えばレールカバー74の内側縁の全域に沿って形成する構成としても良く、かかる構成によれば、より広い範囲で針金等を侵入させにくくなり、針金等を利用して行われる不正行為をより確実に防止することができる。
また、前面枠セット2の図5の右端部(パチンコ機1正面から見ると左端部)には、内枠5の支持機構として、支持金具77,78が取り付けられている。従って、内枠5側の支持金具81,82(図3参照)に対して前面枠セット2側の支持金具77,78を組み付けることで、内枠5に対して前面枠セット2が開閉可能に装着されるようになる。
(パチンコ機の背面構成)
次に、パチンコ機1の背面の構成を詳しく説明する。図6はパチンコ機1の背面図であり、図7はパチンコ機1の背面構成を主要部品毎に分解して示す分解斜視図である。
先ず、パチンコ機1の背面構成について全体の概要を説明する。パチンコ機1にはその背面(実際には内枠12および遊技盤4の背面)において、各種制御基板が上下左右に並べられるようにしてまたは前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給するための遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。本実施の形態では、各種制御基板を2つの取付台に分けて搭載して2つの制御基板ユニットを構成し、それら制御基板ユニットを個別に内枠5または遊技盤4の裏面に装着するようにしている。この場合、主制御基板と音声ランプ制御基板とを一方の取付台に搭載してユニット化すると共に、払出制御基板、発射制御基板および電源基板を他方の取付台に搭載してユニット化している。ここでは便宜上、前者のユニットを「第1制御基板ユニット201」と称し、後者のユニットを「第2制御基板ユニット202」と称することとする。
また、払出機構および保護カバーも1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。
第1制御基板ユニット201、第2制御基板ユニット202および裏パックユニット203は、ユニット単位で何ら工具等を用いずに着脱できるよう構成されており、さらに、これに加え、一部に支軸部を設けて内枠5または遊技盤4の裏面に対して開閉できる構成となっている。これは、各ユニット201〜203やその他構成が前後に重ねて配置されても、隠れた構成等を容易に確認することを可能とするための工夫でもある。
一方、図8は、内枠5に遊技盤4を組み付けた状態でその構成を示す背面図であり、図9は内枠5を後方より見た斜視図である。ここでは図8および図9を用いて内枠5および遊技盤4の裏面構成を説明する。
遊技盤4は、樹脂ベース13に囲まれた四角枠状の設置領域に設置され、内枠5に設けられた複数(本実施の形態では4カ所)の係止固定具211,212によって脱落しないように固定されている。係止固定具211,212は手動で回動でき、固定位置(ロック位置)と固定解除位置(アンロック位置)とを切り換えることができるよう構成されており、図8にはロック状態を示す。遊技盤4の左右3ヵ所の係止固定具211は金属片を折り曲げ形成したL型の金具であり、遊技盤4の固定状態で内枠外方へ張り出さないよう構成されている。なお、遊技盤4の下部1カ所の係止固定具212は樹脂製のI型の留め具である。
遊技盤4の中央には、可変表示装置ユニット30が配置されている。可変表示装置ユニット30においては、センターフレーム79(図4参照)を背後から覆う樹脂製(例えばABS製)のフレームカバーが後方に突出して設けられており、そのフレームカバー213の後端に、液晶表示装置たる第1図柄表示装置80と表示制御装置81とが前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。フレームカバー213内には、センターフレーム47に内蔵されたLED等を駆動するためのLED制御基盤などが配設されている。
また、遊技盤4の裏面には、可変表示装置ユニット30を取り囲むようにして裏枠セット215が取り付けられている。この裏枠セット215は、遊技盤4の裏面に張り付くようにして設けられる薄型の樹脂成型品(例えばABS製)であって、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための遊技球回収機構が形成されている。詳しくは、裏枠セット215の下方には、前述した一般入賞口26、可変入賞装置27、第1の始動口28(それぞれ図4参照)の遊技盤4開口部に対応し、且つ下流側で1カ所に集合する回収通路216が形成されている。また、遊技盤4の下方には、樹脂製(例えばポリカーボネート樹脂製)の排出通路盤217が取り付けられており、該排出通路盤217には、排出球をパチンコ機1の外部へ案内するための排出通路218が形成されている。従って、図12に仮想線で例示するように、一般入賞口26等に入賞した遊技球は何れも裏枠セットの回収通路を介して集合し、更に排出通路盤217の排出通路218を介してパチンコ機1外部に排出される。なお、アウト口34(図3参照)も同様に排出通路218に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出通路を介してパチンコ機1の外部に排出される。
なお、排出通路盤217は、パチンコ機前面の上皿23の丁度裏側辺りに設けられており、上皿23に至る球排出口(図2の球通路樋52)より針金等を差し込み、さらにその針金等を内枠5と排出通路盤217との隙間を通じて遊技領域側に侵入させるといった不正行為が考えられる。そこで本パチンコ機1では、排出通路盤217の上皿23の丁度裏側辺りに、内枠5にほぼ一体的に重なり合うようにしてパチンコ機前方に延びるプレートが設けられている。従って、内枠5と排出通路盤217との隙間から針金等を侵入させようとしてもそれがプレートにて阻害され、遊技領域にまで針金等を侵入させることが非常に困難となるので、不正行為を防止することができる。なお、図9において符号20は打球槌等を備えるセットハンドルであり、符号21は発射モータである。
また、内枠5裏面には、第2制御基板ユニット202や裏パックユニット203を取り付けるための取付機構が設けられている。具体的には、内枠5にはその右端部に長尺状の支持金具235が取り付けられている。図8に示すように、支持金具235は、長尺板状の金具本体236を有し、その金具本体236より起立させるようにして下方2カ所に第2制御基板ユニット用の支持孔部237が形成されると共に、上方2ヵ所に裏パックユニット用の支持孔部238が形成されている。それら支持孔部237,238にはそれぞれ同軸の支持孔が形成されている。その他、第2制御基板ユニット用の取付機構として、内枠12には、遊技盤設置領域よりも下方左端部に上下一対の被締結孔(ナイラッチ孔)239が設けられている。また、裏パックユニット用の取付機構として、内枠12には、遊技盤設置領域の左端部に上下一対の被締結孔(ナイラッチ孔)240が設けられている。但し、第2制御基板ユニット用の支持金具と裏パックユニット用の支持金具とを各々個別の部材で設けることも可能である。符号241,243は、遊技盤30との間に裏パックユニット203を挾み込んで支持するための回動式の固定具である。
その他、内枠5の背面構成において、遊技盤4の右下部には、後述する払出機構部より払い出される遊技球を上皿23、下皿14、または排出通路218の何れかに振り分けるための遊技球分配部245が設けられている。すなわち、遊技球分配部245の開口部245aは上皿23に通じ、開口部245bは下皿14に通じ、開口部は排出通路218に通じる構成となっている。遊技球分配部245は、その上方位置に位置する払出機構部(説明省略)とは別体としている。遊技球分配部245は、内枠5にネジで締結固定されており、パチンコ機1の上皿23の排出口18(図3参照)から異物を挿入操作するなどしても動かない、つまり遊技球分配部245が奥側に押されて遊技球分配部245と内枠5との間に隙間が空くようなことが無いし、この隙間に異物を押入するなどによる不正を防止できる。
また、内枠5の下端部には、下皿14に設置されたスピーカ22の背後を囲むための樹脂製のスピーカボックス246が取り付けられており、このスピーカボックス246により低音域の音質改善が図られている。
以上詳述したように、本パチンコ機1の本体構造が構成されているが、制御系等にかかわるその他の基本構成については、本発明の主旨から外れるので、ここでの詳細説明は省く。
(ガラス板取り付け装置)
図10から図16に示すのは、前面枠セット2の裏面にガラス板7Aを取り付けるための装置を示し、図10は要部の正面図、即ち、開いた前面枠セット2の裏面側から見た図である。
前記前面枠セット2の裏面に、ここでは、4つの挟持機構8を設け、該挟持機構8を、ガラス板7Aの平面方向の回動操作によって、ガラス板セット7の周囲の4箇所を弾性的に挟持して固定できるように構成している。尤も、固定箇所を2箇所、3箇所、或いは5箇所、それ以上とするかは、設計に応じて随時決定してよい。
ここでは、4箇所設置としており、前記ガラス板セット7は、ガラス板セット7の外枠フレーム7Bに、前記挟持機構8の一部を構成する被挟持片8B及びラチェット歯9bを連設して構成してある。この外枠フレーム7Bは、ガラス板7Aの外周を保持し、挟持して一体化する部材であるので、部材の兼用化となる(図12参照)。
上記4つの挟持機構8は、夫々前面枠セット2の側であって、ガラス板セット7の周囲に所定の円周間隔で設けられており、一方向に開口8aの内側に設置された弾性挟持部材8Aと、これと対向する剛性を備えた挟持体8A'と、ガラス板セット7の側に対応して4個設けられていて、前記開口8aに挿入可能に形成された被挟持片8Bとから構成されている。ここでは、前記弾性挟持部材8Aとしては、それ自体弾性を有する1枚の鋼板(挟持機構8の本体を鋼板で構成して一部を細い片として切り欠いて弾性を持たせるようにしている)を用いている。尚、挟持体8A'は、本体の鋼板を曲げ加工しているが、巾の大きな部材として曲げ加工されているので、寧ろ剛性を備えている。他方、被挟持片8Bは、ガラス板7の外枠フレーム7Bと一体的に構成されているためにABS樹脂が用いられている。
これによって、ガラス板セット7を、前面枠セット2の裏面に当て付け、右回転させることにより、被挟持片8Bは、弾性挟持部材8Aが設けられた開口8aに挿入されて後に、弾性により挟持体8A'との間で挟持され、ガラス板セット7の位置が固定され、保持される。
尚、弾性挟持部材8Aの素材としては、鋼板以外の金属或いは弾性を発揮する合成樹脂が用いられてもよく、また、被挟持片8Bについても、外枠フレーム7Bの素材選択に合致させて他の素材(アルミニウム合金等の軽金属)を用い、外枠フレーム7Bに対してビス留め等の適宜の手段で取り付けるようにしてもよい。
図12に示すように、前記ガラス板セット7は、2枚のガラス板7A1,7A2を所定の間隔を隔てた二枚合わせによって構成してある。二層によるガラス板によって、ガラス板セット7の強度を向上させるだけでなく、遊技球の衝突による騒音に対して遮音効果を発揮させることができる。2枚のガラス板7A1,7A2の間隙は、通常の空気を封入した状態とするか、遮音効果を高めるべく減圧状態(真空)状態とするかは適宜選択して採用できる。図中、外枠フレーム7Bから外周に一体的に突出されているが被挟持片8Bである。
図13は、空気封入方式を採用し、2枚のガラス板7A1,7A2の間隙に通常の空気の除湿を行うべく、前記間隙内に設けられる乾燥剤11が設けられている場合の例を示す。これによって、前記間隙内部の空気に含まれた水分によって発生する虞がある結露対策が可能となる。同様に、被挟持片8Bは、外枠フレーム7Bから外周に一体的に突出されている。
また、前記挟持機構8には、前記ガラス板セット7の挟持方向への回動を許容し、挟持解除方向への回動を阻止する牽制機構9が、前面枠セット2の側の補強板69〜72の要所に設けられている(図10参照)。前記被挟持片8Bは、外枠フレーム7Bから外向に突出された板状体で、その外周部には、前記被挟持片8Bの周縁部に、牽制機構9の一部を構成する複数のラチェット歯9bが形成されている。このラチェット歯9bは,これに係合するガンギ爪9cに対して係合方向を持つように方向(歯の切り込み傾斜)が定められており、ここでは、ガラス板セット7を、その面の中心を回動中心として右回転(時計周り)する方向において、ガンギ爪9cの可動を許し、逆方向の回動に対してはラチェット歯9bに係合して、回動を阻止するように構成されている(図15参照)。尤も、ラチェット歯9bの刻設方向については、左回動を許容する方向としてもよいことは勿論である。
9dは、前記ガンギ爪9cに連設され、そのラチェット歯9bに係合する方向(歯の谷の方向)へ附勢されるように設けられたスプリングである。
この牽制機構9によって、万一不測の回動力がガラス板セット7に作用する事態、例えば、ガラス板セット7を遊技者が不正に吸盤等を用いて左方向に回動して開けようとしても、これを阻止することができる。尤も、ガラス板セット7を挟持する右方向に回動された場合は係合が進むだけで問題はない。
図示を省略するが、この牽制機構9としては、一方向の回動を阻止できればよく、従って、ガンギ爪9cに代えて、前面枠セット2の裏面側に設けたボールと、ガラス板セット7の側に設けた切り欠き凹部(半球穴)を用いてもよい。尤も、上記と同様に、前記切り欠き部凹部(半球穴)は、穴の開口の一側方において傾斜面を備え、もって、ガラス板セット7を右回転させた場合にはボールが切り欠き部凹部(半球穴)から出て次の切り欠き部凹部(半球穴)に相対移動、即ち、ガラス板セット7の回動を許容するものであり、逆方向では、前記傾斜面が存在しないので、ガラス板セット7の回動は阻止される。
前記牽制機構9には、そのガンギ爪9c或いはボールをラチェット歯9bから強制的に引き上げるための電動式解除機構9Aを設けている。この電動式解除機構9Aとしては、ここでは、電磁式を採用しており、スイッチ9Bを操作することで、マグネットを励磁させ、図16に示すように、前記ガンギ爪8c或いはボールの全体を可動させ、前記ラチェット歯9bから強制的に抜き出す。
これによって、ガラス板セット7を取り外す必要が生じた際に、簡単なスイッチ操作によって、4つの牽制機構9によるガラス板セット7の回動阻止状態を簡単に開放させ、しかる後に、ガラス板セット7を逆方向(反時計回り)に回動させて被挟持片8Bを挟持機構8からの脱し、ガラス板セット7を取り外すことができる。尚、電動式解除機構9Aの他の応用例として、既存のサーボ機構を用いてよいことは勿論である。
上記電動式解除機構9Aを設けることで作業性を高めているが、基本的には、マニュアル操作によって牽制機構9の解除を行い得るものであり、このような場合は、図17に示す如き構成とすることができる。即ち、上記ガンギ爪9cの一部を、スプリング9dに抗して指で押さえ、ガンギ爪9cをラチェット歯9bから持ち上げれば良いのである。
ここで、上記構造であれば、ガラス板セット7の取り付け作業に際して、ガラス板セット7を、前面枠セット2を開いた状態で、その裏面に当て付けて、ガラス板7Aの平面方向での回動操作だけで、ガラス板セット7を挟持した状態で固定できるので、1人の組み立て作業員でもって作業性良く取り付けができる利点がある。
また、ガラス板セット7の固定が挟持機構8によって行われるので、従来のネジ止めとは異なり、どの作業員が取り付け作業を行ってもガラス板7Aと遊技盤4との距離が規定値からずれることがないので遊技球の詰まりを未然に回避し、また、ゲート入賞確率を所定の値に維持できるという利点がある。
ここで、遊技球の詰まりを未然に回避できるという理由、ゲート入賞確率を所定の値に維持できるという理由について、以下に説明する。
(1)遊技球の詰まりを未然に回避できるという理由
図18はガラス板と遊技盤との距離が規定値である場合の力関係を示す平面図、図19はガラス板と遊技盤との距離が規定値である場合の力関係を示す正面図、図20はガラス板と遊技盤との距離が規定値を超えている場合の力関係を示す平面図、図21はガラス板と遊技盤との距離が規定値を超えている場合の力関係を示す正面図である。尚、説明を簡略化すべく、遊技球300と遊技球301とは同一面上にある(同一の高さである)ものとしている。
図18に示すように、遊技球300と遊技球301とが接すると、両遊技球300,301には力Pが働く。この力Pを遊技球301の中心部において遊技盤4に平行な方向と遊技盤4に垂直な方向とに分解すると、遊技盤4に平行な方向の力P1と遊技盤4に垂直な方向P2とが得られる。遊技盤4に垂直な方向P2は遊技盤4に加わる力であるため、遊技盤4と遊技球301との摩擦係数をμとすると、遊技盤4と遊技球301との接点では、摩擦力μP2が働く。また、図20に示すように、ガラス板7Aと遊技盤4との距離が規定値を超えている場合にも、遊技盤4に平行な方向の力F1と遊技盤4に垂直な方向F2とが得られ、遊技盤4と遊技球301との接点では、摩擦力μF2が働く。
ここで、力F=力Pであると仮定すると、
Fと力F1とがなす角度θ2>力Pと力P1とがなす角度θ1
であるので、下記数1〜数3の式が導かれる。
Pcosθ1=P1>Fcosθ2=F1…(数1)
Fsinθ2=F2>Psinθ1=P2…(数2)
μF2>μP2…(数3)
したがって、図20に示すように、ガラス板7Aと遊技盤4との距離が規定値を超えている場合には、μF2>F1となり易くなって、遊技球301が図中右方向に逃げ難くなる一方、図18に示すように、ガラス板7Aと遊技盤4との距離が規定値である場合には、μP2>P1となり難くなって、遊技球301が図中右方向に逃げ易くなる。
また、上下方向の力関係も、図21に示すように、ガラス板7Aと遊技盤4との距離が規定値を超えている場合には、μF2>Mgとなり易くなって、遊技球301が落下し難くなる一方、図19に示すように、ガラス板7Aと遊技盤4との距離が規定値である場合には、μP2>Mgとなり難くなって、遊技球301が落下し易くなる。尚、図19、図21において、Mは遊技球の質量であり、gは重力加速度である。
尚、上記の説明においては、遊技盤4と遊技球301との関係についてのみ述べたが、ガラス板7Aと遊技球300との関係についても同様であるということは勿論である。
(2)ゲート入賞確率を所定の値に維持できるという理由
図22は第1の始動口の直上に設けられた釘の状態及び遊技盤とガラス板との関係を示す平面図、図23(a)〜(c)ガラス板と遊技盤との距離が異なる場合のおける第1の始動口に対する入球の難易度を示す説明図であり、同図(a)はガラス板と遊技盤との距離が規定値である場合の図、同図(b)はガラス板と遊技盤との距離が規定値を超えた場合の図、同図(c)はガラス板と遊技盤との距離が規定値未満である場合の図である。
ここで、第1の始動口28の直上に設けられた釘(命釘)303,303は、一般に、遊技盤4からガラス板7Aに近づくにしたがって、釘303,303間距離が大きくなるように構成されている。
このような構成であるため、ガラス板7Aと遊技盤4との距離が規定値を超えている場合[図23(b)参照]には、ガラス板7Aと遊技盤4との距離が規定値である場合[図23(a)参照]に比べて、遊技球304が釘303の先端部近傍に集まり易くなるため、第1の始動口28に入球し易くなる。
一方、ガラス板7Aと遊技盤4との距離が規定値未満である場合[図23(c)参照]には、ガラス板7Aと遊技盤4との距離が規定値である場合[図23(a)参照]に比べて、遊技球304が釘303の根元部近傍に集まり易くなるため、第1の始動口28に入球し難くなる。
尚、上記の説明では、第1の始動口28の入球確率について述べたが、一般入賞口26等についても同様の機構となることは勿論である。
以上のような理由により、上記構成であれば、遊技球の詰まりを未然に回避でき、且つ、ゲート入賞確率を所定の値に維持できることになる。
〔第2の形態〕
第2の形態では、前記挟持機構8については、実質的に上述の第1の形態と同じ構成であるので、その説明については省略する。
第2の形態では、前記牽制機構9に代えて、固定機構10が前面枠セット2の側の補強板69〜72の要所に設けられている点に特徴を有する。
図24に示すように、この挟持機構9によるガラス板セット7の挟持位置を固定する固定機構10は、ガラス板セット7が一旦挟持された位置において、このガラス板セット7の位置を固定することができるもので、上述した如き遊技者によるガラス板セット7の回動操作は不可能となり、不正を未然に回避できるようにする。
この固定機構10は、上述の第1の形態とは異なり、ガラス板セット7の双方向の回動(左右方向回転)を阻止するように、前面枠セット2の裏面側に設けた係合突起10a(楔)と、この係合突起10a(楔)の位置を固定、固定解除するボルト緊締具10cと、ガラス板セット7の側に、ここでは被挟持片8Bと一体的に設けた係合凹部10bから構成されている。
具体的には、前記係合突起10a(楔)が、ボルト緊締具10cの弛緩操作で持ち上げられ、係合凹部10bから引き上げられた状態でガラス板セット7が回動され、被挟持片8Bが挟持体8A'と弾性挟持部材8Aとの間に挟持された後に、前記係合突起10a(楔)を下動し、ボルトを締め付け、ガラス板セット7の左右方向の何れの方向に対しても固定機能を発揮する点である。
この係合突起10aは、ここではマニュアル操作を行う実施方法を採っているが、上記の第1の形態と同様に、マグネットを用いた電動式解除機構9Aと同様のものを敷設し、その係合突起10aを上下操作するようにしてもよい。
(その他の事項)
(1)上記第1の形態では牽制機構9を4箇所設置しているが、このような構造に限定するものではなく、1箇所のみ、或いは2箇所、3箇所に設けられていれば良い。その場合の構成(牽制機構のない構成)は、図25(挟持解除状態を示す)に示すように、弾性挟持部8A及び剛性の挟持体8A'からなる挟持機構8だけを備えたものとすることができる。尚、この図25に示すような挟持機構8が備えられれば、本発明の主目的は達成できるので、4箇所の全てをこのような構造の挟持機構8としても良いことは勿論である。また、このことは、牽制機構9のみならず、第2の形態で示した固定機構10についても同様である。
(2)挟持機構8としては、上記実施形態の如く弾性力を有している構造に限定するものではなく、挟持機構8の挟持幅をガラス板セット7の被挟持片8Bの幅よりも若干大きくなるように構成すれば、ガラス板セット7を十分に固定することができる。
(3)図26に示すように、挟持機構8に支持壁350を形成すれば、ガラス板セット7のガタツキを一層抑制することが可能である。
(4)本発明を上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施しても良い。例えば、Vゾーン等の特別領域を有する入賞装置を有するいわゆる第2種パチンコ遊技機などに実施しても良い。更に、パチンコ機以外にも、スロットマシン、アレパチ、麻雀など他の遊技機として実施するようにしても良い。
(5)本発明を上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機、スロットマシン、アレパチ、麻雀など他の遊技機、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機に適用可能である。尚、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。
以上のように、本発明は、パチンコ機等の遊技機に適している。
パチンコ機の正面図。 外枠に対して内枠と前面枠セットとを開放した状態を示す斜視図。 パチンコ機から前面枠セットを取り外した状態を示す正面図。 遊技盤の構成を示す正面図。 前面枠セットの背面図。 パチンコ機の背面図。 パチンコ機の背面構成を主要部品毎に分解して示す分解斜視図。 内枠に遊技盤を組み付けた図。 内枠を後方より見た図。 第1の形態における取り付け装置を示す正面図。 第1の形態における取り付け装置を示す部分拡大正面図。 ガラス板セットの要部の断面図。 ガラス板セットの別態様を示す要部の断面図。 取り付け装置の一操作状態を示す要部の拡大斜視図。 取り付け装置のロック状態を示す要部の正面図。 取り付け装置のロック解除状態を示す要部の正面図。 取り付け装置の一部改変例を示す要部の拡大斜視図。 ガラス板と遊技盤との距離が規定値である場合の力関係を示す平面図。 ガラス板と遊技盤との距離が規定値である場合の力関係を示す正面図。 ガラス板と遊技盤との距離が規定値を超えている場合の力関係を示す平面図。 はガラス板と遊技盤との距離が規定値を超えている場合の力関係を示す正面図。 第1の始動口の直上に設けられた釘の状態及び遊技盤とガラス板との関係を示す平面図。 ガラス板と遊技盤との距離が異なる場合のおける第1の始動口に対する入球の難易度を示す説明図であり、同図(a)はガラス板と遊技盤との距離が規定値である場合の図、同図(b)はガラス板と遊技盤との距離が規定値を超えた場合の図、同図(c)はガラス板と遊技盤との距離が規定値未満である場合の図。 第2の形態の取り付け装置の一操作状態を示す要部の拡大斜視図。 取り付け装置の別の態様を示す要部の拡大斜視図。 取り付け装置の更に別の態様を示す要部の拡大斜視図。
符号の説明
1:パチンコ機
2:前面枠セット
7:ガラス板セット
7A:ガラス板
7A1:ガラス板(一方)
7A2:ガラス板(他方)
7B:外枠フレーム
8:挟持機構
8A:弾性挟持部材
8B:被挟持片
9:牽制機構
9A:電動式解除機構
9b:ラチェット歯
9f:切り欠き凹部
10:固定機構
10A:電動式解除機構

Claims (1)

  1. 遊技機前面部に配置された前面枠セットに、透明板とこの透明板の外周部に固定された外枠フレームとから成る透明板組立体が固定され、上記透明板により遊技盤を覆う構成の遊技機において、
    上記前面枠セットの裏面に、少なくとも2つの挟持機構を設け、該挟持機構を、上記透明板組立体の平面方向の回動操作によって、透明板組立体の周囲の少なくとも2箇所を挟持して固定する構成であることを特徴とする遊技機。

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JP2010284447A (ja) * 2009-06-15 2010-12-24 Kyoraku Sangyo Kk 制御基板ケース
JP2014184247A (ja) * 2014-04-22 2014-10-02 Fujishoji Co Ltd 弾球遊技機

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