JP2008076494A - 粉体搬送装置、並びにこれを用いる現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】静電粉体を進行波電界を形成する静電搬送部材を用いて静電気力でホッピングさせて搬送するものにおいて、静電粉体の帯電量を安定化させて良好な搬送性能を維持する。
【解決手段】静電気を帯びたトナーを静電気力でホッピングさせて搬送するための進行波電界を発生させる複数の電極を備えたトナー搬送部材2と、現像剤収容部4中の現像剤を担持して、担持した現像剤中からトナー搬送部材にトナーを供給するトナー供給ローラ3とを備えた現像装置10において、トナー搬送部材2にて搬送されるトナーを近接放電により帯電させるトナー帯電部材20を、トナー搬送部材2に近接して設ける。
【選択図】図1
【解決手段】静電気を帯びたトナーを静電気力でホッピングさせて搬送するための進行波電界を発生させる複数の電極を備えたトナー搬送部材2と、現像剤収容部4中の現像剤を担持して、担持した現像剤中からトナー搬送部材にトナーを供給するトナー供給ローラ3とを備えた現像装置10において、トナー搬送部材2にて搬送されるトナーを近接放電により帯電させるトナー帯電部材20を、トナー搬送部材2に近接して設ける。
【選択図】図1
Description
本発明は、静電粉体搬送手段の表面上の粉体を静電気力によって移動させて搬送する粉体搬送装置、並びに、これを用いる現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置に関するものである。
従来、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置として、表面にトナーを担持したトナー担持体を回転駆動させることで、担持したトナーを潜像担持体との対向位置である現像位置に搬送して、潜像担持体上の潜像を現像するものが広く知られている。
一方、トナー担持体の機械的な駆動を無くし、トナーを静電的に現像位置に搬送し現像する画像形成装置として、特許文献1に記載のETH(Electrostatic Transport&Hopping)現象を利用したものが知られている。ETH現象とは、粉体に作用する移相電界のエネルギーが機械的なエネルギーに変換されて、粉体自身が動的に変動する現象をいう。特許文献1の画像形成装置では、トナー担持体として複数の電極が所定ピッチで配設された静電搬送部材を用い、電極にn相の交流電圧が印加して発生させた進行波電界により、帯電したトナーの静電搬送部材面方向の移動(搬送)と、静電搬送部材面に垂直な方向の移動(ホッピング)とをおこなう。これにより、帯電したトナーを現像位置まで搬送する。現像位置においては、ホッピングしたトナーには、非画像部ではトナー搬送部材へ向かう力が、画像部では感光体へ向かう力が作用し、静電潜像の現像が行われる。ここで、トナー担持体上でトナーをホッピングさせてその付着力を無くしながら現像位置に搬送することで、回転駆動されるトナー担持体を用いた構成では実現が望めなかったほどの非常に高効率な現像が実現可能となる。
ところが、トナーの高湿放置、劣化の影響によりトナーの帯電量が低下してしまい、上記進行波電界によりトナーをホッピングさせて搬送する装置では、トナーの搬送性能が著しく低下してしまうという欠点があった。
特許文献2では、進行波電界を発生させる静電搬送部材に密着して表面移動するベルト部材を設け、このベルト部材の表面にトナーを担持させて、進行波電界およびベルト部材の表面移動によりトナーを搬送する現像装置が開示されている。この現像装置では、トナーの帯電量が低下した場合でもベルト部材の表面移動によりある程度の搬送性を確保することはできるが、不十分と考えられる。また、トナーの帯電量が低下した場合は、トナー担持体上でトナーがホッピングした状態とならないので、高効率な現像ができなくなる。
本発明の目的は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、静電粉体を進行波電界を形成する静電搬送部材を用いて静電気力でホッピングさせて搬送するものにおいて、静電粉体の帯電量を安定化させて良好な搬送性能を維持することのできる粉体搬送装置、並びに、これを用いる現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、静電気を帯びた静電粉体を静電気力でホッピングさせて搬送するための進行波電界を発生させる複数の電極を備えた静電粉体搬送手段と、該静電粉体を該静電粉体搬送手段に供給する静電粉体供給手段とを備えた粉体搬送装置において、上記静電粉体搬送手段にて搬送される静電粉体を近接放電により帯電させる静電粉体帯電部材を、該静電粉体搬送手段に近接して設けたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の粉体搬送装置において、上記静電粉体帯電部材を上記静電粉体搬送手段の上記静電粉体を供給される位置に近接して設けたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の粉体搬送装置において、上記静電粉体帯電部材に上記静電粉体の帯電極性と同極性で放電開始電圧以上の電圧を印加することを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1、2または3の粉体搬送装置において、上記静電粉体はトナーであることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、トナー搬送部材の表面上でトナーをホッピングさせながら搬送するトナー搬送装置を備え、トナーを潜像担持体との対向位置に搬送して該潜像担持体上の潜像を現像する現像装置において、上記トナー搬送装置として、請求項4の粉体搬送装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体に担持される潜像をトナーによって現像する現像手段とを備えた画像形成装置における、該潜像担持体と該現像手段とを1つのユニットとして共通の支持体に支持させて画像形成装置本体に対して一体的に着脱可能にしたプロセスカートリッジにおいて、上記現像手段として、請求項5の現像装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体に担持される潜像をトナーによって現像する現像手段とを備えた画像形成装置において、上記現像手段として、請求項5の現像装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項7の画像形成装置において、上記潜像担持体と上記現像装置との組合せを複数設けるとともに、それぞれの潜像担持体上で得られたトナー像を転写体に重ね合わせて転写する転写手段を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の粉体搬送装置において、上記静電粉体帯電部材を上記静電粉体搬送手段の上記静電粉体を供給される位置に近接して設けたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の粉体搬送装置において、上記静電粉体帯電部材に上記静電粉体の帯電極性と同極性で放電開始電圧以上の電圧を印加することを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1、2または3の粉体搬送装置において、上記静電粉体はトナーであることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、トナー搬送部材の表面上でトナーをホッピングさせながら搬送するトナー搬送装置を備え、トナーを潜像担持体との対向位置に搬送して該潜像担持体上の潜像を現像する現像装置において、上記トナー搬送装置として、請求項4の粉体搬送装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体に担持される潜像をトナーによって現像する現像手段とを備えた画像形成装置における、該潜像担持体と該現像手段とを1つのユニットとして共通の支持体に支持させて画像形成装置本体に対して一体的に着脱可能にしたプロセスカートリッジにおいて、上記現像手段として、請求項5の現像装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体に担持される潜像をトナーによって現像する現像手段とを備えた画像形成装置において、上記現像手段として、請求項5の現像装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項7の画像形成装置において、上記潜像担持体と上記現像装置との組合せを複数設けるとともに、それぞれの潜像担持体上で得られたトナー像を転写体に重ね合わせて転写する転写手段を設けたことを特徴とするものである。
本発明においては、高湿放置や劣化により静電粉体の帯電量が低下していても、静電粉体帯電部材により静電粉体搬送手段上の静電粉体を帯電させて十分な帯電量を与えることで、良好なホッピングによる静電搬送が維持できる。なお、静電粉体帯電部材は近接放電を用いているので、コロナ放電を用いるものに比べ、衝撃による多量の粉体飛散や、オゾンの発生による環境への悪影響という副作用を引き起こす虞がない。
以上、本発明によれば、静電粉体を進行波電界を形成する静電搬送部材を用いて静電気力でホッピングさせて搬送するものにおいて、静電粉体の帯電量を安定化させて良好な搬送性能を維持することができるという優れた効果がある。
以下、本発明を画像形成装置に適用した一実施形態について説明する。まず、本実施形態に係る画像形成装置に採用される現像装置の構成及び動作について説明する。図1は、現像装置の一例の概略構成図である。図1の現像装置10は、磁性キャリアと非磁性トナーから成る二成分現像剤を用いた二成分現像装置である。この現像装置10では、トナー担持体としてのトナー搬送部材2の一部が、潜像担持体としての感光体1と対向するように配置されている。現像装置10は、トナー搬送部材2のほかに、現像剤を担持してトナー搬送部材2へトナーを供給するトナー供給手段としてのトナー供給ローラ3と、二成分現像剤を収容する現像剤収容部4と、現像剤収容部4内に配置され二成分現像剤を攪拌搬送する攪拌搬送スクリュ5A、5Bと、現像剤収容部4にトナーを補給するトナー補給口6と、現像剤収容部4内の現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度センサ(図示せず)とを備えている。
現像剤収容部4内は、トナー供給ローラ3の軸方向と平行な隔壁により2つの室に仕切られており、軸方向両端部の現像剤通路によって連結されている。現像剤収容部4内の二成分現像剤は、各室にある攪拌搬送スクリュ5A、5Bによって攪拌されながら現像剤収容部4内を循環搬送される。攪拌搬送スクリュ5Aと対向する領域には、攪拌搬送スクリュ5Aにより攪拌搬送された現像剤を担持して、担持した現像剤中からトナーをトナー搬送部材2へ供給するトナー供給ローラ3が配置されている。このトナー供給ローラ3は、回転可能なスリーブと、内部固定配置された磁石とからなり、トナー供給ローラ3の回転と磁力によって、現像剤収容部4内の現像剤をトナー供給ローラ3表面に汲み上げる。現像剤の汲み上げ領域よりトナー供給ローラ3の回転方向下流において、トナー供給ローラ3と対向する領域に現像剤層規制部材7が設けられている。汲み上げ領域で汲み上げられた現像剤は、現像剤層規制部材7によって一定量の現像剤層厚に規制される。現像剤層規制部材7を通った現像剤は、トナー供給ローラ3の回転に伴ってトナー搬送部材2と対向する領域まで搬送される。なお、図1では、トナー供給ローラ3は反時計方向に回転するが、その方向に限定されるものではない。
トナー供給ローラ3には、第一電圧印加手段11によって供給バイアスが印加されている。また、トナー搬送部材2には、第二電圧印加手段12によって電極に電圧が印加されている。トナー供給ローラ3の駆動系、バイアス印加系統、およびトナー搬送部材2のバイアス印加系統は、予め設定記憶された制御プログラムに基づいて作動する制御手段によって、その駆動・バイアス印加のON/OFFのタイミングが制御される。すなわち、CPU,ROM,RAMからなる制御手段の出力側には、トナー搬送部材2、トナー供給ローラ3が接続され、制御手段から出力される制御指令により、駆動・バイアス印加のON/OFFのタイミング制御が行なわれる。
トナー搬送部材2とトナー供給ローラ3が対向する領域においては、第一、第二電圧印加手段11、12によってトナー供給手段3とトナー搬送部材2との間に電界が生じている。その電界からの静電気力を受けて、トナー供給ローラ3に担持される現像剤中のトナーはキャリアから解離してトナー搬送部材2の表面に移動する。また、トナー供給ローラ3の駆動による継続的な現像剤の供給によって、トナーはトナー搬送部材2の表面に継続的に移動する。トナー搬送部材2の表面に達したトナーは、後述するように、第二電圧印加手段12が印加する電圧による搬送電界(移相電界)によって、回転しないトナー搬送部材2の表面上をホッピングしながら感光体1と対向する領域まで搬送される。
トナー搬送部材2と感光体1とが対向する領域まで上記搬送電界によって搬送されたトナーは、トナー搬送部材2と感光体1上の画像部との間の現像電界によって、感光体1上の静電潜像を現像する。なお、このトナー搬送部材2と感光体1とは、50〜1000μm、好ましくは150〜400μmの間隙をあけて非接触で対向している。
また、現像装置10の現像剤収容部4のトナー濃度は、トナー濃度センサ(図示せず)により検知され、この検知結果に基づき現像剤収容部4のトナー濃度が減少していると判断されると、トナー収容部(図示せず)からトナー補給口6を通って、トナーが現像剤収容部4に補給される。
図2に、現像装置の変形例の概略構成図である。図2の現像装置10は、非磁性トナーからなる一成分現像剤を用いたものである。
ここで、トナー搬送部材2の構成および動作について説明する。
図3は、トナー搬送部材2と感光体1との対向部周辺の模式図である。トナー搬送部材2は、支持基板101上に複数の電極102を、n本を1セットとして、トナー移動方向に沿って所要の間隔で配置している。この複数の電極102上に、無機又は有機の絶縁性材料からなり、電極102の表面を覆う表面保護層103を積層する。これが、絶縁性のトナーの静電搬送面103aとなる。支持基板101としては、ガラス基板、樹脂基板或いはセラミックス基板等の絶縁性材料からなる基板、あるいはSUS等の導電性材料からなる基板にSiO2等の絶縁膜を成膜したもの、ポリイミドフィルムなどのフレキシブルに変形可能な材料からなる基板等が適用できる。電極102は、支持基板101上に、Al、Ni−Cr等の導電性材料を0.1〜10μm厚、好ましくは0.5〜2.0μmで成膜し、これをフォトリソ技術等を用いて所要の電極形状にパターン化して形成している。これらの複数の電極102のトナー搬送方向における幅(電極幅)aは、移動させる粉体の平均粒径の1倍以上20倍以下とし、かつ、電極102のピッチpも移動させるトナーの平均粒径の1倍以上20倍以下としている。表面保護層103は、例えばSiO2、TiO2、TiO4、SiON、BN、TiN、Ta2O5等を適用でき、厚さは0.5〜10μm、好ましくは0.5〜3μmで形成している。
図3は、トナー搬送部材2と感光体1との対向部周辺の模式図である。トナー搬送部材2は、支持基板101上に複数の電極102を、n本を1セットとして、トナー移動方向に沿って所要の間隔で配置している。この複数の電極102上に、無機又は有機の絶縁性材料からなり、電極102の表面を覆う表面保護層103を積層する。これが、絶縁性のトナーの静電搬送面103aとなる。支持基板101としては、ガラス基板、樹脂基板或いはセラミックス基板等の絶縁性材料からなる基板、あるいはSUS等の導電性材料からなる基板にSiO2等の絶縁膜を成膜したもの、ポリイミドフィルムなどのフレキシブルに変形可能な材料からなる基板等が適用できる。電極102は、支持基板101上に、Al、Ni−Cr等の導電性材料を0.1〜10μm厚、好ましくは0.5〜2.0μmで成膜し、これをフォトリソ技術等を用いて所要の電極形状にパターン化して形成している。これらの複数の電極102のトナー搬送方向における幅(電極幅)aは、移動させる粉体の平均粒径の1倍以上20倍以下とし、かつ、電極102のピッチpも移動させるトナーの平均粒径の1倍以上20倍以下としている。表面保護層103は、例えばSiO2、TiO2、TiO4、SiON、BN、TiN、Ta2O5等を適用でき、厚さは0.5〜10μm、好ましくは0.5〜3μmで形成している。
図3において、各電極102から伸びる線は各電極102に電圧を印加するための導電線を表しており、各線の重なる部分のうち黒丸で示した部分だけが電気的に接続されており、他の部分は電気的に絶縁状態である。各電極102に対しては、本体側の電源104からn相の異なる駆動電圧V11〜V13、V21〜V23が印加される。なお、本実施形態では3相の駆動電圧が印加される場合(n=3)について説明するが、本発明はトナー粒子が搬送される限りにおいて、n>2を満たす任意の自然数nについて適用可能である。
各電極102は現像装置側の接点S11、S12、S13,S21、S22、S23のいずれかに接続されており、各接点S11、S12、S13,S21、S22、S23は、現像装置10が画像形成装置本体に装着された状態においては、それぞれ駆動波形V11、V12、V13、V21、V22、V23を与える本体側電源104(第2電圧印加手段12)と接続される。トナー搬送部材2は、トナー粒子を感光体1近傍まで移送し、また現像領域通過後の現像に寄与しなかったトナー粒子を回収するための搬送領域と、感光体1の静電潜像にトナー粒子を付着させてトナー像を形成するための現像領域とに分けられる。現像領域は、感光体1に近接した領域のみに存在し、搬送領域はトナー搬送部材2の周上、現像領域以外の全域に存在する。なお、トナーが搬送電界(移相電界)によって移動可能な領域を静電搬送面と言うが、本実施形態の場合、トナー搬送部材2の周表面全体が静電搬送面である。搬送領域では電源104によって各電極102に駆動波形V11、V12、V13が印加され、現像領域では電源104によって各電極102に駆動波形V21、V22、V23が印加される。
トナー搬送部材2におけるトナーの静電搬送の原理について説明する。トナー搬送部材2の複数の電極102に対してn相のパルス状電圧を印加することにより、複数の電極102によって移相電界が発生し、トナー搬送部材2上の帯電したトナーは反発力及び/又は吸引力を受けて移送方向に搬送され移動する。例えば、トナー搬送部材2の複数の電極102に対して図4に示すように、グランドG(0V)と正の電圧+との間で変化するA相、B相、C相の3相のパルス状駆動波形(電圧)を、タイミングをずらして印加する。
このとき、図5に示すように、トナー搬送部材2上に負帯電トナーTがあり、トナー搬送部材2の連続した複数の電極102にそれぞれ「G」、「G」、「+」、「G」、「G」が印加された(同図(a))とすると、負帯電トナーTは「+」の電極102上に位置する。次のタイミングで複数の電極102にはそれぞれ「+」、「G」、「G」、「+」、「G」が印加され(同図(b))、負帯電トナーTには左側の「G」の電極102との間で反発力が、右側の「+」の電極102との間で吸引力がそれぞれ作用するので、負帯電トナーTは「+」の電極102側に移動する。さらに、次のタイミングで複数の電極102には、図5(c)に示すように、それぞれ「G」、「+」、「G」、「G」、「+」が印加され、負帯電トナーTには同様に反発力と吸引力がそれぞれ作用するので、負帯電トナーTは更に「+」の電極102側に移動する。
これを図6を参照して具体的に説明する。図6(a)に示すように、トナー搬送部材2の電極A〜Fがいずれも0V(G)で、トナー搬送部材2上に負帯電トナーTが載っている状態から、図6(b)に示すように電極A、Dに「+」が印加されると、負帯電トナーTは電極A及び電極Dに吸引されて電極A、D上に移る。次のタイミングで、図6(c)に示すように、電極A、Dがいずれも「0」になり、電極B、Eに「+」が印加されると、電極A、D上のトナーTは反発力を受けるとともに、電極B、Eの吸引力を受けることになって、負帯電トナーTは電極B及び電極Eに移送される。さらに、次のタイミングで、図6(d)に示すように、電極B、Eがいずれも「0」になり、電極C、Fに「+」が印加されると、電極B、E上のトナーTは反発力を受けるとともに、電極C、Fの吸引力を受けることになって、負帯電トナーTは電極C及び電極Fに移送される。このように進行波電界によって負帯電トナーは順次図において右方向に移送されることになる。
このように複数の電極102に電圧の変化する多相の駆動波形(電圧)を印加することで、トナー搬送部材2上には搬送電界(移送電界)が発生し、負帯電トナーはこの搬送(移送)電界の進行方向に移動する。なお、正帯電トナーの場合には駆動波形の変化パターンを逆にすることで同様に同方向に移動する。
次に、電源104(第2電圧印加手段12)の一例について図7を参照して説明する。
この電源104は、パルス信号を生成出力するパスル信号発生回路105と、このパルス信号発生回路105からのパルス信号を入力して駆動波形であるパルス状電圧V11、V12、V13を生成出力する波形増幅器106a、106b、106cと、パルス信号発生回路105からのパルス信号を入力して駆動波形V21、V22、V23を生成出力する波形増幅器107a、107b、107cとを有する。パルス信号発生回路105は、例えばロジックレベルの入力パルスを受けて、各120°に位相シフトした2組みパルスで、次段の波形増幅器106a〜106c、107a〜107cに含まれるスイッチング手段、例えばトランジスタを駆動して100Vのスイッチングを行うことができるレベルの出力電圧10〜15Vのパルス信号を生成して出力する。波形増幅器106a、106b、106cは、搬送領域の各電極102に対して、3相の駆動波形(駆動パルス)V11、V12、V13を印加し、波形増幅器107a、107b、107cは、現像領域の各電極102に対して、3相の駆動波形(駆動パルス)V21、v22、V23を印加する。
この電源104は、パルス信号を生成出力するパスル信号発生回路105と、このパルス信号発生回路105からのパルス信号を入力して駆動波形であるパルス状電圧V11、V12、V13を生成出力する波形増幅器106a、106b、106cと、パルス信号発生回路105からのパルス信号を入力して駆動波形V21、V22、V23を生成出力する波形増幅器107a、107b、107cとを有する。パルス信号発生回路105は、例えばロジックレベルの入力パルスを受けて、各120°に位相シフトした2組みパルスで、次段の波形増幅器106a〜106c、107a〜107cに含まれるスイッチング手段、例えばトランジスタを駆動して100Vのスイッチングを行うことができるレベルの出力電圧10〜15Vのパルス信号を生成して出力する。波形増幅器106a、106b、106cは、搬送領域の各電極102に対して、3相の駆動波形(駆動パルス)V11、V12、V13を印加し、波形増幅器107a、107b、107cは、現像領域の各電極102に対して、3相の駆動波形(駆動パルス)V21、v22、V23を印加する。
ここで、トナー搬送部材2の搬送領域では、各電極102に対して、図8に示すように、各相のVhiの印加時間taを繰り返し周期tfの1/3である約33%に設定した(これを「搬送電圧パターン」という。)3相の駆動波形(駆動パルス)V11、V12、V13を印加する。この駆動波形は搬送領域においてトナーを安定搬送させるのに適した波形である。
また、現像領域では、各電極102に対して、図9に示すように、各相のVhi又は0Vの印加時間taを繰り返し周期tfの2/3である約67%に設定した(これを「現像電圧パターン」という)3相の駆動波形(駆動パルス)V21、V22、V23を印加する。現像領域ではトナー粒子を像担持体に向かって打ち上げ易くすることが好ましく、図9の駆動波形はトナー粒子を打ち上げるのに適している。
なお、現像電圧パターンの駆動波形を印加した場合でも、0V電極のセンターに位置したトナー以外は、横方向への力も受けるため、すべてのトナーがいっせいに高く打ち上げられるというものではなく、水平方向に移動するトナーもあり、逆に、搬送電圧パターンの駆動波形を印加した場合でも、トナーの位置によっては、大きな角度で斜めに打ち上げられて水平に移動するよりも上昇距離の方が大きいものがある。従って、搬送領域において各電極102に印加する駆動波形パターンは前述した図8に示す搬送電圧パターンに限られるものではなく、また、現像領域12の各電極102に印加する駆動波形パターンも前述した図9に示す現像電圧パターンに限られるものではない。
上記において、駆動波形は3相の場合を説明したが、これをn相に一般化すると、次のようになる。すなわち、各電極に対してn相(nは3以上の整数)のパルス状電圧(駆動波形)を印加して進行波電界を発生させる場合、1相あたりの電圧印加時間が{繰り返し周期時間×(n−1)/n}未満となる電圧印加デューティとすることによって、搬送、現像の効率を上げることができる。例えば、3相の駆動波形を用いる場合には、各相の電圧印加時間taを繰り返し周期時間tfの2/3である約67%未満に設定し、4相の駆動波形を用いる場合には、各相の電圧印加時間を繰り返し周期時間の3/4である75%未満に設定することが好ましい。
他方、電圧印加デューティは、{繰り返し周期時間/n}以上に設定することが好ましい。例えば、3相の駆動波形を用いる場合には、各相の電圧印加時間taを繰り返し周期時間tfの1/3である約33%以上に設定することが好ましい。すなわち、注目電極に印加する電圧と進行方向上流側隣接電極及び下流側隣接電極に印加する各電圧との間には、上流側隣接電極が反発、下流側隣接電極が吸引という時間を設定することによって、効率を向上することができる。特に、駆動周波数が高い場合は、{繰り返し周期時間/n}以上で{繰り返し周期時間×(n−1)/n}未満の範囲内に設定することにより、注目電極上のトナーに対する初期速度が得られやすくなる。n層駆動波形を用いた場合も、現像領域での搬送基板表面電位は、算出時間平均値(Vave)と一致する。
本実施例では電圧を矩形パルス状としたが、sin波や三角波でもよい。搬送領域および現像領域に印加する駆動波形パターン電圧の最大値Vhiや最小値Vlo、VhiとVloの電圧差Vpp、周波数tfなどのパラメータは、プロセス制御によって任意の値に設定することができるようになっている。
ここで、搬送領域での駆動波形パターンのパラメータはトナー搬送中に安定して搬送できる条件を、現像領域での駆動波形パターンはトナー粒子を感光体1に向かって打ち上げ易くできる条件になっている。
また、搬送領域と現像領域を同一領域として駆動波形パターンを設定する場合もある。この場合は特に現像部では搬送性と現像性を両立させなければならないことから、駆動波形パターン設定が難しい反面、前例の搬送領域と駆動領域を分ける場合と比較して波形増幅器、搬送基板を簡易化することができる。
次に本実施形態の特徴部であるトナー帯電部材20について説明する。図1、2に示すように、この現像装置10は、トナー搬送部材2の表面に近接して、供給されたトナーに、近接放電をおこない帯電させるトナー帯電部材20を備えている。トナー帯電部材20とトナー搬送部材2は少なくともトナー径以上のギャップを持って近接して設置されている。トナー帯電部材20には不図示の直流電源によって電圧が印加される。
トナー層表面電位Vbは以下の式(1)、(2)より決定されるもので
Vb=312+6.2g・・・ (1)
Vg=g(Va−Vc)/{(Lt/Kt)+g} ・・・ (2)
上式にて、
g:空隙距離
Vb:g>8μmの時のパッシェンの法則の近似式
Vg:トナー帯電部材とトナー搬送部材上のトナー層との空隙間電圧
Va:トナー帯電部材印加電圧
Vb:トナー層表面電位
Vc:トナー帯電部材と対向する前のトナー層表面電位
Lt:トナー層厚みと基板表面層の厚み
Kt:トナー層比誘電率
実験によれば、Vbは−20〜−10Vであればトナーがトナー搬送部材2に張り付くことなく、トナーは搬送できる。従って、Vbが上記範囲に収まるようにトナー層厚、基板表面層厚み、トナー帯電部材20とトナー搬送部材2とのギャップを設定すればよい。また、トナー帯電部材20は、長手方向のギャップ精度向上のために、アルミ、ステンレス等の剛性のある材料が好ましい。ギャップは、トナー帯電部材20と、トナー搬送部材2との間にスペーサ等の突きあて部材を設けて管理する。また、トナー帯電部材20表面には異常放電を防止するため、中抵抗層(104〜107[Ω・cm])を設けていることが好ましい。
トナー層表面電位Vbは以下の式(1)、(2)より決定されるもので
Vb=312+6.2g・・・ (1)
Vg=g(Va−Vc)/{(Lt/Kt)+g} ・・・ (2)
上式にて、
g:空隙距離
Vb:g>8μmの時のパッシェンの法則の近似式
Vg:トナー帯電部材とトナー搬送部材上のトナー層との空隙間電圧
Va:トナー帯電部材印加電圧
Vb:トナー層表面電位
Vc:トナー帯電部材と対向する前のトナー層表面電位
Lt:トナー層厚みと基板表面層の厚み
Kt:トナー層比誘電率
実験によれば、Vbは−20〜−10Vであればトナーがトナー搬送部材2に張り付くことなく、トナーは搬送できる。従って、Vbが上記範囲に収まるようにトナー層厚、基板表面層厚み、トナー帯電部材20とトナー搬送部材2とのギャップを設定すればよい。また、トナー帯電部材20は、長手方向のギャップ精度向上のために、アルミ、ステンレス等の剛性のある材料が好ましい。ギャップは、トナー帯電部材20と、トナー搬送部材2との間にスペーサ等の突きあて部材を設けて管理する。また、トナー帯電部材20表面には異常放電を防止するため、中抵抗層(104〜107[Ω・cm])を設けていることが好ましい。
このトナー帯電部材20は、トナーがトナー搬送部材2表面に移動した時に、トナーに電荷付与するものであり、この電荷付与により、トナー搬送部材2上のトナーは、高湿環境放置、耐久劣化の有無を問わず、トナー帯電量を安定に維持し、安定な搬送性が得られた。
次に、上記現像装置10を採用した画像形成装置の全体構成および動作について説明する。図10は、上記現像装置10を採用した画像形成装置の構成構成図である。
この画像形成装置は、ブラック(K)、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)のトナー像を形成するトナー像形成手段であるプロセスカートリッジ501K、501M、501C、501Yを備えている。これらのプロセスカートリッジ501K、501M、501C、501Yは、それぞれ潜像担持体としての感光体と、帯電手段と、現像手段と、クリーニング手段とを一体的に形成し、画像形成装置本体に脱着可能としたものである。
この画像形成装置は、ブラック(K)、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)のトナー像を形成するトナー像形成手段であるプロセスカートリッジ501K、501M、501C、501Yを備えている。これらのプロセスカートリッジ501K、501M、501C、501Yは、それぞれ潜像担持体としての感光体と、帯電手段と、現像手段と、クリーニング手段とを一体的に形成し、画像形成装置本体に脱着可能としたものである。
また、各プロセスカートリッジ501K、501M、501C、501Yに対応して、光書込み装置502K、502M、502C、502Yと、転写材506を搬送する搬送ベルト503A及びプロセスカートリッジ501K、501M、501C、501Yに搬送ベルト503Aを挟んで対向する転写ローラ503Bk、503Bm、503Bc、503Byと、定着装置504と、転写材506を収容する給紙装置505とを備えている。
光書込み装置502K、502M、502C、502Yは、画像情報に従ってプロセスカートリッジ501K、501M、501C、501Yの帯電後の感光体に静電潜像を書き込むためのものであり、ポリゴンを用いた光走査装置やLEDアレイ等、種々のものを使用できる。
搬送ベルト503Aは、搬送ローラ511、従動ローラ512及びテンションローラ513,514間に架け渡され、搬送ローラ511の回転により矢示方向に周回移動する。そして、搬送ローラ511と対向して転写材506を搬送ベルト503A上に吸着させるための吸着ローラ515を配置し、また、搬送ベルト503Aの出口側には搬送ベルト503Aにトナー像を形成したときのパターンを検出するPセンサ516を配置している。
転写ローラ503Bk、503Bm、503Bc、503Byは、少なくとも芯金と芯金を被覆する導電性弾性層とを有し、導電性弾性層はポリウレタンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンポリエチレン(EPDM)等の弾性材料に、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化スズ等の導電性付与剤を配合分散して電気抵抗値(体積抵抗率)を(106〜1010[Ω・cm])の中抵抗に調整した弾性体ローラである。
定着装置504は、加熱ローラ504a及びこれに対向して加圧ローラ504bを備えている。
次に、プロセスカートリッジ501K、501M、501C、501Yについて説明する。ブラック(K)、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)のプロセスカートリッジ501K、501M、501C、501Yは、収容するトナーの色が異なるだけで、他は同じ構成、同じ動作をするので、以下単に「プロセスカートリッジ501」として説明をおこなう。
図11は、プロセスカートリッジ501の概略構成図である。プロセスカートリッジ501は、像担持体としての感光体1と、接触帯電部材531と、前述した現像装置10と、クリーニング装置551とを備えている。感光体1は、負帯電性の有機感光体であり、図示しない回転駆動機構によって矢印方向(図で反時計回り方向)に回転駆動される。 接触帯電部材531は、芯金上に、ウレタン樹脂、導電性粒子としてのカーボンブラック、硫化剤、発泡剤等を処方した中抵抗の発泡ウレタン層をローラ状に形成した可撓性の帯電ローラである。 接触帯電部材(帯電ローラ)531の芯金上に形成される中抵抗層としては、上記の発泡ウレタン層に限定されるものではなく、ウレタン、エチレン−プロピレン−ジエンポリエチレン(EPDM)、ブタジエンアクリロニトリルゴム(NBR)、シリコーンゴムや、イソプレンゴム等に抵抗調整のためにカーボンブラックや金属酸化物等の導電性物質を分散したゴム材や、またこれらを発泡させたものを用いることができる。 クリーニング装置551は、像担持体521の回転方向に対してカウンタ方向で当接させられたクリーニングブレード552と、クリーニングされたトナー粒子を廃トナーとして収納する廃トナー格納部553等を備えている。
次に、本実施形態の画像形成装置の動作について説明する。本実施形態の画像形成装置は、複写機及びプリンタとして機能することができる複合機であり、複写機として機能するときには、スキャナから読み込まれた画像情報がA/D変換、MTF補正、階調処理等の種々の画像処理を施されて書込みデータに変換される。また、プリンタとして機能するときには、コンピュータ等から転送されるページ記述言語やビットマップ等の形式の画像情報に対して画像処理が施され書込みデータに変換される。
画像形成に先駆けて、プロセスカートリッジ501の感光体1は表面の移動速度が所定の速度となるように、図の矢印方向すなわち反時計回り方向に回転を始める。帯電ローラ531は、感光体1に対して連れまわりで回転する。このとき帯電ローラ531の芯金には帯電バイアス印加電源から−200Vの直流電圧および振幅1200V周波数2kHzの交流電圧が印加され、これにより感光体1の表面が約−200Vに帯電させられる。 帯電させられた感光体1に対し、光書込み装置502は書込みデータに応じてレーザー光502aを照射して露光を行う。すなわち、光照射によって画像部の電位を変化させることで光照射されなかった非画像部の電位との差を発生させ、この電位コントラストによる静電潜像を形成する。光書込み装置502によって感光体1上に形成された静電潜像は、現像装置10によって現像され、画像部にトナー粒子が付着することによってトナー像として感光体1上に可視化される。感光体1上に形成させられたトナー像が転写ローラ503Bと感光体1との対向部である転写部に到達するのとタイミングを合わせて給紙装置505から転写材506が搬送される。給紙装置505から供給される記録用紙等の転写材506は吸着ローラ515に所定の電圧が印加されることで転写体である転写材搬送ベルト503Aに吸着させられる。転写材506は転写材搬送ベルト503Aに担持された状態で転写材搬送ベルト503Aとともに移動し、移動中にプロセスカートリッジ501K、501M、501C、501Yから順次各色のトナー像が転写ローラ503Bk、503Bm、503Bc、503Byに印加された電圧により転写材506へと転写される。これにより、転写材506上にカラーのトナー像が形成される。カラーのトナー像が転写された転写材506が搬送ベルト503Aを通過して定着装置504に到達すると、転写材506上のトナー像は加熱ローラ504a及び加圧ローラ504bに挟まれつつ加熱されることで転写材506上に定着させられ、転写材506上に可視像が定着形成される。その後、カラー画像が形成された転写材506は装置本体510上部の排紙部507に排出される。一方、転写されずに各感光体1上に残留したトナー(転写残トナー)は、クリーニング装置551によって清掃され、清掃後の感光体1表面は次回の画像形成のために使用される。
また、各色トナー像の色ずれやトナー濃度の調整を行うモードでは、プロセスカートリッジ501K、501M、501C、501Yから転写材搬送ベルト503A上に直接所定パターンのトナー像が形成され、Pセンサ516によってそのトナーパターンが検出され、その検出結果に基づいて書込みタイミングや現像バイアスの変更等が行われ、最適なカラー画像を得ることができる状態に調整される。転写材搬送ベルト503A上のトナーパターンは吸着ローラ515に印加されたバイアスによって帯電極性を整えられた後、転写ローラ503Bk、503Bm、503Bc、503Byに印加された電圧によってプロセスカートリッジ501K、501M、501C、501Yに回収される。
上述したように、これらのブラック、マゼンタ、シアン、イエローのトナー像を形成するためのプロセスカートリッジ501K、501M、501C、501Yは、画像形成装置本体510から着脱可能としている。具体的には、図12に示すように、プロセスカートリッジ501K、501M、501C、501Yは、転写材搬送ベルト503Aが装置本体510から開放退避することで、開放された空間から着脱可能となっており、ユーザーメンテナンスに優れた構成となっている。
以上、本実施形態では、本発明を二成分現像剤を用いた現像装置を用いて説明したが、図2に変形例として示される一成分現像剤を用いた現像装置でも、トナーを進行波電界を形成する静電搬送部材を用いて静電気力でホッピングさせて搬送するものにおいては適応可能であり、同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態では、本発明を、トナー搬送部材2として複数の電極が所定ピッチで配設された静電搬送部材を用い、電極に3相の交流電圧が印加して発生させた進行波電界により、帯電したトナーの搬送をおこなうもので説明した。本発明は、これに限られるものではなく、静電粉体を進行波電界を形成する静電搬送部材を用いて静電気力でホッピングさせて搬送するものにおいては適応可能であり、同様の効果を得ることができる。例えば、特許文献2に示されるように、トナー担持体として静電搬送部材の外側が表面移動するものを用いた場合にも適応でき、良好なホッピングによる静電搬送が可能である。
以上、本実施形態によれば、高湿放置や劣化によりトナーの帯電量が低下していても、トナー帯電部材20によりトナー搬送部材2上のトナーを帯電させて十分な帯電量を与えることで、良好なホッピングによる静電搬送が維持できる。なお、トナー帯電部材20は近接放電を用いるているので、コロナ放電を用いるものに比べ、コロナ放電に伴う衝撃による多量のトナー飛散や、オゾンの発生による環境への悪影響という副作用を引き起こす虞がない。
また、トナー帯電部材20を、トナー搬送部材2がトナー供給手段3により供給される位置に近接して設けることで、トナー搬送部材2の全面に渡り効果的に静電搬送を維持できる。
また、トナー帯電部材20にトナーの帯電極性と同極性で放電開始電圧以上の電圧を印加することで、トナーを良好に帯電させることができる。
また、上記現像装置20を用いることで、トナー搬送部材2でトナーを良好にホッピングさせてその付着力を無くしながら現像位置に搬送することで、高効率な現像が実現可能となる。
また、感光体1と現像装置20とを共通の支持体に支持させて画像形成装置本体に対して一体的に着脱可能にしたプロセスカートリッジとすることで、メンテナンス性を向上させることができる。
また、トナー帯電部材20を、トナー搬送部材2がトナー供給手段3により供給される位置に近接して設けることで、トナー搬送部材2の全面に渡り効果的に静電搬送を維持できる。
また、トナー帯電部材20にトナーの帯電極性と同極性で放電開始電圧以上の電圧を印加することで、トナーを良好に帯電させることができる。
また、上記現像装置20を用いることで、トナー搬送部材2でトナーを良好にホッピングさせてその付着力を無くしながら現像位置に搬送することで、高効率な現像が実現可能となる。
また、感光体1と現像装置20とを共通の支持体に支持させて画像形成装置本体に対して一体的に着脱可能にしたプロセスカートリッジとすることで、メンテナンス性を向上させることができる。
1 感光体
2 トナー搬送部材
3 トナー供給ローラ
4 現像剤収容部
5A、B 攪拌搬送スクリュ
6 トナー補給口
7 現像剤層規制部材
10 現像装置
11 第一電圧印加手段
12 第ニ電圧印加手段
20 トナー帯電部材
101 支持基板
102 電極
103 保護層
103a 静電搬送面
104 電源
105 パルス信号発生回路
106a,b,c 搬送波形増幅器
107a,b,c 現像波形増幅器
501K、M、C、Y プロセスカ−トリッジ作像ユニット
502K、M、C、Y 光書込み装置
503 転写材搬送ベルト
504 定着装置
505 給紙装置
507 排紙部
509Bk、Bm、Bc、By 転写ローラ
511 搬送ローラ
512 従動ローラ
515 吸着ローラ
531 帯電ローラ
551 クリーニング装置
552 クリーニングブレード
553 廃トナー格納部
2 トナー搬送部材
3 トナー供給ローラ
4 現像剤収容部
5A、B 攪拌搬送スクリュ
6 トナー補給口
7 現像剤層規制部材
10 現像装置
11 第一電圧印加手段
12 第ニ電圧印加手段
20 トナー帯電部材
101 支持基板
102 電極
103 保護層
103a 静電搬送面
104 電源
105 パルス信号発生回路
106a,b,c 搬送波形増幅器
107a,b,c 現像波形増幅器
501K、M、C、Y プロセスカ−トリッジ作像ユニット
502K、M、C、Y 光書込み装置
503 転写材搬送ベルト
504 定着装置
505 給紙装置
507 排紙部
509Bk、Bm、Bc、By 転写ローラ
511 搬送ローラ
512 従動ローラ
515 吸着ローラ
531 帯電ローラ
551 クリーニング装置
552 クリーニングブレード
553 廃トナー格納部
Claims (8)
- 静電気を帯びた静電粉体を静電気力でホッピングさせて搬送するための進行波電界を発生させる複数の電極を備えた静電粉体搬送手段と、該静電粉体を該静電粉体搬送手段に供給する静電粉体供給手段とを備えた粉体搬送装置において、
上記静電粉体搬送手段にて搬送される静電粉体を近接放電により帯電させる静電粉体帯電部材を、該静電粉体搬送手段に近接して設けたことを特徴とする粉体搬送装置。 - 請求項1の粉体搬送装置において、上記静電粉体帯電部材を、上記静電粉体搬送手段の上記静電粉体を供給される位置に近接して設けたことを特徴とする粉体搬送装置。
- 請求項1または2の粉体搬送装置において、上記静電粉体帯電部材に上記静電粉体の帯電極性と同極性で放電開始電圧以上の電圧を印加することを特徴とする粉体搬送装置。
- 請求項1、2または3の粉体搬送装置において、上記静電粉体はトナーであることを特徴とする粉体搬送装置。
- トナー搬送部材の表面上でトナーをホッピングさせながら搬送するトナー搬送装置を備え、トナーを潜像担持体との対向位置に搬送して該潜像担持体上の潜像を現像する現像装置において、
上記トナー搬送装置として、請求項4の粉体搬送装置を用いたことを特徴とする現像装置。 - 潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体に担持される潜像をトナーによって現像する現像手段とを備えた画像形成装置における、該潜像担持体と該現像手段とを1つのユニットとして共通の支持体に支持させて画像形成装置本体に対して一体的に着脱可能にしたプロセスカートリッジにおいて、
上記現像手段として、請求項5の現像装置を用いたことを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体に担持される潜像をトナーによって現像する現像手段とを備えた画像形成装置において、
上記現像手段として、請求項5の現像装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項7の画像形成装置において、上記潜像担持体と上記現像装置との組合せを複数設けるとともに、それぞれの潜像担持体上で得られたトナー像を転写体に重ね合わせて転写する転写手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009282241A (ja) * | 2008-05-21 | 2009-12-03 | Ricoh Co Ltd | 現像装置、プロセスユニット及び画像形成装置 |
JP2011048212A (ja) * | 2009-08-28 | 2011-03-10 | Ricoh Co Ltd | 現像装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ |
US8457535B2 (en) | 2009-12-24 | 2013-06-04 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Development agent supply device and image forming apparatus having the same |
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2006
- 2006-09-19 JP JP2006252588A patent/JP2008076494A/ja not_active Withdrawn
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