JP5136737B2 - 4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール誘導体及び農園芸用植物病害防除剤並びにその使用方法 - Google Patents

4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール誘導体及び農園芸用植物病害防除剤並びにその使用方法 Download PDF

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Description

本発明は4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール誘導体又はその塩類及び該化合物を有効成分として含有する農園芸用植物病害防除剤並びにその使用方法に関する。更には、防除処理対象植物の種子又は対象植物を播種する栽培担体への処理のための種子殺菌用植物病害防除剤及びその使用方法にも関する。
農業及び園芸等の作物生産は病害等による被害が今なお大きく、また既存薬に対する微生物や菌類の薬剤抵抗性の要因から新規な農園芸用植物病害防除剤の開発が望まれている。このためこれまで数多くの農園芸用植物病害防除剤が研究、開発され、それぞれの薬剤の性質に応じた施用方法で使用されている。近年就農者の老齢化等により各種の省力的な施用方法や地球環境保全の目的から使用薬量の低減が求められており、これらに適した農園芸用植物病害防除剤及びその使用方法の創出が強く求められている。農園芸用植物病害防除剤の使用方法の一つとして対象植物の種子又は対象植物を播種する栽培担体へ施用する方法が知られている。この使用方法は薬剤を対象植物の種子あるいは対象植物を播種する栽培担体の周辺にのみ存在させることから、使用薬量の低減につながり地球環境への負荷が軽減され、さらに作業者と薬剤との接触を低減させることにより作業者の安全性を高め、作業の省力化にも繋がるという特長を有する。
このような状況下、ある種の1,2,3−チアジアゾール誘導体が農園芸用植物病害防除剤として有用であることが知られている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、本発明の一般式(I)で表される4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール誘導体を農園芸用植物病害防除剤又は該防除剤を防除対象植物の種子又は対象植物を播種する栽培担体に処理する方法についての記載は無く、示唆もされていない。又、本発明の一般式(I)で表される4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール誘導体について具体的な記載も無い。一方、特定の1,2,3−チアジアゾール誘導体を農園芸用植物病害防除剤として防除処理対象植物の種子又は対象植物を播種する栽培担体に処理する方法が知られている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら実施例は1化合物に限られており、4−シクロプロパン誘導体については2化合物が化合物一覧表には記載されているものの実際に有効であるという実施例は無く、本発明の一般式(I)で表される4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール誘導体が本使用方法において特異的に優れた効果を有することについては全く開示されていない。
特開平8−325110号公報 特開2001−10909号公報
前記のように、農園芸用植物病害防除剤として使用できると同時に対象植物の種子又は対象植物を播種する栽培担体へ施用する方法及び対象植物の種子又は対象植物を播種する栽培担体へ施用する使用方法に特に適した農園芸用植物病害防除剤が求められていたが、上記従来技術では殺菌スペクトラム、処理薬量、残効性、対象植物に対する安全性等において充分な性能が発揮できないという課題があった。特に、従来技術では対象植物の生育初期までの病害防除を目的としていることから、生育盛期から後期には新たな病害防除剤を施用する必要があり、生育盛期から後期に至るまでの長期間にわたる残効性を有する農園芸用植物病害防除剤が求められていた。
本発明者等は上記課題に対処すべく、鋭意研究を重ねた結果、本発明の一般式(I)で表される4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール誘導体は各種植物病害に対して対象植物に対する優れた安全性及び優れた防除効果を示すのみならず、極めて長期間の残効性を有することを見いだし、本発明を完成させるに至った。特に本発明化合物を対象植物の種子又は対象植物を播種する栽培担体へ施用した場合、生育盛期から後期に至るまでの長期間にわたる病害防除が可能となるものであり、前記従来技術からは到底想到し得るものではない。
一般式(I):
Figure 0005136737
{式中、R1、R2、R3、R4及びR5 は同一又は異なっても良く、水素原子;ハロゲン原子;
シアノ基;(C1-C6)アルキル基;ハロ(C1-C6)アルキル基;(C1-C6)アルコキシ(C1-C6)アルキル基;(C3-C12)シクロアルキル基;ハロ(C3-C12)シクロアルキル基;(C1-C6)アルキルチオ(C1-C6)アルキル基;(C2-C6)アルケニル基;ハロ(C2-C6)アルケニル基;置換基Z(Z は後記。) により置換されても良いアリール基;置換基Z(Z は後
記。)により環上に置換されても良いアリール(C1-C6)アルキル基;又は(C1-C6)アルキルカルボニル基を示す。
R6 は-C(=W1)YR7(式中、R7 は水素原子;(C1-C20)アルキル基;ハロ(C1-C20)アルキル基;(C2-C20)アルケニル基;ハロ(C2-C20)アルケニル基;(C2-C20)アルキニル基;ハロ(C2-C20)アルキニル基;(C3-C12)シクロアルキル基;ハロ(C3-C12)シクロアルキル基;(C1-C6)アルコキシ(C1-C6)アルキル基;(C1-C6)アルキルチオ(C1-C6)アルキル基;置換基Z(Z は後記。)により環上に置換されても良いアリール(C1-C6)アルキル基;置換基Z(Z は後記。)により環上に置換されても良いアリールオキシ(C1-C6)アルキル基;置換基Z(Z は後記。)により環上に置換されても良いアリールチオ(C1-C6)アルキル基;置換基Z(Z は後記。)により置換されても良いアリール基;カルボ
キシ(C1-C6)アルキル基;(C1-C6)アルコキシカルボニル(C1-C6)アルキル基;カル
バモイル(C1-C6)アルキル基;同一又は異なっても良く、(C1-C10)アルキル基、ハロ
(C1-C10)アルキル基、(C2-C10)アルケニル基、(C3-C10)シクロアルキル基、置換基Z(Z は後記。)により置換されても良いフェニル基又は置換基Z(Z は後記。)により環上に置換されても良いフェニル(C1-C6)アルキル基から選択される1〜2個の置換基を
窒素原子上に有するカルバモイル(C1-C6)アルキル基;シアノ(C1-C6)アルキル基;置換基Z(Z は後記。)により置換されても良い複素環基;置換基Z(Z は後記。)により環上に置換されても良い複素環(C1-C6)アルキル基;(C1-C20)アルキルカルボニル基;
(C2-C20)アルキニルカルボニル基;(C2-C6)アルケニルカルボニル基;
(C3-C6)シクロアルキルカルボニル基;置換基Z(Z は後記。)により置換されても良いフェニルカルボニル基;置換基Z(Z は後記。)により置換されても良い複素環カルボニ
ル基;(C1-C20)アルキルスルホニル基;ハロ(C1-C20)アルキルスルホニル基;置換基Z(Z は後記。)により置換されても良いアリールスルホニル基;置換基Z(Z は後記。)により環上に置換されても良いアリール(C1-C6)アルキルスルホニル基;-C(=W2)NR8R9
(式中、R8 及びR9 は同一又は異なっても良く、水素原子、(C1-C10)アルキル基、ハロ
(C1-C10)アルキル基、(C2-C10)アルケニル基、(C3-C10)シクロアルキル基、置換基Z(Z は後記。)により置換されても良いフェニル基、置換基Z(Z は後記。)により環上に置換されても良いフェニル(C1-C6)アルキル基、(C1-C6)アルコキシ基、置換基Z(Z
は後記。)により置換されても良いフェノキシ基、又は置換基Z(Z は後記。)により環上に置換されても良いフェニル(C1-C6)アルキルオキシ基を示す。又、R8 とR9 は一緒
になって、酸素原子、硫黄原子又はNR10 (式中、R10 は水素原子、(C1-C6)アルキル基又は置換基Z(Z は後記。)により置換されても良いフェニル基を示す。)により中断され
ても良い(C2-C6)アルキレン基を示すことができる。W2は酸素原子又は硫黄原子を示す。
);-SO2NR8R9(式中、R8 及びR9 は前記に同じ。);又は-N=C(R8) R9(式中、R8 及びR9 は前記に同じ。)を示す。
Yは酸素原子;硫黄原子;-N(R11)-(式中、R11 は水素原子、(C1-C6)アルキル基、(C3-C6)シクロアルキル基、置換基Z(Z は後記。)により置換されても良いフェニル基、置換基Z(Z は後記。)により環上に置換されても良いフェニル(C1-C6)アルキル基、(C1-C10)アルキルカルボニル基、(C2-C10)アルキニルカルボニル基、(C2-C10)アルケニルカルボニル基、(C3-C6)シクロアルキルカルボニル基、置換基Z(Z は後記。)により置換されても良いフェニルカルボニル基、又は置換基Z(Z は後記。)により置換され
ても良い複素環カルボニル基を示す。);又は-N(R11)O-(式中、R11 は前記に同じ。)
を示す。)を示す。
W1は酸素原子又は硫黄原子を示す。
Z は同一又は異なっても良く、ハロゲン原子;水酸基;シアノ基;ニトロ基;(C1-C6
)アルキル基;ハロ(C1-C6)アルキル基;(C3-C12)シクロアルキル基;ハロ(C3-C12
)シクロアルキル基;同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-C6)アルキル基、ハロ(C1-C6)アルキル基、(C1-C6)アルコキシ基、ハロ
(C1-C6)アルコキシ基、(C1-C6)アルキルチオ基、ハロ(C1-C6)アルキルチオ基、カ
ルボキシル基、(C1-C6)アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は同一若しくは異
なっても良く、置換基X(Xは後記。)を窒素原子上に有する置換カルバモイル基から選択される1〜5個の置換基を有しても良いフェニル基;同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-C6)アルキル基、ハロ(C1-C6)アルキル基、(C1-C6)アルコキシ基、ハロ(C1-C6)アルコキシ基、(C1-C6)アルキルチオ基、ハロ
(C1-C6)アルキルチオ基、カルボキシル基、(C1-C6)アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は同一若しくは異なっても良く、置換基X(Xは後記。)を窒素原子上に有する置換カルバモイル基から選択される1〜5個の置換基を環上に有しても良いフェニル(C1-C6)アルキル基;(C1-C6)アルコキシ基;ハロ(C1-C6)アルコキシ基;(C1-C6)アルキルチオ基;ハロ(C1-C6)アルキルチオ基;(C1-C6)アルキルスルフィニル基;
ハロ(C1-C6)アルキルスルフィニル基;(C1-C6)アルキルスルホニル基;ハロ(C1-C6
)アルキルスルホニル基;同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-C6)アルキル基、ハロ(C1-C6)アルキル基、(C1-C6)アルコキシ基、
ハロ(C1-C6)アルコキシ基、(C1-C6)アルキルチオ基、ハロ(C1-C6)アルキルチオ基
、カルボキシル基、(C1-C6)アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は同一若しく
は異なっても良く、置換基X(Xは後記。)を窒素原子上に有する置換カルバモイル基から選択される1から5個の置換基を有しても良いフェノキシ基;同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-C6)アルキル基、ハロ(C1-C6)アルキル基、(C1-C6)アルコキシ基、ハロ(C1-C6)アルコキシ基、(C1-C6)アルキルチオ
基、ハロ(C1-C6)アルキルチオ基、カルボキシル基、(C1-C6)アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は置換基X(Xは後記。)を窒素原子上に有する置換カルバモイル基から選択される1から5個の置換基を有しても良いフェニルチオ基;同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-C6)アルキル基、ハロ(C1-C6
アルキル基、(C1-C6)アルコキシ基、ハロ(C1-C6)アルコキシ基、(C1-C6)アルキル
チオ基、ハロ(C1-C6)アルキルチオ基、カルボキシル基、(C1-C6)アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は置換基X(Xは後記。)を窒素原子上に有する置換カルバモイル基から選択される1から5個の置換基を有しても良いフェニルスルフィニル基;
同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-C6)アル
キル基、ハロ(C1-C6)アルキル基、(C1-C6)アルコキシ基、ハロ(C1-C6)アルコキシ
基、(C1-C6)アルキルチオ基、ハロ(C1-C6)アルキルチオ基、カルボキシル基、(C1-C6)アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は置換基X(Xは後記。)を窒素原子上に
有する置換カルバモイル基から選択される1〜5個の置換基を有しても良いフェニルスルホニル基;同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-C6)アルキル基、ハロ(C1-C6)アルキル基、(C1-C6)アルコキシ基、ハロ(C1-C6)アルコキシ基、(C1-C6)アルキルチオ基、ハロ(C1-C6)アルキルチオ基、カルボキシル基、(C1-C6)アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は置換基X(Xは後記。)を窒素
原子上に有する置換カルバモイル基から選択される1〜5個の置換基を環上に有しても良いフェニル(C1-C6)アルキルオキシ基;カルボキシル基;(C1-C6)アルコキシカルボニル基;置換基X(Xは後記。)により置換されても良いカルバモイル基;(C1-C6)アルキ
ルカルボニル基又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-C6)アルキル基、ハロ(C1-C6)アルキル基、(C1-C6)アルコキシ基、ハ
ロ(C1-C6)アルコキシ基、(C1-C6)アルキルチオ基、ハロ(C1-C6)アルキルチオ基、
カルボキシル基、(C1-C6)アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は置換基X(Xは
後記。)を窒素原子上に有する置換カルバモイル基から選択される1〜5個の置換基を有しても良いフェニルカルボニル基から選択される1以上の置換基を示す。
Xは(C1-C10)アルキル基;ハロ(C1-C10)アルキル基;同一又は異なっても良く、ハ
ロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、(C1-C6)アルキル基、ハロ(C1-C6)アルキル基、(C1-C6)アルコキシ基、ハロ(C1-C6)アルコキシ基、(C1-C6)アルキルチオ基又はハロ
(C1-C6)アルキルチオ基から選択される1〜5個の置換基を有しても良いフェニル基又
は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、(C1-C6)アルキ
ル基、ハロ(C1-C6)アルキル基、(C1-C6)アルコキシ基、ハロ(C1-C6)アルコキシ基
、(C1-C6)アルキルチオ基又はハロ(C1-C6)アルキルチオ基から選択される1〜5個の置換基を環上に有しても良いフェニル(C1-C6)アルキル基を示す。);
Figure 0005136737
(式中、Zは前記に同じくし、nは0〜4の整数を示す。W3及びW4は同一又は異なっても
良く、酸素原子又は硫黄原子を示す。)又はシアノ基を示す。
但し、4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボン酸、4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボン酸メチル、4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボン酸エチル、4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボン酸ベンジル、4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボキサミド、4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボキサニリド、4−シクロプロピル−3'−イソプロピル−1,2,3−チアジ
アゾール−5−カルボキサニリド、4−シクロプロピル−3'−イソプロポキシ−1,2
,3−チアジアゾール−5−カルボキサニリド、4−シクロプロピル−5−(1,3−ジ
チオラン−2−イリデンアミノカルボニル)−1,2,3−チアジアゾールを除く。}で
表される1,2,3−チアジアゾール誘導体又はその塩類及びこれを有効成分とする農園
芸用植物病害防除剤に関する。
更に本発明は一般式(I):
Figure 0005136737
{式中、R1、R2、R3、R4及びR5 は同一又は異なっても良く、水素原子;ハロゲン原子;
シアノ基;(C1-C6)アルキル基;ハロ(C1-C6)アルキル基;(C1-C6)アルコキシ(C1-C6)アルキル基;(C3-C12)シクロアルキル基;ハロ(C3-C12)シクロアルキル基;(C1-C6)アルキルチオ(C1-C6)アルキル基;(C2-C6)アルケニル基;ハロ(C2-C6)アルケニル基;置換基Z(Z は後記。) により置換されても良いアリール基;置換基Z(Z は後
記。)により環上に置換されても良いアリール(C1-C6)アルキル基;又は(C1-C6)アルキルカルボニル基を示す。
R6 は-C(=W1)YR7(式中、R7 は水素原子;(C1-C20)アルキル基;ハロ(C1-C20)アルキル基;(C2-C20)アルケニル基;ハロ(C2-C20)アルケニル基;(C2-C20)アルキニル基;ハロ(C2-C20)アルキニル基;(C3-C12)シクロアルキル基;ハロ(C3-C12)シクロアルキル基;(C1-C6)アルコキシ(C1-C6)アルキル基;(C1-C6)アルキルチオ(C1-C6)アルキル基;置換基Z(Z は後記。)により環上に置換されても良いアリール(C1-C6)アルキル基;置換基Z(Z は後記。)により環上に置換されても良いアリールオキシ(C1-C6)アルキル基;置換基Z(Z は後記。)により環上に置換されても良いアリールチオ(C1-C6)アルキル基;置換基Z(Z は後記。)により置換されても良いアリール基;カルボ
キシ(C1-C6)アルキル基;(C1-C6)アルコキシカルボニル(C1-C6)アルキル基;カル
バモイル(C1-C6)アルキル基;同一又は異なっても良く、(C1-C10)アルキル基、ハロ
(C1-C10)アルキル基、(C2-C10)アルケニル基、(C3-C10)シクロアルキル基、置換基Z(Z は後記。)により置換されても良いフェニル基、又は置換基Z(Z は後記。)により環上に置換されていても良いフェニル(C1-C6)アルキル基から選択される1〜2個の置
換基を窒素原子上に有するカルバモイル(C1-C6)アルキル基;シアノ(C1-C6)アルキル基;置換基Z(Z は後記。)により置換されても良い複素環基;置換基Z(Z は後記。)により環上に置換されても良い複素環(C1-C6)アルキル基;(C1-C20)アルキルカルボニ
ル基;(C2-C20)アルキニルカルボニル基;(C2-C6)アルケニルカルボニル基;(C3-C6)シクロアルキルカルボニル基;置換基Z(Z は後記。)により置換されても良いフェニ
ルカルボニル基;置換基Z(Z は後記。)により置換されても良い複素環カルボニル基;
(C1-C20)アルキルスルホニル基;ハロ(C1-C20)アルキルスルホニル基;置換基Z(Z
は後記。)により置換されても良いアリールスルホニル基;置換基Z(Z は後記。)によ
り環上に置換されても良いアリール(C1-C6)アルキルスルホニル基;
-C(=W2)NR8R9(式中、R8 及びR9 は同一又は異なっても良く、水素原子、(C1-C10)アルキル基、ハロ(C1-C10)アルキル基、(C2-C10)アルケニル基、(C3-C10)シクロアルキル基、置換基Z(Z は後記。)により置換されても良いフェニル基、置換基Z(Z は後記。)により環上に置換されても良いフェニル(C1-C6)アルキル基、(C1-C6)アルコキシ基、置換基Z(Z は後記。)により置換されても良いフェノキシ基又は、置換基Z(Z は後記。)により環上に置換されても良いフェニル(C1-C6)アルキルオキシ基を示す。又、R8 とR9 は一緒になって、酸素原子、硫黄原子又はNR10 (式中、R10 は水素原子、(C1-C6)
アルキル基又は置換基Z(Z は後記。) により置換されても良いフェニル基を示す。)により中断されても良い(C2-C6)アルキレン基を示すことができる。W2は酸素原子又は硫黄
原子を示す。);-SO2NR8R9(式中、R8 及びR9 は前記に同じ。);又は-N=C(R8) R9(式中、R8 及びR9 は前記に同じ。)を示す。
Yは酸素原子;硫黄原子;-N(R11)-(式中、R11 は水素原子、(C1-C6)アルキル基、(C3-C6)シクロアルキル基、置換基Z(Z は後記。)により置換されても良いフェニル基、置換基Z(Z は後記。)により環上に置換されても良いフェニル(C1-C6)アルキル基、(C1-C10)アルキルカルボニル基、(C2-C10)アルキニルカルボニル基、(C2-C10)アルケニルカルボニル基、(C3-C6)シクロアルキルカルボニル基、置換基Z(Z は後記。)により置換されても良いフェニルカルボニル基、又は置換基Z(Z は後記。)により置換され
ても良い複素環カルボニル基を示す。);又は-N(R11)O-(式中、R11 は前記に同じ。)
を示す。)を示す。
W1は酸素原子又は硫黄原子を示す。
Z は同一又は異なっても良く、ハロゲン原子;水酸基;シアノ基;ニトロ基;(C1-C6
)アルキル基;ハロ(C1-C6)アルキル基;(C3-C12)シクロアルキル基;ハロ(C3-C12
)シクロアルキル基;同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-C6)アルキル基、ハロ(C1-C6)アルキル基、(C1-C6)アルコキシ基、ハロ
(C1-C6)アルコキシ基、(C1-C6)アルキルチオ基、ハロ(C1-C6)アルキルチオ基、カ
ルボキシル基、(C1-C6)アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は同一若しくは異
なっても良く、置換基X(Xは後記。)を窒素原子上に有する置換カルバモイル基から選択される1〜5個の置換基を有しても良いフェニル基;同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-C6)アルキル基、ハロ(C1-C6)アルキル基、(C1-C6)アルコキシ基、ハロ(C1-C6)アルコキシ基、(C1-C6)アルキルチオ基、ハロ
(C1-C6)アルキルチオ基、カルボキシル基、(C1-C6)アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は同一若しくは異なっても良く、置換基X(Xは後記。)を窒素原子上に有する置換カルバモイル基から選択される1〜5個の置換基を環上に有しても良いフェニル(C1-C6)アルキル基;(C1-C6)アルコキシ基;ハロ(C1-C6)アルコキシ基;
(C1-C6)アルキルチオ基;ハロ(C1-C6)アルキルチオ基;(C1-C6)アルキルスルフィ
ニル基;ハロ(C1-C6)アルキルスルフィニル基;(C1-C6)アルキルスルホニル基;ハロ(C1-C6)アルキルスルホニル基;同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シ
アノ基、ニトロ基、(C1-C6)アルキル基、ハロ(C1-C6)アルキル基、(C1-C6)アルコ
キシ基、ハロ(C1-C6)アルコキシ基、(C1-C6)アルキルチオ基、ハロ(C1-C6)アルキ
ルチオ基、カルボキシル基、(C1-C6)アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は同
一若しくは異なっても良く、置換基X(Xは後記。)を窒素原子上に有する置換カルバモイル基から選択される1から5個の置換基を有しても良いフェノキシ基;同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-C6)アルキル基、ハロ(C1-C6)アルキル基、(C1-C6)アルコキシ基、ハロ(C1-C6)アルコキシ基、(C1-C6)アル
キルチオ基、ハロ(C1-C6)アルキルチオ基、カルボキシル基、(C1-C6)アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は置換基X(Xは後記。)を窒素原子上に有する置換カルバモイル基から選択される1から5個の置換基を有しても良いフェニルチオ基;
同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-C6)アル
キル基、ハロ(C1-C6)アルキル基、(C1-C6)アルコキシ基、ハロ(C1-C6)アルコキシ
基、(C1-C6)アルキルチオ基、ハロ(C1-C6)アルキルチオ基、カルボキシル基、(C1-C6)アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は置換基X(Xは後記。)を窒素原子上に
有する置換カルバモイル基から選択される1から5個の置換基を有しても良いフェニルスルフィニル基;同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-C6)アルキル基、ハロ(C1-C6)アルキル基、(C1-C6)アルコキシ基、ハロ(C1-C6)アルコキシ基、(C1-C6)アルキルチオ基、ハロ(C1-C6)アルキルチオ基、カルボキシ
ル基、(C1-C6)アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は置換基X(Xは後記。)を
窒素原子上に有する置換カルバモイル基から選択される1〜5個の置換基を有しても良いフェニルスルホニル基;同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-C6)アルキル基、ハロ(C1-C6)アルキル基、(C1-C6)アルコキシ基、ハ
ロ(C1-C6)アルコキシ基、(C1-C6)アルキルチオ基、ハロ(C1-C6)アルキルチオ基、
カルボキシル基、(C1-C6)アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は置換基X(Xは
後記。)を窒素原子上に有する置換カルバモイル基から選択される1〜5個の置換基を環上に有しても良いフェニル(C1-C6)アルキルオキシ基;カルボキシル基;(C1-C6)アルコキシカルボニル基;置換基X(Xは後記。)により置換されても良いカルバモイル基;(C1-C6)アルキルカルボニル基又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基
、シアノ基、ニトロ基、(C1-C6)アルキル基、ハロ(C1-C6)アルキル基、(C1-C6)ア
ルコキシ基、ハロ(C1-C6)アルコキシ基、(C1-C6)アルキルチオ基、ハロ(C1-C6)ア
ルキルチオ基、カルボキシル基、(C1-C6)アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又
は置換基X(Xは後記。)を窒素原子上に有する置換カルバモイル基から選択される1〜5個の置換基を有しても良いフェニルカルボニル基から選択される1以上の置換基を示す。
Xは(C1-C10)アルキル基;ハロ(C1-C10)アルキル基;同一又は異なっても良く、ハ
ロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、(C1-C6)アルキル基、ハロ(C1-C6)アルキル基、(C1-C6)アルコキシ基、ハロ(C1-C6)アルコキシ基、(C1-C6)アルキルチオ基又はハロ
(C1-C6)アルキルチオ基から選択される1〜5個の置換基を有しても良いフェニル基;
又は同一若しくは異なっても良く、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、(C1-C6)アル
キル基、ハロ(C1-C6)アルキル基、(C1-C6)アルコキシ基、ハロ(C1-C6)アルコキシ
基、(C1-C6)アルキルチオ基又はハロ(C1-C6)アルキルチオ基から選択される1〜5個の置換基を環上に有しても良いフェニル(C1-C6)アルキル基を示す。);
Figure 0005136737
(式中、Zは前記に同じくし、nは0〜4の整数を示す。W3及びW4は同一又は異なっても
良く、酸素原子又は硫黄原子を示す。)又はシアノ基を示す。
但し、4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボン酸及び4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボン酸メチルエステルを除く。}で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体又はその塩類から選択される1種又は2種以上を有効成分として含有することを特徴とする種子殺菌用農園芸用植物病害防除剤及びその使用方法にも関する。
本発明は、従来技術に比べて優れた性能、特に対象植物に対する優れた安全性及び優れた防除効果を示すのみならず、極めて長期間の残効性を有する農園芸用植物病害防除剤及び該防除剤のより有効な使用方法を提供するものである。
本発明の4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール誘導体の一般式(I)の定義において、「ハロゲン原子」とは塩素原子、臭素原子、沃素原子又はフッ素原子を示す。
「(C1-C6)アルキル基」とは、例えばメチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソ
プロピル基、ノルマルブチル基、イソブチル基、セカンダリーブチル基、ターシャリーブチル基、ノルマルペンチル基、ネオペンチル基、ノルマルヘキシル基等の直鎖又は分鎖状
の炭素原子数1〜6個のアルキル基を示す。
「(C1-C6)ハロアルキル基」とは、同一又は異なっても良い1以上のハロゲン原子によ
り置換された直鎖又は分岐鎖状の炭素原子数1〜6個のアルキル基を示し、例えばトリフルオロメチル基、ジフルオロチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロイソプロピル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、1−ブロモエチル基、2,3−ジブロモプロピル
基等を示す。
「(C3-C6)シクロアルキル基」とは、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペン
チル基、シクロヘキシル基、2−メチルシクロプロピル基、2−メチルシクロペンチル基等の炭素原子数3〜6個の脂環式アルキル基を示す。
「(C1-C6)アルコキシ基」とは、例えばメトキシ基、エトキシ基、ノルマルプロポキシ
基、イソプロポキシ基、ノルマルブトキシ基、セカンダリーブトキシ基、ターシャリーブトキシ基、ノルマルペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、ノルマルヘキシルオキシ基等の直鎖又は分岐鎖状の炭素原子数1〜6個のアルコキシ基を示す。
「ハロ(C1-C6)アルコキシ基」とは、同一又は異なっても良い1以上のハロゲン原子に
より置換された直鎖又は分岐鎖状の炭素原子数1〜6個のアルキル基を示し、例えばジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基等を示す。「(C1-C6)アルコキシカルボニル基」とは、例えばメトキシカルボニル基、エト
キシカルボニル基、ノルマルプロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ノルマルブトキシカルボニル基、ターシャリーブトキシカルボニル基等の直鎖又は分岐鎖状の炭素原子数1〜6個のアルコキシカルボニル基を示す。
「(C1-C6)アルキルチオ基」とは、例えばメチルチオ基、エチルチオ基、ノルマルプロ
ピルチオ基、イソプロピルチオ基、ノルマルブチルチオ基、セカンダリーブチルチオ基、ターシャリーブチルチオ基、ノルマルペンチルチオ基、イソペンチルチオ基、ノルマルヘキシルチオ基等の直鎖又は分岐鎖状の炭素原子数1〜6個のアルキルチオ基を示す。
「(C1-C6)アルキルスルフィニル基」とは、例えばメチルスルフィニル基、エチルスル
フィニル基、ノルマルプロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基、ノルマルブチルスルフィニル基、セカンダリーブチルスルフィニル基、ターシャリーブチルスルフィニル基、ノルマルペンチルスルフィニル基、イソペンチルスルフィニル基、ノルマルヘキシルスルフィニル基等の直鎖又は分岐鎖状の炭素原子数1〜6個のアルキルスルフィニル基を示す。
「(C1-C6)アルキルスルホニル基」とは、例えばメチルスルホニル基、エチルスルホニ
ル基、ノルマルプロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、ノルマルブチルスルホニル基、セカンダリーブチルスルホニル基、ターシャリーブチルスルホニル基、ノルマルペンチルスルホニル基、イソペンチルスルホニル基、ノルマルヘキシルスルホニル基等の直鎖又は分岐鎖状の炭素原子数1〜6個のアルキルスルホニル基を示す。
「複素環基」とは、酸素原子、硫黄原子又は窒素原子から選択される同一又は異なっても良い1以上のへテロ原子を有する5〜6員複素環基を示し、該複素環としては、例えばチアゾール、イソチアゾール、ピラゾール、イミダゾール、オキサゾール、イソキサゾール、トリアゾール、1,2,3−チアジアゾール、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、ベンゾチアゾール、キノリン等の5〜6員複素環又は縮合複素環が挙げられる。
本発明の一般式(I)で表される4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール誘導体の塩類としては、例えば塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、燐酸塩等の無機酸塩類、酢酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、シュウ酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、パラトルエンスルホン酸塩等の有機酸塩類、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩、トリエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の有機塩基との塩を例示することができ
る。
本発明の一般式(I)で表される4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール誘導体は、その構造式中に1つ又は複数個の不斉中心を含む場合があり、2種以上の光学異性体及びジアステレオマーが存在する場合もあるが、本発明は各々の光学異性体及びそれらが任意の割合で含まれる混合物をも全て包含するものである。又、本発明の一般式(I)で表される4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール誘導体は、その構造式中に炭素−炭素二重結合又は炭素−窒素二重結合に由来する2種の幾何異性体が存在する場合もあるが、本発明は各々の幾何異性体及びそれらが任意の割合で含まれる混合物をも全て包含するものである。
本発明の一般式(I)で表される化合物において、R1、R2、R3、R4及びR5 として好ま
しくは、同一又は異なっても良く、水素原子;ハロゲン原子;(C1-C6)アルキル基;ハ
ロ(C1-C6)アルキル基;(C2-C6)アルケニル基;ハロ(C2-C6)アルケニル基;又は置
換基Z(Z は前記に同じ。)により置換されても良いフェニル基である。R1として更に好
ましくは水素原子;(C1-C3)アルキル基;又はハロゲン原子により置換されても良いフ
ェニル基が挙げられ、最も好ましくは水素原子である。R2、R3、R4及びR5として更に好ましくは同一又は異なっても良く、水素原子又は(C1-C3)アルキル基が挙げられ、最も好
ましくは水素原子である。
R6 として好ましくは、-C(=W1)YR7
Figure 0005136737
又はシアノ基であり、更に好ましくは-C(=W1)YR7である。
上記式中、R7 として好ましくは(C3-C20)アルキル基;ハロ(C3-C20)アルキル基;
(C3-C20)アルケニル基;ハロ(C3-C20)アルケニル基;(C3-C20)アルキニル基;ハロ(C3-C20)アルキニル基;(C4-C12)シクロアルキル基;ハロ(C4-C12)シクロアルキル基;(C1-C6)アルコキシ(C1-C6)アルキル基;(C1-C6)アルキルチオ(C1-C6)アルキル基;置換基Z(Z は前記に同じ。)により環上に置換されても良いフェニル(C1-C4)アルキル基;置換基Z(Z は前記に同じ。)により環上に置換されても良いフェニルオキシ
(C1-C4)アルキル基;置換基Z(Z は前記に同じ。)により環上に置換されても良いフェニルチオ(C1-C4)アルキル基;置換基Z(Z は前記に同じ。)により環上に置換されても良いフェニル基;カルボキシ(C1-C6)アルキル基;(C1-C6)アルコキシカルボニル(C1-C6)アルキル基;カルバモイル(C1-C6)アルキル基;
同一又は異なっても良く、(C1-C10)アルキル基、ハロ(C1-C10)アルキル基、(C2-C10)アルケニル基、(C3-C10)シクロアルキル基、置換基Z(Z は前記に同じ。)により置
換されても良いフェニル基、置換基Z(Zは前記に同じ。)により環上に置換されても良いフェニル(C1-C6)アルキル基から選択される1〜2個の置換基を窒素原子上に有するカ
ルバモイル(C1-C6)アルキル基;シアノ(C1-C6)アルキル基;置換基Z(Z は前記に同
じ。)により置換されても良い複素環基;(C1-C20)アルキルスルホニル基;ハロ(C1-C20)アルキルスルホニル基;置換基Z(Z は前記に同じ。) により置換されても良いアリールスルホニル基又は-N=C(R8) R9(式中、R8 及びR9 は同一又は異なっても良く、水素
原子、(C1-C6)アルキル基、ハロ(C1-C6)アルキル基、(C3-C6)シクロアルキル基又
は置換基Z(Z は前記に同じ。)により置換されても良いフェニル基が好ましい。)であ
り、更に好ましくは(C8-C20)アルキル基;ハロ(C8-C20)アルキル基;チアゾリル基;又はベンゾチアゾリル基である。
Yとして好ましくは酸素原子;硫黄原子;-NH-又は-NHO-であり、W1として好ましくは酸素原子又は硫黄原子である。
Z として好ましくは同一又は異なっても良く、ハロゲン原子;シアノ基;ニトロ基;(C1-C6)アルキル基;ハロ(C1-C6)アルキル基;(C3-C12)シクロアルキル基;ハロ(C3-C12)シクロアルキル基;同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-C6)アルキル基、ハロ(C1-C6)アルキル基、(C1-C6)アルコキシ基、
ハロ(C1-C6)アルコキシ基、(C1-C6)アルキルチオ基、ハロ(C1-C6)アルキルチオ基
、カルボキシル基、(C1-C6)アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は同一若しく
は異なっても良く、置換基X(Xは前記に同じ。)を窒素原子上に有する置換カルバモイル基から選択される置換基を有しても良いフェニル基;
(C1-C6)アルコキシ基;ハロ(C1-C6)アルコキシ基;(C1-C6)アルキルチオ基;ハロ
(C1-C6)アルキルチオ基;(C1-C6)アルキルスルフィニル基;ハロ(C1-C6)アルキル
スルフィニル基;(C1-C6)アルキルスルホニル基;ハロ(C1-C6)アルキルスルホニル基;同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-C6)ア
ルキル基、ハロ(C1-C6)アルキル基、(C1-C6)アルコキシ基、ハロ(C1-C6)アルコキ
シ基、(C1-C6)アルキルチオ基、ハロ(C1-C6)アルキルチオ基、カルボキシル基、(C1-C6)アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は同一若しくは異なっても良く、置換
基X(Xは前記に同じ。)を窒素原子上に有する置換カルバモイル基から選択される置換基を有しても良いフェノキシ基;同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、(C1-C6)アルキル基、ハロ(C1-C6)アルキル基、(C1-C6)アルコキシ
基、ハロ(C1-C6)アルコキシ基、(C1-C6)アルキルチオ基、ハロ(C1-C6)アルキルチ
オ基、カルボキシル基、(C1-C6)アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又は同一若
しくは異なっても良く、置換基X(Xは前記に同じ。)を窒素原子上に有する置換カルバモイル基から選択される置換基を環上に有しても良いフェニル(C1-C3)アルキルオキシ基
カルボキシル基;(C1-C6)アルコキシカルボニル基;置換基X(Xは前記に同じ。)によ
り置換されても良いカルバモイル基又は(C1-C6)アルキルカルボニル基をであり、更に
好ましくはハロゲン原子;シアノ基;(C1-C6)アルキル基;ハロ(C1-C6)アルキル基;同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、シアノ基、(C1-C6)アルキル基、ハロ(C1-C6)アルキル基、(C1-C6)アルコキシ基、ハロ(C1-C6)アルコキシ基、(C1-C6)アルキ
ルチオ基、ハロ(C1-C6)アルキルチオ基又は(C1-C6)アルコキシカルボニル基から選択される置換基を有しても良いフェニル基;(C1-C6)アルコキシ基;ハロ(C1-C6)アルコキシ基;(C1-C6)アルキルチオ基;ハロ(C1-C6)アルキルチオ基;同一又は異なっても良く、ハロゲン原子、シアノ基、(C1-C6)アルキル基、ハロ(C1-C6)アルキル基、(C1-C6)アルコキシ基、ハロ(C1-C6)アルコキシ基、(C1-C6)アルキルチオ基、ハロ(C1-C6)アルキルチオ基又は(C1-C6)アルコキシカルボニル基から選択される置換基を有し
ても良いフェノキシ基;カルボキシル基;(C1-C6)アルコキシカルボニル基;(C1-C6)アルキル基により置換されていても良いカルバモイル基又は(C1-C6)アルキルカルボニ
ル基である。
Xとして好ましくは(C1-C10)アルキル基である。
nとして好ましくは0〜3の整数であり、W3及びW4として好ましくは酸素原子である。
以下に本発明の代表的な製造方法を図式的に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
製造方法1
Figure 0005136737
(式中R1、R2、R3、R4、R5、R7、R11及びYは前記に同じくし、R'はC1-C6アルキル基を示
し、R"はC1-C6アルキル基、C1-C6アルコキシ基又はアミノ基を示し、Halはハロゲン原子
を示す。)
一般式(II)で表されるケトエステル類と一般式(III)で表される化合物とを不活性
溶媒の存在下又は不存在下に反応させて一般式(IV)で表されるヒドラゾン類とし、該ヒドラゾン類(IV)を単離し又は単離せずして不活性溶媒の存在下又は不存在下に塩化チオニルと反応を行い、一般式(I−1)で表される本発明の1,2,3−チアジアゾールカルボン酸エステル誘導体とし、該エステル誘導体(I−1)を単離し又は単離せずして不活性溶媒の存在下又は不存在下に加水分解反応を行うことにより一般式(I−2)で表される
本発明の1,2,3−チアジアゾールカルボン酸誘導体とし、該カルボン酸誘導体(I−
2)を単離し又は単離せずして一般式(V)で表される化合物と不活性溶媒の存在下又は不存在下に縮合剤の存在下に反応させることによって一般式(I−3)で表される本発明の1,2,3−チアジアゾール誘導体を製造することができる。一般式(I−3)で表さ
れる本発明の1,2,3−チアジアゾール誘導体は一般式(I−2)で表される本発明の1,2,3−チアジアゾールカルボン酸誘導体を不活性溶媒の存在下又は不存在下にハロゲン化することにより一般式(VI)で表されるカルボン酸ハライド類とし、該カルボン酸ハライド類(VI)を単離し又は単離せずして不活性溶媒の存在下又は不存在下に一般式(V)で表される化合物と反応させることによっても製造することができる。又、YがNR11を示す場合、一般式(I−3)で表される本発明の1,2,3−チアジアゾール誘導体は、一般式(I−1)で表される本発明の1,2,3−チアジアゾールカルボン酸エステル
誘導体と一般式(V)で表される化合物とを不活性溶媒の存在下又は不存在下に反応させ
ることによっても製造することができる。
1−1) 一般式(II)→一般式(IV)
出発物質である一般式(II)で表されるケトエステル類は公知の文献(J.Org.Chem.,
43,2078(1978)等)に記載の方法により、又はこれに準じて製造することができる。一般式(III)で表される化合物としては、例えばヒドラジド類、セミカルバジ
ド類、カルバジン酸エステル類等が挙げられる。
本反応は溶媒を使用しても使用しなくても良いが、使用できる溶媒としては、本反応を著しく阻害しないものであれば良く、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、2−プロパノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン等の鎖状又は環状エーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類、アセトニトリル等のニトリル類、酢酸エチル等のエステル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリノン、水、酢酸等の不活性溶媒を挙げることができ、これらの不活性溶媒は単独で又は2種以上混合して使用することができる。
本反応には酸又は塩基を用いることもでき、本反応に用いられる酸としてはギ酸、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸類、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸等のスルホン酸類、硫酸、塩酸等を、又塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の無機塩基類、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデック−7−エン等の第三級アミン類、ピリジン、ジメチルアミノピリジン等の含窒素芳香族化合物等を例示することができる。酸又は塩基の使用量は一般式(II)で表される化合物に対して0.001〜5倍モルの範囲で適宜選択すればよい。
本反応は等モル反応であるので、一般式(II)で表されるケトエステル類に対して一般式(III)で表される化合物を等モル使用すれば良いが、いずれかの反応剤を過剰に使用
することもできる。反応温度は通常0℃〜150℃であるが使用する不活性溶媒の還流温度の範囲で行うことができ、反応時間は反応規模、反応温度等により一定しないが、数分〜48時間の範囲で適宜選択すれば良い。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離し、必要に応じて再結晶法、蒸留法、カラムクロマトグラフィー法等で精製することにより目的物を製造することができる。又、本反応終了後に目的物を単離せずに次の反応に供することもできる。
1−2) 一般式(IV)→一般式(I−1)
本反応は溶媒を使用しても使用しなくても良いが、本反応に使用できる溶媒としては本反応を著しく阻害しないものであれば良く、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の鎖状又は環状エーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類、アセトニトリル等のニトリル類、酢酸エチル等のエステル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリノン等の不活性溶媒を挙げることができ、これらの不活性溶媒は単独で又は2種以上混合して使用することができる。
本反応に用いる塩化チオニルの使用量は一般式(IV)で表されるヒドラゾン類に対して等モル〜大過剰の範囲で適宜選択すればよい。反応温度は通常0℃〜150℃であるが使用する不活性溶媒の還流温度の範囲で行うことができ、反応時間は反応規模、反応温度等により一定しないが、数分〜48時間の範囲で適宜選択すれば良い。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離し、必要に応じて再結晶法、蒸留法、カラムクロマトグラフィー法等で精製することにより目的物を製造することができる。又、本反応終了後に目的物を単離せずに次の反応に供することもできる。
1−3) 一般式(I−1)→一般式(I−2)
本反応は水を溶媒に用いるが、他の溶媒を混合して使用してもよく、混合して使用し得る溶媒としては本反応を著しく阻害しないものであれば良く、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、2−プロパノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の鎖状又は環状エーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類、アセトニトリル等のニトリル類、酢酸エチル等のエステル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリノン等の不活性溶媒を挙げることができ、これらの不活性溶媒は単独で又は2種以上混合して使用することができる。
本反応に用いる塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の無機塩基類を例示することができる。本反応に用いる塩基の使用量は一般式(I−1)で
表される1,2,3−チアジアゾールカルボン酸エステル誘導体に対して1〜10倍モルの範囲で適宜選択すればよい。反応温度は通常−20℃〜100℃であるが使用する不活性溶媒の還流温度の範囲で行うことができ、反応時間は反応規模、反応温度等により一定しないが、数分〜48時間の範囲で適宜選択すれば良い。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離し、必要に応じて再結晶法、蒸留法、カラムクロマトグラフィー法等で精製することにより目的物を製造することができる。又、本反応終了後に目的物を単離せずに次の反応に供することもできる。
1−4) 一般式(I−2)→一般式(I−3)
本反応は溶媒を使用しても使用しなくても良いが、本反応に使用できる溶媒としては本反応を著しく阻害しないものであれば良く、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、2−プロパノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の鎖状又は環状エーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類、アセトニトリル等のニトリル類、酢酸エチル等のエステル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリノン、水等の不活性溶媒を挙げることができ、これらの不活性溶媒は単独で又は2種以上混合して使用することができる。
本反応で使用できる縮合剤としては、例えば1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1,3−ジイソプロピルカルボジイミド、1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩のようなカルボジイミド類、N,N’−カルボニルジイミダゾール、2−クロロ−1−メチルピリジニウム ヨージド、ジエチルホスホロシアニダート、リン酸ジクロリドフェニルエステル、シアヌリッククロリド、クロロギ酸イソブチル、クロロスルホニルイソシアネート、トリフルオロ酢酸無水物等を挙げることができる。縮合剤の使用量は一般式(I−2)で表される1,2,3−チアジアゾールカルボン酸誘
導体に対して1〜5倍モルの範囲から適宜選択すれば良い。
本反応には塩基を使用することもでき、本反応に使用する塩基としてはトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデック−7−エン等の第三級アミン類、ピリジン、ジメチルアミノピリジン等の含窒素芳香族化合物等を例示することができる。塩基の使用量は一般式(I−2)で表される1,2,3−チ
アジアゾールカルボン酸誘導体に対して0.1〜5倍モルの範囲で適宜選択すればよい。
本反応は等モル反応であるので、一般式(I−2)で表される1,2,3−チアジアゾ
ールカルボン酸誘導体に対して一般式(V)で表される化合物を等モル使用すれば良いが
、いずれかの反応剤を過剰に使用することもできる。反応温度は通常−20℃〜150℃であるが使用する不活性溶媒の還流温度の範囲で行うことができ、反応時間は反応規模、反応温度等により一定しないが、数分〜48時間の範囲で適宜選択すれば良い。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離し、必要に応じて再結晶法、蒸留法、カラムクロマトグラフィー法等で精製することにより目的物を製造することができる。
1−5) 一般式(I−2)→一般式(VI)
本反応は溶媒を使用しても使用しなくても良いが、本反応に使用できる溶媒としては本反応を著しく阻害しないものであれば良く、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の鎖状又は環状エーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類、アセトニトリル等のニトリル類、酢酸エチル等のエステル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリノン等の不活性溶媒を挙げることができ、これらの不活性溶媒は単独で又は2種以上混合して使用することができる。
本反応に使用できるハロゲン化剤としては、例えば塩化チオニル、オキシ塩化リン、オキシ臭化リン、五塩化リン、五臭化リン等を挙げることができる。ハロゲン化剤の使用量は一般式(I−2)で表される1,2,3−チアジアゾールカルボン酸誘導体に対して1
〜10倍モルの範囲から適宜選択すれば良い。反応温度は通常−20℃〜150℃であるが使用する不活性溶媒の還流温度の範囲で行うことができ、反応時間は反応規模、反応温度等により一定しないが、数分〜48時間の範囲で適宜選択すれば良い。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離し、必要に応じて再結晶法、蒸留法、カラムクロマトグラフィー法等で精製することにより目的物を製造することができる。又、本反応終了後に目的物を単離せずに次の反応に供することもできる。
1−6) 一般式(VI)→一般式(I−3)
本反応は溶媒を使用しても使用しなくても良いが、本反応に使用できる溶媒としては本反応を著しく阻害しないものであれば良く、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、2−プロパノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の鎖状又は環状エーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類、アセトニトリル等のニトリル類、酢酸エチル等のエステル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリノン、水等の不活性溶媒を挙げることができ、これらの不活性溶媒は単独で又は2種以上混合して使用することができる。
本反応に使用する塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の無機塩基類、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデック−7−エン等の第三級アミン類、ピリジン、ジメチルアミノピリジン等の含窒素芳香族化合物等を例示することができる。塩基の使用量は一般式(VI)で表される化合物に対して1〜5倍モルの範囲で適宜選択すればよい。
本反応は等モル反応であるので、一般式(I−2)で表される1,2,3−チアジアゾ
ールカルボン酸誘導体に対して一般式(V)で表される化合物を等モル使用すれば良いが
、いずれかの反応剤を過剰に使用することもできる。反応温度は通常−20℃〜150℃であるが使用する不活性溶媒の還流温度の範囲で行うことができ、反応時間は反応規模、
反応温度等により一定しないが、数分〜48時間の範囲で適宜選択すれば良い。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離し、必要に応じて再結晶法、蒸留法、カラムクロマトグラフィー法等で精製することにより目的物を製造することができる。
1−7) 一般式(I−1)→一般式(I−3)
本反応は溶媒を使用しても使用しなくても良いが、本反応に使用できる溶媒としては本反応を著しく阻害しないものであれば良く、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、2−プロパノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の鎖状又は環状エーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類、アセトニトリル等のニトリル類、酢酸エチル等のエステル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリノン、水等の不活性溶媒を挙げることができ、これらの不活性溶媒は単独で又は2種以上混合して使用することができる。
本反応は等モル反応であるので、一般式(I−1)で表される1,2,3−チアジアゾ
ールカルボン酸エステル誘導体に対して一般式(V)で表される化合物を等モル使用すれ
ば良いが、いずれかの反応剤を過剰に使用することもできる。反応温度は通常−20℃〜150℃であるが使用する不活性溶媒の還流温度の範囲で行うことができ、反応時間は反応規模、反応温度等により一定しないが、数分〜48時間の範囲で適宜選択すれば良い。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離し、必要に応じて再結晶法、蒸留法、カラムクロマトグラフィー法等で精製することにより目的物を製造することができる。
製造方法2
Figure 0005136737
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R8、R9及びR'は前記に同じ。)
一般式(I−4)で表される1,2,3−チアジアゾールカルボヒドラジド誘導体と一
般式(VII)で表されるカルボニル化合物とを不活性溶媒の存在下又は不存在下に反応さ
せることによって一般式(I−5)で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体を製造
することができる。一般式(I−4)で表される1,2,3−チアジアゾールカルボヒド
ラジド誘導体は製造方法1に準じて製造することができる。
2−1) 一般式(I−4)→一般式(I−5)
本反応は溶媒を使用しても使用しなくても良いが、本反応に使用できる溶媒としては本反応を著しく阻害しないものであれば良く、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、2−プロパノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の鎖状又は環状エーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類、アセトニトリル等のニトリル類、酢酸エチル等のエステル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリノン、水、酢酸等の不活性溶媒を挙げることができ、これらの不活性溶媒は単独で又は2種以上混合して使用することができる。
本反応には酸を使用することもでき、本反応に使用する酸としてはギ酸、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸類、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸等のスルホン酸類、硫酸、塩酸等を例示することができる。酸の使用量は一般式(I−4)で表される1,
2,3−チアジアゾールカルボヒドラジド誘導体に対して0.001〜5倍モルの範囲で適宜選択すればよい。
本反応は等モル反応であるので、一般式(I−4)で表される1,2,3−チアジアゾ
ールカルボヒドラジド誘導体に対して一般式(VII)で表されるカルボニル化合物を等モ
ル使用すれば良いが、いずれかの反応剤を過剰に使用することもできる。反応温度は通常0℃〜150℃であるが使用する不活性溶媒の還流温度の範囲で行うことができ、反応時間は反応規模、反応温度等により一定しないが、数分〜48時間の範囲で適宜選択すれば良い。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離し、必要に応じて再結晶法、蒸留法、カラムクロマトグラフィー法等で精製することにより目的物を製造することができる。
製造方法3
Figure 0005136737
(式中R1、R2、R3、R4、R5、R7 及びYは前記に同じ。)
一般式(I−3)で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体と硫化剤を反応させる
ことにより一般式(I−6)で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体を製造するこ
とができる。
3−1) 一般式(I−3)→一般式(I−6)
本反応は溶媒を使用しても使用しなくても良いが、本反応に使用できる溶媒としては本反応を著しく阻害しないものであれば良く、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、2−プロパノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の鎖状又は環状エーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類、アセトニトリル等のニトリル類、酢酸エチル等のエステル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリノン、水、酢酸等の不活性溶媒を挙げることができ、これらの不活性溶媒は単独で又は2種以上混合して使用することができる。
本反応で使用できる硫化剤としては例えば、ローソン試薬(Lauesson’s Reagent)、五硫化燐等を挙げることができる。硫化剤の使用量は一般式(I−3)
で表される1,2,3−チアジアゾール誘導体に対して等モル〜大過剰の範囲から適宜選択すれば良い。反応温度は通常0℃〜150℃であるが使用する不活性溶媒の還流温度の範囲で行うことができ、反応時間は反応規模、反応温度等により一定しないが、数分〜4
8時間の範囲で適宜選択すれば良い。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離し、必要に応じて再結晶法、蒸留法、カラムクロマトグラフィー法等で精製することにより目的物を製造することができる。
製造方法4
Figure 0005136737
(式中R1、R2、R3、R4、R5、Hal及びnは前記に同じくし、Z1はZと同じ意味を表す。)
一般式(VI)で表されるカルボン酸ハライド類と一般式(VIII)で表されるアントラニル酸類とを不活性溶媒の存在下又は不存在下に反応させて一般式(I−7)で表される1
,2,3−チアジアゾールカルボキサニリド誘導体とし、該カルボキサニリド誘導体(I
−7)を単離し、次いで脱水剤を不活性溶媒の存在下又は不存在下に反応させることにより一般式(I−8)で表されるオキサジン誘導体を製造することができる。又一般式(VI
)で表されるカルボン酸ハライド類と一般式(VIII)で表されるアントラニル酸類とを不活性溶媒の存在下又は不存在下に反応させて、直接一般式(I−8)で表されるオキサジ
ン誘導体を製造することもできる。
4−1) 一般式(VI)→一般式(I−7)
本反応は1−6)に準じて行うことができる。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離し、必要に応じて再結晶法、蒸留法、カラムクロマトグラフィー法等で精製することにより目的物を製造することができる。
4−2) 一般式(I−7)→一般式(I−8)
本反応は溶媒を使用しても使用しなくても良いが、本反応に使用できる溶媒としては本反応を著しく阻害しないものであれば良く、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、2−プロパノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の鎖状又は環状エーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類、アセトニトリル等のニトリル類、酢酸エチル等のエステル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリノン、水、酢酸等の不活性溶媒を挙げることができ、これらの不活性溶媒は単独で又は2種以上混合して使用することができる。
本反応で使用できる脱水剤としては、例えばトリフルオロ酢酸無水物、無水酢酸等酸無水物、アセチルクロリド、プロピオニルクロリド、クロロギ酸メチル、クロロギ酸イソブチル等酸クロリド、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1,3−ジイソプロピルカルボジイミド、1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩のようなカルボジイミド類、N,N’−カルボニルジイミダゾール、2−クロロ−1−メチルピリジニウム ヨージド、ジエチルホスホロシアニダート、リン酸ジクロリドフェニルエステル、シアヌリッククロリド、クロロスルホニルイソシアネート、塩化チオニル、オキシ塩化リン等を挙げることができる。縮合剤の使用量は一般式(I−7)で表され
る1,2,3−チアジアゾールカルボキサニリド誘導体に対して1〜5倍モルの範囲から適宜選択すれば良い。
反応温度は通常0℃〜150℃であるが使用する不活性溶媒の還流温度の範囲で行うことができ、反応時間は反応規模、反応温度等により一定しないが、数分〜48時間の範囲で適宜選択すれば良い。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離し、必要に応じて再結晶法、蒸留法、カラムクロマトグラフィー法等で精製することにより目的物を製造することができる。
4−3) 一般式(VI)→一般式(I−8)
本反応は4−1)に準じて反応時間を延ばすことにより一般式(I−8)で表されるオ
キサジン誘導体を直接製造することもできる。
製造方法5
Figure 0005136737
(式中R1、R2、R3、R4、R5、Z1、nは前記に同じくす。)
一般式(I−8)で表されるオキサジン誘導体と硫化剤を反応させることにより一般式
(I−9)で表されるチアジン誘導体を製造することができる。
5−1) 一般式(I−8)→一般式(I−9)
本反応は3−1)に準じて行うことができる。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離し、必要に応じて再結晶法、蒸留法、カラムクロマトグラフィー法等で精製することにより目的物を製造することができる。
製造方法6
Figure 0005136737
(式中R1、R2、R3、R4、R5は前記に同じ。)
一般式(I−10)で表される1,2,3−チアジアゾールカルボキサミド誘導体と脱
水剤を不活性溶媒の存在下又は不存在下に反応させることにより一般式(I−11)で表
される5−シアノ−1,2,3−チアジアゾール誘導体を製造することができる。
6−1) 一般式(I−10)→一般式(I−11)
本反応は溶媒を使用しても使用しなくても良いが、本反応に使用できる溶媒としては本反応を著しく阻害しないものであれば良く、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の鎖状又は環状エーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類、アセトニトリル等のニトリル類、酢酸エチル等のエステル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリノン等の不活性溶媒を挙げることができ、これらの不活性溶媒は単独で又は2種以上混合して使用することができる。
本反応で使用できる脱水剤としては例えば、無水酢酸、トリフルオロ酢酸無水物等酸無水物、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1,3−ジイソプロピルかるぼ時イミドのようなカルボジイミド類、オキシ塩化リン、五塩化リン、塩化チオニル等を挙げることができる。脱水剤の使用量は一般式(I−10)で表される1,2,3−チアジアゾー
ルカルボキサミド誘導体に対して等モル〜大過剰の範囲から適宜選択すれば良い。反応温度は通常0℃〜150℃であるが使用する不活性溶媒の還流温度の範囲で行うことができ、反応時間は反応規模、反応温度等により一定しないが、数分〜48時間の範囲で適宜選択すれば良い。
反応終了後、目的物を含む反応系から常法により目的物を単離し、必要に応じて再結晶法、蒸留法、カラムクロマトグラフィー法等で精製することにより目的物を製造することができる。
以下に本発明の一般式(I)で表される4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール誘導体の代表例を第1表乃至第3表に例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、物性は融点(℃)又は屈折率を示す。又、第1表中NMRと記載した化合物については、1H-NMRスペクトルデータを第4表に示した。
以下の表において、「Me」はメチル基を、「Et」はエチル基を、「Pr」はプロピル基を、「Bu」はブチル基を、「Ph」はフェニル基を、「n−」はノルマルを、「i−」はイソを、「s−」はセカンダリーを、「t−」はターシャリーを、「c−」は脂環式炭化水素基を示し、化合物番号に付した「*」は略記号Bの化合物の塩であることを示
す。
又、略記号は以下の化合物を示す。
Figure 0005136737
Figure 0005136737
Figure 0005136737
Figure 0005136737
Figure 0005136737
Figure 0005136737
Figure 0005136737
Figure 0005136737
Figure 0005136737
Figure 0005136737
本発明に用いられる農園芸用植物病害防除剤は、有効成分として、一般式(I) で表さ
れる4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール誘導体又はその塩類を含有するが、単独の使用ばかりでなく種々の化合物、例えば、以下に示す殺菌活性を有する化合物と混合して使用することもでき、又併用して使用することもできる。
殺菌活性を示す化合物としては、例えば、メラニン合成阻害剤、ストロビルリン系殺菌剤、エルゴステロール生合成阻害剤、酸アミド系殺菌剤、コハク酸合成酵素阻害系殺菌剤、アシルアラニン系殺菌剤、ジカルボキシイミド系殺菌剤、ベンゾイミダゾール系殺菌剤、ジチオカーバメート系殺菌剤、金属含有性殺菌剤、抗生物質等の種々の殺菌剤が挙げられる。
本発明の使用方法で用いることができる、一般式(I)で表される4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール誘導体又はその塩類を含有する農園芸用植物病害防除剤の使用対象としては、下記の植物病害を例示することができる。
大きく分ければ、糸状菌類病害、細菌類病害、ウイルス病病害を含むものであり、例えば、不完全菌類(例えば、ボトリチス(Botrytis) 属病害、ヘルミントスポリウム(Helminthosporium) 属病害、フザリウム(Fusarium) 属病害、セプトリア(Septoria)属病
害、サルコスポラ(Cercospora)属病害、シュードサルコスポレラ(Pseudocercosporella)
属病害、リンコスポリウム(Rhynchosporium)属病害、ピリキュラリア(Pyricularia)
属病害、アルタナリア(Alternaria)属病害等)、担子菌類(例えばヘミレリア(Hemilelia) 属病害、リゾクトニア(Rhizoctonia) 属病害、ウスティラゴ(Ustilago)属病害、ティフラ(Typhula)属病害、プッキニア(Puccinia)属病害等)、子のう菌類(例えば、ベン
チュリア(Venturia)属病害、ポドスフェラ(Podosphaera) 属病害、レプトスファエリア(Leptosphaeria)属病害、ブルメリア(Blumeria)属病害、エリシフェ(Erysiphe)属病害
、ミクロドキュウム(Microdochium)属病害、スクレロチニア(Sclerotinia)属病害、
ゲウマノマイセス(Gaeumannomyces)属病害、モニリニア(Monilinia) 属病害、ウンシヌラ(Unsinula)属病害等)、その他の菌類(例えば、アスコクイタ(Ascochyta) 属病害、フォマ(Phoma) 属病害、ピシウム(Pythium) 属病害、コルティシウム(Corticium) 属病害、ピレノフォラ(Pyrenophora) 属病害等)、細菌類による病害である、例えば、シュードモナス(Pseudomonas) 属病害、ザントモナス(Xanthomonas) 属病害、エルウィニア(Erwinia) 属病害等、あるいは、ウイルス類(例えば、タバコモザイクウイルス等)による病害等を含むものである。
個々の病害としては、例えば、イネいもち病(Pyricularia oryzae) 、イネ紋枯病(Rhizoctonia solani)、イネごま葉枯病(Cochiobolus miyabeanus)、イネ苗立ち枯れ病(Rhizopus chinensis, Pythium graminicola, Fusarium graminicola, Fusarium roseum, Mucor sp., Phoma sp., Tricoderma sp.)、イネ馬鹿苗病(Gibberella fujikuroi)、オオムギ及
びコムギ等のうどんこ病(Blumeria graminis) 又はキュウリ等のうどんこ病(Sphaerotheca fuliginea)、ナス等のうどんこ病(Erysiphe cichoracoarum)及び他の宿主植物のうどんこ病、オオムギ及びコムギ等の眼紋病(Pseudocercosporella herpotrichoides) 、コムギ等の黒穂病(Urocystis tritici) 、オオムギ及びコムギ等の雪腐病(Microdochium nivalis, Pythium iwayamai, Typhla ishikariensis, Typhla incarnata, Sclerotinia borealis)、オオムギ及びコムギ等の赤かび病(Fusarium graminearum, Fusarium avenaceum, Fusarium culmorum, Microdochium nivalis)、オオムギ及びコムギ等のさび病(Puccinia recondita, Puccinia striiformis, Puccinia graminis)、オオムギ及びコムギ等の立枯病(Gaeumannomyces graminis)、エンバクの冠さび病(Puccinia coronata) 及び他の植
物のさび病、キュウリ、イチゴ等の灰色かび病(Botrytis cinerea)、トマト、キャベツ等の菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)、ジャガイモ、トマト等の疫病(Phytophthora infestans)及び他の植物の疫病、キュウリべと病(Pseudoperonospora cubensis)、ブドウべと病(Plasmopara viticola) 等の種々の植物のべと病、
リンゴ黒星病(Venturia inaequalis) 、リンゴ斑点落葉病(Alternaria mali) 、ナシ黒斑病(Alternaria kikuchiana) 、カンキツ黒点病(Diaporthe citri) 、カンキツそうか病(Elsinoe fawcetti)、テンサイ褐斑病(Cercospora beticola) 、ラッカセイ褐斑病(Cercospora arachidicola) 、ラッカセイ黒渋病(Cercospora personata)、コムギ葉枯れ病(Septoria tritici)、コムギふ枯れ病(Leptosphaeria nodorum)、オオムギ網斑病(Pyrenophora teres)、オオムギ斑葉病(Pyrenophora graminea)、オオムギ雲形病(Rhynchosporium secalis)、コムギ裸黒穂病(Ustilago nuda)、コムギなまぐさ黒穂病(Tilletia caries) 、シ
バの葉腐病(Rhizoctonia solani)、シバのダラースポット病(Sclerotinia homoeocarpa) 、Psuedomonas 属、例えばキュウリ斑点細菌病(Pseudomonas syringae pv. lachrymans) 、トマト青枯病(Pseudomonas solanacearum)及びイネ籾枯細菌病(Pseudomonas glumae)、
Xanthomonas属、例えばキャベツ黒腐病(Xanthomonas campestris)、イネ白葉枯病(Xanthomonas oryzae)及びカンキツかいよう病(Xanthomonas citri) 、 Erwinia属、例えばキャベツ軟腐病(Erwinia carotovora)等の細菌病、タバコモザイク病(Tobacco mosaic virus)
等のウイルス病等に対して顕著な防除効果を有するものである。
本発明の農園芸用植物病害防除剤を使用できる植物は特に限定されるものではないが、例えば以下に示した植物が挙げられる。
穀類(例えば、稲、大麦、小麦、ライ麦、オート麦、トウモロコシ、高粱等)、豆類(大豆、小豆、そら豆、えんどう豆、落花生等)、果樹・果実類(リンゴ、柑橘類、梨、ブドウ、桃、梅、桜桃、クルミ、アーモンド、バナナ、イチゴ等)、野菜類(キャベツ、トマト、ナス、ほうれん草、ブロッコリー、レタス、タマネギ、ネギ、ピーマン等)、根菜類(ニンジン、馬鈴薯、サツマイモ、大根、蓮根、かぶ等)、加工用作物類(綿、麻、コウゾ、ミツマタ、菜種、ビート、ホップ、サトウキビ、テンサイ、オリーブ、ゴム、コーヒー、タバコ、茶等)、瓜類(カボチャ、キュウリ、スイカ、メロン等)、牧草類(オーチャードグラス、ソルガム、チモシー、クローバー、アルファルファ等)、芝類(高麗芝、ベントグラス等)、香料等用作物類(ラベンダー、ローズマリー、タイム、パセリ、胡椒、しょうが等)、花卉類(キク、バラ、蘭等)等の植物に使用できる。
本発明の使用方法に用いる農園芸用植物病害防除剤は、各種病害を防除するためにそのまま、又は水等で適宜希釈し、若しくは懸濁させた形で植物病害防除に有効な量を当該病害の発生が予測される対象植物の種子又は播種するための栽培担体等に通常の方法を適用して使用すれば良く、稲育苗箱施用、種子粉衣等の施用方法、種子消毒法、植穴処理、株元処理、作条処理、土壌混和等の施用方法で使用することができ、果樹、穀類、野菜等の畑作において発生する病害に対しては粉衣や浸漬等の種子処理、苗根の浸漬処理、播種時等の作条、育苗用の栽培容器や植え穴、株元等の育苗担体等への潅注、表面散布、混和処理等の後潅水等して植物に吸収させて使用することにより実施できる。水耕栽培における水耕液に処理しても良い。好ましくは対象植物の種子に適用され、種子粉衣や種子消毒法の施用方法で使用される。いわゆる種子処理剤としての使用が特に適している。
種子処理の方法としては、通常の方法に従って、例えば、液状又固体状の製剤を希釈又は希釈せずして液体状態にて種子を浸漬して薬剤を浸透させる方法、固形製剤又は液状製剤を種子と混和、粉衣処理等して種子の表面に付着させる方法、樹脂、ポリマー等の付着性の高い担体と混和して種子に単層又は多層にコーティングする方法、植え付けと同時に種子の近辺に散布する方法等をあげることができる。
当該種子処理を行う「種子」とは、広義には本発明における「繁殖用植物体」と同義であり、いわゆる種子の他、球根、塊茎、種いも、鱗茎、あるいは挿し木栽培用の茎等の栄養繁殖用の植物体を含むものである。
本発明の使用方法を実施する場合の「土壌」又は「栽培担体」とは、植物を栽培するための支持体を示すものであり、材質は特に制限されないが、植物が生育しうる材質であれば良く、例えば、いわゆる各種土壌、育苗マット、水等を含むものであり、砂、バーミキュライト、綿、紙、珪藻土、寒天、ゲル状物質、高分子物質、ロックウール、グラスウール、木材チップ、バーク、軽石等を含むこともできる。
土壌への施用方法としては、例えば、液体又は固体製剤を水に希釈又は希釈せずして植物体の設置場所近辺又は育苗のための苗床等に施用する方法、粒剤を植物体の設置場所近辺又は苗床に散布する方法、播種前又は移植前に粉剤、水和剤、顆粒水和剤、粒剤等を散布し土壌全体と混和する方法、播種前又は植物体を植える前に植え穴、作条等に粉剤、水和剤、顆粒水和剤、粒剤等を散布する方法などが挙げられる。
水稲の育苗箱への施用方法としては、剤型は、例えば、播種時施用、緑化期施用、移植時施用など施用時期により異なる場合もあるが、粉剤、顆粒水和剤、粒剤等の剤型で施用すれば良い。培土との混和によっても施用することができ、培土と粉剤、顆粒水和剤又は粒剤等との混和、例えば、床土混和、覆土混和、培土全体への混和等することができる。単に、培土と各種製剤を交互に層状にして施用しても良い。播種時の施用の時期は播種の
前、同時、播種後いずれでも良く、覆土後に施用しても良い。
畑作物、例えば麦等においては、播種から育苗期において、種子又は植物体に近接する栽培担体等への処理が好ましい。畑へ直接播種する植物においては、種子への直接の処理の他、栽培中の植物に近接する栽培担体等への処理が好適である。粒剤を用いて散布処理又は水に希釈又は希釈しない薬剤を液状にて潅注処理を行うこと等ができる。
移植を行う栽培植物の播種、育苗期の処理としては、種子への直接の処理の他、育苗用の苗床への液状とした薬剤の潅注処理又は粒剤の散布処理が好ましい。又、定植時に粒剤を植え穴に処理したり、移植場所近辺の栽培担体に混和することも好ましい態様である。
本発明の使用方法に用いられる農園芸用植物病害防除剤は、農薬製剤上の常法に従い、使用上都合の良い形状に製剤して使用するのが一般的である。即ち、一般式(I) で表さ
れる1,2,3−チアジアゾール誘導体又はその塩類は、これを適当な不活性担体に、又は必要に応じて補助剤と一緒に適当な割合に配合して溶解、分離、懸濁、混合、含浸、吸着若しくは付着させ、適宜の剤形、例えば懸濁剤、乳剤、液剤、水和剤、粒剤、粉剤、錠剤、種子コーティング等にあっては、噴霧、塗布、浸漬等の処理に適した懸濁液や液剤等に製剤して使用すれば良い。
本発明で用いられる農園芸用植物病害防除剤に使用できる不活性担体としては固体又は液体の何れであっても良く、固体の担体になりうる材料としては、例えばダイズ粉、穀物粉、木粉、樹皮粉、鋸粉、タバコ茎粉、クルミ殻粉、ふすま、繊維素粉末、植物エキス抽出後の残渣、粉砕合成樹脂等の合成重合体、粘土類(例えばカオリン、ベントナイト、酸性白土等)、タルク類(例えばタルク、ピロフィライト等)、シリカ類{例えば珪藻土、珪砂、雲母、ホワイトカーボン(含水微粉珪素、含水珪酸ともいわれる合成高分散珪酸で、製品により珪酸カルシウムを主成分として含むものもある。)}、活性炭、イオウ粉末、軽石、焼成珪藻土、レンガ粉砕物、フライアッシュ、砂、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム等の無機鉱物性粉末、硫安、燐安、硝安、尿素、塩安等の化学肥料、堆肥等を挙げることができ、これらは単独で若しくは二種以上の混合物の形で使用される。
液体の担体になりうる材料としては、それ自体溶媒能を有するものの他、溶媒能を有さずとも補助剤の助けにより有効成分化合物を分散させうることとなるものから選択され、例えば代表例として次に挙げる担体を例示できるが、これらは単独で若しくは2種以上の混合物の形で使用され、例えば水、アルコール類(例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール等)、ケトン類(例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン等)、エーテル類(例えばエチルエーテル、ジオキサン、セロソルブ、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラン等)、脂肪族炭化水素類(例えばケロシン、鉱油等)、芳香族炭化水素類(例えばベンゼン、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ、アルキルナフタレン等)、ハロゲン化炭化水素類(例えばジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、塩素化ベンゼン等)、エステル類(例えば酢酸エチル、ジイソプピルフタレート、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等)、アミド類(例えばジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等)、ニトリル類(例えばアセトニトリル等)、ジメチルスルホキシド類等を挙げることができる。
他の補助剤としては次に例示する代表的な補助剤をあげることができ、これらの補助剤は目的に応じて使用され、単独で、ある場合は二種以上の補助剤を併用し、又ある場合には全く補助剤を使用しないことも可能である。有効成分化合物の乳化、分散、可溶化及び/又は湿潤の目的のために界面活性剤が使用され、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン樹脂酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、アルキルアリ−ルスルホン酸塩
、ナフタレンスルホン酸縮合物、リグニンスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル等の界面活性剤を例示することができる。又、有効成分化合物の分散安定化、粘着及び/又は結合の目的のために、次に例示する補助剤を使用することもでき、例えばカゼイン、ゼラチン、澱粉、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アラビアゴム、ポリビニルアルコール、松根油、糠油、ベントナイト、リグニンスルホン酸塩等の補助剤を使用することもできる。
固体製品の流動性改良のために次に挙げる補助剤を使用することもでき、例えばワックス、ステアリン酸塩、燐酸アルキルエステル等の補助剤を使用できる。懸濁性製品の解こう剤として、例えばナフタレンスルホン酸縮合物、縮合燐酸塩等の補助剤を使用することもできる。消泡剤としては、例えばシリコーン油等の補助剤を使用することもできる。
本発明に用いられる農園芸用植物病害防除剤には、更に防除対象病害虫、防除適期の拡大のため、或いは薬量の低減、相乗効果を図る目的で他の農園芸用殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、生物農薬等と混合して使用することも可能であり、又、使用場面に応じて除草剤、植物成長調節剤、肥料等と混合して使用することも可能である。
本発明の使用方法に用いられる農園芸用植物病害防除剤には、必要に応じて他の成分を混合又は併用することができ、例えば種子処理に際して、鳥類をはじめとする動物類による摂取(誤飲を含む)を避けるために忌避剤や他の成分を含有せしめることもできる。忌避剤としては、例えばナフタレン化合物等の臭気性化合物、ひまし油、松脂、ポリブタン、ジフェニルアミンペンタクロロフェノール、キノン、酸化亜鉛、芳香族溶媒等の接触阻害剤、N−(トリクロロメチルチオ)−4−シクロヘキセン−1,2−カルボキシイミド、アントラキノン、蓚酸銅、テルペン油等の苦味物質類、パラジクロルベンゼン、アリールイソチオシアナート、酢酸アミル、アネトール、柑橘油、クレゾール類、ゼラニウム油又はラベンダー油等のハーブ油、メントール、サリチル酸メチル、ニコチン、ペンタンチオール、ピリジン類、塩化トリブチルスズ、チラム、ジラム、カーバメート系殺虫剤(例えばメチオカルブ等)、グアザチン、塩素化シクロジエン系殺虫剤(例えばエンドリン等)、有機リン系殺虫剤(例えばフェンチオン等)等を例示することができる。他の成分として、毒性物質又は増殖抑制物質(不妊化剤)としては、例えば3−クロロ−4−トルイジン塩酸塩、ストリキニーネ、20,25−ジアザコレステロール塩酸塩(コード名:SC−12937)等を例示することができる。
本発明に用いられる農園芸用植物病害防除剤の施用量は、有効成分化合物の配合割合、気象条件、製剤形態、施用時期、施用方法、施用場所、防除対象病害、対象作物等により異なるが、通常の散布剤としては、有効成分化合物として1アール当たり0.1g〜1000g範囲から適宜選択して施用すれば良く、好ましくは1〜100gの範囲が良い。種子処理剤としては、通常種子重量当たり有効成分化合物として0.0001〜40%の範囲から適宜選択して施用すれば良く、好ましくは0.001〜10%の範囲が良い。通常1アール当たり有効成分化合物として0.1〜1000gの範囲から適宜選択して施用すれば良く、好ましくは1〜50gの範囲が良い。また、栽培担体重量に対して0.0001〜10%程度が良い。乳剤、水和剤、懸濁剤、液剤等を水等で希釈して施用する場合、その施用濃度は有効成分として0.001〜70%であり、粒剤、粉剤あるいは種子に処理する場合の液剤等は、通常製剤を希釈することなくそのまま施用すれば良い。
次に実施例を挙げて具体的に説明するが発明の要旨を超えない限りそれらに限定されるものではない。
実施例1 4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボン酸(2−クロロベンジル)(化合物No.1−10)の製造
4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾールカルボン酸(1g,5.9mmol
)と2−クロロ−1−メチルピリジニウムヨージド(1.8g,7.0mmol)、トリエチルアミン(1.5g,15mmol)、2−クロロベンジルアルコール(0.92グラム,6.5mmol)をTHF(15ml)に溶解懸濁し室温で10時間撹拌した。不溶物を濾別した後、濾液を減圧下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製して4−シクロプロピル−1,2,3−チアジ
アゾール−5−カルボン酸(2−クロロベンジル)1.5gを得た。
収率:89%
物性:融点 54℃
実施例2 3'−クロロ−4−シクロプロピル−4'−メチル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボキサニリド(化合物No.1−95)の製造
4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾールカルボン酸(4g,24mmol)と2−クロロ-1-メチルピリジニウムヨージド(7.2g,28mmol)、トリエチル
アミン(5.9g,58mmol)、2−クロロ−4−メチルアニリン(3.7g,26mmol)をTHF(50ml)に溶解懸濁し室温で10時間撹拌した。水を加えて反応を停止し、酢酸エチルで抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を減圧下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製して3'−クロロ−4−シクロプロピル−4'−メチル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボキサニリド6.9gを得た。
収率:99%
物性:融点 150〜153℃
実施例3 2−(4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−イルカルボニルアミノ)安息香酸(化合物No.1−98)の製造
4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾールカルボン酸(0.6g,3.5mmol)に塩化チオニル(4ml)を加え2時間加熱還流した後、冷却し減圧下に濃縮し4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボン酸クロリドを得た。次いでこれをTHF(2ml)に溶解し、水酸化ナトリウム(0.14g,3.5 mmol
)とアントラニル酸(0.48グラム,3.5 mmol)の水(7ml)溶液にゆっく
り加えた。室温で4時間撹拌した後、濃塩酸を加えて酸性にし生成した結晶を濾取した。
得られた結晶を水、メタノールで洗浄して2−(4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−イルカルボニルアミノ)安息香酸0.77gを得た。
収率:76%
物性:1H-NMR(TMS、δ値ppm、溶媒:DMSO-d6)
1.2-1.35(m,4H),2.7-2.9(m,1H),7.30(t,3H),7,70(t,1H),8.05(d,1H),
8.46(d,1H),11.95(br,1H)
実施例4 2'−シアノ−4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カル
ボキサニリド(化合物No.1−100)の製造
4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾールカルボン酸(0.5g,2.9mmol)と1−エチル−3−(3'−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0
.62g,3.2mmol)、2−シアノアニリン(0.38g,3.2mmol)をTHF(15ml)に溶解懸濁し室温で10時間撹拌した。次いで水を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を3N−塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順に洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製して2'−シアノ−4−シクロプロピル−
1,2,3−チアジアゾール−5−カルボキサニリド0.53gを得た。
収率:68%
物性:融点 124℃
実施例5 4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボヒドラジド(化合物No.1−115)の製造
ヒドラジン1水和物(1.75g, 35mmol)をエタノール(15ml)に溶解
し、4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボン酸メチル(1.29g, 7mmol)を加え、室温で10時間攪拌した。減圧下にエタノールを留去し、
水を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣をヘキサン-酢酸エチル混合溶媒で洗浄し4−
シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボヒドラジド 1.2gを得た

収率:95%
物性:1H-NMR(TMS、δ値ppm、溶媒:DMSO-d6)
1.12-1.30(m,4H),3.30-3.45(m,1H),4.73-5.25(br,2H), 9.42-10.04(br,1H)
実施例6 N'−(4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−イルカルボ
ニル)ヒドラゾノベンズアルデヒド(化合物No.1−117)の製造
4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボヒドラジド(1.22g,6.6mmol)をメタノール(30ml)に溶解し、ベンズアルデヒド(0.72g,6.8mmol)、濃硫酸2滴を加え、室温で10時間攪拌した。減圧下にメタノールを留去し、水を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣をヘキサン-酢
酸エチル混合溶媒で洗浄しN'−(4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−
5−イルカルボニル)ヒドラゾノベンズアルデヒド(1.71g,95%)を得た。
収率:95%
物性:融点 230〜239℃
実施例7 N'−(4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−イルカルボ
ニル)−N'−メチルヒドラゾノベンズアルデヒド(化合物No.1−118)の製造
N'−ベンジリデン−4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボ
ヒドラジド(0.95g,3.5mmol)をジメチルホルムアミド(30ml)に溶解し、炭酸カリウム(0.55g,4mmol)、ヨウ化メチル(0.99g,7mmol)を加え、室温で5時間攪拌した。水を加えた後、酢酸エチルで抽出し、有機層を水で4
回、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下に濃縮した後、残渣をヘキサン-酢酸エチル混合溶媒で洗浄しN'−(4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−イルカルボニル)−N'−メチルヒドラゾノベンズアルデヒド0.95
gを得た。
収率:95%
物性:融点 159.0〜160.5℃
実施例8 3'−クロロ−4−シクロプロピル−4'−メチル−1,2,3−チアジアゾール−5−チオカルボキサニリド(化合物No.1−143)の製造
3'−クロロ−4−シクロプロピル−4'−メチル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボキサニリド(0.5g,1.7 mmol)とローソン試薬(1g,2.5mmo
l)をトルエン(10ml)に溶解し3時間加熱還流した。室温に冷却した後、水を加え
酢酸エチルで抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を減圧下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製して3'−クロロ
−4−シクロプロピル−4'−メチル−1,2,3−チアジアゾール−5−チオカルボキ
サニリド5.0gを得た。
収率:95%
物性:屈折率nD1.6698(22℃)
実施例9 4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボニトリル(化合物No.3−1)の製造
4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボキサミド(4g,24mmol)をトルエン(15ml)に溶解し、塩化チオニル(5ml)を加え10時間加熱還流した。室温に冷却した後、氷を加えて反応を停止し炭酸水素ナトリウムを加えて中和し酢酸エチルで抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を減圧下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=20:1)で精製して4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボニトリル2.1gを得た。
収率:58%
物性:屈折率nD1.5716(26℃)
実施例10 2−(4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−イル)−4H−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン(化合物No.2−1)の製造
2−(4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−イルカルボニルアミノ)安息香酸(0.77g,2.7mmol)とトリエチルアミン(0.54g,5.3mmol)、2−クロロ−1−メチルピリジニウムヨージド(0.82g,3.2mmol)を THF(15ml)に溶解懸濁し室温で10時間撹拌した。次いで不溶物を濾別し
て除いた後、濾液を減圧下に濃縮した。生成した結晶をメタノールで洗浄して2−(4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−イル)−4H−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン0.63gを得た。
収率:87%
物性:融点 164〜165℃
参考例1 3−シクロプロピル−3−オキソプロピオン酸メチルの製造
メルドラム酸(50g, 347mmol)をクロロホルム (550ml)に溶解し、ピリジン(56g,700mmol)を加えた。次いで氷浴下シクロプロパンカルボン酸クロリド(40g,383mmol)のクロロホルム(50ml)溶液を10℃以下で滴下した。滴下終了後氷浴下でさらに1時間、室温で1時間攪拌した。ついで再び氷浴を用いて冷却した後、1N−HCl水(500ml)を加えた。これをクロロホルムを用いて抽出し、水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後減圧下に濃縮した。次いでメタノール(500ml)を加えて溶解し、3時間加熱還流した。室温に冷却した後、溶媒を減圧下に濃縮し、残渣を蒸留することによって3−シクロプロピル−3−オキソプロピオン酸メチル40gを得た。
収率:80%
物性:沸点 80℃(10mmHg)
参考例2 4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボン酸メチルの製造
3−シクロプロピル−3−オキソプロピオン酸メチル(10g,70mmol)をメタノール(100ml)に溶解し、カルバジン酸メチル(6.3g,70mmol)とp-トルエンスルホン酸(20mg,0.11mol)を加えた。室温で一晩攪拌した後、メタノールを減圧下に留去した。次いでトルエン(10ml)を加えて溶解し、氷浴下塩化チオニル(20ml)をゆっくり滴下した。滴下終了後室温で4時間攪拌した後、氷に出して反応を停止し、炭酸水素ナトリウムを用いて中和した。酢酸エチルを用いて抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下に濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)を用いて精製して化合物4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボン酸メチル9gを得た。
収率:70%
物性:融点 47℃
参考例3 4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボン酸の製造
4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボン酸メチル(35g,190mmol)をメタノール(150ml)に溶解し、氷浴下水酸化ナトリウム(15
g,360mmol)の水溶液(150ml)を30分かけて滴下した。滴下終了後室温で2時間撹拌した後、減圧下にメタノールを留去し、酢酸エチルで洗浄した。水層を濃塩酸を用いて酸性にし酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣をヘキサン-酢酸エチル混合溶媒で洗浄し4−シクロプロピル
−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボン酸28gを得た。
収率:86%
物性:融点 158〜159℃
参考例4 4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボキサミドの製造
4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボン酸メチル(2g,11mmol)をメタノール(5ml)に溶解し、アンモニア水(5ml)を加え室温で1時間撹拌した。次いで減圧下に濃縮後残渣をヘキサンで洗浄して4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボキサミド1gを得た。
収率:55%
物性:融点 163℃
以下に本発明の代表的な製剤例及び試験例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、製剤例中、部とあるのは重量部を示す。
製剤例1.
本発明化合物 10部
キシレン 70部
N−メチルピロリドン 10部
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルと
アルキルベンゼンスルホン酸カルシウムとの混合物 10部
以上を均一に混合溶解して乳剤とする。
製剤例2.
本発明化合物 3部
クレー粉末 82部
珪藻土粉末 15部
以上を均一に混合粉砕して粉剤とする。
製剤例3.
本発明化合物 5部
ベントナイトとクレーの混合粉末 90部
リグニンスルホン酸カルシウム 5部
以上を均一に混合し、適量の水を加えて混練し、造粒、乾燥して粒剤とする。
製剤例4.
本発明化合物 20部
カオリンと合成高分散珪酸 75部
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルと
アルキルベンゼンスルホン酸カルシウムとの混合物 5部
以上を均一に混合粉砕して水和剤とする。
試験例1.種子処理によるコムギうどんこ病防除効果試験
コムギ(品種:チホクコムギ)種子と製剤例に準じて作成した水和剤をビニール袋の中に入れ少量の水を加え、よく混和し、粉衣処理を行った。処理翌日に上記種子を直径10
cmのプラスチックポットに播種した後、温室内で栽培を行った。播種25日後にうどんこ病菌(Blumeria graminis) の胞子をふりかけ接種した。接種7日後に、下記の基準に従って、展開葉の発病指数を評価し、防除価(%)を算出後に判定を行った。このとき無処理区の発病指数は8.0であった。比較例として下記に示す特開2001−10909号公報に記載の化合物を評価した。
I :3’−クロロ−4,4’−ジメチル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボキ
サニリド
II :4−イソプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボン酸ベンジル
III:4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボン酸メチル
IV:4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボン酸
[発病指数]
0 : 発病なし
0.5: 病斑面積率 10%未満
1 : 病斑面積率 10〜20%未満
2 : 病斑面積率 20〜30%未満
3 : 病斑面積率 30〜40%未満
4 : 病斑面積率 40〜50%未満
5 : 病斑面積率 50〜60%未満
6 : 病斑面積率 60〜70%未満
7 : 病斑面積率 70〜80%未満
8 : 病斑面積率 80〜90%未満
9 : 病斑面積率 90〜100%未満
10 : 病斑面積率 100%
防除価(%)=(1−[処理区の発病指数÷無処理区の発病指数])×100
[防除基準]
A : 防除価 100〜90%
B : 防除価 89〜80%
C : 防除価 79〜60%
D : 防除価 59〜0%
上記の試験の結果、第1、第2表および第3表に記載の化合物は処理薬量(乾燥種子重に対する有効成分量0.15%)に於いてコムギうどんこ病に対して優れた防除効果を示
し、特に1−8、1−10、1−11、1−13、1−13、1−15、1−16、1−18、1−24、1−25、1−26、1−30、1−41、1−44、1−47、1−50、1−53、1−56、1−59、1−62、1−63、1−65、1−66、1−68、1−82、1−95、1−96、1−97、1−98、1−103、1−110、1−111、1−112、1−113、1−119、1−120、1−121、1−122、1−124、1−143、1−144、1−145、1−151、1−152、1−153、1−154、1−155、1−156、1−157、1−158、1−162、1−163、1−164、1−165、1−166、1−167、1−168、1−169、1−170、1−173、1−174、1−175、1−176、1−177、1−178、1−179、1−180、1−181、1−182、1−183、1−184、1−185、1−186、1−189、1−190、2−1および3−1の各化合物はB以上の判定であった。
比較化合物I、III及びIVは処理薬量(乾燥種子重に対する有効成分量0.15%)にお
いてBの防除価を示したが、比較化合物IIはCの防除価であった。
試験例2.種子処理によるコムギうどんこ病防除効果試験(長期残効性試験)
コムギ(品種:チホクコムギ)種子と製剤例に準じて作成した水和剤をビニール袋の中に入れ少量の水を加え、よく混和し、粉衣処理を行った。処理翌日に上記種子を直径10cmのプラスチックポットに播種した後、温室内で栽培を行った。播種50日後にうどんこ病菌(Blumeria graminis) の胞子をふりかけ接種した。接種7日後に、試験例1の基準に従って、展開葉の発病指数を評価し、防除価(%)を算出後に判定を行った。このとき無処理区の発病指数は8.0であった。比較例として上記比較化合物I、II、III及びIVを評価した。
上記の試験の結果、第1、第2表および第3表に記載の化合物は処理薬量(乾燥種子重に対する有効成分量0.15%)に於いてコムギうどんこ病に対して優れた防除効果を示
し、特に1−8、1−10、1−11、1−12、1−13、1−15、1−16、1−18、1−24、1−30、1−41、1−44、1−50、1−53、1−62、1−63、1−68、1−82、1−95、1−96、1−97、1−98、1−110、1−111、1−112、1−113、1−119、1−121、1−124、1−143、1−144、1−145、1−155、1−156、1−165、1−166、1−167、1−169、1−170、1−173、1−175、1−176、1−177、1−178、1−179、1−183、1−184、1−189、1−190、2−1および3−1の各化合物はB以上の判定であり、さらに1−8、1−11、1−12、1−2
4、1−30、1−44、1−53、1−63、1−95、1−96、1−98、1−110、1−119、1−121、1−166および2−1の各化合物は、Aの防除価を示すものであった。
比較化合物IVは処理薬量(乾燥種子重に対する有効成分量0.15%)においてBの防
除価を示したが、比較化合物I、IIおよびIIIは処理薬量(乾燥種子重に対する有効成分量0.15%)においてDの防除価を示し、本発明化合物より明らかに劣った。
試験例3.種子処理によるコムギに対する薬害評価(植物に対する安全性試験)
コムギ(品種:チホクコムギ)種子と製剤例に準じて作成した水和剤をビニール袋の中に入れ少量の水を加え、よく混和し、粉衣処理を行った。処理翌日に上記種子を直径10cmのプラスチックポットに播種した後、温室内で栽培を行った。播種7日及び14日後
に種子の発芽および初期生育に対する薬害を評価した。比較例として試験例2においてBの防除価を示した比較化合物IVを評価した。
上記の試験の結果、試験例2においてAの防除価を示した本発明化合物1−8、1−11、1−12、1−24、1−30、1−44、1−53、1−63、1−95、1−96、1−98、1−110、1−119、1−121および1−166は処理薬量(乾燥種子重に対する有効成分量0.15%)に於いて全く薬害を示さなかった。
比較化合物IVは処理薬量(乾燥種子重に対する有効成分量0.15%)に於いて発芽遅
延及び生育抑制が見られた。
本発明化合物は従来技術とは異なり、対象植物の種子又は対象植物を播種する担体へ施用するだけで植物の生育盛期から後期に至るまで極めて長期間に渡り病害を防除することを目的としている。その為には優れた防除価に加え長期間の残効性、更には対象植物に対する安全性が要求される。本発明化合物はそれらの要素をすべて兼ね備えたものであるが、上記の試験例1乃至3で明らかな如く特開2001−10909号公報に記載のチアジアゾール誘導体にはそれらの要素を兼ね備えたものはない。

Claims (7)

  1. 4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボン酸オクチル、4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボン酸=(2−クロロベンジル)、4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボン酸=(3−クロロベンジル)、4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボン酸=(4−クロロベンジル)、4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボン酸=(4−クロロ−α−メチルベンジル)、4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボン酸=(3,5−ジクロロベンジル)、4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボン酸=(4−メトキシカルボニルベンジル)、N−ベンジル−4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボキサミド、N−(4−t−ブチルベンジル)−4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボキサミド、3'−クロロ−4−シクロプロピル−4'−メチル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボキサニリド、4−シクロプロピル−2',4'−ジメトキシ−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボキサニリド、4−シクロプロピル−3',4'−ジメトキシ−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボキサニリド、2'−カルボキシ−4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボキサニリド、N−(4−イソブチルチアゾール−2−イル)−4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボキサミド、N−フェニルスルホニル−4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボキサミド、N−(3,4−ジメトキシベンジル)−4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボキサミド及び2−(4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−イル)−4H−3,1−ベンゾオキサジン−4−オンから選択される1,2,3−チアジアゾール誘導体又はその塩類。
  2. 請求項1に記載の1,2,3−チアジアゾール誘導体又はその塩類を有効成分とする農園芸用植物病害防除剤。
  3. 4−シクロプロピル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボン酸=(4−クロロベンジル)又は4−シクロプロピル−2',4'−ジメトキシ−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボキサニリドである1,2,3−チアジアゾール誘導体又はその塩類を有効成分とする請求項2に記載の農園芸用植物病害防除剤
  4. 種子殺菌用である請求項2又は3に記載の農園芸用植物病害防除剤。
  5. 請求項2又は3いずれかに記載の農園芸用植物病害防除剤の有効量を対象植物の種子又は対象植物を播種する栽培担体に処理することを特徴とする農園芸用植物病害防除剤の使用方法。
  6. 処理対象が対象植物の種子である請求項5に記載の農園芸用植物病害防除剤の使用方法。
  7. 農園芸用植物病害防除剤の有効量が対象植物の種子重量に対して0.0001〜40%又は対象植物を播種する栽培担体重量に対して0.0001〜10%である請求項2乃至6のいずれか1項に記載の農園芸用植物病害防除剤の使用方法。
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