JP2002307740A - 静電搬送装置、現像装置、画像形成装置及びトナー供給装置 - Google Patents

静電搬送装置、現像装置、画像形成装置及びトナー供給装置

Info

Publication number
JP2002307740A
JP2002307740A JP2002026679A JP2002026679A JP2002307740A JP 2002307740 A JP2002307740 A JP 2002307740A JP 2002026679 A JP2002026679 A JP 2002026679A JP 2002026679 A JP2002026679 A JP 2002026679A JP 2002307740 A JP2002307740 A JP 2002307740A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
electrostatic
powder
electrodes
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002026679A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoichiro Miyaguchi
耀一郎 宮口
Nobuaki Kondo
信昭 近藤
Takeshi Takemoto
武 竹本
Toshio Sakai
捷夫 酒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2002026679A priority Critical patent/JP2002307740A/ja
Publication of JP2002307740A publication Critical patent/JP2002307740A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 粉体を安定して効率的に均一に搬送できな
い。 【解決手段】 搬送基板141の各電極152a、15
2b、152c、152dはトナーの進行方向下流側の
端部153a、153b、153c、153d……を平
面形状で波状に形成して凹凸状に形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は静電搬送装置、画像形成
装置、現像装置及びトナー供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写装置、プリンタ、ファクシミリ等の
画像形成装置として、電子写真プロセスを用いて、潜像
担持体に潜像を形成し、この潜像に現像剤(以下「トナ
ー」という。)を付着させて現像して可視像化し、この
トナー像を記録媒体(中間転写部材を含む。)に転写す
ることで画像を形成するものがある。
【0003】このような画像形成装置において、潜像を
現像する現像装置としては、従来から、現像装置内で攪
拌されたトナーを現像剤担持体である現像ローラ表面に
担持し、現像ローラを回転させることによって潜像担持
体の表面に対向する位置まで搬送し、潜像担持体の潜像
を現像し、現像終了後、潜像担持体に転写しなかったト
ナーは現像ローラの回転により現像装置内に回収し、新
たにトナーを攪拌・帯電して再び現像ローラに担持して
搬送するようにしたものが知られている。
【0004】また、現像装置としては、特開平9−19
7781号公報、特開平9−329947号公報に記載
されているように、非接触で現像ローラから潜像担持体
にトナーを転移させる所謂ジャンピング現像方式で現像
するものも知られている。
【0005】さらに、現像装置としては、特開平5−1
9615号公報に記載されているように、現像ローラ表
面において静電力を用いてトナー搬送を搬送し、潜像担
持体との間で生じる吸引力で現像ローラ表面からトナー
を分離して潜像担持体表面に付着させるようにしたも
の、或いは、特開昭59−181375号などに記載さ
れているように、トナーを静電力で搬送する搬送基板を
用いて、トナーを潜像担持体に対向する位置まで搬送
し、潜像担持体との間で生じる吸引力で搬送面からトナ
ーを分離して潜像担持体表面に付着させるようにしたも
のもある。
【0006】また、他の画像形成装置として、特開平1
1−170591号公報、特開平11−115235号
公報、特開平11−179951号公報に記載されてい
るように、トナーを担持する現像ローラと記録媒体との
間に制御用電極を、記録媒体の背面に背面電極をそれぞ
れ配置し、背面電極と現像ローラとの間で電界を発生さ
せることで、トナーを記録媒体方向に飛翔可能とし、こ
のトナーの飛翔を制御電極で選択的に制御することによ
って、記録媒体に画像を形成するいわゆる飛翔型(トナ
ージェット型)画像形成装置も知られている。
【0007】また、トナーなどの粉体を搬送する粉体搬
送装置として、特開平7−267363号公報に記載さ
れているように、空間進行波電界を用いて搬送するもの
がある。これは、電極に駆動電圧を印加することによ
り、電極の周辺に空間的な進行波電界が形成され、進行
波電界により帯電された粉体に反発力と駆動力が働き、
粉体が電界進行方向に搬送されるものである。この空間
進行波電界を用いてトナーなどの粉体を分級する分級装
置として、例えば特開平8−149859号公報に記載
されているように、静電力と重力、遠心力等を作用させ
て分級(分別)を行うようにしたものが提案されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た現像ローラを用いてトナーを潜像担持体に与える現像
装置を備えた画像形成装置、或いは、現像ローラにトナ
ーを担持させて、現像ローラから電界制御で記録媒体に
トナーを飛翔させる飛翔型画像形成装置にあっては、現
像ローラと現像装置側板との間にトナーが侵入して、ト
ナーが擦れてトナー固着等が発生し、画像に悪影響を及
ぼしたり、現像装置周りのシール材が経時劣化すること
で、現像装置内にて現像剤もしくはトナーを攪拌・帯電
させることにより、トナーが飛散し、画像の地汚れなど
を生じることがある。
【0009】また、摩擦帯電やコロナ放電帯電によって
トナーを帯電させた場合、飽和帯電したトナーと不飽和
帯電のトナーとが混在し、大きな帯電分布を有すること
になる。このようなトナーを強制的に磁気ブラシや転写
ローラなどを用いて現像ローラに転写すると、現像ロー
ラの現像速度(線速100cm/sec程度)の速さで
は、一旦現像ローラに担持させた現像剤のうちの電荷が
小さなトナーは離脱して、トナーが飛散したり、形成画
像の地汚れが生じ易くなる。
【0010】さらに、所謂ジャンピング現像を行う現像
装置にあっては、高電圧による帯電トナーの授受を行わ
なければならないため、高電圧電源が必要になり、装置
の大型化、コストの増加を招くという課題がある。
【0011】一方、従来の空間進行波電界による静電力
を用いてトナーを搬送する静電搬送装置について本発明
者らは研究したところ、複数の電極の幅が150〜25
0μm、電極の間隔が250〜500μmとされている
従来の静電搬送装置にあっては、実際にトナー搬送を行
おうとしてもトナーが電極間に山状に滞留して安定した
トナー搬送を効率的に行うことができないことを確認し
た。
【0012】また、トナーを静電力で搬送する場合、ト
ナーは寸法、形状に差異があるため、この点でも従来の
静電搬送装置では安定した搬送を得にくく、トナーと帯
電部材との整合を図る必要があるなどの課題がある。
【0013】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、粉体又は流体を安定して効率的に搬送可能な静電
搬送装置を提供し、また、この静電搬送装置を使用した
TPM(Toner-Phase-Match)静電搬送技術を用い
て、構成が簡単で低コスト化でき、低電圧駆動が可能
で、高い画像品質が得られる画像形成装置及び現像装置
を提供し、更に構成が簡単で低コスト化でき、低電圧駆
動が可能なトナー供給を行えるトナー供給装置を提供す
ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明に係る静電搬送装置は、粉体又は流体を搬送
面に沿って静電力で移動させるための電界を発生させる
複数の電極を有する搬送基板を備え、この搬送基板には
粉体又は流体の進行方向端部が凹凸状に形成された電極
を少なくとも1以上有する構成としたものである。な
お、本明細書において、「粉体」とは、「粒子」、「微
粒子」、「粉末」、「微粉末」、「粉体」、「微粉体」
などを含む意味で用いる。
【0015】ここで、電極の端部の凹凸は波状、略三角
形状又は矩形状に形成されていることが好ましい。ま
た、電極は粉体又は流体の進行方向下流側の端部が凹凸
状に形成されていることが好ましい。さらに、電極は粉
体又は流体の進行方向上流側の端部が凹凸状に形成され
ていることが好ましい。さらにまた、電極は粉体又は流
体の進行方向下流側及び上流側の各端部が凹凸状に形成
されていることが好ましい。
【0016】また、粉体又は流体の進行方向下流側及び
上流側の各端部が凹凸状に形成された複数の電極を有
し、各電極の凹凸が整合した状態で配置されていること
が好ましい。また、粉体又は流体の進行方向下流側及び
上流側の各端部が凹凸状に形成された複数の電極を有
し、各電極は凹凸が不整合状態で配置されていることが
好ましい。
【0017】さらに、凹凸状の端部を有する2以上の電
極が配置され、各電極は進行方向下流側の電極ほど凹凸
状ピッチが段階的又は連続的に狭くなることが好まし
い。また、凹凸状の端部を有する2以上の電極が配置さ
れ、各電極は進行方向下流側の電極ほど凹凸状ピッチが
段階的又は連続的に広くなることが好ましい。さらに、
進行方向下流側の電極ほど凹凸状ピッチが段階的又は連
続的に狭くなる2以上の電極からなる1又は複数の電極
群と、進行方向下流側の電極ほど凹凸状ピッチが段階的
又は連続的に広くなる2以上の電極からなる1又は複数
の電極群とを備えていることが好ましい。
【0018】また、複数の電極は粉体又は流体の搬入側
の電極から搬出側の電極に向かって段階的又は連続的に
長手方向の幅が広くなることが好ましい。この場合、粉
体又は流体は、搬入側の電極部分にスポット的又は幅の
狭い開口部から供給されることが好ましい。
【0019】さらに、粉体を搬送する上記本発明に係る
静電搬送装置にあっては、電極の進行方向の幅が粉体の
平均粒子径の1/3以上5倍以下であることが好まし
い。また、複数の電極の進行方向の間隔が粉体の平均粒
子径の1/2以上10倍以下であることが好ましい。更
に、電極の進行方向の幅が粉体の平均粒子径の1/3以
上5倍以下で、複数の電極の進行方向の間隔が粉体の平
均粒子径の1/2以上10倍以下であることがより好ま
しい。
【0020】本発明に係る静電搬送装置は、粉体を搬送
面に沿って静電力で移動させるための電界を発生させる
複数の電極を有する搬送基板を備え、電極の粉体の進行
方向の幅が粉体の平均粒子径の1/3以上5倍以下であ
る構成としたものである。
【0021】本発明に係る静電搬送装置は、粉体を搬送
面に沿って静電力で移動させるための電界を発生させる
複数の電極を有する搬送基板を備え、複数の電極の粉体
の進行方向の間隔が粉体の平均粒子径の1/2以上10
倍以下である構成としたものである。
【0022】上記粉体を搬送する本発明に係る静電搬送
装置にあっては、電極を覆う無機又は有機の表面保護膜
を有し、この表面保護膜の厚さが平均粒子径の10倍以
下であり、比抵抗が10*E6Ωcm以上であり、誘電
率がε=2以上であることが好ましい。
【0023】また、上記粉体を搬送する本発明に係る静
電搬送装置にあっては、粉体を搬送面に沿って静電力で
移動させるための電界を発生させる複数の電極を有する
搬送基板を備え、電極を覆う無機又は有機の表面保護膜
を有し、この表面保護膜には強誘電体材料微粉末が添加
されていることが好ましい。
【0024】この場合、表面保護膜の表面に強誘電体材
料微粉末が露出していることが好ましい。ここで、表面
保護膜の表面をエッチングして強誘電体材料微粉末を露
出させたことが好ましい。また、表面保護膜の表面に強
誘電体材料微粉末を含む柱状部を有することが好まし
い。ここで、柱状部のアスペクト比が0.3〜10の範
囲内であることが好ましい。さらに、強誘電体材料微粉
末は搬送される粉体の粒径と略同じか又は粉体の粒径の
1/1〜1/10の範囲内であることが好ましい。
【0025】本発明に係る静電搬送装置において、粉体
を搬送面に沿って静電力で移動させるための電界を発生
させる複数の電極を有する搬送基板を備え、この搬送基
板を間歇的又は連続的に振動させる手段を備えた構成と
したものである。
【0026】ここで、振動させる手段は搬送基板を粉体
の進行方向及び/又は進行方向と交差する方向に振動さ
せることが好ましい。また、振動の振幅が搬送する粉体
の平均粒子径の1/5〜2倍の範囲であることが好まし
い。さらに、振動の周波数が搬送基板の電極に与える駆
動波形の周波数の1/5〜3倍の範囲内であることが好
ましい。
【0027】本発明に係る画像形成装置は、潜像担持体
上にトナーを付着させて潜像担持体上の潜像を現像して
画像を形成する画像形成装置であって、トナーを静電力
で搬送する本発明に係るいずれかの静電搬送装置と、こ
の静電搬送装置の搬送基板で搬送されるトナーを潜像担
持体近傍で静電力でポンピングさせるポンピング発生手
段を備えたものである。
【0028】ここで、ポンピング発生手段は、静電搬送
装置の搬送基板に設けた複数の電極に対してトナーがポ
ンピングする駆動周波数で複相の駆動波形を印加する手
段であることが好ましい。この場合、駆動波形の駆動周
波数が18KHz〜45KHzの範囲内にあることが好
ましい。
【0029】また、ポンピング発生手段は、静電搬送装
置の搬送基板に設けた複数の電極に対して各相の駆動波
形パターンが時間的に重畳する複相の駆動波形を印加す
る手段であることが好ましい。この場合、各相の駆動波
形の重畳は駆動波形パターンの20〜50%の範囲内で
あることが好ましい。
【0030】さらに、ポンピング発生手段は、静電搬送
装置の搬送基板に設けた複数の電極に対して極性の異な
る複相の駆動波形を印加する手段であることが好まし
い。
【0031】本発明に係る現像装置は、潜像担持体の潜
像にトナーを付着させて現像する現像装置であって、ト
ナーを静電力で搬送する本発明に係るいずれかの静電搬
送装置と、この静電搬送装置の搬送基板で搬送されるト
ナーを潜像担持体近傍で静電力でポンピングさせるポン
ピング発生手段を備えている構成としたものである。
【0032】ここで、ポンピング発生手段は静電搬送装
置の搬送基板の複数の電極にトナーがポンピングを生じ
る駆動周波数の複相の駆動波形、又は、各相の駆動波形
パターンが時間的に重畳された複相の駆動波形、若しく
は、極性の異なる複相の駆動波形を印加する手段である
ことが好ましい。
【0033】本発明に係る画像形成装置は、記録媒体に
トナーを付着させて画像を形成する画像形成装置であっ
て、トナーを静電力で搬送する本発明に係るいずれかの
静電搬送装置と、この静電搬送装置の搬送基板で搬送さ
れるトナーを潜像担持体近傍で静電力でポンピングさせ
るポンピング発生手段と、このポンピング発生手段でポ
ンピングされたトナーの通過/遮断を制御する制御手段
とを備えたものである。
【0034】ここで、ポンピング発生手段は、静電搬送
装置の複数の電極に対してトナーがポンピングを生じる
駆動周波数の複相の駆動波形、又は、各相の駆動波形パ
ターンが時間的に重畳する複相の駆動波形、若しくは、
極性の異なる複相の駆動波形を印加する手段であること
が好ましい。
【0035】本発明に係る画像形成装置は、潜像担持体
上にトナーを付着させて潜像担持体上の潜像を現像して
画像を形成する画像形成装置であって、トナーを静電力
で搬送する本発明に係るいずれかの静電搬送装置と、こ
の静電搬送装置の搬送基板の端部からトナーを搬送方向
に向かって飛翔させる手段とを備えているものである。
【0036】本発明に係る画像形成装置は、記録媒体に
トナーを付着させて潜像担持体上の潜像を現像して画像
を形成する画像形成装置であって、トナーを静電力で搬
送する本発明に係るいずれかの静電搬送装置と、この静
電搬送装置の搬送基板の端部からトナーを搬送方向に向
かって飛翔させる手段と、トナーの飛翔/非飛翔を画像
信号に応じて制御する制御手段とを備えたものである。
【0037】本発明に係るトナー供給装置は、潜像担持
体にトナーを付着させて現像する現像手段に対してトナ
ーを供給するトナー供給装置であって、トナーを静電力
で搬送する本発明に係るいずれかの静電搬送装置を備え
ているものである。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して説明する。先ず、本発明に係る画像形成
装置の第1実施形態について図1を参照して説明する。
なお、同図は同画像形成装置の全体概略構成図である。
この画像形成装置の全体の概略及び動作を説明すると、
潜像担持体である感光体ドラム1(例えば、有機感光
体:OPC)は同図で時計方向に回転駆動される。コン
タクトガラス2上に原稿を載置し、図示しないプリント
スタートスイッチを押すと、原稿照明光源3とミラー4
とを含む走査光学系5と、ミラー6、7を含む走査光学
系8とが移動して、原稿画像の読み取りが行われる。
【0039】ここで、走査された原稿画像がレンズ9の
後方に配置した画像読み取り素子10で画像信号として
読み込まれ、読み込まれた画像信号はデジタル化され画
像処理される。そして、この画像処理をした信号でレー
ザーダイオード(LD)を駆動し、このレーザーダイオ
ードからのレーザー光をポリゴンミラー13で反射した
後、ミラー14を介して感光体ドラム1上に照射する。
この感光体ドラム1は帯電装置15によって一様に帯電
されており、レーザー光による書き込みにより、感光体
ドラム1の表面に静電潜像が形成される。
【0040】そして、この感光体ドラム1表面の静電潜
像は、本発明に係る静電搬送装置を備えた本発明に係る
現像装置16によってトナーが付着されて可視像化さ
れ、この可視像は、給紙部17A又は17Bから給紙コ
ロ18A又は18Bで給紙された転写紙(記録媒体)1
9に転写チャージャ20のコロナ放電により転写され
る。この可視像が転写された転写紙19は、分離チャー
ジャ21により感光体ドラム1の表面より分離されて、
搬送ベルト22によって搬送され、定着ローラ対23の
圧接部を通って、可視像が定着され、機外の排紙トレイ
24へと排紙される。
【0041】一方、転写が終了した感光体ドラム1の表
面に残留しているトナーはクリーニング装置25によっ
て除去され、感光体ドラム1の表面に残留している電荷
は除電ランプ26によって消去される。
【0042】次に、この画像形成装置における本発明に
係る静電搬送装置を備えた本発明に係る現像装置16に
ついて図2を参照して説明する。なお、同図は同現像装
置の概略構成図である。
【0043】この現像装置16は、トナーを収納するト
ナーホッパ部31と、このトナーホッパ部31内のトナ
ーを攪拌するアジテータ32と、トナーホッパ部31内
のトナーを帯電させてトナーボックス部33に供給する
帯電ローラ34及びこの帯電ローラ34の周面に接触さ
せて配置したドクターブレード35と、トナーボックス
部33内のトナーを静電力で搬送して潜像担持体である
感光体ドラム1の近傍でポンピングさせるポンピング発
生手段を含む本発明に係る静電搬送装置36と、この静
電搬送装置36にトナーボックス部33内のトナーを供
給する本発明に係るトナー供給装置を構成するトナー供
給基板37と、現像に供されなかったトナーを回収する
トナー回収部材38とを備えている。
【0044】次に、本発明に係る静電搬送装置36の第
1実施形態について図3以降をも参照して説明する。こ
の静電搬送装置36は、図3にも示すように、主として
トナーを静電力で搬送する搬送領域41Tと、主として
トナーをポンピングさせるポンピング領域41Pとを含
む搬送基板41と、この搬送基板41の搬送領域41T
の電極に対してトナー搬送用駆動波形を印加する第1駆
動回路42と、搬送基板41のポンピング領域41Pの
電極に対してトナーポンピング用駆動波形を印加する第
1駆動回路43とを有している。
【0045】この搬送基板41は、図4及び図5に示す
ように、感光体ドラム1の軸方向でドラム1と略同じ幅
を有する支持基板51上に、多数の電極52、52、5
2……を3本を1セットとして、搬送方向(トナー進行
方向)に沿って搬送方向と交差(ここでは直交)する方
向に所要の間隔で配置し、この上に搬送面を形成する絶
縁性の搬送面形成部材となる無機又は有機の絶縁性材料
からなる表面保護膜53を積層し、この表面保護膜53
の表面にトナーとの接触抵抗を低減する表面コート層5
4を成膜したものである。
【0046】ここで、支持基板51としては、ガラス基
板、樹脂基板或いはセラミックス基板等の絶縁性材料か
らなる基板、或いは、SUSなどの導電性材料からなる
基板にSiO等の絶縁膜を成膜したものを用いること
ができる。
【0047】電極52は、支持基板51上にAl、Ni
−Cr等の導電性材料を0.1〜0.2μm厚で成膜
し、これをフォトリソ技術等の半導体技術を用いて電極
形状にパターン化して形成している。ここで、電極52
の搬送方向(トナー進行方向)の幅Lは、搬送するトナ
ーの平均粒子径の1/3以上で5倍以下にしている。ま
た、電極52の間隔Rは搬送するトナーの平均粒子径の
1/2以上〜10倍以下の範囲内にしている。
【0048】表面保護膜53としては、例えばSi
、TiO、TiO、SiON、BN、TiN、
Taなどを厚さ0.5〜1μmで成膜して形成し
ている。この表面保護膜53として比誘電率の大きな材
料、特に比誘電率ε=2以上である材料を用いることに
よって、駆動電圧の低電圧化を図ることができるととも
に、粒子(トナー)の駆動反跳と搬送速度が大きくな
る。また、この表面保護膜53の厚さは搬送するトナー
の平均粒径の大きさの10倍以下としている。
【0049】表面コート層54は、搬送面と帯電トナー
界面と接触抵抗の低減を図る機能を有する膜であり、例
えばPTFE、PFAなどのフッ素系樹脂材料を0.1
〜0.3μm厚でコートして形成している。
【0050】図3に戻って、第1駆動回路(駆動電源)
42及び第2駆動回路(駆動電源)43は、搬送基板4
1の電極52に対してトナー搬送及びトナーポンピング
のための駆動波形(5〜100V程度)を印加するもの
である。
【0051】第1駆動回路(駆動電源)42は、図3に
示すように、搬送基板41の主としてトナー搬送を行う
搬送領域41Tの各電極52に対して、3本の電極5
2、52、52を1セットとして、各電極52に複相
(ここでは3相であるが、6相にすることもできる。)
のパルス状駆動電圧(駆動波形)Va1、Vb1、Vc
1をそれぞれ印加する。第2駆動回路(駆動電源)43
は、搬送基板41の主としてトナーポンピングを行うポ
ンピング領域41Tの各電極52に対して、3本の電極
52、52、52を1セットとして、各電極52に複相
(ここでは3相であるが、6相にすることもできる。)
のパルス状駆動電圧(駆動波形)Va2、Vb2、Vc
2をそれぞれ印加する。
【0052】ここで、第1駆動回路42はパルス状駆動
電圧Va1、Vb1、Vc1を第1駆動周波数f1で出
力し、第2駆動回路43はパルス状駆動電圧Va2、V
b2、Vc2を第1駆動周波数f1よりも高いトナーが
ポンピングを生じる第2駆動周波数f2(f2>f1)
で出力する。具体的には、第1駆動周波数f1は1KH
z〜20KHzの範囲内で、第2駆動周波数f2は18
KHz〜45KHzの範囲内で、使用するトナー径の範
囲、求める搬送速度、ポンピングの程度などに応じて選
択することが好ましい。
【0053】さらに、この画像形成装置において、感光
体ドラム1と静電搬送装置36の搬送基板41のポンピ
ング領域41Pの裏面に設けた電極58との間に現像バ
イアス電圧であるDCバイアス(100〜200V程
度)を印加するためのDC電源44を備えている。
【0054】また、トナー供給基板37も上述した搬送
基板41と同様な構成であるが、ここでは、支持基板及
び表面保護膜を兼ねたフレキシブル搬送基板61を用い
て、このフレキシブル搬送基板61に多数の電極62を
所要の間隔で配置し、フレキシブル搬送基板61の搬送
面側に表面コート層64を成膜している。電極62の材
料、配置間隔等は搬送基板41と同様である。
【0055】次に、このように構成した画像形成装置に
おける現像装置16の静電搬送装置36によるトナーの
搬送及びポンピングについて図6乃至図8をも参照して
説明する。先ず、搬送基板41の電極52に対して、図
6に示すように、グランドGと正の電圧+との間で変化
するパルス状駆動波形Va、Vb、Vcをタイミングを
ずらして印加する。このとき、図7に示すように、搬送
基板41上に負帯電したトナーTがあり、搬送基板41
の連続した複数の電極52にで示すようにそれぞれ
「G」、「G」、「+」、「G」、「G」が印加された
とすると、負帯電トナーTは「+」の電極52上に位置
する。
【0056】次のタイミングで複数の電極52にはに
示すようにそれぞれ「+」、「G」、「G」、「+」、
「G」が印加され、負帯電トナーTには図で左側の
「G」の電極52との間で反発力が、右側の「+」の電
極52との間で吸引力がそれぞれ作用するので、負帯電
トナーTは「+」の電極52側に移動する。さらに、次
のタイミングで複数の電極52にはに示すようにそれ
ぞれ「G」、「+」、「G」、「G」、「+」が印加さ
れ、負帯電トナーTには同様に反発力と吸引力がそれぞ
れ作用するので、負帯電トナーTは更に「+」の電極5
2側に移動する。
【0057】このように電極52に印加する駆動波形の
電位を変化させて見かけ上駆動波形を移動させることに
よって空間進行波電界を発生させることで、負帯電トナ
ーTは「+」の電極52側に引かれながら移動するの
で、搬送基板41の搬送面に沿って負帯電トナーTが搬
送される。なお、正帯電トナーの場合には駆動波形の変
化パターンを逆にすることで搬送できる。
【0058】ここで、搬送基板41の電極52の幅及び
間隔について図8及び図9をも参照して説明する。この
搬送基板41において、前述したように(図4参照)、
電極52の搬送方向(トナー進行方向)の幅Lは、搬送
するトナーの平均粒子径の1/3以上で5倍以下にして
いる。これにより、図8に示すように、電極52に駆動
波形を印加したときの電界強度分布Eは図示のようにな
り、電極52上の電界力が電極幅の中心からの分布が大
きくなるので、電極52上の粉体(トナー)Tが左右何
れかに電界引力を受け、移動搬送される。
【0059】これに対して、図9に示すように、電極5
2´の幅Lが搬送するトナーの平均粒子径の5倍を越え
る(従前はトナー平均粒径5〜10μmに対して150
〜250μmの15倍から50倍)と、電極52´に駆
動波形を印加したときの電界強度分布E´は図示のよう
になり、電極幅中心の電界分布は粉体の大きさに対して
分布偏差が小さくなるので、電極52中心部のトナーは
上下の振動を若干するものの移動搬送されず、トナーが
山型状に残留した残留部TM1が生じ、これが搬送障壁
になって連続的に効率的にトナーが搬送されなくなる。
また、電極52´の幅Lが搬送するトナーの平均粒子径
の1/3より小さいときには、トナー搬送に必要な電界
強度を発生させるための駆動電圧が高くなり過ぎる。
【0060】また、電極52の間隔Rは搬送するトナー
の平均粒子径の1/2以上〜10倍以下の範囲内にして
いる。安定したトナー搬送を行うためには、電極52間
の電界強度分布も電極間の中心部で粉体の大きさに対し
て十分大きな分布偏差を持つものであることが必要であ
る。このように、搬送するトナーの平均粒子径の1/2
以上〜10倍以下の範囲内に電極間隔Rを設定すること
で、図8に示すような電界強度分布Eが得られ、電極間
上のトナーが左右何れかに十分な大きさの電界引力を受
け、移動搬送される。
【0061】これに対して、電極52の間隔Rが平均粒
子径の10倍を越える(従前は250から500μm)
と、図9に示すように、電極間中心の電界分布が、トナ
ー粉体の大きさに対して分布偏差が小さいものとなり、
電極間中心部のトナーは、殆ど電界の影響を受けなくな
り、トナーが山型に残留した残留部TM1が生じ、これ
が搬送の障壁となり、初期の微動後、連続搬送が不可能
でなる。また、電極52の間隔Rが平均粒子径の1/2
倍を下回ると、電極52上のトナーに対して十分な空間
進行波電界が作用しなくなり、進行方向が不安定にな
る。
【0062】次に、トナーポンピング発生について図1
0をも参照して説明する。搬送基板41の電極52に印
加するパルス状駆動波形の駆動周波数を高くするに従っ
てトナーの移動速度(搬送速度)も高くなるが、トナー
Tが「+」の電極52に移動しようとするときにその電
極52が「G」に変化すると、トナーTはその電極52
の更に次の電極52側に移動しようとして飛び跳ねるポ
ンピング現象が発生する。
【0063】実験によると、パルス状駆動波形の駆動周
波数が1KHz〜20KHzの範囲内ではトナーTは主
として搬送され、駆動周波数が18KHz〜45KHz
の範囲内では、トナーTのポンピング現象が大きくなっ
た。なお、この場合、駆動周波数の一部が重複している
のは、ポンピング現象の発生がトナー粒径、駆動電圧な
どにも影響されるためである。
【0064】そこで、この画像形成装置においては、第
1駆動回路42から搬送基板41の主としてトナー搬送
を行う搬送領域41Tの各電極52、52、52…に対
しては1KHz〜20KHzの第1駆動周波数f1のパ
ルス状駆動電圧(駆動波形)Va1、Vb1、Vc1を
それぞれ印加することにより、トナーTを搬送基板41
の搬送面に沿って感光体ドラム1の方向へ搬送する。
【0065】そして、第2駆動回路43から搬送基板4
1の感光体ドラム1の近傍のポンピング領域41Pを現
像部として、この現像部の各電極52、52、53…に
対しては18KHz〜45KHzの第2駆動周波数f2
のパルス状駆動電圧(駆動波形)Va2、Vb2、Vc
2をそれぞれ印加することで、図10に示すように、感
光体ドラム1の近傍でトナーTをポンピングさせる。す
なわち、搬送基板41と第2駆動回路43とでトナーを
潜像担持体である感光体ドラム1近傍で静電力によって
ポンピングさせるポンピング発生手段を構成している。
【0066】この場合、ポンピングするトナーTの中に
は、図10に示すように、トナーTの進行方向に対して
逆反跳するトナーTもあるが、全体として進行方向(搬
送方向)にゆっくりと移送される。このとき、実験によ
ると、ポンピングしているトナーは、50μm〜300
μm程搬送基板41上でポンピングしているが、更に感
光体ドラム1と搬送基板41との間に電源44からDC
バイアスを印加することにより、ポンピングしているト
ナーが加速されて500μm〜1mmまでポンピングが
拡散することを確認している。
【0067】このように感光体ドラム1の近傍でトナー
がポンピングすることにより、感光体ドラム1に形成さ
れた潜像部にはトナーが強いクーロン力で吸引固定され
るが、非潜像部ではクローン力が弱いか、正負逆の帯電
で反撥されトナーが付着固定されないので、トナーによ
る静像の現像を行うことができる。そして、トナーがポ
ンピングして感光体ドラム1に衝突することから、非潜
像部に付着することのある不要なトナー、潜像部に多重
に付着したトナーのうちの表面層の吸着力の弱いトナー
が剥離、除去される(この効果をスカベンジャー効果と
いう。)ので、鮮鋭(シャープ)性の大きい画像を得る
ことができるようになる。
【0068】この場合、より大きなトナーのポンピング
を行うために感光体ドラム1に印加するバイアス電圧と
しても、前述したように30〜200Vで十分であり、
低電圧化を図れる。すなわち、従来の所謂ジャンピング
現像方式にあっては、現像ローラから帯電トナーを剥離
させて感光体に移送させるには、トナーの現像ローラに
対する付着力以上の印加電圧が必要であり、DC600
〜900Vのバイアス電圧をかけなければならない。こ
れに対して、本発明によれば、トナーの付着力は通常5
0〜200nNであるが、ポンピングしているために搬
送基板41に対する付着力が略零になるので、トナーを
搬送基板41から剥離する力が不要になり、30〜20
0Vのバイアス電圧でも十分にトナーを感光体に移送す
ることが可能になるのである。
【0069】このように、TPM(Toner-Phase-Mat
ch)静電搬送技術を用いて、潜像担持体近傍でトナーを
静電力でポンピングさせるポンピング発生手段を備える
ことにより、非接触での搬送、現像を行うことができ、
現像ローラによるトナーの摩擦、粉砕、飛散、ローラの
フィルミングなどの発生もなく、構成が簡単で低コスト
化を図れ、低電圧化が可能で、鮮鋭な高い画像品質を得
ることができるようになる。
【0070】また、搬送基板31を用いたトナーの静電
搬送を行うことにより、トナーサイズに合った電極サイ
ズ及び電極間の搬送基板41を構成することで、トナー
のミクロ搬送を制御することができる。トナーはq/m
が−15〜20μc/gであるとき、1μm当たり2V
以上の電界強度で、搬送することができる。したがっ
て、駆動波形の駆動電位は搬送基板41の電極構成にも
よるが、5V〜200Vで十分である。
【0071】その結果、トナーの静電搬送とトナーの静
電ポンピングによる現像を行うことで、画像形成装置の
現像装置に係わる部分としては、トナーの搬送電圧10
0V、現像電圧±200V、低いDCバイアス電圧とし
ても、S/N比の大きい現像を行うことができて更なる
装置全体の低電圧化を図れるようになる。また、トナー
の静電搬送により、電場(電界強度)と周波数、波形、
更に搬送材料の誘電率、表面状態、更にまた、搬送基板
の界面その形状と臨界Eg等による表面間力の制御を行
うことによって、搬送やポンピングが現象として得られ
ることから、消費電流(消費電力)も極めて小さくな
る。
【0072】さらに、上述したように搬送基板に印加す
る駆動波形の周波数を異ならせる(現像部の駆動周波数
を高くする)ことでトナーをポンピングさせるように構
成した場合、搬送基板の電極パターンを搬送部とポンピ
ング発生部で同じとすることができ、搬送基板の構成が
簡単になる。
【0073】次に、トナーポンピングを発生する他の例
について図11及び図12を参照して説明する。なお、
図11は本発明に係る画像形成装置の現像装置部分の概
略説明図、図12は静電搬送装置の電極に与える駆動波
形の説明図である。
【0074】この例においては、搬送基板41の電極5
2、52、52…に対して3相の駆動波形Va3、Vb
3、Vc3を各相の駆動波形パターンを時間的に重畳さ
せて印加する駆動回路46を備えている。すなわち、駆
動回路46は、搬送基板41の連続する3つの電極52
に対して、図12に示すように、各相の駆動波形パター
ン(パルス)が時間Taだけ重畳する3相の駆動波形V
a3、Vb3、Vc3を出力する。
【0075】このように3相の駆動波形Va3、Vb
3、Vc3が時間的に重畳する場合には、帯電したトナ
ーに対して「+」になる2つの電極52、52から同時
に吸引力が作用することになるためにトナーがポンピン
グする。この場合、実験によると、各相の駆動波形パタ
ーン(パルス)をパルス幅の20〜50%の範囲内で重
畳させたとき(図12の重畳時間Taがパルス幅の20
〜50%のとき)に、必要とする程度のトナーのポンピ
ングが生じることを確認した。これは、時間的な重畳が
パルス幅の20%より小さいときには次の電極による吸
引力が弱く、50%を越えると現在の電極による吸引力
が強すぎるためにポンピングがさほど生じなくなるもの
と推測される。
【0076】すなわち、各相の駆動波形パターンが時間
的に重畳する複相の駆動波形を印加する駆動回路(手
段)を備えることによってもトナーのポンピングを行な
わせることができ、搬送基板の電極パターンは搬送部と
ポンピング発生部とで同じとすることができ、搬送基板
の構成が簡単になる。
【0077】なお、ここでは、1つの駆動回路で駆動し
ているので、トナーは搬送基板41上でポンピングしな
がら搬送されることになるが、主としてトナー搬送を行
う領域の電極に対しては駆動波形パターンが時間的に重
畳しない複相の駆動波形を印加する手段(前記第1駆動
回路42など)を設けることもできる。
【0078】次に、トナーポンピングを発生する更に他
の例に図13及び図14を参照して説明する。なお、図
13は本発明に係る画像形成装置の現像装置部分の概略
説明図、図14は静電搬送装置の電極に与える駆動波形
の説明図である。
【0079】この画像形成装置においては、搬送基板4
1の電極52、52、52…に対して3相の極性の異な
る駆動波形Va4、Vb4、Vc4を印加する駆動回路
47を備えている。すなわち、駆動回路47は、例えば
図14に示すように、搬送基板41の連続する3つの電
極52に対して、正「+」とグランドGの間で変化する
パルス状駆動波形Va4、負「−」とグランドGの間で
変化するパルス状駆動波形Vb4、正「+」とグランド
Gの間で変化するパルス状駆動波形Vc4を印加する。
【0080】このように、3相の駆動波形の極性が異な
る(正負極性及び零電位)場合には、次の電極に移動し
ようとする帯電したトナーに対して、次の電極がトナー
と同極性になるためにトナーは反発力を受けるので、こ
のようなトナーは逆送されることになり、全体として一
部のトナーが逆送されることになって、トナーがポンピ
ングする。この場合、実験によると、トナーはポンピン
グしながら全体として低速で搬送されることを確認し
た。
【0081】すなわち、極性の異なる複相の駆動波形を
印加する駆動回路(手段)を備えることによってもトナ
ーのポンピングを行なわせることができ、搬送基板の電
極パターンは搬送部とポンピング発生部とで同じとする
ことができ、搬送基板の構成が簡単になる。
【0082】なお、この例でも1つの駆動回路で駆動し
ているので、トナーは搬送基板41上でポンピングしな
がら搬送されることになるが、前記の例と同様に主とし
てトナー搬送を行う領域の電極に対しては同極性の複相
の駆動波形を印加する手段(前記第1駆動回路41な
ど)を設けることもできる。
【0083】次に、本発明に係る画像形成装置の第2実
施形態について図15乃至図18を参照して説明する。
なお、図15は同画像形成装置の概略説明図、図16は
同画像形成装置の要部説明図、図17及び図16は同画
像形成装置のアパーチャ部材を示す斜視説明図である。
【0084】この画像形成装置は、トナー供給部90か
ら供給されるトナーを搬送しながらポンピングさせる本
発明に係る静電搬送装置36と、この静電搬送装置36
の搬送基板41に設けた電極52に対してトナーがポン
ピングする駆動波形を印加する駆動回路92と、搬送さ
れる記録媒体93と搬送基板91との間に配置したトナ
ーの通過/遮断を制御する中間電極を含むアパーチャ部
材94と、このアパーチャ部材94を制御するための駆
動回路95とを備えている。
【0085】トナー供給部90の構成は前述した現像装
置16と同様な構成である。搬送基板91も前述した搬
送基板41と同様な構成である。駆動回路92は搬送基
板91の構成に応じて前述した第1、第2駆動回路4
2、43などと同じ構成とすることができる。
【0086】記録媒体93は、例えば送りローラ10
1、102間に張装した搬送ベルト103に静電吸着さ
れて搬送される。この搬送ベルト103の背面側で搬送
基板91に対向する位置に背面電極104を配置して、
静電搬送装置36の搬送基板41に電極58と背面電極
104との間にDC電源105からDCバイアス電圧を
印加している。
【0087】アパーチャ部材94は、例えば図17及び
図18に示すように、ポリイミド、セラミックスなどの
基板96にトナーが通過可能な多数の通孔97を一列に
形成し、各通孔97の周囲に中間電極(アパーチャ電
極、個別電極)98を形成し、この個別電極98は基板
96の一面に引き出し部98aを一体に形成し、更に基
板96の他面に全面電極99を形成したものである。ま
た、このアパーチャ部材94の通孔97のサイズとピッ
チは目的とする画素密度(dpi)に応じて決定する。
【0088】駆動回路95は、画像信号に応じてアパー
チャ部材94の各個別電極98、98…に印加する電圧
をオン/オフすることで、画像信号に応じて通孔97を
開閉(トナー通過/遮断)する。また、全面電極99に
は図16に示すようにDC電源106からトナーと逆極
性の電圧を印加して、不必要なトナーTを搬送基板41
側に戻すようにしている。
【0089】このように構成した画像形成装置において
は、搬送基板41上でトナーTがポンピンしており、ポ
ンピングしたトナーは、アパーチャ部材94の個別電極
98がオン(通過)になっている通孔97を通過し、D
Cバイアス電圧によって記録媒体93に向けて飛翔して
記録媒体93上に付着するので、記録媒体93には形成
画像に応じてトナーが付着する。したがって、このトナ
ー像を定着処理することによって画像を形成できる。
【0090】この場合、トナーは搬送基板41上でポン
ピングしているために、前述したように搬送基板41に
対する付着力が略零になるので、トナーを搬送基板41
から剥離する力が不要になり、30〜200Vのバイア
ス電圧でもトナーを飛翔させて記録媒体に付着させるこ
とができるようになる。すなわち、トナーが基板から遊
離している状態から、バイアス印加、トナーの吸引を行
うことから、基板からのトナー剥離の鏡像力(クーロン
力)や初期飛翔力が必要でなく、低電圧バイアスで容易
に吸引することができる。
【0091】また、デジタル画像信号に基づく、潜像担
持体(感光体)を必要としないダイレクト印字、描画を
行うことができ、中間電極(アパチャー電極)は画素に
対応させることで、任意の画素サイズ、精細化も可能で
ある。
【0092】このように、トナーを静電力でポンピング
させることで、部品点数の少ない、小消費電力、コンパ
クトな所謂飛翔型画像作成装置を得ることができる。な
お、ここでは、転写紙にポンピングしたトナーを直接飛
翔付着させているが、一端中間転写ベルトなどの中間転
写部材にトナー像を形成して、この中間転写部材から転
写紙に転写する構成とすることもできる。このような中
間転写部材も本明細書では「記録媒体」に含めている。
【0093】次に、本発明に係る静電搬送装置の第2実
施形態について図19及び図20を参照して説明する。
なお、図19は同静電搬送装置の搬送基板の平面説明
図、図20は同搬送基板の要部拡大平面説明図である。
この静電搬送装置の搬送基板141は、複数の電極15
2a、152b、152c、152d……を所要の間隔
でトナーの進行方向に沿って配置したものである。そし
て、各電極152a、152b、152c、152d…
…(以下、単に「電極152」と総称する。)はトナー
の進行方向下流側の端部153a、153b、153
c、153d……(以下、単に「端部153」と総称す
る。)を平面形状で波状に形成して凹凸状に形成してい
る。ここでは、図示の都合上4個の電極152のみ図示
しているが、これに限るものではない。
【0094】なお、電極152の端部153に形成する
凹凸状は平面形状で波状に限るものではなく、例えば三
角形状や矩形状などにすることもできる。また、電極1
52の長手方向において凹凸は一様な形状でなくても良
い。
【0095】各電極152の幅(進行方向の最大幅)L
は平均粒子径の大きさの1/3以上5倍以下とし、電極
152の間隔(一方の電極の波状端部153先端から隣
接する他の電極の端部までの間隔)Rは平均粒子径の大
きさの1/2以上10倍以下に設定していることは、前
記第1実施形態で説明した搬送基板41と同様である。
【0096】また、各電極152の端部153の凹凸ピ
ッチPは進行方向下流側の電極152ほど狭く形成して
いる。すなわち、図示の例で、進行方向最上流の電極1
52aの端部153aの凹凸ピッチPが最も広く、進行
方向最下流側の電極152dの端部153dの凹凸ピッ
チPが最も狭くなるようにして、各電極152の凹凸ピ
ッチPを進行方向下流側に向かって連続的(又は段階的
でもよい。)に狭くしている。なお、その他の構成は前
述した搬送基板41と同様である。
【0097】このように構成した搬送基板141の各電
極152に対して駆動波形を印加して空間進行波電界を
発生させると、図20にも示すように、各電極152の
端部153の山の部分(突端部)154に電界強度が集
中する(電界分布の疎密部分が形成される)ことにな
り、トナーTは各電極152の端部153の山の部分1
54から隣接する電極152に移動することになる。
【0098】そして、上述したように電極152の凹凸
ピッチPを進行方向下流側に向かって連続的(又は段階
的でもよい。)に狭くしているので、図19に示すよう
に、進行方向最上流の電極152aのトナーはその端部
153aの山の部分154から集中して次の電極152
b側に移動し、この電極152bで分散されてその端部
153bの山の部分154から集中的に次の電極153
c側に移動し、この電極152cで分散されてその端部
153cの山の部分154から集中的に次の電極153
d側に移動するというように、徐々に分散されながら進
行する(搬送される)。
【0099】このように、この搬送基板141において
は、電極152はトナーの進行方向下流側の電極端部が
波状に形成され、電極152間の電界力が波状の突端部
と隣接電極間により強く集中し、この集中電界強度に乗
じてトナーも集中して、搬送される。そして、波状のピ
ッチにマッチして、トナーは進行方向と量が分散され、
トナーの搬送方向に対して、電極間と波状ピッチは暫時
小さくなることから、搬送基板の搬送面でトナーの密度
進行速度と量の分布ができ、基板端のトナー量は均一化
することになる。
【0100】次に、本発明に係る静電搬送装置の第3実
施形態について図21を参照して説明する。なお、同図
は同静電搬送装置の搬送基板の平面説明図である。この
搬送基板141は、上記第2実施形態とは逆に、各電極
152a、152b、152c、152d……(以下、
単に「電極152」と総称する。)はトナーの進行方向
上流側の端部155a、155b、155c、155d
……(以下、単に「端部155」と総称する。)を平面
形状で波状に形成して凹凸状に形成している。なお、こ
こでも図示の都合上4個の電極152のみ図示している
が、これに限るものではない。
【0101】また、各電極152の端部155の凹凸ピ
ッチPは進行方向下流側の電極152ほど狭く形成して
いる。すなわち、図示の例で、進行方向最上流の電極1
52aの端部155aの凹凸ピッチPが最も広く、進行
方向最下流側の電極152dの端部155dの凹凸ピッ
チPが最も狭くなるようにして、各電極152の凹凸ピ
ッチPを進行方向下流側に向かって連続的(又は段階的
でもよい。)に狭くしている。なお、その他の構成は前
述した第2実施形態の搬送基板141と同様である。
【0102】このように構成した搬送基板141の各電
極152に対して駆動波形を印加して空間進行波電界を
発生させると、各電極152の端部155の山の部分
(突端部)156に電界強度が集中する(電界分布の疎
密部分が形成される)ことになり、トナーTは各電極1
52の端部153から隣接する電極152の端部155
の山の部分156に向かって移動することになる。
【0103】そして、上述したように電極152の凹凸
ピッチPを進行方向下流側に向かって連続的(又は段階
的でもよい。)に狭くしているので、進行方向最上流の
電極152aのトナーは次の電極152bの端部155
aの山の部分156に分散して次の電極152b側に移
動し、この電極152bで分散されてその端部153か
ら更に次の電極153cの端部155の山の部分155
cに分散して移動するというように、徐々に分散を繰り
返しながら進行する(搬送される)。
【0104】このように、この搬送基板141において
は、電極152はトナーの進行方向上流側の電極端部が
波状に形成され、電極152間の電界力が電極と隣接す
る電極の波状の突端部により強く集中し、この集中電界
強度に乗じてトナーが分散して搬送される。そして、波
状のピッチにマッチして、トナーは進行方向と量が分散
され、トナーの搬送方向に対して、電極間と波状ピッチ
は暫時小さくなることから、搬送基板の搬送面でトナー
の密度進行速度と量の分布ができ、基板端のトナー量は
均一化することになる。
【0105】次に、本発明に係る静電搬送装置の第4実
施形態について図22を参照して説明する。なお、同図
は同静電搬送装置の搬送基板の平面説明図である。この
搬送基板141は、上記第2及び第3実施形態を組合せ
て、各電極152a、152b、152c、152d、
152e……(以下、単に「電極152」と総称す
る。)はトナーの進行方向下流側の端部153a、15
3b、153c、153d、153e……(以下、単に
「端部153」と総称する。)及び上流側の端部155
a、155b、155c、155d、155e……(以
下、単に「端部155」と総称する。)を平面形状で波
状に形成して凹凸状に形成している。なお、ここでも図
示の都合上5個の電極152のみ図示しているが、これ
に限るものではない。また、下流側端部153の凹凸ピ
ッチと上流側端部155の凹凸ピッチとは異なってもよ
い。
【0106】また、各電極152の各端部153、15
5の凹凸ピッチPは進行方向下流側の電極152ほど狭
く形成している。すなわち、図示の例で、進行方向最上
流の電極152aの端部153a、155aの凹凸ピッ
チPが最も広く、進行方向最下流側の電極152eの端
部153e、155eの凹凸ピッチPが最も狭くなるよ
うにして、各電極152の凹凸ピッチPを進行方向下流
側に向かって連続的(又は段階的でもよい。)に狭くし
ている。
【0107】このように構成した搬送基板141の各電
極152に対して駆動波形を印加して空間進行波電界を
発生させることで、上記第2、第3実施形態で説明した
と同様に各電極152の端部153の山の部分154と
端部155の山の部分156に電界強度が集中する(電
界分布の疎密部分が形成される)ことになり、トナーT
は各電極152の端部153の山の部分154から隣接
する電極152の端部155の山の部分156に向かっ
て移動することになる。
【0108】このように、この搬送基板141において
は、電極152はトナーの進行方向下流側及び上流側の
電極端部が波状に形成され、電極152間の電界力が電
極と隣接する電極の波状の突端部により強く集中し、こ
の集中電界強度に乗じてトナーが分散して搬送される。
そして、波状のピッチにマッチして、トナーは進行方向
と量が分散され、トナーの搬送方向に対して、電極間と
波状ピッチは暫時小さくなることから、搬送基板の搬送
面でトナーの密度進行速度と量の分布ができ、基板端の
トナー量は均一化することになる。
【0109】ここで、図23に示すように、隣接する2
つの電極152、152の凹凸を同じピッチで、一方の
電極152の山の部分154が他方の電極152の谷の
部分(山の部分156間の部分)に一致する(整合す
る)配置をした領域157と、隣接する2つの電極15
2、152の凹凸を同じピッチで、一方の電極152の
山の部分154が他方の電極152の山の部分に一致す
る(不整合となる)配置をした領域158とを設けるこ
とができる。
【0110】この場合、2つの電極152が整合した領
域157では2つの電極152間の距離(間隔)が電極
152の長手方向で一様になり、上記実施形態で説明し
たような電界強度分布の集中が生じないので、トナー搬
送速度は相対的に速くなる。これに対して、2つの電極
152が不整合の領域158では2つの電極152間の
距離(間隔)は山の部分154、156同士が対向する
部分が最も短くなり、電界強度分布がより集中するする
ことになり、トナー搬送速度は相対的に遅くなるが、上
記実施形態で説明したようなトナーの拡散及びこれによ
る混合が生じることになる。これにより、より効率的で
均一化したトナー搬送を行うことができる。
【0111】次に、本発明に係る静電搬送装置の第5実
施形態について図24を参照して説明する。なお、同図
は同静電搬送装置の搬送基板の平面説明図である。この
搬送基板141は、各電極152(ここでは10個の電
極152a〜152jで構成)を進行方向上流側から下
流側に向かって略放射状に形成配置したものである。な
お、凹凸状の端部は上流側でも、下流側でも、両側でも
よいが、ここでは第2実施形態と同様に下流側を凹凸状
とした例で図示している。
【0112】このように構成することにより、最上流の
電極152aにトナーを供給することによって、トナー
は次第に拡散されながら最下流の電極152jまで進行
し、最下流の電極152jではトナーは均一化する。こ
れにより、例えば、トナーをスポット的或いは小さいク
ラウド開口部などの狭い供給部(例えばトナーボトル)
から供給することが可能になり、湿気や雰囲気ガス等の
外乱の影響が低減し、装置の更なる小型化が可能にな
る。
【0113】この第5実施形態は上記の例に限るもので
はなく、例えば、図25に示すように、進行方向上流側
から下流側に向かって各電極152の長手方向長さを漸
次又は段階的に長く形成したものでもよい。このような
電極構成であっても、最上流の電極152aにトナーを
供給することによって、トナーは次第に拡散されながら
最下流の電極152jまで進行し、最下流の電極152
jではトナーは均一化する。
【0114】次に、本発明に係る静電搬送装置の第6実
施形態について図26を参照して説明する。なお、同図
は同静電搬送装置の搬送基板の平面説明図である。この
搬送基板141は、凹凸ピッチが漸次又は段階的に小さ
くなる3この電極152a、152b、153cからな
る第1電極群161を配置し、この第1電極群161の
下流側に凹凸ピッチが漸次又は段階的に広くなる2個の
電極152d、152eからなる第2電極群162を配
置し、更にこの第2電極群162の下流側に凹凸ピッチ
が漸次又は段階的に小さくなる2この電極152f、1
52gからなる第3電極群163を配置したものであ
る。
【0115】このように構成した場合、電極152aに
供給されたトナーは第1電極群161の各電極152a
〜152cで順次搬送されることで分散、拡散された
後、第2電極群162の電極152dに至り、今度は第
2電極群162の各電極152d、152eで順次大き
く集中されて、第3電極群163の電極152fに至
り、再度第3電極群163の各電極152f、152g
で順次分散、拡散される。
【0116】このようにトナーの分散と集中が繰返され
ることによって、トナーの混合性が高まり、より均一化
したトナーを効率的に搬送することができる。
【0117】次に、本発明に係る静電搬送装置の搬送基
板における表面保護膜53について説明する。前述した
ように、搬送基板41(他の搬送基板141についても
同様)の表面保護膜53としては、比抵抗が10*E6
Ωcm以上であり、誘電率がε=2以上である材料を選
択しており、これにより、帯電した粒子の帯電電荷をデ
イスチャージ(電荷注入や電荷掃引による帯電減少や無
帯電化)させない表面保護膜が得られ、誘電率2以上の
材料を選択することで、電界強度を電極間の横方向に強
くさせることができ、粒子(トナー)の横方向の搬送効
率が向上する。
【0118】すなわち、図27に示すように、搬送基板
41によって帯電したトナーTを搬送する場合、トナー
界面に電荷チャージサイト(この例ではδが−)がある
が、このとき表面保護膜53に導電性があると、電荷注
入などによって帯電量が減少したり、帯電量がなくなる
ことになる。表面保護膜53の比抵抗が10*E6Ωc
m以上で、誘電率がε=2以上であれば、このような帯
電量の減少や帯電量の消滅を防止することができるとと
もに、電界力を表面保護膜53内や近くに集中させるこ
とができ、トナーを安定して連続的に搬送することがで
きる。
【0119】そこで、本発明に係る静電搬送装置の第7
実施形態について図28を参照して説明する。なお、同
図は同静電搬送装置の搬送基板の模式的断面説明図であ
る。この搬送基板171は、上述したような表面保護膜
53に誘電率向上材料として、強誘電体材料微粉末粒子
172を添加したものであり、これにより見かけ誘電率
を大きくしたものである。例えば、製膜材料としての前
述したTaはε=23(バルク=27〜32)で
あるが、SiO、TiOはε=2〜2.7程度であ
る。そこで、強誘電体材料粉末粒子172として、例え
ば、BaTiO=250〜2000やSiN、BN、
LiNb等を添加することで、見掛け上の誘電率が大
きくなる。
【0120】すなわち、表面保護膜53に強誘電体材料
微粉末粒子172を添加(分散)することで、図29に
拡大して示すように、電極52、52間の電界(電場)
によって微粉末粒子172には分極が生じ、電極52と
電極52間の電界は微粉末粒子172に集中する作用が
生じることになる。そのため、電極52、52間の横方
向電界強度が強くなり、より搬送効率を高めることがで
きる。なお、図29中の+、−は駆動波形の極性を示し
ている。
【0121】次に、本発明に係る静電搬送装置の第8実
施形態について図30を参照して説明する。なお、同図
は同静電搬送装置の搬送基板の模式的拡大断面説明図で
ある。この搬送基板181は、上述した第7実施形態の
搬送基板171の表面保護膜53の表面をエッチングし
て強誘電体材料微粉末粒子172をコーティングした膜
作成材料を削除し、その無機材料粒子や硬質有機誘電体
粒子など強誘電体材料微粉末粒子172を表面に暴露さ
せたものである。この搬送基板181では強誘電体材料
微粉末粒子172を表面を覆う表面コート層は設けてい
ない。
【0122】このように強誘電体材料微粉末粒子172
を表面に暴露させることで、トナーTと表面保護膜53
との接触が点接触となって接触抵抗が小さくなる(付着
クーロン力が弱くなる。)ので、トナーTをより搬送し
易くなる。
【0123】さらに、図31に示すように、強誘電体材
料微粉末粒子172表面が露出した状態から更にエッチ
ングを行うことで先端に強誘電体材料微粉末粒子172
を有する多数の柱状部182を形成した表面構造(針状
構造)とすることもできる。この場合、柱状部182間
の溝部分はトナーTの粒径よりも小さく、トナーTが溝
部分に落ち込まない間隔で形成されるようにする。この
ように柱状部182を形成することによって柱状部18
2の弾性により初期変形と反復ができ、トナーTをより
搬送し易くなる。
【0124】ここで、強誘電体材料微粉末粒子172の
大きさ(粒径)は、搬送するトナーが表面の強誘電体材
料微粉末粒子172に衝突したり、強誘電体材料微粉末
粒子172間にトラップされない大きさが必要になる。
そこで、強誘電体材料微粉末粒子172の大きさは、搬
送するトナーの大きさと略同じか、1/1〜1/10の
範囲内とすることが好ましい。
【0125】また、柱状部182のアスペクト比は0.
3から10の範囲とすることが好ましい。アスペクト比
が0.3より小さいと、柱状部182の弾性が十分でな
く、柱状部182を形成することによる効果が十分得ら
れない。また、アスペクト比が10より大きいと、搬送
時進行方向にトナーで引かれた場合の反復復元性が低下
するおそれがある。アスペクト比0.3〜10とするこ
とで、柱状部182は搬送帯電粒子の駆動時に、その弾
性力で搬送時進行方向にトナーで引かれても、反復復元
することができる。
【0126】次に、本発明に係る静電搬送装置の第9実
施形態について図32及び図33を参照して説明する。
なお、各図は同静電搬送装置の搬送基板部分の模式的拡
大断面説明図である。図32の静電搬送装置は、搬送基
板41(他の搬送基板141、171、181などでも
よい。)をトナーの進行方向に間歇的又は連続的に微小
振動させる振動を発生する振動発生手段201を備えた
ものである。図33の静電搬送装置は、搬送基板41
(他の搬送基板141、171、181などでもよ
い。)をトナーの進行方向に間歇的又は連続的に微小振
動させる振動を発生する振動発生手段201及びトナー
の進行方向と交差する方向に間歇的又は連続的に微小振
動させる振動を発生する振動発生手段202を備えたも
のである。これら振動発生手段201、202として
は、PZT、機械コイル等を用いることができる。
【0127】このように搬送基板41を振動発生手段2
01によってトナーの進行方向(縦方向)に間歇的又は
連続的に微小振動させることで、搬送するトナーに駆動
電界と振動が加わる。搬送するトナーにはバラツキがあ
り、帯電量が大きいもの、小さいもの、また無帯電のも
のがある。この帯電量が小さいものや無帯電のものは、
静電搬送にマッチングせず、搬送され難いことから、こ
れが障害、障壁となり、部分的にトナーが搬送されずに
滞留することがある。そこで、間歇振動や、連続振動を
与えることで、トナーの拡散分散が行われるので、搬送
効率が向上する。また振動発生手段202によってトナ
ーの進行方向と交差する方向(横方向)の間歇的又は連
続的な微小振動を加えることで、トナーの拡散分散をよ
り確実に行うことができる。
【0128】ここで、縦方向の振動、横方向の振動は、
振幅が搬送するトナーの平均粒径の1/5〜2倍の範囲
内とすることが好ましい。振動振幅の大きさは、トナー
搬送の速度にも依存するが、トナーの平均粒径の2倍を
越えると、粒子搬送と搬送基板の位相電界が整合せずに
搬送効率が低下する。また、振動周波数は静電搬送位相
駆動周波数の1/5〜3倍の範囲内とすることが好まし
い。ここでも振動周波数が3倍を越えると、粒子搬送と
搬送基板の位相電界が整合せずに搬送効率が低下する。
【0129】なお、上記各実施形態で説明した静電搬送
装置の搬送基板は、前述したトナー供給基板37にもそ
のまま適用することができる。ただし、振動を加える実
施形態についてはトナー供給基板37をフレキシブル基
板に代えてリジッドな基板とする。
【0130】次に、本発明に係る画像形成装置の第3実
施形態について図34を参照して説明する。なお、同図
は同画像形成装置の現像装置部分の説明図である。この
画像形成装置は、2枚の搬送基板41(その他の搬送基
板141、171、181などでもよい。)を対向配置
し、更に静電搬送装置36の搬送基板41の各駆動電極
52、52…に対して駆動波形を印加する駆動回路20
5として、静電搬送基板41の各駆動電極52に対して
周波数f1の三相の駆動波形Va1、Vb1、Vc1
と、周波数f2の三相の駆動波形Va2、Vb2、Vc
2と、周波数f3(f1>f2>f3)の三相の駆動波
形Va3、Vb3、Vc3との3種類の駆動周波数の駆
動波形を出力するものを用いている。
【0131】そして、駆動回路205の周波数f1の三
相の駆動波形Va1、Vb1、Vc1を静電搬送基板4
1の噴出側の所要の領域の駆動電極52、52……に、
周波数f2の三相の駆動波形Va2、Vb2、Vc2を
静電搬送基板41の中間部の領域の駆動電極52、52
……に、周波数f3の三相の駆動波形Va3、Vb3、
Vc3を静電搬送基板41の供給側の所要の領域の電極
52、52……に、それぞれ印加するようにしている。
【0132】このように構成することで、静電搬送基板
41の各駆動電極52に印加される駆動波形Va、V
b、Vcの周波数は供給側から噴出側に向かって段階的
(この例ではf3、f2、f1の三段階)に高くなる。
ここで、帯電したトナーに作用する吸引力と反発力は駆
動波形の周波数が高いほど単時間で変化することになる
ので、静電搬送基板41の供給側から与えられたトナー
は、駆動電極52、52…に与えられる駆動波形の周波
数が高くなるに従って移動速度が速くなり、したがっ
て、トナーは静電搬送基板41の搬送面に沿って加速さ
れながら搬送され、噴出側(一端部側)から感光体ドラ
ム1に向かって飛翔する。
【0133】このように、駆動波形の周波数を段階的に
変化させて与えることによってトナーを加速して潜像担
持体に向けて飛翔させることができる。すなわち、この
この実施形態の画像形成装置では、トナーポンピングを
発生させないが、トナーを潜像担持体に向かって噴出飛
翔させることで潜像担持体にトナーを付着させる。
【0134】次に、本発明に係る画像形成装置の第4実
施形態について図35乃至図37を参照して説明する。
なお、図35は同画像形成装置の要部を説明する要部説
明図、図36は同画像形成装置のトナージェットヘッド
を説明する斜視説明図、図37は同トナージェットヘッ
ドの制御基板の電極パターンを説明する斜視説明図であ
る。
【0135】この画像形成装置は、帯電したトナーを画
像信号に応じて飛翔させるトナージェットヘッド300
を備えている。このトナージェットヘッド300は、対
向する搬送基板301と制御基板302とを有してい
る。
【0136】搬送基板301は、図36にも示すよう
に、前述した各実施形態で説明した搬送基板41、14
1、171或いは181などと同様な構成であり、支持
基板311上に多数の電極312、312、……を3本
を1セットとして、搬送方向に沿って搬送方向と直交す
る方向に設け、更に搬送面を形成する表面保護膜313
を積層し、この表面保護膜313の表面にトナーとの接
触抵抗を低減する表面コート層314を成膜したもので
あり、搬送面に沿ってトナーを静電力で搬送する。な
お、搬送基板181の構成と同様とするときには表面コ
ート層314を設けない。
【0137】一方、制御基板302は、図37にも示す
ように、支持基板321上にトナーの逆搬送に用いる多
数の第1電極322、322、……を3本を1セットと
して、搬送方向に沿って搬送方向と直交する方向に設
け、電極322、322…を被覆する絶縁保護膜323
を積層し、更にこの絶縁保護膜323上に搬送方向と直
交する方向に沿って画素単位で多数の第2電極(個別電
極)324、324…を配置し、電極324、324…
を被覆する保護膜325を成膜したものである。
【0138】この画像形成装置においては、搬送基板3
01の各電極312に対して前記実施形態で説明したよ
うな駆動波形を与えることによって、搬送基板301は
前述した搬送基板41などとと同様にトナーを搬送す
る。一方、制御基板302の第1電極322に対して搬
送基板301と逆方向の変化パターンで駆動波形を与え
ることによってトナーは供給側に逆搬送される。
【0139】ここで、画素信号に応じて制御基板302
の第2電極324に対して帯電したトナーに対して反発
する電界を発生させる駆動波形を印加したときには、搬
送基板301で搬送されているトナーが搬送基板301
から飛翔し、帯電したトナーを吸引する電界を発生をさ
せる駆動波形を印加したときには、搬送基板301で飛
翔側まで搬送されたトナーは制御基板302側に吸引移
送されることになる。すなわち、制御基板302の第2
電極324に与える駆動波形を画素信号に応じて変化さ
せることによって、搬送基板301から画素単位でトナ
ーの飛翔/非飛翔を制御することができる所謂オンデマ
ンド型のトナージェットヘッドが得られる。
【0140】に、本発明に係るトナー供給装置を備えた
本発明に係る現像装置の他の例について図38をも参照
して説明する。この現像装置は、感光体ドラム1の潜像
を現像手段である現像ローラ351を用いて現像するも
のであり、この現像ローラ351に対して前述した各静
電搬送装置36で説明した搬送基板と同様な構成のトナ
ー供給基板352を用いてトナーを送り込むようにして
いる。
【0141】このようにトナー供給基板352を用いて
現像ローラ351にトナーを供給することによって現像
ローラ351に対するトナー供給系の構成が簡単にな
り、現像ローラを現像手段に用いた場合でも現像装置の
小型化を図ることができる。
【0142】なお、上記本発明の実施形態においては、
本発明に係る静電搬送装置を画像形成装置の現像装置や
トナー供給装置に適用した例で説明しているが、例えば
トナーのポンピングの大きさはトナーのq/m(電荷と
質量)に依存するので、所定範囲のq/mのトナーのみ
を選別するトナー分級装置にも適用することができると
ともに、トナー以外の粉体の分級(選別)などの分級装
置にも適用することができる。
【0143】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る画像
形成装置によれば、粉体又は流体を搬送面に沿って静電
力で移動させるための電界を発生させる複数の電極を有
する搬送基板を備え、この搬送基板には粉体又は流体の
進行方向端部が凹凸状に形成された電極を少なくとも1
以上有する構成としたので、電界強度分布の集中を生じ
させることができて、搬送する粉体又は流体の均一化を
図れるので、均一で、効率的な搬送を行うことができ
る。
【0144】ここで、電極の端部の凹凸は波状、略三角
形状又は矩形状に形成されていることで、電界強度集中
をより効果的に発揮させることができる。また、電極は
粉体又は流体の進行方向下流側の端部が凹凸状に形成さ
れていることで、搬送される粉体或いは流体を順次分
散、拡散させて搬送することができる。さらに、電極は
粉体又は流体の進行方向上流側の端部が凹凸状に形成さ
れていることで、搬送される粉体或いは流体を順次分散
と集中を行いながら搬送することができる。さらにま
た、電極は粉体又は流体の進行方向下流側及び上流側の
各端部が凹凸状に形成されていることで、均一な拡散と
混合均一分散を行いながら搬送することができるように
なる。
【0145】また、粉体又は流体の進行方向下流側及び
上流側の各端部が凹凸状に形成された複数の電極を有
し、各電極の凹凸が整合した状態で配置されていること
で、搬送速度を速くすることができる。また、粉体又は
流体の進行方向下流側及び上流側の各端部が凹凸状に形
成された複数の電極を有し、各電極は凹凸が不整合状態
で配置されていることで、混合拡散して搬送することが
できる。
【0146】さらに、凹凸状の端部を有する2以上の電
極が配置され、各電極は進行方向下流側の電極ほど凹凸
状ピッチが段階的又は連続的に狭くなることで、拡散を
効果的に行うことができる。また、凹凸状の端部を有す
る2以上の電極が配置され、各電極は進行方向下流側の
電極ほど凹凸状ピッチが段階的又は連続的に広くなるこ
とで、拡散と集中を行いながら搬送することが可能にな
る。さらに、進行方向下流側の電極ほど凹凸状ピッチが
段階的又は連続的に狭くなる2以上の電極からなる1又
は複数の電極群と、進行方向下流側の電極ほど凹凸状ピ
ッチが段階的又は連続的に広くなる2以上の電極からな
る1又は複数の電極群とを備えていることで、拡散と混
合を行いながらより均一化できる搬送を行うことができ
る。
【0147】また、複数の電極は粉体又は流体の搬入側
の電極から搬出側の電極に向かって段階的又は連続的に
長手方向の幅が広くなることで、スポット的又は幅の狭
い開口部から供給することが可能になる。この場合、粉
体又は流体は、搬入側の電極部分にスポット的又は幅の
狭い開口部から供給されることで、外乱の影響を受け難
くなる。
【0148】さらに、粉体を搬送する上記本発明に係る
静電搬送装置にあっては、電極の進行方向の幅が粉体の
平均粒子径の1/3以上5倍以下であることで、電極上
での電界分布が大きくなり、粉体の滞留が防止されて、
安定して、効率的に搬送することができる。また、複数
の電極の進行方向の間隔が粉体の平均粒子径の1/2以
上10倍以下であることで、電極間の電界力が電極上で
の電界分布に対して十分な分布偏差を持ち、粉体の滞留
が防止されて、安定して、効率的に搬送することができ
る。更に、電極の進行方向の幅が粉体の平均粒子径の1
/3以上5倍以下で、複数の電極の進行方向の間隔が粉
体の平均粒子径の1/2以上10倍以下であることで、
より粉体の滞留が防止されて、安定して、効率的に搬送
することができる。
【0149】本発明に係る静電搬送装置によれば、粉体
を搬送面に沿って静電力で移動させるための電界を発生
させる複数の電極を有する搬送基板を備え、電極の粉体
の進行方向の幅が粉体の平均粒子径の1/3以上5倍以
下である構成としたので、電極上での電界分布が大きく
なり、粉体の滞留が防止されて、安定して、効率的に搬
送することができる。
【0150】本発明に係る静電搬送装置によれば、粉体
を搬送面に沿って静電力で移動させるための電界を発生
させる複数の電極を有する搬送基板を備え、複数の電極
の粉体の進行方向の間隔が粉体の平均粒子径の1/2以
上10倍以下である構成としたので、電極間の電界力が
電極上での電界分布に対して十分な分布偏差を持ち、粉
体の滞留が防止されて、安定して、効率的に搬送するこ
とができる。
【0151】上記粉体を搬送する本発明に係る静電搬送
装置にあっては、電極を覆う無機又は有機の表面保護膜
を有し、この表面保護膜の厚さが平均粒子径の10倍以
下であり、比抵抗が10*E6Ωcm以上であり、誘電
率がε=2以上であることで、進行方向電界強度を強く
なり、粉体の帯電量の減少、消滅が防止され、搬送効率
が向上する。
【0152】また、上記粉体を搬送する本発明に係る静
電搬送装置にあっては、粉体を搬送面に沿って静電力で
移動させるための電界を発生させる複数の電極を有する
搬送基板を備え、電極を覆う無機又は有機の表面保護膜
を有し、この表面保護膜には強誘電体材料微粉末が添加
されていることで、表面保護膜の見かけ上の誘電率が高
くなって、より進行方向電界強度を強くでき、粉体の帯
電量の減少、消滅が防止され、一層搬送効率が向上す
る。
【0153】この場合、表面保護膜の表面に強誘電体材
料微粉末が露出していることで、粉体の付着クーロン力
が低下するので、より搬送効率が向上する。ここで、表
面保護膜の表面をエッチングして強誘電体材料微粉末を
露出させることで、簡単なプロセスで暴露することがで
きる。また、表面保護膜の表面に強誘電体材料微粉末を
含む柱状部を有することで、柱状部の変形復元性により
より効率的な搬送を行うことができる。ここで、柱状部
のアスペクト比が0.3〜10の範囲内であることで、
柱状部の変形復元性を確実に確保できる。さらに、強誘
電体材料微粉末は搬送される粉体の粒径と略同じか又は
粉体の粒径の1/1〜1/10の範囲内とすることで、
粉体が強誘電体材料微粉末間にトラップされることを防
止できる。
【0154】本発明に係る静電搬送装置によれば、粉体
を搬送面に沿って静電力で移動させるための電界を発生
させる複数の電極を有する搬送基板を備え、この搬送基
板を間歇的又は連続的に振動させる手段を備えた構成と
したので、低い帯電量或いは無帯電の粉体の滞留を防止
することができ、安定した効率的な搬送を行うことがで
きるとともに拡散分散をも行える。
【0155】ここで、振動させる手段は搬送基板を粉体
の進行方向及び/又は進行方向と交差する方向に振動さ
せることで、より効果的な振動を与えることができ、安
定した効率的な搬送を行うことができるとともに拡散分
散をも行える。また、振動の振幅が搬送する粉体の平均
粒子径の1/5〜2倍の範囲であることで、搬送基板と
の位相電界(進行波電界)との整合性を保つことができ
る。さらに、振動の周波数が搬送基板の電極に与える駆
動波形の周波数の1/5〜3倍の範囲内であることで、
搬送基板との位相電界(進行波電界)との整合性を保つ
ことができる。
【0156】本発明に係る画像形成装置によれば、潜像
担持体上にトナーを付着させて潜像担持体上の潜像を現
像して画像を形成する画像形成装置であって、トナーを
静電力で搬送する本発明に係るいずれかの静電搬送装置
と、この静電搬送装置の搬送基板で搬送されるトナーを
潜像担持体近傍で静電力でポンピングさせるポンピング
発生手段を備えたので、効率的に安定してトナーを搬送
することができ、構成が簡単で低コスト化でき、低電圧
駆動が可能で、高い画像品質が得られる。
【0157】ここで、ポンピング発生手段は、静電搬送
装置の搬送基板に設けた複数の電極に対してトナーがポ
ンピングする駆動周波数で複相の駆動波形を印加する手
段であることで、簡単な構成でポンピングを発生させる
ことができる。この場合、駆動波形の駆動周波数が18
KHz〜45KHzの範囲内にあることで、確実にポン
ピングを発生させることができる。
【0158】また、ポンピング発生手段は、静電搬送装
置の搬送基板に設けた複数の電極に対して各相の駆動波
形パターンが時間的に重畳する複相の駆動波形を印加す
る手段であることで、簡単な構成でポンピングを発生さ
せることができる。この場合、各相の駆動波形の重畳は
駆動波形パターンの20〜50%の範囲内であること
で、確実にポンピングを発生させることができる。
【0159】さらに、ポンピング発生手段は、静電搬送
装置の搬送基板に設けた複数の電極に対して極性の異な
る複相の駆動波形を印加する手段であることで、簡単な
構成でポンピングを発生させることができる。
【0160】本発明に係る現像装置によれば、潜像担持
体の潜像にトナーを付着させて現像する現像装置であっ
て、トナーを静電力で搬送する本発明に係るいずれかの
静電搬送装置と、この静電搬送装置の搬送基板で搬送さ
れるトナーを潜像担持体近傍で静電力でポンピングさせ
るポンピング発生手段を備えているので、効率的に安定
してトナーを搬送することができ、構成が簡単で低コス
ト化でき、低電圧駆動が可能な現像装置が得られる。
【0161】ここで、ポンピング発生手段は静電搬送装
置の搬送基板の複数の電極にトナーがポンピングを生じ
る駆動周波数の複相の駆動波形、又は、各相の駆動波形
パターンが時間的に重畳された複相の駆動波形、若しく
は、極性の異なる複相の駆動波形を印加する手段である
ことで、簡単な構成でポンピングを発生させることがで
きる。
【0162】本発明に係る画像形成装置によれば、記録
媒体にトナーを付着させて画像を形成する画像形成装置
であって、トナーを静電力で搬送する本発明に係るいず
れかの静電搬送装置と、この静電搬送装置の搬送基板で
搬送されるトナーを潜像担持体近傍で静電力でポンピン
グさせるポンピング発生手段と、このポンピング発生手
段でポンピングされたトナーの通過/遮断を制御する制
御手段とを備えたので、安定してトナーを搬送すること
ができ、構成が簡単で低コスト化でき、低電圧駆動が可
能で、高い画像品質が得られる。
【0163】ここで、ポンピング発生手段は、静電搬送
装置の複数の電極に対してトナーがポンピングを生じる
駆動周波数の複相の駆動波形、又は、各相の駆動波形パ
ターンが時間的に重畳する複相の駆動波形、若しくは、
極性の異なる複相の駆動波形を印加する手段であること
で、簡単な構成でポンピングを発生させることができ
る。
【0164】本発明に係る画像形成装置によれば、潜像
担持体上にトナーを付着させて潜像担持体上の潜像を現
像して画像を形成する画像形成装置であって、トナーを
静電力で搬送する本発明に係るいずれかの静電搬送装置
と、この静電搬送装置の搬送基板の端部からトナーを搬
送方向に向かって飛翔させる手段とを備えているので、
トナーを安定して搬送することができ、構成が簡単で低
コスト化でき、低電圧駆動が可能で、高い画像品質が得
られる。
【0165】本発明に係る画像形成装置によれば、記録
媒体にトナーを付着させて潜像担持体上の潜像を現像し
て画像を形成する画像形成装置であって、トナーを静電
力で搬送する本発明に係るいずれかの静電搬送装置と、
この静電搬送装置の搬送基板の端部からトナーを搬送方
向に向かって飛翔させる手段と、トナーの飛翔/非飛翔
を画像信号に応じて制御する制御手段とを備えたので、
トナーを安定して搬送することができ、構成が簡単で低
コスト化でき、低電圧駆動が可能で、高い画像品質が得
られる。
【0166】本発明に係るトナー供給装置によれば、潜
像担持体にトナーを付着させて現像する現像手段に対し
てトナーを供給するトナー供給装置であって、トナーを
静電力で搬送する本発明に係るいずれかの静電搬送装置
を備えているので、現像手段に対してトナーを安定して
供給することができ、現像装置の構成が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の全
体概略構成図
【図2】同画像形成装置の現像装置部分の説明図
【図3】同現像装置の本発明に係る静電搬送装置の第1
実施形態及びトナー供給装置部分の説明図
【図4】同静電搬送装置の搬送基板の断面説明図
【図5】同搬送基板の上面説明図
【図6】同静電搬送装置の第1、第2駆動回路から出力
する駆動波形の説明に供する説明図
【図7】同搬送基板によるトナー搬送の原理説明に供す
る説明図
【図8】同搬送基板の電極幅及び電極間間隔の作用説明
に供する説明図
【図9】同搬送基板と比較する比較例におけるトナー滞
留を説明する説明図
【図10】静電搬送装置によるトナーポンピング発生の
作用説明に供する説明図
【図11】同静電搬送装置の他の例を説明する概略説明
【図12】同静電搬送装置の駆動回路から出力する駆動
波形の説明図
【図13】同静電搬送装置の更に他の例を説明する概略
説明図
【図14】同静電搬送装置の駆動回路から出力する駆動
波形の説明図
【図15】本発明に係る画像形成装置の第2実施形態の
概略構成図
【図16】同画像形成装置の画像形成部の拡大説明図
【図17】同画像形成装置のアパーチャ部材の斜視説明
【図18】同アパーチャ部材を図16と反対側から見た
斜視説明図
【図19】本発明に係る静電搬送装置の第2実施形態を
説明する搬送基板の平面説明図
【図20】同実施形態の作用説明に供する要部拡大説明
【図21】本発明に係る静電搬送装置の第3実施形態を
説明する搬送基板の平面説明図
【図22】本発明に係る静電搬送装置の第4実施形態を
説明する搬送基板の平面説明図
【図23】同実施形態の電極配置に説明に供する説明図
【図24】本発明に係る静電搬送装置の第5実施形態を
説明する搬送基板の平面説明図
【図25】同実施形態の他の例を説明する搬送基板の平
面説明図
【図26】本発明に係る静電搬送装置の第6実施形態を
説明する搬送基板の平面説明図
【図27】本発明に係る静電搬送装置の搬送基板の表面
保護膜の作用説明に供する説明図
【図28】本発明に係る静電搬送装置の第7実施形態を
説明する搬送基板の模式的断面説明図
【図29】同実施形態の作用説明に供する要部拡大説明
【図30】本発明に係る静電搬送装置の第8実施形態を
説明する搬送基板の模式的断面説明図
【図31】同実施形態の他の例を説明する要部拡大模式
的断面説明図
【図32】本発明に係る静電搬送装置の第9実施形態を
説明する搬送基板の平面説明図
【図33】同実施形態の他の例を説明する搬送基板の平
面説明図
【図34】本発明に係る画像形成装置の第3実施形態を
説明する概略構成図
【図35】本発明に係る画像形成装置の第4実施形態を
説明する概略構成図
【図36】同画像形成装置のトナー飛翔装置の説明に供
する斜視説明図
【図37】同トナー飛翔装置の制御基板の説明に供する
斜視説明図
【図38】本発明に係る現像装置の他の実施形態を説明
する説明図
【符号の説明】
1…感光体ドラム(潜像担持体)、5、8…走査光学
系、13…ポリゴンミラー、15…帯電装置、16…現
像装置、17A,17B…給紙部、20…転写チャージ
ャ、21…分離チャジージャ、23…定着ローラ対、3
6…静電搬送装置、41、141、171、171…搬
送基板、52、152、152a〜152j…電極、4
2…第1駆動回路、43…第2駆動回路、94…アパー
チャ部材、172…強誘電体材料微粉末。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹本 武 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 酒井 捷夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2C162 AE04 AE25 AE31 AE47 AE74 AE89 AJ16 AJ23 CA12 CA24 2H029 DB04 2H077 AA15 AB14 AB15 AB23 AC13 AD06 BA08 EA11 EA20

Claims (41)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉体又は流体を静電力で搬送する静電搬
    送装置において、前記粉体又は流体を搬送面に沿って静
    電力で移動させるための電界を発生させる複数の電極を
    有する搬送基板を備え、この搬送基板には前記粉体又は
    流体の進行方向端部が凹凸状に形成された前記電極を少
    なくとも1以上有することを特徴とする静電搬送装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の静電搬送装置におい
    て、前記電極の端部の凹凸は波状、略三角形状又は矩形
    状に形成されていることを特徴とする静電搬送装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の静電搬送装置に
    おいて、前記電極は粉体又は流体の進行方向下流側の端
    部が凹凸状に形成されていることを特徴とする静電搬送
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載の静電搬送装置に
    おいて、前記電極は粉体又は流体の進行方向上流側の端
    部が凹凸状に形成されていることを特徴とする静電搬送
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2に記載の静電搬送装置に
    おいて、前記電極は粉体又は流体の進行方向下流側及び
    上流側の各端部が凹凸状に形成されていることを特徴と
    する静電搬送装置。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2に記載の静電搬送装置に
    おいて、粉体又は流体の進行方向下流側及び上流側の各
    端部が凹凸状に形成された複数の電極を有し、各電極は
    凹凸が整合した状態で配置されていることを特徴とする
    静電搬送装置。
  7. 【請求項7】 請求項1又は2に記載の静電搬送装置に
    おいて、粉体又は流体の進行方向下流側及び上流側の各
    端部が凹凸状に形成された複数の電極を有し、各電極は
    凹凸が不整合状態で配置されていることを特徴とする静
    電搬送装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかに記載の静
    電搬送装置において、前記凹凸状の端部を有する2以上
    の電極が配置され、各電極は進行方向下流側の電極ほど
    凹凸状ピッチが段階的又は連続的に狭くなることを特徴
    とする静電搬送装置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし7のいずれかに記載の静
    電搬送装置において、前記凹凸状の端部を有する2以上
    の電極が配置され、各電極は進行方向下流側の電極ほど
    凹凸状ピッチが段階的又は連続的に広くなることを特徴
    とする静電搬送装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし7のいずれかに記載の
    静電搬送装置において、進行方向下流側の電極ほど凹凸
    状ピッチが段階的又は連続的に狭くなる2以上の電極か
    らなる1又は複数の電極群と、進行方向下流側の電極ほ
    ど凹凸状ピッチが段階的又は連続的に広くなる2以上の
    電極からなる1又は複数の電極群とを備えていることを
    特徴とする静電搬送装置。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし10のいずれかに記載
    の静電搬送装置において、前記複数の電極は粉体又は流
    体の搬入側の電極から搬出側の電極に向かって段階的又
    は連続的に長手方向の幅が広くなることを特徴とする静
    電搬送装置。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の静電搬送装置にお
    いて、前記粉体又は流体は、前記搬入側の電極部分にス
    ポット的又は幅の狭い開口部から供給されることを特徴
    とする静電搬送装置。
  13. 【請求項13】 粉体を搬送する請求項1ないし12の
    いずれかに記載の静電搬送装置において、前記電極の前
    記進行方向の幅が前記粉体の平均粒子径の1/3以上5
    倍以下であることを特徴とする静電搬送装置。
  14. 【請求項14】 粉体を搬送する請求項1ないし12の
    いずれかに記載の静電搬送装置において、前記複数の電
    極の前記進行方向の間隔が前記粉体の平均粒子径の1/
    2以上10倍以下であることを特徴とする静電搬送装
    置。
  15. 【請求項15】 粉体を搬送する請求項1ないし12の
    いずれかに記載の静電搬送装置において、前記電極の前
    記進行方向の幅が前記粉体の平均粒子径の1/3以上5
    倍以下で、前記複数の電極の前記進行方向の間隔が前記
    粉体の平均粒子径の1/2以上10倍以下であることを
    特徴とする静電搬送装置。
  16. 【請求項16】 粉体を静電力で搬送する静電搬送装置
    において、前記粉体を搬送面に沿って静電力で移動させ
    るための電界を発生させる複数の電極を有する搬送基板
    を備え、前記電極の前記粉体の進行方向の幅が前記粉体
    の平均粒子径の1/3以上5倍以下であることを特徴と
    する静電搬送装置。
  17. 【請求項17】 粉体を静電力で搬送する静電搬送装置
    において、前記粉体を搬送面に沿って静電力で移動させ
    るための電界を発生させる複数の電極を有する搬送基板
    を備え、前記複数の電極の前記粉体の進行方向の間隔が
    前記粉体の平均粒子径の1/2以上10倍以下であるこ
    とを特徴とする静電搬送装置。
  18. 【請求項18】 請求項13ないし17のいずれかに記
    載の静電搬送装置において、前記電極を覆う無機又は有
    機の表面保護膜を有し、この表面保護膜の厚さが平均粒
    子径の10倍以下であり、比抵抗が10*E6Ωcm以
    上であり、誘電率がε=2以上であることを特徴とする
    静電搬送装置。
  19. 【請求項19】 粉体を静電力で搬送する静電搬送装置
    において、前記粉体を搬送面に沿って静電力で移動させ
    るための電界を発生させる複数の電極を有する搬送基板
    を備え、前記電極を覆う無機又は有機の表面保護膜を有
    し、この表面保護膜には強誘電体材料微粉末が添加され
    ていることを特徴とする静電搬送装置。
  20. 【請求項20】 請求項19に記載の静電搬送装置にお
    いて、前記表面保護膜の表面に強誘電体材料微粉末が露
    出していることを特徴とする静電搬送装置。
  21. 【請求項21】 請求項20に記載の静電搬送装置にお
    いて、前記表面保護膜の表面をエッチングして前記強誘
    電体材料微粉末を露出させたことを特徴とする静電搬送
    装置。
  22. 【請求項22】 請求項20又は21に記載の静電搬送
    装置において、前記表面保護膜の表面に強誘電体材料微
    粉末を含む柱状部を有することを特徴とする静電搬送装
    置。
  23. 【請求項23】 請求項22に記載の静電搬送装置にお
    いて、前記柱状部のアスペクト比が0.3〜10の範囲
    内であることを特徴とする静電搬送装置。
  24. 【請求項24】 請求項19ないし23のいずれかに記
    載の静電搬送装置において、前記強誘電体材料微粉末は
    前記搬送される粉体の粒径と略同じか又は粉体の粒径の
    1/1〜1/10の範囲内であることを特徴とする静電
    搬送装置。
  25. 【請求項25】 粉体を静電力で搬送する静電搬送装置
    において、前記粉体を搬送面に沿って静電力で移動させ
    るための電界を発生させる複数の電極を有する搬送基板
    を備え、この搬送基板を間歇的又は連続的に振動させる
    手段を備えたことを特徴とする静電搬送装置。
  26. 【請求項26】 請求項25に記載の静電搬送装置にお
    いて、前記振動させる手段は前記搬送基板を前記粉体の
    進行方向及び/又は進行方向と交差する方向に振動させ
    ることを特徴とする静電搬送装置。
  27. 【請求項27】 請求項25又は26に記載の静電搬送
    装置において、前記振動の振幅が搬送する粉体の平均粒
    子径の1/5〜2倍の範囲であることを特徴とする静電
    搬送装置。
  28. 【請求項28】 請求項25ないし27のいずれかに記
    載の静電搬送装置において、前記振動の周波数が前記搬
    送基板の電極に与える駆動波形の周波数の1/5〜3倍
    の範囲内であることを特徴とする静電搬送装置。
  29. 【請求項29】 潜像担持体上にトナーを付着させて潜
    像担持体上の潜像を現像して画像を形成する画像形成装
    置において、前記トナーを静電力で搬送する請求項1な
    いし28のいずれかに記載の静電搬送装置と、この静電
    搬送装置の搬送基板で搬送されるトナーを前記潜像担持
    体近傍で静電力でポンピングさせるポンピング発生手段
    を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  30. 【請求項30】 請求項29に記載の画像形成装置にお
    いて、前記ポンピング発生手段は、前記静電搬送装置の
    搬送基板に設けた複数の電極に対して前記トナーがポン
    ピングする駆動周波数で複相の駆動波形を印加する手段
    であることを特徴とする画像形成装置。
  31. 【請求項31】 請求項30に記載の画像形成装置にお
    いて、前記駆動波形の駆動周波数が18KHz〜45K
    Hzの範囲内にあることを特徴とする画像形成装置。
  32. 【請求項32】 請求項29に記載の画像形成装置にお
    いて、前記ポンピング発生手段は、前記静電搬送装置の
    搬送基板に設けた複数の電極に対して各相の駆動波形パ
    ターンが時間的に重畳する複相の駆動波形を印加する手
    段であることを特徴とする画像形成装置。
  33. 【請求項33】 請求項32に記載の画像形成装置にお
    いて、前記各相の駆動波形の重畳は駆動波形パターンの
    20〜50%の範囲内であることを特徴とする画像形成
    装置。
  34. 【請求項34】 請求項29に記載の画像形成装置にお
    いて、前記ポンピング発生手段は、前記静電搬送装置の
    搬送基板に設けた複数の電極に対して極性の異なる複相
    の駆動波形を印加する手段であることを特徴とする画像
    形成装置。
  35. 【請求項35】 潜像担持体の潜像にトナーを付着させ
    て現像する現像装置において、前記トナーを静電力で搬
    送する請求項1ないし28のいずれかに記載の静電搬送
    装置と、この静電搬送装置の搬送基板で搬送されるトナ
    ーを前記潜像担持体近傍で静電力でポンピングさせるポ
    ンピング発生手段を備えていることを特徴とする現像装
    置。
  36. 【請求項36】 請求項35に記載の現像装置におい
    て、前記ポンピング発生手段は前記静電搬送装置の搬送
    基板の複数の電極に前記トナーがポンピングを生じる駆
    動周波数の複相の駆動波形、又は、各相の駆動波形パタ
    ーンが時間的に重畳された複相の駆動波形、若しくは、
    極性の異なる複相の駆動波形を印加する手段であること
    を特徴とする現像装置。
  37. 【請求項37】 記録媒体にトナーを付着させて画像を
    形成する画像形成装置において、前記トナーを静電力で
    搬送する請求項1ないし28のいずれかに記載の静電搬
    送装置と、この静電搬送装置の搬送基板で搬送されるト
    ナーを前記潜像担持体近傍で静電力でポンピングさせる
    ポンピング発生手段と、このポンピング発生手段でポン
    ピングされたトナーの通過/遮断を制御する制御手段と
    を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  38. 【請求項38】 請求項37に記載の画像形成装置にお
    いて、前記ポンピング発生手段は、前記静電搬送装置の
    複数の電極に対して前記トナーがポンピングを生じる駆
    動周波数の複相の駆動波形、又は、各相の駆動波形パタ
    ーンが時間的に重畳する複相の駆動波形、若しくは、極
    性の異なる複相の駆動波形を印加する手段であることを
    特徴とする画像形成装置。
  39. 【請求項39】 潜像担持体上にトナーを付着させて潜
    像担持体上の潜像を現像して画像を形成する画像形成装
    置において、前記トナーを静電力で搬送する請求項1な
    いし28のいずれかに記載の静電搬送装置と、この静電
    搬送装置の搬送基板の端部から前記トナーを搬送方向に
    向かって飛翔させる手段とを備えていることを特徴とす
    る画像形成装置。
  40. 【請求項40】 記録媒体にトナーを付着させて潜像担
    持体上の潜像を現像して画像を形成する画像形成装置に
    おいて、前記トナーを静電力で搬送する請求項1ないし
    28のいずれかに記載の静電搬送装置と、この静電搬送
    装置の搬送基板の端部から前記トナーを搬送方向に向か
    って飛翔させる手段と、前記トナーの飛翔/非飛翔を画
    像信号に応じて制御する制御手段とを備えていることを
    特徴とする画像形成装置。
  41. 【請求項41】 潜像担持体にトナーを付着させて現像
    する現像手段に対してトナーを供給するトナー供給装置
    において、前記トナーを静電力で搬送する請求項1ない
    し28のいずれかに記載の静電搬送装置を備えているこ
    とを特徴とするトナー供給装置。
JP2002026679A 2002-02-04 2002-02-04 静電搬送装置、現像装置、画像形成装置及びトナー供給装置 Pending JP2002307740A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002026679A JP2002307740A (ja) 2002-02-04 2002-02-04 静電搬送装置、現像装置、画像形成装置及びトナー供給装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002026679A JP2002307740A (ja) 2002-02-04 2002-02-04 静電搬送装置、現像装置、画像形成装置及びトナー供給装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001073565 Division 2001-03-15 2001-03-15

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002307740A true JP2002307740A (ja) 2002-10-23

Family

ID=19192367

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002026679A Pending JP2002307740A (ja) 2002-02-04 2002-02-04 静電搬送装置、現像装置、画像形成装置及びトナー供給装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002307740A (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006071721A (ja) * 2004-08-31 2006-03-16 Canon Inc 現像装置及び画像形成装置
US7236720B2 (en) 2003-12-19 2007-06-26 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus and process cartridge
JP2007293002A (ja) * 2006-04-25 2007-11-08 Ricoh Co Ltd 現像装置及び画像形成装置
WO2008035814A1 (fr) * 2006-09-20 2008-03-27 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Appareil de formation d'image
WO2008066015A1 (fr) * 2006-11-30 2008-06-05 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Appareil de transfert de révélateur et appareil de formation d'image
JP2008304778A (ja) * 2007-06-08 2008-12-18 Ricoh Co Ltd 現像装置及び画像形成装置
JP2009066766A (ja) * 2007-09-10 2009-04-02 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JPWO2008066016A1 (ja) * 2006-11-30 2010-03-04 ブラザー工業株式会社 現像剤搬送装置及び画像形成装置
JP2010164932A (ja) * 2008-12-15 2010-07-29 Ricoh Co Ltd 現像剤担持体、現像装置、画像形成装置及びプロセスユニット
US7799498B2 (en) 2007-03-02 2010-09-21 Ricoh Company, Ltd. Toner used for image forming apparatus
JP2011059394A (ja) * 2009-09-10 2011-03-24 Ricoh Co Ltd トナー担持体、現像装置及び画像形成装置
US8145103B2 (en) 2008-05-27 2012-03-27 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Image formation device and developer supply device

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7236720B2 (en) 2003-12-19 2007-06-26 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus and process cartridge
JP4541804B2 (ja) * 2004-08-31 2010-09-08 キヤノン株式会社 現像装置及び画像形成装置
JP2006071721A (ja) * 2004-08-31 2006-03-16 Canon Inc 現像装置及び画像形成装置
JP2007293002A (ja) * 2006-04-25 2007-11-08 Ricoh Co Ltd 現像装置及び画像形成装置
US7647013B2 (en) 2006-09-20 2010-01-12 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Image forming apparatus including developer electric field transport apparatus
WO2008035814A1 (fr) * 2006-09-20 2008-03-27 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Appareil de formation d'image
JPWO2008066016A1 (ja) * 2006-11-30 2010-03-04 ブラザー工業株式会社 現像剤搬送装置及び画像形成装置
JP4508284B2 (ja) * 2006-11-30 2010-07-21 ブラザー工業株式会社 現像剤搬送装置及び画像形成装置
WO2008066015A1 (fr) * 2006-11-30 2008-06-05 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Appareil de transfert de révélateur et appareil de formation d'image
US8346136B2 (en) 2006-11-30 2013-01-01 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Electrode configuration for carrying developer in a developer carrying device and image forming device
US7799498B2 (en) 2007-03-02 2010-09-21 Ricoh Company, Ltd. Toner used for image forming apparatus
JP2008304778A (ja) * 2007-06-08 2008-12-18 Ricoh Co Ltd 現像装置及び画像形成装置
JP2009066766A (ja) * 2007-09-10 2009-04-02 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
US8145103B2 (en) 2008-05-27 2012-03-27 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Image formation device and developer supply device
JP2010164932A (ja) * 2008-12-15 2010-07-29 Ricoh Co Ltd 現像剤担持体、現像装置、画像形成装置及びプロセスユニット
JP2011059394A (ja) * 2009-09-10 2011-03-24 Ricoh Co Ltd トナー担持体、現像装置及び画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6597884B2 (en) Image forming apparatus including electrostatic conveyance of charged toner
JP2002341656A (ja) 静電搬送装置、現像装置及び画像形成装置
US7200352B2 (en) Developing apparatus, developing method, image forming apparatus, image forming method and cartridge thereof
US7308222B2 (en) Toner supplying system for an image forming apparatus
JP2002240943A (ja) 静電搬送装置、現像装置、画像形成装置及び分級装置
JP5177649B2 (ja) 現像装置、プロセスユニット及び画像形成装置
JP2002287495A (ja) 静電搬送装置、現像装置、画像形成装置及び分級装置
JP2004279880A (ja) 現像装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ
US20100021214A1 (en) Developing device, image forming apparatus, and process cartridge
JP2002307740A (ja) 静電搬送装置、現像装置、画像形成装置及びトナー供給装置
JP4342819B2 (ja) トナー供給装置、現像装置及び画像形成装置
JP2006251104A (ja) 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP3998497B2 (ja) 現像装置、画像形成装置及び画像形成方法
JP2003098826A (ja) 粉体搬送装置及び画像形成装置
JP4307753B2 (ja) 静電搬送装置、現像装置及び画像形成装置
JP2002258601A (ja) 画像形成装置、現像装置及び微粉体搬送装置
JP2002287484A (ja) 画像形成装置
JP2004069903A (ja) 現像装置及び画像形成装置
JP2000006460A (ja) 飛翔型画像形成装置
JP2003202752A (ja) 現像方法・現像装置・プロセスカートリッジ・画像形成装置
JP2004205541A (ja) 現像装置および画像形成装置ならびにトナー補給方法
JP2002091159A (ja) トナー搬送装置、現像装置、画像形成装置及びトナー供給装置
JP2002268375A (ja) 静電搬送装置、現像装置及び画像形成装置
JP2005031427A (ja) 微粒子搬送装置および画像形成装置
JP5333904B2 (ja) 画像形成装置