JP4821979B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技球を用いて遊技を行う遊技機に関する。
遊技機の一つであるパチンコ機遊技領域において、入賞装置等が配設されている。
かかる従来技術としては、次の技術が挙げられる。
特開平6−114146号公報。 特開平8−107969号公報。
しかし、上述した入賞装置等に関して不具合が発生する虞がある。
本発明は、入賞装置等に関する不具合の発生を防止することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る遊技機は、
前面に遊技球の流下する遊技領域が形成された遊技盤を有する枠体と、前記枠体に対して開閉可能であり、前記遊技領域を視認可能とする窓部を有する前面枠セットを備える遊技機において、
前記窓部は、前板と、前記前板より遊技盤側に所定の間隔を隔てて並置され、刻設溝によって所定の意匠が形成された導光板とを含み、
前記導光板には、貫通穴が形成され、
前記前面枠セットの閉鎖状態において前記導光板に前記貫通穴を形成する端面から入射するように光を射出して、前記導光板に入射した光の前記導光板の内部における伝播及び前記刻設溝による偏向により前記意匠を映し出す照明手段が、前記遊技盤に対して固定されている、
ことを特徴としている。
本発明によれば、入賞装置等に関する不具合の発生を防止することが出来る。
本発明を説明するにあたり、名称の意味合いを説明しておく。
本発明に言う「遊技領域」とは、外レール及び内レールによって囲われた領域を言う。更に、具体的には、以下の実施例において詳細に特定している。
そして、「遊技領域を視認することのできる窓部」とは、二層(或いは三層で構成する場合もある)のガラス乃至透明な合成樹脂板によって覆われた構造の窓を言う。
また、本発明に言う「構成物」とは、遊技盤上の遊技領域に敷設された全てのものを含み、例えば、一般入賞口構成物、大当たり入賞口構成物、可変入賞装置(羽根)、始動口構成物、風車、役物(キャラクター等)の意匠構造物、照明構造物、誘導釘、命釘、スルーゲート等が含まれる。
更に、「遊技盤の側方」とは、矩形の遊技盤にあってはその4側辺を意味し、遊技盤が円形、楕円形である場合には、その周側を意味する。
また、「侵入物」とは、主にピアノ線を意味するが、針金、可撓性棒状材、その他これらに類する物で、専らゴト師が遊技機本体、遊技領域内に挿入して不正に用いる器具類を意味する。
更に、本発明に言うLEDは、種々の公知の発光ダイオードを意味し、その発光色について何等限定をつけるものではない。
また、ELについても、種々の公知のエレクトロルミネセンスを意味し、その発光色について何等限定をつけるものではない。
本発明にかかる手段1の遊技機は、遊技盤の前面に遊技球が転動する遊技領域を視認することのできる窓部を有する前面枠セットを備え、前記遊技領域内には構成物が遊技盤面から窓部側に突出するように設けられている遊技機において、
前記窓部が少なくとも前後に所定の間隔を隔てた二層の透明板により構成されており、
前記二層の透明板の遊技盤側の透明板には、遊技領域内において凹部が設けられ、
遊技領域内において遊技盤と窓部との間を閉塞する防御部材が、その先端部が、前面枠セットの閉鎖状態において、前記凹部に係入する状態で、遊技盤に直接又は前記構成物に設けられていることを特徴とする。
上記の如く、前記遊技領域内に、遊技盤又は構成物と窓部との間を閉塞する防御部材を設けたことによって、従来の防御部材を設けるために遊技領域を狭く構成しなければならない等の制約を受けることなく、また、遊技盤の下方、横方に関わりなくピアノ線等の侵入物の侵入を防止し、例えば始動口の命釘を曲げたり、構成物を損壊させる等して不正に入賞率を高くするのを防止するが出来る。
そして、防御部材が遊技領域内に設けられていることは窓部から視認できるので、ゴト師に対して防御対策が講じられていることを予めアピールすることができて、これによって、無意味な払出通路の穿孔、構成物の損壊等を未然に回避できる。
更に、防御部材の先端部が、二層の透明板の遊技盤側の透明板に設けた凹部に係入されるという構造を採っているので、前面枠セットの閉鎖に際して前記防御部材が邪魔にならず、スムースに閉鎖できると共に、例えば、透明板と構成物又は遊技盤との間に介在される如き防御部材では、その防御部材と透明板との間を無理にこじ開けてピアノ線が侵入されるという事態が発生する虞があるが、本発明では、前記防御部材の透明板への係入構造によって、こうした事態を確実に阻止できる。
そして、本発明においては、防御部材が、その先端部が、前面枠セットの閉鎖状態において、前記凹部に係入する状態で設けられている構成であるので、この防御部材を意匠物としたり、これを発光させたり、或いは発光手段を介して意匠効果を演出することも可能である。
手段2:手段1において、
前記遊技盤側の透明板の凹部が、該透明板を切り欠いて構成されていることを特徴とする。
このように、前記防御部材を係入する凹部を、透明板の切り欠きによって構成することで、既存の透明板を後加工することで容易に構成することができて、成形物として凹部を成型する方式に比べれば、コスト高を抑えることができる。
手段3:手段2又は手段2において、
前記透明板に設けた切り欠き凹部が、正面視において、遊技領域内の内レールよりも内側位置において、該内側レールに沿って円弧状に形成されており、前記防御部材の先端部が、前記前面枠セットの閉鎖状態において、前記切り欠き凹部に係入する状態で円弧状に構成されていることを特徴とする。
手段4:手段2又は手段3において、
前記防御部材が、透明又は半透明の外郭部の内部に発光手段を内蔵して構成されていることを特徴とする。
このように、発光手段を、前記防御部材の透明又は半透明の外郭部の内部に内蔵することで、防御部材自体を発光させることができて、不正に対する防御機能に加えて、意匠効果も持たせることができるようになり、ゴト師に対する防御部材の存在告知と共に意匠的にも優れた遊技機を提供できる。
手段5:手段1乃至手段4において、
前記二層の透明板の遊技盤側の透明板が導光板で構成され、該導光板には溝刻設による意匠が形成されており、前記導光板の切り欠き端面に対して光を照射して前記意匠を映し出すように構成してあることを特徴とする。
このように、前記透明板が導光板で構成され、そこに刻設により意匠が形成され、発光手段によって前記意匠が写し出されるようにしたことで、防御部材としてのピアノ線等の侵入を確実に阻止する効果を発揮しながら、その防御部材の導光板への係入構造を利用して発光による意匠効果も提供できるという利点がある。
手段6:手段4において、
前記防御部材内に設けられた発光手段がLEDであり、前記切り欠き凹部を通って窓部の前面に照射する部位に設けられていることを特徴とする。
このように、LEDを発光手段として用いることで、防御部材が小さくても十分に内蔵させることが出来ると共に窓部の前面に照射する部位に設けることで、照射によるゴト師への防御部材存在の告知と、その防御部材が二層の透明板の窓部に対する係入状態で設けられていることでピアノ線挿入による不正が不可能であることを知らしめることが出来る。
手段7:手段4において、
前記防御部材内に設けられた発光手段がLEDであり、前記導光板の切り欠き端面に対向した位置に設けられ、前記防御部材の透明又は半透明の外郭部が前記導光板の切り欠き端面に対向した部分に設けられていることを特徴とする。
このように、防御部材に内蔵する発光手段をLEDとすることで、防御部材が小さくても容易に内蔵できると共に防御部材の透明又は半透明の外郭部を前記導光板の切り欠き端面に対向した部分に設けることで、前記LEDの光をその導光板の切り欠き端面に集光させることができて効率よく照射でき、前記導光板の意匠の発光、映し出しをより効果的に行うことが出来る。
手段8:手段2において、
前記防御部材が、所定の太さの光ファイバーの集合体で構成され、その遊技盤側の端面に発光手段としてのEL又はランプが設けられ、先端側面が遊技盤側の透明板の切り欠き部に係入され、前記ELによって窓部側に照射できるように構成されていることを特徴とする。
このように、防御部材を、所定の太さの光ファイバーの集合体で構成することで、防御部材自体が発光手段の一部を兼ねることになり、部材点数、構造を簡潔にしながら目的を達成できると共に光ファイバーを集合させるときに任意の形状に束ねることが可能であるので、単独で設置することは勿論のこと、所定の正面視形状(遊技盤の前面から見た)を有する構造物を基礎とした場合であっても、この形状に合わせた曲線等に合わせて集合させて設置するこことが出来る。
また、発光手段としてELを用いれば、薄いパネル状であるので、設置スペースを取ることもなく、また、光ファイバーの集合体の端面に貼り付ける状態で設置可能であり、全体をコンパクトに出来ると共にランプの場合には大きな発光エネルギーにより光ファイバーの集合体の端面に照射できて十分な輝度をもってゴト師に対して防御部材の存在を告知することができる。
手段9:手段2又は手段8において、
前記防御部材が、所定の太さの光ファイバーの集合体で構成され、その遊技盤側の端面に発光手段としてのEL又はランプが設けられ、先端側面が遊技盤側の透明板の切り欠き部に係入され、且つ、前記導光板の切り欠き端面に対応する光ファイバーの部分に切り欠きが形成されて導光板の切り欠き端面に光を導くように構成し以って前記意匠を映し出すように構成してあることを特徴とする。
このように防御部材を、所定の太さの光ファイバーの集合体で構成することで、防御部材自体が発光手段の一部を兼ねることになり、部材点数、構造を簡潔にしながら目的を達成できると共に光ファイバーを集合させるときに任意の形状に束ねることが可能であるので、単独で設置することは勿論のこと、所定の正面視形状(遊技盤の前面から見た)を有する構造物を基礎とした場合であっても、この形状に合わせた曲線等に合わせて集合させて設置するこことが出来る。
また、発光手段としてELを用いれば、薄いパネル状であるので、設置スペースを取ることもなく、また、光ファイバーの集合体の端面に貼り付ける状態で設置可能であり、全体をコンパクトに出来ると共にランプの場合には大きな発光エネルギーにより光ファイバーの集合体の端面に照射できて十分な輝度をもってゴト師に対して防御部材の存在を告知することができる。
加えて、窓部の2層の透明板の遊技盤側の透明板を導光板とした場合に、前記導光板の切り欠き端面に対応する光ファイバーの部分に切り欠きが形成されて導光板の切り欠き端面に光を導くことができて、光ファイバーの集合体で防御部材を構成するものでありながら、その導光板の意匠を映し出すことができる。
手段10:手段2において、
前記二層の透明板の遊技盤側の透明板が導光板で構成され、該導光板には溝刻設による意匠が形成されており、前記防御部材が、前記導光板の切り欠き端面に対して光を照射する発行手段としてのLEDを備え、且つ、窓部の前方に光を照射する光ファイバーの集合体と、該光ファイバーの集合体に対する発光手段としてのEL又はランプを備えていることを特徴とする。
このように構成したことで、防御部材に対するLEDの設置、及び光ファイバーの集合体の設置について、防御部材の一部又は全部を透明な外郭部材で構成する必要はなく、防御部材の構成を簡単なものとすることが出来る。例えば、防御部材を不透明な合成樹脂の成型でもって構成することが可能である。
以下、本発明の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。ここでは、遊技機としてパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)を挙げるが、本発明は、パチンコ機の入賞装置の他に、球体を用いて遊技盤上で遊技を行う遊技機一般の入賞装置を対象とすることができる。なお、実施形態は、本発明の主旨から逸脱しない限り適宜設計変更可能なものである。
(パチンコ機正面側の構成)
図1はパチンコ機10の正面図であり、図2は、外枠11に対して内枠12と前面枠セット14とを開放した状態を示す斜視図である。但し、図2では便宜上、下皿ユニット13が内枠12から取り外された状態を示している。
図1,2に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11の一側部に開閉可能に支持された内枠12とを備えている。以下に、外枠11と内枠12との構成を個別に詳細に説明する。
上記外枠11は、木製の板材により全体として矩形状に構成され、小ネジ等の離脱可能な締結具により各板材が組み付けられている。本実施の形態では、外枠11の上下方向の外寸は809mm(内寸771mm)、左右方向の外寸は518mm(内寸480mm)となっている。なお、外枠11は樹脂やアルミニウム等の軽金属により構成されていてもよい。このように構成することにより、パチンコ機の軽量化を図ることができるからである。
一方、上記内枠12の開閉軸線はパチンコ機10の正面からみてハンドル(後述する遊技球発射ハンドル18)設置箇所の反対側(図1のパチンコ機10の左側)で上下に延びるように設定されており、この開閉軸線を軸心にして内枠12が前方側に十分に開放できるようになっている。このような構成とするのは、内枠12の開閉軸線がハンドル設置箇所側(図1のパチンコ機10の右側)で上下方向にあるとすると、内枠12を開放する際に遊技球発射ハンドル18の頭部等が隣なりのパチンコ機やカードユニット(球貸しユニット)に干渉することになり、内枠12を十分に開放できないからである。また、内枠12は合成樹脂、具体的にはABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂から成る。こうすることで、粘性が高く衝撃に強くでき、低コストで製造できるという利点が発揮される。
上記内枠12の構成を、図3も用いて詳細に説明する。図3は、パチンコ機10から前面枠セット14を取り外した状態を示す正面図である(但し、図3では便宜上、遊技盤30面上の遊技領内の構成〔釘、センター役物等〕を空白で示している)。
内枠12は、大別すると、その最下部に取り付けられた下皿ユニット13と、この下皿ユニット13よりも上側の範囲で内枠12の左側の上下方向の開閉軸線を軸心にして開閉自在に取り付けられた前面枠セット14と、後述する樹脂ベース20と、この樹脂ベース20の後側に取り付けられる遊技盤30とを備えている。これらの各構成を以下に詳細に説明する。
上記下皿ユニット13は、内枠12に対してネジ等の締結具により固定されている。この下皿ユニット13の前面側には、下皿15と球抜きレバー17と遊技球発射ハンドル18と灰皿22と音出力口24が設けられている。球受皿としての下皿15は、下皿ユニット13のほぼ中央部に設けられており、後述の上皿が満タンになった場合等に排出口16より排出される遊技球を停留する役割がある。上記球抜きレバー17は、下皿15内の遊技球を抜くためのものであり、この球抜きレバー17を図1で左側に移動させることにより、下皿15の底面の所定箇所が開口され、下皿15内に停留された遊技球を下皿15の底面の開口部分を通して遊技者の持球貯留箱(ドル箱)に排出することができる。上記遊技球発射ハンドル18は、下皿15よりも右方で手前側に突出するように配設されている。遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に応じて、遊技球発射装置38によって遊技球が後述する遊技盤30の方へ打ち込まれるようになっている。遊技球発射装置38は、遊技球発射ハンドル18と後述するセットハンドルと発射モータなどで構成されている。上記音出力口24は、下皿ユニット13内あるいは背面に設けられたスピーカからの音を出力するための出力口である。また、灰皿22は下皿15の左方に設けられている。灰皿22は左右方向(水平方向)の軸線を軸心にして回勣(例えば前方側に向けて前回り)するように、その右側が下皿15に片待ち支持されている。
なお、下皿ユニット13はその大部分が内枠12と同様、ABS樹脂にて成形されている。こうすることで、粘性が高く衝撃に強くでき、低コストで製造できる。特に、下皿15を形成する表面層と下皿奥方の前面パネル部分とを難燃性のABS樹脂にて成形している。このため、この部分は燃えにくくなっている。
また、前面枠セット14は、図2に示すように、内枠12に対して開閉可能に取り付けられており、内枠12と同様、パチンコ機10の正面からみて左側に上下に延びる開閉軸線を軸心にして前方側に開放できるようになっている。しかも前面枠セット14は内枠12の外側壁(リブ)12b(図3参照)内に嵌まり込むようにして取り付けられている。つまり、この前面枠セット14の側面の少なくとも一部が内枠12の外側壁(リブ)12b内に嵌まり込むようにして取り付けられているので、内枠12と前面枠セット14との隙間から異物(針状あるいは薄板状等のものであって、具体的には針金、ピアノ線、セルロイド板等)を差し入れるなどの不正行為を防止できるようになっている。また、前面枠セット14は、内枠12と同様に、合成樹脂、具体的にはABS樹脂により構成されているので、粘性が高く衝撃に強くでき、低コストで製造できる。
一方、前面枠セット14の下部(上述の下皿15の上方位置)には、遊技球の受皿としての上皿19が前面枠セット14と一体的に設けられている。この上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射装置38の方へ導出するための球受皿である。従来のパチンコ機では前面枠セットの下方に内枠に対し開閉可能な前飾り枠が設けられ、該前飾り枠に上皿が設けられていたのであるが、本実施の形態では前飾り枠が省略され、前面枠セット14に対し直接的に上皿19が設けられている。この上皿19も下皿15と同様、表面層が難燃性のABS樹脂にて成形される構成となっている。
ここで、前面枠セット14は、少なくとも遊技球発射ハンドル18に干渉しないようにして本パチンコ機10の下方に拡張して設けられており、具体的な数値を示すと、パチンコ機10の下端から前面枠セット14の下端までの寸法(図1のL1)は、既存の一機種で例えば約201mmであるのに対し、本パチンコ機10では30mm程小さく、約172mmとなっている。また、これに伴いパチンコ機10の下端から上皿19までの寸法(図1のL2)も小さくなっており、既存の一機種では例えば約298mmであるのに対し、本パチンコ機10では261mmとなっている。かかる構成では、上皿19の位置を下げたことにより、パチンコ機10の左方に設けられた球貸し装置のノズル部(いわゆる、象の鼻)と上皿19との距離が大きくなって貸し出される遊技球のこぼれ落ちなどが懸念されるが、本実施例では、当該ノズル部からの遊技球を受ける部分(向かって左側部分)で上皿19の周囲壁の一部を高くした(図1の高壁部19a)。これにより、上皿19の位置を下げた構成あっても貸し遊技球のこぼれ落ち等の不都合が解消されるようになっている。なお、高壁部19aの高さ寸法は、上皿19の下げ寸法に見合うものであればよく、本実施例では25mmとした。
図3に示すように、内枠12は、外形が矩形状の樹脂ベース20を主体に構成されており、樹脂ベース20の中央部には略円形状の窓孔21が形成されている。樹脂ベース20の後側には遊技盤30が着脱可能に装着されている。遊技盤30は四角形状の合板よりなり、その周縁部が樹脂ベース20(内枠12)の裏側に当接した状態で取着されている。従って、遊技盤30の前面部の略中央部分が樹脂ベース20の窓孔21を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。なお、遊技盤30の上下方向の長さは476mm、左右方向の長さは452mmとなっている(従来と同等サイズ)。
次に、図4を用いて遊技盤30の構成を説明する。図4は遊技盤30の構成を示す正面図である。遊技盤30は、天入賞口610、一般入賞口600、左右1対の第1始動口601、これら第1始動口601の中間部であって第1始動口601より若干下方に設けられた第2始動口602、遊技領域の略中央に設けられた電動役物ユニット(センター役物)603等を備えている。これらの一般入賞口600、第1始動口601、第2始動口602、電動役物ユニット603等は、遊技盤30における、ルータ加工によって形成された各貫通穴にそれぞれに配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取り付けられている。前述の天入賞口610、一般入賞口600、第1の始動口601、第2の始動口602に対応する部位には、それぞれ、天入賞口入球センサ609、一般入賞口入球センサ607、第1始動口入球センサ605、第2始動口入球センサ606が設けられており、これらセンサは、図示しない電気配線を通じて後述する主制御基板(主制御装置)に接続されている。そして、天入賞口610、一般入賞口600、第1始動口601、第2始動口602および電動役物ユニット603に遊技球が入球した場合には、上記各検出センサ(但し、電動役物ユニット603に遊技球が入球した場合には、後述の役物内入球口カウントセンサ730)で検出され、この検出センサの出力に基づいて、上皿19(または下皿15)へ所定数の賞品球が払い出される。
尚、上記入賞感知機構にて各々検出された検出結果は、後述する主制御基板に取り込まれ、該主制御基板よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数、但しVゾーン入球センサでの検出結果の場合は除く)が払出制御基板に送信される。そして、該払出制御基板の出力により所定数の遊技球の払出が実施される。かかる場合、各種入賞口に入賞した遊技球を入賞球処理装置に一旦集め、その入賞球処理装置で入賞球の存在を1つずつ順番に確認した上で払出を行う従来方式(いわゆる証拠球方式)とは異なり、本実施の形態のパチンコ機10では、各種入賞口毎に遊技球の入賞を電気的に感知して払出が直ちに行われる(すなわち、本パチンコ機10では入賞球処理装置を廃止している)。故に、払い出す遊技球が多量にあっても、その払出をいち早く実施することが可能となる。但し、本発明に従来の「証拠球方式」を適用してもよい。
その他に、遊技盤30の左右端には、上記一般入賞口600を備えた装飾部材630が設けられる一方、遊技盤30の下方には、上記第1始動口601、第2始動口602を備えた補助ユニット608が設けられている。また、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、各種入賞装置等に入球しなかった遊技球はこのアウト口36を通って図示しない球排出路の方へと案内されるようになっている。さらに、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、同様の機能を有する風車が配設されている。
また、遊技盤30には、遊技球発射装置38から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するためのレールユニット50が取り付けられており、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球はレールユニット50を通じて所定の遊技領域に案内されるようになっている。レールユニット50はリング状をなす樹脂成型品(例えば、フッ素樹脂が添加されて成形されたもの)にて構成されており、内外二重に一体形成された内レール51と外レール52とを有する。なお、レールユニット50はフッ素樹脂を添加して成形されているので、図3に示す奥面50aについての遊技球の摩擦抵抗を少なくできる。内レール51は上方の約1/4ほどを除いて略円環状に形成され、一部(主に左側部)か内レール51に向かい合うようにして外レール52が形成されている。かかる場合、内レール51と外レール52とにより誘導レールが構成され、これら各レール51、52が所定間隔を隔てて並行する部分(向かって左側の部分)により球案内通路が形成されている。なお、球案内通路は、遊技盤30との当接面を有した溝状、すなわち手前側を開放した溝状に形成されている。
内レール51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、内レール51および外レール52間の球案内通路から遊技盤30の上部へと案内された遊技球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止されるようになっている。また、外レール52には、遊技球の最大飛翔部分に対応する位置(図4の右上部:外レール52の先端部に相当する部位)に返しゴム54が取着されている。従って、所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって跳ね返さわるようになっている。外レール52の内側面には、遊技球の飛翔をより滑らかなものとするべく、つまり遊技球の摩擦抵抗を少なくするべく、長尺状をなすステンレス製の金属帯としての摺動プレート55が取着されている。
また、レールユニット50の外周部には、外方へ張り出した円弧状のフランジ56が形成されている。フランジ56は、遊技盤30に対する取付面を構成する。レールユニット50が遊技盤30に取り付けられる際には、遊技盤30上にフランジ56が当接され、その状態で、当該フランジ56に形成された複数の透孔にネジ等が挿通されて遊技盤30に対するレールユニット50の締結がなされるようになっている。この実施例では、レールユニット50の少なくとも左側を遊技盤30に強固に締結するために、レールユニット50の左側はその右側よりも多いネジで遊技盤30に締結されているので、レールユニット50の左側についての遊技盤30への密着性を上げることかでき、遊技球の球飛びを良くすることができる。レールユニット50の左側が遊技盤30に対してぐらついているとこのレールユニット50に出射された遊技球の勢いが当該ぐらつきにより吸収されてしまうからである。
さらに本実施の形態では、正面から見てレールユニット50の上下左右の各端部は略直線状に(平坦に)形成されている。つまり、レールユニット50の上下左右の各端部においてはフランジ56が切り落とされ、パチンコ機10における有限の領域にてレール径の拡張、すなわち遊技盤30上の遊技領域の拡張が図られるようになっている。
内レール51および外レール52間の球案内通路の入口には、同球案内通路の一部を閉鎖するようにして凸部57が形成されている。この凸部57は、内レール51からレールユニット50下端部にかけて略鉛直方向に設けられ、遊技領域まで至らず球案内通路内を逆流してくるファール球をファール球通路63(図3参照)に導くための役目をなす。なお、遊技盤30の右下隅部および左下隅部は、証紙(例えば製造番号が記載されている)等のシール(図4のS1,S2)やプレートを貼着するためのスペースとなっており、この貼着スペースを確保するために、フランジ56に切欠58,59が形成されている。遊技盤30の右下隅部や左下隅部に、証紙等のシール(図4のS1,S2)を貼着することで、遊技盤30と証との一義性を持たせることができる。
次に、遊技領域について説明する。遊技領域は、レールユニット50の内周部(内外レール)により略円形状に区画形成されており、特に本実施の形態では、遊技盤30の盤面上に区画される遊技領が従来よりもはるかに大きく構成されている。本実施の形態では、外レール52の最上部地点から遊技盤30下部までの間の距離は445mm(従来品よりも58mm長い)、外レール52の極左位置から内レール51の極右位置までの間の距部は435mm(従来品よりも50mm長い)となっている。また、内レール51の極左位置から内レール51の極右位置までの間の距離は418mmとなっている。
本実施の形態では、遊技領域を、パチンコ機10の正面から見て、内レール51および外レール52によって囲まれる領域のうち、内外レール51,52の並行部分である誘導レールの領域を除いた領域としている。従って、遊技領域と言った場合には誘導レール部分は含まないため、遊技領域の向かって左側限界位置は外レール52によってではなく内レール51によって特定される。同様に、遊技領域の向かって右側限界位置は内レール51によって特定される。また、遊技領の下側限界位置は遊技盤30の下端位置によって特定される。また、遊技領域の上側限界位置は外レール52によって特定される。
従って、本実施の形態では、遊技領域の幅(左右方向の最大幅)は、418mmであり、遊技領域の高さ(上下方向の最大幅)は、445mmである。
ここで、前記遊技領域の幅は、少なくとも380mm以上あることが望ましい。より好ましくは390mm以上、400mm以上、410mm以上、420mm以上、430mm以上、440mm以上、450mm以上、さらに460mm以上であることが望ましい。もちろん、470mm以上であってもよい。すなわち、遊技領域の幅は、遊技領域拡大という観点からは大きい程好ましい。また、遊技領域の高さは、少なくとも400mm以上あることが望ましい。より好ましくは410mm以上、420mm以上、430mm以上、440mm以上、450mm以上、さらに460mm以上であることが望ましい。もちろん、470mm以上、480mm以上、490mm以上としてもよい。すなわち、遊技領域の高さは、遊技領域拡大という観点からは大きい程好ましい。尚、上記幅および高さの組合せについては、上記数値を任意に組み合わせたものとしてもよい。
本実施の形態では、遊技盤30面に対する遊技領域の面積の比率は約70%と、従来に比べ格段に面積比が大きいものとなっている。なお、遊技盤30面に対する遊技領域の面積比は、従来では50%程度に過ぎなかったことから、遊技盤30を共通とした前提においてはかなり遊技領域を拡大しているといえる。尚、パチンコ機10の外形は遊技場への設置の都合上製造者間でほぼ統一されており、遊技盤30の大きさも同様とせざるを得ない状況下において、上記のように遊技盤30面に対する遊技領域の面積の比率を約20%も高めたことは、遊技領域拡大の観点で非常に有意義である。ここで、前記比率は、少なくとも60%以上であることが望ましい。さらに好ましくは65%以上であり、より好ましくは70%以上である。また、本実施形態の場合を越えて75%以上であれば、一層望ましい。さらには、80%以上であってもよい。
また、パチンコ機10全体の正面側の面積に対する遊技領域の面積の比率は約40%と、従来に比べ格段に面積比が大きいものとなっている。なお、パチンコ機10全体の正面側の面積に対する遊技領域の面積比は、35パーセント以上であるのが望ましい。もちろん、40パーセント以上としてもよいし、45パーセント以上、または50パーセント以上としてもよい。
なお、遊技領域が左右方向に拡張されていることによって、複数の釘(遊技球を第1始動口601、第2始動口602、或いは役物内入球口等に誘導するための誘導釘)、他の役物を種々配設することができ、電動役物ユニット603の左右両側の遊技領域での遊技球の挙動を一層面白くすることができるようになっている。また、遊技領域が上下方向にも拡張されていることから、さらに、複数の釘、風車、他の投物を種々配設することができ、遊技領域での上下方向の遊技球の挙動をより一層面白くすることができるようになっている。
図3の説明に戻り、前記樹脂ベース20において、窓孔21(遊技盤30)の下方には、遊技球発射装置38より発射された直後に遊技球を案内するための発射レール61が取り付けられている。発射レール61は、その後方の金属板62を介して樹脂ベース20に取付固定されており、所定の発射角度(打ち出し角度)にて直線的に延びるよう構成されている。従って、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は、まずは発射レール61に沿って斜め上方に打ち出され、その後前述した通りレールユニット50の球案内通路を通じて所定の遊技領域に案内されるようになっている。
本パチンコ機10の場合、遊技領域が従来よりも大幅に拡張されることは既に述べたが、かかる構成下では、誘導レールの曲率を小さくせざるを得ないことから、打出球を安定化させるための工夫を要する。そこで本実施の形態では、遊技球の発射位置を低くするとともに発射レール61の傾斜角度(発射角度)を既存のものよりも幾分大きくし(すなわち発射レール61を立ち上げるようにし)、さらに発射レール61の長さを既存のものよりも長くして十分な長さの球誘導距離を確保するようにしている。これにより、遊技球発射装置38から発射された遊技球をより安定した状態で誘導レールに案内できるようにしている。この場合特に、発射レール61を、遊技球発射装置38の発射位置から遊技領域の中央位置(アウト口36)を越える位置まで延びるよう形成している。
また、発射レール61とレールユニット50(誘導レール)とのには所定間隔の隙間があり、この隙間より下方にファール球通路63が形成されている。従って、仮に、遊技球発射装置38から発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らずファール球として誘導レール内を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路63を介して下皿15に排出される。因みに、本実施の形態の場合、発射レール61の長さは約240mm、発射レール先端部の隙間の長さ(発射レール61の延長線上の長さ)は約40mmである。
ファール球が誘導レール内を逆流してくる際、その多くは外レール52に沿って流れ、外レール52の下端部に到達した時点で下方に落下するが、一部のファール球は誘導レール内で暴れ、内レール51側へ跳ね上がるものもある。この際、跳ね上がったファール球は、球案内通路入口の前記凸部57に当たり、ファール球通路63に誘導される、これにより、ファール球の全てがファール球通路63に確実に案内されるようになり、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
なお、詳しい図面の開示は省略するが、遊技球発射装置38には、前面枠セット14側の球出口(上皿19の最下流部より通じる球出口)から遊技球が1つずつ供給される。この際、本実施の形態では遊技球の発射位置を低くしたため、前面枠セット14側の球出口から前記発射位置への落差が大きくなるが、発射レール61の基端部付近にはその右側と手前側にそれぞれガイド部材65,66を設置した。これにより、前面枠セット14側の球出口から供給される遊技球が常に所定の発射位置にセットされ、安定した発射動作が実現できる。また、遊技球発射装置38には打球槌が設けられ、軸部を中心とする打球槌の回動に伴い遊技球が発射されるが、打球槌に関して軽量化が望まれている。それ故、アルミニウム等の軽金属への材料変更や軸部寸法の縮小化により打球槌の軽量化を図る一方で、十分な発射力を確保すべく、打球槌のヘッド部(軸部と反対側の端部)に重り部を設けている。これにより、十分でかつ安定した遊技球の発射が実現できる。打球槌の重り部を上方に突出して設けることにより、打球槌を容易に摘んだりひっかけたりすることかでき、槌先の打球強さの調整等がしやすくなるという効果がある。
なお、図3中の符号67は上皿19に通ずる排出口であり、この排出口67を介して遊技球が上皿19に排出される。排出口67には、略水平方向の回転軸を軸心として略水平状態と略垂直状態とに変位する開閉式のシャッタ68が取り付けられている、前面枠セット14を内枠12から開放した状能(図3の状態)では、バネ等の付勢力によりシャッタ68が略水平状態から略垂直状態となり、排出口67から遊技球がこぼれ落ちないようにこの排出口67を閉鎖する。また、前面枠セット14を閉鎖した状態では、当該前面枠セット14の裏面に設けられた球通路樋69(図2参照)によりシャッタ68が押し開けられて略水平状態になり、排出口67の方へ排出された遊技球はもれなく球通路樋69を通って上皿19に排出されるようになる。従って、前飾り枠が省略され前面枠セット14に対して上皿19が直接設けられる構成とした本パチンコ機10において、前面枠セット14の開放に際し払出通路内等の遊技球がパチンコ機10外にこぼれ落ちてしまうといった不都合が防止できるようになっている。
樹脂ベース20には、窓孔21の右下部に略四角形状の小窓71が設けられている。従って、遊技盤30の右下隅部に張られた証紙などのシール(図4のS1)は、この小窓71を通じて視認できるようになっている。また、この小窓71からシール等を貼り付けることも可能となっている。
また、図3に示すように、内枠12の左端部には、前面枠セット14の支持機構として、支持金具81,82が取り付けられている。上側の支持金具81には図の手前側に切欠を有する支持孔83が設けられ、下側の支持金具82には鉛直方向に突出した突起軸84が設けられている。
図3に示すように、内枠12の上側には、前面枠セット14が内枠12に対して開かれたことを検出する前面枠セット開検出スイッチ90が設けられている。前面枠セット14が開かれると、前面枠セット開検出スイッチ90からホール内(パチンコ店内)用コンピュータヘ出力されるようになっている。また、前面枠セット14が閉じられると、図5に示す前面枠セット14の金属製の補強板132,131が図3に示す内枠12の一対の金具92に接触するようになっており、前面枠セット14のアースが確保されている。
ここで、前述した前面枠セット14について、図1,図5を参照しつつより詳細に説明する。
図5は、前面枠セット14の背面図である。前面枠セット14には前記遊技領域のほとんどを外部から視認することができるよう略楕円形状の窓部101が形成されている。詳しくは、窓部101は、その左右側の略中央部が、上下側に比べて比較的緩やかに湾曲した形状となっている。なお、前記略中央部が直線状になるようにしてもよい。本実施の形態において、窓部101の上端(外レール52の最上部、遊技領域の上端)と、前面枠セット14の上端との間の距離(いわゆる上部フレーム部分の上下幅)は61mmとなっており、85mm〜95mm程度上部フレーム幅がある従来技術に比べて著しく短くなっている。これにより、遊技領域の上部領域が確保されやすくなるとともに、大型の電動役物ユニット603も比較的上方に配置することかできるようになっている。前面枠セット14の上端との間の距離は80mm以下であることが望ましく、より好ましくは70mm以下であり、さらに望ましくは60mm以下である。もちろん、所定の強度が確保できるのであれば、50mm以下であっても差し支えない。
また、パチンコ機10の正面から見て窓部101の左端と前面枠セット14の左端との間の最短距離(いわゆる左側部フレーム部分の左右幅:図5では右側に示されている)、すなわち開閉軸線側のフレーム幅は、前面枠セット14自体の強度および支持強度を高めるために比較的大きく設定されている。この場合、図1および図3を相互に比較すると明らかなように、前面枠セット14が閉じられた状態において、外レール52の左端部はもちろん、内レール51の左端部も前記左側部フレーム部分によって覆い隠される。つまり、誘導レールの少なくとも一部が、パチンコ機10の正面からみて前面枠セット14の左側部フレーム部分と重複し覆い隠される。このように遊技球が一時的に視認困難となったとしても、それは、遊技球が遊技領域に案内される通過点に過ぎず、遊技者が主として遊技を楽しむ遊技領において遊技球が視認困難となるわけではない。そのため、実際の遊技に際しては何ら支障が生じない。また、このような支障が生じない一方で、前面枠セット14の十分な強度および支持強度が確保可能となっている。ちなみに、パチンコ機10の正面から見て外レール52の左端位置と外枠11の左端位置との左右方向の距離は21mm、遊技領域の右端位置(内レール51の右端位置)と外枠11の右端位置との左右方向の距離は44mmとなっている。
加えて、前面枠セット14にはその周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり遊技状態時や羽根開放時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅のように発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が左右対称に設けられ、該環状電飾部102の中央であってパチンコ機10の最上部には、同じくLED等の発光手段を内蔵した中央電飾部103が設けられている。本パチンコ機10では、中央電飾部103が大当たりランプとして機能し、大当たり遊技状態時に点灯や点滅を行うことにより、大当たり遊技状態中であることを報知する。さらに、上皿19周りにも、同じくLED等の発光手段を内蔵した上皿電飾部104が設けられている。その他、中央電飾部103の左右側方には、賞球払出し中に点灯する賞球ランプ105と所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ106とが設けられている。また、環状電飾部102の下端部に隣接するようにして、内枠12表面や遊技盤30表面等の一部を視認できるよう透明樹脂からなる小窓107が設けられている。この小窓107の所定箇所を平面状としているので、遊技盤30の右下隅部に貼り付けられた証紙などを、小窓107の当該平面状箇所から機械で好適に読み取ることができる。
また、窓部101の下方には貸球操作部120が配設されており、貸球操作部120には球貸しボタン121と、返却ボタン122と、度数表示部123とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置された図示しないカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部120が操作されると、その操作に応じて遊技球の貸出が行われる。球貸しボタン121は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿19に供給される。返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。度数表示部123はカード等の残額情報を表示するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置部から上皿に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部120が不要となる。故に、貸球操作部120の設置部分に、飾りシール等が付されるようになっている。これにより、カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との貸球操作部の共通化が図れる。
また、図1に示すように、前面枠セット14の左側の小窓107付近を前面側(図1の紙面手前側)に必要以上に突出しないようにしている。こうすることで、パチンコ機10の左側に設けられたカードサンドの球貸し装置から直接に上皿19に遊技球を貸し出す際に、当該球貸し装置のノーズ部(いわゆる象の鼻)の先端排出口を好適に上皿19の上方位置に位置させることができ、当該球貸し装置のノーズ部から貸し出される遊技球を上皿19で受けることかできる。
前面枠セット14の裏側には、窓部101を囲むようにして金属製の各種補強部材が設けられている。詳しくは、図5に示すように、前面枠セット14の裏側にあって窓部101の上下左右の外側にはそれぞれ補強板131,132,133,134が取り付けられている。これら補強板131〜134は相互に接触して連結されているが、図の左側および上側の補強板132,133の連結部には直接の接触を避けるための樹脂パーツ135が介在されている。このように補強板132,133の連結部に樹脂パーツ135を介在させているので、ノイズが補強板131〜134でループすることを防止できる。また、図5の右側の補強板131にはその中間位置にフック状をなす係合爪131aが設けられており、この係合爪131aは、前面枠セット14を閉じた状態で内枠12の孔部12a(図3参照)に係合されるように構成されている。この構成により、上皿19を含む形態で前面枠セット14が構成され、その上下の軸支位置が延長されたとしても、中間位置における前面枠セット14の浮き上がりが防止できる。それ故、前面枠セット14を浮かしての不正行為等が抑制されるようになっている。
また、下側の補強板134には、前記発射レール61(図3参照)に対向する位置に樹脂製のレール側壁部材136が設けられている。このレール側壁部材136は、前面枠セット14を閉じた際に発射レール61の側壁となる。故に、発射レール61から遊技球がこぼれ落ちないようになっている。
上述した補強板131〜134はガラス支持用の金枠としての機能も兼ね備えており、これら補強板131〜134の一部が後方に折り返されてガラス保持溝が形成されている。このガラス保持溝は前後に2列形成されており、矩形状をなす所定の間隔を隔てた前後一対のガラスからなる透明板137A,137Bが各ガラス保持溝にて保持される。これにより、2枚の透明板137A,137Bが前後に所定間隔を隔てて取着されるようになっている。
前述の通り本実施の形態のパチンコ機10では遊技領域の拡張を図っていることから、前面枠セット14を閉じた状態にあっては、内外のレール51,52により構成された誘導レールの一部が前面枠セット14により覆い隠される構成となっている。それ故、当該誘導レールでは手前側の開放部が透明板137A,137Bで覆えない部分ができてしまう。かかる場合、例えば、遊技球発射装置38より発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らず戻ってくると、当該遊技球が誘導レール外にこぼれたり(飛び出したり)、外レール52と透明板137Bとの間に挟まってしまうおそれがある。そこで本実施の形態では、前面枠セット14に、誘導レールの手前側開放部を被服するためのレールカバー140を取り付けている。
レールカバー140は略円弧状をなす略平板体であって、透明な樹脂により形成されている。レールカバー140は、その円弧形状が前記誘導レールの形状に対応しており、窓部101の周縁部に沿って、誘導レールの基端部から先端部近傍までの区間を覆うようにして前面枠セットl4の裏側に取着されている。特にレールカバー140の内径側の寸法・形状は内レール5のそれにほぼ一致する。レールカバー140が取着された状態では、その表面側が透明板137Bに当接した状態となる。前面枠セット14が閉じられた状態においては、レールカバー140の裏面が誘導レールのほぼ全域を覆うこととなる。これにより、誘導レールのほとんどの区において遊技球の透明板137Bへの衝突を防止できる。従って、透明板137Bへの接触による破損等の悪影響を抑制することができる。
また、レールカバー140の右端部(すなわち、レールカバー140を前面枠セット14に取着した図5の状態で右端となる部位)には、誘導レールが透明板137A,137Bの側緑部からはみ出した部分を被覆するための被覆部141が設けられている。これにより、遊技球が誘導レール外にこぼれたり(飛び出したり)、外レール52と透明板137Bとの間に挟まってしまうといった不具合の発生を防止することができる。
さらに、レールカバー140の裏側には、その内側縁に沿って円弧状に延びかつ図5の手前側に突出した突条142が形成されている。突条142は、前面枠セット14が閉じられた状態において、誘導レール内に入り込んだ状態で内レール5にほぼ一体的に重なり合うよう構成されている。従って、例えば前面枠セット14と内枠12との隙間から針金等を侵入させて不正行為を行おうとしても、誘導レールの内側にある遊技領域にまで針金等を侵入させることが非常に困難となる。結果として、針金等を利用して行われる不正行為を防止することができる。なお、突条142をより広い範囲で、例えばレールカバー140の内側縁の全域に沿って形成する構成としても良く、かかる構成によれば、より広い範囲で針金等を侵入させにくくなり、針金等を利用して行われる不正行為をより確実に防止することができる。
また、前面枠セット14の図5の右端部(パチンコ機10正面から見ると左端部)には、支持機構として、支持金具151,152が取り付けられている。従って、内枠12側の支持金具81,82(図3参照)に対して前面枠セット14側の支持金具151,152を組み付けることで、内枠12に対して前面枠セット14が開閉可能に装着されるようになる。
(パチンコ機の背面構成他)
パチンコ機10の背面の構成については、各種制御基板、遊技球供給装置(払出機構)等が備えられるが、本発明の本旨から外れるので、ここでの詳細説明は省略する。同様に、本実施例にかかるパチンコ機のその他の基本構成、例えば、電動役物ユニット603の具体構成、作用説明等についてもその詳細説明は省略する。
〔本発明の特徴構成部〕
図4、図6乃至図8に示すのは、遊技盤30の前面に遊技球が転動する遊技領域を視認することのできる窓部101を有する前面枠セット104を備え、前記遊技領域内には構成物が遊技盤面から窓部101側に突出するように設けられている遊技機における本発明の特徴構成部分についてであり、図6は、本発明にかかる防御部材800を設けた第2始動口602の要部の拡大斜視図であり、図7は、その正面図、図8は、要部の縦断側面図である。
図4に示すように、この実施例では、防御部材800は、遊技領域内における構成物、即ち、ここでは、遊技盤30の中央下方の入賞装置の第2の始動口602の下部、アウト口36の直上方に配置されている。この防御部材800は、実質的に直方体の形状をなしており、正面視が、横方向に長辺を持つ矩形を成している。
即ち、第2の始動口602の下方における遊技盤30と窓部101、実際には二層の透明板137A,137Bとの間を閉塞するように防御部材800が設けられ、遊技盤30の下方(主にアウト口36)ら挿入されるピアノ線等の侵入物によって始動口602の命釘等、遊技領域内が改変されるのを防止するように構成されている。
更に、詳細に説明すると、前記二層の透明板137A,137Bの遊技盤側の透明板137Bには、遊技領域内において、即ち、正面視で内レール5の内側の位置で、上述したアウト口36の直上方の対応する箇所に、前記防御部材800が係入できる切り欠き凹部801が設けられている。勿論、この切り欠き凹部801は、透明板137Bを樹脂で成形する場合に、成形板体を切り欠くのではなく、樹脂成型時の凹部の形成として構成するようにしてもよいものである。
そして、この遊技領域内において、遊技盤30と窓部101との間を閉塞する防御部材800は、その先端部が、前面枠セット104の閉鎖状態において、前記切り欠き凹部801に係入する状態で、遊技盤30に設けられているもので、該防御部材800により遊技盤30の側方(アウト口36)から挿入されるピアノ線等の侵入物によって遊技領域内が改変されるのを防止する。
又、この実施例では、前記防御部材800は、比較的に強度の高いABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂で、始動口602の入賞装置と一体成形されている。この防御部材800の成形素材としては、前記入賞装置と一体成形、別体成形を問わず、硬質のゴム、種々のエラストマー、フッ素樹脂、シリコン樹脂等を用いることができるのは勿論のこと、その他の耐熱性、強度のある合成樹脂を用いてもよく、更には金属素材による絞り加工、鋳物成型であってもよい。
〔作用の説明〕
上記の構成によって、前面枠セット104の閉鎖状態によって、前記防御部材800の先端部が切り欠き凹部801に係入されると、遊技盤30と二層の透明板137A,137Bの間の空間が完全に遮断される。
即ち、ゴト師が、ピアノ線を、例えば、上皿19の排出口67、或いは下皿15の排出口16を経由して、アウト口36から遊技領域内に侵入させようとする時に、前記防御部材800が、単に二層の透明板137A,137Bの内側の透明板137Bに内接しているだけでは、その透明板137Bと防御部材800との内接部分をこじ開けて侵入させることもあり得るが、本発明のように、防御部材800の先端部が内側の透明板137Bの切り欠き凹部801に係入されている状態にあると、そのようなこじ開けが不可能であるし、万一、強引に押し込んでピアノ線が防御部材800により偏向されて、急角度で曲がったとしても、二層の透明板137A,137Bの間に位置する先端部を迂回せねばならず、ピアノ線の先端は、この透明板137A,137Bの間に侵入した後に更に急角度で曲がらなければ遊技領域内には侵入できないのであり、ピアノ線などでは、こうした侵入の方向性を持たせての2段の折れ曲がりは出来ないものであり、これによって遊技領域内への侵入を確実に阻止できるのである。
〔特徴構成部の変形例−1〕
図9に示すのは、上記防御部材800の敷設に関する変形例である。この図9の他の一般構成部材については、上記実施例の図4の部材番号の説明を援用し、ここでの重複説明を省く。
この変形例−1では、当該防御部材800Aは、前記二層の透明板137A,137Bに設けた切り欠き凹部801が、正面視において、遊技領域内の内レール51よりも内側位置において、実質的に前記内側レール51に沿って、その内側レール51の両上端部に至る円弧状に形成されており、前記防御部材800Aも、この切り欠き凹部801の形状に略一致する円弧状に形成されていて、その円弧状の先端部が、前記前面枠セットの閉鎖状態において、前記切り欠き凹部に係入される構成とされ、装飾部材630等の上に突出するように設けられている。
この防御部材800Aの構成素材についても、上記実施例の防御部材800の構成素材と同じ素材が用いられている。
また、ここでは、前記防御部材800Aの立体形状は、断面視が矩形を成した湾曲自在の長尺ものとして構成されているが、この長尺ものは、一体的に構成されたもの、或いは分断されたものが繋げられる構成であってもよい。
更に、防御部材800Aは、それ自体防御部材としの機能を果たしつつも、素材が有色であれば、装飾部材630の一部を構成するようにその形状に意匠が施されるようにしてもよい。また、意匠的な機能表現方法としては、この防御部材700Aを有色の素材とする場合には、前記装飾部材630の一部を成すように構成し、透明若しくは半透明の素材で構成する場合には、その透明性を活かして前記装飾部材630は従前のままとして、この防御部材800Aを任意の形状のものとして構成してよい。
〔作用の説明〕
このように、前記防御部材800Aが内レール51に沿って配置されたことで、遊技領域内の主要な構成物、例えば、遊技盤30の上方に配置された、夫々、構成物の一つである、風車702、第2始動口602の左右一対の第1始動口601、601、電動役物ユニット603及びこれらに付帯する命釘、誘導釘に対して不正に改変を加えようとして、何らかの手段により遊技盤30の横方からピアノ線等を遊技領域内に侵入させようとしても、この防御部材800Aと前記構成物とによって、遊技盤30面と透明板137A,137Bとの間の空間を遮断し、且つ、その遮断状態が、防御部材800Aの先端部を透明板137Bの切り欠き凹部801に係入した状態であるので、完全に阻止することができるのである。
ここで参考までに、始動口の命釘に対する改変が及ぼす影響について、第1種の遊技機と第2種の遊技機の差異について言及しておく。
図10に示すように、第1種の遊技機の場合は、図10(A)に示すように、始動口S1の命釘N1の配置は、始動口S1の上部に2本間隔を隔てて配置されているだけで、例えば、その1本(図示では左の1本)がピアノ線等の侵入物で下方に広げられて湾曲されると、それによる入賞率は高くなるものの、2本釘間での遊技球の遊びによる入賞が無くなるので、さほど入賞率が高くなるものでもなく、しかも、その入賞による影響は、プログラムを進行させる起動を開始させるだけであり、それほどダメージが大きなものではない。
しかし、本発明の実施例の如き第2種の遊技機の場合、その始動口への入賞率が高まると、上部の羽根物が稼動し、直接に出玉が増大するので、影響は甚大である。
また、この種の第2種の遊技機の場合には、図10(B)に示すように、始動口S2の命釘N2は同様に一対設けられているが、その上方の中央に1本の命釘N3と、その左右に各1本の案内釘G1が配置されているのが一般的であり、このような構成の場合に、その始動口S2の命釘N2の一方を下方に広げられて湾曲されると、上方の3本の釘の存在によって始動口S2に対する入賞率が極端に上昇し、より一層被害が甚大となる。
従って、第2種の遊技機には、こうしたゴト師の釘不正操作の対策がより求められる。
〔特徴構成部の変形例−2〕
図11に示すように、遊技機が第1種の場合、遊技領域に、構成物の一つである左右一対のスルーゲート705,705(遊技球の通過により入賞装置の羽根物を開閉させる)が設けられるが、このスルーゲート705,705の案内釘に対して改変が加えられるのを防止するべく、上記実施例の防御部材700と実質的に同じ素材で、短い円弧状に形成された防御部材800Bが、スルーゲート705,705の近傍に設けられ、遊技盤30の側方から挿入される侵入物(ピアノ線)がスルーゲート705,705の案内釘706、706に到達できないように構成されている。尚、この図11の他の一般構成部材については、上記実施例の図4の部材番号の説明を援用し、ここでの重複説明を省く。
即ち、この変形例−2では、前記防御部材800Bは、前記二層の透明板137A,137Bに設けた切り欠き凹部801が、正面視において、遊技領域内の内レール51よりも内側位置において、実質的に前記内側レール51に沿って、その内レール51のスルーゲート705,705に対応する横側方で、短い円弧状に形成されており、そして、前記防御部材800Bも、この切り欠き凹部801の形状に略一致する短い円弧状に形成されていて、その円弧状の先端部が、前記前面枠セット14の閉鎖状態において、前記切り欠き凹部801に係入される構成とされ、前記遊技盤30の上に突出するように設けられている。
この防御部材800Aの構成素材についても、上記実施例の防御部材800と同様の素材が用いられている。
(作用の説明)
従って、上述したように、前記防御部材800Bが、内レール51のスルーゲート705,705に対応する横側方に沿って配置されたことで、スルーゲート705,705及びこれらに付帯する命釘、誘導釘に対して不正に改変を加えようとして、何らかの手段により遊技盤30の横方からピアノ線等を遊技領域内に侵入させようとしても、この防御部材800Bによって、遊技盤30面と透明板137A,137Bとの間の空間を遮断し、且つ、その遮断状態が、防御部材800Aの先端部を透明板137Bの切り欠き凹部801に係入した状態であるので、完全に阻止することができるのである。
このように、スルーゲート705,705の機能保全を目的として防御部材800Bを配置するので、従来の遊技盤30の下方に配置した防御部材では達成できなかったスルーゲート705,705の案内釘の保護が図れ、スルーゲーに起因する入賞率の不正向上を防止することができる。
〔特徴構成部の変形例−3〕
この変形例−3は、上記実施例における二層の透明板137A,137Bのうち、遊技盤30の側に位置する透明板137Bが、導光板137bにより構成されている態様についてのものであり、図12に基づいて、以下説明する。
この導光板137bはそれ自体公知の構造のもので、その板の端面から入力した光が板厚内を直進するように表面加工処理されたものであり、従って、その表面加工部分に、刻設等の微細切り欠きが存在すれば、そこから光が表面側に偏することになるものである。
この導光板137bからなる透明板137Bに、上述した切り欠き凹部801が形成され、ここに防御部材800Cの先端部が係入される。
図12に示すように、その防御部材800Cの具体的な構造としては、該防御部材800Cの先端部が、透明又は半透明の合成樹脂製の外郭部805の内部に、発光手段802、ここではLED(発光ダイオード)802A,802Bを2基内蔵して構成されている。前記外郭部805とは、その防御部材800の先端部分を形成するハウジングの一部位を指す。
そして、該導光板137bには、溝刻設による意匠804が形成されており、前記発光手段802によって、前記導光板の切り欠き端面801Aに対して光を照射して前記意匠804を映し出すように構成してある。
このように、前記透明板137Bが導光板137bで構成され、そこに刻設により意匠804が形成され、発光手段802によって前記意匠804が写し出されるようにしたことで、防御部材800Cとしてのピアノ線等の侵入を確実に阻止する効果を発揮しながら、その防御部材800Cの先端部の透明又は半透明の外郭部805の導光板137bへの係入構造を利用して、前記透明板137Aを通しての発光による意匠表現効果も提供できる。
このように、前記防御部材800C内に設けられた発光手段802がLEDであり、前記切り欠き凹部801を通って窓部101の前面に照射する部位に設けられている。そして、LEDを発光手段802として用いることで、防御部材800Cが小さくても十分に内蔵させることが出来ると共に窓部101の前面に照射する部位に設けることで、照射によるゴト師への防御部材800Cの存在の告知し、その防御部材800Cが二層の透明板137A,137Bに対する嵌め込み状態で設けられていることによって、ピアノ線挿入による不正が不可能であることを知らしめることができる。
そして、前記防御部材800C内に設けられた発光手段802がLEDであり、前記導光板137bの切り欠き端面801Aに対向した位置に設けられ、前記防御部材800Cの透明又は半透明の外郭部805が前記導光板137bの切り欠き端面801Aに対向した部分に設けられている。
このように、防御部材800Cに内蔵する発光手段802をLEDとすることで、防御部材800Cが小さくても容易に内蔵できると共に防御部800Cの透明又は半透明の外郭部805を前記導光板137bの切り欠き端面801Aに対向した部分に設けることで、前記LEDの光をその導光板137bの切り欠き端面801Aに集光させることができて効率よく照射でき、前記導光板137bの意匠804の発光、映し出しをより効果的に行うことが出来る。
〔特徴構成部の変形例−4〕
この変形例−4は、上記実施例における二層の透明板137A,137Bのうち、遊技盤30の側に位置する透明板137Bが、導光板137bにより構成されている態様のものであって、且つ、そこに設けられる防御部材800が光ファイバーの集合体で構成された防御部材800Dについてのものであり、図13に基づいて、以下説明する。
前記防御部材800Dが、所定の太さの光ファイバーの集合体806で構成され、その遊技盤30側の端面に発光手段802としてのEL802A(エレクトロルミネセンス)が設けられ、その光ファイバーの集合体806の先端側面が遊技盤側の透明板137Bの切り欠き部凹部801に係入され、前記EL802Aによって窓部側に照射できるように構成されている。
このように、防御部材800Dを、所定の太さの光ファイバーの集合体806で構成することで、防御部材800D自体が発光手段802の主要部を兼ねることになり、部材点数、構造を簡潔にしながら目的を達成できると共に光ファイバーを集合させるときに任意の形状に束ねることが可能であるので、単独で設置することは勿論のこと、所定の正面視形状(遊技盤の前面から見た)を有する構造物を基礎とした場合であっても、この形状に合わせた曲線等に合わせて集合させて設置するこことが出来る。
また、発光手段802としてEL802Aを用いれば、薄いパネル状であるので、設置スペースを取ることもなく、また、光ファイバーの集合体806の端面に貼り付ける状態で設置可能であり、全体をコンパクトに出来る。
なお、EL802Aに代えて、ランプを設けてもよく、この場合には大きな発光エネルギーにより光ファイバーの集合体806の前端面に向けて照射でき、十分な輝度をもってゴト師に対して防御部材800Dの存在を告知することができる。
上記変形例4において、図14に示すように一部改変することができる。即ち、前記防御部材800Dが、所定の太さの光ファイバーの集合体806で構成され、その遊技盤側の端面に発光手段802としてのEL802Aが設けられ、先端側面が遊技盤側の導光板137bからなる透明板137Bの切り欠き凹部801に係入され、且つ、前記導光板137bの切り欠き端面801Aに対応する光ファイバーの集合体806の複数本の上周面配置部分に切り欠き806Aが形成され、導光板137bの切り欠き端面806Aに光を偏向させて導くように構成し、以って前記意匠804を映し出すように構成する。
このように防御部材800Dを、所定の太さの光ファイバーの集合体806で構成することで、防御部材自体が発光手段の主要部を兼ねることになり、部材点数、構造を簡潔にしながら目的を達成できると共に光ファイバーを集合させるときに任意の形状に束ねることが可能であるので、単独で設置することは勿論のこと、所定の正面視形状(遊技盤の前面から見た)を有する構造物を基礎とした場合であっても、この形状に合わせた曲線等に合わせて集合させて設置するこことが出来るのは、上記の変形例4と同じであるが、加えて、前記導光板137bの切り欠き端面801Aに対応する光ファイバーの集合体806部分に切り欠806Aを形成するだけで、導光板137bの切り欠き端面801Aに光を偏向させて導くことができて、複数のLEDを設ける必要なく、光ファイバーの集合体806のみで防御部材800Dを構成するものでありながら、その導光板137Bの意匠804を映し出すことができる。
上記変形例4において、図15に示すように一部改変することができる。即ち、前記二層の透明板137A、137Bの遊技盤側の透明板137Bが導光板137bで構成され、該導光板137bには溝刻設による意匠804が形成されており、ここでの防御部材800Eは、前記導光板137bの切り欠き端面801Aに対して光を照射する発手段としてのLED802Bを備え、且つ、窓部101の前方に光を照射する光ファイバーの集合体806と、該光ファイバーの集合体806に対する発光手段としてのランプ807を備えている。
このように構成したことで、防御部材800Eに対するLED802Bの設置、及び光ファイバーの集合体806の設置について、防御部材800Eの一部又は全部を透明な外郭部材で構成する必要はなく、防御部材800Eの構成を簡単なものとすることが出来る。更に、図15に示す中空構造とは異なり、例えば、防御部材800Eを、不透明な合成樹脂の中実成型(光ファイバーの集合体806及びLED802B等を金型にセッティングした状態での充填成型)でもって簡単に構成することも可能である。
以上のように、本発明は、遊技機の遊技領域の構成物に対する不正改変を防止するものであるから、構成物を備えた種々のパチンコ機等の遊技機に適用できる。
パチンコ機の正面図。 外枠に対して内枠と前面枠セットとを開放した状態を示す斜視図。 パチンコ機から前面枠セットを取り外した状態を示す正面図。 遊技盤の構成を示す正面図。 前面枠セットの背面図。 防御部材を設けた第2始動口の斜視図。 防御部材を設けた第2始動口の正面図。 防御部材を設けた第2始動口部近辺の縦断側面図。 防御部材の一変形例を示す第2種遊技機の正面図。 第1種及び第2種遊技機の始動口に係わる概略説明図。 防御部材の一変形例の作用を示す斜視図。 防御部材の要部の縦断側面図。 防御部材の一変形例の要部の縦断側面図。 防御部材の一変形例の要部の縦断側面図。 防御部材の一変形例の要部の縦断側面図。
601:第1始動口
602:第2始動口
800:防御部材
800A:一変形例の防御部材
800B:一変形例の防御部材
800C:一変形例の防御部材
800D:一変形例の防御部材
800E:一変形例の防御部材

Claims (3)

  1. 前面に遊技球の流下する遊技領域が形成された遊技盤を有する枠体と、前記枠体に対して開閉可能であり、前記遊技領域を視認可能とする窓部を有する前面枠セットを備える遊技機において、
    前記窓部は、前板と、前記前板より遊技盤側に所定の間隔を隔てて並置され、刻設溝によって所定の意匠が形成された導光板とを含み、
    前記導光板には、貫通穴が形成され、
    前記前面枠セットの閉鎖状態において前記導光板に前記貫通穴を形成する端面から入射するように光を射出して、前記導光板に入射した光の前記導光板の内部における伝播及び前記刻設溝による偏向により前記意匠を映し出す照明手段が、前記遊技盤に対して固定されている、
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記照明手段は、前記遊技盤に遊技盤面から窓部側に突出して遊技球の挙動に変化を与える構成部に設けられ、前記前面枠セットの閉鎖状態において前記端面に対向して配置されて前記端面に向けて光を射出する発光部材を含む、
    請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記照明手段は、前記遊技盤に設けられ、前記窓部側に向けて光を射出する発光部材と、前記発光部材から射出された光を前記窓部側に導光すると共に当該導光された光を偏向し、前記前面枠セットの閉鎖状態において前記端面に向けて放出する導光部材とを含む、
    請求項1に記載の遊技機。
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