JP2005049431A - トナー搬送装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Nobuaki Kondo
信昭 近藤
Masanori Horiie
正紀 堀家
Yoichiro Miyaguchi
耀一郎 宮口
Toshio Sakai
捷夫 酒井
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Abstract

【課題】第1トナー静電搬送基板101に対向する対向電極を設けることによるコストアップを引き起こすことなく、第1トナー静電搬送基板101の両端部におけるトナーのこぼれ落ちや堆積を抑えることができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】第1トナー静電搬送基板101によるトナー搬送方向Hに沿って延在する端電極101kを、第1トナー静電搬送基板101に対してそのトナー搬送方向Hと直交する方向の両端近傍に設けた。また、これら端電極101kにそれぞれ電圧を印加する両端電圧電源回路193を設けた。かかる構成により、トナー搬送方向Hから逸れて基板の中央側から端側に向けて進行しようとするトナーに対し、端側から中央側に向けて押し返す静電気力を付与する電界を作用させるようにした。
【選択図】 図14

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トナー静電搬送部材の表面上のトナーを静電気力によってその表面に対して相対移動させて搬送するトナー搬送装置及びこれを用いる画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置として、特許文献1や特許文献2に記載のものが知られている。これらの画像形成装置では、表面移動する現像ローラ等の現像剤担持体に担持したトナーを、感光体等の潜像担持体との対向位置である現像位置に搬送して、潜像担持体上の静電潜像を現像する。かかる構成では、トナーが表面移動する現像剤担持体と潜像担持体との間で擦れ、何れか一方の表面に固着して、画像に悪影響を及ぼすことがあった。また、現像位置において、トナーを現像剤担持体の表面と潜像担持体上の静電潜像との電位差によって静電移動させるのであるが、この電位差を相当に大きくしなければならなかった。静電移動の開始に先立って、ファンデルワールス力や鏡像力等によるトナーと現像剤担持体との付着力に打ち勝つだけの力をトナーに付与して付着状態を解く必要があり、そのために大きな静電気力を必要とするからである。
【0003】
一方、表面移動する現像剤担持体を用いずにトナー像を現像する画像形成装置としては、特許文献3に記載のものが知られている。この画像形成装置の現像装置は、複数の電極が所定ピッチで配設されたトナー静電搬送基板の表面上でEH(Electrostatic Transport&Hopping)現象を生じせしめて、トナーを現像位置まで搬送する。このEH現象とは、粉体に作用する移相電界のエネルギーが機械的なエネルギーに変換されて、粉体自身が動的に変動する現象をいう。EH現象が生起せしめられたトナーは、静電搬送基板面上で移相電界によって進行方向の成分を持って飛び跳ねて、基板面方向の移動(搬送)と、基板面に垂直な方向の移動(ホッピング)とを行う。トナー静電搬送基板上でトナーをホッピングさせながら現像位置に搬送することで、表面移動する現像剤担持体を用いた構成では実現が望めなかったほどの低電位現像を実現することができる。例えば、周囲の非画像部との電位差が僅か数十[V]である静電潜像にトナーを選択的に付着させることも可能である。
【0004】
しかしながら、この種の画像形成装置では、トナー静電搬送基板上で搬送中のトナーを基板上からこぼれ落としたり、基板の端部近傍に堆積させたりするという不具合があった。これら不具合について、図17を用いて具体的に説明する。同図は、従来のトナー静電搬送基板を示す平面模式図であり、便宜的にハッチングを付して各搬送電極Ecを示している。同図において、トナー静電搬送基板101のトナー搬送面側には、短冊状の複数の搬送電極Ecがそれぞれ所定の間隙を介してストライプ状に並ぶように配設されている。このトナー搬送面上のトナーは、各搬送電極Ec間に形成される電界から静電気力を受けて、電極並び方向である図中矢印H方向に移動していく。トナーに対して各搬送電極Ec間の電界による静電気力を作用させてから、そのトナーを実際に移動させ始めるまでのタイムラグは、トナーの帯電量、質量、電極への付着の有無などによって異なってくる。帯電量の比較的大きなトナーや、質量の比較的小さなトナーは、帯電量の比較的小さなトナーや、質量の比較的大きなトナーに比べて、上記タイムラグは短くなる。即ち、動き出しの早いトナーなのである。かかるトナーは、動き出しが遅くてまだ静止しているトナーや、空中に漂っているトナーに衝突して、その進行方向を曲げてしまうことがある。そのトナーがトナー静電搬送基板101の中央付近に存在している場合には、基板上における着地点が左右に多少ずれるだけで、その後は再び真っ直ぐに進行するようになる。ところが、トナー静電搬送基板101の端部付近に存在していると、図中矢印I方向で示したように、基板外に飛び出してこぼれ落ちてしまうのである。
【0005】
図17では、各搬送電極Ecを基板端部まで延在させた構成にて生ずるトナーのこぼれ落ちの例を示した。これに対し、図18に示すように、各搬送電極Ecを基板端部まで延在させず、基板両端部にそれぞれ電極非形成領域を設けたとする。すると、トナーを搬送電極Ec間の電界の及ばない電極非形成領域上に落下させ、いつまでもそこに停滞させることになる。この結果、基板両端部にトナーを徐々に堆積させてしまうことになる。
【0006】
上述のトナーのこぼれ落ちは、画像形成装置内部のトナー汚染を引き起こすことになる。また、こぼれ落ち、堆積の何れかが生ずれば、トナー静電搬送基板の両端付近で搬送されるトナーの量が、中央付近で搬送されるトナーの量よりも少なくなって、現像濃度ムラを引き起こしてしまう。
【0007】
そこで、特許文献4において、両端部が斜めに折り曲げ加工された対向電極を、折り曲げられた両端部がトナー静電搬送基板に向けて突出するように基板と所定の間隙を介して対向配設させた画像形成装置が提案されている。かかる構成では、トナー静電搬送基板の両端部における対向電極との間隙が、中央部における間隙よりも狭くなる。そして、このように狭くなっている基板両端部の領域に、中央部から両端部に向けて逸れて移動しようとするトナーに対し、中央部に向けて押し戻す静電気力を作用させる電界を形成する。よって、トナーのこぼれ落ちや堆積を抑えることができる。
【0008】
【特許文献1】
特開平9−197781号公報
【特許文献2】
特開平9−329947号公報
【特許文献3】
特開2002−341656号公報
【特許文献4】
特開2002−351218号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、かかる構成では、トナー静電搬送基板の両端部において、対向電極との間に150[μm]などといった狭小ギャップを一様に確保すべく、対向電極を高精度に組み付ける必要がある。また、対向電極の両端部の折り曲げ加工も高精度に行う必要がある。そして、これらの結果、コストアップを招来してしまう。
【0010】
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次のようなトナー搬送装置及びこれを用いる画像形成装置を提供することである。即ち、トナー静電搬送部材に対向する対向電極を高精度に折り曲げ加工したり組み付けたりすることなく、トナー静電搬送部材の両端部におけるトナーのこぼれ落ちや堆積を抑えることができるトナー搬送装置等である。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、表面上のトナーを静電気力によって該表面に対して相対移動させて搬送先まで搬送するトナー静電搬送部材を備えるトナー搬送装置において、上記トナー静電搬送部材のトナー搬送面から突出する突出部を、該トナー静電搬送部材のトナー搬送方向と直交する方向の両端部に設けたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、表面上のトナーを静電気力によって該表面に対して相対移動させて搬送先まで搬送するトナー静電搬送部材を備えるトナー搬送装置において、上記トナー静電搬送部材によるトナー搬送方向に沿って延在する電極部材を、該トナー静電搬送部材に対してその該トナー搬送方向と直交する方向の両端近傍に設けるとともに、該両端近傍の電極部材にそれぞれ電圧を印加する両端電圧印加手段を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2のトナー搬送装置において、上記トナー静電搬送部材の各搬送電極に搬送電圧を印加する搬送電圧印加手段として、各搬送電極に対して極性の反転しないパルス電圧を印加するものを用いるとともに、上記両端電圧印加手段として、該パルス電圧と同極性で、且つ該パルス電圧よりも該同極性側に大きな電圧を、上記電極部材に印加するものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1、2又は3のトナー搬送装置において、トナーと摩擦促進物質との混合物を収容する混合物収容部と、該混合物収容部内の混合物を攪拌する攪拌部材と、該混合物収容部内の混合物からトナーを分離する分離手段とを有し、該分離手段によって分離したトナーを上記トナー静電搬送部材に供給するトナー供給部を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4のトナー搬送装置において、上記突出部を用いるとともに、上記トナー供給部と上記トナー静電搬送部材との間に所定のギャップを確保するためのスペーサー部材として、該突出部を機能させるようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体に対向する現像領域に向けて搬送したトナーによって該潜像をトナー像に現像する現像装置とを備える画像形成装置において、上記現像装置として、請求項1乃至5の何れかのトナー搬送装置によってトナーを上記現像領域に搬送するものを用いたことを特徴とするものである。
【0012】
これらの発明において、請求項1の構成を備えるものでは、トナー静電搬送部材に対向する対向電極を設けなくても、次のようにして、トナー静電搬送部材からのトナーのこぼれ落ちや、トナーの堆積を阻止することができる。即ち、トナー静電搬送部材の両端近傍で搬送方向から逸れて進行しようとするトナーが、トナー静電搬送部材の両端部に設けられた突出部に突き当たることで、そのトナーのトナー静電搬送部材からのこぼれ落ちを阻止するのである。また、たとえトナー静電搬送部材の端部に搬送電極を延在させない電極非形成部が設けられていたとしても、搬送方向から逸れてその電極非形成部に進入しようとするトナーが突出部に突き当たることで、そのトナーの電極非形成部への進入を阻止することもできる。よって、トナー静電搬送部材に対向する対向電極を設けることによるコストアップを引き起こすことなく、トナー静電搬送部材の両端部におけるトナーのこぼれ落ちや堆積を抑えることができる。
また、請求項2の構成を備えるものでは、トナー静電搬送部材の両端近傍にそれぞれ設けられた電極部材と、トナー静電搬送部材の各搬送電極との間に次のような電界を形成することができる。即ち、トナー静電搬送部材上においてトナー搬送方向から逸れて中央側から端側に向けて進行しようとするトナーに対し、端側から中央側に向けて押し返す静電気力を付与する電界である。そして、かかる電界でトナーを端側から中央側に向けて押し返すことで、トナー静電搬送部材に対向する対向電極を高精度に折り曲げ加工したり組み付けたりすることなく、トナー静電搬送部材の両端部におけるトナーのこぼれ落ちや堆積を抑えることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を電子写真方式の画像形成装置であるレーザー複写機(以下、単に複写機という)に適用した第1実施形態について説明する。図1は、本第1実施形態に係る複写機を示す概略構成図である。複写機本体の上部には、コンタクトガラス1、走査光学系2などを有するスキャナ装置が設けられている。原稿がコンタクトガラス1上に載置された後、図示しないコピースタートボタンが押されると、このスキャナ装置による原稿の読み取りが開始される。具体的には、原稿照明光源3や反射ミラー4,5,6などを有する移動部が原稿面方向に移動しながら、コンタクトガラス1上の原稿に対して光走査を行う。この光走査によって得られた原稿反射光は、レンズ7を透過した後に画像読取素子8によって画像信号として読み込まれてデジタル画像処理が施される。処理後の信号は、図示しないレーザーダイオード(LD)を駆動してレーザー光を出射させる。出射したレーザー光は、ポリゴンミラー9上で反射して主走査方向に偏向せしめられながら、ミラー10を介して感光体11を走査する。この走査に先立ち、ドラム状の感光体11は図示しない駆動手段によって図中時計回りに回転駆動されながら、ドラム帯電器12によって一様帯電せしめられる。そして、表面に上述のレーザー光が走査されて静電潜像を担持する。この静電潜像は、現像装置100によってトナー像に現像される。
【0014】
上記感光体11には、図中下方からチャージャユニットが対向している。このチャージャユニットの図中左側には、2つの給紙カセット13、14が配設されており、それぞれカセット内に記録体たる転写紙Pを複数枚重ねた転写紙束の状態で収容している。コピー動作がスタートすると、画像情報に応じたサイズ及び姿勢の転写紙Pを収容している方の給紙カセット(13又は14)の給紙コロ(13a又は14aが回転駆動されて、転写紙束の一番上の転写紙Pを給紙路に送り出す。この給紙路の最下流側には、レジストローラ対15が配設されており、給紙手段から送られてくる転写紙Pをローラ間に挟み込む。そして、挟み込んだ転写紙を感光体11上のトナー像に重ね合わせ得るタイミングで、感光体11と上記チャージャユニットとの対向部に向けて送り出す。この対向部においては、チャージャユニットの転写チャージャ16から生起せしめられるコロナ放電の影響により、感光体11上のトナー像が転写紙Pに静電転写される。その後、分離チャージャ17によって感光体11から分離された転写紙Pは、張架ローラに張架されながら無端移動せしめられる搬送ベルト18によって定着手段19に送られる。定着手段19は、内部に熱源を有する加熱ローラと、これに所定の圧力で当接する加圧ローラとによって形成される定着ニップに挟まれて、加熱されながら加圧される。この加熱や加圧の影響により、トナー像が転写紙P上に定着せしめられる。このようにしてトナー像が定着された転写紙Pは、排紙ローラ対20を経て機外のスタック部21上にスタックされる。
【0015】
上記チャージャユニットとの対向位置を通過した後の感光体11は、その表面に付着している転写残トナーがクリーニング手段22によって除去された後、除電ランプ23によって除電されて初期化せしめられる。
【0016】
図2は、感光体11と、現像装置(100)の第1トナー静電搬送基板101とを示す拡大構成図である。現像装置(100)内では、図示しない領域にて、後述する供給部から第1トナー静電搬送基板101上にトナーが供給される。第1トナー静電搬送基板101は、ガラス等の絶縁性材料からなる基板101dに対して、複数の短冊状の搬送電極が基板長手方向(図の左右方向)に所定のピッチで並ぶように配設されている。これら搬送電極は幅寸法(基板長手方向における寸法)が30[μm]になっており、互いに30[μm]の間隙を介して平行配設されている。このような配設により、絶縁性基板上では短冊状の搬送電極がストライプ状に並べられた構成になっている。なお、絶縁性基板101や各搬送電極の上には、絶縁性材料からなる図示しない絶縁層が被覆されている。
【0017】
各搬送電極について更に詳しく述べると、それらはA群、第B群、第C群の3種類に分類され、同じ群に属する電極同士は互いに電気的に接続された状態になっている。そして、基板101d上では、図中左側、A群に属するA搬送電極101a、B群に属するB搬送電極101b、C群に属するC搬送電極101cという順序が繰り返されるように、各搬送電極が配設されている。各A搬送電極101a、各B搬送電極101b、各C搬送電極101cに対しては、駆動電源回路30からA相駆動バイアス、B相駆動バイアス、C相駆動バイアスがそれぞれ印加される。なお、同図において、トナーはマイナス極性に帯電しており、第1トナー静電搬送基板101上にて図中右側から左側に向けて搬送される。
【0018】
図3は、上述のA相駆動バイアス、B相駆動バイアス及びC相駆動バイアスの波形を示す波形図である。各相では、それぞれ電圧−100[V]、持続時間501[μsec]の直流パルス波が501[μsec]の間隔をおいて出力される。ここで、まず上記C搬送電極(101c)に印加されるC相駆動バイアスに着目してみると、時点t0においては0[V]になっている。このとき、上記C搬送電極(101c)に対してトナー搬送方向上流側で隣り合っている上記A搬送電極(101a)も0[V]になっている(C相駆動パルス参照)。また、トナー搬送方向下流側で隣り合っている上記B搬送電極(101a)には、−100[V]の電圧が印加されている(B相駆動バイアス参照)。このような状態において、時点t0における上記C搬送電極(101c)上のトナーは、殆ど動かずにそこに留まっている。
【0019】
その後、334[μsec]が経過して時点t1が到来すると、上記C搬送電極(101c)には、−100[V]の電圧が印加される。すると、上記C搬送電極(101c)上に存在しているマイナス極性のトナーに対して、C搬送電極(101c)と反発する静電気力が作用する。このとき、上記C搬送電極に対してトナー搬送方向上流側で隣り合っている上記A搬送電極(101a)にも、−100[V]の電圧が印加されている。一方、トナー搬送方向下流側で隣り合っている上記B搬送電極(101b)は、0[V]になっている。このため、上記C搬送電極(101c)上に存在しているマイナス極性のトナーは、上記B搬送電極(101b)に向けて静電移動する。
【0020】
その後、更に約334[μsec]が経過して時点t2が到来すると、それまで0[V]であった上記B搬送電極(101b)に、−100[V]の電圧が印加される。そして、上記C搬送電極(101c)上からの静電移動によって上記B搬送電極(101b)上に存在するようになったトナーに対して、B搬送電極(101b)と反発する静電気力が作用する。このとき、B搬送電極(101b)に対してトナー搬送方向上流側で隣り合っているC搬送電極(101c)にも、−100[V]の電圧が印加されている。一方、トナー搬送方向下流側で隣り合っているA搬送電極(101a)は、0[V]になっている。このため、B搬送電極(101b)上のトナーは、A搬送電極(101a)に向けて静電移動する。
【0021】
その後、更に約334[μsec]が経過して時点t3が到来すると、それまで0[V]であったA搬送電極(101a)に、−100[V]の電圧が印加される。そして、B搬送電極(101b)からの静電移動によってA搬送電極(101a)上に存在するようになったトナーに対して、A搬送電極と反発する静電気力が作用する。このとき、A搬送電極(101a)に対してトナー搬送方向上流側で隣り合っているB搬送電極(101b)にも、−100[V]の電圧が印加されている。一方、トナー搬送方向下流側で隣り合っているC搬送電極(101c)は0[V]になっている。このため、A搬送電極(101a)上のトナーは、C搬送電極(101c)に向けて静電移動する。
【0022】
以上のような静電移動の繰り返しにより、先に示した図2において、第1トナー静電搬送基板101上のトナーは図中右側から左側に向けて、ホッピングしながら静電移動していく。そして、第1トナー静電搬送基板101と感光体11とが所定の間隙を介して対向している現像領域に進入する。この現像領域において、感光体11の画像部11aは0[V]になっているのに対し、非画像部11bは−100[V]になっている。すると、トナーは現像領域中を図中右側から左側に向けて静電移動する過程で、感光体11の画像部11aに付着して静電潜像を現像する。
【0023】
なお、A,B,C相という3相の駆動バイアスと、A,B,C搬送電極(101a〜c)という3種類の搬送電極との組合せを用いてトナーを静電搬送する例について説明したが、次のような組合せを用いてもよい、即ち、4層以上の駆動バイアスと、4種類以上の搬送電極との組合せである。
【0024】
また、駆動バイアスとして、矩形パルス波を印加する例について説明したが、三角波や正弦波などといった他の形状のパルス波を印加してもよい。
【0025】
また、感光体11の非画像部11bについては、第1トナー静電搬送基板101の各搬送電極に印加する駆動バイアスの電位平均値よりも、トナーの帯電極性側に大きな電位を帯びさせる必要がある。例えば、図3に示した各相の駆動バイアスは、それぞれ、持続時間501[μsec]の−100[V]の電位と、持続時間501[μsec]の0[V]の電位との繰り返しであるので、電位平均値は−50[V]になる。一方、図2における感光体11の非画像部11bの電位は、この−50[V]よりもマイナス極性側に大きな−100[V]になっている。このような電位の関係では、現像領域で第1トナー静電搬送基板101と感光体11の非画像部11bとの間に存在するトナーが、相対的に第1トナー静電搬送基板101に向けて静電移動するため、非画像部11bへの付着が阻止される。ところが、非画像部11bの電位を駆動バイアスの電位平均値よりもマイナス極性側に小さくしてしまうと、トナーを相対的に非画像部11bに向けて静電移動させ、付着させてしまうおそれがある。そこで、非画像部11bの電位を駆動バイアスの電位平均値よりもトナーの帯電極性側に大きくするのである。
【0026】
次に、本複写機の特徴的な構成について説明する。
図4は、現像装置100と感光体11とを示す拡大構成図である。同図において現像装置100は、感光体11の付近でトナーを循環搬送するトナー搬送部120、これに向けてトナーを供給するトナー供給部140、これにトナーを補給するトナー補給部160等を備えている。
【0027】
図5、図6、図7は、それぞれ、上記トナー供給部140を示す平断面図、縦断面図、横断面図である。トナー供給部140は、図示しないトナーと摩擦促進物質との混合物を収容する混合物収容部たる収容室を有しており、この収容室は仕切壁141によって第1収容室142、第2収容室143の2つに仕切られている。第1収容室142内には、図示しない駆動手段によって回転駆動される第1搬送スクリュウ144が設けられている。また、第2収容室143内には、図示しない駆動手段によって回転駆動される第2搬送スクリュウ145が設けられている。これら第1搬送スクリュウ144,第2搬送スクリュウ145は、回転軸144a,145aの表面に螺旋突起144b,145bが突設せしめられた構造になっている。それぞれ、スクリューピッチ120[mm]、螺旋突起厚み1.5[mm]になっている。また、回転軸144a,145aは、螺旋突起144b,145bの先端を60[mm/sec]の周速で移動させるように回転せしめられる。また、各スクリュウは、アルミ等の導電性材料からなる基材の表面に、厚さ1[μm]程度の絶縁性材料たるポリイミド樹脂層がコーティングされている。
【0028】
収容室の両端付近には、それぞれ長さL2(例えば25mm)に渡って仕切壁141の設けられていない連通スペースがあり、2つの収容室(142、143)がここで連通している。図5において、第1搬送スクリュウ144は、図示しないスクリュウ駆動系によって回転駆動されるのに伴って、第1収容室142に収容されている上記混合物を図中左側から右側に向けて攪拌搬送する。これによって第1収容室142の図中右側の連通スペースまで搬送された混合物は、第2収容室143内に進入する。そして、スクリュウ駆動系によって回転駆動される第2搬送スクリュウ143によって今度は図中右側から左側に向けて搬送され、第2収容室143の図中左側の連通スペースを経由して第1収容室142内に戻る。このようにして、収容室内では、混合物が攪拌搬送されながら図中反時計回りに循環する。第2収容室143には、図示しないトナー濃度検知手段が配設されており、第2収容室143内の混合物のトナー濃度を検知してトナー濃度信号を図示しない補給制御部に出力する。この補給制御部は、トナー濃度信号に応じて、上記トナー補給部(図4の160)を駆動制御することで、適量のトナーを第1収容室142に補給させる。これにより、収容室内の混合物のトナー濃度が所定範囲内に維持される。第2収容室143内に新たに補給されたトナーは、混合物に取り込まれた後、攪拌搬送に伴って摩擦促進物質に摺擦せしめられながら、第1収容室142に送られる。
【0029】
図6に示したように、第1収容室142の底には、メッシュ146が設けられている。第1収容室142内では、混合物が第1搬送スクリュウ144によって攪拌搬送されながらメッシュ146の上を通過する。このメッシュ146は、厚さ0.08[mm]のステンレス等からなる金属製板状部材に、長径0.2[mm]且つ短径0.15[mm]の複数の孔が約50[%]の開口率になるように設けられたものである。各孔は、その短径方向をスクリュウ軸線方向に沿わせるような姿勢で設けられている。第1搬送スクリュウ144の螺旋突起144b先端と、メッシュ146との間には、所定の間隙が保持されている。この間隙については、トナーの直径の1/5〜10倍程度の範囲に設定することが望ましい。望ましくはキャリア径の1/3〜2倍程度であると、混合物の入れ替え効率や混合攪拌効率が良くなる。本第1実施形態の複写機においては、0.7〜1.0[mm]程度に設定されている。第1搬送スクリュウ144の螺旋突起144bの先端と、メッシュ146との間には、所定のギャップを設けることが望ましい。
【0030】
図7に示すように、第1搬送スクリュウ144の導電性基材には、スクリュウ電源回路190が接続されている。また、メッシュ146には、メッシュ電源回路191が接続されている。これら電源回路は、何れもスクリュウやメッシュにマイナス極性の電位を生じせしめるものであり、図示しないメイン制御部によってそれぞれ出力電圧が制御される。トナー供給部140から図示しない上述のトナー搬送部(120)にトナーが供給される際には、これら電源回路からの出力によって第1搬送スクリュウ144、メッシュ146がそれぞれトナーと同極性の電位を帯びる。詳しくは、第1搬送スクリュウ144は、メッシュ146よりもトナーと同極性側(マイナス極性側)に大きな電位を帯びる。また、メッシュ146は、図示しない第1トナー静電搬送基板(101)の各搬送電極に印加される駆動バイアスの平均電圧値よりも、トナーと同極性側に大きな電位を帯びる。
【0031】
この駆動バイアスの平均電圧値とは、単位時間あたりにおける駆動バイアスの波形の積分値のことである。例えば、ピークツウピークが0〜−100[V]、デューティー50[%]の矩形波の場合には、駆動歯椅子の平均電圧値が−50[V]となる。デューティーが50[%]よりも高くなる、即ち、−100[V]の出現時間が0[V]の出現時間よりも長くなると、平均電圧値は−50[V]よりもマイナス側に大きくなる。また、ディーティーが50[%]よりも低くなる、即ち、−100[V]の出現時間が0[V]の出現時間よりも短くなると、平均電圧値は−50[V]よりも小さくなる。なお、本発明者らの実験によれば、次に列記する条件に設定すると、良好な結果を得ることができた。
Figure 2005049431
【0032】
第1搬送スクリュウ144に対してメッシュ146よりもマイナス極性側に大きな電位を帯びさせ、且つメッシュ146に対して駆動バイアスの平均電圧値よりもマイナス極性側に大きな電位を帯びさせると図8に示すような電界が形成される。同図において、第1搬送スクリュウ(144)とメッシュ146との間には、スクリュウの螺旋突起144b先端からメッシュ146の孔146a内に向けて延びる電気力線が形成される。また、メッシュ146と図示しない第1トナー静電搬送基板(101)との間には、孔146aの出口付近から基板に向けて延びる電気力線が形成される。第1搬送スクリュウ(144)によって攪拌搬送される混合物中のトナーは、まず、前者の電気力線の影響を受けて、摩擦帯電粒子の表面から離脱して孔146内に静電移動する。次に、後者の電気力線の影響を受けて孔146を通過した後、第1トナー静電搬送基板(101)に向けて静電移動する。このような静電移動により、図7に示した第1収容室142内で攪拌搬送される混合物中のトナーが、摩擦帯電物質から分離されて第1トナー静電搬送基板(101)に供給される。なお、メッシュ146を通過した後のトナーは、メッシュ146の電位よりも平均電圧値の小さい基板上の各搬送電極に向けて相対的に静電移動しながら、基板上でトナー搬送方向にも相対的に静電移動していく。
【0033】
第1搬送スクリュウ144の螺旋突起144b先端と、メッシュ146との電位差については、両者間の電界強度がトナーと同極性で且つ絶対値が0.3〜3.5[kV/mm]の範囲におさまるように設定することが望ましい。3.5[kV/mm]よりも大きくなると、螺旋突起144bから延びる電気力線を孔146aのエッジに集中させてスクリュウからメッシュへの放電を引き起こし易くなるからである。また、0.3[kV/mm]よりも小さくなると、摩擦促進粒子の表面に付着しているトナーに対して、その付着力(鏡像力やファンデルワールス力)よりも大きい静電気力を付与することができなくなるからである。螺旋突起144b先端とメッシュ146との距離が1[mm]である場合には、両者の電位差を絶対値で0.3〜3.5[kV]にすれば、電界強度を上述の範囲に収めることができる。なお、より望ましい電界強度の範囲は、絶対値で0.8〜3.0[kV]である。
【0034】
先に示した図8においては、螺旋突起144bとメッシュ146との間に形成される電界をE1で、メッシュ146と図示しない第1トナー静電搬送基板(101)との間に形成される電界をE2で示した場合に次の関係が成立している。
【数1】
E1>E2
※但し、E1、E2は同極性
【0035】
このような関係では、図8に示したように、螺旋突起144bから延びる電気力線がメッシュ146の孔の奥深くに進入するとともに、メッシュ146の孔の出口付近から図示しない第1トナー静電搬送基板に向けて電気力線が延びる。そして、電界E1にて摩擦促進粒子の表面から離脱してメッシュ146に向けて飛翔したトナーが、電界E1の電気力線に沿って孔内に進入した後、今度は孔出口付近から第1トナー静電搬送基板に向かう電気力線に沿って孔外に出る。よって、トナーを効率良く第1収容室(142)内の摩擦促進粒子から分離して第1トナー静電搬送基板に供給することができる。一方、電界E1<電界E2とした場合には、マイナス極性のトナーに対し、第1トナー静電搬送基板からメッシュ146に向けて延びる電気力線が孔出口から孔入口の周囲にまで進入してしまう。そうすると、せっかく摩擦帯電粒子から離脱してメッシュ146に向けて飛翔したトナーが、孔内に進入することができず、結果として混合物から分離することができなくなる。
【0036】
先に示した図4において、トナー搬送部140は、先に説明した第1トナー静電搬送基板101の他に、第2トナー静電搬送基板103を有している。そして、第1トナー静電搬送基板101を底面にしている移送部102と、これの重力方向下側で第2トナー静電搬送基板103を底面にしている回収部104とが重ねられた二重構造になっている。上記メッシュ146を透過してトナー搬送部140の第1トナー静電搬送基板101の図中右側端部に供給されたトナーは、EH現象によってホッピングしながら図中右側から左側に向けて搬送される。そして、感光体11に対向する現像領域で一部が静電潜像の現像に寄与する。現像に寄与したかった残りのトナーは、現像領域を通過した後に、第2トナー静電搬送基板103の図中左側端部上に落下する。そして、この第2トナー静電搬送基板103も、第1トナー静電搬送基板101と同様の複数の搬送電極を有している。第2トナー静電搬送基板103の図中左側端部に落下したトナーは、これら搬送電極に印加されるA〜C層の駆動パルスの影響を受けて、今度は図中左側から右側へとホッピングしながら搬送される。そして、トナー供給部140の第2収容室内に戻される。これにより、現像に寄与しなかったトナーがリサイクルされる。
【0037】
トナー供給部140の第2収容室143には、トナー補給部160が着脱可能に連結している。このトナー補給部160は、上述の補給制御部に駆動制御されることで、内部に収容しているトナーを第2収容室143内に補給する。
【0038】
図9は、上記トナー補給部160を、上記トナー供給部(140)の第2搬送スクリュウ145とともに示す拡大構成図である。同図において、トナー補給部160は、補給用のトナーを収容するトナー収容部161、これの内部からトナー供給部の第2搬送スクリュウ145へとトナーを送出するための送出ローラ162、掻き取りブレード163等を有している。送出ローラ162は、金属などの導電性の高い材料から構成されている。そして、トナー収容部161の下方で、その周面の一部をケーシング164に設けられた開口から露出させるように配設され、図示しない駆動手段によって図中時計回りに回転駆動される。送出ローラ162の周面には、図10に示すように、螺旋状に掘り込まれた螺旋溝162aが形成されている。この螺旋溝162aは、幅1[mm]、深さ0.2[mm]のサイズに形成されており、送出ローラ162の下方にある第2搬送スクリュウ(145)の上記螺旋突起(145b)とピッチが等しくなっている。そして、送出ローラ162と第2搬送スクリュウ(145)とは、それぞれ互いの対向部にて、螺旋溝162aと螺旋突起(145b)とを常に対向させるように、等しい周速で回転駆動せしめられる。
【0039】
先に示した図9において、掻き取りブレード163は、その一端側がケーシング164に固定される一方で、もう一端側が固定されていない自由端になっている。そして、この自由端を送出ローラ162の周面に当接させるように配設されている。トナー収容部161内に収容されているトナーは、自重によって送出ローラ162に押さえ付けられて、その一部が螺旋溝162a内に充填される。このようにして螺旋溝162a内にトナーが充填された送出ローラ162は、図中時計回りに回転する過程で、周面上(非溝部)に付着している余分なトナーがウレタンゴムからなる掻き取りブレード163によって掻き取られる。そして、ケーシング164の開口を通って外部に出て、その下方に位置する第2搬送スクリュウ145との対向部である補給領域に至る。この補給領域では、送出ローラ162の周面と、第2搬送スクリュウ145の螺旋突起145bの先端との間に所定の間隙が保持されている。
【0040】
図11は、上記トナー補給部(106)と、上記トナー供給部(140)との間に形成される補給領域の周囲構成を示す拡大図である。同図において、第2搬送スクリュウ145は、アルミ等の金属からなる基体の表面に、有機樹脂材料からなる保護層が被覆されている。そして、その金属製の基体は電気的に接地されている。一方、金属材料からなる送出ローラ162には、図示しない制御部によって出力が制御される送出電源回路192が接続されている。この送出電源回路192からの出力により、送出ローラ162はトナーの帯電極性と同極性であるマイナスの電位を帯びる。その電位値は、例えば−1.0[kV]である。
【0041】
送出ローラ162の回転に伴い、送出ローラ162の螺旋溝162a内に充填されているトナーは、補給領域に向けて搬送される。この補給領域では、−1.0[kV]の電位を帯びている送出ローラ162と、接地されている第2搬送スクリュウ145の螺旋突起145aとの間に強電界が形成されている。補給領域に至った螺旋溝162a内のトナーは、この強電界を受けて、送出ローラ162からマイナス極性の電荷が注入されて、螺旋溝162a内から飛翔する。そして、間隙Gを通過して第2搬送スクリュウ145の螺旋突起145bに付着する。このようにして、トナー補給部160からトナー供給部140の第2収容室(143)内にトナーが補給される。補給されたトナーは、第2収容室内の混合物に混合されながら、第1収容室(142)に向けて攪拌搬送される。この過程で、トナーは更に摩擦帯電が促される。
【0042】
補給直後のトナーの帯電量(Q/M)は、トナーの種類によって異なるが、本発明者らの試験によれば、−2〜−7[μC/g]であった。これは、トナーを現像に寄与させるにはまだ不十分な値であるが、混合物中の摩擦帯電粒子に静電吸着させるには十分な値である。メッシュ(146)の上側まで搬送された混合物中のトナーの帯電量は、−15〜−30[μC/g]まで上昇しており、十分に現像に寄与し得る値であった。参考までに、−1[μC/g]とごく微量に帯電させたトナーをトナー供給部(140)の第2収容室に手作業で投入したところ、それでもメッシュ(146)からのトナーのこぼれ落ちは殆ど起こらなかった。ごく僅かなこぼれ落ちが認められるものの、実使用に差し支えないレベルであった。但し、−1[μC/g]を境にして、それよりも小さくなると、急激にこぼれ落ち量が増加し出すことがわかった。よって、補給に先立って、トナーを絶対値で1[μc/g]以上に帯電させれば、こぼれ落ちを有効に抑え得ることができる。参考までに、こぼれ落ちが完全に無くなるトナー帯電量の絶対値は、3[μC/g]であった。
【0043】
図19(a)、(b)は、それぞれ、従来のトナー静電搬送基板101を示す平面模式図、横断面図である。図19(a)では、便宜的に、黒塗り又はハッチングを付して各電極を示している。トナー静電搬送基板101は、A,B,C搬送電極101a,b,c、絶縁性材料からなる基板101d、A,B,Cリード電極101e,f,g、中間絶縁層101h、表面絶縁層101iなどを有している。
【0044】
A,B,Cリード電極101e,f,gは、それぞれ図中矢印Hで示すトナー搬送方向と直交する方向に延在するように、トナー静電搬送基板101の一端部に設けられている。その配設順序は、端側から基板中央側に向けて、A,B,Cリード電極101e,f,gという順である。そして、これらは、それぞれ、A,B,C搬送電極101a,b,cと連結している。つまり、A,B,Cリード電極101e,f,gは、それぞれ、A,B,C搬送電極101a,b,cに駆動バイアスを送るためのリード電極なのである。
【0045】
上記中間絶縁層101hは、上記一端部において、互いにA、B又はCという関係で対応する搬送電極とリード電極との組合せだけを接触させ、異なる組合せを接触させない役割を果たしている。また、上記表面絶縁層101iは、各リード電極や各搬送電極の上側に被覆され、各電極とトナーとの直接接触を回避する役割を果たしている。例えばSiO、TiO、SiON、BN、TiN、Taなどが、0.1〜50[μm]、好ましくは1[μm]以下の厚さで成膜されたものである。トナーと各電極との直接接触を回避することで、各電極からトナーへの電荷注入を阻止することができる。
【0046】
A,B,C搬送電極101a,b,cは、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金(Al−Cu、Al−Si等)、Ni−Cr等の導電性材料から構成されている。フォトリソグラフィー法などの手法により、0.1〜0.5[μm]の厚みでストライプ状にパターン形成されたものである。駆動バイアスとして、3相以上のものを用いる場合には、各搬送電極について、次に掲げる条件を具備させるとよい。
Figure 2005049431
【0047】
トナー静電搬送基板101において、各搬送電極(101a〜c)は、各リード電極(101e〜g)が形成されている端部(以下、リード側端部という)とは反対側の端部まで延在するように設けられている。かかる構成の従来のトナー静電搬送基板101では、他のトナーとの衝突などによって搬送方向Hから逸れて基板外部に向けて進行しようとするトナーを、この反対側の端部からこぼれ落としてしまっていた。また、リード側端部においては、搬送方向Hから逸れて進行するトナーが、各リード電極のうち、最も中央側に位置するCリード電極101g上に落下する。そして、駆動バイアスの影響によってB,Cリード電極101f,e上に向けて順次移動して、最終的に、リード側端部からこぼれ落ちてしまう。なお、各リード電極の配設順序を逆にして、端部側から中央側に向けてC,B,Aという順にした場合、リード側端部からのこぼれ落ちを回避することはできるが、最も中央側のAリード電極101e上にトナーを堆積させてしまう。
【0048】
図12(a)、(b)は、それぞれ、本第1実施形態に係る複写機の第1トナー静電搬送基板101を示す平面模式図、横断面図である。図において、第1トナー静電搬送基板101には、トナー搬送面である表面絶縁層101i面から突出する2つの突出部101jが、基板両端部にてトナー搬送方向Hに向けて延在するように設けられている。より詳しくは、2つの突出部101jのうち、リード側端部のものは、各リード電極のうちで最も中央側にあるCリード電極よりも更に中央側にて、表面絶縁層101i上に立設せしめられている。また、リード側端部とは反対側の端部にあるものは、その側面を基板端面の延長線上に位置させるように、表面絶縁層101i上に立設せしめられている。
【0049】
かかる構成の第1トナー静電搬送基板100においては、そのトナー搬送面におけるトナー搬送方向Hと直交する方向の両端付近にて、中央側から端側に向けて進行しようとするトナーに対して、突出部101jを突き当てる。これにより、リード側端部では、部分的に搬送電極が設けられていない搬送電極非形成領域Rへのトナーの進入が阻止されて、その領域におけるトナーこぼれ落ちや堆積を抑えることができる。また、リード側端部とは反対側の端部では、基板外領域に飛び出ようとするトナーに対して突出部101jを突き当てて、その飛び出しを阻止することができる。
【0050】
図13は、第1トナー静電搬送基板101を、トナー供給部140の一部とともに示す縦断面図である。本複写機では、図示のように第1トナー静電搬送基板101の上方に配設されるトナー供給部140に対して、第1トナー静電搬送基板101の突出部101jを突き当てている。そして、この突き当てにより、トナー供給部140のメッシュ146と、第1トナー静電搬送基板101のトナー搬送面との間に所定のギャップGを確保するためのスペーサー部材として、突出部101jを機能させている。かかる構成では、トナー供給部140と第1トナー静電搬送基板101とを相対的に位置決めするための専用の位置決め手段を設けなくても、両者を位置決めして両者間に所定のギャップGを確保することができる。
【0051】
なお、第1トナー静電搬送基板100のトナー搬送面上におけるトナーのホッピングの高さは、せいぜい数百[μm]である。よって、突出部101jの高さについては、数百[μm]を超える値、例えば、1[mm]以上に設定すればよい。また、突出具101jを位置決め手段として機能させない場合には、次のようにしてもよい。即ち、リード側端部とは反対側の端部については、突出部101jを表面絶縁層101i上に立設せしめるのではなく、基板端面を現像装置(100)の側板に固定して、その側板を突出部101jとして機能させてもよい。また、突出部101jについては、その天端面に対して、無機材料からなる粒子が分散せしめられた(有機樹脂溶媒)をロ−ル転写、スプレ−法、印刷法等によって塗布した後にキュアして、ギャップGの正確な調整を図ってもよい。
【0052】
次に、本発明を適用した第2実施形態の複写機について説明する。なお、この複写機については、第1実施形態の複写機と異なる構成だけを説明し、特に言及しない点については、第1実施形態の複写機と同様とする。
【0053】
図14は、本第2実施形態に係る複写機の第1トナー静電搬送基板101を示す平面模式図である。本複写機においては、第1トナー静電搬送基板101によるトナー搬送方向Hに沿って延在する電極部材たる端電極101kを、第1トナー静電搬送基板101に対してトナー搬送方向Hと直交する方向の両端近傍に設けている。また、これら端電極101kにそれぞれ電圧を印加する両端電圧印加手段たる両端電圧電源回路193も設けている。
【0054】
2つの端電極101kのうち、リード側端部のものは、各リード電極(101e〜g)の上方を全て覆うように、上記絶縁表面層(101i)の上側に被覆されている。また、図示の第1トナー静電搬送基板101では、各搬送電極(101a〜c)が、リード側端部とは反対側端部まで延在しておらず、その反対側端部には各搬送電極が設けられていない搬送電極非形成領域が存在している。反対側端部にある端電極101kは、この搬送電極非形成領域における上記絶縁表面層(101i)上に被覆されている。これら端電極101kは、例えば次のようにして形成されたものである。即ち、まず、第1トナー静電搬送基板101の両端部に対して、それぞれトナー搬送方向Hに延在する厚み0.1〜100[μm]の導電膜を接着剤にて貼り付ける。そして、これら導電膜に対し、両端電圧電源回路193との連結部を除いて、表面に絶縁膜を被覆するのである。この絶縁膜の材料については、上記表面絶縁層(101i)と同じものでよい。また、導電膜を形成する材料として、導電性テープを用いてもよい。
【0055】
かかる構成の本複写機における第1トナー静電搬送基板101においては、第1トナー静電搬送基板101の両端近傍にそれぞれ設けられた端電極101kと、各搬送電極(101a〜c)との間に次のような電界を形成することができる。即ち、トナー搬送方向Hから逸れて基板の中央側から端側に向けて進行しようとするトナーに対し、端側から中央側に向けて押し返す静電気力を付与する電界である。そして、かかる電界でトナーを基板の端側から中央側に向けて押し返すことで、第1トナー静電搬送基板101に対向する対向電極を設けることによるコストアップを引き起こすことなく、第1トナー静電搬送基板101の両端部におけるトナーのこぼれ落ちや堆積を抑えることができる。
【0056】
本発明者らは、かかる構成の複写機の試験機を作成した。この試験機における上記メッシュ(146)と第1トナー静電搬送基板101のトナー搬送面とのギャップGについては、300[μm]に設定した。この試験機に、マイナス帯電性のトナーをセットし、先に図3に示した駆動バイアスを各搬送電極に印加して現像を行った。この際、図14に示した2つの端電極101kには、それぞれ両端電圧電源193によって−100〜−130[V]の両端電圧を印加した。すると、基板両端からのトナーのこぼれ落ちや、基板両端でのトナーの堆積を生ずることなく、各搬送電極の長さ方向において均一な量のトナーを現像領域に向けて搬送することができた。これに対し、端電極101kを設けていない第1トナー静電搬送基板101では基板の両端からこぼれ落ちるトナーが発生した。
【0057】
なお、各端電極101kに印加する両端電圧については、駆動バイアスの平均電圧値(図3に示した駆動バイアスでは−50V)よりも、トナーの帯電極性と同極性側に大きな値に設定する必要がある。こうすることで、基板の搬送電極側から端電極101k側に向けて移動しようとするトナーを、相対的に端電極101k側から搬送電極側に押し返すことができるからである。例えば、端電極101kに−80[V]の両端電圧を印加した場合、各搬送電極のうち、−100[V]の駆動パルスが印加されている搬送電極と端電極101kとの間では、トナーを搬送電極側から端電極側101kに向けて移動させてしまう。しかし、この移動は、あくまでも一時的なものである。相対的には、−50[V]の平均電圧値になる各搬送電極と、−80[V]の各端電極101kとの間で、トナーをスイッチバックさせながら、各端電極101k側から各搬送電極側に押し返すことができる。但し、更に望ましくは、両端電圧を、駆動バイアスのピーク値よりも、トナーの帯電極性と同極性側に大きな値にするとよい。そうすれば、更に確実にトナーを端電極101k側から各搬送電極側に向けて押し返すことができる。
【0058】
図15は、第2実施形態に係る複写機の第1変形例における第1トナー静電搬送基板101を示す平面模式図である。本第1変形例では、2つの端電極101kのうちの一方を、各リード電極(101e〜g)の上でなく、基板上で最も端側に配設されているAリード電極101eの更に外側に設けている。図示しない上記メッシュ(146)と第1トナー静電搬送基板101のトナー搬送面とのギャップGについては、第2実施形態に係る複写機と同様に300[μm]に設定してある。
【0059】
かかる構成の第1トナー静電搬送基板101を搭載した試験機に、マイナス帯電性のトナーをセットし、先に図3に示した駆動バイアスを各搬送電極に印加して現像を行った。この際、図15に示した2つの端電極101kには、それぞれ両端電圧電源193によって−130[V]の両端電圧を印加した。すると、基板両端からのトナーのこぼれ落ちや、基板両端でのトナーの堆積を生ずることなく、各搬送電極の長さ方向において均一な量のトナーを現像領域に向けて搬送することができた。
【0060】
図15において、図中左側の端電極101kがない場合、左端の領域では、トナーがCリード電極101g側からAリード電極101e側に向けて、即ち、基板中央側から左端側に向けて搬送されてしまう。しかし、端電極101kを設けてそれに−130[V]の両端電圧を印加したことで、トナーをこのように中央側から左端側に向けて搬送してしまうといった事態が起こらなくなる。図中最も右側に配設されたCリード電極101gと端電極101kとの間においても、トナーを端電極101k側からCリード電極101g側に向けて押し返す電界を形成することができるからである。但し、望ましくは、各リード電極の配設位置を、図中左側からC,B,Aリード電極101g,f,eにすると良い。そうすることで、トナーを各リード電極上に堆積させてしまうといった事態を、更に確実に抑えることができる。
【0061】
図16は、第2実施形態に係る複写機の第2変形例における第1トナー静電搬送基板101を示す平面模式図である。本第2変形例では、第1トナー静電搬送基板101の両サイドに、それぞれ、各リード電極(101e〜g)を設けている。そして、基板の両端において、それぞれ、これらリード電極の更に外側に端電極101kを設けている。図示しない上記メッシュ(146)と第1トナー静電搬送基板101のトナー搬送面とのギャップGについては、第2実施形態に係る複写機と同様に300[μm]に設定してある。
【0062】
かかる構成の第1トナー静電搬送基板101を搭載した試験機に、マイナス帯電性のトナーをセットし、先に図3に示した駆動バイアスを各搬送電極に印加して現像を行った。この際、図16に示した2つの端電極101kには、それぞれ両端電圧電源193によって−130[V]の両端電圧を印加した。すると、基板両端からのトナーのこぼれ落ちや、基板両端でのトナーの堆積を生ずることなく、各搬送電極の長さ方向において均一な量のトナーを現像領域に向けて搬送することができた。
【0063】
なお、本実施形態や各変形例において、第1トナー静電搬送基板101の絶縁表面層(101i)の上に各端電極101kを設けた構成について説明したが、絶縁表面層(101i)の下側に各端電極101kを設けてもよい。この場合、各端電極101kを第1トナー静電搬送基板101のトナー搬送面(絶縁表面層面)から出っ張らせない、即ち、各端電極を突出部として機能させないことになる。それでも、トナーを中央側に押し戻す電界については、ほぼ同様に形成することができるので、基板両端におけるトナーのこぼれ落ちや堆積を阻止することができる。
【0064】
以上、第2実施形態に係る複写機においては、駆動電圧印加手段たる駆動電源回路(30)として、各搬送電極(101a〜c)に対して極性の反転しないパルス電圧からなる駆動バイアスを印加するものを用いている。また、両端電圧印加手段たる両端電圧電源回路193として、第1トナー静電搬送基板101の各搬送電極(101a〜c)に印加される搬送電圧たる駆動バイアスと同極性で、且つ駆動バイアスよりも同極性側に大きな両端電圧を、電極部材たる2つの端電極101kに印加するものを用いている。かかる構成では、既に述べたように、各搬送電極(101a〜c)と、各端電極101kとの間に、トナーを後者から前者に向けて押し戻す電界を確実に形成することができる。よって、第1トナー静電搬送基板101の両端におけるトナーのこぼれ落ちや堆積を、より確実に阻止することができる。
【0065】
また、各実施形態の複写機においては、トナーと摩擦促進物質との混合物を収容する混合物収容部たる第1収容室142及び第2収容室143と、これらの内部の混合物を攪拌する攪拌部材たる第1搬送スクリュウ144及び第2搬送スクリュウ145と、第1収容室142内の混合物からトナーを分離する分離手段とを有し、この分離手段によって分離したトナーを第1トナー静電搬送基板101に供給するトナー供給部140を、現像装置(100)に設けている。かかる構成では、トナーをそれ単独ではなく、摩擦促進物質と混合した混合物の状態で攪拌せしめてその摩擦帯電を促してから、第1トナー静電搬送基板101に供給する。よって、第1トナー静電搬送基板101に帯電不良のトナーを供給してしまうといった事態を抑えることができる。
【0066】
また、第1実施形態に係る複写機においては、トナー供給部140と第1トナー静電搬送基板101との間に所定のギャップGを確保するためのスペーサー部材として、トナー搬送基板101の突出部を機能させるようにしている。かかる構成では、トナー供給部140と第1トナー静電搬送基板101とを相対的に位置決めするための専用の位置決め手段を設けなくても、両者を位置決めして両者間に所定のギャップGを確保することができる。
【0067】
【発明の効果】
請求項1乃至6の発明によれば、トナー静電搬送部材に対向する対向電極を高精度に折り曲げ加工したり組み付けたりすることなく、トナー静電搬送部材の両端部におけるトナーのこぼれ落ちや堆積を抑えることができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る複写機を示す概略構成図。
【図2】同複写機の感光体と、現像装置の第1トナー静電搬送基板とを示す拡大構成図。
【図3】同複写機のトナー静電搬送基板の搬送電極に印加されるA相駆動バイアス、B相駆動バイアス及びC相駆動バイアスの波形を示す波形図。
【図4】同複写機の現像装置と感光体とを示す拡大構成図。
【図5】同現像装置のトナー供給部を示す平断面図。
【図6】同トナー供給部を示す縦断面図。
【図7】同トナー供給部を示す横断面図。
【図8】同トナー供給部の第1搬送スクリュウとメッシュとの間に形成される電界を示す模式図。
【図9】同現像装置のトナー補給部を同トナー供給部の第2搬送スクリュウとともに示す拡大構成図。
【図10】同トナー補給部の送出ローラの一部を示す斜視図。
【図11】同トナー補給部と同トナー供給部との間に形成される補給領域の周囲構成を示す拡大構成図。
【図12】(a)は、同第1トナー静電搬送基板を示す平面模式図。
(b)は、同第1トナー静電搬送基板を示す横断面図。
【図13】同第1トナー静電搬送基板を同トナー供給部の一部とともに示す縦断面図。
【図14】第2実施形態に係る複写機の第1トナー静電搬送基板を示す平面模式図。
【図15】第1変形例の第1トナー静電搬送基板を示す平面模式図。
【図16】第2変形例の第1トナー静電搬送基板を示す平面模式図。
【図17】従来の複写機におけるトナー静電搬送基板を示す平面模式図。
【図18】同トナー静電搬送基板の他の例を示す平面模式図。
【図19】(a)は、同トナー静電搬送基板の更なる他の例を示す平面模式図。
(b)は、同他の例を示す断面図。
【符号の説明】
11 感光体(潜像担持体)
100 現像装置(現像手段)
101 第1トナー静電搬送基板(トナー静電搬送部材)
101a A搬送電極
101b B搬送電極
101c C搬送電極
101j 突出部
101k 端電極(電極部材)
140 トナー供給部
142 第1収容室(混合物収容部)
143 第2収容室(混合物収容部)
144 第1搬送スクリュウ(攪拌部材)
145 第2搬送スクリュウ(攪拌部材)
146 メッシュ(分離手段の一部)
160 トナー補給部
190 スクリュウ電源回路(分離手段の一部)
191 メッシュ電源回路(分離手段の一部)
193 両端電圧電源回路(両端電圧印加手段)

Claims (6)

  1. 表面上のトナーを静電気力によって該表面に対して相対移動させて搬送先まで搬送するトナー静電搬送部材を備えるトナー搬送装置において、
    上記トナー静電搬送部材のトナー搬送面から突出する突出部を、該トナー静電搬送部材のトナー搬送方向と直交する方向の両端部に設けたことを特徴とするトナー搬送装置。
  2. 表面上のトナーを静電気力によって該表面に対して相対移動させて搬送先まで搬送するトナー静電搬送部材を備えるトナー搬送装置において、
    上記トナー静電搬送部材によるトナー搬送方向に沿って延在する電極部材を、該トナー静電搬送部材に対してその該トナー搬送方向と直交する方向の両端近傍に設けるとともに、該両端近傍の電極部材にそれぞれ電圧を印加する両端電圧印加手段を設けたことを特徴とするトナー搬送装置。
  3. 請求項2のトナー搬送装置において、
    上記トナー静電搬送部材の各搬送電極に搬送電圧を印加する搬送電圧印加手段として、各搬送電極に対して極性の反転しないパルス電圧を印加するものを用いるとともに、上記両端電圧印加手段として、該パルス電圧と同極性で、且つ該パルス電圧よりも該同極性側に大きな電圧を、上記電極部材に印加するものを用いたことを特徴とするトナー搬送装置。
  4. 請求項1、2又は3のトナー搬送装置において、
    トナーと摩擦促進物質との混合物を収容する混合物収容部と、該混合物収容部内の混合物を攪拌する攪拌部材と、該混合物収容部内の混合物からトナーを分離する分離手段とを有し、該分離手段によって分離したトナーを上記トナー静電搬送部材に供給するトナー供給部を設けたことを特徴とするトナー搬送装置。
  5. 請求項4のトナー搬送装置において、
    上記突出部を用いるとともに、上記トナー供給部と上記トナー静電搬送部材との間に所定のギャップを確保するためのスペーサー部材として、該突出部を機能させるようにしたことを特徴とするトナー搬送装置。
  6. 潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体に対向する現像領域に向けて搬送したトナーによって該潜像をトナー像に現像する現像装置とを備える画像形成装置において、
    上記現像装置として、請求項1乃至5の何れかのトナー搬送装置によってトナーを上記現像領域に搬送するものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
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