JP7328072B2 - シャッター用施解錠装置の構造及びシャッター用施解錠装置の構造の取付方法 - Google Patents

シャッター用施解錠装置の構造及びシャッター用施解錠装置の構造の取付方法 Download PDF

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Description

本発明は、シャッター用施解錠装置の構造及びシャッター用施解錠装置の構造の取付方法に関する。
店舗の出入口、倉庫の出入口など開口部には、シャッター装置が設置されている。このシャッター装置には、シャッターカーテンを閉鎖状態とするための施解錠装置が付設される。
従来の施解錠装置は、シャッターカーテンの操作しやすい高さに位置するスラットの左右両端にそれぞれ設けられ、スラット端部から進退自在に設けられる爪部材を進出(突出)させて、ガイドレール内部の係合部に係合させることで施錠していた。ところが、間口幅の大きい、例えば4m幅などのシャッターカーテンを備えたシャッター装置では、両端の施解錠装置を操作するのに4mの移動が必要になる。つまり、左右端のそれぞれにおいて操作が必要になる。このような煩雑な操作は、一箇所で操作可能な特許文献1,2に開示されるようなシャッター用施錠装置を採用すれば解決が可能となる。このシャッター用施錠装置は、シャッターカーテンの略中央に、施解錠装置の機構部が設けられる。機構部は、スラット屋外面にシリンダ錠の鍵孔が配置され、スラット屋内面にサムターンが備えられる。スラットの両端には、従来同様の爪部材が設けられており、両端の爪部材は、シリンダ錠またはサムターンによる一箇所の操作で、左右の連結杆を介して連動するように構成されている。
特開2004-27719号公報 特開2004-36080号公報
しかしながら、近年では、防犯上の点で、鍵孔をシャッターカーテンの外面に設けたくないという要請がある。ピッキングなどの犯罪行為があり、不正に解錠される虞が生じるためである。特に、出入口となる扉等がシャッター装置とは別に存在する場合には、シャッター装置を屋外から施錠する必要が無くなることにも起因する。
また、シリンダ錠の鍵孔がシャッターカーテンの屋外面に表出し、かつ鍵孔の周囲の部材となるシリンダ錠固定用の台座部品などがスラット屋外面から突出すると、意匠性を低下させる場合があった。
また、シリンダ錠を有する構造は、スラットにシリンダ用の貫通孔を開ける作業や台座部品を取付ける作業が必要となる。これらの作業は、スラットを挟んで表裏で行わなければならないため、工場内において組付ける場合には支承ないが、現場作業の場合には、シャッターカーテン閉鎖状態の表裏で作業が必要となる。具体的には、スラット屋外面で台座部品を押さえながら、スラット屋内面で錠機構をあてがってビス止め固定を行う必要があり、作業人員が少なくとも2名必要になり煩雑な作業となっていた。
このような外錠と言われる鍵孔を備えたシリンダ錠を不要にしたい要請や、施工性の煩雑さから、内側からの操作で済む施解錠装置が要望されている。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、意匠性を向上させることができ、かつ組付け作業を容易に行うことができるシャッター用施解錠装置の構造及びシャッター用施解錠装置の構造の取付方法を提供することにある。
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
本発明の請求項1記載のシャッター用施解錠装置の構造は、対向一対のガイドレール25と、
長尺のスラット23の長辺同士を連結して前記長尺の方向の両端部が前記ガイドレール25にガイドされるシャッターカーテン21と、
開口部13を閉鎖した前記シャッターカーテン21の操作しやすい高さの前記スラット23の前記両端部から進退自在に設けられる一対の係合片27と、
前記ガイドレール25に設けられ前記係合片27が前記両端部より進出した際に前記係合片27が係合される係合部29と、
前記係合片27の設けられた前記スラット23の屋内面に設けられ、操作部61の操作により前記係合片27を進退させる錠箱31と、
前記錠箱31と前記スラット23との間に設けられ前記錠箱31固定される裏板33と、
前記スラット23及び前記裏板33を貫通して前記裏板33を前記スラット23の屋内面に固定するカシメ固定具35と、
を具備するとともに、
前記錠箱31には、屋内側の表面にのみ前記係合片27の進退操作を行うための前記操作部61が配置されており、
前記スラット23には、該スラット23の端部から所定の距離に位置して取付位置指標77が設けられ、
前記裏板33には、前記錠箱31にて覆われる位置に、前記スラット23へ該裏板33を取り付ける際の前記取付位置指標77を透視可能とし該取付位置指標77と重ねられる透孔75が設けられており、
前記スラット23の端部から所定の位置に位置決めされる前記裏板33に穿設されており、前記スラット23の屋内面に平行し密着して前記裏板33を固定する際に前記スラット23を貫通する前記カシメ固定具35の挿通のガイドとなるカシメ固定具固定用孔87を備え、
前記裏板33の前記スラット23と反対側の裏板表面には、前記錠箱31に覆われる位置に、前記錠箱31を螺着する螺合部79が屋内に向かって突出して形成されることを特徴とする。
このシャッター用施解錠装置の構造では、操作部61を備えた錠箱31が、スラット屋内面39に取り付けられる。錠箱31は、操作部61を操作することにより、スラット23の両端部から係合片27を進退させることができる。従って、シャッター用施解錠装置の構造は、屋内側からの一箇所の操作でスラット23の左右両端にそれぞれ設けられた係合片27をガイドレール25の係合部29に係合・係合解除できる。このため、間口幅の大きい、例えば4m幅などのシャッター装置11においても施解錠の操作性を向上させることができる。
シャッター用施解錠装置の構造は、錠箱31に固定される裏板33を介して錠箱31をスラット23に固定するので、錠箱31は、スラット23へ直接固定されない。シャッター用施解錠装置の構造では、スラット屋外面89からシリンダ錠や台座部品等の突出部品が排除され、表出するのはカシメ固定具35の頭部のみとなるので、シャッターカーテン21の意匠性、すなわち屋外からの外観意匠性が損なわれなくなる。
また、スラット屋外面89から鍵孔が無くなるので、ピッキングなどの不正解錠を防止でき、防犯性を向上させることができる。
高価なシリンダ錠が不要となるので、シャッター装置11のコストを削減できる。また、合カギの管理も不要にすることができる。
そして、シャッター用施解錠装置の構造では、シリンダ錠が無く、シリンダ錠の固定を行わないので、スラット23にシリンダ錠を表出させるための大きな貫通孔を開ける作業が不要となる。シャッター用施解錠装置の構造は、シャッターカーテン21の屋内側の作業でほぼ取付けできる。このため、シャッターカーテン21の表裏で台座部品や錠箱31を2人で支え持つ必要がなくなる。すなわち、シャッターカーテン21のほぼ屋内面のみで作業が行えるようになり、組付け作業が煩雑でなくなる。その結果、外観の意匠性を向上させることができるとともに、かつ組付け作業を容易に行うことができるようになる。
また、このシャッター用施解錠装置の構造では、スラット23の屋内面に、裏板33がカシメ固定具35により固定される。カシメ固定具35は、必要最小限の数(例えば2つ)が使用される。カシメ固定具35は、例えば、小径で厚みの薄い頭部がスラット屋外面89に表出するのみとなる。このため、従来のシリンダ錠や台座部品等の突出部品が表出するシャッターカーテンの外観に比べ、付設部品を格段に目立たなくすることができる。そして、カシメ固定具35にて固定される裏板33は、スラット屋内面39に密着して固定できる。裏板33は、スラット屋内面39に密着させるため、錠箱31の取付面側となる裏板表面に、螺合部79が突設される。この螺合部79は、例えば屋内に向かって張り出し加工した筒部の内周に雌ねじを形成したバーリングタップや、屋内に向かって突出させたスタッドボルトとすることができる。シャッター用施解錠装置の構造は、この螺合部79を備えた裏板33を用いて錠箱31を固定できるので、スラット屋内面39からは、ほぼ錠箱31の厚み分のみを突出させて固定することができる。
さらに、このシャッター用施解錠装置の構造では、裏板33の取付位置を位置決めする際に、例えば、スラット23の端部から所定の距離等に、取付位置指標77となる罫書き線が予め罫書かれる。裏板33は、この取付位置指標77に一致させれば、所定の位置に裏板33が配置されることのできる切欠または透孔75を有する。従って、裏板33を定規として使用し、切欠または透孔75を取付位置指標77に重ねて位置決めすることにより、スラット23の端部から所定の位置に、裏板33を簡単に位置決めできる。例えば、切欠または透孔75を裏板33の中心位置に設けることで、取付位置指標77に対して中心位置を決めてスラット23に取り付けられる。
本発明の請求項2記載のシャッター用施解錠装置の構造は、請求項1記載のシャッター用施解錠装置の構造であって、
前記取付位置指標77は罫書きによる垂直線よりなり、
前記透孔75は前記取付位置指標77の垂直線に合わせられる上下に対角を備える菱形孔とされることを特徴とする。
このシャッター用施解錠装置の構造では、裏板33には、この裏板33を位置決めするための透孔75が形成されている。透孔75は、スラット屋内面39に設けられる取付位置指標77を透視可能とする。透孔75は、裏板33の中心位置に位置し、二対の対角が垂直線上と水平線上にそれぞれ配置される菱形の透孔75とされる。また、取付位置指標77は罫書きによるもので、シャッターカーテン21を構成するスラット23の長尺の方向の両端部に進退自在な係合片27が設けられたスラット23の屋内面に、スラット23の端部から所定の距離Lとされる。取付位置指標77は、スラット23の端部からの距離を決めて、例えば長手方向の中央などメジャー等で測り、罫書き針や罫書きペン78等を用いて垂直線にて罫書く。なお、ここでの垂直線とは、スラット23の長手方向に直交する線である。
そして、裏板33のスラット23への固定の際には、裏板33に形成された透孔75を介して、取付位置指標77を目視しながら裏板33を取付位置指標77に対して位置決めする。裏板33は、透孔75が菱形穴で形成されることにより、垂直線の取付位置指標77に対して上下の対角を合わせることで、所定位置で水平垂直方向が同時に位置決め可能となる。
本発明の請求項3記載のシャッター用施解錠装置の構造は、請求項1または2記載のシャッター用施解錠装置の構造であって、
前記裏板33には、該裏板33を前記スラット23の屋内面に密着した状態で仮固定とする仮固定部材85が設けられていることを特徴とする。
このシャッター用施解錠装置の構造では、取付位置指標77に対して透孔75を重ね合わせて位置決めした裏板33を、仮固定部材85によりスラット屋内面39に仮固定することができる。具体的には、裏板33をスラット屋内面39から僅かに浮かせた状態で取付位置指標77に対して位置合わせを行い、位置あわせ完了直後に、位置ずれが生じないようにして仮固定部材85を介してスラット屋内面39に仮固定する。
これにより、裏板33に穿設されたカシメ固定具固定用孔87を用いてスラット23に貫通孔88を穴開け加工する際に、裏板33の位置ずれを抑制できる。また、カシメ固定具35を例えばスラット屋外面89からスラット23及び裏板33に挿通する際の裏板33の仮固定を、養生テープや粘着テープ等を別途用いずに容易に行うことができる。
本発明の請求項4記載のシャッター用施解錠装置の構造の取付方法は、長辺同士を連結してシャッターカーテン21を構成する複数の長尺なスラット23の内、前記長尺の方向の両端部に進退自在な係合片27が設けられた前記スラット23の屋内面に、前記スラット23の端部から所定の距離の取付位置指標77を設ける工程と、
裏板33に形成された切欠または透孔75を介して前記取付位置指標77を目視して前記裏板33を前記取付位置指標77に対して位置決めする工程と、
前記裏板33に穿設されているカシメ固定具固定用孔87をガイドとして屋内から前記スラット23に貫通孔88を開ける工程と、
前記貫通孔88及び前記カシメ固定具固定用孔87に挿通したカシメ固定具35で前記裏板33をスラット屋内面39に固定する工程と、
前記裏板33に設けられた螺合部79に、錠箱31を螺着する工程と、
を含むことを特徴とする。
このシャッター用施解錠装置の構造の取付方法では、錠箱31に固定される裏板33を介して錠箱31をスラット23に固定するので、錠箱31は、スラット23へ直接固定されない。スラット屋外面89からシリンダ錠や台座部品等の突出部品が排除され、表出するのは例えば小径で厚みの薄いカシメ固定具35の頭部のみとなるので、シャッターカーテン21の意匠性が損なわれなくなる。
シャッター用施解錠装置の構造の取り付けは、操作部61を有した錠箱31のスラット23への固定が主な作業となる。錠箱31を固定するには、先ず、裏板33がスラット屋内面39に固定される。裏板33は、取付位置指標77に位置あわせされる。取付位置指標77は、作業者によりスラット23の端部から所定の距離で罫書き線等として設けられる。裏板33は、この取付位置指標77に切欠または透孔75を重ねることにより位置決めされる。この際、位置決めされた裏板33を用い、裏板33に穿設されているカシメ固定具固定用孔87を利用してスラット23に貫通孔88を穴開け加工する。つまり、裏板33は、スラット23に開けられる貫通孔88を位置出しするための位置出し治具としても用いられる。そして、例えば、スラット屋外面89からカシメ固定具35がスラット23及び裏板33の貫通孔88及びカシメ固定具固定用孔87に挿通される。作業者は、カシメ工具等により、例えば、スラット屋外面89からカシメ固定具35を固定し、スラット屋内面39に裏板33を固定する。錠箱31は、スラット屋内面39に固定された裏板33の螺合部79にビスやねじ等を用いて簡単に螺着することができる。
このような取付方法によれば、仮止めされた裏板33を屋外側から固定する以外は、全てシャッターカーテン21の屋内側の作業で取付けすることができることとなる。
本発明の請求項5記載のシャッター用施解錠装置の構造の取付方法は、請求項4記載のシャッター用施解錠装置の構造の取付方法であって、
前記透孔75を介して前記取付位置指標77を目視して前記裏板33を位置決めすると同時に、前記裏板33に設けられた仮固定部材85により前記裏板33を前記スラット23の屋内面に仮固定する工程を含むことを特徴とする。
このシャッター用施解錠装置の構造の取付方法では、取付位置指標77に対して切欠や透孔75を重ね合わせて位置決めした裏板33を、仮固定部材85によりスラット屋内面39に仮固定することができる。具体的には、裏板33をスラット屋内面39から僅かに浮かせた状態で取付位置指標77に対して位置合わせを行い、位置あわせ完了直後に、位置ずれが生じないようにして仮固定部材85を介してスラット屋内面39に仮固定する。
これにより、裏板33に穿設されたカシメ固定具固定用孔87を用いてスラット23に貫通孔88を穴開け加工する際に、裏板33の位置ずれを抑制できる。また、カシメ固定具35を例えばスラット屋外面89からスラット23及び裏板33に挿通する際の裏板33の仮固定を、養生テープや粘着テープ等を別途用いずに容易に行うことができる。
本発明に係る請求項1記載のシャッター用施解錠装置の構造によれば、シャッターカーテン外観の意匠性を向上させることができ、かつ錠箱の組付け作業を容易に行うことができる。
また、スラット屋外面の見栄えを低下させずに、スラット屋内面に固定される錠箱の屋内側への突出距離を小さくできる。
さらに、スラット屋内面の所望の位置に、裏板を容易にかつ高精度に位置決めでき、裏板の組付け誤差を抑制することができる。
本発明に係る請求項2記載のシャッター用施解錠装置の構造によれば、スラット屋内面に対する裏板の固定の際に、容易に位置合せを行うことができる。
本発明に係る請求項3記載のシャッター用施解錠装置の構造によれば、取付位置指標に対して透孔を重ね合わせて位置決めした裏板を、仮固定部材によりスラット屋内面に仮固定することができる。これにより、裏板及び錠箱を1人で容易にスラット屋内面に固定できる。
本発明に係る請求項4記載のシャッター用施解錠装置の構造の取付方法によれば、シャッターカーテンの意匠性を損ねることなく、かつシャッター用施解錠装置を容易に組付けることができる。
本発明に係る請求項5記載のシャッター用施解錠装置の構造の取付方法によれば、裏板及び錠箱を1人で容易にスラット屋内面に固定できる。
本発明の実施の形態に係るシャッター用施解錠装置の構造を備えたシャッター装置を屋内側から見た正面図である。 (a)は図1に示したシャッターカーテンの要部平断面図、(b)は(a)のシャッターカーテンを屋内から見た正面図である。 (a)は施錠時の係合片及び係合部の平断面図、(b)は(a)の正面図である。 図2に示したシャッター用施解錠装置の構造の分解斜視図である。 図2に示したシャッター用施解錠装置の構造の拡大平断面図である。 シャッター用施解錠装置の構造の解錠時の要部正面図である。 (a)は解錠時の係合片及び係合部の平断面図、(b)は(a)の正面図である。 シャッター用施解錠装置の構造の施錠時の要部正面図である。 取付位置指標の罫書き工程の説明図である。 裏板の位置決め工程の説明図である。 カシメ固定具固定用の穴開け工程の説明図である。
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るシャッター用施解錠装置の構造を備えたシャッター装置11を屋内側から見た正面図である。
本実施形態に係るシャッター用施解錠装置の構造は、図1に示すように、例えば同一のシャッター装置11が開口部13の間口方向に複数(図例では2つ)連結される連装構造の場合に、それぞれのシャッター装置11に設けることができる。なお、シャッター用施解錠装置の構造が設けられるシャッター装置11は、これに限定されず、単独で設置される一つのシャッター装置11に設けられても勿論良い。
本実施形態に係るシャッター用施解錠装置の構造が設けられるシャッター装置11は、建物の開口部13の上縁にシャッターケース15が水平に設けられ、このシャッターケース15に水平方向のシャフト17が配置される。シャフト17には巻取バネで構成される巻取部19が回動自在に設けられ、この巻取部19にシャッターカーテン21の上縁が連結されている。
このシャッターカーテン21は、左右に長尺な短冊状に形成されているスラット23が、長辺同士を上下に複数連結した構造とされている。
シャッターカーテン21は、シャッターケース15の下縁に接続される対向した左右一対のガイドレール25に、スラット23の両端部が挿入されて上下方向の移動が案内される。シャッターカーテン21は、巻取部19によって巻き上げ,巻き戻しが行われることで、昇降、すなわち開口部13の開閉が行われるようになっている。
本実施形態に係るシャッター用施解錠装置の構造は、図1に示すシャッターカーテン21の閉鎖時において、操作の行いやすい高さ位置の一つのスラット23に設けられる。ここで、「操作の行いやすい高さ位置」とは、例えば、施解錠の操作を操作者が立位で容易に行える高さであり、この高さは、シャッター装置に付設される電動操作スイッチや一般の照明機器の操作スイッチ等、各種スイッチの床面からの設置高さ約1200mmと同等の高さ、或いはそれよりも低い位置等である。
図2(a)は、図1に示したシャッターカーテン21の要部平断面図、(b)は、(a)のシャッターカーテン21を屋内から見た正面図である。
シャッター用施解錠装置の構造は、ガイドレール25と、シャッターカーテン21と、係合片27と、係合部29と、錠箱31と、裏板33と、カシメ固定具としてのリベット35とを主要な構成として有している。
ガイドレール25は、開口部13を挟んで左右一対が建物躯体に固定されて上下方向に垂直となって延在する。ガイドレール25の対向面には、シャッターカーテン端縁37を挿入してガイドする上下方向に延在するガイド溝が形成される。
シャッターカーテン21は、長尺のスラット23の長辺同士を連結して、巻取部19に巻き取り可能な面状に形成される。シャッターカーテン21は、スラット23の長尺の方向の両端部(シャッターカーテン端縁37)がガイドレール25にガイドされる。
係合片27は、スラット屋内面39の両端部にそれぞれ固定された係合片ユニット41に設けられている。係合片27は、ガイドレール25内に設けられる係合部29に係合する。左右の係合片ユニット41のそれぞれには、連結杆43が接続される。左右の連結杆43は、スラット屋内面39の略中央部に固定された錠箱31に接続される。連結杆43は、長手方向の途中部分が、支持部材45により摺動自在となってスラット23に支持される。
なお、錠箱31の位置は、スラット23の幅方向中央でなくてもよい。例えば開口部13の構成としてサッシ枠やガラス戸等などがあれば、それを避けた位置に取り付けられる。例えば自動ドアの外側にシャッターカーテン21が配置されるなどの場合にも、自動ドア越しに錠箱31に手が届くような位置とされる。従って、錠箱31の取り付け位置は、スラット23の長手方向の中央でも良いし、左右いずれかの端のほうでも良い。
図3(a)は、施錠時の係合片27及び係合部29の平断面図、(b)は、(a)の正面図である。
係合片ユニット41は、固定基板47がスラット23の両端部のスラット屋内面39に固定される。固定基板47には、筒状のガイド部材49が固定される。ガイド部材49は、スライド部材51(図7)をスラット23の長手方向に沿って摺動自在にガイドする。スライド部材51には、上記の係合片27が連結される。スライド部材51は、ガイド部材49の内方に設けられた圧縮コイルばね等の付勢部材53により、係合片27を常に突出させる方向に付勢される。スライド部材51は、連結部材55を介して、連結杆43と連結される。
係合片27は、略短冊板状に形成される。係合片27の基端は、略ヘ字状に折曲形成される。係合片27の先端は、櫛歯状に形成された爪部57とされており、係合片27の基端に対して幅広に形成されるとともに、板面に対して略直角となるように略L字状に折曲形成されている。
固定基板47の一側縁には、ガイドスロープ59が配設されている。スライド部材51が摺動すると、スライド部材51に支持されている係合片27は、爪部57の折曲部分がガイドスロープ59に当接する。これにより、係合片27は、摺動に伴い、ガイドスロープ上を移動し、このガイドスロープ59によって爪部57がスラット屋内面39に対して離脱する方向に案内されて揺動しながら移動するようになっている。
係合部29は、ガイドレール25に設けられ、係合片27が両端部より進出した際に係合片27が係合される。各ガイドレール25の奥方には、垂直な内壁面である底面部が位置する。この底面部に、係合部29が設けられる。係合部29は、矩形状の基板の垂直な両側縁に、この基板に対して突出するようにそれぞれ設けられており、連続した複数の櫛歯状に形成されている。
図4は、図2に示したシャッター用施解錠装置の構造の分解斜視図、図5は、図2に示したシャッター用施解錠装置の構造の拡大平断面図、図6は、シャッター用施解錠装置の構造の解錠時の要部正面図である。
錠箱31は、スラット23の厚み方向が薄い扁平な直方体で形成した筐体を有する。錠箱31は、筐体の屋内側の表面に、操作部として回転軸と摘み部分とで構成されるサムターン61が設けられる。サムターン61の裏面には、図5に示すように、凹部63が形成される。一方、筐体の表面には、サムターン61の凹部63に係合する凸部65が設けられる。サムターン61は、凹部63が凸部65に係合することにより、施錠位置と解錠位置とでクリック感が生じるように構成されている。
サムターン61は、連動連結機構を介して左右の進退杆71に連結される。この連動連結機構は例えばピニオンとラックの組み合わせである。本実施形態のサムターン61は、図6に示すように回転軸にピニオン67が固定される。筐体には、ピニオン67を上下で挟んで一対のラック69が噛合している。ラック69は、筐体の左右から突出する一対の進退杆71の基端にそれぞれ形成されている。これにより、錠箱31では、サムターン61が回動操作されると、左右の進退杆71が筐体から進退する。
また、錠箱31には、図6に示すようにねじりコイルばね72が配設される。ねじりコイルばね72は、一端が筐体、他端が進退杆71に係止される。ねじりコイルばね72は、進退杆71を進出位置または後退位置のいずれか一方に切り替えて付勢する。
筐体の左右から突出する進退杆71は、それぞれが連結杆43に連結される。従って、シャッター用施解錠装置73は、サムターン61を回動操作することにより、スラット23の両端部に設けられた係合片ユニット41から係合片27を進退させ、ガイドレール25に設けられた係合部29に係合できる。シャッターカーテン21は、係合片27が係合部29に係合することにより、施錠され、係合片27が係合部29から係合解除されることにより解錠される。
裏板33は、錠箱31とスラット23との間に設けられ、錠箱31が螺着される部材となる。裏板33には、この裏板33を位置決めするための切欠または透孔75が形成されている。切欠または透孔75は、スラット屋内面39に設けられた取付位置指標77を透視可能とする。本実施形態において、切欠または透孔75は、裏板33の中心位置に位置し、二対の対角が垂直線上と水平線上にそれぞれ配置される菱形の透孔75である。
裏板33には、錠箱31の筐体を固定するための複数の螺合部79が形成される。シャッター用施解錠装置の構造では、裏板33が、スラット23の屋内面に平行に接して固定される。螺合部79は、裏板33のスラット23と反対側の裏板表面から屋内に向かって突出して形成される。螺合部79は、透孔75を挟んで左右に一対が配置される。本実施形態の錠箱31は、スラット屋内面39に固定された裏板33の螺合部79に、固定ビス81、菊座金83を用いて螺着される。
裏板33には、一対の螺合部79のさらに外側に、透孔75を中心に左右一対の仮固定部材85が設けられている。本実施形態において、仮固定部材85は、両面粘着テープである。両面粘着テープは、背面の剥離紙をはがすことにより裏板33をスラット屋内面39に仮止め可能とする。
一対の仮固定部材85のさらに外側には、透孔75を中心に左右一対のカシメ固定具固定用孔としてのリベット固定用孔87が穿設されている。リベット固定用孔87は、スラット23に穿設される貫通孔88とともに貫通したリベット35により裏板33をスラット屋内面39に固定する際に使用される。また、この裏板33に穿設されたリベット固定用孔87は、スラット屋内面39に穴開けする際の位置出し穴としても利用される。つまり、裏板33は、スラット屋内面39に貫通孔88を開ける際の位置出し治具としても利用される。
また、錠箱31は、筐体の左右に、「カギしまる」、「カギあく」等の標示が付される。また、サムターン61の表面には、その向きが判別可能となるように、一端に矢印が刻印あるいは着色印刷によって付されている。これにより、錠箱31は、サムターン61の回転位置,向きが施錠または解錠のいずれかであることが容易に視認できるようになっている。
本実施形態において、螺合部79は、雌ねじを有する所謂バーリングタップである。従って、錠箱31は、このバーリングタップに、固定ビス81を用いて螺着されることで、裏板33を介してスラット屋内面39に固定される。
リベット35は、図5に示すように、スラット23及び裏板33を貫通して裏板33をスラット23の屋内面に固定する。リベット35は、リベッターに装着し、スラット屋外面89からスラット23及び裏板33の貫通孔88及びリベット固定用孔87に挿通した後、引き抜きピンをリベッターにより引き抜き切断する。これにより、裏板表面で変形させた膨出部91と、スラット屋外面89の小径で厚みの薄い頭部とによりスラット23と裏板33とが挟着固定される。
シャッター用施解錠装置の構造は、図6に示すように、錠箱31のサムターン61が解錠位置に回転されているとき、筐体に対して進退杆71を後退させている。サムターン61に固定されるピニオン67は、上下に配置された左右の進退杆71のラック69に噛合している。進退杆71は、解錠状態において、進退ストロークSの後退位置に配置されている。
図7(a)は、解錠時の係合片27及び係合部29の平断面図、(b)は、(a)の正面図である。
シャッター用施解錠装置の構造は、解錠状態で係合片ユニット41の係合片27がスラット23の両端部から後退位置で配置され突出しない。従って、シャッターカーテン21は、係合片27が、ガイドレール25の係合部29と干渉することなく、自由な昇降が可能となる。
図8は、シャッター用施解錠装置の構造の施錠時の要部正面図である。
一方、シャッター用施解錠装置の構造は、サムターン61が施錠方向(図8の反時計回り方向)に回転操作されると、ピニオン67に噛合した上下一対のラック69がスラット23の両端部に向かって移動する。これにより、錠箱31は、一対の進退杆71が筐体の左右から進出される(図3参照)。進退杆71が進出されることにより、左右の連結杆43が左右それぞれの係合片ユニット41のスライド部材51を押圧する。
係合片ユニット41は、スライド部材51が押圧されることにより係合片27をスラット23のそれぞれの端部から進退ストロークSで突出する。係合片27は、突出する過程でガイドスロープ59に当接する。これにより、係合片27は、摺動に伴い、ガイドスロープ上を移動し、このガイドスロープ59によって爪部57がスラット屋内面39に対して離脱する方向に案内されて揺動しながら移動する。その結果、図3に示したように、爪部57は、屋内に向かって揺動し、係合部29の櫛歯形状に屋外側から係合する。これにより、シャッター用施解錠装置の構造は、シャッターカーテン21の昇降が規制され、開口部13を閉鎖した施錠状態となる。
次に、本実施形態に係るシャッター用施解錠装置の構造の取付方法における手順を説明する。
図9は、取付位置指標77の罫書き工程の説明図である。
本実施形態に係るシャッター用施解錠装置の構造の取付方法は、大別して取付位置指標77の罫書き工程と、裏板33の位置決め工程と、リベット固定用の穴開け工程と、裏板固定工程と、錠箱螺着工程とからなる。
取付位置指標77の罫書き工程は、長辺同士を連結してシャッターカーテン21を構成する複数のスラット23の内、長尺の方向の両端部に進退自在な係合片27が設けられたスラット23の屋内面に、スラット23の端部から所定の距離Lの取付位置指標77を罫書く。取付位置指標77は、例えば、スラット23の端部からの距離を決めて(例えば長手方向の中央など)メジャー等で測り、罫書き針や罫書きペン78等を用いて垂直線にて罫書く。なお、ここでの垂直線とは、スラット23の長手方向に直交する線である。
図10は、裏板33の位置決め工程の説明図である。
裏板33の位置決め工程は、裏板33に形成された切欠または透孔75を介して、取付位置指標77を目視しながら裏板33を取付位置指標77に対して位置決めする。裏板33は、切欠や透孔75が例えば菱形穴で形成されることにより、垂直線の取付位置指標77に対して上下の対角を合わせることで、所定位置で水平垂直方向が同時に位置決め可能となる。
位置決めされた裏板33は、裏板33の背面に設けられた仮固定部材85によりスラット屋内面39に仮固定される。これにより、裏板33は、菱形穴の透孔75等を介して取付位置指標77を目視して裏板33を位置決めすると同時に、裏板33に設けられた仮固定部材85により裏板33をスラット23の屋内面に仮固定することができる。仮固定部材85は、裏板33の背面に予め固定した両面粘着テープとすることができる。
図11は、リベット固定用の穴開け工程の説明図である。
リベット固定用の穴開け工程は、裏板33に穿設されているリベット固定用孔87をガイドとして、屋内からドリルを用いて、図11中矢線で示す方向でスラット23に貫通孔88を開け、裏板33とともに貫通するスラット23に開けられるリベット固定用の連通孔を形成する。この際、裏板33は、リベット固定用孔87の穴開け治具として利用されることになる。
裏板固定工程は、屋外からスラット23及び裏板33の貫通孔88及びリベット固定用孔87に挿通したリベット35で、粘着テープ85にて仮固定されている裏板33をスラット屋内面39に本固定する。作業者は、この時のみシャッターカーテン21の屋外側に回り作業を行う。リベット固定は、リベッターに装着したリベット35をスラット屋外面89からスラット23及び裏板33の貫通孔88及びリベット固定用孔87に挿通した後、リベット35の引き抜きピンをリベッターにより引き抜き切断する。これにより、図5に示しように、裏板表面で変形させた膨出部91と、スラット屋外面89の小径で厚みの薄い頭部とによりスラット23と裏板33とが挟着される。
錠箱螺着工程は、再び作業者がシャッターカーテン21の屋内に回り、裏板33に設けられた螺合部79に、錠箱31を螺着する。錠箱31の螺着は、裏板33に形成されているバーリングタップの雌ねじよりなる螺合部79に、錠箱31を貫通したビス81を螺合することにより行う。これにより、錠箱31の固定が完了する。
次いで、錠箱31と係合片ユニット41を連結する。連結は、錠箱31の左右両端から突出している進退杆71の先端を連結杆43の基端(錠箱側端)に連結する。進退杆71と連結杆43の連結は、かしめなどにより行う。連結杆43の先端(係合片ユニット側端)は、係合片ユニット41の連結部材55に連結される。連結杆43と連結部材55の連結も、かしめなどにより行う。最後に連結杆43の途中位置に、連結杆43の摺動をガイドする支持部材45を取り付けてシャッター用施解錠装置73の組付けが完了する。
次に、既設の錠装置をシャッター用施解錠装置73と交換する手順を説明する。
既設の錠装置として、スラット23の両端部には既設の係合片が取り付けられている。この既設の係合片は、シャッターカーテン21の内側から、手動操作にて、それぞれをスライド突出させてガイドレール内の係合部29に係合させることで施錠状態とするものである。解錠時は、それぞれの既設の係合片を手動で後退させることになる。
この既設の錠装置をシャッター用施解錠装置73と交換するには、先ず、既設の錠装置を外す。既設の錠装置は、固定している上下2箇所のリベット35を抜去して外す。次に、上記した取付位置指標77の罫書き工程により取付位置指標77を罫書く。次いで、上記した裏板33の位置決め工程、リベット固定用の穴開け工程、裏板固定工程を経て裏板33を固定した後、係合片ユニット41をスラット23の両端部に取り付ける。次いで、連結杆43を係合片ユニット41に連結した後、連結杆43をガイドする支持部材45をスラット屋内面39に固定する。次いで、上記の錠箱螺着工程により錠箱31を螺着した後、錠箱31の進退杆71と連結杆43とを連結して、交換が完了する。
次に、上記した構成の作用を説明する。
本実施形態に係るシャッター用施解錠装置の構造では、サムターン61を備えた錠箱31が、スラット屋内面39に取り付けられる。錠箱31は、サムターン61を回転操作することにより、スラット23の両端部から係合片27を進退させることができる。従って、シャッター用施解錠装置の構造は、屋内側からの一箇所の操作でスラット23の左右両端にそれぞれ設けられた係合片27をガイドレール25の係合部29に係合・係合解除できる。このため、間口幅の大きい、例えば4m幅などのシャッター装置11においても施解錠の操作性を向上させることができる。
なお、退室時における店舗、倉庫等の施錠は、別途設けられた出入口の外錠により行う。また、シャッター装置11が多連(連装構成)である場合には、1つのシャッターカーテン21のみに外錠を設け、他のシャッターカーテン21には本発明に係るシャッター用施解錠装置の構造が設けられることになる。
シャッター用施解錠装置の構造は、裏板33を介して錠箱31をスラット23に固定するので、錠箱31は、スラット23へ直接ビス固定されない。本発明のシャッター用施解錠装置の構造では、スラット屋外面89からシリンダ錠や台座部品等の突出部品が排除され、表出するのは小径なリベット35の頭部のみとなるので、シャッターカーテン21の意匠性が損なわれなくなる。
また、スラット屋外面89から鍵孔が無くなるので、ピッキングなどの不正解錠を防止でき、防犯性を向上させることができる。
さらに、高価なシリンダ錠が不要となるので、シャッター装置11のコストを削減できる。また、合カギの管理も不要にすることができる。
そして、シャッター用施解錠装置の構造では、シリンダ錠の固定を行わないので、スラット23に大きな貫通孔を開ける作業が不要となる。このシャッター用施解錠装置の構造は、仮止め可能な裏板33を屋外側から固定する以外は、全てシャッターカーテン21の屋内側の作業で取付けできる。別言すると、裏板33を仮固定部材85で仮固定しているので、裏板33を支え持つ人員が不要となる。このため、シャッターカーテン21の表裏で台座部品や錠箱31を2人で支え持つ必要がなくなる。すなわち、シャッターカーテン21のほぼ屋内面のみで作業が行えるようになり、組付け作業が煩雑でなくなる。その結果、意匠性を向上させることができ、かつ組付け作業を容易に行うことができるようになる。
また、このシャッター用施解錠装置の構造では、スラット23の屋内面に、裏板33がリベット35により固定される。リベット35は、必要最小限の数、例えば2つが使用される。リベット35は、小径で厚みの薄い頭部がスラット屋外面89に表出するのみとなる。このため、従来のシリンダ錠や台座部品等の突出部品が表出するシャッターカーテンの外観に比べ、付設部品を格段に目立たなくすることができる。そして、リベット35に固定される裏板33は、スラット屋内面39に密着して固定できる。裏板33は、スラット屋内面39に密着させるため、錠箱31の取付面側となる裏板表面に、螺合部79が突設される。この螺合部79は、例えば屋内に向かって張り出し加工した筒部の内周に雌ねじを形成したバーリングタップや、屋内に向かって突出させたスタッドボルトとすることができる。シャッター用施解錠装置の構造は、この螺合部79を利用して錠箱31を固定できるので、スラット屋内面39からは、ほぼ錠箱31の厚み分のみを突出させて固定することができる。その結果、スラット屋外面89の見栄えを低下させずに、スラット屋内面39に固定される錠箱31の屋内側への突出距離を小さくできる。
また、このシャッター用施解錠装置の構造では、裏板33の取付位置を位置決めする際に、スラット23の端部から所定の距離に、取付位置指標77となる罫書き線が罫書かれる。裏板33は、この取付位置指標77に一致させれば、所定の位置に裏板33が配置される切欠または透孔75を有する。従って、裏板33を定規あるいは治具として使用し、切欠または透孔75を取付位置指標77に重ねて位置決めすることにより、スラット23の端部から所定の位置に、裏板33を簡単に位置決めできる。
この裏板33には、裏板33をスラット23に固定するためのリベット固定用孔87が穿設されている。従って、このリベット固定用孔87を利用してスラット23に開ける貫通孔88を穿設するためのガイド、すなわちドリルガイド穴とすることや、貫通孔88の位置を罫書くことができる。つまり、裏板33は、貫通孔88をスラット屋内面39に設けるための位置出し治具としても利用することができる。その結果、スラット23の端部から所望の位置に、裏板33を容易にかつ高精度に位置決めでき、裏板33の組付け誤差を抑制することができる。
本実施形態に係るシャッター用施解錠装置の構造の取付方法では、裏板33を介して錠箱31をスラット23に固定するので、錠箱31は、スラット23へ直接ビス固定されない。スラット屋外面89からシリンダ錠や台座部品等の突出部品が排除され、表出するのは小径で厚みの薄いリベット35の頭部が例えば2箇所のみとなるので、シャッターカーテン21の意匠性が損なわれなくなる。
シャッター用施解錠装置の構造の取り付けは、サムターン61を有した錠箱31のスラット23への固定が主な作業となる。錠箱31を固定するには、先ず、裏板33がスラット屋内面39に仮固定される。裏板33は、取付位置指標77に位置あわせされる。取付位置指標77は、作業者によりスラット23の端部から所定の距離で罫書かれる。裏板33は、この取付位置指標77に切欠または透孔75を重ねることにより位置決めされる。この際、位置決めされた裏板33を用い、裏板33に穿設されているリベット固定用孔87を利用してスラット23に貫通孔88を穴開け加工する。つまり、裏板33は、スラット23に開けられる貫通孔88を位置出しするための位置出し治具としても用いられる。スラット23に貫通孔88を穴開けする以前、あるいはスラット23に貫通孔88が穴開けされた後、裏板33はスラット屋内面39に例えば粘着テープ等により仮固定される。裏板33を仮固定した状態で、スラット屋外面89からリベット35がスラット23及び裏板33の貫通孔88及びリベット固定用孔87に挿通される。作業者は、リベッターによりスラット屋外面89からリベット35を固定し、スラット屋内面39に裏板33を固定する。錠箱31は、スラット屋内面39に固定された裏板33の螺合部79にビス等を用いて簡単に螺着することができる。
また、このシャッター用施解錠装置の構造の取付方法では、取付位置指標77に対して切欠や透孔75を重ね合わせて位置決めした裏板33を、仮固定部材85によりスラット屋内面39に仮固定することができる。具体的には、仮固定部材85をスラット屋内面39から僅かに浮かせた状態で取付位置指標77に対して位置合わせを行い、位置あわせ完了直後に、位置ずれが生じないようにして仮固定部材85を介して裏板33をスラット屋内面39に仮固定する。
これにより、裏板33に穿設されたリベット固定用孔87を用いてスラット23に貫通孔88を穴開け加工する際に、裏板33の位置ずれを抑制できる。また、リベット35をスラット屋外面89からスラット23及び裏板33に挿通する際の裏板33の仮固定を、粘着テープ等を別途用いずに容易に行うことができる。その結果、裏板33を1人で容易にスラット屋内面39に固定できる。
従って、本実施形態に係るシャッター用施解錠装置の構造によれば、意匠性を向上させることができ、かつ組付け作業を容易に行うことができる。
また、本実施形態に係るシャッター用施解錠装置の構造の取付方法によれば、シャッターカーテン21の意匠性を損ねることなく、かつシャッター用施解錠装置73を容易に組付けることができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、実施形態の各構成を相互に組み合わせることや、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
例えば上記の構成例では、螺合部79がバーリングタップである場合を説明したが、この他、螺合部は、裏板33に溶接固定したナットや、裏板33に基端を固定したスタッドボルトであってもよい。
また、上記の構成例では、操作部をサムターン61として構成し、回転操作によって操作を行う例を説明したが、その他にスライド摘みやレバーなどで構成して、スライド操作や揺動操作などで係合片を進退動作させる構成としてもよい。
さらに、上記の構成例では、カシメ固定具をリベット35にて構成する例を示したが、カシメ鋲やカシメナット等で構成することとしてもよい。例えば、カシメ鋲においても、表出する頭部の形状として、外形状や外径が小さく、且つ厚みの薄い形状が好ましく、また、カシメナットの場合では、雌ねじを構成でき、ビスやねじなどの汎用性のある締結部材を用い互いを固定することが可能となる。
さらに、上記の構成例では、仮固定部材85を両面粘着テープにて構成する例を示したが、仮固定部材はこれに限らず、例えば、裏板33の背面の所定箇所に予め粘着層を塗布などで形成し、その粘着層を覆う剥離紙を貼着して構成する例や、粘土等の粘着材にて粘着面を構成する例、スラットがスチール製である場合には磁性を有することから磁石,磁性体等にて構成させる等、裏板33とスラット屋内面39とが互いに仮固定状態となれば、いずれの構成としても良い。
また、上記の構成例では、シャッターカーテンに錠箱を固定する方法を説明したが、シャッター用施解錠装置の構造の取付方法は、シャッターカーテンを組み立てる、つまりスラット同士を上下方向に連結する以前の状態の単体のスラットに対して組み付けてもよい。
また、シャッター用施解錠装置の構造の取付方法において、既設のシャッター装置にシャッター用施解錠装置を新たに設ける場合には、ガイドレールを外し、レール内側に係合部を有したガイドレールを建物躯体側に組込み、シャッターカーテン側のスラットに係合片ユニットを取り付ければ良い。
13…開口部
21…シャッターカーテン
23…スラット
25…ガイドレール
27…係合片
29…係合部
31…錠箱
33…裏板
35…カシメ固定具(リベット)
39…スラット屋内面
61…操作部(サムターン)
73…シャッター用施解錠装置
75…透孔
77…取付位置指標
79…螺合部
85…仮固定部材
87…カシメ固定具固定用孔(リベット固定用孔)
88…貫通孔

Claims (5)

  1. 対向一対のガイドレールと、
    長尺のスラットの長辺同士を連結して前記長尺の方向の両端部が前記ガイドレールにガイドされるシャッターカーテンと、
    開口部を閉鎖した前記シャッターカーテンの操作しやすい高さの前記スラットの前記両端部から進退自在に設けられる一対の係合片と、
    前記ガイドレールに設けられ前記係合片が前記両端部より進出した際に前記係合片が係合される係合部と、
    前記係合片の設けられた前記スラットの屋内面に設けられ、操作部の操作により前記係合片を進退させる錠箱と、
    前記錠箱と前記スラットとの間に設けられ前記錠箱固定される裏板と、
    前記スラット及び前記裏板を貫通して前記裏板を前記スラットの屋内面に固定するカシメ固定具と、
    を具備するとともに、
    前記錠箱には、屋内側の表面にのみ前記係合片の進退操作を行うための前記操作部が配置されており、
    前記スラットには、該スラットの端部から所定の距離に位置して取付位置指標が設けられ、
    前記裏板には、前記錠箱にて覆われる位置に、前記スラットへ該裏板を取り付ける際の前記取付位置指標を透視可能とし該取付位置指標と重ねられる透孔が設けられており、
    前記スラットの端部から所定の位置に位置決めされる前記裏板に穿設されており、前記スラットの屋内面に平行し密着して前記裏板を固定する際に前記スラットを貫通する前記カシメ固定具の挿通のガイドとなるカシメ固定具固定用孔を備え、
    前記裏板の前記スラットと反対側の裏板表面には、前記錠箱に覆われる位置に、前記錠箱を螺着する螺合部が屋内に向かって突出して形成されることを特徴とするシャッター用施解錠装置の構造。
  2. 請求項1記載のシャッター用施解錠装置の構造であって、
    前記取付位置指標は罫書きによる垂直線よりなり、
    前記透孔は前記取付位置指標の垂直線に合わせられる上下に対角を備える菱形孔とされることを特徴とするシャッター用施解錠装置の構造。
  3. 請求項1または2記載のシャッター用施解錠装置の構造であって、
    前記裏板には、該裏板を前記スラットの屋内面に密着した状態で仮固定とする仮固定部材が設けられていることを特徴とするシャッター用施解錠装置の構造。
  4. 長辺同士を連結してシャッターカーテンを構成する複数の長尺なスラットの内、前記長尺の方向の両端部に進退自在な係合片が設けられた前記スラットの屋内面に、前記スラットの端部から所定の距離の取付位置指標を設ける工程と、
    裏板に形成された切欠または透孔を介して前記取付位置指標を目視して前記裏板を前記取付位置指標に対して位置決めする工程と、
    前記裏板に穿設されているカシメ固定具固定用孔をガイドとして屋内から前記スラットに貫通孔を開ける工程と、
    前記貫通孔及び前記カシメ固定具固定用孔に挿通したカシメ固定具で前記裏板をスラット屋内面に固定する工程と、
    前記裏板に設けられた螺合部に、錠箱を螺着する工程と、
    を含むことを特徴とするシャッター用施解錠装置の構造の取付方法。
  5. 請求項4記載のシャッター用施解錠装置の構造の取付方法であって、
    前記透孔を介して前記取付位置指標を目視して前記裏板を位置決めすると同時に、前記裏板に設けられた仮固定部材により前記裏板を前記スラットの屋内面に仮固定する工程を含むことを特徴とするシャッター用施解錠装置の構造の取付方法。
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