JP5622213B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
このうち、制御基板は、遊技動作を制御するプログラムを記憶したROM、及び、高速演算機能を有するLSI等からなるCPUを備え、ROMに記憶されたプログラムをCPUで実行するものとなっている。
このような制御基板は、真正のROMを入賞しやすい不正なプログラムを記憶した不正ROMに交換する等の不正行為を防止するために、箱状に形成された透明な合成樹脂製の基板ケースの内部に収納されている。
そして、これらのベース部及び蓋部は、内部に設置された制御基板を不正行為から保護するために、閉じた状態で互いに結合されるようになっている。
すなわち、「カシメ」の一対の筒体のうち、内側の筒体の外周面には、鉤状の返し部を有する爪部が形成され、外側の筒体の内周面には、前述の爪部を係止する段部が形成されている。一対の筒体のうちの一方を他方の内部に挿入すると、一方の爪部が他方の段部に係止され、これにより、一方が他方の内部に抜け止めされ、一対の筒体が相互に結合されるようになっている。
また、ICタグが一体化されたICタグシールを剥がすと、ICタグの無線アンテナが
破壊されるようにICタグシールを形成することができ、このようなICタグシールを採用すれば、外観を損傷させずにICタグシールを基板ケースから剥がすことができても、ICタグの無線アンテナが破壊され、ICタグの記録内容が読み取ることができないので、基板ケースが不正に開けられたか否かの判別を容易且つ迅速に行うことができる。
そのうえ、貼着層の貼着力に抗する剥離力は、ベースシートから粘着層を剥離させて、粘着層に形成されている無線アンテナを、ベースシートに形成されているICタグから電気的に分離するので、ICタグの記録内容の読み取りが不可能となる。
このため、カミソリ等を利用したICタグシールの剥離処理でも、ICタグシールの再利用が不可能となり、基板ケースを開けたか否かの判別を有効に行うことができる。
なお、符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限
定するものではない。
(特徴点)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1に記載された発明は、遊技動作を制御する制御回路が形成された制御基板(80)と、ベース部材(52)および蓋部材(53)を組み合わせて箱状に形成され、内部に前記制御基板を収納する基板ケースと、所定の読取装置により読み取られる情報を記録した記録部および前記記録部に記録された情報を前記読取装置により読み取るための被読取部を有する封印シール(12)とを備えた遊技機であって、前記封印シールは、前記ベース部材および前記蓋部材を箱状に組み合わせたときに前記ベース部材および前記蓋部材の互いに隣接する部分により形成されるシール貼付面に前記ベース部材および前記蓋部材に跨った状態で貼付され、前記シール貼付面に沿った方向にスライド移動させて着脱可能であり、前記シール貼付面に貼付された前記封印シールの表面を覆うカバー部材(60)と、前記カバー部材に形成された取付孔に外側から差し込まれて前記カバー部材に取り付けられる破断部材(70)と、前記シール貼付面において前記カバー部材のスライド移動方向に延びるとともに、前記シール貼付面から逸脱する位置まで延びるように前記基板ケースに形成されたスリット(58A,58B)とを備えて構成される。そして、前記カバー部材が装着された後に前記破断部材が前記取付孔に差し込まれると、前記破断部材が前記スリットにおける前記シール貼付面から逸脱する位置に挿入され、前記カバー部材をスライド移動させて取り外すときに、前記スリットに挿入された前記破断部材が前記カバー部材のスライド移動に伴って前記スリット内を前記スリットに沿って移動して前記シール貼付面に貼付された前記封印シールの少なくとも前記被読取部を含む部分を切断し、前記カバー部材が取り外された後に前記ベース部材および前記蓋部材を分離させることにより、前記ベース部材および前記蓋部材に跨って貼付された前記封印シールが分断されるように構成されたことを特徴とする。
以上のように構成されている本発明は、以下に記載されるような効果を奏する。
すなわち、請求項1記載の発明によれば、封印シールが基板ケースを構成するベース部材および蓋部材に形成されたシール貼付面にベース部材および蓋部材に跨った状態で貼付され、その封印シールの表面を覆うカバー部材を備えて構成される。そのため、封印シールがカバー部材の内部に密閉され、封印シールを基板ケースから剥がす際に、カミソリ等の刃物を利用することができなくなるうえ、化学薬品を封印シールに塗布することもできなくなる。従って、封印シールの記憶部及び外観等にダメージを与えずに基板ケースから封印シールを剥がすことが不可能となる。
[第1実施形態]
(スロットマシン1の概要)
図1には、本発明の第1実施形態に係る遊技機としてのスロットマシン1が示されている。図1において、スロットマシン1は、三個の回転リール11の各々に記された複数種類の図柄が所定の組合せとなるように、回転している回転リール11を停止させる遊技を行うものである。このスロットマシン1には、図1に示すように、当該スロットマシン1の各種装置を収納するとともに、正面形状が長方形となった筐体2が備えられている。
筐体2は、前面全体が開口された箱状の部材である。そして、筐体2の前面開口は、当該筐体2に回動可能に取り付けられた前扉3で塞がれるようになっている。なお、前扉3
は、閉じられると、自動的に施錠されるようになっている。
ここで、上部パネル部4及び下部パネル部5は、意匠的に優れた外観を確保するために、合成樹脂製の化粧板が表面に張り付けられたものとなっている。
上部パネル部4には、図1中、操作卓7の上方且つ幅方向の中央部分において長方形状に形成された表示窓4Aが設けられている。
ここで、筐体2内部に設けられた三個の回転リール11の各々は、その外周面に複数種類の図柄に記されている。そして、各回転リール11の図柄は、筐体2の外部から表示窓4Aを通して目視可能となっている。
また、上部パネル部4の上側における両角近傍には、正面形状が湾曲した帯状に形成されるとともに、漢数字の「八」を描く一対の演出用照明装置4Cが設けられている。これらの演出用照明装置4Cの各々は、その上端部が演出用照明装置4Bの端部近傍に配置されるとともに、その下端側の部分が上部パネル部4の側縁へ向かって斜め下方に延びたものとなっている。
さらに、上部パネル部4の両方の側縁には、演出用照明装置4Cの下端に接続された別の演出用照明装置4Dがそれぞれ設けられている。これらの演出用照明装置4Dの各々は、演出用照明装置4Cと同様に、上下方向に細長い帯状に形成されたものであり、演出用照明装置4Cの下端から、上部パネル部4の側縁に沿って延び、操作卓7の直近まで達するものとなっている。
これらの演出用照明装置4B〜4Dの各々は、赤色のレンズの内部に配置された高輝度発光ダイオード等の光源を備え、遊技の進行に応じて、その光源の点灯又は点滅により、遊技における視覚的な演出効果を高めるものである。
液晶表示装置4Eの両側には、遊技に係る効果音を発生するスピーカを備えた音声出力部4Fがそれぞれ設けられている。
操作卓7は、遊技における操作に必要な各種のスイッチ類が配置されたものである。
すなわち、操作卓7における図1中右端の部分には、前扉3の施錠を解除するための鍵が挿入される鍵穴7Aが設けられている。この鍵穴7Aの左斜め上方には、メダルを投入するためのメダル投入口7Bが開口されたメダル投入部7Cが設けられている。
メダル投入口7Bの左斜め下方には、三個の回転リール11のそれぞれを停止させる際に操作される三個のストップボタン7Dが設けられている。これら三個のストップボタン7Dのうち、左端に配置されているストップボタン7Dの左斜め上方には、一度の操作で最大枚数のメダルを賭けることができるマックスベットボタン7Eが設けられている。
また、左端のストップボタン7Dの左方であって、マックスベットボタン7Eの左斜め下方の位置には、三個の回転リール11を一斉に回転させる際に操作されるスタートレバー7Fが設けられている。このスタートレバー7Fの左斜め上方には、1回の操作で貯留されているメダルを1枚賭けることのできる、換言すると、メダルを1枚ずつ賭ける際に操作されるベットスイッチ7Gが設けられている。
さらに、ベットスイッチ7Gの左斜め下方には、精算時に貯留されているメダルを払い出させる精算ボタン7Hが設けられている。
下部パネル部5には、スロットマシン1のモデルタイプを表す象徴するキャラクター等が描かれたパネル5Aが設けられている。
受皿ユニット6には、メダルを貯留する前述の受皿部6Aに加えて、入賞時に受皿部6Aへ向かって払い出されるメダルを排出させるメダル払出口6Bと、遊技に係る効果音を発生するスピーカを備えた音声出力部6Cとが設けられている。
次に、筐体2について簡単に説明する。
筐体2は、遊技の進行に必要な機能を有する複数種類の内部装置を内部に収納する箱状のものである。すなわち、筐体2は、図2に示すように、天面、底面、両方の側面、及び、背面の各々に配置される天板41、底板42、一対の側板43、及び、背板44を備えているとともに、前面が開口された六面体に形成されたものである。
また、筐体2には、一対の側板43の間に架け渡された中板45が設けられている。この中板45によって、筐体2の内部空間は、上下に仕切られている。
さらに、筐体2には、天板41の図2中下方の下面から下方へ突き出た平板状の抜け止め部46が設けられている。この抜け止め部46については、後で更に詳しく説明する。
次いで、筐体2の内部に設けられている内部装置について簡単に説明する。
筐体2の内部には、図2に示すように、スロットマシン1の遊技動作を制御するマイクロコンピュータからなるCPUを備えた後述する主制御基板80を内蔵する基板ケース50、三個の回転リール11が回転自在に支持するとともに、これらの回転リール11のそれぞれを駆動する図示しないモータを備えたリールユニット10、内部に多数のメダルを貯留させる容器部21を備えるとともに受皿部6Aに向かってメダルを排出するホッパユニット20、及び、これらの装置に電力を供給する電源装置9等が設けられている。
このうち、リールユニット10は、それぞれが円筒状に形成された複数の回転リール11を有するものである。そして、これらの回転リール11の各外周面には、特に図示していないが、複数種類の図柄が記されている。
以上において、主制御基板80は、スロットマシン1の遊技動作を制御する制御回路が形成されている制御基板となっている。
また、前扉3の裏側の面には、表側の面に開口されたメダル投入口7Bに対応して、投入されたメダルの適否を判定するメダルセレクタ8が設けられている。
次に、前述の主制御基板を内蔵する基板ケース50について簡単に説明する。
基板ケース50は、図3に示すように、箱状に形成された箱状部51を備えたものである。この箱状部51は、遊技動作を制御する制御回路が形成されている制御基板である前述の主
制御基板80を内部に収納するためのものである。
箱状部51は、外部から内部の視認が可能な透明合成樹脂製の部材であり、後述するベース部52と蓋部53とに分割可能となっている。なお、図3には、蓋部53のみが示され、ベース部52の図示は省略されている。
このカバー部材60は、図3中下方の端縁近傍における略中央部に開口されるとともに、円形に形成されたブレード挿通孔60A を備えたものである。
このブレード挿通孔60A には、当該ブレード挿通孔60A に応じて円形の笠状に広がった頭部71を有する破断部材70が挿通されるようになっている。
そして、ベース部52及び蓋部53には、遊技機であるスロットマシン1の固有の情報、例えば、製造番号であるシリアルナンバー等のデジタルデータが記録されたICタグ(ICチップ)が設けられているICタグシール12が貼付されるようになっている。
蓋部53は、ベース部52に取り付けられた主制御基板80を覆って、当該主制御基板80を保護するものであり、ベース部52と組み合わされることにより、ベース部52とともに内部に密閉された空間を形成している。
これらのベース部52及び蓋部53の図4中上方の端縁中央部は、互いに対応する部分に配置されたものであり、且つ、ベース部52と蓋部53とを閉鎖状態にすると、互いに組み合わされるように形成されたものである。換言すると、ベース部52及び蓋部53の上方端縁中央部は、互いに組み合わされるように形成されるとともに、ベース部52及び蓋部53におけるカバー部材60に挟持される一対の被挟持部54, 55となっている。
すなわち、一対の被挟持部54, 55は、図5に示されるように、組み合わされると、略直方体の箱状を形成するようになっている。
そして、ベース部52側の被挟持部54に形成されたタグ貼付面56A 、及び、蓋部53側の被挟持部55に形成されたタグ貼付面56B は、一対の被挟持部54, 55が組み合わされると、同一面を形成するものとなっている。
これにより、タグ貼付面56A, 56BにICタグシール12が貼付された状態で、ベース部52及び蓋部53が強制的に開放されて分離されると、ICタグシール12が二つに分断されるようになっている。
また、タグ貼付面56A, 56Bには、図5中左右方向の略中央部分において、当該タグ貼付面56A, 56Bを図5中上下に横切るように延びるスリット58A, 58Bが開口されている。
これらのスリット58A, 58Bは、破断部材70に設けられた後述するブレード部72を内部に挿通させるものである。破断部材70のブレード部72は、スリット58A, 58Bの内部に挿通さ
れた状態で、当該スリット58A, 58Bに沿って移動可能となっている。
破断部材70及びカバー部材60については、後で更に詳しく説明する。
続いて、ベース部52及び蓋部53を相互に接合するための部材であるカシメ部材81及びカシメ受部82について詳しく説明する。
これらのカシメ部材81及びカシメ受部82は、一方が他方の内部に挿入可能となるように、入れ子状に形成された一対の筒体を有するものである。
このうち、筒状突起部81B は、基部81A の蓋部53に対向する正面から蓋部53へ向かって突出するものとなっている。
また、直方体状の基部81A は、筒状突起部81B が突設された正面が長方形とされ、この長方形における図6中上下方向に延びる辺が長方形の長辺とされ、図6中左右方向に延びる辺が長方形の短辺とされている。
そして、基部81A は、短辺の長さ寸法が筒状突起部81B の直径よりも大きさとなっているとともに、長辺方向に沿った両側の側縁部81C が筒状突起部81B の根本から左右両側へ張り出したものとなっている。
さらに、基部81A は、長辺の長さ寸法が筒状突起部81B の直径の2倍程度の大きさとなっているとともに、その上半分の部位に筒状突起部81B が設けられ、下半分が平坦な部位となっている。
保護カバー部材83は、基部81A 側の長辺に沿った側壁に開口された係止孔83A を有している。一方、基部81A の長辺に沿った側壁には、その表面から突出するとともに、保護カバー部材83側の係止孔83A に嵌め込まれる係止突起81D が設けられている。
保護カバー部材83は、カシメ部材81の背面を覆うように取り付けられると、その係止孔83A が基部81A 側の係止突起81D に係止され、カシメ部材81から脱落しないようになっている。
これらの側壁83B, 83Cの両側の側縁には、当該側縁を四角形状に切り欠くことで形成された切り欠き部83D ,83Eがそれぞれ形成されている。
このカシメ取付部84は、図6中下方の面に開口84A が形成されるとともに、手前の面に開口84B が形成された箱状の部位である。
カシメ取付部84の下方の開口84A は、カシメ部材81の平たい基部81A の上面に応じたサイズとされている。
また、カシメ取付部84の手前の開口84B は、その幅がカシメ部材81の筒状突起部81B の直径に応じた寸法となっており、開口84B の両側には、図6中上下方向に延びる鍔部84C が形成されている。
さらに、保護カバー部材83の側壁83B, 83Cに形成されている切り欠き部83D ,83Eの内部
には、開口84B の両側に形成されている鍔部84C が挿通可能となっている。
また、保護カバー部材83は、カシメ部材81がベース部52に取り付けられると、その側壁83B, 83Cに形成された切り欠き部83D ,83Eが、開口84B の両側に形成された鍔部84C に係止された状態となっている。これにより、カシメ部材81の背面と対向するベース部52の側壁が不正に切り取られ、保護カバー部材83の背面の大きさに 相当する孔が開口されても
、側壁83B, 83Cの切り欠き部83D ,83Eが、開口84B 両側の鍔部84C に係止され、不正に開けられた孔から保護カバー部材83を取り除くことができないようになっている。
ここで、カシメ受部82は、図7中、被挟持部55の両側に設けられている四角筒状の保護壁部82A と、この保護壁部82A の内部に保護されるように形成された円筒状の筒状受部82B とを有するものとなっている。
これらの側壁のうち、カシメ部材81に設けられた基部81A の下半分における平坦な部位と対応する側壁は、その先端が他の側壁の先端よりも後退した位置に配置されている。これにより、保護壁部82A には、カシメ部材81に設けられた基部81A の下半分における平坦な部位を逃がす逃げが形成され、カシメ部材81との結合の際に、カシメ部材81の基部81A と干渉しないようになっている。
保護プレート85は、帯状に形成された金属板の長手方向の途中部分を折り曲げることで、略正方形の断面形状を有する略筒状の部材である。
また、保護プレート85は、保護壁部82A への挿入方向の先端となる端縁から後端となる端縁に向かって細長く延びる切り欠き部85A が設けられている。
保護プレート85における切り欠き部85A の先端両側の部分は、筒状の外側へ僅かに折り曲げられている。これにより、保護プレート85は、保護壁部82A の内部に挿入された際に、折り曲げられた切り欠き部85A の先端両側の部分が保護壁部82A の内側面に摩擦力で係止され、蓋部53から脱落しないようになっている。
、入れ子状に形成された一対の筒体であり、筒状受部82B の内部に筒状突起部81B が挿入可能となっている。
そして、内側の筒体である筒状突起部81B の外周面には、図8の如く、鉤状の返し部81E を有する爪部81F が形成されている。
外側の筒体である筒状受部82B の内周面には、筒状突起部81B 側の爪部81F を係止する
段部82C が形成されている。筒状突起部81B を筒状受部82B の内部に挿入すると、筒状突起部81B の爪部81F が筒状受部82B の段部82C に係止され、これにより、筒状突起部81B が筒状受部82B の内部に抜け止めされ、筒状突起部81B 及び筒状受部82B が相互に結合されるようになっている。
次に、カバー部材60及び破断部材70について詳しく説明する。
カバー部材60は、図9及び図10(A)に示すように、箱状部51側の互いに組み合わされた一対の被挟持部54, 55を両側から挟み込む一対の腕部61A, 61Bと、これらの腕部61A,61Bの一端同士を連結する背板部61C とを有する断面逆U字形のものである。
ここで、図4に戻って、カバー部材60は、図4の如く、一対の腕部61A, 61Bの先端間が開口され、これにより、一対の腕部61A, 61Bの間に開口部62が形成されている。
一方、被挟持部54は、被挟持部55及び側壁部59が形成する箱の開口を塞ぐ蓋となっている。そして、これらの被挟持部54, 55は、互いに対向する内面から相手側へ向かって突出して相手に当接する補強リブ59A, 59Bが一体成形されたものとなっている。
一対の被挟持部54, 55は、前述したように、組み合わされた際に箱状を形成するものであり、箱状を形成した際に、補強リブ59A, 59Bによって充分な剛性が確保され、両側から押されても潰れることがないように形成されている。
そして、カバー部材60は、図10(A)に示すように、組み合わされた一対の被挟持部54, 55の表面全体を一対の腕部61A, 61Bが覆う閉鎖位置まで押し込むことにより、基板ケース50の箱状部51に取り付けられるとともに、この閉鎖位置から引き抜くことにより、基板ケース50の箱状部51から取り外せるようになっている。
これにより、カバー部材60は、基板ケース50が筐体2に取り付けられた状態では、抜け止め部46が障害物となって基板ケース50の一対の被挟持部 54,55から引き抜けないよう
になっている。換言すると、カバー部材60は、当該基板ケース50を筐体2から取り外さないと、一対の被挟持部54,55から引き抜くことができないようになっている。
従って、基板ケース50は、当該基板ケース50を筐体2から取り外さないと、カバー部材60を一対の被挟持部54,55から引き抜くことができず、筐体2から取り外すことで、はじめて開くことが可能となっている。
ここで、ブレード部72の鋸歯状の刃は、鋭いものではなく、切れ味のにぶい比較的なまくらなものである。
これにより、ブレード部72で破断されたICタグシール12は、ギザギザに破断され、分
断されたもの同士を繋ぎ合わせることが不可能、すなわち、破断後の再使用が不可能となっている。
これらの係止爪73の各々は、先端部分に先細りとなった楔状部73A が形成されたものである。更に詳しく説明すると、これらの係止爪73は、互いに対向する面が底面71A に垂直とされ、その反対側となる面の先端部分に楔状部73A がそれぞれ突設されている。
そして、一対の係止爪73は、楔状部73A と底面71A との間の部分が板状に形成され、この板状部分が弾性変形可能な板バネ部73B となっている。
そして、カバー部材60におけるブレード挿通孔60A の周囲部分、すなわち、ブレード挿通孔60A を囲む内周面には、鍔部63が突設され、鍔部63の図9中下方の段差が破断部材70側の係止爪73を係止する係止段部64となっている。
これにより、一対の係止爪73は、板バネ部73B が弾性変形し、先端の楔状部73A が互いに近づく方向に移動して、ブレード挿通孔60A の内部に入り込み、更に、ブレード挿通孔60A の奥に進み、楔状部73A が鍔部63を超えると、板バネ部73B が弾性力によって、元の状態に復帰して、楔状部73A が鍔部63に係止されるようになっている。
これにより、一対の係止爪73及び係止段部64は、ブレード挿通孔60A から破断部材70が抜き取れないように、相互に係止し合うようになっている。
また、スリット58A, 58Bは、タグ貼付面56A, 56Bの図5中左右方向における中心線から若干ずれた位置に形成されている。これにより、スリット58A, 58Bに沿って移動する破断部材70は、ICタグシール12の中心に配置されるICタグチップを避けて、ICタグチップに接続されているアンテナ線を確実に破壊できるようになっている。
換言すると、スリット58B は、図5中下方の部分が、ICタグシール12の破断を開始する破断スタート位置αまで延びたものとなっている。
一方、カバー部材60側に形成されているブレード挿通孔60A は、カバー部材60が閉鎖位置に配置されると、図10(A)に示すように、タグ貼付面56A、56Bから逸脱した位置まで延びたスリット58A, 58Bの端部、すなわち、破断スタート位置αと対向する位置に配置されるようになっている。
そして、破断部材70のブレード部72は、閉鎖位置からカバー部材60が引き抜かれるのに伴って、スリット58A, 58Bに沿って移動し、図10(B)に示すように、タグ貼付面56A,
56Bに貼付されたICタグシール12を破断するようになっている。
この状態で、破断部材70のブレード部72をカバー部材60のブレード挿通孔60A に差し込み、図10(A)に示すように、ブレード部72を破断スタート位置αに設置した後、基板ケース50を筐体2に取り付ける。
なお、カバー部材60のブレード挿通孔60A に破断部材70のブレード部72を差し込まずに、ブレード挿通孔60A の内部を空のしたままの状態で、基板ケース50を筐体2に取り付けてもよく、この場合には、カバー部材60は、基板ケース50からの取り外しの際に、ICタグシール12を傷つけることなく、ICタグシール12を覆う着脱自在のカバーとして機能するようになる。
この際、被挟持部54, 55から引き抜かれる方向へカバー部材60の移動を開始すると、図10(B)に示すように、カバー部材60と連動して、破断部材70のブレード部72が破断スタート位置αから移動を開始し、ブレード部72の刃先がタグ貼付面56A, 56Bに貼付されているICタグシール12を切り裂き、ICタグチップに接続されている無線アンテナを切断して破壊する。
前述のような本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、基板ケース50を形成するベース部52及び蓋部53のそれぞれの互いに対応する部分に一対の被挟持部54, 55を設け、且つ、これらの被挟持部54, 55を互いに組み合わせると箱状となるように形成するとともに、被挟持部54, 55の両方に跨るタグ貼付面56A, 56Bを設け、このタグ貼付面56A, 56BにICタグシール12を貼付するようにし、さらに、これらの被挟持部54, 55をその両側から挟み込むとともに、被挟持部54, 55の表面全体を覆う板状に形成された一対の腕部61A, 61Bを有するカバー部材60を設けたので、被挟持部54, 55に設けられたタグ貼付面56A, 56BにICタグシール12を貼り付け、この状態でカバー部材60を基板ケース50に取り付ければ、ICタグシール12がカバー部材60の内部に密閉され、ICタグシール12を基板ケース50から剥がす際に、カミソリ等の刃物を利用することができなくなるうえ、化学薬品をICタグシール12に塗布することもできなくなり、従って、ICタグシール12のICチップ、無線アンテナ及び外観等にダメージを与えずに基板ケース50からICタグシール12を剥がすことが不可能となる。
また、ベース部52及び蓋部53のそれぞれに設けた一対の被挟持部54, 55をカバー部材60の一対の腕部61A, 61Bで挟み込むようにしたので、カバー部材60の腕部61A, 61Bが一対の被挟持部54, 55を挟み込む閉鎖位置にカバー部材60が配置されると、基板ケース50は開けることができず、基板ケース50を開けるには、カバー部材60を閉鎖位置から引き抜く必要がある。
この後、基板ケース50を開くために、閉鎖位置からカバー部材60を引き抜くと、カバー部材60の引き抜き動作に伴って、破断部材70のブレード部72がスリット58A, 58Bに沿って
移動するので、移動するブレード部72によって、タグ貼付面56A, 56Bに貼付されているICタグシール12を確実に破断することができる。
このため、基板ケース50の開放の際に、確実にICタグシール12が破断され、剥がされたICタグシール12の再利用を確実に不可能にすることができる。
る際に、ドリル等の穿孔工具を利用して、基板ケース50の側面や裏面から、カシメ部材81及びカシメ受部82を破壊しようとしても、金属製の保護カバー部材83及び保護プレート85に遮られ、カシメ部材81及びカシメ受部82の破壊が防止され、ひいては、ROM等の不正交換を未然に防止することができる。
なお、基板ケース50の正面から内部のカシメ部材81及びカシメ受部82が破壊されるケースはまれである。というのは、基板ケース50の正面から内部のカシメ部材81及びカシメ受部82を破壊すると、基板ケース50の前面に形成される破壊の痕跡が目立ち、スロットマシン1の前扉3を開いた時点で不正行為が発見されるからである。
図11〜図15には、本発明の第2実施形態が示されている。
本第2実施形態は、前記第1実施形態における被挟持部54, 55の内部に全体が収納可能な短尺のブレード部72を、先端が被挟持部54, 55の外部に突き出てしまう長尺のブレード部74としたものである。
なお、以下の説明において、前記第1実施形態と同様の装置や部位等には、同一符号を付し、その説明を省略又は簡略する。
一方、被挟持部54に設けられているスリット58Aは、図12及び図13に示すように、
被挟持部54を図12中前後方向に貫通している。
また、被挟持部55における破断スタート位置αに相当する位置には、図12及び図13の如く、ブレード部74のフランジ部75を挿通させる挿通孔58C が貫通している。
そして、被挟持部54における被挟持部55側の挿通孔58C に対応した位置には、図14に示すように、ブレード部74のフランジ部75を挿通させる挿通孔58D が貫通している。
ら進入したフランジ部75が被挟持部54の表面54A から突出するようになっている。
そして、破断部材70のフランジ部75は、閉鎖位置からカバー部材60が引き抜かれるのに伴って、図15(B)に示すように、被挟持部54の表面54A に沿って摺動し、これにより、ブレード部74がICタグシール12を破断する際に、カバー部材60の開口部62が広がるのを未然に防止するようになっている。
すなわち、閉鎖位置からカバー部材60が引き抜かれるのに伴って、被挟持部54の表面54A に沿って摺動するフランジ部75を破断部材70に設けたブレード部74の先端に設けたので、ブレード部74でICタグシール12を破断する際に、カバー部材60の開口部62が広がらなくなり、カバー部材60を移動させる力が無駄なくブレード部74に伝達され、ICタグシール12を効率よく破断でき、より小さな力でICタグシール12を破断できるという効果を付加することができる。
例えば、前記実施形態では、互いに係止しあう係止爪及び係止段部のうち、係止爪を破断部材側に設け、係止段部をカバー部材側に設けたが、これに限らず、係止爪をカバー部材側に設け、係止段部を破断部材側に設けてもよい。
なお、本発明は、スロットマシンに限らず、パチンコ機等の弾球遊技機にも適用でき、要するに、マイクロプロセッサからなるCPUを内部に収納している基板ケースを備えた遊技機全般に適用できる。
12 ICタグシール
50 基板ケース
52 ベース部
53 蓋部
54, 55 被挟持部
56A,56B タグ貼付面
58A,58B スリット
60 カバー部材
60A ブレード挿通孔
61A,61B 腕部
64 係止段部
70 破断部材
71 頭部
72, 74 ブレード部
73 係止爪
80 制御基板としての主制御基板
α 破断スタート位置
Claims (1)
- 遊技動作を制御する制御回路が形成された制御基板と、ベース部材および蓋部材を組み合わせて箱状に形成され、内部に前記制御基板を収納する基板ケースと、所定の読取装置により読み取られる情報を記録した記録部および前記記録部に記録された情報を前記読取装置により読み取るための被読取部を有する封印シールとを備えた遊技機であって、
前記封印シールは、前記ベース部材および前記蓋部材を箱状に組み合わせたときに前記ベース部材および前記蓋部材の互いに隣接する部分により形成されるシール貼付面に前記ベース部材および前記蓋部材に跨った状態で貼付され、
前記シール貼付面に沿った方向にスライド移動させて着脱可能であり、前記シール貼付面に貼付された前記封印シールの表面を覆うカバー部材と、
前記カバー部材に形成された取付孔に外側から差し込まれて前記カバー部材に取り付けられる破断部材と、
前記シール貼付面において前記カバー部材のスライド移動方向に延びるとともに、前記シール貼付面から逸脱する位置まで延びるように前記基板ケースに形成されたスリットとを備え、
前記カバー部材が装着された後に前記破断部材が前記取付孔に差し込まれると、前記破断部材が前記スリットにおける前記シール貼付面から逸脱する位置に挿入され、
前記カバー部材をスライド移動させて取り外すときに、前記スリットに挿入された前記破断部材が前記カバー部材のスライド移動に伴って前記スリット内を前記スリットに沿って移動して前記シール貼付面に貼付された前記封印シールの少なくとも前記被読取部を含む部分を切断し、
前記カバー部材が取り外された後に前記ベース部材および前記蓋部材を分離させることにより、前記ベース部材および前記蓋部材に跨って貼付された前記封印シールが分断されるように構成されたことを特徴とする遊技機。
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