JP2006251104A - 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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Masanori Horiie
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Abstract

【課題】 搬送電界によってトナーを像担持体に対する現像領域に搬送するとき、トナーがトナー搬送部材に付着して、搬送効率が低下する。
【解決手段】 静電潜像が形成される像担持体1との対向領域にトナーを搬送するトナー搬送部材2と、トナー搬送部材2にトナーを供給する現像剤担持体3と、トナー搬送部材2の電極に対して電圧を印加する第2電圧印加手段12とを備え、第2電圧印加手段12によってトナー搬送部材2の各電極102に対し、同一の電極102に印加されるトナーを引き付ける電圧成分の連続印加時間tbが500μsec以下であるパルス状電圧V11〜13を印加する。
【選択図】 図8

Description

本発明は現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置に関し、特に粉体を進行波電界によって移送する現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、プリンタ/ファックス/複写機複合機等の各種画像形成装置として、像担持体を帯電させ、静電潜像を形成して、この静電潜像に着色体などの粉体(以下「トナー」又は「トナー粒子」という。)を付着させて現像し、トナー像を被記録媒体に転写する電子写真プロセスを用いる画像形成装置が知られている。
このような画像形成装置において、特許文献1に記載されているように、所定間隔を有して複数配列されている電極に対して多相電圧を印加して進行波電界を形成することによって、現像剤を搬送する現像剤搬送手段を備え、静電潜像をその表面に担持する像担持体に対向する現像領域に、該現像搬送手段が配置されている現像装置において、上記現像搬送手段は複数の電極をエンドレスループ状に配列し、該複数の電極は、複数のユニットに分割して配列されるとともにユニットごとの電圧印加を制御する手段を設け、ユニット個別に多相電圧を印加することが可能に構成されているものがある。
特許第3530124号公報
この特許文献1に記載の装置では、所定の現像搬送動作が終了した後、未だ現像剤が現像剤搬送手段に残存している場合、第1のユニットには多相電圧を印加せず、第2のユニットにのみ多相電圧を印加することによって、現像剤を供給せずに残存している現像剤のみ搬送することを可能とし、また、現像剤搬送部材の表面に付着した現像剤に関しては、現像剤搬送部材を回転可能な構成とし、さらにトナー回収部材を設けて、現像剤搬送部材を回転させながらトナー回収部材によって表面に付着している現像剤を除去するようにしている。
また、本出願人は、特許文献2に記載しているように、静電気力による粉体の水平方向の移動(搬送)と垂直方向の移動(ホッピング)を含む現象であり、静電搬送部材の表面を、移相電界によって粉体が進行方向の成分を持って飛び跳ねる現象を利用した現像方式を用いる現像装置を提案している。この現像装置は、潜像担持体上に粉体を付着させて潜像担持体上の潜像を現像するための現像装置において、潜像担持体に対向して配置され、粉体を移動させる進行波電界を発生させるための複数の電極を有する搬送部材を備え、搬送部材の電極には、粉体が潜像の画像部に対しては潜像担持体側に向かい、非画像部に対しては粉体が潜像担持体と反対側に向かう方向の電界を形成するn相の電位が印加されるものである。
特開2004−198675号公報
さらに、特許文献3には、搬送される現像剤によって搬送部材の表面が帯電したり、表面に現像剤が固着したりして現像剤の搬送が不安定となるのを防ぐために、現像剤搬送部材の周面を覆う無端ベルト状の被覆部材を設け、被覆部材を現像剤搬送部材に対して移動させ、クリーニング部材を設けることによって、被覆部材から現像剤を除去し、現像剤搬送部材の表面に現像剤が付着するのを防ぐようにすることができる記載されている。
特開2002−91160号公報
上述したように移相電界(進行波電界)によってトナー粒子を移動させるタイプの現像装置においては、進行波電界によってトナーを像担持体(潜像担持体)に対向する領域まで搬送されるが、電極上に搬送されずに表面に付着してしまうトナーも発生し、その後のトナー搬送が影響を受け、トナーの効率的な搬送が阻害されるおそれがある。
この場合、特許文献3に記載されているように被覆部材で現像剤搬送部材の表面を覆うと、搬送電界が歪み、現像剤の搬送に影響を与えることになる。ここで、被覆部材を非常に薄くすることによって、搬送電界の歪みを小さくすることはできるが、被覆部材の耐久性が小さくなり、経時劣化しやすくなる。また、被覆部材を移動させる機構を新たに設ける必要があり、コストが高くなるという課題もある。
また、特許文献1に記載されているような構成を採用すると、現像剤搬送部材を回転可能な構成にしたり、トナー回収部材を設けることによって、コストが高くなるという課題があるとともに、トナーの電極への付着そのものを防止できないという課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、搬送電界によってトナーを移動させるトナー搬送部材に対するトナーの付着を防止した現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る現像装置は、像担持体の潜像を現像するための、所定の間隔で並べて配置された複数の電極に多相の電圧が印加されること形成される搬送電界によって、像担持体との対向領域にトナーを搬送するトナー搬送部材を備えた現像装置において、トナー搬送部材の各電極に対し、同一の電極に印加されるトナーを引き付ける電圧成分の連続印加時間が500μsec以下であるパルス状電圧を印加する手段を備えている構成とした。
ここで、同一の電極に印加されるトナーを引き付ける電圧成分の連続印加時間はパルス状電圧の周波数及びパルスデューティで決定される構成とした。また、トナー搬送部材が形成する搬送電界が2.2×10V/m以上であることが好ましい。さらに、同一の電極に印加されるトナーを引き付ける電圧成分の連続印加時間は33μsec以上であることが好ましい。さらにまた、トナー搬送部材に対してトナーを供給するトナー供給手段を備え、このトナー供給手段は現像剤を表面に担持して搬送する現像剤担持体であって、この現像剤担持体に対して電圧を印加する電圧印加手段を備えていることが好ましい。
本発明に係る現像装置は、像担持体の潜像を現像するための、所定の間隔で並べて配置された複数の電極に多相の電圧が印加されること形成される搬送電界によって、像担持体との対向領域にトナーを搬送するトナー搬送部材と、このトナー搬送部材に対してトナーを供給するトナー供給手段とを備えた現像装置において、トナー搬送部材とトナー供給手段が対向する領域における搬送電界がトナー搬送部材と像担持体が対向する領域における搬送電界よりも大きくなる構成とした。
ここで、トナー搬送部材における複数の電極は、すべての領域で電極幅、電極間距離、電極ピッチが同じに形成され、トナー搬送部材の複数の電極を複数の領域に分割して各領域毎に個別的に多相の電圧を印加可能であって、トナー搬送部材とトナー供給手段が対向する領域における搬送電界がトナー搬送部材と像担持体が対向する領域における搬送電界よりも大きくなる電圧を印加する電圧印加手段を備えていることが好ましい。
或いは、トナー搬送部材における複数の電極は、トナー供給手段が対向する領域における電極幅、電極間距離及び電極ピッチの少なくともいずれかが、像担持体が対向する領域における電極幅、電極間距離及び電極ピッチの少なくともいずれかよりも小さく形成され、トナー搬送部材とトナー供給手段が対向する領域における電極とトナー搬送部材と像担持体が対向する領域における電極に対して同じ波高値の電圧を印加する電圧印加手段を備えていることが好ましい。
そして、トナー供給手段は現像剤を表面に保持し現像剤を搬送する現像剤担持体であり、この現像剤担持体に電圧を印加する電圧印加手段を有することが好ましい。この場合、トナー搬送部材が現像剤担持体に対向する領域における搬送電界は、現像剤担持体とトナー搬送部材間の距離と電位差で決定される供給電界よりも大きいことが好ましい。
また、搬送電界は、トナー搬送部材の電極に印加する電圧の波高値と電極間距離と電極幅で決定される値である。現像剤は、磁性キャリアと非磁性のトナーからなる二成分現像剤、又は、トナーからなる一成分現像剤を用いることができる。
本発明に係るプロセスカートリッジは、本発明に係る現像装置を備えている構成とした。
本発明に係る画像形成装置は、本発明に係る現像装置又は本発明に係るプロセスカートリッジを備えている構成とした。
本発明に係る画像形成装置は、カラー画像を形成する画像形成装置において、本発明に係るプロセスカートリッジを複数備えている構成とした。
本発明に係る現像装置によれば、トナー搬送部材の各電極に対し、同一の電極に印加されるトナーを引き付ける電圧成分の連続印加時間が500μsec以下であるパルス状電圧を印加する手段を備えている構成としたので、トナーのトナー搬送部材への付着を防止してトナーを効率的に搬送し、現像に供することができる。
本発明に係る現像装置によれば、トナー搬送部材とトナー供給手段が対向する領域における搬送電界がトナー搬送部材と像担持体が対向する領域における搬送電界よりも大きくなる構成としたので、トナーのトナー搬送部材への付着を防止してトナーを効率的に搬送し、現像に供することができる。
本発明に係るプロセスカートリッジによれば、本発明に係る現像装置を備えているので、トナーのトナー搬送部材への付着を防止してトナーを効率的に搬送し、現像に供することができるプロセスカートリッジが得られる。
本発明に係る画像形成装置は、本発明に係る現像装置又は本発明に係るプロセスカートリッジを備えているので、トナーのトナー搬送部材への付着を防止してトナーを効率的に搬送し、現像に供することができる画像形成装置が得られる。
本発明に係る画像形成装置によれば、カラー画像を形成する画像形成装置において、本発明に係るプロセスカートリッジを複数備えている構成としたので、トナーのトナー搬送部材への付着を防止してトナーを効率的に搬送し、現像に供することができるカラー画像形成装置が得られる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。なお、以下の説明においては、現像剤担持体からトナー搬送部材に対して電界による静電気力を受けてトナーが移動することを「移動」や「供給」といい、その移動、供給されるトナーの量を「供給量」と表現する。また、トナー搬送部材に供給された(移動した)トナーが搬送電界によってトナー搬送部材表面を移動することを「搬送」といい、搬送されるトナーの量を「搬送量」と表現している。また、供給量が低下すると搬送量も低下する関係にあり、トナー搬送部材に供給されるが搬送されず、トナーがトナー搬送部材の表面に付着している場合も搬送量は低下する。
先ず、本発明に係る現像装置の第1実施形態の一例ついて図1を参照して説明する。なお、図1は同現像装置の模式的構成図である。
この現像装置は、磁性キャリアと非磁性トナーから成る二成分現像剤を用いる現像装置であり、静電潜像が形成される像担持体1との対向領域にトナーを搬送するローラ状に形成したトナー搬送部材2と、このトナー搬送部材2にトナーを供給するトナー供給手段である現像剤担持体3と、この現像剤担持体3で供給するトナー及び磁性キャリアを収容する現像剤収容部4とを備えている。
なお、このトナー搬送部材2と像担持体1は、50〜1000μm、好ましくは150〜400μmの間隙をあけて非接触で対向している。また、トナー搬送部材2は回転せず、外周面をトナーが矢示方向に搬送電界(移相電界)で搬送される。一方、現像剤担持体3は矢示方向に回転する。
現像剤収容部4は、2室に分けられており、各室は現像装置内の両端部の図示しない現像剤通路によって連通している。この現像剤収容部4には二成分現像剤が収容されており、各室にある攪拌搬送スクリュー5A、5Bによって攪拌されながら現像剤収容部4内を搬送されている。
また、現像剤収容部4には図示しないトナー収容部から現像剤を補給するためのトナー補給口6を設けている。そして、現像剤収容部4には現像剤の透磁率を検知する図示しないトナー濃度センサ(図示せず)が設置されており、現像剤の濃度を検知している。現像剤収容部4のトナー濃度が減少すると、トナー補給口6から現像剤収容部4にトナーが補給される。
現像剤担持体3は、現像剤収容部4の攪拌搬送スクリュー5Aと対向する領域に配置されている。現像剤担持体3の内部には、固定された磁石が配置されおり、現像剤担持体3の回転と磁力によって、現像剤収容部4内の現像剤は現像剤担持体3表面に汲み上げられる。
また、現像剤の汲み上げ領域より現像剤担持体3の回転方向(矢示方向)下流側でトナー搬送部材2との対向領域より上流側には、現像剤担持体3と対向する領域に現像剤層規制部材7を設け、汲み上げ領域で汲み上げたれた現像剤を一定量の現像剤層厚に規制される。そして、現像剤層規制部材7を通った現像剤は現像剤担持体3の回転に伴って、トナー搬送部材2と対向する領域まで搬送される。
ここで、現像剤担持体3には、第1電圧印加手段11によって供給バイアスが印加されている。また、トナー搬送ローラには、第2電圧印加手段12によって後述するように電極に電圧が印加されている。なお、第1、第2電圧印加手段11、12によって印加する電圧の詳細については後述する。
これにより、現像剤担持体3とトナー搬送ローラが対向する領域においては、第1、第2電圧印加手段11、12によってトナー搬送ローラと現像剤担持体3との間に電界が生じている。その電界からの静電気力を受け、トナーはキャリアから解離し、トナー搬送ローラ2表面に移動する。そして、トナー搬送部材2表面に達したトナーは、第2電圧印加手段12が印加する電圧によって形成される搬送電界によって、トナー搬送部材2表面上をホッピングしながら搬送される(移動する)。
次いで、潜像担持体1と対向する領域まで搬送電界によって搬送されたトナーは、トナー搬送部材2と潜像担持体1上の画像部との間の現像電界によって、潜像担持体1上に移動して潜像担持体1上の潜像を可視像化(現像)する。
次に、本発明に係る現像装置の第1実施形態の他の例について図2を参照して説明する。なお、図2は同現像装置の模式的構成図である。
この現像装置は、非磁性トナーから成る一成分現像剤を用いる現像装置であり、静電潜像が形成される像担持体1との対向領域にトナーを搬送するローラ状に形成したトナー搬送部材2と、このトナー搬送部材2にトナーを供給するトナー供給手段である現像剤担持体13と、この現像剤担持体13で供給するトナーを収容する現像剤収容部14とを備えている。
なお、このトナー搬送部材2と像担持体1は、50〜1000μm、好ましくは150〜400μmの間隙をあけて非接触で対向している。また、トナー搬送部材2は回転せず、外周面をトナーが矢示方向に搬送電界(移相電界)で搬送される。一方、現像剤担持体13は矢示方向に回転する。
現像剤収容部14にはトナー補給ローラ15A、15Bを備え、トナーはトナー補給ローラ15Aと現像剤担持体13とによる摩擦帯電などによって、静電気力によって現像剤担持体13上に汲み上げられる。そして、現像剤担持体13上のトナーは現像剤層規制部材7によって薄層化され、現像剤担持体13の回転に伴ってトナー搬送部材2と対向する領域に搬送される。
ここでも、現像剤担持体13には、第1電圧印加手段11によって供給バイアスが印加されている。また、トナー搬送部材2には、第2電圧印加手段12によって後述するように電極に電圧が印加されている。なお、第1、第2電圧印加手段11、12によって印加する電圧の詳細については後述する。
これにより、現像剤担持体13とトナー搬送部材2が対向する領域においては、第1、第2電圧印加手段11、12によってトナー搬送部材2と現像剤担持体13との間に電界が生じている。その電界からの静電気力を受け、トナーは現像剤担持体13表面から解離し、トナー搬送部材2表面に移動する。そして、トナー搬送部材2表面に達したトナーは、第2電圧印加手段12が印加する電圧によって形成される搬送電界によって、トナー搬送部材2表面上をホッピングしながら搬送される。
そして、潜像担持体1と対向する領域まで搬送電界によって搬送されたトナーは、トナー搬送部材2と潜像担持体1上の画像部との間の現像電界によって、潜像担持体1上に移動して潜像担持体1上の潜像を可視像化(現像)する。
ここで、トナー搬送部材2の詳細について図3以降を参照して説明する。
図3は、同トナー搬送部材2の像担持体1側表面を拡大した断面図である。
トナー搬送部材2は、支持基板101上に複数の電極102、102、102……を、n本を1セットとして、トナー移動方向に沿って所要の間隔で配置し、この上に静電搬送面103aを形成する絶縁性の静電搬送面形成部材となり、電極102の表面を覆う保護膜となる、無機又は有機の絶縁性材料で形成した表面保護層103を積層したものである。
本実施形態における支持基板101としては、ガラス基板、樹脂基板或いはセラミックス基板等の絶縁性材料からなる基板、或いは、SUSなどの導電性材料からなる基板にSiO等の絶縁膜を成膜したもの、ポリイミドフィルムなどのフレキシブルに変形可能な材料からなる基板などを用いることができる。
電極102は、支持基板101上に、Al、Ni−Cr等の導電性材料を0.1〜10μm厚、好ましくは0.5〜2.0μmで成膜し、これをフォトリソ技術等を用いて所要の電極形状にパターン化して形成している。これらの複数の電極102の粉体進行方向における幅Lは移動させる粉体の平均粒径の1倍以上20倍以下とし、かつ、電極102、12の粉体進行方向の間隔Rも移動させる粉体の平均粒径の1倍以上20倍以下としている。
表面保護層103としては、例えばSiO、TiO、TiO、SiON、BN、TiN、Taなどを厚さ0.5〜10μm、好ましくは厚さ0.5〜3μmで成膜して形成している。
図3において、各電極102から伸びる線は各電極102に電圧を印加するための導電線をあらわしており、各線の重なる部分のうち黒丸で示した部分だけが電気的に接続されており、他の部分は電気的に絶縁状態である。各電極102に対しては、本体側の第2電圧印加手段(電源)11からn相の異なる駆動電圧V11〜V13が印加される。なお、本実施形態では3相の駆動電圧が印加される場合(n=3)について説明するが、本発明はトナー粒子が搬送される限りにおいて、n>2を満たす任意の自然数nについて適用可能である。
本実施形態では、各電極102は現像装置側の接点S11、S12、S13のいずれかに接続されており、各接点S11、S12、S13は、現像装置が画像形成装置本体に装着された状態においては、それぞれ駆動波形V11、V12、V13を与える本体側の第2電圧印加手段11と接続される。
そこで、トナー搬送部材2におけるトナーの静電搬送の原理について説明する。トナー搬送部材2の複数の電極102に対してn相の駆動波形を印加することにより、複数の電極102によって移相電界(進行波電界)が発生し、トナー搬送ローラ42上の帯電したトナー粒子は反発力及び/又は吸引力を受けて移送方向に移動する。
例えば、トナー搬送部材2の複数の電極102に対して図4に示すように、グランドG(0V)と正の電圧+との間で変化するA相、B相、C相の3相のパルス状駆動波形を、タイミングをずらして印加する。このとき、図5に示すように、トナー搬送部材2上に負帯電トナーTがあり、トナー搬送部材2の連続した複数の電極102にそれぞれ「G」、「G」、「+」、「G」、「G」が印加された(同図(a))とすると、負帯電トナーTは「+」の電極102上に位置する。次のタイミングで複数の電極102にはそれぞれ「+」、「G」、「G」、「+」、「G」が印加され(同図(b))、負帯電トナーTには左側の「G」の電極102との間で反発力が、右側の「+」の電極102との間で吸引力がそれぞれ作用するので、負帯電トナーTは「+」の電極102側に移動する。さらに、次のタイミングで複数の電極102には、同図(c)に示すように、それぞれ「G」、「+」、「G」、「G」、「+」が印加され、負帯電トナーTには同様に反発力と吸引力がそれぞれ作用するので、負帯電トナーTは更に「+」の電極102側に移動する。
このように複数の電極102に電圧の変化する複相の駆動波形を印加することで、トナー搬送部材2上には進行波電界(移相電界)が発生し、負帯電トナーはこの進行波電界の進行方向に移動する。なお、正帯電トナーの場合には駆動波形の変化パターンを逆にすることで同様に同方向に移動する。
次に、上述した現像装置における第1電圧印加手段11、第2電圧印加手段12による印加電圧について図6以降を参照して説明する。なお、以下では、トナーとキャリア、又はトナーと現像剤担持体との摩擦帯電によって、トナーが負に帯電する場合で説明する。
上述したように、現像剤担持体3又は13によってトナー搬送部材2と対向する領域まで現像剤が搬送されるが、第1電圧印加手段11によって印加されている供給バイアスによって、トナーはキャリア又は現像剤担持体13から解離し、トナー搬送部材2に移動する。
ここで、第1電圧印加手段11から現像剤担持体3,13に印加する供給バイアスとしては、直流バイアスのみ、又は直流バイアスに交流バイアスを重畳させたバイアスいずれでも良い。
直流バイアスに交流バイアスを重畳させたバイアスを印加する場合、交流成分の波形としてはsin波、矩形波、三角波等のいずれでも良いが、本実施形態では、電圧が瞬時に切り替わることによってトナーがキャリア又は現像剤担持体13から解離しやすい矩形波を用いている。矩形波を用いることによって、現像剤担持体13からトナー搬送部材2へのトナーの供給量が増加すると考えられる。
また、矩形波のピーク間電圧V1ppは直流成分V1dcより大きくしている。現像剤担持体3,13とトナー搬送部材2間の電界が大きく変化し、トナーがキャリア又は現像剤担持体13から解離しやすくなり、トナー供給量が増加する。
さらに、矩形波の一周期のうち、第2電圧印加手段12が印加する電圧の直流成分との電位差が大きい成分の割合が、第2電圧印加手段12が印加する電圧の直流成分との電位差が小さい成分の割合よりも大きくなるような電圧を印加している。このような電圧を印加することによって、電位差が大きい成分が印加されているときの方が電界が大きくなり、トナーが現像剤担持体3,13からトナー搬送部材2へ移動しやすい。矩形波の一周期のうち絶対値の大きい成分の割合が絶対値の小さい成分の割合よりも大きいと、より多くのトナーを移動させることができる。本実施形態では、一周期のうち第2電圧印加手段12が印加する電圧の直流成分との電位差が大きい成分の割合を80%としている。このような電圧を第1電圧印加手段11が現像剤担持体3又は13に印加することによって、多くのトナーをキャリア又は現像剤担持体13から解離させトナー搬送部材2へ移動させることができる。
次に、第2電圧印加手段12からトナー搬送部材2に印加する電圧(駆動波形)V11〜V13(以下「電圧V0」という。)は、図6に示すように、パルス状電圧とし、このパルス状電圧V11〜V13は、トナーを電極102に引き付ける(成分の)電圧とトナーを電極102に対して反撥させる(成分の)電圧うち、トナーを引き付ける(成分の)電圧が同一の電極102に続けて印加される時間(連続印加時間)が500μsec以下になるパルス状電圧としている。
すなわち、トナー搬送部材2の1つの電極102に印加するパルス状電圧V0は、平均電圧V0dc=0V、ピーク間電圧V0ppの波形である。トナーは負帯電であるため、トナーを電極102に引き付ける(成分の)電圧は期間tbの電圧である。トナーを反撥させる(成分の)電圧は期間taの電圧となる。ここでは、この期間tbを500μsec以下とし、かつ、期間tbは33μsec以上としている。このパルス状電圧の一周期中の期間tb、期間taは、第2電圧印加手段12によって印加する電圧の周波数fとパルスデューティ(Duty)で決定される値である。
ここで、第2電圧印加手段12から印加するパルス状電圧V0の周波数を変化させたときのトナー搬送量比の実験結果について図7に示している。なお、「トナー搬送量」とは、トナー搬送部材2と潜像担持体1とが対向する現像領域まで搬送されたトナーの量であり、供給領域やトナー搬送部材2の途中でトナー搬送部材2表面に付着したトナーは含んでいない。
この図7から分かるように、トナー搬送部材2の電極102に印加するパルス状電圧V0の周波数が1kHzより大きい領域では、トナー搬送量比(ここでは、周波数1kHzのときの搬送量との比)はほぼ1であり、供給されたトナーはトナー搬送部材2表面に付着することなく、像担持体1との間の現像領域に搬送される。しかし、周波数が1kHzより小さくなっていくとトナー搬送量比が「1」から減少していき「0」に近づいていく。なお、図6に示す結果は、第1電圧印加手段11が印加する供給バイアスの条件は一定であり、供給されるトナー量は一定である。また、第2電圧印加手段12が印加する電圧のDutyは50%で一定である。
この図7の結果を、期間tbをパラメートとすると、図8に示すようになる。この図8から分かるように、期間tbが500μsec以下ではトナー搬送量比がほぼ「1」であるが、500μsecを越えると、トナー搬送量比は減少する。
次に、パルス状電圧V0の周波数を1kHzで一定とし、デューティ(Duty)を50%前後で変化させた場合のトナー搬送量比(ここでは、Duty50%のトナー搬送量との比)を図9に示している。
この図9から分かるように、パルス状電圧V0のDutyが50%以下の場合はトナー搬送量比がほぼ「1」であり、供給されたトナーはトナー搬送部材2表面に付着することなく、現像領域に搬送される。Dutyが50%より大きくなりに従ってトナー搬送量比は「1」より減少する。
この図9の結果を、期間tbをパラメータにすると、図10に示すようになる。図10も図8と同様に、期間tbが500μsec以下ではトナー搬送量比がほぼ「1」であるが、500μsecを越えるとトナー搬送量比は減少する。
これらの実験結果において、供給側の条件は一定であるため、供給されるトナーの量は一定である。したがって、期間tbが500μsecを越えると、供給されたトナーの一部はトナー搬送部材2の表面に付着してしまい、搬送されなくなってしまうということができる。
この現象は次のように説明することができる。つまり、トナーは搬送電界によって引き引き付けられる成分の電圧が印加されている電極102の領域のトナー搬送部材2表面に加速されながら衝突する。衝突したトナーはある反撥係数によって決定される速度を持って跳ね返る。しかし、引き付けられる成分の電圧がまだ印加されているために、跳ね返ったトナーは搬送電界によって再びトナー搬送部材2表面に衝突する。衝突したトナーは再びある速度を持って跳ね返る。引き付けられる成分の電圧が印加されている期間tbの間は、トナーは、トナー搬送部材2表面(搬送面)との衝突を繰り返し、やがてトナー搬送部材2表面に付着する。
この付着力としては、トナーが搬送電界から受ける力の他に、静電気的な付着力として搬送部材2表面の鏡像力、非静電気的な付着力としてファンデルワールス力や吸着水分子による液架橋力等が考えられるが、これらの付着力は時間とともに増加する。したがって、トナーが搬送部材2と継続的に接触している時間が長くなると、付着力は増加することになる。
期間tbが経過し電圧が切り替わり、トナーを反撥する成分の電圧が印加されると、トナーは搬送電界によってトナー搬送部材2表面から反撥する力を受ける。搬送部材2との付着力が搬送電界による反撥する力より小さい場合は、トナーは再び搬送部材2表面から離れることができるが、搬送部材2との付着力が搬送電界による反撥する力がより大きい場合は、トナーは搬送部材2と付着したままとなり搬送されなくなってしまう。
したがって、トナーが搬送部材2表面から離れることができるか付着したままになるかは、時間tbの長さによって決定されることになる。上述した実験結果より、期間tbが500μsec以下ではトナーと搬送部材2との付着力が搬送電界による反撥する力より小さくなるためトナーは搬送されるが、期間tbが500μsecを越えると、トナーと搬送部材2との付着力が搬送電界による反撥する力より大きくなってしまうため、トナーは搬送部材2表面に付着してしまい、搬送されなくなる。つまり、トナーが搬送部材2の電極103に印加する電圧は期間tbが500μsec以下となる電圧とすることによって、トナーがトナー搬送部材2表面に付着することを防止できることになる。
このように、トナー搬送部材による搬送電界でトナーを搬送する場合、トナーをトナー搬送部材表面に付着させる力としては静電気的な付着力や非静電気的な付着力としていろいろ考えられるが、それらの付着力はトナーと搬送部材表面との接触時間が長くなれば増加していくと考えられる。そこで、トナー搬送部材の電極に印加する電圧は、同一の電極にトナーを引きつける(成分の)電圧を続けて印加する連続印加時間が500μsec以下である電圧とすることで、付着力が大きくなる前にトナーと反撥する電圧を印加してトナーを表面から剥離させることができ、トナー搬送部材に対するトナー付着を防止することができ、搬送効率が向上する。
次に、パルス状電圧V0の周波数を大きく上げた場合のトナー搬送量比(ここでは、周波数15kHzの場合のトナー搬送量との比)の変化を図11に示しているである。なお、Dutyは50%である。この図11から分かるように、周波数15kHz以下ではトナー搬送量比はほぼ「1」であり、トナーは搬送部材2表面に付着することなく搬送される。周波数が15kHzより大きくなると、トナー搬送量比が減少する。
この図11の結果を、期間tbをパラメータにすると、図12に示すようになる。図12において、周波数15kHzに対応するのがtb=33μsecの点である。したがって、33μsec以上ではトナー搬送量比はほぼ「1」であるが、33μsecより小さい(短い)とトナー搬送量比が減少する。
これは、次のように説明できる。つまり、トナーが搬送電界から力を受け移動する場合、トナーは空気の粘性抵抗を受けている。電圧が切り替わりトナーが搬送電界から力を受けて移動しようとするが、空気との粘性抵抗のためすぐに移動することはできない。トナーが移動しきれていない状態でさらに電圧が切り替わるとトナーは移動できずその領域にとどまったままになってしまう。
周波数が高い場合、電圧の切り替わりが速いため、その切り替わりに追随できないトナーが増加し、結果的にトナー搬送量比は低下する。図11の結果より、期間tbが33μsecより小さいと、上述したように電圧の切り替わりにトナーが追随できず、トナー搬送量比は低下する。
このように、パルス状電圧の切り替わり時間が短すぎると、空気の粘性等によりトナーはその切り替わりに追随できなくなってしまい、却ってトナーを搬送することができなくなる。そこで、同一の電極に続けて印加する連続印加時間tbを33μsec以上とすることで、トナーは電界の切り替わりに追随することができ、正常にトナーを搬送することができる。
次に、トナー搬送部材2で形成する搬送電界について説明する。
トナー搬送部材2表面へのトナー付着は、搬送電界が小さくなると発生しやすい。そこで、搬送電界は2.2×10V/m以上としている。搬送電界は、第2電圧印加手段12が印加する電圧V0の波高値と、図13に示すようなトナー搬送部材2の電極102の幅(電極幅)aと電極102、102間の距離(電極間距離)Rとで決定される。
トナー搬送部材2表面での搬送電界を考える場合、表面の絶縁膜(保護膜)103は非常に薄いため、絶縁膜の影響は無視する。トナー搬送部材2表面での搬送電界は電極102の中央で最も弱くなる。よって、搬送電界は、電極102の中央と隣の電極102の端部との距離(R+a/2)と電極間電位差、即ち、第2電圧印加手段12が印加する電圧V0の波高値との比で決定される。
例えば、トナー搬送部材2の電極幅aが30μm、電極間距離Rが30μmとする。第2電圧印加手段12が印加する電圧の波高値V0ppを40〜300Vで変化させた場合のトナー搬送量比(ここでのトナー搬送量比は、波高値V0pp=100Vの場合のトナー搬送量との比)を図14に示している。なお、周波数は1kHzでDutyは50%であるため、図6の期間tbは500μsecである。
この図14から分かるように、波高値V0ppが100V以上の場合はトナー搬送量比がほぼ「1」であり、供給されたトナーは搬送部材2表面に付着することなく搬送される。波高値V0ppが100Vより小さい場合は、トナー搬送量比が減少する。
この図14の結果を、搬送電界をパラメートとすると、図15に示すようになる。波高値が100Vの場合、搬送電界はV0pp/(R+a/2)=2.2×10V/mである。この図15から分かるように、搬送電界が2.2×10V/m以上の場合はトナー搬送量比がほぼ「1」であり、供給されたトナーは搬送部材表面に付着することなく搬送される。搬送電界が2.2×10V/mより小さい場合は、トナー搬送量比が減少する。
これは、搬送電界が小さくなると、トナーが搬送電界から受ける力が搬送部材2表面との付着力より小さくなるため、搬送部材2表面へのトナー付着が発生するためである。したがって、本実施形態では搬送電界は2.2×10V/m以上とする。
このように、同一の電極にトナーを引き付ける(成分の)電圧の連続印加時間が500μsec以下とあっても、トナー搬送部材の搬送電界が小さすぎると、表面にトナーが付着してしまうことになる。そこで、搬送電界を2.2×10V/m以上にすることで、確実にトナー付着を防ぐことができる。
本実施例では、トナーはキャリア、または現像剤担持体との摩擦帯電によって負に帯電する場合を示したが、正に帯電する場合も同様の説明があてはまる。正に帯電する場合は、図6において期間taを500μsec以下33μsec以上となるようにする。
また、上述したように、磁性キャリアと非磁性トナーから成る二成分現像剤を用いる場合には、キャリアとの接触摩擦によってトナーが帯電するため、帯電が安定し、また、現像においてトナーの供給量が多いため、高速現像に適している。したがって、二成分現像剤を用いることによって、帯電の安定したトナーを大量にトナー搬送部材に供給することができる。
また、現像剤として、トナーから成る一成分現像剤を用いた場合、当然のことながら、キャリアの付着という問題が生じない。つまり。二成分現像剤の場合、現像剤担持体3の回転や磁気穂がトナー搬送部材2に衝突する衝撃によって、磁気穂を形成しているキャリアの一部が切れてトナー搬送部材2に移動し、供給領域でトナー搬送部材2の表面に付着してしまうおそれがある。一成分現像剤の場合、キャリアを用いていないのでトナー搬送部材表面へのキャリアの付着という問題は起こらない。また、一成分現像剤の場合、現像剤収容部が簡単な構成となるため、現像装置を小型化・低コスト化することが可能となる。
さらに、上述したように、トナー搬送部材にトナーを供給する方式として、現像剤を表面に保持し現像剤を搬送する現像剤担持体とし、その現像剤担持体に電圧を印加してトナーをトナー搬送部材に供給することによって、多くのトナーを供給することができる。そして、トナー搬送部材の同一の電極に引き付ける成分の電圧の連続印加時間が500μsec以下になる電圧を印加することで、多くのトナーを搬送部材の表面に付着することなく、供給、搬送することができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る現像装置について図16以降をも参照して説明する。なお、ここでも、トナーとキャリア又はトナーと現像剤担持体との摩擦帯電によってトナーが負に帯電する場合について説明する。
先ず、二成分現像剤を用いる現像装置の一例を図16に、一成分現像剤を用いる現像装置の一例を図17にそれぞれ示している。これらの現像装置が前記第1実施形態の現像装置と異なる部分は、トナー搬送部材2の電極102に対してパルス状電圧を印加する手段として第2電圧印加手段22を備えている点である。
すなわち、この実施形態では、図18に示すように、トナー搬送部材2の各電極102を、トナー供給ローラ3と対向する供給領域2A、像担持体1と対向する現像領域2B、供給領域2Aから現像領域2Bに向けてトナーを搬送する領域及び現像領域2Bから供給領域2Aに向けてトナーを搬送する領域(これらを併せて「搬送領域2C」という。)との3つの領域に分割して、図19に示すように、第2電圧印加手段22から搬送領域2Cの各電極102に対して3相の電圧V11〜V13を、供給領域2Aの各電極102に対して3相の電圧V21〜V23を、現像領域2Bの各電極102に対して3相の電圧V31〜V32を、それぞれ印加するようにしている。
ここで、トナー搬送部材2において、すべての領域における搬送電界が同じである場合を考える。供給領域2Aでは現像剤担持体3,13に供給バイアスが印加されており、現像剤担持体3、13とトナー搬送部材2間に供給電界が生じている。この供給電界によってトナーはキャリア又は現像剤担持体13から解離しトナー搬送部材2へ移動することができる。
この供給領域2Aにおける搬送電界が小さいと、供給電界によって搬送電界がつぶされてしまい、現像剤担持体3、13から移動してきたトナーは搬送部材2表面に付着し、搬送されない。しかも、この供給領域2Aのトナー搬送部材2表面に付着したトナーは後から搬送部材2へ移動してくるトナーにも影響を与えるため一層付着してしまうことになる。
したがって、搬送電界は供給電界につぶされないような大きい電界でなければならない。
そして、供給電界につぶされないような大きい搬送電界によって供給領域2Aを搬送されたトナーは、搬送領域2Cに入る。搬送領域2Cでは供給電界の影響を受けないために、トナーは搬送部材2表面に付着することはない。しかし、搬送電界が大きいとトナーは反撥電界によって高くホッピングしてしまう。高くホッピングしたトナーの中には、搬送電界からの力を受けない領域までホッピングしてしまい、トナー飛散が発生してしまうおそれが生じる。
次いで、現像領域2Bまで飛散することなく搬送されたトナーは、ホッピングしながら潜像担持体1の画像部電位に引かれ、潜像を現像する。しかし、搬送電界が大きいと、トナーはその大きい搬送電界によって加速されホッピングする。大きい運動エネルギーを持ったトナーは潜像担持体1の非画像部に付着する可能性もあり、地汚れ等を生じるおそれがある。
このように、搬送電界が小さいと供給領域2Aでのトナー付着の問題が、搬送電界が大きいと搬送領域2Cでのトナー飛散や現像領域2Bでの地汚れの問題が発生する。各領域2A〜2Cで搬送電界が同じである場合は、いずれかの領域において、これらの問題が顕現するおそれがある。よって、搬送電界は各領域2A〜2Cにおいて個別に制御することが好ましい。
そこで、この実施形態では、上述したように、第2電圧印加手段22から搬送領域2Cの各電極102に対して3相の電圧V11〜V13を、供給領域2Aの各電極102に対して3相の電圧V21〜V23を、現像領域2Bの各電極102に対して3相の電圧V31〜V32を、それぞれ印加する。
このとき、供給領域2Aにおける搬送電界は現像領域2Bにおける搬送電界よりも大きくなるように、供給領域2Aの各電極102に対して印加する電圧V21〜V23と現像領域2Bの各電極102に対して印加する電圧V31〜V32の関係を設定している。
つまり、前述したように、搬送電界は、電圧印加手段22が印加する電圧の波高値と電極間距離Rと電極幅aで決定される。トナー搬送部材2の複数の電極102の電極幅aや電極間距離Rがすべての領域において同じである場合、供給領域2Aにおける電極102に印加する電圧V21〜V23の波高値を、現像領域2Bにおける電極102に印加する電圧V31〜V33の波高値よりも大きくすることで、供給領域2Aにおける搬送電界を現像領域2Bにおける搬送電界よりも大きくすることができる。
図21に供給領域2Aでの波高値と現像領域2Bでの波高値を示している。各領域2A〜2Cの電極102に印加する電圧は、パルス状としパルスDutyを50%とし、印加する電圧の平均電圧は0Vとしている。供給領域2Aでの電圧V21〜V23の波高値は240Vであり、現像領域2Bでの電圧V31〜V33の波高値は160Vである。電極幅aと電極間距離Rは第1実施形態と同様に、a=30μm、R=30μmとする。したがって、電極102の中心での搬送電界はV0pp/(R+a/2)で求められ、供給領域2Aでは5.3×10V/m、現像領域2Bでは3.6×10V/mであり、
なお、各電極102に印加するパルス状電圧の周波数はすべての領域において同じであり、トナーの搬送速度も同じであるため、搬送速度の違いによるトナー溜まりなどの問題も発生しない。
したがって、供給領域2Aの搬送電界の方が現像領域2Bの搬送電界より大きくなるようにすることで、供給領域2Aでは搬送部材表面へのトナー付着を防止し、現像領域2Bでは潜像担持体の非画像部へのトナー付着も防止することができる。さらに、搬送領域2Cにおける搬送電界を供給領域2Aにおける搬送電界より小さくする(電圧V11〜V13の波高値を電圧V21〜V23の波高値より小さくする。)ことによって、搬送領域2Cにおけるトナー飛散も防止することができる。
このように、トナー搬送部材表面へのトナーの付着を防止するためには、搬送電界を大きくすればよいが、搬送電界が大きいとトナーは搬送電界によって大きな加速度で加速されるためにトナー飛散の問題が生じ、他方、像担持体と対向する領域においては、トナーは潜像担持体に向かって大きく加速され、非画像部にもトナーが付着してしまうおそれがある。そこで、トナー搬送部材とトナー供給手段が対向する領域における搬送電界はトナー搬送部材と潜像担持体が対向する領域における搬送電界よりも大きくすることによって、供給部でのトナー付着を防止し、さらに現像領域における潜像担持体の非画像部へのトナー付着も防止することができる。
この場合、トナー搬送部材の複数の電極を複数の領域に分割し、各領域ごとに電極に個別的に電圧を印加できるようにすることで、トナー搬送部材の各領域における電極構成を一定にすることができ、トナー搬送部材のコストを低減することができる。
次に、供給領域2Aにおける搬送電界と供給電界の関係について説明する。
上述したように、搬送領域2Aにおける搬送電界が現像領域2Bにおける搬送電界より大きくなるようにしているが、供給領域2Aにおける搬送電界は、現像剤担持体3に対する第1電圧印加手段11による供給バイアスによって形成する供給電界よりも大きくしている。
ここでいう供給電界というのは、現像剤担持体3とトナー搬送部材2間の電位差と距離の比で決定されるものである。上述したように、搬送電界が小さいと、供給電界によって搬送電界がつぶされてしまい、現像剤担持体3から移動してきたトナーは搬送部材2表面に付着し、搬送されない。この供給領域2Aのトナー搬送部材2表面に付着したトナーは後から搬送部材2Aへ移動してくるトナーにも影響を与えることになる。
そこで、本実施形態では、現像剤担持体3に対する第1電圧印加手段11による供給バイアスとして、前述したように、直流バイアスに交流バイアスを重畳させた電圧を印加しており、交流バイアス成分は矩形波を用いている。
例えば、直流バイアス成分はV1dc=−750Vであり、交流バイアス成分の波高値はV1pp=1500V、矩形波のDutyは80%としている。現像剤担持体3とトナー搬送部材2間の距離は1mmとしている。以上より、搬送電界の影響を無視すると、供給電界の最大値は1.5×10V/mである。供給領域2Aにおける搬送電界は上述の5.3×10V/mであるため、供給領域2Aにおいては搬送電界の方が供給電界よりも大きくなる。
これによって、供給領域において搬送電界が供給電界によって潰されることが防止されて、トナーを確実に搬送することができる。
このように、現像剤担持体に電圧を印加してトナーを搬送部材に供給する場合、現像剤担持体とトナー搬送部材間の距離と電位差で決定される供給電界が大きすぎると、供給部で搬送電界がつぶされてしまい、トナー搬送部材の表面にトナーが付着してしまうことになる。そこで、トナー搬送部材と現像剤担持体が対向する領域における搬送電界を供給電界よりも大きくすることによって、供給されたトナーを表面に付着することなく搬送することができる。
次に、本発明の第3実施形態に係る現像装置について図21以降をも参照して説明する。なお、ここでも、トナーとキャリア又はトナーと現像剤担持体との摩擦帯電によってトナーが負に帯電する場合について説明する。
先ず、二成分現像剤を用いる現像装置の一例を図21に、一成分現像剤を用いる現像装置の一例を図22にそれぞれ示している。これらの現像装置が前記第1実施形態の現像装置と異なる部分は、トナー搬送部材としてトナー搬送部材32を備えている点である。
すなわち、この実施形態では、図23に示すように、トナー搬送部材32として、トナー供給ローラ3と対向する供給領域2A、像担持体1と対向する現像領域32B及び供給領域32Aから現像領域32Bに向けてトナーを搬送する領域及び現像領域32Bから供給領域32Aに向けてトナーを搬送する領域(これらを併せて「搬送領域32C」という。)との3つの領域(実質的には次の述べるように2つの領域)に分割して、図24に示すように、供給領域32Aと現像領域32B及び搬送領域32Cで各電極102の幅(電極幅a)、間隔(電極間距離R)又は電極ピッチを異ならせ(供給領域32Aは電極幅a1、電極間距離r1、現像領域32Bは電極幅a2、電極間距離R2としている。搬送領域32Cは現像領域32Bと同じ。)、前述した図3で説明したと同様に、第2電圧印加手段12から各領域32A〜32Cの各電極102に対して同じ3相の電圧V11〜V13を印加するようにしている。
すなわち、電極102に印加する電圧の波高値がすべての領域において同じである場合、供給領域32Aにおける電極幅、電極間距離及び電極ピッチの少なくともいずれかを現像領域32Bにおける電極幅、電極間距離又は電極ピッチよりも小さくすることで、供給領域32Aにおける搬送電界を現像領域32Bにおける搬送電界よりも大きくすることができる。
上述した図24に示す例で、供給領域32Aでは電極幅a1=30μm、電極間距離R1=30μmとし、現像領域32Bでは電極幅a2=40μm、電極間距離R2=40μmとしている。電極102に印加する電圧V11〜V13の波高値V0ppはすべての領域において240Vとしている。
したがって、電極102の中心での搬送電界は、供給領域32Aでは5.3×10V/m、現像領域32Bでは4×10V/mであり、供給領域32Aの搬送電界の方が現像領域32Bの搬送電界より大きくなる。
この場合、電極に印加するパルス電圧の周波数はすべての領域において同じであるが、電極ピッチが各領域で違っているために、トナーの搬送速度に違いが生じる。トナーの搬送速度はパルス状電圧の周波数をf、電極の相数をn、電極ピッチを(R+a)としたとき、f×n×(R+a)で求められる。この場合、パルス電圧の周波数は5kHz、電極の相数nは3としている。
したがって、供給領域32Aにおけるトナーの搬送速度は0.9m/sec、現像領域32Bにおけるトナーの搬送速度は1.2m/secである。搬送領域32Cの電極は現像領域32と同じ構成(a2=40μm、R2=40μm)であるため、搬送領域32Cにおけるトナーの搬送速度も1.2m/secである。
よって、供給領域2Aと搬送領域2Cの境界においてトナーの搬送速度に違いが生じる。しかし、搬送領域2Cにおける搬送速度の方が供給領域2Aにおける搬送速度より速いために、供給領域2Aと搬送領域2Cの境界においてトナー溜まりが生じることはない。
なお、この第3実施形態でも供給領域32Aにおける搬送電界が供給電界よりも大きくなるようにしていることは、前述した第2実施形態と同様である。
このように、トナー搬送部材とトナー供給手段が対向する領域における搬送電界はトナー搬送部材と潜像担持体が対向する領域における搬送電界よりも大きくする場合、トナー搬送部材の複数の電極を複数の領域に分割し、各領域ごとに電極幅、電極間距離及び電極ピッチのいずれかを異ならせることで、トナー搬送部材の各領域における電極に対する印加電圧を同じにすることができ、現像装置が単純な構成となり、小型化が可能である。
また、これらの第2、第3実施形態においても、トナーとキャリア、又はトナーと現像剤担持体との摩擦帯電によってトナーが負に帯電する場合について説明したが、正に帯電するトナーを用いた場合も同様の説明が成り立つ。バイアスの符号が変わるだけである。
次に、本発明に係るプロセスカートリッジ及び同プロセスカートリッジを備える本発明に係る画像形成装置の一例について図25を参照して説明する。
この画像形成装置は、像担持体、帯電手段、現像手段としての本発明に係る現像装置、クリーニング手段を備えた作像手段であるブラック(K)、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)のトナー像を形成するプロセスカートリッジ501K、501M、501C、501Y(以下、区別しないときには単に「プロセスカートリッジ501」という。なお、他も同じである。)と、光書込み装置502K、502M、502C、502Yと、転写材506を搬送する搬送ベルト503A及びプロセスカートリッジ501K、501M、501C、501Yに搬送ベルト503Aを挟んで対向する転写ローラ503Bk、503Bm、503Bc、503Byと、定着装置504と、転写材506を収容する給紙装置505とを備えている。
ここで、光書込み装置502K、502M、502C、502Yは画像情報に従ってプロセスカートリッジ501K、501M、501C、501Yの帯電後の像担持体に潜像を書き込むためのものであり、ポリゴンを用いた光走査装置やLEDアレイ等、種々のものを使用することができる。
搬送ベルト503Aは、搬送ローラ511、従動ローラ512及びテンションローラ513,514間に架け渡され、搬送ローラ511の回転により矢示方向に周回移動する。そして、搬送ローラ511と対向して転写材506を搬送ベルト503A上に吸着させるための吸着ローラ515を配置し、また、搬送ベルト503Aの出口側には搬送ベルト503Aにトナー像を形成したときのパターンを検出するPセンサ516を配置している。
転写ローラ503Bk、503Bm、503Bc、503Byは、少なくとも芯金と芯金を被覆する導電性弾性層とを有し、導電性弾性層はポリウレタンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンポリエチレン(EPDM)等の弾性材料に、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化スズ等の導電性付与剤を配合分散して電気抵抗値(体積抵抗率)を106〜1010Ω・cmの中抵抗に調整した弾性体ローラである。
定着装置504は、加熱ローラ504a及びこれに対向して加圧ローラ504bを備えている。
そして、この画像形成装置において、通常の画像形成動作では、給紙装置505から供給される記録用紙等の転写材506は吸着ローラ515に所定の電圧が印加されることで転写体である転写材搬送ベルト503Aに吸着させられる。転写材506は転写材搬送ベルト503Aに担持された状態で転写材搬送ベルト503Aとともに移動し、移動中にプロセスカートリッジ501K、501M、501C、501Yから順次各色のトナー像が転写させられ、転写材506上にカラーのトナー像が形成される。転写材506が搬送ベルト503Aを通過して定着装置504に到達すると、転写材506上のトナー像は加熱ローラ504a及び加圧ローラ504bに挟まれつつ加熱されることで転写材506上に定着させられ、転写材506上に可視像が定着形成される。その後、カラー画像が形成された転写材506は装置本体510上部の排紙部507に排出される。
また、各色トナー像の色ずれやトナー濃度の調整を行なうモードでは、作像ユニット501K、501M、501C、501Yから転写材搬送ベルト503A上に直接所定パターンのトナー像が形成され、Pセンサ516によってそのトナーパターンが検出され、その検出結果に基づいて書込みタイミングや現像バイアスの変更などが行なわれ、最適なカラー画像を得ることができる状態に調整させられる。転写材搬送ベルト503A上のトナーパターンは吸着ローラ515に印加されたバイアスによって帯電極性を整えられた後、転写ローラ503Bk、503Bm、503Bc、503Byに印加された電圧によってプロセスカートリッジ501K、501M、501C、501Yに回収される。
次に、本発明にプロセスカートリッジ501について図25を参照して説明する。なお、図25は同プロセスカートリッジの拡大説明図である。
このプロセスカートリッジ501は、像担持体521と、接触帯電部材531と、前述した第1実施形態の一例で説明した現像装置541(なお、他の現像装置でも良い。)と、クリーニング装置551とを備えている。
像担持体521は、負帯電の有機感光体であり、図示しない回転駆動機構によって矢印方向(図で反時計回り方向)に回転されるようにして備えられている。接触帯電部材531は、芯金上に、ウレタン樹脂、導電性粒子としてのカーボンブラック、硫化剤、発泡剤等を処方した中抵抗の発泡ウレタン層をローラ状に形成した可撓性の帯電ローラである。接触帯電部材(帯電ローラ)531の芯金上に形成される中抵抗層としては、上記の発泡ウレタン層に限定されるものではなく、ウレタン、エチレン−プロピレン−ジエンポリエチレン(EPDM)、ブタジエンアクリロニトリルゴム(NBR)、シリコーンゴムや、イソプレンゴム等に抵抗調整のためにカーボンブラックや金属酸化物等の導電性物質を分散したゴム材や、またこれらを発泡させたものを用いることができる。
クリーニング装置551は、像担持体521の回転方向に対してカウンタ方向で当接させられたクリーニングブレード552と、クリーニングされたトナー粒子を廃トナーとして収納する廃トナー格納部553などを備えている。
次に、このように構成したプロセスカートリッジ501の動作について説明する。
この画像形成装置は、複写機及びプリンタとして機能することができる複合機であり、複写機として機能するときには、スキャナから読み込まれた画像情報がA/D変換、MTF補正、階調処理等の種々の画像処理を施されて書込みデータに変換される。プリンタとして機能するときには、コンピュータ等から転送されるページ記述言語やビットマップ等の形式の画像情報に対して画像処理が施され書込みデータに変換される。
そして、画像形成に先駆けて、像担持体521は表面の移動速度が所定の速度となるように、図25の矢印方向すなわち反時計回り方向に回転を始める。また帯電ローラ531は像担持体521に対してつれまわり回転させられる。このとき帯電ローラ531の芯金には帯電バイアス印加電源から−100Vの直流電圧および振幅1200V周波数2kHzの交流電圧が印加され、これにより像担持体521の表面が約−100Vに帯電させられる。
帯電させられた像担持体521に対し、光書込み装置502は書込みデータに応じてレーザー光502aを照射して露光を行なう。すなわち、光照射によって画像部の電位を変化させることで光照射されなかった非画像部の電位との差を発生させ、この電位コントラストによる静電潜像を形成する。
光書込み装置502によって像担持体521上に形成された静電潜像は本発明に係る現像装置541によって現像され、画像部にトナー粒子が付着することによってトナー像として像担持体521上に可視化される。
像担持体521上に形成させられたトナー像が転写ローラ503Bと像担持体521との対向部である転写部に到達するのとタイミングを合わせて給紙装置505から転写材506が搬送され、像担持体521上のトナー像は転写ローラ503Bに印加された電圧により転写材506へと転写される。トナー像が転写された転写材506は定着装置504によって定着処理され転写材506上にカラー画像が出力される。
一方、転写されずに像担持体521上に残留したトナー(転写残トナー)はクリーニング装置551によって清掃され、清掃後の像担持体521表面は次回の画像形成のために使用される。
そして、これらのブラック、マゼンタ、シアン、イエローのトナー像を形成するためのプロセスカートリッジ501K、501M、501C、501Yは、画像形成装置本体510から着脱可能としている。つまり、プロセスカートリッジ501K、501M、501C、501Yは、図26に示すように、転写材搬送ベルト503Aが装置本体510から開放退避することで、開放された空間から着脱可能となっており、ユーザーによる交換が可能となっている。
このように、画像形成装置本体に対して着脱自在に装着されるプロセスカートリッジに本発明に係る現像装置を備えることで、トナーの付着がなく、像担持体に対する安定したトナー供給が可能になって安定した画像形成を行うことができる。また、本発明に係るプロセスカートリッジを備えた画像形成装置を構成することによって、トナーの付着がなく、像担持体に対する安定したトナー供給が可能になって安定した画像形成を行うことができる。
次に、本発明に係る現像装置を備える本発明に係る画像形成装置の他の例について図28及び図29を参照して説明する。なお、図25と同じ機能を果たす要素については同じ符号を付して、特に必要がない限りその説明は省略する。
この画像形成装置では、負帯電の有機感光体をベルト形状に構成したベルト状像担持体561を備え、このベルト状像担持体561は、駆動ローラ562、従動ローラ563及び転写対向ローラ564間に架け渡され、図示しない回転駆動機構によって矢印方向に周回移動される。
このベルト状像担持体561には、ベルト状像担持体561を帯電させる帯電装置565K、565M、565C、565Yと、ベルト状像担持体561上の静電潜像を現像する本発明に係る現像装置である現像カートリッジ566K、566M、566C、566Yとが、それぞれ各色ごとに対向しており、像担持体521の移動にしたがって順次トナー像を像担持体561上に重ねていくように構成されている(1パスカラー)。
また、現像カートリッジ566K、566M、566C、566Yのトナー搬送部材2にベルト状像担持体561を挟んで対向する位置に対向ローラ567K、567M、567C、567Yを配置している。さらに、転写対向ローラ564にベルト状像担持体561を挟んで対向する位置に転写ローラ568を配置している。
帯電装置565は像担持体561の表面を一様帯電させるためのものであり、本実施形態ではコロナ帯電方式を採用している。コロナ帯電のように非接触の帯電手段を用いれば、上流側の現像カートリッジ566によって形成されたトナー像を乱すことなく像担持体561を帯電させることができる。
現像カートリッジ566は、本発明に係る現像装置であり、多少の形状の変更はあるが上記実施形態で説明した現像装置と同じである。ここで、ブラック、マゼンタ、シアン、イエローのトナー像を現像するための現像カートリッジ566K、566M、566C、566Yは、図29に示すように、像担持体561が装置本体510から開放退避することで、開放された空間から着脱可能となっており、ユーザーによる交換が可能となっている。
この画像形成装置においては、画像形成時には、帯電装置565によって像担持体561表面が一様に帯電させられる。すでに像担持体561上にトナー像が形成されている場合でも、トナー像を含め像担持体561の表面が一様帯電させられる。次いで、光書込み装置502から画像情報に応じた光ビームが照射される。光ビームは帯電装置565と現像カートリッジ566の間を通過するため、すでに一様帯電させられた像担持体561に対して光ビームが照射されることとなり、負帯電性の感光体である像担持体561の表面では画像部に対応する領域が除電されて潜像が形成される。
現像カートリッジ566は第1実施形態と同様に像担持体561上に形成された潜像の画像部にトナー粒子を付着させ、潜像をトナー像として可視化する。以上の帯電、光ビーム照射、現像の工程が前述のように各現像カートリッジとの対向部において繰り返され、像担持体561上に4色のトナー像が重ねられたフルカラー画像が形成される。
一方、給紙装置505から送られた転写材506が像担持体561と転写ローラ568との接触部へと搬送され、当該接触部において像担持体561上に形成されたフルカラー画像が転写ローラ568に印加された電圧によって転写材506上に転写される。その後、転写材506は定着装置504に到達すると、転写材506上のトナー像は加熱ローラ504a及び加圧ローラ504bに挟まれつつ加熱されることで転写材506上に定着させられ、転写材506上にフルカラーの可視像が形成される。
なお、本発明は、中間転写ベルト、転写ドラム、中間転写ドラムなどを用いたカラー画像形成装置、モノクロ画像形成装置などにも適用可能であることはいうまでもない。
本発明の第1実施形態に係る現像装置の一例を示す模式的構成図である。 同実施形態の他の一例を示す模式的構成図である。 同実施形態のトナー搬送部材の一例を説明する説明図である。 同トナー搬送部材による搬送原理の説明に供する駆動波形の一例を示す説明図である。 同じくトナー搬送の一例を説明する説明図である。 同じく第2電圧印加手段によって印加するパルス状電圧の説明に供する説明図である。 同パルス状電圧の周波数に対するトナー搬送量比の測定結果の一例を示す説明図である。 図7を期間tbに対するトナー搬送量比で示した説明図である。 同パルス状電圧の周波数一定としたときのデューティに対するトナー搬送量比で示した説明図である。 図7を期間tbに対するトナー搬送量比で示した説明図である。 同パルス状電圧の周波数に対するトナー搬送量比の測定結果の一例を示す説明図である。 図11を期間tbに対するトナー搬送量比で示した説明図である。 トナー搬送部材の電極の説明に供する説明図である。 パルス状電圧の波高値に対するトナー搬送量比で示した説明図である。 図14を搬送電界に対するトナー搬送量比で示した説明図である。 本発明の第2実施形態に係る現像装置の一例を示す模式的構成図である。 同実施形態の他の一例を示す模式的構成図である。 同実施形態のトナー搬送部材の説明に供する説明図である。 同じくトナー搬送部材の説明に供する説明図である。 同実施形態の第2電圧印加手段による印加電圧の説明に供する説明図である。 本発明の第3実施形態に係る現像装置の一例を示す模式的構成図である。 同実施形態の他の一例を示す模式的構成図である。 同実施形態のトナー搬送部材の説明に供する説明図である。 同じくトナー搬送部材の説明に供する説明図である。 本発明に係るプロセスカートリッジを備えた本発明に係る画像形成装置の第1実施形態を説明する構成図である。 同プロセスカートリッジの説明に供する説明図である。 同画像形成装置のプロセスカートリッジの脱着の説明に供する説明図である。 本発明に係る現像装置からなる現像カートリッジを備えた本発明に係る画像形成装置の第2実施形態を説明する構成図である。 同画像形成装置の現像カートリッジの脱着の説明に供する説明図である。
符号の説明
1…像担持体
2、32…トナー搬送部材
3,13…現像剤担持体(トナー供給ローラ)
4…収容部
5A、5B…攪拌スクリュー
7…現像剤規制部材
11…第1電圧印加手段
12、22…第2電圧印加手段
102…電極
501K、501M、501C、501Y…プロセスカートリッジ
502K、502M、502C、502Y…光書込み装置
503A…転写材搬送ベルト
503Bk、503Bm、503Bc、503By…転写ローラ
504…定着装置
505…給紙装置
506…転写材
507…排紙部
521…像担持体
531…帯電装置
541…現像装置
551…クリーニング装置
561…像担持体
565K、565M、565C、565Y…帯電装置
566K、566M、566C、566Y…現像カートリッジ

Claims (16)

  1. 像担持体の潜像を現像するための、所定の間隔で並べて配置された複数の電極に多相の電圧が印加されることで形成される搬送電界によって、前記像担持体との対向領域にトナーを搬送するトナー搬送部材を備えた現像装置において、前記トナー搬送部材の各電極に対し、同一の電極に印加される前記トナーを引き付ける電圧成分の連続印加時間が500μsec以下であるパルス状電圧を印加する手段を備えていることを特徴とする現像装置。
  2. 請求項1に記載の現像装置において、前記同一の電極に印加される前記トナーを引き付ける電圧成分の連続印加時間は前記パルス状電圧の周波数及びパルスデューティで決定されることを特徴とする現像装置。
  3. 請求項1又は2に記載の現像装置において、前記トナー搬送部材が形成する搬送電界が2.2×10V/m以上であることを特徴とする現像装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の現像装置において、前記同一の電極に印加される前記トナーを引き付ける電圧成分の連続印加時間は33μsec以上であることを特徴とする現像装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の現像装置において、前記トナー搬送部材に対してトナーを供給するトナー供給手段を備え、このトナー供給手段は現像剤を表面に担持して搬送する現像剤担持体であって、この現像剤担持体に対して電圧を印加する電圧印加手段を備えていることを特徴とする現像装置。
  6. 像担持体の潜像を現像するための、所定の間隔で並べて配置された複数の電極に多相の電圧が印加されること形成される搬送電界によって、前記像担持体との対向領域にトナーを搬送するトナー搬送部材と、このトナー搬送部材に対して前記トナーを供給するトナー供給手段とを備えた現像装置において、前記トナー搬送部材とトナー供給手段が対向する領域における搬送電界が前記トナー搬送部材と像担持体が対向する領域における搬送電界よりも大きくなることを特徴とする現像装置。
  7. 請求項6に記載の現像装置において、前記トナー搬送部材における複数の電極は、すべての領域で電極幅、電極間距離、電極ピッチが同じに形成され、前記トナー搬送部材の前記複数の電極を複数の領域に分割して各領域毎に個別的に前記多相の電圧を印加可能であって、前記トナー搬送部材とトナー供給手段が対向する領域における搬送電界が前記トナー搬送部材と像担持体が対向する領域における搬送電界よりも大きくなる電圧を印加する電圧印加手段を備えていることを特徴とする現像装置。
  8. 請求項6に記載の現像装置において、前記トナー搬送部材における複数の電極は、前記トナー供給手段が対向する領域における電極幅、電極間距離及び電極ピッチの少なくともいずれかが、像担持体が対向する領域における電極幅、電極間距離及び電極ピッチの少なくともいずれかよりも小さく形成され、前記トナー搬送部材とトナー供給手段が対向する領域における電極と前記トナー搬送部材と像担持体が対向する領域における電極に対して同じ波高値の電圧を印加する電圧印加手段を備えていることを特徴とする現像装置。
  9. 請求項6ないし8のいずれかに記載の現像装置において、トナー供給手段は現像剤を表面に保持し現像剤を搬送する現像剤担持体であり、この現像剤担持体に電圧を印加する電圧印加手段を有することを特徴とする現像装置。
  10. 請求項9に記載の現像装置において、前記トナー搬送部材が前記現像剤担持体に対向する領域における搬送電界は、前記現像剤担持体とトナー搬送部材間の距離と電位差で決定される供給電界よりも大きいことを特徴とする現像装置。
  11. 請求項3、6、10のいずれかに記載に現像装置において、前記搬送電界は、前記トナー搬送部材の電極に印加する電圧の波高値と電極間距離と電極幅で決定される値であることを特徴とする現像装置。
  12. 請求項5又は9に記載の現像装置において、前記現像剤は、磁性キャリアと非磁性のトナーからなる二成分現像剤であることを特徴とする現像装置。
  13. 請求項5又は9に記載の現像装置において、前記現像剤は、トナーからなる一成分現像剤であることを特徴とする現像装置。
  14. 電子写真方式の画像形成プロセスにおける帯電、クリーニング、像担持体のうちの少なくとも1つと、現像手段とを備えたプロセスカートリッジにおいて、請求項1ないし13のいずれかに記載の現像装置であることを特徴するプロセスカートリッジ。
  15. 像担持体に形成された静電潜像にトナーを付着させて現像する現像手段を備えた画像形成装置において、請求項1ないし13のいずれかに記載の現像装置又は請求項14に記載のプロセスカートリッジを備えていることを特徴とする画像形成装置。
  16. カラー画像を形成する画像形成装置において、請求項14に記載のプロセスカートリッジを複数備えていることを特徴とする画像形成装置。
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