まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、パチンコ遊技機を正面から見た正面図である。図2は、主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。尚、以下において、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を背面(後方)側として説明する。尚、本実施例におけるパチンコ遊技機1の前面とは、該パチンコ遊技機1にて遊技を行う遊技者と対向する対向面である。
図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(以下、遊技機と略記する場合がある)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレール2bによって囲まれた正面見略円形状の遊技領域10が形成されている。この遊技領域10には、遊技媒体としての遊技球が打球発射装置(図示略)から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠3には、ガラス窓50aを有するガラス扉枠50が左側辺を中心として回動可能に設けられ、該ガラス扉枠50により遊技領域10を開閉できるようになっており、ガラス扉枠50を閉鎖したときにガラス窓50aを通して遊技領域10を透視できるようになっている。
図1に示すように、遊技盤2は、ベニヤ板等の非透光性部材にて正面見略四角形状に構成され、前面である遊技盤面に障害釘(図示略)やガイドレール2b等が設けられた盤面板にて構成されている。尚、本実施例では、遊技盤2はベニヤ板にて構成されていたが、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透明な合成樹脂材にて形成され、前面である遊技盤面に障害釘(図示略)等が植設される盤面板(図示略)と、該盤面板の背面側に一体的に取り付けられるスペーサ部材(図示略)と、から構成されていてもよい。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域10の右側下部位置)には、第1特別図柄表示器4Aと、第2特別図柄表示器4Bとが設けられている。第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、変動表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示または可変表示ともいう)される。例えば、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を変動表示する。尚、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。
以下では、第1特別図柄表示器4Aにおいて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示器4Bにおいて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域10の中央付近には、演出表示装置5が設けられている。演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示器4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示器4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄が変動表示される。この演出図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含まれる。
一例として、演出表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rが配置されている。特図ゲームにおける変動表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて、演出図柄の変動表示結果となる確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、変動表示結果となる確定演出図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。尚、例えば特別図柄や演出図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、演出図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して変動表示を終了させることである。
「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される演出図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。演出図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。尚、演出図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
演出表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや演出図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。本実施例では、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の白色表示とし、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を同様に丸型の白色表示とする。
図1に示す例では、第1特別図柄表示器4A及び第2特別図柄表示器4Bの上方位置に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。
演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の球受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)としての第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。尚、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方位置には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。尚、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。従って、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
第2保留表示器25Bの上方位置には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(変動表示)する。このような普通図柄の変動表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の球受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域10の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられており、さらに遊技領域10の周辺部には、演出用LED9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域10における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域10に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置(図示略)が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域10の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、発射装置(図示略)へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検出するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検出するコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。例えば、コントローラセンサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組合せた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下動作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下動作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者による押下動作を検出するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。パチンコ遊技機1では、遊技領域10に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の変動表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の変動表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の変動表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示器4Aによる特図ゲームが開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームが開始される。
第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の変動表示を開始させた後、特図変動時間としての変動表示時間が経過すると、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「ハズレ」となる。尚、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されるようにしても良く、これら所定表示結果としての所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示される場合には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御すれば良い。
特図ゲームでの変動表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。
本実施例におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。尚、小当り図柄を停止表示する場合には、例えば、「2」の数字を示す特別図柄を小当り図柄とすれば良い。尚、第1特別図柄表示器4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として「3」、「5」、「7」の数字を示す大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「16」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。尚、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドのうち、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となるラウンドは、通常開放ラウンドともいう。一方、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となるラウンドは、短期開放ラウンドともいう。
尚、小当り図柄(例えば「2」の数字)を停止表示する場合にあっては、これら小当り図柄が確定特別図柄として導出された後に、特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御すれば良い。具体的に小当り遊技状態では、例えば、上記した、実質的には出球(賞球)が得られない短期開放大当り状態と同様に特別可変入賞球装置7において大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる可変入賞動作を実行すれば良い。
演出表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rでは、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、演出図柄の変動表示が開始される。そして、演出図柄の変動表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける確定演出図柄の停止表示により変動表示が終了するまでの期間では、演出図柄の変動表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
ここで、リーチ状態とは、演出表示装置5の表示領域にて停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する演出図柄(例えば「7」の英数字を示す演出図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの演出図柄表示エリア(例えば「中」の演出図柄表示エリア5Cなど)では演出図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける全部または一部で演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動速度を低下させたり、演出表示装置5の表示領域に演出図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、演出図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、演出図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、演出図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。尚、リーチ演出には、演出表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L,8Rによる音声出力動作や、演出用LED9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、変動表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示結果は、変動表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄のうち「3」の数字を示す大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」ともいう)となる確定演出図柄が停止表示される。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として非確変大当り組合せを停止表示しても良い。
通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)となる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)の確定演出図柄が停止表示される演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」(「通常大当り」ともいう)の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)を停止表示しても良い。「非確変」の大当り種別で変動表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御(時短制御)が行われる。時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。尚、時短制御では、後述するように普通図柄の当選頻度が高められて、普通可変入賞球装置6Bへの入賞頻度が高められる、いわゆる電チューサポートが実施される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態などとは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄のうち、「5」、「7」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として確変大当り組合せを停止表示しても良い。確変大当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が「7」である演出図柄が、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。確変大当り組合せを構成する図柄番号が「7」である演出図柄は、確変図柄と称される。特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合に、演出図柄の変動表示結果として、通常大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。
確定演出図柄が通常大当り組合せであるか確変大当り組合せであるかにかかわらず、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。尚、本実施例では、「確変」の大当り種別のうち、確定特別図柄として「5」、「7」の変動表示結果にて「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。
これら確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて変動表示結果(特図表示結果)が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に変動表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したときに、終了すればよい。尚、時短制御と同様に、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば時短回数と同じ100回や、時短回数とは異なる90回)の特図ゲームが実行されたときに、確変制御を終了してもよい。また、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたときに、確変制御を終了してもよい。
時短制御が行われるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御(電チューサポート制御)が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組合せられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御がともに行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。また、確変制御が行われる遊技状態は、確変状態あるいは高確状態ともいう。確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。尚、本実施例では制御される遊技状態としては設定されていないが、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。また、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態のみを、特に「確変状態」ということもあり、高確低ベース状態とは区別するために、時短付確変状態ということもある。一方、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態(高確低ベース状態)は、高確高ベース状態と区別するために、時短なし確変状態ということもある。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御や時短制御及び高開放制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。通常状態以外の遊技状態において時短制御や確変制御の少なくともいずれかが行われるときには、特図ゲームが頻繁に実行可能となることや、各回の特図ゲームにおける変動表示結果が「大当り」となる確率が高められることにより、遊技者にとって有利な状態となる。大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態は、特別遊技状態とも称される。
尚、小当り図柄を停止表示する場合にあっては、前述した小当り遊技状態に制御した後には、遊技状態の変更が行われず、変動表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御すれば良い。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81,82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、演出表示装置5、スピーカ8L,8R及び演出用LED9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、演出表示装置5における表示動作や、スピーカ8L,8Rからの音声出力動作の全部または一部、演出用LED9などにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L,8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、演出用LED9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23、アウト球スイッチ24からの検出信号を伝送する配線が接続されている。尚、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23、アウト球スイッチ24は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示器4A、第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば、演出図柄の変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを示す変動パターン指定コマンドや、演出表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L,8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、演出用LED9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(ReadOnlyMemory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(RandomAccessMemory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(CentralProcessingUnit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Outputport)105と、を備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
また、本実施例では、演出表示装置5は遊技盤2よりも背面側に配設され、該遊技盤2に形成された開口2cを通して視認できるようになっている。尚、遊技盤2における開口2cには枠状のセンター飾り枠51が設けられている。また、遊技盤2の背面と演出表示装置5との間には演出ユニット(図示略)が設けられており、演出制御基板12には、この演出ユニット(図示略)に設けられる各種モータ、ソレノイド、センサ、発光ダイオード(LED)等の複数の電子部品が接続されている。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。尚、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR4といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部(図示略)に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普図表示結果判定用の乱数値MR4を用いて普通図柄の変動表示態様を決定し、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の変動表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる。これらの一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能とする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する。該始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部に設けられた特図プロセスフラグの値に応じた処理のいずれかを選択して実行する。
始動入賞処理では、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bによる第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を抽出して、第1始動入賞である場合には、第1特図保留記憶部における空きエントリの最上位に格納し、第2始動入賞である場合には、第2特図保留記憶部における空きエントリの最上位に格納する。
特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部に記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示結果に対応して、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄やハズレ図柄のいずれか)が設定される。
変動パターン設定処理には、変動表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。
特別図柄通常処理や変動パターン設定処理により、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄や特別図柄及び演出図柄の変動表示時間を含む変動パターンが決定される。すなわち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を用いて、特別図柄や演出図柄の変動表示態様を決定する処理を含んでいる。
特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われる。
大当り開放前処理には、変動表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。大当り終了処理には、演出表示装置5やスピーカ8L,8R、演出用LED9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定(確変フラグや時短フラグのセット)を行う処理などが含まれている。
尚、大当り終了処理においては、遊技制御バッファ設定部(図示略)に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して、大当り種別が「非確変大当り」、「確変大当り」のいずれであったかを特定する。そして、特定した大当り種別が「非確変大当り」ではないと判定された場合には、確変制御を開始するための設定(確変フラグのセット)を行う。また、特定した大当り種別が「非確変大当り」である場合には、時短制御を開始するための設定(時短フラグのセットと時短制御中に実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(本実施例では「100」)を時短回数カウンタにセット)を行う。
次に、図3〜図12に基づいて、遊技機用枠3における遊技領域10の左右側辺に設けられるサイドレンズユニットについて説明する。図3は、サイドレンズユニットの構造を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。図4は、サイドレンズユニットの構造を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。図5は、(A)インナーレンズを示す正面図、(B)インナーレンズを示す背面図である。図6は、(A)インナーレンズを示す左側面図、(B)インナーレンズを示す右側面図である。図7は、(A)はインナーレンズの要部を斜め前から見た状態を示す斜視図、(B)はインナーレンズの要部を斜め後ろから見た状態を示す斜視図である。図8は、演出用LEDと第1突出部との位置関係を示す概略図である。図9は、図8のA−A断面図である。図10は、図9のE部分の拡大図である。図11は、(A)は図8のB−B端面図、(B)は図8のC−C端面図、(C)は図8のD−D端面図である。図12は、第1突出部、第2突出部、外リブ及び内リブにおける導光態様を示す断面図である。図13は、(A)は透光部と第1突出部との位置関係を示す説明図、(B)は第1突出部及び第2突出部を直線状に展開した状態を示す展開断面図である。図14は、(A)は透光部との発光態様を示す説明図、(B)はアウターレンズを示す縦断面図である。図15は、(A)は本発明の変形例としての第1突出部を示す説明図、(B)は平面図である。
尚、左右のサイドレンズユニット300L,300Rは、完全な左右対称形状ではないが、基本的な構成はほぼ同様であるため、以下においては、右側のサイドレンズユニット300Rについて説明し、左側のサイドレンズユニット300Lについての詳細な説明は省略することとする。
図3及び図4に示すように、サイドレンズユニット300Rは、第1部材としてのインナーレンズ301と、インナーレンズ301の背面側に設けられる発光手段としての演出用LED9が前面に複数設けられたLED基板302と、インナーレンズ301の前面側に設けられる第2部材としてのアウターレンズ303と、インナーレンズ301の前面における上段、中段、下段それぞれに取り付けられる光拡散部材としての内部レンズ304H、304C,304Lと、を主に有する。
インナーレンズ301及びアウターレンズ303は、ガラス扉枠50を構成するベース部材50bの前面側に配置され、LED基板302はベース部材50bの背面側に配置される。内部レンズ304H、304C,304Lは、ネジN2によりそれぞれインナーレンズ301の前面に取り付けられる。内部レンズ304H、304C,304Lが取り付けられたインナーレンズ301とアウターレンズ303とは、複数のネジN1(図3及び図4では1本のネジN1のみ表示し、他のネジの図示は省略している)により一体化される。そして、LED基板302の背面側から取付孔305に取り付けられベース部材50bに形成される孔部305a〜305cに挿通された複数のネジN3が螺入されることで、ベース部材50bを挟んでLED基板302と一体化された状態でベース部材50bに取り付けられている。
ベース部材50bは、非透光性を有する合成樹脂材にて形成されており、各演出用LED9に対応する位置には、複数の丸孔306と、複数の長孔307と、略J字型をなす複数の長溝308H,308C,308Lと、がそれぞれ形成されており、各演出用LED9からの光を前方に透過させることができるようになっている。尚、各長溝308H,308C,308Lは、長溝308a,308b,308cにて構成されている(図3及び図4参照)。
図3〜図7に示すように、インナーレンズ301は、透光性を有する合成樹脂材にて、ガラス扉枠50の右側辺に沿うように上下方向に延びる略棒状に延設され、横断面略山型をなすように前面側に膨出し背面側に開口する箱状に形成され、前面の上段、中段、下段位置には、正面視略U字形をなす平面部310L,310C,310Hがそれぞれ凹設されている。各平面部310L,310C,310Hにおける二股部に挟まれた位置には、正面視縦長の壁部311L,311C,311Hが、前方に突出するように各平面部310L,310C,310Hから立設されている。尚、平面部310L,310C,310Hは、ベース部材50bの前面に対し平行をなす垂直面とされている。
各平面部310L,310C,310Hの前面における各壁部311L,311C,311H各々の近傍位置には、正面視略U字形をなす板状の第1突出部320H,320C,320Lが立設されており、該第1突出部320H,320C,320Lは、各壁部311L,311C,311Hの外側面に沿うように立設されている。また、各第1突出部320H,320C,320Lは、図7(A)に示すように、互いに隙間を隔てて立設された複数(本実施例では3つ)の突出板320a,320b,320cにて構成されている。
また、各平面部310L,310C,310Hの背面における各第1突出部320H,320C,320Lに対応する位置には、背面視略U字形をなす板状の第2突出部321H,321C,321Lが立設されている。また、各第2突出部321H,321C,321Lは、図7(B)に示すように、各突出板320a,320b,320cに対応する位置に互いに隙間を隔てて立設された複数(本実施例では3つ)の突出板321a,321b,321cにて構成されている。
このように、第1突出部320H,320C,320Lが各突出板320a,320b,320cにて構成され、また、各第2突出部321H,321C,321Lが突出板321a,321b,321cにて構成されていることで、一つの長い板状部にて第1突出部320H,320C,320Lや第2突出部321H,321C,321Lを形成する場合に比べて、成型時等において金型から離型させやすくなるため、破損しにくくなる。
尚、本実施例では、第1突出部320H,320C,320Lが各突出板320a,320b,320cにて構成され、また、各第2突出部321H,321C,321Lが突出板321a,321b,321cにて構成されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、一つの長い板状部にて第1突出部320H,320C,320Lや第2突出部321H,321C,321Lにて形成されていてもよい。
図7(A)〜図10に示すように、各第1突出部320H,320C,320Lの外側面及び内側面には、直角三角形状をなす補助部としての外リブ部340及び内リブ部341が複数個所に立設されている。これら外リブ部340及び内リブ部341は、第1突出部320H,320C,320L及び平面部310L,310C,310Hに一体的に形成されており、斜辺が基部側の平面部310L,310C,310Hからアウターレンズ303側に向けて漸次突出板320a,320b,320c側に近づくように傾斜しており、突出板320a,320b,320cの先端近傍まで延設されている。
外リブ部340及び内リブ部341は、突出板320a,320b,320cを挟んで互いに対向する位置に、該突出板320a,320b,320cに対し略直交するように立設されているため、平面部310L,310C,310Hから前方に突出するように立設された突出板320a,320b,320cを内側と外側とから支えるように補強している。
尚、本実施例では、外リブ部340及び内リブ部341は、突出板320a,320b,320cを挟んで互いに対向する位置に、該突出板320a,320b,320cに対し略直交するように立設されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、外リブ部340と内リブ部341とは互いに対向しない位置に配設されていてもよいし、突出板320a,320b,320cに対し略直交するように立設されていなくてもよい。
また、本実施例では、外リブ部340及び内リブ部341は、演出用LED9に対応する位置以外の箇所にも複数形成されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも演出用LED9に対応する位置に形成されていれば、他の箇所に配設されていなくてもよい。
また、本実施例では、外リブ部340及び内リブ部341は、それぞれ複数個所に部分的に形成されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、突出板320a,320b,320cの周囲に全体にわたり連続して形成されていてもよい。
また、本実施例では、外リブ部340及び内リブ部341は、各突出板320a,320b,320cの端部寄りに形成されていたため、金型から離型する際において脆弱な箇所である端部側が破損しにくくなる。
インナーレンズ301の背面(裏面)には、図4や図5(B)に示すように凹凸状に形成されており、演出用LED9からの光を透過する際に光が拡散されるようになっている。また、第2突出部321H,321C,321Lに対応する平面部310L,310C,310Hの背面には半球状の凸部が(図10参照)が複数形成されており、第2突出部321H,321C,321Lを介して内部を導光する光を前方に向けて反射する反射部345を形成している。
内部レンズ304H、304C,304Lは、透光性を有する合成樹脂材にて、正面視略U字形を有し、横断面略山型をなすように前面側に膨出し背面側が開口する箱状に形成されており、インナーレンズ301に取り付けられたときに、各平面部310L,310C,310Hの前面側を被覆可能に形成されている。内面には、主に第1突出部320H,320C,320Lから出射された光を透過して前方に出射させる際に光を拡散するための凹凸状の光拡散部346(図11参照)が形成されている。
尚、本実施例では、図8に示すように、内部レンズ304H、304C,304Lにおける透光部347は、第1突出部320H,320C,320Lに対応する正面視略U字形をなす帯状の領域(図8中の網点領域)のみとされ、他の領域は、表面または裏面に塗装が施されるなどして非透光部とされている。
アウターレンズ303は、透光性を有する合成樹脂材にて、ガラス扉枠50の右側辺に沿うように上下方向に延びる略棒状に延設され、横断面略山型をなすように前面側に膨出し背面側に開口する箱状に形成され、インナーレンズ301に取り付けられたときに、各内部レンズ304H、304C,304L及びインナーレンズ301の前面側を被覆するようになっている。尚、インナーレンズ301の背面(裏面)はほぼ平坦面にて形成され、凹凸形状の光拡散部はほとんど形成しないことで、前面側から見たときの見栄えがよくなるようにしている。
このように、透光性を有する合成樹脂材にて形成されるアウターレンズ303は、背面側からの光を透過するため、各演出用LED9に対応する位置を含む全ての領域が発光部とされる。特に本実施例では、図14に示すように、各内部レンズ304H、304C,304Lに対応する位置、つまり、第1突出部320H,320C,320Lに対応する領域が、第1突出部320H,320C,320Lから出射される光により発光する発光部360H,360C,360Lとされている。
次に、平面部310L,310C,310H、第1突出部320H,320C,320L及び第2突出部321H,321C,321L、外リブ部340及び内リブ部341の詳細について説明する。尚、以下の説明においては、中段の平面部310C、第1突出部320C、第2突出部321C、外リブ部340及び内リブ部341についてのみ説明し、上段及び下段の平面部310H,310L、第1突出部320H,320L及び第2突出部321H,321L、外リブ部340及び内リブ部341については中段とほぼ同様に構成されているため説明を省略する。
図3及び図4に示すように、内部レンズ304H、304C,304Lが取り付けられたインナーレンズ301とアウターレンズ303とを一体化した状態で、ベース部材50bの前面に取り付けるとき、図12及び図13(B)に示すように、第2突出部321Cの先端部、つまり後端部がベース部材50bに形成された長溝308Cの長溝308a,308b,308cにそれぞれ挿入(嵌合)される。これにより、各突出板321a,321b,321cの後端面BLの一部が各演出用LED9の対向位置に配置される。つまり、後端面BLは、各演出用LED9に対応する対応位置に形成され、演出用LED9からの光が入射される入射面とされている。尚、後端面BLは、平面部310C及びLED基板302に対し平行をなしている。
よって、第2突出部321Cがインナーレンズ301とアウターレンズ303のベース部材50bに対する位置決め手段を構成するため、他の位置決め手段を形成する必要がないので構造が簡素化されるとともに、演出用LED9との位置ずれが防止される。また、第2突出部321Cを演出用LED9に極力近づけることができるので、演出用LED9からの光を効率よくインナーレンズ301内に入射させることができる。
また、各突出板321a,321b,321cの後端面BLの両側、つまり、演出用LED9に対応しない非対応位置には、後端面BLの両端から外側に向けて平面部310C側に傾斜する傾斜面KLが形成されている。
第1突出部320Cの突出板320a,320b,320cの前端面FLは、図13(B)に示すように、突出板320aの左右方向の中央位置から左右側に向けて漸次下方に傾斜しており、アウターレンズ303及び内部レンズ304Cに沿うように形成されている。また、図7(A)などにも示すように、前端面FLは凹凸状に形成されており、内部から出射される光が拡散されるようになっている。このように、前端面FLは内部を導光してきた光が出射される出射面とされている。
本実施例では、突出板320a,321aに対応する演出用LED9と発光部360Cを形成するアウターレンズ303との離間距離L1は、突出板320b,321b及び突出板320b,321bに対応する演出用LED9と発光部360Cを形成するアウターレンズ303との離間距離L2よりも長くなっており、各突出板320a,320b,320cの基部から先端までの突出長さは、演出用LED9とアウターレンズ303との離間距離に応じて異ならせている。よって、演出用LED9からアウターレンズ303まで離れている場合でも、突出板320a,320b,320cの前端面FLを内部レンズ304Cの透光部347及びアウターレンズ303に合わせて近づけることができるため、前端面FLから出射される光を極力減衰させることなく発光部360Cに出射させることが可能となるばかりか、前端面FLから出射される光が透光部347の周囲の非透光部に拡散し、発光部360Hの発光強度が低下することが防止される。
図12及び図13(B)に示すように、演出用LED9からの光は、後端面BLを透過して第2突出部321Cの内部に入射される。このとき、第2突出部321Cの後端部は長溝308C内に挿入されることで、後端面BLを演出用LED9に極力近づけて配置されていることで光が周囲に拡散されにくいため、演出用LED9からの光を極力減衰させることなく後端面BLから内部へ導入することができる。第2突出部321Cの内部に入射された光は前方に導かれ、平面部310Cを介して第1突出部320C内へ進む。
第2突出部321Cにより第1突出部320Cへ導かれた光は、前端面FLから前方へ出射され、内部レンズ304C及びアウターレンズ303を透過して前方に出射される。このように、第1突出部320Cの前端面FLから前方へ出射された光が、内部レンズ304C及びアウターレンズ303を透過して前方に出射されることで、アウターレンズ303における発光部360Cが発光される。
また、前端面FLから出射される光は、該前端面FLに形成された凹凸部により拡散されるとともに、内部レンズ304Cの裏面に形成された光拡散部346にて拡散されるため、図14(A)に示すように、発光部360Cにおける前端面FLに対応する部分だけ局所的に発光することなく、発光部360Cの全域が極力均一に発光するようになる。
このように、本実施例では、演出用LED9からの光を第2突出部321C及び第1突出部320Cにて導光し前端面FLから出射させることで発光部360Cを発光させている。つまり、演出用LED9からの光を広く拡散させずに発光部360Cまで導光することができる。本実施例では、図14(A)に示すように、第1突出部320Cだけでなくその周囲である壁部311C等に対応する位置にも演出用LED9が配設されているため、透光部347やその周囲にわたる広範囲を発光させることができるが、周囲を発光させずに透光部347だけを発光させる場合等において、透光部347の周囲に光が漏れないように発光させることができる。
また、導光部である平面部310Cは、第1突出部320Cや第2突出部321Cの突出方向、つまり、前後方向に向けて直交する上下方向へ広がっているため、第2突出部321Cにて前方に導かれた光の一部が、平面部310Cにおいて上下方向に拡散するが、外リブ部340及び内リブ部341が、少なくとも演出用LED9に対応する位置を含む複数箇所に配設されていることで、平面部310Cにおいて上下方向に拡散した光を突出板320a,320b,320cへ向けて集光するため、前端面FLから出射される光が弱くなり、発光部360Cが暗くなることが防止される。
また、外リブ部340及び内リブ部341の斜辺である傾斜面342からも光が出射され、この光により、発光部360Cにおいて前端面FLに対応する部分の周囲が、外リブ部340及び内リブ部341の傾斜面342から前方へ出射され内部レンズ304Cを透過した光により照らされて発光する。すなわち、外リブ部340及び内リブ部341は、第1突出部320Cを補強するだけでなく、第1突出部320Cの前端面FLから出射された光により発光する発光部360Cの発光を補助する補助部として機能する。
このように、インナーレンズ301の平面部310C及び該平面部310Cに形成される第1突出部320C、第2突出部321C、外リブ部340及び内リブ部341は、演出用LED9からの光を導光する導光部を構成し、アウターレンズ303の発光部360Cは、導光部としての第1突出部320Cの前端面FLから出射された光を前方に透過することにより発光する発光部を構成する。
ここで、演出用LED9から発光部360H,360C,360Lまでの離間距離が長い方が、演出用LED9からの光が拡散され部分的に強く発光することが防止されて発光態様が向上するため、演出用LED9から発光部360H,360C,360Lまでの離間距離を極力長くしたいが、離れ過ぎてしまうと光が拡散され過ぎて発光部360H,360C,360Lの光が弱くなり暗くなってしまう。そこで、演出用LED9からの光を導光部にて導光して拡散を抑制し、該導光部から出射された光により発光部360H,360C,360Lを発光させることが考えられるが、導光部の長さが長くなるほど強度が弱まり、製造時やベース部材50bや内部レンズ304H,304C,304Lの組み付け時等において破損しやすくなってしまうため、例えば、補強部を設けて補強することが考えられる。しかし、このような補強部を設けることにより、第1突出部320C,320H,320Lによる光の導光に悪影響が及ぶ(例えば、前端面FLから出射するための光が補強部があることで周囲に拡散されてしまうなど)発光部360H,360C,360Lの発光態様が損なわれる虞があるという問題があった。
そこで、以上説明したように、本発明の実施例としてのパチンコ遊技機1にあっては、第1部材としてのインナーレンズ301と、インナーレンズ301の背面側に設けられる発光手段としての演出用LED9と、インナーレンズ301の前面側に設けられる第2部材としてのアウターレンズ303と、を備え、インナーレンズ301は、演出用LED9からの光を導光する導光部を全域に有し、アウターレンズ303は、インナーレンズ301から出射された光により発光される発光部360H,360C,360Lを有し、前記導光部は、インナーレンズ301からアウターレンズ303側に向けて突出され、導光した光を演出用LED9に向けて出射する突出部としての第1突出部320C,320H,320Lと、第1突出部320C,320H,320Lを補強するとともに該第1突出部320C,320H,320Lから出射された光による演出用LED9の発光を補助する補助部としての外リブ部340及び内リブ部341と、を有する。
このようにすることで、外リブ部340及び内リブ部341により第1突出部320C,320H,320Lが補強されるため、第1突出部320C,320H,320Lの破損等を抑制することができるばかりか、外リブ部340及び内リブ部341により発光部360H,360C,360Lの発光が補助されることで演出効果が向上する。
尚、発光部360H,360C,360Lの発光が補助されるとは、例えば、外リブ部340及び内リブ部341により、第2突出部321Cにて前方に導かれ平面部310Cにおいて上下方向に拡散された光が傾斜面342で反射して突出板320a,320b,320cへ向けて集光されたり、外リブ部340及び内リブ部341の傾斜面342から前方に向けて出射された光により、前端面FLから出射された光の周囲が明るくなること等を含む。すなわち、外リブ部340及び内リブ部341は、該外リブ部340及び内リブ部341の導光作用または発光作用などにより、発光部360H,360C,360Lの発光態様が向上するように設けられていればよい。
また、本実施例では、演出用LED9がベース部材50bの背面側に配設されていることで、演出用LED9から発光部360H,360C,360Lまでの距離を長くすることができる。尚、演出用LED9は、ベース部材50bの前面側に配設されていてもよい。
また、本実施例では、図14に示すように、発光部360H,360C,360Lは、正面視略J字形をなし、背面側に傾斜する平坦面にて形成されていることで、第1突出部320C,320H,320Lの前端面FLから出射された光が斜め上方に向けて透過されるようになっている。つまり、発光面の上下部が前後に傾いていることで、奥行き感を持たせることができる。
また、導光部は、演出用LED9側に向けて突出され、該演出用LED9からの光を第1突出部320C,320H,320Lに向けて導光する発光手段側導光部としての第2突出部321C,321H,321Lを有し、インナーレンズ301と演出用LED9との間に設けられ、該インナーレンズ301を取り付けるためのベース部材50bを備え、該ベース部材50bにおける少なくとも演出用LED9に対応する位置に、第2突出部321C,321H,321Lの少なくとも一部を嵌合可能な嵌合部としての長溝308H,308C,308Lが設けられている。このようにすることで、第2突出部321C,321H,321Lがインナーレンズ301をベース部材50bに取り付けるときの位置決め手段を兼ねるとともに、演出用LED9と第2突出部321C,321H,321Lとの位置ずれが防止される。
尚、本実施例では、長溝308H,308C,308Lは演出用LED9に対応しない位置にも形成されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出用LED9に対応しない位置に形成されていなくてもよい。
また、本実施例では、インナーレンズ301の平面部310H,310C,310Lの背面から第2突出部321C,321H,321Lが突設されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、図15(A)に示す変形例のように、第2突出部321C,321H,321Lが突設されていなくてもよい。
また、本実施例では、第1突出部320C,320H,320Lは正面視略J字形をなすように延設された板状部材にて形成されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、正面視形状は上記J字形に形成されるものだけではなく任意に変更可能であり、例えば、曲線状や直線状に形成されていてもよい。さらに、板状部材に限定されるものではなく、例えば、図15(A)(B)に示す変形例の第1突出部320Zのように、棒状部材320dにて形成されていてもよい。
また、本実施例では、外リブ部340及び内リブ部341は側面視直角三角形状に形成されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、形状は種々に変形可能であり、例えば、図15(A)に示すように台形状等に形成されていてもよい。
また、本実施例では、第1突出部320C,320H,320Lは正面視略J字形をなすように延設された板状部材にて形成されているため、補強するために複数の外リブ部340及び内リブ部341が設けられている。これら外リブ部340及び内リブ部341を用いずに補強しようとすると、第1突出部320C,320H,320Lの板厚を増大させる必要があるが、前端面FLの発光面積も広がってしまい、発光態様が変わってしまうため、このような外リブ部340や内リブ部341によって補強することが好ましいといえる。
また、導光部は、演出用LED9側に向けて突出され、該演出用LED9からの光を第1突出部320C,320H,320Lに向けて導光する発光手段側導光部としての第2突出部321C,321H,321Lを有し、第1突出部320C,320H,320L及び第2突出部321C,321H,321Lは、演出用LED9に対応する対応位置から対応しない非対応位置に向けて延設され、第2突出部321C,321H,321Lは、非対応位置におけるインナーレンズ301の平面部310H,310C,310Lからの突出長さが前記対応位置より短い。すなわち、各突出板321a,321b,321cの後端面BLの両側の非対応位置には、後端面BLの両端から外側に向けて平面部310C側に傾斜する傾斜面KLが形成されている。このようにすることで、非対応位置では第2突出部321C,321H,321Lの突出長さが短くなることにより、光が無駄に分散されずに第1突出部320C,320H,320L側に導光されやすくなるため、第1突出部320C,320H,320Lにおける対応位置と非対応位置とから光が極力均一に出射されるようにすることができる。
また、インナーレンズ301とアウターレンズ303との間に、光を拡散可能な光拡散部材としての内部レンズ304H,304C,304Lが設けられていることで、発光部360H,360C,360Lを極力均一に光らせることができる。このように、光を拡散するために発光部360H,360C,360Lを形成するアウターレンズ303の裏面に凹凸部等を形成しなくて済むため、発光部360H,360C,360Lの意匠性が損なわれることがない。
尚、本実施例では、インナーレンズ301とアウターレンズ303との間に、光を拡散可能な光拡散部材としての内部レンズ304H,304C,304Lが設けられていたが、このような立体状部材にて構成された光拡散部材でなく、シート状の光拡散部材をインナーレンズ301とアウターレンズ303との間に設けてもよい。
また、インナーレンズ301における第1突出部320C,320H,320Lの周辺に、アウターレンズ303側に向けて壁部311L,311C,311Rが突設されていることで(図11(B)参照)、第1突出部320C,320H,320Lから周囲に漏れた光が壁部311L,311C,311Rに反射して発光部360H,360C,360Lに向けて誘導されるので、発光させたくない部分が発光してしまうことを抑制できる。
また、本実施例では、第1部材としてのインナーレンズ301は、透光性部材にて形成されていることで、平面部310H,310C,310Lを含む全ての領域が導光部とされていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも演出用LED9からの光を第1突出部320C,320H,320Lへ導光する部分(例えば、平面部310H,310C,310Lにおける第1突出部320C,320H,320Lに対応する部分など)のみが導光部とされていてもよい。
また、本実施例では、発光手段の一例として演出用LED9が適用されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、発光ダイオードでなく、ランプやEL表示装置等であってもよい。
また、本実施例では、ガラス扉枠50の左右側辺部に本発明のサイドレンズユニット300L,300Rを適用した例を記載したが、ガラス扉枠50の上辺部や下辺部あるいはガラス扉枠50以外の場所、例えば、遊技盤2やその背面側に設けられる装飾ユニットあるいは演出用可動部材等に適用してもよい。尚、遊技盤2に設ける場合、例えば、センター飾り枠51や遊技盤2側に配設される演出部材などに適用可能である。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。この場合、可変表示装置の周囲や所謂タイトルパネルあるいは可変表示装置の周囲に設けられた演出用可動部材等に本発明を適用してもよい。
また、前記実施例では、遊技媒体の一例として、球状の遊技球(パチンコ球)が適用されていたが、球状の遊技媒体に限定されるものではなく、例えば、メダル等の非球状の遊技媒体であってもよい。