JP2006250961A - カートリッジ、画像形成装置及び現像方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】移相電界によってトナー粒子を移動させるタイプの現像装置を高湿度の環境下で使用しても内部の静電搬送部材へのトナー粒子の付着が発生しにくくする。
【解決手段】カートリッジ13は像担持体上の静電潜像を現像する現像手段を少なくとも有し、画像形成装置本体から着脱可能となっている。移相電界によってトナー粒子が移動可能な静電搬送面を有する静電搬送部材13aと、現像に使用するトナー粒子を格納するためのトナー格納部と、トナー格納部から静電搬送面へトナー粒子を供給する供給手段13bと、静電搬送面に調湿空気を供給してトナー格納部内部のトナー粒子を調湿する調湿手段100とを備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、粉体であるトナー粒子を移相電界によって搬送する手段を用いたカートリッジ、画像形成装置及び現像方法に関する。
複写装置、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置においては、像担持体上に静電潜像を形成し、この潜像に粉体である現像剤(トナー粒子)を付着させることによりトナー像として現像する電子写真方式が知られている。
潜像を現像する現像装置として、移相電界のエネルギーを粉体であるトナー粒子に与えることによって静電搬送部材の表面でトナー粒子を水平方向および垂直方向に移動させる現像装置が知られている(例えば特許文献1)。かかる現像装置においては、トナー粒子は移相電界によって像担持体と現像装置との対向部である現像領域に移送され、現像領域において像担持体上の潜像の画像部に付着する。
特開2003−280388号公報
移相電界によってトナー粒子を移動させるタイプの現像装置では、2成分現像における現像スリーブとは異なり静電搬送部材自体は移動しないため、トナー粒子が静電搬送部材に付着するとこれを物理的な力で引き剥がすことは困難である。従って、付着したトナー粒子は移相電界によって静電搬送部材から除去されることが望ましいが、弱帯電あるいは無帯電トナーが付着した場合には電界による除去は困難となっている。
また、移相電界によってトナー粒子を移動させるタイプの現像装置では、トナー粒子は静電搬送部材の表面を跳びはねるように移動するため、大部分の時間はトナー粒子と静電搬送部材とは非接触となる。従って、トナー粒子が移相電界によって移動している状態においては、トナー粒子と静電搬送部材とが静電的に付着する力が弱いものとなり、このため現像電界を弱く設定しても(例えば現像ポテンシャル100V以下でも)現像能力を容易に確保することができる利点がある。しかし現像電界を弱く設定すると、ひとたびトナー粒子が静電搬送部材上で静止した場合に現像電界によって静電搬送部材からトナー粒子を引き剥がすことが困難となる。したがって現像ポテンシャル100V以下の低電位プロセスでは特に、静電搬送部材に付着したトナー粒子を引き剥がすことが難しいものとなる。
そして、静電搬送部材上に付着したトナー粒子が増加すると移相電界に乱れが生じ、搬送性能、現像性能に悪影響を与える。
以上のように、移相電界によってトナー粒子を移動させるタイプの現像装置では、静電搬送部材へのトナー粒子の付着を抑制することが重要となる。ここで静電搬送部材へのトナー粒子の付着としては、相対湿度70%以上の高湿度環境によるトナー粒子の弱帯電化により静電搬送部材上を移動するトナー粒子が付着するケースがある。相対湿度60%程度ではトナー粒子は静電搬送部材の表面を問題なく移動するが、湿度70%以上になると水分によるトナー粒子の低抵抗化により弱帯電化し、弱帯電化したトナー粒子は移相電界により搬送ができなくなり、静電搬送部材の表面に付着するためである。
このように移相電界によってトナー粒子を移動させるタイプの現像装置を実際の画像形成装置に搭載する場合には、高湿度環境を含めた環境変動全般にわたって静電搬送部材へのトナー粒子の付着を抑制する工夫が必要となる。そこで本発明は、移相電界によってトナー粒子を移動させるタイプの現像装置を高湿度の環境下に使用しても、その静電搬送部材へのトナー粒子の付着が発生しにくくすることを目的とする。
請求項1記載の発明のカートリッジは、像担持体上の静電潜像を現像する現像手段を少なくとも有し、画像形成装置本体から着脱可能なカートリッジであって、移相電界によってトナー粒子が移動可能な静電搬送面を有する静電搬送部材と、現像に使用するトナー粒子を格納するためのトナー格納部と、前記トナー格納部から前記静電搬送面へトナー粒子を供給する供給手段と、前記静電搬送面に調湿空気を供給して前記トナー格納部内部のトナー粒子を調湿する調湿手段とを備えていることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のカートリッジにおいて、前記調湿手段は調湿空気を露光照射経路に沿って供給することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載のカートリッジにおいて、前記供給手段は磁性キャリア粒子を担持し、内部に磁極を配置させた供給部材であることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項3記載のカートリッジにおいて、前記供給手段は、カートリッジ枠体との間隙において磁性キャリア粒子を穂立ちさせるように配置された磁極であることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1記載のカートリッジにおいて、前記調湿手段は調湿空気を前記像担持体の表層に沿って供給することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1記載のカートリッジにおいて、前記調湿手段はカートリッジを構成しているカバーの内側に設けた調湿剤であることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1記載のカートリッジにおいて、前記調湿手段は前記カートリッジを構成しているカバーに設けた固体高分子電解質膜であることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項1記載のカートリッジにおいて、前記調湿手段はペルチェ素子であることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項1記載のカートリッジにおいて、前記調湿手段は除湿フィルターであることを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項1から9のいずれか1項に記載のカートリッジにおいて、補給用トナー格納部が一体となっていることを特徴とする。
請求項11記載の発明の画像形成装置は、静電潜像を担持するための像担持体と、移相電界によってトナー粒子が移動可能な静電搬送面を有する静電搬送部材、現像に使用するためのトナー粒子を格納するためのトナー格納部及び前記トナー格納部から静電搬送面へトナー粒子を供給するための供給手段を有する現像手段と、前記静電搬送面に調湿空気を送風して前記トナー格納部内部のトナー粒子を調湿する調湿手段とを備えていることを特徴とする。
請求項12記載の発明の現像方法は、移相電界を用いた静電搬送部材を現像手段から像担持体への現像領域に配置し、帯電状態のトナー粒子を選択的に静電搬送部材から像担持体に搬送して現像を行うと共に、静電搬送部材の静電搬送面に対して調湿空気を供給することによりトナー粒子を調湿することを特徴とする。
本発明によれば、静電搬送部材の静電搬送面に調湿空気を供給して調湿するため、高湿度の外気に起因して静電搬送面にトナー粒子が付着し、その後の現像性能が低下することを抑制することができる。
以下、本発明を図示する実施形態により具体的に説明する。なお、各実施形態において、同一の部材には同一の符号を付して対応させてある。
[実施形態1]
図1〜図10は、本発明の実施形態1を示し、図1は本発明の実施形態の画像形成装置である。
図1に示す画像形成装置において、通常の画像形成動作モードでは、給紙装置5から供給される記録用紙等の転写材は吸着ローラ2aに所定の電圧が印加されることにより、転写材の搬送ベルト2に吸着させられる。この転写材は搬送ベルト2に担持された状態で搬送ベルト2とともに移動し、移動中に作像手段であるプロセスカートリッジ1K、1M、1C、1Yからトナー像が転写させられる。転写材が搬送ベルト2を通過して定着装置3に到達すると、転写材上のトナー像は加熱ローラ3aおよび加圧ローラ3bに挟まれながら加熱され、これにより転写材上に画像が定着されて転写材上に可視像が形成される。
一方、各色トナー像の色ずれやトナー濃度の調整を行なうモードにおいては、プロセスカートリッジ1K、1M、1C、1Yから転写材の搬送ベルト2上に直接に所定パターンのトナー像が形成され、Pセンサ2bによってトナーパターンが検出され、その検出結果に基づいて書込タイミングや現像バイアスの変更などが行なわれ、最適なカラー画像を得ることができる状態に調整される。転写材の搬送ベルト2上のトナーパターンは吸着ローラ2aに印加されたバイアスによって帯電極性を整えられた後、転写ローラ2bk、2bm、2bc、2byに印加された電圧によってプロセスカートリッジ1K、1M、1C、1Yに回収される。
プロセスカートリッジ1K、1M、1C、1Yはそれぞれブラック、マゼンタ、シアン、イエローのトナー像を形成するためのカートリッジである。このプロセスカートリッジは、少なくとも現像装置および像担持体を含んで一体に構成されており、画像形成装置本体に対して着脱可能となっている。かかるプロセスカートリッジは、図3に示すように転写材の搬送ベルト2が画像形成装置本体から退避することにより開放された空間から着脱可能となっており、ユーザーによる交換が可能となっている。画像形成時には書込装置4K、4M、4C、4Yからプロセスカートリッジ1K、1M、1C、1Yに対して、ブラック、マゼンタ、シアン、イエローの画像情報に応じた書込光がそれぞれ照射され、各プロセスカートリッジ1K、1M、1C、1Yはこの書込光に応じたトナー像を形成して転写材に転写する。
書込装置4K、4M、4C、4Yは画像情報に従って帯電後の像担持体11に潜像を書き込むものである。この書込装置4K、4M、4C、4Yとしては、ポリゴンを用いた光走査装置やLEDアレイ等の種々のものを選択することができる。
転写ローラ2bk、2bm、2bc、2byは転写材の搬送ベルト2を介して像担持体11と対向している。この転写ローラ2bk、2bm、2bc、2byは少なくとも芯金と芯金を被覆する導電性弾性層とを有している。導電性弾性層はポリウレタンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンポリエチレン(EPDM)等の弾性材料に、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化スズ等の導電性付与剤を配合分散して電気抵抗値(体積抵抗率)を106〜1010Ω・cmの中抵抗に調整した弾性体が使用される。
次に、この実施形態の調湿手段100を図1により説明する。調湿手段100には、ダクト101が連結されており、さらにダクト102K、102M、102C、102Yにより現像カートリッジ1K、1M、1C、1Yに取り付けられているダクト103K,103M、103C、103Yに連結されている。調湿手段100より発生した調湿空気は、ダクト101に流され、ダクト102K、102M、102C、102Yに分岐して現像カートリッジ1K、1M、1C、1Yに取り付けられているダクト103K、103M、103C、103Yを通って現像カートリッジ入口付近に排出される。
図2は、この実施形態のプロセスカートリッジを示す。なお、プロセスカートリッジ1K、1M、1C、1Yは同一構造であるので1つのみを説明する。
像担持体11は負帯電の有機感光体であり、図示を省略した回転駆動機構によって矢印方向すなわち反時計回り方向に回転されるようにして備えられている。この像担持体11に対し、クリーニング装置14、接触帯電部材12及び現像装置13が配置される。
図2に示すように、クリーニング装置14、接触帯電部材としての帯電ローラ12及び現像装置13が像担持体11との近接位置に配置されている。
クリーニング装置14は像担持体11の回転方向に対してカウンターにより当接させられたクリーニングブレード14aと、クリーニングされたトナー粒子を廃トナーとして収納する廃トナー格納部14bとを有する。
接触帯電部材としての帯電ローラ12は、芯金12a上に発泡ウレタン層12bが被覆された可撓性のローラ形状に形成されている。発泡ウレタン層12bはウレタン樹脂に対し、導電性粒子としてのカーボンブラック、硫化剤、発泡剤等を処方した中抵抗層から構成されている。芯金12a上に形成される中抵抗層の材質としては、上記に限定するものではなく、ウレタン、エチレン−プロピレン−ジエンポリエチレン(EPDM)、ブタジエンアクリロニトリルゴム(NBR)、シリコーンゴム、イソプレンゴム等に抵抗調整のためにカーボンブラックや金属酸化物等の導電性物質を分散したゴム材或いはこれらの樹脂を発泡させたものを用いることができる。
この実施形態の現像装置13は、粉体であるトナー粒子を搬送、現像、回収する電界を発生するための複数の電極を有したローラ状の静電搬送部材13aを備えている。静電搬送部材13aは、画像形成時には、像担持体11に対して50〜1000μm、好ましくは150〜400μmの間隙をあけて非接触に対向するものである。
静電搬送部材13aの構成を図4に示す。図4は静電搬送部材13aの像担持体11側表面を拡大した断面図である。静電搬送部材13aは、支持基板201上に複数の電極202、202、202……をn本を1セットとして、トナー移動方向に沿って所要の間隔で配置し、この上に表面保護層203を積層した構造となっている。表面保護層203は、電極202の表面を覆う保護膜となると共に搬送面を形成する絶縁性の搬送面形成部材となるものであり、無機又は有機の絶縁性材料によって形成されている。
この実施形態における支持基板201としては、ガラス基板、樹脂基板或いはセラミックス基板等の絶縁性材料からなる基板、或いはSUS(ステンレス)などの導電性材料からなる基板にSiO2等の絶縁膜を成膜したもの、ポリイミドフィルムなどのフレキシブルで変形可能な材料からなる基板などを用いることができる。
電極202は支持基板201上にAl、Ni−Cr等の導電性材料を0.1〜10μmの厚さ、好ましくは0.5〜2.0μmの厚さで成膜し、これをフォトリソ技術等を用いて所要の電極形状にパターン化して形成される。これらの複数の電極102の粉体進行方向における幅Lは移動する粉体の平均粒径の1倍以上20倍以下とし、かつ、電極202の粉体進行方向の間隔Rも移動させる粉体の平均粒径の1倍以上20倍以下としている。
表面保護層203としては、例えばSiO、TiO、TiO、SiON、BN、TiN、Taなどを厚さ0.5〜10μm、好ましくは厚さ0.5〜3μmで成膜することにより形成される。
図4において各電極202から伸びる線は各電極202に電圧を印加するための導電線を表しており、各線の重なる部分のうち黒丸で示した部分だけが電気的に接続され、他の部分は電気的に絶縁状態である。各電極202に対しては、本体側の電源200からn相の異なる駆動電圧が印加される。この実施形態では3相の駆動電圧が印加される場合(n=3)について説明するが、本発明はトナー粒子が搬送される限りにおいてn>2を満たす任意の自然数nについて適用可能である。この実施形態では、各電極102はプロセスカートリッジ側の接点S11、S12、S13,S21、S22、S23のいずれかに接続されており、各接点はプロセスカートリッジが画像形成装置本体に装着された状態においては、それぞれ駆動波形V11、V12、V13、V21、V22、V23を与える本体側電源と接続される。ここでプロセスカートリッジ側の接点S11、S12、S13,S21、S22、S23は、図9に示すようにプロセスカートリッジ外側に露出しており、プロセスカートリッジが装着されると本体側の接点と接続して本体側電源から電力が供給される。
静電搬送部材13aは、トナー粒子を像担持体11近傍まで移送し、また現像領域通過後の現像に寄与しなかったトナー粒子を回収するための搬送領域、像担持体11の潜像にトナー粒子を付着させてトナー像を形成するための現像領域とに分けられる。現像領域は像担持体11に近接した領域のみに存在し、搬送領域は静電搬送部材13aの周上における現像領域以外の全域に存在する。以下、トナー粒子が位相電界によって移動可能な領域を「静電搬送面」と記す。この実施形態の場合、静電搬送部材13aの表面全体が静電搬送面である。搬送領域では各電極202に駆動波形V11、V12、V13が印加され、現像領域では各電極202に駆動波形V21、V22、V23が印加される。
次に、静電搬送部材13aにおけるトナーの静電搬送の原理について図5を参照して説明する。静電搬送部材13aの複数の電極202に対してn相の駆動波形を印加することにより、複数の電極202によって移相電界(進行波電界)が発生し、静電搬送部材13a上の帯電したトナー粒子は反発力及び/又は吸引力を受けて移送方向に移動する。
例えば、静電搬送部材13aの複数の電極202に対して図5(A)に示すようにグランドG(0V)と正の電圧+との間で変化する3相のパルス状駆動波形をタイミングをずらして印加する。このとき、図5(B)に示すように、静電搬送部材13a上に負帯電トナーTがあり、静電搬送部材13aの連続した複数の電極202にそれぞれ「G」、「G」、「+」、「G」、「G」が印加された符号131の状態とすると、負帯電トナーTは「+」の電極202上に位置する。次のタイミングで複数の電極202にはそれぞれ「+」、「G」、「G」、「+」、「G」が印加されて符号132の状態となり、負帯電トナーTには左側の「G」の電極202との間で反発力が、右側の「+」の電極102との間で吸引力がそれぞれ作用する。このため、負帯電トナーTは右側の「+」の電極202側に移動する。さらに、符号133で示す次のタイミングでは、複数の電極202に示すようにそれぞれ「G」、「+」、「G」、「G」、「+」が印加され、負帯電トナーTには同様に反発力と吸引力がそれぞれ作用する。このため、負帯電トナーTは更に右側の「+」の電極202側に移動する。
このように複数の電極202に電圧の変化する複相の駆動波形を印加することにより、静電搬送部材13a上には進行波電界が発生し、負帯電トナーはこの進行波電界の進行方向に移動する。なお、正帯電トナーの場合には駆動波形の変化パターンを逆にすることで同様に同方向に移動する。
この実施形態において、静電搬送部材13aの搬送領域では、各電極202に対して図6に示すように各相の+100Vの印加時間taを繰り返し周期tfの1/3である約33%に設定したパターン(搬送電圧パターン)である3相の駆動波形(駆動パルス)V11、V12、V13を印加する。この駆動波形は搬送領域においてトナー粒子を高速搬送させるのに適した波形であることが、本発明者の研究から分かっている。
また現像領域では、各電極202に対して、図7に示すように各相の+100V又は0Vの印加時間taを繰り返し周期tfの2/3である約67%に設定したパターン(現像電圧パターン)である3相の駆動波形(駆動パルス)V21、V22、V23を印加する。現像領域ではトナー粒子を積極的に像担持体に向かって打ち上げることが好ましく、図7の駆動波形はトナー粒子を打ち上げるのに適していることが本発明者の研究から分かっている。
なお、現像電圧パターンの駆動波形を印加した場合でも、0V電極のセンターに位置したトナー以外は、横方向への力も受けるため、すべてのトナーがいっせいに高く打ち上げられるというものではなく、水平方向に移動するトナーもあり、逆に、搬送電圧パターンの駆動波形を印加した場合でも、トナーの位置によっては、大きな角度で斜めに打ち上げられて水平に移動するよりも上昇距離の方が大きいものがある。従って、搬送領域において各電極102に印加する駆動波形パターンは上述した図6に示す搬送電圧パターンに限られるものではなく、また、現像領域12の各電極202に印加する駆動波形パターンも上述した図7に示す現像電圧パターンに限られるものではない。
ここまで駆動波形は3層の場合について説明したが、これをn相に一般化する場合には、次のようになる。各電極に対してn相(nは3以上の整数)のパルス状電圧(駆動波形)を印加して進行波電界を発生させる場合、1相あたりの電圧印加時間が{繰り返し周期時間×(n−1)/n}未満となる電圧印加デューティとすることによって搬送、現像の効率を上げることができる。例えば、3相の駆動波形を用いる場合には、各相の電圧印加時間taを繰り返し周期時間tfの2/3である約67%未満に設定し、4相の駆動波形を用いる場合には、各相の電圧印加時間を繰り返し周期時間の3/4である75%未満に設定することが好ましい。
他方、電圧印加デューティーは{繰り返し周期時間/n}以上に設定することが好ましい。例えば、3相の駆動波形を用いる場合には、各相の電圧印加時間taを繰り返し周期時間tfの1/3である約33%以上に設定することが好ましい。すなわち、注目電極に印加する電圧と進行方向上流側の隣接電極及び下流側の隣接電極に印加する各電圧との間には、上流側の隣接電極が反発、下流側の隣接電極が吸引という時間を設定することによって効率を向上することができる。特に、駆動周波数が高い場合は、{繰り返し周期時間/n}以上で{繰り返し周期時間×(n−1)/n}未満の範囲内に設定することにより、注目電極上のトナーに対する初期速度が得られやすくなる。
なお、以上の静電搬送部材においてはベストモードの場合を説明しているが、所望の搬送/現像性能が得られるのであれば、現像領域と搬送領域とで電極202間の間隔を異ならせて電界の方向を調整しても良いし、あるいは現像領域と搬送領域で電極の間隔および駆動波形を同一としても良い。
図2に示すように、現像装置13には、静電搬送部材13aへトナー粒子を供給する供給ローラ13bが配置されており、この供給ローラ13bと静電搬送部材13aとの対向部分では磁気ブラシが形成されている。供給ローラ13bの表面では、アルミニウム、真鍮、ステンレス、導電性樹脂などの非磁性体を円筒形に形成してなる非磁性スリーブが不図示の回転駆動機構によって時計回り方向に回転されるようになっている。
現像剤の搬送方向における現像領域の上流側部分には、現像剤チェーン穂の穂高さ、即ちスリーブ上の現像剤量を規制するドクタブレード13cが設置されている。このドクタブレード13cとスリーブとの間隔であるドクタギャップは0.4mmに設定される。更に供給ローラ13bにおける像担持体11とは反対側の領域には、現像ケーシング内の現像剤を攪拌しながら供給ローラ13bへ汲み上げるための2つのスクリュー13dが設置されている。
供給ローラ13b内には、スリーブの周表面に現像剤の穂立ちを生じるように磁界を形成する磁石ローラ体(磁石ローラ)が固定状態で備えられている。この磁石ローラ体から発せられる法線方向磁力線に沿うように、現像剤のキャリアがスリーブ上にチェーン状に穂立ちを起こし、このチェーン状に穂立ちを生じたキャリアに帯電トナーが付着されて磁気ブラシが構成される。この磁気ブラシはスリーブの回転によってスリーブと同方向に移送される。
磁石ローラ体は、複数の磁極(磁石)を備えている。すなわち図8に示すように、現像領域部分に現像剤の穂立ちを生じる現像主磁極P1、スリーブ上に現像剤を汲み上げるための磁極P4およびP5、汲み上げられた現像剤を現像領域まで搬送する磁極P6、現像後の領域で現像剤を搬送する磁極P2、剤離れ磁極P3を備えるものである。図示する形態では、磁石ローラ体を6極の磁石によって構成しているが、8極や12極により構成してもよい。図8において供給ローラ表面に描かれた曲線は法線磁力パターンの概略を示すものであり、「N」、「S」の記号は各磁極の供給ローラ表面側の極性がそれぞれN極、S極であることを示す。
現像手段13内には図示せぬトナー粒子および磁性キャリアが格納されている。本発明を実施する上では、特にキャリア粒子およびトナー粒子を限定する必要はないものとなっているが、この実施形態における態様を説明する。この実施形態のトナー粒子は、バインダー樹脂としてスチレン系またはアクリル系の重合性単量体を重合開始剤と共に水中に分散させた状態でラジカル重合させたものあるいはポリエステル系樹脂を水中に分散させ重付加反応により高分子化させたものを用い、これに着色剤、帯電制御剤などを加えて造粒することにより得られた重量平均粒径約5μmの非磁性トナー粒子である。
また、磁性キャリアは、1キロエルステッドの磁界中における磁化量が30emu/cm以上、200emu/cm以下の範囲にあるキャリアが望ましい。磁化量が200emu/cm以下、好ましくは140emu/cm以下の低磁化であれば、隣り合う磁気ブラシの磁気的な相互作用が小さくなるためり、形成される磁気ブラシの穂が緻密に且つ短くなる。その結果、静電搬送部材13aに対して均一なトナー粒子の供給を行うことができる。一方、磁性キャリアの磁化量が30emu/cm未満の場合には現像剤の搬送性能が劣る。このため磁性キャリアの磁化量は30emu/cm以上、好ましくは80emu/cm以上であることが好ましい。
この実施形態における磁性キャリアとしては、少なくともバインダー樹脂と、磁性金属酸化物及び非磁性金属酸化物とからなる重合法により生成された磁性体が分散されている樹脂磁性キャリアが用いられる。より具体的には、磁性金属酸化物としてはマグネタイト(Fe)を用い、金属酸化物を分散させて結着させるバインダー樹脂としては、スチレン、アクリル酸エチルなどのビニル系モノマーを重合して得られる樹脂を用いる。磁性体がバインダー樹脂中に分散されているキャリアをそのまま用いてもよいが、これをキャリアコアとして用い、絶縁性樹脂をコート剤とし、キャリアコア表面に被覆してコート磁性キャリアとして用いるとよい。磁化量は、キャリアの磁気特性を振動磁場型磁気特性自動記録装置(理研電子(株)製)により、1キロエルステッドの外部磁場中に円筒状の容器内にパッキングした磁性キャリアを置き、その際に測定して得た磁化の強さにキャリアの真比重を掛けることで算出できる。
次に、以上のプロセスカートリッジの動作を説明する。この実施形態の画像形成装置としては、複写機およびプリンタとして機能することができる画像形成装置を用いることができる。複写機として機能する際にはスキャナから読み込まれた画像情報がA/D変換、MTF補正、階調処理等の種々の画像処理を施されて書込みデータに変換される。プリンタとして機能する際にはコンピュータ等から転送されるページ記述言語やビットマップ等の形式の画像情報に対して画像処理が施され書込みデータに変換される。
画像形成に先駆けて、像担持体11は表面の移動速度が所定の測度となるように図2の矢印方向すなわち反時計回り方向に回転を始める。また帯電ローラ12は像担持体11に対してつれまわることにより回転する。このとき帯電ローラ12の芯金12aには帯電バイアス印加電源から−100Vの直流電圧および振幅1200V周波数2kHzの交流電圧が印加され、これにより像担持体11の表面が約−100Vに帯電させられる。
帯電させられた像担持体11に対して書込装置4(4C、4M、4Y、4K)は書込みデータに応じた露光を行なう。すなわち、光照射によって画像部の電位を変化させることにより、光照射されなかった非画像部の電位との差を発生させ、この電位コントラストによる静電潜像を形成する。
書込装置4によって像担持体上に形成された静電潜像は現像装置13によって現像され、画像部にトナー粒子が付着することによってトナー像として像担持体11上に可視化される。移相電界による現像ではトナー粒子が静電搬送部材13a表面を跳びはねながら移動し、像担持体11に近接した際に画像部に吸着するように付着して現像が行なわれる。この実施形態では静電搬送基板13aに−50V、供給ローラ13bに−250Vの電圧が印加されることにより、供給ローラ13bから静電搬送基板13a、静電搬送基板13aから像担持体11上の画像部へとトナー粒子を導く電界が形成される。
像担持体11上に形成させられたトナー像が転写ローラ2bと像担持体11との対向部である転写部に到達するのとタイミングを合わせて給紙装置5から転写材が搬送され、像担持体11上のトナー像は転写ローラ2bに印加された電圧により転写材へと転写される。転写されたトナー像は定着装置3によって転写材に定着され画像が出力される。一方、転写されずに像担持体11上に残留したトナー(転写残トナー)はクリーニング装置14によって清掃され、清掃後の像担持体表面は次回の画像形成のために使用される。
次に、この実施形態における静電搬送部材13aと現像装置内のトナー格納部の湿度調整について説明する。この実施形態の場合、静電搬送部材13aとトナー格納部は、供給ローラ13b、現像装置の枠体に設けられた肉厚部13eおよびドクタブレード13cによって遮蔽されている。すなわち、遮蔽部材による遮蔽構造となっている。ここで「現像装置内のトナー格納部」とは、現像装置内において未使用トナーを主に格納する部分であり、この実施形態では供給ローラ13bに対して静電搬送部材13aと反対側の空間、すなわちスクリュー13dが設置された付近の空間となる。本発明においては、現像装置を含むカートリッジと、補給用トナーを含むトナーカートリッジとが別体である構成にも適用可能であるが、そのような構成における「現像装置内のトナー格納部」とは、トナーカートリッジ内の未補給トナー格納部を指すものではなく、現像装置の内部において未使用トナーを主に格納する部分を指すものである。
ところで、画像形成装置本体においては、帯電装置により発生するオゾンなどの放電生成ガスを排出するためや、定着装置の熱を放熱するために気流を流す設計がなされている。このため画像形成装置本体の内部は気密性に乏しい。したがって画像形成装置本体の内部においても外部の湿度環境の影響を受けるものとなっている。特に、静電搬送部材13aにおける像担持体11と対向している部分は現像装置13より露出しているため湿度環境の影響を受けやすい。相対湿度が60%程度ではトナー粒子は静電搬送部材13aの表面を問題なく移動するが、湿度70%以上になると水分によるトナー粒子の低抵抗化により弱帯電化する。この弱帯電化したトナー粒子は移相電界により搬送ができなくなり、静電搬送部材13aの表面に付着する。特に湿度80%以上の高湿度のときは顕著に付着する。
静電搬送部材13aの表面のうち、供給ローラ13b上に形成される磁気ブラシによって摺擦される領域については、トナー粒子が付着しても現像動作により物理的に除去されるが、それ以外の領域に付着した場合には物理的にトナー粒子を除去することは困難である。また磁気ブラシによって摺擦されない領域に付着したトナー粒子のうちでも、高湿度に起因して無帯電または弱帯電化したトナー粒子については電界への反応が弱いために移相電界によって除去することが困難である。従って高湿度環境下では、トナー格納部と静電搬送部材13aの近傍付近を相対湿度60%程度まで除湿する必要がある。
この実施形態では、図2に示すように、調湿手段100より送風された調湿空気はダクト101、102を通って現像装置13に設けられたダクト103に送られ像担持体11と対向している静電搬送部材13aの部分に調湿された空気を送風して静電搬送部材13aの表面の雰囲気を適度な湿度に調節する。
また、調湿手段100より送風された調湿空気はダクト101、102を通って現像装置13に設けられたダクト104に送られ露光照射経路4aに送風される。露光照射経路4aには光学フィルター105が配置されており、外部と送風路は密閉されている。露光照射経路4aを送風された調湿空気は像担持体11と対向している静電搬送部材13aの部分に排出され静電搬送部材13aの表面の雰囲気を適度な湿度に調節する。露光照射経路4aからの送風は像担持体11の回転方向に対して静電搬送部材13aの上流から送風するため、調湿空気は像担持体11の表層に沿って静電搬送部材13aを調湿しやすくなる。
静電搬送部材13aを調湿した空気は、基本的には供給ローラ13bの存在によって遮蔽される。この実施形態では磁性キャリア粒子を用いているために調湿空気は磁性キャリア粒子の中に取り込まれ、肉厚部13e部分を通ってトナー粒子格納部へと取り込まれる。また供給ローラ13bとドクタブレード13cとの部分は間隔が狭められており、内部に取り込まれた調湿空気の流出を抑制している。
現像剤の搬送性能をあまり阻害することなく調湿空気を効率よく取り込むためには、肉厚部13eと対向するように供給ローラ13b内に磁石を設けることが好ましい。これにより穂立ちした磁気ブラシが調湿空気を取り込みやすくなる。このような観点から、この実施形態では、供給ローラ13b内の肉厚部13eと対向する位置に磁極P2を設け、現像剤を搬送すると共に穂立ちを形成するようにしている。
以上の構成により、本実施形態のプロセスカートリッジでは、調湿空気により静電搬送部材や現像装置内部を適度な湿度に調湿しているため、弱帯電トナーの静電搬送部材への張り付きを抑制することができる。この抑制効果は、特に、外部環境が湿度80%以上の高湿度のときに大きいものとなる。
また、一度、現像装置内部に取り込まれた調湿空気を外部に流出させないためにドクタブレード13cおよび/または肉厚部13eに磁性体を用いても良い。また、図10に示すように、肉厚部によって遮蔽を行なう代わりに専用の遮蔽部材13hを設けても良い。この遮蔽部材13hの形状としては、ブレード状、ローラ状、鉤形状、シール部材等、様々な形状が採用可能である。
以上の実施形態では、供給ローラ13bは磁性キャリア粒子およびトナー粒子からなる2成分現像剤を担持する形態について説明したが、トナー粒子のみを担持させる形態でも本発明を適用することが可能である。
[実施形態2]
図11〜図15は、本発明の実施形態2を示す。
図11はこの実施形態の画像形成装置を示し、11は負帯電の有機感光体をベルト形状に構成した像担持体であり、図示を省略した回転駆動機構によって矢印方向に回転する。像担持体11には現像カートリッジ13K、13M、13C、13Yおよび後述する帯電装置が各色ごとに対向しており、像担持体11の移動にしたがって順次トナー像を像担持体11上に重ねていくように構成されている(1パスカラー)。
図11において、5は記録用紙等の転写材を格納し、また画像形成時に転写材を搬送開始させる給紙装置である。3は転写材上に形成された未定着のトナー像を固定するための定着装置である。画像形成時には、給紙装置5から送られた転写材が像担持体11と転写ローラ2bとの接触部へと搬送され、接触部において像担持体11上に形成されたフルカラー画像が転写ローラ2bに印加された電圧によって転写材上に転写される。その後、転写材が定着装置3に到達すると、転写材上のトナー像は加熱ローラ3aおよび加圧ローラ3bに挟まれながら加熱されることにより、転写材上に定着させられ、転写材上に可視像が形成される。
13K、13M、13C、13Yはそれぞれブラック、マゼンタ、シアン、イエローのトナー像を現像するための現像カートリッジである。かかる現像カートリッジは、図13に示すように像担持体11が退避することで開放された空間から着脱可能となっており、ユーザーによる交換が可能となっている。書込装置4K、4M、4C、4Yは、画像情報に従って帯電後の像担持体11にそれぞれブラック、マゼンタ、シアン、イエロー色に対応した潜像を書き込む。書込装置4K、4M、4C、4Yとしては、ポリゴンを用いた光走査装置やLEDアレイ等、種々のものを使用することができる。
この実施形態の調湿手段100は、図11に示すように、ダクト106に接続されていて、調湿手段100より送風された調湿空気はダクト106を通ってベルト形状に構成した像担持体11の表面に送風される。現像カートリッジ13Kの上流に送風された調湿空気は回転移動するベルト形状の像担持体11の移動方向に表層に沿って現像カートリッジ13K、13M、13C、13Yへと順に供給される。
図12は、この実施形態において、現像カートリッジ等、像担持体上にトナー像を形成させる構造を示す。この場合、各色の現像カートリッジは同一構造であるので1つのみを説明する。
図12において、22は像担持体11の表面を一様帯電させるための帯電装置であり、この実施形態ではコロナ帯電を用いている。コロナ帯電のように非接触の帯電手段を用いることにより、上流側の現像カートリッジによって形成されたトナー像を乱すことなく像担持体11を帯電させることができる。13は現像カートリッジ、すなわち現像装置であり、多少の形状の変更はあるが実施形態1で説明した現像装置と同じである。
像担持体上にトナー像を形成させる動作においては、まず帯電装置22によって像担持体11表面が一様に帯電させられる。すでに像担持体11上にトナー像が形成されている場合でも、トナー像を含め像担持体11の表面が一様に帯電させられる。次いで書込装置から画像情報に応じた光ビームが照射される。光ビームは帯電装置22と現像カートリッジ13の間を通過するため、すでに一様に帯電させられた像担持体11に対して光ビームが照射されることとなり、負帯電性の感光体である像担持体11の表面では画像部に対応する領域が除電されて潜像が形成される。
現像カートリッジ13は実施形態1と同様に像担持体11上に形成された潜像の画像部にトナー粒子を付着させ、潜像をトナー像として可視化する。以上の帯電、光ビーム照射、現像の工程が前述のように各現像カートリッジとの対向部において繰り返され、像担持体11上に4色のトナー像が重ねられたフルカラー画像が形成される。
この実施形態の画像形成装置においては、像担持体11表面の転写残トナー粒子を回収するためのクリーニング部材は設けていない。従って、転写残トナー粒子は像担持体11表面に残留したままとなるが、4つの帯電装置22によって帯電され、やがて転写材に転写されて像担持体11上から除去される。転写残トナー粒子が転写材に転写されると多少の画像の乱れが生じるが、わずかの乱れであれば視覚的に認識されないためである。
この実施形態における調湿空気の流れについて説明する。この実施形態の帯電装置22は、像担持体11と非接触となっているため、調湿ダクト106によって像担持体11表面に送風された調湿空気は、帯電装置22に遮断されることなく像担持体11の表層に沿って現像装置13の静電搬送部材13aまで送られる。静電搬送部材13aと対向する像担持体11は非接触となっているため、像担持体11の表層の調湿空気の一部は静電搬送部材13aに沿って現像装置13に取り込まれ、残る調湿空気は、さらに下流の現像装置へ像担持体11の表層に沿って送られる。
このような実施形態においても、調湿空気により静電搬送部材や現像装置内部を適度な湿度に調湿しているため、弱帯電トナーの静電搬送部材への張り付きを抑制することができる。
[実施形態3]
この実施形態では、調湿手段の各例を図14〜図17により説明する。
図14に示す調湿手段は、現像装置13のカバー内部、特に静電搬送部材13a周辺に配置した調湿剤110によって構成される。この調湿剤110として高吸水性分散体が使用される。高吸水性分散体は、吸水性樹脂を100μm以下の微粒子として均一に分散されており、優れた分散安定性を有している。さらに、分散体をポリウレタン樹脂の製造に適用することにより、高吸水性ウレタン樹脂を得ることができ、得られたポリウレタン樹脂は優れた吸収能(吸水量、吸収速度)を示す。これにより、多量の湿気を高速で急放湿し、現像装置内部、特に静電搬送部材13a近傍の相対湿度を一定(例えば60%RH)に調湿することができる。
天然に存在する調湿材料としては珪藻土を用いることができる。珪藻土は、海中のプランクトンが蓄積して化石化したもので多孔質のオングストローム単位の孔が水分を吸収、発散させる吸放湿機能を有しているため、相対湿度を一定(例えば60%RH)に調湿することができる。特に、優れた調湿性能を備えた珪藻土としては稚内珪藻土を用いることができる。
図15に示す調湿手段は、現像装置13のカバーの静電搬送部材13aの近傍に設置された固体高分子電解質膜120によって構成される。この固体高分子電解質膜とは湿気を電気分解して除去するものである。
図16に示すように固体高分子電解膜の両側に多孔質の電極の陰極と陽極とが形成された除湿ユニットを、陽極を除湿空間側、陰極を放湿空間側に向けて配置して固体高分子電解質膜に陽極と陰極間に直流電圧を加えて電解を行うと、下記の反応が行われる。
陽極反応:HO → 2H +1/2・O +2e
陰極反応:2H +1/2・O +2e → H
この反応の結果、陽極側で水分が水素イオンと酸素に分解するため除湿することができる。水素イオンは陰極側に移動して酸素と反応して水分を放湿する。このような固体高分子電解膜120を用いた除湿器は、省電力で小型化が可能であり気流を乱さないためトナー飛散を起こす心配がない。このため現像装置内部の調湿をすることに適している。
図1に示す実施形態1及び図11に示す実施形態の調湿手段100においては、電子冷却素子のペルチェ素子を使用するものである。ペルチェ素子は2種類の異なった金属または半導体を接続したものに電流を流すと電子と格子振動との衝突によるジュール熱のほかに、熱が発生したり吸収されたりするペルチェ効果を応用するものである。図17に示すように、ペルチェ素子の冷却面はダクトの内側にあり結露フィンが設けられている。結露フィン表面を結露点以下まで冷却することで空気中の水分を結露させて除湿する。もう一方のペルチェ素子の放熱面は、ダクトの外側にあり、放熱フィンが設けてある。放熱フィンの熱は、放熱ファンにより外気に放熱する。また、除湿水は、ダクト下部のドレンよりダクト外へ流出する。これにより、調湿を行うことができる。
その他の調湿手段100としては、水を吸収する円盤型の吸湿フィルタとヒータを用いて除湿する除湿装置を使用することができる。この場合の吸湿剤としては、シリカゲル、ゼオライト、塩化カルシウム、活性アルミナ等を選択することができる。以上に示した調湿手段に限らず外気との温度差で結露させて除湿するコンプレッサー方式の除湿装置や固体高分子電解膜を利用した除湿装置も調湿手段として用いることができる。
以上、各実施形態に基づいて説明したが、本発明が適用される画像形成装置としては静電搬送部材を着脱できる限り特に制限はなく、中間転写ベルト、転写ドラム、中間転写ドラムなどを用いたカラー画像形成装置、モノクロ画像形成装置などにも適用可能である。
本発明の実施形態1における画像形成装置の構造を示す断面図である。 実施形態1のプロセスカートリッジを示す断面図である。 プロセスカートリッジの交換状態を示す断面図である。 静電搬送部材の断面図である。 静電搬送部材の静電搬送の原理を説明する説明図である。 静電搬送部材における搬送領域への印加パターンを示す波形図である。 静電搬送部材における現像領域への印加パターンを示す波形図である。 磁石ローラ体の平面図である。 プロセスカートリッジの接点配置を示す側面図である。 遮蔽部材を配置したプロセスカートリッジの断面図である。 実施形態2における画像形成装置の構造を示す断面図である。 実施形態2のプロセスカートリッジを示す断面図である。 実施形態2のプロセスカートリッジの交換状態を示す断面図である。 調湿手段の別の形態を示す断面図である。 調湿手段のさらに別の形態を示す断面図である。 調湿手段としての固体高分子電界膜の作用を説明する断面図である。 調湿手段としてのペルチェ素子の作用を説明する断面図である。
符号の説明
1K、1M、1C、1Y プロセスカートリッジ
2 搬送ベルト
3 定着装置
4K、4M,4C,4Y 書込装置
5 給紙装置
11 像担持体
12 帯電ローラ
13 現像装置
13a 静電搬送部材
13b 供給ローラ
13c ドクタブレード
13d スクリュー
13e 肉厚部
100 調湿装置

Claims (12)

  1. 像担持体上の静電潜像を現像する現像手段を少なくとも有し、画像形成装置本体から着脱可能なカートリッジであって、
    移相電界によってトナー粒子が移動可能な静電搬送面を有する静電搬送部材と、
    現像に使用するトナー粒子を格納するためのトナー格納部と、
    前記トナー格納部から前記静電搬送面へトナー粒子を供給する供給手段と、
    前記静電搬送面に調湿空気を供給して前記トナー格納部内部のトナー粒子を調湿する調湿手段とを備えていることを特徴とするカートリッジ。
  2. 前記調湿手段は調湿空気を露光照射経路に沿って供給することを特徴とする請求項1記載のカートリッジ。
  3. 前記供給手段は磁性キャリア粒子を担持し、内部に磁極を配置させた供給部材であることを特徴とする請求項2記載のカートリッジ。
  4. 前記供給手段は、カートリッジ枠体との間隙において磁性キャリア粒子を穂立ちさせるように配置された磁極であることを特徴とする請求項3記載のカートリッジ。
  5. 前記調湿手段は調湿空気を前記像担持体の表層に沿って供給することを特徴とする請求項1記載のカートリッジ。
  6. 前記調湿手段はカートリッジを構成しているカバーの内側に設けた調湿剤であることを特徴とする請求項1記載のカートリッジ。
  7. 前記調湿手段は前記カートリッジを構成しているカバーに設けた固体高分子電解質膜であることを特徴とする請求項1記載のカートリッジ。
  8. 前記調湿手段はペルチェ素子であることを特徴とする請求項1記載のカートリッジ。
  9. 前記調湿手段は除湿フィルターであることを特徴とする請求項1記載のカートリッジ。
  10. 補給用トナー格納部が一体となっていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のカートリッジ。
  11. 静電潜像を担持するための像担持体と、
    移相電界によってトナー粒子が移動可能な静電搬送面を有する静電搬送部材、現像に使用するためのトナー粒子を格納するためのトナー格納部及び前記トナー格納部から静電搬送面へトナー粒子を供給するための供給手段を有する現像手段と、
    前記静電搬送面に調湿空気を送風して前記トナー格納部内部のトナー粒子を調湿する調湿手段とを備えていることを特徴とする画像形成装置。
  12. 移相電界を用いた静電搬送部材を現像手段から像担持体への現像領域に配置し、帯電状態のトナー粒子を選択的に静電搬送部材から像担持体に搬送して現像を行うと共に、前記静電搬送部材の静電搬送面に対して調湿空気を供給することによりトナー粒子を調湿することを特徴とする現像方法。
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