JP2002341656A - 静電搬送装置、現像装置及び画像形成装置 - Google Patents

静電搬送装置、現像装置及び画像形成装置

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JP2002341656A JP2002034814A JP2002034814A JP2002341656A JP 2002341656 A JP2002341656 A JP 2002341656A JP 2002034814 A JP2002034814 A JP 2002034814A JP 2002034814 A JP2002034814 A JP 2002034814A JP 2002341656 A JP2002341656 A JP 2002341656A
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electrode
electrostatic
toner
hopping
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Yoichiro Miyaguchi
耀一郎 宮口
Masanori Horiie
正紀 堀家
Toshio Sakai
捷夫 酒井
Nobuaki Kondo
信昭 近藤
Takeshi Takemoto
武 竹本
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粉体を安定して効率的に均一に搬送できな
い。 【解決手段】 粉体を静電力で搬送、ホッピングさせる
ための電界を発生させる複数の電極12を有する搬送基
板1を備え、電極12の粉体進行方向の幅が粉体の平均
粒径の1倍以上20倍以下で、かつ、電極12の粉体進
行方向の間隔が粉体の平均粒径の1倍以上20倍以下で
あり、駆動回路2から各電極12にはn相(nは3以上
の整数)以上の駆動波形Pvを印加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は静電搬送装置、現像装置
及び画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写装置、プリンタ、ファクシミリ等の
画像形成装置として、電子写真プロセスを用いて、潜像
担持体に潜像を形成し、この潜像に粉体である現像剤
(以下「トナー」ともいう。)を付着させて現像してト
ナー像として可視像化し、このトナー像を記録媒体(中
間転写部材を含む。)に転写することで画像を形成する
ものがある。
【0003】このような画像形成装置において、潜像を
現像する現像装置としては、従来から、現像装置内で攪
拌されたトナーを現像剤担持体である現像ローラ表面に
担持し、現像ローラを回転させることによって潜像担持
体の表面に対向する位置まで搬送し、潜像担持体の潜像
を現像し、現像終了後、潜像担持体に転写しなかったト
ナーは現像ローラの回転により現像装置内に回収し、新
たにトナーを攪拌・帯電して再び現像ローラに担持して
搬送するようにしたものが知られている。
【0004】また、画像形成装置としては、特開平9−
197781号公報、特開平9−329947号公報に
記載されているように、非接触で現像ローラから潜像担
持体にトナーを転移させる所謂ジャンピング現像方式で
現像するものも知られている。
【0005】さらに、画像形成装置としては、特開平5
−19615号公報に記載されているように、現像ロー
ラ表面において静電力を用いてトナー搬送を搬送し、潜
像担持体との間で生じる吸引力で現像ローラ表面からト
ナーを分離して潜像担持体表面に付着させるようにした
もの、或いは、特開昭59−181375号などに記載
されているように、トナーを静電力で搬送するための搬
送基板を用いて、トナーを潜像担持体に対向する位置ま
で搬送し、潜像担持体との間で生じる吸引力で搬送面か
らトナーを分離して潜像担持体表面に付着させるように
したものもある。
【0006】また、他の画像形成装置として、特開平1
1−170591号公報、特開平11−115235号
公報、特開平11−179951号公報に記載されてい
るように、トナーを担持する現像ローラと記録媒体との
間に制御用電極を、記録媒体の背面に背面電極をそれぞ
れ配置し、背面電極と現像ローラとの間で電界を発生さ
せることで、トナーを記録媒体方向に飛翔可能とし、こ
のトナーの飛翔を制御電極で選択的に制御することによ
って、記録媒体に画像を形成するいわゆる飛翔型(トナ
ージェット型)画像形成装置も知られている。
【0007】また、トナーなどの粉体を搬送する粉体搬
送装置として、特開平7−267363号公報に記載さ
れているように、空間進行波電界を用いて搬送するもの
がある。これは、電極に駆動電圧を印加することによ
り、電極の周辺に空間的な進行波電界が形成され、進行
波電界により帯電された粉体に反発力と駆動力が働き、
粉体が電界進行方向に搬送されるものである。この空間
進行波電界を用いてトナーなどの粉体を分級する分級装
置として、例えば特開平8−149859号公報に記載
されているように、静電力と重力、遠心力等を作用させ
て分級(分別)を行うようにしたものが提案されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た現像ローラを用いてトナーを潜像担持体に与える現像
装置を備えた画像形成装置、或いは、現像ローラにトナ
ーを担持させて、現像ローラから電界制御で記録媒体に
トナーを飛翔させる飛翔型画像形成装置にあっては、現
像ローラと現像装置側板との間にトナーが侵入して、ト
ナーが擦れてトナー固着等が発生し、画像に悪影響を及
ぼしたり、現像装置周りのシール材が経時劣化すること
で、現像装置内にて現像剤もしくはトナーを攪拌・帯電
させることにより、トナーが飛散し、画像の地汚れなど
を生じることがある。
【0009】また、摩擦帯電やコロナ放電帯電によって
トナーを帯電させた場合、飽和帯電したトナーと不飽和
帯電のトナーとが混在し、大きな帯電分布を有すること
になる。このようなトナーを強制的に磁気ブラシや転写
ローラなどを用いて現像ローラに転写すると、現像ロー
ラの現像速度(線速100cm/sec程度)の速さで
は、一旦現像ローラに担持させた現像剤のうちの電荷が
小さなトナーは離脱して、トナーが飛散したり、形成画
像の地汚れが生じ易くなる。
【0010】さらに、所謂ジャンピング現像を行う現像
装置にあっては、高電圧による帯電トナーの授受を行わ
なければならないため、高電圧電源が必要になり、装置
の大型化、コストの増加を招くという課題がある。
【0011】一方、従来の空間進行波電界による静電力
を用いてトナーを搬送する静電搬送装置について本発明
者らは研究したところ、複数の電極の幅が150〜25
0μm、電極の間隔が250〜500μmとされている
従来の静電搬送装置にあっては、実際にトナー搬送を行
おうとしてもトナーが電極間に山状に滞留して安定した
トナー搬送を効率的に行うことができないことを確認し
た。
【0012】また、トナーを静電力で搬送する場合、ト
ナーは寸法、形状に差異があるため、この点でも従来の
静電搬送装置では安定した搬送を得にくく、トナーと帯
電部材との整合を図る必要があるなどの課題がある。
【0013】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、粉体を安定して効率的に搬送及びホッピング可能
な静電搬送装置を提供し、また、ETH(イース:El
ectrostatic Transport& Ho
pping)現象を用いて、構成が簡単で低コスト化で
き、低電圧駆動が可能で、高い画像品質が得られる画像
形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】ETH現象とは、粉体が移相電界のエネル
ギーを与えられ、そのエネルギーが機械的なエネルギー
に変換されて、粉体自身が動的に変動する現象をいう。
このETH現象は、静電気力による粉体の水平方向の移
動(搬送)と垂直方向の移動(ホッピング)を含む現象
であり、静電搬送基板の表面を、移相電界によって粉体
が進行方向の成分を持って飛び跳ねる現象である。この
ETH現象を利用した現像をETH現像と称する。
【0015】搬送基板上の粉体の振る舞いを区別して表
現する場合、基板水平方向への移動については、「搬
送」、「搬送速度」、「搬送方向」、「搬送距離」とい
う表現を使用し、基板垂直方向への飛翔(移動)につい
ては、「ホッピング」、「ホッピング速度」、「ホッピ
ング方向」、「ホッピング高さ(距離)」という表現を
使用する。なお、静電搬送装置、搬送基板という用語に
含まれる「搬送」は「移動」と同義である。
【0016】上記の課題を解決するため、本発明に係る
静電搬送装置は、粉体を静電力で搬送及びホッピングさ
せるための電界を発生させる複数の電極を有する搬送基
板を備え、電極の粉体進行方向における幅が粉体の平均
粒径の1倍以上20倍以下で、かつ、電極の粉体進行方
向の間隔が粉体の平均粒径の1倍以上20倍以下であ
り、各電極にはn相(nは3以上の整数)以上の駆動波
形が印加される構成としたものである。なお、「進行方
向」とは搬送基板に沿って粉体が移動する方向の意味で
ある。また、「粉体」とは、「粒子」、「微粒子」、
「粉末」、「微粉末」、「粉体」、「微粉体」などを含
む意味で用いる。
【0017】ここで、搬送基板には電極を覆う無機又は
有機の表面保護層を有し、この表面保護層の厚さが10
μmを越えないことが好ましい。
【0018】また、搬送基板は、ベースとなる基材上
に、エッチング工法、デポジション工法、又はエッチン
グ工法とデポジション工法の組み合わせで設けた薄層の
電極及び薄層の保護膜が順次積層形成されていることが
好ましい。この場合、電極は蒸着法又は電着法で形成さ
れた後エッチングでパタンニングされたものであり、保
護膜はスパッタ、コーティング、又はスプレー塗布によ
って形成されたものであることが好ましい。また、電極
の厚さは3μmを越えないことが好ましい。
【0019】さらに、搬送基板のベースとなる基材はフ
レキシブルに変形可能な材料で形成されていることが好
ましい。
【0020】また、帯電極性が負の粉体を移動させる場
合、搬送基板に設ける表面保護層は、単一層又は複数層
とし、少なくとも最外層の材料は摩擦帯電系列上で粉体
の帯電制御剤として用いられる材料の近傍に位置する材
料又は正端側に位置する材料で形成されることが好まし
い。帯電極性が正の粉体を移動させる場合、搬送基板に
設ける表面保護層は、単一層又は複数層とし、少なくと
も最外層の材料は摩擦帯電系列上で粉体の帯電制御剤と
して用いられる材料の近傍に位置する材料又は負端側に
位置する材料で形成されることが好ましい。
【0021】さらに、搬送基板に設ける表面保護層の最
表面は粗面化されていることが好ましい。
【0022】また、n相(nは3以上の整数)以上のパ
ルス状駆動波形を印加し、1相当たりの電圧印加時間は
{繰り返し周期時間×(n−1)/N}未満とすること
が好ましい。さらに、n相(nは3以上の整数)以上の
パルス状駆動波形を印加し、注目する相の電極に粉体を
反発する電圧を印加する時間及び同時に上流側隣接電極
に反発する電圧を印加し下流隣接電極に吸引する電圧を
印加する時間は30μsec以上とすることが好まし
い。さらにまた、搬送基板を間歇的又は連続的に振動さ
せる手段を備えていることが好ましい。
【0023】本発明に係る画像形成装置は、粉体を静電
力で現像部に向かって搬送するための搬送基板を有する
本発明に係る静電搬送装置、或いは、潜像担持体の近傍
で粉体を静電力でホッピングさせるための搬送基板を有
する本発明に係る静電搬送装置、若しくは粉体を静電力
で現像部に向かって搬送するための搬送基板を有する本
発明に係る静電搬送装置と、潜像担持体の近傍で粉体を
静電力でホッピングさせるための搬送基板を有する本発
明に係る静電搬送装置とを備えている構成としたもので
ある。
【0024】ここで、粉体を静電力で現像部に向かって
搬送するための搬送基板と潜像担持体の近傍で前記粉体
を静電力でホッピングさせるための搬送基板の両者を備
える場合には2つの搬送基板は一体又は別体で連続的に
形成されていることが好ましい。
【0025】また、潜像担持体の近傍で粉体を静電力で
ホッピングさせるための搬送基板の電極の粉体進行方向
における幅及び/又は電極間隔は粉体を静電力で現像部
に向かって搬送するための搬送基板の電極の粉体進行方
向における幅及び/又は電極間隔よりも狭いことが好ま
しい。
【0026】各本発明に係る画像形成装置において、粉
体を静電力でホッピングさせるための搬送基板は電極の
上方にホッピング動作として作用する垂直方向成分の電
気力線が発生する複数の電極が配置されていることが好
ましい。
【0027】また、粉体を静電力でホッピングさせるた
めの搬送基板面の電極中心付近表面で、粉体の平均粒径
相当の高さ位置における垂直方向の電界強度が1×10
V/m以上であることが好ましい。
【0028】さらに、ホッピングさせる粉体が負帯電粉
体である場合には潜像担持体表面の帯電電位が−300
V以下であること、或いは、粉体が正帯電粉体である場
合には潜像担持体表面の帯電電位が+300V以下であ
ることが好ましい。
【0029】さらにまた、潜像担持体と粉体を静電力で
ホッピングさせるための搬送基板の表面との間隔が粉体
のホッピング飛翔高さの2〜10倍の範囲内であること
が好ましい。或いは、潜像担持体と前記粉体を静電力で
ホッピングさせるための搬送基板の表面との間隔が粉体
のホッピング飛翔高さの1/2〜2倍の範囲内であるこ
とが好ましい。
【0030】また、粉体を静電力でホッピングさせるた
めの搬送基板の電極に対して各相の駆動周波数が1KH
z〜15KHzである駆動波形を印加することが好まし
い。さらに、粉体を静電力でホッピングさせるための搬
送基板の電極に対して少なくとも1相は他の相と極性の
異なる駆動波形を印加することが好ましい。
【0031】さらに、粉体を搬送するための搬送基板の
電極に対して印加する駆動波形と粉体をホッピングさせ
るための搬送基板の電極に対して印加する駆動波形とは
駆動周波数及び/又は電圧印加デューティーが異なるこ
とが好ましい。
【0032】本発明に係る現像装置は、粉体を静電力で
搬送するための搬送基板を有する本発明に係る静電搬送
装置、或いは、粉体を静電力でホッピングさせるための
搬送基板を有する本発明に係る静電搬送装置、若しく
は、粉体を静電力で搬送するための搬送基板を有する本
発明に係る静電搬送装置と、搬送される粉体を静電力で
ホッピングさせるための搬送基板を有する本発明に係る
静電搬送装置とを備えている構成としたものである。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して説明する。先ず、本発明に係る静電搬送
装置の第1実施形態について図1及び図2を参照して説
明する。なお、図1は同静電搬送装置の概略構成図、図
2は同静電搬送装置の搬送基板の平面説明図である。
【0034】この静電搬送装置は、粉体であるトナーを
搬送及びホッピングさせるための電界を発生する複数の
電極を有する搬送基板1を有し、この搬送基板1の電極
には駆動回路2からn相(nは3以上の整数)の駆動波
形Pvが印加される。
【0035】この搬送基板1は、ベース基板11上に複
数の電極12、12、12……を3本を1セットとし
て、粉体移動方向(粉体進行方向:図1で矢示方向とす
る。)に沿って所要の間隔で配置し、この上に搬送面を
形成する絶縁性の搬送面形成部材となり、電極12の表
面を覆う保護膜となる、無機又は有機の絶縁性材料で形
成した表面保護層13を積層したものである。
【0036】ここで、支持基板11としては、ガラス基
板、樹脂基板或いはセラミックス基板等の絶縁性材料か
らなる基板、或いは、SUSなどの導電性材料からなる
基板にSiO等の絶縁膜を成膜したもの、ポリイミド
フィルムなどのフレキシブルに変形可能な材料からなる
基板などを用いることができる。
【0037】電極12は、支持基板11上にAl、Ni
−Cr等の導電性材料を0.1〜0.2μm厚で成膜
し、これをフォトリソ技術等を用いて所要の電極形状に
パターン化して形成している。これらの複数の電極12
の粉体進行方向における幅Lは移動させる粉体の平均粒
径の1倍以上20倍以下とし、かつ、電極12、12の
粉体進行方向の間隔Rも移動させる粉体の平均粒径の1
倍以上20倍以下としている。
【0038】表面保護層13としては、例えばSi
、TiO、TiO、SiON、BN、TiN、
Taなどを厚さ0.5〜1μmで成膜して形成し
ている。
【0039】このように構成した静電搬送装置において
は、駆動回路2からn相の駆動波形を搬送基板1の複数
の電極12に印加することにより、複数の電極12によ
って移相電界(進行波電界)が発生し、搬送基板1上の
帯電した粉体は反発力及び/又は吸引力を受けて進行方
向にホッピングと搬送を含んで移動する。
【0040】例えば、搬送基板11の複数の電極12に
対して駆動回路2から図3に示すよにグランドGと正の
電圧+との間で変化するパルス状駆動波形Va、Vb、
Vcをタイミングをずらして印加する。
【0041】このとき、図4に示すように、搬送基板1
1上に負帯電トナーTがあり、搬送基板11の連続した
複数の電極12に同図にで示すようにそれぞれ
「G」、「G」、「+」、「G」、「G」が印加された
とすると、負帯電トナーTは「+」の電極12上に位置
する。
【0042】次のタイミングで複数の電極12にはに
示すようにそれぞれ「+」、「G」、「G」、「+」、
「G」が印加され、負帯電トナーTには同図で左側の
「G」の電極12との間で反発力が、右側の「+」の電
極12との間で吸引力がそれぞれ作用するので、負帯電
トナーTは「+」の電極12側に移動する。さらに、次
のタイミングで複数の電極12にはに示すようにそれ
ぞれ「G」、「+」、「G」、「G」、「+」が印加さ
れ、負帯電トナーTには同様に反発力と吸引力がそれぞ
れ作用するので、負帯電トナーTは更に「+」の電極1
2側に移動する。
【0043】このように複数の電極12に電圧の変化す
る複相の駆動波形を印加することで、搬送基板1上には
進行波電界が発生し、この進行波電界の進行方向に負帯
電トナーTは搬送及びホッピングを行いながら移動す
る。なお、正帯電トナーの場合には駆動波形の変化パタ
ーンを逆にすることで同様に移動する。
【0044】そこで、このような粉体の搬送及びホッピ
ングを行うための搬送基板11の複数の電極12の幅
(電極幅)L及び電極間隔R、駆動波形形状並びに表面
保護層13について説明する。搬送基板における電極幅
Lと電極間隔Rは粉体(ここでは、トナーともいう。)
の搬送効率、ホッピング効率に大きく影響する。
【0045】すなわち、電極と電極の間にあるトナーは
ほぼ水平方向の電界により、基板表面を隣接する電極ま
で移動する。これに対して、電極上に乗っているトナー
は、少なくとも垂直方向の成分も持った初速が与えられ
ることから、多くは基板面から離れて飛翔する。
【0046】特に、電極端面付近にあるトナーは、隣接
電極を飛び越えて移動するため、電極幅Lが広い場合に
は、その電極上に乗っているトナーの数が多くなり、移
動距離の大きいトナーが増えて搬送効率が上がる。ただ
し、電極幅Lが広すぎると、電極中央付近の電界強度が
低下するためにトナーが電極に付着し、搬送効率が低下
することになる。そこで、本発明者らは鋭意研究した結
果、低電圧で効率よく粉体を搬送、ホッピングするため
の適正な電極幅があることを見出した。
【0047】また、電極間隔Rは、距離と印加電圧の関
係から電極間の電界強度を決定し、間隔Rが狭い程電界
強度は当然強く、搬送、ホッピングの初速が得られやす
い。しかし、電極から電極へ移動するようなトナーにつ
いては、一回の移動距離が短くなり、駆動周波数を高く
しないと移動効率が上がらないことになる。これについ
ても、本発明者らは鋭意研究した結果、低電圧で効率よ
く粉体を搬送、ホッピングするための適正な電極間隔が
あることを見出した。
【0048】さらに、電極表面を覆う表面保護層の厚さ
も電極表面の電界強度に影響を与え、特に垂直方向成分
の電気力線への影響が大きく、ホッピングの効率を決定
することをも見出した。
【0049】そこで、搬送基板の電極幅、電極間隔、表
面保護層厚さの関係を適正に設定することによって、電
極表面でのトナー吸着問題を解決し、低電圧で効率的な
移動を行うことができる。
【0050】より詳しく説明すると、まず、電極幅Lに
ついては、電極幅Lをトナー径(粉体径)の1倍とした
ときは、最低1個のトナーを乗せて搬送、ホピングする
ための幅寸法であり、これより狭いとトナーに作用する
電界が少なくなり、搬送力、飛翔力が低下して実用上は
十分でない。
【0051】また、電極幅Lが広くなるに従って、特
に、電極上面中央付近で、電気力線が進行方向(水平方
向)に傾斜し、垂直方向の電界の弱い領域が発生し、ホ
ッピングの発生力が小さくなる。電極幅Lがあまり広く
なると、極端な場合、トナーの帯電電荷に応じた鏡像
力、ファンデルワールス力、水分等による吸着力が勝
り、トナーの堆積が発生することがある。
【0052】そして、搬送及びホッピングの効率から、
電極の上にトナー20個程度が乗る幅であれば吸着が発
生しにくく、100V程度の低電圧の駆動波形で効率良
く搬送、ホッピングの動作が可能である。それ以上広い
と部分的に吸着が発生する領域が生じる。例えば、トナ
ーの平均粒径を5μmとすると、5μm〜100μmま
での範囲に相当する。
【0053】電極幅Lのより好ましい範囲は、駆動波形
による印加電圧を100V以下の低電圧でより効率的に
駆動するため、粉体の平均粒径の2倍以上〜10倍以下
である。電極幅Lをこの範囲内とすることで、電極表面
中央付近の電界強度の低下が1/3以下に抑えられ、ホ
ッピングの効率低下は10%以下となって、効率の大幅
な低下をきたすことがなくなる。これは、例えば、トナ
ーの平均粒径を5μmとすると、10μm〜50μmの
範囲に相当する。
【0054】さらに、より好ましくは、電極幅Lは、粉
体の平均粒径の2倍以上〜6倍以下の範囲である。これ
は、例えば、トナーの平均粒径を5μmとすると、10
μm〜30μmに相当する範囲である。この範囲とする
ことによって非常に効率が良くなることが判明してい
る。
【0055】ここで、図5に示すように、搬送基板11
上の電極12の幅(電極幅)Lを30μm、電極間隔R
を30μm、電極12の厚みを5μm、表面保護層13
の厚みを0.1μmとし、隣接する2つの電極12、1
2にそれぞれ+100V、0Vを印加し、電極幅L、電
極間隔Rに対する搬送電界TE、ホッピング電界HEの
強度を測定した結果を図6及び図7に示している。
【0056】なお、各評価データはシミュレーション、
および高速度ビデオによる粒子の振る舞いを実際に評価
した結果である。図5では細部を分かり易くするために
電極12は2つを示しているが、実際のシミュレーショ
ン、及び実験は十分な数の電極を有する領域について評
価している。また、トナーTの粒径は8μm、電荷量は
−20μC/gである。
【0057】これらの図6及び図7で示す電界の強度は
電極表面の代表点の値であり、搬送電界TEの代表点T
Eaは図5に示す電極端部5μm上方の点、ホッピング
電界HEの代表点HEaは図5に示す電極中央部5μm
上方の点とし、それぞれX方向、Y方向のトナーに作用
する一番電界の強い代表点に相当する。
【0058】これらの図6及び図7から、トナーの搬
送、ホッピングに作用する力を付与できる電界としては
(5E+5)V/m以上、吸着の問題がない好ましい電
界としては(1E+6)V/m以上、さらに十分な力を
付与できるより好ましい電界としては(2E+6)V/
m以上の範囲であることが分かる。
【0059】電極間隔Rについては、間隔が広くなるほ
ど搬送方向の電界強度は低下するため、上記電界強度の
範囲に対応する値としても同様で、前述したように、ト
ナーの平均粒径の1倍以上〜20倍以下、好ましくは2
倍以上〜10倍以下、さらにより好ましくは2倍以上〜
6倍以下である。
【0060】また、図7からホッピングの効率は電極間
隔Rが広がると低下するが、トナー平均粒径の20倍ま
では実用上のホッピング効率が得られる。トナー平均粒
径の20倍を越えるとやはり多くのトナーの吸着力が無
視できなくなり、ホッピングが全く発生しないトナーが
発生するため、この点でも電極間隔Rはトナーの平均粒
径の20倍以下とする必要がある。
【0061】以上のように、Y方向の電界強度は電極幅
L、電極間隔Rで決定され、狭い方が電界強度は高くな
る。また、電極端部寄りのX方向の電界強度も電極間隔
Rで決定され、狭い方が電界強度は高くなる。
【0062】このように、電極の粉体進行方向における
幅を粉体の平均粒径の1倍以上20倍以下で、かつ、電
極の粉体進行方向の間隔を粉体の平均粒径の1倍以上2
0倍以下とすることによって、電極上又は電極間にある
帯電した粉体に対し、その鏡像力、ファンデルワールス
力、その他、吸着力にうち勝って、粉体を搬送、ホッピ
ングさせるのに十分な静電力を作用させることができ、
粉体の滞留が防止されて、低電圧で安定して効率的に搬
送及びホッピングをさせることができる。
【0063】本発明者らの研究するところによると、ト
ナーの平均粒径が2〜10μm、Q/mが負帯電の場合
には−3〜−40μC/g、より好ましくは、−10〜
−30μC/g、正帯電の場合には+3〜+40μC/
g、より好ましくは、+10〜+30μC/gであると
きに、特に、上述した電極構成による搬送及びホッピン
グを効率的に行うことができた。
【0064】次に、搬送基板の各電極に印加する駆動波
形について波形形状について説明する。前述した図5の
構成において、トナーの平均粒径を8μm、Q/mを−
20μC/gとして、図8に示すような矩形波(パルス
状)駆動波形(電圧値100Vの波形と50Vの波形を
用いた。)及び三角波駆動波形(最大電圧値100Vの
波形を用いた)を印加した場合のトナー初期位置と所定
時間(160μsecとした。)の水平移動距離を測定
した結果を図9に示している。
【0065】この図9から分かるように、同じ矩形波駆
動波形であっても100Vの矩形波駆動波形に対して5
0Vの矩形波駆動波形では移動距離が短くなり、また、
80μsecの立ち上がり及び立ち下がりを有する三角
波駆動波形の場合には50Vの矩形波駆動波形を印加し
た場合と等価になる。
【0066】すなわち、搬送基板上にあるトナーに対
し、搬送、ホッピングの動作として作用する電界強度は
初速度が決定される基板近傍の電界強度が重要になる。
つまり、トナーが基板面近傍から離れた後に電極に印加
される電圧が上昇し電界強度が上がっても、搬送又はホ
ッピングの動作に寄与しなくなり、効率が低下する。
【0067】例えば、加速されて飛翔するトナーの平均
速度が0.3〜1m/secであるとき、電界強度が1
/5に低下する30μmの距離を移動する時間は100
〜30μmとなる。したがって、この場合には、駆動波
形の印加電圧の時定数として100〜30μsec以下で
あれば、初速が得られ、搬送、ホッピング動作が可能に
なる。
【0068】また、前記の図5の構成で、電圧波高値が
50V、100V、150Vの矩形波駆動波形を印加し
た場合の平均粒径が8μm、Q/mがー20μC/gの
トナーについてホッピング方向のトナー速度(ホッピン
グ速度)を測定した結果を図10に示している。これ
は、1ステップ10μsecでの速度変化、および電極
からの高さ位置を示している。この結果から、所定時間
(160μsec)後には、100μm近傍以上の高さ
にあるので、現像等への応用が可能であることが分か
る。
【0069】ただし、駆動波形としては、矩形波(パル
ス状)駆動波形に限らず、時定数を持った三角波等の駆
動波形であっても搬送、ホッピングの動作は可能であ
り、また、同様の時定数に相当する正弦波を駆動波形と
して用いても、実用上の搬送、ホッピングの動作は可能
である。
【0070】次に、表面保護層13について説明する。
表面保護層を設けることにより、電極の汚れ、微粒子等
の付着が無く、表面を搬送に好適な条件で維持すること
ができ、高湿度環境での沿面リークの回避でき、Q/M
の変動が無く、粉体の帯電電荷量を安定に維持すること
ができる。
【0071】ここで、図5の構成において表面保護層の
厚さを0.1〜80μmの範囲で変化させたときのX方
向の電界強度を計算値で求めた結果を図11に示してい
る。
【0072】この表面保護層の誘電率εは空気より高い
値であり、通常ε=2以上である。同図から分かるよう
に、この表面保護層の膜厚(電極表面からの厚さ)が厚
すぎると、表面のトナーに作用する電界強度が低下す
る。そこで、搬送効率、耐温湿度環境等を考慮すると、
搬送動作に対して効率低下を問題にしないで実用可能な
表面保護層厚さは、30%効率が低下する10μm以
下、より好ましくは効率低下が数%に押さえられる5μ
m以下である。
【0073】また、電極表面のホッピングに作用する電
界強度の例を図12(a)及び図12(b)に示してい
る。図12(a)は表面保護層の厚みを5μmとした
例、図12(b)は表面保護層の厚みを30μmとした
例であり、いずれも電極幅30μm、電極間隔30μm
で印加電圧0V、100Vとしている。
【0074】これらの各図から分かるように、表面保護
層の厚さが厚くなると空気より誘電率が高い保護層から
隣接する電極方向へ向かう電界が増加するため、表面の
垂直方向成分が減少するとともに、保護層の厚み分、表
面のトナーに作用する電界強度が低下する。
【0075】すなわち、ホッピングに作用する垂直方向
成分の電気力線は保護層厚さに大きく依存する。100
V程度の低電圧で効率的にホッピングに作用する力を付
与できる電界は、吸着の問題がない好ましい電界として
(1E+6)V/m以上、さらに十分な力を付与できる
より好ましい電界としては(2E+6)V/m以上の範
囲であり、そのための保護層厚さとしては10μm以
下、より好ましくは5μm以下である。
【0076】なお、表面保護層の材料としては、比抵抗
は10*E6Ωcm以上、誘電率εが2以上の材料を用
いることが好ましい。
【0077】このように、電極表面を覆う表面保護層を
設け、この表面保護層の厚さを10μm以下とすること
で、特に粉体に対して垂直方向成分の電界をより強く作
用させることができ、ホッピングの効率を上げることが
できる。
【0078】次に、電極12の厚みについて説明する。
上述したように電極表面を覆う数μm厚さの表面保護層
を形成した場合、表面保護層の下に電極がある領域とな
い領域に対応して、搬送基板表面には凹凸が生じること
になる。このとき、電極の厚さを3μm以下の薄層に形
成することによって、保護膜表面の凹凸を問題にするこ
となくトナー等、5μm程度の粉体をスムースに搬送す
ることができる。したがって、電極を3μm以下の厚み
に形成すれば、搬送基板表面の平坦化処理等を必要しな
いで、薄層の表面保護層を有する搬送基板を実用化で
き、搬送、ホッピングのための電界強度が低下すること
もなくなり、より効率的な搬送、ホッピングを行うこと
ができる。
【0079】そこで、上述したような搬送基板の具体的
な例について説明する。本発明に係る静電搬送装置を画
像形成装置に用いる場合、搬送、ホッピング用の搬送基
板としては、少なくともA4縦幅21cm、または横幅
30cm以上の長尺、大面積にファインパタンの実用が
必要になってくる。そのためには、ベースとなる基材
(支持基板)上に、薄層の電極、薄層の保護膜(表面保
護層)を順次積層して形成することが好ましい。
【0080】先ず、フレキシブルなファインピッチ薄層
電極を有する搬送基板の一例としては、ポリイミドのベ
ースフィルム(厚さ20〜100μm)を基材(支持基
板11)として、その上に蒸着法によって0.1〜0.
3μmのCu、Al、Ni-Cr等を成膜する。幅30
〜60cmであれば、ロール・トゥ・ロールの装置で製
造可能であり、量産性が非常に高まる。共通バスライン
は同時に幅1〜5mm程度の電極を形成する。
【0081】この蒸着法の具体的手段としては、スパッ
タ法、イオンプレーティング法、CVD法、イオンビー
ム法、等の方法が可能である。例えば、スパッタ法で電
極を形成する場合において、ポリイミドとの密着性を向
上させるため、Cr膜を介在させても良いし、プラズマ
処理やプライマー処理によっても密着性を向上させるこ
とができる。
【0082】また、蒸着法以外の工法としては、電着法
によっても薄層電極を形成することができる。この場合
は、前記ポリイミドの基材上に、まず、無電解メッキに
よって電極を形成する。塩化Sn、塩化Pd、塩化Ni
に順次浸漬して下地電極を形成した後、Ni電解液中で
電解メッキを行ってNi膜1〜3μmをロール・トゥ・
ロールで製造することが可能である。
【0083】そして、これらの薄膜電極にレジスト塗
布、パタンニング、エッチングで電極12を形成する。
この場合、0.1〜3μm厚さの薄層電極であれば、フ
ォトリソ、エッチング処理によって5μm〜数10μm
幅、又は間隔のファインパタン電極を精度良く形成する
ことができる。
【0084】次いで、表面保護層13としてSiO
TiO等を厚さ0.5〜2μmをスパッタ等により形
成する。或いは、表面保護層としてPI(ポリイミド)
を厚さ2〜5μmにロールコータ、その他コーティング
装置により塗布し、ベークして仕上げる。PIのままで
支障を生じるときには、更に最表面にSiO、その他
無機膜を0.1〜0.5μmの厚みにスパッタ等で形成
すればよい。
【0085】このようなフレキシブル搬送基板を構成す
ることによって、円筒形状のドラムに貼り付ける、或い
は、部分的に曲面形状とすることが容易に行えるように
なる。
【0086】また、別の例としては、ポリイミドのベー
スフィルム(厚さ20〜100μm)を基材(支持基板
11)として、その上に電極材料として、厚さ10〜2
0μmのCu、SUS等を使用することも可能である。
この場合は、逆に金属材の上にポリイミドをロールコー
タにて20〜100μm塗布してベークする。その後、
金属材をフォトリソ、エッチング処理によって電極12
の形状にパターン化し、その電極12面上に保護層13
としてポリイミドをコーティング、金属材電極の厚さ1
0〜20μmに応じた凹凸がある場合は平坦化して完成
する。
【0087】例えば、粘度50〜10,000cps、
より好ましくは100〜300cpsのポリイミド系材
料、ポリウレタン系材料をスピンコートして放置するこ
とによって、材料の表面張力によって基板の凹凸がスム
ージングされ、搬送基板最表面が平坦化される。
【0088】さらに、フレキシブル搬送基板の強度を上
げた更に他の例としては、基材として厚さ20〜30μ
mのSUS、Al材等を用いて、その表面に絶縁層(電
極と基材との間の絶縁)として5μm程度の希釈したポ
リイミド材をロールコータによりコーティングする。そ
して、このポリイミドを例えば150℃−30分のプリ
ベーク、350℃−60分のポストベークして薄層ポリ
イミド膜を形成して支持基板11とする。
【0089】その後、密着性向上のプラズマ処理やプラ
イマー処理を施した後、薄層電極層としてNi-Crを
0.1〜0.2μmの厚みに蒸着し、フォトリソ、エッ
チングによって前記数10μmのファインパタンの電極
12を形成する。さらに、表面に前記SiO、TiO
等の表面保護層13を0.5〜1μm程度の厚みにス
パッタにより形成することで、フレキシブル搬送基板を
得ることができる。
【0090】この例では、円筒状ドラムに搬送基板を巻
き付ける場合、搬送基板の基材となる金属材料として、
円筒状ドラムの材質と同じもの、或いは円筒状ドラムと
線膨張係数が略一致するものを使用することによって、
搬送基板と円筒状ドラムとの線膨張の差によって生じる
温度による伸縮の問題が発生することを防止できる。ま
た、搬送基板を画像形成装置の現像部に使用する場合、
基材のSUS、Al材を感光体との間のバイアス電極と
して使用することも可能である。
【0091】これらのフレキシブルな搬送基板とするこ
とで、円筒ドラムに巻き付けたり、一部分を湾曲して使
用する等の自由度が増すと同時に、製造においてロール
・トゥ・ロールによる量産が可能であり、高精度なファ
インピッチ電極を有する搬送基板を低コストで製造する
ことが容易となる。
【0092】なお、上記のいずれの例においても、進行
波電界を使用するため各電極と共通電極のコンタクトが
必要であるが、2相については両者の電極を同時に形成
できるが、例えば3相電界の場合は1相については間に
絶縁層を介してブリッジパターンを形成すればよい。
【0093】次に、移動させる粉体の帯電極性と表面保
護層の最外層の材料の関係について説明する。なお、表
面保護層の最外層とは、表面保護層が単一層の場合には
当該層を、表面保護層が複数層から形成される場合には
粉体が接触する面を形成する層をいう。
【0094】画像形成装置に用いられるトナーを搬送す
る場合、トナーの80%以上を占める樹脂材料として
は、溶融温度、カラーにおいては透明性等が考慮され、
一般的にはスチレン−アクリル系の共重合体、ポリエス
テル樹脂、エポキシ樹脂、ポリオール樹脂等が用いられ
る。トナーの帯電特性はこれらの樹脂の影響を受ける
が、積極的に帯電量をコントロールする目的で帯電制御
剤が加えられる。ブラックトナー(BK)用の帯電制御
剤としては、正帯電の場合は、例えば、ニグロシン系染
料、四級アンモニウム塩類、負帯電の場合は、例えば、
アゾ系含金属錯体、サリチル酸金属錯体が使用される。
また、カラートナー用の帯電制御剤としては、正帯電の
場合は、例えば、四級アンモニウム塩類、イミダゾール
系錯体類、負帯電の場合は、例えば、サリチル酸金属錯
体や塩類、有機ホウ素塩類が使用される。
【0095】一方、これらのトナーは、搬送基板上を移
相電界(進行波電界)によって搬送、またはホッピング
する動作によって、表面保護層と接触、剥離を繰り返す
ため、トナーが摩擦帯電の影響を受けることになるが、
その帯電量と極性は材料相互の帯電系列によって決まっ
てくる。
【0096】この場合、トナーの帯電量を主に前記帯電
制御剤によって決定される飽和帯電量、または多少低下
する程度に維持することで、搬送、ホッピング、感光体
現像にとっての効率を向上させることができる。
【0097】そこで、トナーの帯電極性が負の場合は、
少なくとも表面保護層の最表面を形成する層の材料とし
て、摩擦帯電系列上でトナーの帯電制御剤として用いら
れる材料の近傍(搬送、ホッピングの領域が少ない場
合)に位置する材料か、または正端側に位置する材料を
使用することが好ましい。例えば、帯電制御剤が、前記
サリチル酸金属錯体の場合はこの近傍、またはポリアミ
ド66、ポリアミド11、または、SiO2等を用い
る。
【0098】また、トナーの帯電極性が正の場合は、少
なくとも表面保護層の最表面を形成する層の材料とし
て、摩擦帯電系列上でトナーの帯電制御剤として用いら
れる材料の近傍(搬送、ホッピングの領域が少ない場
合)に位置する材料か、または負端側に位置する材料を
使用することが好ましい。例えば、帯電制御剤が、前記
四級アンモニウム塩類の場合はこの近傍、またはフッ素
等のテフロン(登録商標)系材料を用いる。
【0099】次に、搬送基板の表面保護層の最表面の粗
面化について図13を参照して説明する。ここでは、同
図に示すように、表面保護層13の表面に粗面化処理を
施して凹部13a及び凸部13bを形成することで最表
面を凹凸面とする。この粗面化処理は、例えば、表面保
護層13を形成した後ホトリソと湿式エッチング(ウエ
ットエッチング)又はホトリソとドライエッチングを行
って目的形状の凹凸面を形成する。或いは、表面保護層
13自体の表面は平坦面とし、凹凸粒子をコート塗布
し、或いはやシート膜を接着することなどによっても凹
凸面を形成することができる。
【0100】この場合、好ましくは、粉体の大きさ、径
の1/2以下の凹凸を形成する。これにより、粉体の径
で基板表面を1層被覆した粉体数の4倍以上の、1/2
以下の凹凸の数が形成されることになる。なお、凹凸は
粉体の方向或いはこれと交差する方向又は移動方向及び
これと交差する方向でライン状或いは点在状に配置形成
することができる。
【0101】このように、表面保護層の最表面を粗面化
することで、帯電粉体の保護層との接触面積を小さくで
きるため、粉体の基板への吸着力を低く抑えることがで
き、電極上で粉体が堆積する等の問題がなくなり、搬
送、ホッピングの効率向上を図ることができる。
【0102】次に、駆動波形の1相当たりの電圧印加時
間及び電圧印加デューティーについて図14ないし図1
6を参照して説明する。電極に印加する電圧の極性と帯
電したトナー(粉体)の移動方向の関係については、例
えばトナーが負帯電で印加電圧が0(G)〜+電圧の場
合、+電圧が印加された電極から0Vが印加された電極
へ向かう電気力線の反対方向へ飛翔することになる。ま
た、トナーが正帯電の場合は、電気力線と同じ方向へ飛
翔することになる。
【0103】ここで、図14はB相(駆動波形Vb)が
印加される電極(B相電極)上のトナーに注目して印加
電圧パルスデューティーに対するトナーの振る舞いを説
明するものである。B相電極の電圧が+の間に吸着した
負帯電トナーTがあるとき、B相電極の電圧が0Vに切
り替わった時点で、+電圧の電極からB相電極に向かう
電気力線の方向へトナーTは飛翔を開始する。
【0104】このとき、印加電圧パルスの+電圧印加デ
ューティーを、各電極に対してn相(nは3以上の整
数)のパルス状電圧(駆動波形)を印加して進行波電界
を発生させる場合、1相あたりの電圧印加時間が{繰り
返し周期時間×(n−1)/n}未満となる電圧印加デ
ューティとすることによって、搬送、ホッピングの効率
を上げることができる。
【0105】すなわち、例えば、図15に示すように、
A,B,Cの3相の駆動波形を印加し、各相の電圧印加
時間taを繰り返し周期時間tfの2/3である約67
%に設定した場合、B相が0VになったときにA相が+
電圧、C相も+電圧となるので、図14に示すように並
んでいるA相電極、B相電極、C相電極を見ると、B相
電極を中心に対象な電界分布となる。
【0106】そのため、B相電極上の進行方向側半分に
あるトナーは、搬送、ホッピングの正規の方向に移動す
るが、後方半分にあるトナーは、全く反対方向に移動を
開始することになり、著しく効率が低下する。したがっ
て、3相の駆動波形を用いる場合には、各相の電圧印加
時間taを繰り返し周期時間tfの2/3である約67
%未満に設定することで、効率の低下を防止できる。4
相の駆動波形を用いる場合には、各相の電圧印加時間を
繰り返し周期時間の3/4である75%未満に設定する
ことで、同様に効率の低下を防止できる。
【0107】さらに、例えば、図16に示すようにA,
B,Cの3相の駆動波形を印加し、各相の電圧印加時間
taを繰り返し周期時間tfの1/3である約33%に
設定した場合、すなわち、{繰り返し周期時間/n}に
設定した場合、B相電極に注目すると、B相電極の印加
電圧が0Vになった時間においては、A相電極の印加電
圧は0V、C相電極の印加電圧は+電圧であり、粉体の
進行方向はA→Cであるから、B相電極上のトナーはA
相電極との間では反発され、C相電極との間では吸引さ
れる方向の電界を受けることになり、搬送、ホッピング
の効率が高くなる。
【0108】すなわち、注目電極に印加する電圧と進行
方向上流側隣接電極及び下流側隣接電極に印加する各電
圧との間には、上流側隣接電極が反発、下流側隣接電極
が吸引という時間を設定することによって、効率を向上
することができる。特に、駆動周波数が高い場合は、
{繰り返し周期時間/n}以上で{繰り返し周期時間×
(n−1)/n}未満の範囲に設定することにより、注目
電極上のトナーに対する初期速度が得られやすくなり、
効率を落とすことなく、搬送の繰り返しを上げられ、特
に高速搬送を行うことができる。
【0109】また、搬送、ホッピング動作を効率よく行
うためには、搬送基板上にある粉体(トナー)に対して
所定以上の初速度を与えることが重要であり、そのため
に搬送基板上のトナーに必要な電界強度を作用させる。
ここで、必要な強さとは、トナーの帯電電荷に応じた鏡
像力、ファンデルワールス力等の吸着力に打ち勝って飛
翔させるための電界である。
【0110】前述したように、トナーの搬送、ホッピン
グに作用する力を付与できる電界としては、前述したよ
うに(5E+5)V/m以上、吸着の問題がない好まし
い電界として(1E+6)V/m以上、さらに十分な力
を付与できるより好ましい電界としては(2E+6)V
/m以上である。そして、この電界によって速度を与え
られたトナーが、その電界の影響が及ばない距離まで移
動すれば、例えば、上述した注目するB相電極に対する
上流側隣接電極(A相電極)が0V、下流側隣接電極
(C相電極)が+電圧の関係が崩れても、搬送、ホッピ
ングの効率には余り影響がない。
【0111】例えば、100Vの電圧を印加する場合、
電極から50μm上方では殆ど電界の影響がなくなる。
また、電極表面から30μm上方では、電界強度は1/
5に低下する。したがって、加速されて飛翔するトナー
の平均速度が0.3〜1m/secである場合、電界強
度が1/5に低下する30μmの距離を移動するに要す
る時間は100〜30μsecとなる。
【0112】そこで、注目する相の電極に粉体を反発す
る電圧を印加する時間及び同時に上流側隣接電極に反発
する電圧を印加し下流隣接電極に吸引する電圧を印加す
る時間、上記図14に示した例では、注目するB相電極
に対して上流側隣接電極(A相電極)が0V、下流側隣
接電極(C相電極)が+電圧になる時間を30μsec
以上とする。これが+電圧印加パルスデューティーの狭
い方の条件となる。
【0113】次に、本発明に係る静電搬送装置の第2実
施形態について図17及び図18を参照して説明する。
なお、各図は同静電搬送装置の搬送基板部分の模式的拡
大平面説明図である。この実施形態は、搬送基板1をト
ナーの進行方向に間歇的又は連続的に微小振動させる振
動を発生する振動発生手段15を備え(図17の例)、
あるいは、搬送基板1をトナーの進行方向に間歇的又は
連続的に微小振動させる振動を発生する振動発生手段1
5及びトナーの進行方向と交差する方向に間歇的又は連
続的に微小振動させる振動を発生する振動発生手段16
を備えた(図18の例)ものである。
【0114】これらの振動発生手段15、16として
は、PZT、機械コイル等を用いることができる。
【0115】このように搬送基板1を振動発生手段15
によってトナーの進行方向(縦方向)に間歇的又は連続
的に微小振動させることで、搬送するトナーに進行波電
界による力と振動が加わる。搬送するトナーにはバラツ
キがあり、帯電量が大きいもの、小さいもの、また無帯
電のものがある。この帯電量が小さいものや無帯電のも
のは、静電搬送にマッチングせず、搬送され難いことか
ら、これが障害、障壁となり、部分的にトナーが搬送さ
れずに滞留することがある。
【0116】そこで、間歇振動や、連続振動を与えるこ
とで、トナーの拡散、分散が行われるので、搬送効率が
向上する。また振動発生手段16によってトナーの進行
方向と交差する方向(横方向)の間歇的又は連続的な微
小振動を加えることで、トナーの拡散、分散をより確実
に行うことができる。
【0117】ここで、縦方向の振動、横方向の振動は、
振幅が搬送するトナーの平均粒径の1/5〜2倍の範囲
内とすることが好ましい。振動振幅の大きさは、トナー
搬送の速度にも依存するが、トナーの平均粒径の2倍を
越えると、粒子搬送と搬送基板の進行波電界が整合せず
に搬送効率が低下する。また、振動周波数は駆動周波数
の1/5〜3倍の範囲内とすることが好ましい。ここで
も振動周波数が駆動周波数の3倍を越えると、粒子搬送
と搬送基板の進行波電界が整合せずに搬送効率が低下す
る。
【0118】次に、本発明に係る静電搬送装置を含む本
発明に係る現像装置を備えた本発明に係る画像形成装置
の第1実施形態について図19を参照して説明する。な
お、同図は同画像形成装置の全体概略構成図である。こ
の画像形成装置の全体の概略及び動作を説明すると、潜
像担持体である感光体ドラム101(例えば、有機感光
体:OPC)は同図で時計方向に回転駆動される。コン
タクトガラス102上に原稿を載置し、図示しないプリ
ントスタートスイッチを押すと、原稿照明光源103と
ミラー104とを含む走査光学系105と、ミラー10
6、107を含む走査光学系108とが移動して、原稿
画像の読み取りが行われる。
【0119】ここで、走査された原稿画像がレンズ10
9の後方に配置した画像読み取り素子110で画像信号
として読み込まれ、読み込まれた画像信号はデジタル化
され画像処理される。そして、この画像処理をした信号
でレーザーダイオード(LD)を駆動し、このレーザー
ダイオードからのレーザー光をポリゴンミラー113で
反射した後、ミラー114を介して感光体ドラム101
上に照射する。この感光体ドラム101は帯電装置11
5によって一様に帯電されており、レーザー光による書
き込みにより、感光体ドラム101の表面に静電潜像が
形成される。
【0120】そして、この感光体ドラム101表面の静
電潜像は、本発明に係る静電搬送装置を備えた本発明に
係る現像装置116によってトナーが付着されて可視像
化され、この可視像(トナー像)は、給紙部117A又
は117Bから給紙コロ118A又は118Bで給紙さ
れた転写紙(記録媒体)119に転写チャージャ120
のコロナ放電により転写される。この可視像が転写され
た転写紙119は、分離チャージャ121により感光体
ドラム101の表面より分離されて、搬送ベルト122
によって搬送され、定着ローラ対123の圧接部を通っ
て、可視像が定着され、機外の排紙トレイ124へと排
紙される。
【0121】一方、転写が終了した感光体ドラム101
の表面に残留しているトナーはクリーニング装置125
によって除去され、感光体ドラム101の表面に残留し
ている電荷は除電ランプ126によって消去される。
【0122】次に、この画像形成装置における本発明に
係る静電搬送装置を備えた本発明に係る現像装置116
について図20及び図21を参照して説明する。なお、
同図は同現像装置の概略構成図である。
【0123】この現像装置116は、トナーを収納する
トナーホッパ部131と、このトナーホッパ部131内
のトナーを攪拌するアジテータ132と、トナーホッパ
部131内のトナーを帯電させてトナーボックス部13
3に供給する帯電ローラ134及びこの帯電ローラ13
4の周面に接触させて配置したドクターブレード135
とを備えている。
【0124】また、トナーボックス部133内に供給さ
れたトナーを搬送するための本発明に係る静電搬送装置
の搬送基板でもあるトナー供給基板137と、このトナ
ー供給基板137から供給されるトナーを現像部側に向
かって搬送するためのトナー搬送部141T及びこのト
ナー搬送部141Tで搬送されるトナーを感光体ドラム
1の近傍でホッピングさせるための現像部を構成してい
るトナーホッピング部141Pを一体に連続的に形成し
た搬送基板141を含む本発明に係る静電搬送装置13
6と、現像に供されなかったトナーを回収するトナー回
収部材138とを備えている。
【0125】さらに、搬送基板141の複数の電極に対
して駆動波形を印加する駆動回路142を備えている。
また、搬送基板141のトナーホッピング部141Pと
感光体ドラム1との間に現像バイアス電圧であるDCバ
イアス(100V〜200V)を印加するための電極1
45及びDC電源144を備える構成も可能である。
【0126】ここで、搬送基板141のトナー搬送部1
41Tはトナーを現像部であるトナーホッピング部14
1P側に向かって搬送する部分であって、粉体を潜像担
持体側に向かって静電力で搬送するための静電搬送装置
を構成し、トナーホッピング部141Pはトナーを感光
体ドラム1近傍で静電力でホッピングさせる部分であっ
て、現像部を構成するものであって、粉体を潜像担持体
近傍で静電力でホッピングさせるための静電搬送装置を
構成している。
【0127】なお、前述したように搬送基板141上の
トナーはトナー搬送部141Tにおいてもトナーホッピ
ング部141Pにおいても搬送及びホッピングが行われ
ている。すなわち、「トナー搬送部」はトナーを現像部
に搬送する目的を有する部分であるという意味で、また
「トナーホッピング部」はトナーをホッピングする目的
を有する部分であるという意味で使用しており、トナー
搬送部ではホッピングが行われない、トナーホッピング
部ではトナー搬送が行われないという意味ではない。
【0128】この搬送基板141は、前述した本発明に
係る静電搬送装置で説明したように、支持基板11上に
進行波電界を発生させるための複数の電極12を設け、
電極12の表面を表面保護層13で被覆したものであ
る。なお、電極12のトナー進行方向における幅(電極
幅)、電極間隔、厚みなどの各構成要素、表面保護層1
3の厚み、材料などの構成要素も前述したとおりであ
る。
【0129】また、トナー供給基板137もポリイミド
フィルムなどのフレキシブル基板161をベースとなる
基材とし、このフレキシブル基板161に複数の電極1
62を設けたものであり、トナーを感光体ドラム1側に
向かって搬送するためのものであり、電極162にn相
の駆動波形を印加する図示しない駆動回路(第1駆動回
路142を共用しても良い。)とともに本発明に係る静
電搬送装置を構成している。
【0130】駆動回路(駆動電源)142は、図21に
示すように、搬送基板141のトナー搬送を行うトナー
搬送部141Tの各電極12に対して、3本の電極1
2、12、12を1セットとして、各電極12にn相
(ここではn=3としているが、n=4、6などでもよ
い。)のパルス状駆動電圧(駆動波形)Va、Vb、V
cをそれぞれ印加する。
【0131】このように構成したこの画像形成装置にお
ける現像動作について説明すると、トナーボックス部3
3内の帯電したトナーは、トナー供給基板137によっ
て静電力で搬送されて搬送基板141のトナー搬送部1
41Tに至り、このトナー搬送部141Tで更に静電力
で感光体ドラム1側に向かって搬送されてトナーホッピ
ング部141Pに送られる。
【0132】そして、このトナーホッピング部141P
においては、図22に示すようにトナーTがホッピング
している。このように感光体ドラム101の近傍でトナ
ーがホッピングしていることにより、感光体ドラム10
1の潜像部だけにトナーを付着させるためには、次のよ
うな電界を発生させればよい。すなわち、トナーホッピ
ング部141Pの電極12に印加するパルス状駆動電圧
の平均値と感光体ドラム101に形成された潜像部電圧
による電界は、トナーを感光体ドラム101側に吸引す
る関係、またトナーホッポング141Pの電極12に印
加するパルス状駆動電圧の平均値と感光体ドラム101
に形成された非潜像部電圧による電界は、トナーを感光
体ドラム101側から反発する方向関係に設定する。
【0133】このとき、既にホッピングしているトナー
は搬送基板141との間で吸着力が生じていないため、
容易に潜像担持体(感光体ドラム1)側に移送すること
ができ、高い画像品質が得られる現像を低電圧で行うこ
とができる。
【0134】すなわち、従来の所謂ジャンピング現像方
式にあっては、現像ローラから帯電トナーを剥離させて
感光体に移送させるには、トナーの現像ローラに対する
付着力以上の印加電圧が必要であり、DC600〜90
0Vのバイアス電圧をかけなければならない。これに対
して、本発明によれば、トナーの付着力は通常50〜2
00nNであるが、搬送基板141上でホッピングして
いるために搬送基板141に対する付着力が略零になる
ので、トナーを搬送基板141から剥離する力が不要に
なり、低電圧で十分にトナーを感光体側に移送すること
が可能になるのである。
【0135】そして、トナーホッピング部141Pに送
り込まれたが使用されないトナーは、前述したようにト
ナーホッピング部141Pにおいてもホッピングととも
に搬送が行われているので、トナー回収部材38に排出
されて回収される。
【0136】ここで、より詳細に説明すると、搬送基板
141のトナーホッピング部141Pの電極12の幅
L、電極間隔Rなどの電極配置構成を前述した静電搬送
装置の実施形態で説明した範囲とすることで、電極12
の上方にホッピング動作として作用する垂直方向成分の
電気力線が発生する電極配置構成となり、トナーのホッ
ピングをより効率的に行うことができ、現像効率が向上
する。
【0137】同様に、搬送基板141のトナーホッピン
グ部141Pの表面保護層13についても前述した静電
搬送装置の実施形態で説明した範囲とする。すなわち、
電極12の中心付近表面でのトナー径相当の高さ位置に
おける垂直方向の電界強度については、ホッピングに作
用する力を付与できる垂直方向電界として(5E+5)
V/m以上、吸着の問題がない好ましい電界として(1
E+6)V/m以上、さらに十分な力を付与できるより
好ましい電界としては(2E+6)V/m以上の範囲で
ある。
【0138】この場合、電極表面中央付近のホッピング
に作用する電界強度については、表面保護層の厚さが厚
くなると空気より誘電率が高い保護層中での隣接する電
極方向の電界が増加するため、垂直方向成分が低下して
くるので、効率の低下において実用可能な範囲としては
10μm以下、さらに垂直方向成分の電界の減衰が問題
にならない厚さとしては、5μm以下である。これによ
って、ホッピングに作用する力を付与でき、トナーの吸
着の問題がない好ましい電界としての(1E+6)V/
m以上の電界強度を得ることができる。
【0139】また、感光体ドラム101の帯電電位との
関係については、トナーが負帯電トナーの場合、潜像担
持体である感光体ドラム101の表面の帯電電位を−3
00V以下、正帯電トナーの場合、潜像担持体である感
光体ドラム101の表面の帯電電位を+300V以下に
する。すなわち、潜像担持体の表面の帯電電位は|30
0|V以下とする。
【0140】これによって、電極をファインピッチ化し
た場合に、電極12、12間に印加する電圧が150〜
100V以下の低電圧であっても発生する電界が非常に
大きい値となり、電極12表面に付着しているトナーを
容易に剥離し、飛翔、ホッピングさせることが可能にな
る。また、OPC等の感光体を帯電する時に発生するオ
ゾン、NOxが非常に少なく、又は皆無にすることがで
きて、環境問題、感光体の耐久性に非常に有利となる。
【0141】したがって、従来方式の現像ローラ表面、
またはキャリア表面に付着しているトナーを剥離するた
めに現像ローラと感光体の間に印加していた500V〜
数KVの高電圧バイアスを必要とすることがなく、感光
体の帯電電位を非常に低い値として、潜像を形成して現
像することが可能になる。
【0142】例えば、OPC感光体を使用し、その表面
のCTL(Charge Transport Layer)の厚さが15μm、
その比誘電率εが3、帯電したトナーの電荷密度が(−
3E−4C/mの場合、OPC表面電位は約−170
Vとなるが、この場合、搬送基板の電極への印加電圧と
して、0〜−100V、デューティー50%のパルス状
駆動電圧を印加すると、平均で−50Vとなり、トナー
が負帯電であれば搬送基板の電極とOPC感光体との間
の電界は前述した関係になる。
【0143】このとき、搬送基板とOPC感光体とのギ
ャップ(間隔)が0.2〜0.3mmであれば十分に現
像が可能となる。トナーのQ/M、搬送基板の電極への
印加電圧、印刷速度すなわち感光体の回転速度によって
も異なるが、負帯電トナーの場合、少なくとも感光体を
帯電する電位は−300V以下、または現像効率を優先
した構成の場合は−100V以下でも十分に現像を行う
ことができる。なお、正帯電の場合の帯電電位は+電位
となる。
【0144】次に、潜像担持体である感光体ドラム10
1と搬送基板141との間隔について説明する。トナー
の搬送面と潜像担持体との間隔をトナーホッピング飛翔
高さの2〜10倍の範囲内に設定することで、潜像担持
体に潜像電界がある場合、飛翔高さが高い領域のトナー
が潜像担持体までさらに飛翔して現像に寄与する。これ
に対して、飛翔高さが低い領域のトナーは潜像担持体ま
で飛翔することができず、現像に寄与しない。
【0145】すなわち、前述した図10には印加電圧値
とトナーのホッピング高さの特性の一例を示している。
印加電圧を例えば100V一定とし、トナーのQ/Mを
−10、−20、−30μC/gとした場合、垂直方向
の速度はMax0.65、1、1.25m/secと変化
し、Q/Mが大きい程飛翔高さ(ホッピング高さも)1
00、125、150μmと高い値になるように変化す
る。
【0146】したがって、あるQ/Mの分布を持ったト
ナーがトナーホッピング部に搬送されてホッピングする
とき、Q/Mが小さいトナー、例えば10〜5μC/g
以下のトナーは飛翔高さが小さいために現像に寄与する
ことができず、所定値以上のQ/Mのトナーによる現像
が行われることになる。
【0147】これによって、トナーの潜像への付着が確
実に実現でき、また付着後のトナーの飛び散り、移動等
の発生がなくなり、高画質の現像が可能となる。さら
に、従来の現像方式では問題とされていた、弱帯電、小
レベル逆極性帯電トナーによる地汚れ等の問題も回避で
きる。つまり、本発明に係る静電搬送装置を現像装置に
用いてホッピングを行わせることで、現像に寄与するト
ナーについてのQ/Mの選択性を利用することが可能と
なり、低電圧で高画質な現像を行うことができる現像ユ
ニット(現像装置)を有する画像形成装置が得られる。
【0148】以上に対し、トナーの搬送面と潜像担持体
との間隔をトナーホッピング飛翔高さの1/2〜2倍の
範囲内に設定することもできる。
【0149】この場合には、ホッピングしたトナーの多
くは潜像担持体の潜像電界による力に関係なく、所要の
速度を持って潜像担持体表面に衝突することになる。こ
の結果、非潜像部に付着した不要なトナーは吸着力が弱
く、また潜像部に多重に付着したトナーのうちの表面層
のトナーも吸着力が弱いために、潜像担持体側に所要の
速度で衝突するトナーによって結果的には剥離、除去さ
れることになり、より大きなスカベンジャー効果を得る
ことができて、より鮮鋭(シャープ)性の大きい画像を
得ることができるようになる。また、より多くのトナー
を感光体表面に移送できることから高濃度の画像でも高
速で現像することができる。
【0150】次に、駆動回路142から搬送基板141
の電極12に印加する駆動波形の駆動周波数について図
23も参照して説明する。図23は駆動周波数に対する
搬送速度の関係を測定した結果を示している。なお、同
図の縦軸は、搬送速度であるが、動作としては垂直方向
のホッピング動作を含んでいる。
【0151】同図から分かるように、駆動周波数の上昇
とともに搬送速度が上がっている。これは電極近傍にあ
るトナーが電界方向の切り替えでホッピングされる回数
が増加することよる。
【0152】この実測結果からみて、駆動波形の駆動周
波数を1〜15KHzの範囲にすることで、正常に、搬
送及びホッピングの動作が行われる。したがって、印刷
速度や画像濃度に応じて駆動波形の駆動周波数を設定す
ることによって高画質な画像を形成することができる。
【0153】すなわち、画像濃度が一定とした場合には
印刷速度を高くするほど現像に消費されるトナー量が増
加し、印刷速度を一定とした場合には画像濃度が高くな
るほど消費されるトナー量が増加することになる。消費
されるトナー量が増加する場合には、より多くのトナー
をトナーホンッピング部(現像部)に供給する必要があ
る。そこで、印刷速度や画像濃度に応じた駆動波形の駆
動周波数を設定することによって、現像部に供給するト
ナー量が不足することを防止できて、高画質な画像を得
られるようになる。
【0154】次に、本発明に係る現像装置を含む本発明
に係る画像形成装置の第2実施形態について図24を参
照して説明する。この実施形態は、搬送基板141のト
ナー搬送部141Tに設ける電極12の電極幅L1、電
極間隔R1と、トナーホッピング部141Pに設ける電
極12の電極幅L2、電極間隔R2とを異ならせたもの
である。
【0155】すなわち、前述したように、ホッピングに
作用する電界は、電極幅L、電極間隔Rとも狭い方が強
くなる。特に、吸着の問題が無く、必要な速度が得られ
る電界としては(1E+6)V/m以上、さらに十分な
力を付与できる好ましい電界としては(2E+6)V/
m以上の範囲である。
【0156】そこで、トナーホッピング部141Pの電
極12の幅L2をトナー搬送部141Tの電極12の幅
L1よりも狭く(L2<L1)することで、現像に適す
るトナーのホッピングがより効率的に得られる。例え
ば、トナーホッピング部141Pの電極12の幅L2は
50μm以下、好ましくは30μm以下とする。
【0157】同様に、トナーホッピング部141Pの電
極間隔R2をトナー搬送部141Tの電極間隔R1より
も狭く(R2<R1)することで、現像に適するトナー
のホッピングがより効率的に得られる。例えば、トナー
ホッピング部141Pの電極間隔R2は50μm以下、
好ましくは30μm以下とする。
【0158】これにより、より確実で濃度の高いホッピ
ング動作が得られ、高画質な現像を行うことができる。
【0159】次に、本発明に係る現像装置を含む本発明
に係る画像形成装置の第3実施形態について図25を参
照して説明する。この実施形態においては、搬送基板1
41の複数の電極12の内、トナー搬送部141Tの電
極12にn相の駆動波形を印加する第1駆動回路151
と、トナーホッピング部141Pの電極12にn相の駆
動波形を印加する第2駆動回路152とを備えている。
【0160】そして、第1駆動回路151からは搬送基
板141のトナー搬送部141Tの各電極12、12、
12…に対しては1KHz〜10KHzの第1駆動周波
数f1のパルス状駆動電圧(駆動波形)Va1、Vb
1、Vc1をそれぞれ印加する。また、第2駆動回路1
52からは搬送基板141のトナーホッピング部(現像
部)141Pの各電極12、12、13…に対しては8
KHz〜15KHzの第2駆動周波数f2のパルス状駆
動電圧(駆動波形)Va2、Vb2、Vc2をそれぞれ
印加する。
【0161】前述したように駆動波形の駆動周波数が高
くなるほど搬送速度(ホッピング動作を含む)が高くな
る。トナー搬送部141Tの面積にもよるが、トナーホ
ッピング部141Pで消費されるトナー量を超える多量
のトナーを現像部に供給しつづけると、現像部でトナー
が滞留するおそれがある。これに対して、トナーホッピ
ング部141Pでは現像に供されなかった不要なトナー
を速やかにトナー回収部材側に移動させる必要がある。
【0162】そこで、トナー搬送部141Tに対する駆
動波形の駆動周波数を相対的に低くして必要以上にトナ
ーが現像部に供給されないようにし、トナーホッピング
部141Pでは相対的に駆動周波数を高くしてホッピン
グ速度を高くするとともに現像に供されなかった不要な
トナーを速やかに排出できるようしている。
【0163】このように現像部に送り込むトナー量と現
像部で消費されるトナー量に応じた搬送、ホッピング及
び効率的なホッピングを行うことができるようになり、
より安定した画像品質の現像を行うことができる。
【0164】次に、本発明に係る現像装置を含む本発明
に係る画像形成装置の第4実施形態について図26を参
照して説明する。この実施形態においても、搬送基板1
41の複数の電極12の内、トナー搬送部141Tの電
極12にn相の駆動波形を印加する第3駆動回路153
と、トナーホッピング部141Pの電極12にn相の駆
動波形を印加する第4駆動回路154とを備えている。
【0165】そして、第3駆動回路153からは搬送基
板141のトナー搬送部141Tの各電極12、12、
12…に対しては電圧印加デユーティーが相対的に大き
い3相のパルス状駆動電圧(駆動波形)Va3、Vb
3、Vc3をそれぞれ印加する。また、第4駆動回路1
54からは搬送基板141のトナーホッピング部(現像
部)141Pの各電極12、12、13…に対して相対
的に電圧印加デユーティーが小さい3相のパルス状駆動
電圧(駆動波形)を印加する。すなわち、例えば第4駆
動回路144からは図16に示した電圧印加デユーティ
ーが33%の駆動波形を出力し、第3駆動回路143か
らは電圧印加デユーティーが約67%未満の駆動波形を
出力する。
【0166】つまり、前述したようにn相の駆動波形の
電圧印加デユーティーが小さくなるほど注目電極と両隣
接電極との間で反発力、吸引力が作用する度合いが大き
くなり、搬送速度が大きくなる。
【0167】したがって、前記第3実施形態と同様に、
現像部に送り込むトナー量と現像部で消費されるトナー
量に応じた搬送、及びホッピングを行うことができるよ
うになり、より安定した画像品質の現像を行うことがで
きる。
【0168】次に、本発明に係る現像装置を含む本発明
に係る画像形成装置の第5実施形態について図27を参
照して説明する。この実施形態においては、搬送基板1
41の複数の電極12に対してn相の駆動波形を印加す
る第5駆動回路155を備え、この第5駆動回路155
からは図28に示すように少なくとも1つの相の極性が
他の相の極性と異なる駆動波形を出力する。
【0169】このように、3相の駆動波形の極性が異な
る(正負極性及び零電位)場合には、隣接電極間での電
位差が高くなるので、確実にホッピングを行わせること
ができる。
【0170】次に、本発明に係る現像装置を含む本発明
に係る画像形成装置の第6実施形態について図29を参
照して説明する。この実施形態では、感光体ドラム1の
潜像を現像部を構成する現像ローラ251を用いて現像
するものであり、この現像ローラ251に対して前述し
た各静電搬送装置で説明した搬送基板と同様な構成のト
ナー供給基板252を用いてトナーを静電力で搬送して
供給するようにした現像装置250を備えている。
【0171】このようにトナー供給基板252を用いて
現像ローラ251にトナーを供給することによって現像
ローラ251に対するトナー供給系の構成が簡単にな
り、現像ローラを現像部に用いた場合でも現像装置、画
像形成装置の小型化を図ることができる。
【0172】なお、上記本発明の実施形態においては、
本発明に係る静電搬送装置を現像装置、画像形成装置に
適用した例で説明しているが、例えばトナーのホッピン
グの大きさはトナーのQ/m(電荷と質量)にも依存す
るので、所定範囲のQ/mのトナーのみを選別するトナ
ー分級装置にも適用することができるとともに、トナー
以外の粉体の分級(選別)などの分級装置にも適用する
ことができる。また、画像形成装置の感光体としては、
感光体ドラムを用いているが、ベルト状感光体を用いる
ものであってもよいし、また、直接転写紙に転写するも
のではなく、一旦中間転写部材に転写する構成のもので
もよい。
【0173】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る本発
明に係る静電搬送装置によれば、粉体を静電力で搬送及
びホッピングさせるための電界を発生させる複数の電極
の電極幅及び電極間隔を所定範囲に設定したので、粉体
の滞留が防止されて、安定して効率的に粉体を移動させ
ることができる。
【0174】ここで、搬送基板には電極を覆う所定厚さ
の無機又は有機の表面保護層を有することで、垂直方向
成分の電界を強くすることができ、ホッピングの効率を
向上できる。
【0175】また、搬送基板は、ベースとなる基材上
に、エッチング工法、デポジション工法、又はエッチン
グ工法とデポジション工法の組み合わせで設けた薄層の
電極及び薄層の保護膜が順次積層形成されていること
で、サイズが大きな幅寸法で、ファインピツチの薄層電
極を歩留まり良く製造することができ、しかも低電圧で
搬送、ホッピングさせるのに十分な静電力を得ることが
できて安定して効率的に粉体を移動できる。
【0176】また、電極の厚さが3μmを越えないこと
で、表面保護層を設ける場合でも搬送基板表面の平坦化
処理を施さなくともよくなる。
【0177】さらに、搬送基板のベースとなる基材はフ
レキシブルに変形可能な材料で形成されていることで、
搬送基板を使用するときの自由度が向上する。
【0178】また、搬送基板に設ける表面保護層の少な
くとも最外層の材料は摩擦帯電系列上で粉体の帯電制御
剤として用いられる材料の近傍に位置する材料又は粉体
の帯電極性と反対側の端側に位置する材料で形成される
ことで、粉体の帯電極性及び電荷量の変動を抑えること
ができて搬送、ホッピングの効率低下を防止できる。
【0179】さらに、搬送基板に設ける表面保護層の最
表面は粗面化されていることで、粉体との接触面積が小
さくなり、粉体の滞留をより効果的に防止できて、搬
送、ホッピングの効率が向上する。
【0180】また、n相(nは3以上の整数)以上のパ
ルス状駆動波形を印加し、1相当たりの電圧印加時間は
{繰り返し周期時間×(n−1)/N}未満とすること
で、搬送、ホッピングの効率が向上する。さらに、n相
(nは3以上の整数)以上のパルス状駆動波形を印加
し、注目する相の電極に粉体を反発する電圧を印加する
時間及び同時に上流側隣接電極に反発する電圧を印加し
下流隣接電極に吸引する電圧を印加する時間は30μs
ec以上とすることで、搬送、ホッピングの効率が向上
する。
【0181】さらにまた、搬送基板を間歇的又は連続的
に振動させる手段を備えていることで、帯電量の低い粉
体の滞留を防止できて、安定した効率的な搬送、ホッピ
ングを行うことができる。
【0182】本発明に係る画像形成装置によれば、粉体
を静電力で現像部に向かって搬送するための搬送基板を
有する本発明に係る静電搬送装置を備えたので、現像部
への効率的なトナー供給を行うことができ、装置全体の
小型化を図れる。また、本発明に係る画像形成装置によ
れば、潜像担持体の近傍で粉体を静電力でホッピングさ
せるための搬送基板を有する本発明に係る静電搬送装置
を備えたので、低電圧駆動で画像品質が高い画像形成を
行うことができる。さらに、本発明に係る画像形成装置
は、両者の静電搬送装置を備えたので、装置の小型化、
画像品質の向上を図れる。
【0183】ここで、粉体を静電力で現像部に向かって
搬送するための搬送基板と潜像担持体の近傍で粉体を静
電力でホッピングさせるための搬送基板の両者を備える
場合には2つの搬送基板は一体又は別体で連続的に形成
されていることで、構成が簡単になる。
【0184】また、潜像担持体の近傍で粉体を静電力で
ホッピングさせるための搬送基板の電極の粉体進行方向
における幅及び/又は電極間隔は粉体を静電力で現像部
に向かって搬送するための搬送基板の電極の粉体進行方
向における幅及び/又は電極間隔よりも狭いことで、粉
体の供給量と消費量のバランスをとることができ、より
安定した現像を行うことができる。
【0185】各本発明に係る画像形成装置において、粉
体を静電力でホッピングさせるための搬送基板は電極の
上方にホッピング動作として作用する垂直方向成分の電
気力線が発生する複数の電極が配置されていることで、
現像効率が向上する。
【0186】また、粉体を静電力でホッピングさせるた
めの搬送基板面の電極中心付近表面で、粉体径相当の高
さ位置における垂直方向の電界強度が1×10V/m
以上であることで、現像効率が向上する。
【0187】さらに、潜像担持体表面の帯電電位が|3
00|V以下であることで、低電位帯電での現像が可能
になり、帯電時のオゾンの発生が減少し、また、潜像担
持体の耐久性が向上する。
【0188】さらにまた、潜像担持体と粉体を静電力で
ホッピングさせるための搬送基板の表面との間隔が粉体
のホッピング飛翔高さの2〜10倍の範囲内であること
で、低電圧で高画質画像を得ることができる。或いは、
潜像担持体と粉体を静電力でホッピングさせるための搬
送基板の表面との間隔が粉体のホッピング飛翔高さの1
/2〜2倍の範囲内であることで、スカベンジャー効果
を大きくでき、また、高濃度画像を高速で現像できる。
【0189】また、粉体を静電力でホッピングさせるた
めの搬送基板の電極に対して各相の駆動周波数が1KH
z〜15KHzである駆動波形を印加することで、搬
送、ホッピング効率が向上して、現像効率が向上する。
さらに、粉体を静電力でホッピングさせるための搬送基
板の電極に対して少なくとも1相は他の相と極性の異な
る駆動波形を印加することで、搬送、ホッピング効率が
向上して、現像効率が向上する。
【0190】さらに、粉体を搬送するための搬送基板の
電極に対して印加する駆動波形と粉体をホッピングさせ
るための搬送基板の電極に対して印加する駆動波形とは
周波数又は電圧印加デユーティが異なることで、粉体の
供給量と消費量のバランスをとることができ、より安定
した現像を行うことができる。
【0191】本発明に係る現像装置によれば、粉体を静
電力で現像部に向かって搬送するための搬送基板を有す
る本発明に係る静電搬送装置を備えたので、現像部への
効率的なトナー供給を行うことができ、現像装置の小型
化を図れる。また、本発明に係る現像装置によれば、潜
像担持体の近傍で粉体を静電力でホッピングさせるため
の搬送基板を有する本発明に係る静電搬送装置を備えた
ので、低電圧駆動で画像品質が高い現像を行うことがで
きる。さらに、本発明に係る画像形成装置によれば、両
者の静電搬送装置を備えたので、装置の小型化、画像品
質の向上を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る静電搬送装置の第1実施形態を説
明する構成図
【図2】装置の搬送基板の平面説明図
【図3】駆動波形の一例を説明する説明図
【図4】粉体の搬送、ホッピングの説明に供する説明図
【図5】電極幅及び電極間隔の説明に供する説明図
【図6】電極幅と0V電極端の電界(X方向)の関係の
一例を説明する説明図
【図7】電極幅と0V電極端の電界(Y方向)の関係の
一例を説明する説明図
【図8】駆動波形の波形形状の説明に供する説明図
【図9】駆動波形の波形形状と水平移動距離の関係の説
明に供する説明図
【図10】駆動波形の電圧値とY方向速度及びホッピン
グ高さの関係の一例を説明する説明図
【図11】表面保護層の膜厚と電界強度の関係の一例を
説明する説明図
【図12】表面保護層の膜厚と電界強度の関係の説明に
供する説明図
【図13】表面保護膜の粗面化処理の説明に供する説明
【図14】駆動波形の電圧印加時間及び電圧印加デュー
ティーの説明に供する説明図
【図15】電圧印加デューティーが約67%の駆動波形
の一例を示す説明図
【図16】電圧印加デューティーが約33%の駆動波形
の一例を示す説明図
【図17】本発明に係る静電搬送装置の第2実施形態の
一例の説明に供する平面説明図
【図18】同実施形態の他の例の説明に供する平面説明
【図19】本発明に係る画像形成装置の第1実施形態を
示す全体概略構成図
【図20】同画像形成装置の現像装置部分の説明図
【図21】同現像装置の要部を説明する説明図
【図22】同現像装置の現像動作の説明に供する説明図
【図23】駆動波形の駆動周波数とトナー搬送速度の関
係の一例を説明する説明図
【図24】本発明に係る画像形成装置の第2実施形態に
おける搬送基板を示す説明図
【図25】本発明に係る画像形成装置の第3実施形態の
要部を示す説明図
【図26】本発明に係る画像形成装置の第4実施形態の
要部を示す説明図
【図27】本発明に係る画像形成装置の第5実施形態の
要部を示す説明図
【図28】同装置の第5駆動回路から出力する駆動波形
の説明に供する説明図
【図29】本発明に係る画像形成装置の第6実施形態の
要部を示す説明図
【符号の説明】
1…搬送基板、2…駆動回路、11…支持基板、12…
電極、13…表面保護層、101…感光体ドラム(潜像
担持体)、105、108…走査光学系、113…ポリ
ゴンミラー、115…帯電装置、116…現像装置、1
36…静電搬送装置、141…搬送基板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酒井 捷夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 近藤 信昭 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 竹本 武 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H077 AC13 AD04 AD11 AD35 AE05 BA01

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉体を静電力で移動させる静電搬送装置
    において、前記粉体を静電力で搬送、ホッピングさせる
    ための電界を発生させる複数の電極を有する搬送基板を
    備え、前記電極の前記粉体進行方向における幅が前記粉
    体の平均粒径の1倍以上20倍以下で、かつ、前記電極
    の前記粉体進行方向の間隔が前記粉体の平均粒径の1倍
    以上20倍以下であり、各電極にはn相(nは3以上の
    整数)以上の駆動波形が印加されることを特徴とする静
    電搬送装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の静電搬送装置におい
    て、前記搬送基板には前記電極を覆う無機又は有機の表
    面保護層を有し、この表面保護層の厚さが10μmを越
    えないことを特徴とする静電搬送装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の静電搬送装置に
    おいて、前記搬送基板は、ベースとなる基材上に、エッ
    チング工法、デポジション工法、又はエッチング工法と
    デポジション工法の組み合わせで設けた薄層電極及び薄
    層表面保護層が順次積層形成されていることを特徴とす
    る静電搬送装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の静電搬送装置におい
    て、前記薄層電極は蒸着法又は電着法で形成された後エ
    ッチングでパタンニングされたものであり、前記保護膜
    はスパッタ、コーティング、又はスプレー塗布によって
    形成されたものであることを特徴とする静電搬送装置。
  5. 【請求項5】 請求項2ないし4のいずれかに記載の静
    電搬送装置において、前記電極の厚さが3μmを越えな
    いことを特徴とする静電搬送装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の静
    電搬送装置において、前記搬送基板のベースとなる基材
    はフレキシブルに変形可能な材料で形成されていること
    を特徴とする静電搬送装置。
  7. 【請求項7】 請求項2ないし6のいずれかに記載の静
    電搬送装置において、前記表面保護層は単一層又は複数
    層からなり、少なくとも最外層の材料は摩擦帯電系列上
    で粉体の帯電制御剤として用いられる材料の近傍に位置
    する材料又は正端側に位置する材料で形成され、帯電極
    性が負の粉体を移動させることを特徴とする静電搬送装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項2ないし6のいずれかに記載の静
    電搬送装置において、前記表面保護層は単一層又は複数
    層からなり、少なくとも最外層の材料は摩擦帯電系列上
    で粉体の帯電制御剤として用いられる材料の近傍に位置
    する材料又は負端側に位置する材料で形成され、帯電極
    性が正の粉体を移動させることを特徴とする静電搬送装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項2ないし8のいずれかに記載の静
    電搬送装置において、前記表面保護層の最表面が粗面化
    されていることを特徴とする静電搬送装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれかに記載の
    静電搬送装置において、n相(nは3以上の整数)以上
    のパルス状駆動波形を印加し、1相当たりの電圧印加時
    間は{繰り返し周期時間×(n−1)/n}未満である
    ことを特徴とする静電搬送装置。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし10のいずれかに記載
    の静電搬送装置において、n相(nは3以上の整数)以
    上のパルス状駆動波形を印加し、注目する相の電極に粉
    体を反発する電圧を印加する時間及び同時に上流側隣接
    電極に反発する電圧を印加し下流隣接電極に吸引する電
    圧を印加する時間が30μsec以上であることを特徴
    とする静電搬送装置。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし11のいずれかに記載
    の静電搬送装置において、前記搬送基板を間歇的又は連
    続的に振動させる手段を備えていることを特徴とする静
    電搬送装置。
  13. 【請求項13】 潜像担持体上に粉体を付着させて潜像
    担持体上の潜像を現像して画像を形成する画像形成装置
    において、前記粉体を静電力で現像部側に向って搬送す
    るための搬送基板を有する前記請求項1ないし12のい
    ずれかに記載の静電搬送装置を備えていることを特徴と
    する画像形成装置。
  14. 【請求項14】 潜像担持体上に粉体を付着させて潜像
    担持体上の潜像を現像して画像を形成する画像形成装置
    において、前記潜像担持体の近傍で前記粉体を静電力で
    ホッピングさせるための搬送基板を有する前記請求項1
    ないし12のいずれかに記載の静電搬送装置を備えてい
    ることを特徴とする画像形成装置。
  15. 【請求項15】 潜像担持体上に粉体を付着させて潜像
    担持体上の潜像を現像して画像を形成する画像形成装置
    において、前記粉体を静電力で現像部側に向かって搬送
    するための搬送基板を有する前記請求項1ないし12の
    いずれかに記載の静電搬送装置と、前記搬送される粉体
    を前記潜像担持体の近傍で静電力でホッピングさせるた
    めの搬送基板を有する前記請求項1ないし12のいずれ
    かに記載の静電搬送装置とを備えていることを特徴とす
    る画像形成装置。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の画像形成装置にお
    いて、前記粉体を静電力で前記現像部側に向かって搬送
    するための搬送基板と前記潜像担持体の近傍で前記粉体
    を静電力でホッピングさせるための搬送基板とは一体又
    は別体で連続的に形成されていることを特徴とする画像
    形成装置。
  17. 【請求項17】 請求項15又は16に記載の画像形成
    装置において、前記潜像担持体の近傍で前記粉体を静電
    力でホッピングさせるための搬送基板の電極の粉体進行
    方向における幅及び/又は電極間隔は前記粉体を静電力
    で前記現像部に向かって搬送するための搬送基板の電極
    の粉体進行方向における幅及び/又は電極間隔よりも狭
    いことを特徴とする画像形成装置。
  18. 【請求項18】 請求項14ないし17のいずれかに記
    載の画像形成装置において、前記粉体を静電力でホッピ
    ングさせるための搬送基板は電極の上方にホッピング動
    作として作用する垂直方向成分の電気力線が発生する複
    数の電極が配置されていることを特徴とする画像形成装
    置。
  19. 【請求項19】 請求項14ないし17のいずれかに記
    載の画像形成装置において、前記粉体を静電力でホッピ
    ングさせるための搬送基板面の電極中心付近表面で、粉
    体の平均粒径相当の高さ位置における垂直方向の電界強
    度が1×10 V/m以上であることを特徴とする画像
    形成装置。
  20. 【請求項20】 請求項13ないし19のいずれかに記
    載の画像形成装置において、前記潜像担持体表面の帯電
    電位が|300|V以下であることを特徴とする画像形
    成装置。
  21. 【請求項21】 請求項14ないし20のいずれかに記
    載の画像形成装置において、前記潜像担持体と前記粉体
    を静電力でホッピングさせるための搬送基板の表面との
    間隔が前記粉体のホッピング高さの2〜10倍の範囲内
    であることを特徴とする画像形成装置。
  22. 【請求項22】 請求項14ないし20のいずれかに記
    載の画像形成装置において、前記潜像担持体と前記粉体
    を静電力でホッピングさせるための搬送基板の表面との
    間隔が前記粉体のホッピング高さの1/2〜2倍の範囲
    内であることを特徴とする画像形成装置。
  23. 【請求項23】 請求項14ないし22のいずれかに記
    載の画像形成装置において、前記粉体を静電力でホッピ
    ングさせるための搬送基板の電極に対して各相の駆動周
    波数が1KHz〜15KHzである駆動波形を印加する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  24. 【請求項24】 請求項14ないし23のいずれかに記
    載の画像形成装置において、前記粉体を静電力でホッピ
    ングさせるための搬送基板の電極に対して少なくとも1
    相は他の相と極性の異なる駆動波形を印加することを特
    徴とする画像形成装置。
  25. 【請求項25】 請求項14ないし24のいずれかに記
    載の画像形成装置において、前記粉体を静電力で搬送す
    るための搬送基板の電極に対して印加する駆動波形と前
    記粉体を静電力でホッピングさせるための搬送基板の電
    極に対して印加する駆動波形とは駆動周波数及び又は電
    圧印加ディーティーが異なることを特徴とする画像形成
    装置。
  26. 【請求項26】 潜像担持体上に粉体を付着させて潜像
    担持体上の潜像を現像するための現像装置において、前
    記粉体を静電力で搬送するための搬送基板を有する前記
    請求項1ないし12のいずれかに記載の静電搬送装置を
    備えていることを特徴とする現像装置。
  27. 【請求項27】 潜像担持体上に粉体を付着させて潜像
    担持体上の潜像を現像するための現像装置において、前
    記粉体を静電力でホッピングさせるための搬送基板を有
    する前記請求項1ないし12のいずれかに記載の静電搬
    送装置を備えていることを特徴とする現像装置。
  28. 【請求項28】 潜像担持体上に粉体を付着させて潜像
    担持体上の潜像を現像するための現像装置において、前
    記粉体を静電力で搬送するための搬送基板を有する前記
    請求項1ないし12のいずれかに記載の静電搬送装置
    と、前記搬送される粉体を静電力でホッピングさせるた
    めの搬送基板を有する前記請求項1ないし12のいずれ
    かに記載の静電搬送装置とを備えていることを特徴とす
    る画像形成装置。
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